ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。


15:20
[The door opens. Rachel is standing there. Her coat is muddy and torn, her hair is disheveled and her face is bruised. Everyone turns to look]
ドアが開く。レイチェルがそこに立っている。コートは泥だらけで破れており、髪の毛はぼさぼさに乱れて、顔にはあざができている。みんなが振り向いて見る。
モニカ: Oh my gosh! Rachel, honey... are you okay? Where's Paolo? (なんてこと! レイチェル、ハニー…大丈夫? パウロはどこ?)
レイチェル: Rome. Jerk missed his flight. (ローマよ。あのバカが飛行機に乗り損ねたの。)
フィービー: And then your face exploded? (それで、あなたの顔が爆発したの?)
レイチェル: No. Okay. I was at the airport getting into a cab, when this woman, this blond planet with a pocketbook, starts yelling at me. Something about how it was her cab first. And then the next thing I know, she just starts- starts pulling me out by my hair! And I started blowing my attack whistle thingy and then three more cabs show up. So as I'm going to get into a cab, she tackles me! And I hit my head on the curb and cut my lip on my whistle. Oh... Everybody having fun at the party? [To Monica] Are people eating my dip? (いいえ。私が空港でタクシーに乗ろうとしたら、ある女、文庫本(or 古臭いバッグ)を持った、でかくて太った金髪女(or 金髪星人)が、私に怒鳴り始めたの。彼女のタクシーの方が先だった、みたいなことで。それからいつの間にか、その女は私の髪の毛を引っ張って(車から)下ろそうとするの! それで私が、攻撃された時用の笛みたいなものを吹き始めたら、さらに3台のタクシーが現れたの。それで私は一台のタクシーに乗り込もうとすると、その女は私にタックルしてくるの! 私は縁石で頭を打って、笛で唇を切ったの。あぁ…みんなパーティーを楽しんでる? [モニカに] みんな私の(作った)ディップを食べてる?)
モニカはボロボロの格好で現れたレイチェルを見て驚き、Oh, my gosh! 「オー・マイ・ガッシュ!」と言っています。
Oh, my gosh! の意味は Oh, my God! 「オー・マイ・ガッド!」と同じで「なんてこと!」。
gosh は God の婉曲語です。映画やドラマでは、驚いた時などに、Oh, God! や、Oh, my God! などと God という言葉をよく使っていますが、このように驚きの表現として神の名をむやみに使うのはよくないこととされています。
そのため、God と言う代わりに、よく似た言葉の gosh が、God を遠回しに言った婉曲語として使われます。goodness 「グッドネス」が使われることもあります。
モニカも通常は Oh, my God! と言うことが多いですが、今回はモニカの家で大みそかのパーティが開かれており、大勢の客も来ていることから、主催者側・もてなす側として下品にならない言葉を使ったのかな、と思います。
jerk は「愚か者、まぬけ、ばか。むかつくやつ」。
自分の恋人であり愛しているはずのパウロですが、こんなにひどい目に会ったのは、彼が飛行機の便に乗りそこねたからで、彼のせいでこんなことになった、という気持ちから、「あのバカが飛行機に乗りそこねたのよ。」と言っていることになるでしょう。
miss one's flight は「飛行機のフライトに乗り遅れる、乗り損ねる」。miss は「〜しそこなう、しそこねる」。
日本語の「ミスする」は「間違える」という意味で使われますが、その日本語の「ミス」は「ミステイク(mistake)」から来たもので、今回のフライトの場合も、乗る便を「間違えるというミスをした」という意味ではないことに注意しましょう。
また miss には「見逃す」という意味もあります。
アメリカのテレビ番組でCM前によく聞く、”Stay tuned. Don’t miss it!” は「チャンネルはそのままで。見逃すな!」という意味。
explode は「爆発する」。日本語でも頭がボサボサでまとまらない時に、「頭が爆発してる」などと言いますが、今回のレイチェルのあざだらけの顔を見たフィービーが「顔が爆発した」と表現したのも、なるほどという感じ。
名詞形は explosion 「爆発」。
this woman, this blond planet with a pocketbook について。
まず pocketbook は文字通り「ポケットブック」、つまり「文庫本」という意味がありますが、その他に「(ハンド)バッグ」という意味もあります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
pocketbook
2. (old-fashioned) a woman's purse (=small bag), especially one without a strap
3. a small book with a soft cover that can be carried in a pocket
つまり、2. は「(古い表現)女性のパース(小さなバッグ)、特にストラップがついていないもの」。3. は「ポケットに入れて持ち運べるソフトカバーのついた小さな本」。
レイチェルを含め、フレンズの女性陣は通常、バッグのことを purse と表現することが多いです。
よって今回のレイチェルのセリフにおける pocketbook については、文字通りの「ポケットブック=文庫本」という意味か、あるいは「流行遅れの古臭いバッグ」のようにディスる意味で、purse の古めかしい表現の pocketbook という言葉を使ったのかのどちらかだろうと思います。
this woman, this blond planet について。
この blond planet については過去にコメント欄でご質問があり、その時に追加記事として、phone it in フレンズ1-10その7 を書きました。
その記事も踏まえて、今の私の解釈を述べるとすると、this blond planet については、
1. as big as a planet 惑星のように大きい女
2. a woman from the blond planet 金髪の惑星から来た女=金髪星人
のどちらかだろうと。
1. は「惑星のような形状と表現できるような、大きくてまん丸な女」みたいな感じですが、「でっかくて太った人間」を形容するのに真っ先に planet 「惑星」という言葉が出てくるものかなぁ? という疑問があります。
2. は「同じ人間(地球人)とは思えない」というあきれや驚きを表すユーモラスな表現として、What planet is somebody from?" 「(主語)はどの惑星から来たの?」というフレーズがあるので、その 連想から「金髪の人ばかり住んでいる惑星から来た女みたいに”いかにも金髪、これぞ金髪”って感じの金髪だった」と言いたかったのかなぁ、と。
これについては、from (this) blond planet のように from があれば「金髪惑星の人」=「金髪星人」と解釈できるのですが、今回は from がないので「星人」とは言い切れないという根拠の弱さがあります。
this blond planet と言っている時に、レイチェルは手を広げているので「こんなにでっかい女だった」としぐさで示しているようにも見えるのですが、それより前の getting into a cab の時点ですでに手を広げているので、planet という言葉と同時のピンポイントのしぐさではないことから、そのしぐさが「でっかい、太っている」を示しているとも言い切れない気がしました。
つまり、
1. の「大きくて丸い女」だったら、planet 「惑星」以外の何か他の単語が使われるのではないか? (人間の姿の形容で「惑星」を使うという言葉選びがどうもしっくりこない気がする)
2. の「金髪星人」だったら、this woman, like, from blond planet のようになるのではないか?
という気がするので、判断の決め手に欠ける、、、というのが今の私の見解になります。
(はっきりしない結論ですみません。)
the next thing I know は直訳すると、「私が知る次のことは」なので、「ふと気がつくと、気がついてみると、いつの間にか」。
pull me out by my hair は「私の髪の毛をつかんで私をひきずり出す」。タクシーに乗り込もうとしていたところを外に引きずり出された、というのが pull out と表現されていることになります。
attack whistle は「攻撃されたり、襲われたりしそうになった時に身の危険を周囲に知らせる、大きな音を出す笛」のようなものでしょう。
thingy は thing から来た言葉で「(例の)やつ、あれ」のように漠然と「もの」を指す言葉。
その笛の正式名称を知らなくて、「アタック・ホイッスルみたいな感じのやつ」とぼんやり表現したことになるでしょう。
curb は「車道と歩道の境にある縁石(えんせき)」。
hit my head on the curb and cut my lip on my whistle はどちらも<動詞(hit/cut)+my 部位(head/lip)+on 物(the curb/my whistle)>という形になっています。
on は「接触」なので、前半は縁石に当たる形で頭を打つ、後半は笛に当たる形で唇を切る、と表現したことになります。
その女がタックルしてきたので、縁石で頭を打ってしまったわけですが、唇が切れたのは自分が使っていた笛のせい、、ということで、余計にレイチェルのみじめさが増してしまう感じです。
そこまで話した後、パーティーの出席者が全員、レイチェルの話を黙って聞いていたことに気づいて、レイチェルは思い出したように「みんな、パーティーを楽しんでる?」と尋ねます。
dip は「ディップ」という料理名として日本にも浸透していますが、動詞で「ちょっと浸す」という意味があり、チップスをソースに「ちょっと浸して」食べることからその名前がついています。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。


this blonde planet with a pocketbook
レイチェルの状況説明から、腕力のありそうな金髪女性なので、
また、レイチェルの、怒りと興奮に満ちた喋りっぷりから、
若いころのGwyneth Paltrowのようなのは想像しがたく、でかい金髪女性だと思います。(コメディー映画・ドラマでよく見かけます)
文庫本というのも、もし文庫本であれば、わざわざそれを表現する意味もなく、また、レイチェルの怒りを鑑みると、でかい金髪女性が持つ物としては、古臭いバッグ、が正解だと思いました。
ご返信、ご無用でございます。
コメントありがとうございます。
例のセリフについて、「古臭いバッグを持った、でかい金髪女性」であるとのご意見をお聞きして、今の私もそれが正解だろうなと感じました。
(正反対のイメージとして挙げられた Gwyneth Paltrow は、金髪も含めて透き通るような美しさがありますよね、、、)
髪の毛を引っ張る、タックルする、など確かに「腕力のありそうな女性」がイメージされますので、planet は「でかい」の描写として使っていると考えるのが自然だなと思いました。おっしゃるようにそういうキャラクターはステレオタイプ的によく登場しますよね。
貴重なご意見ありがとうございました。