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フレンズ5-17その6 のコメント欄 で、「フレンズを鑑賞しながら、どのようにして微妙なニュアンスを理解できるようになったのか?」というご質問がありました。
私自身がどこまで「微妙なニュアンスを理解できているか」ということは、自分では正直よくわかりませんが、英語学習を続けて、このようなブログを書き続けている間に、「前よりもわかるようになってきた」という実感はありました。
このブログではこれまでDVD学習法についての記事をいくつも書いてきましたが、「このブログを5年半以上続けてきた私が、今、改めてその学習法について思うところ」を今日は記事として書きたいと思います。
まず、過去記事で参考になる部分をご紹介します。
海外ドラマのDVDを使った「Rach流DVD学習法」については、カテゴリー: DVD学習法 で、説明させていただいています。
その学習法の一番基本的な部分は、「DVDの字幕や音声をいろいろ切り換えて見ることで、英語のニュアンスを掴む」ことなのですが、その切り替え方法については、その「カテゴリー: DVD学習法」の記事をずっと下にスクロールしていただいて、一番下から3つ分の記事である、「DVDの音声と字幕(その1)〜(その3)」で説明しました。
ここで改めてその方法について述べますと、Rach流DVD学習法には、「完全5段階」と「はしょる3段階」があります。
完全5段階は、
1. 英語音声、字幕なし (必ず「“ネタバレ禁止”状態」で)
2. 英語音声、英語字幕
3. 英語音声、日本語字幕
4. 日本語音声、英語字幕
5. 英語音声、英語字幕 (ここで英語の意味を自分で調べる)
はしょる3段階は、
1. 英語音声、字幕なし
2. 日本語音声、日本語字幕
3. 英語音声、英語字幕
(はしょる3段階の場合でも、最初は「ネタバレ禁止状態で」と、最後は「英語の意味を自分で調べる」というのは同じ)
DVD学習法をまとめた拙著でも、この方法をご紹介しましたが、誤解のないように言っておきたいのは、「5回見なければいけない」と言っているのではない、ということです。
まず一つの方法として「5段階」をご紹介しただけで、「(はしょる)3段階」で十分であることを、ここで改めて強調させて下さい。
私が完全5段階をまず最初に紹介したのは、「英語字幕」「日本語字幕」「日本語音声」によって得られる情報の種類が違う、ということを一度じっくり感じていただきたかったからです。
詳しくは拙著で説明しましたが、「英語字幕」では「音だけではわからなかったものが文字にするとわかる」ことに気づくことができますし、「日本語字幕」は内容を簡潔に伝え、ダブルミーニングのような英語のだじゃれを言葉にルビ(ふりがな)をふることで示すことができます。
また「日本語音声(吹替)」は、文字数制限のある字幕では出し切れないような細かいニュアンスを表現することができます。
そういう情報の質の違いを一度理解してもらった方が、その後の情報の読み取りに役立つと考えたので、「まずはとりあえず5段階で」と書いただけです。
ですから、「はしょる3段階では不完全だ」と言っているわけではなく、「必要な段階は全て、はしょる3段階に含まれている」と思って下さい。
また、最初の「英語音声、字幕なし」は、「ネイティブと同じように見て今の自分がどこまでわかるか?」を確認するという段階です。
今の自分は英語の音声だけでどこまでわかるか、もしくはどれほどわからないか、というのを自分自身でしっかり認識しておくべきだと思うからです。
それを知ることで、今後「少しずつわかってくる」感覚がよりはっきり感じられると思うのですね。
それを考えると、もう日本語で何度も見ているようなお気に入りの作品を、無理に「英語音声、字幕なし」で見る必要はありません(もうすでに「ネタバレ」しているわけですから…)。
そういう大好きな作品なら印象的なセリフもたくさんあるでしょうから、実際に英語字幕を出してみて、「あの名セリフの原文は、こういう英語だったのか!」とじっくり確認する作業に時間を割いた方が良いでしょう。
拙著でも「自分なりに「カスタマイズ」する」ことについて述べましたが、誰かが言った方法を鵜呑みにしてそっくり真似するのではなく、その行為の意味を考えた上で、自分にとって無駄な作業は省き、柔軟にフレキシブルに対応することもまた、学習する際の大切な心構えです。
はしょる3段階では、「日本語音声、日本語字幕」という、一見、英語学習とは完全に離れてしまっているような段階が入っていますが、この部分で、キャラクターの立場や気持ちを含めた、「話の流れ、会話の流れ」をしっかり掴んでいただきたいと思います。
映画館で字幕つきの映画を見るノリで、「日本語字幕、英語音声」でDVDをご覧になる方は多いと思うのですが、日本語音声(吹替)で聞いたセリフのイメージは、オリジナルの英語のセリフを解釈する際に、思った以上に役立つものです。
そういう意味でも、この段階では徹底して、「話の流れ、セリフのニュアンスを日本語で掴む」ことに集中していただければと思います。
つまり私は、英語のセリフのニュアンスを掴むのに、「DVDの日本語訳」を大いに参考にさせていただいていた、ということです。
もちろん、字幕の文字数制限、口パクに合わせるための吹替の秒数制限などもあり、必ずしも英語の意味が日本語に完全に訳し切れているわけではありません。また、文化的背景の違いなどから直訳しても日本人には笑えない(日本人にはその面白さが伝わらない)部分については、大胆に意訳されている場合もありますので、それが英語のセリフの「答え」であるとは限らないのですが、それでもその日本語訳は「大きなヒント」となるものです。
逆に、直訳されていない部分は、表現は悪いですが、「プロの翻訳者が日本語に訳すのは難しいとあきらめたところ」なわけですから、その部分がわからないからと言って落ち込むことはありません。
まずはヒントを使ってわかる部分から取り組んで行く、という姿勢が大切だと思います。
DVD学習法は、生きた英語を大量に浴びる、という意味で、留学や英会話学校に匹敵するような効果が期待できます。
そして、英語の意味を理解するための「ヒント」が、DVDにはたくさん隠されている…恐らくここが、留学や英会話学校との大きな違いなんだろうと思います。
いくつか例を挙げますと、
1. 音だけではわからなかった言葉が、英語字幕となって文字化されているため、わからない言葉をその場で、辞書や文法書を使って調べることができる。
2. よく聞き取れなかった音は、巻き戻して何度も聞き直すことができる。
3. (必ずしも直訳されているとは限らないが)「日本語で言うとこんな感じ」という日本語訳があるので、そのイメージを英文解釈に役立てることができる。
実際にネイティブとの会話から英会話を学ぶ場合には、それはほとんど「音だけの情報」になっているはずです。
そういう場合は、わからない部分、気になる部分が出てきても、その全てを記録し、覚えておくことは不可能な気がするのですね。
言葉の全てをメモることはできないし、わからないからと言っていちいち会話を止めていたら、会話が成り立たない、もしくは相手が嫌がるからです。
わからないところで立ち止まり、じっくり調べることができる点が、DVD学習法の最大の利点だと私は思っています。
私は、何かを学ぶということは、「自分がどこがわからなかったかを知り、その弱点をつぶしていく、間違いを修正していく」という作業の繰り返しだと思っています。
いくら素晴らしい授業を受けても、何度テストを受けても、自分でしっかり復習する時間を設けなければ、自分の身につかない…というような一般論がありますが、それと同じことで、「質の高い、本物の、生の英語」に触れられたとしても、それを「きちんと消化し、吸収する」という作業があるかないかで、理解度が大きく違ってくると思うのですね。
「暗記する」のではなくて、「理解する」という作業が不可欠だと思うのです。
DVDには、英語字幕や日本語訳があるために、そういう理解するための「復習」の作業がしやすい、それが私が考えるDVD学習法の利点です。
また、言葉の意味というのは、前後の文脈があって初めて、その意味が考えられるものです。
ある程度の長さのリアルな会話をドラマのDVDを使って学ぶことで、「この流れだとこういう意味になるんだろうな」という推測がより楽になるのだろうと思います。
辞書には一つの単語やフレーズに複数の語義が載っている、つまり、同じ表現であってもいろいろな意味に理解できるわけですから、どんなにすごい辞書があったとしても、その意味がこれになるだろうと決める感覚は「前後の流れ」です。
ですから、「使える便利なフレーズ集」のようなものに載っている、それぞれ独立した単発のフレーズや言葉をたくさん丸暗記したところで、そういう「流れ」を意識して学んでいない間は、「決まり文句をつぶやくだけの”会話らしきもの”」を超えることができない気がしています。
ある程度、会話の流れがわかるようになってきた人には、そういうフレーズ集は語彙を増やすための大きな武器になるとは思うのですが、そういう流れもわからないまま決まり文句を覚えるだけでは会話は成り立たないと思います。
接客のためのマニュアル言葉を覚えても、それで言葉全体が豊かになるわけではないのと似ているでしょうか。
会話ができるようになるためにはたくさんの「本物の会話」を浴びなければならないと思います。
それも、相手がこう言えばこう返す、というような一問一答、質疑応答レベルの短さではなく、「ある程度の長さのある複数のやり取り」をじっくり観察することが必要で、それが一番手軽にできるのが、海外ドラマや映画のDVDを見ることだと思います。
また、英語のコメディーを見続けることで、英語のジョークもわかってくるはず、と思います。
「日本に行ったことはないけれど、日本のアニメやマンガが大好きで、それを見て日本語を覚えた」という外国人の方々の話をテレビで見ることがありますが、それはごく自然なことだと思います。
好きなものを興味を持って見続けていれば、どんどん理解が深まると思うからです。
それが何かを学ぶ際の、一番基本的な気持ちだからです。
私自身、こういう学習法を続け、このブログを続けてくる中で、理解度が深くなってくるのを感じました。
その様子は、このブログの昔の記事と最近の記事を読み比べていただければ明白だと思います。
例えば、シーズン1の記事は、5年以上も前に書いたオリジナルの記事と、それから何年か経った後に追記の形で書いた記事があります。
また、コメント欄でのお返事も、5年前から現在に至るまで、いろんな時期に書いたものがあります。
記事やコメントを書いた「時期」を見ていただければ、昔に書いたものは、内容が「薄く浅い」ことに気づいていただけると思います。
初期の頃は、DVDの日本語訳を見て、「そういう意味なのかー」と思い、手持ちの辞書を調べてみたら、確かにそういう意味が載っていた…という程度のものだったと思います。
最初は「そういう程度」のものであっても、まずはそこから始めないといけません。
最初から全てを理解できるかのように錯覚してはいけません。
わかる部分を増やしていくことで、自分の中に知識のストックが増えてきて、今度は今まで自分が気づかなかった部分に注目できるようになってくるはずです。
最初はどうしても「使える便利なフレーズ」ばかりに目が行くものですが、それはそれで知識として蓄えて、それにプラスする形で、普段の何気ない会話のセリフをじっくり見つめてみることで、フレーズ集を丸暗記するだけでは学べない、深いニュアンスが理解できるようになってくると信じています。
私がずっとブログを続けているのも、昔の稚拙な記事やさまざまな間違いを読者の方々に見える形で残しているのも、そういうことを経てきて今の私がいる、ということをわかっていただきたいからです。
最初からいろんなことをわかっていた、知っていたわけではない、気になる部分で立ち止まり、調べ、気づき、修正し…の繰り返しでここまで来た、ということを知っていただけたらと思います。
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2011年03月28日
2007年11月10日
英英辞典に切り替える時期
英英辞典を使うと、日本語をワンクッション挟むことなく、英語を英語のまま理解することができます。
ある英語を別の英語に置き換える訓練もできます。
そうすることで、様々な単語が関連付けられて、自分の語彙がどんどん広がるわけですね。
ただ、その英語で書かれた語義を「解読」するのに四苦八苦している間は、つまり、その英英辞典の語義を「解釈」しないといけない時期には、英英辞典を使っている効用は見えにくい、という気がします。
私もずっと「英英を使った方がいい!」といろんな方に説得されたにもかかわらず、なかなか英英をメインにすることができないでいました。
英和ではその本当の深い意味がわからないと感じた時、あるいは誰かと解釈について意見を交換した時に自分の意見を理論武装するための手段として(笑)、ここぞ!という時だけ英英を使っていました。
でも、そうやって時々でもいいから英英を使っていると、だんだんその「英英の語義の形式、表現」というものに慣れていくのですね。
この「英英辞典特有の表現に慣れる」というのが、実はとても大事なことのような気がします。
英英辞典の語義がよくわからない、というのは、その中で使われている単語を知らない、ということも時々ありますが、語義説明の「文の構造」がわかっていない、ということが多いのかもしれません。
何度も使って、その「文の構造」に慣れてくると、その語義が、英語の単語のまま、英語の語順のままで頭に入ってくるようになります。
それはそのまま、英語を英語の語順のまま理解する訓練に繋がります。
英英辞典は、基本的な単語で、シンプルに、的確に、説明することを求められています。
そういう文章にたくさん「出会う、ぶつかる」ことが、英語力を高めることに繋がるのですね。
そうして英英に慣れてくると、そのうち英和では物足りなくなって、いろんな言葉を英英ではどう説明されているのかが知りたくなる。
私の場合は、そうやって徐々に英和から英英へのシフトが行われました。
最初から英英を使うか、後から英英に乗り換えるか?
英語を英語のままで理解しようと思えば、必ず最終的には英英を使いこなせるようにならないといけないでしょう。
そのためには、「最初から英英のみで」という方法か、「英和から英英へシフト」という方法かのどちらかを選択することになります。
私は元々「英英を使う」ということは全く頭にありませんでした。
ああいうのは「プロ」が使うものだと思っていて(笑)、ブログを始める前は使ったことなかったのです。
その当時の TOEIC の点数は、930点でしたが、英和だけを使っていても、その点数は取れた、ということですね。
DVD学習法に関する記事で、私は英和辞典をこう使った というのを書きましたが、それは「使った」と過去形になっているところがポイントです(笑)。
実際に英和だけでやってきて、英英を使いこなすところまで行かなくても 900点ホルダーになれた、というのは事実ですし、実際、900点ホルダーの人全てが、英英辞典を鬼のように(?)使いこなしているというわけでもないと思うんですよねぇ。(←勝手な想像ですが)
私は確かに、ずっと「英和だけ」を使ってフレンズを見てきましたが、ドラマでは「状況」「心情」などから様々な情報を得ることができます。
ですから、「ただ英和だけを使って学ぶ」よりももう少し多くの情報を手に入れていた、英英辞典に書いてあるようなことを、実際に英語の文字として確認することはしなかったけれど、そのイメージをどこかで受け取っていた、ということなのかな、と思います。
そういう意味では、英和の語義に「映像からもたらされるイメージ」を自ら付け加えていた、ということになるでしょうか。
だから、私の場合は「英和だけで 900点超えできました!」と言っても、そこにはやはり「ドラマを使った効用」を無視することはできないのですね。
ドラマを使っていたからこそ英和だけでできた、と言えるのでしょう。
「最初から英英のみで」か、「英和から英英へシフト」か?については、私は後者だったので、前者と後者を客観的に比べることはできないのですが、英英を手放せなくなった今、思うところを述べてみます。
「最初から英英のみで」は、英英辞典というものに慣れるまでが大変かなぁ、と思います。
でも、そこまでは本当に大変だろうと思うけれど、慣れたらその後の英語力は急速に伸びるだろうと思います。
「英和から英英へシフト」というのは、とっつきやすいけれど、ある意味遠回りで、下手をすると私のようにいつまでも「英和にどっぷり浸かった」ままで(笑)、なかなか英英に手を出せない、ということにもなりかねません。
「英英に手を出せない」というのは、まだ心のどこかに「オール英語で書いてあるものに対する恐怖心」みたいなものがある、ということだろうと思います。
どこかに「日本語でのヒントを欲しがっている自分」がいる、ということかな、と。
英英にすっと手が伸びなかった頃の自分は、まだ、英英の語義をすっと理解できる素地ができていなかったんではないか、という気もします。
だから、英英の語義をすんなり受け入れられるような時期が来たら、自然に英英に手が伸びるようになるだろう、と思っていました。
実際、私も「英英を使わなくちゃダメだ!」と自分を追い込んだのではなく、気がついたら自然と英英がメインになっていた、という感じだったんですね。
「英英を使わないと伸びない!」という恐怖心からではなく、「英英では何と説明してあるのか知りたい!」という心からの欲求が生まれて初めて、英英を使いこなすことができる、英英を使うことで自分のボキャブラリーをどんどん増やしていくことができる、という気がします。
英英を使ったことのない方は、たまにでも使ってみて下さい。
そして、自分にはまだ早いな、と思ったら、メインは英和のままでもいいかと思います。
その後も、折に触れて英英を使ってみて、「使えそうかも」と思える瞬間が来るのを待ってみて下さい。
もちろん「俺は最初から英英しか使わんぞ!」という根性のある方は、是非それに挑戦してみて下さい。
英英辞典の語義には、「英語のスピリット」のようなものが溢れています。
基本的な語彙で書かれたそれを読み続けることで、自然とそういうものが身に付くはずです。
私もいつも英英の語義を読んでは「ふ〜ん、そうかぁ」と感心することばかりです。
こんな風に論理的にシンプルに英語が書けたらいいなぁ、と思います。
「人にわかるように説明する」ということは、「わかりやすい文章を書く」ことに繋がりますからね。
(Rach からのお願い)
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ある英語を別の英語に置き換える訓練もできます。
そうすることで、様々な単語が関連付けられて、自分の語彙がどんどん広がるわけですね。
ただ、その英語で書かれた語義を「解読」するのに四苦八苦している間は、つまり、その英英辞典の語義を「解釈」しないといけない時期には、英英辞典を使っている効用は見えにくい、という気がします。
私もずっと「英英を使った方がいい!」といろんな方に説得されたにもかかわらず、なかなか英英をメインにすることができないでいました。
英和ではその本当の深い意味がわからないと感じた時、あるいは誰かと解釈について意見を交換した時に自分の意見を理論武装するための手段として(笑)、ここぞ!という時だけ英英を使っていました。
でも、そうやって時々でもいいから英英を使っていると、だんだんその「英英の語義の形式、表現」というものに慣れていくのですね。
この「英英辞典特有の表現に慣れる」というのが、実はとても大事なことのような気がします。
英英辞典の語義がよくわからない、というのは、その中で使われている単語を知らない、ということも時々ありますが、語義説明の「文の構造」がわかっていない、ということが多いのかもしれません。
何度も使って、その「文の構造」に慣れてくると、その語義が、英語の単語のまま、英語の語順のままで頭に入ってくるようになります。
それはそのまま、英語を英語の語順のまま理解する訓練に繋がります。
英英辞典は、基本的な単語で、シンプルに、的確に、説明することを求められています。
そういう文章にたくさん「出会う、ぶつかる」ことが、英語力を高めることに繋がるのですね。
そうして英英に慣れてくると、そのうち英和では物足りなくなって、いろんな言葉を英英ではどう説明されているのかが知りたくなる。
私の場合は、そうやって徐々に英和から英英へのシフトが行われました。
最初から英英を使うか、後から英英に乗り換えるか?
英語を英語のままで理解しようと思えば、必ず最終的には英英を使いこなせるようにならないといけないでしょう。
そのためには、「最初から英英のみで」という方法か、「英和から英英へシフト」という方法かのどちらかを選択することになります。
私は元々「英英を使う」ということは全く頭にありませんでした。
ああいうのは「プロ」が使うものだと思っていて(笑)、ブログを始める前は使ったことなかったのです。
その当時の TOEIC の点数は、930点でしたが、英和だけを使っていても、その点数は取れた、ということですね。
DVD学習法に関する記事で、私は英和辞典をこう使った というのを書きましたが、それは「使った」と過去形になっているところがポイントです(笑)。
実際に英和だけでやってきて、英英を使いこなすところまで行かなくても 900点ホルダーになれた、というのは事実ですし、実際、900点ホルダーの人全てが、英英辞典を鬼のように(?)使いこなしているというわけでもないと思うんですよねぇ。(←勝手な想像ですが)
私は確かに、ずっと「英和だけ」を使ってフレンズを見てきましたが、ドラマでは「状況」「心情」などから様々な情報を得ることができます。
ですから、「ただ英和だけを使って学ぶ」よりももう少し多くの情報を手に入れていた、英英辞典に書いてあるようなことを、実際に英語の文字として確認することはしなかったけれど、そのイメージをどこかで受け取っていた、ということなのかな、と思います。
そういう意味では、英和の語義に「映像からもたらされるイメージ」を自ら付け加えていた、ということになるでしょうか。
だから、私の場合は「英和だけで 900点超えできました!」と言っても、そこにはやはり「ドラマを使った効用」を無視することはできないのですね。
ドラマを使っていたからこそ英和だけでできた、と言えるのでしょう。
「最初から英英のみで」か、「英和から英英へシフト」か?については、私は後者だったので、前者と後者を客観的に比べることはできないのですが、英英を手放せなくなった今、思うところを述べてみます。
「最初から英英のみで」は、英英辞典というものに慣れるまでが大変かなぁ、と思います。
でも、そこまでは本当に大変だろうと思うけれど、慣れたらその後の英語力は急速に伸びるだろうと思います。
「英和から英英へシフト」というのは、とっつきやすいけれど、ある意味遠回りで、下手をすると私のようにいつまでも「英和にどっぷり浸かった」ままで(笑)、なかなか英英に手を出せない、ということにもなりかねません。
「英英に手を出せない」というのは、まだ心のどこかに「オール英語で書いてあるものに対する恐怖心」みたいなものがある、ということだろうと思います。
どこかに「日本語でのヒントを欲しがっている自分」がいる、ということかな、と。
英英にすっと手が伸びなかった頃の自分は、まだ、英英の語義をすっと理解できる素地ができていなかったんではないか、という気もします。
だから、英英の語義をすんなり受け入れられるような時期が来たら、自然に英英に手が伸びるようになるだろう、と思っていました。
実際、私も「英英を使わなくちゃダメだ!」と自分を追い込んだのではなく、気がついたら自然と英英がメインになっていた、という感じだったんですね。
「英英を使わないと伸びない!」という恐怖心からではなく、「英英では何と説明してあるのか知りたい!」という心からの欲求が生まれて初めて、英英を使いこなすことができる、英英を使うことで自分のボキャブラリーをどんどん増やしていくことができる、という気がします。
英英を使ったことのない方は、たまにでも使ってみて下さい。
そして、自分にはまだ早いな、と思ったら、メインは英和のままでもいいかと思います。
その後も、折に触れて英英を使ってみて、「使えそうかも」と思える瞬間が来るのを待ってみて下さい。
もちろん「俺は最初から英英しか使わんぞ!」という根性のある方は、是非それに挑戦してみて下さい。
英英辞典の語義には、「英語のスピリット」のようなものが溢れています。
基本的な語彙で書かれたそれを読み続けることで、自然とそういうものが身に付くはずです。
私もいつも英英の語義を読んでは「ふ〜ん、そうかぁ」と感心することばかりです。
こんな風に論理的にシンプルに英語が書けたらいいなぁ、と思います。
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2007年11月03日
英英辞典で補完する
今日は、英英辞典の効用について語ります。
Rach流DVD学習法の最終段階「英語音声、英語字幕」で英語の意味を調べる際に、英英辞典を使うとどういう効果があるか、という話です。
この最後の段階では、その出てきた言葉は、ドラマの中で様々な情報が与えられた状態になっています。
話の流れ、状況、表情、口調など、その単語の意味を推測できるヒントがたくさんあります。
「その時」に、辞書で意味をしっかり確認する、というのが非常に効果的なのです。
自分がセリフから受けたイメージ・感覚を、論理的説明によって固める、という感じでしょうか。
いろんな情報が与えられている、というのはとても有利なことです。
例え意味がパッとわからなかったとしても、その解釈を大きく外す可能性が少なくなります。
そういう意味では、洋書のリーディングは文字情報しかないので、読み取りが難しいわけですね。
ドラマが与えてくれた情報をフルに活用して、その単語・表現のイメージを自分の中で固めていく、それがDVD学習法なのです。
ドラマは情報が与えられすぎて、英語の力はつかないんじゃないか?という方がいたとしたら、それは逆だと思います。
たくさんの情報が与えられるからこそ、その意味の感覚が掴めるんですね。
例えば、「レイチェルが○○した。」というセリフが出てきたとします。
ストーリーを追っていれば、そのレイチェルのしたことが何かわかりますよね。
それを英語では、○○という単語を使うのだ、ということが英語のセリフからわかるのです。
日本人が英作文をする場合、「これは日本語では△△と言うから、それを英語では何て言うんだろう?」と和英辞典を引いたりすることがありますが、そういうのとは全く違う、「見た動作・行動をそのまま英語の単語に置き換える」ということがドラマでは可能なのです。
そうして覚えた動詞は、そのセリフと共に頭に定着して、その「動いているイメージ」が頭の中に出来上がるのですね。
もっと顕著な例は「ト書き」で、あれは誰かの行動を英語にしたものです。
フレンズのネットスクリプトには、ト書きもついています。
私は最近になって、解説記事中で、そういうト書きの表現を説明するようになったのですが、それは私自身が、「へぇ〜、英語ではこんな単語を使うんだ、こんな風に表現するんだぁ〜」と勉強になる部分が多いことに気付いたからですね。
例えば、簡単な単語を例に出します。
フレンズ3-7その9 では、(glares at him) というト書きが出てきます。
この場合は、Joey glares at Ross. という状況なのですが、その表情を見ると、ジョーイはロスをにらんでいる、どうやら怒っているらしいことがわかります。
「こういう顔で相手を見つめることを、英語では glare というんだな。」ということがわかりますね。
まさに、
「百聞は一見にしかず」
Seeing is believing.
A picture is worth a thousand words.
です。
この顔が、glare している顔、なのです。
その後で、英英辞典の、言葉で論理的に説明された語義を読んでみます。
ロングマン現代英英辞典では、
glare: to look angrily at someone for a long time
つまり、「長い時間、誰かを怒って見つめる」。
やはり、そのシーンのように、angrily という「怒った感情」が入っているところがポイントだ、それも「ちらっと」見るのではなくて、「じっと」見るのだ、ということもわかりますね。
ドラマのシーンから読み取るイメージと、英英辞典に書かれた語義とがお互い補完し合って、より正確なイメージが自分の中にできるのです。
または、自分の受け取ったイメージが、本来の意味から少しずれていた場合には、それを英英辞典は修正してくれるのです。
「ジョーイがロスを見る」という場合でも、どんな風に見たのかで、単語の選択が違います。
「見る」という単語のバリエーションはとても多い。
それを理解するには、それぞれの「見る」がどんなものかをまさしく「見る」必要があるのです。
そしてそれを英英辞典で確認すると、それが非常に理路整然とした言葉で説明してくれていることに感動すら覚えます。
このイメージを英語で表現すると、こうなるのか!と、その英語での説明が頭にすっと入りやすくなるわけですね。
また「目にはっきりとは見えない動作」の場合でも、英英辞典の語義は有効です。
フレンズ3-5その29 では、ロスが有名女優のイザベラ・ロッセリーニを見つけた時のト書きが以下のように書いてあります。
(Ross recognises her and goes over to the couch, mouthing 'Oh, my God')
ロスは彼女を認めて、(フレンズたちがいる)カウチに向かう、声には出さず口を動かして「なんてことだ!」と言う。
recognize (recognise) はロングマン現代英英辞典によると、
recognize: [not in progressive] to know who someone is or what something is, because you have seen, heard, experienced, or learned about them in the past
つまり、「ある人や物について、過去に見た、聞いた、経験した、学んだなどの理由で、ある人が誰か、またはある物が何か、を知ること。」
つまり、ロスは、映画などでイザベラを何度も見ていたから、「あ、あれはイザベラ・ロッセリーニだ!」と気付いた、ということです。
漠然とした「分かる、認める、認識する」という日本語訳ではなく、この時のロスのように、有名女優を見てその人だと分かる、これが recognize なんだ!と知ることが大切だと思うのですね。
このロングマンの語義も、その語義だけを読んでいる時よりも、そのロスの行動と照らし合わせた方が、その意味するところがはっきりしますね。
語義そのものを論理的に説明するのはとても難しいです。
日本語の場合でも、子供に言葉の意味を聞かれたときに答えに窮することがよくあります。
そういう場合、「例えば、こういう状況で、こうしたとき、それを○○と言うのよ。」と説明したり、動作ならそれを実際にやって見せたり…。
「もの」ならその写真を見せるのが一番手っ取り早いですよね。
実際に、私が使っているロングマン現代英英辞典の CD-ROM 版には、たくさんの写真が載っています。
結局、それが一番わかりやすいからでしょう。
そういう「例えば、という例を示す」「動作をやってみせる」「実物を見せる」のがドラマで、
その大人でも難しい語義の説明を、非常に基本的な単語を使って、非常にシンプルに論理的に書いてくれているのが英英辞典だ、ということです。
イメージを言葉で表現する、言葉をイメージとして捉える…。
ドラマと英英辞典、今の私の中では、これが
「英語学習における史上最強の組み合わせ」
ですね(笑)。
(Rach からのお願い)
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Rach流DVD学習法の最終段階「英語音声、英語字幕」で英語の意味を調べる際に、英英辞典を使うとどういう効果があるか、という話です。
この最後の段階では、その出てきた言葉は、ドラマの中で様々な情報が与えられた状態になっています。
話の流れ、状況、表情、口調など、その単語の意味を推測できるヒントがたくさんあります。
「その時」に、辞書で意味をしっかり確認する、というのが非常に効果的なのです。
自分がセリフから受けたイメージ・感覚を、論理的説明によって固める、という感じでしょうか。
いろんな情報が与えられている、というのはとても有利なことです。
例え意味がパッとわからなかったとしても、その解釈を大きく外す可能性が少なくなります。
そういう意味では、洋書のリーディングは文字情報しかないので、読み取りが難しいわけですね。
ドラマが与えてくれた情報をフルに活用して、その単語・表現のイメージを自分の中で固めていく、それがDVD学習法なのです。
ドラマは情報が与えられすぎて、英語の力はつかないんじゃないか?という方がいたとしたら、それは逆だと思います。
たくさんの情報が与えられるからこそ、その意味の感覚が掴めるんですね。
例えば、「レイチェルが○○した。」というセリフが出てきたとします。
ストーリーを追っていれば、そのレイチェルのしたことが何かわかりますよね。
それを英語では、○○という単語を使うのだ、ということが英語のセリフからわかるのです。
日本人が英作文をする場合、「これは日本語では△△と言うから、それを英語では何て言うんだろう?」と和英辞典を引いたりすることがありますが、そういうのとは全く違う、「見た動作・行動をそのまま英語の単語に置き換える」ということがドラマでは可能なのです。
そうして覚えた動詞は、そのセリフと共に頭に定着して、その「動いているイメージ」が頭の中に出来上がるのですね。
もっと顕著な例は「ト書き」で、あれは誰かの行動を英語にしたものです。
フレンズのネットスクリプトには、ト書きもついています。
私は最近になって、解説記事中で、そういうト書きの表現を説明するようになったのですが、それは私自身が、「へぇ〜、英語ではこんな単語を使うんだ、こんな風に表現するんだぁ〜」と勉強になる部分が多いことに気付いたからですね。
例えば、簡単な単語を例に出します。
フレンズ3-7その9 では、(glares at him) というト書きが出てきます。
この場合は、Joey glares at Ross. という状況なのですが、その表情を見ると、ジョーイはロスをにらんでいる、どうやら怒っているらしいことがわかります。
「こういう顔で相手を見つめることを、英語では glare というんだな。」ということがわかりますね。
まさに、
「百聞は一見にしかず」
Seeing is believing.
A picture is worth a thousand words.
です。
この顔が、glare している顔、なのです。
その後で、英英辞典の、言葉で論理的に説明された語義を読んでみます。
ロングマン現代英英辞典では、
glare: to look angrily at someone for a long time
つまり、「長い時間、誰かを怒って見つめる」。
やはり、そのシーンのように、angrily という「怒った感情」が入っているところがポイントだ、それも「ちらっと」見るのではなくて、「じっと」見るのだ、ということもわかりますね。
ドラマのシーンから読み取るイメージと、英英辞典に書かれた語義とがお互い補完し合って、より正確なイメージが自分の中にできるのです。
または、自分の受け取ったイメージが、本来の意味から少しずれていた場合には、それを英英辞典は修正してくれるのです。
「ジョーイがロスを見る」という場合でも、どんな風に見たのかで、単語の選択が違います。
「見る」という単語のバリエーションはとても多い。
それを理解するには、それぞれの「見る」がどんなものかをまさしく「見る」必要があるのです。
そしてそれを英英辞典で確認すると、それが非常に理路整然とした言葉で説明してくれていることに感動すら覚えます。
このイメージを英語で表現すると、こうなるのか!と、その英語での説明が頭にすっと入りやすくなるわけですね。
また「目にはっきりとは見えない動作」の場合でも、英英辞典の語義は有効です。
フレンズ3-5その29 では、ロスが有名女優のイザベラ・ロッセリーニを見つけた時のト書きが以下のように書いてあります。
(Ross recognises her and goes over to the couch, mouthing 'Oh, my God')
ロスは彼女を認めて、(フレンズたちがいる)カウチに向かう、声には出さず口を動かして「なんてことだ!」と言う。
recognize (recognise) はロングマン現代英英辞典によると、
recognize: [not in progressive] to know who someone is or what something is, because you have seen, heard, experienced, or learned about them in the past
つまり、「ある人や物について、過去に見た、聞いた、経験した、学んだなどの理由で、ある人が誰か、またはある物が何か、を知ること。」
つまり、ロスは、映画などでイザベラを何度も見ていたから、「あ、あれはイザベラ・ロッセリーニだ!」と気付いた、ということです。
漠然とした「分かる、認める、認識する」という日本語訳ではなく、この時のロスのように、有名女優を見てその人だと分かる、これが recognize なんだ!と知ることが大切だと思うのですね。
このロングマンの語義も、その語義だけを読んでいる時よりも、そのロスの行動と照らし合わせた方が、その意味するところがはっきりしますね。
語義そのものを論理的に説明するのはとても難しいです。
日本語の場合でも、子供に言葉の意味を聞かれたときに答えに窮することがよくあります。
そういう場合、「例えば、こういう状況で、こうしたとき、それを○○と言うのよ。」と説明したり、動作ならそれを実際にやって見せたり…。
「もの」ならその写真を見せるのが一番手っ取り早いですよね。
実際に、私が使っているロングマン現代英英辞典の CD-ROM 版には、たくさんの写真が載っています。
結局、それが一番わかりやすいからでしょう。
そういう「例えば、という例を示す」「動作をやってみせる」「実物を見せる」のがドラマで、
その大人でも難しい語義の説明を、非常に基本的な単語を使って、非常にシンプルに論理的に書いてくれているのが英英辞典だ、ということです。
イメージを言葉で表現する、言葉をイメージとして捉える…。
ドラマと英英辞典、今の私の中では、これが
「英語学習における史上最強の組み合わせ」
ですね(笑)。
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2007年10月27日
単語はわかるのに文の意味がわからない
今日も、Rach流DVD学習法に関する追加説明になります。
DVD学習法の最終段階「英語音声、英語字幕」における「調べ方」の場合分けの最後になります。
・使われている単語は簡単なのに、どうしてそういう意味になるのかわからない場合
DVDの日本語訳が意訳かどうかを確認しつつ、自分で「どうしてそういう意味になるのか考えてみる」ことが大切です。
でも、こういうところが一番難しい部分なので、わからないことも多いです。
その時に考えてわからなくても気にしないで下さい。
でも、一度は「今の自分なりに」考えてみて下さい。
そして、将来の自分へのヒントのようなつもりで、自分でわかる部分をメモしておくなどしておいて下さい。
「わからない」場合でも、全くお手上げなのか、少しはわかる部分があるのか、で、理解度は全く異なります。
「今はこう思った」という自分の考えが、後で役立つことは結構あります。
意味を考える場合に、一番大切なのは、「個々の単語の意味」ではなくて、その「文の構造」です。
大事だと思われている個々の単語の意味ですら、文の構造によって決められてしまっている、とも言えます。
つまり、文の構造・仕組みを読み間違えていると、ある単語を、違った意味、または違った品詞に取り違えてしまうこともある、ということです。
その「文の構造を掴む」というのが、実は一番難しいのですね。
これはもう、普段から英文に接する時に、常に「どういう構造になっているか?」を念頭に置きながら読むクセをつけることでしか、対応できないような気がします。
構造を掴む例題として
例えば、That's what this is all about. というよく使われるフレーズがあります。
そのバリエーションが以下の二つのエピソードに出てきます。
フレンズ1-16その5
I mean, that's what this is all about, right? (こうして頑張っているのは、全部その目的のためでしょう?)
フレンズ1-17その3
Is that what this is about? (そのことを言わせたくて、食事に誘ったのか?)
That's what this is all about. は大雑把に言えば、「これはそういうことだ/そういうわけだ。」もしくは「これはそういうことなのね/そういうわけなのね。」みたいに訳せば、だいたいそれで意味が通るかなと思うのですが、大事なことはそういう日本語訳を覚えることではなくて、どうしてそういう意味になるのかの感覚を養うことなのです。
どの言葉が何を指しているかがわかれば、そういう日本語訳を頭に浮かべる前に、その状況から意味が判断できるようになります。
このフレーズを見て、どうしてそういう意味になるのかピンと来ない、という方は、それぞれのエピソードの場面の状況、話の流れを参考にして、that や this はそれぞれ何を指しているか?を確認してみて下さい。
だいたい、that というのは、そのセリフの前に出てきた誰かのセリフや行動、this は現在の状況を指している、ということがわかるかな、と思います。
この文の基本的な構造は、That = what (this is all about) です。
what は疑問代名詞、または、先行詞を含む関係代名詞のどちらにも解釈できると思うのですが、まぁ、そんな文法用語はともかくとして(笑)、This is all about A. の名詞Aに当たる部分が前に出た形ですね。
(2008.1.10 追記)
上では、what の文法的解釈について、「二通りのどちらにも考えられる」と書きましたが、what を疑問代名詞だと解釈するのは難しい気がします。恐らく「先行詞を含む関係代名詞」である、と今は思います。
(追記はここまで)
この今の状況(this)は全て、Aに関することである。つまり、Aがこの今の状況を生み出した原因、要因になっているという感じでしょうか。
そのAの部分が前に出てきて what になって、what this is all about は「”何が”この状況に関することか(疑問代名詞)」または、「この状況が関する”こと・もの”(先行詞を含む関係代名詞)」という意味になります。
そして、that と指している何か=「この状況が関すること」すなわちAである、ということになるのですね。
だから、犯人の意図・目的や黒幕が分かったときなどに、「これは全てそういうことだったのね。」「これはすべてそこに繋がっていたのね。」みたいな意味で使われる、ということです。
そういうものをきっちり押さえていくことで、英語の this や that の指すものの感覚が身に付いてくると思います。
慣れてくると、いちいち上のように、文の構造をどれがイコールでなどと結ばなくても、聞いた順番でそれがイメージ化されるようになってきます。
That's what までで、「”それ”は”何か”だ」「”それ”は”あること”だ」と言っているのがわかります。
そしてその「何か」「あること」の説明が後ろに続いているのですね。
「何か」とは、this is all about ○○、の○○に当たる部分だと。
それを瞬時に理解できるようにするためには、一度きちんと文の構造を理解してみなくてはなりません。
「なんとなく、そういう意味になるんだろ。」くらいの理解では、少しバリエーションが変わってしまうととたんに意味が取れなくなってしまいます。
文の構造がわかれば、関係代名詞も理解できる
日本人が苦手だと言われている関係代名詞、あれも、その関係代名詞が何を指しているか、何の代わりに使われているかがはっきりつかめていれば、難しい文法用語は全く必要ありません。
on which, in which という関係代名詞が出てきたら、必ずその which が指しているものがあるはずです。
英語は情報を付け足していく言語で、いったん何らかの情報を示した後、on which 「そのさっき言った…の上には」、「そのさっき言った…の中には」という形で、次々に情報を継ぎ足していくんですね。
物事を詳しく話そうとすればするほど、頭でっかちになって、最後の結論が随分後回しになってしまう日本語と比べると、ずっと論理的でわかりやすい言語だと思います。(どっちが「良い悪い」の話ではありません。)
そういう感覚を掴むには、大量の英語に触れて、そのニュアンスを一つ一つ紐解いていき、「英語のスピリット」のようなもの(?)を少しずつ掴んでいくしか方法はないと思っています。
今回、例に挙げた「単語の意味を当てはめてみたけど、よくわからない」場合こそ、文法書を見てみたり、構文をじっくり考えてみたりする必要があるでしょうね。
それはとても手間で時間のかかることだと思います。
が、そのセリフをドラマのスピードで瞬時に理解するためには、英文の仕組みを理解することが必ず必要で、実際、字幕なしで理解している人は、その英文の構造を頭の中で整理しながら理解しているのですね。
まずは、文字になった文章の構造を目で見てじっくり理解する、それをこなしていくと、他の構造も見えてくる。
構造が掴めるようになれば、ナチュラル・スピードの音声にも対応できるようになるのかな、と思います。
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・使われている単語は簡単なのに、どうしてそういう意味になるのかわからない場合
DVDの日本語訳が意訳かどうかを確認しつつ、自分で「どうしてそういう意味になるのか考えてみる」ことが大切です。
でも、こういうところが一番難しい部分なので、わからないことも多いです。
その時に考えてわからなくても気にしないで下さい。
でも、一度は「今の自分なりに」考えてみて下さい。
そして、将来の自分へのヒントのようなつもりで、自分でわかる部分をメモしておくなどしておいて下さい。
「わからない」場合でも、全くお手上げなのか、少しはわかる部分があるのか、で、理解度は全く異なります。
「今はこう思った」という自分の考えが、後で役立つことは結構あります。
意味を考える場合に、一番大切なのは、「個々の単語の意味」ではなくて、その「文の構造」です。
大事だと思われている個々の単語の意味ですら、文の構造によって決められてしまっている、とも言えます。
つまり、文の構造・仕組みを読み間違えていると、ある単語を、違った意味、または違った品詞に取り違えてしまうこともある、ということです。
その「文の構造を掴む」というのが、実は一番難しいのですね。
これはもう、普段から英文に接する時に、常に「どういう構造になっているか?」を念頭に置きながら読むクセをつけることでしか、対応できないような気がします。
構造を掴む例題として
例えば、That's what this is all about. というよく使われるフレーズがあります。
そのバリエーションが以下の二つのエピソードに出てきます。
フレンズ1-16その5
I mean, that's what this is all about, right? (こうして頑張っているのは、全部その目的のためでしょう?)
フレンズ1-17その3
Is that what this is about? (そのことを言わせたくて、食事に誘ったのか?)
That's what this is all about. は大雑把に言えば、「これはそういうことだ/そういうわけだ。」もしくは「これはそういうことなのね/そういうわけなのね。」みたいに訳せば、だいたいそれで意味が通るかなと思うのですが、大事なことはそういう日本語訳を覚えることではなくて、どうしてそういう意味になるのかの感覚を養うことなのです。
どの言葉が何を指しているかがわかれば、そういう日本語訳を頭に浮かべる前に、その状況から意味が判断できるようになります。
このフレーズを見て、どうしてそういう意味になるのかピンと来ない、という方は、それぞれのエピソードの場面の状況、話の流れを参考にして、that や this はそれぞれ何を指しているか?を確認してみて下さい。
だいたい、that というのは、そのセリフの前に出てきた誰かのセリフや行動、this は現在の状況を指している、ということがわかるかな、と思います。
この文の基本的な構造は、That = what (this is all about) です。
what は疑問代名詞、または、先行詞を含む関係代名詞のどちらにも解釈できると思うのですが、まぁ、そんな文法用語はともかくとして(笑)、This is all about A. の名詞Aに当たる部分が前に出た形ですね。
(2008.1.10 追記)
上では、what の文法的解釈について、「二通りのどちらにも考えられる」と書きましたが、what を疑問代名詞だと解釈するのは難しい気がします。恐らく「先行詞を含む関係代名詞」である、と今は思います。
(追記はここまで)
この今の状況(this)は全て、Aに関することである。つまり、Aがこの今の状況を生み出した原因、要因になっているという感じでしょうか。
そのAの部分が前に出てきて what になって、what this is all about は「”何が”この状況に関することか(疑問代名詞)」または、「この状況が関する”こと・もの”(先行詞を含む関係代名詞)」という意味になります。
そして、that と指している何か=「この状況が関すること」すなわちAである、ということになるのですね。
だから、犯人の意図・目的や黒幕が分かったときなどに、「これは全てそういうことだったのね。」「これはすべてそこに繋がっていたのね。」みたいな意味で使われる、ということです。
そういうものをきっちり押さえていくことで、英語の this や that の指すものの感覚が身に付いてくると思います。
慣れてくると、いちいち上のように、文の構造をどれがイコールでなどと結ばなくても、聞いた順番でそれがイメージ化されるようになってきます。
That's what までで、「”それ”は”何か”だ」「”それ”は”あること”だ」と言っているのがわかります。
そしてその「何か」「あること」の説明が後ろに続いているのですね。
「何か」とは、this is all about ○○、の○○に当たる部分だと。
それを瞬時に理解できるようにするためには、一度きちんと文の構造を理解してみなくてはなりません。
「なんとなく、そういう意味になるんだろ。」くらいの理解では、少しバリエーションが変わってしまうととたんに意味が取れなくなってしまいます。
文の構造がわかれば、関係代名詞も理解できる
日本人が苦手だと言われている関係代名詞、あれも、その関係代名詞が何を指しているか、何の代わりに使われているかがはっきりつかめていれば、難しい文法用語は全く必要ありません。
on which, in which という関係代名詞が出てきたら、必ずその which が指しているものがあるはずです。
英語は情報を付け足していく言語で、いったん何らかの情報を示した後、on which 「そのさっき言った…の上には」、「そのさっき言った…の中には」という形で、次々に情報を継ぎ足していくんですね。
物事を詳しく話そうとすればするほど、頭でっかちになって、最後の結論が随分後回しになってしまう日本語と比べると、ずっと論理的でわかりやすい言語だと思います。(どっちが「良い悪い」の話ではありません。)
そういう感覚を掴むには、大量の英語に触れて、そのニュアンスを一つ一つ紐解いていき、「英語のスピリット」のようなもの(?)を少しずつ掴んでいくしか方法はないと思っています。
今回、例に挙げた「単語の意味を当てはめてみたけど、よくわからない」場合こそ、文法書を見てみたり、構文をじっくり考えてみたりする必要があるでしょうね。
それはとても手間で時間のかかることだと思います。
が、そのセリフをドラマのスピードで瞬時に理解するためには、英文の仕組みを理解することが必ず必要で、実際、字幕なしで理解している人は、その英文の構造を頭の中で整理しながら理解しているのですね。
まずは、文字になった文章の構造を目で見てじっくり理解する、それをこなしていくと、他の構造も見えてくる。
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2007年10月20日
ジョークを理解するために
今日は、Rach流DVD学習法に関する追加説明になります。
DVD学習法の最終段階「英語音声、英語字幕」における「調べ方」について、
私は英和辞典をこう使った では、主に単語についての調べ方を語りました。
今回は、それ以外のものについて述べます。
また、それがどのようにジョークと絡んでくるか、についても語ります。
・イディオム(慣用句)
単語と同じように辞書で調べます。
イディオムは、複数の単語が連結して、元の単語の意味とはかけ離れた意味を持つものです。
つまり、比喩のような形になっているので、ジョークに使われやすいんですね。
ジョークと絡めて覚えることで、そのイディオムが忘れられなくなります。
例えば、
フレンズ2-24その4 でこんなシーンがありました。
役作りのために男性とキスする練習をしたいジョーイがロスを見つめると、
ロス: Over my dead body. (絶対にいやだ。[僕を倒してからにしてくれ。])
今度は、ジョーイの視線がチャンドラーに。
チャンドラー: And I'll be using his dead body as a shield. (そして俺はロスの死体を盾として使うぞ。)
これは「絶対にイヤだ、ダメだ。」というイディオムの over my dead body が出た後に、dead body を使ったジョークを言っているわけです。
そのジョークのお陰で、Over my dead body. というイディオムも忘れないし、そのイディオムを使ったジョークも覚えられるわけですね(笑)。
辞書で確認して、そのイディオムの成り立ちや使用例を読むと、セリフのニュアンスがよりはっきりすると思います。
・知らない固有名詞
有名人の名前とか商品名など。
これも「何かの例え」として、ジョークに使われやすいので、日本人にはパッとわからないものが多いです。
所謂「サブカルネタ」というやつですね。
まぁ、これは気持ちや時間に余裕があったらやって下さい(笑)。
別にこれがわからなくても、英文解釈として問題はないのですが、ジョークに笑えない、という寂しさも味わうことにはなりますね。
この「調査」には、結構時間がかかるので、「絶対に調べた方がいい」とは言いませんが、これを調べて、そのジョークの意味がわかった時は格別です。
「そんな細かいこと知ってどうする?」という方は必ずおられると思うのですが、私は「テストに出る、出ない」という判断基準で、英語に関する知識を分けたくないのです。
受験勉強であれば、そして TOEIC で高得点を取ること”だけ”が目的であれば、そういう試験に出ない知識を調べる時間は全くの無駄でしょう。
でも、「英語を使いこなしたい、英語を楽しみたい」のなら、視野を広く持って、いろんな情報を貪欲に取り込んでいきたいと思うのですね。
ちょっとした豆知識で、英語をもっと楽しめるようになる、楽しめるようになれば、もっと英語を深く知りたくなる。
そういう相乗効果が必ずあります。
・アメリカン・ジョークはわからない、という方に
「文化的背景が違うため、アメリカのジョークは日本人にはわかりにくい」という意見がありますが、フレンズを見ている限りは、「笑いどころ」に関して、あまり違和感は感じませんね。
私は関西人なのでどうしても吉本新喜劇と比べてしまうのですが(「一緒にするなぁ〜!」というご意見もあるかもしれませんが…笑)、ジョークのパターンが似ていると思う部分がたくさんあります。
「忘れた頃に少し前の話題を持ち出す」ような「まだその話してんのかい!」的ジョーク、
相手の言葉を別の違った意味に解釈するジョーク、
など、英語字幕をしっかり追っていけば、日本人にも十分理解できるものがたくさんあります。
なぜアメリカン・ジョークはわからない、というイメージがあるかというと、それは日本語字幕や吹替で見ている時にそう感じたから、という方も多いかもしれません。
それは当然のことで、長さに制限のある日本語字幕や吹替では、笑うために必要な情報をすべて盛り込むことが不可能、だから、わからない、んですね。
上に上げたイディオムやサブカルネタの場合も、その内容を知っていて初めて、それを使ったジョークが面白く感じられるわけです。
英語のジョークの面白さを100%訳しきれないと判断された部分は、おそらく別の日本語のジョークなどに置き換えられてしまうでしょう。
そうすると、その「英語本来の意味から来る面白さ」を感じることができない、「どうしてこのセリフで観客は笑ってるの? アメリカ人の感覚ってわかんない。」ということになってしまうわけです。
ジョークではないのですが、よく似た単語を聞き間違う、というシーンが、フレンズ2-24その10 に出てきました。
bassinet 「新生児用かご型ベッド」を、basset 「バセット犬(胴長短脚の猟犬)」に聞き間違えたのですが、DVDの日本語訳ではそれが、「ベッド」を「ペット」に聞き間違えたことになっていました。
英語と意味もほとんど同じで、同じように聞き間違えることの可能な、発音の似た日本語に訳せた、なんて奇跡に近い!(笑)。
これは、非常に稀有な例だと思います。
オリジナルの英語のセリフでは、ストーリーに関連づけながら、ダジャレや言葉遊びに使う単語を選びますよね。
その意味を訳そうとすると、言葉遊びにならなくなる…だから、笑わせるように日本語のダジャレに変えてしまうと、ストーリーとは関係のない言葉が使われてしまうことになって、その脚本の妙が味わえない、ということになるのですね。
ダジャレはもちろんのこと、英語のセリフの本来の面白さ、というのは英語でないとわからない、だから英語の字幕を調べて欲しい、と思うのです。
上のサブカルネタの話ともカブりますが、ただその人名や商品名を知らないから笑えないだけ、それがどういう人かどういうものか知れば大笑いできる、というのもたくさんあるんですよ。
英語でジョークの一つも言いたいな、と思うなら、やはりジョークのたくさん出てくる映画やドラマを見るしかない、と思います。
洒落た恋愛の会話を学びたければ、おしゃれな恋愛映画をたくさん見ればいいし、エッチな言葉をたくさん覚えたければ、エッチなビデオ(?)を見ていれば自然と覚えられる(笑)…それと同じですね。
ジョーク、またはユーモアに溢れたセリフ、なんて、なかなか自分で生み出せるものではないですし、人からその作り方を教えてもらうようなものでもありません。
日本語の場合でも、漫才を見たり、テレビでお笑い芸人の人がしゃべったりするのを見て、その「笑いどころ」みたいなものを人は学んでいる気がします。
ドラマでジョークやユーモアの混じった「複数の人のやり取り」を見ることで、そのボケとツッコミ、笑いのノリみたいなものが身に付いていくのかな、と思います。
英語のセリフを聞いて、自分も観客と同じように笑うことができたら、それはその「笑いどころ」が自分にもわかった、ということの証明です。
「何が面白いのか」「ネイティブは何を面白いと感じるか」が分かれば、自分もそういうジョークやユーモアを使えるようになる、と私は信じています。
だからジョークを解説する時はいつでも、「どこが面白いのか?」に注目しているわけですね。
(今日のポイント)
・イディオムやサブカルネタはジョークによく登場する。
それが意味するところがわかっていれば「笑える」、ということに気付けば、英語のジョークがより身近に感じられるようになります。
・ジョークを使えるようになるには、まずジョークの面白さを理解することから始める。
その面白さの本質がわかって初めて、自分でも使えるようになるのでしょう。
ユーモアの要素は会話にとても大切です。
だから、私は笑いどころの多い「シットコム」をオススメしているわけですね。(最後は宣伝かよ!…笑)
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DVD学習法の最終段階「英語音声、英語字幕」における「調べ方」について、
私は英和辞典をこう使った では、主に単語についての調べ方を語りました。
今回は、それ以外のものについて述べます。
また、それがどのようにジョークと絡んでくるか、についても語ります。
・イディオム(慣用句)
単語と同じように辞書で調べます。
イディオムは、複数の単語が連結して、元の単語の意味とはかけ離れた意味を持つものです。
つまり、比喩のような形になっているので、ジョークに使われやすいんですね。
ジョークと絡めて覚えることで、そのイディオムが忘れられなくなります。
例えば、
フレンズ2-24その4 でこんなシーンがありました。
役作りのために男性とキスする練習をしたいジョーイがロスを見つめると、
ロス: Over my dead body. (絶対にいやだ。[僕を倒してからにしてくれ。])
今度は、ジョーイの視線がチャンドラーに。
チャンドラー: And I'll be using his dead body as a shield. (そして俺はロスの死体を盾として使うぞ。)
これは「絶対にイヤだ、ダメだ。」というイディオムの over my dead body が出た後に、dead body を使ったジョークを言っているわけです。
そのジョークのお陰で、Over my dead body. というイディオムも忘れないし、そのイディオムを使ったジョークも覚えられるわけですね(笑)。
辞書で確認して、そのイディオムの成り立ちや使用例を読むと、セリフのニュアンスがよりはっきりすると思います。
・知らない固有名詞
有名人の名前とか商品名など。
これも「何かの例え」として、ジョークに使われやすいので、日本人にはパッとわからないものが多いです。
所謂「サブカルネタ」というやつですね。
まぁ、これは気持ちや時間に余裕があったらやって下さい(笑)。
別にこれがわからなくても、英文解釈として問題はないのですが、ジョークに笑えない、という寂しさも味わうことにはなりますね。
この「調査」には、結構時間がかかるので、「絶対に調べた方がいい」とは言いませんが、これを調べて、そのジョークの意味がわかった時は格別です。
「そんな細かいこと知ってどうする?」という方は必ずおられると思うのですが、私は「テストに出る、出ない」という判断基準で、英語に関する知識を分けたくないのです。
受験勉強であれば、そして TOEIC で高得点を取ること”だけ”が目的であれば、そういう試験に出ない知識を調べる時間は全くの無駄でしょう。
でも、「英語を使いこなしたい、英語を楽しみたい」のなら、視野を広く持って、いろんな情報を貪欲に取り込んでいきたいと思うのですね。
ちょっとした豆知識で、英語をもっと楽しめるようになる、楽しめるようになれば、もっと英語を深く知りたくなる。
そういう相乗効果が必ずあります。
・アメリカン・ジョークはわからない、という方に
「文化的背景が違うため、アメリカのジョークは日本人にはわかりにくい」という意見がありますが、フレンズを見ている限りは、「笑いどころ」に関して、あまり違和感は感じませんね。
私は関西人なのでどうしても吉本新喜劇と比べてしまうのですが(「一緒にするなぁ〜!」というご意見もあるかもしれませんが…笑)、ジョークのパターンが似ていると思う部分がたくさんあります。
「忘れた頃に少し前の話題を持ち出す」ような「まだその話してんのかい!」的ジョーク、
相手の言葉を別の違った意味に解釈するジョーク、
など、英語字幕をしっかり追っていけば、日本人にも十分理解できるものがたくさんあります。
なぜアメリカン・ジョークはわからない、というイメージがあるかというと、それは日本語字幕や吹替で見ている時にそう感じたから、という方も多いかもしれません。
それは当然のことで、長さに制限のある日本語字幕や吹替では、笑うために必要な情報をすべて盛り込むことが不可能、だから、わからない、んですね。
上に上げたイディオムやサブカルネタの場合も、その内容を知っていて初めて、それを使ったジョークが面白く感じられるわけです。
英語のジョークの面白さを100%訳しきれないと判断された部分は、おそらく別の日本語のジョークなどに置き換えられてしまうでしょう。
そうすると、その「英語本来の意味から来る面白さ」を感じることができない、「どうしてこのセリフで観客は笑ってるの? アメリカ人の感覚ってわかんない。」ということになってしまうわけです。
ジョークではないのですが、よく似た単語を聞き間違う、というシーンが、フレンズ2-24その10 に出てきました。
bassinet 「新生児用かご型ベッド」を、basset 「バセット犬(胴長短脚の猟犬)」に聞き間違えたのですが、DVDの日本語訳ではそれが、「ベッド」を「ペット」に聞き間違えたことになっていました。
英語と意味もほとんど同じで、同じように聞き間違えることの可能な、発音の似た日本語に訳せた、なんて奇跡に近い!(笑)。
これは、非常に稀有な例だと思います。
オリジナルの英語のセリフでは、ストーリーに関連づけながら、ダジャレや言葉遊びに使う単語を選びますよね。
その意味を訳そうとすると、言葉遊びにならなくなる…だから、笑わせるように日本語のダジャレに変えてしまうと、ストーリーとは関係のない言葉が使われてしまうことになって、その脚本の妙が味わえない、ということになるのですね。
ダジャレはもちろんのこと、英語のセリフの本来の面白さ、というのは英語でないとわからない、だから英語の字幕を調べて欲しい、と思うのです。
上のサブカルネタの話ともカブりますが、ただその人名や商品名を知らないから笑えないだけ、それがどういう人かどういうものか知れば大笑いできる、というのもたくさんあるんですよ。
英語でジョークの一つも言いたいな、と思うなら、やはりジョークのたくさん出てくる映画やドラマを見るしかない、と思います。
洒落た恋愛の会話を学びたければ、おしゃれな恋愛映画をたくさん見ればいいし、エッチな言葉をたくさん覚えたければ、エッチなビデオ(?)を見ていれば自然と覚えられる(笑)…それと同じですね。
ジョーク、またはユーモアに溢れたセリフ、なんて、なかなか自分で生み出せるものではないですし、人からその作り方を教えてもらうようなものでもありません。
日本語の場合でも、漫才を見たり、テレビでお笑い芸人の人がしゃべったりするのを見て、その「笑いどころ」みたいなものを人は学んでいる気がします。
ドラマでジョークやユーモアの混じった「複数の人のやり取り」を見ることで、そのボケとツッコミ、笑いのノリみたいなものが身に付いていくのかな、と思います。
英語のセリフを聞いて、自分も観客と同じように笑うことができたら、それはその「笑いどころ」が自分にもわかった、ということの証明です。
「何が面白いのか」「ネイティブは何を面白いと感じるか」が分かれば、自分もそういうジョークやユーモアを使えるようになる、と私は信じています。
だからジョークを解説する時はいつでも、「どこが面白いのか?」に注目しているわけですね。
(今日のポイント)
・イディオムやサブカルネタはジョークによく登場する。
それが意味するところがわかっていれば「笑える」、ということに気付けば、英語のジョークがより身近に感じられるようになります。
・ジョークを使えるようになるには、まずジョークの面白さを理解することから始める。
その面白さの本質がわかって初めて、自分でも使えるようになるのでしょう。
ユーモアの要素は会話にとても大切です。
だから、私は笑いどころの多い「シットコム」をオススメしているわけですね。(最後は宣伝かよ!…笑)
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2007年10月13日
私が使っている辞書たち
私は英和辞典をこう使った のコメント欄 で、「お勧めの辞書はありますか?」というご質問をいただいていました。
コメント欄のお返事で、簡単に説明したのですが、一度、記事として書いておいた方がいいかと思ったので、今日は私の使っている辞書についての話になります。
私はたくさんの辞書を使った経験があるわけではないので、「いろいろある中でどれが一番か?」というのはよくわからないのですが、以下に私が使っている辞書の名前を挙げてみます。
英和は、「研究社 新英和中辞典」、
和英もそれと同じシリーズの、「研究社 新和英中辞典」です。
英和に関しては、学生時代にたまたま(?)研究社の辞書を使っていて、主婦になってからまた英語のやり直し学習を始める際に、懐かしかったのと慣れていて使いやすいだろう、ということで、それを新たに買い直したんですね。
ですから、他の英和辞典はほとんど使ったことがないのです。
この研究社の英和は、私は英和辞典をこう使った で説明したような「用法、文法事項」が詳しく書いてありますので、私はこの辞書を使うことで文法力が付いてきたのかなぁ、と思っています。
和英は、学生時代には使っていませんでした。というより、そもそも持っていませんでした。
「和英は使っちゃだめだ。」みたいなことを誰かが言っていて、それを鵜呑みにしていたようですが(笑)、今は時々使います。
「使います」と言うより、「この日本語って、こんな風に訳すんだぁ〜。へぇ〜。」みたいに「参考資料」として参照する、という感じですね。
和英に頼りすぎて英作文を書くと、「日本人っぽい英語」を書いてしまう恐れがあるので、その和英に書いてある英語訳を自分なりに吟味してからでないと、安易に使うのは危険な気がします。
その和英に書いてあるものを「当てはめてみて」それが自然な英語として通るかどうかがわかるようになる、のがなかなか難しいことなんですよね。
それがナチュラルかどうかを見極めるための訓練として、自然で生きた英語にたくさん触れていかないといけない、ということです。
「これってちょっと変じゃない?」とわかる感覚は、その人が触れてきた英語の量に間違いなく比例すると思います。
後は、「英辞郎」も使っています。
これは「データベース」という感じで使っていて、新しい言葉を捜すのに便利です。
商品名などの固有名詞も多く載っています。
そういうものはネットで調べてもだいたいわかりますが、「すぐにパッとわかる」というのはやはりありがたいですね。
一般の辞書にあるような「用例、文法事項」はあまり詳しく書かれていませんので、「英辞郎だけ」では、「英文を”深く”解釈する」のは難しいと思います。
とりあえず、英語で書いてあることの「概要」がわかればよい、という方なら英辞郎だけで十分やっていけるし、実際ネットの英語を読む時は、英辞郎を使っていると便利なことは確かですね。
ただ、「本当の英語を読み取る力」を付けるためには、やはり伝統的な辞書が必ず必要になってくると思います。
「英辞郎」という辞書は、他の辞書と併用することを最初から想定されている辞書のように思います。
ですから、それぞれの用途に合わせて、辞書を併用したり使い分けたりしないといけない、ということですね。
英辞郎には、イディオムの語源について詳しく書いてあるものも多いですし、「今どきの言葉」もたくさん書いてあります。
そういう英辞郎の「特長」はどんどん使っていきたいですね。
英英辞典に関しては、私はロングマンをおすすめします。
ロングマンはお勧めしておられる方が多いので、私がいまさらここで説明することもないのですが、簡単な単語で語義が定義されており、とてもわかりやすいと思います。
これもたまたま本屋さんでいろいろ見ていて、ロングマンが合いそうだな、と思って買っただけなのですが、今では手放せなくなってしまいました。
私が持っているのは、
ロングマン現代英英辞典
LONGMAN Dictionary of Contemporary English (略称 LDOCE)
で、紙の分厚い辞書に、CD-ROM がついていました。
今はその CD-ROM をパソコンにインストールしたものを使っています。
ロングマンは、オンラインの辞書もあるようですね。
LONGMAN Dictionary of Contemporary English ONLINE Home
私はあまりオンラインの方を使ったことがないのですが、CD-ROM の方が機能が多彩なのではないでしょうか?
関連語のリンクを辿っていくことで、いろんな言葉をどんどん調べることができます。
調べる単語やフレーズも、「一字一句ドンピシャ」な言葉を入れなくても、「それらしいフレーズ」をボックスに入れてサーチすると、似たような言葉が検索結果として出てきますので、そこから探せばよいわけです。
CD-ROM 版は本当に「探し易い」ので、分厚い本の方はほとんど使っておらず、ただ飾ってあるだけです(笑)。
パソコンを立ち上げるのが面倒くさい時に見る程度でしょうか?(笑)
単語の綴りはイギリス方式が優先されているので、アメリカ英語に慣れた私にとっては「あれ?」と思うこともあるのですが、アメリカ英語についても大変詳しく触れられていて、語義の内容はイギリス方式に重点が置かれているようにも思いません。
ロングマンの中にもいろいろな種類があるようですから、アマゾンなどのレビューや、実際に本を手に取られて検討されたらよいかもしれませんね。
そういうメインで使う英英辞典と併用する形で、
オンラインの Merriam-Webster Online Dictionary や、Urban Dictionary も使っています。
ロングマンで見つからなかった時、あるいはロングマンの語義で納得できなかった時などにそれらを使っています。
英英辞典を使う時期、については、また近いうちに語ります。
私の経験から言うと、ある程度使いこなせるようになってから、つまり、英英辞典の語義の中に出てくる単語を再度調べなくても済むくらいの力がついてから、の方が、英英辞典を使うことによるメリットが大きいような気がします。
「英英辞典を使った方がいいよ」と数多くの方に忠告されながらも、つい最近までそれを実行に移せなかった私の言うことですから、そうとしか言えないのです(笑)。
最初からずっと英英辞典だけを使ってきた、それで実力をつけてきた、という方の意見は当然違うと思いますし、その方法が望ましいのは確かです。
私ももっと早くから英英辞典を使っていれば、もっと上達したんだろうなぁ、と思ったりもします。
でも、今現在の私の心境としては、
時期が来れば、自然に英英の方に手が伸びるようになってくる、
その時には、その英語の語義が頭にすんなり入ってくるようになる、
…私はそんな気がしています。
またそれについては詳しく話します。
(今日のポイント)
・辞書は用途に合わせて使い分ける。
人は性格や好みも違うので、どれが一番か、なんてことは私には言えません。
当たり前ですが、自分にとって使いやすいものが一番だし、慣れてきたらどれでも使いやすくなるのではないでしょうか。
・結局、その辞書に書いてあることを使いこなせるかどうかのセンスは、やはり本物の生きた英語にたくさんぶつかることで養われると思います。
辞書は必要不可欠なものですが、辞書だけに頼りすぎてはいけませんね。
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コメント欄のお返事で、簡単に説明したのですが、一度、記事として書いておいた方がいいかと思ったので、今日は私の使っている辞書についての話になります。
私はたくさんの辞書を使った経験があるわけではないので、「いろいろある中でどれが一番か?」というのはよくわからないのですが、以下に私が使っている辞書の名前を挙げてみます。
英和は、「研究社 新英和中辞典」、
和英もそれと同じシリーズの、「研究社 新和英中辞典」です。
英和に関しては、学生時代にたまたま(?)研究社の辞書を使っていて、主婦になってからまた英語のやり直し学習を始める際に、懐かしかったのと慣れていて使いやすいだろう、ということで、それを新たに買い直したんですね。
ですから、他の英和辞典はほとんど使ったことがないのです。
この研究社の英和は、私は英和辞典をこう使った で説明したような「用法、文法事項」が詳しく書いてありますので、私はこの辞書を使うことで文法力が付いてきたのかなぁ、と思っています。
和英は、学生時代には使っていませんでした。というより、そもそも持っていませんでした。
「和英は使っちゃだめだ。」みたいなことを誰かが言っていて、それを鵜呑みにしていたようですが(笑)、今は時々使います。
「使います」と言うより、「この日本語って、こんな風に訳すんだぁ〜。へぇ〜。」みたいに「参考資料」として参照する、という感じですね。
和英に頼りすぎて英作文を書くと、「日本人っぽい英語」を書いてしまう恐れがあるので、その和英に書いてある英語訳を自分なりに吟味してからでないと、安易に使うのは危険な気がします。
その和英に書いてあるものを「当てはめてみて」それが自然な英語として通るかどうかがわかるようになる、のがなかなか難しいことなんですよね。
それがナチュラルかどうかを見極めるための訓練として、自然で生きた英語にたくさん触れていかないといけない、ということです。
「これってちょっと変じゃない?」とわかる感覚は、その人が触れてきた英語の量に間違いなく比例すると思います。
後は、「英辞郎」も使っています。
これは「データベース」という感じで使っていて、新しい言葉を捜すのに便利です。
商品名などの固有名詞も多く載っています。
そういうものはネットで調べてもだいたいわかりますが、「すぐにパッとわかる」というのはやはりありがたいですね。
一般の辞書にあるような「用例、文法事項」はあまり詳しく書かれていませんので、「英辞郎だけ」では、「英文を”深く”解釈する」のは難しいと思います。
とりあえず、英語で書いてあることの「概要」がわかればよい、という方なら英辞郎だけで十分やっていけるし、実際ネットの英語を読む時は、英辞郎を使っていると便利なことは確かですね。
ただ、「本当の英語を読み取る力」を付けるためには、やはり伝統的な辞書が必ず必要になってくると思います。
「英辞郎」という辞書は、他の辞書と併用することを最初から想定されている辞書のように思います。
ですから、それぞれの用途に合わせて、辞書を併用したり使い分けたりしないといけない、ということですね。
英辞郎には、イディオムの語源について詳しく書いてあるものも多いですし、「今どきの言葉」もたくさん書いてあります。
そういう英辞郎の「特長」はどんどん使っていきたいですね。
英英辞典に関しては、私はロングマンをおすすめします。
ロングマンはお勧めしておられる方が多いので、私がいまさらここで説明することもないのですが、簡単な単語で語義が定義されており、とてもわかりやすいと思います。
これもたまたま本屋さんでいろいろ見ていて、ロングマンが合いそうだな、と思って買っただけなのですが、今では手放せなくなってしまいました。
私が持っているのは、
ロングマン現代英英辞典
LONGMAN Dictionary of Contemporary English (略称 LDOCE)
で、紙の分厚い辞書に、CD-ROM がついていました。
今はその CD-ROM をパソコンにインストールしたものを使っています。
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私はあまりオンラインの方を使ったことがないのですが、CD-ROM の方が機能が多彩なのではないでしょうか?
関連語のリンクを辿っていくことで、いろんな言葉をどんどん調べることができます。
調べる単語やフレーズも、「一字一句ドンピシャ」な言葉を入れなくても、「それらしいフレーズ」をボックスに入れてサーチすると、似たような言葉が検索結果として出てきますので、そこから探せばよいわけです。
CD-ROM 版は本当に「探し易い」ので、分厚い本の方はほとんど使っておらず、ただ飾ってあるだけです(笑)。
パソコンを立ち上げるのが面倒くさい時に見る程度でしょうか?(笑)
単語の綴りはイギリス方式が優先されているので、アメリカ英語に慣れた私にとっては「あれ?」と思うこともあるのですが、アメリカ英語についても大変詳しく触れられていて、語義の内容はイギリス方式に重点が置かれているようにも思いません。
ロングマンの中にもいろいろな種類があるようですから、アマゾンなどのレビューや、実際に本を手に取られて検討されたらよいかもしれませんね。
そういうメインで使う英英辞典と併用する形で、
オンラインの Merriam-Webster Online Dictionary や、Urban Dictionary も使っています。
ロングマンで見つからなかった時、あるいはロングマンの語義で納得できなかった時などにそれらを使っています。
英英辞典を使う時期、については、また近いうちに語ります。
私の経験から言うと、ある程度使いこなせるようになってから、つまり、英英辞典の語義の中に出てくる単語を再度調べなくても済むくらいの力がついてから、の方が、英英辞典を使うことによるメリットが大きいような気がします。
「英英辞典を使った方がいいよ」と数多くの方に忠告されながらも、つい最近までそれを実行に移せなかった私の言うことですから、そうとしか言えないのです(笑)。
最初からずっと英英辞典だけを使ってきた、それで実力をつけてきた、という方の意見は当然違うと思いますし、その方法が望ましいのは確かです。
私ももっと早くから英英辞典を使っていれば、もっと上達したんだろうなぁ、と思ったりもします。
でも、今現在の私の心境としては、
時期が来れば、自然に英英の方に手が伸びるようになってくる、
その時には、その英語の語義が頭にすんなり入ってくるようになる、
…私はそんな気がしています。
またそれについては詳しく話します。
(今日のポイント)
・辞書は用途に合わせて使い分ける。
人は性格や好みも違うので、どれが一番か、なんてことは私には言えません。
当たり前ですが、自分にとって使いやすいものが一番だし、慣れてきたらどれでも使いやすくなるのではないでしょうか。
・結局、その辞書に書いてあることを使いこなせるかどうかのセンスは、やはり本物の生きた英語にたくさんぶつかることで養われると思います。
辞書は必要不可欠なものですが、辞書だけに頼りすぎてはいけませんね。
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2007年09月29日
私は英和辞典をこう使った
今日は、Rach流DVD学習法に関する追加説明になります。
DVD学習法の最終段階「英語音声、英語字幕」で、「わからない部分を自分なりに調べる」ことが大切だ、と私は力説してきましたが、その「調べ方」について、具体的に書いてみます。
「調べる」というのは、辞書で、文法書で、自分のもっている英語関連の本で、ネットで…調べる、ということです。
私はこの「調べる」という最終段階で、たくさんのことが身に付くと思います。
それは、「生きた使える英語に実際にぶつかった」後で、それに関連する語彙や文法を「調べる」ことになるからです。
知識と実践を結びつける、と言うのでしょうか。
「この本で説明してあることは、こういうことか!」と「気付く」ことですね。
以下、具体的に場合分けをします。
・知らない単語、わからない単語
とにかく一度は辞書を引いてみましょう。
英英辞典が理想的ですが、手に負えないと思う方は、「まずは英和」でもよろしいのではないでしょうか?
私は最近、英英辞典をよく使うようになって、英英辞典を使う効果やメリットについては十分わかっているつもりです。
英英辞典を使いこなせるようになったら、英語力は格段に伸びる! それは断言できます。
そういう英英辞典の効用については別の機会に述べますが、今日、今さらのように「英和辞典」の話をしているのは、英和辞典にはいろいろな「情報」が書かれているからです。
英和辞典では、「その単語の日本語訳」を調べてそれでおしまい、という人も多いかもしれませんが、それ以外の情報にも目を向けましょう。
辞書に書いてある文法事項は、大変役に立ちます。
「文法」というより、「その単語の用法」と言った方がいいでしょうか。
例えば、
動詞の後に、to 不定詞が続くもの、-ing 形が続くもの、
目的語を二つ取れる、
他動詞でしか使わない、
人を主語にとらない、
などのその単語特有の特殊な用法を理解することができます。
動詞では、自動詞、他動詞に分類して、その構文が紹介されてもいます。
今回出てきた構文は、辞書に載っている構文のうち、
動詞+ that 節
動詞+目的語+ to 不定詞
動詞+目的語+原形不定詞
動詞+目的語+補語
…
などのうちのどれになるか、を見てみることで、そのセリフの構造がはっきりします。
日本語の意味さえわかれば、構文なんてどうでもいい、と言ってはいけません。
それではいずれ、頭打ちになってしまいます。
英単語を日本語の意味に置き換えるだけで意味が取れるのは、文章の構造が簡単な場合だけです。
構文を理解することが、英語を理解することだと思って下さい。
辞書で「その単語に関係する文法、用法」が例文と一緒に説明されていることで、「今回のセリフは、この例文とよく似ている」とか、「辞書の言うとおり、後ろには -ing 形が続いているな」と、その辞書に書いてある事柄が、本当の生きたセリフでも応用されていることを実感できる、その時始めて、その文法事項を理解できたと言える気がするのですね。
「○○という動詞の後には、-ing 形が続く」という知識として頭に入れておくだけでは、まだ使いこなすところまではいきません。
その文法知識を使った例文が頭の中で思い浮かぶようにならないといけませんよね。
やはり語学は「使えてナンボ」だと思うので、常に「生きた英語、それを使っている実例」と共に覚えないと意味がありません。
辞書の例文は、シンプルで一番典型的なものを使っている、という意味で大変覚え易いのですが、DVDで学ぶ場合は、「セリフ」がその「例文」に当たるわけです。
セリフは、そのストーリーの流れの中で、前後の文脈や状況がはっきりしています。
言った人の表情から、どういう気持ちでそれを言ったかもわかります。
実際に俳優が発音しているので、発音のお手本もあります。
イントネーションも、より人間味のこもった、実践的なものになっていますよね。
つまり、辞書の「典型的な例文」よりも、もっとたくさんのことがそのセリフには情報として詰まっていて、それを使って語彙や表現や文法事項を覚えることで、「身に付き易く、忘れにくく」なるのです。
また、類義語などにも注目してみて下さい。
丁寧な辞書では、よく似た意味の単語の意味を並べて、場合分けして説明してありますね。
「辞書が言うように、確かに今回はこういう状況だからこの動詞が使われている」と確認することで、他の動詞との違いが明確になります。
私はこのブログを始めるまでは、いわゆる「文法書」というものを持っていませんでした。
私がフレンズで学びながら得た文法知識というのは、辞書から学んだものが多かったのです。
「文法」とは、「構文」「語順」「各単語の用法」を体系的にまとめたものだと私は思っていて、だからこそ、辞書に書いてある用法や構文を丁寧に見ていくことで、文法力がついてきた、と思うのです。
フレンズのセリフ、という「実践英語」と結びつけることで、辞書からだけでもかなりのことが学べた、ということですね。
その他には、TOEIC の問題集をこなすことで覚えた文法もありますが、それも、「実際の問題をこなすことで文法を覚える」という方法であったために、「覚え易く、忘れにくい」という効果が得られたのだと思っています。
続きはまた1週間後にします。
(今日のポイント)
・使えるものは何でも使え!が私のポリシー(笑)。
英和と英英では、その「使い方」が異なります。
「私にはまだ英英は無理!」と思っている方は、英和を使ってもいいと思います。
そのかわり(笑)、その英和に書いてある重要な情報を貪欲に取り込んで下さい。
・文法だけを独立して学ぶより、実践英語と絡めて覚える。
文法書を読んで知識を蓄えることも大事ですが、その文法を自分で使えるように、「生きた英語」と結びつけながら覚えることが「英語を使える」ことに繋がります。
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DVD学習法の最終段階「英語音声、英語字幕」で、「わからない部分を自分なりに調べる」ことが大切だ、と私は力説してきましたが、その「調べ方」について、具体的に書いてみます。
「調べる」というのは、辞書で、文法書で、自分のもっている英語関連の本で、ネットで…調べる、ということです。
私はこの「調べる」という最終段階で、たくさんのことが身に付くと思います。
それは、「生きた使える英語に実際にぶつかった」後で、それに関連する語彙や文法を「調べる」ことになるからです。
知識と実践を結びつける、と言うのでしょうか。
「この本で説明してあることは、こういうことか!」と「気付く」ことですね。
以下、具体的に場合分けをします。
・知らない単語、わからない単語
とにかく一度は辞書を引いてみましょう。
英英辞典が理想的ですが、手に負えないと思う方は、「まずは英和」でもよろしいのではないでしょうか?
私は最近、英英辞典をよく使うようになって、英英辞典を使う効果やメリットについては十分わかっているつもりです。
英英辞典を使いこなせるようになったら、英語力は格段に伸びる! それは断言できます。
そういう英英辞典の効用については別の機会に述べますが、今日、今さらのように「英和辞典」の話をしているのは、英和辞典にはいろいろな「情報」が書かれているからです。
英和辞典では、「その単語の日本語訳」を調べてそれでおしまい、という人も多いかもしれませんが、それ以外の情報にも目を向けましょう。
辞書に書いてある文法事項は、大変役に立ちます。
「文法」というより、「その単語の用法」と言った方がいいでしょうか。
例えば、
動詞の後に、to 不定詞が続くもの、-ing 形が続くもの、
目的語を二つ取れる、
他動詞でしか使わない、
人を主語にとらない、
などのその単語特有の特殊な用法を理解することができます。
動詞では、自動詞、他動詞に分類して、その構文が紹介されてもいます。
今回出てきた構文は、辞書に載っている構文のうち、
動詞+ that 節
動詞+目的語+ to 不定詞
動詞+目的語+原形不定詞
動詞+目的語+補語
…
などのうちのどれになるか、を見てみることで、そのセリフの構造がはっきりします。
日本語の意味さえわかれば、構文なんてどうでもいい、と言ってはいけません。
それではいずれ、頭打ちになってしまいます。
英単語を日本語の意味に置き換えるだけで意味が取れるのは、文章の構造が簡単な場合だけです。
構文を理解することが、英語を理解することだと思って下さい。
辞書で「その単語に関係する文法、用法」が例文と一緒に説明されていることで、「今回のセリフは、この例文とよく似ている」とか、「辞書の言うとおり、後ろには -ing 形が続いているな」と、その辞書に書いてある事柄が、本当の生きたセリフでも応用されていることを実感できる、その時始めて、その文法事項を理解できたと言える気がするのですね。
「○○という動詞の後には、-ing 形が続く」という知識として頭に入れておくだけでは、まだ使いこなすところまではいきません。
その文法知識を使った例文が頭の中で思い浮かぶようにならないといけませんよね。
やはり語学は「使えてナンボ」だと思うので、常に「生きた英語、それを使っている実例」と共に覚えないと意味がありません。
辞書の例文は、シンプルで一番典型的なものを使っている、という意味で大変覚え易いのですが、DVDで学ぶ場合は、「セリフ」がその「例文」に当たるわけです。
セリフは、そのストーリーの流れの中で、前後の文脈や状況がはっきりしています。
言った人の表情から、どういう気持ちでそれを言ったかもわかります。
実際に俳優が発音しているので、発音のお手本もあります。
イントネーションも、より人間味のこもった、実践的なものになっていますよね。
つまり、辞書の「典型的な例文」よりも、もっとたくさんのことがそのセリフには情報として詰まっていて、それを使って語彙や表現や文法事項を覚えることで、「身に付き易く、忘れにくく」なるのです。
また、類義語などにも注目してみて下さい。
丁寧な辞書では、よく似た意味の単語の意味を並べて、場合分けして説明してありますね。
「辞書が言うように、確かに今回はこういう状況だからこの動詞が使われている」と確認することで、他の動詞との違いが明確になります。
私はこのブログを始めるまでは、いわゆる「文法書」というものを持っていませんでした。
私がフレンズで学びながら得た文法知識というのは、辞書から学んだものが多かったのです。
「文法」とは、「構文」「語順」「各単語の用法」を体系的にまとめたものだと私は思っていて、だからこそ、辞書に書いてある用法や構文を丁寧に見ていくことで、文法力がついてきた、と思うのです。
フレンズのセリフ、という「実践英語」と結びつけることで、辞書からだけでもかなりのことが学べた、ということですね。
その他には、TOEIC の問題集をこなすことで覚えた文法もありますが、それも、「実際の問題をこなすことで文法を覚える」という方法であったために、「覚え易く、忘れにくい」という効果が得られたのだと思っています。
続きはまた1週間後にします。
(今日のポイント)
・使えるものは何でも使え!が私のポリシー(笑)。
英和と英英では、その「使い方」が異なります。
「私にはまだ英英は無理!」と思っている方は、英和を使ってもいいと思います。
そのかわり(笑)、その英和に書いてある重要な情報を貪欲に取り込んで下さい。
・文法だけを独立して学ぶより、実践英語と絡めて覚える。
文法書を読んで知識を蓄えることも大事ですが、その文法を自分で使えるように、「生きた英語」と結びつけながら覚えることが「英語を使える」ことに繋がります。
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2007年09月21日
切れ目ごとに理解するクセをつける
今日は、昨日予告した内容と異なるのですが、「何故スクリプトではなくて、DVDの英語字幕を使うのか?」について語ります。
DVD学習法への質問で、「DVDで、Pause(一時停止)をしながら解釈したり調べ物をするのなら、いっそのことスクリプトを訳した方が早いという感じがする」というご意見をいただいたからです。
もちろん、結局のところは、スクリプトを読んで、そのセリフの意味が分かれば良いわけですが、DVDの英語字幕を一時停止するのには重要な意味があります。
それは、
ある一定の長さのセリフしか表示されない
ということです。
つまり、ものすごく長い文章のセリフをしゃべっている場合に、一時停止したひとつの画面では、その全文(ピリオドで文が終わるまで)が表示されない、ということですね。
「一つの文全部が表示されない状態で、意味を取るなんて無意味じゃないか。」と思われる方がおられるかもしれませんが、それは逆です。
文が終わるまで待つのではなく、その都度、その都度の文の切れ目ごとにきちんと頭の中でイメージ化されていないといけないのです。
英語を英語のまま理解する、ということは、英語を英語の語順で聞こえたままにイメージ化していくことです。
英語をナチュラルスピードで読む、聞く、ということは、「英語を短い切れ目ごとに理解していく」ということなのです。
文を最後まで読まなくても内容は理解できる、ということに気付かないといけません。
いえむしろ、最後まで読まないで、読んだところまでをきっちり理解した上で「次は何が来るか?」を意識しつつ、読み進めていく訓練が大切なのですね。
DVDの英語字幕では、だいたい2行分くらいしか表示されません。
その2行ごとに意味を取るクセをつけたいと思うから、DVDを一時停止するのです。
一例を挙げます。
私がフレンズに出てきた長いセリフでよく思い出すのが、これ。
フレンズ2-3その5 での、ロスに対するフィービーのセリフです。
Are you telling me that you are so unbelievably arrogant that you can't admit that there's a teeny, tiny possibility that you could be wrong about this? (あなたが「このことについて間違ってるかもしれないという可能性がほんのわずかならあるかも」ということを認めることができないほど、あなたはすごい傲慢だって言うわけ?)
that が4回も出てきて、英語特有の「付け足す」感覚も感じられるセリフだと思います。
これがDVD英語字幕ではどう表示されているかと言うと、
(画面1)
Are you telling me that you are
so unbelievably arrogant...
(画面2)
... that you can't admit that
there's a teeny, tiny possibility...
(画面3)
... that you could be wrong about this?
と、3つの画面に文章が分かれることになります。
一見、ブツギリに見えるこの3つのセリフ群を、その画面毎に意味を取る訓練をするのです。
この切れ目はでたらめにあるのではありません。
... がついていることからもわかるように、その部分で、気持ち程度ではありますが、音声の切れ目があります。
音声の切れ目は、すなわち意味の切れ目。
どんなに長い文章を話していても、その中には必ず、意味のまとまりがあり、まとまりごとに切れ目があります。
聞いている人間は、そのまとまりごとに意味を取っていかないといけない。
ピリオドで文が終わるまで…と思っていたら、とてもナチュラル・スピードにはついていけません。
実際は、その一つの画面に表示された英文の中においても、もっと小さな切れ目ごとに理解していっているはずです。
小さな切れ目ごとに解釈していくと、
(画面1)
Are you telling me that you are
so unbelievably arrogant...
あなたは言ってるの?→(その言っている内容は?)→あなたが信じられないほど傲慢だ(ということ)。
(画面2)
... that you can't admit that
there's a teeny, tiny possibility...
(その傲慢がどれほどかって言うと?)→あなたがあることを認められないほどに(傲慢だ)→(何を認められないのか?)→小さな、小さな可能性がある(ということ)。
(画面3)
... that you could be wrong about this?
(その可能性って?)→あなたがこの件について間違ってるかもしれない(という可能性)。
のような仕組みになるでしょうか。
(画面1)で、「あなたは自分がものすごい傲慢だって言ってるわけ?」という意味を取る。
(画面2)で、that が続くことで、その前の事柄を補足説明しているのだと知る。この場合は、arrogant の程度を付け足しの形で説明している。
(画面3)も同様に、that が補足説明をしていることを知る。この場合は、possibility の内容を説明している。
長い英文に対応できるようになるためには、文の区切りごとに理解し、次は何が来るのかと、意識を次へと向ける訓練が必要です。
上のピンクの部分が、「意識が次へと向いている」部分ですね。
英語を読むスピードが早い人も、最後まで読んだ後で、文の最初に戻ったりはしないはずです。
単語を左から右に読み進めていきながら、読んだ部分をまとまりごとにイメージ化していっている、だから、早いスピードで意味が取れるのです。
ナチュラル・スピードについていくのが大変だ、と思っている方は、上の例で示したようにセリフを区切った読み方をしていかれたら効果的だと思うので、面倒くさいとは思いますが、「DVD英語字幕の一時停止」をオススメしているわけですね。
(Rachからのお知らせ)
最終段階「英語音声、英語字幕」での「調べ方」について、場合分けして語る予定だったのですが、それは1週間後くらいにします。
(今日のポイント)
日本語の場合は、「…である」という結論部分が最後に来るので、最後まで聞かないとその内容が掴めません。
英語は、区切り区切りで意味が取れるようになっています。結論が最後に来るのに慣れている日本人は、意識して「その区切りごとに頭の中でイメージ化する」訓練をしないといけない、と思います。
(Rach からのお願い)
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DVD学習法への質問で、「DVDで、Pause(一時停止)をしながら解釈したり調べ物をするのなら、いっそのことスクリプトを訳した方が早いという感じがする」というご意見をいただいたからです。
もちろん、結局のところは、スクリプトを読んで、そのセリフの意味が分かれば良いわけですが、DVDの英語字幕を一時停止するのには重要な意味があります。
それは、
ある一定の長さのセリフしか表示されない
ということです。
つまり、ものすごく長い文章のセリフをしゃべっている場合に、一時停止したひとつの画面では、その全文(ピリオドで文が終わるまで)が表示されない、ということですね。
「一つの文全部が表示されない状態で、意味を取るなんて無意味じゃないか。」と思われる方がおられるかもしれませんが、それは逆です。
文が終わるまで待つのではなく、その都度、その都度の文の切れ目ごとにきちんと頭の中でイメージ化されていないといけないのです。
英語を英語のまま理解する、ということは、英語を英語の語順で聞こえたままにイメージ化していくことです。
英語をナチュラルスピードで読む、聞く、ということは、「英語を短い切れ目ごとに理解していく」ということなのです。
文を最後まで読まなくても内容は理解できる、ということに気付かないといけません。
いえむしろ、最後まで読まないで、読んだところまでをきっちり理解した上で「次は何が来るか?」を意識しつつ、読み進めていく訓練が大切なのですね。
DVDの英語字幕では、だいたい2行分くらいしか表示されません。
その2行ごとに意味を取るクセをつけたいと思うから、DVDを一時停止するのです。
一例を挙げます。
私がフレンズに出てきた長いセリフでよく思い出すのが、これ。
フレンズ2-3その5 での、ロスに対するフィービーのセリフです。
Are you telling me that you are so unbelievably arrogant that you can't admit that there's a teeny, tiny possibility that you could be wrong about this? (あなたが「このことについて間違ってるかもしれないという可能性がほんのわずかならあるかも」ということを認めることができないほど、あなたはすごい傲慢だって言うわけ?)
that が4回も出てきて、英語特有の「付け足す」感覚も感じられるセリフだと思います。
これがDVD英語字幕ではどう表示されているかと言うと、
(画面1)
Are you telling me that you are
so unbelievably arrogant...
(画面2)
... that you can't admit that
there's a teeny, tiny possibility...
(画面3)
... that you could be wrong about this?
と、3つの画面に文章が分かれることになります。
一見、ブツギリに見えるこの3つのセリフ群を、その画面毎に意味を取る訓練をするのです。
この切れ目はでたらめにあるのではありません。
... がついていることからもわかるように、その部分で、気持ち程度ではありますが、音声の切れ目があります。
音声の切れ目は、すなわち意味の切れ目。
どんなに長い文章を話していても、その中には必ず、意味のまとまりがあり、まとまりごとに切れ目があります。
聞いている人間は、そのまとまりごとに意味を取っていかないといけない。
ピリオドで文が終わるまで…と思っていたら、とてもナチュラル・スピードにはついていけません。
実際は、その一つの画面に表示された英文の中においても、もっと小さな切れ目ごとに理解していっているはずです。
小さな切れ目ごとに解釈していくと、
(画面1)
Are you telling me that you are
so unbelievably arrogant...
あなたは言ってるの?→(その言っている内容は?)→あなたが信じられないほど傲慢だ(ということ)。
(画面2)
... that you can't admit that
there's a teeny, tiny possibility...
(その傲慢がどれほどかって言うと?)→あなたがあることを認められないほどに(傲慢だ)→(何を認められないのか?)→小さな、小さな可能性がある(ということ)。
(画面3)
... that you could be wrong about this?
(その可能性って?)→あなたがこの件について間違ってるかもしれない(という可能性)。
のような仕組みになるでしょうか。
(画面1)で、「あなたは自分がものすごい傲慢だって言ってるわけ?」という意味を取る。
(画面2)で、that が続くことで、その前の事柄を補足説明しているのだと知る。この場合は、arrogant の程度を付け足しの形で説明している。
(画面3)も同様に、that が補足説明をしていることを知る。この場合は、possibility の内容を説明している。
長い英文に対応できるようになるためには、文の区切りごとに理解し、次は何が来るのかと、意識を次へと向ける訓練が必要です。
上のピンクの部分が、「意識が次へと向いている」部分ですね。
英語を読むスピードが早い人も、最後まで読んだ後で、文の最初に戻ったりはしないはずです。
単語を左から右に読み進めていきながら、読んだ部分をまとまりごとにイメージ化していっている、だから、早いスピードで意味が取れるのです。
ナチュラル・スピードについていくのが大変だ、と思っている方は、上の例で示したようにセリフを区切った読み方をしていかれたら効果的だと思うので、面倒くさいとは思いますが、「DVD英語字幕の一時停止」をオススメしているわけですね。
(Rachからのお知らせ)
最終段階「英語音声、英語字幕」での「調べ方」について、場合分けして語る予定だったのですが、それは1週間後くらいにします。
(今日のポイント)
日本語の場合は、「…である」という結論部分が最後に来るので、最後まで聞かないとその内容が掴めません。
英語は、区切り区切りで意味が取れるようになっています。結論が最後に来るのに慣れている日本人は、意識して「その区切りごとに頭の中でイメージ化する」訓練をしないといけない、と思います。
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2007年09月20日
英語字幕をリーディングする
DVDの音声と字幕(その2) のコメント欄 で、ご質問をいただきました。
私がやっている「Rach流DVD学習法」というのは(←恥ずかしい命名…笑)、「完全5段階」と「はしょる3段階」に分かれているのですが、どちらも最終段階は「英語音声、英語字幕」にして、意味を調べる、ということになっています。
(Rach流DVD学習法については、カテゴリー DVD学習法 をご覧下さい。)
その最終段階の「英語音声、英語字幕」を「理解する、調べる」という部分について、もう少し詳しく知りたい、というお話でした。
自分で「ここがキモ」だと思っているわりには、その過去記事での解説が、抽象的になっています。
そこで、あくまで「私の方法」にすぎないのですが、私がその最終段階で具体的にどうやっているか、について以下に解説したいと思います。
まず、私は手書きのノートは一切書きません。
全てパソコン上のソフトに書いています。(私が使っているのは、Microsoft の「メモ帳」)
(私が何故、手書きのノートを書かなくなったのか?については、フレンズ3-1その9 のコメント欄 で語っています。)
フレンズは人気ドラマなので、ファンがディクテーションして書き起こした、というネット上のスクリプト(transcripts)がいくつも存在します。
それをあらかじめコピペしておいて、そこに自分のメモを書き込むようにすると便利でしょうね。
(でも、私はこのブログを始めるまで、そのネットスクリプトの存在を知らなかったので、スクリプトがないとダメだ、ということでもないと思いますが。)
それを、「メモ帳」にコピーして、準備完了。
DVDを英語音声・英語字幕にして、英語字幕が出てくるたびに、必ず一時停止します。
(プレーヤーが壊れないように注意!…笑)
この段階では、音声、字幕共に英語になっていますが、神経を集中させるのは「字幕」の方です。
ここで英語音声にしていることにも意味があるのですが、それは別の機会に述べます。
ネットスクリプトには、typo (タイプミス)もあるので、ここでネットスクリプトと突き合わせしてもいいでしょう。(突き合わせは面倒くさいので、省いても構いません。)
そして、その英語のセリフを読んでみる。
それは試験のリーディング・セクションを読むように、洋書を読むように、「しっかり」読みます。
ここで読まないと、もう二度とこのセリフに出会わない、くらいの気持ちで!
そうじゃないと、それまでに、音声と字幕をいろいろ切り替えて見てきた意味がありません。
日本語でそのセリフのイメージを掴んだところで、その記憶が鮮明な間に、英語のセリフを確認する、という作業が大切なのです。
そして、その英語の「意味が取れたら」、それでオッケーだということで次に進みます。
意味が取れる、というのは、言っている内容がわかる、自分が日本語訳で見た時のイメージと違っていない、ということですね。
自分がわかったことをわざわざメモする必要はありません。
あえて、全てに自分なりの日本語訳をつける必要もありません。
英語で「意味が取れたら」それでいいのです。
自分で「わかる」と思う部分はさっさと流しましょう。
そして、自分が引っかかったところ、知らない単語、イディオムなどがあれば、それは必ず辞書で調べるようにします。
辞書は、英和か英英か?という話になると、話が長くなりそうなので、それは別の機会にします。
簡単に言うと、「英英が理想的だけど、無理だと思うなら、まぁ、英和でもいいんじゃないかな?」という何とも消極的な意見(笑)。
セリフの解釈にわからない部分があれば、つまり「意味が取れなければ」、手元の文法書に手を伸ばすなどして、できる限り調べてみましょう。
調べるに当たっては、「わからない部分があって当然だ」という気持ちで望みましょう。
今の自分にとってわからない部分、ひっかかった部分を一つ一つクリアしていこう、という気持ちですね。
その「調べ方」については、場合分けをして、具体的に説明したいと思っています。(明日の記事になる予定です。)
(今日のポイント)
・日本人が持つ「リーディング」のイメージで、英語字幕をじっくり読み込む。
ここでの「精読」が、私の英語学習の原点です。
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その最終段階の「英語音声、英語字幕」を「理解する、調べる」という部分について、もう少し詳しく知りたい、というお話でした。
自分で「ここがキモ」だと思っているわりには、その過去記事での解説が、抽象的になっています。
そこで、あくまで「私の方法」にすぎないのですが、私がその最終段階で具体的にどうやっているか、について以下に解説したいと思います。
まず、私は手書きのノートは一切書きません。
全てパソコン上のソフトに書いています。(私が使っているのは、Microsoft の「メモ帳」)
(私が何故、手書きのノートを書かなくなったのか?については、フレンズ3-1その9 のコメント欄 で語っています。)
フレンズは人気ドラマなので、ファンがディクテーションして書き起こした、というネット上のスクリプト(transcripts)がいくつも存在します。
それをあらかじめコピペしておいて、そこに自分のメモを書き込むようにすると便利でしょうね。
(でも、私はこのブログを始めるまで、そのネットスクリプトの存在を知らなかったので、スクリプトがないとダメだ、ということでもないと思いますが。)
それを、「メモ帳」にコピーして、準備完了。
DVDを英語音声・英語字幕にして、英語字幕が出てくるたびに、必ず一時停止します。
(プレーヤーが壊れないように注意!…笑)
この段階では、音声、字幕共に英語になっていますが、神経を集中させるのは「字幕」の方です。
ここで英語音声にしていることにも意味があるのですが、それは別の機会に述べます。
ネットスクリプトには、typo (タイプミス)もあるので、ここでネットスクリプトと突き合わせしてもいいでしょう。(突き合わせは面倒くさいので、省いても構いません。)
そして、その英語のセリフを読んでみる。
それは試験のリーディング・セクションを読むように、洋書を読むように、「しっかり」読みます。
ここで読まないと、もう二度とこのセリフに出会わない、くらいの気持ちで!
そうじゃないと、それまでに、音声と字幕をいろいろ切り替えて見てきた意味がありません。
日本語でそのセリフのイメージを掴んだところで、その記憶が鮮明な間に、英語のセリフを確認する、という作業が大切なのです。
そして、その英語の「意味が取れたら」、それでオッケーだということで次に進みます。
意味が取れる、というのは、言っている内容がわかる、自分が日本語訳で見た時のイメージと違っていない、ということですね。
自分がわかったことをわざわざメモする必要はありません。
あえて、全てに自分なりの日本語訳をつける必要もありません。
英語で「意味が取れたら」それでいいのです。
自分で「わかる」と思う部分はさっさと流しましょう。
そして、自分が引っかかったところ、知らない単語、イディオムなどがあれば、それは必ず辞書で調べるようにします。
辞書は、英和か英英か?という話になると、話が長くなりそうなので、それは別の機会にします。
簡単に言うと、「英英が理想的だけど、無理だと思うなら、まぁ、英和でもいいんじゃないかな?」という何とも消極的な意見(笑)。
セリフの解釈にわからない部分があれば、つまり「意味が取れなければ」、手元の文法書に手を伸ばすなどして、できる限り調べてみましょう。
調べるに当たっては、「わからない部分があって当然だ」という気持ちで望みましょう。
今の自分にとってわからない部分、ひっかかった部分を一つ一つクリアしていこう、という気持ちですね。
その「調べ方」については、場合分けをして、具体的に説明したいと思っています。(明日の記事になる予定です。)
(今日のポイント)
・日本人が持つ「リーディング」のイメージで、英語字幕をじっくり読み込む。
ここでの「精読」が、私の英語学習の原点です。
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2005年07月19日
DVDの音声と字幕(その3)
DVDで英語を学習する場合、毎回のエピソードの単語やフレーズを完璧に覚えたりする必要はありません(そもそも不可能かと)。
単語を調べるのは大切なプロセスですが、知らない単語が出てきたからといって、それを単語帳にして覚える、とかは必要ないでしょう。
フレンズで一度聞いたことあるけど、その後、出会ったことのない単語は、実際、たっくさぁーんあります。
ひとまず、英語を解釈する段階まで終われば、次のエピソードに行きましょう。
エピソードが進み、シーズンが進んでいくうちに、「あ、これ前にも聞いた(調べた)単語だな。」とか、「このフレーズ、よく出てくるよね。」とか、何となく記憶に残っていくものです。
そういう記憶に残るほどよく出てくる表現は、使いやすい、また聞く機会の多い表現だと言えます。
前回までにお話しした"くどい"5段階のプロセスを「はしょる」には、以下のようにしてはどうでしょうか。
1. 英語音声、字幕なし
2. 日本語音声、英語字幕
(2007.9.19 追記)
この 2. の段階については、「日本語音声、日本語字幕」の方がいいかもしれません(実際に私もそうしています)。
その理由については後述していますので、お好きな方を選んで下さい。
(追記はここまで)
3. 英語音声、英語字幕でわからないところを調べる。
少なくとも、この3段階は必要だと思います。
(その後、もう少し、そのエピソードで耳を慣らしたいと思うのであれば、英語字幕を出した状態で、リピートモードでリスニングしましょう。私はせっかちなので、どんどん先へ進みましたが。)
2.の段階については、日本語字幕も重要なんですけどねぇ。
でも、日本語は、字幕か音声かどちらかを選べと言われると、情報量の多い(文字数の多い)、さらにニュアンスの伝わりやすい音声で、イメージ作りをした方がいいのかな、と思うのです。
(ただ、英語のダジャレなどは、英単語に日本語訳のふりがなをふってあることの多い字幕の方が、わかりやすいかもしれません。
吹き替えは、完全に日本語の別のダジャレに変わっていることがあります。)
ここで大事なことは、「ニュアンス」「イメージ」です。
英語を英語として理解する、ということは、英語のセリフを「日本語に置き換えるのではなく」、観念的にイメージで捉える、ということなのです。
いつかは忘れましたが、以前、文藝春秋で(いきなりお堅い本を出してブログを高尚に見せようとしてるわけではありません(笑))、日本人にとっての英語、みたいな特集があり(はっきりしたタイトルは忘れました)、キヤノンの御手洗冨士夫社長(だったと思う)が、こんなことを書いておられました。
「英語に慣れてくると、ある話題について、"英語で聞いたんだったかな、それとも日本語で聞いたんだったかな"、とどちらの言語で聞いたかが思い出せなくなる。」と。
「英語を英語のままで理解する」、というのはこういうことだ!、と、その時感じました。
くどいくらいの5段階のプロセスで聞いていると、本当に英語と日本語が交錯してくるのですが、同じシーンを、英語で聞いたり、日本語で聞いたりしているうちに、そのニュアンスが一致してくるのです。
それも、セリフとしてまとめて聞いているので、逐一、英単語を日本語に訳していくのではなく、セリフとしてそっくりそのまま日本語のイメージに置き換わるので、別のドラマで同じ英語のセリフを聞いたときに、そのセリフの意味、それに込められている感情などがパッと思い浮かぶようになるのです。
フレンズの英語セリフに慣れてくると、英語でしゃべっていても、聞いている方は、頭の中では吹き替えでしゃべっているかのように聞こえてくるのです。
大袈裟と思われるかもしれませんが、慣れてくると、本当に、「さっきのギャグ、英語で聞いたんだっけ? 日本語で聞いたんだっけ?」とか、「あれ、このギャグ、さっきも聞いたよな。あぁ、そうか、英語で聞いたんだった。」というふうに思えるようになるのです。
「生意気なこと言うな!」とパソコンの前で怒っていらっしゃる方もおられるかもしれません。
でも、この感覚は、ある程度英語が理解できる方にとっては、かなり実感できるものだと思います。
エンパス(超能力者)の人が、他人の頭に直接イメージを送る、というようなことがありますが(スタートレックの見過ぎ、ですよね?)、その場合も、けっして「言葉」を送っているわけではなく、感情やビジュアルを相手に伝えているのでは?
大切なのは、置き換えた"言葉"ではなく、"イメージ"なのです。
この"はしょらない"5段階を、私はしばらく続けながらエピソードを進んでいきましたが、そのうち、早く先のエピソードに進みたいのと、じれったいのとで、はしょるようになりました。
「英語音声、字幕なし」を最初にするのは、絶対に変えませんでしたが、だいたい筋が理解できているのであれば、話の細かい筋を再確認するために、(前に書いたはしょる2.の「日本語音声、英語字幕」の代わりに)「日本語音声、日本語字幕」にして、まとめて日本語に置き換え(こんな見方してる人は少ないと思うけど)、最後に「英語音声、英語字幕」にして、調べる、という風になりました。
調べる単語も、だんだん減ってくるものです。
そのエピソードのトピックにより、普段はあまり知らないような単語が出てくることもありますが、それ以外の日常会話は、本当に調べる必要がなくなります。
エピソードによっては、辞書の助けを借りないで済んだものもあるくらいです。
長い連載(?)になりましたが、以上が私のDVD学習法でした。
また、皆さんの学習法も教えて下さると嬉しいです。
次回は、またフレンズの解説に戻ります。
(Rachのお願いです)
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単語を調べるのは大切なプロセスですが、知らない単語が出てきたからといって、それを単語帳にして覚える、とかは必要ないでしょう。
フレンズで一度聞いたことあるけど、その後、出会ったことのない単語は、実際、たっくさぁーんあります。
ひとまず、英語を解釈する段階まで終われば、次のエピソードに行きましょう。
エピソードが進み、シーズンが進んでいくうちに、「あ、これ前にも聞いた(調べた)単語だな。」とか、「このフレーズ、よく出てくるよね。」とか、何となく記憶に残っていくものです。
そういう記憶に残るほどよく出てくる表現は、使いやすい、また聞く機会の多い表現だと言えます。
前回までにお話しした"くどい"5段階のプロセスを「はしょる」には、以下のようにしてはどうでしょうか。
1. 英語音声、字幕なし
2. 日本語音声、英語字幕
(2007.9.19 追記)
この 2. の段階については、「日本語音声、日本語字幕」の方がいいかもしれません(実際に私もそうしています)。
その理由については後述していますので、お好きな方を選んで下さい。
(追記はここまで)
3. 英語音声、英語字幕でわからないところを調べる。
少なくとも、この3段階は必要だと思います。
(その後、もう少し、そのエピソードで耳を慣らしたいと思うのであれば、英語字幕を出した状態で、リピートモードでリスニングしましょう。私はせっかちなので、どんどん先へ進みましたが。)
2.の段階については、日本語字幕も重要なんですけどねぇ。
でも、日本語は、字幕か音声かどちらかを選べと言われると、情報量の多い(文字数の多い)、さらにニュアンスの伝わりやすい音声で、イメージ作りをした方がいいのかな、と思うのです。
(ただ、英語のダジャレなどは、英単語に日本語訳のふりがなをふってあることの多い字幕の方が、わかりやすいかもしれません。
吹き替えは、完全に日本語の別のダジャレに変わっていることがあります。)
ここで大事なことは、「ニュアンス」「イメージ」です。
英語を英語として理解する、ということは、英語のセリフを「日本語に置き換えるのではなく」、観念的にイメージで捉える、ということなのです。
いつかは忘れましたが、以前、文藝春秋で(いきなりお堅い本を出してブログを高尚に見せようとしてるわけではありません(笑))、日本人にとっての英語、みたいな特集があり(はっきりしたタイトルは忘れました)、キヤノンの御手洗冨士夫社長(だったと思う)が、こんなことを書いておられました。
「英語に慣れてくると、ある話題について、"英語で聞いたんだったかな、それとも日本語で聞いたんだったかな"、とどちらの言語で聞いたかが思い出せなくなる。」と。
「英語を英語のままで理解する」、というのはこういうことだ!、と、その時感じました。
くどいくらいの5段階のプロセスで聞いていると、本当に英語と日本語が交錯してくるのですが、同じシーンを、英語で聞いたり、日本語で聞いたりしているうちに、そのニュアンスが一致してくるのです。
それも、セリフとしてまとめて聞いているので、逐一、英単語を日本語に訳していくのではなく、セリフとしてそっくりそのまま日本語のイメージに置き換わるので、別のドラマで同じ英語のセリフを聞いたときに、そのセリフの意味、それに込められている感情などがパッと思い浮かぶようになるのです。
フレンズの英語セリフに慣れてくると、英語でしゃべっていても、聞いている方は、頭の中では吹き替えでしゃべっているかのように聞こえてくるのです。
大袈裟と思われるかもしれませんが、慣れてくると、本当に、「さっきのギャグ、英語で聞いたんだっけ? 日本語で聞いたんだっけ?」とか、「あれ、このギャグ、さっきも聞いたよな。あぁ、そうか、英語で聞いたんだった。」というふうに思えるようになるのです。
「生意気なこと言うな!」とパソコンの前で怒っていらっしゃる方もおられるかもしれません。
でも、この感覚は、ある程度英語が理解できる方にとっては、かなり実感できるものだと思います。
エンパス(超能力者)の人が、他人の頭に直接イメージを送る、というようなことがありますが(スタートレックの見過ぎ、ですよね?)、その場合も、けっして「言葉」を送っているわけではなく、感情やビジュアルを相手に伝えているのでは?
大切なのは、置き換えた"言葉"ではなく、"イメージ"なのです。
この"はしょらない"5段階を、私はしばらく続けながらエピソードを進んでいきましたが、そのうち、早く先のエピソードに進みたいのと、じれったいのとで、はしょるようになりました。
「英語音声、字幕なし」を最初にするのは、絶対に変えませんでしたが、だいたい筋が理解できているのであれば、話の細かい筋を再確認するために、(前に書いたはしょる2.の「日本語音声、英語字幕」の代わりに)「日本語音声、日本語字幕」にして、まとめて日本語に置き換え(こんな見方してる人は少ないと思うけど)、最後に「英語音声、英語字幕」にして、調べる、という風になりました。
調べる単語も、だんだん減ってくるものです。
そのエピソードのトピックにより、普段はあまり知らないような単語が出てくることもありますが、それ以外の日常会話は、本当に調べる必要がなくなります。
エピソードによっては、辞書の助けを借りないで済んだものもあるくらいです。
長い連載(?)になりましたが、以上が私のDVD学習法でした。
また、皆さんの学習法も教えて下さると嬉しいです。
次回は、またフレンズの解説に戻ります。
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