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8:30
ジョーイ: It's never gonna happen. (それは絶対に起こらないな。)
ロス: What? (何?)
ジョーイ: You and Rachel. (お前とレイチェルだよ。)
ロス: Wha... me and Ra... wha..? Why not? ([笑いながら]何、僕とレイ… 何を…? [急に真顔になって] どうして起こらないのさ?)
ジョーイ: Because you waited too long to make your move, and now you're in the "Friend Zone." (それはお前が行動を起こすのにあまりにも長く待ちすぎたからだ。そして今お前は「フレンド(お友達)・ゾーン」にいるんだよ。)
ロス: No no no, I'm not in the Zone. (いやいや、僕はそんなゾーンにはいないよ。)
ジョーイ: No, Ross. You're mayor of the Zone. (いーや、ロス。(いないどころか)お前はそのゾーンの市長(トップ)だ。)
ロス: Look, I'm takin' my time, alright? I'm, I'm, I'm laying the groundwork. Yeah, I mean, every day I get just a little bit closer to, uh... (ねぇ、僕はじっくり時間をかけてるんだ、いいかい? 僕は土台を作ってる[下準備をしてる]ところなんだ。そうさ、ほら、毎日ちょっとずつ近づいているんだよね、ほら〜に…)
ジョーイ: Priesthood! (聖職者の道にね!)
レイチェルに「レイチェルも将来、きっと情熱的なことがあるよ」と言って、レイチェルに「ロスって最高ね」と褒められた後、ロスはご機嫌な様子で歩き始めるのですが、ジョーイがぼそっと「それは絶対に起こらないな」と言っています。
never を強調して言っており、「ぜーったいに無理だな」という感じですね。
唐突にそう言っただけですが、観客からは笑いと拍手が起こっています。
ロスが「レイチェルと僕とが将来、情熱的な恋愛になれば嬉しいな」と思ってご機嫌であることがわかるため、具体的に何のことかを言わずに一言「そりゃ無理だ」と言ったことに観客は喝采していることになります。
ロスが聞き返すとジョーイがはっきりと「お前とレイチェル(の関係)」と言ったので、ロスは「何をバカなことを…」と言うように笑いながら、とぎれとぎれの言葉を発しているのですが、急に真顔になって Why not? と尋ねるのが面白いですね。
make a move は「行動・アクションを起こす」。
you waited too long to make your move は too 〜 to ... 構文で「…するには〜すぎる」「あまりに〜すぎて…できない」などと訳されますね。
この場合も「あまりに長く待ちすぎて行動を起こせない」または「行動を起こすにはお前はあまりにも長く待ちすぎた」となるでしょう。
レイチェルとのことで何も行動しなかった結果、今のお前は「フレンド・ゾーン」にいるんだぞ、と言われたロスは「僕はそんなゾーンにはいない」と反論するのですが、それに対してジョーイが You're mayor of the Zone. と言うのが面白いですね。
mayor は「市長」。「ロスはお友達ゾーンの市長だ」というのは「そのゾーンにいないどころか、ロスはお友達ゾーンのトップに君臨してるよ、完全にそのゾーンに属していてその代表格だよ」みたいな感じですね。
take one's time は「マイペースでやる、急がずにじっくり・ゆっくり時間をかけてやる」。
Take your time. という命令形だと「ゆっくりどうぞ。急がなくていいですよ」という意味になります。
lay the groundwork は「土台・基礎を作る、下準備をする」。groundwork は「基礎工事、土台」。
lay the groundwork は「地面をならす(地ならしする)」ような感覚ですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
groundwork : important work that has to take place before another activity, plan etc. can be successful
例)The groundwork for next year's conference has already begun.
つまり「別の活動、計画などが成功することができる前に、起こらなければならない重要な仕事」。例文は「来年の会議への下準備は既に始まっている」。
「じっくりたっぷり時間をかけて、土台をしっかり固めて準備して、少しずつ近づいて行っているんだよ、ほらあれに…」のように言いかけると、ジョーイは間髪入れずに Priesthood! と叫びます。
priesthood は「聖職、司祭職」。priest は「聖職者、司祭」。
基礎をしっかり築いて徐々に近づいて行ってるんだよ、というロスに、好きな人にアプローチをかけるのに、そんなにちんたらやっていたら、聖職にどんどん近づいていくだけだよ、と言っています。
お前はだんだん聖職者のような禁欲の人生に近づいていってるだけなんだよ、禁欲街道まっしぐらって感じだよ、と言っているのですね。
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一点気になったところがあるのでコメントです。質問・・というよりまた勘違いしていたらいけないので(^^;)確認です。
>ジョーイ: No, Ross. You're mayor of the Zone. (いーや、ロス。(いないどころか)お前はそのゾーンの市長(トップ)だ。)
mayor は加算名詞で通常なら単数の場合 a(an) や the といった冠詞が付きますよね。
ここでは括弧書きされてる「トップ」(日本語字幕・音声では「ボス」)を表すため mayor を引っ張ってきただけなので抽象的な扱い(不可算名詞)となって冠詞が付かないと考えていいんですよね。
よろしくお願いします。
コメントありがとうございます。
mayor of the Zone のように a/the がついてないなー、とは私も気づき、念のために再度シーンを見直したりもしていました、、が、記事ではそれには一切触れておらず、さらっとスルーしてしまっていますね^^
冠詞がついていない理由については、aki-kiyoさんのお考えの通りだろうと私も思います。
そのゾーンというのはあくまでジョーイのイメージ内の話で、市長職が存在するわけでもない世界ですから、「お友達ゾーンのトップ、頂点」という抽象的なイメージとして市長という言葉を挙げた、ということで無冠詞なんだろうと私も思いました。
興味深いご質問ありがとうございました(^^)
早速のお返事、ありがとうございます。
>「お友達ゾーンのトップ、頂点」という抽象的なイメージとして市長という言葉を挙げた、ということで無冠詞なんだろうと私も思いました。
よしっ!p(^^)q
オンライン英会話を今年5月末から始めたと以前コメントさせていただきました。テキストに則って進んでいくコースを選択しているのですが時々講師からテキストを離れて「あなたの場合は?」と訊かれることがあります。答える時にやさしい文でもよくつっかえるのが冠詞の有無で、あまり長く考えてると進まないので迷った時はエイヤ!で適当に付けたり付けなかったりです。(^^;)
ありがとうございました。
ご丁寧なお返事ありがとうございます。
冠詞の区別というのは日本語では意識しない概念なので、会話のようなとっさの場合は特に難しいですよね。
今回のように文字で書いてある場合に冠詞の有無が気になられたということは、日頃から冠詞を意識しておられるということですから、英会話を続けるに伴い、冠詞にもどんどん慣れて行かれることになると思っています。
オンライン英会話も楽しみながらお続けになって下さいね♪
お返事ありがとうございました(^^)
ご投稿からずいぶん経っていますが、どうしても気になったのでコメントいたします。mayorに冠詞がない件です。なんか昔学校で習ったような気がしたのでロイヤル英文法を調べてみました。
無冠詞の項目で(3)身分・官職・称号などを表す名詞
B補語として用いられる場合
例)Mr.Smith is principal of our school.(スミス先生は我々の学校の校長だ)
に相当すると思いました。
最新の記事に追いつくようにしたいと思っていますのでよろしくお願いします。
ご無沙汰しております。コメントありがとうございます。
ロイヤル英文法にそのように書かれているとの情報、誠にありがとうございます。
このセリフはまさに「官職が補語として使われている場合」ですから、その理由から無冠詞になっているとのこと、納得できました。
これ以降の記事も読んで下さるとのこと、ありがとうございます。これからもよろしくお願いいたします。
貴重な情報、ありがとうございました!