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[Phone rings; Mon gets it]
電話が鳴る。モニカが出る。
モニカ: Hello? Hello? Oh. Rachel. It's Paolo calling from Rome. (もしもし? もしもし? あぁ、レイチェル。パウロがローマから電話してきてるわよ。)
レイチェル: Oh my God! Calling from Rome! [Takes phone] Buon giorno, caro mio. (なんてこと! ローマから電話! [電話を受け取って] ボンジョルノ、カロミーオ[こんにちは、私の愛しい人]。)
ロス: [To Joey] So he's calling from Rome. I could do that. Just gotta go to Rome. ([ジョーイに] で、彼はローマから電話してきてるんだな。僕にだって(やろうと思えば)できるよ。ただローマに行けばいいだけだ。)
レイチェル: Monica, your dad just beeped in, but can you make it quick? 'Cause I'm talking to Rome. Talking to Rome. [Showing off to Phoebe and Chandler] (モニカ、あなたのパパがちょうどキャッチホンで入ってきたの、でも早くしてくれる? だって私はローマに電話してるから。ローマに電話してるの。[フィービーとチャンドラーにひけらかす])
モニカ: Hey, Dad, what's up? Oh, God. Ross, it's Nana. (はい、パパ、どうしたの? なんてこと。ロス、おばあちゃんのことよ。)
パウロがローマから電話してきていると聞いて、レイチェルは喜んでいます。
Rome はイタリアのローマですが、英語での発音は「ロウム」という感じ。
この Rome 「ロウム」という発音を聞いて思い出すのが、映画「ローマの休日」の最後の記者会見のシーン。
オードリー・ヘプバーン演じるアン王女が気に入った都市を聞かれた際、「どこにもそれぞれよい所があり、どことは申せません…」と言いかけてから、Rome! By all means, Rome. 「ローマです。何といってもローマです」と答えるのが、この映画の名セリフの一つとなっています。
タイムリーなことに、たまたま先週木曜日(12月20日)、NHK BSプレミアムで「ザ・プロファイラー “永遠の妖精”の知られざる苦悩〜オードリー・ヘプバーン〜」という番組を放映していました。
「ローマの休日」は本当に名作ですし、ヘプバーンも多くの人にいつまでも愛される女優さんなんだなぁ、としみじみ思います。
電話に出たレイチェルは、気取った様子のイタリア語で Buon giorno, caro mio. と挨拶しています。
「はーい(こんにちは)私の愛しい人」という意味のようです。
「ローマから電話してきてくれたの!」みたいにレイチェルがはしゃいでいるので、ロスは「そんなの僕だってできる」と言った後、「ただローマに行けばいいだけだ」のように続けます。
僕だってローマに行けばローマから電話できるんだし、そんなの大したことないさ、という負け惜しみっぽい発言ですね。
beep in は「(人が)キャッチホンで入ってくる、(人の電話が)キャッチで入る」。
この「キャッチ(が入った)」というのは、もう死語なんでしょうかねぇ?
90年代くらいは「キャッチが入った」とか自分でもよく言っていたように思うのですが、2000年以降は「キャッチが入った」という言葉を言った記憶がないんですよね^^
ちなみにキャッチホンというのはNTTの登録商標だそうで、他社では「割込通話(サービス)」とも言うそうです。
「キャッチホン」は和製英語で、英語では call waiting と言い、以下の『SATC』s5-5(15:26 あたりのシーン)のセリフに出てきました。
シャーロットと電話中に、
キャリー : Sweetie, what... [beep] Ooh. That's my call waiting. Can you hang on a sec? (ねぇ、何が… (プーという音)あぁ。今のは(私の)キャッチだわ[キャッチが入った]。ちょっとだけ電話を切らずに待っててくれる?)
そのキャッチはスタンフォードだったことが映像からわかるのですが、「キャッチが入ったから、ちょっと待ってて」というのが英語ではこう表現できることがわかりますね。
beep は「ピーという発信音」のことで、着信があったことを知らせる音が入ることから、beep in と表現するようです。
beep という単語はもっぱら、"Please leave a message at the beep." 「ピーという音の後にメッセージをお話し下さい(残して下さい)」という留守電のフレーズでよく聞かれます。
レイチェルのセリフの make it quick は「早くする、手早くする」。
イタリアからアメリカに国際電話をかけてきているから、早く電話を返してね、とせかしていることになります。
電話に出たモニカは、相手の話を聞いて表情が曇ります。
そして、兄ロスに呼びかけて、It's Nana. と言っていますね。
この It's は「〜だ、〜(のこと)なの」のようにあえて主語 it は訳さない方が良いでしょう。
話題の中心、意識されている対象が Nana である、という感覚になります。
nana は「おばあちゃん」という意味。
Wikipedia 英語版: Grandparent の Titles のところに、grandmother の別の呼び名として、Nan, Nana, Nanna, Nanny, Gran and Granny などが挙がっています。
『デス妻』s1-3 (11:55 あたりのシーン)の、ガブリエルが自分のママと電話している時のセリフに以下のものがありました。
ガブリエル: You go with Aunt Maria, and I will take Nana to church. (ママはマリアおばさんと行って、私がおばあちゃんを教会に連れて行くわ。)
ここでも、Nana=おばあちゃん、という意味で使われています。
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