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ロスとエミリーの結婚式が始まりました。
牧師(Minister): Friends, family, we are gathered to celebrate here today the joyous union of Ross and Emily. May the happiness we share with them today be with them always. Now, Emily, repeat after me. I, Emily... (友人、家族、我々は、今日ここで、ロスとエミリーの喜びに満ちた婚姻を祝うために集いました。今日我々が彼らと分かち合う幸せが常に彼らと共にありますように。さあ、エミリー、私に続けて。私、エミリーは…)
エミリー: I, Emily... (私、エミリーは…)
牧師: ...take thee, Ross... (汝、ロスを…)
エミリー: ...take thee, Ross... (汝、ロスを…)
牧師: ...as my lawfully wedded husband in sickness and in health till death parts us. (法に定めた夫とします。病める時も健やかなる時も、死が私たち(二人)を分かつまで。)
エミリー: As my lawfully wedded husband, in sickness and in health, until death parts us. (法に定めた夫とします。病める時も健やかなる時も、死が私たち(二人)を分かつまで。)
牧師: Now, Ross. Repeat after me. I, Ross... (さあ、ロス。私に続けて。私、ロスは…)
ロス: I, Ross... (私、ロスは…)
牧師: ...take thee, Emily... (汝、エミリーを…)
ロス: Take thee, Rachel-- (All his friends have looks of shock on their faces. He realises what he said. Quickly he says.) Emily! (A slight chuckle.) Emily. (汝、レイチェルを…。[フレンズは全員、顔に驚きの表情を浮かべる。ロスは自分が言ったことに気づく。急いでロスは言う] エミリー! [声に出さすにクスっと笑い] エミリー。]
牧師: (Looking and feeling awkward. he looks towards Emily.) Uhh...Shall I go on? ([決まり悪い様子で、牧師はエミリーの方を向いて] あー、続けましょうか?)
牧師さんのセリフは、結婚式での決まり文句ですね。
日本人がチャペルで結婚式をする場合にも、牧師さんが同じようなことをおっしゃいますが、その日本語バージョンは、英語でのお決まりの言葉をほぼ直訳したものなのだ、ということが、今回の英語のセリフを見ているとよくわかります。
May the happiness we share with them today be with them always. は、「願わくは…ならんことを、どうか…でありますように」というような「願望」を表す 「May+S+V」の形ですね。
修飾語を取り払うと、May the happiness be with them. になります。
つまり、「幸せが彼ら(ロスとエミリー)と共にあらんことを!」という願望で、その幸せとは、「今日(ここで)我々参加者が彼ら二人と分かち合った(この)幸せ」になります。
today (今日)の幸せが、always (今日だけではなく、これからずっと、いつも)、二人と共にありますように、という感覚ですね。
I, Emily は、「私、エミリーは」という感じの同格のニュアンス。
thee は you の古語で、「汝を」という意味。
ですから、thee, Ross も「汝、ロスを」という同格になります。
普段は使わないような古語の thee を使っているので、日本語の誓いの言葉も「汝」という古い言葉を用いているのですね。
take someone as a husband は「(人)と夫とする」なので、take someon as my lawfully wedded husband は「(人)を法に定められた夫とする」になります。
wed は wedding 「結婚」という言葉からわかる通り「結婚する」という意味ですが、marry に比べると文語なので、このような儀式、または形式的な場面で使われることが多いですね。
「病める時も健やかなる時も」「死が(私たち)二人を分かつまで」というのも決まり文句。
「病める時も…」などを前に回して訳した方が日本語っぽくなりますが、今回は英語の流れに合わせて、前から順番に訳してみました。
part はここでは他動詞で「…を分ける、引き離す」という意味。
研究社 新英和中辞典では、「離す、分ける」という意味の類語(seperate, divide, sever)との比較の中で、
「part は密接な関係にある人やものを分け離す」
というように説明されています。
今度はロスが同じように誓いの言葉を述べるのですが、なんと、「エミリー」と言うべきところを「レイチェル」と言ってしまいます。
「レイチェル」と言った瞬間、フレンズたちの驚いた顔が次々と映ります。
フィービーは、エミリーのママと携帯で電話していた流れで、NYにいながら、そのまま音声だけを聞いていたのですが、そのお陰で、このセリフをフィービーも聞くことになる、という仕組みも面白いなと思いました。
やっぱりこの決定的なセリフは、フレンズ全員が聞かないとだめなんだ、みたいな「お約束」ですね。
言った後で、ロスは名前を言い間違えたことに気づきます。
慌ててエミリーと言い直し、あまりのことに笑うしかない、という感じのロス。
何とも言えない沈黙が流れ、牧師さんがエミリーに、このまま式を続けてもいいかどうかを尋ねるシーンでシーズン4は終わります。
誰もが「このまま、どうなっちゃうの?」と思わずにはいられない、典型的なクリフハンガーです。
(クリフハンガーについては、フレンズ1-24その6 で説明しています)
今回のエピソードでは、チャンドラーとモニカに関する大きな動きがあったのですが、サブカルネタ系の解説を優先させた結果、その部分は解説記事では取り上げることができませんでした。すみません。
今日でシーズン4の解説はおしまいです。
来週からは「シーズン5」に突入します。
「ブログ5周年」の記事で、ブログ閉鎖も考えていることをお伝えしたりもしましたが、皆様からの応援クリック、激励のお言葉のお陰で、今は新たな気持ちでシーズン5に入ることができます。
本当にありがとうございました!
シーズン5以降も、どうぞよろしくお願いいたします。

