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11:20
ロス: Hey, this is so not what I needed right now. (ねぇ、今、僕が必要としていたことはこのことじゃないんだ。)
モニカ: What's the matter? (どうしたの?)
ロス: Oh, it's-it's Marcel. He keeps shutting me out, y'know? He's walking around all the time dragging his hands. (あぁ、マルセルのことなんだよ。マルセルは僕を拒絶し続けてる。ずっと手を引きずりながら歩き回ってるんだ。)
チャンドラー: That's so weird, I had such a blast with him the other night. (それは変だな、こないだの晩、俺はマルセルと楽しい時間を過ごしたぞ。)
ロス: Really. (そうなんだ。)
チャンドラー: Yeah, we played. We watched TV. That juggling thing is amazing. (あぁ、俺たちは遊んだ。テレビを見た。あのジャグリングのやつはすごいな。)
ロス: What, uh... what juggling thing? (その…ジャグリングのやつって何?)
チャンドラー: With the balled-up socks? I figured you taught him that. (丸めた靴下で[靴下を使って]やるやつだよ? お前がマルセルにそれ(その芸当)を教えたんだと思ってた。)
ロス: No. (いいや。)
チャンドラー: Y'know, it wasn't that big a deal. Just balled-up socks.... And a melon. (ほら、そんなに大したことじゃなかったよ。ただの丸めた靴下…それとメロンだ。)
this is so not what I needed right now は「今、僕が必要としていたことはこのことではない」。
「大勢が集まる大晦日のパーティーでは、誰が誰とカップルかなんてことはわからないんだから」とレイチェルに言われたことに対して、「僕が今、問題視していたのはこういうことじゃないんだ」と言ったことになるでしょう。
It's Marcel. は「マルセルだ」という意味ですが、今、ロスが気になっていること、問題視していることはマルセルのことなんだ、という感覚。
shut somebody out は「部屋に入らせないようにする」などのように「(物理的に)締め出す」という意味もありますが、この場合は、マルセルがロスを部屋から出してしまう、ということではなく、気持ちから締め出す、というような、一緒にいることを拒んだり、気持ちを閉じてしまって意志の疎通を拒絶したりする感じ。
心のドアを閉じるような、ロスという他者を受け入れないイメージです。
He's walking around all the time dragging his hands. は「手を引きずりながら、ずっと(部屋の中を)歩き回っている」。dragging his hands 「手を引きずりながら」の部分は分詞構文になっています。
drag はパソコンのマウスの動きに「ドラッグ&ドロップ」などがあることから、カタカナ語ですっかり浸透しましたが、「引く、引っ張る、引きずる」という意味。
なお、このセリフでは drag one's hands 「手を引きずる」という形になっていますが、drag one's feet だと文字通りの「足を引きずる」以外に「(わざと)ぐずぐず・のろのろする」という意味になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
drag your feet (informal) : to take too much tiime to do something because you do not want to do it
例)The police have been accused of dragging their feet on the investigation.
つまり「それをやりたくないからという理由で、何かをするのに過度に時間をかけること」。例文は「捜査をぐずぐず行なったということで、警察は非難されてきた」。
ロスのセリフでは「手を引きずる」で、猿のマルセルが手を引きずりながら歩くのは普通の行動でしょうが、ロスは「足を引きずる」→「ある行為をしたくないからぐずぐずする」のイメージを重ねて、マルセルのその行為から「ロスと一緒に何もしたくないと思っている」という「拒絶、後ろ向き」のニュアンスを感じたということなのかなと思います。
have a blast は「楽しい時間を過ごす」。
the other night は「この間の晩、先日の晩」。「先日」だと the other day になります。
ロスの留守中にマルセルの面倒を見ていたチャンドラーは、マルセルと過ごした夜の話を語ります。
that juggling thing 「あのジャグリング(のやつ)」というチャンドラーの発言を聞いたロスは、気まずそうに what juggling thing? 「何のジャグリング? ジャグリングって何のこと?」と尋ねます。
チャンドラーの方はロスが当然知っているものと思い、that 「あの、例の」とつけたのですが、ロスは「例の」と言われても何のことかわからず聞き返したことが、この that / what のやりとりからわかります。
ball up は「〜を球にする」なので、balled-up socks は「ボールのように丸めた靴下」。
11:59
[Max runs in]
マックスが走り込んでくる。
マックス: Phoebe! Hi! (フィービー! やあ!)
フィービー: Oh, hi, Max! Hey, do you know everybody? (あぁ、はーい、マックス! ねぇ、(ここにいる)みんなを知ってる?)
マックス: No. Have you seen David? (いいや。君はデービッドを見た?)
フィービー: No, no, he hasn't been around. (いいえ、デービッドはこのあたりには来てないわよ。)
マックス: Well, if you see him, tell him to pack his bags. We are going to Minsk. (あぁ、もし彼を見かけたら、荷物をまとめるように言ってくれ。僕たちはミンスクに行くんだ。)
フィービー: Minsk? (ミンスク?)
マックス: Minsk. It's in Russia. (ミンスクだ。ロシアにある。)
フィービー: I know where Minsk is. (ミンスクがどこにあるかは知ってるわ。)
マックス: We got the grant! Three years, all expenses paid. (僕たちは助成金を得たんだ! 3年間、全ての費用が支払われるんだよ。)
フィービー: So when, when do you leave? (それで、いつ、いつ、あなたたちは出発するの?)
マックス: January 1st. (1月1日。)
セントラルパークにマックスが駆け込んできたので、フィービーは Hey, do you know everybody? 「ここにいるみんなをご存じ?」のように尋ねるのですが、マックスがあっさり No. と言うのが面白いです。
フィービーとしては、自分の恋人デービッドの友人であるマックスに、自分の友達のフレンズたちを紹介しようと思ったのでしょうが、そんなことにはまったく興味のなさそうなところに、マックスの浮世離れした科学者っぽい部分が出ていると言えるでしょう。
Have you seen David? 「デービッドを見た?」 He hasn't been around. 「彼はここにはいなかった、ここには来ていない」はどちらも経験を表す現在完了形。
pack one's bags は「荷物をつめる、荷造りをする、荷物をまとめる」。
ミンスクはベラルーシ共和国の首都。
grant は「助成金、補助金」。その後、マックスが言っているように、研究に関わる費用がその助成金によって支払われるということになります。
leave は「後に残す」などの意味もありますが、ここでは「発(た)つ、出発する」。
大晦日を一緒に過ごせるはずの恋人デービッドが、新年早々、遠くミンスクへ旅立ち、3年間も戻らないと知ったフィービーは、驚きを隠せません。
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