4:35
[Joey's apartment. Mr T is on the phone]
ジョーイのアパートメント。トリビアーニ氏(ジョーイパパ)は電話中。
ジョーイパパ: Gotta go. Miss you too. I love you, but it's getting real late now-- (そろそろ切らなきゃ。ハハハ、俺もお前が恋しいよ。愛してる、でももうかなり遅いから…)
(Joey enters)
ジョーイが(電話に)入ってくる[割り込む]。
ジョーイ: Let me say hi. (Grabs the phone) Hey, Ma! Listen, I made the appointment with Dr. Bassida and-- Excuse me? (Looks at Mr T...) Did you know this isn't Ma? (俺にも挨拶させてよ。[電話を掴む]やあ、ママ! 聞いてよ、俺、バジーダ先生の予約を入れてさ…もしもし? [ジョーイパパを見る] これがママじゃないって知ってた?)
[パパは無言で頷く。ジョーイはにらみつける]
Gotta go. は I gotta go. で「行かなければならない」ということですが、電話でこのフレーズを使う場合は「もう電話を切らなきゃ」ということ。
Miss you too. 「俺”も”お前が恋しいよ」と言っていることから、相手が先に I miss you. と言ったことが想像されますが、Gotta go. Miss you too. のように主語の I がない形であることが口語っぽくなっています。
仮に I を発音したところで軽く(かすかに)しか発音しないためにこのような形になっているわけです。
real tale は really late 「とても(夜が)遅い」ということ。
real は「本当の」という意味の形容詞として覚えている方が多いと思いますが、口語ではこのように really 「とても」という副詞の意味で real が使われることが多いです。
Let me say hi. は「俺に "Hi." (はーい、やあ)と挨拶させて」ということ。
Hey, Ma! 「やあ、ママ」と言っているように相手がママだと思って会話し始めたジョーイは様子がおかしいことに気づきますが、This isn't Ma. 「これ(この電話の相手)ママじゃない」ではなく、Did you know this isn't Ma? 「これがママじゃないって(パパは)知ってた?」と尋ねるのが面白いなと思います。
5:02
[Joey's apartment. Joey is chopping mushrooms. Mr T is trying to explain...]
ジョーイのアパートメント。ジョーイはマッシュルームを刻んでいる。ジョーイ父は説明しようとしている。
ジョーイパパ: Her name's Ronni. She's a pet mortician. (彼女の名前はロニー。彼女はペットの葬儀屋だ。)
ジョーイ: Sure. So how long you been... (Starts chopping again...) (そうかい。それで、パパはどのくらいの間… [また刻み始める])
ジョーイパパ: Remember when you were a little kid, I used to take you to the navy yard and show you the big ships? (覚えてるか? お前が小さな子供の頃、お前をよく海軍造船所に連れてって大きな船を見せてやってたことを。)
ジョーイ: Since then? (その時からなの?)
ジョーイパパ: No, it's only been six years. I just wanted to put a nice memory in your head so you'd know that I wasn't always such a terrible guy. Joe, you ever been in love? (いいや、6年だけだ。俺はお前の頭にいい記憶を思い出させたかっただけなんだ、そうすれば俺がいつもそんなにひどい男だったわけじゃないってわかるだろう、って。ジョー、お前今まで恋したことあるか?)
ジョーイ: I don't know. (さあね。)
ジョーイパパ: Then you haven't. You're burning your tomatoes. (それなら[そう言うんなら]まだだな。お前トマトを焦がしてるぞ。)
ジョーイ: Hah! You're one to talk. (ハッ(何を)! それはあんたの方だろ。)
ジョーイ: Joe. Your Dad's in love, bigtime. And the worst part of it is, it's with two different women. (ジョー。お前の父は恋してるんだ、ものすごくな。そしてその最悪の部分っていうのは、二人の違った女性と(の恋)だってことだ。)
ジョーイ: Oh, man! Please tell me one of them is Ma. (あぁ、もう! お願いだから二人のうちの一人はママだって言ってくれよ。)
ジョーイパパ: Of course one of them's Ma! What's the matter with you? (もちろん、二人のうちの一人はママだよ! 一体どうしたんだ?)
[トマトソースをパパに味見させるジョーイ]
mortician は「葬儀屋」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
mortician (old-fashioned) : a funeral director
つまり「(古風な表現)葬儀のディレクター」。
よって、a pet mortician は「ペットの葬儀屋」となります。
パパがママ以外の女性と付き合っていると知ったジョーイは、So how long you been... 「それで、パパはどれくらいの間…」と言った後、言葉に詰まっています。
「パパはあの女とどのくらい(の期間)付き合ってるの[関係があるの]?」と尋ねたいのだろうと察せられますが、それを言葉ではっきり表現するとすれば、
How long have you been dating her?
How long have you been in a romantic relationship with her?
のような表現が考えられるかと思います。
ジョーイは、パパが、ママ以外の女と付き合っているということが許せず、have you been 以下の具体的な表現を口に出したくないという気持ちから、been... で言葉を止めたのでしょう。
「どのくらい(その女と付き合ってるの?)」と聞こうとしたジョーイに、パパはジョーイが小さい頃の思い出を話します。
used to は「(昔は、以前は)…したものだった」という「過去の習慣的行動」を表す表現。
How long have you been「どのくらいの期間?」と継続期間を尋ねて、相手が Remember when「〜の時を覚えてるか?」と昔の話を持ち出せば、誰でも「その時から今までずっとなの?(Since then?)」と問い返したくなるでしょう。
パパとしては、ジョーイが子供の頃、自分が良きパパであったことを思い出させて、ずっとひどいやつじゃなかったと思って欲しかった、とのことですが、天然のジョーイのパパらしい、トンチンカンなやりとりのオチになっていると思います。
I wasn't always such a terrible guy の not always は「いつも〜というわけではない」という部分否定。
You ever been in love? は Have you ever been in love? ということで、これまでの経験を尋ねる現在完了形。
Yes か No かわからない、と答えるジョーイに、そういう返事をするってことは、未経験ってことだな、と結論づけるパパ。
ジョーイはパパと話をしながら、トマトを使ったミートソースのようなものを作っており、パパは、それがちょっと焦げてるみたいだと注意しています。
そのパパの You're burning your tomatoes. というセリフに対して、ジョーイは、You're one to talk. と返しています。
You're one to talk. のニュアンスは「あんたがそれを言うのかよ。そんなこと言える立場かよ。それはあんたの方だろ」という感じ。
「そういうセリフを言うあんただって、同じようなことしてるじゃないか。そのあんたがそういうこと言うなんて変じゃないか」ということです。
英辞郎では、
You're one to talk.=あなたにもそんなところがありますよ。(相手に反論して)
英英辞典 Merriam-Webster's Learner's Dictionary の talk の 8番目の項目にも、you're one to talk が出ています。
Merriam-Webster's Learner's Dictionary の説明は、
talk
8. [no obj] : to criticize someone
This sense of talk is often used in phrases like look who's talking, you're one to talk, and you should talk to say that someone should not criticize another person because he or she has the same faults as that other person.
例) "She's way too skinny." "You're one to talk. You need to gain some weight, too."
つまり、「talk には、誰かを批判する、という意味がある。talk のこの意味はしばしば、
Look who's talking.
You're one to talk.
You should talk.
のようなフレーズで使われる。
誰かが他の人と同じ欠点があるという理由から、その人がその別の人を批判すべきではない、と言うために使われる。」
例文は、「彼女はやせすぎよ。」「君がそんなことを言うの? 君も体重を増やす必要があるよ。」
語義の部分、「誰か」「他の人」というと不明瞭なので、Aさん、Bさんとしてみると、「AさんはBさんを批判すべきではない、なぜなら、AさんにはBさんと同じ欠点があるから」ということを言うために使うフレーズ、だということですね。
同じ欠点のある人間が、そのことで他人を非難するのはおかしい、というニュアンスです。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) にはなぜか You're one to talk. が出ていませんが、以下のものが近いと思われます。
look who's talking also somebody can talk, somebody's a fine one talk :
used to say that someone should not criticize someone else because they are just as bad
例)"You need to get more exercise." "Look who's talking!"
つまり、
look who's talking
somebody can talk
somebody's a fine one talk
の意味として、「自分自身が同じように悪いという理由から、誰か他の人を非難すべきではない、と人に言うために使われる。」
例文は、「あなたはもっと運動する必要があるわ」「それはあなたの方でしょ」
LAADとは少し種類の異なる「ロングマン現代英英辞典」にも You're one to talk. そのものは出ていませんが、LAAD とほぼ同じ説明が出ていますので、参考としてご照会しておきます。
look who's talking: also you're a fine one to talk, you can talk
(spoken) used to tell someone they should not criticize someone else's behaviour because their own behaviour is just as bad
例) 'Peggy shouldn't smoke so much.' 'Look who's talking!'
つまり、
Look who's talking.
You're a fine one to talk.
You can talk.
の意味として、「自分自身の行動・言動が同じように悪いという理由から、誰かを非難すべきではない、と人に言うために使われる。」
例文は、「ペギーはあんまりタバコを吸うべきじゃないよ。」「そんなこと言ってるのは誰よ。(あなたこそ、どうなのよ。)」
これらのロングマンの You're a fine one to talk. が、You're one to talk. と同じニュアンスだと考えてよいでしょう。
「お前、トマトを焦がしてるぞ」に対して「パパがそれを言うのかよ。パパが非難できる立場かよ」と返したことになりますが、「トマトを焦がす」が指していることについて、以下に考察してみます。
考察その1:「トマトを焦がしてるぞ」と「(偉そうに)人を非難」できる立場か?
トマトについては特に意味はなく、自分が非難されている立場でありながら、ジョーイに注意したパパに対して、「注意されるようなことをしてるのはパパの方だろ」というニュアンス。
ただ、ジョーイが You're one to talk. と言った後、観客から(大爆笑というほどではないけれど)笑い声が起こっているので、このジョーイの返しがジョーク的なものである可能性もありそうに思いました。
考察その2:tomato が「トマト」以外のものを示唆している
ここで tomato という単語に注目してみると、tomato には、いわゆる「トマト」以外に、「魅力的な女性」という意味もあるようです。
Wiktionary というネット上の辞書には以下のように出ていました。
Wiktionary : tomato
tomato [noun]
4.
(slang) A physically attractive woman.
例)Look at the legs on that hot tomato!
つまり「肉体的に魅力的な女性」。例文は「あのセクシーな女の脚を見ろよ!」
ジョーイは(まだ見ぬ)パパの浮気相手のことを、「パパを誘惑する魅力的な女」という意味で tomato と表現し、それを burn している、つまり、「焼いている、焦がしている」のように、相手を「燃えさせている」イメージで、You’re burning your tomato. (その場合は相手は一人なのでトマトは単数になる?)「パパだって相手の女を燃えさせてるじゃないか」と言っているのかもしれない、とも思いました。
脚本的に見てみると、父が浮気していると知って動揺している様子を示すのに、黙々とトマトソースを作っている(無意識に単純作業を繰り返してしまう)という描写を入れた、と考えることもできますが、「わざわざ」トマトを出してきたのは、You're one to talk. 「あんただってトマトを燃やしてるだろ」という意味にするためだったという気が私にはしました。
Your Dad's in love, bigtime. の bigtime は「とても」という意味。
ジーニアス英和辞典では big と time の間にスペースの入った big time という形になりますが、以下のように出ています。
big time(副詞)=(米略式)大いに、とても、ひどく
「最悪なのは二人の女性を愛してしまったことだ」のように言ったパパに「頼むから一人はママだと言ってくれよ」というジョーイ。
さすがにもう一人はママだったようですが、パパに対する不信感でいっぱいになっていることがよくわかるセリフになっていると思います。
ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。


さっきTwitterで見たことがある俳優が出てきて、検索したらジョン・ロヴィッツというコメディアンの人でした。確かフレンズに出ていたような気がするなぁと思ったらやっぱり。9-14のエピソードで薬をやってる危ない人の役で出てましたね。この人、リサクドローのお兄さんと幼なじみだそうで、リサに芸能界入りを勧めた大恩人だそうです。知らなかった
https://x.com/Todd_Spence/status/2009119032369459431
神経質な笑いを除外しない フレンズ9-14その5
https://sitcom-friends-eng.seesaa.net/article/421611871.html