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7:00
[Scene: Ross' apartment. Chandler is over.]
シーン:ロスのアパートメント。チャンドラーが来ている。
ロス: [on phone] Ok, bye. [hangs up] Well, Monica's not coming. It's just gonna be me and Rachel. ([電話で] オッケー、バーイ。[電話を切って] モニカは来ないんだ。ただ僕とレイチェルだけになるよ。)
チャンドラー: Oh. Hold on there, camper. You sure you've thought this through? (おぉ。ちょっと待てよ、キャンパー。この件をちゃんと考えたって思ってるか?)
ロス: It's laundry. The thinking through is pretty minimal. (洗濯だよ。ちゃんと考えることなんて、かなり少ないと思うけど。)
チャンドラー: It's just you and Rachel. Just the two of you? This is a date. You're going on a date. (お前とレイチェルだけだぞ。お前ら二人だけなんだぞ? これはデートだ。お前はデートに行くんだよ。)
ロス: Nuh-uh. (いーや。)
チャンドラー: Yuh-huh. (そーだ。)
ロス: So what are you saying here? I should shave again? Pick up some wine, what? (でチャンドラーは何を言ってるの? もう一度ヒゲを剃るべき? ワインでも買ってくとか?)
チャンドラー: Well, you may wanna rethink the dirty underwear. What, this is basically the first time she's gonna see your underwear. Do you want it to be dirty? (そうだな、その汚れた下着のことをもう一度考えた方がいいな。ほら、今回、彼女が初めてお前の下着を見ることになるんだぞ。下着が汚れていてもいいのか?)
ロス: [sheepish] No. ([恥ずかしそうに] いいや。)
チャンドラー: Oh, and uh, the fabric softener? (おぉ。それからその柔軟剤だけど?)
ロス: Ok, ok. Now, what is wrong with my Snuggles? What? It says I'm a sensitive, warm kinda guy. You know, like a little fuzzy bear. All right, I can pick something else up on the way. (わかった、わかった。ほら、僕のスナッグルの何がいけないの? 何が? その柔軟剤が、僕が繊細であったかいタイプの男だってことを示すんだ。ほら、ちっちゃなふわふわのクマみたいにね。[チャンドラーが「はあ?」みたいな顔で見つめているので] わかった、途中で何か別のものを買えるしね。)
チャンドラー: There you go. (それでいい。)
ロスは電話を切った後、自分の家に来ているチャンドラーに「モニカは来ないから、僕とレイチェルだけになる」と説明しています。
このシーンの前にジョーイがモニカをダブルデートに誘っていましたので、そのためにモニカはコインランドリーに行けなくなった、という流れですね。
妹のモニカが来ないことで、想いを寄せているレイチェルと二人きりになるとわかり、ロスはウキウキしている様子。
それを見たチャンドラーは「ちょっと待て」と言っています。
呼び掛け語として使われている camper の基本的な意味は「キャンプをする人」。
この camper という表現について、過去記事のコメント欄でご意見をいただいたのですが、a happy camper という表現と関係があるようです。
camper という単語を辞書で調べると、a happy camper という表現が載っていて、例えば LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では以下のように説明されています。
a happy camper : (spoken, humorous) someone who seems to be happy with their situation
つまり「(口語、ユーモラスな表現)自分の状況に幸せであるように見える人」。
キャンプという非日常がワクワクするという感覚から、ハッピー・キャンパーがそのような「幸せな人」という意味で使われるのだろうと思います。
happy camper はマクミラン英英辞典にも載っていますので、よく使われる一般的な表現と言えるでしょう。
今回のセリフでは、happy なしの camper だけですが、camper から happy camper というよく使われる表現は連想されるだろうと思いますし、その happy camper のイメージで「ちょっと待て、幸せそうなやつ」と呼び掛けたニュアンスになると思います。
「なんかお前、ウキウキしてるようだけど(ちょっと待てよ)」という感覚なのでしょう。
think through は「じっくり考える、考え抜く」。
through は「〜を通って、〜を抜けて」ということなので、think through は「最初から最後までじっくり考え抜く」というニュアンスが感じられますよね。
You sure you've thought... は「自分でこの件をしっかり考えた、って自分で確信してるのか? 考えたのは間違いないか?」と念押しする感覚。
minimal は「最小の」。
「考え抜くことはかなり最小」というのは、ただ洗濯に行くだけなのに、何をいろいろ考える必要があるんだ? 前もって考えておくことなんてそれほどないと思うけど、ということですね。
お前とレイチェルの二人だけで行動することになるんだから、これはデートだ、お前はこれからデートに行くんだ、とチャンドラーは指摘します。
動揺したらしいロスが No. の意味で、Nuh-uh.(ノホー)と言うと、同じようなイントネーションでチャンドラーが Yuh-huh.(ヤハー)と返すのも面白いですね。
ただ洗濯に行くだけと思っていたのに、二人きりのデートじゃないか、と言われ、ロスは焦ったように「もう一度ヒゲを剃るべき? ワインを買ってく?」と言います。
pick up は「拾い上げる」が基本語義ですが、そこから「買う」(buy)の意味でも使われます。
you may wanna rethink の you may wanna は直訳すると「お前は〜したいかもしれない」になりますが、これは「〜した方がいいかもしれないよ」と助言するニュアンスでよく使われます。
you wanna 「〜した方がいい」もよく使われますが、might を使ってさらに柔らかく表現した形となります。
デートってことになると、その汚れた下着のことをもう少し考え直した方がいいんじゃないか、ということですね。
「今回、レイチェルがお前の下着を初めて見ることになるのに、それが汚いままでいいと思ってるのか?」みたいに言われ、ロスはしばらく絶句した後、恥ずかしそうに「いいや」と答えます。
ト書きの sheepish は「(羊のように)恥ずかしがる、おどおどする」という意味。
LAAD では、
sheepish : uncomfortable or embarrassed because you know that you have done something silly or wrong
つまり「自分が何かバカなこと、または間違ったことをしてしまったとわかっているために居心地が悪い、または恥ずかしい」。
今回も「レイチェルに下着を見られるのに、下着の汚れとかを全く気にしていなかった能天気な自分」を恥ずかしく思って、というニュアンスになるでしょう。
fabric softener は「衣類の柔軟剤」。softener の発音は「ソフトナー」ではなく「ソフナー」になります。
Snuggle は「スナッグル」。柔軟剤のブランド名で、日本では「ファーファ」というブランド名で販売されています。
Wikipedia 英語版: Snuggle
Wikipedia 日本語版: ファーファ
マスコットキャラクターにはテディベアが使われています。
そのキャラクターのアメリカ名は Snuggle Bear、日本名は「ふわふわのファーファ」。
snuggle は「すり寄る、寄り添う」という動詞なので、思わずスリスリしたくなるように柔らかくなるという柔軟剤をイメージした名前なのでしょう。
日本人は snuggle という単語になじみがないため、「スナッグル」というカタカナ表記だと、何だか食べ物(お菓子)系を連想してしまいそうな気がしますね。
それで、日本では snuggle という単語は用いずに、「ファーファ」「ふわふわのファーファ」という、いかにもふわふわして柔らかそうなネーミングにしている、ということなのだろうと思います。
It says I'm a sensitive... は「そのスナッグルという柔軟剤が I'm sensitive と言う」という感覚で、「〜であると示す」というニュアンスになるでしょう。
fuzzy は「けばだった」。
LAAD では、
fuzzy : having a lot of very small thin hairs, fur etc. that look very soft
つまり「たくさんの非常に小さな細い毛、毛皮などがあって、非常に柔らかく見える」。
画面上ではパッケージのクマの絵は見えませんが、ロスはクマがいる辺りを指でなぞりながらそう言っているらしいことが想像できます。
パッケージのスナッグル・ベアのふわふわクマちゃんのイメージが、使ってる人の繊細であったかいイメージを醸し出してるだろ、とロスは言いたいようです。
チャンドラーはパッケージにクマが描いてあるような柔軟剤だと子供っぽい、もしくは独身の男らしくないとでも思ったのでしょう、ロスの主張に否定的な表情を浮かべて、ロスをじーっと見ています。
その後ロスはチャンドラーに同意した様子で、コインランドリーに行く途中で何か別の柔軟剤を買うこともできるしね、みたいに返します。
「ワインを買っていく」で出てきた pick up が、ここでも pick something else up として使われていますね。
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2018年01月12日
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