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14:24
(CHANDLER LIGHTS A CIGARETTE)
チャンドラーがタバコに火をつける。
みんな: Oh, hey, don't do that. Put that out! Come on! (あぁ、ちょっと、そんなのやめてよ。それ(タバコ)の火を消してよ。ちょっと!)
レイチェル: It's worse than the thumb. (親指より(たちが)悪いわ。)
チャンドラー: Hey, this is so unfair. (おい、こんなの、すごく不公平だよ。)
モニカ: Oh, why is it unfair? (まぁ、どうして不公平なの?)
チャンドラー: So I have a flaw! Big deal! Like Joey's constant knuckle-cracking isn't annoying? And Ross, with his over-pronouncing every single word? And Monica, with that snort when she laughs? I mean, what the hell is that thing? I accept all those flaws. Why can't you accept me for this? (確かに俺には欠点がある! それがどうした![そんなの大したことじゃない!] 例えば、ジョーイがずっと指の関節を(ポキポキ)鳴らしてるのってうっとうしくない? それからロスには、単語の一語一語を大げさに発音する癖があるだろ? それからモニカには、笑う時に鼻を鳴らす癖があるだろ? ありゃ一体何なんだよ? 俺はそういう欠点をすべて受け入れている。どうしてお前らはこの(タバコの)件で俺を受け入れられないんだよ?)
(UNCOMFORTABLE SILENCE)
居心地の悪い[気まずい]沈黙。
フィービーのソーダ缶に親指が入っていた話の後、チャンドラーはタバコに火をつけています。
それを見てみんなが口々にやめろといい、レイチェルは「親指(the thumb)よりも悪い」と言っています。
缶の中に人の親指が入っていた話よりも、今チャンドラーがタバコを吸っている方がたちが悪い、嫌だ、と言っていることになります。
みんなに責められたチャンドラーは「こんなの、ものすごく不公平だ」と言います。
flaw は「欠点、欠陥、弱点」ですから、I have a flaw! は「(そりゃ確かに)俺には欠点がある!」と認めている感覚。
big deal は元々「一大事、大したこと、重大なこと」という意味で、no big deal の形で「大したことじゃない、重要じゃない」という意味で使われるのですが、no のない形の big deal だけでも、反語的に「大したことじゃない! (みんなが騒ぐような)おおごとじゃない!」という意味で使われることがよくあります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) の big deal の項目では、no big deal が2番目に出ていて、1番目の語義が以下のように出ています。
big deal : said when you do not think something is as important as someone else thinks it is
例1)Anyway, he gave me a raise of 50 cents an hour. I mean, big deal.
例2)What's the big deal? It's only a birthday, not the end of the world.
つまり「誰か他の人が考えるほど何かが重要ではないと自分が思っている時に使われる」。例文1は「とにかく、彼は俺の時間給を50セント(今日のレートで約56円)アップしてくれたんだ。まぁ、”大した話”だよな[ちっとも大したことないけどな]」。
例文2は「何が(そんなに)おおごとなんだ? ただの誕生日で、世界の終わりじゃないんだぞ」。
例文1は「たった56円ほどの昇給って、そんなの昇給のうちに入らない」という気持ちが入っていますし、例文2は、恐らく誕生日を迎えて一つ年を取ったと落ち込んでいる相手に対して、「世界の終わりじゃあるまいし、そこまで気にするようなことじゃない」と言っている感じですよね。
no のない Big deal! が「大したことじゃない」という意味で使われるのは、「そりゃあもう”おおごと”だよね」「とんだ”おおごと”だよな」と、ことさら強調して皮肉ったニュアンスか、あるいは例2の What's the big deal? 「何がおおごとなんだよ?(何もおおごとなことないじゃないか)」というニュアンスかのどちらかなのだろうと思います。
Big deal! と言った場合は、それをそのままの「重大なこと」という意味で使う場合もありますし、それを反語的に使って「そんなの全然大したことじゃない。おおごとじゃない」と皮肉っぽく使う場合もあるわけですが、それは、本人の言い方や表情、前後の文脈から判断することになるわけですね。
今回のセリフは、「あぁ、確かに俺には欠点がある。でもそれがどうしたっていうんだ? そんなに大騒ぎするようなことか?」という反語的ニュアンスで、Big deal! と言っていることになるでしょう。
ちなみに、LAAD の big deal の語義の3番目に以下のものが出ていました。
an important or exciting event or situation
例)This audition is a big deal for Joey.
つまり「重要な、またはわくわくする出来事(イベント)または状況」。例文は「このオーディションはジョーイにとって大きな出来事(ビッグ・イベント)だ」。
「フレンズ」のジョーイは俳優なので、この後のエピソードでオーディションの話がよく出てくるのですが、この例文は何だか「フレンズのジョーイ」をイメージして書かれたもののような気がして、ちょっと嬉しかったのでご紹介してみました(^^)
「俺には確かに欠点があるが、それがどうしたっていうんだよ?」みたいに言った後、チャンドラーはフレンズたちの癖を順番に挙げていきます。
knuckle-cracking 「指の関節をポキポキ鳴らすこと」。
annoy は「(人)をイライラさせる、悩ませる」という他動詞で、annoying は「人をイライラさせる」ということから「うっとうしい」という意味の形容詞として使われます。
ですから、Like 以下は、「例えば、ジョーイのコンスタントな(ひっきりなしの)指関節ポキポキ鳴らしは、うっとうしくない?」という意味になります。
その後、And Ross, with his 名詞 (動名詞). And Monica, with that 名詞 という文が続きますが、それらの with は、「その人物は、こういう癖を伴って(ともなって)いる」という感覚だろうと思います。
「ロス、〜をともなっている」ということですから、自然な日本語にすると、「ロスには、こういう癖があって」のような感じですね。
over-pronouncing every single word は「一字一句を大げさに発音すること」。
every single は「あらゆるひとつ」ということですから、「一つひとつ」「いちいち一語一語すべて」のように、every を強調する感覚。
snort は動詞で「鼻を鳴らす」という意味ですが、ここでは with that snort と that 「あの」がついているので「鼻を鳴らすこと、荒い鼻息」という名詞になります。
「そしてモニカは、笑う時のあの鼻鳴らしがあるだろ?」という感じで、その後、I mean, what the hell is that thing? と言っています。
the hell は強調語で、「ありゃ一体全体、何なんだよ?」みたいなニュアンスとなり、そのモニカの snort をあきれて非難する気持ちが出ています。
ジョーイ、ロス、モニカの欠点を挙げた後、「俺はそれらの(お前らの)欠点を受け入れている。(なのに)どうしてお前らはこの件で俺を受け入れることができないんだ」と言うので、みんなも言い返すことができず、気まずい沈黙が流れることになります。
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2017年06月30日
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