2011年10月07日

「銅メダル英語」をめざせ!を読んで

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今日は、書評記事となります。
最近読んだ本、
「銅メダル英語」をめざせ! 発想を変えれば今すぐ話せる (光文社新書)
のレビューになります。

この本は、新聞広告でそのタイトルを見た時に「面白そうな本だな」と思い、近いうちに読もうと思っていた本ですが、実際にその本を買って読もうと思ったきっかけは、
人気書評ブロガー smooth さんのブログ、マインドマップ的読書感想文 での以下の書評記事でした。
【裏ワザ?】 『「銅メダル英語」をめざせ! 発想を変えれば今すぐ話せる』 林 則行

そのレビューの内容が興味深かったので早速読んでみた、ということです。

smooth さんの記事を読んで何より興味をそそられたのが、

…本書ではそれ以上の「銀メダル英語」「金メダル英語」を目指す方のための勉強法も収録されています。
詳しくは本書の第6章「銀メダル、金メダルをめざす人のために」をご覧頂くとして、教材として推奨されていたのが、お馴染みの『フレンズ』。


という部分。
そうなのです、私もおすすめの『フレンズ』が、林さんの『「銅メダル英語」をめざせ!』でも推奨されている!のですね。

そして、smooth さんの記事を読んでさらに嬉しかったのが、

フレンズDVDのジャケット画像の下に、
そして、フレンズを観るなら、こちらのブログもお忘れなく。
という言葉と共に、拙ブログへのリンクをはって下さっていたことです。
コメント欄でも、
私にとっては、『フレンズ』=Rachさんのブログ、と言ってもいいくらいですので、
との温かいお言葉も頂戴し、大変光栄で嬉しく思っております。
smoothさん、いつも温かいお心遣い、ありがとうございます!

林さんの本の全体的な内容については smoothさんの書評記事をご覧になっていただくとして、私の今日のレビューでは、『フレンズ』をおすすめして下さっている箇所を中心に、私の認識と共通するところが多い部分について、語らせていただきたいと思います。

『フレンズ』について語られているのは、p.207 から始まる
第6章 銀メダル、金メダルをめざす人のために
という章です。

p.220 6-2 笑いながら耳を鍛える
の中で、
空前の大ヒットドラマが最高の教材
わかるまでは字幕を見ないのがコツ
コメディーは最高の教材だ
おすすめのDVDはこれ

というタイトルで、テレビドラマを見て英語を学ぶ方法について語っておられます。
その「おすすめのDVD」として、p.227 で林さんが挙げておられるのが、『フレンズ』なのです。
おすすめする理由はとにかく笑えること」とのことで、その理由にも大いに共感を覚えました。

ちなみに、『フレンズ』以外のおすすめとして、『24 (TWENTY FOUR)』も挙げておられます。
実は私も最近、『24』の初期のシーズンを見始めたのですが(現在はシーズン2の後半を視聴中)、やっぱり噂に違(たが)わず面白いですね。
『フレンズ』と違い、作品の性質上、どうしてもアクションシーンなどが多くなる関係で、「英会話」的なセリフが少なくなってしまうのでは?と最初の頃は危惧していたのですが、実際に何話か見続けていると、ドラマの中で交わされる会話は結構しゃれていて面白いことがわかってきて、英語学習にも向いているなと思えました。
ジャック・バウアーは置かれている状況も状況ですし、彼自身、生真面目すぎるくらいの人なので、あまりジョークを言うチャンスもありませんが(笑)、例えば、CTU(テロ対策ユニット)でのジャックの上司に当たるジョージ・メイソンのセリフは、皮肉ながらもクスッと笑ってしまうものも多く、気づけばジョージのセリフばかりをメモっている自分を発見したりもします(笑)。

林さんは、「空前の大ヒットドラマが最高の教材」の中で、次のように書いておられます。

みなさんが作品を選択するなら、世の中の評判が空前に高いものをおすすめします。英語の教材として長い間付き合っいくわけですから、「ちょっとおもしろい」という程度ではすぐに飽きてしまいます。「早く続きが見たい」と思うくらいおもしろい作品を探してください。大好きなら、「細部まで理解したい」という気持ちになるでしょう。

「早く続きが見たい」「細部まで理解したい」という気持ちはまさに、私が『フレンズ』を使って英語を学ぶ原動力となってきたものです。
やはり「知りたいという欲求」がなければ、深くは学べないと思うのですね。

また、「わかるまでは字幕を見ないのがコツ」の中で、そのタイトル通り、最初は字幕を出さずに見る方法を推奨しておられます。
林さんは、「洋画ファンというだけではリスニングができるようにならないのは、最初から字幕を見てしまうからです。」という意見を述べられていますが、私もその意見に同感です。

私のおすすめする Rach流DVD学習法では、「完全5段階」でも「はしょる3段階」でも、第1段階は必ず、「ネタバレ禁止、英語音声、字幕なし」で見ることをおすすめしており、それが自分の学習法のキモだと思ってもいるわけですが、それは「音、プラス映像」だけで、英語のセリフの内容がわかるかどうかを自分自身で確認する必要があると強く思っているからです。
内容理解のヒントになるような、日本語字幕・日本語音声という情報はカットして、「ネイティブが見ているように見る」ことで、自分のわからない部分、つまり弱点が見えてくるはず、という考え方ですね。
その件については、過去記事で一つの例えとして、「家で TOEIC の問題集を使ってリスニングの問題を解く時に、先に解答編の英文スクリプトや日本語訳を読んでから取り組む人はいない。ドラマで英語を学ぶ時も、私は同じやり方をしているということ」などと語ったこともありましたが、つまりはそういうことで、「最初から字幕を見てしまう」=「答えをあらかじめ知った状態で見ている」→「わかったとしても、それが自分の実力かどうかわからない」、それではいつまで経っても自分の弱点がわからない、ということだと思うのです。

最初の段階が「字幕なし」というところは、私の学習法で大切な部分なので、最近、自身の学習法を掲載していただいた「THE21」や「クーリエ・ジャポン」の記事の中でも、そこは強く主張させていただきました。(掲載していただいた件については、以下の過去記事で触れています)

2011年08月10日の記事 THE21で紹介されました!
2011年09月24日の記事 クーリエ・ジャポンで紹介されました!

欧米の金融機関で金融のプロとして活躍されている林さんのような方が、「金メダル英語」をめざすための教材として『フレンズ』を挙げて下さったことは、『フレンズ』のブログを6年以上やってきた私としては、本当に嬉しいことでした。

林さんのこのご本は、「話す」こと、「スピーキング」に重点を置いて語られています。
スピーキング力を高める方法を語る場合、どうしても「とにかくネイティブと話せ、話す機会を増やせ」という方向に話が進んでしまいがちですが、この本では「通じる英語」という部分にポイントを置いて語られています。

タイトルの「銅メダル英語」をめざせ!というのは、「銅メダル英語」ができればそれで十分だから、それ以上は学ぶ必要はない、という意味ではありません。
まずは「銅メダル英語」から始めて、「しゃべれる」「通じる」という体験を重ねることで、さらなる英語力の飛躍も望める、という考え方なのですね。
「しゃべれない、話せない」と思っている人も、「発想を変える」ことで、結構話せて通じることに気づける、そのためのヒントを林さんはこの本で提示してくれています。
日本人はどうしても「話す」ということに億劫になってしまいますが、そういう人もこの本を読めば、「話す」ことはそれほど怖くない、と思えるようになる気がしました。
「話す」ことに一歩踏み出せないでいる方は是非、この本をご覧になっていただければと思います。


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posted by Rach at 15:17| Comment(4) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年08月10日

THE21「英語勉強法特集」レビュー

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Twitter 上で、PHP研究所『THE21』9月号「英語勉強法特集」のレビュアーを募集されていました。
「THE21」の Twitter はこちら。
PHP研究所「THE21」編集部 (the21ed) on Twitter
そのレビュアーに応募したところ、早速、見本誌を送っていただきました。ありがとうございます!
今日はその「英語勉強法特集」についてレビューを書かせていただきます。

「THE21」9月号の目次データはこちら。
THE21 雑誌 PHP研究所

表紙には、大きな文字で、
海外経験ゼロでも英語ができる人はどのように勉強したのか?
と書かれています。
その「海外経験ゼロでも」という部分がやはり、多くの日本人英語学習者の興味をひきつけるんだろうなぁ、と思いながら読みました。
私も「海外経験なしでも、英検1級、TOEIC満点(990点)取れました」というのをブログのキャッチフレーズとして使っているので、同じ状況で英語を身につけた方の方法には、非常に興味があります。

その「国内だけで英語をモノにした人」の勉強法、としては、p.27 に登場されている、有子山博美さんの「海外ドラマ&映画のDVDで学習派」に大いに共感を覚えました。
英語字幕を活用して「生の英語」を習得」と紹介されている部分も、私がこれまでやってきて、今もこのブログ上で行っている Rach流DVD英語学習法と同じスタンスだからですね。
今回のレビューでは、私の方法と一番近い有子山さんの勉強法を中心に書かせていただきますが、他の方の勉強法もそれぞれ説得力のあるものばかりです。
そこは実際に「THE21」を手に取って読んでいただければ、と思っています。

有子山さんは、留学しないで、英語の超★達人!―国内でネイティブ並みの英語力を身につける方法 という本を出版されています。
私と同じように「海外経験なし」で英語を身に付けた方として、ずっとその存在が気になっていました。
私も Twitter を始めるようになって、有子山さんとお話させていただけるようになったことは、Twitter を始めて良かったな、と思えた理由の一つです。
有子山さんの Twitter はこちら。
有子山博美(ROMY) (romyscafe) on Twitter

今回の「THE21」のレビューの件も、有子山さんの Twitter で、「THE21 のレビュアー募集」の tweet を RT されていたのを見て知ったわけですから、今、この記事を書いているのも、有子山さんと知り合えたから、なのですね。

TOEICの問題がゆっくり聴こえるように」ということも書いてありますが、それは本当にそうだと思います。
「生の英語」であるドラマや映画の方が、リスニングはずっとずっと難しいです。
私が TOEIC のリスニングで満点を取れたのも、それよりも聞き取りが難しいドラマの英語で聞き取る訓練をしていたからなのは間違いありません。

日本人が英語ができるようになりたい、と思う理由として、「映画やドラマを字幕なしで理解し、楽しめるようになりたい」を挙げる人も多いですよね。
ですから、実際に映画やドラマなどの生きた教材を使って学ぼうとしている人も多いはずです。
でも結局、全然わからない、難しい…と思ってやめてしまう方も多いですよね。
拙ブログの過去記事、普通に映画を見ているだけでは… (私が著書で訴えたかったこと その1) で書いたことがあるのですが、その作品をエンターテインメントとして、英語音声にして(悪く言えば)ただぼーっと見ているだけでは、そこから多くのことを学ぶことはできません。
大切なのは映画やドラマで触れた「生きた英語、生の英語」を、自分で辞書を調べるなりして、自分の中できっちり確認する、という作業を行うことです。
有子山さんもその記事の中で以下のように書かれています。
英語字幕で観ながら、知らない単語やフレーズが出てきたら一時停止をしてメモし、辞書で意味を必ず確認します。そのままにしておくと、永遠にわからないままなので

私のRach流DVD学習法も、「英語字幕を一時停止して意味を確認する」という部分は全く同じです。
私は専業主婦になってから、32歳で英語のやり直し学習を始めて、もうかれこれ10年弱、DVD学習法を続けているわけですが、その時からずっと「英語字幕を確認する」という作業は必ず行っています。

おそらく、DVDを使って英語を身に付けてこられた方は、多かれ少なかれ同じ作業を行っているはずです。
そういう確認作業なしに、ただ流れている音声を繰り返し聞いているだけでは、本当の深いニュアンスは理解できないし、ましてやそれを自分で使えるようには到底なりません。
音声を文字の形できちんと確認し、自分の中で消化し吸収していくことで、「海外で毎日生活している人と同じ」と言っても過言ではないくらいの多くのことが学べる、と今の私は思っています。
海外で生活していれば、もちろん日本にいるよりもずっと多くの英語を浴びることになります。
ですが、ただ「大量の英語を浴びる」だけではだめで、その英語を自分が使える言語として理解する作業が必ず必要になってくるわけですね。
例え毎日英語で生活していても、その英語を深く理解しようという意識を持たずにいれば、「何となくわかるレベル」にとどまってしまう気がします。
日本にいながらでも、その生きたセリフの意味を「言葉」としてより深く理解しようとすることで、浴びる量の少なさを十分カバーできるようになると思うのです。
昔の私は、自分に海外経験がないことで、海外経験の豊富な方に対して「とてもかなわない」と感じることもありました。
が、今ではそういう気持ちはほとんど感じなくなりました。
日本にいながらでも、日本語のドラマと同じような感覚で英語のセリフを楽しみ、英語のジョークに笑えるようになったからですね。
私がブログの宣伝文句に使っている、「英検1級、TOEIC満点」という肩書きは、これはあくまでも資格であって、それが私の英語力の全てを示しているわけではありません。
海外経験のない私が、アメリカのドラマのセリフを解説するというブログをもう5年間も続けてこられたのは、そういう「資格としての英語力」ではなく、「DVDで学ぶことで、私は英語がここまで理解できるようになった、英語のジョークに笑えるようになった」という「自分の中での実感」があったからです。
そういう自分の中にある自信は、何よりも自分を勇気付けてくれます。
これからもこのやり方でずっと英語に触れていけば、もっともっと英語力が伸びるはずだ、という希望を与えてくれるのです。

英語学習法には、人それぞれに合ったやり方、というのがあります。
ですから私は人に自分のやり方を押し付けるつもりはありません。
また、それぞれが求める英語力というのも異なるので、それに合わせた学習法を選ぶことも必要です。
まずは自分がどういう英語力をつけたいのか?をしっかり見極めることが大切ですね。
TOEIC で高得点を目指すことと、映画やドラマの英語を理解することとは、ベクトルがかなり異なります。
いろいろな目標がある中で、「映画やドラマの英語を理解できるようになりたい」というベクトルで英語を学ぼうとしている人は、やはり実際にDVDなどを使ってセリフから学ぶのが、一番スタンダードで、かつ一番の近道であるはずです。

私はビジネスパーソンではないので、英語を学ぶ必要性というのは「全く」と言っていいほどありません。
私はただ、「海外ドラマの英語を楽しみ、理解できるようになりたい」と思って、英語のやり直し学習を始めただけです。
と同時に、TOEIC で高得点を取ることも目標にしましたが、それは、英語学習において何らかの目に見える形での「ものさし」があった方が励みになるかな、と思ったからですね。

海外ドラマの英語を理解する、というのは、なかなかはっきりした形で結果が出るものではありませんから、その結果を数字として表してくれる TOEIC を一つの指標として使っていた、ということです。
私の場合はその両方を同時に行うことで、どちらかの結果に失望することなく、うまい具合にバランスを取りながら、ここまで英語学習が続けてこられたのだと思っています。

今回の特集の p.59 に「楽しみながら英語力が身につく教材」として、「超字幕」がオススメされています。
超字幕については、私も、「超字幕」先行体験記 というレビューを書かせていただきました。
超字幕ではいろんな作品が取り上げられているのですが、その数あるタイトルの中で、p.59 の写真で使われているのが「フレンズ」なんですねぇ〜。
こういうブログを書いている人間として、何だかとても嬉しかったです。

また、今回の9月号には、カリスマ英語講師の竹岡広信先生、安河内哲也先生の「分野別速習法」も載っています。
拙ブログでも、竹岡先生については、
ドラゴン桜のモデル、竹岡広信先生
安河内先生については、
安河内哲也先生の「できる人の勉強法」
という記事を書かせていただいたことがあります。
そういうカリスマ講師の先生方のアドバイスはやはり参考になりますよね。
これは直接、じっくり読んでいただければと思います。

今回の特集の p.11 に、
本特集に登場された方はみな、「英語がなければ、今日の自分はない」と口を揃えていた。
という言葉が書かれています。

今回の特集では、各界で活躍されている著名人の方々のインタビューも載っていますが、出版社から直接、見本誌を送っていただく形でそういう本のレビューを書くことができるようになった自分、ブロガーRach に対して、「英語がなければ、今日の自分はない」と私もはっきり言うことができます。

私の世界を大きく広げてくれた「英語」に対して私は心より感謝しています。
そしてこれからも英語を学び続けていきたいし、英語を「楽しく」学べる人がもっともっと増えて欲しいと思っています。
自分の学習法に不安を持っている人は、広く素直にいろんな方の意見を聞いて、その中から自分に合ったものを選んでいかれるといいですね。
いろんな人の意見から「いいとこどり」をするのもアリでしょう。
私はまさに「ええとこどり」するタイプですが、学習においてはそういう柔軟性も必要ですね。
英語学習についていろいろな不安を感じている方も多いと思いますが、今回のこの特集を読んだ多くの方が、「自分にあった英語勉強法」を見つけられますように…と心から願っています。

以上、自分の経験や過去記事と絡めて(絡めすぎ…?笑)、「THE21」の英語勉強法特集についてのレビューを書かせていただきました。
特集に登場された皆様、そして「THE21」の関係者の皆様、本当にありがとうございました。


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posted by Rach at 11:30| Comment(0) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2010年05月13日

「Twitterで英語をつぶやいてみる」を読んで

石原真弓先生の「Twitterで英語をつぶやいてみる」を読みました。

Twitterで英語をつぶやいてみる (生活人新書) (生活人新書 320)
Twitterで英語をつぶやいてみる (生活人新書) (生活人新書 320)

過去記事 「Twitter英語術」を読んで でご紹介した、晴山陽一さんとクリストファー・ベルトンさんのご共著、Twitter英語術 と合わせて、この2冊があれば、Twitter で英語を発信するための準備はバッチリ!だと言えます。

まず、真弓先生の Twitter はこちら。
石原 真弓 (mayumi_ishihara) on Twitter

真弓先生は、#twinglish というハッシュタグ(hashtag)を考案され、多くの英語学習者が、Twitter 上でそのハッシュタグを使い、英語で tweet しています。
私も英語で tweet する場合に、そのハッシュタグを何度も使わせていただきました。
そのハッシュタグを使うことで、また別の方との会話が広がるのです。

(参考までに私の Twitter も…笑)
南谷三世 (m_rach) on Twitter

この本では、本当に全く白紙の状態から、英語での tweet を始め、それをだんだん楽しんでいく過程を、順を追って丁寧に説明されています。

すぐに使える有用なフレーズも満載で、「はじめまして」「フォローありがとう」と言ったような基本的なフレーズから、自分の予定や決意を語ったり、感謝やお詫びの気持ちを表したりと、さまざまな文例が、たくさんのバリエーションと共に載っています。
そういう言葉をどんどん積極的に使っていくことで、「自分の言葉」になっていくのですね。

p.24 に「他の人から見られる可能性がある、という適度な緊張感もちょうどいいと思います」という真弓先生の言葉があるのですが、私もそれには大いに共感します。
やはり、言葉というのは、「相手に自分の考えや気持ちが伝わってナンボ」のものだと思うのですね。
だから、「誰かが読んでくれるかも」と思えることで、その読んでくれた人が理解できるように、その人にわかってもらえるようにと書こうとする…そういう気持ちが自分の英語力を上げてくれるのだと思います。

また、真弓先生は、多くの方に対して、非常に丁寧に返信を返して下さっています。
真弓先生からお返事をもらえると、またそれが英語での tweet を続ける励みにもなりますね。
(いつもありがとうございます、真弓先生!)

私はいつも自分のブログで、人気海外ドラマ「フレンズ」を使って、生きた英語をインプットしています。
「このセリフ、そっくりいただきぃ!」と思えるような洒落たセリフ、面白いセリフにもたくさん出会います。
そういうものは、実際に同じような状況で使えるようになって初めて「自分のもの」となるのですね。

やはりインプットは大事だと思うので、これからも続けていくつもりですが、Twitter を始めたことで、これからはそれを「実際に使ってみる」機会も少しずつ増やしていけたらな、と思っています。

このブログを始めてもうすぐ5年、ブログの投稿件数は、この記事で、1424件目となります。
それに比べて Twitter は、始めたのが9日前の5月4日、ツイート件数は何とまだ 67 (少なっ! しかも、日本語でのツイートもかなりある…笑)
そんな Twitter 初心者の私が、あーだこーだ言ってもいまいち説得力に欠けますが、でも、やっぱりこれだけは言えます。
怖がらずに、気負わずに、気軽に英語を発信しようとする気持ちが、自分の英語力を高める結果に繋がることは間違いない!と。

どうしても日本人は間違いを恐れてしまいがちですが、まずは一言、口からすっと出てくるようになることが大事ですね。
そうしてどんどん tweet していって、そして、Twitter 上で「生きた英語」にどんどん触れていって、「あぁ、英語ではこんな風に表現するんだぁー」ということに「気づき」、自分の英語をもっともっと自然なものに「修正」していく…そういうことの積み重ねが、自然な英語の使い手への道だと思っています。

私はインプットの方法として、海外ドラマを使った英語学習法をお薦めしていますが、いつも私が口癖のように言っていたのは、
Watching your favorite dramas over and over again makes your English better & more natural.
ということでした。

Twitter を始めて約1週間の私は今、こんな風にも言えます。
Tweeting in English and communicating with a lot of people on Twitter makes your English better & more natural.

まずは英語で発信してみること、そして Twitter 上で多くの人と交流することで、「相手にわかってもらえる英語」が使えるようになってくるはずだと信じています。

皆さんも是非、#twinglish のハッシュタグを使って、どんどん英語をつぶやいてみて下さい。
そして、相手の言うことが英語でわかる楽しさ、相手に英語でわかってもらえる喜びを是非感じて下さいね。

最後に真弓先生のお言葉をお借りして。
Keep enjoying #twinglish!


(Rach からのお願い)
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2010年05月04日

「Twitter英語術」を読んで

晴山陽一さんとクリストファー・ベルトンさんのご共著、「Twitter英語術」を読みました。

Twitter英語術 (じっぴコンパクト新書)
Twitter英語術 (じっぴコンパクト新書)

お二人のオフィシャルサイトはこちら。
晴山陽一さん オフィシャルサイト
クリストファー・ベルトンさん オフィシャルサイト

そしてお二人の Twitter はこちら。
晴山陽一 (Y. Hareyama) (y_hareyama) on Twitter
Christopher Belton (beltonwriter) on Twitter

今回は、晴山さん、ベルトンさん、ご両人のサインと手書きメッセージの入ったご本を送っていただきました! とっても光栄で嬉しいです。ありがとうございます!

さて、この本はタイトルの通り、今、話題の Twitter で英語を発信することについて書かれた本です。
これだけ話題になっているので、私も以前からかなり気にはなっていました。
が、なかなか始めるきっかけがなかったんですよね。
半年くらい後にでも、おもむろに始めよっかなー?とぼんやり考えていたのですが、せっかく晴山さんとベルトンさんがこのような興味深い本を書かれたので、私もこのタイミングで始めちゃおう!と決心しました。
…ってことで、私の Twitter はこちら。
南谷三世 (m_rach) on Twitter

まだ tweets は少ないですが、まぁこれからぼちぼちと(笑)、あせらずマイペースでやってみたいなと思っています。

「Twitter英語術」の p.8 の説明にあるように、「本書に登場する5人のキャラクターのアドレスは Twitter 上に現実に存在し、読者は各キャラクターのタイムラインを実際に読むことができる」という「仕掛け」があります。
中心人物は、山下啓太さんアンジェラ・クローフォードさん
ベルトンさんの Twitter には、@beltonwriter/list というリストがあります。
このリストでは「Twitter英語術」の5人のキャラクター全ての tweets をまとめて読むことができるようになっています。
「リストをフォロー」すれば、ご自分の Twitter のリストに加えることもできます。
興味のある方は是非、そのリストもご覧になって下さい。

この本の魅力は、そういう面白い仕掛けがある、ということはもちろん、本に載っているそれぞれの tweets が、自分が英語で tweet する際の、素晴らしい例文集にもなっている、ということです。
英語の tweets を書かれたのはベルトンさん。作家としても活躍されているベルトンさんですから、安心して参考にできますよね。(「安心して参考にできる」お手本があるかないか、は英文ライティングにとって、とても重要なことです。)
晴山さんがつけておられる翻訳と語句注もわかりやすいです。
また、Twitter で使われている英語の表現、用語、略語などの説明も豊富で、まずこの本を読んでみることで、実際に Twitter に英語で参加するための準備も整う、という感じですね。
英語をアウトプットする機会がないから、Twitter で英語で発信することに興味がある、という方も多いでしょう。
そういう方は是非、まずこの本を読んでいただいて、「Twitter でやり取りされている英語の雰囲気」を掴んでいただきたいと思います。

また、この本では、
「英語 Twitter のコツ」 (MINORI さんに聞く)
という column があります。
そこでは、MINORI さん がどのように Twitter で英語を発信してきたか、それによってどれほど世界が広がったか、ということについて丁寧に説明されています。
これから英語 Twitter を始めたいけど一抹の不安を感じている方にとっては、大変参考になるコラムだと思います。

最後になりますが、この本の中で、「フレンズ」についての言及が2箇所あります。
(前にも書きましたが、ベルトンさんも「フレンズ」のファンなのです。)
とても嬉しかったので紹介させて下さい。

p.59 If she is, "Hi, baby! How yoooooo doin'?" :-)
もし読んでいたら、「やあ、彼女! 元〜気?」 <連続ホームコメディ『フレンズ』のジョーイの物まねで>


p.160 I used to love sit-coms when I lived in America. My favorites were Seinfeld and Friends.
アメリカに住んでいた頃、僕はシットコムが好きだった。お気に入りは『となりのサインフェルド』と『フレンズ』だった。


"How you doin'?" は、フレンズ4-13その5 でも取り上げた、Joey's pick-up line 「ジョーイのナンパのセリフ」ですよね。
フレンズファンにはお馴染みのこのフレーズが登場しているのも嬉しいですし、そういう有名なフレーズをお遊びで気軽に使えたりするところも、Twitter の魅力だと言えそうです。

英語が上達するコツは、自分がいいな、面白いなと思ったフレーズをどんどん使ってみることでしょう。
140文字という文字数制限があるわけですから、1つの tweet は短くても構わない。その中で、自分が覚えたちょっとしたフレーズを混ぜてみることで、どんどん英語の使い方を覚えていける気がします。


So don't hesitate to make the first move!
Why don't you tweet in English with me?
I'm really looking forward to seeing you guys in Twitterland!
When I find you, you know what I'm going to say to you? Yes, "How you doin'?", of course!


(Rach からのお願い)
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2010年03月24日

「捨てる英語勉強法<リスニング編>」を読んで

井上大輔さんの「捨てる英語勉強法 <リスニング編> ネイティブ英語は海外ドラマで学ぼう」(三修社)を読みました。
そのご本で私の著書や私のこのブログのことをご紹介下さっている、ということで、三修社のご担当者の方が、私に本を送って下さいました。ありがとうございます!

アマゾンではこちら(↓)。
捨てる英語勉強法 <リスニング編> ネイティブ英語は海外ドラマで学ぼう
捨てる英語勉強法 <リスニング編> ネイティブ英語は海外ドラマで学ぼう

井上さんのご本の中で、拙著 シットコムで笑え! 楽しくきわめる英語学習法 については、「英語字幕を出す順番」の話の中で、3人の著者のうちの1人として、例に挙げて下さっています。
また、アメリカンジョークのお話の中で、「『フレンズ』のアメリカンジョークを解説したブログ」として、拙ブログの URL を紹介していただきました。
大変光栄で嬉しいです。ありがとうございます!

私個人の本やサイトを紹介して下さった以外にも、『フレンズ』というドラマのことが何度も何度も登場します。
そこも、『フレンズ』のセリフを解説したこういうブログを書いているブロガーとしては、とっても嬉しいところです。
井上さんのご本の p.115 に「海外ドラマリストアップ」としてドラマがいくつか紹介されていますが、その”1番目”に挙げられているのも『フレンズ』(!!)
井上さんによる解説には、「英語もわかりやすく、ドラマで英語を勉強したいと思っている人が最初に使うのにぴったり」とあります。
Totally! 「まったくその通り!」
そんな風に言っていただけると、フレンズに特化したブログを5年近く続けてきた甲斐もある、というものです。

p.95 にも、「海外ドラマを使って英語を勉強している人に人気の『フレンズ』の場合」という記述があります。
p.128 でも、『フレンズ』や『フルハウス』などのホームドラマをオススメされていて、
特殊な状況が舞台になっているドラマに比べ専門用語やスラングが少ない
日常用語が多いので、覚えた英語をそのまま普段の生活で使えるという利点
などがオススメの理由として挙げられています。

また、「知ってドラマを10倍楽しむ英語フレーズ」というコラムが各章の間に挿入されているのですが、そこに出てくるフレーズは、フレンズを使って学習している方にはお馴染みのものばかり。
受験英語時代には全く知らなかったフレーズ、でもフレンズで英語学習をするようになってからは何度も耳にしたフレーズが満載で、「あぁ、井上さんも、私と同じように海外ドラマで英語を学ばれたんだなぁ」ということがよく実感できます。

また、井上さんのご本を読んでいて共感できるなぁ、と思うのは、
p. 22 「資格試験の英語と話し言葉の英語は質的に異なります」という部分。
p. 23 資格試験で高得点も取って、かつネイティブの英語がわかるようになるためには、資格試験の英語とは別に、ナチュラルな英語を勉強する必要があるのです。

これについては全くその通りですね。
私も「TOEIC の点数を伸ばすにはどうすれば良いか?」と尋ねられたら、TOEIC という試験に特化した勉強をすべきだ、と答えます。

拙ブログでも、「TOEIC などの試験で高得点を取ることと、海外ドラマのセリフを理解することとは、ベクトルが違う」ということを自分でよく言っています。
シットコムを字幕なしで見てネイティブと同じように笑えるようになったのは、TOEIC で900点超えをしたからでも、満点を取れるようになったからでもないのです。
「海外ドラマを教材にして英語を学んできたから、海外ドラマの英語で笑えるようになった」というごく自然な流れなのですね。

p.86 では、「効率の良さを追求していると、詰め込み学習、単なる暗記になり、勉強がつまらなくなる」という話が書いてあります。
ではどうすればいいか? その答えとして井上さんは、

p.87 勉強を面白くするためには、意図的に寄り道をするムダの多い「詰まる」勉強法を行えばいいのです。そうすることで、英語学習が単なる暗記ではなく、ドラマを楽しみながら自然と身につけた英語を自分なりに整理していく知的冒険のプロセスに変わります。

「知的冒険」、いい言葉ですね。
私も、井上さんのおっしゃる「知的冒険のプロセス」を楽しんでいるつもりです。
私は元々、「いつまでに、TOEIC で何点取らないといけない!」というようなプレッシャーから英語を始めたわけではなく、ただ、「英語を理解したい、映画や海外ドラマを英語で普通に楽しめるようになりたい」という気持ちから始めただけでした。
ですから誰かに強制されなくても、「どうしてこの英語がこういう日本語になるんだろ?」と思っていろいろ調べたくなってしまうのですね。
私にとっては答えを見つける過程そのものが楽しい。だから、最終的に答えが見つからなくてもそれはあまり気にならないのです。
調べる過程で出会ったさまざまなことが自分の英語力を少しずつ高めてくれているのを身をもって感じているから、最終的に答えに到達できなくても、そこで不安になることはありません。

必要な知識だけを素早く身に付けることや、存在する答えに早く行きつくことだけを目標にするような風潮は日本ではいつまで経ってもなくならないようですが、私の中ではそういう考え方は、いつまでも「受験生の時のノリ」を引きずっているようで、あまりいい気持ちがしません。
大人になってから何かを学ぶ場合は、もっと学ぶプロセスを楽しめる気持ちを持って学んでいきたいと思うのですね。
私は本を読む時も、「本を読む」という行為そのものを楽しみたいので、速読などには全く興味がありません。
知識を素早く仕入れることが目標なのではなく、読書というひとときを楽しみながら、著者とじっくり対話したいと思うのです。
英語学習もそれと同じで、「使えるフレーズを短期間でできるだけたくさん覚える」という「暗記」には全く興味がありません。
ですから、私の英語学習には、「何かを暗記するための時間」というものがそもそも存在しません。
全く同じことを何度も繰り返すのは、私にとっては苦行なので、そういう行為は性に合わないのです。
私が提唱する「Rach流DVD学習法」では、「はしょる3段階」という、字幕や音声を切り換えながら3回見るという行為はありますが、それぞれの段階で得る情報が違うので、「全く同じ行為を繰り返す」のとは別物だ、という認識です。
必要だと思える段階をこなし、フレンズをシーズン1じっくり見てきたら、その中での頻出表現は自然に記憶に残っていくだろう、という学び方なのですね。

昨今のように、「就職・昇進のために英語の資格が必要」という風潮が強まれば強まるほど、それは受験生に与えられるプレッシャーと同じものになってしまい、プロセスを楽しむ余裕がなくなってしまう、英語という語学を学ぶ喜びそのものが失われてしまうようで、とても寂しい気がします。
自分の母国語以外の言葉で、他言語の人とコミュニケーションできるなんてとても素晴らしいことなのに、いつまでも「資格としての英語」という、受験英語のベクトルの延長上で英語が語られているようで、こんなことでは英語嫌いの日本人を増やすだけなのではないか、とも思えます。
現状では、「英語なんて話せなくてもいい、ただ、TOEIC の点数さえ上がれば」みたいなことを考えている人もたくさんいるのでは?と思えるほど、多くの人がその資格試験に翻弄されているような気がしますね。
「自分は英語学習を”楽しんでいる”余裕なんかない。ただ TOEIC の点数さえ上がってくれれば」と願っている方は、海外ドラマを使った英語学習は間違いなく「回り道」でしょう。

井上さんも、冒頭で以下のように書かれています。

p.12 「この本で紹介している方法は、短期間で結果が出るものではありません。
ドラマを使った勉強法は、楽しみながら勉強しているうちにだんだんと効果が現れるという、漢方的な勉強法です。
短期間での効率的な英語学習を目指す人にも、この本はお薦めできません。英語力を伸ばすプロセスを楽しみたいと考える人がこの本を読むようにしてください。

「漢方的」という表現は当たっているなぁ、と思います。

ずっと続く日本の「英語学習ブーム」のような流れの中で、いろいろな宣伝文句に踊らされずに学んで行こうとするならば、まずは、「どういう英語力をつけたいのか?」をはっきりさせておく必要があるでしょう。
「短期間で英語の資格を取りたい」のか、「海外ドラマや映画の英語が理解できるようになりたい」のかで、学習法は変わってきます。
受験勉強と同じで、資格試験が目標ならば、それに合った勉強をすべきです。
受験生の時も、マークシート試験しか受けない科目の場合は、記述問題の勉強をする必要などありませんでした。
それと同じことで、TOEIC なら、公式問題集や、TOEIC の傾向をよく研究してある問題集にたくさん取り組んで、問題を TOEIC のスピードに合わせてテンポ良く解いていくスキルを磨くのが、一番手っ取り早く確実な方法ですね。
そして、海外ドラマなどを理解したいというのであれば、実際に海外ドラマを見てみるしか方法はありません。
生きた英語であるセリフをたくさん浴びないことには、それを理解する感覚は身につかないからです。

自分が目指す英語力は何か?をまずはよく考えてから、人が示す学習法というものに取り組むようにしたいですね。
求めるものと違う方向性の学習法を選んでしまっては、時間とお金の無駄になってしまう恐れがあります。

井上さんは御著書で、入門編、初級編、中級編、上級編に分けて、海外ドラマを使って英語を学ぶ段階を説明して下さっています。
それは実際に、井上さんの本を読んでいただければ、と思います。

井上さんの本の帯にあるように、
映画やドラマの英語がちょっとわかったら、かっこよさそう!と思いつつも勉強には手をつけていない
というような方が、井上さんの「捨てる英語勉強法」を読んで、実際に海外ドラマを使った英語学習を始めて下されば嬉しいな、と思います。
そして、その中の何パーセントかの方が、私がイチオシしている「フレンズ」を選んで下されば、さらに嬉しいことだと思います。
少しでも多くの方が、「いやいや英語を学ばされている」のではなく、「自分から進んで英語を学ぶ」という楽しみに気づいて下さればいいな、と願っています。


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2009年07月13日

「英語らしい発音は、音読でこそ身につく。」を読んで

晴山陽一さんの最新刊、「英語らしい発音は、音読でこそ身につく。」がアスク出版さんより刊行されました。
アスク出版のご担当者の方が、私にその最新刊を送って下さいました。ありがとうございます!

アマゾンではこちら(↓)。
英語らしい発音は、音読でこそ身につく。
英語らしい発音は、音読でこそ身につく。

晴山陽一さんのオフィシャルサイトはこちら(↓)。
作家・英語教育研究家 晴山陽一オフィシャルサイト

今日はその晴山さんの御本を読ませていただいた感想について書いてみたいと思います。

1年前、拙ブログで、晴山さんの「英語ベストセラー本の研究」(幻冬舎)の書評記事を書きました。
晴山陽一氏の「英語ベストセラー本の研究」を読んで(その1)
その本の中で晴山さんは「音読」の効果と効用を強調されていました。
今回の「英語らしい発音は、音読でこそ身につく。」は、その「音読」学習法の実践編にあたります。

この本のまえがきにあたる部分のタイトルは、「英語は、発音よりリズム!
その中に、この本のテーマが書かれていました。

英語の発音は、個々の母音や子音の練習も大事だが、それ以上に、英語特有の強弱のリズムが重要だ!

まさにその通りですね。

晴山さんのサイトの ■コラム20■ 《英語らしい発音は、音読でこそ身につく。》序文 に、「日本人の英語が外国人には日本語にしか聞こえない」ことを笑いの種にしたジョークが載っています。
英語が日本語に聞こえてしまう最大の理由、それが「リズム」なのですね。

そういう日本人の弱点を克服するためのトレーニング本として、この本に載っている例文は、強く読む部分を太字で印刷してくれています。
例文を読む際に、強弱を意識しないではいられない仕組みになっている、ということです。

強弱をつけたリズムが大切、ということは、フレンズのような「生きた英語」のセリフを解釈している時に強く実感することです。
セリフの意味を捉えるのに、どこが強調されているか、が大きな意味を持つからですね。

I can do it. と、I can't do it. の聞き分けは、can か can't かを聞き取るのではなく、I can DO it. か、I CAN'T do it. かの違いです。
音そのものよりも、そういうリズムや強弱で英語を聞く訓練ができていないといけません。
いえむしろ、英語とはそういう言語であることをまずはちゃんと認識していないといけません。
リスニングというのは、個々の音を全て聞き漏らさないようにすることではなく、文全体を聞いた時に、強く発音された重要な「内容語」がポンポンポンと聞いた順番で頭に入ってくるかどうかで決まるような気がします。

日本人である我々も、英語を音として口から出す場合、リズムや強弱を強く意識しないといけない、ということです。
そのリズムや強弱は、やはり何かのお手本を聞くことで学ぶより他ないのですね。

カラオケで歌を歌う場合でも、必ずオリジナルの歌手の歌う歌が、頭の中にお手本として入っているはずです。
少しでもうまく歌おうと思えば、その歌手の歌いまわし、ブレスやビブラートを真似たりしますよね。
英語をうまく、ネイティブっぽく発音しようと思えば、それと同じことをするのは当然です。
なのに、それを真似する人があまりいないのは、もちろん恥ずかしいのもあるでしょうが、「かっこよく聞こえるかどうかだけの問題、かっこいい英語かそうでないかだけの問題」だと思っている人が多いから、のような気がします。
日本人の話す英語ですから、「ネイティブのようなかっこいい英語」でなくてもいい、ということで、ネイティブの発音を真似ることを最初から放棄している人が時々おられるようですが、ネイティブの話す英語の強弱やリズムを真似しないと、ネイティブには意味が取りにくい、それこそ日本語をしゃべっているように思われてしまう、という「実質的なマイナス点」があることを見逃している人が多いように思います。
意味が通じなければ、言葉を発している意味がありません。

私は元々、「帰国子女に間違われるような発音ができたら、超かっこいい!」みたいな非常にミーハーな気持ちで、32歳から英語のやり直しを始めた人間なので、ネイティブっぽい発音をすることに対してとても憧れを持っていました。
だから、誰かに言われなくても、ネイティブの発音を意識して真似るようにしていたし、ネイティブの発音の特徴を掴むように常に意識していました。
私自身は今でもあまり発音がうまくないのでえらそうなことはいえませんが、ネイティブの発音を意識して真似ることが大切だ、という考え方は間違っていなかったと思うのですね。
ミーハーな気持ちが、良い結果を生むこともあるわけです(笑)。
TOEIC のリスニングで満点を何度か取れたのも、そういう「リズムで聞く耳」ができているからだろう、と自分では思っています。

リスニングをする時は、ネイティブの吹き込んだものにやたらとこだわる人が多いですが、それはただ耳を慣らすだけのものではないのです。
自分が実際に発音練習をするための最高のお手本なのですね。
映画やドラマの英語がかっこいい!と思うのであれば、その俳優さんを真似て自分もそのセリフを言ってみなければ、もったいないです。


この本の例文は、晴山さんのご親友である英国人作家クリストファー・ベルトンさんが書き下ろされたものだそうです。
ベルトンさんのオフィシャルサイトはこちら(↓)。
Christopher Belton Official Web Site: 作家・翻訳家 クリストファー・ベルトン

CDに吹き込まれているネイティブのナレーションもとても美しいです。
男性と女性があるのもありがたいですね。
(やはり、自分の同性の人の方が真似しやすい、というのはあるでしょう。歌を歌うときもそうですが)

付属CDは、各英文が2回ずつ収録されています。
トレーニング用のCDには、例文の後に、我々が音読するための空白時間を設けてあるものが多いですが、このCDにはその空白時間はありません。
実際にCDに合わせて音読してみたのですが、英文を1回読んだ後、同じ長さの空白時間があるよりも、今回のCDのように、2回文章を繰り返してくれる方がいいな、と感じました。
「1回目−よく聞く、2回目−CDに合わせて音読」や「1回目も2回目もCDに合わせて音読」など、自分のレベルに合わせて練習内容を変えられるからです。
また、リズムの感覚を養うために、聞き流しをすることを考えても、空白の時間があるよりも、その分、ネイティブの英語をたくさん聞くことができる方がありがたいように思います。

英語を聞く時も読む時も、リズムを強く意識すること。
この本を通じて、英語における強弱のリズムの重要性を多くの人が認識して下さるようになることを祈ります。


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2009年06月20日

「超字幕」先行体験記

ソースネクストさんの「超字幕」というソフトの先行体験をさせていただきました。
「超字幕」の公式サイトはこちら(↓)。
超字幕.com

英語学習用に作られたソフトで、英語学習者として「便利だな〜」と思う機能がいろいろ搭載されていて、大変興味深かったです。

以下、先行体験させていただけることになった経緯を説明した後、このソフトを実際に使ってみた感想を書きたいと思います。
(長い記事になってしまいました。申し訳ありません。)

6月13日(土)の日経新聞朝刊「ビジネスダイジェスト」の記事で、この「超字幕」というソフトが発売されることを知り、面白そうだな、と興味を持っていました。
その数日後、以前にメールのやり取りをさせていただいたことのある、
超有名書評ブログ 俺と100冊の成功本 の聖幸さんから、「超字幕という英語学習用ソフトが出るそうですが、Rachさんなら興味があるのでは?」というメールをいただいたのです。
「興味あります!」とお返事したところ、「超字幕」ご担当の方に私のことを紹介して下さって、今回、このように「先行体験」させていただけることになった、ということです。(聖幸さま、そして「超字幕」ご担当者の方、ありがとうございます!)
その聖幸さんの書かれた「超字幕」の記事はこちら(↓)。
俺と100冊の成功本:「超字幕」を使ってみた:好きな映画がもっと好きになるよ

6月19日発売の第1弾、17タイトルの中から1つ好きなものを選ぶことができたので、私は「ゴースト ニューヨークの幻」を選ばせていただきました。
製品は USBメモリ版とダウンロード版があり、私は郵送していただいた USBメモリ版をインストールしました。

「超字幕」の便利な機能
このソフトには英語学習に特化したソフトとして、いろいろな「売り」があります。
超字幕.com にも、詳しい機能説明が書いてあります。

私が英語学習者として特にありがたいな、と思ったのは、

1. 「英語字幕+日本語字幕」の同時表示ができる
2. 「左右分割」(左に映画のシーン、右に字幕)表示をすると、セリフの前後の字幕をスクロールして見ることができる
3. 字幕をダブルクリックすると、直接そのシーンにジャンプしてセリフが再生できる
4. 「お気に入り字幕」の画面で、単語の検索ができる

という部分でしょうか。

まず、1. の、英語字幕と日本語字幕を同時に表示できる、というのは、「これまでありそうで、なかった」ものですね。
DVD の場合は、日、英どちらかの字幕を選択しなければなりませんので、同時表示は不可能でした。

実際に、英語字幕と日本語字幕を並べたものを見てみるとよくわかるのですが(公式サイトの「機能説明」では、フォレスト・ガンプの例を使って、その同時字幕がどんなものかを見せてくれています)、英語と日本語の字幕を並べることで、英語のセリフの意味を素早く直感的に理解できるように思います。
DVD だと、一つのセリフの両方の字幕を確認するためには、「英語字幕を見る→巻き戻す→日本語字幕に切り替える」という作業をしなければなりません。
実際問題として、一つ一つのセリフごとにそんなことをしていたら埒(らち)が明かないので、DVD の場合だと、ある程度の長さを見た後で、字幕を切り替えるしか方法はありません。
それが、「超字幕」の場合は、字幕としてすでに両方を表示してくれている。
こまめに巻き戻して字幕を切り替えなくても、1つのセリフごとに両方の字幕を確認できるのは、とてもありがたいです。

2. は、まるでネットスクリプト、あるいは印刷された脚本を読むような感覚で、英語字幕(+日本語字幕)をスクロールして読める、という機能です。
これまでは、映像とスクリプトは別物で、映像を見ながらスクリプトの該当箇所を探し、それと付き合わせる、という作業が必要でした。
それが、映像とスクリプトが完全にリンクしていて、今見ている映像のスクリプトがすぐ横に表示されているわけです。

そしてそこで、面白いなと思えるセリフに出会った時は、そのセリフをダブルクリックすると、そこからそのセリフの場面が始まるという仕組み、それが、3. です。
これは画期的ですね。

私のようなブログを書いている場合、あるエピソードのあるセリフを確認したいと思った時、ネットスクリプトなどでそのセリフを探すのは、検索機能を使えばそれほど時間はかかりません。
が、スクリプトのどの辺りに出てくるセリフかわかった後、DVD で該当シーンを探し出すのが、結構面倒くさいんですよ(笑)。
それが瞬時で出来るのはとても便利です。

映画やドラマで英語を学ぶ場合、CD のようにただ音声だけを聞く、本を読むようにスクリプトの文字だけを読む、のでは、映像のある題材を使って学んでいる意味がありません。
セリフを文字化したスクリプトを読みながら、「実際の場面でそのセリフが話されている様子を”聞く、見る”」ことがとても大切なのですね。
実際にそのセリフが使われている様子を見ることで初めて、そのセリフの使いどころや微妙なニュアンスがわかるのです。
そういう意味でも、スクリプトと映像が連動している、ということは、ほんとに便利だな、と思います。

4. は、気になる単語を検索したら、その単語が使われているセリフの一覧が表示できる、という機能です。「お気に入り字幕」の機能で、「検索文字を入力」の箇所に単語を入れ、「検索」ボタンを押すと、検索結果が瞬時に表示されます。
その結果もまた、実際の映像とリンクしていて、そのセリフを瞬時に音声と映像で確認することができます。

get で検索すると、日常会話で頻出する基本単語 get がどういう形で使われているかがわかります。
また、映画「ゴースト」は、口座(account)にまつわる話が多いので、account という単語を検索すれば、「口座番号、口座開設、口座解約」などの account を使った基本フレーズをまとめて確認することもできます。

また、この映画のキーワードとなる言葉が、劇中でどのように登場しているかもわかりますね。
(「ゴースト」の内容を知らない方にはネタバレになってしまいますが)
以前、YNさんのブログ Ten Thousand Leaves の記事、映画『ゴースト』 で、サムの ditto 「同じく」という言葉がキーワードになっていることを知りました。
ずっとそのセリフを確認したいと思っていたのですが、今回ようやくそのセリフを確認することができました。
サムがゴーストになったことを信じられないモリーでしたが、ditto という言葉で、サムがゴーストとして自分のすぐそばにいる、ということに気付く、とても重要な言葉です。
それがいくつかのシーンで使われているのを、一度にまとめて確認できる、というのが嬉しいですね。
ditto のニュアンスをより深く理解することができます。


上に挙げた4つの他にも、字幕の単語にマウスを当てると意味が表示される「ポップアップ辞書」機能もあります。
いちいち辞書を調べるのが面倒くさいという方も多いでしょうから(笑)、知らない単語が出てきた時にマウスを当てるだけで意味が表示されるというのは便利ですね。


「超字幕」と DVD との比較
「超字幕」というソフトは、映画まるまる1本入っているので、内容(コンテンツ)としては映画の DVD と同じです。
違いは「日本語音声(吹替)」が入っていないことでしょうか。
私は「日本語で言うとこういう感じ」というセリフのニュアンスを掴むために、DVD の「日本語字幕・日本語音声」の両方を利用していますが、「英語学習で日本語音声は使わない」という人も多いようなので、吹替が入っていないことを納得できていれば、それで問題ないと思います。

「超字幕」の「ご注意」に明記されていますが、
「本製品に表示される日本語訳の字幕は映画用日本語字幕のため演出として部分的に意訳・省略されています。また英語字幕は英語の音声と一致しない場合があります。」
ということはきちんと認識しておいた方がいいですね。
つまり、日本語字幕は、英語のセリフの直訳ではない箇所もある、ということ、そして、英語のセリフも一字一句もれなく拾ってあるのではなく、英語字幕では省略されている部分もある、ということです。
(これは、映画の DVD でも同じことが言えます。)

「意訳されている部分がある、直訳ではない部分がある」ということで、日本語字幕を英語学習に使うことを疑問視される方もおられるのですが、そのように日本語字幕で直訳できない部分、というのは、英語を解釈するのが非常に難しい部分なのです。
そういう部分は、「へぇ、こう訳してあるのか…」と思って、最初の段階ではあまり深入りしない方がいいかもしれません。
ネイティブが娯楽として見ている映画は「容赦のない英語教材」なので、ノンネイティブである日本人の我々が「すべてを完全に」理解するのはとても難しいのです。

日常会話で頻出する基本フレーズこそ、英語字幕と日本語字幕のズレが少ないものです。
まずはそういう一言フレーズを自分の中にたくさん蓄積していくことが大切なのですね。
Thank you. や Good morning. のように、いちいち日本語に訳さなくても直感的にそのニュアンスが理解できる言葉を増やしていくことが大事です。
そういう基本フレーズがある程度聞き取れるようになってきて初めて、「意訳」された難しいパートの本当のニュアンスを追求できるレベルになったと言えるのです。

私がいつも言っていることですが、「生きた英語」を学ぶのであれば、完璧主義はやめましょう。
「わからない」ことは、「今はわからないもの」として流すことが大切です。
一つの作品を見ながら、少しずつわかる、使えるフレーズを自分の中に溜めていく、ということですね。
まずは簡単なものから、ニュアンスの掴みやすいものからトライして行きましょう。
そういう蓄積がない間に、構造の複雑な長いセリフを理解することは不可能だからです。
逆に、受験英語の英文解釈のように、そういう複雑なセリフを解釈できたところで、簡単な一言フレーズが聞こえない間は、ネイティブとの会話もままなりません。

上にも書いたように、ソフトの中に入っている映画は、日本語音声が収録されていない点を除き、映画の DVD の中身と同じです。
ですから、「超字幕」というソフトで学んでみたいと思われた方は、「自分が DVD で持っていない作品」を選んだ方がお得かな、と思います。
税込 3,490円という金額は、
DVD と同じ「映画というコンテンツ」の対価+それを学習用に特化されたソフトの中で使えることの対価
の合計金額だということです。

映画という「映像と音声付のコンテンツ」を、「文字となったスクリプト」と連動で使えるソフトは、英語学習に効果的であることは間違いないです。
パソコンにインストールして、ソフトの便利な機能を駆使しながら、生きた英語にたくさん触れることができれば、そこから非常に多くのことを学ぶことができるはずです。
英語を学ぶには、とにかく本物の英語にたくさん触れることが大切なのですから。


7月3日(金)には、第2弾として、19タイトルが発売になります。
その中になんと、「フレンズ」が入っています!!
「映画で英語は上達する」がキャッチフレーズの「超字幕」のラインアップに、海外ドラマである「フレンズ」が入っているのは、こういうブログを書いている人間として、とても嬉しいです!
ちなみに、「フレンズ」の DVD は、基本的に1ディスクに4話収録されていますが、「超字幕」では1つのソフトに3話ずつが収録されていますので、その違いにはご注意下さい。


超字幕.com では、このソフトについてとても詳しく説明されているので、興味を持たれた方は、そちらも合わせてお読みになって下さいね。
「超字幕」のようなソフトが登場することで、映画やドラマを使って「生きた英語」を学ぶことの楽しさを、多くの方に知っていただけたらなと思います。


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2009年01月30日

「英会話ヒトリゴト学習法」を読んで

酒井穣さんの 英会話ヒトリゴト学習法 を読みました。
酒井さんは、 はじめての課長の教科書あたらしい戦略の教科書 などのベストセラー本を書いておられる方です。

拙ブログにコメントを下さった outrageous2007 さんのブログ、outrageous Ver 2.0あなたがアメリカ人になる方法 「ひとり言を云う」@ などの複数の記事で、この酒井さんの本を取り上げておられました。
タイトルを知った時から、気になる存在の本だったのですが、その記事を読んでさらに興味が湧いたので早速読んでみた、ということです。


私がまず興味をひかれたのは以下の部分。

「はじめに」
(p.4) 「英語ぐらいできないと、これからの国際社会では生きていけない」というロジックは、読者を「脅迫」することで、読者を英語の学習に向かわせようとする方法
(p.5) 脅迫のような外発的なモチベーションというのは、内発的なモチベーションと比べて長続きしない

私もそれには同感です。
私も 拙著 シットコムで笑え! 楽しくきわめる英語学習法 で、『苦行ではない「楽しみ」としての学習』という章を書いたのですが、誰かや何かの脅迫で学習を続けることは楽しくないだろうな、と思うのですね。

英語を使う職業に就いていない、英語を話すチャンスもない専業主婦の私には、「脅迫のような外発的なモチベーション」というのは全く存在しません。
私がこんなブログを3年半も続けて来たのは、ただ、英語を学ぶことが「楽しい」からに過ぎません。
ですから、(p.5) 「読者の内発的なモチベーションを刺激することに配慮して書かれている」酒井さんのこの本に大変好感を持ちました。

本のタイトルにもあるように、この本は「ヒトリゴト」で英会話力を伸ばす、という本ですが、私が特にいいなと思ったのは、以下の部分です。

(p.62) ヒトリゴト学習法(レベル1)
ステップ4. 自分の苦しい説明と、英英辞典の説明を比較する


ここで「英英辞典」が登場するのが、非常に秀逸だと思うのですね。
「英語を話せるようになるには、とにかく話さないと」ということで、自分なりに書いたり話したりしてみよう、とトライする人は多いかもしれません。
が、実際にヒトリゴトを言ったはいいけれど、それをネイティブに訂正・添削してもらうことができない場合はどうしたらいいのか?という部分で行き詰ってしまう人も多いように思います。
それを解決する素晴らしい方法が、英英辞典を参照してみることだ、ということですね。

英英辞典について、酒井さんは「とても洗練された英文で単語を説明」と表現されていますが、まさにその通りです。
私も英英辞典の説明に感動している人間の一人ですから。
英英辞典の語義説明は、本当に簡潔で美しく論理的で明瞭で…こんな風に英語が書けたらどんなに素晴らしいことかと思いながら、いつも英英を使っています。

私も拙著や拙ブログで、英英辞典についていろんなことを書きました。
英英辞典で補完する では、ドラマのセリフから受けたイメージ・感覚を、英英辞典の語義で論理的に固める、という作業が効果的である、ということを説明し、
英英辞典に切り替える時期 では、「英英を使わないと伸びない!」という恐怖心で自分を追い込むのではなく、「英英では何と説明してあるのか知りたい!」という欲求が生まれた時、自然に英英へのシフトが行われると思う、と書きました。

自分のヒトリゴトを英英辞典でチェックする、ということで思い出したことがあります。
出だしでつまずく 1級面接2回目 で、私が英検1級二次面接試験を受けた時(正確に言うと、受けて落ちた時…笑)の体験記を書いたのですが、その時のスピーチのトピックが、creativity (創造性)でした。
creativity という言葉の概念をきちんと英語で説明できず、これが英英辞典に書いてあるような語義をきちんと語れていれば、そこからもっと話が広げられただろうのに…と思った記憶があります。

英検二次面接試験を受ける頃に、「自分の苦しい説明と、英英辞典の説明を比較する」という、酒井さんの「英会話ヒトリゴト学習法」を実践していれば、きっと、この creativity のスピーチもうまく話すことが出来ていただろうと思います。
自分が失敗した部分なだけに、その効果の程がとてもよくわかるのです。


私はこのブログを始める前の TOEIC のスコアが 930点で、今は 955点です。
伸び悩んでいるような、あるいは統計の誤差に過ぎないような(笑)わずか 25点の上昇ですが、私はそういう TOEIC の点数の伸び以外に、自分の中にはっきりした英語力の向上を見ています。
中でも一番実感できるのが、「英英辞典を普通に使う」ことができるようになった、ということです。
わからない単語や表現に出会った時、セリフのニュアンスを突き詰めたいと思った時、一番頼りになるのが英英辞典です。
英英辞典を読んで、その意味がすっと頭に入ってくるのを確認した時、「私もあの頃[英語学習を始めた頃]に比べて、成長したなぁ。」としみじみ思います。
無人島に持っていく一冊は、ロングマン現代英英辞典と決めています。(私は英英ではロングマンが一番好きなので)
無人島で一人、英英辞典をめくって読んでいたら、語彙は豊富になり、さぞかし論理的な説明ができる人間になるだろう…と結構真剣に思っています。

英英と友達になれたら、後は自然に、どんどん英語を吸収していけるような気がします。
酒井さんの本を読んで、英英辞典に触れる英語学習者が増えることを心より祈っています。


p.107 からの「実践編レベル3 ヒトリゴトによるビジネス思考の訓練」では、英語を話すもう一人の自分(アルターエゴ)"Why?" "Because" のやり取りを繰り返す方法が詳しく説明されています。
その部分が、この本のキモなので、それは直接、酒井さんのご本をお読みになり、酒井さんのビジネス思考をトレースしていただければ、と思います。

酒井さんはビジネス書のベストセラーを出しておられる方なので、この本の端々に、やる気を出すためのヒントが散りばめられています。
読んだら元気がもらえる、よしもう一度英語を頑張ってみようと思える、前向きな本です。

酒井さんのブログ、NED-WLT を読んで驚いたのですが、酒井さんは8年間のオランダ生活を終え、4月末に日本に帰国されるそうです。
ますます日本でのご活躍の機会が増えそうですね。

酒井さんの本に関するお話は以上です。

以下、関連のある話を2つ書きます。


1つ目。勝間さんのサイン本、頂戴しました。

酒井穣さんは、印税寄付プログラム Chabo!(チャボ)の参加著者のお一人ですよね。
私が以前、感想文を書かせていただいた、勝間和代さんも Chabo! に参加されています。
以前の記事、「読書進化論」感想文入選! でお知らせしたように、「読書進化論」キャンペーンで、私の書いた記事が参加賞に選ばれたのですが、その参加賞の「私の名前入りの勝間さんサイン本」が、小学館さんより、昨日、拙宅に送られてきました。
さまざまなメディアにご登場され、超ご多忙な日々をお過ごしの勝間さんが、私のためにサインを書いて下さったと思うと、とてもありがたく嬉しいです。
勝間さま、小学館の小川さま、ありがとうございました。
ちょうど、今日、酒井さんの本について書く予定にしていて、タイムリーに勝間さんの本が届いたので、「Chabo! つながり」ということで、ご報告させていただきました。


2つ目。「マインドマップ的読書感想文」で smooth さんが、拙著を紹介して下さいました!

勝間さんの数々のベストセラー本でも紹介されている、人気書評ブロガー smooth さんのブログ、マインドマップ的読書感想文 の 1月28日(一昨日)の記事 【英語】「グーグル・ジャパンで働く11人の英語勉強法」 で、私のブログと本が紹介されています。
もちろん、記事のメインは「グーグル・ジャパンで働く11人の…」の方ですが(笑)、それでも、「外国のテレビドラマ」→「シットコム」→「シットコムと言えば」…の連想から、拙ブログと拙著を思い出して下さったことが、私は何よりも嬉しいです!
(よくぞ覚えていて下さった!という感動…じ〜ん)

以前にも、smooth さんの 2008年09月06日の記事、【起業】「新規事業がうまくいかない理由」坂本桂一:マインドマップ的読書感想文 の【編集後記】 で、拙著を紹介して下さいました。
私が smooth さんの記事にコメントを入れさせていただいた直後のことでした。
その時もとても嬉しかったのですが、その時はお礼を言いそびれてしまいました…すみません。
もうそれから随分と時が経った今、またこうして拙著のことを思い出して下さって、紹介していただけたこと、大変嬉しく光栄に思います。
拙著は、2008年3月発売だったので、最近はかなり順位が落ちてきていたのですが(わはは)、smooth さんが紹介して下さって以降、Amazon の順位も上がっています。

なお、さすがは smooth さん、私が今回ご紹介した酒井さんの本をすでに 2008年10月13日の記事で紹介されています。
その記事はこちら(↓)。
【英語の秋?】最近気になる英語本3冊:マインドマップ的読書感想文

おっ、話が脱線したように見えて、最後はちゃんと酒井さんの「英会話ヒトリゴト学習法」に戻ってきましたね(笑)。

smooth さん、拙ブログ&拙著をご紹介くださり、ありがとうございました!


最後になりましたが、酒井穣さま、勝間和代さま、そして smooth さまの、今後ますますのご活躍を、心よりお祈り申し上げます。


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2009年01月22日

「外国語学習の科学」を読んで

ピッツバーグ大学の白井恭弘先生が書かれた本、外国語学習の科学―第二言語習得論とは何か (岩波新書) を読みました。

日向清人先生の ビジネス英語雑記帳 の10月の記事、(上)なぜ英会話ができないのか−−会話特有のスキルを考える でも、日向先生がこの本を「強くお勧め」されていました。
日向先生がお勧めされる通り、とても興味深い本でした。

この本のポイントは「科学」の観点から、第二言語習得という行為を見ていることです。
私のように独学で英語を学び、自分なりの学習法を確立したつもりになっている(笑)人間にとっては、実証的研究に基づいた客観的、科学的な見方で言語習得についてじっくり考えることが必要だと思いました。

この本では、言語習得の重要なメカニズムとして、「インプット理解とアウトプットの必要性」を挙げておられます。

インプットは必ず必要な条件である、というのは、全くその通りだと思いますね。
拙著でも、「インプットなくしてアウトプットなし」という章を書いたぐらいで、私自身、インプットの必要性をいつも強く感じています。

アウトプットばかりに重点を置くとどうなるか?ということがこの本では書かれています。
まず、p.6 で、「転移」「言語転移」について説明があります。
学習者の母語の知識が第二言語に転移する」ということですね。
そして、p.16 で「スピーキング重視の問題点」として、
学習者の外国語能力がまだ不十分なうちに無理に話させると、結局学習者は母語に頼って、その母語の文法に適当に第二言語の語彙をくっつけて、変な外国語をしゃべる、という危険性があります。(中略)外国語の知識があまりないうちから、積極的に話すと、変な外国語が身についてしまう可能性があるのです。

これはよくわかりますね。
そういう「日本語の転移が起こった英文」を読んだ場合、日本人にはそれが理解できてしまうであろうことも、危険だなと思うことの一つです。
「アイ・アム・オレンジジュース!」と言ったら、さすがにそれはトンデモ英語だとわかる日本人は多いでしょうか。
日本人は「私はオレンジジュース(が欲しい)」という日本語を言うから、それをそのままそっくり英語に置き換えるとこうなる、という例ですよね。

白井先生の本では、「どう思いますか?」を英訳する場合、What do you think? の代わりに、間違って How do you think? と言ってしまう人が多い、という話を書いておられました。
私も受験生の時はこの辺りが結構あやふやで(笑)、日本語訳からではなく、英語を英語として見られるようになってから、どうして what なのか?というのがやっとわかった気がします。

その問いで求めているものは、I thik that... と語られるその that 節の部分、すなわち、think の目的語となる「名詞節」。
わからない名詞を尋ねているから、疑問代名詞の what を使う、ということですね。
これで、疑問副詞 how を使うと、わからない副詞について尋ねていることになり、「どのようにして」という方法や、「どんなふうで、どのように」という状態・様態を尋ねる文章になってしまう、ということです。

「どう思うか?、どのように思うか?」という日本語の「どう」が、実は「何と(思う)、何を(思う)」であることに気付かないと、「どう」という日本語に引っ張られて、「どう」に相当する英単語(how)を引っ張り出してきてしまう、ということですね。
やはりこれが典型的な「日本語の転移が起こった英文」ということになるのでしょう。

「ここはどこ?」は、"Where am I?" であって、"Where is here?" ではない、というのも、日本人が間違えやすいポイントですね。
「アイ・アム・オレンジジュース」みたいな間違いは、あちこちに存在する、ということです。


本ではインプットの大切さが訴えられていますが、「単語と文法を覚えて、それを組み合わせれば、正しい文がつくれる、というものではない」とも書いてあります。

p.115 母語話者は、どういう言い方がふつうだという情報を、子どものころから無数の文や表現を聞くことによって身につけるわけです。

「何がふつうか?」を知るには、「ふつう」である英文に大量に触れなければならない、ということです。
「ふつう」、文字としては柔らかいこの「ふつう」がどんなものであるかを知ることが、実は一筋縄ではいかないのですね。
私は「自然な英語」「生きた英語」などといつも呼んでいますが、そういうネイティブにとって違和感のない英語がどんなものかを知らない限りは、いくら知識として単語や文法を知っていても、その「組み合わせ方」がわからなくて、結果、不自然で妙な英文を作り上げてしまう、という結果を招くことになるのですね。

「アウトプットの必要性」については、実際にアウトプット、すなわちネイティブと直接話したりしなくても、「頭の中でリハーサルすること」で、同じ効果が生まれる、とのことです。
これもよくわかります。
いざ自分が文を組み立てようとすると、自分の思い通りに組み立てられない、ということがあります。
文を作ろうとして初めて、今まであやふやにしか理解していなかった文法事項や単語の組み合わせ(コロケーション)や冠詞や時制などに対して、より注意が向けられるようになる、アウトプットを想定していると、インプットの時の視点が変わる気がします。


第6章 効果的な外国語学習法 では、さまざまな学習法が紹介されていますが、その中で、私がこのブログでやっていることと方向性が同じかも?と思える部分がありました。
その部分をまとめさせていただくと、

p.165 理解度をあげるために、二カ国語放送などの場合、ビデオにとっておいて、まず外国語で聞き、次に日本語で聞き、最後にもう一度外国語で聞く。
リスニング教材は、スクリプトがあれば、聞き取れないところを文字で確認してから、もう一度聞く。
リスニングの教材をリーディングにも使うと、文法構造まできちんと処理する余裕ができる。


私が英語学習に使っているフレンズのDVDも、基本的には「リスニングの教材」なのでしょう。
私もセリフの内容を理解するために、つまり「理解度をあげるために」、日本語字幕・日本語音声を使います。
そして、その「音声としてのセリフ」を文字にしたスクリプトを元にして、その英文の構造、文法事項をじっくり見るように心がけています。
「日本語でいうとこういう意味になる」という和訳、すなわち内容理解だけではなく、英文そのものを見つめることで、「文法と語彙を両方処理」(←p.146 に記述あり)しながら、英語を習得しようと試みている、という感じでしょうか?…かっこ良く言うと…(笑)。

私がこのブログでやっていることは、まだまだ底が浅いです。
ただ、今回、白井先生の本を読ませていただいて、第二言語習得論から見て、外国語学習を科学的観点から捉えてみて、私の学習法の方向性は間違っていない、と思える部分が多々ありました。

どうしても我流になってしまう「個人で英語を学ぶ」という作業。
それができるだけ「外国語学習の科学」から外れないものであるようにと意識しながら、これからも学習を続けて行きたいと思います。


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2008年12月23日

ベルトンさんのメルマガ

先日、クリストファー・ベルトンさんの「英語は多読が一番!」を読んで という記事で、ベルトンさんのご本 英語は多読が一番! をご紹介しました。
そのベルトンさんはメルマガを発行されていて、そのメルマガ上で、拙著 シットコムで笑え! 楽しくきわめる英語学習法 の書評を書いて下さいました。(それも英語で!)

ベルトンさんのオフィシャルサイトはこちら(↓)。
Christopher Belton Official Web Site: 作家・翻訳家 クリストファー・ベルトン
ベルトンさんのメルマガについての情報はこちら(↓)。
まぐまぐ!:クリストファー・ベルトンの「英語の世界」(中級)

以下のリンクで、メルマガのバックナンバーが読めます。

2008/12/14 クリストファー・ベルトンの「英語の世界」 <第57号> では、私がこのブログで、ベルトンさんのご本の書評を書いたことについて触れて下さっています。
ベルトンさんのご家族が、フレンズのキャラの誰に似ているか、という話が面白いです。
ベルトンさんはイギリスご出身ですが、フレンズのDVDを全部揃えているほどの大ファンだそうです。

2008/12/21 クリストファー・ベルトンの「英語の世界」 <第58号> では、拙著に対して、素敵な書評を書いて下さいました。ありがとうございます!


ベルトンさんのメルマガは英語で書いてある部分が多いです。
そこが、日本人英語学習者にとっては、とても嬉しくありがたいですね。

英語のネイティブスピーカーの人が書いている英語日記はネット上でたくさん見つかります。
そういうものを読んで、自分のライティングの参考にする、ということも可能は可能なのですが、ただ、英語圏の人が読むことを想定して書いてあるものは、表現がかなり難しくなります。
難しい、というのは、単語が難解、ということではなくて、辞書には載っていないようなカジュアルな表現が頻繁に使われる、ということで、とても「手ごわい」のです。

例えば、方言の例で言うと、関西人ばかり集まっている中で交わされている関西弁は、多分、他の地域の人にはわかりにくいでしょう。
でも、関西以外の人が同席していると、アクセントやイントネーションはそのままでも、無意識にでも、単語や表現は出来るだけ他の地域の人にもわかるものを使おうと思うかなぁ、と。

そういう意味でも、日本人英語学習者が読むことを想定して書かれているベルトンさんの英語は、読みやすくわかりやすいのです。
日本人向けにリライト(rewrite)しているということはないと思いますが、「ネイティブのイギリス人ではない人が読んでいる」ということが意識の中にあるだけでも、文章というのは随分違ってくるような気がするのですね。
私も「日本語を勉強中のネイティブの方」にコメントの返事を書く時は、いつものラフな日本語よりも、もう少し丁寧にわかりやすく書こうと思いますし。

そして、ベルトンさんが書かれた文章は、ネイティブの方の文章ですから、当然「ナチュラルな英語」なわけです。
「ネイティブとしてナチュラルな英語」、ここが非常に重要なのです。

私も Karen という別名を使って、英語日記( Karen's blog supplemental )を(あくまで自分のライティング練習用に)書いていますが、Karen の英文は、「日本人はこーゆーところをよく間違うんだよね。」という「典型的な日本人英語」を研究するには良い素材(?)だと思いますが、同じように英語日記を書いておられる他の日本人英語学習者の方々の参考になるようなものでは決してありません。
謙遜ではなくて、やはり「日本語チックで、ナチュラルではない英語表現」が、そこかしこに出てきているだろうと思うんです。(自分では一生懸命書いてるつもりでも、そこは本当にわからない。逆に言うと、それがわかるくらいなら、そんな間違いはそもそもしないわけですし…笑)
ですから、英文ライティングに興味のある方は、ネイティブの方がわかりやすく書いた英文を参考にし、いろんな表現を「英借文」して、自分のフレーズにしていけばいいのだと思います。

また、ネイティブだから、という理由だけではなく、英国でも作家としてご活躍され、英国で出版された Crime Sans Frontieres が「ブッカー賞ノミネート作品」となった、ということですから、英語の文章の素晴らしさはお墨付きですね。
日本人の誰もが美しい日本語を書けるわけではないのと同じで、自分が英語を学ぶ際にも、素敵な英語を書く人の文章を参考にしたい、ということです。


今回、ベルトンさんのメルマガをご紹介したのは、私の本を英語で褒めて下さっているので、それを皆さんにも読んでいただきたい、という気持ちももちろんあるのですが、英語で書評を書く場合、どういった流れで書くべきかとか、褒め言葉にはどういうものが使われているかとか、そういう部分も大変参考になると思います。

興味のある方は、是非、ベルトンさんのメルマガを読んで下さいね。
私のこの日本語だらけのブログを読むよりも、ずっともっと勉強になること間違いなし!です。

クリストファー・ベルトンの「英語の世界」(中級) Backnumber (記事履歴) では、他にもいろいろなバックナンバーが読めます。
その中では特に、2008/10/26 クリストファー・ベルトンの「英語の世界」 <第50号> の「イギリスのジョーク」が私は好きですね。うふふ。

ベルトンさん、いろいろとありがとうございました!


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posted by Rach at 09:09| Comment(2) | 書評 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする