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11:26
[Cut to Nana's]
おばあちゃんの家に画面がカット。
ロス: [Holding a dress out from inside the closet] This one? ([クローゼットの中からドレスを1着取り出して掲げながら] これは?)
リリアン(おばさん): No. (だめ。)
ロス: I've shown you every dress we have. Unless you want your mother to spend eternity in a lemon-yellow pantsuit. Go with the burgundy. (ここにある全てのドレスをママたちに見せたよ。自分の母親がレモンイエローのパンツスーツを着て、永遠を過ごすことをママたちが望むのなら話は別だけどね。バーガンディ(ワインレッド)にしてよ[で行ってよ]。)
リリアン: You know, whatever we pick, she would've told us it's the wrong one. (ほら、私たちが何を選んでも、おばあちゃんは「それは違う」って私たちに言ったでしょうね。)
ゲラーママ: You're right. We'll go with the burgundy. (その通りね。バーガンディで行くわ。)
ロス: Oh! A fine choice. I'm coming out. [Starts to climb over the furniture] (あぁ! いい選択だね。僕は(このクローゼットの中から)出るよ。[家具を乗り越えようとする])
リリアン: Wait! We need shoes. (待って! 靴が要るわ。)
[Ross falls back inside]
ロスはまた中に戻る。
I've shown は現在完了形で、これまでいろいろ見せてきて、これですっかり全部を見せちゃった、見せてしまった、見せ終わった、という「完了」のニュアンス。
全部見せてしまったから、もう見せるものがない、ということも示すことになります。
その後、付け足しのように Unless 以下のセリフが続きますが(これまでのフレンズにも何度も出てきたように)このような付け足しの Unless は「もし〜なければの話だけどね。もし〜なら話は別だけどね」と訳すとしっくりきます。
every 「あらゆる、すべての」と言ったけど、実はまだ見せていないものがある、という意味で unless 以下を付け足した感覚になります。
レモンイエローのパンツスーツを着せたいのなら話は別だけど、と付け足しのように言うことで、全部と言ってもレモンイエローのパンツスーツは見せてないけど、まさかこんな服を着せて天国に旅立たせるつもりはないよねぇ? 天国で永遠の時を過ごすには、レモンイエローだと派手すぎるよねぇ? とロスは言いたいのですね。
you はママで、your mother は亡くなったおばあちゃんのことですから、娘であるママたちは、自分の母親であるおばあちゃんにレモンイエローを着せるつもりはないだろ? ということになります。
spend eternity は「永遠の時を過ごす」。死後、天国で時を過ごすイメージですね。
burgundy は「バーガンディ、ワイン色、ワインレッド」。
burgundy とは元々、ブルゴーニュ・ワインを指すようです。
フランスのブルゴーニュ(Bourgogne)地方のことで、それを英語では Burgundy と表記するようです。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
burgundy : a dark red color
つまり「暗い赤色」。
Go with the burgundy. の go with について。
go with は「〜によく合う、似合う」という意味でも使われますが、ここでは直訳の「〜と一緒に行く」の感覚に近い、「〜の線(路線)で行く、〜を選ぶ」という意味。
「まさかレモンイエローの服を天国で着させるつもりはないだろうから、バーガンディのドレスにしてよ」とロスが提案したことになります。
Whatever we pick, she would've told us it's the wrong one. は「たとえ私たちが何を選んだとしても、おばあちゃんは、それは間違いだ(違う)と言ったでしょうね」。
もし生きていたら、どれを選んでも「それは違う、それじゃない」と文句を言っただろう、ということで、仮定法過去完了が使われていることになります。
リリアンおばさんの「どうせ何色を選んでもおばあちゃんは文句を言っただろうから」という発言は「結局、何色を選んでも同じよね」ということなので、ママもそれに同意して、ロスの提案通り(同じように go with を使って)「バーガンディで行きましょう」と言います。
その色でいいと決めてくれて良かった、という意味で「いい選択だね」と言った後、ロスは狭いクローゼットから出ようとするのですが、リリアンおばさんに「今度は靴が必要よ」と言われ、ムッとした様子でクローゼットから出るのを断念することになります。
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音声から書き起こしたネットスクリプトでは unless 節が前後どちらの文に属するのかわかりませんが、Warner の台本は次のようになっています。
I've shown you every dress we have. Unless you want your mother to spend eternity in a lemon yellow pants suit, go with the burgundy!
「ドレス以外の服まで範囲を広げるのでない限り、バーガンディのドレスにしよう」という趣旨だったことがわかります。
コメントありがとうございます。
私も字幕を再確認してみました。
DVD は、
pantsuit... go with
Netflix では、
pantsuit, go with
となっており、どちらもカンマでした。
おっしゃる通り、unless は後ろの文にかかっているようですね。
「付け足し」の unless がよく出てくることから、今回もそうだと私は思い込んでしまったようで、「全て…といっても、レモン・イエローのパンツスーツは残ってるけどね。でもまさかそんなのを着せたいってことはないよね?」という意味に解釈したのですが、unless が後ろの文の方に付いているということならば、通常の If not 「もし〜を着せたいのでなければ、バーガンディーにしよう」という意味で解釈すべきだと私も思いました。
また、「a lemon yellow pants suit は、実際に箪笥にあったのではなく、ロスが極端な例としてあげているだけ」というお話も、確かにそんな気がしますね。実際にそんなものが箪笥の奥にあるのならば、それを見せる、または、一瞬でもそちらに視線を向けそうな気がするのですが、ロスはそのドレスを言及する際、ずっと前を向いたままですし、「ド派手なパンツスーツを着せるつもりはないだろうから、シックなドレスでいいじゃないか」という意味で言っているような気が私にもしました。
貴重なご意見ありがとうございました。