2017年11月16日

12階の昏睡状態の男性には聞こえなかった フレンズ1-4改その27

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17:13
(HOSPITAL)
病院。
ロス: I remember the moonlight coming in through the open window, and her face had the most incredible glow. (思い出すなぁ、月明かりが開いた窓を通して入ってきて、彼女の顔が最高に輝いてたこと。)
チャンドラー: Yes, the moon, the glow, the magical feeling. You did this part. Could I get some painkillers over here, please? (そうだな、月、輝き、うっとりするような気持ち。この部分はもう言ったよ。お願いだからこっちにも痛み止め[頭痛薬]をもらえるかな?)
ジョーイ: He's right, enough already. What is the big deal about today? So you slept with her for the first time. So what? You slept with her for seven years after that. (チャンドラーの言う通りだよ、もうたくさんだ。今日の何がそんなにおおごとなんだよ? お前は初めて彼女と寝た。それが何? (初めてキャロルと寝た)その後、7年間、ずっと彼女と寝てたんだろ。)
ロス: Look, it's just a little more complicated than that. (あのさ、それよりはもう少し(事情が)複雑なんだよ。)
チャンドラー: Well, what? What? What is it? That she left you? That she likes women? That she left you for another woman that likes women? (ふーん、何? 何? 何なんだよ? キャロルがお前を捨てて出て行ったことか? キャロルが女性を好きなことか? キャロルがお前を捨てて、女性好きの別の女性のところに行ったことか?)
ロス: Little louder, okay? I think there's a man on the 12th floor in a coma who didn't quite hear you. (もう少し大きな声で話してくれないか? 君の話がよく聞こえなかった、12階で昏睡中の男性がいると思うからさ。)
チャンドラー: Then what? (それで、何なんだよ?)
ロス: My first time with Carol was... was my... (MUMBLES) (キャロルとの初めて(初体験)は…僕の… [もごもご言う])
ジョーイ: What? (何だよ?)
ロス: It was my first... time. (僕の初体験だったんだ。)
ジョーイ: With Carol? (キャロルとの(初体験)だろ?)
(ROSS GIVES HIM A LOOK)
ロスは意味ありげな視線を送る。
ジョーイ: Oh. (おぉ。)
チャンドラー: So in your whole life, you've only been with one...? (HE GETS A LOOK TOO) Oh. (それじゃあお前の人生で、お前が付き合ったのは一人(の女性)だけ…? [チャンドラーも視線を送る])
ジョーイ: Oh, boy. Hockey was a big mistake. There was a whole bunch of stuff we could've done tonight. (あぁ、なんてこった。ホッケーは大間違いだった。今夜俺たちができただろうことがいっぱいあったのにな。)

ロスはうっとりした表情で「窓からの月明かりで、彼女の顔が輝いていた」という話をしています。
具体的な名前は出ていませんが、また元妻キャロルとの初エッチの夜の話をしていることは明らかですね。

「月、輝き、うっとりする気持ち」の後に You did this part. とチャンドラーが言っているので、「この話はもう済んだ、前にも聞いた」ということを指すでしょう。
いらいらして「何度も同じ話をするな」と怒っているのですね。

Could I get some painkillers over here, please? の painkiller は「痛みを止めるもの」、つまり「痛み止め」。
Could I の I が強調されているので、「鼻をケガしているロスじゃなくて、俺に痛み止めをくれ」というニュアンス。
キャロルとの思い出話ばかり聞かされて、付き添いの俺が頭痛になりそう、という感じです。

You slept with her for seven years after that. について。
for seven years という期間を表すフレーズが入っているので、現在完了形の「継続」を思い出す人も多いかもしれませんが、現在完了形が使われるのは、「過去から現在の時点まで継続している場合」です。過去から過去の場合はただの過去形になります。
「過去のある時点までに起こった出来事」のような過去の基準時が存在する場合の継続は過去完了形を使うことになりますが、ただ「過去のある時点から過去のある時点まで」の期間のことを語る場合は、単に過去形を使えば良いことになります。

「初エッチ以降、離婚するまでずっと寝てたのに、何がそんなにおおごとなんだよ」とジョーイは言うのですが、ロスは「事情はそれよりも少しだけ複雑なんだ」と言っています。
「それより少し複雑」というだけで、詳しいことを話そうとしないロスに対して、チャンドラーはイライラしたように、that SV? 「SV ということか?」のように次々と事柄を挙げていきます。
left は leave の過去形で「〜を残して出て行く、〜を捨てる」。
likes women は「女性(たち)が好き」ということですから、キャロルがレズビアンであることを言っていることになります。
その次の That she left you for another woman that likes women? は長いですが、その前に出てきた2文をくっつけたような内容ですね。
leave A for B は「A を離れて、B へと向かう」というような感覚なので、she left you for another woman は「キャロルはお前を捨てて、別の女性の元に向かった」ということ。
その another woman の説明として、that likes women が続いているので、「女性のことが好きな別の女性」、すなわち「あるレズビアンの女性」と言っていることになります。
complicated 「(事情が)複雑な」という表現を使ったロスに対して、「お前の複雑な事情ってのは、こういうことか?」みたいに語ってみせたわけですね。

そんなプライベートな事情を大声で話されたロスは「もう少し大きな声で(話してよ)」と言っていますが、これは皮肉ですね。
「そんなこと大声で話さないでよ」と言いたいところを、わざと逆に「もっと大きな声で話せば」と言ったことになります。

coma は「昏睡(状態)」という意味で、a man on the 12th floor in a coma は「昏睡状態の12階の男性」。
didn't quite hear you は「よく君の話が聞こえなかった」ということで、「君は今、僕の個人的な事情を話していたけど、多分 12階の昏睡状態の男性には聞こえなかったと思うから、もっと大きな声で話してよ」と言ったことになります。

ずっと上の階にいる、しかも昏睡状態の男性なら、ここの話が聞こえるはずはないのですが、もう少し声を大きくして、その人にも聞こえるような大声で話せ、と表現することで、「チャンドラーが話した僕のプライベートな話は、12階の昏睡状態の男性以外には、まる聞こえだったよ」と言っていることになります。
「元妻がレズビアンに走ってお前を捨てたから?」という明らかに不名誉な話を大きな声で言っているので、本来ならそんなこと他人の前で大声で話すような内容じゃないのに、という皮肉の気持ちを込めたセリフということですね。

その後、いったいどういうことなんだよ? と問われて、ロスは口ごもりながら説明しています。
2つの文に分かれていますが、要は My first time with Carol was my first time. 「僕のキャロルとの初めては僕の初めてだった」ということですね。
キャロルとの初エッチのことをずっと語っているので「キャロルとの初体験は僕の初体験だった」と言っていることになります。
「元妻キャロルとの初めての夜だった」ということでロスがあれこれ言っているのかと思っていたら、「キャロルに限らず、人生で初めての夜だった、ロスの人生初体験だった」ということがわかったことになります。

you've only been with one...? は「お前は一人(の女性)とずっと一緒にいただけ?」という感覚ですから「人生で付き合った女性はキャロルだけだったのか?」と言っていることになります。
ジョーイは「ホッケー観戦に来たのは間違いだったな」みたいに言っています。
we could've done は「俺たちができただろうに」ということですから There was a whole bunch of stuff we could've done tonight. は「今夜できただろうにと思うことがいっぱいあったな」と言っていることになります。
ロスの人生初体験が今日という日で、その後キャロルと結婚して他の女性とは付き合っていないわけですから、「元妻との初エッチ、かつ、自分の人生初エッチ」の日だということで、ロスはそのことばかり考えてしまっていたわけですね。
ジョーイとしては「そんなことなら、スポーツの試合とかじゃなくて、女性がいる店とかに連れて行ってやれば良かったな」と言っていることになります。


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posted by Rach at 11:37| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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