2017年04月24日

親指から人差し指までの長さ フレンズ1-3改その8

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は8位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


3:56
SCENE 2: CENTRAL PERK(ALL PRESENT EXCEPT RACHEL AND PHOEBE)
シーン2:セントラルパーク(レイチェルとフィービーを除く全員がそこにいる)
モニカ: No, no, no. They say it's the same as the distance from the tip of a guy's thumb to the tip of his index finger. (違う違う違う。噂では[聞くところによると](それは)男性の親指の先から人差し指の先までの長さと一緒なんだって。)
(THE GUYS STRETCH OUT THEIR FINGERS)
男性陣は自分たちの指を広げる。
ジョーイ: That's ridiculous. (そんなバカな。)
ロス: Can I use either thumb? (どっちの親指を使ってもいい?)
レイチェル: (BRINGING DRINKS) All right. Don't tell me, don't tell me. (HANDING THEM OUT) Decaf cappuccino for Joey. Coffee, black. Latte. And an iced tea. I'm getting pretty good at this! ([飲み物を持ってくる] よしいいわ。言わないで、言わないでね。[フレンズたちに手渡す]カフェイン抜きカプチーノはジョーイに。コーヒーのブラック。ラテ。それからアイスティー。私、これがかなり得意になってきてるわ!)
みんな: Yeah. Yeah, excellent! (そうだね。そうね。素晴らしい!)
レイチェル: (LEAVING TO SERVE OTHERS) Good for me! ([他の人に給仕するために立ち去りながら] よくやったわ、私!)
(THE GANG SWAP ROUND ALL THE DRINKS)
ギャング(フレンズ)たちは、その飲み物を全部取り替える。

モニカがいきなり、No, no, no. と言うところからシーンが始まっていますので、その前に何らかの会話があって、相手が誤解、または勘違いしているのを指摘して、改めて説明し直しているらしいことが推測されます。
They say+文は、「彼らが(文の内容)を言う、言っている」ということですが、この they は「特定の彼ら」ではなく「一般の人々」を指す感覚で、「一般の人々は(文)と言っている」→「一般的に(文の内容)と言われている」ということになります。
It is said that SV と同じことになり、もう少し日本語っぽく言うと、「噂では、噂によると、聞くところによると」という感覚ですね。

そして「一般的によく言われれていること」として、その内容が、it's the same as... になります。
tip は「先、先端」なので、from 以下は「男性の親指の先から、その男性の人差し指の先まで」。
そう言いながら、モニカは自分の親指と人差し指をエル字型に広げています。
広げた二つの指の先端の距離・長さと何かが同じ、と言っていることになりますが、それを聞いた男性陣3名は、自分の親指と人差し指を広げて、それをまじまじと見た後、お互いの顔を見たりして、複雑な表情を浮かべています。
セリフでは、it としか表現されておらず、具体的な単語は出てきませんが、「男性にとって気になる”長さ”の話」なので、男性の大事な部分の長さの話をしていることがわかる、という流れになっています。
この部分、DVDの日本語字幕では「アレの長さ」と訳されていました。

ジョーイが「そんなバカな、そんなのバカげてるよ」みたいに言った後のロスのセリフ、Can I use either thumb? について。
そう言いながらロスは、人差し指を立てた手とは反対の手の親指を立てて、その二つの距離を広げるようなしぐさをしています。
either は、either A or B で「A か B かどちらか」のような意味で使われる単語ですね。
今回のセリフでは、「either thumb(親指)を使ってもいい?」みたいに言っていますが、この場合の either は「どちらの親指でも使っていい? 使う親指はどっちでもいい?」みたいに言っていることになるでしょう。
モニカがやってみせたように、同じ手の親指と人差し指ではなく、それぞれ別の手の親指と人差し指を使ってもいいかな? ということですね。
それを見たモニカはうなずいて微笑んでいますが、「そうしたければどうぞ。そうしていいわよ」と言っている表情に見えます。

このジョーイとロスの反応については、恐らく「自分のはもっと長い」ということをアピールしているのだろうと思います。
この場面では、女性のモニカに「男性が指を広げたその長さが、その人のあの部分の長さなんだって」みたいに言われたことを受けて、男性陣3人は自分の指をエル字型に広げていました。
そこで「うん、確かにそんなもんだね」みたいなことを言うと、今広げているこの長さが自分のそこの長さだとモニカに言っていることになる、長さを実際に示していることになるため、「そうなんだぁ〜、あなたたちの長さはそれぞれそれくらいなのね」みたいに納得されないために、プレイボーイのジョーイは「いやいや、冗談だろ、俺のはもっと長いよ」みたいな感じで、That's ridiculous. 「そんなバカな、冗談だろ」と言ってみせたのだろうと思います。
DVDの日本語訳も「短すぎるよ」となっており、やはりそれは「こんなに短いなんてバカげてるよ」と解釈していることになりますよね。
そう言いながらも、何となくジョーイはそわそわしている感じで、その様子を見ていると「こんなに短くない」と言いながら、その測定法が結構当たってる(笑)ということを示しているように思います。

ロスは別の手の親指を少し遠ざけるようなしぐさで、「同じ手の親指じゃなくて、どっちの手でもいいよね? 違う手の親指でもいいよね」と言っていますが、それもやはり「片手では短い」ということを言いたくて、もっと長さを広げられる別の手の指を使うことを言っていることになるでしょう。

それに対してのモニカの表情が、兄ロスの発言を微笑ましく見ている感じなので「僕のはもっと長いよ、って見栄を張りたければご自由にどうぞ」と言っているように見えました。

このようなエッチ系の話では、具体的な単語が使われていないことも多いですが、話の流れからそれ系の話だな、とわかる面白さになるでしょう。
男性陣が長さの話でざわざわしているとなると、あの長さのことしかない、みたいなことで、フレンズっぽいセリフだと言えそうですね。

ウェイトレスをしているレイチェルが、お盆に飲み物を乗せて運んできます。
「言わないで」というのは、「コーヒーは俺」みたいに自分の注文したものを言わなくても、私が注文通りに渡してみせるからね、ということですね。
decaf はフレンズ1-1 にも出てきましたが「カフェイン抜き」。
Decaf cappuccino for Joey. は「ジョーイのための[ジョーイが注文した]カフェイン抜きのカプチーノ」ということですが、語順のままにイメージすると「カフェイン抜きのカプチーノ、ジョーイのために[ジョーイに]」という感じに捉えた方が元の英語の感覚が出るように思います。
最後の an iced tea は「アイスティー」ですが、iced tea のように iced が使われていることに注目してみましょう。
ice はご存じ「氷」で、他動詞では「〜を凍らせる、〜を氷で冷やす」なので、アイスティーは「氷で冷やされたティー」ということで、iced tea になっているのですね。

be good at は「〜が得意である」なので、I'm getting pretty good at this. は「私はこれ(注文を運ぶこと)がかなり得意になってきてるわ。うまくなってる・上達してるわ」というところですね。
フレンズたちもみんな口々に褒めてくれて、得意になったレイチェルは、嬉しそうにお盆を振りながら、Good for me! と言って去って行きます。
誰かが何かを頑張った時の誉め言葉に Good for you! 「よくやった! 頑張った!」というものがありますが、それを自分に対して使っている感覚ですね。
「よくやったわ、私! えらいぞ、私!」みたいなニュアンスになるでしょう。

ですが、レイチェルが去った後、4人はそれぞれ手にした飲み物を交換しています。
レイチェルは自信満々で配ったのですが、全部間違っていたということですね。
レイチェルが配っている時、フレンズ4人は静かにそれを受け取りながら、微妙な表情をしていたため、「注文と違うものを渡している」というオチになるのは観客にも想像できたようで、途中で既にラフトラック(笑い声)も起きています。
それでも、レイチェルを傷つけまいとして、レイチェルが去ってから、こっそり交換しているみんなの姿が微笑ましいなと思いました。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 18:50| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは。
一つ疑問なんですが、下記のレイチェルのセリフについて、飲み物は不可算名詞だと思うんですが、なぜiced teaにだけ冠詞(an)が付いているんでしょうか?

Decaf cappuccino for Joey. Coffee, black. Latte. And an iced tea.

アドバイスお願いします。
Posted by コジオ at 2019年05月12日 01:16
コジオさんへ
ご質問ありがとうございます。

例えば coffee は、基本的には不可算名詞ですが、a coffee = a cup of coffee という可算名詞で使われることもあり、それと同じ原理で tea も可算名詞として使うことも可能なのだろうと思います。
そう思って調べてみると、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) に以下の説明がありました。

iced tea [noun] [countable, uncountable] : cold tea with ice, and sometimes lemon or sugar, or a glass of this drink

つまり「氷の入った冷たい紅茶、時にはレモンや砂糖と共に、または1杯のこの飲み物」。

この語義には countable 「可算名詞」と書いてあって、最後の a glass of this drink というのがその可算名詞の「1杯のアイスティー」という意味ですね。

そして、今回のレイチェルのセリフでは、カプチーノ、コーヒー、ラテなどは無冠詞(不可算)で、最後のアイスティーだけ可算で使われていますが、これは(確信はないのですが)オーダーを正しく給仕しているつもりのレイチェルが、それぞれに飲み物を渡して、最後に残った一つを「これで最後よ」というような感覚で「1杯(分)のアイスティー」と、きれいにフィ二ッシュを決める感じで、特別感を持って表現したのかなぁ、と。
「これで最後、これで終わり」という時に「最後の1個」を意識するような感じかなぁ、と思いました。
Posted by Rach at 2019年05月14日 22:15
コメントを書く
お名前: [必須入力]

メールアドレス:

ホームページアドレス:

コメント: [必須入力]

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。