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ロスとエミリーの結婚式が始まりました。
牧師(Minister): Friends, family, we are gathered to celebrate here today the joyous union of Ross and Emily. May the happiness we share with them today be with them always. Now, Emily, repeat after me. I, Emily... (友人、家族、我々は、今日ここで、ロスとエミリーの喜びに満ちた婚姻を祝うために集いました。今日我々が彼らと分かち合う幸せが常に彼らと共にありますように。さあ、エミリー、私に続けて。私、エミリーは…)
エミリー: I, Emily... (私、エミリーは…)
牧師: ...take thee, Ross... (汝、ロスを…)
エミリー: ...take thee, Ross... (汝、ロスを…)
牧師: ...as my lawfully wedded husband in sickness and in health till death parts us. (法に定めた夫とします。病める時も健やかなる時も、死が私たち(二人)を分かつまで。)
エミリー: As my lawfully wedded husband, in sickness and in health, until death parts us. (法に定めた夫とします。病める時も健やかなる時も、死が私たち(二人)を分かつまで。)
牧師: Now, Ross. Repeat after me. I, Ross... (さあ、ロス。私に続けて。私、ロスは…)
ロス: I, Ross... (私、ロスは…)
牧師: ...take thee, Emily... (汝、エミリーを…)
ロス: Take thee, Rachel-- (All his friends have looks of shock on their faces. He realises what he said. Quickly he says.) Emily! (A slight chuckle.) Emily. (汝、レイチェルを…。[フレンズは全員、顔に驚きの表情を浮かべる。ロスは自分が言ったことに気づく。急いでロスは言う] エミリー! [声に出さすにクスっと笑い] エミリー。]
牧師: (Looking and feeling awkward. he looks towards Emily.) Uhh...Shall I go on? ([決まり悪い様子で、牧師はエミリーの方を向いて] あー、続けましょうか?)
牧師さんのセリフは、結婚式での決まり文句ですね。
日本人がチャペルで結婚式をする場合にも、牧師さんが同じようなことをおっしゃいますが、その日本語バージョンは、英語でのお決まりの言葉をほぼ直訳したものなのだ、ということが、今回の英語のセリフを見ているとよくわかります。
May the happiness we share with them today be with them always. は、「願わくは…ならんことを、どうか…でありますように」というような「願望」を表す 「May+S+V」の形ですね。
修飾語を取り払うと、May the happiness be with them. になります。
つまり、「幸せが彼ら(ロスとエミリー)と共にあらんことを!」という願望で、その幸せとは、「今日(ここで)我々参加者が彼ら二人と分かち合った(この)幸せ」になります。
today (今日)の幸せが、always (今日だけではなく、これからずっと、いつも)、二人と共にありますように、という感覚ですね。
I, Emily は、「私、エミリーは」という感じの同格のニュアンス。
thee は you の古語で、「汝を」という意味。
ですから、thee, Ross も「汝、ロスを」という同格になります。
普段は使わないような古語の thee を使っているので、日本語の誓いの言葉も「汝」という古い言葉を用いているのですね。
take someone as a husband は「(人)と夫とする」なので、take someon as my lawfully wedded husband は「(人)を法に定められた夫とする」になります。
wed は wedding 「結婚」という言葉からわかる通り「結婚する」という意味ですが、marry に比べると文語なので、このような儀式、または形式的な場面で使われることが多いですね。
「病める時も健やかなる時も」「死が(私たち)二人を分かつまで」というのも決まり文句。
「病める時も…」などを前に回して訳した方が日本語っぽくなりますが、今回は英語の流れに合わせて、前から順番に訳してみました。
part はここでは他動詞で「…を分ける、引き離す」という意味。
研究社 新英和中辞典では、「離す、分ける」という意味の類語(seperate, divide, sever)との比較の中で、
「part は密接な関係にある人やものを分け離す」
というように説明されています。
今度はロスが同じように誓いの言葉を述べるのですが、なんと、「エミリー」と言うべきところを「レイチェル」と言ってしまいます。
「レイチェル」と言った瞬間、フレンズたちの驚いた顔が次々と映ります。
フィービーは、エミリーのママと携帯で電話していた流れで、NYにいながら、そのまま音声だけを聞いていたのですが、そのお陰で、このセリフをフィービーも聞くことになる、という仕組みも面白いなと思いました。
やっぱりこの決定的なセリフは、フレンズ全員が聞かないとだめなんだ、みたいな「お約束」ですね。
言った後で、ロスは名前を言い間違えたことに気づきます。
慌ててエミリーと言い直し、あまりのことに笑うしかない、という感じのロス。
何とも言えない沈黙が流れ、牧師さんがエミリーに、このまま式を続けてもいいかどうかを尋ねるシーンでシーズン4は終わります。
誰もが「このまま、どうなっちゃうの?」と思わずにはいられない、典型的なクリフハンガーです。
(クリフハンガーについては、フレンズ1-24その6 で説明しています)
今回のエピソードでは、チャンドラーとモニカに関する大きな動きがあったのですが、サブカルネタ系の解説を優先させた結果、その部分は解説記事では取り上げることができませんでした。すみません。
今日でシーズン4の解説はおしまいです。
来週からは「シーズン5」に突入します。
「ブログ5周年」の記事で、ブログ閉鎖も考えていることをお伝えしたりもしましたが、皆様からの応援クリック、激励のお言葉のお陰で、今は新たな気持ちでシーズン5に入ることができます。
本当にありがとうございました!
シーズン5以降も、どうぞよろしくお願いいたします。
2010年07月02日
2010年06月30日
ドイツ語を話してるだろう フレンズ4-24その5
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(Ross and Emily's parents are seated at a table. Ross is between them and they are discussing the wedding bill.)
ロスとエミリーの両親はテーブルに座っている。ロスは彼らの間にいて、両親たちは、結婚式の費用を議論している。
ゲラーパパ: There's no way in hell I'm paying for it. (私がそれに金を払うなんて、絶対にありえない。)
ロス: Look, we're down to just one point. Could we please maybe just settle it after the wedding? (ねぇ、(僕たちには)ちょうど1点だけしか残ってない。多分、お願いだから、結婚式の後にそれを解決することにしようよ。)
ゲラーパパ: All right, fine, but I just want to say I'm not paying for your wine cellar, you thieving, would-be-speaking-German-if-it-weren't-for-us, cheap little man! (Emily's stepmum looks shocked. Jack and Judy get up and leave.) (わかったよ、いいさ。でもな、ただこれだけは言わせてくれ。私は君のワインセラー代は支払わない。この、盗人(ぬすっと)で、我々がいなければドイツ語をしゃべってるだろう、ケチな小男め! [エミリーの継母はショックを受けた様子。ジャックとジュディは立ち上がって去る])
フレンズ4-24その1 で、結婚式にかかる費用を喜んで分担させてもらう、とゲラー夫妻(ロスの両親)は言っていたのですが、請求書を見ると、何じゃこりゃ?というような、およそ結婚式とは関係なさそうな費用がたくさん盛り込まれていたので、ゲラー夫妻は怒っています。
これまでに何度かモメた後、まだその口論は続いています。
「There's no way+文」は、「…はとうていできない、決してできない」という意味。
ここでは、強意語の in hell もついて、it に私がお金を払うなんて、絶対にできない、だめだ、と言っています。
ここでは、it がまだ何を指すかはわかりませんが、it という単数形なので、何かしら払いたくない項目が1つある、ということですね。
We're down to just one point. の be down to は「…しか残っていない」。
英辞郎では、
down to=《be 〜》〜しか残っていない
例) I'm down to my last cigarette. たばこが最後の1本になってしまった。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
be down to something : to have only a small amount left from a larger amount
例) Now we're down to our last eight dollars.
つまり、「より大きな量から小さな量が残った状態になること」
例文は、「今、(我々には)最後の8ドルしか残っていない。」
つまり、ロスのセリフは、「僕たちには、払う払わないでモメる問題はもう1点しか残っていない。1点だけになった。1点に絞られた」という意味でしょう。
もう1点だけになったんだから、今ここでモメるのはもうやめて、その決着は結婚式が終わった後にしようよ、そうしてくれない?みたいに言っているのですね。
音声では、after が強調されていますが、それは、「何で今モメるんだ、どうして”後”にしてくれないんだよ!」と言いたいわけです。
息子のロスにそう言われて、今すぐの決着は保留にするパパ。
ですが、捨てゼリフのように、これだけは言わせてくれ、と言っています。
ここでは it ではなく、I'm not paying for your wine cellar. とはっきり言っていて、パパが it と呼んでいたものは、「ワインセラー、地下のワイン貯蔵室」だったことがここで初めて観客にわかる、という仕組みです。
結婚式の費用の中に、「家に新しくワインセラーを作る」費用を盛り込まれたら、そりゃ誰でも怒るわな、と思えて、エミリーの親がどれだけ厚かましい人かがわかる、という流れですね。
you thieving, would-be-speaking-German-if-it-weren't-for-us, cheap little man! というのは、エミリーのパパを非難している言葉。
thieving は名詞で「盗み、泥棒」、形容詞で「泥棒の」。ここでは、最後の man にかかっている形容詞だということになるでしょう。
cheap は「けちな、せこい」ですね。
明らかに相手を罵倒するセリフだと思われるのですが、would-be-speaking-German-if-it-weren't-for-us とは何か?
man という名詞を形容するために、ハイフンでつなげて形容詞化しているわけですが、すると、元の文章は、... would be speaking German, if it weren't for us. という仮定法の文章になります。
speaking-German if-it-weren't-for-us でぐぐってみると、その言葉について説明したサイトがいくつかヒットします。
You'd (all) be speaking German, if it weren't for us. という形で使われることが多いようです。
直訳すると、「我々がいなければ、君らはドイツ語を話しているだろう」。
if it weren't for... というのは、「現在の事実に反対の仮定」で「もし〜がなかったら」という仮定法のフレーズですね。
これは受験生の時にも、仮定法の典型的なフレーズとして習った記憶があります。
LAAD では、
if it weren't for/if it hadn't been for somebody/something :
if something had not happened, or if a situation were different
例) If it hadn't been for you, I would not be alive now.
If it weren't for Michell's help, we'd never get this job done.
つまり、「もし何かが起こらなかったら、または状況が違っていたなら」。
例文は、「もしあなたが(あの時)いなかったなら、私は今頃生きていないでしょう。」
「もしマイケルの助けがなければ、我々はこの仕事をやり遂げていないでしょう。」
「もし〜がなかったら」という仮定は、もっと簡単に Without... と表現することもできますね。
このセリフの、「我々」は「アメリカ人」、「君たち」は「イギリス人」を指します。
これは、アメリカ人がイギリス人に向かって言うセリフで、意味は「第二次大戦で、アメリカが関与・参戦しなければ、お前たちイギリス人はドイツに占領されて、ドイツ語をしゃべってるだろうよ」という意味のようです。
実際、このセリフは、アメリカ人のゲラーパパから、イギリス人のエミリーパパへ向けられたものですよね。
パパにしてみれば、「お前らイギリス人は、アメリカ人の私らにもっと感謝すべきなのに、それを恩を仇で返すようなことをしやがって。この恩知らずのイギリス人が!」という感じで使っているように思います。
あまり物事に動じそうにないエミリーママ(継母)までもが、頬を押さえて、「まぁ、なんてことを言うの?!」みたいな顔をしていますから、かなり失礼な発言であることもわかりますね。
アメリカ人がイギリス人と喧嘩する時によく使われるセリフ、ということで、今回のような、イギリスロケというスペシャル版にふさわしい(?)セリフだったのだろうと思います。
実際の場面でアメリカ人がイギリス人に対してこう言うと喧嘩になりそうですが、「フレンズ」はコメディなので、観客もジョークとして笑ってそれを受け入れている、ということでしょうね。
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ゲラーパパ: There's no way in hell I'm paying for it. (私がそれに金を払うなんて、絶対にありえない。)
ロス: Look, we're down to just one point. Could we please maybe just settle it after the wedding? (ねぇ、(僕たちには)ちょうど1点だけしか残ってない。多分、お願いだから、結婚式の後にそれを解決することにしようよ。)
ゲラーパパ: All right, fine, but I just want to say I'm not paying for your wine cellar, you thieving, would-be-speaking-German-if-it-weren't-for-us, cheap little man! (Emily's stepmum looks shocked. Jack and Judy get up and leave.) (わかったよ、いいさ。でもな、ただこれだけは言わせてくれ。私は君のワインセラー代は支払わない。この、盗人(ぬすっと)で、我々がいなければドイツ語をしゃべってるだろう、ケチな小男め! [エミリーの継母はショックを受けた様子。ジャックとジュディは立ち上がって去る])
フレンズ4-24その1 で、結婚式にかかる費用を喜んで分担させてもらう、とゲラー夫妻(ロスの両親)は言っていたのですが、請求書を見ると、何じゃこりゃ?というような、およそ結婚式とは関係なさそうな費用がたくさん盛り込まれていたので、ゲラー夫妻は怒っています。
これまでに何度かモメた後、まだその口論は続いています。
「There's no way+文」は、「…はとうていできない、決してできない」という意味。
ここでは、強意語の in hell もついて、it に私がお金を払うなんて、絶対にできない、だめだ、と言っています。
ここでは、it がまだ何を指すかはわかりませんが、it という単数形なので、何かしら払いたくない項目が1つある、ということですね。
We're down to just one point. の be down to は「…しか残っていない」。
英辞郎では、
down to=《be 〜》〜しか残っていない
例) I'm down to my last cigarette. たばこが最後の1本になってしまった。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
be down to something : to have only a small amount left from a larger amount
例) Now we're down to our last eight dollars.
つまり、「より大きな量から小さな量が残った状態になること」
例文は、「今、(我々には)最後の8ドルしか残っていない。」
つまり、ロスのセリフは、「僕たちには、払う払わないでモメる問題はもう1点しか残っていない。1点だけになった。1点に絞られた」という意味でしょう。
もう1点だけになったんだから、今ここでモメるのはもうやめて、その決着は結婚式が終わった後にしようよ、そうしてくれない?みたいに言っているのですね。
音声では、after が強調されていますが、それは、「何で今モメるんだ、どうして”後”にしてくれないんだよ!」と言いたいわけです。
息子のロスにそう言われて、今すぐの決着は保留にするパパ。
ですが、捨てゼリフのように、これだけは言わせてくれ、と言っています。
ここでは it ではなく、I'm not paying for your wine cellar. とはっきり言っていて、パパが it と呼んでいたものは、「ワインセラー、地下のワイン貯蔵室」だったことがここで初めて観客にわかる、という仕組みです。
結婚式の費用の中に、「家に新しくワインセラーを作る」費用を盛り込まれたら、そりゃ誰でも怒るわな、と思えて、エミリーの親がどれだけ厚かましい人かがわかる、という流れですね。
you thieving, would-be-speaking-German-if-it-weren't-for-us, cheap little man! というのは、エミリーのパパを非難している言葉。
thieving は名詞で「盗み、泥棒」、形容詞で「泥棒の」。ここでは、最後の man にかかっている形容詞だということになるでしょう。
cheap は「けちな、せこい」ですね。
明らかに相手を罵倒するセリフだと思われるのですが、would-be-speaking-German-if-it-weren't-for-us とは何か?
man という名詞を形容するために、ハイフンでつなげて形容詞化しているわけですが、すると、元の文章は、... would be speaking German, if it weren't for us. という仮定法の文章になります。
speaking-German if-it-weren't-for-us でぐぐってみると、その言葉について説明したサイトがいくつかヒットします。
You'd (all) be speaking German, if it weren't for us. という形で使われることが多いようです。
直訳すると、「我々がいなければ、君らはドイツ語を話しているだろう」。
if it weren't for... というのは、「現在の事実に反対の仮定」で「もし〜がなかったら」という仮定法のフレーズですね。
これは受験生の時にも、仮定法の典型的なフレーズとして習った記憶があります。
LAAD では、
if it weren't for/if it hadn't been for somebody/something :
if something had not happened, or if a situation were different
例) If it hadn't been for you, I would not be alive now.
If it weren't for Michell's help, we'd never get this job done.
つまり、「もし何かが起こらなかったら、または状況が違っていたなら」。
例文は、「もしあなたが(あの時)いなかったなら、私は今頃生きていないでしょう。」
「もしマイケルの助けがなければ、我々はこの仕事をやり遂げていないでしょう。」
「もし〜がなかったら」という仮定は、もっと簡単に Without... と表現することもできますね。
このセリフの、「我々」は「アメリカ人」、「君たち」は「イギリス人」を指します。
これは、アメリカ人がイギリス人に向かって言うセリフで、意味は「第二次大戦で、アメリカが関与・参戦しなければ、お前たちイギリス人はドイツに占領されて、ドイツ語をしゃべってるだろうよ」という意味のようです。
実際、このセリフは、アメリカ人のゲラーパパから、イギリス人のエミリーパパへ向けられたものですよね。
パパにしてみれば、「お前らイギリス人は、アメリカ人の私らにもっと感謝すべきなのに、それを恩を仇で返すようなことをしやがって。この恩知らずのイギリス人が!」という感じで使っているように思います。
あまり物事に動じそうにないエミリーママ(継母)までもが、頬を押さえて、「まぁ、なんてことを言うの?!」みたいな顔をしていますから、かなり失礼な発言であることもわかりますね。
アメリカ人がイギリス人と喧嘩する時によく使われるセリフ、ということで、今回のような、イギリスロケというスペシャル版にふさわしい(?)セリフだったのだろうと思います。
実際の場面でアメリカ人がイギリス人に対してこう言うと喧嘩になりそうですが、「フレンズ」はコメディなので、観客もジョークとして笑ってそれを受け入れている、ということでしょうね。
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2010年06月28日
皆が君の名前を知っている場所 フレンズ4-24その4
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チャンドラーに続いて、2人目のベストマンのジョーイがスピーチをします。
ジョーイ: Hey, best man number two, Joey Tribbiani. Now I'm not good with the jokes like Chandler here. Boy...but ahh, I just want to say congratulations to the happy couple. I first met Ross in this coffeehouse back home. Home. New York City. Where everybody knows my name. Well anyway, ahh, I love you guys. (pointing at everyone.) But not as much as I love America. (Looking at Chandler.) Could we please go home now? (はい、ベストマン・ナンバー2の、ジョーイ・トリビアーニです。さて、僕はここにいるチャンドラーのようにジョークは得意じゃありませんが。全く… [と言いながら、隣のチャンドラーを指で示す] でも、あの、僕はただ幸せなカップルにおめでとうを言いたいです。僕は故郷のコーヒーハウスでロスに初めて会いました。[ちょっと感傷的な間があって] 故郷。ニューヨーク・シティ。そこではみんなが僕の名前を知っている。[自分1人が浮いてしまっていることに気づき] ああ、とにかく、あの、君らを愛してるぜ。でも、アメリカをもっと愛してる] [と言って、会場のみんな(周り)を指差す]。[チャンドラーを見て] お願いだから、今すぐアメリカに帰ろうよ。)
思い切りスベってしまったチャンドラーのスピーチに続き、ベストマン2人目のジョーイが挨拶します。
(通常はベストマンは1人ですが、フレンズ4-22 で二人がベストマン争いをした結果、ロスは結局二人ともベストマンにすることに決めた…という経緯があります)
「僕はここにいるチャンドラーのようにジョークは得意じゃありませんが…」と言いながらも、チャンドラーを親指でみんなに示しながら、「まったく、もう…」みたいにちょっと笑っています。
「こいつがすっかりハズしちゃって、すみません、困ったやつでして…」みたいなニュアンスが感じられる気がします。
back home は「故郷で(は)、祖国で(は)」という意味。
今は別の国のイギリスに来ているので、アメリカのことをそう表現しているのですね。
フレンズ4-23 の終わり頃から、早速ホームシックにかかってしまっているジョーイは、自分自身が発した back home という言葉がトリガー(引き金)になってしまったように、ふるさとを懐かしむような感傷的な表情になります。
「僕のふるさと、ニューヨーク…」みたいに言った後、Where everybody knows my name. と続けています。
このフレーズは、Cheers というドラマの主題歌の歌詞を少し変えたもの。
前回のフレンズ4-23 で、フィービーからの電話を切った後、ロンドンのホテルの部屋でジョーイがテレビをつけると Cheers の再放送をやっていました。
Wikipedia 英語版: Cheers
Cheers は 1980年代から90年代にかけて11シーズン続いたアメリカのシットコム。
私は見たことないのですが、Cheers という名前のバーが舞台になっているようですね。
最初は子供のような笑顔で、ジョーイはその再放送を嬉しそうに見ていたのですが、そのオープニングテーマを聞いている間に、眉毛が下がり、口もヘの字になってきて、だんだん泣きそうな顔になっていきます。
アメリカのドラマを見ているうちに、すっかりホームシックになってしまった、という描写です。
4-23 のネットスクリプトのト書きでは以下のように表現されていました。
... So Joey decides to watch some TV and turns on a rerun of Cheers, with the theme song playing. At first, he's happy, but as the song progresses Joey gets depressed and homesick.
(フィービーが電話を切ったので)ジョーイは何かテレビを見ることに決め、チアーズ(Cheers)の再放送をつける。そこではテーマソングが流れている。最初はジョーイはハッピーだが、その歌が進むにつれて、ジョーイは落ち込み、ホームシックになる。
DVDの英語字幕では、そのテーマソングの歌詞が表示されますが、そこに、
You want to be
Where everybody knows your name
という歌詞が出てきます。
「君は、みんなが君の名前を知っている場所にいたい」という歌詞がホームシックの決定打になってしまった感じです。
ホームシックにかかった時のことを思い出したのか、ジョーイはその歌詞を少しもじって(your name を my name に変えて)、「僕はこんな知らない人ばかりのイギリスにはもういたくない。知っている親しい人たちに囲まれた故郷に早く帰りたい」という意味で、Where everybody knows my name. と言ったのですね。
Where Everybody Knows Your Name というフレーズはかなり有名らしく、以下のウィキペディア英語版も存在します。
Wikipedia 英語版: Theme from Cheers (Where Everybody Knows Your Name)
DVDでは、4-23, 4-24 のように2話に分けられていますが、実際のテレビの本放送では、2つの話はスペシャル版として一気に放映されました。
ですから、スペシャル版の前半でジョーイが Cheers を見てホームシックにかかる様子を見せ、後半でその歌詞を使ったセリフを言わせる、という流れですね。
伏線からオチまでの時間がかなり離れているだけに、元ネタを知っている人なら余計に笑えてしまうところでしょう。
一人感傷に浸っているジョーイは、ロスまでもが怪訝な顔でジョーイの様子を伺っているので、変な雰囲気を作ってしまったことに気付き、ロスらカップルに向かって「愛してるぜ」と言って挨拶に代えます。
その後、「愛してると言っても、アメリカを愛するほどの気持ちじゃない」みたいなことを言っていますね。
ネットスクリプトのト書きの (pointing at everyone.) が実際の映像よりも少し早いタイミングで書いてあるのですが、実際は、I love America と言うあたりで、周りにいる人たちを軽く示しています。
ここにいる君らイギリス人たち、わかったか? 愛してると言ったって、アメリカを愛する気持ちはもっと強いんだ、みたいな感じでしょうか。
全くベストマンの挨拶とは関係ない言葉でスピーチを終えたジョーイは、隣にいるチャンドラーに情けない顔で、「もう帰ろうよ」と言っています。
Could I...? ならば、「俺は今、故郷に帰ることができる? お願いだから俺、今、帰ってもいい?」みたいな許可を求める感じになりますが、ここでは、Could we と主語が we になっているので、「チャンドラーと俺、二人で今すぐ帰れるかな? 今すぐ二人で帰ろうよ、お願いだから」と誘っている感覚になるでしょう。
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チャンドラーに続いて、2人目のベストマンのジョーイがスピーチをします。
ジョーイ: Hey, best man number two, Joey Tribbiani. Now I'm not good with the jokes like Chandler here. Boy...but ahh, I just want to say congratulations to the happy couple. I first met Ross in this coffeehouse back home. Home. New York City. Where everybody knows my name. Well anyway, ahh, I love you guys. (pointing at everyone.) But not as much as I love America. (Looking at Chandler.) Could we please go home now? (はい、ベストマン・ナンバー2の、ジョーイ・トリビアーニです。さて、僕はここにいるチャンドラーのようにジョークは得意じゃありませんが。全く… [と言いながら、隣のチャンドラーを指で示す] でも、あの、僕はただ幸せなカップルにおめでとうを言いたいです。僕は故郷のコーヒーハウスでロスに初めて会いました。[ちょっと感傷的な間があって] 故郷。ニューヨーク・シティ。そこではみんなが僕の名前を知っている。[自分1人が浮いてしまっていることに気づき] ああ、とにかく、あの、君らを愛してるぜ。でも、アメリカをもっと愛してる] [と言って、会場のみんな(周り)を指差す]。[チャンドラーを見て] お願いだから、今すぐアメリカに帰ろうよ。)
思い切りスベってしまったチャンドラーのスピーチに続き、ベストマン2人目のジョーイが挨拶します。
(通常はベストマンは1人ですが、フレンズ4-22 で二人がベストマン争いをした結果、ロスは結局二人ともベストマンにすることに決めた…という経緯があります)
「僕はここにいるチャンドラーのようにジョークは得意じゃありませんが…」と言いながらも、チャンドラーを親指でみんなに示しながら、「まったく、もう…」みたいにちょっと笑っています。
「こいつがすっかりハズしちゃって、すみません、困ったやつでして…」みたいなニュアンスが感じられる気がします。
back home は「故郷で(は)、祖国で(は)」という意味。
今は別の国のイギリスに来ているので、アメリカのことをそう表現しているのですね。
フレンズ4-23 の終わり頃から、早速ホームシックにかかってしまっているジョーイは、自分自身が発した back home という言葉がトリガー(引き金)になってしまったように、ふるさとを懐かしむような感傷的な表情になります。
「僕のふるさと、ニューヨーク…」みたいに言った後、Where everybody knows my name. と続けています。
このフレーズは、Cheers というドラマの主題歌の歌詞を少し変えたもの。
前回のフレンズ4-23 で、フィービーからの電話を切った後、ロンドンのホテルの部屋でジョーイがテレビをつけると Cheers の再放送をやっていました。
Wikipedia 英語版: Cheers
Cheers は 1980年代から90年代にかけて11シーズン続いたアメリカのシットコム。
私は見たことないのですが、Cheers という名前のバーが舞台になっているようですね。
最初は子供のような笑顔で、ジョーイはその再放送を嬉しそうに見ていたのですが、そのオープニングテーマを聞いている間に、眉毛が下がり、口もヘの字になってきて、だんだん泣きそうな顔になっていきます。
アメリカのドラマを見ているうちに、すっかりホームシックになってしまった、という描写です。
4-23 のネットスクリプトのト書きでは以下のように表現されていました。
... So Joey decides to watch some TV and turns on a rerun of Cheers, with the theme song playing. At first, he's happy, but as the song progresses Joey gets depressed and homesick.
(フィービーが電話を切ったので)ジョーイは何かテレビを見ることに決め、チアーズ(Cheers)の再放送をつける。そこではテーマソングが流れている。最初はジョーイはハッピーだが、その歌が進むにつれて、ジョーイは落ち込み、ホームシックになる。
DVDの英語字幕では、そのテーマソングの歌詞が表示されますが、そこに、
You want to be
Where everybody knows your name
という歌詞が出てきます。
「君は、みんなが君の名前を知っている場所にいたい」という歌詞がホームシックの決定打になってしまった感じです。
ホームシックにかかった時のことを思い出したのか、ジョーイはその歌詞を少しもじって(your name を my name に変えて)、「僕はこんな知らない人ばかりのイギリスにはもういたくない。知っている親しい人たちに囲まれた故郷に早く帰りたい」という意味で、Where everybody knows my name. と言ったのですね。
Where Everybody Knows Your Name というフレーズはかなり有名らしく、以下のウィキペディア英語版も存在します。
Wikipedia 英語版: Theme from Cheers (Where Everybody Knows Your Name)
DVDでは、4-23, 4-24 のように2話に分けられていますが、実際のテレビの本放送では、2つの話はスペシャル版として一気に放映されました。
ですから、スペシャル版の前半でジョーイが Cheers を見てホームシックにかかる様子を見せ、後半でその歌詞を使ったセリフを言わせる、という流れですね。
伏線からオチまでの時間がかなり離れているだけに、元ネタを知っている人なら余計に笑えてしまうところでしょう。
一人感傷に浸っているジョーイは、ロスまでもが怪訝な顔でジョーイの様子を伺っているので、変な雰囲気を作ってしまったことに気付き、ロスらカップルに向かって「愛してるぜ」と言って挨拶に代えます。
その後、「愛してると言っても、アメリカを愛するほどの気持ちじゃない」みたいなことを言っていますね。
ネットスクリプトのト書きの (pointing at everyone.) が実際の映像よりも少し早いタイミングで書いてあるのですが、実際は、I love America と言うあたりで、周りにいる人たちを軽く示しています。
ここにいる君らイギリス人たち、わかったか? 愛してると言ったって、アメリカを愛する気持ちはもっと強いんだ、みたいな感じでしょうか。
全くベストマンの挨拶とは関係ない言葉でスピーチを終えたジョーイは、隣にいるチャンドラーに情けない顔で、「もう帰ろうよ」と言っています。
Could I...? ならば、「俺は今、故郷に帰ることができる? お願いだから俺、今、帰ってもいい?」みたいな許可を求める感じになりますが、ここでは、Could we と主語が we になっているので、「チャンドラーと俺、二人で今すぐ帰れるかな? 今すぐ二人で帰ろうよ、お願いだから」と誘っている感覚になるでしょう。
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2010年06月24日
モンティ・ホール問題 フレンズ4-24その3
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チャンドラー: (Continuing his toast.) And I'm sure we're all very excited that Ross and Emily are getting married at Montgomery Hall. I mean, to think, my friend getting married in Monty Hall. (No reaction from the people.) Ohh, come on, Monty Hall! Let's Make a Deal. Come on, you people! All right, forget it. Congratulations, Ross and Emily. (He sits down.) ([乾杯(の挨拶)を続けている] そして、ロスとエミリーがモントゴメリー・ホール[モンゴメリー・ホール]で結婚しようとしていることに我々全員がわくわくしていることを、僕は確信しています。つまり、考えれば、僕の友人はモンティ・ホールで結婚するのですから。[人々からの反応はない] ああ、おい、モンティ・ホールだよ! 「レッツ・メイク・ア・ディール」だよ。おい、みんな! いいよ、もう忘れて。おめでとう、ロスとエミリー。[チャンドラーは座る])
チャンドラーは、ロスたちがモントゴメリー[モンゴメリー]・ホールで結婚することに皆さんもわくわくしているでしょう?みたいなことを言っています。
結婚式場がそういう名前だということですね。
その後、追加説明のように I mean を付け足して、モントゴメリー・ホールはつまり(or 略して)モンティ・ホールですからね、みたいに言っています。
ジョークのつもりで言ったのに、また誰も笑わずシーンとしているので、そのあまりの反応のなさにチャンがキレています。
「モンティ・ホールっていうのは、Let's Make a Deal で有名なあの人のことだよ! どうして反応がないの?」みたいに叫びますが、やはりリアクションがないので、もういいや、とあきらめて、カップルに適当におめでとうを言って座ってしまいます。
Let's Make a Deal はDVD字幕でイタリック表示になっていますが、これはアメリカのクイズ番組(game show)のタイトル。
モンティ・ホールはその司会者の名前です。
Wikipedia 英語版: Monty Hall
Wikipedia 英語版: Let's Make a Deal
私はこの番組を見たことないのですが、この番組に由来する「モンティ・ホール問題」(The Monty Hall Problem)という確率の問題が有名なようです。
司会者の「モンティ・ホール」や、番組名の「レッツ・メイク・ア・ディール」はウィキペディアの日本語版が存在しないのに、「モンティ・ホール問題」については、日本語版で詳しい説明が載っていました。
Wikipedia 日本語版: モンティ・ホール問題
ウィキペディアの説明を引用させていただくと、
モンティ・ホール問題は、モンティ・ホール (Monty Hall、Maurice "Monty Hall" Halperin) がホストを務めるアメリカのゲームショー番組「Let's make a deal」の中で行われたあるゲームに由来する、次のような確率の問題である。この問題は「直感で正しいと思える解答と、論理的に正しい解答が異なる問題」の適例とされる。
上のウィキペディアではさらに詳しく説明されていますので、興味のある方は是非お読み下さい。
そんな風に、確率の問題の名前として使われるくらいの有名な人気番組なわけですが、モンティ・ホールはアメリカのクイズ番組の司会者の名前ですから、イギリスではそれほど有名ではないのかもしれない…それでみんなにウケなかった、ということでしょうか?
または、イギリスでもその名前は知られているかもしれないけれど、まるで「おやじギャグのようなダジャレ」ですから、チャンドラーのジョークとしてはイマイチな感じもしますので、またまたジョークがスベってしまった、ということかもしれません。
次から次へと繰り出すジョークをことごとく外し、最後はどうでもいいや、みたいにだらしない発音で、適当に祝いの言葉を述べて座ってしまうチャンドラーに笑えますね。
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チャンドラー: (Continuing his toast.) And I'm sure we're all very excited that Ross and Emily are getting married at Montgomery Hall. I mean, to think, my friend getting married in Monty Hall. (No reaction from the people.) Ohh, come on, Monty Hall! Let's Make a Deal. Come on, you people! All right, forget it. Congratulations, Ross and Emily. (He sits down.) ([乾杯(の挨拶)を続けている] そして、ロスとエミリーがモントゴメリー・ホール[モンゴメリー・ホール]で結婚しようとしていることに我々全員がわくわくしていることを、僕は確信しています。つまり、考えれば、僕の友人はモンティ・ホールで結婚するのですから。[人々からの反応はない] ああ、おい、モンティ・ホールだよ! 「レッツ・メイク・ア・ディール」だよ。おい、みんな! いいよ、もう忘れて。おめでとう、ロスとエミリー。[チャンドラーは座る])
チャンドラーは、ロスたちがモントゴメリー[モンゴメリー]・ホールで結婚することに皆さんもわくわくしているでしょう?みたいなことを言っています。
結婚式場がそういう名前だということですね。
その後、追加説明のように I mean を付け足して、モントゴメリー・ホールはつまり(or 略して)モンティ・ホールですからね、みたいに言っています。
ジョークのつもりで言ったのに、また誰も笑わずシーンとしているので、そのあまりの反応のなさにチャンがキレています。
「モンティ・ホールっていうのは、Let's Make a Deal で有名なあの人のことだよ! どうして反応がないの?」みたいに叫びますが、やはりリアクションがないので、もういいや、とあきらめて、カップルに適当におめでとうを言って座ってしまいます。
Let's Make a Deal はDVD字幕でイタリック表示になっていますが、これはアメリカのクイズ番組(game show)のタイトル。
モンティ・ホールはその司会者の名前です。
Wikipedia 英語版: Monty Hall
Wikipedia 英語版: Let's Make a Deal
私はこの番組を見たことないのですが、この番組に由来する「モンティ・ホール問題」(The Monty Hall Problem)という確率の問題が有名なようです。
司会者の「モンティ・ホール」や、番組名の「レッツ・メイク・ア・ディール」はウィキペディアの日本語版が存在しないのに、「モンティ・ホール問題」については、日本語版で詳しい説明が載っていました。
Wikipedia 日本語版: モンティ・ホール問題
ウィキペディアの説明を引用させていただくと、
モンティ・ホール問題は、モンティ・ホール (Monty Hall、Maurice "Monty Hall" Halperin) がホストを務めるアメリカのゲームショー番組「Let's make a deal」の中で行われたあるゲームに由来する、次のような確率の問題である。この問題は「直感で正しいと思える解答と、論理的に正しい解答が異なる問題」の適例とされる。
上のウィキペディアではさらに詳しく説明されていますので、興味のある方は是非お読み下さい。
そんな風に、確率の問題の名前として使われるくらいの有名な人気番組なわけですが、モンティ・ホールはアメリカのクイズ番組の司会者の名前ですから、イギリスではそれほど有名ではないのかもしれない…それでみんなにウケなかった、ということでしょうか?
または、イギリスでもその名前は知られているかもしれないけれど、まるで「おやじギャグのようなダジャレ」ですから、チャンドラーのジョークとしてはイマイチな感じもしますので、またまたジョークがスベってしまった、ということかもしれません。
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2010年06月21日
inflateで連想するもの フレンズ4-24その2
皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は2位、「にほんブログ村」はなんと1位です。(にほんブログ村で1位に返り咲いたのは3年ぶりくらいじゃないかと思います。ありがとうございます!)
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リハーサル・ディナーの席で、チャンドラーがロスのベストマンの1人として挨拶をします。
チャンドラー: I'd like to toast Ross and Emily. Of course, my big toast will be tomorrow at the wedding. So this is kind of my little toast or Melba toast, if you will. (No one in the room laughs. He starts to get flustered.) Okay. I've known Ross for a long time. In fact, I knew him when he was going out with his first girlfriend. (Ross looks embarrassed.) And I thought things were really gonna work out for him until the day he over-inflated her. (He laughs. Jack looks at Judy and no one in the room laughs.) Ohh, dear God! (ロスとエミリーに乾杯(トースト)したいと思います。もちろん、僕がする重要な乾杯は明日の結婚式でになりますが。ですから、これは私のちっちゃな乾杯(トースト)、もしくはメルバ・トーストみたいなものです、言うなれば。[部屋にいる誰も笑わない。チャンドラーは狼狽し始める] オッケー、僕はロスを長い間知っています。実際、最初の彼女と付き合っていた頃のロスを知っていました。[ロスは恥ずかしそうな顔をする] それでその時僕は思ってたんですよね、彼にとっては何もかもがうまくいくことになるだろうって。ロスが”彼女”を膨らませすぎて割っちゃった日まではね。[チャンドラーは笑う。ジャック(ゲラーパパ)はジュディ(ゲラーママ)を見て、その部屋の誰もが笑わない] あぁ、なんてこった!)
チャンドラーの最初のセリフでは、toast は「(…のために、…に)乾杯する」という他動詞で使われています。
toast を名詞として使う、make a toast (to 人)、propose a toast (to 人)という表現もよく使われますね。
ベストマンがグラスを鳴らしてみんなの注意を引いて挨拶する、というシーンは、フレンズ2-24その23 にも出てきました。
今は結婚式前夜のリハーサル・ディナーの席なので、「本当の重要な乾杯は明日になりますが…」とチャンドラーは言っています。
正式な my big toast は明日なので、今日のこれは、my little toast か Melba toast ですね、と続けます。
Melba toast は「メルバトースト、天火でかりかりに焼いたごく薄いトースト」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
Melba toast : [noun] [uncountable] a type of thin hard TOAST that breaks easily into small pieces
(Etymology, Word Origin)
1900-2000 Nellie Melba (1861-1931), Australian singer; because she was given it when she was ill
つまり、「簡単に小さなかけらに割れる、薄くて硬いトーストの種類」。語源は「20世紀に出来た言葉。ネリー・メルバというオーストラリアの歌手が語源。彼女が病気の時、それを与えられたから。」
英辞郎には「米語」と書いてあるのですが、英語・米語の区別が書いてある LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では特に、米語(American English)であるとは書いてありません。
これが「アメリカ英語」であったなら、出席者の半分くらい(半分以上?)がイギリス人なので、アメリカ英語の意味がわからずジョークがすべってしまった、という解釈も可能ですが、LDOCE で「米語」だと限定されていないところを見ると、イギリス人も知っている単語で、ただ単に、チャンドラーのジョークがイマイチだったのでしらけてしまった、ということになるでしょう。(確かに、チャンドラーのジョークとしてはあんまり面白くないですし…笑)
いつものようにジョークがウケないので、徐々に焦り始めるチャンドラーですが、気を取り直して、スピーチを進めます。
彼とは長い付き合いなんで、彼の最初の彼女も知ってるんですよ…という、学生時代の友人にありがちなスピーチを始めるのですが、オチであるはずの最後のセリフで、チャンドラー自身は「面白いでしょ?」みたいな感じで「ナッ!」と笑って終わるのですが、ロスの両親は顔を見合わせ、エミリーの両親も表情が固まったままで、誰もが笑おうとしません。
完全に空気が凍ってしまい、チャンドラーもヤバい、という顔をしています。
その最後のセリフは、And I thought things were really gonna work out for him until the day he over-inflated her. となっています。
この解釈については、あまり自信がないのですが、多分、こういう意味だろうなぁ、と思ったことを以下に説明しておきます。(長くなりますので適当に読んで下さい)
I thought things were really gonna work out for him until... は「(…の時)まで、物事は本当にうまくいくことになるだろうと思っていた」という意味。
彼にとって物事がうまくいく、というのは、最初の彼女ができて、彼女との関係がうまく発展し、いい感じになるだろう、いい仲までいくだろう、みたいなことでしょう。
「…までそう思っていた」という過去形は、「実際に起きたことは違っていた」ということで、「ある時に、それがうまくいかないということがわかった」というニュアンスになります。
until 以下で、「どの時点で」それがうまくいかないことがわかったか、を説明しているのですが、それが、the day he over-inflated her 「ロスが彼女を over-inflate した日」だとのこと。
inflate は「(空気・ガスなどで)…を膨(ふく)らませる、膨張させる」という他動詞。
inflate a balloon だと「風船を膨らませる」ですね。
「膨らませる」という物理的な意味から、「感情を膨らませる」→「感情を煽(あお)る、得意がらせる」という意味にもなるようです。
そこに over- がついているので、over-inflate は「限度を超えて、過度に膨らませる」という意味になりますね。
目的語の her が his first girlfriend を指していると考えると、「人間を膨らませる」のは変だから、「感情を過度に煽る」という意味かな、とも思ったのですが、良い意味の「彼女を大喜びさせる」、悪い意味の「彼女を激怒させる」のどちらにしても、チャンドラーが「今度こそ外さないぞ!」と意気込んでいるはずのジョークですから、ちょっと意味が通じない気がするんですよね。
「彼女をむっちゃ怒らせて、ああ、こりゃうまくいかないな、と思った」というのはあり得る話ですが、ただそういう意味だけなら別に over-inflate という単語を使う必要もないし、「彼女を激怒させて関係が終わった」という事実はあまりにもありきたりでスピーチで語るほどのことでもありません。
チャンドラーが自分で最後に、ナッ!と笑っているのは、これはジョークなんですけどね、という目印だと思います。
ですがそれを聞いて、両親たちはどう反応したらいいかわからない、という顔をし、会場の空気は凍ってしまっている様子から、場にそぐわない不適切なジョークを言ってスベってしまった、という感じが私にはするのですね。
やはりポイントは、over-inflate という動詞だと思います。
私が inflate という単語を聞いて思い出すのはやはり「風船を膨らませる」などのイメージ、そして、an inflatable doll 「ビニール人形」です。
「ビニール人形」については、ビニール人形の話 フレンズ3-2その19 で詳しく説明しています。(そこでは、ビニール人形が出てくる、「アリー my Love」のセリフも解説しています)
カンヌ国際映画祭で上映された是枝裕和監督の「空気人形」という映画もありましたねぇ…。
私はこのチャンドラーのセリフを聞いた瞬間、そういう an inflatable doll のイメージが頭に浮かんでしまいました。
(勘ぐりすぎかもしれませんが)チャンドラーは、he over-inflated her と表現することで、「ロスが空気人形を持っていた」ことを示唆しているように私は感じました。
だとすると、over-inflate は「膨らませすぎて割れる」という意味でしょう。
ロスとチャンドラーは学生時代、(確か)ルームメートだったはずだと思うので、ある日、チャンドラーは、ロスがビニール人形を膨らませすぎてパン!と割れた音を聞いたのではないかと思うのですね。
彼女とデートしたりしてうまくいきそうなのかと思ってたけど、ある日、隣の寝室から、ビニール人形が破裂する音が聞こえたので、「なんだ、ロスが一緒に寝てたのは、人間の彼女じゃなくて、ビニール人形だったのか」と気づいた、というオチかなと私は思いました。
人間の彼女を over-inflate できるはずないのに、わざと、he over-inflated "her" と表現しているのでしょう。
「(彼女と寝てると思ってたのに)その”彼女”を膨らませて割っちゃった日に、俺は気づいちゃったんだよね、それが人間じゃなかったってことに」みたいなことを言いたかったのかな、と。
こういう内容だと、彼女に振られて欲求不満のロスがそういう人形を使っていたことになり、本当にしても(笑)、またはただのジョークにしても、両親や親戚が集まる場で言うには、かなり不適切なジョークである気がします。
それで、あんな風に会場が凍りついてしまったのだと思います。
inflate という単語から私はそこまで連想したわけですが、考えすぎかなぁ?? もしくは全然見当外れのことを書いているのかも…。
かなりヤバいジョークを言ってしまった…という空気になっているので、この仮説もありうると思うのですが、どうでしょう??
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チャンドラー: I'd like to toast Ross and Emily. Of course, my big toast will be tomorrow at the wedding. So this is kind of my little toast or Melba toast, if you will. (No one in the room laughs. He starts to get flustered.) Okay. I've known Ross for a long time. In fact, I knew him when he was going out with his first girlfriend. (Ross looks embarrassed.) And I thought things were really gonna work out for him until the day he over-inflated her. (He laughs. Jack looks at Judy and no one in the room laughs.) Ohh, dear God! (ロスとエミリーに乾杯(トースト)したいと思います。もちろん、僕がする重要な乾杯は明日の結婚式でになりますが。ですから、これは私のちっちゃな乾杯(トースト)、もしくはメルバ・トーストみたいなものです、言うなれば。[部屋にいる誰も笑わない。チャンドラーは狼狽し始める] オッケー、僕はロスを長い間知っています。実際、最初の彼女と付き合っていた頃のロスを知っていました。[ロスは恥ずかしそうな顔をする] それでその時僕は思ってたんですよね、彼にとっては何もかもがうまくいくことになるだろうって。ロスが”彼女”を膨らませすぎて割っちゃった日まではね。[チャンドラーは笑う。ジャック(ゲラーパパ)はジュディ(ゲラーママ)を見て、その部屋の誰もが笑わない] あぁ、なんてこった!)
チャンドラーの最初のセリフでは、toast は「(…のために、…に)乾杯する」という他動詞で使われています。
toast を名詞として使う、make a toast (to 人)、propose a toast (to 人)という表現もよく使われますね。
ベストマンがグラスを鳴らしてみんなの注意を引いて挨拶する、というシーンは、フレンズ2-24その23 にも出てきました。
今は結婚式前夜のリハーサル・ディナーの席なので、「本当の重要な乾杯は明日になりますが…」とチャンドラーは言っています。
正式な my big toast は明日なので、今日のこれは、my little toast か Melba toast ですね、と続けます。
Melba toast は「メルバトースト、天火でかりかりに焼いたごく薄いトースト」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
Melba toast : [noun] [uncountable] a type of thin hard TOAST that breaks easily into small pieces
(Etymology, Word Origin)
1900-2000 Nellie Melba (1861-1931), Australian singer; because she was given it when she was ill
つまり、「簡単に小さなかけらに割れる、薄くて硬いトーストの種類」。語源は「20世紀に出来た言葉。ネリー・メルバというオーストラリアの歌手が語源。彼女が病気の時、それを与えられたから。」
英辞郎には「米語」と書いてあるのですが、英語・米語の区別が書いてある LDOCE (Longman Dictionary of Contemporary English) では特に、米語(American English)であるとは書いてありません。
これが「アメリカ英語」であったなら、出席者の半分くらい(半分以上?)がイギリス人なので、アメリカ英語の意味がわからずジョークがすべってしまった、という解釈も可能ですが、LDOCE で「米語」だと限定されていないところを見ると、イギリス人も知っている単語で、ただ単に、チャンドラーのジョークがイマイチだったのでしらけてしまった、ということになるでしょう。(確かに、チャンドラーのジョークとしてはあんまり面白くないですし…笑)
いつものようにジョークがウケないので、徐々に焦り始めるチャンドラーですが、気を取り直して、スピーチを進めます。
彼とは長い付き合いなんで、彼の最初の彼女も知ってるんですよ…という、学生時代の友人にありがちなスピーチを始めるのですが、オチであるはずの最後のセリフで、チャンドラー自身は「面白いでしょ?」みたいな感じで「ナッ!」と笑って終わるのですが、ロスの両親は顔を見合わせ、エミリーの両親も表情が固まったままで、誰もが笑おうとしません。
完全に空気が凍ってしまい、チャンドラーもヤバい、という顔をしています。
その最後のセリフは、And I thought things were really gonna work out for him until the day he over-inflated her. となっています。
この解釈については、あまり自信がないのですが、多分、こういう意味だろうなぁ、と思ったことを以下に説明しておきます。(長くなりますので適当に読んで下さい)
I thought things were really gonna work out for him until... は「(…の時)まで、物事は本当にうまくいくことになるだろうと思っていた」という意味。
彼にとって物事がうまくいく、というのは、最初の彼女ができて、彼女との関係がうまく発展し、いい感じになるだろう、いい仲までいくだろう、みたいなことでしょう。
「…までそう思っていた」という過去形は、「実際に起きたことは違っていた」ということで、「ある時に、それがうまくいかないということがわかった」というニュアンスになります。
until 以下で、「どの時点で」それがうまくいかないことがわかったか、を説明しているのですが、それが、the day he over-inflated her 「ロスが彼女を over-inflate した日」だとのこと。
inflate は「(空気・ガスなどで)…を膨(ふく)らませる、膨張させる」という他動詞。
inflate a balloon だと「風船を膨らませる」ですね。
「膨らませる」という物理的な意味から、「感情を膨らませる」→「感情を煽(あお)る、得意がらせる」という意味にもなるようです。
そこに over- がついているので、over-inflate は「限度を超えて、過度に膨らませる」という意味になりますね。
目的語の her が his first girlfriend を指していると考えると、「人間を膨らませる」のは変だから、「感情を過度に煽る」という意味かな、とも思ったのですが、良い意味の「彼女を大喜びさせる」、悪い意味の「彼女を激怒させる」のどちらにしても、チャンドラーが「今度こそ外さないぞ!」と意気込んでいるはずのジョークですから、ちょっと意味が通じない気がするんですよね。
「彼女をむっちゃ怒らせて、ああ、こりゃうまくいかないな、と思った」というのはあり得る話ですが、ただそういう意味だけなら別に over-inflate という単語を使う必要もないし、「彼女を激怒させて関係が終わった」という事実はあまりにもありきたりでスピーチで語るほどのことでもありません。
チャンドラーが自分で最後に、ナッ!と笑っているのは、これはジョークなんですけどね、という目印だと思います。
ですがそれを聞いて、両親たちはどう反応したらいいかわからない、という顔をし、会場の空気は凍ってしまっている様子から、場にそぐわない不適切なジョークを言ってスベってしまった、という感じが私にはするのですね。
やはりポイントは、over-inflate という動詞だと思います。
私が inflate という単語を聞いて思い出すのはやはり「風船を膨らませる」などのイメージ、そして、an inflatable doll 「ビニール人形」です。
「ビニール人形」については、ビニール人形の話 フレンズ3-2その19 で詳しく説明しています。(そこでは、ビニール人形が出てくる、「アリー my Love」のセリフも解説しています)
カンヌ国際映画祭で上映された是枝裕和監督の「空気人形」という映画もありましたねぇ…。
私はこのチャンドラーのセリフを聞いた瞬間、そういう an inflatable doll のイメージが頭に浮かんでしまいました。
(勘ぐりすぎかもしれませんが)チャンドラーは、he over-inflated her と表現することで、「ロスが空気人形を持っていた」ことを示唆しているように私は感じました。
だとすると、over-inflate は「膨らませすぎて割れる」という意味でしょう。
ロスとチャンドラーは学生時代、(確か)ルームメートだったはずだと思うので、ある日、チャンドラーは、ロスがビニール人形を膨らませすぎてパン!と割れた音を聞いたのではないかと思うのですね。
彼女とデートしたりしてうまくいきそうなのかと思ってたけど、ある日、隣の寝室から、ビニール人形が破裂する音が聞こえたので、「なんだ、ロスが一緒に寝てたのは、人間の彼女じゃなくて、ビニール人形だったのか」と気づいた、というオチかなと私は思いました。
人間の彼女を over-inflate できるはずないのに、わざと、he over-inflated "her" と表現しているのでしょう。
「(彼女と寝てると思ってたのに)その”彼女”を膨らませて割っちゃった日に、俺は気づいちゃったんだよね、それが人間じゃなかったってことに」みたいなことを言いたかったのかな、と。
こういう内容だと、彼女に振られて欲求不満のロスがそういう人形を使っていたことになり、本当にしても(笑)、またはただのジョークにしても、両親や親戚が集まる場で言うには、かなり不適切なジョークである気がします。
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2010年06月18日
これが唯一の結婚式になるかも フレンズ4-24その1
(はじめに…)
今日から「フレンズ4-24」に入ります。
前回の記事に書きましたが、多くの皆様からの応援クリックと温かいコメントにお力をいただいて、これからもブログを続けよう!と思えることができました。
皆様、本当にありがとうございました。
どうかこれからもよろしくお願いいたします。
今回の記事から、記事の最初と最後の2箇所に、ランキングバナーをはらせていただきます。
クリックは一日1回有効ですので、最初か最後のどちらかのランキングをクリックしていただければありがたいです。
「2箇所もランキングはられたら、うぜーよ」と思われた方、ごめんなさい。
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シーズン4 第24話
The One With Ross' Wedding - Part II (ロスの結婚式 ― Part 2)
原題は「ロスの結婚式の話 パート2」
明日はロスとエミリーの結婚式。rehearsal dinner (リハーサルディナー。結婚式の前の晩に親しい者が集う夕食会)の席で、ロスとエミリーのそれぞれの両親が対面します。(ゲラーがロスの両親で、ウォルサムがエミリーの両親)
初顔合わせなのに、携帯電話に夢中なエミリーのママ(彼女はエミリーの stepmom (義理の母親)である)に、夫が見かねて声をかけます。
ウォルサム氏: It's the Gellers, darling. (ゲラーさんだよ、ダーリン。)
ウォルサム夫人: Where? (どこ?)
ウォルサム氏: Well, that's one (pointing towards Jack) and that's another one. (pointing towards Judy) (えーっと、それが一人目で[ジャックを指差す]、それからあっちがもう一人だ。[ジュディを指差す])
ウォルサム夫人: Lovely to meet you. (お会いできて嬉しいですわ。)
ウォルサム氏(Mr. Waltham): Terribly nice of you two to offer to pay for half the wedding. (He hands a multipage bill to Jack.) (結婚式の半分の費用の支払いを申し出て下さるなんて、あなた方お二人は実に親切だ。[複数のページからなる請求書[勘定書]をジャックに手渡す])
ゲラーパパ(Mr. Geller): Ohh, forget it. The hell with tradition. We're happy to do it. (ああ、気にしないで。伝統なんてくたばっちまえ、ですよ。私たちは喜んで(払います)。)
ゲラーママ(Mrs. Geller): Oh, no. We know how expensive weddings can be. Besides this may be the only wedding we get to throw. (patting Monica on the shoulder.) (いいんですよ。結婚式がどれほど費用がかかるものかは知っていますもの。それに、今回の式が、私たちが(これから)開くことになるたった一つの式かもしれませんしね。)
モニカ: Ha ha, a joke that's funny in all countries. (ハハ。全ての国で面白いジョークね。)
(Ross quickly directs the families to their tables.)
ロスは素早く、家族をそれぞれの席に案内する。
the Gellers という名字の複数形は、そういう名字の人が複数いることを表します。
家族を指す場合だと「ゲラー家(け)、ゲラー一家(いっか)」、ロスとモニカならば「ゲラー兄妹」と訳すことになります。
今回は、初対面のゲラーパパ、ゲラーママをエミリーのパパが妻に紹介している場面なので、「ゲラー夫妻」になりますね。
自分の携帯電話での会話に夢中だったウォルサム夫人は、ゲラー夫妻を紹介されて、Where? と尋ねています。
Where? も何も、今目の前にいるその見知らぬ人に決まっているわけですが、ウォルサム氏が「それが一人目で、あっちがもう一人だ」「そいつと、あいつだ」みたいに、まるでモノのように指差しているのも何だか失礼な感じ。
そんな風に指を指されて、ゲラー夫妻もあまり嬉しくなさそうな顔をしています。
Terribly nice of you two to offer to pay for half the wedding. は、It's nice of you to... 「…して下さるなんてあなたは親切だ」と同じ形ですね。
「結婚式の半分の費用を支払うことを申し出て下さるなんて、あなた方二人(ゲラー夫妻)は何て親切なんだ!」みたいな意味になります。
それに対して、ゲラーパパ(ジャック)は、The hell with tradition. と言っています。
The hell with...! や To hell with...! は「…なんてくたばれ! …なんてうんざりだ! …なんてくそったれ!」という俗語の、ののしり言葉ですね。
「伝統なんてくそくらえだ」的なことを言っているので、新郎側のロスの親が費用を半分持つことが伝統に反する、ということになります。
伝統に則った場合だと、新婦のエミリーの親が全額負担することになる、ということでしょうか?? (この辺りの tradition についてはよく知りません)
感謝の意を示す相手側に対して、ゲラーママも「結婚式はお金がかかりますものね」ということを言っています。
ロスはバツイチで一度は結婚式を経験済みなので、どのくらいコストがかかるものかを両親は知っているのですね。
…とそれだけでおいておけばいいのですが、「その上…」と、いつものママらしく、モニカに対するイヤミのセリフも付け加えます。
get to は「…するようになる」。throw は「(パーティーなどを)開く、催す」という throw a party などのコロケーションでよく使われる動詞。
ゲラーママは、モニカの肩をポンポンと叩きながら、ちょっとひそひそ声になって、「これが唯一の結婚式かも…」というセリフを相手の親に言っています。
つまり、「ロスの下にも妹のこの子がいるんですけどねぇ、この子の結婚式を開くことはあまり期待できないもので…」と言いたいわけですね。
それを「今回の式が、これから開くことになる唯一の式になるかもしれない」などと、”モニカの名前は出さずに”、でも”モニカという妹は存在していることを仕草で示しながら”言っている、というのが何ともイヤミなわけです。
シーズン1の最初から、ママはモニカの結婚のことで何かと皮肉を言うのですが、こういうめでたい席でもまだ、こういうことを言っているのですね。
モニカも、「全ての国で面白いジョーク(の一つ)ね」と言って、笑い飛ばすしかありません。
「この手のジョークは万国共通ですものね」と言っているのは、(息子の嫁の親とはいえ)初対面のイギリス人相手にいきなりこんなことを言うママに対するモニカの精一杯の皮肉でもあるのでしょう。
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今日から「フレンズ4-24」に入ります。
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シーズン4 第24話
The One With Ross' Wedding - Part II (ロスの結婚式 ― Part 2)
原題は「ロスの結婚式の話 パート2」
明日はロスとエミリーの結婚式。rehearsal dinner (リハーサルディナー。結婚式の前の晩に親しい者が集う夕食会)の席で、ロスとエミリーのそれぞれの両親が対面します。(ゲラーがロスの両親で、ウォルサムがエミリーの両親)
初顔合わせなのに、携帯電話に夢中なエミリーのママ(彼女はエミリーの stepmom (義理の母親)である)に、夫が見かねて声をかけます。
ウォルサム氏: It's the Gellers, darling. (ゲラーさんだよ、ダーリン。)
ウォルサム夫人: Where? (どこ?)
ウォルサム氏: Well, that's one (pointing towards Jack) and that's another one. (pointing towards Judy) (えーっと、それが一人目で[ジャックを指差す]、それからあっちがもう一人だ。[ジュディを指差す])
ウォルサム夫人: Lovely to meet you. (お会いできて嬉しいですわ。)
ウォルサム氏(Mr. Waltham): Terribly nice of you two to offer to pay for half the wedding. (He hands a multipage bill to Jack.) (結婚式の半分の費用の支払いを申し出て下さるなんて、あなた方お二人は実に親切だ。[複数のページからなる請求書[勘定書]をジャックに手渡す])
ゲラーパパ(Mr. Geller): Ohh, forget it. The hell with tradition. We're happy to do it. (ああ、気にしないで。伝統なんてくたばっちまえ、ですよ。私たちは喜んで(払います)。)
ゲラーママ(Mrs. Geller): Oh, no. We know how expensive weddings can be. Besides this may be the only wedding we get to throw. (patting Monica on the shoulder.) (いいんですよ。結婚式がどれほど費用がかかるものかは知っていますもの。それに、今回の式が、私たちが(これから)開くことになるたった一つの式かもしれませんしね。)
モニカ: Ha ha, a joke that's funny in all countries. (ハハ。全ての国で面白いジョークね。)
(Ross quickly directs the families to their tables.)
ロスは素早く、家族をそれぞれの席に案内する。
the Gellers という名字の複数形は、そういう名字の人が複数いることを表します。
家族を指す場合だと「ゲラー家(け)、ゲラー一家(いっか)」、ロスとモニカならば「ゲラー兄妹」と訳すことになります。
今回は、初対面のゲラーパパ、ゲラーママをエミリーのパパが妻に紹介している場面なので、「ゲラー夫妻」になりますね。
自分の携帯電話での会話に夢中だったウォルサム夫人は、ゲラー夫妻を紹介されて、Where? と尋ねています。
Where? も何も、今目の前にいるその見知らぬ人に決まっているわけですが、ウォルサム氏が「それが一人目で、あっちがもう一人だ」「そいつと、あいつだ」みたいに、まるでモノのように指差しているのも何だか失礼な感じ。
そんな風に指を指されて、ゲラー夫妻もあまり嬉しくなさそうな顔をしています。
Terribly nice of you two to offer to pay for half the wedding. は、It's nice of you to... 「…して下さるなんてあなたは親切だ」と同じ形ですね。
「結婚式の半分の費用を支払うことを申し出て下さるなんて、あなた方二人(ゲラー夫妻)は何て親切なんだ!」みたいな意味になります。
それに対して、ゲラーパパ(ジャック)は、The hell with tradition. と言っています。
The hell with...! や To hell with...! は「…なんてくたばれ! …なんてうんざりだ! …なんてくそったれ!」という俗語の、ののしり言葉ですね。
「伝統なんてくそくらえだ」的なことを言っているので、新郎側のロスの親が費用を半分持つことが伝統に反する、ということになります。
伝統に則った場合だと、新婦のエミリーの親が全額負担することになる、ということでしょうか?? (この辺りの tradition についてはよく知りません)
感謝の意を示す相手側に対して、ゲラーママも「結婚式はお金がかかりますものね」ということを言っています。
ロスはバツイチで一度は結婚式を経験済みなので、どのくらいコストがかかるものかを両親は知っているのですね。
…とそれだけでおいておけばいいのですが、「その上…」と、いつものママらしく、モニカに対するイヤミのセリフも付け加えます。
get to は「…するようになる」。throw は「(パーティーなどを)開く、催す」という throw a party などのコロケーションでよく使われる動詞。
ゲラーママは、モニカの肩をポンポンと叩きながら、ちょっとひそひそ声になって、「これが唯一の結婚式かも…」というセリフを相手の親に言っています。
つまり、「ロスの下にも妹のこの子がいるんですけどねぇ、この子の結婚式を開くことはあまり期待できないもので…」と言いたいわけですね。
それを「今回の式が、これから開くことになる唯一の式になるかもしれない」などと、”モニカの名前は出さずに”、でも”モニカという妹は存在していることを仕草で示しながら”言っている、というのが何ともイヤミなわけです。
シーズン1の最初から、ママはモニカの結婚のことで何かと皮肉を言うのですが、こういうめでたい席でもまだ、こういうことを言っているのですね。
モニカも、「全ての国で面白いジョーク(の一つ)ね」と言って、笑い飛ばすしかありません。
「この手のジョークは万国共通ですものね」と言っているのは、(息子の嫁の親とはいえ)初対面のイギリス人相手にいきなりこんなことを言うママに対するモニカの精一杯の皮肉でもあるのでしょう。
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2010年06月11日
詳しい情報に基づいた決定 フレンズ4-23その6
フィービーと二人でアメリカに残っていたレイチェルは、フィービーと話している間に、自分がまだロスを愛していることに気付いてしまいます。
レイチェルは「これからロンドンに行くわ!」と言って、大きな荷物を持って出かけようとします。
それを何とかして止めようとするフィービー。
フィービー: I, Rachel, you can't go! Ross loves Emily. (私は…レイチェル、行っちゃだめよ! ロスはエミリーを愛してるのよ。)
レイチェル: I know, I know, I know he does. But I have to tell him how I feel! He deserves to have all the information and then he can make an informed decision. (わかってる、わかってるわ。彼がエミリーを愛してるのは知ってる。でも、私がどんな気持ちかを彼に伝えないといけないの! 彼にはすべての情報を知る権利がある。そしてそれから(それを知った後で)、情報に基づいた決断を下すことができるわ。)
フィービー: That's not why you're going! You're going because you hope he's gonna say: "Yeah, I love you too, Rach. Forget about that British chippy." (あなたが行こうとしているのはそんな理由じゃないでしょ。あなたが行こうとしてるのは、彼がこう言うだろうと願っているからよ。「ああ、僕も君を愛してるよ、レイチェル。あんなイギリスのあばずれ女のことなんか忘れよう」ってね。)
レイチェル: Ohh. Do you think he will? (まあ。彼はそう言うと思う?)
フィービー: No! Because he's in love with the British chippy! Look, Rachel, if you go, you're just gonna mess with his head and ruin his wedding! Y'know, it's too late! You missed your chance! I'm sorry. I know this must be really hard. But it's over. (いいえ! だってロスはそのイギリスのあばずれ女を愛してるんだもん! ねぇ、レイチェル、もしあなたが行ったら、あなたはロスの頭を混乱させて、彼の結婚式を台無しにすることになるだけよ! ほら、もう遅すぎるわ! あなたは自分のチャンスを逃しちゃったのよ! ごめんなさい。これがほんとうに(あなたにとって)つらいことだってわかってるわ。でも、終わったのよ。)
レイチェルは、大きくため息をついて、
レイチェル: Y'know what? No, it's not over until someone says, "I do." (Exits) (ねえ知ってる? いいえ、(まだ)終わってないわ、誰かが「誓います」と言うまではね。[出て行く])
フィービー: I do! I do! I do! (Chases her into the hall, but Rachel doesn't stop.) I do! (Gives up.) Ugh. Like I can really chase you. I'm carrying a litter! (誓います! 誓います! 誓います! [廊下までレイチェルを追いかけるが、レイチェルは立ち止まらない] 誓います! [フィービーは(レイチェルを止めるのを)あきらめる] あー、あなたを追いかけられるはずないのに。私は何匹もお腹にかかえてるのよ!)
how I feel は「私がどう感じているか」ですから、「私の気持ち」ですね。
deserve to は「…する価値がある、…するにふさわしい、…するべきだ」。
ロスは全ての情報を得るべきなのよ、それを知る権利を当然持ってるのよ、という感じです。
make a decision は「決定する、決心する」という決まり文句ですが、今回は decision に informed という形容詞がついています。
inform は「(情報など)を与える、知らせる」という意味ですから、informed は「詳しい情報に基づいた、情報を得た上での」という意味になります。
「医者が患者に詳細な説明をした上での同意」という意味の informed consent 「インフォームド・コンセント」は日本語になっていますよね。
情報に基づいた決定、というのは、レイチェルがロスを今でも愛している、ということを知った上で、エミリーと結婚するかどうか決めて欲しい、ということですね。
That's not why you're going! は、That's not the reason why you're going! ということで、「それ(今レイチェルが言ったこと)が、あなたが(ロンドンに)行こうとしている理由ではない」という意味。
「そんなことでロンドンに行こうとしてるんじゃないでしょ」とも訳せます。
「あなたは…だから行こうとしているのよ、あなたが行こうとしている理由はこうよ」と、You're going because... を使って、レイチェルの本音を突きます。
chippy というのは、「売春婦、いかがわしい女」という意味のアメリカの俗語。
なぜか、ロングマン、マクミランなどの英英辞典には載っていませんでしたが、研究社 新英和中辞典、英辞郎などの英和には載っていました。
あなたの本音はこうでしょ?と言うフィービーに一瞬、息を呑むレイチェル。
それを聞いた時は「何てひどいことを言うの?私はそんなこと思ってもいないわ」とでも言いそうに見えたのですが、その次に出た言葉は「彼はそんな風に言うと思う?」
私が告白したら、彼はそう言ってくれるかしら?とレイチェルが期待していることがわかりますね。
それにあきれたフィービーは、「とんでもない!」と言って、ロスはエミリーを愛してるんだから、そんなこと言うはずないでしょ、と否定します。
否定しながらも、自分が言った the British chippy という悪口をまだ使っているのがフィービーらしいです。
あなたが行けば彼を、そして結婚式をめちゃくちゃにしてしまうだけ、と、mess with や ruin を使って説明しています。
遅すぎる、チャンスをもう逃してしまった、と言うと、レイチェルはちょっと顔を伏せます。
それを見て、キツいことを言いすぎたと思ったフィービーは、ごめんなさい、と謝るのですが…。
ホーと大きくため息をついたレイチェルは、それであきらめる決心がついた…のかと思いきや、No, it's not over until someone says, "I do." と言い残して、心を決めたように部屋を出て行きます。
I do. は結婚式での決まり文句、
"Do you take this woman/man to be your lawful wedded wife/husband?" "I do."
「あなたは(汝は)この女性(男性)を妻(夫)とすることを誓いますか?」「誓います」
のことですね。
レイチェルは、「ロスが」ではなく「誰かが、誰かさんが」とわざとはぐらかして言ったため、フィービーは、「誰かがそれを言えばいいのなら、私が言うわ」とばかりに、何度も I do! を繰り返します。
が、心を決めたレイチェルはフィービーの言葉にひるむことなく、ロンドンに向かってしまいました。
Like I can really chase you. を直訳すると、「まるで私があなた(レイチェル)を追いかけることができるみたいに」。
つまり、「あなたを追いかけて捕まえることができるみたいに追いかけようとしてみたけれど、この私が追いかけられるはずもないのにね」というような反語表現です。
litter は「動物(犬などの)ひと腹の子」。
自分が三つ子を身ごもっていることをそう表現しているのですね。
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レイチェルは「これからロンドンに行くわ!」と言って、大きな荷物を持って出かけようとします。
それを何とかして止めようとするフィービー。
フィービー: I, Rachel, you can't go! Ross loves Emily. (私は…レイチェル、行っちゃだめよ! ロスはエミリーを愛してるのよ。)
レイチェル: I know, I know, I know he does. But I have to tell him how I feel! He deserves to have all the information and then he can make an informed decision. (わかってる、わかってるわ。彼がエミリーを愛してるのは知ってる。でも、私がどんな気持ちかを彼に伝えないといけないの! 彼にはすべての情報を知る権利がある。そしてそれから(それを知った後で)、情報に基づいた決断を下すことができるわ。)
フィービー: That's not why you're going! You're going because you hope he's gonna say: "Yeah, I love you too, Rach. Forget about that British chippy." (あなたが行こうとしているのはそんな理由じゃないでしょ。あなたが行こうとしてるのは、彼がこう言うだろうと願っているからよ。「ああ、僕も君を愛してるよ、レイチェル。あんなイギリスのあばずれ女のことなんか忘れよう」ってね。)
レイチェル: Ohh. Do you think he will? (まあ。彼はそう言うと思う?)
フィービー: No! Because he's in love with the British chippy! Look, Rachel, if you go, you're just gonna mess with his head and ruin his wedding! Y'know, it's too late! You missed your chance! I'm sorry. I know this must be really hard. But it's over. (いいえ! だってロスはそのイギリスのあばずれ女を愛してるんだもん! ねぇ、レイチェル、もしあなたが行ったら、あなたはロスの頭を混乱させて、彼の結婚式を台無しにすることになるだけよ! ほら、もう遅すぎるわ! あなたは自分のチャンスを逃しちゃったのよ! ごめんなさい。これがほんとうに(あなたにとって)つらいことだってわかってるわ。でも、終わったのよ。)
レイチェルは、大きくため息をついて、
レイチェル: Y'know what? No, it's not over until someone says, "I do." (Exits) (ねえ知ってる? いいえ、(まだ)終わってないわ、誰かが「誓います」と言うまではね。[出て行く])
フィービー: I do! I do! I do! (Chases her into the hall, but Rachel doesn't stop.) I do! (Gives up.) Ugh. Like I can really chase you. I'm carrying a litter! (誓います! 誓います! 誓います! [廊下までレイチェルを追いかけるが、レイチェルは立ち止まらない] 誓います! [フィービーは(レイチェルを止めるのを)あきらめる] あー、あなたを追いかけられるはずないのに。私は何匹もお腹にかかえてるのよ!)
how I feel は「私がどう感じているか」ですから、「私の気持ち」ですね。
deserve to は「…する価値がある、…するにふさわしい、…するべきだ」。
ロスは全ての情報を得るべきなのよ、それを知る権利を当然持ってるのよ、という感じです。
make a decision は「決定する、決心する」という決まり文句ですが、今回は decision に informed という形容詞がついています。
inform は「(情報など)を与える、知らせる」という意味ですから、informed は「詳しい情報に基づいた、情報を得た上での」という意味になります。
「医者が患者に詳細な説明をした上での同意」という意味の informed consent 「インフォームド・コンセント」は日本語になっていますよね。
情報に基づいた決定、というのは、レイチェルがロスを今でも愛している、ということを知った上で、エミリーと結婚するかどうか決めて欲しい、ということですね。
That's not why you're going! は、That's not the reason why you're going! ということで、「それ(今レイチェルが言ったこと)が、あなたが(ロンドンに)行こうとしている理由ではない」という意味。
「そんなことでロンドンに行こうとしてるんじゃないでしょ」とも訳せます。
「あなたは…だから行こうとしているのよ、あなたが行こうとしている理由はこうよ」と、You're going because... を使って、レイチェルの本音を突きます。
chippy というのは、「売春婦、いかがわしい女」という意味のアメリカの俗語。
なぜか、ロングマン、マクミランなどの英英辞典には載っていませんでしたが、研究社 新英和中辞典、英辞郎などの英和には載っていました。
あなたの本音はこうでしょ?と言うフィービーに一瞬、息を呑むレイチェル。
それを聞いた時は「何てひどいことを言うの?私はそんなこと思ってもいないわ」とでも言いそうに見えたのですが、その次に出た言葉は「彼はそんな風に言うと思う?」
私が告白したら、彼はそう言ってくれるかしら?とレイチェルが期待していることがわかりますね。
それにあきれたフィービーは、「とんでもない!」と言って、ロスはエミリーを愛してるんだから、そんなこと言うはずないでしょ、と否定します。
否定しながらも、自分が言った the British chippy という悪口をまだ使っているのがフィービーらしいです。
あなたが行けば彼を、そして結婚式をめちゃくちゃにしてしまうだけ、と、mess with や ruin を使って説明しています。
遅すぎる、チャンスをもう逃してしまった、と言うと、レイチェルはちょっと顔を伏せます。
それを見て、キツいことを言いすぎたと思ったフィービーは、ごめんなさい、と謝るのですが…。
ホーと大きくため息をついたレイチェルは、それであきらめる決心がついた…のかと思いきや、No, it's not over until someone says, "I do." と言い残して、心を決めたように部屋を出て行きます。
I do. は結婚式での決まり文句、
"Do you take this woman/man to be your lawful wedded wife/husband?" "I do."
「あなたは(汝は)この女性(男性)を妻(夫)とすることを誓いますか?」「誓います」
のことですね。
レイチェルは、「ロスが」ではなく「誰かが、誰かさんが」とわざとはぐらかして言ったため、フィービーは、「誰かがそれを言えばいいのなら、私が言うわ」とばかりに、何度も I do! を繰り返します。
が、心を決めたレイチェルはフィービーの言葉にひるむことなく、ロンドンに向かってしまいました。
Like I can really chase you. を直訳すると、「まるで私があなた(レイチェル)を追いかけることができるみたいに」。
つまり、「あなたを追いかけて捕まえることができるみたいに追いかけようとしてみたけれど、この私が追いかけられるはずもないのにね」というような反語表現です。
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2010年06月09日
空飛ぶ尼さんごっこ フレンズ4-23その5
ロスは、結婚式の延期を提案したモニカに怒りをぶつけます。
結婚式場がなくなったくらいで、結婚式を延期するなんてばかげてる…という話をモニカにするロスですが、今度はそれを聞いてモニカが逆にあきれ、怒っています。
モニカ: Ross, how long have you been planning this wedding? (ロス、あなたはこの結婚式をどのくらいの間、計画してきた?)
ロス: I don't know. A month? (さあね。1ヶ月かな?)
モニカ: Emily's probably been planning it since she was 5. Ever since the first time she took a pillowcase and hung it off the back of her head. That's what we did! We dreamed about the perfect wedding. In the perfect place. With the perfect four-tiered wedding cake. (Starting to cry) With the little people on top. (Ross gets thrown a box of Kleenex from the bathroom and he gives her one.) But the most important part is that we had the perfect guy who understood just how important all that other stuff was. (多分、エミリーは5歳から結婚式を計画してきたわ。初めて枕カバー(ピローケース)を取って、それを頭の後ろに垂らしてひっかけて(かぶって)からずっとね。そういうことを私たち(女子)はしたのよ! 完璧な結婚式を夢見たわ。完璧な場所で。4段になった完璧なウェディングケーキもね。[泣き始める] (ケーキの)上には小さな人が乗ってるのよ。[トイレからティッシュの箱がロスに投げられ、ロスはティッシュをモニカに渡す] でも一番大切な部分は、その他の全部のことがただどれほど重要かを理解してくれる完璧な男性がいることなのよ。)
ロス: I had no idea. And that, that pillowcase thing, I thought you guys were just doing The Flying Nun. (全然知らなかったよ。それに、その枕カバーのことだけど、モニカたちはただ「空飛ぶ尼さん」ごっこをしているだけだと思ってた。)
モニカ: Sometimes we were. (時にはそれもやってたけどね。)
結婚式の予定をいつからずっと計画してきたか、という文章で、「現在完了形の継続」を表す、現在完了進行形(have been planning)が使われています。
ロスは結婚が決まってから、ここ1カ月ほど計画してきただけだけど、エミリーは5歳の頃からずーっとそれを計画してきたのよ、とその期間の違いを強調していますね。
pillowcase は「ピローケース、枕カバー」。
それを頭にかぶって…みたいなことを言っているのは、白い枕カバーを花嫁のベールの代わりにして、結婚式ごっこをしたりして、いつか来る結婚式を夢見ていた、と言いたいようです。
tier は名詞で「段、層」、動詞で「…を段々に積む」ですから、four-tiered wedding cake は結婚式でよく見かける「4段のウェディングケーキ」。
ケーキの上には小さな人も乗っていて…と言っていますが、確かに花婿花嫁の小さな人形が乗っていたりしますよね。
キャロルとスーザンの結婚式の時のケーキにもそういう人形が乗っていましたが、彼女たちの場合はレズビアンの結婚式だったため、女性の人形が2つ乗っていましたが…。
女の子がどれほど結婚式を夢見ていたか…という話をしながら、モニカは泣き出してしまいます。
ロスとモニカが喧嘩を始めそうになったので、気まずくなったチャンドラーとジョーイはトイレに隠れてしまったのですが、その隠れているトイレから、ティッシュの箱が飛んでくるのが面白いです。
画面から消えてしまった二人のことを、観客も忘れかけていたと思うのですが、二人はトイレに隠れながらもしっかり話を聞いていたのですね。
絶妙のタイミングで投げられたティッシュ箱に観客も大ウケしています。
モニカのスピーチの最後はちょっと感動的ですね。
あんなこともしたい、こんなこともしたい、といろいろ夢見ているけれど、一番大切なのは、そういう気持ちをきちんと理解してくれる男性がいることなのだと。
「予定していた式場が壊されたぐらいで…」みたいなことを愛する人に言って欲しくない、それがどれだけ重要なことかを誰よりもわかってくれる人であって欲しいのよ、というエミリーの気持ちをモニカは代弁しているのです。
それを聞いてロスは自分の過ちに気付きます。
女の子がそんな小さな頃から結婚式のことを考えていたなんて知らなかった…と言いながらも、その枕カバーは、The Flying Nun ごっこをしていたんだと思ってた、とも付け足します。
そう言われたモニカは、ちょっとばつが悪そうに、「まぁ、たまにはそれをやってた時もあるんだけど」と答えていますね。
The Flying Nun は、60年代後半のアメリカのシットコム。
日本では「いたずら天使」というタイトルで放映されていたようです。(私は見たことなかったですが)
詳しくは以下で。
Wikipedia 英語版: The Flying Nun
IMDb: "The Flying Nun" (1967)
nun は、修道院で生活する修道女、尼僧のことですから、The Flying Nun を直訳すると「空飛ぶ尼さん」みたいになります。
何かの比喩かと思ったら、本当に空を飛ぶ、空を飛ぶ能力がある尼僧なんですね!
演じているのは、サリー・フィールド。
アカデミー主演女優賞を二度受賞している女優さんですね。
ウィキペディアの下の方の画像の、サントラLPのジャケットでは、明らかに町の上を飛んでいる姿が映っています。
(リンクははりませんが)YouTube でも、The Flying Nun の映像があるようですので、興味のある方は一度探してみて下さい。ほんとに飛んでます!(笑)
枕カバーを小さな頃から被って、お嫁さんごっこをしていたのよ!と力説していたモニカですが、ロスに指摘されて、そのうちのいくつかは「空飛ぶ尼さん」ごっこだったんだけどね、と少々トーンダウンしているのが、感動的なセリフだけでは終わらないフレンズらしいところですね。
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モニカ: Ross, how long have you been planning this wedding? (ロス、あなたはこの結婚式をどのくらいの間、計画してきた?)
ロス: I don't know. A month? (さあね。1ヶ月かな?)
モニカ: Emily's probably been planning it since she was 5. Ever since the first time she took a pillowcase and hung it off the back of her head. That's what we did! We dreamed about the perfect wedding. In the perfect place. With the perfect four-tiered wedding cake. (Starting to cry) With the little people on top. (Ross gets thrown a box of Kleenex from the bathroom and he gives her one.) But the most important part is that we had the perfect guy who understood just how important all that other stuff was. (多分、エミリーは5歳から結婚式を計画してきたわ。初めて枕カバー(ピローケース)を取って、それを頭の後ろに垂らしてひっかけて(かぶって)からずっとね。そういうことを私たち(女子)はしたのよ! 完璧な結婚式を夢見たわ。完璧な場所で。4段になった完璧なウェディングケーキもね。[泣き始める] (ケーキの)上には小さな人が乗ってるのよ。[トイレからティッシュの箱がロスに投げられ、ロスはティッシュをモニカに渡す] でも一番大切な部分は、その他の全部のことがただどれほど重要かを理解してくれる完璧な男性がいることなのよ。)
ロス: I had no idea. And that, that pillowcase thing, I thought you guys were just doing The Flying Nun. (全然知らなかったよ。それに、その枕カバーのことだけど、モニカたちはただ「空飛ぶ尼さん」ごっこをしているだけだと思ってた。)
モニカ: Sometimes we were. (時にはそれもやってたけどね。)
結婚式の予定をいつからずっと計画してきたか、という文章で、「現在完了形の継続」を表す、現在完了進行形(have been planning)が使われています。
ロスは結婚が決まってから、ここ1カ月ほど計画してきただけだけど、エミリーは5歳の頃からずーっとそれを計画してきたのよ、とその期間の違いを強調していますね。
pillowcase は「ピローケース、枕カバー」。
それを頭にかぶって…みたいなことを言っているのは、白い枕カバーを花嫁のベールの代わりにして、結婚式ごっこをしたりして、いつか来る結婚式を夢見ていた、と言いたいようです。
tier は名詞で「段、層」、動詞で「…を段々に積む」ですから、four-tiered wedding cake は結婚式でよく見かける「4段のウェディングケーキ」。
ケーキの上には小さな人も乗っていて…と言っていますが、確かに花婿花嫁の小さな人形が乗っていたりしますよね。
キャロルとスーザンの結婚式の時のケーキにもそういう人形が乗っていましたが、彼女たちの場合はレズビアンの結婚式だったため、女性の人形が2つ乗っていましたが…。
女の子がどれほど結婚式を夢見ていたか…という話をしながら、モニカは泣き出してしまいます。
ロスとモニカが喧嘩を始めそうになったので、気まずくなったチャンドラーとジョーイはトイレに隠れてしまったのですが、その隠れているトイレから、ティッシュの箱が飛んでくるのが面白いです。
画面から消えてしまった二人のことを、観客も忘れかけていたと思うのですが、二人はトイレに隠れながらもしっかり話を聞いていたのですね。
絶妙のタイミングで投げられたティッシュ箱に観客も大ウケしています。
モニカのスピーチの最後はちょっと感動的ですね。
あんなこともしたい、こんなこともしたい、といろいろ夢見ているけれど、一番大切なのは、そういう気持ちをきちんと理解してくれる男性がいることなのだと。
「予定していた式場が壊されたぐらいで…」みたいなことを愛する人に言って欲しくない、それがどれだけ重要なことかを誰よりもわかってくれる人であって欲しいのよ、というエミリーの気持ちをモニカは代弁しているのです。
それを聞いてロスは自分の過ちに気付きます。
女の子がそんな小さな頃から結婚式のことを考えていたなんて知らなかった…と言いながらも、その枕カバーは、The Flying Nun ごっこをしていたんだと思ってた、とも付け足します。
そう言われたモニカは、ちょっとばつが悪そうに、「まぁ、たまにはそれをやってた時もあるんだけど」と答えていますね。
The Flying Nun は、60年代後半のアメリカのシットコム。
日本では「いたずら天使」というタイトルで放映されていたようです。(私は見たことなかったですが)
詳しくは以下で。
Wikipedia 英語版: The Flying Nun
IMDb: "The Flying Nun" (1967)
nun は、修道院で生活する修道女、尼僧のことですから、The Flying Nun を直訳すると「空飛ぶ尼さん」みたいになります。
何かの比喩かと思ったら、本当に空を飛ぶ、空を飛ぶ能力がある尼僧なんですね!
演じているのは、サリー・フィールド。
アカデミー主演女優賞を二度受賞している女優さんですね。
ウィキペディアの下の方の画像の、サントラLPのジャケットでは、明らかに町の上を飛んでいる姿が映っています。
(リンクははりませんが)YouTube でも、The Flying Nun の映像があるようですので、興味のある方は一度探してみて下さい。ほんとに飛んでます!(笑)
枕カバーを小さな頃から被って、お嫁さんごっこをしていたのよ!と力説していたモニカですが、ロスに指摘されて、そのうちのいくつかは「空飛ぶ尼さん」ごっこだったんだけどね、と少々トーンダウンしているのが、感動的なセリフだけでは終わらないフレンズらしいところですね。
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2010年06月07日
英国のセーラ元妃がゲスト出演 フレンズ4-23その4
イギリスの土産(みやげ)物のスタンドで、イギリス国旗のユニオン・ジャックがでかでかと書かれた大きなハットを買おうとしたジョーイは、チャンドラーと喧嘩になってしまいます。
結局二人は別々に行動することになり、ジョーイはチャンドラーより遅れてホテルに帰ってきました。
チャンドラーは「やっぱり一人じゃつまらなかった」と言うのですが、ジョーイはロンドン一人旅を満喫してきた様子で、自分の撮影したビデオを見せます。
ジョーイ: (on tape) Okay, so say hi to my friend and tell him you like the hat. ([ビデオテープの中でしゃべっている] オッケー。じゃあ、俺の友達に挨拶して、あなたがその(ユニオンジャックの)帽子を気に入ってるって彼に言ってやって。)
ファーギー(Fergie): (Yep, Sarah, the Duchess of York) Okay, so umm, what's your friend's name? ([その通り。ヨーク公爵夫人セーラである] わかったわ。それじゃあ、あの…あなたの友達のお名前は?)
ジョーイ: (on tape) Oh, Chandler. ([ビデオテープの中で] ああ、チャンドラーだよ。)
ファーギー: Hi, Chandler! (Waves) (はーい、チャンドラー! [手を振る])
チャンドラー: That's-- That's was-- (それって…。それって…。)
モニカ: Oh, my God! (まあ、なんてこと!)
ジョーイ: That's Fergie, baby! (ファーギーだぜ、ベイビー!)
ファーギー: Joey says you don't really like his hat, but I think it's kinda dashing. (あなたは彼の帽子があんまり好きじゃないってジョーイは言うけど、でも私は颯爽としていておしゃれかな、って思うわ。)
チャンドラー: How did you--? How? How? (どうやってお前は…? どうやって? どうやって?)
ジョーイ: Well, I was trying to figure out how to get to Buckingham Palace, right? So I'm in my map and, and-- (Ross enters) Hey! (そうだな、バッキンガム宮殿へどうやって行ったらいいかを考えようとしてたんだよ。な? それで俺が地図の中に立ってたら、そしたら、そしたら… [ロスが入ってくる] よう!)
ジョーイは自分がある人と一緒に映っているビデオをチャンドラーに見せます。
その姿を見て観客はオオーッと言っていますし、チャンドラーも画面を指差しながら絶句しています。
この人物は、ト書きに書かれている通り、「ヨーク公爵夫人セーラ」ですね。
詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 日本語版: セーラ・ファーガソン
ジョーイは、Fergie(ファーギー)だ、と言っていますが、そのように一般的には「ファーギー」の愛称で呼ばれているようです。
上のウィキペディアの説明にもあるように、ファーギーは「イギリス王子ヨーク公アンドルーの元夫人」です。
ヨーク公アンドルーは、エリザベス女王(エリザベス2世)の第二王子で、チャールズ皇太子(王太子)の弟さんに当たります。
ファーギーの起こしたスキャンダルで、アンドルー王子とは1996年に離婚。
今回のエピソードは 1998年5月に放映されたものですから、まだその離婚のニュースが大勢の人の記憶に強く残っている時期でもあるでしょう。
離婚後とは言え、エリザベス女王の王子の元妻(元妃)がフレンズにゲスト出演した、ということになります。何ともビッグなゲストですね。
エンドクレジットでも、
special guest star
Sarah, The Duchess of York
as Herself
のように紹介されています。
ウィキペディア日本語版の説明にもあるように、「離婚後も「ヨーク公爵夫人」の称号を保持している」のですね。
以下の英語版Wikipedia や IMDb には、フレンズに出演したことが書かれています。
Wikipedia 英語版: Sarah, Duchess of York
IMDb: Sarah Ferguson (I)
チャンドラーはこの帽子をけなしているらしいけど、私は素敵だと思うわ、とファーギーは言っていますね。
dashing は「颯爽とした」「めかした」というような褒め言葉です。
ものすごい有名人と一緒にカメラに収まっているジョーイに、チャンドラーはただ、驚きっぱなし。
How? は、「どうやって、こんな有名人と知り合って一緒にビデオに写ることになったんだよ?」とその経緯を知りたがっているのですね。
「バッキンガム宮殿に行こうとして、(またもや)地図の上に立っていたら…」と説明しかけたところにロスが入ってきて、話は中断されてしまいますが、たいだいその話で後の展開は想像がつきますね。
ユニオンジャックのでっかいハットをかぶった明らかに旅行者風の男性が、地図を踏みつけながら周りをきょろきょろしていたら、いやでも人目をひくでしょう。
好奇心旺盛そうなファーギーが、Where would you like to go? 「どこに行きたいの?」みたいに声を掛けたんだろうなぁ、という想像もできそうです。
日本語ウィキペディアにあるように、ファーギーは離婚後はニューヨークに住んでいたようですから、もちろん「フレンズ」というドラマもよくご存知だったでしょう。
どういう経緯で彼女が「フレンズ」にゲスト出演することになったのかは知りませんが、このように楽しそうに出演されている姿を見ると、彼女も「フレンズ」というドラマが好きだったことは間違いないでしょうね。
フレンズファンの一人として、私も何だか嬉しい気持ちです。
記念すべきイギリスロケで、イギリスを象徴するようなビッグなゲストが登場したことで、さらにパワーアップした感じがします。
(Rach からのお願い)
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結局二人は別々に行動することになり、ジョーイはチャンドラーより遅れてホテルに帰ってきました。
チャンドラーは「やっぱり一人じゃつまらなかった」と言うのですが、ジョーイはロンドン一人旅を満喫してきた様子で、自分の撮影したビデオを見せます。
ジョーイ: (on tape) Okay, so say hi to my friend and tell him you like the hat. ([ビデオテープの中でしゃべっている] オッケー。じゃあ、俺の友達に挨拶して、あなたがその(ユニオンジャックの)帽子を気に入ってるって彼に言ってやって。)
ファーギー(Fergie): (Yep, Sarah, the Duchess of York) Okay, so umm, what's your friend's name? ([その通り。ヨーク公爵夫人セーラである] わかったわ。それじゃあ、あの…あなたの友達のお名前は?)
ジョーイ: (on tape) Oh, Chandler. ([ビデオテープの中で] ああ、チャンドラーだよ。)
ファーギー: Hi, Chandler! (Waves) (はーい、チャンドラー! [手を振る])
チャンドラー: That's-- That's was-- (それって…。それって…。)
モニカ: Oh, my God! (まあ、なんてこと!)
ジョーイ: That's Fergie, baby! (ファーギーだぜ、ベイビー!)
ファーギー: Joey says you don't really like his hat, but I think it's kinda dashing. (あなたは彼の帽子があんまり好きじゃないってジョーイは言うけど、でも私は颯爽としていておしゃれかな、って思うわ。)
チャンドラー: How did you--? How? How? (どうやってお前は…? どうやって? どうやって?)
ジョーイ: Well, I was trying to figure out how to get to Buckingham Palace, right? So I'm in my map and, and-- (Ross enters) Hey! (そうだな、バッキンガム宮殿へどうやって行ったらいいかを考えようとしてたんだよ。な? それで俺が地図の中に立ってたら、そしたら、そしたら… [ロスが入ってくる] よう!)
ジョーイは自分がある人と一緒に映っているビデオをチャンドラーに見せます。
その姿を見て観客はオオーッと言っていますし、チャンドラーも画面を指差しながら絶句しています。
この人物は、ト書きに書かれている通り、「ヨーク公爵夫人セーラ」ですね。
詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 日本語版: セーラ・ファーガソン
ジョーイは、Fergie(ファーギー)だ、と言っていますが、そのように一般的には「ファーギー」の愛称で呼ばれているようです。
上のウィキペディアの説明にもあるように、ファーギーは「イギリス王子ヨーク公アンドルーの元夫人」です。
ヨーク公アンドルーは、エリザベス女王(エリザベス2世)の第二王子で、チャールズ皇太子(王太子)の弟さんに当たります。
ファーギーの起こしたスキャンダルで、アンドルー王子とは1996年に離婚。
今回のエピソードは 1998年5月に放映されたものですから、まだその離婚のニュースが大勢の人の記憶に強く残っている時期でもあるでしょう。
離婚後とは言え、エリザベス女王の王子の元妻(元妃)がフレンズにゲスト出演した、ということになります。何ともビッグなゲストですね。
エンドクレジットでも、
special guest star
Sarah, The Duchess of York
as Herself
のように紹介されています。
ウィキペディア日本語版の説明にもあるように、「離婚後も「ヨーク公爵夫人」の称号を保持している」のですね。
以下の英語版Wikipedia や IMDb には、フレンズに出演したことが書かれています。
Wikipedia 英語版: Sarah, Duchess of York
IMDb: Sarah Ferguson (I)
チャンドラーはこの帽子をけなしているらしいけど、私は素敵だと思うわ、とファーギーは言っていますね。
dashing は「颯爽とした」「めかした」というような褒め言葉です。
ものすごい有名人と一緒にカメラに収まっているジョーイに、チャンドラーはただ、驚きっぱなし。
How? は、「どうやって、こんな有名人と知り合って一緒にビデオに写ることになったんだよ?」とその経緯を知りたがっているのですね。
「バッキンガム宮殿に行こうとして、(またもや)地図の上に立っていたら…」と説明しかけたところにロスが入ってきて、話は中断されてしまいますが、たいだいその話で後の展開は想像がつきますね。
ユニオンジャックのでっかいハットをかぶった明らかに旅行者風の男性が、地図を踏みつけながら周りをきょろきょろしていたら、いやでも人目をひくでしょう。
好奇心旺盛そうなファーギーが、Where would you like to go? 「どこに行きたいの?」みたいに声を掛けたんだろうなぁ、という想像もできそうです。
日本語ウィキペディアにあるように、ファーギーは離婚後はニューヨークに住んでいたようですから、もちろん「フレンズ」というドラマもよくご存知だったでしょう。
どういう経緯で彼女が「フレンズ」にゲスト出演することになったのかは知りませんが、このように楽しそうに出演されている姿を見ると、彼女も「フレンズ」というドラマが好きだったことは間違いないでしょうね。
フレンズファンの一人として、私も何だか嬉しい気持ちです。
記念すべきイギリスロケで、イギリスを象徴するようなビッグなゲストが登場したことで、さらにパワーアップした感じがします。
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2010年06月04日
now or never フレンズ4-23その3
エミリーが結婚式を挙げるつもりだった教会は、予定よりも早く取り壊されていました。
代わりに最適の場所が見つからない場合は、結婚式を延期したらいい、と、エミリーとモニカは意見が一致したようです。
それを聞いてロスは、「両親はこの結婚式にたくさんのお金を使ってくれているし、多くの人がアメリカから忙しい時間を割いて飛行機でイギリスに飛んで来てくれているのに…」と言って、エミリーの出した案に驚き、あきれ、怒っています。
ロス: I can't ask people to do that. Would you ask people to do that? (Holds out his pants) (僕はみんなにそんなことをしてくれって言えないよ。君はそんなことをみんなに言うつもりか? [自分のパンツを前に差し出す])
エミリー: Don't you point your pants at me! (She throws them on the floor.) We have no choice! Anywhere that's half-decent would've be booked months ago. Ross, don't you understand? This is our wedding I'm talking about. (パンツで私を指さないで! [エミリーはロスのパンツを床に投げる] 選択肢はないのよ! そこそこのところはどこも何か月も前に予約されてるでしょうし。ロス、わからないの? 私たちが話し合ってるのは、私たちの結婚式のことなのよ。)
ロス: The only thing I understand is postponing it is not an option. This is when we're getting married. (僕がわかってるのは、結婚式を延期するというのは選択肢にはない、ってことだけだ。今この時が、僕らが結婚する時なんだよ。)
エミリー: So what are you saying? It's now or never? (それであなたは何を言ってるの? やるなら今で、今じゃないならやらない、って(言いたいの)?)
ロス: No. I'm saying it's now. (He starts putting on his pants, backwards again.) (いいや、僕は、今だ、と言ってるんだ。[ロスはパンツをはき始めるが、また前後逆になる])
エミリー: Or? (それとも?)
ロス: There's no "or" in mind. What is wrong with these pants?! (僕の考えには「それとも」はないよ。このパンツは一体どうしたんだ?[このパンツ、おかしいよ])
エミリー: It's not the pants. It's you who's backwards. And if, and if you don't understand how important this is to me, well then, perhaps we shouldn't get married at all! (She storms out.) (パンツの問題じゃないわ。逆さま[逆向き・後ろ向き]なのはあなたよ。それに、もし、もしこのことが私にとってどれほど重要かをあなたがわかってくれないのなら、そしたら、多分、私たちは結婚すべきじゃないのね! [エミリーは怒って部屋を飛び出す])
周りの人の苦労を考えると、「結婚式を延期しますから、またその時来て下さい」なんて僕は言えない、君はそんなこと言えるのか、言うつもりか?とロスはエミリーを問い詰めています。
「君はそんなこと言うつもりか?」とエミリーを指差す時に、手に持っていた自分がはきかけていたパンツ[ズボン]を突きつける形になってしまったので、エミリーは「パンツで私を指さないで!」と怒っています。
decent は「見苦しくない、きちんとした」。必要とされる基準に達しているという感覚ですね。
エミリーは、half-decent なところでさえ、何か月も前に予約で埋まっているでしょうから、今から明日の結婚式に、最高の場所を探すなんて無理よ、と言いたいのですね。
これは私たちの結婚式なのよ!というのは、自分たちの結婚式のことだから、いい加減なことで済ましたくない、きちんと悔いのないようにきちんとやりたいのよ、ということ。
「わからないの?」と言うエミリーに、「僕がわかっている唯一のことはこれだけだ」と言って、延期なんてものは選択肢にはない、と言っています。
This is when は、「今が…する時だ」。
結婚は今しかない、と言うロスに、It's now or never. だと言いたいの?とエミリーは尋ねます。
It's now or never. や、Now or never. を直訳すると「今か、もしくは、(これから)二度と、決してない、か」。
「今やらないと、この先やることはない」という意味で、何かをする際に、「今がチャンスだ。今しかないんだ。今を逃すと一生ないぞ」と今すぐ何かをやることを促す言葉になります。
「あなたは今しかない、って言いたいわけ?」とエミリーは言っているわけですが、now or never という言葉を使ったエミリーに対して、ロスは、now or never じゃなくて、now だ、と答えます。
それでもエミリーは食い下がって、「もし今じゃなかったら…?」と、or 以下の選択肢はないのか尋ねます。
ロスは断固として now にこだわっているので、or なんて言葉は僕の考え、気持ちの中にはないよ、と言います。
そんな風に怒りながらパンツをはいているので、(上のやり取りの前にも一度、前後、逆にはいてしまったのですが)、また、パンツを逆さまにはいてしまいます。
何で何度もパンツを前後逆にはいちゃうんだ!という気持ちから、「このパンツは一体どうなってるんだ?」という言葉が出たのですね。
パンツを逆にばかりはいてしまうロスに対して、その後のエミリーの言葉が辛辣です。
逆なのはパンツじゃなくてあなたの方よ、と言っています。
あるべき方向とは反対方向を向いて、見当違いのことを進めようとしているあなたが「さかさま」なのよ、と言っているのですね。
このことがどれほど大事なのかわかってくれないのなら、結婚はやめるべきだわ、と言って、エミリーは部屋を飛び出すことになります。
ロスは、now or never じゃなくて、now しかない、と言ったのですが、now という条件を受け入れられないエミリーの方が、never という(結婚しないという)選択肢を選んでしまった形になりますね。
その後(上のセリフでは省略しましたが)、出て行くエミリーを追いかけようとして、ジッパーを急いで上げたら、大事なものを挟んでしまい、ロスは崩れ落ちる…というオチもあるのですが(笑)、パンツを何度も逆向きにはいてしまう、という行動が、エミリーの It's not the pants. It's you who's backwards. に上手に繋がっているところが、脚本としてうまく出来ているなと思いました。
フレンズでは、ある二人が喧嘩する場面、というのがよく登場しますが、今回のやり取りも、相手がああ言えばこちらはこう言う、というやり取りがうまい具合に絡んでいますね。
「わからないの?」「わかってるのはこれだけだ」
「now or never なの?」「now だ」「or....」「or はない」
「このパンツはどうなってるんだ?」「逆さまでおかしいのはあなたの方よ」
などなど。
コミュニケーションというのは、相手の言うことをしっかり理解した上で、自分の考えを適切に述べることですから、こんな風に喧嘩で丁丁発止と渡り合うことができるようになれば、英語もネイティブ並み、と言えるのかもしれません。
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それを聞いてロスは、「両親はこの結婚式にたくさんのお金を使ってくれているし、多くの人がアメリカから忙しい時間を割いて飛行機でイギリスに飛んで来てくれているのに…」と言って、エミリーの出した案に驚き、あきれ、怒っています。
ロス: I can't ask people to do that. Would you ask people to do that? (Holds out his pants) (僕はみんなにそんなことをしてくれって言えないよ。君はそんなことをみんなに言うつもりか? [自分のパンツを前に差し出す])
エミリー: Don't you point your pants at me! (She throws them on the floor.) We have no choice! Anywhere that's half-decent would've be booked months ago. Ross, don't you understand? This is our wedding I'm talking about. (パンツで私を指さないで! [エミリーはロスのパンツを床に投げる] 選択肢はないのよ! そこそこのところはどこも何か月も前に予約されてるでしょうし。ロス、わからないの? 私たちが話し合ってるのは、私たちの結婚式のことなのよ。)
ロス: The only thing I understand is postponing it is not an option. This is when we're getting married. (僕がわかってるのは、結婚式を延期するというのは選択肢にはない、ってことだけだ。今この時が、僕らが結婚する時なんだよ。)
エミリー: So what are you saying? It's now or never? (それであなたは何を言ってるの? やるなら今で、今じゃないならやらない、って(言いたいの)?)
ロス: No. I'm saying it's now. (He starts putting on his pants, backwards again.) (いいや、僕は、今だ、と言ってるんだ。[ロスはパンツをはき始めるが、また前後逆になる])
エミリー: Or? (それとも?)
ロス: There's no "or" in mind. What is wrong with these pants?! (僕の考えには「それとも」はないよ。このパンツは一体どうしたんだ?[このパンツ、おかしいよ])
エミリー: It's not the pants. It's you who's backwards. And if, and if you don't understand how important this is to me, well then, perhaps we shouldn't get married at all! (She storms out.) (パンツの問題じゃないわ。逆さま[逆向き・後ろ向き]なのはあなたよ。それに、もし、もしこのことが私にとってどれほど重要かをあなたがわかってくれないのなら、そしたら、多分、私たちは結婚すべきじゃないのね! [エミリーは怒って部屋を飛び出す])
周りの人の苦労を考えると、「結婚式を延期しますから、またその時来て下さい」なんて僕は言えない、君はそんなこと言えるのか、言うつもりか?とロスはエミリーを問い詰めています。
「君はそんなこと言うつもりか?」とエミリーを指差す時に、手に持っていた自分がはきかけていたパンツ[ズボン]を突きつける形になってしまったので、エミリーは「パンツで私を指さないで!」と怒っています。
decent は「見苦しくない、きちんとした」。必要とされる基準に達しているという感覚ですね。
エミリーは、half-decent なところでさえ、何か月も前に予約で埋まっているでしょうから、今から明日の結婚式に、最高の場所を探すなんて無理よ、と言いたいのですね。
これは私たちの結婚式なのよ!というのは、自分たちの結婚式のことだから、いい加減なことで済ましたくない、きちんと悔いのないようにきちんとやりたいのよ、ということ。
「わからないの?」と言うエミリーに、「僕がわかっている唯一のことはこれだけだ」と言って、延期なんてものは選択肢にはない、と言っています。
This is when は、「今が…する時だ」。
結婚は今しかない、と言うロスに、It's now or never. だと言いたいの?とエミリーは尋ねます。
It's now or never. や、Now or never. を直訳すると「今か、もしくは、(これから)二度と、決してない、か」。
「今やらないと、この先やることはない」という意味で、何かをする際に、「今がチャンスだ。今しかないんだ。今を逃すと一生ないぞ」と今すぐ何かをやることを促す言葉になります。
「あなたは今しかない、って言いたいわけ?」とエミリーは言っているわけですが、now or never という言葉を使ったエミリーに対して、ロスは、now or never じゃなくて、now だ、と答えます。
それでもエミリーは食い下がって、「もし今じゃなかったら…?」と、or 以下の選択肢はないのか尋ねます。
ロスは断固として now にこだわっているので、or なんて言葉は僕の考え、気持ちの中にはないよ、と言います。
そんな風に怒りながらパンツをはいているので、(上のやり取りの前にも一度、前後、逆にはいてしまったのですが)、また、パンツを逆さまにはいてしまいます。
何で何度もパンツを前後逆にはいちゃうんだ!という気持ちから、「このパンツは一体どうなってるんだ?」という言葉が出たのですね。
パンツを逆にばかりはいてしまうロスに対して、その後のエミリーの言葉が辛辣です。
逆なのはパンツじゃなくてあなたの方よ、と言っています。
あるべき方向とは反対方向を向いて、見当違いのことを進めようとしているあなたが「さかさま」なのよ、と言っているのですね。
このことがどれほど大事なのかわかってくれないのなら、結婚はやめるべきだわ、と言って、エミリーは部屋を飛び出すことになります。
ロスは、now or never じゃなくて、now しかない、と言ったのですが、now という条件を受け入れられないエミリーの方が、never という(結婚しないという)選択肢を選んでしまった形になりますね。
その後(上のセリフでは省略しましたが)、出て行くエミリーを追いかけようとして、ジッパーを急いで上げたら、大事なものを挟んでしまい、ロスは崩れ落ちる…というオチもあるのですが(笑)、パンツを何度も逆向きにはいてしまう、という行動が、エミリーの It's not the pants. It's you who's backwards. に上手に繋がっているところが、脚本としてうまく出来ているなと思いました。
フレンズでは、ある二人が喧嘩する場面、というのがよく登場しますが、今回のやり取りも、相手がああ言えばこちらはこう言う、というやり取りがうまい具合に絡んでいますね。
「わからないの?」「わかってるのはこれだけだ」
「now or never なの?」「now だ」「or....」「or はない」
「このパンツはどうなってるんだ?」「逆さまでおかしいのはあなたの方よ」
などなど。
コミュニケーションというのは、相手の言うことをしっかり理解した上で、自分の考えを適切に述べることですから、こんな風に喧嘩で丁丁発止と渡り合うことができるようになれば、英語もネイティブ並み、と言えるのかもしれません。
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