2018年05月02日

俺と契約したいんだな フレンズ1-6改その7

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3:51
チャンドラー: (RUNNING BACK) She said yes! She said yes! (TO JOEY) Awful play, man! Whoah. (TO ALL) Her name's Aurora. And she's Italian and she pronounces my name "Chand-lrr." "Chand-lrr." I think I like it better that way. (TO JOEY) Oh, listen, the usher gave me this to give to you. (FISHES A CARD OUT OF HIS POCKET) ([走って戻ってきて] 彼女がイエスって言った! 彼女がイエスって言った! [ジョーイに] ひどい芝居だったな、お前。もう! [みんなに] 彼女の名前はオーロラ(アローラ)。それで彼女はイタリア人で、俺の名前を「チャンドラ〜」「チャンドラ〜」(注:チャンドラーはオーロラの発音を真似ている)って発音するんだ。そんな風に発音される方がいいなって思うよ。[ジョーイに] あぁ、なぁ、お前に渡してくれって、案内係が俺にこれをくれたんだ。[ポケットを探り、1枚のカードを取り出す])
レイチェル: What is it? (それ何?)
ジョーイ: The Estelle Leonard Talent Agency. Wow, an agency left me its card. Maybe they wanna sign me! (エステル・レナード・タレント・エージェンシー。わぉ、エージェンシーが俺にカード(名刺)を置いてった。多分、俺と契約したいんだな!)
フィービー: Based on this play? ...Based on this play! (この芝居で判断したの? …この芝居で判断したのよね!)

美女に声を掛けていたチャンドラーは、フレンズたちのところに走って戻ってきて、She said yes! と繰り返しています。
デートに誘ったら、オッケーしてくれた、ということですね。
その後、ジョーイの方を向いて、Awful play, man! と言っています。
「ひどい芝居だったな、お前」というところですね。
チャンドラー以外のフレンズたちは、ジョーイを傷つけまいとダイレクトな言葉は使わないように気を遣っていたのに、ここに来てチャンドラーが、ズバリ一言で正直な感想を躊躇なく言ってしまった、という流れになります。
ルームメイトかつ親友なので、このメンバーの中で一番遠慮がないというのもあるでしょうが、自分一人が離れていてフレンズたちが言葉を濁していたことを知らなかったこと、デートをオッケーされて有頂天になり、ジョーイを傷つけないようにしようなどと言う気も回らなかった、、などの理由が考えられるように思います。
あまりにもダイレクトに言われてしまったジョーイは淋しそうな顔をしながらも、そう言われてもしょうがないなと思っている表情にも見えますね。

デートをオッケーしてくれたその美人の名前は Aurora だとチャンドラーは説明しています。
Aurora は南極で見えるオーロラ(aurora)と同じ綴りですが、実際の英語の発音は「オーロラ」よりも「アローラ」が近いです。
彼女はイタリア人だから、俺の名前をこんな風に発音するんだと言い、チャンドラーはその真似をしています。
この発音、ネットスクリプトでは、Chand-lrr と表現されていました。
「ラー」の部分の発音が独特で、それを文字化したらこうなる、というところでしょう。

usher は「(劇場などの)案内係」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
usher : someone who guides people to their seats at a theater, wedding etc.
つまり「劇場や結婚式で、人を席まで案内する人」。
案内係という意味から、「人を(〜へ)案内する、先導する」という動詞としても使われ、usher in の形だと「導き入れる」という意味から「(時代)が〜の到来を告げる」という意味にもなります。

「案内係が、これをジョーイに渡してくれって」と言ってチャンドラーがカードを渡すと、ジョーイはそこに書かれたタレント・エージェンシーの名前を読み上げています。
名前の書いているカード、つまり、名刺ですから、「エージェンシーが俺に名刺を置いていった」とジョーイは喜ぶことになります。

sign は日本語で「サイン」となっているように「(契約書に)サインする」などの「サインする、署名する」ですね。
sign a document なら「書類にサインする」ということですが、今回のセリフでは、sign me つまり sign someone のように、サインする書類ではなく、人が目的語になっています。
このように sign+人 の形を取った場合は「人を署名させて雇う、人と雇用契約を交わす」という意味になります。

LAAD では、
sign : if an organization such as a football team or music company signs someone, that person signs a contract agreeing to work for it
つまり「アメフトのチームや音楽会社のような組織がある人に sign する、というのは、その組織のために働くことに合意する契約にその人がサインするということ」。

Macmillan Dictionary では、
sign or sign up : to officially employ someone to work for a particular organization
つまり「ある特定の組織のために働くよう、人を正式に雇うこと」。

sign someone のように someone が目的語になってはいますが、主語が出した雇用契約書にサインするのは、目的語になっている someone の方だということになります。
「俺と契約したいって」ならイメージが湧きますが、「俺にサインしたいって」と直訳してしまうとピンと来にくい部分かと思ったので、詳しめに説明してみました。

base on は「〜に基づく」。
Based on this play? という疑問符「?」のついた文は、あの芝居を見て、その結果に基づいて、あなたと契約しようとしたの?(うそでしょ、信じられない)というニュアンスです。
出演していたジョーイにとっては失礼な発言で、フレンズたちも「そんなこと言う?」みたいな顔でフィービーを見ているので、自分の失言に気付いたフィービーは。「そうよね、あの芝居を見て、契約を決めたのよね!(契約しようと思うようないい演技だったものね!)」と慌てて言い直していることになります。
このフィービーのセリフを聞くと、全く同じ文章でも、表情やイントネーションによって正反対の意味になる、ということがよくわかりますね。


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posted by Rach at 12:42| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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