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5:10
チャンドラー: Oh, Satan's minions at work again! (おぉ、サタンのミニオンズ(手下ども)が、また活動してるんだ[また動き出したんだ]!)
フィービー: Yes, 'cause now I have to go down there and deal with them-- (えぇ、今は、銀行に行って、そのお金を処理しないと[そのお金をなんとかしないと]いけないから…)
ジョーイ: What are you talking about? Keep it! (何言ってんだよ? その金は、とっとけよ!)
フィービー: It's not mine. I didn't earn it. If I kept it, it would be like stealing. (私のものじゃないもの。私はそのお金を稼いでないわ。もし私がそのお金を(自分のものとして)とっとくとしたら、それは盗み[盗んだこと]になるわ。)
レイチェル: Yeah, but if you spent it, it would be like shopping. (えぇ、でももしあなたがそのお金を使ったら、それは買い物[ショッピング]みたいになるわよ。)
Satan's minions at work again! について。
Satan は「悪魔、魔王、サタン」。日本語では「サタン」と表記しますが、英語の発音は「セイトゥン」という感じ。
minion は「部下、手下、手先」なので、Satan's minions は「悪魔の手下・手先」という意味になります。
minion と言えば、3DCGアニメ映画の「怪盗グルー」シリーズに出てきた、黄色い体に青のオーバーオール(つなぎ)を着て、ゴーグルをはめたキャラクターがミニオンですね。
そのスピンオフとして、ミニオンを主役にした映画「ミニオンズ」(原題」Minions)も 2015年に公開されたので、日本でも「ミニオン/ミニオンズ」はおなじみの言葉になっているように思います。
そのシリーズでも、怪盗、つまり悪人に仕える手下となっていましたので、英単語の「手下、手先」の意味でその名前がついていることになります。
改めて、英英辞典で語義を見ておくと、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
minion : a very unimportant person in an organization, who just obeys other people's orders
つまり、「ある組織において、非常に取るに足らない(重要でない)人物、その人物はただ、他の人々の命令に従うだけである」。
日本語でも「ビップ」と呼ばれる VIP は、very important person の略で「重要人物、要人」のことですが、この語義はそれを un- で否定している、VIP とは真逆の存在となります。
a very unimportant person とはまたえらい言われようですが、とにかく組織において大した意味のない存在で、上の命令をただ実行しているだけの人間ということになります。
重要でない、という感覚は、日本語の「手下、手先、子分」というニュアンスにピッタリですね。
ミニオンズと言えば、新作映画「怪盗グルーのミニオン大脱走」がこの7月に公開予定で、また、先週末の 4月21日に、大阪の USJ に「ミニオン・パーク」がグランドオープンしたばかりでもあるので、このチャンドラーの「サタンのミニオンズが」のセリフの解説をするのは、なかなかタイムリーだな、と思いました。
at work は「仕事をして、活動中で、動いて」という意味。
Satan's minions at work again! は、Satan's minions are at work again! の be動詞 are が省略された形と考えればよいでしょう。
「悪魔の手下どもがまた活動中」ということなので、「しばらく活動していなかったそいつらが、また活動を始めた、また動き出した」のようなニュアンスになるでしょう
自分の口座に知らない間に 500ドルが入っていた、と言っているフィービーは、そのことをラッキーとは捉えず、自分にとんでもない不幸が起こったかのような口ぶりで語っていたため、それに合わせてチャンドラーは「それは悪魔の手先のしわざだな」と言ってみせた感覚になるでしょう。
go down there は「そこに行く→その銀行に行く」、deal with は「〜を取り扱う、処理する」なので、「知らずに入っていたそのお金を、銀行に行って処理しなきゃ、何とかしてもらわなきゃ」ということです。
それを聞いたジョーイは、あきれたように、What are you talking about? 「何言ってんだよ?」と言って、Keep it! と続けます。
この Keep it! は「(間違って入金されていたお金は返却せずに)とっとけよ、もらっとけよ、もらっちゃえよ!」ということ。
日本語で「キープしとけよ」と言っても、ニュアンスはわかりますね。
keep は「誰かのものであったものをその人に返さずに持っておく」というニュアンスで、今回のエピソードでは、後のシーンで、Keep the change. 「おつりはとっておいて」というフレーズも登場します。
誰かに物を譲る場合にも Keep it. 「君が持っておいて」と言ったりします。
「とっとけよ」と言われたフィービーは、それは私のもの・私のお金じゃない、私はそのお金を稼いだわけじゃない、と言って、If I kept it... のセリフを言います。
If I kept..., it would は「仮定法過去」ですね。
起こる可能性のないことを仮定する仮定法過去を使っていることから、フィービーはそれを keep するつもりはないことが読み取れます。
そのお金を私がキープしちゃったら、それは stealing 「盗むこと」になる、とフィービーは嫌がります。
それを聞いたレイチェルは、フィービーと同じように仮定法過去を使って、「キープした上で、さらにそれを使っちゃったら、shopping 「買い物をすること、ショッピング」になるわよ」と言っています。
stealing になるから嫌だってフィービーは言うけど、使えば shopping になるんだから、のように、同じ s で始まる動詞の -ing 形を使って、「盗んだことになるとか心配しないで、さっさと使っちゃいなさいよ」と促しているわけで、ショッピング好きなレイチェルらしいセリフと言えるでしょう。
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five hundred extra dollars の代名詞は keep it, earn it, spent it のようにもっぱら it です。I have to go down there and deal with them. の them は「銀行の人達」でしょう。お金に執着のないフィービーとしては、「わざわざ銀行まで出向いて担当者と交渉しないといけない」という、いかにも迷惑そうな感じの台詞がふさわしいように思います。
こんにちは。
コメントありがとうございます。
おっしゃるように、お金のことは it と表現されていますので、them はやはり「銀行の人達」を指すようですね。担当者との交渉を迷惑がっているというのもその通りだと思います。
貴重なご意見ありがとうございました。