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3:30
(ENTER JOEY FROM BEHIND A CURTAIN. THE OTHERS ALL TALK AT ONCE)
ジョーイがカーテンの後ろから入ってくる。他のみんなが一斉に話す。
フィービー: Hey! There he is! (まぁ! ジョーイよ!)
ロス: I didn't know you could dance! (ダンスできるなんて知らなかったよ!)
レイチェル: You were in a play! (お芝居に出てたわね!)
モニカ: You had a beard! (ヒゲ付けてたわね!)
ジョーイ: What'd you think?(どう思った?)
(PAUSE)
しばらくの間
ロス: I didn't know you could dance! (ダンスできるなんて知らなかったよ!)
レイチェル: You were in a play! (お芝居に出てたわね!)
モニカ: You had a beard! (ヒゲ付けてたわね!)
ジョーイ: Come on, you guys, it wasn't that bad. I was the lead. It was better than that thing I did with the trolls. At least you got to see my head. (ちょっと、みんな。そんなに悪くなかったろ。俺は主役だった。トロールをやったあのやつ(芝居)より良かっただろ。少なくとも俺の頭は見えたんだから。)
フィービー: You're right. (あなたの言う通りね。)
ロス: We saw your head. (君の頭は見えた。)
少し前に舞台の袖(そで)にはけたジョーイが、袖のカーテンから出てきます。
そこにいたフレンズたちは、ジョーイを見て、「踊れるんだ」「お芝居に出てた」「ヒゲ付けてた」など口々に声を掛けています。
What'd you think? つまり What did you think? 「君らは(俺の芝居を)どう思った?」と聞かれたフレンズたちは、先ほど口々に言ったのと全く同じ言葉をそれぞれがまた繰り返しています。
それ以外に言いようがない、褒めるところがないことがわかる描写になっているわけですね。
「それしか言うことがない」のがジョーイにもわかったようで、ジョーイは「おいおい、そんなに悪くなかっただろ?」のように言っています。
I was the lead. の lead は the がついているように名詞ですね。
lead は「導く、リードする」という動詞から、名詞では「主役」という意味にもなります。
troll は「北欧神話・伝承に出てくる想像上の生き物・妖精。洞穴などに住んでいる巨人や小人」のこと。
Wikipedia 日本語版: トロール
上のウィキペディアには画像なども出ています。
Macmillan Dictionary では、
troll : a very ugly creature in old Scandinavian stories that lives in a cave and is either very small or very tall
つまり「スカンジナビアの古い話に出てくる、洞窟に住み、非常に小さいかまたは非常に大きい、非常に醜い生き物」。
「トロールの芝居よりはましだろ? 少なくとも(今回の芝居では)俺の頭が見えたんだし」という表現から、前のトロールが出てくるような芝居では、ジョーイはかぶりものをしていて顔が見えなかった、ということがわかります。
それについてはロスたちも、「確かに(今回は)君の頭が見えた」と言っていますね。
ちなみに、troll という単語にはネット用語の「釣り、荒らし」という意味があります。
想像上の生き物であるトロールは、その単語が使われる機会も限られそうですが、「(ネット上の)釣り、荒らし」という意味であれば、今後も見かける可能性が高そうですので、この機会にその意味について詳しく見ておきたいと思います。
「釣り、荒らし」という意味の場合は、internet troll という言葉も使われます。
まずはその意味を英英辞典で見てみると、
Macmillan Dictionary では、
troll [verb] : (COMPUTING SHOWING DISAPPROVAL) to write negative and hostile comments on a website in order to provoke people
つまり「(コンピュータ用語。非難を示す)人を挑発するためにネガティブで敵意のあるコメントを書くこと」。
そのような troll という行為をする人のことも名詞 troll で表すことができます。
このようなネット用語が生まれた経緯についてですが、上で説明した伝説上の生き物トロールから来た言葉ではなく、「流し釣り」を意味する同じ綴りの単語 troll から来た言葉のようです。
(2018.4.28 追記)
「伝説上の生き物トロール」の「怪物」という意味から来たもの、という説もあるようです。
コメント欄にて追記しておりますので、併せてご覧いただけると幸いです。
(追記はここまで)
「流し釣り」の意味を同じく、Macmillan Dictionary で見てみると、
troll : (MAINLY AMERICAN) to try to catch fish using a fishing line tied to the back of a boat
つまり「(主にアメリカ英語)船の後ろに結び付けた釣り糸を使って、魚を捕らえようとすること」。
その「トローリング」という釣法については、以下のウィキペディアが詳しいです。
Wikipedia 日本語版: トローリング
簡単に言うと「釣り糸にルアーを付けて、船で長時間曳く」という釣法のようですね。
インターネットスラングとしての Internet troll という言葉については、以下の英語版ウィキペディアに詳しい説明があります。
Wikipedia 英語版: Internet troll
In other languages の中にも、日本語では「釣り」や「荒らし」と表現されることが書いてあります。
Wiktionary : troll
では、Etymology(語源)が 1〜3 に分かれていて、語源1は妖精トロール、語源2には「流し釣り」とネットスラングの「釣り、荒らし」の意味が書かれていますので、この語源の分け方からも、「流し釣り」がネットスラングの語源なのだろうと思えます。
日本語でも人がその餌(ネタ)に食いつくようにという意味で「釣り」という言葉を使いますが、英語の troll もそれと同じニュアンスだということですね。
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これは知りませんでした。
特許業界には、patent trollというのがあって、巨額の賠償金を狙って特許権を悪用する企業のことなのですが、これもトロール漁業のイメージがしっくりくる感じですね。
コメントありがとうございます。
まずは patent troll という言葉、面白いですね。
私はその言葉知らなかったのですが、調べてみたら、日本語でも「パテント・トロール」として、様々な記事に登場していました。
Wikipedia 日本語版:パテント・トロール
https://ja.wikipedia.org/wiki/%E3%83%91%E3%83%86%E3%83%B3%E3%83%88%E3%83%BB%E3%83%88%E3%83%AD%E3%83%BC%E3%83%AB
に興味深い記述がありました。
troll の語源について、まずは
「北欧神話の巨人、小人」→「怪物」の意味合い
が挙げられていて、その次に
「流し釣り」(トローリング)の意味合いも含んでいるともされる
のような説明がされていました。
さらには、ある人物が troll という言葉を採用したきっかけとして「職場の机にあったトロールの人形を挙げている」という説明もありました。
その説明を見ていると、「北欧神話の怪物」の方が語源っぽい感じではありますし、「人間ではない怪物が人間の知らないところで悪さをしている」というような考え方も可能なのかもしれません。
ただ、実際に行われている行為を考えると「食いつかずにはいられない(食いつかざるを得ない)餌をちらつかせて、呼び寄せる」感じのトロール漁業の方が意味的には近い気がしますよね。
Wiktionary : troll の語源の区分けでも、トロール漁業の方に分類されていて、そちらの分類の方がしっくり来るように思うのですが、最初のきっかけは「怪物」の方で、それがたまたまトロール漁の意味ともうまくハマった、みたいな経緯だったのかもしれない、という気もします。
日本語での「釣り」「荒らし」というネーミングも、「釣り」はトロール釣り法で、「荒らし」は「怪物」のようにイメージを分けることも可能なのかな、と思ったりもしました。
いただいたコメントのおかげで、さらに他の表現やその背景も知ることができて、とても面白かったです(^^)
興味深いコメントありがとうございました!