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11:55
(CUT TO A STREET WHERE LIZZIE IS RESTING. PHOEBE WALKS UP TO HER)
リジー(という女性)が休憩している通りにカット。フィービーは歩いてリジーに近づく。
フィービー: Hey, Lizzy. (はーい、リジー。)
リジー: Hey, Weird Girl. (はーい、変な女[変な娘]。)
フィービー: I brought you alphabet soup. (あなたにアルファベットスープを持ってきたわ。)
リジー: Did you pick out the vowels? (母音は抜いてくれた?)
フィービー: Yes. But I left in the Y’s. 'Cause, y'know, "--sometimes Y." And I also have something else for you. (SEARCHES IN HER PURSE) (ええ。でも Y は残したわ。だってほら「…時々 Y 」って言うでしょ? それであなたのために[あなたにあげるための]別のものもあるの。[自分のバッグの中を探す])
リジー: Saltines? (ソルティーンズ?)
フィービー: No, but would you like a thousand dollars and a football phone? (違うけど、あなたは 1,000ドルとフットボール・フォン欲しい?)
リジー: What? (OPENS THE ENVELOPE PHOEBE HAS GIVEN HER) Oh, my God! There's really money in here. (何だって? [フィービーがリジーに渡した封筒を開ける] なんてこった! この中には本当にお金が入ってる。)
フィービー: I know. (そうね。)
リジー: Weird Girl, what are you doing? (変な女、何やってる?[何をたくらんでる?])
フィービー: No, I want you to have it. I don't want it. (いいえ(何もたくらんでないわ)、私はあなたにそれを持っていてもらいたいのよ。私は欲しくないの。)
フィービーは通りにいるホームレスらしき女性に「はーい、リジー」と挨拶しています。
フィービーよりも随分年齢が上だと思われるその女性は、Hey, Weird Girl. と返していますね。
weird は「変な、妙な、奇妙な」という意味。
セリフなどの口語に頻出の形容詞で、普段は電話してこない フレンズ1-1改その2 でも、"... which is very, very weird, because... she never calls me." 「それってすっごくすっごくヘンなんだよな。だって… 俺の母親は俺に(普段は)電話してこないから」というセリフで登場していました。
DVD英語字幕では、Weird Girl のように大文字表記になっていましたので、固有名詞、つまり、あだ名ということですね。
いつもそう呼ばれているのでしょう、そのあだ名に動じることなく、フィービーはリジーに「あなたにアルファベットスープを持ってきた」と言ってそれを手渡します。
alphabet soup は、ABC などのアルファベットの形のパスタが入ったスープのこと。
こういうものは、Google 画像検索などで調べてみるのが一番手っ取り早いですね。
実際に alphabet soup で画像検索してみると、オレンジ色のスープに英文字のパスタが入ったものがたくさんヒットします。
文字であることから、スープの表面またはスプーンの中で、意味のある単語に並べてみたという画像も結構多いです。
vowel は「母音」。子音は、consonant になります。
pick out は「選び出す、取り出す」で、今回はスープの中に入っている母音を取り出す、ということなので、母音を抜く、はずす、ということ。
leave in は「〜をそのままにしておく、中に入れたままにしておく、中に残しておく」。
the Y's は「Yの形になっているパスタたち」という複数形。
このように文字や数字を複数形にする場合には、-’s とアポストロフィーをつけるのが原則ですが、近年はアポストロフィーをつけない形もよく見かけます。
「母音は抜いてくれた?」と言われて、「ええ、でも Y(たち)は残したわ」と言った後のセリフ、'Cause, y'know, "--sometimes Y." について。
sometimes Y は「時々 Y 」ということですね。
英英辞典で、母音の意味の vowel という単語を引くと、その語義説明に、sometimes y というフレーズが出てきます。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
In English the vowels are a, e, i, o, u, and sometimes y.
と説明してあります。
つまり「母音は、英語では、a, e, i, o, u そして時々 y である」。
story や type などの単語では、「リーのイ」「タイのアイ」などで y が母音として使われていますよね。
学校で子供が言葉や文字について学ぶ際にも、このフレーズはよく使われるようで、辞書に載っていたり学校で習ったりするようなそのお決まりフレーズをフィービーは使ったということになります。
a, e, i, o, u の母音は抜いたけど、Y は「時々 Y」っていうくらいで、時々しか母音にならないから、完全な母音じゃないってことで残したわ、みたいなことですね。
「母音は抜いといて欲しい」という不思議なこだわりも一つ笑いのポイントでしょうが、フィービーはそのリクエストに素直に答えつつも、Y はどっちにも使えるからと残した、という細かい話をしているという面白さにもなるでしょう。
脚本的に言うと、sometimes Y という言葉を何かのオチに使うために、アルファベットスープを小道具として使ったのかな、という気がします。
saltines は「塩がまぶしてある薄いクラッカー」のこと。
LAAD にも以下のように出ています。
saltine : a type of cracker (=thin hard dry bread) with salt on top of it
つまり「表面に塩がついているクラッカー(薄くて固くて乾燥したパン)の一種」。
これもさっきのスープと同じで、画像検索でその姿を見てみるのが一番わかりやすいですね。
ORIGINAL Saltines と書かれた箱もあれば、ORININAL PREMIUM SALTINE CRACKERS と書かれた箱もあります。
クラッカーは正方形で小さな丸い穴が規則的にあいており、表面に塩がまぶしてあります。
リジーが「ソルティーンズ?」と尋ねたのは、スープの上に浮かべたり、スープに浸したりして食べるイメージなのかなぁ? と思ったりするのですが、、。
フィービーは「1,000ドルとフットボール・フォン欲しい?」と言って、封筒に入ったお金と電話を渡します。
これはアランが登場する前にフィービーが説明していた、銀行からもらったお金とお詫びの品ですね。
フィービーはこういうのを「もらっとく」のがかなり嫌らしく、友人らしきこの女性に譲ってしまおうと思っていることがわかります。
封筒の中に言った通りの高額なお金が入っているのを確認して、リジーは驚き、what are you doing? と言っています。
直訳は「あなた、何してるの?」ということですが、そんな大金を「あなたにあげるわ」とあっさりあげてしまうことがリジーには理解できず、「何やってんだよ、何たくらんでんだよ、あんた?」みたいに言ったわけですね。
フィービーはそれをもらった経緯を説明することなく、ただ「あなたにそれを持っていてもらいたい。私はそれを欲しくない」と言うことになります。
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