2018年06月12日

俳優になった理由が彼=彼に憧れて俳優に フレンズ1-6改その17

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10:25
(ENTER JOEY ON THE PHONE)
電話中のジョーイ登場。
ジョーイ: Uh huh.. uh huh.... Oh, my God! Okay! Okay, I'll be there. (TO ALL) That was my agent. (TOSSES AND CATCHES PHONE) My agent has just gotten me a job in the new Al Pacino movie! (ええ、ええ…なんてこった! オッケー! オッケー、そちらに行きます。[みんなに] 今のは俺のエージェント。[電話をぽいと投げてそれをキャッチして] 俺のエージェントがたった今、俺に仕事をゲットした(取ってきた)んだ、新しいアル・パチーノの映画の仕事をね。)
みんな: Oh my God! Whoah! (なんてこと! おぉー!)
チャンドラー: That's great. (それってすごいな。)
モニカ: What's the part? (何の役?)
ジョーイ: Can you believe this? Al Pacino! This guy's the reason I became an actor. "I'm out of order? Pfeeeh. You're out of order! This whole courtroom's out of order!" (こんなの信じられるか? アル・パチーノだぜ! この人は俺が俳優になった理由なんだ[俺はこの人に憧れて俳優になったんだ]。「俺がおかしい? お前がおかしいんだ! この法廷全体がおかしいんだ!」)
フィービー: Seriously, what-what's the part? (まじで、何の役なの?)
ジョーイ: "Just when I thought I was out, they pull me back in!" (「俺が抜けたと思ったちょうどその時、あいつらが俺を引き戻すんだ!」)

モニカとレイチェルの部屋に、電話で誰かと話しながらジョーイが入ってきます。
ジョーイの表情と口調から、何か嬉しい内容であることがわかりますね。
That was my agent. 「今の電話は俺のエージェントだったんだ」と言って、電話をトスしてキャッチする、という動作をしていますが、「エージェントから、とか、我ながらかっこいいな」と思っている様子が伺えます。
その後、My agent has just gotten me a job... というセリフを続けていますが、初めて伝える大切なニュースであることから、はっきりゆっくりしゃべっていることにも注目しましょう。

My agent has just gotten me a job in the new Al Pacino movie! を直訳すると「俺のエージェントがたった今、新しいアル・パチーノの映画での仕事を俺にゲットした」というところ。
「仕事をゲットした」というのは、事務所やマネージャーが俳優のために「仕事を取ってきた」という感覚ですね。
英語では「〜での仕事」の「〜」の部分が後に来るので、「仕事を取ってきたんだ、新しいアル・パチーノの映画のね」という配置になり、その部分でみんなもびっくりすることになります。
アル・パチーノは映画「ゴッドファーザー」などたくさんの作品に出演している名俳優ですね。
Wikipedia 日本語版: アル・パチーノ

part はドラマや映画での俳優の役ですから、What's the part? は「(その映画であなたの)役は何?」ということ。

This guy's the reason I became an actor. という表現について。
直訳すると「この男は俺が俳優になった理由である」。
「俺が俳優になった理由は彼」→「この男(彼)に憧れて、俺は俳優になった」ということですね。
このような、<人 is the reason I became a ...>という形は、例えば、He is the reason I became a teacher. 「私が教師になった理由は彼」「彼に憧れて教師になった」のようにいろいろと応用して使えると思います。
アル・パチーノはイタリア系アメリカ人で、ジョーイもそうですから、ジョーイが彼に憧れたというのは非常に納得できる話だと言えるでしょう。

その後、引用符付きで、"I'm out of order? ..." というセリフを言っていますが、これは「憧れの俳優」であるアル・パチーノのセリフの真似をしていることになります。
このセリフは1979年の映画「ジャスティス」(原題: ...And Justice for All)のアーサー・カークランド役でのセリフ。
映画での実際のセリフは以下のようになっていました。
アーサー: You're out of order! You're out of order! The whole trial is out of order. They are out of order! (お前らがおかしいんだ! お前らがおかしいんだ! この裁判全体がおかしいんだ! あいつらがおかしいんだ!)
ジョーイと本物のセリフとでは、courtroom「法廷」と trial「裁判」との違いなどがありますが、out of order を連呼しているところは同じですし、熱を帯び、興奮気味に叫ぶセリフをジョーイは真似ているということですね。

seriously は「真面目な話だけど、冗談はさておき」。
先にモニカが What's the part? と尋ねていましたが、ジョーイはそれに答えることなく、アル・パチーノの真似をしているので、「あなたがアル・パチーノの大ファンで、その物真似もよーくわかったから、”何の役なの?”って質問に答えて」と促す感じです。

そこまで言われてもジョーイはまだ何の役かは答えず、別のセリフを真似ています。
"Just when I thought..." のセリフは、1990年の映画「ゴッドファーザー PART III」(原題: The Godfather: Part III)のマイケル・コルレオーネ役のセリフ。
実際のセリフは以下のようになっています。
マイケル: Just when I thought I was out, they pull me back in.
こちらは本物とジョーイの真似とが全く同じセリフになっていますね。
この映画でのマイケル・コルレオーネは白髪交じりの老いを感じさせるキャラクターになっていることから、実際のマイケルのセリフは(上の若い頃の「ジャスティス」のセリフとは対照的に)静かな口調で怒りを表現した、というようなトーンのセリフになっています。

このセリフで、pull me back in! と言う時に、ジョーイは拳を握った腕を自分の方に引き寄せるようなしぐさをしています。
実際の映画「ゴッドファーザー PART III」の中でも、マイケルはこのセリフを言いながら、両手を引き寄せるようなしぐさをしていて、ジョーイはそれを真似ているのですね。
ジョーイの真似を聞いているモニカも、ジョーイと同じようなしぐさをしているのですが、このシーンを見ても、「あの映画のマイケルは、腕をこんな風に動かしながらそのセリフを言うよね〜」ということがフレンズたちの共通認識として存在することがよくわかると思います。

映画「ゴッドファーザー」シリーズは3部作で、1972年の Part I と、1974年の Part II はどちらもアカデミー作品賞を受賞しており、今でも名作として高い評価を受けています。
随分長い年月が経過してから撮影・公開された Part III は、全2作ほどの評価は得られていないのですが、やはり「ゴッドファーザー」シリーズということで誰もが知っている作品だからこそ、こんな風にセリフだけでなく、その時のしぐさまでみんなは覚えているということなのでしょうね。

これより前のシーンでも、映画「サイコ」に関するセリフが出てきていました。
今回はジョーイが「映画の役をゲットする」という話であることから、映画ネタがちょこちょこ使われているということかもしれませんね。


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posted by Rach at 12:40| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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