2018年08月21日

高校の同級生300人に電話したい フレンズ1-7改その5

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3:52
[SCENE: Cuts back to Chandler in the ATM vestibule, he is looking at his watch.]
シーン:ATMコーナーのチャンドラーにカットバック。彼は自分の腕時計を見ている。
チャンドラー: (Voice over) All right, all right, all right! It's been 14 1/2 minutes and you still have not said one word. Oh, God! Do something! Just make contact. Smile! (Chandler smiles. Jill turns to see him smiling, she smiles back, Chandler carries on smiling.) ([ボイスオーバー] よしよしよし。(あれから)14分半経つ、そしてお前はまだ、一言も発していない(状態だ)。なんてこった。何かしろ! ただコンタクトを取れ[お近づきになれ]。スマイルだ! [チャンドラーは微笑む。ジルは顔を向け、チャンドラーが微笑んでいるのを見て、微笑み返す。チャンドラーはスマイルを続ける])
チャンドラー: There you go. (Chandler continues to smile, Jill looks worried .. Chandler stops smiling.) You're definitely scaring her. (よしいいぞ。[チャンドラーは微笑みを続ける。ジルが不安そうな顔をして、チャンドラーは微笑むのをやめる] お前は確実に[間違いなく]彼女を怖がらせてるぞ。)
ジル: Er, would you like to call somebody? (誰かに電話したいですか?)
チャンドラー: (Voice over) Yeah, about 300 guys I went to high school with. (Now speaking to Jill) Yeah, thanks. (Chandler takes the phone from Jill.) ([心の中で] あぁ、俺が一緒に高校に行ってた約300人の男どもに電話したい。[今度は実際にジルに向かって話す] あぁ、ありがとう。[ジルから電話を受け取る])
[Chandler dials Monica's number on the phone.]
チャンドラーは(借りた)電話でモニカの番号をダイヤルする。

you haven't said one word yet. のように yet が使われた場合には「お前はまだ一言も発していない」という意味になりますが、今回は you still have not said one word. のように still が使われており、「いぜんとして、一言も発していない状態が変わっていない」という感覚になるでしょう。
腕時計を見ながら「もう14分半も無言状態だ」と細かい数字を言っているのも面白いですね。
make contact は「コンタクトを取る、接触する」。

There you go. は「それでいい。その調子だ」。
微笑んだら、相手のジルも一瞬微笑み返してくれたので、自分に「いい調子だぞ〜」と言っている感覚ですが、微笑みを続けていると、相手が怯えた顔をしたので笑顔をやめます。
scare は「(人を)怖がらせる、おびえさせる」という意味の他動詞なので、この場合は「お前(チャンドラー)は彼女を怖がらせている」ということ。
「怖いよ〜!」と言いたい場合には、I'm scared! のように「(何かに)怖がらせられている」という過去分詞形(受け身)を使うことになります。

ジルは自分の携帯電話を示しながら、Would you like to call somebody? と言っています。
「あなたも誰かに電話したい?」という意味では、Do you wanna call somebody? またはもっとラフに Wanna call somebody? などとも表現できますが、ジルにとってチャンドラーは面識のない人なので、丁寧な Would you like to...? を使って、相手との距離を取った上で尋ねていることになるでしょう。

「誰かに電話したい? (電話したいなら、この携帯をどうぞ)」と言われたチャンドラーは、ジルに返事をする前に、心の中で独り言を言っています。
このセリフの後、結構長く後を引く笑い(ラフトラック)が起こっていますよね。
観客を入れてのセットでの撮影なので、大爆笑が続く場合は「笑い待ち」(観客の笑いが収まるまで、俳優が次のセリフを言うのを待つ)ということがありますが、今回のチャンドラーのセリフもまさにそういう感じでしょう。
笑い待ちの有無は、セリフが面白いかどうかのバロメーターでもあるのですね。

Yeah, about 300 guys I went to high school with. を直訳すると「うん(誰かに電話したい)。俺が高校に一緒に通っていた約300人の男どもと」というところ。
「俺は今、トップモデルと一緒に閉じ込められてるんだぞ!」と、学生時代の友人たちに自慢したいということですね。
「一緒に学校に行ってた・通ってた300人の男たち」ということですから、男ばかりの男子校のイメージということでしょう。

I went to high school with の with が最後におまけのようについてますが、この with がないと文章が不完全になりますので注意しましょう。
What are you talking about? の最後の about と似たような感覚ですね。
文法的に説明すると、I went to high school with about 300 guys.「俺は約300人の男たちと一緒に学校に通ってた」という文章の about 300 guys を前に出して、「一緒に通ってた約300人の男たち」と変形したものですから、with がなくなってしまうと、guys と I went 以下がつながらないことになります。


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posted by Rach at 17:47| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
この記事へのコメント
こんにちは

ボイスオーバーのシーンは、俳優が演技とは別に台詞を吹き込む必要があります。これを同期させて観客に提示するのは準備も実施も大変なので、編集段階であらかじめストックされている音声ファイルからラフトラックを作るのが現実的です。実際に観客が台詞に反応して笑っているのではないと思います。
Posted by mq at 2018年08月22日 17:08
mqさんへ
こんにちは。コメントありがとうございます。

このシーンのセリフと笑いの間合いが「笑い待ち」しているように感じて上のような解説を書いたのですが、確かにこのシーンはボイスオーバーですから、ラフトラックも編集で入れられたものと考えるのが妥当だと、コメントを読ませていただいて私も思いました。

貴重なご指摘ありがとうございました。
Posted by Rach at 2018年08月22日 18:53
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