2018年06月19日

double=代役 フレンズ1-6改その18

このたびの大阪府北部を震源とする地震により被害を受けられた皆様に、心からお見舞い申し上げます。
私も大阪府在住で、棚から物が落ちてくるなど揺れはかなり激しかったのですが、ありがたいことに怪我などはなく、ライフラインも平常通りに機能しています。
昨日の朝の大きな揺れ以降も何度も余震を感じますので、これからも気を緩めずに用心したいと思います。
ライフラインが復旧されていない地域の方は、本当に大変な時間を過ごされていることと存じます。
その地域のライフラインが一刻も早く復旧しますように、そして、これ以降大きな地震がどうか起きませんようにと願っています。


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11:05
ロス: Come on. Seriously, Joey, what's the part? (なぁ、まじでさ、ジョーイ、何の役なの?)
ジョーイ: ...I'm his (MUMBLES) (俺は彼の、、(もごもご))
レイチェル: You're, you're.... What? (あなたは、あなたは… 何って?)
ジョーイ: I'm his butt double, okay? I play Al Pacino's butt. All right? He goes into the shower, and then… I'm his butt. (俺は彼の尻の代役だ、いいか? 俺はアル・パチーノの尻を演じるんだよ。いいかい? 彼がシャワーに入る…そしてそれから…俺は彼の尻だ。)
モニカ: (TRYING NOT TO LAUGH) Oh, my God! ([笑わないようにしようとしながら]なんてこと!)
ジョーイ: Come on, you guys. This is a real movie and Al Pacino's in it and that's big! (おいおい、おまえら。これは本当の映画なんだぞ。その映画にはアル・パチーノが出ていて、大作なんだ!)
チャンドラー: Oh, no, it's terrific. It's- it's- y'know, you deserve this, after all your years of struggling, you've finally been able to crack your way into show business. (あぁ、すごいよね。ほら、お前はこういう(すごい)ことを受けるに値するよ。この奮闘してきた年月の後[長年奮闘してきて]、お前はついに、ショービジネスに自分の道を、割って(割れ目を入れて)入り込ませることができたんだからな。)
ジョーイ: Okay, okay, fine. Make jokes, I don't care. This is a big break for me! (いいよ、いいよ、構わないさ。ジョークにしろよ、俺は気にしない。これは俺にとって、大ブレイクなんだよ!)
ロス: You're right, you're right, it is. So you gonna invite us all to the big opening? (その通り、その通り、確かにそうだよ。それじゃあ、僕たち全員を、ビッグ・オープニングに招待してくれるんだね。)
(AD BREAK)
CMブレイク

アル・パチーノの真似をするばかりで、何の役かちっとも教えてくれないジョーイに、今度は3回目、ロスまでもが、seriously 「真剣に、冗談抜きに、本当のところ」どうなんだよ、結局、役柄は何なんだよ? と尋ねています。

butt は「尻」。「しかし」を意味する接続詞 but と同じ発音になります。
「お尻」という意味では他に buttocks という表現もありますが、フレンズではもっぱら butt が使われています。
butt などのお尻を意味する単語については、最新刊「リアルな英語の9割は海外ドラマで学べる!」で詳しく説明していますので、併せてお読みいただければ幸いです。

double は「代役」。
double はいわゆる「2倍のダブル」ですが、名詞で「生き写しの人・もの」という意味があり、ドラマや映画では「替え玉、代役」という意味として使われます。
有名な俳優が裸のシーンだけ代役にすることなどが多く、そういう代役のことを body double 「ボディダブル」と言いますが、今回は、butt double なので「お尻の代役」ということで、これも大物がお尻を見せるのではなく、その部分だけ代役にやらせるという感覚になります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
body double : someone whose body is used instead of an actor or actress's in a movie, especially in scenes in which they do not wear clothes
つまり「映画の中で、俳優女優の体の代わりに、その人の体が使われる人。特に服を着ていないシーンで」。

Macmillan Dictionary では、
body double : CINEMA someone whose body is used in a film instead of the body of the real actor, especially in a sex scene
つまり「(映画)本物の俳優の体の代わりに映画の中でその人の体が使われる人。特にエッチシーンで」。

「ボディダブル」と同じように「代役」を意味する「スタンドイン(stand-in)」という言葉もあるのですが、スタンドインはもっぱら「本番の撮影前に照明や立ち位置を決めるために、本物の俳優の代わりに演技する代役」を指します。
この2つの違いについては、以下の日本語版ウィキペディアの説明がわかりやすいです。
Wikipedia 日本語版: ボディダブル
Wikipedia 日本語版: スタンドイン

スタンドインがそのままボディダブルを兼ねる場合もあるようですが、大まかに言うと「スタンドインはカメラチェックの段階で俳優の代わりに演技をする(ので実際の映画には映らない)。ボディダブルはそのボディが映画の画面に実際に映る」ということになります。

余談になりますが、映画「ラブ・アクチュアリー」(Love Actually)ではジョンとジュディというスタンドインの男女が登場し、照明とカメラの確認のためにエッチシーンの代役を演じるシーンが出てきます。
(ちなみにこの映画でジョンを演じているのはイギリスドラマ「シャーロック」のジョン・ワトソン役、マーティン・フリーマンです)

「フレンズ」の解説に戻ります。
「何の役?」と何度も聞かれているのに、それになかなか答えなかった理由が、butt double という言葉でわかる、この部分がオチになる、ということですね。
今回のこのエピソードの英語の原題が、The One With the Butt となっており、DVDなどでタイトルを見て先に単語を調べていた人は、英語で butt double と聞いた時に、その意味とオチが理解できたかもしれませんね。

I play Al Pacino's butt. は「俺はアル・パチーノの尻を演じる」。
その次の He goes into the shower, and then… I'm his butt. というセリフがまた笑える表現になっていると思います。
直訳すると「アル・パチーノがシャワーに入る…そしてそれから…俺が彼の尻」というところですね。
シャワーシーンでは「俺=彼の尻」になっているということですが、その前に出てきた「(尻を)演じる)」という動詞 play を使った表現よりも、俺=彼の尻、という表現の方がダイレクトで面白い表現になっていると言えるでしょう。

せっかくジョーイが映画の役をもらったと喜んでいるんだから笑っちゃいけない、、と思いつつ、尻の代役と聞いて笑いそうになっているモニカ。
ジョーイは「本物の映画で、アル・パチーノも出てるんだ。大作なんだ」とそんな映画で役をもらえたことはすごいことだと主張しています。

deserve は「〜の価値がある、〜を受けるに値する」、struggle は「奮闘する」。

crack your way into show business について。
crack は名詞で「ひび、割れ目」、動詞で「〜にひびを入れる、〜を割って・破って入り込む」。
LAAD では、
crack [noun] : BREAK a thin line on the surface of something when it is broken but has not actually come apart
つまり「(ブレイク) 何かの表面の細い線、壊れているが実際にバラバラにはならない時に」。

「完全に割れてバラバラになる手前のひび」という感覚ですね。
crack は「割れ目」という意味であることから、スラングで「お尻の割れ目」という意味があります。
「尻の代役をすることで、ショービジネスの世界に割って入り込めた」ということを、crack を強調して言うことで、「お尻の割れ目」を使ったジョークになっているのですね。
butt の話で、crack という言葉を出すと、みんなが、butt crack 「お尻の割れ目」を連想する、ということになるわけです。

ジョーイが自分が大作映画の役をゲットしたことを主張した後、チャンドラーはそれに同意した感じで話し始め、You deserve this. と言ったあたりでは、ジョーイは嬉しそうな顔をしてそれを聞いています。
フレンズのようなコメディでは、確かにそうだよなぁと相手に共感し、真面目な顔をして話し始めた場合には、結局最後はジョークでからかってオチになる、というパターンが多いです。
妙に相手に理解ある風なことを話し始めると、それはオチでジョークが来るというサインでもあると言えるのですね。

make jokes は「ジョークを言う、ジョークを飛ばす」。そうやってジョークにしてればいいさ、何とでもバカにすればいいさ、という命令形で、ジョーイのこの発言からも、その直前のチャンドラーのセリフがジョークであることがわかりますね。
I don't care. は「俺は気にしない」。

This is a big break for me! について。
日本語でも「幸運、好機、チャンス」という意味で、「ブレイク」という言葉が使われますね。
ジョーイは今回のことは俺にとってはビッグなブレイクなんだ! と強調しているのですが、実は、ジョーイ自身が言っている、big break の break にも「割れ目、裂け目」という意味があります。
ですから、ジョーイ自身も、意図せずお尻がらみのジョークを言っていることになります。

それぞれの意味を LAAD で見てみると、
break [noun]
5. A CHANCE (informal) a sudden or unexpected chance to do something, especially to be successful in your job
a big/lucky break
例)The band's big break came when they sang on a local TV show.

つまり「(チャンス)(インフォーマル) 何かをするための突然のまたは予期しないチャンス。特に仕事で成功するような」。例文は「そのバンドのビッグブレイク(大成功のチャンス)は、彼らがローカルテレビ番組で歌った時に来た」。
8. A SPACE a space between two things or between two parts of something
例)Occasionally you could see the moon through a break in the clouds.

つまり「2つのものの間、または何かの2つの部分の間の空間」。例文は「時々、雲の切れ間から月が見える」。

opening は「オープニング、開始、開演、開会式、始まり、序幕」のような意味ですから、big opening は映画公開初日のセレモニーのイメージでしょうか。

ですがここでも、opening には「(開いている)穴」という意味があり、ロスまでもが、ジョーイのお尻ネタに関するジョークを言っていることになります。
LAAD では、
opening : a hole or space in something through which air, light, objects etc. can pass
例)a narrow opening in the fence

つまり「空気、光、物体などが通過できる何かの中の穴や空間」。例は「フェンスの狭い穴」。

一連のやり取りで登場した、crack, break, opening が全て「お尻の割れ目、穴」をイメージさせるという「お尻、割れ目、穴」繋がりのジョーク、ということになるわけですね。


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posted by Rach at 14:07| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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