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ギャリーと同居する約束をしたフィービー。ギャリーに、ブルックリン・ハイツ(Brooklyn Heights)で良い物件を探すように言われたのですが、新聞には1つも載ってなかったと答えます。
警官であるギャリーは、フィービーを取り調べ室(interrogation room)に連れて行き、犯人を尋問するようにフィービーを追い詰めてゆきます。
今日のニューヨークポストにブルックリンハイツの物件がたくさん載っている証拠を突きつけられ、「同居に同意したものの、実はまだ早すぎると思ってるんだろ?」と本心を見透かされ、フィービーはとうとうそれを認めることになります。
まるで犯人のように(笑)取り調べ室の机に顔を突っ伏して泣くフィービーに、
ギャリー: Phoebe, it's okay that you feel this way. I mean, it is soon and there's a lot of things we don't know about each other. I just figure that everything I know about you, I really like. And the things I don't know, I get to learn about at someplace with both our names on the mailbox. (フィービー、君がこんな風に感じてもいいんだよ。つまり、(同居するには)実際に早いし、お互いについて知らないこともたくさんある。俺はただこう思うんだ。君について知っていることすべて、俺は本当にそのすべてが好きだってね。そして、俺が知らないことは(これから)知るようになるんだ、郵便受けに俺たち二人の名前が書いてある場所でね。)
フィービー: That's so sweet. (それってすっごく素敵。)
ギャリー: Sweetheart, but none of that matters if it's too soon for you. It's fine! We don't have to move in together. I just, I want you to be happy. (ハニー、でも、もし君にとって早すぎるのなら、今の話はどれも重要じゃないよ。構わないさ! 俺たちは一緒に住む必要はない。俺はただ…俺は君に幸せになって欲しいんだ。)
フィービー: Living with you would make me happy. (あなたと一緒に住んだら私は幸せになるわ。)
ギャリー: Phoebe, you don't have to say that. (フィービー、そんなこと言わなくていいよ。)
フィービー: No, I really wanna live with you! I wanna move in with you! (いいえ、私は本当にあなたと一緒に住みたいの! あなたと一緒に引っ越すわ!)
ギャリー: Are you sure? (ほんとに?)
フィービー: Yes! Definitely, yes! Let's live in an apartment that we both live in! (Hugs him.) (ええ! もちろん、イエスよ! 私たち二人で住むアパートメントに住みましょう! [ギャリーをハグする])
ギャリー: Oh, that's great! (あぁ、それって最高だよ!)
フィービー: Oh, wait, one sec. One sec. (Goes to the mirror) Hey, you! Behind the glass! Who are you looking at! I always wanted to say that when I was in one of these rooms, (sees the look on his face) which was never! (ああ、待って、ちょっと、ちょっと待って。[鏡のところに行く] ちょっと、あなた! 鏡の後ろの(人)! 誰を見てんのよ! いつも今のセリフを言いたいと思ってたのよね、こういう部屋にいた時に… [ギャリーの顔に浮かんだ表情を見て] あ、そういう経験は今までなかったけどね!)
ギャリーとの同居に前向きになれないことを認めたフィービーは、机に顔を伏せて泣いています。
それを知ったらギャリーが悲しむことを知っているからですね。
ギャリーは泣いているフィービーに優しく、it's okay that you feel this way と声をかけます。
it は、that 以下の仮主語で、「君がこんな風に感じることはオッケーだよ」「君がこんな風に思うのはそれでいいんだよ、構わないんだよ」みたいな感覚です。
その後、I mean 「つまり(こういうことだ)」を使って、どうしてフィービーがそう思ってもいいのか、そう思うのは無理もないと思っているのかをより詳しく説明しています。
it is soon の部分は、音声では、it IS soon と is を強調してしゃべっています。
「事実、実際、(同居するには)早い」というニュアンスで、一般的な常識からすると、まだ同居するのは”実際”早いんだ、フィービーだけが早すぎると思ってるわけじゃないから、君がそう思うのは当然さ、という感じです。
I just figure that everything I know about you, I really like. は、really like の目的語にあたる部分が前に出た倒置のような形になっていると思われます。
意味としては、I really like everything I know about you. 「君について知っていることのすべてが俺はほんとに好きなんだ」ということですが、次の、the things I don't know との対比の形にするために、everything I know about you という目的語を前に出している感覚でしょう。
その前に、「お互いに知らないことがたくさんある」と言っていますので、その後に、「知っていることについては…、知らないことについては〜」のように、場合分けして語っている感覚だと思われます。
「君について知っていることすべて」については、俺はほんとに好きだ、君について知っている部分は全部好きだ、と言い、「俺が知らないこと」については、I get to learn... 以下で説明していますね。
get to learn は、get to know 「知るようになる」と同じような感覚で、「学ぶようになる、わかるようになる、知るようになる」といったニュアンスになるでしょう。
知らないことについては、ある場所で知るようになる、と言っているわけですが、その場所が、at someplace with both our names on the mailbox と表現されています。
with A on B は、「A が B の上にある状態で」という付帯状況を表しています。
ここでは、「郵便受け(メールボックス)(の上)に俺たち二人の名前が載っている状態の、ある場所」みたいなことでしょう。
つまり、これから二人が同居しようとしている部屋には、郵便受けに二人の名前を書くことになるから、その新しい場所で、まだ俺が知らない君のことを知っていこうと思ってるんだ、というセリフですね。
日本で言うと、「表札に二人の名前が並んでる場所で」みたいな感じになるでしょうか。
フィービーが同居に躊躇しているのは、付き合って日が浅く、まだまだ知らないことが多すぎるからです。
「今君について知っていることは全部好きだ、知らないことはこれから新居で知っていくんだよ」とギャリーが言ってくれたことで、「知らないことが多すぎる」ことに対するフィービーの不安が減ったわけですね。
それまで泣いていたフィービーですが、このギャリーのセリフを聞いて、本当に感動したように、That's so sweet. と言っています。
「知らないことはこれから少しずつ知っていけばいいじゃないか、その新しい場所で」…こういうセリフに女の子は実に弱いので(笑)、フィービーの嬉しい気持ち、よくわかります。
「これから一緒に住もうとしている場所で」とは言わずに、「二人の名前が郵便受けに並んでいる場所に」と表現しているのが、何ともロマンティックな気がします。
ギャリーはさらに優しくフィービーに語りかけます。
none of that matters は、「今言ったこと(知らないことはこれから新居で知っていきたいという気持ちなど)はどれも重要ではない」というニュアンス。
俺は今言ったような気持ちでいるけど、君にとって早すぎるなら、俺の言ったことなんかどうでもいいさ、ということですね。
俺はただ、君に幸せになって欲しいだけだから、とも言っています。
Living with you would make me happy. を直訳すると、「あなたと一緒に住むことは私を幸せにするでしょう」。
would に「もし一緒に住むことになったら、私は幸せになるわ」という仮定のニュアンスが感じられますね。
あんなに同居に後ろ向きだったフィービーですが、ギャリーの優しさにすっかり感動した様子で、今度は自分から進んで同居のことを口にしています。
「一緒に住みましょう!」と嬉しそうにハグした後、フィービーは、取り調べ室の鏡のところに行って叫んでいます。
この鏡は、向こうからは見えてこっちからは見えないマジックミラーですね。
目撃者があちらにいて、取り調べ室の容疑者の顔を見て犯人かどうか証言したりするためのものです。
フィービーは、まるで犯罪者のような口調で、「そこの鏡の後ろのあなた! 誰を見てんのよ!」と叫んでいます。
Who are you looking at! はキツい調子で叫んでいますので、文字通りの「あなたは誰を見ているのですか?」という疑問文ではなく、「あなた、誰を見てんのよ、あたしをジロジロ見るんじゃないわよ!」みたいな喧嘩をふっかけている風のニュアンスになります。
「見えない敵」(笑)にそう叫んだ後、「こういう部屋にいた時に、いつもそう言ってみたかったのよねー」とギャリーに説明するのですが、ギャリーが「こういう部屋にいた時、だって?」みたいな不審そうな顔をしたので、which was never 「今私が言ったようなことは、決してなかったけどね」と追加の形で、そういう経験があったことを全否定している形になるでしょう。
「こういう部屋でいつもそう言いたかったの…って、そんなの、ないない!」みたいな、慌てた付け足しの否定、という感じだと思います。
フレンズ5-16 で、フィービーの居所を突き止めるのに、警官バッジにべったりついた指紋をコンピューターで検索して住所を発見した、とギャリーが言っていました。
その時、I looked at your record and you've done some pretty weird stuff. 「君の記録(前科)を見たよ。かなり変わったことをしたんだね」とも言っていました。
警官が record と言うと、やはり、criminal record 「前科」のことだと思われるので、フィービーが前科者(!)であることをギャリーは知っていたと思うのですが、always 「いつも」そう言いたかった、という言葉から、「何度も」こういう部屋に入ったことがあるかのように聞こえるので、さすがのギャリーもギョッとした、ということなのかなぁと思います。
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