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10:09
[SCENE: Cuts back to Chandler at the bank.]
銀行のチャンドラーに画面がカットバック。
ジル: Would you like some gum? (ガムはいかが?)
チャンドラー: Oh, is it sugarless? (あぁ、それってシュガーレス?)
ジル: Oh, sorry, it's not. (あぁ、ごめんなさい、違うわ。)
チャンドラー: Oh,then, no thanks. (Voice over.) What the hell was that? Mental note: If Jill Goodacre offers you gum, you take it. If she offers you mangled animal carcass, you take it! (あぁ、それならいいや(けっこうだ)。[ボイスオーバー] 今のは何だったんだ? 心の中のメモ[心にメモしとけ]:もしジル・グッドエーカーがお前にガムを勧めてくれたなら(お前は)それを受け取れ。もし彼女がお前に、切り刻んだ動物の死体を勧めたら[勧めても、勧めてくれたとしても]、お前はそれを受け取れ!)
Would you like some gum? は「ガムはいかが(ですか)?」
過去記事 高校の同級生300人に電話したい フレンズ1-7改その5 の ジルのセリフ "Er, would you like to call somebody? "(誰かに電話したいですか?)と同様に、ここでも Do you want ではなく、Would you like を使って丁寧な言葉遣いをしています。
知らない人に気さくに話しかけるのは抵抗があるので、わざと丁寧な言い方をして距離感を出しているという感じですね。
ジルが勧めてくれたガムをチャンドラーは「シュガーレス? シュガーレスじゃないならけっこう」と断ってしまいます。
チューインガムの gum は不可算名詞。
ジルは some gum と言っていて、チャンドラーは offers you gum のように無冠詞で使っているところからも不可算名詞であることがわかりますね。
憧れのジルがせっかくガムを勧めてくれて、お近づきになれるチャンスだったのに、緊張のためか無意味な会話をしてしまい、せっかくのチャンスを逃してしまったチャンドラー。
What the hell was that? は「今のは一体何だったんだよ?」。
信じられないやり取りであっさり断ってしまった、自分自身の行為に対してあきれている感じのセリフです。
What the hell was that? の that は今さっき自分がやった行為を指しており、the hell という強意語を入れることで、「さっきの俺の言動、なんじゃありゃあ?」みたいな感じが出ます。
このように hell を強意語として使うのは、not polite 「上品ではない、下品な」表現なので、よほど親しい間柄以外は使わないほうが良いですが、今回は、心の声として自分自身に毒づいている感じですね。
mental note は「心の中の[心で覚えておく]メモ」。
mental は「心の、精神の」と訳されるのが一般的ですが、今回の意味は、研究社 新英和中辞典の以下の語義がより近いように思います。
mental=【A】 そら[頭の中]でする
mental arithmetic 暗算
make a mental note of… …を覚えておく
build up a mental image of Paris パリを頭の中で描いてみる
Mental note の後に、: (コロン)を使い、コロン以下の内容を心にしっかりメモしておくこと、頭の中で覚えておくこと、と自分に言い聞かせています。
漫画「宇宙兄弟」で、老教官のデニール・ヤングの名言に「今のは ”心のノート”にメモっとけ」というのがあるのですが、今回のチャンドラーのセリフはそれをほうふつとさせる感じですね。
offer は「オファーする」として日本語化していますが、<offer+人+物>または<offer+物+to+人>の形で「人にもの・援助などを申し出る」という意味になります。
今回のセリフは、SVOO (offer+人+物)の形ですね。
mangle は「(〜を)めった切りにする、切り刻む」、carcass は「死体」。
せっかくのジルからの申し出なのだから、ガムを勧められたら黙って受け取れ、それが例え見るも無残な動物の死骸であっても受け取れ、彼女のオファーは絶対に断るな! と自分に言い聞かせているのですね。
「どんなものでも」の例えとして、ものすごくおどろおどろしいものを挙げているのがポイントと言えるでしょう。
10:32
[SCENE: Time lapse. Cuts back to Monica and Rachel's apartment, Phoebe is singing.]
シーン:時間経過。モニカとレイチェルのアパートメントにカットバック。フィービーが歌っている。
フィービー: ♪ New York City has no power (ニューヨーク市には電力がない)
And the milk is getting sour (そしてミルクは酸っぱくなる)
But to me it is not scary (でも私にとってそれは怖くない)
'Cause I stay away from dairy ♪ (なぜなら私は乳製品を避けてるから)
[Monica comes in from the balcony to her bedroom.]
モニカがバルコニーから自分の寝室に戻る。
停電の中、フィービーはギターを鳴らしながら歌っています。
power / sour と scary / dairy がそれぞれ韻を踏んでいるのがポイントですね。
停電すると冷蔵庫の電気も切れるから、中に入れている牛乳が腐ってきて酸っぱくなっちゃう、ということですが、「牛乳が酸っぱくなっても平気よ、だって私は乳製品を避けてるもん」というのがオチになっているわけです。
その時にはすでに別れていた「過去完了」 フレンズ1-4改その28 に、モニカがフィービーに言うセリフで "Do you remember that vegetarian pate that I made that you loved so much?"(私が作った、あなたが大好きだったあのベジタリアン・パテを覚えてる?)というセリフがあり、そこからフィービーがベジタリアンであることがわかりますので、ベジタリアンだから乳製品も取らない、というのがしっくりきますね。
dairy は「酪農の、乳製品の」という意味で、発音は「デアリー」という感じです。
歌った後、la la la... と続けながら、うなずいてコードをメモっているらしいフィービーですが、いい感じの歌が出来ちゃったわ、と思っている様子なのに笑えますね。
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2018年09月25日
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