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モニカ: What happened? (何があったの?)
フィービー: He came in for a massage... and everything was fine until... (彼(パウロ)がマッサージのために(部屋に)入ってきて…それで、すべては順調だったのよ、その時までは…)
マッサージ中にフィービーの脚(太もも)を触っているパウロの映像。
ジョーイ&チャンドラー: Whoa! (おー!)
ロス: Oh, my God. (なんてこった。)
モニカ: Are you sure? (確かなの?)
[Flashback: Paolo, lying on massage table, grabs Phoebe's butt]
フラッシュバック:マッサージ台に寝ているパウロがフィービーのお尻を掴む。
フィービー: Oh, yeah, I'm sure. [Flashback resumes while Phoebe does voice-over] And all of a sudden, his hands weren't the problem anymore. [Flashback continues: Paolo rolls over, Phoebe looks down, then quickly looks up, bites lip, shakes her head] (ええ、確かよ。[フィービーの声がボイスオーバーしながら、フラッシュバック映像が再開する] それから突然、彼の手はもう問題ではなくなってたの。[フラッシュバックが続く:パウロは寝返り[うつぶせから向きを変え]、フィービーは視線を下にやる、それから急いで視線を上に向ける、唇を噛んで、頭を振る])
モニカ: Was it...? (それが…だったの?)
フィービー: Oh, boy scouts could've camped under there. (ボーイスカウトがその下でキャンプできたでしょうね[できそう(なくらい)だったわ]。)
男性陣: Ooh. (ウー。)
[Rachel runs over]
レイチェルが走ってくる。
レイチェル: "Ooh," what?(ウー、何?)
フィービー: --ma (Uma) Thurman. ((ウー)マ・サーマン。)
モニカ: Oh! (あぁ!)
ロス: The actress! (あの女優!)
みんな: Uma Thurman! (ウーマ[ユマ]・サーマン!)
[all talking indistinctly, high-fiving]
みんなは何やら(不明瞭に)話し、ハイ・ファイブする。
ロス: Thanks, Rach. (ありがとう、レイチ。)
[Rachel walks away]
レイチェルは歩き去る。
チャンドラー: So what are you gonna do? (それでフィービーはどうするつもりだ?)
ロス: You have to tell her. You have to tell her! It's your moral obligation as a friend, as a woman. I think it's a feminist issue. Guys? Guys? [waiting for guys to chime in] (レイチェルに言わなきゃだめだよ。彼女に言わなきゃ! 道徳的責務だよ、友達として、女性としての。フェミニスト問題だと思う。(そうだろ?) 男性陣? 男性陣? [男性陣が同意するのを待ちながら])
チャンドラー: Oh, yeah. You have to tell her. (あぁ、そうだ。彼女に言わなきゃだめだ。)
ジョーイ: Feminist issue? That's where I went. (フェミニスト・イシュー? そこ、俺が行った場所だ[そこに俺、行ったよ]。)
フィービー: She is gonna hate me! (レイチェルに憎まれちゃうわ!)
ロス: [sympathetic yet...] Yeah, well. ([同情的なようだが…] そうだね、まあ。)
前回解説したシーンで、「(レイチェルの恋人である)パウロが私にちょっかいをかけてきた」とフィービーが言い、その後の話を(レイチェル以外の)フレンズたちが聞いているところ。
He came in for a massage... and everything was fine until... を聞こえた通りにイメージすると「彼(パウロ)はマッサージのために部屋に入ってきた…そしてすべては順調だった、〜までは」となるでしょう。
「〜までは順調だった・問題なかった」という話の流れから、until の後に何かしらの問題が語られることが想像できます。
until の後、フィービーはその場にいるフレンズたちに対して、口頭で状況を説明したでしょうが、画面ではその時の様子を映像で見せる形のフラッシュバック形式をとっています。
映像の通り、まずはフィービーの脚(太もも)をお触りしてきたパウロですが、モニカが「確かなの?」と尋ねた後、フラッシュバック映像が再開し、今度はお尻をぐっと掴む様子が映ります。
脚に触れた程度ではなく、お尻をぐっと掴まれたんだから私の勘違いなんかじゃない、というところですが、Oh yeah, I'm sure. 「ええ、確かよ(間違いないわ)」と言いながら、何だかちょっと嬉しそうに一瞬笑顔を見せるのにも笑えます。
And all of a sudden, his hands weren't the problem anymore. は「それから突然、彼の手はもう問題ではなくなっていた」。
私の脚やお尻を触ってきたという「手」はもはや問題ではなくなってた、ということから、問題はお触りだけではなかったことが察せられます。
お触り以上の問題については、その後のフラッシュバック映像でフィービーが見た視線の先に問題があったことがわかりますが、それをフィービーは、boy scouts ... と表現しています。
Boy scouts could've camped under there. は「ボーイスカウトがその下でキャンプできたでしょう[できそう(なくらい)だった]」。
camp はここでは動詞で「キャンプする、テントを張る、野営・野宿する」。
could have+過去分詞は「(もし〜だったら)…できただろう(に)」というニュアンス。
「やろうと思えば、ボーイスカウトがその下でキャンプができたでしょうね、キャンプできそうなくらい[ほど]だった」ということで、ボーイスカウトがキャンプをするために立てるテントのように、パウロの大事な部分を覆ったタオルが、その部分だけ大きく盛り上がっていたことを示唆しています。
日本語でも「ズボンにテントを張る」のような表現があったりするので、「テント」のことだとわかればイメージも湧きやすいでしょう。
フィービーのお尻を触ったのはアクシデントや偶然ではなく、パウロはフィービーを誘う気満々だった、ということがわかるということです。
フィービーのその表現を聞いて男性陣が Ooh. 「ウー」と言ったのを聞いて、その場にはいなかったレイチェルが寄ってきて、"Ooh," what? 「ウー、って何?」と尋ねます。
レイチェルの恋人パウロがフィービーを誘おうとしていたとも言えず、フィービーはとっさに、「ウー」に続ける形で、--ma Thurman. と答えます。
Uma Thurman は「ユマ・サーマン」。「パルプ・フィクション」「キル・ビル」などで有名なアメリカの女優さん。
日本では「ユマ」と表記されていますが、実際の英語の発音は「ウーマ」が近いです。
「ウー」と言っていた会話の内容をごまかそうと、ウーのつくものを探し、ちょうどウーで始まる、「ウーマ・サーマン」の名前を出した、という流れです。
名前の読みを「ユマ・サーマン」だと思っている日本人には、ちょっとわかりにくいジョークだったかもしれません。
レイチェルが去り、ロスは「フィービーはそのことをレイチェルに言わなきゃだめだ」と強く主張しています。
moral obligation は「道徳的義務・責任」。
issue は「問題(点)、争点、論点」。
feminist は「男女同権主義者」。
少し前の日本では「女性に甘い、女性に優しい男性」という意味でフェミニストという言葉が使われていたような気がしますが、英語の feminist にはそういう意味はありません。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
feminist : someone who supports the idea that women should have the same rights and opportunities as men
つまり、「女性は男性と同じ権利と機会を持つべきだという考えを支持する人」。
マッサージという仕事中にエッチなモーションをかけるなんてことは、女性を性的対象としてしか見ていない、男女同権者にとっては大問題になるような行為だ、とロスは言おうとしていることになります。
レイチェルが好きなロスとしては、今回のパウロの行為が元で、レイチェルがパウロを嫌い別れたらいいと思っているのは明らかですが、そういう本音を隠すために「女性としてそんなことをされたら怒るべきだし、同じ女性であるレイチェルにそれを告げるべきだ」という男女同権論を建て前にしているということです。
ロスは「僕は男性としてそう進言する。他の男性陣もそう思うよな?」という感じで、一緒に聞いていたチャンドラーとジョーイに Guys? Guys? と同意の言葉を求めます。
チャンドラーは(いつものようにジョークにすることはなく)「フィービーはレイチェルに言うべきだ」と素直に同意し、その後でジョーイは Feminist issue? That's where I went. と続けます。
そのジョーイのセリフ、Feminist issue? That's where I went. について。
このセリフを直訳すると「フェミニスト問題? それは俺が行った場所だ」になるでしょうか。
That's the place where I went. のように「場所」を意味する先行詞が省略されていると考えればわかりやすいでしょう。
went、つまり原形だと go は、超基本単語なので、状況によってさまざまなニュアンスで使われることが可能で、漠然と「俺が行ったところ」と表現することで「俺もそれ(そういう問題)を経験した(ことがある)」のような意味で使っているという可能性もなくはない、とも思います、、が、この時のロスの反応を見ていると、ジョーイがトンチンカンなことを言っている描写に私には思えました。
ジョーイがちょっと得意げにそう言った後、ロスはジョーイの方を見ながら、一瞬固まり、軽くうなずいてから、まあいいやというような顔で、フィービーの方にまた顔を向けている、、という流れになっていると私には見えたので、ロスが期待した答えではなかった、ピント外れの答えだったので、もういいや、という感じでジョーイの答えをスルーする感じでフィービーとの会話に戻った感じがしたわけです。
、、ということで、私も確信があるわけではないのですが、この Feminist issue? That's where I went. というのは直訳通りの「フェミニスト・イシュー? そこ、俺が行った場所だ」という意味だったように思います。
相手が言った言葉に対して、「なにそれ? おいしいの?」と言ったら、「それを食べ物と勘違いしている→それが何なのか全くわかってない」ことを示すという会話のお約束みたいなものがありますが、今回のジョーイのセリフも「聞き慣れない難しい言葉を、どこかの店か何かの場所だと勘違いしたことを示した」という気がしたということです。
ジョーイのこの発言の後、大爆笑という感じではないですが、観客からはラフトラック(笑い声)が起こっています。
この状況で笑い声が起こる、つまりジョークであるとすると、「ジョーイがその言葉の意味を勘違いしている」と考えるのが一番自然だろうと。
また、先ほどの解説で
チャンドラーは(いつものようにジョークにすることはなく)「フィービーはレイチェルに言うべきだ」と素直に同意し、
と書きましたが、チャンドラーが何のひねりもない(ごめん)返しをしたということは、その後のジョーイの部分にジョークのオチがあるからではないかとも思いました。
大爆笑ではないので、そんなに見事なオチでも面白いオチでもないという気はするのですが、「チャンドラーのセリフ(笑いなし)、ジョーイのセリフ(笑いあり)」という流れからもジョーイのセリフはジョークのオチであり、フェミニスト問題に興味なさそうなプレイボーイのジョーイが言うオチのセリフとしては、「別のものと勘違いしている」と解釈するのが一番妥当だと思ったということです。
(長くなりましたが、フィービーのセリフに戻ります。)
フィービーは「(パウロのことを話したら)レイチェルは私を嫌いになるわ、憎むわ」と言います。
それに対してロスは Yeah, well. と言っていますが、その言い方と表情から「そうだけど、それがどうしたの? まあしょうがないよね」というニュアンスが感じられる気がします。
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2022年09月04日
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