昨日に引き続き、英検1級一次試験のリスニングについて書きます。
Part 3 は「Real-Life 形式の内容一致選択問題」。
英文が放送される前に10秒間の時間が与えられ、印刷されている Situation と Question を読む時間がある。
妙にリアルな効果音(笑)が入っていて、いつもこの問題を聞くと、クスッと笑ってしまうのですが。
これは雰囲気的には、TOEIC の Part 4 に似ていますね。
TOEIC のように焦って問題と選択肢を「先読み」しなくても、それを読む時間を与えてくれる、という点で親切です。
ただ、TOEIC よりは選択肢の内容が難しい、というか、TOEIC ほど簡単には答えが見つからない、という気はします。
家で模擬試験をやっている時も、全問正解ではなかったけれど、割と正答率が良くて、何とかなりそうな手ごたえをこのパートだけは感じていたのですが、結果は1問間違い。
やはり私はどこか詰めが甘い(笑)。
Part 4 は「インタビューの内容一致選択問題」。
3分程度のインタビューに対して、質問は2つ。選択肢はそれぞれ4つ。
これも、「質問の内容が問題用紙に書いていない!」です。
3分ものインタビューを聞いて答えるのに、「質問が書いてない!」というのは、ものすごく辛いですねぇ。
この攻略法として、旺文社 英検1級教本 p.264 に「メモをとる」というアドバイスが書いてあります。
が、結局、私はメモは取らない、と決め、本番でも全くメモを取りませんでした。
私はそうした、というだけで、オススメはしません。
取った方がいいような気はするのですが、私はきっと「メモを取ることに気を取られる」ように思ったし、慌てて汚い字で書いて、結局読めない、ということになりそうに思ったから、です。
隣で受験していた人が、もの凄い勢いでメモを取っている音が聞こえて、私は圧倒されていたのですが、それでもやはりメモは取りませんでした。
かっこいい言い方をすると、「自分のリテンション能力にかけてみた」のですね。
リテンション(retention)というのは「記憶の保持、保持力、記憶力」のことで、聞いたことを頭でちゃんと覚えている、ということです。
ロングマン現代英英辞典の語義は以下のとおり(笑)。
retention: the ability to keep something in your memory
つまり、「記憶に何かを保っておく能力」。
リスニングをしている時、「だいたい」言っている内容はわかります。
後は具体的にどんな話をしていたか、ということをどこまで細かく覚えているか、ということなんですが、その話している内容が頭の中である程度イメージされていれば、それなりに記憶に残っているはずだと思うのです。
実際のところは、2問中1問正解で、1問落としてしまったので、私のリテンション能力も大したことなかったなぁ、という結果になってしまったのですが…(爆)。
最後の問題は、2つの間で迷って、間違った方を選んでしまいました。もう一つの方が正解でした。
だから、「何となく」は記憶に残っていたのでしょうね。
それは、プロのピアニストのインタビューで、「大人にピアノを教える時に、どんな困難(苦労)がありますか?」という質問でした。
インタビュー中で、子供に教える時と大人に教える時に、それぞれ困難なことを語っているのですが、私が選んだ選択肢は子供に教える時の問題点でした。
インタビューの内容を聞きながら、人に教える場合の困難な点を述べているのはわかったのですが、いざ質問を聞いた時に、どちらが子供の問題でどちらが大人の問題であったかを忘れてしまったみたいです。
それを考えるとやっぱりメモを取っていた方が良かったのかもしれないな(爆)。
リテンションというのは、とても大切な能力ですね。
私はドラマを見ることで、そういうリテンション能力がついてきたのかな、と思います。
例えば、フレンズをまるまる1話見ると20分強ですが、始めの方で出てきた話を忘れていては、ドラマを楽しむことができませんよね。
ドラマを楽しめる、ジョークで笑える、というのは、そのエピソード内で出てきた話題や単語をちゃんと頭で覚えている、ということです。
英語の勉強を始めた頃、よく感じたのは、「聞いた瞬間は意味がわかっても、その後、すぐに頭に残らず忘れてしまう。」という感覚でしょうか。
一文一文毎にポーズで止めて、その一文の意味を訳すことはできても、ある程度まとまった文章を聞かされた時に、その内容を大雑把でもいいから説明しろ、と言われると難しい、という感じでしょうか。
ドラマを鑑賞することに慣れてくると、その一つのドラマの中で、Aさんがこんなこと言ってた、Bさんがこんなこと言ってた、ということが結構頭に残っているものです。
それはもちろん、映像がついているから余計に記憶が鮮明なのですが、例えば、それがラジオドラマであっても、それくらい頭に残っていないといけないし、インタビューでも、本人がどんなことを順番に話していたか、どんな例を挙げていたか、か頭に残っていないといけない、ということなんですね。
そういう能力を試す問題があるところが、英検の難しさであり、また素晴らしさでもあるのだろう、と思います。
ということで、英検合格後、英検に関する記事をいくつか書いてきましたが、今回が英検に関する最後の記事となります。
英検受験を決めてから合格するまでの間は、ずっと「英検」のことが頭から離れなくて、いろんな気持ちの浮き沈みもありました。
ですから、記憶に残っている間に、自分のブログの中で記事にしておきたかったのです。
これまで英検の記事を読んで下さった読者の方々、本当にありがとうございました。
ここで英検にケリをつけて、「試験対策」ではない、「自分の好きなやり方」で、英語を学んで行きたいと思います。
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2007年05月23日
2007年05月22日
英検とTOEICとの比較 1級一次(リスニング編)その1
今日は、英検1級一次試験のリスニングについて書きたいと思います。
リスニングは難しかったですねぇ。
TOEIC のリスニングで満点を取ったことがありますが、やはり TOEIC よりは英検1級の方がずっと難しいです。
それは、ナレーションがより長い、より難しい、というのもあるでしょうが、「質問内容が問題用紙に書いてない!」というのが大きいのかな、と思います。
TOEIC のテクニックとして、「先読み」というのがありますね。
実際にナレーションが流れる前に、どんな質問であるかをあらかじめ読んでおいて、そのことを念頭に置きながらリスニングする、というものです。
問われる内容がわかっていれば、それに関する単語が聞こえてきたときに、「おっ、ここ、ここ!」と思って、そこに神経を集中することができます。
あらかじめ事前に見ておいた選択肢の言い換えが出てきたら、これで間違いなし!と自信を持ってマークすることができるわけですね。
英検では、質問(Question)が書いてあるのは Part 3 のみです。
他のパートは質問が書いていなくて、ただ解答の4つの選択肢が並んでいるだけ。
ナレーションが流れる前に選択肢に目を通していても、その答えだけから想像できることには限りがあります。
で、結局、そのナレーションの内容をある程度、頭に入れた上で、いざ質問になった時に、それを思い出して答えないといけない、ということになるのですね。
リスニングの点数の内訳は以下のとおり。
会話文 (Part 1, Part 4) 9点 (14点満点。合格者平均12点、全体平均9点)
一般文 (Part 2, Part 3) 15点 (20点満点。合格者平均17点、全体平均13点)
実際の試験のパート毎の内訳で言うと、
Part 1 10問中3問間違い
Part 2 10問中3問間違い
Part 3 5問中1問間違い
Part 4 2問中1問間違い
ちょっと間違い多すぎますね(笑)。
旺文社 2007年度版 英検1級全問題集 というのが2007年3月に発売になったのですが、私はそれを購入してしまいました(笑)。
もちろん(?)、合格がわかった後です。
せっかく1級に向けていろいろと対策を立てて勉強したので、それをブログ上で記録に残しておきたいと思い、そうすると、持ち帰った問題用紙だけではリスニングのナレーションの内容がわからないし、解答の解説を読めば自分が何で間違ったかがはっきりするかもしれないし、と思ったからですね。
TOEIC は問題用紙を持ち帰れないので自分で反省して復習する、というのが難しいですが、英検はそれをさせてくれる試験なので、気合を入れて解いた本番の問題でどこを間違ったかをチェックすることは、今後の英語学習において、非常に有益だと思ったからです。(おぉ、我ながらまじめだ…あ、さすがに別売CDまでは買ってません、高いから…笑)
2006年度第3回の英検二次試験が終わった直後に出た本なので、その第3回の問題は載っていないのが残念なのですが、過去6回分(2004年度第3回、2005年度第1〜3回、2006年度第1,2回)の問題が二次面接(の一部)も含めて載っています。
そういえば、私が使った 旺文社 7日間完成 英検1級予想問題ドリル [改訂版] は、7回分の模擬試験が収録されているのですが、リスニングは6日目、7日目の2回分しかありません。
リスニングテストは形式に慣れることが大事だと思うので、2回分だけではちょっと物足りないような気もします。
そういう意味では、この「全問題集(過去問)とその別売CD」を買っておけば、過去6回分のリスニングテストに挑戦することができたのですね。
我ながら、どうして過去問をやろうと思わなかったのかよくわからないのですが…。
過去問と全く同じものは出ないだろう…と思っていたからかもしれませんが、でも、実際の試験が、形式・難易度など、その試験の内容を一番よく伝えるものであるのは間違いないですよね。
リスニングについては、やはりちょっと練習不足であった、と思います。
ドリルの2回分を一通りやっただけで、後はただそのリスニングテスト部分を iPod に入れて、たまに台所で聞いていた程度ですから、TOEIC で出来上がっている自分のパターンのように、英検リスニングに対する完全な時間配分のできたパターンというのを確立しないまま試験に臨んでしまった、という感じかもしれません。
(英語に堪能な方なら、どんなパターンでも解けるのでしょうが、今の私では、パターンを熟知して初めて最大限の力が発揮できる、という感じなのですよ、悲しいことに…。)
Part 1 は「会話の内容一致選択問題」。
1つの会話に対して選択肢が4つ。その選択肢は問題に印刷されているが、質問は印刷されていない。
最後の2問は会話が長く、3名による会話も含まれる。
会話を聞いて正しい選択肢を選ぶ、という意味では、TOEIC の Part 3 に似ているのですが、決定的な違いは、「質問が印刷されていない」ということです。
最初にも書きましたが、質問がわからない、というのはちょっと辛いですね。
質問があらかじめわかっていると、その質問の「主語」に注目してリスニングすれば、自ずと答えが見えてくるのですが、質問がわからない場合は、そういうピンポイントで聞く、ということが難しくなるように思います。
間違ったNo.4 と No.5 はイディオムを聞き漏らしたようです。
No.10 は3人による会話で、今でもその内容をだいたい覚えていますから、ほとんど内容は聞き取れていたのだと思います。
ただ、質問の主語が「男性は…」だったのに、「女性が」言ったことを選んでしまったみたいです。
内容はわかったつもりでも、いざ答える時になって、「誰がどの意見を言ったか」で迷ってしまう…という感じですね。
Part 2 は「英文の内容一致選択問題」。
200〜250語程度のパッセージが読まれた後、2つの質問があり、4つの選択肢から選ぶ。
ナレーターは一人なので、TOEIC の Part 4 に似ていますが、これまた「質問は印刷されていない」ので、不安になります(笑)。
さらに、TOEIC よりも内容が学術的なものが多く、抽象的で難しいんですよ。
TOEIC のように具体的な場面や情景が頭に思い浮かぶような類のものではないので、イメージするのが難しい気がします。
こういう文は、接続詞などのつなぎ言葉に気をつけて、論理の展開を掴むことが大切なのですが、自分が間違ったところを見てみると、そのナレーションの「主題」が理解できていないようでした。
そのナレーション全体で何を言おうとしているのかが掴みきれていない、という感じです。
TOEIC では、「誰が何をしたか?」「誰がどう思ったか?」「誰がこれからどうする予定か?」などと、ピンポイントで質問してくることが多いので、それを丁寧に打ち返していけばいいのですが、英検の質問はそのナレーションの主題であり重要な部分に当たるところを尋ねることで、本当にこのナレーションを理解できているかを確かめようとしているような気がします。
そして、それをちょこちょこ間違っているということは、聞き取りをするのに精一杯で、「一つの興味深い話」として聞けていない、ということなんだろうなぁ、と思います(反省)。
明日も引き続き、英検リスニングについて語ります。
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リスニングは難しかったですねぇ。
TOEIC のリスニングで満点を取ったことがありますが、やはり TOEIC よりは英検1級の方がずっと難しいです。
それは、ナレーションがより長い、より難しい、というのもあるでしょうが、「質問内容が問題用紙に書いてない!」というのが大きいのかな、と思います。
TOEIC のテクニックとして、「先読み」というのがありますね。
実際にナレーションが流れる前に、どんな質問であるかをあらかじめ読んでおいて、そのことを念頭に置きながらリスニングする、というものです。
問われる内容がわかっていれば、それに関する単語が聞こえてきたときに、「おっ、ここ、ここ!」と思って、そこに神経を集中することができます。
あらかじめ事前に見ておいた選択肢の言い換えが出てきたら、これで間違いなし!と自信を持ってマークすることができるわけですね。
英検では、質問(Question)が書いてあるのは Part 3 のみです。
他のパートは質問が書いていなくて、ただ解答の4つの選択肢が並んでいるだけ。
ナレーションが流れる前に選択肢に目を通していても、その答えだけから想像できることには限りがあります。
で、結局、そのナレーションの内容をある程度、頭に入れた上で、いざ質問になった時に、それを思い出して答えないといけない、ということになるのですね。
リスニングの点数の内訳は以下のとおり。
会話文 (Part 1, Part 4) 9点 (14点満点。合格者平均12点、全体平均9点)
一般文 (Part 2, Part 3) 15点 (20点満点。合格者平均17点、全体平均13点)
実際の試験のパート毎の内訳で言うと、
Part 1 10問中3問間違い
Part 2 10問中3問間違い
Part 3 5問中1問間違い
Part 4 2問中1問間違い
ちょっと間違い多すぎますね(笑)。
旺文社 2007年度版 英検1級全問題集 というのが2007年3月に発売になったのですが、私はそれを購入してしまいました(笑)。
もちろん(?)、合格がわかった後です。
せっかく1級に向けていろいろと対策を立てて勉強したので、それをブログ上で記録に残しておきたいと思い、そうすると、持ち帰った問題用紙だけではリスニングのナレーションの内容がわからないし、解答の解説を読めば自分が何で間違ったかがはっきりするかもしれないし、と思ったからですね。
TOEIC は問題用紙を持ち帰れないので自分で反省して復習する、というのが難しいですが、英検はそれをさせてくれる試験なので、気合を入れて解いた本番の問題でどこを間違ったかをチェックすることは、今後の英語学習において、非常に有益だと思ったからです。(おぉ、我ながらまじめだ…あ、さすがに別売CDまでは買ってません、高いから…笑)
2006年度第3回の英検二次試験が終わった直後に出た本なので、その第3回の問題は載っていないのが残念なのですが、過去6回分(2004年度第3回、2005年度第1〜3回、2006年度第1,2回)の問題が二次面接(の一部)も含めて載っています。
そういえば、私が使った 旺文社 7日間完成 英検1級予想問題ドリル [改訂版] は、7回分の模擬試験が収録されているのですが、リスニングは6日目、7日目の2回分しかありません。
リスニングテストは形式に慣れることが大事だと思うので、2回分だけではちょっと物足りないような気もします。
そういう意味では、この「全問題集(過去問)とその別売CD」を買っておけば、過去6回分のリスニングテストに挑戦することができたのですね。
我ながら、どうして過去問をやろうと思わなかったのかよくわからないのですが…。
過去問と全く同じものは出ないだろう…と思っていたからかもしれませんが、でも、実際の試験が、形式・難易度など、その試験の内容を一番よく伝えるものであるのは間違いないですよね。
リスニングについては、やはりちょっと練習不足であった、と思います。
ドリルの2回分を一通りやっただけで、後はただそのリスニングテスト部分を iPod に入れて、たまに台所で聞いていた程度ですから、TOEIC で出来上がっている自分のパターンのように、英検リスニングに対する完全な時間配分のできたパターンというのを確立しないまま試験に臨んでしまった、という感じかもしれません。
(英語に堪能な方なら、どんなパターンでも解けるのでしょうが、今の私では、パターンを熟知して初めて最大限の力が発揮できる、という感じなのですよ、悲しいことに…。)
Part 1 は「会話の内容一致選択問題」。
1つの会話に対して選択肢が4つ。その選択肢は問題に印刷されているが、質問は印刷されていない。
最後の2問は会話が長く、3名による会話も含まれる。
会話を聞いて正しい選択肢を選ぶ、という意味では、TOEIC の Part 3 に似ているのですが、決定的な違いは、「質問が印刷されていない」ということです。
最初にも書きましたが、質問がわからない、というのはちょっと辛いですね。
質問があらかじめわかっていると、その質問の「主語」に注目してリスニングすれば、自ずと答えが見えてくるのですが、質問がわからない場合は、そういうピンポイントで聞く、ということが難しくなるように思います。
間違ったNo.4 と No.5 はイディオムを聞き漏らしたようです。
No.10 は3人による会話で、今でもその内容をだいたい覚えていますから、ほとんど内容は聞き取れていたのだと思います。
ただ、質問の主語が「男性は…」だったのに、「女性が」言ったことを選んでしまったみたいです。
内容はわかったつもりでも、いざ答える時になって、「誰がどの意見を言ったか」で迷ってしまう…という感じですね。
Part 2 は「英文の内容一致選択問題」。
200〜250語程度のパッセージが読まれた後、2つの質問があり、4つの選択肢から選ぶ。
ナレーターは一人なので、TOEIC の Part 4 に似ていますが、これまた「質問は印刷されていない」ので、不安になります(笑)。
さらに、TOEIC よりも内容が学術的なものが多く、抽象的で難しいんですよ。
TOEIC のように具体的な場面や情景が頭に思い浮かぶような類のものではないので、イメージするのが難しい気がします。
こういう文は、接続詞などのつなぎ言葉に気をつけて、論理の展開を掴むことが大切なのですが、自分が間違ったところを見てみると、そのナレーションの「主題」が理解できていないようでした。
そのナレーション全体で何を言おうとしているのかが掴みきれていない、という感じです。
TOEIC では、「誰が何をしたか?」「誰がどう思ったか?」「誰がこれからどうする予定か?」などと、ピンポイントで質問してくることが多いので、それを丁寧に打ち返していけばいいのですが、英検の質問はそのナレーションの主題であり重要な部分に当たるところを尋ねることで、本当にこのナレーションを理解できているかを確かめようとしているような気がします。
そして、それをちょこちょこ間違っているということは、聞き取りをするのに精一杯で、「一つの興味深い話」として聞けていない、ということなんだろうなぁ、と思います(反省)。
明日も引き続き、英検リスニングについて語ります。
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2007年05月16日
鉛筆で書くのに慣れてなくて…(?) 1級一次(英作文)
今日は、英検1級一次試験の英作文分野について書きたいと思います。
英作文の得点は、28点中20点。
合格者平均が20点で、全体平均が14点。
合格、不合格の差は、ここでつくことが多い、ということでしょうか?
まぁ、合格者平均点と同じなので、それなりに納得してはいるのですが、本当は語彙で点が取れないだろうと思っていた分、こちらで稼げればいいな、と思っていました。
まずはパターン通りに作文すること。
これが一番の基本ですね。
問題文に英語で指示されている条件は以下の通り。
提示されている6つのポイントから3つを選ぶ。
3つ以上のパラグラフ。
introduction(序論) と conclusion(結論)を含む。
長さは、約200語(around 200 words)。
エッセーの構成としては、序論と結論の間に、本論(body)が入るわけですから、その本論の中で、3つのポイントを、First, Second, Finally などのように順番に挙げていけばいいんだ、ということになりますね。
旺文社 英検1級教本 では、ライティングの組み立て方について詳しく説明されています。
それをよく理解した上で、自分なりの「王道パターン」を見つけて、どんな話題でもそのパターンに合わせて展開していく、ということができれば、英作文である程度の点数は取れるようになるのではないかな、と思います。
実際に試験に出たトピックは、
When future generations look back on this era, for what will they praise and/or criticize us?
で、and か or かを選べるようになっていました。
つまり「賞賛と批判」の両方を挙げても良いし、どちらか一方だけを挙げても良い、ということだと思うのですが…(そうですよね?)
私は、Human rights, International relations, Morals and values というポイントを選んで、未来の世代が現代の「人権、国際関係、道徳と価値」についてその至らない未成熟な部分を批判するだろう、というような展開にしました。
私の中では恐ろしいほどワンパターンに、First, Second, Finally を使う、ということしか頭になかったからなのですが、今から思うと、どこかに逆接の接続詞や副詞を入れて、「A、Bについて賞賛されるだろう。しかしながら、Cについては批判されるだろう。」という展開にしても良かったのかなぁ、そんな風に対比させる方が生き生きしたエッセーが書けたのかも…と思ったりもします。
別に、一方的に批判の話ばかりを書いたから、それで減点された、ということはないと思いますが。
ライティングはそれなりに書けるんじゃないかなぁ、と呑気なことを考えていたのですが、ちょっと困ったこともありました。
いざ、答案用紙に文字を書いてみると、自分の書いた英文がえらく汚く見えてくるんですよ(笑)。
r と n の違いがわからないみたいな(←ちょっとひどすぎ?)
確か学生時代は、私は英文を筆記体で書いていたと思うのですが、最近はブロック体で書くようになっています。
そのブロック体も、実際に鉛筆(シャーペン)を使って紙に書く、ということを最近は全くしていませんでした。
2002年1月に自分専用のノートパソコンを買うまでは、調べた単語をノートに書いて勉強していたのですが、パソコンを買ってからは、ほとんど鉛筆で英語を書く機会が減ってしまいました。
文字を書く速度がトロくてイライラして、ノートに文字を書くことそのものが面倒くさくなって、ノートパソコンを買ったようなものですので。
今の生活では、日本語ですら、まともに字を書く機会が少ないので、たまに正式な書類を書くはめになった時に、自分の字の汚さにうんざりします。
これでも私は大学生の時に、「日ペンの美子ちゃん」というボールペン習字通信講座を受講して、就職の面接では常務に「履歴書の字がきれいだねぇ。」と褒められたこともあるのですが(そこしか褒めるとこないんかいな…笑)、そんな私がもうヘロヘロの字しか書けないので、英検の試験本番でも、「鉛筆で書く」ことから最近遠ざかっていることの弊害が出てくるんじゃないか、という予感はありました。
「実際に書く」ことに慣れておかないとまずいとは思っていたので、参考書や問題集のライティングの模範解答を、ノートに書き写しながら音読する、などの練習をしようかとも思っていたのですが、結局、それは1回しかやりませんでした。(そんなのばっかりだ…笑)
やはり予感は的中して、字は汚いし、書くのはトロいし、英作文に取り掛かって最初の5分(いや10分くらいかも…)は、書いては消し、書いては消し…を繰り返していました。
なかなかエンジンがかからない感じなんですよね。
これではいかん!と思って、できるだけ大きな字ではっきりと書くようにだけ心がけて、字の汚いことは忘れて、内容に集中しようと思いました。
私は英作文の次に語彙問題を解く、という順番にしていたのですが(その件については後で触れます)、自分で決めていた英作文の制限時間をオーバーしてしまったので、とりあえずパターン通りに書けたところで、見直しもしないまま、最後に残していた語彙に進んでいきました。
ですから、語数もチェックしていません。
皆さんが語数を数えておられるのかどうかは知りませんが、後から考えると、自分の文字の大きさだと一行に○個くらいの単語が入るから、何行書けばいい、というような目安の数字を持っておくべきだったのかもしれません。
それから、私は普段からパソコンのキーボードで英文を書く、ということをしているために、いざ鉛筆を持つと、英単語のスペルが浮かばないんですよ。
日本語でも、漢字は読めるけど書けなくなった…というのと同じですね。
キーボードなら無意識のうちに打っている単語のスペルがわからない。
これはちょっとあせりました。
だから、スペルミスもいくつかあったのではないかなぁ、と思います。
見直しに時間をかけられなかったので、文法ミスもやっているのかもしれません。
20点なら上出来ですが、もう少しいろんなことに気をつけていれば、もう少し点は伸ばせたのかな、とも思います。
私なりの解く順序と、極端な時間配分
一次試験のリスニング以外の部分(リーディング&ライティング)は100分あります。
私は家で予想問題ドリルを一通りやって、私なりの問題を解く順番と時間配分をあらかじめ考えていました。
それは、こんな感じ。
1:30-2:30 (60分間) 2、3の読解(空欄補充・内容把握)
2:30-2:50 (20分間) 4の英作文
2:50-3:10 (20分間) 1の語彙・熟語・文法
で、実際にこの順番でやったのですが、本番の時間配分は予定とは違ってしまって、
1:30-2:15 (45分間) 2、3の読解(空欄補充・内容把握)
2:15-2:50 (35分間) 4の英作文
2:50-3:10 (20分間) 1の語彙・熟語・文法
となりました。
長文が思ったより早く済んで良かったな、と思ったら、英作文で想像以上に時間を取られてしまった、ということです。
予定通りであったならば、読解問題に思いっきり時間を割いているわけですが、こういうパートは落ち着いて解くことが必要だと思うし、ゆっくりやれば確実に点が取れる部分だと思ったからですね。
2の空欄補充は、TOEIC のパート6に似た感じで、全部をきっちり読む必要はありませんが、空欄の前後は、話の流れがわかるように気をつけて読みました。
3の内容把握は、TOEIC よりも文章も単語も難しいので、私はほとんど飛ばし読みはせず、きっちり確実に読むようにしました。
何度も後戻りするよりはそちらが良いと思ったのです。
いきなり3の長文もつらいし、いきなり4の英作文もつらいし、ということで、まずは頭を慣らすために2から始めた、という感じでしょうか。
頭を慣らすなら、順番通りに1から始めるというのもありますが、1の語彙に関しては、「捨てる」つもりにしていたので、時間をかけるだけ無駄だと思いました。
他の部分に手間取って、最悪残り10分くらいで1を解かなければならなくなっても、それほど結果は変わらないだろうと思っていました。
見かけない単語が多いので、悩んでも仕方がない、というか、その見た感じの直感で選ぶしかないので、TOEIC のパート5の空欄補充問題みたいに、反射的にパッパッと解いていくよりしょうがないと思ったのです。
残り時間が少ない時に長文を読むのはプレッシャーで、気持ちが焦ると目は文字を追っているようでも、内容が頭に入ってきませんよね。
それを避けるための「作戦」でした。
もちろん、これには異論もあるでしょうし、性格にもよると思うので、人にオススメはしませんが。
多少時間のずれがあったとは言え、この予定にだいたい沿った流れて問題を解くことができた、というのが、勝因のひとつであっただろうと思っています。
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英作文の得点は、28点中20点。
合格者平均が20点で、全体平均が14点。
合格、不合格の差は、ここでつくことが多い、ということでしょうか?
まぁ、合格者平均点と同じなので、それなりに納得してはいるのですが、本当は語彙で点が取れないだろうと思っていた分、こちらで稼げればいいな、と思っていました。
まずはパターン通りに作文すること。
これが一番の基本ですね。
問題文に英語で指示されている条件は以下の通り。
提示されている6つのポイントから3つを選ぶ。
3つ以上のパラグラフ。
introduction(序論) と conclusion(結論)を含む。
長さは、約200語(around 200 words)。
エッセーの構成としては、序論と結論の間に、本論(body)が入るわけですから、その本論の中で、3つのポイントを、First, Second, Finally などのように順番に挙げていけばいいんだ、ということになりますね。
旺文社 英検1級教本 では、ライティングの組み立て方について詳しく説明されています。
それをよく理解した上で、自分なりの「王道パターン」を見つけて、どんな話題でもそのパターンに合わせて展開していく、ということができれば、英作文である程度の点数は取れるようになるのではないかな、と思います。
実際に試験に出たトピックは、
When future generations look back on this era, for what will they praise and/or criticize us?
で、and か or かを選べるようになっていました。
つまり「賞賛と批判」の両方を挙げても良いし、どちらか一方だけを挙げても良い、ということだと思うのですが…(そうですよね?)
私は、Human rights, International relations, Morals and values というポイントを選んで、未来の世代が現代の「人権、国際関係、道徳と価値」についてその至らない未成熟な部分を批判するだろう、というような展開にしました。
私の中では恐ろしいほどワンパターンに、First, Second, Finally を使う、ということしか頭になかったからなのですが、今から思うと、どこかに逆接の接続詞や副詞を入れて、「A、Bについて賞賛されるだろう。しかしながら、Cについては批判されるだろう。」という展開にしても良かったのかなぁ、そんな風に対比させる方が生き生きしたエッセーが書けたのかも…と思ったりもします。
別に、一方的に批判の話ばかりを書いたから、それで減点された、ということはないと思いますが。
ライティングはそれなりに書けるんじゃないかなぁ、と呑気なことを考えていたのですが、ちょっと困ったこともありました。
いざ、答案用紙に文字を書いてみると、自分の書いた英文がえらく汚く見えてくるんですよ(笑)。
r と n の違いがわからないみたいな(←ちょっとひどすぎ?)
確か学生時代は、私は英文を筆記体で書いていたと思うのですが、最近はブロック体で書くようになっています。
そのブロック体も、実際に鉛筆(シャーペン)を使って紙に書く、ということを最近は全くしていませんでした。
2002年1月に自分専用のノートパソコンを買うまでは、調べた単語をノートに書いて勉強していたのですが、パソコンを買ってからは、ほとんど鉛筆で英語を書く機会が減ってしまいました。
文字を書く速度がトロくてイライラして、ノートに文字を書くことそのものが面倒くさくなって、ノートパソコンを買ったようなものですので。
今の生活では、日本語ですら、まともに字を書く機会が少ないので、たまに正式な書類を書くはめになった時に、自分の字の汚さにうんざりします。
これでも私は大学生の時に、「日ペンの美子ちゃん」というボールペン習字通信講座を受講して、就職の面接では常務に「履歴書の字がきれいだねぇ。」と褒められたこともあるのですが(そこしか褒めるとこないんかいな…笑)、そんな私がもうヘロヘロの字しか書けないので、英検の試験本番でも、「鉛筆で書く」ことから最近遠ざかっていることの弊害が出てくるんじゃないか、という予感はありました。
「実際に書く」ことに慣れておかないとまずいとは思っていたので、参考書や問題集のライティングの模範解答を、ノートに書き写しながら音読する、などの練習をしようかとも思っていたのですが、結局、それは1回しかやりませんでした。(そんなのばっかりだ…笑)
やはり予感は的中して、字は汚いし、書くのはトロいし、英作文に取り掛かって最初の5分(いや10分くらいかも…)は、書いては消し、書いては消し…を繰り返していました。
なかなかエンジンがかからない感じなんですよね。
これではいかん!と思って、できるだけ大きな字ではっきりと書くようにだけ心がけて、字の汚いことは忘れて、内容に集中しようと思いました。
私は英作文の次に語彙問題を解く、という順番にしていたのですが(その件については後で触れます)、自分で決めていた英作文の制限時間をオーバーしてしまったので、とりあえずパターン通りに書けたところで、見直しもしないまま、最後に残していた語彙に進んでいきました。
ですから、語数もチェックしていません。
皆さんが語数を数えておられるのかどうかは知りませんが、後から考えると、自分の文字の大きさだと一行に○個くらいの単語が入るから、何行書けばいい、というような目安の数字を持っておくべきだったのかもしれません。
それから、私は普段からパソコンのキーボードで英文を書く、ということをしているために、いざ鉛筆を持つと、英単語のスペルが浮かばないんですよ。
日本語でも、漢字は読めるけど書けなくなった…というのと同じですね。
キーボードなら無意識のうちに打っている単語のスペルがわからない。
これはちょっとあせりました。
だから、スペルミスもいくつかあったのではないかなぁ、と思います。
見直しに時間をかけられなかったので、文法ミスもやっているのかもしれません。
20点なら上出来ですが、もう少しいろんなことに気をつけていれば、もう少し点は伸ばせたのかな、とも思います。
私なりの解く順序と、極端な時間配分
一次試験のリスニング以外の部分(リーディング&ライティング)は100分あります。
私は家で予想問題ドリルを一通りやって、私なりの問題を解く順番と時間配分をあらかじめ考えていました。
それは、こんな感じ。
1:30-2:30 (60分間) 2、3の読解(空欄補充・内容把握)
2:30-2:50 (20分間) 4の英作文
2:50-3:10 (20分間) 1の語彙・熟語・文法
で、実際にこの順番でやったのですが、本番の時間配分は予定とは違ってしまって、
1:30-2:15 (45分間) 2、3の読解(空欄補充・内容把握)
2:15-2:50 (35分間) 4の英作文
2:50-3:10 (20分間) 1の語彙・熟語・文法
となりました。
長文が思ったより早く済んで良かったな、と思ったら、英作文で想像以上に時間を取られてしまった、ということです。
予定通りであったならば、読解問題に思いっきり時間を割いているわけですが、こういうパートは落ち着いて解くことが必要だと思うし、ゆっくりやれば確実に点が取れる部分だと思ったからですね。
2の空欄補充は、TOEIC のパート6に似た感じで、全部をきっちり読む必要はありませんが、空欄の前後は、話の流れがわかるように気をつけて読みました。
3の内容把握は、TOEIC よりも文章も単語も難しいので、私はほとんど飛ばし読みはせず、きっちり確実に読むようにしました。
何度も後戻りするよりはそちらが良いと思ったのです。
いきなり3の長文もつらいし、いきなり4の英作文もつらいし、ということで、まずは頭を慣らすために2から始めた、という感じでしょうか。
頭を慣らすなら、順番通りに1から始めるというのもありますが、1の語彙に関しては、「捨てる」つもりにしていたので、時間をかけるだけ無駄だと思いました。
他の部分に手間取って、最悪残り10分くらいで1を解かなければならなくなっても、それほど結果は変わらないだろうと思っていました。
見かけない単語が多いので、悩んでも仕方がない、というか、その見た感じの直感で選ぶしかないので、TOEIC のパート5の空欄補充問題みたいに、反射的にパッパッと解いていくよりしょうがないと思ったのです。
残り時間が少ない時に長文を読むのはプレッシャーで、気持ちが焦ると目は文字を追っているようでも、内容が頭に入ってきませんよね。
それを避けるための「作戦」でした。
もちろん、これには異論もあるでしょうし、性格にもよると思うので、人にオススメはしませんが。
多少時間のずれがあったとは言え、この予定にだいたい沿った流れて問題を解くことができた、というのが、勝因のひとつであっただろうと思っています。
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2007年05月06日
英検長文の面白さ 1級一次(読解編)その2
昨日の続きです。
英検の読解問題に出てくる、「論説・評論」調の文章には、よく出てくる文章のパターンというものがあります。
長々とある事実について語っていて、however と来たら、その前のことは全部前置きで、however 以下が本人の言いたいことなのだ、というようなことですね。
予想問題ドリルのヒントにも、そういう「つなぎ言葉」に注意して読め、と書いてあります。
(これは日本語の文章を読む場合にも当てはまりますよね。)
この手の文章は「何を言いたいのか」ということが実はとてもはっきりしていて、予想問題ドリルをやってみることで、その「論理の展開」のパターンを掴めてきたように感じました。
その作業が、私にはとても面白かったです。
実際の試験でも、予想問題ドリルでも、英検の長文の内容は興味深い話題が多いです。
私が使った、旺文社 7日間完成 英検1級予想問題ドリル [改訂版] で、一番印象に残っているのは、p.26 の Political Correctness(政治的公正)という文章。
その文の中で、"challenged" という言葉を使った婉曲表現の話が出てきます。
私は、過去記事 フレンズ2-21その14 で、physically challenged 「身体が不自由な」という表現と、P.C. (politically correct) について解説しています。
P.C. という言葉は以前から知っていたのですが、challenged にそういう意味があるのを最初に知ったのは、この予想問題ドリルの問題に出てきた文章だったのです。
その文中では、
"vertically challenged" for short,
"horizontally challenged" for fat,
という記述があります。
つまり、「背が低い」ことを「垂直(方向)に challenged 」、「太っている」ことを「水平(方向)に challenged 」と表現する場合がある、ということで、筆者はそれを pretentious euphemisms 「もったいぶった婉曲表現」を呼んで、批判的な視点から論旨を展開しています。
そんな風に、「ただテストの練習問題として見るだけではもったいないような、文章の内容そのものが興味深いもの」が英検には多い気がします。
p.75 の Writer's Block (ライターズ・ブロック。作家が文章を書けなくなること。)という文章も面白かったですね。
こういう読解問題に強くなるには、この手の文章に慣れることですね。
そして、この手の文章を見ているとわかるのですが、よく出てくる単語、というのもあります。
私は語彙を増やすことは早々にあきらめましたが、どうせ単語を覚えるのなら、こういう文章を何度も読んで(できれば音読して)、その言っている内容が頭の中でイメージできるように、その単語の意味を理解しながら読んでいけば、自然とそういう単語の使い方に慣れていって、それが自分のボキャブラリーになっていくのではないかな、と思いました。
その中でも、特に、「動詞」と「接続詞」に注目したらいいのではないかと思います。
これらの単語は、文脈の中で使われている姿を見ることで、よりその意味を捉え易いと思うからです。
問題集を一通りやり終えた後、この読解分野の文章を毎日一つ、2、3回音読する、というのをノルマにしようと決めたのですが、結局それはやらずに終わってしまいました(笑)。
でも、もしそれをやっていたら、もう少し語彙も覚えられたのではないかなぁ、と今でも思っています。
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英検の読解問題に出てくる、「論説・評論」調の文章には、よく出てくる文章のパターンというものがあります。
長々とある事実について語っていて、however と来たら、その前のことは全部前置きで、however 以下が本人の言いたいことなのだ、というようなことですね。
予想問題ドリルのヒントにも、そういう「つなぎ言葉」に注意して読め、と書いてあります。
(これは日本語の文章を読む場合にも当てはまりますよね。)
この手の文章は「何を言いたいのか」ということが実はとてもはっきりしていて、予想問題ドリルをやってみることで、その「論理の展開」のパターンを掴めてきたように感じました。
その作業が、私にはとても面白かったです。
実際の試験でも、予想問題ドリルでも、英検の長文の内容は興味深い話題が多いです。
私が使った、旺文社 7日間完成 英検1級予想問題ドリル [改訂版] で、一番印象に残っているのは、p.26 の Political Correctness(政治的公正)という文章。
その文の中で、"challenged" という言葉を使った婉曲表現の話が出てきます。
私は、過去記事 フレンズ2-21その14 で、physically challenged 「身体が不自由な」という表現と、P.C. (politically correct) について解説しています。
P.C. という言葉は以前から知っていたのですが、challenged にそういう意味があるのを最初に知ったのは、この予想問題ドリルの問題に出てきた文章だったのです。
その文中では、
"vertically challenged" for short,
"horizontally challenged" for fat,
という記述があります。
つまり、「背が低い」ことを「垂直(方向)に challenged 」、「太っている」ことを「水平(方向)に challenged 」と表現する場合がある、ということで、筆者はそれを pretentious euphemisms 「もったいぶった婉曲表現」を呼んで、批判的な視点から論旨を展開しています。
そんな風に、「ただテストの練習問題として見るだけではもったいないような、文章の内容そのものが興味深いもの」が英検には多い気がします。
p.75 の Writer's Block (ライターズ・ブロック。作家が文章を書けなくなること。)という文章も面白かったですね。
こういう読解問題に強くなるには、この手の文章に慣れることですね。
そして、この手の文章を見ているとわかるのですが、よく出てくる単語、というのもあります。
私は語彙を増やすことは早々にあきらめましたが、どうせ単語を覚えるのなら、こういう文章を何度も読んで(できれば音読して)、その言っている内容が頭の中でイメージできるように、その単語の意味を理解しながら読んでいけば、自然とそういう単語の使い方に慣れていって、それが自分のボキャブラリーになっていくのではないかな、と思いました。
その中でも、特に、「動詞」と「接続詞」に注目したらいいのではないかと思います。
これらの単語は、文脈の中で使われている姿を見ることで、よりその意味を捉え易いと思うからです。
問題集を一通りやり終えた後、この読解分野の文章を毎日一つ、2、3回音読する、というのをノルマにしようと決めたのですが、結局それはやらずに終わってしまいました(笑)。
でも、もしそれをやっていたら、もう少し語彙も覚えられたのではないかなぁ、と今でも思っています。
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2007年05月05日
英検長文は難しいけど… 1級一次(読解編)その1
今日は、英検1級一次試験の読解分野について書きたいと思います。
読解とは、ある程度の長さの英文を読んで、空欄を埋める、または、内容に一致する選択肢を選ぶ、という形式の問題のことです。
このパートは点は良かったです。
「空欄補充」の問題、すなわち、「2. 長文の語句空所補充問題」とは、「300〜400字程度のパッセージの空所に正しい語句や表現を選び、補充する問題」のこと。
ここは、6点中6点(合格者平均5点、全体平均4点)で、全問正解でした。
「内容把握」の問題、すなわち、「3. 長文の内容一致選択問題」とは、「3つのパッセージのうち2つは500語程度、1つは800語程度のものを読み、その内容に関する設問に答える問題」のこと。
ここは、20点中18点(合格者平均16点、全体平均11点)で、1問、間違えました。
Pass単断念 1級一次(語彙編) で、語彙分野で高得点は望めないとあきらめた話を書きましたが、その分、この読解分野で点を取っていこうと思っていました。
ですから、この分野では1問も落とさないぞ!と意気込んでいたので、1問間違えて少しショックでしたね。
内容把握で1問間違えたのは、2番目の500語程度のパッセージの問題。
ざっと内容を読んで話の流れは掴んでいたつもりだったのに、細かい部分まで読みきれていなかったようです。
今、改めて見直してみると、まさに本文に書いてあるものを言い換えたものが選択肢にあったのに、「何となく文章中に書いてあるような気がした」選択肢を選んでしまったようです。
本文中には、
an unresolved dispute in political science: while some scholars feel .... , others think...
「政治学上の未解決の論争、つまり、ある学者はこう考え、また別の学者はこう考える、という論争」
とあり、選択肢に、
Specialists are unable to decide what the criteria for...
「専門家たちは…の基準が何かを決定できない」
というものがありました。
scholars が specialists に言い換えられ、an unresolved dispute が are unable to decide what... と表現されているわけですね。
こういうところを落としている、ということは、TOEIC でもこんな感じで長文問題を落としているんじゃないか、という気がします(笑)。
こういうアカデミック、というか、大学入試のような文章を読むのは久しぶりな気がして(いつもは軽いウィキペディアとかばっかり読んでるから…笑)、そういう意味では最初、予想問題集にトライする時にとても不安でした。
でも、大学生の時に1級を受けて感じた「もう単語が全然わかんないから、何が書いてあるか全然わかんないっ!」みたいな感覚はもうなかったですね。
そこに自分の成長の跡をはっきり見た気がしました。
何しろ私は語彙が少ないですから(笑)、やっぱりわからない単語はチラホラ出てくるんです。
ですが、分からない単語はそのままにしていても、一応、話の流れは読めるようになっていたのです。
何故読めるようになったか、というのを私なりに分析すると、このブログでフレンズのセリフを分析することで、「文の構造を理解しながら読むクセ」がついていたからだと思います。
一見、長く複雑な文章でも、その一番メインとなる主語と動詞がどれか、を瞬時に見極める感覚を養う、と言ったら良いでしょうか。
単語本で日本語訳を覚えていたとしても、その単語の品詞を間違って捉えてしまうと、その文の構造が全くわからなくなります。
私は逆に、単語の日本語訳は思いつかなくても、その単語の品詞が何か、ということだけは多分間違えずに理解できていたのだと思います。
ハートで感じる英文法 大西泰斗/ポール・マクベイ著 Lesson 12 「「文の形」にも感覚がある」 の p.198 で、大西先生は、eelie という「得体の知れない動詞(実際には存在しない動詞)」を使った文章、
I eelied Jim a Martian.
をネイティブに見せ、文の意味を類推してもらう、という実験をされています。
ネイティブはその文章から、「文型の感覚」を読み取って、内容をある程度、類推することができる、という結果でした。(具体的にどういう意味を類推するかは、直接先生の本をご覧下さい。)
そんな風に、意味不明の単語でも意味がわかる、というのは、「文の構造を意識していれば、個々の単語の意味を知っているかどうかは”それほど”重要ではない」ということの証明だと思うし、「英語では語順が大切だ」ということの証明でもあるのだと思います。
明日、引き続き、もう少し英検の読解問題について語ります。
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読解とは、ある程度の長さの英文を読んで、空欄を埋める、または、内容に一致する選択肢を選ぶ、という形式の問題のことです。
このパートは点は良かったです。
「空欄補充」の問題、すなわち、「2. 長文の語句空所補充問題」とは、「300〜400字程度のパッセージの空所に正しい語句や表現を選び、補充する問題」のこと。
ここは、6点中6点(合格者平均5点、全体平均4点)で、全問正解でした。
「内容把握」の問題、すなわち、「3. 長文の内容一致選択問題」とは、「3つのパッセージのうち2つは500語程度、1つは800語程度のものを読み、その内容に関する設問に答える問題」のこと。
ここは、20点中18点(合格者平均16点、全体平均11点)で、1問、間違えました。
Pass単断念 1級一次(語彙編) で、語彙分野で高得点は望めないとあきらめた話を書きましたが、その分、この読解分野で点を取っていこうと思っていました。
ですから、この分野では1問も落とさないぞ!と意気込んでいたので、1問間違えて少しショックでしたね。
内容把握で1問間違えたのは、2番目の500語程度のパッセージの問題。
ざっと内容を読んで話の流れは掴んでいたつもりだったのに、細かい部分まで読みきれていなかったようです。
今、改めて見直してみると、まさに本文に書いてあるものを言い換えたものが選択肢にあったのに、「何となく文章中に書いてあるような気がした」選択肢を選んでしまったようです。
本文中には、
an unresolved dispute in political science: while some scholars feel .... , others think...
「政治学上の未解決の論争、つまり、ある学者はこう考え、また別の学者はこう考える、という論争」
とあり、選択肢に、
Specialists are unable to decide what the criteria for...
「専門家たちは…の基準が何かを決定できない」
というものがありました。
scholars が specialists に言い換えられ、an unresolved dispute が are unable to decide what... と表現されているわけですね。
こういうところを落としている、ということは、TOEIC でもこんな感じで長文問題を落としているんじゃないか、という気がします(笑)。
こういうアカデミック、というか、大学入試のような文章を読むのは久しぶりな気がして(いつもは軽いウィキペディアとかばっかり読んでるから…笑)、そういう意味では最初、予想問題集にトライする時にとても不安でした。
でも、大学生の時に1級を受けて感じた「もう単語が全然わかんないから、何が書いてあるか全然わかんないっ!」みたいな感覚はもうなかったですね。
そこに自分の成長の跡をはっきり見た気がしました。
何しろ私は語彙が少ないですから(笑)、やっぱりわからない単語はチラホラ出てくるんです。
ですが、分からない単語はそのままにしていても、一応、話の流れは読めるようになっていたのです。
何故読めるようになったか、というのを私なりに分析すると、このブログでフレンズのセリフを分析することで、「文の構造を理解しながら読むクセ」がついていたからだと思います。
一見、長く複雑な文章でも、その一番メインとなる主語と動詞がどれか、を瞬時に見極める感覚を養う、と言ったら良いでしょうか。
単語本で日本語訳を覚えていたとしても、その単語の品詞を間違って捉えてしまうと、その文の構造が全くわからなくなります。
私は逆に、単語の日本語訳は思いつかなくても、その単語の品詞が何か、ということだけは多分間違えずに理解できていたのだと思います。
ハートで感じる英文法 大西泰斗/ポール・マクベイ著 Lesson 12 「「文の形」にも感覚がある」 の p.198 で、大西先生は、eelie という「得体の知れない動詞(実際には存在しない動詞)」を使った文章、
I eelied Jim a Martian.
をネイティブに見せ、文の意味を類推してもらう、という実験をされています。
ネイティブはその文章から、「文型の感覚」を読み取って、内容をある程度、類推することができる、という結果でした。(具体的にどういう意味を類推するかは、直接先生の本をご覧下さい。)
そんな風に、意味不明の単語でも意味がわかる、というのは、「文の構造を意識していれば、個々の単語の意味を知っているかどうかは”それほど”重要ではない」ということの証明だと思うし、「英語では語順が大切だ」ということの証明でもあるのだと思います。
明日、引き続き、もう少し英検の読解問題について語ります。
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2007年04月24日
語彙をどう増やしていくか?
単語というのは、英語を聞いたり読んだりする中で覚えるのが理想ですね。
いわゆる「単語本」を使って、英単語と日本語訳を一対一で覚えるのは、無駄だとは思いませんが、あまり良いやり方だとも思えません。
もちろん、ある単語に出くわした時、全く見たことなくて「ただのアルファベットの羅列にすぎない」というよりは、日本語訳と共に覚えている場合の方が、読解に有利なのは間違いないでしょう。
特に、英検一次試験の4択は、日本語訳を知っていれば、正しい選択肢を選べるわけです。
例えば、speak, talk, tell, say のように、日本語だと全部「話す」という訳語がついているような単語の使い分けを尋ねてくる、ということはありません。
だから、そんな風に日本語訳とペアで覚えることは、英検1級一次をクリアするための一つの方法なのですが、それを覚えたからと言って、「私はこの単語を覚えた、これで私の単語は何千語レベルになった!」と宣言できるわけでもない、と思うのです。
その単語がどんな風に使われるか、例えば、動詞であるなら、自動詞か他動詞か、自動詞であるならどんな前置詞とペアになることが多いか、人を主語に取らない、などの特殊な使い方をするものもありますし、そういうこともひっくるめて、リーディングの時に意味がわかるだけではなく、実際に使えるようになって初めて、つまり、その単語を使った例文を自分で一つか二つくらい作れるようになって初めて、自分のボキャブラリーに加わった、ということになるのではないかなぁ、と。
Pass単には、その単語を使った例文集が、巻末に別冊という形でまとめてあるのですが、せめて見出しの単語のすぐ下に、それを載せていてくれたら、もう少しやる気が出たかもしれないなぁ、と思ったりします(笑)。
CDにも単語の後に続けて例文を吹き込んでくれていたらなぁ、とも思います。
そしてその例文も概して難しい気がするのですが、もっとシンプルな例文でもいいんじゃないかなぁ、と思います(辞書の一番最初の用例に出てくるような感じの)。
過去記事 1級二次試験参考書その1 で取り上げた、旺文社 英検1級教本 に、Chapter 1 Vocabulary というチャプターがあります。
ここに、「紛らわしい語句」「接頭辞・接尾辞・語根」「単語のグループ化」という項目があるのですが、その部分がとてもわかりやすくて、また語彙を増やすのに有効なことが書いてあると思いました。
その部分が、何故か同じ旺文社の Pass単では応用されていないような気がするのです。
Pass単では、ただ、動詞、名詞、形容詞、などと分類して、しかもそれをアルファベット順に並べているので、余計に単語が無味乾燥なものに見えてしまう気がします。
こういう感じの単語が1級には出るらしい…というレベルを知るには有効な本だと思いますが、これを使って覚えようとするには、自分専用に何らかのカスタマイズをしないと使いにくいかもしれない、と思います。(で、私はそういうカスタマイズをする時間がないと思ったので、この本を使って覚えるのをあきらめたわけですが…)
普段、私が単語を覚える場合は、ある単語と「似た意味の単語(類義語)」、「見かけが似ている(紛らわしい)単語」、「反対の意味の単語(反意語)」などをまとめて覚えようとします。
フレンズ解説で単語を解説している時もその傾向は現れているかと思うのですが…(それで話もよく脱線しますけど…笑)
大量の単語を網羅するには、ああいう単語帳形式にせざるを得ないと思いますが、たった一つの単語にこだわることで、それに関係する単語を関連付けて一気にたくさん覚えることができるし、その方が忘れにくいと思うんですよねぇ。
と、Pass単についていろいろと思うところを書きましたが、これは批判ではなくて、ただ単に「私とはどうも馬が合わなかった」というだけのことです。
私は学習法には「絶対」というものはないと思っていて、人の性格によって「合う、合わない」は必ずあると思っています。
それを出来るだけ早く見極めることで、無駄なことにお金や時間を使わずに済む、ということでしょうね。
単語の日本語訳には限界がある、というのは多くの方が認識しておられることだと思います。
日本人なら誰でも知っている、come と go という単語がありますよね。
でも、あれも、come=来る、go=行く、ではない、ということは過去記事でも何回か書きました。
来る、行く、という意味で使われることももちろんあるので、その訳語を覚えていることが悪いわけではないです。
覚えてないよりは覚えている方がいいのは間違いないのですが、その動詞の意味には、日本語と英語とで感覚のずれがある、ということをわかっていないと、本当にその come や go という基本単語さえ、覚えている、使えている、とはいえないのだと思います。
実際に試験を受けてみての感想ですが。
まずは文脈からどういう意味の単語が入るかを類推し、単語をじーっと見ていると、ポジティブなものかネガティブなものかがわかる、とか、似た単語から類推する、とかで、何となく勘で当たってしまった、という部分があったようです。
これはただ単なる「勘」に過ぎませんが、そういう勘を養うのには、これまで触れてきた英語の量が関係するのかも、とは思います。
解いていて、おっ!と思う問題が一つありました。
(14) A: Jim, I've got great tickets for the basketball final, but the company president has invited me to dinner that night. What should I do?
B: I sympathize with your ( ____ ), but I don't think you should miss the dinner.
選択肢 1. predilection 2. predicament 3. prerogative 4. preoccupation
この会話は、
「バスケのチケットがあるけど、会社の社長にディナーに招待されている。どうすべきだろう?」
「君の( ____ )には同情するけど、ディナーに行くべきだと思う。」
というような内容ですよね。
つまり( ____ )には、「つらい立場、苦しい立場」という意味の言葉が入るだろうと思うのですが、その「苦境」という単語が predicament であると私は知っていたので、簡単に答えることができました。
今、調べてみると、Pass単では p.143 に載っていて、「LEVEL 2 合格にさらに一歩近づく単語」に分類されています。
私は Pass単ではこのページまでたどり着けなかったけれど(笑)、この単語はフレンズに出てきたので知っていたんですね。
フレンズ1-4 で、ロスがケガをしているのに、ちっとも対応してくれない ER の受付のおばさんに対するセリフ、
チャンドラー: Listen, it's kind of an emergency. Well, I guess you know that, or we'd be in the predicament room. (ねぇ、緊急事態なんだよ。ほら、わかってくれてると思うけど。さもないと(緊急事態じゃないなら)、僕らは(「緊急(救命)室」じゃなくて)「苦境・窮地の部屋(苦境室)」にいるだろうし。)
emergency room (緊急救命室、ER)の受付に来たのは、緊急事態だからだ。緊急じゃないのなら、(緊急よりも切迫度の低い)「苦境室」で待ってるだろうしね、みたいに言ったわけですね。
このセリフのやりとりが、語彙が難解とされている、英検1級の単語穴埋め問題で役立つなんて(笑)。
predicament が答えだとわかった時に、「Pass単を断念した私を、英語の神様は見捨てなかった!」と思いました。
自分の信じたやり方を貫き通して良かった、と思いました。
何だか冗談めいた言い方ですが、私は、占いとかには興味がないけれど、そういうジンクスみたいなものは信じるタイプで(英語の jinx は「縁起の悪いこと」にしか使わないそうですが…)、自分のやる気を高めるための発奮材料にしたり、自己暗示をかけるのに使ったりします。
試験の最中は「ダメだ!」と思ってしまうと解ける問題も解けなくなってしまいますから…。
英検1級向けのボキャビル対策をすることはすっかりあきらめた私でしたが、もちろん、ボキャブラリーが豊富な方がいいに決まっています。
それはこれからの課題、ということで…(笑)。
時間が出来たら、洋書を読もう読もう…とずっと思っていました。
それを読んで、その文脈で使われる単語をじっくり英英辞典で調べて、その意味を深く理解することで、ボキャブラリーは自然と増えていくのだと思っています。
だから、今はあせってはいません。
と言うより、ゆったりした気持ちでそういうことに取り組めるように、さっさと英検にケリをつけてしまいたかったのです。(逆説的というか、本末転倒というか…笑)
日本語の場合でも、漢字を漢字として覚えるのは、小学校くらいでしょうか?
大人になった時に漢字をよく知っている人、というのは、読書家だということが多いですよね。
私は、本を読むのも文字を読むのも好きですが、何故か「小説」をあまり読まない人間なのです。
だから、難しい漢字をあまり知りません。(大変恥ずかしい…)
もし漢字検定を受けることがあれば(笑)、そういう問題集を買っていちから勉強しないといけないところですが、読書家の人なら、そういう準備をしなくても、結構いい線いくのかなぁ、と思ったりします。
私は英単語も、そういう「読書家は漢字を知ってる」路線でいきたいなぁ、と思っています。
これから出会っていく単語たちを丁寧に一つずつ自分のものにしていきたいなぁ、何度も何度も出逢う単語なら、きっと頭に残っていくのではないかなぁ…と思いますね。
それが使われた映画やドラマや小説のイメージと共に、頭に残っていくのが理想的なんだろうと思います。
たくさんの単語との自然で素敵な出会いを期待しつつ、これからより多くの英語に触れていきたいと思っています。
(Rach からのお願い)
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いわゆる「単語本」を使って、英単語と日本語訳を一対一で覚えるのは、無駄だとは思いませんが、あまり良いやり方だとも思えません。
もちろん、ある単語に出くわした時、全く見たことなくて「ただのアルファベットの羅列にすぎない」というよりは、日本語訳と共に覚えている場合の方が、読解に有利なのは間違いないでしょう。
特に、英検一次試験の4択は、日本語訳を知っていれば、正しい選択肢を選べるわけです。
例えば、speak, talk, tell, say のように、日本語だと全部「話す」という訳語がついているような単語の使い分けを尋ねてくる、ということはありません。
だから、そんな風に日本語訳とペアで覚えることは、英検1級一次をクリアするための一つの方法なのですが、それを覚えたからと言って、「私はこの単語を覚えた、これで私の単語は何千語レベルになった!」と宣言できるわけでもない、と思うのです。
その単語がどんな風に使われるか、例えば、動詞であるなら、自動詞か他動詞か、自動詞であるならどんな前置詞とペアになることが多いか、人を主語に取らない、などの特殊な使い方をするものもありますし、そういうこともひっくるめて、リーディングの時に意味がわかるだけではなく、実際に使えるようになって初めて、つまり、その単語を使った例文を自分で一つか二つくらい作れるようになって初めて、自分のボキャブラリーに加わった、ということになるのではないかなぁ、と。
Pass単には、その単語を使った例文集が、巻末に別冊という形でまとめてあるのですが、せめて見出しの単語のすぐ下に、それを載せていてくれたら、もう少しやる気が出たかもしれないなぁ、と思ったりします(笑)。
CDにも単語の後に続けて例文を吹き込んでくれていたらなぁ、とも思います。
そしてその例文も概して難しい気がするのですが、もっとシンプルな例文でもいいんじゃないかなぁ、と思います(辞書の一番最初の用例に出てくるような感じの)。
過去記事 1級二次試験参考書その1 で取り上げた、旺文社 英検1級教本 に、Chapter 1 Vocabulary というチャプターがあります。
ここに、「紛らわしい語句」「接頭辞・接尾辞・語根」「単語のグループ化」という項目があるのですが、その部分がとてもわかりやすくて、また語彙を増やすのに有効なことが書いてあると思いました。
その部分が、何故か同じ旺文社の Pass単では応用されていないような気がするのです。
Pass単では、ただ、動詞、名詞、形容詞、などと分類して、しかもそれをアルファベット順に並べているので、余計に単語が無味乾燥なものに見えてしまう気がします。
こういう感じの単語が1級には出るらしい…というレベルを知るには有効な本だと思いますが、これを使って覚えようとするには、自分専用に何らかのカスタマイズをしないと使いにくいかもしれない、と思います。(で、私はそういうカスタマイズをする時間がないと思ったので、この本を使って覚えるのをあきらめたわけですが…)
普段、私が単語を覚える場合は、ある単語と「似た意味の単語(類義語)」、「見かけが似ている(紛らわしい)単語」、「反対の意味の単語(反意語)」などをまとめて覚えようとします。
フレンズ解説で単語を解説している時もその傾向は現れているかと思うのですが…(それで話もよく脱線しますけど…笑)
大量の単語を網羅するには、ああいう単語帳形式にせざるを得ないと思いますが、たった一つの単語にこだわることで、それに関係する単語を関連付けて一気にたくさん覚えることができるし、その方が忘れにくいと思うんですよねぇ。
と、Pass単についていろいろと思うところを書きましたが、これは批判ではなくて、ただ単に「私とはどうも馬が合わなかった」というだけのことです。
私は学習法には「絶対」というものはないと思っていて、人の性格によって「合う、合わない」は必ずあると思っています。
それを出来るだけ早く見極めることで、無駄なことにお金や時間を使わずに済む、ということでしょうね。
単語の日本語訳には限界がある、というのは多くの方が認識しておられることだと思います。
日本人なら誰でも知っている、come と go という単語がありますよね。
でも、あれも、come=来る、go=行く、ではない、ということは過去記事でも何回か書きました。
来る、行く、という意味で使われることももちろんあるので、その訳語を覚えていることが悪いわけではないです。
覚えてないよりは覚えている方がいいのは間違いないのですが、その動詞の意味には、日本語と英語とで感覚のずれがある、ということをわかっていないと、本当にその come や go という基本単語さえ、覚えている、使えている、とはいえないのだと思います。
実際に試験を受けてみての感想ですが。
まずは文脈からどういう意味の単語が入るかを類推し、単語をじーっと見ていると、ポジティブなものかネガティブなものかがわかる、とか、似た単語から類推する、とかで、何となく勘で当たってしまった、という部分があったようです。
これはただ単なる「勘」に過ぎませんが、そういう勘を養うのには、これまで触れてきた英語の量が関係するのかも、とは思います。
解いていて、おっ!と思う問題が一つありました。
(14) A: Jim, I've got great tickets for the basketball final, but the company president has invited me to dinner that night. What should I do?
B: I sympathize with your ( ____ ), but I don't think you should miss the dinner.
選択肢 1. predilection 2. predicament 3. prerogative 4. preoccupation
この会話は、
「バスケのチケットがあるけど、会社の社長にディナーに招待されている。どうすべきだろう?」
「君の( ____ )には同情するけど、ディナーに行くべきだと思う。」
というような内容ですよね。
つまり( ____ )には、「つらい立場、苦しい立場」という意味の言葉が入るだろうと思うのですが、その「苦境」という単語が predicament であると私は知っていたので、簡単に答えることができました。
今、調べてみると、Pass単では p.143 に載っていて、「LEVEL 2 合格にさらに一歩近づく単語」に分類されています。
私は Pass単ではこのページまでたどり着けなかったけれど(笑)、この単語はフレンズに出てきたので知っていたんですね。
フレンズ1-4 で、ロスがケガをしているのに、ちっとも対応してくれない ER の受付のおばさんに対するセリフ、
チャンドラー: Listen, it's kind of an emergency. Well, I guess you know that, or we'd be in the predicament room. (ねぇ、緊急事態なんだよ。ほら、わかってくれてると思うけど。さもないと(緊急事態じゃないなら)、僕らは(「緊急(救命)室」じゃなくて)「苦境・窮地の部屋(苦境室)」にいるだろうし。)
emergency room (緊急救命室、ER)の受付に来たのは、緊急事態だからだ。緊急じゃないのなら、(緊急よりも切迫度の低い)「苦境室」で待ってるだろうしね、みたいに言ったわけですね。
このセリフのやりとりが、語彙が難解とされている、英検1級の単語穴埋め問題で役立つなんて(笑)。
predicament が答えだとわかった時に、「Pass単を断念した私を、英語の神様は見捨てなかった!」と思いました。
自分の信じたやり方を貫き通して良かった、と思いました。
何だか冗談めいた言い方ですが、私は、占いとかには興味がないけれど、そういうジンクスみたいなものは信じるタイプで(英語の jinx は「縁起の悪いこと」にしか使わないそうですが…)、自分のやる気を高めるための発奮材料にしたり、自己暗示をかけるのに使ったりします。
試験の最中は「ダメだ!」と思ってしまうと解ける問題も解けなくなってしまいますから…。
英検1級向けのボキャビル対策をすることはすっかりあきらめた私でしたが、もちろん、ボキャブラリーが豊富な方がいいに決まっています。
それはこれからの課題、ということで…(笑)。
時間が出来たら、洋書を読もう読もう…とずっと思っていました。
それを読んで、その文脈で使われる単語をじっくり英英辞典で調べて、その意味を深く理解することで、ボキャブラリーは自然と増えていくのだと思っています。
だから、今はあせってはいません。
と言うより、ゆったりした気持ちでそういうことに取り組めるように、さっさと英検にケリをつけてしまいたかったのです。(逆説的というか、本末転倒というか…笑)
日本語の場合でも、漢字を漢字として覚えるのは、小学校くらいでしょうか?
大人になった時に漢字をよく知っている人、というのは、読書家だということが多いですよね。
私は、本を読むのも文字を読むのも好きですが、何故か「小説」をあまり読まない人間なのです。
だから、難しい漢字をあまり知りません。(大変恥ずかしい…)
もし漢字検定を受けることがあれば(笑)、そういう問題集を買っていちから勉強しないといけないところですが、読書家の人なら、そういう準備をしなくても、結構いい線いくのかなぁ、と思ったりします。
私は英単語も、そういう「読書家は漢字を知ってる」路線でいきたいなぁ、と思っています。
これから出会っていく単語たちを丁寧に一つずつ自分のものにしていきたいなぁ、何度も何度も出逢う単語なら、きっと頭に残っていくのではないかなぁ…と思いますね。
それが使われた映画やドラマや小説のイメージと共に、頭に残っていくのが理想的なんだろうと思います。
たくさんの単語との自然で素敵な出会いを期待しつつ、これからより多くの英語に触れていきたいと思っています。
(Rach からのお願い)
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2007年04月23日
Pass単断念 1級一次(語彙編)
これから数回に渡って、英検1級一次試験に向けて、何を使って、どんな勉強をしていたか、その結果どうであったか、ということについて書いていきたいと思います。
2006年2月頃に英検1級に挑戦しようと突如思い立って(「読む聞く」から「書く話す」へ で、その時の心境について触れています)、英検向けの勉強を始めました。
その4ヶ月後の2006年度第1回(2006年6月11日実施)英検1級一次試験では、ラッキーにもストレートで合格することができました。
その時の合格ラインは、113点中80点。
私は85点でした。(合格者平均点は86点。)
試験結果通知ハガキの画像を下に載せておきます。
![1g fs 35](https://sitcom-friends-eng.up.seesaa.net/ftp/89p8C9F88EA8E9F8C8B89CA83n83K83L002203525.JPG)
「分野別得点票」、そしてその横にあるグラフを見るとよくわかるのですが、何が足を引っ張ったかというと、「リスニング」なんですよねぇ。
それについては、またリスニングについて語る時にゆっくり「言い訳」(笑)させていただきます。
今日は、「語彙・熟語・文法」部門、特に「語彙」について語ります。
英検1級一次試験で、乗り越えなくてはならないと言われているものに「語彙」がありますよね。
あの語彙の難しいことは有名で、そのために 旺文社 英検Pass単熟語 1級 (通称:Pass単)という単語本を使って、単語を暗記する、ことをやっている方が多いようです。
私も、他の方々と同様、アマゾンでそれを購入しました。
旺文社 英検Pass単熟語 1級 改訂版[CD] というCDも買いました。
ざっと Pass単を見てみると、知ってる単語が出てきて、おぉっ!と喜んだら、その後、知らない単語が連続して出てきたりします(泣)。
ですから、やっぱりこれは「一日○ページ」とノルマを決めて覚えていかないといけないのかなぁ、と思って、単語を紙に書き出したものを台所のシンクの前に貼って、CDも iPod に入れて台所などで聞きました。
…が、これがちっとも頭に入りません。
嫌気がさして、1週間くらいでこの方法は辞めてしまいました(笑)。
記憶力が衰退している、ということは間違いなくあるでしょうが、元々、私は単語をこんな風に覚えるのは苦手なのです。
学生時代に、英語は得意科目でしたが、知っている単語の数は少なかったと思います。
単語と言えば、「試験に出る英単語」(通称:しけたん)というのしか持っていませんでした。
この本は、テストに出る頻度の高い単語から並べてあって、その最初の方はよく覚えていたけれど、最後の方はほとんど知らない…という、ありがちなパターンに陥っていました。
よく、語彙レベルが何千語レベル、とか言いますが、私は自分が何千語レベルなのか知りません。
未だに、かなり基本的な単語を知らないこともあります。
語彙については自信がないし、これといったボキャビルをやったこともないので、これまではこのブログで語彙に関する記事を書いたことがありませんでした。
何も参考になるようなことは言えないからです。
1級一次対策としては、もう一つ別の本を購入しました。
旺文社からは過去問や予想問題などさまざまなタイプの問題集が出ているようですが、私が買ったのは、旺文社 7日間完成 英検1級予想問題ドリル [改訂版] というものです。
そのドリルで、「語彙・熟語・文法」分野に当たる部分の、「1. 短文の語句空所補充問題」を試しに解いてみました。
まぁ、4択ですから、勘で当たるところもありますけど、あまり正答率はよくありませんでした。
25点満点でその7回分の成績は、14点、16点、17点、17点、11点、17点、16点。
まぁ、17点取れたらいいけれど、11点はヤバイよねぇ、という感じです。
しかし、ここの正答率を上げるために、この Pass単をクリアするのは至難のわざだと思いました。
…ので、ここはあっさりと捨てることにしました。
「捨てる」というのは、ここでの失点はある程度やむを得ない、と割り切る、ということです。
マークシートだから、全問不正解、ということもないでしょうし、たまには知ってる単語も出るでしょう。
接頭語、接尾語などから似たような単語を思い出して、それがヒントになって正解する、ということもあるかなぁ、と思いました。
TOEIC で「ほとんど満点」を取りに行こうと思ったら、「捨てる」部分などはないのですが、英検はありがたいことに、「ほとんど満点」でなくても通ります。
113点満点中25点分もあるので、ないがしろには出来ない、とは思うのですが、多分、今からどんなに頑張っても、Pass単を全部覚える、というのは不可能だろうと思ったし、別の分野で点を稼ぐ方向で勉強していこうと思いました。
よく試験対策は邪道だ、とか言いますが、自分で、「ここは点が取れるから頑張る、ここはあまり取れそうにないから出来なくてもパニクらないようにする。」などと、あらかじめ、心構えをしておくことは、私にとっては非常に大切な「試験対策」です。
試験というのは、当日の気持ち次第で、出来が大きく変わるものだと思います。
時間をかけて頑張ればそれなりに点が見込める部分に時間を割いて、時間をかけても無駄だと思う部分にはできるだけ時間をかけないようにする、というのもテクニックの一つですよね(テクニックという言葉は、私も好きではありませんが…)。
一通り一次試験の話が済んだ最後に書こうと思っていますが、私は「極端な時間配分」をあらかじめ決めた上で試験に臨みました。
そして、問題を解く順序もあらかじめ決めていました。(最初から順番に解いていったのではない、という意味です。)
実際の試験では、25点中、17点も取れて、合格者平均16点(全体平均は13点)を上回る結果になりました。
何となく知ってる単語が出てくれてラッキーだった、という感じですね。
最初に Pass単を丸暗記しようとして、嫌気がさした、と上に書きましたが、私は、「この勉強法は自分に合わない!」というのを見極めるのだけは得意です(笑)。
自分に合わなくて、なおかつ楽しくない方法では、絶対に頭に入りません。
丸暗記が苦手、ということでもなくて、学生時代は世界史の年号をゴロ合わせで覚えるのは好きでしたし(面白いゴロ合わせの参考書があったんですよ)、意味のない言葉でも、子供が見ているポケモンの名前とかなら覚えてしまえるわけですから、その覚えることを「ゲーム感覚」にしてしまえば、覚えられないこともないのかなぁ、と思うこともあります。
ですから、この語彙部門で例えば、最低20点取らないと合格できない、というラインがあれば、何とか語彙を覚えることに楽しさを見出して覚えようとするのですが、結局、合計点で合格最低点をクリアできていればいいので、不得意分野は得意分野でカバーすることができるわけです。
英検の語彙はめちゃくちゃ難しい、と言いますが、これは英検1級のプライド、みたいなもんでしょうね。
一次試験は作文以外はマークシートなので、差がつきにくいです。
実際、合格者の平均点と全体の平均点とを比べても、ものすごく差がある、という感じもしません。
頑張って語彙を覚えた人は、もちろんそれに見合う点が取れて有利になるのですが、それが絶対条件ではなくて、他の分野でカバーできる、というのが英検の良いところだと思っています。
最初に書いたように、私はリスニングがあまり良い点ではありませんでした。
リスニングは合格者平均点を下回っており、全体平均よりわずかに上なだけでした。
もし、英検が、リーディング、リスニング、ライティング、という区分がはっきり分かれていて、それぞれの分野で合格最低点というのが存在していれば、私は間違いなく、リスニング部門で不合格だったはずです。
そうならなかったのは、英検が「合計点だけで判断する」試験だったからです。
本当にありがたいと思いました(笑)。
明日は、引き続き、「語彙をどう増やしていくか?」について書いてみたいと思います。
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2006年2月頃に英検1級に挑戦しようと突如思い立って(「読む聞く」から「書く話す」へ で、その時の心境について触れています)、英検向けの勉強を始めました。
その4ヶ月後の2006年度第1回(2006年6月11日実施)英検1級一次試験では、ラッキーにもストレートで合格することができました。
その時の合格ラインは、113点中80点。
私は85点でした。(合格者平均点は86点。)
試験結果通知ハガキの画像を下に載せておきます。
「分野別得点票」、そしてその横にあるグラフを見るとよくわかるのですが、何が足を引っ張ったかというと、「リスニング」なんですよねぇ。
それについては、またリスニングについて語る時にゆっくり「言い訳」(笑)させていただきます。
今日は、「語彙・熟語・文法」部門、特に「語彙」について語ります。
英検1級一次試験で、乗り越えなくてはならないと言われているものに「語彙」がありますよね。
あの語彙の難しいことは有名で、そのために 旺文社 英検Pass単熟語 1級 (通称:Pass単)という単語本を使って、単語を暗記する、ことをやっている方が多いようです。
私も、他の方々と同様、アマゾンでそれを購入しました。
旺文社 英検Pass単熟語 1級 改訂版[CD] というCDも買いました。
ざっと Pass単を見てみると、知ってる単語が出てきて、おぉっ!と喜んだら、その後、知らない単語が連続して出てきたりします(泣)。
ですから、やっぱりこれは「一日○ページ」とノルマを決めて覚えていかないといけないのかなぁ、と思って、単語を紙に書き出したものを台所のシンクの前に貼って、CDも iPod に入れて台所などで聞きました。
…が、これがちっとも頭に入りません。
嫌気がさして、1週間くらいでこの方法は辞めてしまいました(笑)。
記憶力が衰退している、ということは間違いなくあるでしょうが、元々、私は単語をこんな風に覚えるのは苦手なのです。
学生時代に、英語は得意科目でしたが、知っている単語の数は少なかったと思います。
単語と言えば、「試験に出る英単語」(通称:しけたん)というのしか持っていませんでした。
この本は、テストに出る頻度の高い単語から並べてあって、その最初の方はよく覚えていたけれど、最後の方はほとんど知らない…という、ありがちなパターンに陥っていました。
よく、語彙レベルが何千語レベル、とか言いますが、私は自分が何千語レベルなのか知りません。
未だに、かなり基本的な単語を知らないこともあります。
語彙については自信がないし、これといったボキャビルをやったこともないので、これまではこのブログで語彙に関する記事を書いたことがありませんでした。
何も参考になるようなことは言えないからです。
1級一次対策としては、もう一つ別の本を購入しました。
旺文社からは過去問や予想問題などさまざまなタイプの問題集が出ているようですが、私が買ったのは、旺文社 7日間完成 英検1級予想問題ドリル [改訂版] というものです。
そのドリルで、「語彙・熟語・文法」分野に当たる部分の、「1. 短文の語句空所補充問題」を試しに解いてみました。
まぁ、4択ですから、勘で当たるところもありますけど、あまり正答率はよくありませんでした。
25点満点でその7回分の成績は、14点、16点、17点、17点、11点、17点、16点。
まぁ、17点取れたらいいけれど、11点はヤバイよねぇ、という感じです。
しかし、ここの正答率を上げるために、この Pass単をクリアするのは至難のわざだと思いました。
…ので、ここはあっさりと捨てることにしました。
「捨てる」というのは、ここでの失点はある程度やむを得ない、と割り切る、ということです。
マークシートだから、全問不正解、ということもないでしょうし、たまには知ってる単語も出るでしょう。
接頭語、接尾語などから似たような単語を思い出して、それがヒントになって正解する、ということもあるかなぁ、と思いました。
TOEIC で「ほとんど満点」を取りに行こうと思ったら、「捨てる」部分などはないのですが、英検はありがたいことに、「ほとんど満点」でなくても通ります。
113点満点中25点分もあるので、ないがしろには出来ない、とは思うのですが、多分、今からどんなに頑張っても、Pass単を全部覚える、というのは不可能だろうと思ったし、別の分野で点を稼ぐ方向で勉強していこうと思いました。
よく試験対策は邪道だ、とか言いますが、自分で、「ここは点が取れるから頑張る、ここはあまり取れそうにないから出来なくてもパニクらないようにする。」などと、あらかじめ、心構えをしておくことは、私にとっては非常に大切な「試験対策」です。
試験というのは、当日の気持ち次第で、出来が大きく変わるものだと思います。
時間をかけて頑張ればそれなりに点が見込める部分に時間を割いて、時間をかけても無駄だと思う部分にはできるだけ時間をかけないようにする、というのもテクニックの一つですよね(テクニックという言葉は、私も好きではありませんが…)。
一通り一次試験の話が済んだ最後に書こうと思っていますが、私は「極端な時間配分」をあらかじめ決めた上で試験に臨みました。
そして、問題を解く順序もあらかじめ決めていました。(最初から順番に解いていったのではない、という意味です。)
実際の試験では、25点中、17点も取れて、合格者平均16点(全体平均は13点)を上回る結果になりました。
何となく知ってる単語が出てくれてラッキーだった、という感じですね。
最初に Pass単を丸暗記しようとして、嫌気がさした、と上に書きましたが、私は、「この勉強法は自分に合わない!」というのを見極めるのだけは得意です(笑)。
自分に合わなくて、なおかつ楽しくない方法では、絶対に頭に入りません。
丸暗記が苦手、ということでもなくて、学生時代は世界史の年号をゴロ合わせで覚えるのは好きでしたし(面白いゴロ合わせの参考書があったんですよ)、意味のない言葉でも、子供が見ているポケモンの名前とかなら覚えてしまえるわけですから、その覚えることを「ゲーム感覚」にしてしまえば、覚えられないこともないのかなぁ、と思うこともあります。
ですから、この語彙部門で例えば、最低20点取らないと合格できない、というラインがあれば、何とか語彙を覚えることに楽しさを見出して覚えようとするのですが、結局、合計点で合格最低点をクリアできていればいいので、不得意分野は得意分野でカバーすることができるわけです。
英検の語彙はめちゃくちゃ難しい、と言いますが、これは英検1級のプライド、みたいなもんでしょうね。
一次試験は作文以外はマークシートなので、差がつきにくいです。
実際、合格者の平均点と全体の平均点とを比べても、ものすごく差がある、という感じもしません。
頑張って語彙を覚えた人は、もちろんそれに見合う点が取れて有利になるのですが、それが絶対条件ではなくて、他の分野でカバーできる、というのが英検の良いところだと思っています。
最初に書いたように、私はリスニングがあまり良い点ではありませんでした。
リスニングは合格者平均点を下回っており、全体平均よりわずかに上なだけでした。
もし、英検が、リーディング、リスニング、ライティング、という区分がはっきり分かれていて、それぞれの分野で合格最低点というのが存在していれば、私は間違いなく、リスニング部門で不合格だったはずです。
そうならなかったのは、英検が「合計点だけで判断する」試験だったからです。
本当にありがたいと思いました(笑)。
明日は、引き続き、「語彙をどう増やしていくか?」について書いてみたいと思います。
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2007年04月07日
沈黙は免れた 1級面接3回目
今日は、やっと合格を手にした第3回目の面接当日(2007年2月25日)の話をします。
自分の記録として書いているため、妙に細かくて、面白くない記事です。ごめんなさい。
以前に、結果ハガキの画像を記事に載せたことがあるのですが、再度、結果を下に書いておきます。
合格
セクション1 (SHORT SPEECH)
18点 (30点満点)
セクション2 (INTERACTION)
18点 (30点満点)
セクション3 (GRAMMAR AND VOCABULARY)
12点 (20点満点)
セクション4 (PRONUNCIATION)
12点 (20点満点)
合計
60点 (100点満点、合格点60点)
ということで、何度も言いますが、「ギリギリ」です(笑)。
面接官は、日本人の女性と、ネイティブの男性でした。
最初の自由会話では、「好きなことを話してくれ」と言われたので、英語が好きで、いつか英語を使った仕事をしてみたい、というようなことを話しました。
選んだトピックは、
「携帯電話(The cell phones)が、あるもの(以下Aとします)にネガティブなインパクトを与えてきたか?」
というものでした。
英語では、Have the cell phones had a negative impact on... という文章だった、と思います。
ちょっとうろ覚えな上、on の後に4つほど英単語があったのですが、それが何だったか、すっかり忘れています(爆)。
大雑把に言うと、communication 関係のフレーズでした。
携帯電話は便利なツールである、と常々思っている私は、ポジティブな方向で話をまとめよう、とすぐに決めました。
スピーチがあらぬ方向に行ってしまうのを避けるために、「私の意見はポジティブ、ポジティブ!」とそれだけをしっかり頭に叩き込みました。
スピーチの最初に、
I think the cell phones have had a negative impact on...
と言ったところで、「あ、私の意見はネガティブじゃなかったんだ!」と気付き(気付くのが遅い!…笑)、
I DON'T think the cell phones have had a negative impact on...
と言い直しました。
それを口に出した時に、「あ、現在完了形だ。」と思ったのですが(これまた気付くのが遅い!)、現在完了形だからと言って、じゃあ、どうスピーチを展開したらいいのか、というところまでは頭が回りませんでした。
とりあえず、ポジティブな意見を言うのだけで精一杯という感じで。
今から思うと、現在完了形が使われている、ということは、「携帯電話が発明されたことで、どのようなネガティブな影響をAは受けたか」という、Aの「変遷・変化」を尋ねているわけで、携帯電話のせいで、こういう良い部分が減ったとか、こういう悪い部分が出てきた、などの例を挙げながら説明しろ、ってことだったのでしょうね。
その「与えてきた影響」というものを語れなくて、ただ単に携帯電話が善玉か悪玉か、というところで話していたのはマイナス要因の一つだったと思います。
私の基本的なスタンスは、「技術は、それが人のためになるのであれば、どんどん発達すればいい」というものです。
ですから、携帯は便利だ、という意識も強いのですね。
最初に、携帯の利点として、
If you want to talk to your friends, you can talk to them on the cell phones anytime anywhere in the world. 「もし友達と話をしたければ、いつでもどこでも(好きな時に)話せる」
などと言いました。
言った直後に「世界中どこでも、は言い過ぎたかなぁ。山の頂上みたいな圏外じゃダメだし…」とか思ったのですが、そんな細かいことを言い直している場合じゃないぞ!と心の中でツッコミを入れ、それについては流しました(その時間、約3秒…笑)。
その後、ポジティブな話として、「例えばメールは…」とメールが便利である、という話ばかりしていたような気がします。
実は私は携帯を「電話」としてはほとんど使わず、もっぱら「メール」でしか使わないために、こんな流れになってしまったのですが、トピックはあくまで「携帯」が主語であるので、それを「メール」のことを中心に話し過ぎた、ということもまた、マイナスだったかな、と。
「与えてきた影響」を尋ねているのに、「その長所」を答えるにとどまっていた、というのは問題だとは思うのですが、少なくとも、ネガティブだとは思っていない、私はポジティブだと思っている、というところは主張できたかな、と思いました。
前の時と比べると、ほとんど沈黙することはなかったし、その時思いついたことはそれなりに話せた気がしたので、とりあえずは安心しました。
質疑応答では、ネイティブの男性が、
「何かネガティブな部分はないですか? もちろんあなたがポジティブに考えているのはよくわかったのですが。」
と言われたので、正直ホッとしました。
私が「ポジティブ路線」で話をしていたのが相手に通じた、とわかったからです。
面接のトピックになるような controversial な問題は、必ずポジティブな面とネガティブな面があるわけです。
それは当然のことなので、「もちろん、ネガティブな面はあります。」と言った後、「例えば、電磁波が人体に与える影響とか?」と言ったら、一瞬空気が凍ったように感じました(笑)。
トピックではAについて、という条件がついていたのですが、それと「電磁波が与える影響」というのは、全く関係のない事柄だったんですね。
面接官が質問で条件を限定していたかどうか記憶にないのですが、トピックが決まっている以上、あくまでも「”Aに対して”携帯電話が与えた影響」についての意見を尋ねられているはずなんですよね。
それがA以外に関する話をしてしまったので、またもや、「トピックからずれてる」というのをやってしまった、と思いました。
その後、何かネガティブなことを…と考えて浮かんだのは…。
目の前に話すべき人がいる場合にでも、携帯ばかり使っていて、目の前の人間よりもそちらに気が向いてしまっている人がいる、現実に生身の人間と直接コミュニケーションすることも必要だ、というようなことを言った気がします。
ですが最初に、「どこでも使える」と言っておきながら、「使うTPOをわきまえない人がいる」と言ったのは、矛盾している気もします。
私の中では、「それは携帯電話の問題ではなくて、使う人の意識やマナーの問題だ。携帯の使い方に問題のある人は、携帯が発明される前から、TPOをわきまえない人なんだ。」という気持ちがあるのですが、その点を述べるのを忘れていました。
ですから、アーギュメントが中途半端だったかも、と思います。
「人対人」ではない機械を通したコミュニケーションの弊害みたいなことを語って、最後に「それでも携帯は便利で有益だと思う。」というようなことは付け加えたのですが、自分がポジティブを主張しているのなら、「もっと強く」そのポジティブであることを主張すべきだった、と思います。
「そういうネガティブな面もあるけれど、それでもポジティブな面の方が重要だと思います。」みたいに、ネガティブなことに翻ったわけではないことを最後にはっきりと付け足す必要があったんだろうなぁ、と。
使う場所の話になったので、日本人の女性が、「電車や教室では携帯の使用を禁止すべきである、という意見に賛成ですか?」と尋ねてこられました。
私は「もちろん賛成です。そういう場所では禁止すべきです。電車で使うと他の乗客に迷惑だし、教室は勉強をするところだし…」などと答えました。
今から思うと、「携帯を使うことで迷惑をこうむる人がいる」というネガティブな面をあっさり認めたように聞こえてしまったかもしれません。
スピーチも、質疑応答も、沈黙しないように気をつけていたし、とつとつとではあるけれども、何とか文を組み立てながらしゃべっている自分がいました。
家で独り言をぶつぶつ英語で言う練習をしていたのが、功を奏したのかなぁ?(笑)
自分の話している内容をちゃんと自分の耳で聞いて、それに付け加えながら話している自分を感じながらしゃべっていました。
そんなことは英語を話す時の基本なんですが、私は今までそういうことを感じたことがあまりありませんでした。
書くときはそれを意識しながら書いているけれど、それまでの私の頭の中にはそういう「話す回路」ができていなかったようです。
本番で、「初めてそういう感覚を味わった」と言っている時点で、英検1級の二次試験に臨む人間の言葉とは思えませんが…(笑)。
そんなこと、英語で話す経験を積んできている方々は、当然のようにできていることなんじゃないかと思いますね。
このように後から振り返ると、アーギュメントがおかしい、といろいろ気付くのですが、面接の時に自分の論理の矛盾に気付いていない、というのは、自分の話している内容を客観的に感じられていない、ということでしょう。
日本語なら、自分で話しながら自分の言葉の矛盾にすぐに気付くはずですよね。
それがわからないということは、やっぱりまだ「英語を話すこと」だけにいっぱいいっぱいで、とてもその内容に関して吟味するほどの余裕がない、ということなんでしょう。
日本語を話しているときほど、頭が回転していない、という感じです。
でも、とりあえず頭に浮かんだことを話す、というのはできた気がしたので、そういう緊張した状況の中で、あまり頭が回らなかった自分はある程度しょうがないと思いました。
これが今の私の実力だろうとも思いましたし。
だから、今回また落ちた場合は、今度は自分の主張を最後まで貫き通し、反対意見について言及しても、必ず自分の意見がより正しいと主張するなどのフォローを忘れないようにしよう、と、「またあるかもしれない次回(笑)」に向けての反省点としました。
前回までと今回とで違っていたのは、「関係のある文章を思い出そう」とすることと、「思ったことを話そう」との違い、だったでしょうか。
これまで、本でキーワードやキーフレーズをたくさん覚えてきましたが、前回までは、その丸暗記したフレーズをいかにたくさん盛り込むか、ということでアピールしようとしていた節があります。
でも、そうではなくて、自分の言いたいことをシンプルに言う中で、勉強してきた時に覚えたそういうフレーズが言葉の端々に出てくる、というのが自然な現象なんでしょう。
美しく印象的な言葉でスピーチを飾るのではなくて、言いたいことが言えているか、が大事なのであって、それには、「私はこう思います。〜するためには、…すべきだと思います。それは○○だからです。」とシンプルなフレーズで繋げて、ポイントが押さえてあるスピーチであればそれでいい、ということなんだろうと。
今の私の話す能力では、流暢なスピーチは話せないと自分でわかっていましたから、小学生が学級会などで発言するようなイメージで、ただ「意見を素直に述べる」ことに忠実であろうとした、という感じだったでしょうか。
面接が終わった後は、自分なりに達成感はありました。
与えられた時間を無駄にせずにたくさん話せた、という達成感です。
2回目の時も思ったのですが、「前回よりは良かった」と今回も思えました。
点数としては前よりも明らかに上がったのはわかるけど、でも、前回が48点でしたから、12点も上がるかどうかはわからないなぁ、と思いました。
そんな風に、試験直後は、「もしかしたらいけるかも」と思ったのですが、家に帰って落ち着いて自分の面接内容を思い出してみると、上に挙げたような「ここはまずかったかなぁ。」ということがどんどん浮かんできて、合格発表までは、本当に本当に不安でした。
結局、点数がギリギリで何とか合格したわけですが、私が「ギリギリ」であることをやたらと強調したがるのは、その点数の内訳にあります。
SHORT SPEECH は、「与えられたトピックについて主要な点とその根拠をまとめ、首尾一貫したメッセージを組み立てる能力を評価」
INTERACTION は、「質問に対する応答と会話を継続する能力を評価」
なのですが、その部分に関しては、ちょっとポイントを勘違いした、などの「時の運」も関係する気がします(本来は、英語に堪能な人であれば、どんなトピックでも外さないのでしょうが…)。
GRAMMAR AND VOCABULARY は、「幅広い範囲の語彙・文法を正確かつ適切に運用する能力を評価」
なのですが、これが6割の点であった、というのが、まさに私の今の精一杯の実力なんだろうな、と思うのです。
自分としては同じ単語ばかり使っていたようにも思わないので、多分、文法的に目に付く誤りがいくつかあって、それがマイナスされているのだと思います。
ライティングの時は、文法ミスはあまりしないように気をつけていて(もちろん最後に読み直すことで気づくこともありますが)、「それほどポコポコと文法ミスをするわけではない」とちょっと自信を持っていたのに、スピーキングの時は、本人の気付かないところで、いろいろとポカをやっているのだ、ということがこの点数でわかったんですね。
本人は、文法的にミスしたとも、構文が変だったという自覚もないのにこの点数なわけなので、「あぁ、私はまだまだなんだなぁ。まだまだ自分の話している英語が全然聞こえてないんだなぁ。」と思いました。
こういう部分を、実際に英会話スクールなどで相手に逐一チェックしてもらうことができれば、私の英語ももっと洗練(笑)されていくのかなぁ、と期待したりします。
これで二次試験の面接体験記はおしまいです。
一連の体験記であまり触れていなかった「発音」に関しては、数日後に、記事にしたいと思っています。
ここまで読んで下さった方、ありがとうございました。
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自分の記録として書いているため、妙に細かくて、面白くない記事です。ごめんなさい。
以前に、結果ハガキの画像を記事に載せたことがあるのですが、再度、結果を下に書いておきます。
合格
セクション1 (SHORT SPEECH)
18点 (30点満点)
セクション2 (INTERACTION)
18点 (30点満点)
セクション3 (GRAMMAR AND VOCABULARY)
12点 (20点満点)
セクション4 (PRONUNCIATION)
12点 (20点満点)
合計
60点 (100点満点、合格点60点)
ということで、何度も言いますが、「ギリギリ」です(笑)。
面接官は、日本人の女性と、ネイティブの男性でした。
最初の自由会話では、「好きなことを話してくれ」と言われたので、英語が好きで、いつか英語を使った仕事をしてみたい、というようなことを話しました。
選んだトピックは、
「携帯電話(The cell phones)が、あるもの(以下Aとします)にネガティブなインパクトを与えてきたか?」
というものでした。
英語では、Have the cell phones had a negative impact on... という文章だった、と思います。
ちょっとうろ覚えな上、on の後に4つほど英単語があったのですが、それが何だったか、すっかり忘れています(爆)。
大雑把に言うと、communication 関係のフレーズでした。
携帯電話は便利なツールである、と常々思っている私は、ポジティブな方向で話をまとめよう、とすぐに決めました。
スピーチがあらぬ方向に行ってしまうのを避けるために、「私の意見はポジティブ、ポジティブ!」とそれだけをしっかり頭に叩き込みました。
スピーチの最初に、
I think the cell phones have had a negative impact on...
と言ったところで、「あ、私の意見はネガティブじゃなかったんだ!」と気付き(気付くのが遅い!…笑)、
I DON'T think the cell phones have had a negative impact on...
と言い直しました。
それを口に出した時に、「あ、現在完了形だ。」と思ったのですが(これまた気付くのが遅い!)、現在完了形だからと言って、じゃあ、どうスピーチを展開したらいいのか、というところまでは頭が回りませんでした。
とりあえず、ポジティブな意見を言うのだけで精一杯という感じで。
今から思うと、現在完了形が使われている、ということは、「携帯電話が発明されたことで、どのようなネガティブな影響をAは受けたか」という、Aの「変遷・変化」を尋ねているわけで、携帯電話のせいで、こういう良い部分が減ったとか、こういう悪い部分が出てきた、などの例を挙げながら説明しろ、ってことだったのでしょうね。
その「与えてきた影響」というものを語れなくて、ただ単に携帯電話が善玉か悪玉か、というところで話していたのはマイナス要因の一つだったと思います。
私の基本的なスタンスは、「技術は、それが人のためになるのであれば、どんどん発達すればいい」というものです。
ですから、携帯は便利だ、という意識も強いのですね。
最初に、携帯の利点として、
If you want to talk to your friends, you can talk to them on the cell phones anytime anywhere in the world. 「もし友達と話をしたければ、いつでもどこでも(好きな時に)話せる」
などと言いました。
言った直後に「世界中どこでも、は言い過ぎたかなぁ。山の頂上みたいな圏外じゃダメだし…」とか思ったのですが、そんな細かいことを言い直している場合じゃないぞ!と心の中でツッコミを入れ、それについては流しました(その時間、約3秒…笑)。
その後、ポジティブな話として、「例えばメールは…」とメールが便利である、という話ばかりしていたような気がします。
実は私は携帯を「電話」としてはほとんど使わず、もっぱら「メール」でしか使わないために、こんな流れになってしまったのですが、トピックはあくまで「携帯」が主語であるので、それを「メール」のことを中心に話し過ぎた、ということもまた、マイナスだったかな、と。
「与えてきた影響」を尋ねているのに、「その長所」を答えるにとどまっていた、というのは問題だとは思うのですが、少なくとも、ネガティブだとは思っていない、私はポジティブだと思っている、というところは主張できたかな、と思いました。
前の時と比べると、ほとんど沈黙することはなかったし、その時思いついたことはそれなりに話せた気がしたので、とりあえずは安心しました。
質疑応答では、ネイティブの男性が、
「何かネガティブな部分はないですか? もちろんあなたがポジティブに考えているのはよくわかったのですが。」
と言われたので、正直ホッとしました。
私が「ポジティブ路線」で話をしていたのが相手に通じた、とわかったからです。
面接のトピックになるような controversial な問題は、必ずポジティブな面とネガティブな面があるわけです。
それは当然のことなので、「もちろん、ネガティブな面はあります。」と言った後、「例えば、電磁波が人体に与える影響とか?」と言ったら、一瞬空気が凍ったように感じました(笑)。
トピックではAについて、という条件がついていたのですが、それと「電磁波が与える影響」というのは、全く関係のない事柄だったんですね。
面接官が質問で条件を限定していたかどうか記憶にないのですが、トピックが決まっている以上、あくまでも「”Aに対して”携帯電話が与えた影響」についての意見を尋ねられているはずなんですよね。
それがA以外に関する話をしてしまったので、またもや、「トピックからずれてる」というのをやってしまった、と思いました。
その後、何かネガティブなことを…と考えて浮かんだのは…。
目の前に話すべき人がいる場合にでも、携帯ばかり使っていて、目の前の人間よりもそちらに気が向いてしまっている人がいる、現実に生身の人間と直接コミュニケーションすることも必要だ、というようなことを言った気がします。
ですが最初に、「どこでも使える」と言っておきながら、「使うTPOをわきまえない人がいる」と言ったのは、矛盾している気もします。
私の中では、「それは携帯電話の問題ではなくて、使う人の意識やマナーの問題だ。携帯の使い方に問題のある人は、携帯が発明される前から、TPOをわきまえない人なんだ。」という気持ちがあるのですが、その点を述べるのを忘れていました。
ですから、アーギュメントが中途半端だったかも、と思います。
「人対人」ではない機械を通したコミュニケーションの弊害みたいなことを語って、最後に「それでも携帯は便利で有益だと思う。」というようなことは付け加えたのですが、自分がポジティブを主張しているのなら、「もっと強く」そのポジティブであることを主張すべきだった、と思います。
「そういうネガティブな面もあるけれど、それでもポジティブな面の方が重要だと思います。」みたいに、ネガティブなことに翻ったわけではないことを最後にはっきりと付け足す必要があったんだろうなぁ、と。
使う場所の話になったので、日本人の女性が、「電車や教室では携帯の使用を禁止すべきである、という意見に賛成ですか?」と尋ねてこられました。
私は「もちろん賛成です。そういう場所では禁止すべきです。電車で使うと他の乗客に迷惑だし、教室は勉強をするところだし…」などと答えました。
今から思うと、「携帯を使うことで迷惑をこうむる人がいる」というネガティブな面をあっさり認めたように聞こえてしまったかもしれません。
スピーチも、質疑応答も、沈黙しないように気をつけていたし、とつとつとではあるけれども、何とか文を組み立てながらしゃべっている自分がいました。
家で独り言をぶつぶつ英語で言う練習をしていたのが、功を奏したのかなぁ?(笑)
自分の話している内容をちゃんと自分の耳で聞いて、それに付け加えながら話している自分を感じながらしゃべっていました。
そんなことは英語を話す時の基本なんですが、私は今までそういうことを感じたことがあまりありませんでした。
書くときはそれを意識しながら書いているけれど、それまでの私の頭の中にはそういう「話す回路」ができていなかったようです。
本番で、「初めてそういう感覚を味わった」と言っている時点で、英検1級の二次試験に臨む人間の言葉とは思えませんが…(笑)。
そんなこと、英語で話す経験を積んできている方々は、当然のようにできていることなんじゃないかと思いますね。
このように後から振り返ると、アーギュメントがおかしい、といろいろ気付くのですが、面接の時に自分の論理の矛盾に気付いていない、というのは、自分の話している内容を客観的に感じられていない、ということでしょう。
日本語なら、自分で話しながら自分の言葉の矛盾にすぐに気付くはずですよね。
それがわからないということは、やっぱりまだ「英語を話すこと」だけにいっぱいいっぱいで、とてもその内容に関して吟味するほどの余裕がない、ということなんでしょう。
日本語を話しているときほど、頭が回転していない、という感じです。
でも、とりあえず頭に浮かんだことを話す、というのはできた気がしたので、そういう緊張した状況の中で、あまり頭が回らなかった自分はある程度しょうがないと思いました。
これが今の私の実力だろうとも思いましたし。
だから、今回また落ちた場合は、今度は自分の主張を最後まで貫き通し、反対意見について言及しても、必ず自分の意見がより正しいと主張するなどのフォローを忘れないようにしよう、と、「またあるかもしれない次回(笑)」に向けての反省点としました。
前回までと今回とで違っていたのは、「関係のある文章を思い出そう」とすることと、「思ったことを話そう」との違い、だったでしょうか。
これまで、本でキーワードやキーフレーズをたくさん覚えてきましたが、前回までは、その丸暗記したフレーズをいかにたくさん盛り込むか、ということでアピールしようとしていた節があります。
でも、そうではなくて、自分の言いたいことをシンプルに言う中で、勉強してきた時に覚えたそういうフレーズが言葉の端々に出てくる、というのが自然な現象なんでしょう。
美しく印象的な言葉でスピーチを飾るのではなくて、言いたいことが言えているか、が大事なのであって、それには、「私はこう思います。〜するためには、…すべきだと思います。それは○○だからです。」とシンプルなフレーズで繋げて、ポイントが押さえてあるスピーチであればそれでいい、ということなんだろうと。
今の私の話す能力では、流暢なスピーチは話せないと自分でわかっていましたから、小学生が学級会などで発言するようなイメージで、ただ「意見を素直に述べる」ことに忠実であろうとした、という感じだったでしょうか。
面接が終わった後は、自分なりに達成感はありました。
与えられた時間を無駄にせずにたくさん話せた、という達成感です。
2回目の時も思ったのですが、「前回よりは良かった」と今回も思えました。
点数としては前よりも明らかに上がったのはわかるけど、でも、前回が48点でしたから、12点も上がるかどうかはわからないなぁ、と思いました。
そんな風に、試験直後は、「もしかしたらいけるかも」と思ったのですが、家に帰って落ち着いて自分の面接内容を思い出してみると、上に挙げたような「ここはまずかったかなぁ。」ということがどんどん浮かんできて、合格発表までは、本当に本当に不安でした。
結局、点数がギリギリで何とか合格したわけですが、私が「ギリギリ」であることをやたらと強調したがるのは、その点数の内訳にあります。
SHORT SPEECH は、「与えられたトピックについて主要な点とその根拠をまとめ、首尾一貫したメッセージを組み立てる能力を評価」
INTERACTION は、「質問に対する応答と会話を継続する能力を評価」
なのですが、その部分に関しては、ちょっとポイントを勘違いした、などの「時の運」も関係する気がします(本来は、英語に堪能な人であれば、どんなトピックでも外さないのでしょうが…)。
GRAMMAR AND VOCABULARY は、「幅広い範囲の語彙・文法を正確かつ適切に運用する能力を評価」
なのですが、これが6割の点であった、というのが、まさに私の今の精一杯の実力なんだろうな、と思うのです。
自分としては同じ単語ばかり使っていたようにも思わないので、多分、文法的に目に付く誤りがいくつかあって、それがマイナスされているのだと思います。
ライティングの時は、文法ミスはあまりしないように気をつけていて(もちろん最後に読み直すことで気づくこともありますが)、「それほどポコポコと文法ミスをするわけではない」とちょっと自信を持っていたのに、スピーキングの時は、本人の気付かないところで、いろいろとポカをやっているのだ、ということがこの点数でわかったんですね。
本人は、文法的にミスしたとも、構文が変だったという自覚もないのにこの点数なわけなので、「あぁ、私はまだまだなんだなぁ。まだまだ自分の話している英語が全然聞こえてないんだなぁ。」と思いました。
こういう部分を、実際に英会話スクールなどで相手に逐一チェックしてもらうことができれば、私の英語ももっと洗練(笑)されていくのかなぁ、と期待したりします。
これで二次試験の面接体験記はおしまいです。
一連の体験記であまり触れていなかった「発音」に関しては、数日後に、記事にしたいと思っています。
ここまで読んで下さった方、ありがとうございました。
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2007年04月06日
落ちたらスクールに通う、と決めていた 1級面接3回目直前の心境
出だしでつまずく 1級面接2回目 の記事の続きです。
前回からの反省点としては、質問の意図をよ〜く理解して、それから外れないようにスピーチすること。
質問に対する答えを、最初にきっちりと語ってからスピーチを始めること、だけは忘れないように、と思いました。
ただ、問題は、最初の2分間のスピーチで、どうしても沈黙してしまう瞬間がある、ということです。
どうして、いつもいつも、頭でイメージしていることが、口からすっと出てこないんだろう?
それは、やはり「話す」経験が絶対的に足りないからだ、と思いました。
頭が真っ白になって焦っている自分、それを見てがっかりしているようなネイティブの顔、私の言っていることが通じていないのがありありとわかる相手の表情、または「君の言いたいことがわかるよ」と頷いてくれる相手の笑顔…。
そういう生身の人間のリアクションを身をもって感じることで、「もっとわかってもらいたい。」という気持ちになれるんだと思うんですね。
私は「英会話スクール」というものに通ったことがありません。
別に、英会話スクールが無意味だと思っているわけではありません。
まずは自分である程度の英語力を先に身に付けて、それから、その英語力を試し、訓練する場として、スクールを利用するのが理想的だ、と私は思っているのですね。
いつかもっと時間が出来たら通いたいなぁ、という漠然とした思いはずっと持っていましたが、今すぐに通いたい、と思ったこともこれまではなかったのです。
ですが、二次試験に2回失敗して、本当にスクールに通うことを視野に入れるべきなのではないか、と思うようになりました。
マイブログのタイトル下に書いているように、「海外経験なしで」というのが、私の最大の「ウリ」なのです(笑)。
DVD学習だけでここまで(って大したことないけど)できるようになった、というのが私の宣伝文句で、DVDを活用することで日本にいながらでも多くのことが学べる、というのを実感しているから、そういう趣旨のブログを書いているわけですね。
「DVDだけで」というのには、「英会話スクールには通わないで」という意味も暗に含ませていました。
誰か個人に指導されることなく「家で独学で」という意味です。
そういう意味で、スクールに通わずにいかにして英語力を伸ばすか、ということにこれまでは取り組んでいたわけですが、ここまで来ると、「ただの意地でしかない」と思いました。
他のことは貪欲に「日本語訳でもカタカナ英語でも語呂合わせでも、知識を身に付けるのに役立つものは何でも使え!」が私のモットーだと言うのに、「スクールに通わずに」ということだけ、何故か頑なにそれにこだわっている自分に気付いて、もうそれもそろそろ限界だと思ったわけです。
やっぱり、「実際に人と英語で会話してみる、という経験を積まなければわからないことがたくさんある」ということを思い知ったのですね。
3回目の面接試験(2007年2月)で落ちたら、次の4回目(2007年7月)はまだ一次免除の資格があるはずなので(そうですよね?)、3回目はこのままの状態で受けるとして、もし3回目の試験がまたダメだったら、その4回目に向けて、2007年5月くらいから、スクールに通うことにしよう、と心の中で決めていました。
私事ですが、この4月から下の娘が幼稚園に行くので、それが落ち着いた5月頃なら通えるかなぁ、と思ったのです。
運良く3回目で何とか通ったので、英検面接対策として今すぐ英会話を習う必要はなくなったのですが、今でも、行きたいなぁ、とは思っています。
まだパンフレットももらってないし、スクールで説明も聞いていませんが、あそこにしようかな、と決めているところも一応あります。
やっぱり面接での自分の様子を見ていると、まだまだ足りない部分が多くて、それを実感している今だからこそ、英会話に通うことで、貪欲に学べるような気がするのですね。
ということで、3回目の試験は、スクールに通わずに挑戦する最後の試験だったわけです。
ですから、独学でできることは何か、をいろいろ考えてみました。
ブログを書くのは休みませんでしたが、それ以外の時間は、極力、そういうスピーチの本や自分で作った文章を音読したり、家事の合間にぶつぶつ独り言でスピーチの練習をする、などして、常にそのことを念頭において過ごしていました。
ただ、悲しいかな、だんだんそういう勉強が苦痛に、というか、「飽きて」くるようになってしまったんですね。
相手がいない状態でそういうスピーチの練習をするのも何だか甲斐がないし(笑)、重要な表現やフレーズも、「暗記はできていないのに、読み飽きちゃった」という状態になってしまったのです。
「読み飽きちゃった」ものを読むのはつまらないし、何度やっても頭に入りません。
だから、こういう勉強法ももう限界で、3回目の試験が終われば、こういう英検二次試験だけにターゲットを絞った勉強はやめにしよう、と思っていました。
3回目の試験までは、とりあえず時間があれば英検面接関連のものを見るようにするけれど、3回目の結果がどうであれ、それが終われば、普通に楽しくブログを書いて、興味のある分野の英語にあれこれ手を出していくことで英語を伸ばす、という方向に変えようと思っていました。
「また」落ちたら、「また」この勉強をあと数ヶ月続けないといけない…そう思うと、何だかやる気が出ないんですよね。
だから、「3回目までは」と決めることで、何とかこのスピーチがらみの勉強に集中できたような気がします。
「これさえ終われば、また好きな方法で英語を勉強できる」と思って、それだけを楽しみにしていました。
本来であれば、「英検のために勉強をして力をつける」のではなくて、「英検に合格できるほどの実力がついたから受ける」というのが自然なんだろうと思います。
3回目に落ちたら、もうそういう気持ちで続けていかないと、英語の勉強そのものが苦痛になりそうな気がしました。
4回目もダメなら、また一次試験をもう一度受ければいい、と結構気楽な気持ちでした。
もちろん、今度もすっと一次に通るかどうかはわかりません。
正直、確率は半々ぐらいだと思いますが、もう、一生の間にどこかで通ればいいや、くらいの気持ちでいた方がいいんじゃないかと思いました。
本当に「英語を使える人間」になれば、英検1級は自然とクリアできるものだと思うことにしたのです。
続いて明日の記事で、その「なんとか通った」という3回目の面接の当日のやり取りについて書いてみたいと思います。
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前回からの反省点としては、質問の意図をよ〜く理解して、それから外れないようにスピーチすること。
質問に対する答えを、最初にきっちりと語ってからスピーチを始めること、だけは忘れないように、と思いました。
ただ、問題は、最初の2分間のスピーチで、どうしても沈黙してしまう瞬間がある、ということです。
どうして、いつもいつも、頭でイメージしていることが、口からすっと出てこないんだろう?
それは、やはり「話す」経験が絶対的に足りないからだ、と思いました。
頭が真っ白になって焦っている自分、それを見てがっかりしているようなネイティブの顔、私の言っていることが通じていないのがありありとわかる相手の表情、または「君の言いたいことがわかるよ」と頷いてくれる相手の笑顔…。
そういう生身の人間のリアクションを身をもって感じることで、「もっとわかってもらいたい。」という気持ちになれるんだと思うんですね。
私は「英会話スクール」というものに通ったことがありません。
別に、英会話スクールが無意味だと思っているわけではありません。
まずは自分である程度の英語力を先に身に付けて、それから、その英語力を試し、訓練する場として、スクールを利用するのが理想的だ、と私は思っているのですね。
いつかもっと時間が出来たら通いたいなぁ、という漠然とした思いはずっと持っていましたが、今すぐに通いたい、と思ったこともこれまではなかったのです。
ですが、二次試験に2回失敗して、本当にスクールに通うことを視野に入れるべきなのではないか、と思うようになりました。
マイブログのタイトル下に書いているように、「海外経験なしで」というのが、私の最大の「ウリ」なのです(笑)。
DVD学習だけでここまで(って大したことないけど)できるようになった、というのが私の宣伝文句で、DVDを活用することで日本にいながらでも多くのことが学べる、というのを実感しているから、そういう趣旨のブログを書いているわけですね。
「DVDだけで」というのには、「英会話スクールには通わないで」という意味も暗に含ませていました。
誰か個人に指導されることなく「家で独学で」という意味です。
そういう意味で、スクールに通わずにいかにして英語力を伸ばすか、ということにこれまでは取り組んでいたわけですが、ここまで来ると、「ただの意地でしかない」と思いました。
他のことは貪欲に「日本語訳でもカタカナ英語でも語呂合わせでも、知識を身に付けるのに役立つものは何でも使え!」が私のモットーだと言うのに、「スクールに通わずに」ということだけ、何故か頑なにそれにこだわっている自分に気付いて、もうそれもそろそろ限界だと思ったわけです。
やっぱり、「実際に人と英語で会話してみる、という経験を積まなければわからないことがたくさんある」ということを思い知ったのですね。
3回目の面接試験(2007年2月)で落ちたら、次の4回目(2007年7月)はまだ一次免除の資格があるはずなので(そうですよね?)、3回目はこのままの状態で受けるとして、もし3回目の試験がまたダメだったら、その4回目に向けて、2007年5月くらいから、スクールに通うことにしよう、と心の中で決めていました。
私事ですが、この4月から下の娘が幼稚園に行くので、それが落ち着いた5月頃なら通えるかなぁ、と思ったのです。
運良く3回目で何とか通ったので、英検面接対策として今すぐ英会話を習う必要はなくなったのですが、今でも、行きたいなぁ、とは思っています。
まだパンフレットももらってないし、スクールで説明も聞いていませんが、あそこにしようかな、と決めているところも一応あります。
やっぱり面接での自分の様子を見ていると、まだまだ足りない部分が多くて、それを実感している今だからこそ、英会話に通うことで、貪欲に学べるような気がするのですね。
ということで、3回目の試験は、スクールに通わずに挑戦する最後の試験だったわけです。
ですから、独学でできることは何か、をいろいろ考えてみました。
ブログを書くのは休みませんでしたが、それ以外の時間は、極力、そういうスピーチの本や自分で作った文章を音読したり、家事の合間にぶつぶつ独り言でスピーチの練習をする、などして、常にそのことを念頭において過ごしていました。
ただ、悲しいかな、だんだんそういう勉強が苦痛に、というか、「飽きて」くるようになってしまったんですね。
相手がいない状態でそういうスピーチの練習をするのも何だか甲斐がないし(笑)、重要な表現やフレーズも、「暗記はできていないのに、読み飽きちゃった」という状態になってしまったのです。
「読み飽きちゃった」ものを読むのはつまらないし、何度やっても頭に入りません。
だから、こういう勉強法ももう限界で、3回目の試験が終われば、こういう英検二次試験だけにターゲットを絞った勉強はやめにしよう、と思っていました。
3回目の試験までは、とりあえず時間があれば英検面接関連のものを見るようにするけれど、3回目の結果がどうであれ、それが終われば、普通に楽しくブログを書いて、興味のある分野の英語にあれこれ手を出していくことで英語を伸ばす、という方向に変えようと思っていました。
「また」落ちたら、「また」この勉強をあと数ヶ月続けないといけない…そう思うと、何だかやる気が出ないんですよね。
だから、「3回目までは」と決めることで、何とかこのスピーチがらみの勉強に集中できたような気がします。
「これさえ終われば、また好きな方法で英語を勉強できる」と思って、それだけを楽しみにしていました。
本来であれば、「英検のために勉強をして力をつける」のではなくて、「英検に合格できるほどの実力がついたから受ける」というのが自然なんだろうと思います。
3回目に落ちたら、もうそういう気持ちで続けていかないと、英語の勉強そのものが苦痛になりそうな気がしました。
4回目もダメなら、また一次試験をもう一度受ければいい、と結構気楽な気持ちでした。
もちろん、今度もすっと一次に通るかどうかはわかりません。
正直、確率は半々ぐらいだと思いますが、もう、一生の間にどこかで通ればいいや、くらいの気持ちでいた方がいいんじゃないかと思いました。
本当に「英語を使える人間」になれば、英検1級は自然とクリアできるものだと思うことにしたのです。
続いて明日の記事で、その「なんとか通った」という3回目の面接の当日のやり取りについて書いてみたいと思います。
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2007年04月03日
出だしでつまずく 1級面接2回目
頭が真っ白 1級面接1回目 の記事の続きです。
今日は、第2回目の面接(2006年11月12日)に向けてどんな勉強をしたか、と、その面接当日の話をします。
(だらだらと長いので、英検に興味のある方にとっても、退屈な記事だと思います…笑)
最初に2回目の結果を書いておきます。
不合格A
セクション1 (SHORT SPEECH)
15点 (30点満点)
セクション2 (INTERACTION)
15点 (30点満点)
セクション3 (GRAMMAR AND VOCABULARY)
8点 (20点満点)
セクション4 (PRONUNCIATION)
10点 (20点満点)
合計
48点 (100点満点、合格点60点)
ということでした。
「不合格A」とは言っても、惜しい!ってほどの点数ではありません(笑)。
1回目の面接で、頭が真っ白になってしゃべれなかったのは、スピーチでの決まり文句のような表現のストックが自分の中にないからだ、と思いました。
関連の本を読んで、自分なりにまとめて印刷していても、それを覚える、ということまではしていなかったのです。
何となく覚えているだけでも、口から出てくるだろう、みたいに軽く考えていたのが間違いでした。
それで、とにかく、そういう文章を音読して、口に慣らして、言葉がスムーズに出るように練習しました。
それから、ただ、文章を丸暗記して覚えるのではなくて、「本当にそう思って言っている、そう訴えたいと思っている」という気持ちを込めて、自分の話している内容が頭にちゃんとイメージできるようにしながら、話す訓練をしました。
また、実際にそれなりの大きさの声を出して話す、ということにも気をつけていました。
普段からゴニョゴニョとしか音読していないと、当日もそんな風にしか話せなくなるだろうと思ったからです。
トピックというのは、多岐に渡りますが、実際に受けてみた感想を言うと、割と抽象的な話題が多いような気がします。
それぞれ想定されるトピックに関しては、具体的に2分間のスピーチを実際に自分で作ってみたわけではありません。
最初はいくつかきちんと2分間分のスピーチを作ってみたのですが、それを暗記することすらできないのです。(記憶力の限界をひしひしと感じます…笑)
それに、仮にそれを丸暗記できたところで、自分が予想していた問題と全く同じものが出る、ということもないでしょう。
ですから、暗記することはあまり意味がないと考えて、ただ、テクノロジー、教育、などそれぞれの分野で使えそうな表現を分野ごとにまとめて覚える、という風にしました。
そして、その分野ごとに、Pros & Cons に意見を分けてみたのですね。
基本的にアーギュメントというのは、ある意見に対して、賛成か反対か、という意見を述べるものです。
仮にそういう質問でなくても、「こういう長所があり、こういう短所がある」などと、2つの面からアプローチするのが基本ですよね。
自分の意見を述べる、というのは、自分がどちらのサイドにつくか、というのを表明する、ということで、そのように Pros & Cons に分けた後、自分としてはどちらを選ぶか、ということを念頭において、自分の意見に合う側の表現を重点的に覚えていこうと思いました。
ここからは、面接当日の話です。
面接官は、日本人の女性と、ネイティブの男性でした。
最初の自由会話では、「どうやってここまで来ましたか? どのくらい時間がかかりましたか?」「この面接の後、何をしますか? どういう予定ですか?」などの質問をされました。
トピックの選択に関しては、前回の反省から、「早く決める」ことを心がけました。
結果として、別のトピックを選んだ方が良かった、ということはあるかもしれないけど、少なくとも限られた1分間で、どちらにしようかなどと迷っている時間はないと思ったからです。
これだ、と思ったら、それに集中して、できるだけ内容を考えるために時間を使うべきだ、というのを前回のことで痛感していたのですね。
選んだトピックは、「あるもの(以下Aとします)は、創造性(creativity)を高めるか阻害するか」というようなものでした。
創造性に関するトピックというのはちょっと抽象的だけれど、そういうものの方が話をしやすいと思ったのです。
私は「高める」というポジティブな方向で話を進めることにして話し始めたのですが、またもや、あまり話が続かない。
前回よりは沈黙の長さが減ったとは思うのですが、しばらく沈黙したり、何度も言い直したりして、結局、不完全なスピーチになってしまいました。
「あぁ、また、ダメかもなぁ…。またきっと不合格だわ。」みたいに思いながら、何故かパニックにはならない冷静な私がいました。
2回目で少しは慣れた、というのもあるでしょうが、ダメかも、と思ったことで、「間違えないように気をつけなくちゃ!」という緊張感からちょっと解放されたのかもしれません。
2分間のスピーチが終わり、面接官の質疑応答で、ネイティブの男性が、
「Aは創造性に対して、ポジティブに働くと思いますか? それともネガティブに働くと思いますか?」
と尋ねて来られました。
その質問の意味がわからなくて、"I beg your pardon?" と聞き返しました。
すると、その男性がトピックの問題を読み上げてから、再度、ポジティブかネガティブかを尋ねて来られたので、私は「もちろんポジティブです。」と答えたら、相手は「よくわかりました。」とおっしゃいました。
実は、面接が終わってから気付いたのですが、どうやら私は、スピーチの最初に、
"I would say yes for the following reasons." 「以下の理由で、私はそれについて賛成します。」
と答えたようなんですよ(爆)。
質問は「高めるか阻害するか」だから、「高めると思う」か「阻害すると思う」かのどちらかで答えないといけない!
もしくは、「ある部分では高めるが、別の部分では阻害する」などと両方挙げるのもアリでしょうが、少なくとも、or の入った質問で、yes と答えるのはダメですよねぇ…。
そんなことは初歩の初歩で、TOEIC のパート2の応答問題ならその間違いに気付くのに、自分がそんなトンチンカンな発言をしたなんて!
またその発言の後も自分でそのことに気付かなかったなんて!
後から気付いて、自分でもびっくりでした。
つまり、私は自分が発した言葉を全然自分で聞けていない、ということがここではっきりしました。
ここが、「書く」のと「話す」のとの違いなのかな、と後から思いました。
いくら緊張しているといっても、こんなことではそりゃあ面接には通らないよなぁ、と思いましたね。
1級の二次面接でここまでトンチンカンなことを言ったのは私くらいじゃないだろうかと…。
面接官の人は心の中でツッコミを入れておられたのではないかしら…「イエス!って一体何がイエスやねん?」って(笑)。
その男性の質問の意図は、「あなたは自分がどちらの意見であるかをはっきりとは言っていませんでしたよ。」ということだったのですが、それに気付かない私もどうかしていたのだと思います。
ここで、自分が yes と返事してしまったことに気付いて、「あれは間違いでした。私の意見はこうです。」と自分の口からはっきり言い直すことができていれば、もう少し評価が変わっていたのかも…とも思います。(それで挽回して合格になった、とも思えませんが)
次に「具体的な例」を多分聞かれたと思うのですが、それを聞かれたということはスピーチで説得力のある具体例を出せていなかった、ということでもあります。
何かしゃべった気がするけど、確かに具体例を出した記憶はない…それも問題だと思いましたね。
まずは、自分がその問題についてどう思うかを簡潔に述べ、その理由を具体例を交えて述べる、最後にまた改めて自分の考えをまとめる形の結論、というパターンで行こう!と決めていたのに、そういう形式に合わせて話すことができなかった、ということです。
質疑応答で「具体的な例」を尋ねられたので、Aについての話をひたすら話していたら、「Aが良いか悪いか、ではなくて、それが創造性にどういう影響を与えるか、という質問なんですが…」と女性から言われて、あっ、そうだ、とやっと気付きました。
やっぱり私は「話す」時に、恐ろしく視野が狭くなっている、というか、「何について話しているかさえ忘れている」ようです(笑)。
言葉を思いつく、思い出すのに精一杯なんでしょうねぇ。
でも、そこではパニクることもなく、何故か平然と、
Oh, I guess I made a mistake. 「あぁ、勘違いしていたみたいですね。」
と微笑みながら答えたのですが、かと言って、「どういう影響を」というのがうまく説明できない。
じゃあ、creativity とは何ですか?と聞き直されて、Creativity is the ability... などと続けようと思ったけれど、うまく言葉がでてこなくて、
"Creativity... creativity... It is so hard to explain the meaning of creativity..." などと言い訳して(笑)何とか説明を探そうと思ったのですが、的確な言葉が出てきませんでした。
やっと出てきた説明が、Creativity is the ability to create something orininal or unique... で、ここまでが限界。
そしてその後、トピックに結び付けて話すことも出来ませんでした。
ちなみに、ロングマン現代英英辞典では(笑)、
creativity: the ability to use your imagination to produce new ideas, make things etc
と書いてあります。
語義の説明としては、良い線行ってたかも…と思ったりしますが(笑)、その後に話が続かなければあまり意味はないですよねぇ。
そんな感じで、面接は終わりました。
ここで、この面接を振り返ってみると、まず最初のトピックで、「どちらか?」と聞かれているのに、「はいそうです。」と答えてしまった、AがBに対してどういう影響を与えるか、という話なのに Aの話ばかりをしてしまった、そのトピックに出てくるキーワードの意味を自分の言葉で説明しろ、と言われて、「それを説明するのは難しいですね。」などと、ほとんどボケキャラを演じているかのような、トンチンカンなやり取りが続いていたわけです。
不思議なのは、言っている時は自分が直前に言ったことをすっかり忘れているのに、終わった後、思い出すと、結構はっきりと覚えている。
確かに私は yes と言ったなぁ、とか、Aのことばっかりしゃべっていて、創造性という単語を使いもしていなかったなぁ、とか。
で、キーワードをかみくだいて説明することすら中途半端で終わっている、というのもこれまた致命的ですし。
これだけのメチャメチャ具合で、絶対不合格だとわかっていながら、不思議とこの時は落ち込みませんでした。
少なくとも、沈黙が前よりも少なくなったし、質疑応答で面接官が助け舟を出してくれているのがわかったからでしょうか。
Amazon.co.jp: 旺文社 英検1級教本 の p.299 の質疑応答の項目で、
「面接官の質問は、受験者をやり込めるものではなく、気づかなかった点を指摘し、「助け舟」を出してくれているというぐらいの態度で臨んだ方が気楽にもなれる。」
と書いてあったのですが、まさにそれをその場で実感した気がしました。
最初の2分間のスピーチでは、わけのわからないことを言ってしまったけど、相手と対話していく中で、ポイントを絞ることができるように思いました。
あの時に、自分が yes と言ったことを思い出していれば、「さっきのは間違いでした。」と言い直して、もう一度、はっきり結論を自分の口から言えたのだろうし、私の偏った論理展開を指摘してくれたわけですから、それを参考にして、Aが創造性に良い影響を与える具体例をその時1個でも挙げられていれば、またもう少し評価も上がっていたのかもしれません。
創造性についても、その時に、自分の言葉でもっといろいろ説明できていれば、Aがそういうものを作り出す助けになる、という論理展開を思いついたかも、と思います。
最初のスピーチがイマイチだったお陰で、「守るべきもの」がなくなったのでしょうね、質疑応答の時は、試験されている、というよりも、相手と会話する、という意識の方が強かったです。
相手の質問を聞いてパニクるのではなくて、あぁ、そうか、と素直に人の意見として聞いてしまう、というか、面接官があれやこれやとおっしゃって下さることに対して、自分なりに考えて対応する、ということが初めて出来た気がした、というか。
「今さら点数を稼いでも挽回できないだろう」と思っていたために、「少しでも点数を稼ぐために何か印象的なことを言おう」という意識はなくて、相手が尋ねてきたことに答える、相手が「これはどうですか?」と言ってきたらそれを考える…と、何だか本番の試験なのに、試験の練習をしているような心境で話をしていました。
相手が私をうまく誘導しようとしてくれているように感じ、それが相手の求める答えへの道であり、私はそういう方向でスピーチをすべきであったし、その方向で質疑応答に臨むべきであった、ということを、実際の面接官とのやり取りで初めて気付くことができた気がしました。
ということで、絶対不合格だと思いながら、帰り道の足取りは意外と軽かったです。
もう次の試験のことを考えていました。
この反省点を生かして次回はそういうトンチンカンなことがないように気をつけて試験に臨もう!と思えたのですね。
(ここまで読んで下さった方、ありがとうございました。)
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今日は、第2回目の面接(2006年11月12日)に向けてどんな勉強をしたか、と、その面接当日の話をします。
(だらだらと長いので、英検に興味のある方にとっても、退屈な記事だと思います…笑)
最初に2回目の結果を書いておきます。
不合格A
セクション1 (SHORT SPEECH)
15点 (30点満点)
セクション2 (INTERACTION)
15点 (30点満点)
セクション3 (GRAMMAR AND VOCABULARY)
8点 (20点満点)
セクション4 (PRONUNCIATION)
10点 (20点満点)
合計
48点 (100点満点、合格点60点)
ということでした。
「不合格A」とは言っても、惜しい!ってほどの点数ではありません(笑)。
1回目の面接で、頭が真っ白になってしゃべれなかったのは、スピーチでの決まり文句のような表現のストックが自分の中にないからだ、と思いました。
関連の本を読んで、自分なりにまとめて印刷していても、それを覚える、ということまではしていなかったのです。
何となく覚えているだけでも、口から出てくるだろう、みたいに軽く考えていたのが間違いでした。
それで、とにかく、そういう文章を音読して、口に慣らして、言葉がスムーズに出るように練習しました。
それから、ただ、文章を丸暗記して覚えるのではなくて、「本当にそう思って言っている、そう訴えたいと思っている」という気持ちを込めて、自分の話している内容が頭にちゃんとイメージできるようにしながら、話す訓練をしました。
また、実際にそれなりの大きさの声を出して話す、ということにも気をつけていました。
普段からゴニョゴニョとしか音読していないと、当日もそんな風にしか話せなくなるだろうと思ったからです。
トピックというのは、多岐に渡りますが、実際に受けてみた感想を言うと、割と抽象的な話題が多いような気がします。
それぞれ想定されるトピックに関しては、具体的に2分間のスピーチを実際に自分で作ってみたわけではありません。
最初はいくつかきちんと2分間分のスピーチを作ってみたのですが、それを暗記することすらできないのです。(記憶力の限界をひしひしと感じます…笑)
それに、仮にそれを丸暗記できたところで、自分が予想していた問題と全く同じものが出る、ということもないでしょう。
ですから、暗記することはあまり意味がないと考えて、ただ、テクノロジー、教育、などそれぞれの分野で使えそうな表現を分野ごとにまとめて覚える、という風にしました。
そして、その分野ごとに、Pros & Cons に意見を分けてみたのですね。
基本的にアーギュメントというのは、ある意見に対して、賛成か反対か、という意見を述べるものです。
仮にそういう質問でなくても、「こういう長所があり、こういう短所がある」などと、2つの面からアプローチするのが基本ですよね。
自分の意見を述べる、というのは、自分がどちらのサイドにつくか、というのを表明する、ということで、そのように Pros & Cons に分けた後、自分としてはどちらを選ぶか、ということを念頭において、自分の意見に合う側の表現を重点的に覚えていこうと思いました。
ここからは、面接当日の話です。
面接官は、日本人の女性と、ネイティブの男性でした。
最初の自由会話では、「どうやってここまで来ましたか? どのくらい時間がかかりましたか?」「この面接の後、何をしますか? どういう予定ですか?」などの質問をされました。
トピックの選択に関しては、前回の反省から、「早く決める」ことを心がけました。
結果として、別のトピックを選んだ方が良かった、ということはあるかもしれないけど、少なくとも限られた1分間で、どちらにしようかなどと迷っている時間はないと思ったからです。
これだ、と思ったら、それに集中して、できるだけ内容を考えるために時間を使うべきだ、というのを前回のことで痛感していたのですね。
選んだトピックは、「あるもの(以下Aとします)は、創造性(creativity)を高めるか阻害するか」というようなものでした。
創造性に関するトピックというのはちょっと抽象的だけれど、そういうものの方が話をしやすいと思ったのです。
私は「高める」というポジティブな方向で話を進めることにして話し始めたのですが、またもや、あまり話が続かない。
前回よりは沈黙の長さが減ったとは思うのですが、しばらく沈黙したり、何度も言い直したりして、結局、不完全なスピーチになってしまいました。
「あぁ、また、ダメかもなぁ…。またきっと不合格だわ。」みたいに思いながら、何故かパニックにはならない冷静な私がいました。
2回目で少しは慣れた、というのもあるでしょうが、ダメかも、と思ったことで、「間違えないように気をつけなくちゃ!」という緊張感からちょっと解放されたのかもしれません。
2分間のスピーチが終わり、面接官の質疑応答で、ネイティブの男性が、
「Aは創造性に対して、ポジティブに働くと思いますか? それともネガティブに働くと思いますか?」
と尋ねて来られました。
その質問の意味がわからなくて、"I beg your pardon?" と聞き返しました。
すると、その男性がトピックの問題を読み上げてから、再度、ポジティブかネガティブかを尋ねて来られたので、私は「もちろんポジティブです。」と答えたら、相手は「よくわかりました。」とおっしゃいました。
実は、面接が終わってから気付いたのですが、どうやら私は、スピーチの最初に、
"I would say yes for the following reasons." 「以下の理由で、私はそれについて賛成します。」
と答えたようなんですよ(爆)。
質問は「高めるか阻害するか」だから、「高めると思う」か「阻害すると思う」かのどちらかで答えないといけない!
もしくは、「ある部分では高めるが、別の部分では阻害する」などと両方挙げるのもアリでしょうが、少なくとも、or の入った質問で、yes と答えるのはダメですよねぇ…。
そんなことは初歩の初歩で、TOEIC のパート2の応答問題ならその間違いに気付くのに、自分がそんなトンチンカンな発言をしたなんて!
またその発言の後も自分でそのことに気付かなかったなんて!
後から気付いて、自分でもびっくりでした。
つまり、私は自分が発した言葉を全然自分で聞けていない、ということがここではっきりしました。
ここが、「書く」のと「話す」のとの違いなのかな、と後から思いました。
いくら緊張しているといっても、こんなことではそりゃあ面接には通らないよなぁ、と思いましたね。
1級の二次面接でここまでトンチンカンなことを言ったのは私くらいじゃないだろうかと…。
面接官の人は心の中でツッコミを入れておられたのではないかしら…「イエス!って一体何がイエスやねん?」って(笑)。
その男性の質問の意図は、「あなたは自分がどちらの意見であるかをはっきりとは言っていませんでしたよ。」ということだったのですが、それに気付かない私もどうかしていたのだと思います。
ここで、自分が yes と返事してしまったことに気付いて、「あれは間違いでした。私の意見はこうです。」と自分の口からはっきり言い直すことができていれば、もう少し評価が変わっていたのかも…とも思います。(それで挽回して合格になった、とも思えませんが)
次に「具体的な例」を多分聞かれたと思うのですが、それを聞かれたということはスピーチで説得力のある具体例を出せていなかった、ということでもあります。
何かしゃべった気がするけど、確かに具体例を出した記憶はない…それも問題だと思いましたね。
まずは、自分がその問題についてどう思うかを簡潔に述べ、その理由を具体例を交えて述べる、最後にまた改めて自分の考えをまとめる形の結論、というパターンで行こう!と決めていたのに、そういう形式に合わせて話すことができなかった、ということです。
質疑応答で「具体的な例」を尋ねられたので、Aについての話をひたすら話していたら、「Aが良いか悪いか、ではなくて、それが創造性にどういう影響を与えるか、という質問なんですが…」と女性から言われて、あっ、そうだ、とやっと気付きました。
やっぱり私は「話す」時に、恐ろしく視野が狭くなっている、というか、「何について話しているかさえ忘れている」ようです(笑)。
言葉を思いつく、思い出すのに精一杯なんでしょうねぇ。
でも、そこではパニクることもなく、何故か平然と、
Oh, I guess I made a mistake. 「あぁ、勘違いしていたみたいですね。」
と微笑みながら答えたのですが、かと言って、「どういう影響を」というのがうまく説明できない。
じゃあ、creativity とは何ですか?と聞き直されて、Creativity is the ability... などと続けようと思ったけれど、うまく言葉がでてこなくて、
"Creativity... creativity... It is so hard to explain the meaning of creativity..." などと言い訳して(笑)何とか説明を探そうと思ったのですが、的確な言葉が出てきませんでした。
やっと出てきた説明が、Creativity is the ability to create something orininal or unique... で、ここまでが限界。
そしてその後、トピックに結び付けて話すことも出来ませんでした。
ちなみに、ロングマン現代英英辞典では(笑)、
creativity: the ability to use your imagination to produce new ideas, make things etc
と書いてあります。
語義の説明としては、良い線行ってたかも…と思ったりしますが(笑)、その後に話が続かなければあまり意味はないですよねぇ。
そんな感じで、面接は終わりました。
ここで、この面接を振り返ってみると、まず最初のトピックで、「どちらか?」と聞かれているのに、「はいそうです。」と答えてしまった、AがBに対してどういう影響を与えるか、という話なのに Aの話ばかりをしてしまった、そのトピックに出てくるキーワードの意味を自分の言葉で説明しろ、と言われて、「それを説明するのは難しいですね。」などと、ほとんどボケキャラを演じているかのような、トンチンカンなやり取りが続いていたわけです。
不思議なのは、言っている時は自分が直前に言ったことをすっかり忘れているのに、終わった後、思い出すと、結構はっきりと覚えている。
確かに私は yes と言ったなぁ、とか、Aのことばっかりしゃべっていて、創造性という単語を使いもしていなかったなぁ、とか。
で、キーワードをかみくだいて説明することすら中途半端で終わっている、というのもこれまた致命的ですし。
これだけのメチャメチャ具合で、絶対不合格だとわかっていながら、不思議とこの時は落ち込みませんでした。
少なくとも、沈黙が前よりも少なくなったし、質疑応答で面接官が助け舟を出してくれているのがわかったからでしょうか。
Amazon.co.jp: 旺文社 英検1級教本 の p.299 の質疑応答の項目で、
「面接官の質問は、受験者をやり込めるものではなく、気づかなかった点を指摘し、「助け舟」を出してくれているというぐらいの態度で臨んだ方が気楽にもなれる。」
と書いてあったのですが、まさにそれをその場で実感した気がしました。
最初の2分間のスピーチでは、わけのわからないことを言ってしまったけど、相手と対話していく中で、ポイントを絞ることができるように思いました。
あの時に、自分が yes と言ったことを思い出していれば、「さっきのは間違いでした。」と言い直して、もう一度、はっきり結論を自分の口から言えたのだろうし、私の偏った論理展開を指摘してくれたわけですから、それを参考にして、Aが創造性に良い影響を与える具体例をその時1個でも挙げられていれば、またもう少し評価も上がっていたのかもしれません。
創造性についても、その時に、自分の言葉でもっといろいろ説明できていれば、Aがそういうものを作り出す助けになる、という論理展開を思いついたかも、と思います。
最初のスピーチがイマイチだったお陰で、「守るべきもの」がなくなったのでしょうね、質疑応答の時は、試験されている、というよりも、相手と会話する、という意識の方が強かったです。
相手の質問を聞いてパニクるのではなくて、あぁ、そうか、と素直に人の意見として聞いてしまう、というか、面接官があれやこれやとおっしゃって下さることに対して、自分なりに考えて対応する、ということが初めて出来た気がした、というか。
「今さら点数を稼いでも挽回できないだろう」と思っていたために、「少しでも点数を稼ぐために何か印象的なことを言おう」という意識はなくて、相手が尋ねてきたことに答える、相手が「これはどうですか?」と言ってきたらそれを考える…と、何だか本番の試験なのに、試験の練習をしているような心境で話をしていました。
相手が私をうまく誘導しようとしてくれているように感じ、それが相手の求める答えへの道であり、私はそういう方向でスピーチをすべきであったし、その方向で質疑応答に臨むべきであった、ということを、実際の面接官とのやり取りで初めて気付くことができた気がしました。
ということで、絶対不合格だと思いながら、帰り道の足取りは意外と軽かったです。
もう次の試験のことを考えていました。
この反省点を生かして次回はそういうトンチンカンなことがないように気をつけて試験に臨もう!と思えたのですね。
(ここまで読んで下さった方、ありがとうございました。)
(Rach からのお願い)
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