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シーズン1 第5話
The One With the East German Laundry Detergent
原題訳:東ドイツの洗剤が出てくる話
邦題:土曜の夜を一緒に
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[Scene: Central Perk. All six are there.]
セントラルパーク。6人全員がそこにいる。
モニカ: Would you let it go? It's not that big a deal. (もういいでしょう? そんなに大したことじゃないわよ。)
ロス: Not that big a deal? It's amazing. Ok, you just reach in there, there's one little maneuver, and bam! A bra. Right out the sleeve. All right, as far as I'm concerned, there is nothing a guy can do that even comes close. Am I right? (そんなに大したことじゃないって? すごいことだよ。ほら、君ら女性は、そこに手を入れて、ちょっとした巧みな動き(操作)で、バン![あっという間に] ブラが、袖から出てくる。僕に言わせれば、男性ができることで、それと似たようなものさえないよ。そうだろ?)
レイチェル: Oh, come on! You guys can pee standing up. (もう、よしてよ! あなたたち(男性)は立ちながらおしっこ(立ちション)できるでしょ。)
チャンドラー: We can? All right, I'm trying that. (俺たち(そんなこと)できるの? よし、それ(今度)やってみるよ。)
Would you let it go? は「それにこだわるのはやめて」というニュアンス。
過去記事、胸に十字を切って、誓う フレンズ1-3改その15 でも、昔飼っていた犬のチーチーが安楽死させられたと知って落ち込んでいるロスに、ジョーイが、Let it go, Ross. (もう忘れろよ、ロス。)と言っていました。
「もういいでしょ。そんなに大したことじゃないわ」「大したことじゃないって? すごいことだよ」と言っている段階では何の話題かわからないのですが、その続きを聞き、A bra. Right out the sleeve. と言ったところで「女性が袖からブラをパッと出すのってすごい」という話題について語っていることがわかります。
reach は「手を伸ばす」、maneuver は「巧みな操作」という意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
maneuver : a complicated movement that you make with skill and care, and which often involves several actions which are done in a particular order.
例)basic skiing maneuvers
つまり「技能と注意(配慮)を持って行う複雑な動き、そしてそれはしばしば特定の順番でなされる複数のアクションを伴う」。例は「基本的なスキーの動き」。
ただの動きというよりは、まずはこう動いて、その後こう動いて、、のように段階・順番を伴ったもので、スキルを要する複雑な動き、ということですね。
例としてスキーの動きが挙げられていますが、スキーを滑る際の「一連の動き」をイメージすると、確かに上のような語義のニュアンスを感じることができますね。
服の中でささっとブラのホックを外して袖から出すという「一連の動き」が、マジシャンか何かのように鮮やかな手際だ、とロスは言っているようです。
今回のセリフの maneuver は「巧みな操作」という意味ですが、他には「巧みな操縦」「工作、策略」「(軍隊の)機動作戦」という意味もあります。
ちょっと脱線しますが、私は Trekkie (スタートレック・ファン)で、maneuver と聞くと、新スタートレック(TNG)のピカード艦長(パトリック・スチュワート)が、スターゲイザー艦長時代、フェレンギとの戦闘中に編み出した Picard Maneuver 「ピカード作戦(戦術、戦略)」という言葉を真っ先に思い出します。
短時間ワープを使った「戦法」ですが、これも「宇宙船を巧みに操縦する一連の動き」の感覚が出ていますね。
さらに余談ですが、ピカード艦長の制服は(というか、宇宙艦隊の制服はみんな)上下がくっついたものになっていて、その腰の部分の収まりが悪いのか、ピカード艦長は立ち上がる時に毎回、服をキュキュッと下に引っ張って伸ばす(Captain Picard straightens his uniform every time he stands)という仕草をします。
Trekkie たちは、その「仕草・動き」のことも、「ピカード作戦」に引っかけて、Picard Maneuver と呼んでいる、、、という、トレッキー以外の方には全くピンと来ない脱線話でした(すみません)。
bra はブラジャーで、日本語でも「ブラ」と略しますね。
日本語の「ブラ」の場合はブの方にアクセントがある感じですが、英語の場合は母音のある「ラ」の方にアクセントがあるので、「ブラ」というより「ブラー」みたいな感じに聞こえます。
as far as I'm concerned は「私に関する限り」「私としては、私に言わせれば」。
there is nothing a guy can do that even comes close の come close は「近接する、あと一歩というところ(に近い)」という意味。
前から順番にイメージすると、「男性にできることはない、女性が袖からブラをパッと取り出すのに近いようなことすら(ない)」という感覚になるでしょう。
男性ができることの中にブラの取り出しに匹敵するようなことはないし、その技に近いようなことすらない、と言っていることになります。
そんなスゴ技、男の僕たちにはできないよ、とロスが言うのを聞いて、レイチェルはあきれたように Oh, come on! と言った後、「あなたたち男性は立ちションできるでしょ」と返します。
You guys can pee standing up. は「stand up しながらおしっこすることができる」という分詞構文のニュアンス。
女性にはできないこととしてレイチェルは立ちションを挙げたわけですが、チャンドラーは「俺たちそんなことできるの? 今度やってみようっと」などととぼけたことを言っているのに笑えますね。
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>レイチェル: Oh, come on! You guys can pee standing up. (もう、よしてよ! あなたたち(男性)は立ちながらおしっこ(立ちション)できるでしょ。)
これに対してはなんとか当時の撮影現場に潜り込み
In rural Japan, women also used to pee standing up until around early Showa era.
と言いたい。私が小さい頃近所には縁側の端っこにタンゴが据えてある家があって年配の女性はそこで用を足されていたとか。実際の現場を目撃した訳ではありませんがその名残の記憶はあります。
翻ってチャンドラーの
>チャンドラー: We can? All right, I'm trying that. (俺たち(そんなこと)できるの? よし、それ(今度)やってみるよ。)
これは半分はジョークにならないような気がしますね。我が家でも20年程前にトイレを様式に改装してから座ってするようになりまして立ちションは外出時でとても座る気になれないようなトイレの場合のみになってしまいました。
今の20歳くらいの人達だと全然ジョークにならないかも。
尾籠な話で失礼(^^;)
では。
p.s.いざ英作文しようとすると単語の配列や使用はこれでいいのかなぁと自信のないこと夥しいです。おかしなところがあったら添削をお願いします。
昨日の英作文で、「日本の田舎では、」というのを「In rural Japan,」と書きましたがよく考えるとこれだと「田舎の日本では」となってしまうような・・(^^ゞ
最初は「日本では、」というつもりで「In Japan」としていたのですがネットでいろいろ調べたら「農村部では昭和初期まで・・」との記事があって単純にruralを付け加えたものです。
In the rural areas in Japan くらいですかね。
あと追加で教えていただきたいところが出てきました。
>モニカ:・・・ It's not that big a deal. (・・・ そんなに大したことじゃないわよ。)
>ロス: Not that big a deal?・・・(そんなに大したことじゃないって?・・・)
モニカとロスの「not that big a deal」ですがブルーレイの英語字幕では「not a big deal」となってます。でも音声を何回か聴いてみると「not that big a deal」と言ってるようなのでスクリプトの方が正確なようですね。
ただ that big a deal という語順がとても違和感があるというか・・・慣れてないんでしょうね。(^^;)
ここの that は副詞で「それほど」という意味で「big」を修飾してるんですよね。でその後に冠詞の a ・・・なんだか落ち着かないです。(苦笑)
a that big deal とかにならないんですかね?
でも否定の not が that に掛るからこういう語順にせざるを得ないのかしらと思ったりしますが、どうなんでしょう?
うだうだとすみません。ご教示いただければ幸いです。
では。
コメントありがとうございます。
まず「年配の女性が用を足していた」の件ですが、私にはそういう風景の記憶がないんですよねぇ^^ それから最近は洋式トイレが増えたせいで、男性でも座ってする人が増えたという話はよく聞きますね(我が家の男性陣は便座を上げてしているようですが)。
not that big a deal という言い回しは、ちょっと気になる部分ですよね。
例えば、「そんなにお腹すいてない」ということだと、I'm not that hungry. のようになりますね。こういう that は、後に続く形容詞を修飾する副詞なので「そんなに・それほど〜ではない」と表現するには、not that+形容詞 と繋げるべきなので、その原理を応用すると、not that (big) という語順になる、、ということでしょう。
not that big を切り離せないので、それらが先に来て、a deal が後回しになっている感覚なのでしょうね。
It's not that big a deal. という表現は、1-24, 2-18 にも出てきますし、この言い回しはよく使われるようです。
よく出てくる表現であることを考えると、初期エピソードの 1-5 で解説できたこと、良かったなと思います。貴重なご質問をいただけたおかげです。ありがとうございました!
ご教示、ありがとうございます。
>not that big を切り離せないので、それらが先に来て、a deal が後回しになっている感覚なのでしょうね。
「そんなご大層な・・・こと?」という感覚か・・おぉ〜(ちょっと違うかもしれんけど)、違和感9割だったのが1割にまで急減少しました。(笑)
では。
ご丁寧なお返事ありがとうございます。
おっしゃるように、「そんなご大層でもない…こと」という感じで、deal という名詞が、不定冠詞 a とセットになって、まとめて後ろに回されたようなことだろうと私も思います。
違和感旧減少とのこと、良かったです(^^)
お返事ありがとうございました。