2017年05月22日

その長さに気づいた? フレンズ1-3改その18

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9:08
SCENE 4: RACHEL+ MONICA'S (LATER IN THE EVENING)
レイチェルとモニカの家。その晩の後のほう。
モニカ: (AT THE DOOR, TO ALAN, WHO IS LEAVING) Thanks. I'll call you tomorrow. (TO ALL) Okay. Okay, let's let the Alan-bashing begin. Who's gonna take the first shot, hmm? ([ドアのところで、去ろうとしているアランに] ありがとう。明日電話するわね。[(アランを見送った後)みんなに向かって] はい、はい。アラン・バッシングを始めさせてあげましょう。最初の攻撃は誰がするのかしら?)
(SILENCE)
沈黙。
モニカ: C'mon! (さあ!)
ロス: I'll go. Let's start with the way he kept picking at... no, I'm sorry, I can't do this. Can't do it. We loved him. (僕が行くよ。まずはここから始めよう… 彼がずっと、つついているような様子が… いや、ごめん。僕にはこんなことできないよ。できない。僕たちは彼のことをすごく気に入ったんだ。)
みんな: We loved him! Yeah! He's great! (みんな彼を気に入ったの! そう、彼は最高!)
モニカ: Wait a minute! We're talking about someone that I'm going out with? (ちょっと待って! 私がデートしてる相手のことをみんな話してるの?)
みんな: Yeah! (そうだ、そうよ。)
レイチェル: And did you notice? (SPREADS HER THUMB AND INDEX FINGER) (で、あなたたち、気がついた?[見た?] [自分の親指と人差し指を広げる])
男性陣: (RELUCTANTLY) Yeah. ([しぶしぶ] あぁ。)

帰るアランを見送った後、ドアを閉めたモニカはフレンズたちに向かって、let's let the Alan-bashing begin と言っています。
直訳すると、「アラン・バッシングを始めさせましょう」というところですね。
let's は、let us の略ですが、このセリフでは、let's let のように、let が続いているのも興味深いです。
「私たちに〜させることをさせる」→「〜させましょう」ということで、let's の後に let が来ても何も問題ないわけですね。
bashing 「バッシング」は日本語になっているように「〜を非難すること、〜たたき」ということで、動詞 bash が「(ぶん)殴る、強くたたく」という意味になります。

ですからこのセリフは日本人にもわかりやすいと思うのですが、このセリフのポイントは、let's begin the Alan-bashing ではなくて、let's let the Alan-bashing begin という形になっていることでしょう。
意味としては「アラン・バッシングを始めましょう」ということですが、モニカとしては当然、自分の彼氏であるアランをバッシングしたいわけではないですね。
自分以外のフレンズたちが、「じゃあ、今からバッシングを始めようか」という気持ちになっているだろうことを見越して、「あなたたちがやろうとしているアラン・バッシングを始めさせることにしましょう、さあ開始させてあげましょう」のように、「モニカとしては嬉しくないことだけど、その開始を許可する」→「さあ、あなたたちがしたいことを始めていいわよ」という感覚が、let を使った表現に込められているのだろうと思います。

take the first shot の shot には「試み(こころみ)」という意味と「発射、発砲」という意味があります。
ここでは、相手を非難するバッシングの話の流れなので、「最初の攻撃をするのは誰かしら?」という理解で良いでしょう。
みんなが黙っているので、モニカが、C'mon! と促すと、ロスが I'll go. 「僕が行くよ、僕から始めるよ」と言って語り出します。
Let's start with... は「〜で始めよう」。
バッシングや攻撃を始めようということですから、with 以下に続く内容が、ロスが気に入らなかった部分だった、という風に話が進むだろうと想像できます。

the way he kept picking at は「彼が pick at し続ける様子」。
pick at には「〜のあら探しをする、文句を言う」(この場合は pick on とも言います)という意味や、「〜を引っ張る」「〜を(興味や食欲がなさそうに)少しずつ食べる、ついばむ」などの意味があります。
pick at... の at の後ろの言葉がないまま次のセリフに続いているので、ここは想像するしかないですし、文が完結していないことから、あえて pick at の意味を限定しなくても良いわけですが、このセリフを言っている時、ロスは手を口に持って行っています。
何となく爪楊枝(toothpick)を使うようなしぐさにも見えますし、pick には toothpick を使う時のような「つつく、ほじくる」という意味もありますので、「彼が爪楊枝を使う時の様子が嫌だ、彼が歯を何度も爪楊枝でいじっている(つついている、ほじくっている)のが嫌だ」みたいなことを言いかけたのかな、という気がします。

「あれがちょっとね」みたいにケチをつけるのかと思いきや、ロスは「僕にはこんなことできない」と言って、We loved him. と言い、フレンズたちはそれを待っていたかのように口々に We loved him. と続けます。

それを聞いたモニカは驚いた様子で、We're talking about someone that I'm going out with? と返しています。
直訳すると「私たちが話しているのは、私がデートしている人のことなの?」ということですね。
過去にデート相手をけなされてばかりだったモニカは、今回のアランのようにみんなが褒めるのは初めてのことなので、あなたたちがそんな風に褒めているのは、アランのことなの? と信じられない気持ちなのですね。
I'm going out with someone の someone が前に出た形になっているため、going out with の with が文の最後に残るのを忘れないようにしましょう。
What are you talking about? の about が最後に残る感覚と同じですね。

その後、レイチェルが、ト書きにあるように親指と人差し指を広げて、And did you notice? と言うと、男性陣が残念そうなトーンで、Yeah. と言っています。
動詞 notice は「気がつく、注目する」という意味ですね。
notice について改めて英英辞典で見てみると、
Macmillan Dictionary では、
notice : to become conscious of someone or something by seeing, hearing, or feeling them
つまり、「あるものを見ること、聞くこと、または触れることで、その人またはそのものを意識するようになること」。
notice の後に単語はありませんが、レイチェルが指を広げていることから、「アランのこの指を広げた長さ」についてレイチェルは言っていることになるでしょう。
長さは目に見えるものなので、「その長さを見て、その長さに気づいた?」と言っているわけですね。
「見て、こんな長さなんだと思った・気づいた」みたいに言っている感覚になるでしょう。

「親指と人差し指」というのは、過去記事 親指から人差し指までの長さ フレンズ1-3改その8 で話題に出てきた「男性の大事な部分の長さは、その人の親指と人差し指を広げた距離と同じ」という話のことですね。
画面で見ると、アランは身長がかなり高いようで、背の高い人は手も大きかったりしますから、その流れで親指と人差し指を広げた長さも長そうな気がします。
レイチェルが「彼の指を広げた長さ、長かったわよね」のように、ちょっといたずらっぽい顔で男性陣に言った後、男性陣が残念そうなトーンで「あぁ」と返しているのは、アランの広げた指の長さ(つまりは大事な部分の長さ)が長くて、自分たちが負けを認めざるを得ない、という意味の残念感が出ていることになるでしょう。
声のトーンだけではなく、彼らのしぐさを見ても、ジョーイは手を上げ、ロスもわかったという感じに同じく手を上げています。
「あれには負けたよ、かなわないよ」と降参した感じが出ている気がしますよね。
その8 のシーンで、指の間の長さの話が出たのは、その時だけの笑いではなくて、後でまたこうしてネタにするためでもあったのですね。
少し前に出てきたネタを忘れた頃に使う、というコメディの典型的なパターンだと思います。


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posted by Rach at 15:18| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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