2018年12月11日

自分をトイレに流してくるわ フレンズ1-8改その2

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チャンドラー: Ah, you see, perfect might be a problem. Had you said co-dependent or self-destructive... (あぁ、ほら、パーフェクトっていうのが問題かもね。もし君が、相互依存症か自滅的ってことを言っているとしたら…)
シェリー: Do you want a date Saturday? (土曜日にデートしたい?)
チャンドラー: Yes, please. (はい、お願い(します)。)
シェリー: Okay. He is cute. He's funny. He's-- (オッケー。彼はキュート(魅力的)で。彼は面白くて。彼は…)
チャンドラー: He's a he? (彼って彼?)
シェリー: Well, yeah. Oh, God! I just... I thought... You're not. So.... Good, Shelly. Okay. I'm just gonna go flush myself down the toilet now. [backs out of the room] Okay. Bye-bye. (ええ、そうよ。まあなんてこと! 私はただ… 私は思ってたの… (あなたは)違うのね。それじゃあ…。いいぞ、シェリー。じゃあ、私はただ今から自分自身をトイレに流してくるわ。[下がりながら部屋を出る] オッケー、バイバイ。)
[Opening credits]

あなたに perfect だと思う人に会ったのよ、とシェリーが言ったので、チャンドラーは、「その perfect っていうのが問題かもね」と返します。
co-dependent は「相互依存的な、相互依存症で」。お互いが相手に依存している様子を指します。
動詞 depend (on) が「〜に頼る、依存する」なので、形容詞 dependent は「依存している、依存症の」という意味になります。
否定の接頭辞 in- をつけた independent だと「依存しない、独立した、自立した」になります。
self-destructive は「自滅的な」。

Had you said という倒置の形になっていますが、これは意味としては If you had said という条件節と同じニュアンスになります。
Had you という倒置の語順にすることで、if のような条件を表すことができる、ということですね。

「俺にとって完璧な人、って言ったけど、もしそれが相互依存症とか自滅的な人のことを言ってるとしたら…」のように表現することで、「俺にぴったりってことは、その人も俺みたいなそういうタイプ?」と自虐的に返したことになるでしょう。

そんな風に返しながらも、「土曜日デートしたい?」と言われ、「じゃあお願い」と即答したチャンドラー。
女性を紹介されるものと思っていたチャンドラーは、シェリーが He is... He's... と主語に he を連発するので、男性を紹介されるとわかり驚いて聞き返しています。
日本語でも「彼は、彼は…」と説明されると、その代名詞から男性であることがわかりますよね。
He's a he? は直訳通りの「彼って、彼?」ということですが、日本語の直訳のようなこの英文は、英文としてもきちんと成立すると言えるわけですね。
ここでのニュアンスは「今、”彼”って言ったのは、”彼は/彼女は”と表現する主語の she 「彼女は」じゃなくて、he 「彼は」の方?」という感覚かなぁ、と思います。

一方シェリーの方は、「あなたゲイ(同性愛者)よね?」と確認することなく、男性を紹介しようとしていましたので、チャンドラーはゲイだと思い込んでいたことが、このやりとりでわかります。

flush は「(トイレなどで)水を流す」。
英英辞典の Macmillan Dictionary では、
flush : to make water pass through a toilet
つまり「トイレに水が通り抜けるようにする(トイレに水を流す)」。
オンライン辞典の Macmillan Dictionary の flush の項目 では、この「トイレに水を流す」の意味の部分に、♪マーク(Sound Effect つまり効果音のマーク)がついており、そこをクリックすると、「トイレの水が流れる音」が聞こえます。
女性用トイレによく設置されている「音姫」(トイレ用擬音装置)のようなサウンドで、時間にして8秒から9秒という結構な長さだったので、思わず笑ってしまいました。
この音を聞けば「あぁ、これね」とイメージは湧きやすいですし、こういう部分はオンライン辞書の長所だなと感じます。

シェリーのセリフでは、自分をトイレに流してしまう(flush myself)と言っています。
「ちょっと失礼するわ」と言う代わりに、「私の失言で気まずい空気になっちゃって、何とも居心地悪いから、自分をトイレに流してくるわ」と言って退散したわけですね。
日本では、恥ずかしい言動をしてしまった後、「恥ずかしいから人に見られたくない、どこかに隠れたい・消えたい」の意味で「穴があったら入りたい」と表現することがありますが、それを「自分を不要な物としてトイレに流してしまいたい」とさらに自虐的なニュアンスを加えたものが flush myself down the toilet の感覚になるのかな、と思います。

この「自分をトイレに流す」という表現ですが、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャーPART2」の中でよく似た表現のセリフがありました。
未来にタイムトラベルしたマーティが、老人になったビフにマーティ・ジュニアと間違われて、「お前の親父(つまり、マーティ本人)は負け犬だ」などと言われるシーン。
老人ビフは、マーティのことを、
The man who took his life and flushed it completely down the toilet. (自分の人生を、完全にトイレに流してしまった男だ。)
と言っていました。
日本語で言うところの「人生をドブに捨ててしまった」みたいな感覚なのでしょう。
日本人にもわかりやすく、面白い表現だなと思います。


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posted by Rach at 15:02| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする
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