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チャンドラー: We talked till, like, 2. It was this perfect evening. More or less. (俺たちは、そう(夜中の)2時くらいまで話したんだ。完璧な夜だった。だいたいはね。
オーロラ: All of a sudden, we realized we were in Yemen. (突然、私たちはイエメンにいるって気づいたの。)
チャンドラー: Oh, I'm sorry, so "we" is...? (あ、ごめん。で、「私たち」って言うのは…?)
オーロラ: "We" would be me and Rick. (私たちっていうのは、私とリックね。)
ジョーイ: Who's Rick? (リックって誰?)
チャンドラー: Who's Rick? (リックって誰?)
オーロラ: My husband. (私の夫よ。)
みんな: Ooooohhh. (うー。)
チャンドラー: Oh, so you're divorced? (あぁ、それじゃあ君は離婚してるの?)
オーロラ: No. (いいえ。)
チャンドラー: Oh, I'm sorry. So you're widowed? Hopefully? (あぁ、ごめん。じゃあ君は未亡人なの?[旦那さん亡くなってるの? 旦那さんに先立たれたの?] だといいんだけど。)
オーロラ: No, I'm still married. (いいえ、私はまだ結婚してるわ。)
more or less は「大体(だいたい)」。直訳すると「それより多いかそれより少ないか」というところですから、その前後、大体、というニュアンスになるのでしょう。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、almost 「ほとんど」または approximately 「約、およそ」という言葉で説明されています。
チャンドラーはオーロラの言った we という言葉に引っかかった様子で、"we" って? のように尋ねています。
実はこれより前のセリフでも、so we made it to the border というセリフがあったのですが、今回の we realized we were in Yemen というセリフで、改めて we という単語が気になったということなのでしょう。
ここでのチャンドラーの質問は、so "we" is...? となっていますね。
本来、「私たちは」を意味する we であれば、主語が複数形であるため、be動詞は are になるわけですが、ここでは「we という単語が指すものが何であるか」を尋ねるようなニュアンスなので、動詞が単数形の is になっているのかなと思います。
we として複数の人間が頭に浮かんでいる場合は、be動詞も自然と are になるのでしょうが、ここではそういう複数の人間がイメージされているわけではなく、言葉として I ではなく we を使った、その we の指すものを問うているのだろうと。
we というのは、私とリックのこと、とオーロラが答えた後、画面にはセントラルパークのジョーイが映り、Who's Rick? と尋ねます。
チャンドラーとオーロラの会話は回想シーンであって、実際には今、チャンドラーがその時の状況をセントラルパークでみんなに話して聞かせているところなので、チャンドラーが「その時、オーロラがこう言ったんだ。私とリックのことだ、って」と説明したことに対して、ジョーイが即座に「リックって誰?」と言ったことを、映像で描写しているわけですね。
その後、また回想シーンに戻り、今度はチャンドラーが Who's Rick? と全く同じセリフを返していますが、それは、この話の流れで唐突に Rick という名前の男性が出てくれば、誰もが「誰?」と尋ねたくなってしまうことを描写していることにもなるでしょう。
ジョーイの "Who's Rick?" がワンクッション入ることで、いいリズムを生んでいるとも思います。
オーロラが「私の夫よ」と答えたので、またもやセントラルパークでチャンドラーの話を聞いているフレンズみんなが「うー」と言っているのが映ります。
オーロラがリックは夫だと説明しても、チャンドラーにしてみたらデートをオッケーしてくれた相手なので、「じゃあ、それは当時の話で、今は離婚してるのかな?」と尋ねたくもなりますね。
オーロラが否定したので、じゃあ離婚じゃないとすると、旦那さんと死に別れた、つまり旦那さんが先に亡くなったということかと考えて、So you're widowed? と質問を変えることになります。
widow は名詞だと「未亡人」。他動詞では「人を未亡人にする」という意味になるので、be widowed は、「未亡人になった、夫を亡くした、夫が死んでいる」という意味になります。
ちなみに私は、widow と言えば、山口百恵さんの「ロックンロール・ウィドウ」を思い出します。
タイトルに未亡人(widow)が入っている通り、歌詞には「夫はとうに亡くなりました」というフレーズもあります。「かっこ かっこ かっこ かっこ」いい歌で、私もこの歌大好きです(^^)
hopefully は「願わくは、うまくいけば」。
LAAD では、
hopefully : [sentence adverb] : (spoken) a word used when you are saying what you hope will happen, which some people consider incorrect
例1)Hopefully, I'll be home by nine tonight.
例2)We're hopefully going to keep practicing once a month.
つまり、「自分が願っていることが起こるだろうと言っている時、そしてそれは正しくないと考える人もいる時に使われる言葉」。
例文1は「願わくば(そうなってるといいなと思うんだけど)今夜は9時までには家に着いてるよ」。例文2は「願わくば月いちで練習を続けるつもりだ」。
ですから、”So you're widowed? Hopefully?” は、「君の旦那さんは死んだ、ってことかな? だといいんだけど」みたいなニュアンスになります。
もしかしたら違ってるかもしれないけど、自分としてはそうあって欲しいという気持ちからの言葉ですね。
相手の夫が死んだという不幸を hopefully と言ってしまうのは良くないことくらいチャンドラーにもわかっているでしょうが、離婚していないとなると、死別した可能性がある、そして、もし死別でなければ夫がまだいることになってしまう、自分がこうしてデートしている相手に夫がいたりすると困る(不倫になってしまう)ので、hopefully という本音が出てしまったわけですね。
どうか夫は死んだって言ってくれよ、というチャンドラーの気持ちが、この付け足しのような hopefully に出ていると思います。
そんなチャンドラーの希望も空しく、オーロラの返事から、彼女は今も既婚者だということがわかることになるのですね。
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2018年05月11日
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