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シーズン1 第6話
The One With the Butt
原題訳:お尻の話
邦題:迷えるチャンドラー
0:00
PRE-INTRO SCENE: A THEATRE (THE GANG ARE IN THE AUDIENCE WAITING FOR A PLAY OF JOEY'S TO START)
イントロ前のシーン:ある劇場(フレンズたちはジョーイの芝居が始まるのを待つ聴衆の中にいる。)
レイチェル: (READING THE PROGRAMME) Ooh! Look, look! Look, there's Joey's picture! This is so exciting! ([プログラムを読みながら] あぁ! 見て見て! ジョーイの写真があるわ! これってすっごくエキサイティングね!)
チャンドラー: You can always spot someone who's never seen one of his plays before. Notice, no fear. No sense of impending doom. (ジョーイの芝居をこれまで一つも見たことないのが誰かは、常に見分けることが可能だな。わかるだろ、恐怖なし、間もなくやってくる[差し迫る]悪い運命に[これから悪いことが起きそうだということに]気づいてない。)
フィービー: The exclamation point in the title scares me. (GESTURING) Y'know, it's not just Freud, it's Freud! (タイトルの感嘆符が怖いわ。[ジェスチャーしながら] ほら、ただのフロイトじゃなくて、フロイト! なのよ。)
(THE LIGHTS DIM)
照明が暗くなる。
ロス: Oh, shhh, shh, shh. Magic is about to happen! (あぁ、シー、シー、シー。魔法が起ころうとしてるよ。)
spot は「見つける、見分ける、見つけ出す」。
レイチェルが一人だけ騒いで興奮しているので、ジョーイの芝居を見たことない人が誰かすぐにわかるよな、ということ。
他の人は、何度も見ていて、そんなにわくわくするようなもんじゃないのを知っている、ということも示唆していることになります。
no sense of impending doom について。
まず sense は「感覚、認識」。
impending は「(不吉なことが)今にも起こりそうな」。doom は「悪い運命、破滅」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) で、impending と doom のそれぞれの意味を見てみると、
impending [adjective] : likely to happen soon (SYN: imminent)
impending doom/death/disaster etc.
例)A sense of impending doom gripped her.
つまり、impending は「まもなく起こりそうである(同義語: imminent)」。
例文は「まもなく悪いことが起こりそうだという予感が彼女を捉えた(そのような予感に彼女はとらわれた)」。
doom [noun, uncountable] : destruction, death, or failure that you are unable to avoid
例)I sat there with a sense of imminent doom (= doom that will come very soon).
つまり「避けることのできない破壊、死、失敗など」。例文は「まもなくやってくる悪い運命を予感しながら、私はそこに座っていた」。
impending = imminent と説明されており、それぞれの例文の中に、a sense of impending/imminent doom というフレーズが入っているのがポイントですね。
これらの単語はこの組み合わせで使われることが大変多い、お決まりのフレーズである、ということがよくわかります。
exclamation point は「感嘆符」、つまり「!」ですね。
exclamation mark とも言い、「エクスクラメーション・マーク」は既に日本語になっている感はありますが、この際、その動詞形である exclaim も一緒に覚えてしまいましょう。
exclaim は「声をあげる、声高に言う」という意味になります。
scare は「人を怖がらせる」という他動詞で、受動態の I'm scared. の形で「怖いよ」という意味でよく使われます。
今回のセリフは意味としては「私が〜を怖いと思う」ということですが、それを「主語が私を怖がらせる」という「主語+他動詞+目的語」の能動態で使っている形になります。
Freud は有名な精神分析学者である、ジークムント・フロイト(Sigmund Freud)のことですね。
人の名前なのにお芝居のタイトルが「フロイト!」と感嘆符付きなのが何だか怖いわ、とフィービーは言っているわけですね。
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自分自身が、引っかかる様な所の多くが解説されている為、私のレベルでも、ストレスなく読むことが出来ており、大変、感謝しております。
そんな中で、これ迄に、質問したいと思う点はいくつかありました。
ただ、多くは、思い出せないので、また記憶が戻った時に改めて、お願いするとして、今回は最近、気になっていた1点だけお尋ねさせて頂きます。
THE GANG ARE IN THE AUDIENCE WAITING FOR A PLAY OF JOEY'S TO START.
↓
JOEY'S というのは、JOEY is の短縮だとでしょうか?
であれば、for より後を文法的にどう解釈したよいのか消化出来ませんでした。
for が前置詞とすれば、前置詞の後ろに s+v(S:PLAY OF JOEY)という構文があるのが解せません。
for は接続詞ですか?
of の後ろに s+v(S:JOEY) という構文が続くというのも変です。
どう解釈するべきものなのか、ご教授宜しくお願いします。
コメントありがとうございます。
拙ブログの解説についてそのように評価していただき、大変光栄で嬉しいです。
それでは早速、ご質問につきまして。
A PLAY OF JOEY'S は「あるジョーイの芝居」という意味で、a friend of mine と同じような形です。
「ある私の友達」と言いたい場合、a my friend のような言い方はできない( a と my という限定詞を2つ並べて使うことができない)ため、a friend of mine という形になるのですが、それが「あるジョーイの友達」であれば、a friend of Joey's になります。
この Joey's は文法的には「独立所有格」と呼ばれます。
今回の a play of Joey's は a friend of Joey's のフレンドをプレイに置き換えた形ということで、このト書きは waiting for A to start 「A が始まるのを待っている」という形になります。
「ジョーイの芝居」という意味なら、Joey's play でも良さそうなところなのですが、この点については、数研出版「基礎と完成 新英文法」(安藤貞雄 著)で以下のように説明されています。
引用させていただきますと、
a friend of mine と my friend
前者は、不定冠詞で分かるように、「私のある友人」という意味で、「不特定」の友人をさすので、その人のことを初めて話題にする時に用いる。
後者は、「私の友人」という意味で、the friend と同様に「特定」の友人をさす。したがって、my friend が使えるのは、談話において2度目に使うときか、場面によってどの友人をさしているかが明白であるときに限られる。
(引用ここまで)
今回のト書きも「ジョーイの芝居」を初めて話題にした部分なので、a play of Joey's 「あるジョーイの芝居」という表現が使われているのですね。
オープニングの後のト書きでは、JUST AFTER THE PLAY; EVERYONE IS APPLAUDING となっていました。ここが Joey's play ではなく、the play なのはちょっと残念なのですが、上の引用を当てはめると、
Joey's play は the play と同様に「特定」の芝居をさす。
ということになりますので、このト書きの the play は Joey's play と同じニュアンスになる、このように「2度目に使う時」であれば、ここは Joey's play でもオッケーということになるわけですね。
ご質問をいただいたおかげで「どうして Joey's play ではなく、わざわざ a play of Joey's と表現するのか?」について詳しく説明させていただくことができ、感謝しております。
貴重なご質問ありがとうございました(^^)
この用法、以前、自分でも調べたことがありましたが、その時は 〜 of yours だったので、's という形の変化には、頭が追いつきませんでした。
情けないというか、想像力が乏しいというか...。
いずれにしても、スッキリしました。 感謝です。
お返事ありがとうございます。
's という形は、所有格だったり、is や has の省略形だったりと、いろいろなものを示しますから、判断が難しいですよね。
「バッチリ」「スッキリ」と言っていただけて良かったです♪
ご丁寧なお返事ありがとうございました(^^)
whoの先行詞はsomeoneではなく、youで意味が
通ると思うのですが・・・
00:11 You can spot someone who's
never seen his plays.
先行詞の見分け方など、解説をお願いします。
コメントありがとうございます。
ご質問のセリフについて。
You can always spot someone who's never seen one of his plays before. (ジョーイの芝居をこれまで一つも見たことないのが誰かは、常に見分けることが可能だな。)
の someone 以下は、
someone who has never seen ... before
ということで、
who が関係代名詞、someone がその先行詞になります。
関係代名詞は2つの文を結び付ける役割をしていて、今回のセリフだと、
You can always spot someone 「(〜する)人を常に見分けることができる」
と先に言っておいてから、その someone の説明として、
someone who has never seen ... before 「(ジョーイの芝居の一つ)をこれまで見たことがない人(誰か)」
と someone の内容を詳しく続けている感覚になります。
このセリフでの You can always spot の you は、その直前のセリフを言ったレイチェルを指しているのではなく、一般の人を指しています。
レイチェル一人だけがジョーイの芝居をワクワクしながら待っているのを見たチャンドラーが、「人(you)はジョーイの芝居を見たことない人(someone)を見つける・見分けることができるよね」と表現することで、someone がレイチェルを指していること、ジョーイの芝居を一度でも見たことある人はとてもレイチェルのような反応にはならないよな、と言っていることになります。
spotがジョーイを
見分けるものだと先入観にとらわれて
しまいました。
someoneがレイチェル、whoの先行詞
ですっきりしました。
ありがとうございました。
わざわざのご丁寧なお返事、ありがとうございました。