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12:21
[SCENE: Cuts to Ross and Rachel on the balcony.]
シーン:バルコニーのロスとレイチェルに画面がカット。
ロス: (sighs) [ため息をつく]
レイチェル: Mmm, so nice. (あぁ、すごく素敵ね。)
ロス: I have a question. Well, actually, it's not so much a question as more of a general wondering... -ment. (質問があるんだ。えーっと、実は質問ってほどでもなくて、質問というよりは一般的な疑問…だね。)
レイチェル: Okay. (わかったわ。)
ロス: Okay, huh. Here goes. Um, for a while now, I've been wanting to, um.... (よし、言うよ。その、ここのところしばらくの間、僕はずっと望んでいたんだ…)
レイチェル: Ohhhhh. (まぁ。)
ロス: Yes, yes, that's, that's right. (そう、そうなんだ。その通りなんだよ。)
[Rachel notices a cat on a ledge behind Ross]
レイチェルはロスの後ろの壁棚の上のネコを見つける。
レイチェル: Ohhh, look at that little kitty, ohhh. (まぁ、あの小さなネコちゃん。まぁ…)
ロス: What? (何?)
[The cat jumps from the ledge on to Ross's shoulder]
そのネコは壁棚からロスの肩にジャンプする。
ロス: Ohhhhhaahhhhhhh!!!!!!! (あー!!)
[SCENE: Cuts back to inside the apartment, where Phoebe is leading Joey and Monica in a rendition of "Top of the World"]
シーン:アパートメントの中に画面がカット、そこでは「トップ・オブ・ザ・ワールド」の演奏で、フィービーがジョーイとモニカをリードしている。
ジョーイ、フィービー&モニカ:
♪ I'm on the top of the world
Looking down on creation
And the only explanation I can find
Is the love that I found
Ever since you've been around ♪
(♪ (私は)世界の頂点にいる、(神の)創造物(森羅万象)を見下ろしながら
そして私が見つけることができる唯一の説明は
あなたがそばにいてくれるようになってから私が見つけた愛なの ♪)
バルコニーにいる二人は、街中が停電になっている夜景を眺めています。
レイチェルの so nice は、その夜景がきれいだと言っているのですね。
ロスは「質問(question)があるんだ」と言った後、actually, it's not so much a question as more of a general wondering... -ment. と言っています。
not so much A は「そんなにAだということはない」、more of B は「いっそうB」というニュアンスなので、それを合体させた not so much A as more of B は「AというよりはむしろB」という感覚になります。
wonder は「〜かどうかなぁ、と思う」ということですから、「質問がある、と言ったけど、質問というよりは、どうなのかなぁ、と疑問に思ってる感じかな」と言ったニュアンスになるでしょうね。
wondering という動名詞でも「wonder すること」という名詞の意味になりますが、question という名詞との対比をはっきりさせるために、名詞を作る語尾 -ment をつけて wonderingment のような「名詞っぽい言葉」を作った感じでしょう。
ロスが意を決したように「このところずっと僕は〜することを望んでいたんだよね」と、レイチェルに気持ちを伝えるような流れの言葉を言い始めた時、レイチェルが、まぁ! という感じで両手で鼻から口部分を覆ったので、ロスが自分に告白しようとしていることを察して、感動したようにそういうしぐさをしたようにロスには見えたのでしょうね。
それで「僕が何を言おうとしてるかわかってくれたんだね」というように「そうそう、そうなんだよ」と言うのですが、その後のレイチェルのセリフと画面に映ったネコの姿から、レイチェルが感動したような声を出していたのはネコちゃんを発見したからだということがわかる仕組みです。
レイチェルのセリフは Look at that little kitty. 「あの小さなネコちゃんを見て」ということですが、Netflix の字幕では、Oh, wook at the widdle kitty. と表記されています。
「もう、なんてきゃわゆぃのぉ〜?」のような口調で、ちょっと口をとがらせて言う感じから、口をすぼめる w の音に似た響きになっているという記述でしょうね。
そのネコはロスの肩に飛び乗り、その後、室内に画面がカットすると、中にいる3人が「トップ・オブ・ザ・ワールド」(Top of the World)を楽しく歌っている映像が映ります。
この歌は兄リチャードと妹カレンの兄妹デュオ「カーペンターズ」(Carpenters)の大ヒット曲ですね。
carpenter は「大工」という意味の名詞ですが、彼らのグループ名については二人の名字がカーペンター(Richard Carpenter と Karen Carpenter)であることから来ています。カーペンターさんが二人いるから複数形になっているということですね。
歌詞については直訳に近い形でとりあえず訳してみましたが、歌詞の内容は「あなたがそばにいてくれるおかげで、私は世界の頂点にいる気分なの」という、恋の幸せを歌った歌になります。
仮に「バルコニーの外でロスがレイチェルに気持ちを告白し、レイチェルがそれを受け入れ二人がハグしている」という状態であればぴったりの曲だったのですが、その歌の背景に見えている実際の様子は「離れないネコを振りほどこうとジタバタしているロス」という姿で、幸せな歌とは似ても似つかない状態であるということが笑いのポイントになっているわけですね。
ちなみに、レイチェルのミドルネームは Karen なのですが、それがエピソードで明らかになるのはこれより先の 1-11 なので、ヴォーカルがカレンの曲を選んだのは単なる偶然かもしれません。
また、カーペンターズは兄妹デュオですが、ロスとモニカも兄妹の関係ですよね。
「兄妹で幸せな歌を歌っている」というカーペンターズとは違って、フレンズの方は「兄が外で大変なことになっているとも知らず、妹は中で楽しそうに歌を歌っている」という「同じ兄妹でも大違いの状態」というギャップも面白さのポイントの一つになっているかもしれない、とも思いました。
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