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SCENE 7: RACHEL AND MONICA'S (ROSS IS TRYING TO COMFORT CHANDLER. JOEY IS ABSENT)
シーン7: レイチェルとモニカの家。(ロスはチャンドラーを慰めようとしている。ジョーイはいない。)
ロス: Look at it this way. You dumped her! Right? I mean, this woman was unbelievably sexy, and beautiful, intelligent, unattainable.... Tell me why you did this again? (それをこんな風に見てみよう。お前が彼女をふったんだ! だろ? つまり、この女性は信じられないほどセクシーで美しくて知的で、手に入れることができないような…。なぜこんなことをしたのか、もう一度話してくれる?)
(ENTER JOEY)
ジョーイ登場。
全員: Hey! (やあ!)
レイチェル: Movie star! (映画スター!)
モニカ: Hey, wait wait. Aren't you the guy that plays the butt in the new Al Pacino movie? (ちょっと、待って待って。あなたは新しいアル・パチーノの映画でお尻を演じてた人じゃない?)
ジョーイ: Nope. (違うよ。)
ロス: No? What happened, big guy? (違う? 何があったんだ、大物。)
チャンドラー: (TO ROSS) Big guy? ([ロスに] 大物?)
ロス: It felt like a "big guy" moment. (「大物」って瞬間(「大物」って呼び掛けるべき時)みたいな感じがしたから。)
ジョーイ: I got fired! (クビになったんだ。)
全員: Oh! (あぁ!)
ジョーイ: Yeah, they said I acted too much with it. I told everybody about this. Now everybody's gonna go to the theater expecting to see me, and.... (あぁ、彼らが言うには、俺は過剰に演技し過ぎた、って。このこと(アル・パチーノの映画に尻役として出ること)を俺はみんなに話しちゃったよ。もうみんなは俺を見られると期待して映画館に行くだろうから…)
レイチェル: Oh, Joey, you know what? No one is gonna be able to tell. (あぁ、ジョーイ、ねぇ。誰にも見分けられないわよ。)
ジョーイ: My mom will. (俺のママは見分けられるよ。)
チャンドラー: Something so sweet and... disturbing about that. (すごく素敵な話で…不安な気持ちにもなるな。)
オーロラがたくさんの男と付き合い続けることに耐えられなくなったチャンドラーから別れを告げた形なので、Look at it this way. You dumped her! は「見方によっては、お前(チャンドラー)が彼女(オーロラ)をふったってことになるよな」という感じですね。
このセリフを言う前に、チャンドラーが事の顛末をフレンズたちに話して聞かせたことがわかります。
ロスはオーロラに対する褒め言葉をたくさん挙げます。
unattainable は「手に入れることができない、高嶺の花の」。
attain は「獲得する」で、un-attain-able →「獲得することができない、手の届かない」という意味になるのですね。
どうしてこんな素敵な女性をお前から振ったのか、もう一回話してくれる? のように、ロスはちょっと意地悪な言い方をしています。
部屋にジョーイが入って来たのでレイチェルは「映画スター」と声を掛け、モニカは「もしかしてあなたはアル・パチーノの映画でお尻を演じた人?」みたいに尋ねます。
ジョーイがそれを否定すると、ロスは「何があったんだ、大物?」みたいに返します。
入って来た時からジョーイは浮かない顔をしていますし「お尻役の人でしょ?」みたいに言われてそれを否定したわけなので、何かトラブルがあったらしいことは容易に想像できるところですね。
ですからロスも「何があったんだ?」と言っているのですが、そこに呼び掛け語として「大物」という褒め言葉っぽい言葉を付けるのは、ジョーイが「お尻役ではなくなった」らしいことを考えるとふさわしくない、こんな状況でそんな言葉を使うか? という気持ちで、チャンドラーも「大物だって?」とツッコミを入れたことになるでしょう。
それでロスは、思わず「大物」って言葉を使ってしまったことを「なんか”大物”って言いたくなる瞬間に思えたんで、つい」のように言い訳したのだろうと思います。
fire という単語は名詞「火」をまずは連想しますが、他動詞で「人を解雇する、クビにする」という意味でもよく使われます。
今回の I got fired! は「クビになった」で、You're fired! なら「お前はクビだ!」となります。
You're fired! 「お前はクビだ!」は、今やアメリカ大統領となったドナルド・トランプ氏のテレビ番組「アプレンティス」(2004-2007)での決め台詞としても有名です。
トランプ氏のプロフィールが語られる際によくこのセリフが引き合いに出されていたのでご存じの方も多いでしょう。
ちなみにアプレンティス(apprentice)は「見習い」という意味。
過去記事 取り除く、脱ぐの意味のlose フレンズ1-6改その20 で、Hire the girl. というセリフがありましたが、hire と fire という対義語の両方が今回のエピソードには出てきたことになります。
They said I acted too much with it. の they は漠然と映画を撮影していたスタッフを指しています。
act too much with it は「お尻の役で過剰に演技し過ぎた」。
お尻の代役で過剰な演技って何? お尻を見せてるだけなのに過剰も何もないだろう、とみんなが思うところですね。
「みんなに今回の件を話しちゃったから、みんな、俺が出ると期待して映画館に行っちゃうよ…」と言うジョーイに、レイチェルは「誰も tell することはできないわ」と返します。
ジョーイのセリフの I told everybody は「俺はみんなに話した」という tell の一番基本的な意味「話す」ですが、レイチェルの be able to tell の方は「見分ける、違いがわかる」という意味で使われています。
会話の近い位置で、I told everybody と No one is gonna be able to tell のように2回 tell が使われたわけですが、それぞれ異なる意味であることに注意しましょう。
「見分ける」という意味は、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では以下のように出ています。
tell : RECOGNIZE DIFFERENCE to be able to see how one person or thing is different from another
例)Most experts can tell an expensive diamond from a cheap one.
つまり「(違いがわかる・違いを認識する)ある人またはある物が他とどのように違っているかがわかること」。
例文は「たいていの専門家は高価なダイアモンドと安いダイアモンドの違いがわかる」。
「誰もお尻なんて見分けつかないでしょ」とレイチェルが言ったところ、My mom will. と答えるのが面白いです。
My mom will be able to tell. ということで「俺のママは人の尻と俺の尻との見分けがつく」と言っていることになります。
disturbing は「心を乱すような、不安にするような」。
ママはジョーイのお尻が見分けられるという話は、親子として微笑ましい部分もありますが、この年になってもジョーイの裸をママが見ることがあるの? とその関係に若干の不安も抱いてしまう、ということです。
一体、どこまで親密な関係なんだよ、子供の頃ならまだしも、その年齢でそんなことを言われると気持ちが落ち着かないよ、というところですね。
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2018年07月24日
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