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[Cut to Ross and Rachel, talking next to one of the tables.]
ロスとレイチェルに画面がカット。テーブルの一つの横で話をしている。
ロス: So, uh, Rachel, what are you, uh, what are you doing tonight? (それで、あのー、レイチェル。今夜は何をする予定なの?)
レイチェル: Oh, big glamour night. Me and Monica at Launderama. (あぁ、ビッグ・グラマー・ナイト(すごくワクワクする夜)なのよ。私とモニカがロンダラーマ(ランダラーマ)よ。)
ロス: Oh, you uh, you wanna hear a freakish coincidence? Guess who's doing laundry there too? (あぁ、奇妙な偶然を聞きたくない? そこで洗濯する人は誰だと思う?)
レイチェル: Who? (誰?)
ロス: Me! Was that not clear? Hey, why don't, um, why don't I just join you both there? (僕だよ! 今のミエミエじゃなかった? ねぇ、僕がそこで二人に合流するっていうのはどう?)
レイチェル: Don't you have a laundry room in your building? (あなたの(アパートメントの)ビルに洗濯室(ランドリールーム)はないの?)
ロス: Yes. I do have a laundry room in my building. Um, but there's a rat problem. Apparently, they're attracted to the dryer sheets. And they're going in fine, but they're coming out all, all... fluffy. Anyway, say, 7-ish? (うん。確かに僕のビルには洗濯室があるよ。でも、ネズミの問題があるんだ。どうやら、乾燥機(柔軟)シートに引き寄せられるみたいなんだよね。それで乾燥機の中に入っちゃうんだけど、でもネズミたちが出てくる時にはすっかり…フワフワ状態になってるんだよね。とにかく、7時くらいでどう?)
レイチェル: Sure. (いいわ。)
Launderama 「ロンダラーマ(ランダラーマ)」というのは、最初が大文字になっていることからもわかるように、コインランドリーの店の名前。
アメリカでは一般的に、コインランドリーのことは Laundromat 「ロンドロマット」という名称で呼ばれており、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) にも以下のように出ています。
Laundromat : (trademark) a place where you pay money to wash your clothes in machines
つまり、「(商標)お金を払って洗濯機で衣服を洗う場所」。
元々は固有名詞だったのが「コインランドリー」の意味で一般化した名詞ということになるでしょう。
研究社 新英和中辞典では、
語源:laundry+automatic
と出ていましたので、オートマのランドリーみたいな感じの名前だということですね。
後のセリフにも出てきますが、「洗濯する」は do laundry と表現します。
ちなみに、laundry という単語は「衣服の洗濯」の意味では日本語で「ランドリー」と表記されることが多いですが、実際の発音は「ロンドリー」の方が近いです。
不法に入手した金の出所を隠して合法的にきれいな金に見せる資金洗浄を「マネー・ロンダリング」(money laundering)と言いますが、この laundering は「洗濯する」という意味の動詞の -ing 形になります。
こちらの方はカタカナで「ロンダー」と表記されていることになり、より英語の発音に近いということになるでしょう。
freakish coincidence は「奇妙な偶然、不思議な巡り合わせ」。
誰かとばったり出会った時などに、”What a coincidence!” 「偶然ですねぇ!」と言うことも多いですが、偶然を「奇妙な偶然」とさらに強調することで、まさに日本語の「奇遇」というニュアンスで使われています。
clear は「明らかな、明白な、はっきりした」。
「わぁ、奇遇だね、もう一人ロンダラーマに行く予定の人がいるんだけど、一体誰だと思う?」という話の流れから、それはロスのことだろうと想像できると思うのですが、レイチェルが Who? と普通に尋ねてくるので、ロスは拍子抜けしている様子。
Was that not clear? 「今のは明白じゃなかった?」というのは、この話の流れから言って僕しかないだろ? あまりにも見え見えな話の展開だったのにわからなかった?という感じですね。
why don't I just join you both there? は「そこ(二人が行く予定のロンダラーマ)で、僕が君たち二人(you both)に合流するっていうのはどうかな?」という提案のニュアンス。
ロスの誘い方から、レイチェルに気があるロスがレイチェルと一緒にコインランドリーに行こうとしていることがわかるのですが、そんなこととは思いもよらないレイチェルは、どうしてコインランドリーに行く必要があるの? あなたのアパートには洗濯室があるでしょ、と言います。
NYの古くから建っているアパートメントはビル内に「洗濯室」があるのが普通で、ロスのところにはないわけ? みたいに言われてしまったので、そう聞かれたロスは嘘をつくわけにもいかず、Yes. と答えることになります。
I do have a laundry room in my building. の do は強調ですね。
「(君が指摘したように)”確かに・実際に”僕の(住んでる)建物には洗濯室がある」 というところ。
ですがその後、rat(マウス(mouse)よりも大型のネズミ)の問題があるんだと言って、ネズミたちが乾燥機シートに引き寄せられてしまうんだ、と続けています。
apparently は「どうやら」。
be attracted to は「〜に引き寄せられる」。attract は他動詞で「〜を引き付ける」で、遊園地のアトラクション(attraction)は「引き付けるもの」という意味。形容詞 attractive は「魅力的な」。
dryer sheet は、乾燥機に入れるシート状になった柔軟剤。
dryer sheet で画像検索すると、以下の bounce という商品がたくさんヒットしました。
Amazon.co.jp: バウンス ドライヤーシート 乾燥機用衣料柔軟剤 260枚入
このアマゾンのページの「商品の説明」がわかりやすいので以下に引用させていただきますと、
衣類乾燥機に入れるシートタイプの衣類柔軟剤です。
不織布のシートに柔軟剤成分がしみ込ませてあるので、 お洗濯のときに柔軟剤を使わなくても大丈夫。
洗濯物とこのシートを1枚一緒に乾燥機にいれてスイッチON。
ふわふわで優しい香りのできあがりです。
セリフの方に戻りますと、fluffy は「フワフワした」。
シート状の柔軟剤は良い香りがするので、それに引き寄せられてネズミが乾燥機に入り、乾燥機から出てきたら、、とまで言った後、柔軟剤の効果で「ふんわりやわらかでフワフワ」になっちゃうんだ、と言っているわけで、ご紹介した bounce の「ふわふわで優しい香り」という商品説明とも一致していますよね。
乾燥機に入ってしまったネズミが悲惨な結果になるのかと思いきや、フワフワになるんかーい! みたいにツッコミたいところで、柔軟剤の宣伝文句のような言葉にもなっているのも面白いのでしょう。
建物には洗濯室があるけれどそれが使えない理由を考え考え話していたので、妙な方向に話がずれてしまったロスは、逸れた話を修正する意味で、anyway 「とにかく」と言っています。
うちの洗濯室が使えない事情はまあそんなところだけど、そんなことはともかく、一緒に行くのに、時間は7時くらいでどうかな? と言っています。
-ish は「時刻が〜ごろ」。-ish は、すぐ上に出てきた freakish のように形容詞を作る語尾ですね。
「〜のような」という形容詞の意味から、それを数字につけると、「およそ〜ごろ」という意味になります。
(Rach からの年末のご挨拶)
今日の記事が、2017年最後の記事になります。
今年は、東京(目黒・青山)、大阪(梅田)、京都(四条で2回)と合計5回のセミナーを開催させていただくことができました。
また、6月には「日経WOMAN」、7月には「多聴多読マガジン」(コスモピア)で私の学習法をご紹介していただきました。
そして、今月12月15日には、私の4冊目となる著書「リアルな英語の9割は海外ドラマで学べる!」(池田書店)を出版することができました。
嬉しい出来事が本当にたくさんあった、とてもとても幸せな1年となりました♪
ブログ開始からもう12年以上経った今年がこんなに素敵な年になったのも、長年ブログを読み続け、応援し続けて下さった読者の皆様、セミナーにご参加下さった皆様、新刊を含む拙著をお買い上げ下さりお読み下さった皆様のおかげと心より感謝しております。
皆様、本当にありがとうございました<(_ _)>
ずっと夢だった「海外ドラマのセリフを例文に使った本」を出版できたことを励みに、これからもっともっと、海外ドラマで英語を学ぶ楽しさと面白さを伝え続けていきたいと思います。
来年も、どうかよろしくお願いいたします。
皆様も、どうか良いお年をお迎え下さいませ(^^)
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今回の場面で以下が気になりました。
>ロス: Yes. I do have a laundry room in my building.
ロスのこの発言後の観客の笑いが他の場面に比べて異様に大きい気がするんです。
レイチェルの質問を受けてオウム返ししてるだけなのに何故なんだろう。「have a laundry room in one's building」に何か隠された意味でもあるのかしらと検索してみたら画像も出てきたのでどんな状況か、それはよく分かったのですが「隠された意味」があるのかどうかよくわかりませんでした。
この質問も投稿したものかボツにしたものか大分迷いましたが、そうするとますます気になってきたので投稿です。(笑)
何かご存知でしたらご教示ください。
では。
ご質問ありがとうございます。
ロスのセリフに対する観客の笑いは、
・「ロスの住んでいるアパートメントの建物には当然洗濯室があるはず」なのに「僕もコインランドリーに行くんだ」と言ったのが、レイチェルと一緒に行動したいという理由からなのが観客にはミエミエだった。
・でも相手のレイチェルはそんなロスの気持ちを知らずに「あなたのビルにはあるはずなのに、どうしてわざわざコインランドリーに行くの?」と素(す)で尋ねてきたので、ロスはとりあえず「いや確かに洗濯室はあるんだけど」と認めざるを得ない。
というところの面白さですね。
実際のところ、モニカとレイチェルが住んでいるアパートメントにも洗濯室はありそうな気はするんですよね。
後のエピソードでもラフな格好で洗濯籠を持って出かけるシーンが出てくるので、外出せずに済む同じ建物内に洗濯室があるようにも思えるのですが、とにかく今回のエピソードについては「レイチェルとモニカがコインランドリーに行く」という話になっています。
今回の話の流れは、ロスがレイチェルの話を聞いて「じゃあ、僕も一緒に行こうかな」とその場で思い立ったのではなく「奇遇だね。僕もちょうど行く予定だったんだ」みたいに最初から行くつもりだったかのように言ったので「あなたのビルには洗濯室があるはずなのに、どうしてわざわざコインランドリーに行くわけ?」と質問されてしまったわけです。
ですから「ビルに洗濯室がある」という表現に特に隠された意味があるわけではなく、「奇遇だね! 僕もコインランドリーに行くんだよ」という、とっさについた適当な嘘の矛盾を指摘されてしまい、レイチェルと一緒に行動したいという理由でそう言ってしまったロスが困っている様子と、レイチェルはロスの気持ちなど全く気付いていない様子とが、観客には笑えてしまうということですね。
早速の返信、ありがとうございます。
特に隠された意味はないとのこと、Rachさんの調査力をもってしての結論ですからほぼ間違いなさそうですね。
とするとロスとレイチェルの話がすれ違ってロスが困っている様子が笑いの焦点と考えてよさそうですね。
それでこの一連の会話の中でこの部分が一番観客に受けているのは何故なんだろうと再度その場面を再生して繰り返し見てみました。
以下は私の推測(結構後付け(^^;))です。
このセリフを言う前にロスはレイチェルの質問を受けてしばらく考え、さもレイチェルを納得させるだけの答えを出すのかと思いきや出てきたセリフは質問のオウム返しでしかなかった。ロスの困惑状況MAX。それで観客にことの他ウケたのかなぁと思ったりしています。
いずれにしましても考えてみればどうでもいいようなところでの質問にいつもながら真摯にお答えいただき感謝です。(でも、どうでもよさそうなところでグダグダ考えるのも楽しいですよね。(^0^)/)
では。
ご丁寧なお返事ありがとうございます。
書いて下さった通り、「話がすれ違ってロスが困っている様子が笑いの焦点」ということだと思います。
「ロスのアパートメントには洗濯室がないの?」とレイチェルが聞き返してくるとはロスは想像していなかったので、「レイチェルと一緒に行きたいから」と本人に言うわけにもいかず、「君の言う通り確かに洗濯室はあるよ」ととりあえず返すしかなかったということですね。
レイチェルがそんな風に真顔で聞き返すことで、「レイチェルと一緒に行きたい」と思っているロスの気持ちにレイチェルは全く気付いていないことがわかるのも面白いなと思います(^^)