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18:36
(BALCONY)
バルコニー
モニカ: Okay. Okay, I got one. Do you remember that vegetarian pate that I made that you loved so much? (オッケー、オッケー。1つあるわ。私が作った、あなたが大好きだったあのベジタリアン・パテを覚えてる?)
フィービー: Uh-huh. (ええ。)
モニカ: Well, unless goose is a vegetable! Ha haaaah! (そうねぇ、もしガチョウが野菜じゃなかったら、の話だけどね。はははは!)
フィービー: Oh! Oh! Oh! Okay, fine, fine. Now I don't feel so bad about sleeping with Jason Hurley. (あぁ! あぁ! あぁ! オッケー、いいわ、いいわよ。今はもう申し訳ないとは思わないわ、ジェイソン・ハーリーと寝たことをね。)
モニカ: What? You slept with Jason? (何ですって? あなた、ジェイソンと寝たの?)
フィービー: You'd already broken up. (あなたたちは(その時)すでに別れてたわ。)
レイチェル: How long? ((別れて)どれくらい?)
フィービー: Just a couple hours. (ほんの2、3時間ね。)
モニカ: Oh, that's nice! (まぁ、それって素敵だこと!)
このシーンの最初に、モニカは I got one. と言っています。
セリフのような口語では got = have の意味で使われるので、have の意味で解釈すると「1つある」というところですが、そこまで聞いただけでは何のことかはわかりません。
その後の会話を続けて聞いていくと、「秘密にしていたことをバラす」みたいな話をしていることがわかる仕組みになっています。
みんなの会話がずっと続いていて、画面はその途中から映し出したような形になっていて、話を聞いているうちに何の話題をしているかわかる、という演出ですね。
Do you remember that vegetarian pate that I made that you loved so much? は長いですが、前から順番にイメージしていくと、「あなたは覚えてる? あのベジタリアン・パテを。私が作った。あなたがとても大好きだった」のようになります。
that I made と、that you loved so much の that がそれぞれ関係代名詞で、「私が作ったパテ」「あなたが大好きだったパテ」のように、後ろから先行詞の pate を修飾している形になります。
自然な日本語にすると、「私が作ったもので、あなたのお気に入りだった、あのベジタリアン・パテを覚えてる?」ということですね。
ベジタリアン用に肉を使っていないパテということで、「あなたが好きだった」と言っていることから、フィービーはベジタリアンだということがわかります。
その後、モニカは、unless goose is a vegetable! と言って大笑いしています。
goose はガチョウ。
unless は if not 「もし〜でなければ」ということで、そのように訳すと「もしガチョウが野菜でないならば」と言っていることになります。
その前に「ベジタリアン・パテ」の話をしていた流れからのこのセリフなので、「ガチョウが野菜でないならば、どうなるかしらね。あなたの食べたものはベジタリアン・パテとは言えないわよね」というようなことを示唆していることになります。
このような「後に付け足す形の unless」は、「もし〜なら話は別だけどね」と訳すとしっくりきます。
この場合も「もしガチョウが野菜なら話は別だけどね」と訳してみると、「ガチョウが野菜だったとしたら、それはベジタリアン・パテになるんだろうけどねぇ」みたいな言い方をしていることになり、実際には野菜じゃなくてガチョウを使っていた、だからフィービーがベジタリアン・パテだと思って食べていたのはベジタリアン・パテではなかった、ということを unless 以下のセリフで暴露していることになります。
このような会話をしていることから、シーン最初の I got one. が「内緒にしてたことがある。みんなに暴露することがある」のような話をしていることがわかるわけですね。
ベジタリアン・パテと言うからおいしいと言って食べてたのに、ガチョウが入ってたと知り、フィービーは Oh! Oh! Oh! と驚きの声を上げています。
その後、フィービーは fine, fine と言っていますね。
普通、fine というと「上質の、最高級の」または「素晴らしい、素敵な」という意味もありますが、ここでの fine は「いいわ。(それならそれで)結構よ」というようなニュアンスになります。
相手に挑むような感じで「結構よ、上等だわ!」というような感覚ですね。
feel bad は「気分が悪い」という意味にもなりますが、ここでは「申し訳ないと思う、気の毒に思う」ということで、feel sorry about のような意味。
Now I don't feel so bad about は「(そんな話を聞いた)今は、〜について申し訳ないとはあまり思わないわ」ということ。
「モニカが私を騙してたと知った今、ジェイソン・ハーリーと寝たことを申し訳ないとは思わない」と言っていることから、「ジェイソンはモニカの彼だった」らしいことがここで想像されます。
驚くモニカにフィービーは「あなたたちはその時既に別れてしまっていた」と言っています。
You'd aleady broken up. は、You had already broken up. ということで、had broken は過去完了形になります。
前回の記事、フレンズ1-4改その27 で、「過去の基準時がある場合には過去完了を使う」という説明をしましたが、この時も「フィービーがジェイソンと寝た」という、今、話題になっている「過去の基準時」があるために、「その時にはすでに別れてしまっていた」という意味で過去完了形を使っていることになります。
拙著「読むだけ なるほど! 英文法」(学研教育出版)の p.45 で、
現在完了形は、「過去の出来事を現在の状態も含めて語ることができる時制」
のように説明しました。
今回は過去完了形になりますので、その場合は「過去の基準時までに起こった出来事を、過去の基準時の状態も含めて語ることができる時制」ということになります。
ここでは「フィービーがジェイソンと寝た時」が過去の基準時に当たり、過去完了形を使うことで「それまでにあなたたちは別れた」という基準時以前に起こった出来事と、「私がジェイソンと寝た時は、ジェイソンはもうあなたの彼氏ではなかった」という基準時の状態とを同時に表すことができるということですね。
「すでに別れてしまっていた」と言われて、モニカは「別れてどれくらい経ってたの?」という意味で、How long? と尋ねますが、フィービーは「ほんの2、3時間」と答えます。
別れたと言っても別れた直後ということで、あきれたモニカは、Oh, that's nice! 「まぁ、それは素敵だこと!」と皮肉っぽく返していることになります。
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英語のセリフとは関係のない話ですが、バルコニーの照明に書かれた文字は「福」みたいですね。
西洋人が漢字をプリントしたTシャツを着用しているのを時々見かけますがabcの国から見ると漢字というのはエキゾチックでクールに見える方々も多いんでしょうね。逆に我々は野菜を英字新聞なんかで包んでるとなんだかお洒落な感じがする(気がする)。日本の新聞だと生活感丸出し(笑)。
では。
こんにちは。コメントありがとうございます。
西洋人には漢字がエキゾチックでクールに見える、というのは確かにそうなのだろうと思います。
宇宙兄弟という漫画で、日本語がクールだと言っているローリー・クオモというキャラが、日本語の書かれたTシャツを着るのですが「美」と書いたつもりが横線が多すぎてゲジゲジにしか見えない、、、という話もありました。
逆に「野菜を英字新聞で包むとお洒落」というのもその通りですね。包装紙のようなイメージで受け止めることができますし、コラージュとかにしてもおしゃれな背景に使えそうですが、日本語だと記事の見出しや中身をついつい読んでしまいますよね。昔の八百屋さんのイメージです^^