2006年11月25日

フレンズ2-22その23

パパとママがご対面してしまう! まずい!と思ったその瞬間、
ジョーイ: Thanks for coming Mrs. Greene. (来て下さってありがとう、ミセス・グリーン。)
とママにキスをして、パパが見えないようにするジョーイ。
その間にパパは帰って行きました。キスを終えて、
ジョーイ: Well, okay, you take care. (それじゃあ、お気をつけて。)
レイチェルママ: Oh, you kids. Well, this is the best party I've been to in years. (もう、あなたたちったら。このパーティーは、この数年間で最高のパーティーだわ。)

take care は「注意する、気をつける」という意味ですが、人と別れる時に、Take care. と命令形で使うと、「じゃあね、さようなら、元気でね」という挨拶になります。
この場合は、目上の人に言っているので、文字通り「帰り道に気をつけて。お身体に気をつけて(?)」というニュアンスかもしれません。
ママは you kids と複数形を使っていますね。
これはジョーイも含めてここにいる若者たちみんなを指して、「あなたたちったら本当に可愛いんだから、素敵なことするんだから…」という意味なんでしょうかね?
喜んでいるママが可愛いです。
お嬢様育ちのママは、もっとお上品なパーティーにしか出席したことがなかったのでしょうね。
レイチェルも、普通なら、ママにキスするなんて!と怒るところでしょうが(結構ディープな感じだったし…笑)、こうなったのも全てレイチェルのためを思って、何とかパパとママを会わせまいとする友情の表れですからねぇ。
レイチェルも何も言えないわけです。
しかし、とっさにこんなことが出来るのはジョーイくらいでしょうねぇ。
思うに、自分の彼女に何か見られたくないもの(他の女性の下着とか?…笑)を見られそうになった時などに、こんな手をちょくちょく使ってるんじゃないでしょうかねぇ。
あまりにも手際が鮮やかすぎますって。


フレンズたちだけになって、フランを食べることになりました。
モニカ: Okay, everybody, it's time for flan! (さぁ、みんな。フランの時間よ!)
チャンドラー: Yup! Get ready for the gelatinous fun. (オッケー。ゼラチン・ファン(ゼラチンのお楽しみ)の用意はいいか?)
ジョーイ: Kinda looks like that stuff you get when you get a bad infection. (悪い伝染病にかかった時にできる”できもの”みたいに見えるぞ。)

gelatinous は「ゼラチン状(質)の」。
gelatin 「ゼラチン」の形容詞形ですね。
フレンズでこれまでも度々出て来た gel 「ジェル」という単語は、この gelatin の短縮形です。
フレンズ2-9その13 では、ロスが髪の毛につけるジェル(gel)の話をしていましたね。
fun は その前のモニカのセリフの flan と韻を踏んでいるのかな?と思います。
fun は「楽しみ」ですが、その前にわざわざ「ゼラチン質の」とつけているのが、食べ物を楽しむというよりも、その妙な物体を楽しむ時間がやってきたとでも言いたげです。
ジョーイはさらに、そのブヨブヨ具合から「できもの」呼ばわりしていますし。
モニカが料理を凝れば凝るほど、みんながいやがるのがおかしいですよね。
やっぱり何事もスタンダードが一番なのでしょうか?

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posted by Rach at 17:03| Comment(0) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月24日

フレンズ2-22その22

レイチェルを優しく抱きしめるチャンドラー。
そこへロスが出てくると、チャンドラーは、これはお前の役目だ、とでも言うように、レイチェルをロスに預けます。
こういうシーン、素敵だなぁ、といつもうっとりしてるんですけど、日本だと、自分が廊下に出て来た時に、自分の彼女が自分の親友に抱かれていたら、びっくりする、もしくは怒るんじゃないかと思うのですが…(と、こういう日米の感覚の違いにいつも私は驚く…笑)。
異性でも仲の良い友達なら、ハグして慰めたりするのが普通(?)のアメリカだから違和感ないんでしょうね。
まぁ、その抱き方や雰囲気で、ロマンティックモードになっているかそうでないかの察しがつく、ということもあるのでしょうが。
「英語でしゃべらナイト」でゲストのパフィーが「アメリカ人はすぐに挨拶でハグしようとするけど、あのハグには下心がないのか?」みたいな容赦のない質問をぶつけていましたが(笑)、パックンは挨拶の場合と下心がある場合のハグの違いをやってみせていましたねぇ。


パーティーがお開きになりました。
レイチェルママ: Alright, Monica dear, I'm gonna hit the road. Now, I've left my 10 verbs on the table. And you be sure and send me that finished poem. (モニカ、もう行くわね。さぁ、私はテーブルに10個の動詞を残していくわ。それで完成した詞を必ず送ってね。)

hit the road は「出発する、立ち去る」。
Be sure (to do) という命令形は、「きっと(必ず)…して下さい。」という意味になります。
you be sure と you がついているのは、「あなた、…をお願いね、頼むわね。」という感じでしょうか。
verb 「動詞」とは、フレンズ2-22その18 に出てきたワードゲーム「ボグル」で作った単語のことですね。
「その動詞を置いておく(あるいは書き残しておく)から、それを使って、poem を完成させて、それを送ってちょうだいね、きっとよ!」という感じのママのセリフです。
send は「(もの・言葉などを)送る、届ける」なので、この場合は「郵便で送ってくれ」と言う意味ではなく、電話でも何でも手段は問わないから、とにかく結果を教えてね、ということなんでしょうね。
ママのセリフは、少女みたいで可愛いです。
今回の企画、他の人にはきっと不評だったと思いますが、ママは結構楽しんだみたいですね。


パパとママが鉢合わせすることのないように、大騒ぎする男性陣。
チャンドラー: Sorry, we're on a major flan high. (すみません、僕たち、すっかり「フラン・ハイ」状態なんです。)

flan high は fly high をもじっているようです。
fly high は「高く飛ぶ」、そこから「舞い上がる、飛び上がって喜ぶ、得意になる」という意味になります。
ここでは日本語のいわゆる「ハイになる」という状態を指しているようですね。
high は形容詞で「(酒や麻薬などで)ハイな気分になって、酔って」、副詞で「激しく、高い調子で」という意味があります。
Merriam-Webster Online Dictionary には
high: INTOXICATED; also : excited or stupefied by or as if by a drug
つまり、「(酒に)酔った。または、麻薬で(あるいは麻薬を使ったかのように)興奮した、ぼうっとした」ということです。
ということで、ここでは、「フライ・ハイ」と言う代わりに、フランというデザートを食べて「フラン・ハイ」になってる、というだじゃれを言っているわけですね。
フランのようなデザートを食べてハイになるのか?とも思うのですが…。
随分先の話になりますが、フレンズ9-19 で、ある人が maple candy を食べすぎてハイになる、という話も出てきます。
甘いものを食べ過ぎるとハイになりますかねぇ?(ハイになるほど食べたことないのでわかんない…)
あ、でも昔、遠足で山登りしている時に、キャラメル1個食べたら俄然元気になった記憶はあるな。
疲れた時には甘いものがよく効くって言いますよね。

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posted by Rach at 11:24| Comment(10) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月23日

フレンズ2-22その21

レイチェル: Ya know, I just, so weird. I mean I was in there just listening to them bitch about each other and all I kept thinking about was the fourth of July. (ねぇ、変な感じなんだけど。あそこにいて、パパとママがお互いを罵り合っているのを聞いている時、ずっと、独立記念日のことを考えていたの。)
チャンドラー: Becasue it reminded you of the way our forefathers used to bitch at each other? (その理由は、両親を見ていると、俺たちの先祖がお互いを罵(ののし)り合っていた様子を思い出すから?)

bitch about は「…のことでひどく不平(不満・文句)を言う、愚痴をこぼす」という意味。
bitch at だと「(人に)向かってぶうぶう(ぶつぶつ)言う」という感じです。
ですが、bitch が「尻軽女、意地悪女」という意味で、"You bitch!" 「このアマ!」って感じで使うのを知ってさえいれば、なんとなく意味はわかりますよね。
the fourth of July は「7月4日の米国独立記念日」のこと。
フレンズ2-11その5+ID4の話 でも、独立記念日のことについて触れています。
レイチェルは両親の様子から、独立記念日を思い出す、と言うのですが、このレイチェルのセリフはちょっと唐突で、レイチェル以外の人には、どういうつながりでそうなるのかがわからなくて当然なのです。

フレンズ1-9その1 で、感謝祭について触れていますが、アメリカ人は、感謝祭といえば七面鳥の丸焼きやパンプキンパイ、という連想が自然と浮かんできます。
さらに、どうしてそういうものを食べるかというと、祖先がそれを食べていたから、それを食べる風習があったからだ、という可能性が高いですよね。
だから、例えばレイチェルが「七面鳥を食べてる人を見てたら、感謝祭のことを思い出しちゃった。」というのなら、ものすごく自然なんですよ。(というか、自然すぎてわざわざそんなことは口に出さないくらいかも)
レイチェルの口調は何となくそれと同じ感じだったので、同じような論理の展開をすると、「両親の罵り合い→独立記念日」の連想がパッと浮かぶということは、「独立記念日→昔の人は、罵り合う風習があったのだ、独立した当時の人はお互いに罵り合っていたのだ」ということになるけど?とチャンドラーは尋ねているってことですね。
で、私は「罵り合う習慣ってなぁに? そんな習慣あるわけないじゃん。」ってことで、彼のセリフがナンセンスであるところが面白いのだろうと思っていたのですが…。
とある方の見解によると、「この forefathers は、英国人と米国人のことだ」そうです。
おぉ、なるほど!
アメリカはイギリスから独立するために「アメリカ独立戦争」を起こし、その結果、アメリカは晴れて「独立」してそれを祝う記念日なわけですから、独立記念日に祖先が喧嘩していた、というと、それは「イギリスとアメリカ」が戦争していたことを指すわけですねぇ。
うん、それで納得しました。


レイチェル: It's just this thing. Every year we would go out on my dad's boat and watch the fireworks. (それはこういうことなのよ。毎年、(独立記念日には)パパのボートに乗って、花火を見ていたものだったわ。)

fireworks は「花火」。
独立記念日には花火、というのは定番みたいですね。
Wikipedia 日本語版: アメリカ独立記念日
上のウィキペディア日本語版は、Wikipedia 英語版: Independence Day (United States) を訳したもののようで、最初の説明部分はほぼ同じ、花火の写真も同じ写真が使われています。
その他の部分の説明は、当然ながら英語版の方が詳しく、Fireworks の話も一つの項目として詳しく解説されています。

花火と言うと思い出すのが…。
映画「インデペンデンス・デイ(Independence Day)」では、以下のようなシーンがあります。
エイリアンのマザーシップにコンピューターウイルスを感染させるために、ヒラー大尉は宇宙船に乗ることを決意します。
とても危険な任務なので、生きて戻れるかどうかわからない。
恋人ジャスミンの息子ディランに、別れ際、ヒラー大尉はこう言います。
ヒラー: As soon as I get back, we're gonna light those fireworks, right? (俺が戻ってきたらすぐに、あの花火に火をつけような。)
そしてヒラー大尉は危険な任務を見事やり遂げて、無事、地上に帰ってきます。
エイリアンのマザーシップも他の宇宙船も全て爆発して、人類は、エイリアンからの解放を祝います。
その日は奇しくもアメリカ独立記念日でした。(「できすぎ」って言わないでね。これがこの映画のキモなんだから…笑)
大統領の娘: Happy Fourth of July, Daddy. (パパ、独立記念日おめでとう。)
大統領: Same to you, Munchkin. (おめでとう、おちびちゃん。)
ヒラー: Didn't I promise you fireworks? (俺はディランに花火をするって約束しなかったか?)
ディラン: Yeah. (約束したよね。)
大気圏外にあった宇宙人の母船が爆発して、その破片が流星のように降って来るラストシーン。
それがまるで花火のように見えるので、これが約束の花火だぞ、と言うセリフなのです。
独立記念日の話はやはり花火で終わるのでした、めでたし、めでたし…という大団円(フィナーレ)なのですね。
…ということで、実際に独立記念日の花火を見たことはないのですが、私にも「独立記念日と言えば花火」と連想することはできるのです(笑)。

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posted by Rach at 18:51| Comment(6) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月22日

フレンズ2-22その20

パパとママの間を行ったり来たり、さらには二人のグチを延々聞かされてフラフラのレイチェルは、廊下に座り込んでいます。
チャンドラー: Hey, how you holdin' up there, tiger? Oh, sorry. When my parents were getting divorced, I got a lot of "tigers." Got a lot of "champs," "chiefs," "sports." I even got a "governor." (やぁ、元気でやってる? タイガー。…あぁ、ごめん。俺の両親が離婚しようとしてた頃、いろんな人から「タイガー(虎)」って言われたんだ。「チャンピオン」「チーフ」「スポーツ」。「知事」ってのもあったな。)

hold up は「持ちこたえる、歩調を緩めない、持続する」という意味から、"How are you holding up?" で「元気でやっていますか? お変わりありませんか?」という挨拶になります。

tiger は「トラ」で、「乱暴者、狂暴な人」という意味もあります。
この場合は、「いつもは元気な君が落ち込んでるねぇ。」というニュアンスの呼びかけなんでしょうか?
sport は「運動、スポーツ」ですが、「潔く負けや失敗を認める(さっぱりした)人、寛大な人、勝負にこだわらない人、話の分かる人、付き合いのいい人」という意味もあります。
また単に「君」という呼びかけ語にもなります。
Merriam-Webster Online Dictionary には、
sport: a companionable person
とあります。
つまり、「友とするに良い、気さくな、人好きのする、付き合いやすい」人、ということですね。
日本でも「スポーツマン」というと、スポーツマンシップに則ったすがすがしい人、というイメージがありますが、それと同じでしょう。
governor は「知事」で、イギリス英語では「おやじ、かしら、だんな、親方」という意味もあるようですが、この場合は本当に「知事」というニュアンスだったんでしょうね。
チャンドラーも、これは珍しかった、という感じで最後に挙げていますので…。
日本語でも男性に声をかけるときに、「社長、大将、大統領」などと言ったりしますが(最近はあまり聞きませんが…笑)、「知事」というのはどうもランク的に中途半端な気がして(←失礼!)、そこが面白い気がします。


レイチェル: Oh, Chandler how did you get through this? (ねぇ、チャンドラー。あなたはどうやってこれを乗り越えたの?)
チャンドラー: Well, I relied on a carefully regimented program of denial... and, and wetting the bed. (そうだな、入念に作られた自制プログラムに頼って…それから、おねしょをしてた。)

get through は「…を通り抜ける」で、そこから「(困難などを)乗り越える、切り抜ける」という意味にもなります。
regiment は「(軍の)連隊」という名詞ですが、動詞で「…を厳しく統制・管理する」という意味もあります。
denial は「否定、否認、拒否」ですが、ここでは、「俺はダメな人間なんだ!」と自分を否定する、という意味ではなく、「克己(こっき)」という意味のようです。
克己とは、広辞苑によると、
「おのれにかつこと。意志の力で、自分の衝動・欲望・感情などをおさえること。」
つまりは、自制(力)のことで、self-control, self-restraint, self-denial などと言うこともできるでしょう。
ですから、a carefully regimented program of denial は「(現代の精神医学に則って)細心の注意を払って(入念に)統制された自制(克己)プログラム」ということ。
離婚の多いアメリカでは、離婚夫婦の子供に対して、体系化された精神的ケアのプログラムが存在しているんでしょうね。
そしてそのプログラムの後に挙げたのが、wet the bed 「おねしょをする」こと。
精神的に不安定になった子供が、おねしょをするようになる、という話はよく聞きますよねぇ。
フレンズ1-17その4 にも、wet one's bed 「おねしょをする」という表現が出てきました。
このチャンドラーのセリフでは、プログラムについて堅苦しい表現を使っていましたが、結局、そんな小難しい学術的なプログラムでは大した効果など期待できない、結局、「おねしょ」で発散するよりしょうがなかったんだ、ということなんですね。

(Rach からのお知らせ)
コメント記入の際、「認証コード」を入力していただくシステムに変更させていただきました。
お手間を取らせることになり誠に申し訳ございません。

一昨日は14件、昨日は19件のスパムコメント(英数字のもの)が一度にどっと来たので、それに対する対策処置なのですが…。
私の使っている DION の LOVELOG は最近スパム対策を強化しました。
英数字のみのコメントを拒否するという選択も可能なのですが、そのスパムコメントにはそういうフィルター条件を見越してか、意図的に「漢字」が挿入されているようなんですよねぇ…。
過去記事にランダムに送られてきて、「非公開コメントは、こちらへ」の記事にまで送ってくるという無差別ぶり(笑)なので、一番有効な対策はやはり「認証コード」なのかなぁ、と思って、今回この対策を選択させていただきました。
ご面倒かと思いますが、何とぞご理解の程、よろしくお願いいたします。

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posted by Rach at 10:57| Comment(2) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月21日

フレンズ2-22その19

レイチェルとママが話をしています。
レイチェル: You want me to see a therapist? (ママは、私がセラピストに見てもらった方がいいと思うの?)
レイチェルママ: Sweetheart, you obviously have a problem. You've chosen a boyfriend exactly like your father. (ねぇ、あなたはどう見ても問題を抱えてるわ。あなたのお父さんにそっくりな恋人を選んでしまったんだもの。)

therapist は「セラピスト、療法士」。
いろんな therapy 「療法、治療法」を行う人のことで、aroma therapist 「アロマセラピスト」だと aroma therapy 「アロマセラピー、芳香療法」を行う人、ということですよね。
ここでのセラピストは、特に精神面での悩みを聞いて、アドバイスを与えるセラピストのことを言っています。
アリー my Love にはセラピストがよく登場していました。
アリーは悩み多き女性だったのでよくセラピストのお世話になっていましたが、他のメンバーも、何か悩みをかかえている場合はよく相談に行っているようでした。
父親に似た人を恋人に選ぶと、普通、母親は喜ぶような気がしますが(うーん、そうとも限らないのかな?…笑)、レイチェルのママとパパの場合は、今まさに離婚の危機で、会えばケンカばかり。
だから、そんなパパみたいな人を選んだら、私の二の舞になるわよ、とでも言いたげです。


パパのグチを聞かされるレイチェル。
レイチェルパパ: Did you know your mother spent $1200 dollars on bansai trees? I felt like Gulliver around that place. (知ってるか? お前の母さんは、盆栽に 1,200ドルも使ったんだぞ。その盆栽のところにいると、ガリバーになったみたいな気持ちがしたよ。)

bonsai は「盆栽」。
日本語から来た言葉ですね。
フレンズ1-12その3 では、hibachi(火鉢)、shiatsu(指圧)という、日本語が語源の単語が出てきていました。
ああいう小さい植木鉢で木を育てて、チョキチョキと手入れする…というのは、細かい作業が好きな、いかにも日本人らしい趣味ですよね。
レイチェルのママは盆栽に興味があるようですが、パパはああいうのはわからん、と思っているのが言葉の端々に滲み出ていますね。
ダイナミックなことが好きなアメリカ人には似合わない趣味だと思います。
アリー my Love でアリーの同僚のジョン・ケイジ(John Cage)が自分の仕事机の上に、枯山水(かれさんすい)風の小さい箱庭のようなもの(a miniature garden ?)を飾っていて、小さい竹箒(たけぼうき)で砂利に筋をつけているのを見たような記憶があります。
さすがはジョン・ケイジ、風流な趣味(笑)を持っているなぁ、と感心したのですが、盆栽に憧れるのも同じような感じで、「日本の侘(わ)び・寂(さび)」の精神を体験したい、ということなんでしょうかねぇ?
盆栽は木でありながら小さいので、その回りに立っていると、自分が巨人のガリバーみたいに感じる、というのが面白いです。
フレンズ2-10その16 では、お酒のミニボトルを持ってると巨人のふりが出来る、というセリフもありましたね、それと同じです。

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posted by Rach at 14:34| Comment(2) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月20日

フレンズ2-22その18

フィービーは二人の女の子と話をしています。
フィービー: Okay, okay, she's taking the trash out, so I can get you out of here. But it has to be now. She'll be back any minute. (わかった、わかった。モニカは今、ゴミを出しに行ってるから、あなたたちをここから外に出してあげる。でも、今じゃないとだめよ。すぐにモニカは戻ってくるから。)
女の子1: What about my friend Victor? (友達のビクターも(一緒に)いいかしら?)
フィービー: No, only the three of you. Any more than that and she'll get suspicious. (だめよ。あなたたち3人だけよ。それ以上になると、モニカが怪しむわ。)
女の子1: Alright, let me just get my coat. (わかった、ちょっとコートだけ取ってこさせて。)
フィービー: There isn't time! You must leave everything. They'll take care of you next door. (時間がないのよ! 何もかもここにおいていかないとだめよ。ドアの向こうでは、みんながあなたの面倒を見てくれるわ。)
女の子1: Is it true they have beer? (あっちにはビールがあるって本当?)
フィービー: Everything you've heard is true. (あなたが今まで聞いた話は全て本当よ。)

たかが、この部屋から隣の部屋に移るだけなのに、亡命者か、もしくは秘密結社から足を洗う人かのような雰囲気になってきています。
まぁ、それだけモニカが怒ると怖いってことですよね。
suspicious は suspicion 「疑惑」の形容詞形。
get suspicious で「疑問に思う、疑う、怪しむ、うさんくさいと思う」ということ。
「私も、私も」と大勢が一度に逃げたら、会場の人数が減ったことにモニカがすぐに気付いてしまう、ということで、それは正論ですが、わからないように少しずつ逃げても、そのうちにモニカは気づくってば(笑)。
「あっちにはビールがある」というセリフから察するに、モニカ会場ではビールが飲めないのでしょうね。
モニカのことだから、特別な日はビールみたいなありきたりな飲み物はやめて、おしゃれなカクテルやウィスキーしか用意してないのかも。
うーん、それは迷惑な話だ(笑)。


チャンドラーの部屋ではダンスで盛り上がっています。
うるさいのでモニカが怒りに来ます。
モニカ: Could you guys please try to keep it down? We're trying to start a Boggle tournament. (ねぇ、あなたたち、静かにしてくれない? 私たちはこれからボグル・トーナメントを始めようとしてるんだけど。)

Boggle というのはワードゲームのようですね。
Wikipedia 英語版: Boggle
ウィキペディアに書いてあるルールはあまりに細かすぎて、それをここで詳しく解説する気にはなれないのですが(笑)、トレイに入れた16個のダイス(文字が書かれている)を振って、その見えている面の文字を使って、言葉(単語)を作る、というゲームらしい。
Word Length Points (文字の長さによるポイント)が決まっていて、長い単語を作るほど高得点になる、ということのようです。
言葉を作るゲームというと、フレンズではよく Scrabble (スクラブル)が出てきますね。
フレンズ1-17その5 では、お猿のマルセルがその駒を飲み込んでしまって病院に運ばれていましたし、フレンズ1-24その2 では、レイチェルの誕生日に、チャンドラーが「トラベル・スクラブル」をプレゼントしていました。
よくロスとチャンドラーが新聞のクロスワードをしていたりするし、アメリカ人というのはこういう言葉のゲームが好きなんですかねぇ?
しかし、こういう大勢の人が集まるパーティーには、どう考えてもそぐわない気がします。
みんなが言葉を考えているさまを想像すると…なんだか、地味ですよね。
ここでも、モニカの企画が面白くなくて、みんなが退屈しているのがわかります。

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posted by Rach at 15:09| Comment(2) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月19日

フレンズ2-22その17

手に持っているタバコがレイチェルパパのものだと言えないロスは、自分がタバコを吸う人間だというふりをします。
ロス: Ohh, big smoker. Big, big smoker. In fact I'm gonna go out into the hallway and fire up this bad boy. (えぇ、ビッグ・スモーカーなんです。ビッグなビッグなスモーカーなんですよ。実際、今から廊下に出て、このバッドボーイに火をつけるところなんです。)

ロスは自分のことを、big smoker と言っていますよね。
普通は、「よくタバコを吸う人、愛煙家」のことを heavy smoker と言うと思います。(ヘビースモーカーはすっかり日本語になっていますが)
これは、ロスがタバコに詳しくないことを表すために、わざとこの言葉を言わせているように思います。
(しかし、いくらタバコを吸わない人でも、ヘビースモーカーという言葉は知っているような気もしますけど…)
もしくは、動揺してトンチンカンな言葉を使っている、ということかも。
実際は、big smoker でも意味は通じると思うのですが、heavy smoker と big smoker の違いについて語っているサイト(フォーラム)を見つけました。
Dave's ESL Cafe: Teacher Discussion Forums: Idiom or Adverbial phrase or what?
普通は big smoker とは言わずに、heavy smoker と言う、その理由を説明するのに、usage 「言語の慣用法、語法」という言葉が使われています。
簡単な表現で興味深いことが書いてあると思いますので、興味のある方は是非ご覧下さい。
ロスは、ヘビースモーカーである振りをするためにいろいろやってみるのですが、却ってタバコの扱いになれていないことを証明してるようなものですね。
わざとバッドボーイなどと呼んでいるようですが、ロスにはかなり無理がある(笑)。


メガネやタバコが自分のものであると証明するために、メガネをかけ、タバコをくわえて廊下に出たら、そこでパパが待っていました。
レイチェルパパ: Are you wearing my glasses? (君は私のメガネをかけているのか?)
ロス: Yes. I was just warming up the earpieces for you. (そうです。あなたのために、ちょうど(今)、めがねのツルの部分を温めていたところです。)
レイチェルパパ: Thank you. Is that one of my cigarettes? (ありがとう。それは私のタバコかな?)
ロス: Yeah. Yes it is. I was just moistening the tip. (はい。その通りです。ちょうど(今)、フィルターを湿らせていたところです。)

ここでの just は、「(進行形とともに用いて)ちょうど(…して)」というニュアンスだと思います。
もしくは、「深い理由や悪意はない」という意味で、「ただ、単に、ちょっと…だけ」というニュアンスなのかもしれませんが…。
メガネをかけていた言い訳として、「ツル(耳の部分)を温めるため」と説明するロス。
織田信長の草履を懐で温めた木下藤吉郎を思い出したのは私だけ?
tip は「(ものの)先、先端」という意味ですが、ここでは「(たばこの)フィルター、吸い口」という意味です。
このことも追求されて、同じ I was just ...ing で答えるのが面白いのですが、今度は意味がない上に(メガネのツルを温めるのも無意味だが…笑)、どちらかというと先にタバコをくわえられたので「汚い」ですよね。
パパもいや〜な顔をしています。


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posted by Rach at 11:08| Comment(8) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月18日

フレンズ2-22その16+時制の一致の話

ロスがレイチェルパパのタバコの箱を持っていたので、ママはロスがタバコを吸うのだと勘違いしたようです。
レイチェルママ: Rachel, you didn't tell me your boyfriend smokes. (レイチェル、あなた、恋人がタバコを吸う人だなんて言ってなかったわよ。)
レイチェル: Yeah, like a chimney. (えぇ、もう煙突が煙を吐くみたいに吸うのよ。)

ママのセリフですが、ネットスクリプトでは、"you didn't tell me your boyfriend smoked" と smoke が過去形 smoked になっていました。
過去形になっているのは、「時制の一致」が起こっているから、ということですね。
実際の音声では、smokes と現在形になっていて、DVDの英語字幕も現在形です。
このセリフの場合、smoked と smokes のどちらがナチュラルなのか、というのは日本人にはわかりにくいところだと思います。
実際のセリフは現在形でしたので、実際のセリフを正しいものとして判断した方が良いとは思うのですが、ネットスクリプトを書いている人はネイティブスピーカーなわけですから、ネイティブとしては過去形でも違和感がなかった、というふうに考えることも可能ですよね。

「時制の一致」というのは日本語文法にはない概念なので、これを苦手とする日本人学習者は多いですよねぇ。
ハートで感じる英文法 会話編 (大西泰斗/ポール・マクベイ著) の Lesson 6 「時制の一致−感じたままに報告する−」で、時制の一致が詳しく説明されています。
大西先生の言葉を引用させていただくと、
時制の一致の呼吸は、「報告したのが過去ならその内容も過去」
英語の「とき表現」(現在形・過去形・過去完了形)の選択は、現実の物理的時間に対応しているのではなく、「とき」は私たちの「ながめ方」の中にある。
時制の一致をかける・かけないは話し手の感性にゆだねられている。


大西先生は、時制の一致をかける・かけないの例として次の文を挙げておられました。
Deborah does a yoga class every Tuesday. 「デボラは毎火曜日ヨガをする。」
a. Did you know Deborah did a yoga class every Tuesday? これは単に相手の知識を尋ねている。「知っていましたか?」
b. Did you know Deborah does a yoga class every Tuesday? 「デボラ、毎週火曜日ヨガやってるんだよ、君知ってた?」(現在の事実として前面に押し出されている)


その感覚を今回のセリフに当てはめてみると…。
ネットスクリプトの過去形は「あなたはそういうことを過去に言ったことはなかったわ。」、つまり「言わなかった」部分にポイントがある。
実際のセリフが smokes と現在形になっているのは、今現在の習慣を表すものだからで、「ロスがタバコを吸う? そんなことあなたは言ってなかったわよ。」とロスにそういう習慣があるという事実にポイントがある。
…ということなのだろうなぁ、と思います。

また、週刊STの2004年4月9日号の伊藤サムさんによる英作文添削コラム「これであなたも英文記者」で時制の一致に関する問題が取り上げられていたのですが、そこにこんなことが書かれてありました。
オーソドックスな文法に従って時制の一致をさせるならば、主節に合わせて、従属節でも過去形にします(英国系のロイター通信社などがこの立場)。
しかし、現在においても真実であることについては、従属節であっても過去形にこだわらずに現在形や未来形で表現するのが自然でよい、と考える立場が強くなりつつあります(米国系のAP通信社など)。
特に話し言葉ではあまり時制の一致はしなくなっています。あくまで、現在においても真実であれば、自然に書いても構わない、というルールです。


私は学生時代から、時制の一致に対してものすごい苦手意識を持っていたのですが、この伊藤サムさんのお話を聞いて、ちょっとほっとしたのを覚えています。
そして上にも書いた大西先生の「呼吸」。
ただ機械的に従属節の動詞の時制を主節の時制に合わせる、というのではなく、自分がその文章を書くときにその従属節の内容をどう捉えているか、が大事なんだ、ということなんですね。
(未だに英文を書くときにはふと考え込んでしまいますし、間違って書いていることもしょっちゅうだろうとは思いますが…でも、意識しながら書くようになっただけでも進歩かなぁ…と)

chimney は煙突。
smoke like a chimney で「煙突が煙を吐くようにタバコを吸う、やたらにタバコを吸う」という意味になります。
「吐くように吸う」ってちょっと妙な表現なんですが、これは単に「喫煙する」ことを日本語では「タバコを”吸う”」と表現するからですね。(実際の動作は「吸って吐く」のがペアになってると思うのですが…)
つまり、「もくもくと煙が出るくらいにスパスパ吸っては吐く」ってことですよね。
見たまんまのイディオムです。

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posted by Rach at 20:20| Comment(2) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月17日

フレンズ2-22その15+Lincoln Highの話

レイチェルママ: Do you know my husband has glasses just like that? (うちの主人もそんな眼鏡をかけてるのを知ってる?)
レイチェル: Well, those are very popular frames. (だって、それはすごく人気のあるフレームだもん。)
ロス: Neil Sedaka wears them. (ニール・セダカが(同じ眼鏡を)かけてますよ。)

誰でも持っている人気のあるフレームだと誤魔化そうとするレイチェルですが、ロスはニール・セダカを引き合いに出しています。
「恋の片道切符」(原題: One Way Ticket (To The Blues))などで有名な歌手ですよね。
Wikipedia 英語版: Neil Sedaka
日本でも有名な歌手なので、日本語版も紹介しておきましょう。
Wikipedia 日本語版: ニール・セダカ
1939年生まれの人ですから、もうかなりのお年ですし、このフレンズの放映当時に彼がリバイバルで人気だった、ということもないでしょうね(笑)。
「人気のあるフレームだ」という説明にはなっていないわけです。

この後、ニール・セダカさんから話がかなり脱線して、そのまま終わります。(←またかよ)
このニール・セダカさんは、ザ・トーケンズ(The Tokens)というドゥーワップ・ボーカル・グループ(doo-wop vocal group)に所属していました。
Wikipedia 英語版: The Tokens
ニール・セダカは初期のメンバーですが、ウィキペディアによると、1958年にこのグループを脱退して、それからソロ・アーティストとして活躍することになったそうです。
ニール・セダカ脱退後、ザ・トーケンズは "The Lion Sleeps Tonight" (ライオンは寝ている)という曲をヒットさせました。
これは1961年に全米チャート1位になっています。
(日本語のサイトでは、ニール・セダカ在籍中にこの曲がヒットしたような記述も見かけるのですが、上の「英語版」Wikipedia: The Tokens の Carrer を読むと、やはり「脱退後」だと思われます。間違っていたら、ご指摘下さい。)

♪In the jungle, the mighty jungle, the lion sleeps tonight♪で有名なこの曲は、ロスが飼っていたおサルのマルセルくんのお気に入りの曲でした。
フレンズ1-18その4 では、マルセルがCDに合わせて踊っていましたし、
フレンズ2-12その13 では、映画撮影中のマルセルの気を引くために、フレンズたちがこの歌をみんなで歌っていましたね。

The Tokens のウィキペディアを見ていて気付いたのですが、「ザ・トーケンズは、1955年にブルックリン・リンカーン・ハイスクール(Brooklyn's Lincoln High School)で結成された」とあります。
「リンカーン・ハイスクール」って何か聞き覚えのある名前だなぁ…としばらく考えて、やっと思い出しました。
この名前、フレンズのセリフに出てきたことがあるんですよ。

フレンズ1-1 で、花嫁姿でセントラルパークに飛び込んできたレイチェルをみんなに紹介するモニカ。
モニカ: Okay, everybody, this is Rachel, another Lincoln High survivor. (さぁみんな。こちらはレイチェル、もう一人の(=私と同じく)リンカーン・ハイ(リンカーン高校)を卒業した仲間よ。)

さらに、フレンズ1-19 で、マルセルが逃げ出して、部屋に動物管理局員がやってくるシーン。
AC(Animal Control)=動物管理局(員): Louisa Jeanette. Lincoln High? I sat behind you guys in, in homeroom! (私はルイーザ・ジャネットよ。リンカーン・ハイでしょ? 私はホームルームで、あなたたちの後ろに座っていたのよ!)
その動物管理局員が、実はレイチェルとモニカの高校の同級生だったことが判明する、というシーンでした。

Wikipedia 英語版: Monica Geller (←今見たら、思いっきりネタバレになる写真が載っていたので、リンクはるのをやめときます)にも、"Monica's new roommate was her best friend from Lincoln High School, Rachel Green." 「モニカの新しいルームメートは、リンカーン・ハイスクールでの親友のレイチェル・グリーンだった。」と書いてあります。

では、このフレンズのセリフで出てきた Lincoln High というのは、ニール・セダカも卒業したという、実在の高校を指すのでしょうか?

実は、「リンカーン・スクール」という名前の学校はたくさんあるようです。
Wikipedia 英語版: Lincoln School
上のウィキペディアに、「リンカーン・スクールというのはアメリカの学校(特に高校)のポピュラーな(人気のある)名前である。」と書いてあり、そこにリンカーンと名前のついた学校がずらりと並んでいます。
まぁ、有名な大統領の名前ですので、学校名に相応しいということなのでしょう。
また、そのリンカーン・ハイスクールのうち、「エイブラハム・リンカーン・ハイスクール」とフルネームのついた高校もかなりあります。
Wikipedia 英語版: Abraham Lincoln High School
上のウィキペディアに、Abraham Lincoln High School (Brooklyn, New York) in Brooklyn, New York という名前が載っています。
これが、ニール・セダカの卒業した、ブルックリン・リンカーン・ハイスクール(Brooklyn's Lincoln High School)のことですね。
Wikipedia 英語版: Abraham Lincoln High School (New York)
ノーベル賞受賞者なども輩出している有名な高校のようです。
当然ですが、Notable Alumni(有名な卒業生)の中にちゃんとニール・セダカの名前も書いてあります。

ちなみに、フレンズ2-22その3 で説明した、Long Island (ロングアイランド)という New York 州の東南部にある島に、ブルックリン(Brooklyn)は存在します。
そこでも説明しましたが、レイチェルはロングアイランド出身なので、やはりフレンズのセリフで、Lincoln High というと、このブルックリンにあるリンカーン・ハイスクールだと見るのが妥当でしょうね。
ですから、レイチェルとモニカ(とルイーザも…笑)は、この「実在の」高校の出身だ、という設定になっているのかなぁ、と思うわけです。
日本のドラマだと、たまに実在の高校名や大学名が出てくることもありますが、どちらかと言うと、「どっかで聞いたことありそうだけど実際にはない名前」を使っていることの方が多いような気がしますので、ちょっと意外だなぁ、と思ったのですが…。
でも、後のエピソードで、実在する大学が舞台となる話も出てきますし、アメリカは実在する名前を言う方が普通なのかもしれませんね。(別に不名誉なことではないわけですし…)

まぁ、これは深読みしすぎかもしれませんが、セリフにニール・セダカが出てきたのは、「ニール・セダカ→ザ・トーケンズ→ライオンは寝ている」つながり、と、「ニール・セダカ→ブルックリン・リンカーン・ハイスクール出身→レイチェルやモニカも卒業生」つながり、ということがあったのかも…と思うと、ちょっと楽しくなりません?(楽しいのは私だけ?…笑)

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posted by Rach at 13:55| Comment(8) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2006年11月16日

フレンズ2-22その14

レイチェルママ: Ross, whose glasses are those? (ロス、それは誰の眼鏡?)
ロス: Mine. (僕のです。)
レイチェルママ: You wear bifocals? (あなた、遠近両用眼鏡をかけてるの?)
ロス: Um-hmm. [と眼鏡をかけてみる] I have a condition, apparently, that I require two different sets of focals. (僕にはある健康上の問題があるんですよ、どうやら、2つの違った焦点の眼鏡が必要なようで。)

glass の複数形 glasses は「眼鏡」ですよね。
右目と左目で二つあるから複数形、眼鏡1個は a pair of glasses と言う…などは、よく学校で習った話ですが、whose glasses 'are those'? と後ろに続く動詞と代名詞も複数になる感覚は、なかなか日本人には難しいのではないかと。
何となく、whose glasses is that? とか言っちゃいそうな気がしません?(私だけ?)
glasses という単語からこれが複数形であることが頭にないといけないし、glasses という複数形の後に is が来るのも変だと思わないといけないのですが、目の前に見えているのが日本人にとっては一個(つまり単数)の眼鏡なので、that とつい言ってしまいそうになる…。
もう、こういうのは「慣れ」の問題なのでしょうが。

bifocal は形容詞「レンズが遠視と近視の二焦点の、遠近両用の」、そして「遠近両用眼鏡」という名詞にもなります。
bi- は「2、双、複」という接頭語。
簡単なところでは、bicycle 「自転車」(輪が二つあるから)。
他には、biannual 「年2回、半年ごとの」、bilateral 「二者間の、二国間の、双務的な」…、bisexual 「両性愛の」というのもありますね。
focal は focus 「焦点、ピント」の形容詞形です。

condition は「健康状態、体調、コンディション」。
また condition だけで「(身体の)異常、病気」という意味にもなります。
例えば、I have a heart condition. なら「私は心臓が悪い。」という意味になります。
ここでは、condition で、ある健康状態を指していて、that 以下でその内容を説明しています。
I have a condition that... と続くので、「何か対処しなければならない悪い状態がある」と言おうとしているのがわかりますよね。
apparently は「どうやら…らしい」という意味でよく出てきます。
フレンズ2-21その24 で、この apparently について説明しています。
自分のことなのでここで apparently を使うのはおかしいと思うのですが、遠近両用眼鏡をかけなくてはならないその健康状態をうまく説明できなくて言い淀んでいる感じを出しているのでしょうね。
two different sets of focals というのは、bifocals 「遠近両用眼鏡」を別の言い方で言っているだけなので、結局、「遠近両用眼鏡が必要な状態なので、それをかけている」ということになり、説明にも何にもなっていないわけですね。

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posted by Rach at 13:28| Comment(0) | フレンズ シーズン2 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする