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11:35
モニカ: Can I ask you guys a question? Do you ever think that Alan is maybe... sometimes.... (あなたたちに質問していい? こんな風に思ったことない? アランって多分、時々…)
ロス: What? (何?)
モニカ: I don't know. A little too "Alan"? (わからないけど。ちょっと(過剰なまでに)”アラン”過ぎる]、って(思わない?)」
レイチェル: Oh, no. That's impossible. You can never be too "Alan." (そんなことないわ。そんなの不可能よ。”アラン”過ぎる、なんてことはあり得ないわ。)
ロス: Yeah, it's his, uh, innate "Alan-ness" that, that, that we adore. (そうだよ、彼の生まれながらの”アランであること[アランらしさ]”を僕たちは崇拝してるんだ。)
チャンドラー: I, personally, could have a gallon of Alan. (俺は個人的には[俺なら]1ガロンのアランがあってもいいくらいだよ[アランを1ガロン飲めるよ]。)
アランと一緒に試合に勝てて嬉しそうなフレンズたちに、モニカは言いにくそうに言葉を選びながら、A little too "Alan"? だと思わない? と尋ねています。
too には「あまりに〜すぎる」という「過剰」のニュアンスがありますね。
LAAD では、
too [adverb] : more than is needed, wanted, or possible, or more than is reasonable
つまり、「必要とされる、求められる、可能であるよりも多い、または妥当(適当・ほどほど)よりも多い」。
人が need, want する以上の量がある、という感覚で、悪い意味で使う場合には「過剰なまでに〜の度が過ぎる」「そんなにしなくてもいいのに、やりすぎ」というニュアンスが出ます。
今回もモニカが言いにくそうに言っていることからもわかるように、モニカは Alan という人が、あまりにも Alan 過ぎる、いかにも Alan って感じ、Alan っていうキャラが濃すぎる、みたいな意味で言っているように思います。
このエピソードの中では、実際のアランの言動はほとんど画面には出てこず、「アラン過ぎる」と言われても観客や視聴者にはピンとこないわけですが、それを絶賛しているフレンズたちの言葉だけからアランという人をイメージさせるというのが、今回のエピソードの演出の特徴でもありますね。
アランを気に入っているフレンズたちはその「アラン全開」な感じを気に入っていて、モニカはそれがあまり嬉しくないと思っていることがわかれば良いでしょう。
too "Alan" という表現を使ったモニカに対して、レイチェルは「そんなの不可能よ」と言った後、You can never be too "Alan." と続けます。
この you は話し相手のモニカではなくて、「一般の人」を指すニュアンスだろうと思います。
この部分、DVD英語字幕とネットスクリプトでは、You can never となっており、Netflix では、One can never となっています。
実際の音声は、You / One の部分はほとんど聞き取れないのですが、Netflix では「一般的な人」を表す one が使われていることからも、この you は「一般的な人」だと考えてよいということになるでしょう。
「人・人間は too "Alan" でいることは決してできない」というところで、それはつまり、too "Alan" なんてことはあり得ない、「悪い意味でアランが過剰、アラン過ぎる」なんてことは不可能、と言っているのだろうと思いました。
too の「(必要以上に、求める以上に)過多、過剰」というニュアンスを否定して「どんなに多くても、イヤってことにはならない、どんなに多すぎてもいい」ということをレイチェルは言っているのでしょうね。
innate は「持って生まれた、生来の、生得の、生まれながらの、天から授かった」。
adore は「あこがれる、崇拝する、敬愛する」。
ロスは興奮したように、that を何度も繰り返していますが、ロスのセリフをシンプルにすると、It's his innate "Alan-ness" that we adore. になりますね。
これは、We adore his innate "Alan-ness". という文の目的語を強調した形の強調構文になります。
「僕らは彼の生まれながらの”アランらしさ”を崇拝している」というのを「僕らが崇拝しているのは(何よりも)彼の生まれながらの”アランらしさ”なんだ」と表現したことになるわけですね。
モニカが too "Alan" のように、Alan っぽさが過剰であることに不満な様子なので、僕らは逆にその being "Alan" 「アランであること」(それを名詞化して "Alan-ness")が何より大好きなのに、と反論したことになります。
チャンドラーもロスに同意した様子で、俺なら have a gallon of Alan できる、のように表現しています。
gallon「ガロン」は液体の単位で、1ガロンは、約3.8リットル。
gallon と Alan はローマ字読みすると「ガロン」「アラン」になりますが、英語では、それぞれ最初の部分の ga- と A- にアクセントがあるため、後半の -lon と -lan はどちらもあいまい母音の発音になります。
また、gallon の ga- の a の音と、Alan の最初の A- の音は、cat の a の音(アとエの間のような音)で同じ発音になりますので、Alan の最初に g- を付けると、gallon と同じ発音になります。
よって、gallan, Alan は「ギャラン・アラン」( g +アラン・アラン)のようになり、韻を踏んだ状態になりますので、その発言の後、チャンドラーとロスが「お、今のは偶然、うまく韻を踏んでた! うまいこと言ったよね!」という風に顔を見合わせて喜んでいるわけですね。
「1ガロンのアラン、アランを1ガロン分」have する、のように言っていますが、それだけの量を「持つ」と考えることもできるでしょうし、また、「食べる・飲む」を意味する have と考えて、アランを 3.8リットル飲める、のように言っていると考えるのも自然だろうと思います。
ここでもまた、モニカ一人だけが「私には共感できないわ」という顔をしているのが面白いですね。
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2017年06月13日
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