2017年11月30日

私の代わりをして−こちらはレイチェルです フレンズ1-4改その31

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21:24
CREDITS SCENE: RACHEL+MONICA'S PLACE (JOEY AND THE GIRLS ARE PLAYING TWISTER)
クレジット・シーン:レイチェルとモニカの家(ジョーイと女性陣がツイスターをしている)
ロス: (DOING THE SPINNING) Okay, Monica. Right foot, red. ([スピナーを回して]オッケー、モニカ。右足を赤に。)
モニカ: Could've played Monopoly, but no! (モノポリーをすることもできたのに、って? でも、ノーよ!)
(A KNOCK AT THE DOOR. CHANDLER OPENS IT AND SOME GUY SILENTLY HANDS BACK THE CUSHION)
ドアにノック。チャンドラーがドアを開けると、ある男性が黙ってクッションを手渡す。
チャンドラー: Thanks. (THE GUY NODS AND LEAVES) (ありがと。[その男性はうなずき去る])
ロス: Okay, Pheebs. Right hand, blue. (PHOEBE HAS TO BEND OVER.) Good. (JOEY STARES AT HER BUTT APPRECIATIVELY) (オッケー、フィービー。右手を青に。[フィービーは前かがみにならないといけない] よし。[ジョーイは鑑賞するようにフィービーのお尻を見つめている])
(PHONE RINGS, CHANDLER ANSWERS)
電話が鳴る、チャンドラーが応対する。
チャンドラー: Hello? Oh, uh, Rachel, it's the VISA-card people. (もしもし? あぁ、レイチェル、VISAカードの人だよ。)
レイチェル: Oh, okay. Will you take my place? (あぁ、わかったわ。私の代わりをしてくれる?)
チャンドラー: All right. (TO PHONE) Yes, this is Rachel. (わかった。[電話に] はい、こちらはレイチェルです。)
レイチェル: Nooo! (TAKES THE PHONE; CHANDLER TAKES HER PLACE) Hello? Oh, yeah, no, I know. I-I haven't been using it much. Oh, well, thanks. But I'm okay, really. (違うわよ! [電話を取る。チャンドラーはツイスターでレイチェルの代わりをする] もしもし? あぁ、はい、いいえ、そうね、カードはあまり使ってないの。ありがと。でも私は大丈夫よ、ほんとに。)
ロス: Green. To the green. (緑だ。緑に。)
レイチェル: I've got magic beans. No, no, never mind. (魔法の豆を手に入れたの。いえいえ、気にしないで。)
チャンドラー: To the left! To the left! Aww! (THEY COLLAPSE) (左へ! 左へ! あぁ! [みんなが倒れる])
レイチェル: Ohhh... I'm fine. (あぁ… 私は大丈夫よ。)

フレンズたちはゲームのツイスターをしています。
ツイスターは、過去記事、クッキー・ドウとツイスター フレンズ1-4改その12 で、「ちょっとした雑誌、クッキー・ドウ、ツイスター」をパジャマパーティー(a slumber party)用に用意したものとして挙げていました。
その後、VISAカードの人から電話がかかってきた時、レイチェルは自分で電話に出ずに、モニカに自分の境遇を嘆いた後、悲しげな表情をして、"Let's play Twister!" と言っていました。
元々は女子だけのパジャマパーティー用に用意していたものですが、今は病院から帰って来た男性陣も加わった状態になっています。
ジョーイはゲームに参加し、ロスがスピナーを回して指示を読み上げる役になっていますね。
Right foot, red なら、赤の部分に右足を乗せることになります。

Could've played Monopoly は「(やろうと思えば)モノポリーをすることもできたのに」という感覚。
モノポリーもゲームの名前で、不動産取引により資産を増やしていくボードゲーム。
富を独占することから、monopoly (独占)という名前がついています。
非常に有名なゲームで、フレンズ1-7 にも出てきます。
Wikipedia 日本語版: モノポリー

Could've played Monopoly, but no! は「モノポリーをすることもできたのに(って私が言うとでも思った)? いいえ、とんでもない!」と言っている感覚になるでしょう。
モノポリーをやってたら、こんな風に私が負けることなかったのに、って後悔すると思ったかもしれないけど、とんでもないわ。私はまだまだ負けないからね、というニュアンスでそう言って、指示された場所に足を乗せて得意げな顔をすることになります。
モニカの負けず嫌いな性格が垣間見えるセリフだと言えるでしょう。

みんながゲームで盛り上がっている時にノックがあり、ゲームに参加していないチャンドラーが応対すると、ある男性が黙ってクッションを差し出します。
過去記事、彼があなたにカードを送るつもりだったとでも? フレンズ1-4改その29 で、レイチェルがもたれていたクッションがバルコニーから落ちたシーンがありましたが、そのクッションを階下の人が届けてくれた、というちょっとした小ネタですね。
落とした時はそれについては特に言及せずさっと流していたのですが、エンドクレジットのシーンでそれをきちんと回収してくれていることで、「そう言えばレイチェルがバルコニーからクッション落としてたな」と思い出してクスッと笑えてしまうわけですね。
この男性は特にクレジットに名前が出ていませんが、もしかすると、あなたもヴィレッジに住んでる フレンズ1-4改その17 で言及されていた、Jack from downstairs 「下の階のジャック」なのではないかなぁ、と私は思っています。
「あなたはジャックみたい」「ジャックって下の階の?」「いいえ、ジャックと豆の木よ」という会話の中に出てきた名前ですが、「レイチェルが落としたクッションを(レイチェルが名前を出した)下の階のジャックが届けに来た」というちょっとしたお遊びなんじゃないのかなぁ、と。
後で説明しますが、このシーンの最後にレイチェルが、magic beans という言葉を使いますので、その言葉との関連性として「階下のジャック」を登場させた可能性もあるように思うのですね。

チャンドラーは豆の木の話題も知らないし、レイチェルがクッションを落としたことも知らない、それで「事情が呑み込めない様子で、ただ Thanks. とだけ言って受け取る」形になっていますが、これをもし、"Thank you, Jack." みたいに名前を出すと、この人が Jack from downstairs であることを「わざわざ」説明した感じの不自然な脚本になってしまいそうだから、「この人が下の階のジャックかも、って考えたら、ちょっと楽しくないですか?」程度にとどめているような気がしました。

ツイスターは続き、フィービーが前かがみでお尻をジョーイに向かって突き出したような形になっているので、ジョーイはそのお尻をにやにや嬉しそうに見ています。

電話が鳴ってチャンドラーが応対し、その電話が VISAカードの人からだとわかります。
一度かけてきて「レイチェルはいません」とモニカが対応したので、再度かけてきたわけですね。

ツイスターの最中のレイチェルはチャンドラーに、Will you take my place? と言います。
take someone's place は「(人)の代わりをする、後任になる、交代する」。
「ある人の場所を取る」ということですから、そういう意味になるのですね。
ゲーム中に電話がかかってきて「私の代わりをしてくれる?」と言えば、ゲームの代わりをするだろうと想像できるところですが、チャンドラーは、電話相手の VISAカードの人に「はい、こちらはレイチェルです」と言っています。
レイチェルは、「ん、もう!」みたいにあきれた様子で慌てて電話のところに飛んで行きますが、ゲームを代わってくれ、という意味だとわかっていながら、とぼけて電話の方の代わりを務めようとしているのが、チャンドラーっぽいところですね。

以前に電話してきた時と同様に「カードの使用状況が以前とは違う」ことでの問い合わせであることがレイチェルの応対からわかります。
「わかってるわ、あまり使ってないの」と言って、I'm okay, really. と言っていますね。
以前の電話では「今の私の状況が okay だと思うのなら okay だと言っといてよ!」と半パニック状態で言っていたレイチェルですが、今は穏やかに I'm okay だと言っているところにレイチェルの心境の変化がうまく表れています。

I've got magic beans. の「魔法の豆」は「ジャックと豆の木でジャックが手に入れた豆」ですね。
過去記事、まるで本当の言葉みたいに使ってるけど フレンズ1-4改その18 で、自分の将来を悲観したレイチェルが、
レイチェル: What if we don't get magic beans? I mean, what if all we've got are.. beans? (もし私たちに魔法の豆が手に入らなかったら? ほら、私たちが手にしたのは…(ただの)豆だったら?)
と言っていました。
そのセリフを言った時は「大事なものと引き換えに手に入れたのがただの豆かもしれない」と思っていたことがわかりますが、最後のシーンの「私は魔法の豆を手に入れた」というセリフで、今のレイチェルは今この時が楽しく幸せだと思えていることがわかります。
魔法の豆、と言っても VISAカードの人には何のことかわかりませんので、即座に「(今の発言は)気にしないで」と言っていますが、ツイスターで体勢が保てず崩れてしまったフレンズたちを見て、I'm fine. と言っているレイチェルは本当に幸せそうな顔をしていますね。

このエピソードでは、ウェイトレスとして働いているセントラルパークに昔の友人がやってきて、それぞれ幸せで成功している様子を見せつけられ、レイチェルは大いにショックを受けていました。
VISAカードから問い合わせがあったことで「昔はカードでバンバン買い物していたのに、今の自分はこんなに惨め」という気持ちがさらに強まり、Let's play Twister! と悲しげに言っていたのが印象的でしたが、その後、ピザの誤配からジョージの件で盛り上がり、ラストシーンではその Twister のゲーム中に自分が今幸せであることを確信する、という流れが脚本的にとても素晴らしいと感じました。
言葉としては、I'm okay. I'm fine. のように「(心配いらない)私は大丈夫」という表現になっていますが、I'm happy. I feel great. のような言葉を使わずに、途中で例えに出てきた「魔法の豆」を使うことで「私は豊かな過去の生活を捨てた代わりに今は素晴らしいもの(友人との楽しい生活)を手にしている」ということを表現しているのも実にしゃれていると思います。
このレイチェルの "I've got magic beans." という表現は、フレンズ1-1 のエンドクレジット前にロスがモニカに言っていた "I just grabbed a spoon." に通じるものがあるように感じます。
このセリフも、聞いているモニカは笑顔ながらも、具体的には何のことかわからない様子でした。
その言葉を言われたモニカや VISAカードの人には何のことかわからないけれど、言った本人と、そしてエピソードを見ている観客と視聴者にはわかる、というところが似ている気がするのですね。
非常に微笑ましい素敵な終わり方だと思いました。


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posted by Rach at 14:50| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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