2012年05月04日

今宵の君は、を入れたテープ フレンズ6-17その4

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は8位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


[Scene: Monica and Chandler's, Monica is getting ready for Chandler's arrival. He enters and finds the place lit with candles and dinner on the table.]
モニカとチャンドラーの部屋。モニカはチャンドラーが帰宅するので(食事の)準備中。チャンドラーが部屋に入ると、その場所にはキャンドルが灯され、テーブルにはディナーが置いてある。
チャンドラー: Oh, my good God. (あぁ、なんてことだ。)
モニカ: Hey! Continuing the countdown of your favorite meals. Tonight, No. 3, macaroni and cheese with cut-up hot dogs. (はーい! あなたのお気に入りの食事のカウントダウンは継続中よ。今夜は、第3位、切り刻んだソーセージ入りのマカロニ&チーズよ。)
チャンドラー: Look, you have done enough! Okay? You have to stop this now. (ねぇ、君はもう十分してくれたよ、だろ? もうこんなことやめないといけないよ。)
モニカ: I will! But not tonight. For dinner music, I thought we could listen to that tape that you made me. (やめるわよ! でも今日はまだやめない。ディナーの音楽として、あなたが私に作ってくれた、あのテープを聞くことができるんじゃないか、って思ってたの。)
チャンドラー: Oh, the mixed tape. (あぁ、例の編集テープね。)
(Monica pushes play and The Way You Look Tonight starts to play.)
モニカはプレイボタンを押すと、The Way You Look Tonight が流れ始める。
モニカ: "The Way You Look Tonight" is on here! Dance with me? (ここに、The Way You Look Tonight が入ってるのね! 私と踊る?)
(He hesitates, then goes over to dance with her.)
チャンドラーは躊躇し、それから踊ろうとモニカのところに行く。
モニカ: You are just the sweetest. (They kiss.) (あなたって最高に素敵ね。[二人はキスする])
(Suddenly, a strange and familiar voice comes out of the tape player. Here's a hint, OH... MY... GAWD!! That's right, it's Janice!)
突然、奇妙で、また聞き覚えのある声がテーププレーヤーから聞こえてくる。これがヒント、オー、マイ、ゴッド! その通り、ジャニスだ!
ジャニス: I love the way you look every night, Chandler! (Monica breaks the kiss and Chandler freezes in terror.) That's why I made you this tape! Happy Birthday! Love, Janice! (毎晩のあなたの姿[様子]を愛してるわ、チャンドラー! [モニカはキスをやめ、チャンドラーは恐怖で凍りつく] だから私はあなたにこのテープを作ったの! お誕生日おめでとう! 愛してるわ、ジャニスより!)
チャンドラー: No! You're the sweetest! (He tries to kiss her but Monica backs away with a look that could kill on her face.) (いやいや! 君が最高に素敵だよ! [チャンドラーはモニカにキスしようとするが、モニカは殺しかねないような表情を顔に浮かべながら、後ずさりする]

チャンドラーが帰宅すると、部屋にはロマンティックなキャンドルが灯され、夕食の用意もされています。
モニカは、「あなたの好きな食事のカウンドダウンが続いてるのよ」と言いながら、今夜は第3位の、macaroni and cheese with cut-up hot dogs だと説明します。
cut up は「切り刻む」。
hot dog は日本語の「ホットドッグ」のように、パンにソーセージを挟んだものを想像しがちですが、その「パンにソーセージを挟んだもの」だけではなく、ソーセージそのものも、hot dog と言います。
今回は cut-up hot dogs なので、「小さく切り刻まれたソーセージ」を指しているわけです。

マカロニ&チーズは、フレンズ5-8その2 にも出てきたように、手軽に作れる料理の代表選手みたいなメニュー。
それに、切ったソーセージを加えただけなので、シェフであるモニカにしては、腕の振るい甲斐がないような料理なのですが、それを豪華な肉料理でも入っているかのようにものものしく、金属のドーム型の蓋をあけてジャジャーン!と見せているのに笑えます。そのギャップが面白い、って感じですね。

You have done enough. の完了形のニュアンスを出そうとすると、「君はもうこれまでに十分なことをしてきた」という感じになるでしょうか。
埋め合わせをすると言っていろいろとしてくれたけど、もう十分だから、もうこんなことはやめないといけない、やめてくれたらいいんだよ、と言っているわけですね。
自分の手作りではないものを、「君のために作ったテープだ」と言って渡したことが後ろめたくて、モニカが尽くしてくれればくれるほど、申し訳ない気持ちになっているわけです。

I will! But not tonight. は、「こういうことは(いつか近い将来)やめるわ、でも、今日はやめない[やめるのは今日じゃない]」という感覚。
そして、ディナーの音楽として、あなたが作ってくれたあのテープを聞くことができるかな、って思ってたの、と言います。

テープを再生すると、流れてきたのは、The Way You Look Tonight という曲。
Wikipedia 英語版: The Way You Look Tonight
を見ると、さまざまな人にカバーされているスタンダードだということがわかります。
邦題では「今宵の君は」というタイトルがつけられているようですね。

手作りのものが見つからず、寝室で見つけたカセットテープをとっさに手作りだと偽ってプレゼントした時、以下のようなやり取りがありました。
モニカ: Oh, what a great gift! Is "The Way You Look Tonight" on it? (まぁ、何て素敵なプレゼントなの! "The Way You Look Tonight" は入ってる?)
チャンドラー: (momentarily terrified) Maybe we'll have to listen and see! ([一瞬、怯えて] 多分、聞いてみたらわかるよ!)

モニカが、「このテープにその曲は入ってる?」と真っ先に尋ねた曲が入っていたので、モニカは感動しているわけです。と同時にチャンドラーも、「良かった、この曲、入ってて…」と安心しているだろうこともわかります。

ロマンティックなムードになって、二人はゆっくり踊り始めます。
You are just the sweetest. は、フレンズでよく出てくる、You're (so) sweet. の最上級の形で、「あなたってほんとに、最高に優しいのね、素敵ね」というニュアンス。
そんな感じでいい雰囲気になる二人ですが、次のト書きを読むと、笑ってしまいますね。
「奇妙で聞き覚えのある声がプレーヤーから聞こえてくる」という部分が、声が特徴のキャラ、ジャニスの説明として絶妙な感じ。

The Way You Look Tonight の曲の合間に、ナレーションのようにジャニスの声が入っており、「私は the way you look every night が好き、だから、"The Way You Look Tonight" というタイトルの、この曲をテープに入れたのよ」というようなメッセージが入っています。
改めてその曲のタイトル the way you look tonight を直訳してみると、「今夜、あなたがどのように見えているかという様子」みたいな感じになるでしょうか。
「今夜のあなたの様子、姿」みたいな意味なので、曲の邦題も「今宵の君は」と訳されているわけですね。
それと同じ感覚で、ジャニスは「今夜だけではなくて、毎晩のあなたの様子、あなたの姿を私は愛してる、だからこの曲を選んだの」と曲選択の理由を説明していることになります。

こういう the way は、ビリー・ジョエルの名曲、Just The Way You Are のニュアンスと同じですね。
この曲の邦題は「素顔のままで」ですが、原題のニュアンスが「君が今あるそのままの状態で」という感覚なので、そういう邦題になったわけです。
その「素顔のままで」の歌詞に、"I love you just the way you are" というフレーズがありますが、それは「そのままの君を愛している」ということになります。
the way you look や、the way you are などのフレーズは、そういう恋人同士でのロマンティックな会話によく登場するということですね。

「誕生日おめでとう、Love, Janice」というメッセージから、このテープはジャニスがチャンドラーの誕生日にプレゼントしたものであることも、モニカにバレてしまったわけです。
チャンドラーの手作りだと思って感激していたモニカは、真実を知って驚きあきれた顔をしています。
その様子に気づいたチャンドラーは、そのテープのナレーションなど聞かなかったかのように、さきほどの You are just the sweetest. と言ったモニカに返事する形で、「いや、(僕じゃなくて)最高に素敵なのは君だよ!」とごまかそうとするのですが、モニカは「もうだまされないわ」という怖い顔で、キスしようとするチャンドラーから逃げるように後ずさりするのにも笑えますね。

ジャニスの強烈キャラにはいつも笑ってしまいますが、絶妙なタイミングで登場した彼女の「声」だけでも、ここまでのインパクトを与えられるところに、見事にキャラ立ちしたジャニスというキャラの完成度(?)を見る気がして、面白いなと思いました。
こういうところが、シリーズものの醍醐味、というところですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 08:43| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年05月01日

望むものを何でも、こっちとあっちで フレンズ6-17その3

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は7位、「にほんブログ村」は8位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


今年のバレンタインデー当日はモニカが忙しかったため、2週間遅れで祝うことにしたチャンドラーとモニカ。
それぞれが相手のために手作りの贈り物をする、と約束したのですが、チャンドラーはプレゼントを手作りすることができません。
二人の寝室で、適当なものを探していたチャンドラーは、a mixed tape (音楽や音声をミキシングした編集テープ)を発見し、それを手作りギフトとしてモニカに贈ることにします。
手作りカセットテープ(カセットテープ、って時代を感じさせますが…笑)に感動したモニカは、自分のプレゼントをチャンドラーに渡すのですが、
(He opens his present to find Phoebe's sock bunny from earlier.)
チャンドラーが自分へのプレゼントを開けると、先のシーンで出てきたフィービーの(手作り)靴下バニー(ソックスで作ったウサギ)であることがわかる。
チャンドラー: It's a sock bunny. (靴下バニーだ。)
モニカ: Yeah-yeah, remember how I call you bunny? (そう、そうよ、私があなたをバニーって呼ぶのを覚えてるでしょ?)
チャンドラー: Not really. (いや、あんまり。)
モニカ: Well, I did one time, and-and I want to start doing it more. See, that's what this is about. (そうねぇ、一度、そうした[あなたをそう呼んだ]わ、そして、もっとそうするように始めたいと思うの。ほら、これは、そういうことなのよ。)
チャンドラー: I see. Y'know umm, Phoebe makes sock bunnies. (わかったよ。ほら、うーんと、フィービーは靴下バニーを作るよね。)
モニカ: No! No, she doesn't. Uh Phoebe, what she makes- that's uh- they're sock rabbits. They are completely different-- Okay! Okay! Okay! I didn't make it! I'm sorry! I totally forgot about tonight and the fact that we're supposed to make the presents! (いいえ! いいえ、フィービーは作らないわ。あー、フィービー、彼女が作るのは、それは…靴下ラビットよ。それって全く違う…。わかった、わかった、わかった! 私はそれを作ってない。ごめんなさい! 今夜のことと、私たちがプレゼントを作ることになっていたって事実を、私はすっかり忘れてたの!)
チャンドラー: Oh, it's okay. I don't-- (ああ、いいんだよ、俺も…してないし…)
モニカ: No-no, it's not okay! It's not! I mean you were just.... You're so incredible! You went through all this time and effort to make this tape for me! Y'know I'm just gonna- I, I am gonna make this up to you! I will! I-I am going to cook anything you want in here (points to the kitchen), and I am going to do anything you want in there! (Points to the bedroom.) (いいえ、よくないわ! よくない! だって、あなたはただ… あなたってすごいわ! あなたはこんな時間と努力をかけて、私のためにこのテープを作ってくれたんだもん! ほら、私はあなたにこの埋め合わせをするわ! きっとよ! 私はあなたが望むものを何でも料理してあげるわ、こっちで[台所を指差す] そして、あなたが望むことを何でもしてあげるわ、そっちで[寝室を指差す]。)
チャンドラー: (thinking it over) Well, I did put a lot of thought into the tape. (They both run into the bedroom.) ([その件について思いを巡らせて] そうだな、そのテープのことはほんとにいろいろと考えたんだよなぁ。 [二人は寝室に走って入る])

部屋で偶然見つけた編集テープを「俺の手作りなんだ」とプレゼントしたチャンドラーでしたが、モニカからのプレゼントは、ソックスでできたウサギ(a sock bunny)。
これより前のシーンで、「何か手作りのものを持ってない?」と、チャンドラーがフレンズたちに相談していた時に、フィービーが見せていたのがこれと全く同じものでした。
だから、チャンドラーは、そのバニーを見て、唖然としているのですね。

モニカは自分の手作りだとごまかそうと必死で、「私があなたをバニーって呼ぶの、覚えてるでしょ?」と言います。
Not really. は「あんまり覚えてない、よく覚えてない」みたいなニュアンスで、完全否定ではありませんが、はっきり完全否定すると角が立つので、こんな風に軽く否定してみた、というところでしょう。
チャンドラーにバレているとも知らず、モニカはまだ、嘘を続けます。
I did one time. は、I called you bunny one time. 「私は過去に一度、あなたをバニーと呼んだ」という意味。
その後の文章を直訳すると、「あなたをもっとたくさんバニーと呼ぶことを始めたいと思っている」ということで、「過去に一度あなたをバニーと呼んだけど、これからはもっとそう呼びたいと思ってるの」という感じですね。
See, that's what this is about. の that は、直前のモニカ自身のセリフ、「あなたを過去にバニーと呼んで、これからもっとそう呼びたいと思っていること」を指します。
this は、チャンドラーへのプレゼントの靴下バニー、もしくは、「チャンドラーに靴下バニーをプレゼントすること」を指すでしょう。
日本語では、「ね、これはそういうことなのよ」と訳しましたが、それはつまり、「こんな風にあなたにバニーちゃんのプレゼントをあげたのは、あなたをこれからもっとバニーと呼びたいと思っているからなのよ」と言っていることになります。

ついにチャンドラーは、「フィービーが靴下バニーを作る」ことをモニカに告げます。
このセリフについては、makes という「現在形」が使われているのに注目すべきですね。
チャンドラーは、「モニカが作ったと主張している、その靴下バニーは、フィービーが作った(ものだ)」と言っているわけではありません。
目の前の靴下バニーの作者が誰かを言っているのではなくて、「フィービーが(フィービーも)、靴下バニーを作るんだ、作るよ」と言っているだけです。
いきなり、モニカのプレゼントを「それはフィービーの作ったもんだろ!? モニカは嘘をついてるんだろ?!」と否定するのではなく、「俺はフィービーがそれと同じような靴下バニーを作ることを知ってるんだけど」と先にやんわり伝えることで、「俺はそれがフィービー作だとわかってるんだけどな」と言外に示唆しているわけですね。
これまでのフレンズで何度も出てきたように、現在形は「習慣、習性」を表しますので、チャンドラーのセリフはあくまでも、「フィービーは靴下バニーを作る」という彼女が日常行う行為を語っているだけであって、決して、Phoebe made the sock bunny. 「フィービーが”その”靴下バニーを作った」と直接的にモニカの嘘を糾弾しているわけではない、ということです。

現在形を使ったチャンドラーに対して、モニカも現在形の否定文で、「フィービーは靴下バニーを作らないわ」と否定します。
その後も、「フィービーが作るのは靴下ラビットで、靴下バニーとは全然違うわよ…」みたいに、理由にならない理由を言っているところに、追い込まれてしまっている様子がよくわかりますね。
ついに意を決して、「私は靴下バニーを作っていない」と自分の手作りでないことをモニカは認め、「今夜のこと、プレゼントを手作りすることになってたこと、をすっかり忘れてたの!」と正直に謝ります。

チャンドラーも偶然部屋で見つけた音楽テープを「俺の手作り」と嘘をついて渡しただけなので、謝るモニカを見て、「いや、いいんだよ、俺もこのテープを作ってないんだ(I don't make this tape.)」と告白しようとしたのですが、I don't-- まで言ったところでモニカがセリフをかぶせてきて、「よくないわ! あなたはほんとに素晴らしいんだもの!」と言って、チャンドラーが自分のために手間をかけて音楽テープを編集してくれたことを賞賛します。

You went through all this time and effort to make this tape for me! の go through は「耐える、切り抜ける、終える」みたいな「やり遂げる」感覚ですね。
「私にこのテープを作るために、このすべての時間と努力をかけてやり遂げてくれた」みたいな感謝の気持ちです。
あなたは手間暇かけて私に手作りのプレゼントを作ってくれた、だから、(他人のプレゼントを使ってごまかそうとした)私にどうか埋め合わせをさせて、みたいにも言っています。

モニカは、I am going to 「私は…するつもりである」を使って、埋め合わせの内容を説明しています。
前半は、「あなたが欲しいものを何でも料理してあげる、ここで」と言って、here のところで台所を指差しています。
後半は、「あなたが(して)欲しいことを何でもしてあげる、あそこで」と言って、there のところで寝室を指差していますね。
シェフであるモニカが、「あなたの好きな料理を何でも作ってあげる」というのは、埋め合わせとしてまず想定される話ですが、in the kitchen の部分をあえて、in here と言って指で場所を示しているのがポイントですね。
同様に、後半では、「あなたの望むこと、何でもしてあげるわ、あっちでね」と寝室を指差すことで、「え? あっち、つまりベッドルームで何でも好きなことをしてくれるの?!」とチャンドラーが喜び、寝室とはっきり言うよりも「あそこで」と言う方が余計にエッチな雰囲気が増す、という効果があるわけです。
どちらも同じように、anything you want 「あなたが望むもの・ことを何でも」という表現が使われているのもポイントですね。
動詞は、cook と do のように異なってはいますが、場所に関しては、台所と寝室、という具体的な場所の単語は出さずに、here と there を指で示すことで、「こっちであなたの望むもの(を料理する)、あっちでもあなたの望むこと(をする)」と言っているところに、よりセリフとしての面白さが出ていることになるでしょう。

そのテープは自作じゃない、と告白しかけていたチャンドラーでしたが、「あっちで何でも望むことをしてあげる」と言われて、急に表情が変わるのも面白いです。
put thought into を直訳すると、「考え、思考を…に入れる、注入する」という感覚になるでしょうか。
今回は、put a lot of thought into ですから、「多くの考えを…に注入する」みたいな感じで、「…のことをいろいろとよく考えた、時間をかけて考えた」というニュアンスになるでしょう。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
put time/energy/work/enthusiasm etc. into something : to use a lot of time, energy etc. when you are doing an activitiy.
例) The kids have put a lot of energy into planning the trip.

つまり、「何かの活動をしている時に、多くの時間やエネルギーなどを使うこと」。
例文は、「その子供たちは、旅行の計画に多くのエネルギーを費やした」。

ロングマンの英文では、「時間、エネルギー、仕事、情熱」などが使われていますが、今回のチャンドラーのセリフでは、thought になっているので、「そのテープを作るのに、あれやこれやといっぱい悩んで考えたんだ」みたいなニュアンスで使っていることになります。

少し前にモニカが、You went through all this time and effort to make this tape for me! と言ってくれたことを、別の表現で言い変えた感じです。
I did put のように、強調のための did が入っていますので、put a lot of thought をさらに強調した感じで、「そのテープ作成に当たっては、ほんと、いろんなことを考えに考えたんだよ〜」と、自分がそのテープを作るのにどれだけの努力をしたか、ということを主張しているわけですね。

そのまま、寝室に走って行く二人に笑ってしまいますが、最初は「俺も自作じゃない」と言おうとしていたのに、モニカのセクシーなお誘いにつられて、「いやぁ、それを作るのには、随分苦労したんだよ」と、ころっと変わる様子をセリフから感じていただければと思います。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 16:19| Comment(4) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月28日

ケトル・オブ・フィッシュ フレンズ6-17その2

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は7位、「にほんブログ村」は8位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


護身術のクラスを受講して、すっかり安心しているレイチェルとフィービーに対して、不意の攻撃にも対処できないと意味がない、と説くロス。
ロスは、空手には、日本語で言うところの「ウナギ」という概念があるんだ…と説明するのですが、「それってスシネタ、淡水魚のウナギのことでしょ?とバカにされてしまいます。
ロス: Y'know, fine, get attacked. I don't even care. (ほら、もういいよ。襲われなよ。僕は構わないし。)
フィービー: (deadpan) Come on, Ross, we're sorry. Please tell us what it is. ([無表情で] お願いよ、ロス。ごめんなさい。それ[ウナギ]が何なのかを、どうか話して。)
ロス: Unagi is a state of total awareness. Okay? Only by achieving true unagi can you be prepared for any danger that may befall you! (ウナギは、完全な認識した状態(完全な気づき、の状態)のことだ。いいかい? 真のウナギを獲得することによってのみ、降りかかるかもしれないどんな危険に対しても、心構えできるんだ。)
フィービー: You mean in case someone is trying to steal your bamboo sleeping mat or your kettle of fish? (つまり、誰かが、ござとか、魚料理の調理容器(or それとは全く別のもの)を盗もうとする場合に、ってこと?)
(Rachel laughs and Ross mocks her.)
レイチェルは笑い、ロスはレイチェルの笑い声をばかにしたように真似る。

ウナギという言葉を使ったせいで、スシネタでからかわれてしまったロスは、すっかりすねてしまい、Fine. 「(それなら別に)いいよ」と言って、Get attacked. とも言っています。
get attacked は、「攻撃される(という状態になる)」という感覚で、それを命令形として使うことで、「(攻撃されたけりゃ)攻撃されてなよ、攻撃されちゃえよ」みたいなニュアンスで使っているのですね。
I don't even care. は「僕は構いさえしない」ですから、「君らが誰かに攻撃されても、僕は別に構わないし、どうでもいいし」みたいな感じです。
僕がせっかく有用なアドバイスをしてあげようとしてるのに、それを聞こうとしないなら、簡単に攻撃されちゃうよ、そうなっても僕は知らないからね、みたいなニュアンスでしょう。

そういう投げやりな言葉を返しているロスが、見るからに機嫌を損ねてすねている様子なので、フィービーは、「ごめんなさい、お願いだから、そのウナギっていうのが何なのかを話してちょうだい」と言っています。
言葉ではそのように「丁寧なお願い」を言っているのですが、ただ、ト書きに deadpan とあるように、「無表情で」そう言っているので、彼女たちの本音としては、「別に聞きたくはないけど、しょうがないから形だけ聞いてあげるわ」という気持ちが入っていることもわかります。

フィービーたちの表情や態度から、「ウナギ」にそんなに興味がないのはミエミエなのですが、ロスは、少しの間があってから、「そうか、そんなに聞きたいなら教えてあげる」みたいに身を乗り出して話し始めます。
こういうところが、いかにもロスらしいですね。

ロスの説明によると、Unagi is a state of total awareness. だそうです(笑)。
aware は「…に気づいている、知っている、承知している」、その名詞形の awareness は「意識、認識、自覚、気づいていること」という感覚ですね。
完全に何かに気づき、知っている、という状態、みたいなニュアンスでしょう。
「何もかもわかっている状態」みたいな感覚ですね。

Only by achieving true unagi can you be prepared for... という文章について。
文頭の、only by doing は「…することによってのみ」という意味ですね。
その後の文章が、can you be prepared for という語順になっていますが、これは「倒置」のようです。

間違った方と友達になっちまった フレンズ6-13その2 で、
"Boy, did we make friends with the wrong sister." (なんてこった、俺たちは(姉妹のうち)間違った方と友達になっちまったよ。)
というセリフが出てきた時にも説明させていただきましたが、大西泰斗先生の ハートで感じる英文法(会話編) の「倒置の呼吸」で語られている「感情を乗せる倒置」に近いものかな、と思います。

今回のロスのセリフの場合は、「…することによって」という副詞句を前に出し、さらに後の文を倒置にすることで、「より強調のニュアンスを出している」ということかなぁ、と。
ロスはここで、「概念」の話をしているので、「通常とは違う形」を取ることで、もったいつけたような感じを出しつつ、その概念に重みや高尚さを感じさせようとしているのかな、という気がしました。

その倒置になっている部分について。
be prepared for は「…に対して準備・用意ができている、心構えができている」、befall は「(災い・災難などが)(人)に起こる、降りかかる」。
つまり、「自分に降りかかるかもしれないどんな危険にも準備可能となる、心構えができる」ということになります。

大真面目に「ウナギ」の概念を語るロスに、フィービーはまた、からかうようなセリフを言っています。
You mean in case someone is trying to... は、「つまり、あなたが言う危険、っていうのは、誰かが…しようとするような場合のこと?」という感覚。
誰かが何をしようとしているかの例として、 steal your bamboo sleeping mat or your kettle of fish というフレーズが続いています。
まずは前半の bamboo sleeping mat は、「竹の眠る(睡眠用)マット」なので、日本の「ござ」のイメージのようです。
「ござ」は、竹製ではないですが、「竹」と付けることで、日本風、和風のニュアンスがより出るからそう言っている、という気がします。

そして、後半の (your) kettle of fish について。
kettle は一般的には「ケトル、やかん」なので、直訳すると「魚のやかん」みたいな意味になるのですが…。
ちょっとここから話が長くなるのですが、実は、kettle of fish というイディオムが存在します。
先に簡単に(私なりの)結論を言っておくと、レイチェルはそういうイディオムがあるのを踏まえた上で、そのイディオムとちょっぴり「かけてみた」感覚で、文字通りの kettle of fish という意味で使っている、という気がします。

まずはイディオム kettle of fish の話から。
研究社 新英和中辞典には、以下の意味が載っています。

a different kettle of fish=《口語》 別問題、別の事柄
a pretty [fine, nice] kettle of fish=《口語》 困った事、いざこざ、紛糾 (注:pretty, fine, nice は反語)


LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
a different/another kettle of fish : (informal) used to say that a situation is very different from one that you have just mentioned

つまり、a different/another kettle of fish は、「(インフォーマル) 人がたった今言及したばかりのこととは、状況が非常に異なることを言うために用いられる」。

Macmillan Dictionary では、
a different kettle of fish : (INFORMAL) a situation or subject that is not related to the one you are talking about
例) Of course their economic policy is a different kettle of fish altogether.


つまり、「その人が話していることとは関係ない、状況または話題」。
例文は、「もちろん、彼らの経済政策は、全く関係ないことだ」。

そういう形で使われるイディオムがあると頭に隅に置いた状態で、今度は、kettle の意味をもう少し詳しく見てみます。
上にも書いたように、日本語となっている「ケトル」、つまり、「やかん」の意味があるのですが、それ以外にも、「鍋、釜」みたいな意味もあるようですね。

LAAD では、
kettle : a large pot, used especially for making soup
つまり、「大きな鍋、特にスープを作るのに使われる」。

Macmillan Dictionary では、
kettle : a metal container, usually with a cover, used for cooking
例) a fish kettle

つまり、「金属の容器で、たいていは蓋付きで、料理に使われる」。
例は「フィッシュ・ケトル」。

上のマクミランの例に、a kettle of fish とよく似たニュアンスの、a fish kettle が登場していますね。
英辞郎には、
fish kettle=長円形の魚鍋
と出ています。

Wikipedia 英語版: Kettle の Similar devices の項目に、以下の説明があります。

A fish kettle is a long slim metal cooking vessel with a tight fitting lid to enable cooking of whole large fish such as salmon.
つまり、「フィッシュ・ケトルは、サーモンのような大きな魚全体を料理するために、かたくフィットする蓋の付いた、長い金属の料理容器」。

実際、fish kettle で「Google 画像検索」をしてみると、そういう金属製の蓋付き容器の画像がたくさんヒットします。

ということで、a different kettle of fish 「(話している内容とは)全く別の事柄」というイディオムがあることと、a fish kettle という「サーモンなどを丸ごと一匹調理するための金属製蓋付き容器」が存在するという2つのことを頭に置いて、再度、フィービーのセリフを見てみます。

different という単語はついていないものの、a kettle of fish が、a different kettle of fish の形でよく使われることを考えると、聞いた瞬間にそういうイディオムを頭に浮かべることを想定して、steal your bamboo sleeping mat or another stuff of yours 「あなたのござ、またはそれとは全く別のもの」という感じで使っている可能性もあるのかなぁ、と。
そして、そのイディオムには fish という言葉が使われているので、a kettle of fish と同じイメージの a fish kettle はそういう「サーモンなどを丸ごと調理するための料理器具」なので、そこでまた「魚ネタ」を出して、ロスをからかっている、ということなのかなぁ、と思ったのですね。

もしかすると、a (different) kettle of fish というイディオムはここでは全く関係なく、純粋に「魚用調理器具」の話をしているだけなのかもしれません。
ただ、どの辞書にもそのイディオムが載っていることから、ネイティブにはおなじみのフレーズだと言うことで、多少はそのイディオムの意味も「乗っけて」使っているような気が個人的にはするわけです。

イディオムの意味もかけている、込めているのかどうかは確信は持てませんが、いずれにしろ、「降りかかるかもしれないいかなる危険でも対処できる」みたいに大袈裟に言ったロスに対して、「その危険ってのは、(日本製の)ござを盗まれる、とか、魚の調理器具を盗まれるとか、そういう危険なのかしらねぇ」と言ってみせることで、「日本」「魚」をことさら強調し、「日本産の魚であるウナギ」ネタで、ロスが言う「ウナギ」という概念をここでもまたバカにしている、ということなんだと思いました。

また、仮にそのイディオムは今回のセリフに関係なかったとしても、英和にも英英にも載っている、a different kettle of fish というイディオムをこのタイミングで覚えておくことも、英語学習においては無駄ではない、という気がします(ので、しつこく説明させていただきました…笑)。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 11:27| Comment(6) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月25日

来るとわかっている攻撃から身を守る フレンズ6-17その1

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は6位、「にほんブログ村」は9位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


シーズン6 第17話
The One With Unagi (バレンタインは手作りギフトで)
原題は「ウナギの話」


セントラルパークに、レイチェルとフィービーが帰ってきます。
護身術のクラスを受講してきたところで、これでもう不審者が襲いかかって来ても大丈夫、と自信満々の二人に、
ロス: Well, of course you can defend yourself from an attack you know is coming. That's not enough. Look, I studied kara-tay for a long time. And there's a concept you should really be familiar with. It's what the Japanese call (he holds two fingers up to his temple, and he does this every time he says this word) unagi. (そうだな、もちろん、来るとわかっている攻撃から自分の身を守ることはできるだろうね。(でも)それでは十分じゃない。ほら、僕は空手を長い間習ってただろ。それで、(空手には)知っておくべきある概念があるんだ。それは、日本人が言うところの… [ロスは2本の指を自分のこめかみに当てる、そして、ロスはこの言葉を言うたびに毎回こうする(このしぐさをする)] ウナギだ。)
レイチェル: Isn't that a kind of sushi? (それって、スシの種類じゃないの?)
ロス: No, it's a concept! (違うよ、概念なんだ!)
フィービー: Yeah it is! It is! It's freshwater eel! (そうよ(スシの種類よ)! 淡水魚の eel (ウナギ)だわ。)
ロス: All right, maybe it means that too. (わかったよ、多分、そういう意味もあるだろうけど。)
レイチェル: Ohh! I would kill for a salmon skin roll right now. (ああ! 今すぐ、サーモン・スキン・ロールをものすごく食べたいわ。)

護身術を学んだのでもうバッチリ!みたいに言う二人に、ロスは、of course you can defend yourself from an attack you know is coming と言っています。
an attack you know is coming は「これから来るだろうということがわかっている攻撃」というニュアンスですね。
来るとわかっている攻撃から身を守ることは当然できるけどね、ということで、その後、「それでは十分ではない」と言っていることから、不意の攻撃、思いがけない攻撃にも対処できないと意味がない、とロスが言いたいことがわかります。

ロスは「空手を長い間、習っていた」と言っていますね。
前のエピソード、6-15, 6-16 でも、ロスの空手の話が出てきましたが、その時と同じように、「カラーテイ」と発音しているので、ネットスクリプトも前回と同様に、kara-tay という表記になっています(普通は、karate という綴りになります)。

そして、君が be familiar with すべきコンセプト・概念がある、と言っていますね。
familiar with は「…をよく知っている、熟知している」なので、「よく知っておくべき概念がある」ということになります。
その次のセリフは、ロスのしぐさを表すト書きが長い文章で挿入されているのでわかりにくいですが、セリフそのものは、It's what the Japanese call unagi. となっています。
call は、「call+目的語+補語」の形を取った場合、「(目的語)を(補語)と呼ぶ、称する」という意味になりますね。
このロスのセリフでは、the Japanese call something unagi 「日本人が(…を)ウナギと呼ぶ」の目的語(この例では something に当たる部分)が、what として前に出た形になっており、what the Japanese call unagi は、「日本人がウナギと呼ぶもの」という意味になります。
知っておくべき概念がある、と言っておいて、その概念とは何かというと、「日本人がウナギと呼んでいるもの」だと説明しているのですね。

ウナギ、と言う時に、ト書きの説明にあるように、ロスは人差し指と中指を揃えてこめかみに当て、ちょっとひねってみせています。
そういうしぐさをすることで、何か高尚な概念の言葉っぽく見せようとしている感じですね。

ウナギという言葉を聞いたレイチェルは、それは a kind of sushi じゃないの?と聞き返しています。
アメリカでもすっかりポピュラーになった、スシ(寿司)の1つの種類じゃないの? スシネタじゃないの?ということですね。
「ウナギって、スシネタの名前じゃない」と言われたので、ロスは「違うよ、概念だよ」と必死に否定するのですが、フィービーにまで、「ウナギって、freshwater eel よ!」と言われてしまいます。
freshwater は「淡水の、淡水産の」、eel はまさに「ウナギ」という意味の英単語です。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
eel : BIOLOGY a long thin fish that looks like a snake and can be eaten
つまり、「ヘビのように見える長くて細い魚で、食べられる(食用可能)」。

ちなみに、一昨日の 4/23(月)の日経新聞夕刊の1面に、
「海外産ウナギ 新顔続々」「天然 NYから空輸」
という見出しが出ていました。
養殖用のシラスウナギの不漁により、ウナギの価格が高騰している、というニュースを最近よく耳にしますが、そのために、海外産のウナギを輸入する動きが起こっている、という話題です。
記事の中でも、「週に1度ニューヨークから空輸され、生きたまま樽に入れられた米国産ウナギ」のように言及されています。
ちょうど、今回、「ウナギの話」のエピソードを取り上げる時期に、米国産ウナギの話が新聞記事に出ていたのが、何だかとてもタイムリーだな、と思って嬉しかったので、ちょっと紹介してみました(笑)。

ロスは日本の空手という武術の概念の名前を言う時に、とっさに知っている日本語を口にしたのでしょうが、「それってスシよね、魚よね」とツッコミを入れられてしまい、「まぁ、そういう魚の意味もあるけどさ」と言わざるを得ません。
さらには、ウナギという名前から、スシを思い出したレイチェルが、「サーモン・スキン・ロール」という別のスシの名前を挙げてからかっています。

kill for は「…のためなら何でもする」というニュアンス。
オンライン辞書の、The Free Dictionary では、
kill for something
Sl. to be willing to go to extremes to get something that one really wants or needs. (An exaggeration.)
例) I could kill for a cold beer.

つまり、「スラング。人が本当に欲しい、必要だと思う何かをゲットするために、極端なことをするつもりがあること。誇張表現」。
例文は、「冷たいビールのためなら何でもする、冷たいビールがすっごく欲しい」。

「…のためなら何でもする」なので、「…が、ものすごく欲しい」というニュアンスとしても使われるわけですね。

フレンズ3-21その2 にも、
モニカ: I mean I would kill for this job. (この仕事のためならどんなことでもするわ。)
というセリフが出てきました。

ということで、ロスがウナギの名前を出したので、「ウナギで思い出したけど、私はスシのサーモン・スキン・ロールを、今、超〜食べたい気分!」と言って、引き続きスシネタでからかっている、ということですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 18:00| Comment(3) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月23日

翌朝、友達の君がそばにいた フレンズ6-16その6

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は8位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


少し前の記事、フレンズ6-16その3 で、「もしもの世界」のチャンドラーとモニカの間で「エッチをする、しない」のやり取りがあった後、結局、二人は一晩を共にすることになります。
お互い、相性がいいと思ったようですが(笑)、その後、「また今晩もどう?」と誘ってきたチャンドラーに、モニカは「今晩はロジャーが来るの。もう初体験をチャンドラーと経験済みだから、ロジャーとの初エッチも緊張しないわ」と、ロジャーとのエッチを楽しみにしている様子。
そのしばらく後のシーン。
[Scene: Monica and Phoebe's, Monica is blowing out a candle as Chandler enters.]
モニカとフィービーの部屋。モニカがキャンドルを吹き消している時に、チャンドラーが入ってくる。
チャンドラー: (sticking his head in the door) Okay to come in? ([ドアに頭を突き出して] 入ってもいい?)
モニカ: Yeah, come in, eat, whatever you want. Dr. Roger got beeped again. (ええ、入って、食べて、何でもあなたが好きなものを。ドクター・ロジャー[ロジャー先生]は、またポケベルで呼び出されたわ。)
チャンドラー: Yeah, I know. Guess who beeped him? (あぁ、知ってるよ。彼をポケベルで呼び出したのは誰だと思う?)
モニカ: What? (何ですって?)
チャンドラー: I'm the ruptured spleen. (Laughs.) (俺がその脾臓破裂(の患者)なんだ。 [笑う])
モニカ: Why would you do that? (どうしてそんなことしたりしたの?)
チャンドラー: Because you shouldn't be with him. (Pause.) You should be with me. (だって、君は彼といるべきじゃないから。[少しの間] 君は俺といるべきなんだよ。)
モニカ: Really? (ほんとに?)
チャンドラー: Yeah! When you were talking about Roger, that was killing me. Look, things like last night they don't just happen. Y'know? Or at least not to me. Or with the other two women, in the morning y'know I was just lying there and I couldn't wait to just go hang out with my friends, but with you... I was, y'know, already with a friend. (そうだよ! 君がロジャーのことを話している時、俺は死ぬほど苦しかった。ねぇ、昨日の晩のようなことって、ただ起こったんじゃないんだよ。だろ? もしくは少なくとも俺にはそうじゃなかった。他の2人の女性と一緒だった時は、その朝、俺はただそこに寝転んで、自分の友達と遊びに行きたくてたまらなかった。でも、君との時は、俺は、ほら、すでに友達といたんだよ。)
モニカ: Chandler! ([感動したように] チャンドラー!)

チャンドラーがひょこっと頭を出し、「入ってもいい?」と聞くので、モニカは「どうぞ入って、好きなものを何でも食べて」と言います。
beep は過去のフレンズに何度も出てきましたが、「ポケベルで人を呼び出す」という動詞。
ですから、Dr. Roger got beeped again. は、「ドクター・ロジャーは、またポケベルで呼び出された」という意味になります。
モニカとロジャーは現在、お付き合い中、ということなので、いつもは Roger と呼んでいるのですが、このようにわざわざ Dr. をつけたのは、「お医者様であるロジャー先生」みたいなニュアンスを込めているのでしょう。
医者である彼は忙しく、すぐに病院から呼び出しを受ける、それでいつもデートが中断されるのを残念に思うモニカが、「彼はお医者様だから、また呼び出されちゃった」という感覚で、Dr. をわざと付けた、ということになるでしょう。

「ロジャーのために用意した料理も無駄になっちゃったから、チャンドラーが好きなものを食べてくれていいわ」と説明したわけですが、チャンドラーは驚く様子もなく、「ああ、ロジャーが呼び出されたのは知ってるよ。誰が彼のポケベルを鳴らしたと思う?」と返します。
それを聞いて、観客から、歓声やざわめきが起こっていますね。
直後にチャンドラー自身のセリフからもわかるように、その呼び出しは、本当の病院からのものではなく、それを騙(かた)ったチャンドラーがしたことだった、とわかったからですね。

spleen は「脾臓(ひぞう)」、rupture は「破裂させる、破る、裂く」という動詞なので、ruptured spleen は「破裂させられた脾臓」、すなわち、「脾臓破裂」になります。

「どうして嘘のポケベルでロジャーを呼び出したりしたの?」と尋ねるモニカに、チャンドラーは自分の正直な気持ちとして、「君はロジャーといるべきじゃない。俺といるべきだ」と言います。

When you were talking about Roger, that was killing me. について。
kill は「殺す」ですが、この場合は「(死ぬほどの)ひどい苦痛を与える、苦しめる」という感覚ですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
kill : ANNOYED/SAD [transitive] (informal) to make someone feel extremely unhappy, tired, angy etc.
つまり、「人を非常に不幸にする、疲れさせる、怒らせること」。

LAAD の語義では、extremely unhappy にする、という感覚が、今回のセリフに一番近いと思います。
「君がロジャーのことを話している時、そのことが俺を死ぬほど苦しめていた、俺は不幸のどん底だった」みたいなことですね。

チャンドラーは、「昨日の夜のようなこと」、つまり、「モニカと自分がエッチした夜のこと」は、ただそういうことが起こった、ってだけじゃないんだ、みたいに言っています。
その後、「少なくとも俺にとっては、”ただ起こっただけのこと”じゃない」と言い変えていますね。
何となく流れでそうなっただけのささいな出来事じゃなくて、もっと意味のあることだったんだ、みたいなことです。

チャンドラーは、with the other two women, in the morning と言って、「俺が経験した他の2人の女性と一緒の時の朝には」みたいに話を続けています。
the other two women のところで、モニカが「ん?」みたいな顔をしていますが、それは「俺が過去に経験した女性は3人」と以前は言っていたのに、それがさりげなく(笑)「2人」に減っているからですね。
過去記事、フレンズ6-16その3 では、最初は「4人」と言っていたのに、それを「3人」と訂正した、というやり取りがありました。
今回はそれが「2人」になり…とだんだん減ってきているのに笑ってしまう、ということです。
今は2人となってしまった(笑)、過去の女性とエッチした翌朝の話として、チャンドラーは、「俺はそこ(ベッドの上)にただ横たわって・寝転んで、友達と遊びに行くのが待ちきれなかった」と説明しています。
can't wait to は「…するのを待つことができない」なので「…するのが待ち遠しい、待ちきれない、早く…したい」という意味になるんでしたね。

「でも君とは…」と対比の形を取って、「君と迎えた朝は、僕はすでに(君という)友達と一緒にいたんだ」と言っています。
昔の俺は、女性と寝た翌朝、すぐに友達と遊びに行きたくなったけれど、モニカの場合は、友達と遊びに行きたいって思わなくて済む、だって「ガールフレンド、かつ、友達」であるモニカがすでに俺と一緒にいるんだもん、ということですね。
友達から恋人に発展したカップルとして、こんな風に相手が思ってくれているのは最高!な気がします。
シーズン6の現実の話で、深い絆で結ばれたカップルとなっている二人なので、こういう「もしもの世界」において、こんなセリフが登場しても、それを観客もすんなり受け入れられるのかな、と思います。

正直な気持ちを言ってくれたチャンドラーに感動して、モニカは自分から抱きつき、キスをするのですが、その後にこんなセリフも出てきます。

モニカ: There was just one woman, wasn't there? ((過去に経験したのって)1人の女性だけだったんでしょ?)
チャンドラー: No, there were two. (違うよ、2人いたよ。)
モニカ: Including me? (私も含めて?)
チャンドラー: Oh yeah. (ああ、そうだ。)

「最初の話からどんどん数が減っていって、さっきは「2人」って言ってたけど、本当はたった1人いただけじゃないの?」とモニカは尋ねています。
チャンドラーは、「いや、2人いたよ」と、それを否定していますね。
モニカはさらに、「2人、っていうのは、私も含めて2人ってこと?」と問い返し、ついにはチャンドラーもそれを認めることになります。
結局、「今夜が初めての夜になるの」というモニカの発言にえらく驚いていたチャンドラーでしたが、結局チャンドラーも、過去に経験した女性は1人だけだった、お互い、数はそんなに変わらない似た者同士だった、ということがここでわかるわけですね。
そういうことも含め、何とも微笑ましいシーンだと思いました。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 16:36| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月20日

それを見るたびに思い出して フレンズ6-16その5

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は7位、「にほんブログ村」は11位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


前回からの続きです。
「私は既婚者でありながら、ジョーイと関係を持つためにこの部屋にやってきた…」と自己嫌悪に陥っているレイチェル。
ジョーイは、ドラマに登場した指輪のことを話した後、
ジョーイ: Wow! Uh okay, well uh... (He gets up, opens a drawer, and pulls out the ring.) (わぉ! いいや、それで、その… [ジョーイは立ち上がり、引き出しを開け、指輪を取り出す])
レイチェル: (seeing the ring and gasping) Oh, my God! They let you keep that stuff?! ([その指輪を見て息を呑み] なんてこと! スタッフはそんなものをあなたに持たせてるの?)
ジョーイ: Sure! As long as they don't find out, you can keep whatever you want! And I want you to have it. (もちろん! 彼らが気付かない限りは、欲しいものを何でも持っとけるんだ! それで、俺はそれを君に持ってて欲しい。)
レイチェル: No! No-no-no... (だめよ! だめだめだめ…。)
ジョーイ: Yes! Yes!! And every time you look at it, I want you to remember that you are a good person. Okay, now, you had the chance to cheat, and with me. But you didn't. And that's what this ring stands for. (いいんだよ! いいんだ! そして君がそれを見るたびに、君に思い出して欲しいんだ。君はいい人間だってことを。いいか、ほら、君には浮気をするチャンスがあった、それも俺とだぜ。でも君は(浮気)しなかった。そしてそのことを、この指輪が象徴してるんだ。)
レイチェル: But I thought that ring stood for Capri's undying love for her brother. (でもその指輪はカプリの、兄への不滅の愛を象徴するものだと思ってたけど。)
ジョーイ: Look, you want the ring or not?! (なぁ、その指輪を欲しいの、それとも欲しくないの?)
レイチェル: Yeah! (欲しいわ!)

指輪の話をした後、ジョーイは引き出しからその指輪を出してきます。
They let you keep that stuff?! の they は、番組制作者、スタッフを指すでしょう。
本来の管理者である彼らが、あなたにそれを keep させている、つまり「あなたにそれを持たせている」の?と驚いた顔で尋ねていますね。
keep は「(ものを)(ずっと)持っている、持っておく」という意味ですね。
「君がこれを持っとけよ」と何かを手渡す時に、Keep it. と言いますし、「おつりは取っといて」とチップ代わりに渡す時には、Keep the change. と言いますよね。

ジョーイは Sure! 「そうさ!」と言いながら、「彼らが気付かない限りは、なんでも好きなものを持っておける・取っておけるんだ」と言っています。
そのセリフから、実際には、「スタッフがジョーイにその指輪を持たせている(持つことを許している)」のではなくて、「ジョーイがこっそり黙って指輪を持ち去って、今のところ誰も気付いてないだけ」なのだということがわかります。
as long as は「…である限りは、…であるならば」ですから、後に否定文が続けば「…しない限りは、…でないならば」ということになりますね。
you can keep whatever you want の you は、これまでのフレンズに何度も出てきた、「一般の人を表し、回り回って自分をも示す you 」です。
「スタッフに知られることがなければ、君も、誰でも、もちろん俺も、好きなものを取っておくことができる」という感覚になります。
I can keep whatever I want だと自分の場合だけを言っている感じに聞こえますが、一般の人を表す you を使うことで、相手に共感を持って聞いてもらうことができる、という効果があるわけです。

ジョーイは、I want you to have it. と言って指輪を手渡そうとします。
つまり、I want you to keep it. ということですね。
every time you look at it, I want you to remember that... は「君がそれを見るたびに、…だということを君に思い出してほしい」。
恋人同士の会話でも使えそうな便利なフレーズだと思います。

You had the chance to cheat, and with me. But you didn't. というセリフが面白いですね。
cheat はここでは「浮気する」という意味で、「君は浮気するチャンスがあった、それも俺と。でも君は(浮気を)しなかった」と言っていることになります。
「浮気するチャンスや可能性もあったのに、君はそれをこらえた、だから君はひどい人間なんかじゃない、いい人間なんだよ」と言っているわけですが、and with me には「浮気のチャンスがあった、それも”この俺様”との浮気だぜ」みたいなニュアンスが感じられますよね。
「有名俳優の俺、こんなにイイ男の俺との浮気のチャンスがあったのに誘惑に負けなかった君は、a good person なんだよ」と言っているのが、プレイボーイのジョーイらしいセリフで笑ってしまいました。

stand for は「…を表す、…を象徴する」。
that's what this ring stands for の that は、その前にジョーイが言った内容「君は俺との浮気のチャンスがあったのに浮気しなかった」ことを表していて、「それが、この指輪が象徴することだ」という意味になります。
この指輪が、「君が俺と浮気しなかったこと、君はいい人間だってこと」を象徴してるんだよ、ということですね。
ジョーイにしては、なかなかシャレたことを言っているのですが(笑)、番組のファンであるレイチェルは、「でもその指輪は、カプリの兄への不滅の愛を象徴するものだと思ってた」と言います。
undying は前回の記事に出てきた dying に否定の接頭辞 un- がついたもので、「不死の、不滅の、永遠の」という意味になります。
ですから、undying love は「死なない愛、不滅の愛、永遠の愛」ということですね。
カプリが自分の兄に誓った永遠の愛、指輪はそれを象徴してたんじゃなかったっけ?と、番組のファンであるレイチェルは、ストーリーを思い出しながら言ったわけです。
ジョーイは「カプリが俺にその指輪を渡した」と言っていましたので、恐らく、カプリは(ジョーイ演じる)兄のドクター・ラモレーに「あなたへの永遠の愛を誓うわ」と言いながら死んでいった…というようなストーリーであっただろうことも想像できます。
いかにもソープオペラにありそうな設定で、クスっと笑ってしまえる感じですね。

ジョーイとしては、落ち込むレイチェルを励まそうと、「これを見て自分が浮気しなかったことを思い出してくれ」と言いながら指輪を渡そうとしているのに、レイチェルが「でもこれは、カプリの愛の証でしょ?」などと、いかにもファン的なツッコミを入れてくるので、いらいらしたように、You want the ring or not?! と問うています。
「で、その指輪をいるのかいらないのか? ごちゃごちゃ言ってないで受け取ったらどうだ」という感じで、レイチェルも慌てて受け取ることにします。
この一連のシーンでは、ソープオペラの人気俳優っぽい言動のジョーイと、昼メロファンの典型みたいな主婦レイチェルという、「もしもの世界では、ほんとにこうだったかも」と思えるようなやり取りが、ファンとしてとても楽しいと思いました。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 16:34| Comment(6) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月18日

彼女が瀕死の状態の時 フレンズ6-16その4

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は9位、「にほんブログ村」は11位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


「もしもの世界」ではバリーと結婚して主婦になっているレイチェル。
俳優のジョーイのファンであるレイチェルは、ジョーイのアパートに招かれ、お酒を飲みながらいい雰囲気になるのですが、キスした後、飲み過ぎで吐き気を催してしまいます。
翌朝、ジョーイの部屋で目覚めたレイチェルは、昨晩ジョーイとは寝なかったことを知るのですが、自己嫌悪に陥っています。
レイチェル: God, I'm just a horrible person. (なんてこと、私はひどい人間だわ。)
ジョーイ: Wh-why? (どうして?)
レイチェル: Because I'm married. That's right, I am a married woman! And I came to a TV star's apartment to have an affair! Uck! (だって私は結婚してるのよ。そうよ、私は既婚者なのよ! そして(既婚者でありながら)私は関係を持つためにテレビスターのアパートメントに来た! あー!)
ジョーイ: That's ridiculous! I'm not a "star." Just a regular famous actor. (そんなのばかげてるよ! 俺は”スター”じゃない。普通の有名な俳優ってだけさ。)
レイチェル: Yeah and I'm a horrible, horrible person. (そうね、そして私はひどい、ひどい人間よ。)
ジョーイ: Rachel, would you stop saying that?! Hey-hey, look. Remember on the show when-when Capri was dying? And she gave me-- (レイチェル、そんなこと言うのやめてくれよ。ねぇ、ほら。番組でカプリが死にそうになっていた時のこと覚えてる? そして彼女は俺にくれたんだ…)
レイチェル: The ring from the cave, yeah. (あの、洞窟の[洞窟で見つけた]指輪ね、ええ。)

レイチェルは自分のことを、a horrible person だと言っています。
前回と前々回の記事、フレンズ6-16その2、その3 でも、horrible は「ひどい」という意味で使われていました。
レイチェルは「私は結婚してる、私は既婚者(既婚女性)なのよ」と言った後、And I came to a TV star's apartment to have an affair! と言います。
And は前の「自分は既婚者である」ということを受けて、「そして私は既婚者でありながら」というニュアンスが感じられる気がします。
to have an affair は「性的関係を持つために」という目的を表します。
「私は既婚者なのにエッチするためにテレビスターのアパートにやってきた」ということを悔いて自己嫌悪に陥っているわけですね。
その発言を聞いたジョーイは、「そんなのばかげてるよ」と言って、「俺は a star じゃなくて、a regular famous actor なだけだ」と言っています。
star を「スターーァ」と大げさに発音しながら、ジョーイは両手の指をチョキにしてちょっと曲げていますね。
このしぐさは、これまでのフレンズにも何度も登場しましたが、" "= double quotation marks (クオーテーションマーク、引用符)を表しています。
まさに言葉を引用符やかぎかっこでくくったようなニュアンスで、「いわゆる…ってやつ」みたいな感覚になります。
このジョーイのセリフも、「レイチェルは俺のことをテレビスターだと言うけど、俺は世間一般で言われてるような「スター」なんてもんじゃない」と言っていることになるでしょう。
それでセリフが終わっていれば、ジョーイなりに謙遜したんだなぁ…ということになるのですが、その後にもセリフは続いていて、Just a regular famous actor. だと言っています。
Just a regular actor. なら「普通の俳優なだけだ、ただの普通の俳優だ」ですが、そこに famous が挟まれているのが面白いですね。
「俺はスターなんかじゃないよ」とか言いながら、「有名な俳優だ」とは言っているわけで、最初は謙遜しているようで、「有名だということは自分で認めてるんかいっ」とツッコミたくなるところです。
(まぁ、この「もしもの世界」では、レイチェルがジョーイを見た時、大喜びしていたわけですから、確かに famous と言ってもいいわけですが…)
謙遜のようで謙遜でないセリフがジョーイらしい、ということですね。

「俺はただの普通の有名な俳優さ」と言うジョーイに、レイチェルは続けて「そして私はひどい、ひどい人間よ」と言います。
「そう、あなたは俳優、そして私は最低の人間」と対比することで、自分のしたことへの嫌悪をより強めている感じですね。
ネガティブなことばかり言うので、ジョーイは「そんなこと言うのはやめろよ」と言い、「覚えてる?」と言いながら、ドラマのシーンを思い出させようとしています。

Capri was dying について。
dying は、動詞 die 「死ぬ」の -ing 形ですね。
die と dying は見たところ、全く別の単語に見えてしまいそうにも思うので、-ing 形を作るのに注意したい単語の一つと言えるでしょう。
そして、be dying は「死にかかっている、瀕死の状態である」という感覚になります。
be doing という現在進行形は、まずは最初に「…している(ところである)」という日本語訳で習いますが、この場合は、die という行為が進行中である、die する状態に向かっている、という感覚になるでしょう。
コナン・ドイル原作の「シャーロック・ホームズ」シリーズに、「瀕死の探偵」というタイトルのものがありますが、この原題は、The Dying Detective (The Adventure of the Dying Detective) です。
このように形容詞として名詞の前につけると、dying は「瀕死の」という意味になるわけですね。
a dying swan なら「瀕死の白鳥」になります。

「番組(ジョーイが出演している Days of Our Lives)で、カプリが死にそうになって、俺に渡そうとしたのを覚えてる…?」と言いかけると、レイチェルはすかさず、"The ring from the cave, yeah." と答えます。
ジョーイが Wow! と驚いているのは、エピソードの内容を事細かに覚えているファンのレイチェルに驚いているわけですね。
「ああ、あの指輪ね!」と瞬時に答えてしまえるところに、主婦レイチェルがソープオペラ(お昼のメロドラマ)にどっぷりハマっていることがわかるということです。
the ring from the cave を訳すと「洞窟からの指輪」ですから、おそらく「洞窟で見つけた指輪」みたいなものなのでしょう。
なぜに洞窟?と思いたくもなりますが、ちょっとリアルとはかけ離れた感じの内容が、ソープオペラっぽさを醸し出しているのかな、とも思います。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 16:04| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月16日

比較対象がないからわからない フレンズ6-16その3

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は9位、「にほんブログ村」は11位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


[Scene: Monica and Phoebe's, continued from earlier. Monica and Chandler are still discussing the previous question.]
モニカとフィービーの部屋、少し前のシーンからの続き。モニカとチャンドラーはまだ先ほどの問題(自分たち二人がエッチするかしないか)について議論中。
チャンドラー: We can't do this. (私たち、こんなことできないわ。)
モニカ: No! (They both laugh.) Oyster? ((そうよ)できないわ! [二人とも笑う] オイスター(いる)?)
チャンドラー: Yeah! (Takes it.) If-if-if we did do this, there would be a lot of pressure on me, y'know? Because you've been waiting a very long time and I wouldn't want to disappoint you. (ああ! [オイスターを取る] もし、もし、もし、俺たちがこんなことをするとしたら、俺にものすごいプレッシャーがかかるだろうね。だって君はものすごく長い時間待ってたし、俺は君を失望させたくないからね。)
モニカ: Yeah but see I have nothing to compare it to. So even if you're horrible, how would I know? (ええ、でもほら、私には比較の対象になるものがないから。だからたとえあなたがひどかったとしても、どうやってそれがわかるっていうの?)
チャンドラー: I do like that. (それっていいねえ。)
モニカ: It's harder for me! I have those four other women to compete with! (私にとっての方がもっと大変よ! 私には争うべき、そういう他の4人の女性がいるんだもの!)
チャンドラー: Well, if it helps, there were only three. So it would just be for tonight, right? (うーんと、もし気が楽になるのなら、(他の女性っていうのは)3人いただけなんだ。それで、今夜だけだよね?)
モニカ: Absolutely! It would just be one friend (Points at Chandler) helping out another friend. (Points at herself.) (もちろん! ただ、一人の友達が [チャンドラーを指差す] もう一人の友達[モニカ自身を指差す]を助けるってだけのことよ。 )
チャンドラー: Stop it! We're not doing this! Let's do it! (やめろよ! 俺たちこんなことしないぞ! よし、やろう!)
モニカ: Noo!! Okay!! (だめよ! オッケー!)

「私とエッチしたい?」「いいよ」「冗談で言ったのよ」「俺もだよ」という前回のやり取りの後、二人はまだ「エッチするかしないか」という問題について引き続き話し合っています。
We can't do this. に対するモニカの、No! は、No, we can't (do this, of course). みたいな感覚ですね。
チャンドラーの言ったことを「いいえ違うわ」と否定するノーではなく、チャンドラーの否定文に同意する感覚になります。
モニカが「オイスターでも食べる?」と食べ物をすすめてみたりしているのも、きまずい空気を変えたいため、という感じですね。
(2017.6.13 追記)
このオイスターについて、コメント欄にて「モニカがチャンドラーを誘っている」というご意見を頂戴しました。
ブログ記事では省略してしまったのですが、このエピソードの最初にオイスターのことを話すシーンもありましたので、「オイスターをすすめることで、モニカがチャンドラーを誘っている」ことになります。
下のコメント欄に追加説明がありますので、詳しくはそちらをご覧下さい。
(追記はここまで)

お互いに「できないよね」と言いながらも、その話題をやめないところに二人の気持ちがすでに出ているわけですが(笑)、チャンドラーは、if we did... there would be... という仮定法を使って、「もし…したら…だろう」と言っています。
「友達同士なのにエッチなんかできない」という大前提の元で話しているので、「二人がエッチすることは、現実的にはあり得ない」という感覚から、if we did という「仮定法過去」が使われているのですね。
「もし…したら、〜だろうね」という、あり得る軽い仮定なら、if we do... there will be... になるでしょうが、ここで仮定法過去を使っていることで、チャンドラーは「そういうことが起こり得るとは思ってないけど、もし仮にそういうことになったと仮定すると」と、実現の可能性がかなり低いことを前提に話している感じが出るわけです。

there would be a lot of pressure on me を直訳すると、「たくさんのプレッシャーが俺の上にあるだろう」になるでしょうか。
つまり、「ものすごいプレッシャーが俺にのしかかる」みたいなことですね。
その理由として、「君はものすごく長い間、初体験を待っていたんだし、俺は君を失望させたくないから」と言っています。
理想の人を長い間待っていた、その期待を裏切ることになるのは避けたい、ということですね。

モニカの気持ちを気遣うチャンドラーの言葉に対して、モニカは「そんなことにはならない」ということを説明しています。
I have nothing to compare it to. は「それを比較する(対象となる)ものが私にはない」。
compare A to B は「AをBと比較する」。
上のセリフは、compare it to B の B に当たる部分が前に出た形で、it (チャンドラーとのエッチ)と比較すべきものがない(nothing)と言っていることになります。
to の後ろに付くべき部分が前に移動したので、to は文の最後に残ります。
What are you talking about? の about などと同様に、こういう文尾に残る前置詞は、ノンネイティブは忘れがちになることが多いので注意したいところです。

モニカは「私は未経験だから、比較する対象がない。だからもしあなたがひどかったとしても、どうやって(あなたがひどいってことが)わかるっていうの?」みたいに言っています。
これが初体験になるから、それがいいものか悪いものかわからない、ということですね。

I do like that. の do は強調の do で、つまり、I like that. 「それっていいよね、その意見・考えは好きだ・気に入った」をさらに強調した形になります。
チャンドラー自身、あまりモテないキャラで、そういうことには自信がない、だから「君を失望させたくない」と自ら言っているわけですが、「比較対象がいないから、良い悪いがわからないわよ、私なら」みたいなモニカの意見を「それって(俺にとっても)すごくいい、比較されないで済むんなら」と喜んでいる感覚です。

It's harder for me! の比較級 harder は「より大変・困難・難しい」という感じ。
さきほどは、I have nothing to... でしたが、今度は、I have those four other women to... という形になっていますね。
前の文は「…すべきものがない」だったのが、今度は「…すべきものが他に4人もいる」という感覚になります。
compete with は「…と張り合う、競争する」。
compete の名詞形は competition 「競争」「試合、コンペ」「競争相手」ですね。
「私には競争すべき・張り合うべき、そういう他の4人の女性がいる」と言っているわけですが、これは少し前にチャンドラーが、過去の経験を聞かれて、Four different women! 「4人の違う女性(とした)!」と言ったことを踏まえて、「その、あなたが言っていた別の4人の女性」と表現しているわけですね。
私は比較対象がない、逆にあなたには比較対象が4人もいるわけだから、プレッシャーを感じるとしたら私の方よ、と言っていることになります。

if it helps の help は「助けになる、役に立つ」という自動詞なので、it if helps は「もし何かの役に立つのなら、何かの助けになるとしたら」というニュアンス。
そう言って、「(4人じゃなくて)(過去にいたのは)3人だけだったんだ」と言います。
「4人じゃなくて、3人に減ったら、ちょっとは気が楽になる?」みたいなことですね。

「今夜だけだよね?」と確認するチャンドラーに、モニカも「一人の友達がもう一人の友達を助けるってだけのことよ」と言います。
ちなみに、one friend helping out another friend は動名詞で、one friend が helping という動名詞の意味上の主語になります。
フレンズでは何度も登場していますが、このように口語では、動名詞の主語は所有格(one friend's)ではなくて、目的格(one friend)になることが多いですね。
ですから、直訳すると、「それはただ、”一人の友達がもう一人の友達を助けること”になるだけである」という感じになるでしょう。

その後の、チャンドラーとモニカのセリフは、どちらも同じパターンになっています。
ひとまずは「こんなことできない」と否定しておいて、すぐさま「やろう、オッケー」と正反対のことを瞬時に言う、という構成になっています。
一応、口では「やめよう」と言っておいて、その直後、特に何の葛藤も見せずにあっさり(笑)「よしやろう」と言うのに笑える、ということですね。

上の会話の流れをずっと見ていると、「だめだよな、無理だよな」と口では言いながらも、お互いに「でもこういう風に考えたら問題ないんじゃない?」みたいに、二人で前向きな解決策を考えている(笑)様子がよくわかりますよね。
「何だかんだ言いながら、する方向に話を持って行ってるじゃん」みたいな二人の様子を、英語のセリフから感じられるようになれば「いい感じ」かなと思います。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 16:17| Comment(2) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月12日

die+補語「〜として・の状態で死ぬ」 フレンズ6-16その2

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は9位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


前回の続きです。
今夜、人生初めてのエッチをするはずだった、と言うモニカ。
驚くチャンドラーに、今日までエッチをしなかった理由をモニカは説明しています。
モニカ: I was just waiting for the perfect guy. (私はただ、理想の(完璧な)男性を待っていただけよ。)
チャンドラー: Well good, good for you. You really think that Roger is the perfect guy? (そうか、良かったね。モニカは本当にロジャーが理想の男性だと思うのか?)
モニカ: No. He's not a horrible guy. (いいえ、(でも)彼はひどい男じゃないもの。)
チャンドラー: Hey, that's what I tell girls about me. (ほら、それって俺が自分について女の子に言ってることだよ[俺も自分のことを女の子にそう言ってる]。)
モニカ: Chandler, I'm gonna die a virgin! (チャンドラー、私はバージンのまま死んでいくんだわ!)
チャンドラー: No, you are not! You are sweet and wonderful and this is gonna happen for you. (違うよ、そんなことないよ! 君は優しくて素敵なんだから、こういうことが君にも起こるよ。)
モニカ: Oh, really? When? Do you wanna do it with me? (あら、ほんと? いつ? あなた、私と(エッチ)したい?)
チャンドラー: Okay. (They both realize what he just said.) (いいよ。 [チャンドラーが言ったこと(の意味)に、二人は気付く]
モニカ: I was kidding. (私は冗談で言ったのよ。)
チャンドラー: So was I. (俺もだよ。)

the perfect guy は「完璧な男性」なので、「理想の男性」ということですね。
とすると、ロジャーがその「理想の男性」なわけ?とチャンドラーは尋ねています。
本当なら、Yes!! と答えたいところでしょうが、やはりモニカにとってもロジャーはそれほど魅力的な男性ではなかったらしく(笑)、はっきり、No. と否定した後、「でも彼は、a horrible guy ではないもの」と言っています。
horrible は「ひどい、ぞっとするほどいやな」というニュアンス。
名詞 horror 「恐怖、嫌悪、ぞっとするもの」から来た形容詞であることを考えると、その「ぞっとする感」は想像できますね。
ロジャーは理想の男性ではないけど、「ぞっとするようなひどい男」ではないから、毛嫌いする理由もないの、みたいな、消極的選択だったことがわかります。

次のチャンドラーのセリフ、Hey, that's what I tell girls about me. について。
that は、その直前にモニカが言った、(He's) not a horrible guy. を指すでしょう。
what I tell girls about me を直訳すると、「俺について、俺が女の子に言うこと」になるでしょうか。
つまり、「ひどい男じゃない」という発言を受けて、「あぁ、俺も自分のことを女の子に言う時に、「俺はひどい男じゃないぞ」と言ってるよ」と言っていることになると思います。
今モニカが言った言葉は、俺が自分のことを女の子に語る時に言っているフレーズとおんなじだぁ〜、と言っている感覚になるでしょう。
「あ、それ、俺のキャッチフレーズ(と同じだ)!」みたいな感覚にも繋がるようにも思います。

チャンドラーが自虐的なジョークを言っても、モニカの嘆きは収まる様子がなく、I'm gonna die a virgin! と叫んでいます。
die a virgin は「バージン・処女(のまま・の状態)で死ぬ」。
このように、die という動詞(自動詞)は、後ろに補語を取って、「(補語)の状態で死ぬ」という形を取ることができます。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、そのような補語の例として、以下のものが出ています。

die young/happy/poor etc.
例) Franklin died young, at only 32.

つまり、「若死にする(若くして死ぬ)、幸せに死ぬ、貧しく死ぬ」。
例文は、「フランクリンは若くして死んだ、わずか32歳で」。

die a hero/martyr/pauper etc.
例) Windrich died a hero in World War II.

つまり、「英雄として死ぬ、殉教者として死ぬ、貧困者として(貧乏なまま)死ぬ」。
例文は、「ウィンドリッチは、第二次世界大戦で英雄として死んだ」。

die young のように、補語に形容詞が来る場合と、die a hero のように補語に名詞が来る場合がある、ということですね。
そして、今回のモニカのセリフは、die a virgin と名詞が補語になっているパターンだということです。
「英雄として死ぬ」を英訳しようとする時に、日本人の感覚だと何となく、die 'as' a hero のように、as を入れたくなってしまう気がするのですが(私だけ?)、そういう前置詞は不要で、die の後ろに直接、死ぬ時の状態を補語として置けば、それで完璧な形になる、というところが、個人的には面白いなと思います。

「私は誰ともエッチしないまま、死んでいくのね!」みたいに嘆くモニカを、チャンドラーは必死に慰めています。
「こういうことが君にも起こる」というのは、将来的には、誰かと恋愛して、そういう関係を結ぶようになる、という意味ですね。
せっかく慰めてくれているのに、モニカは「あら、そう。いつか、っていつよ!?」みたいに挑戦的な態度を取っています。
「他人事だと思って、無責任なこと言わないでよ」とでも言いたげに、「(じゃあ)あなたは私とエッチしたいと思ってる?」と、流れと勢いでそういう質問をチャンドラーにぶつけてしまうのですが、チャンドラーは反射的に、それもすごく軽い感じで、Okay. と答えます。
その返事にモニカは驚き、チャンドラーの方もしばらく経ってから、自分自身の発言に驚いているのが面白いですね。
現実の世界ではカップルになっている二人が、「もしもの世界」でもそんな風に「いい感じ」になりかけているので、観客からは軽い拍手と歓声も起こっています。
チャンドラーの何気ない発言に、凍りついたようになっている二人ですが、モニカは何とか冷静さを装い、I was kidding. 「私は冗談を言った、冗談で言ったのよ」と言っています。
So was I. は、I was kidding too. ということで、「俺の方がオッケーと言ったのも、もちろん冗談だよ」ということです。
お互いに言ってはいけないことを言ってしまった時のフォローとして、"I was kidding." "So was I." (「冗談よ」「俺もだよ」)と言ってアハハと笑ってごまかす、というのは、よくあるパターンだと言えるでしょう。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 16:32| Comment(4) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月10日

way more times フレンズ6-16その1

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は8位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


シーズン6 第16話
The One That Could Have Been Part 2 (空想世界でつかまえて Part 2)
原題は「こうだったこともありえた話 パート2」


前回のエピソードに続き、今回も「もしもの世界」でのお話です。
「もしもの世界」では激太り状態のモニカ。
モニカは、今付き合っている彼氏のロジャー(職業は医者)にごちそうを作り、セクシーなことを言って誘おうとするのですが、病院から呼び出しがあり、ごちそうも食べずにロジャーは帰ってしまいました。
その残ったディナーを、モニカがチャンドラーと一緒に食べているところ。
彼氏ロジャーのことを茶化すチャンドラーに、「やめてよ、そんなの面白くないわ」と言った後、
モニカ: I'm sorry, okay? It just... tonight was supposed to be y'know, it was supposed to be a big deal. (ごめんなさい。ただ…今夜は、ほら、大切なものになるはずだったから。)
チャンドラー: What was tonight? (今夜は何だったの?)
モニカ: You don't want to know what tonight was. (今夜が何だったかなんてあなたは知らない方がいいわ。)
Chandler: Okay. (Pause.) What was tonight? (わかった。 [間があって] 今夜は何だったの?)
モニカ: Well, tonight was, was going to be my first time. (うーんと、今夜は、私の初めて(の夜)になる予定だったの。)
チャンドラー: With Roger? (Monica shyly looks away.) Not just with Roger?! (Monica shrugs.) Oh, my God! (ロジャーとの? [モニカは恥ずかしそうに視線をそらす] ロジャーとだけじゃなくて? [モニカは肩をすくめる] なんてこった!)
モニカ: All right, relax, Mr. I've-Had-Sex-Four-Times! (ねえ、大騒ぎしないでよ。「俺は4回エッチした」さん!)
チャンドラー: Four different women! I've had sex way more times! (4人の違う女性とだ! 俺はもっとずっとたくさんの回数エッチしたぞ!)
モニカ: How many? (何回?)
チャンドラー: Nine. (9回。)

モニカは、 it (tonight) was supposed to be a big deal. と説明しています。
be supposed to は「…することになっている、…するはずである」で、フレンズ頻出フレーズですね。
今回は過去形の was supposed to be の形なので、「…であるはずだった」という感覚になります。
a big deal は「大ごと、一大事、大事なこと、重大なこと」ですから、「(予定では)今夜は、大切な大事な重大なことになるはずだった、重大なものとなるはずだった(のに、実際にはそうならなかった)」というニュアンスになります。

a big deal になるはずだったのに…とだけ説明するモニカに、チャンドラーは、その内容を詳しく聞こうとして、What was tonight? 「今夜が何だったわけ?」と質問します。

モニカは、You don't want to know を使って、「あなたは今夜が何かなんて知りたくないわよ、知りたいとは思わないわ」みたいに言っています。
この You don't want to... は「あなたは…したくない」と表現していることになりますが、暗に「あなたには教えない、教えたくない」と言っている感覚になるでしょう。
「そんなことあなたには興味がないでしょ、きっと」みたいに言って、「それ以上は聞かないで」と答えを拒んでいるニュアンスになると思います。

フレンズによく出てくるのは、You want to... のパターンで、これも「あなたは…したいでしょ」というよりも、「あなたは…すべきだ」というニュアンスですね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
want : SHOULD
ought or should
you (may/might) want to do something
You might want to install antivirus software.

つまり、「…すべき」という意味で、例文は「君はアンチウイルスのソフトウェアをインストールすべきだ」。

you want to が「君は…すべきである」という意味であるならば、今回の you don't want to は「君はすべきではない」という意味になる、と考えられるでしょう。
「どうせあなたはそんなこと知りたくないわよ」と「相手の意向を話者が一方的に決めつけるような感覚」が、「あなたは…を知るべきじゃない」という感覚に繋がるわけでしょうね。

You don't want to know... つまり、You shouldn't know と言われたので、いったんは、Okay. 「わかった」と言って引き下がるのですが、しばらくの沈黙の後、また、What was tonight? と尋ねてくるチャンドラーも面白いです。
「今夜は重大なものになる予定だったの」とまで言われて、その後の説明がなしでは、確かにチャンドラーでなくても追及したくなるところではあります。
モニカ自身も、そのことを追及して欲しいような、でもそれを言うのは恥ずかしいような、そういう複雑な気持ちから、断片的な情報を小出しにしている、という感じもしますね。

2度も聞かれたので、覚悟を決めたらしいモニカは、 tonight was going to be my first time と説明しています。
「今夜は私の初めて(の時)[1回目、初回]になる予定だった」ということですね。
「今夜が初めて、初めての夜」となると、日本人でも「初めてのエッチ」を指すことは想像できる気がします。
モニカの発言に対して、「ロジャーと初めての夜になるはずだったの?」と聞き返したチャンドラーですが、モニカは恥ずかしそうに視線をそらしています。
それですべてを悟ったチャンドラーは、Not just with Roger? と驚いた顔で再度聞き返します。
「ロジャーと初めて、ってだけじゃないのか?」みたいな感じで、「ロジャーとだけじゃなくて、人生初めてってこと?」と問い返していることになります。

驚くチャンドラーに、モニカも負けじと、「(そんなに驚いてみせてるけど)落ち着いてよ。”ミスター・俺は4回エッチした”さん!」と返しています。
かつて、何かの話の流れで、I've had sex four times. とチャンドラーが言ったことがあったのでしょう、それを持ち出して、「私が未経験なのを驚いたように言うけど、あなただって4回だけじゃない!」みたいに言い返しているのですね。
それを聞いたチャンドラーは、いやそうな顔をして、「(回数が4回なんじゃなくて)、4人の違う女性とエッチした、って言ったんだ!」と言います。
I've had sex way more times! の way は「道、方法」の名詞 way ではなく、副詞の way です。
この副詞の way は、前置詞や他の副詞を強める働きがあり、「ずっと、うんと、はるかに」という意味になります。
フレンズでは、way too 「あまりに…すぎる」という形で出てくることが多いですが、今回は way more で「ずっともっとたくさん」というニュアンスになります。

LAAD では、
way [adverb] (informal) : by a large degree

LAAD では、その副詞 way を使ったフレーズの例として、way above/below/over etc. や、way too much/long/early etc. などの例が挙げられていますが、今回と同様に比較級が続いた、以下の形も挙がっています。

way heavier/smarter/bigger etc.
例) Tickets were way more expensive than I thought.

例文の意味は、「チケットは私が思っていたよりも、もっとずっと高かった」。
想像をはるかに超えた、想定外の高額だった、みたいな感じですね。

ちなみに、エッチ体験・経験を語っているわけなので、やはり時制は現在完了形の「経験」が使われているところも(当然と言えば当然ですが)意識しておきたいところです。
way more times と強調の way までつけて、「4回とは比べものにならないほど、よりもっとたくさんの回数」みたいに言ったので、モニカは「(具体的には)何回?」と尋ねます。
それに対して、Nine. と答えるチャンドラーに笑ってしまいますね。
それで、'way' more times と言えるのかぁ?とツッコミを入れたいところです。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 16:45| Comment(3) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月06日

ブレイク中だったなら良かったのに フレンズ6-15その6

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は3位、「にほんブログ村」は9位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


「もしもの世界」では、ジョーイは Days of Our Lives のドクター・ラモレーを演じ続けているという設定になっています。
そして、バリーと結婚しているレイチェルは、そのソープオペラの人気俳優ジョーイの大ファンで、ジョーイがモニカの友人と知って、撮影セットを案内してもらったりするのですが…。
[Scene: Central Perk, Monica is there as Rachel enters.]
セントラルパーク、モニカがそこにいて、レイチェルが入ってくる。
レイチェル: Oh Mon, listen, I have to ask! Okay, Joey Tribbiani invited me back to his apartment. Now does he do this with a lot of girls? (あぁ、モニカ、聞いて、質問があるの! えーっと、ジョーイ・トリビアーニが彼のアパートに私を誘ったのよ。それで彼は他のたくさんの女の子とこういうことをするの?)
モニカ: Yeah, a lot. A lot, a lot! (ええ、たくさん(の女の子)とね、たくさん、たくさんよ!)
レイチェル: Ohh! And I'm one of them!! Wow! Oh, I just cannot believe this! I mean, Joey Tribbiani! (まぁー! それで私はそのうちの一人なのね! まあ! ただこんなこと信じられないわ! だって、ジョーイ・トリビアーニよ!)
モニカ: Well, y'know it's none of my business, but aren't you married? (うーんと、ほら、私には関係ないことだけど、でも、あなたは結婚してるんじゃないの?)
レイチェル: Yeah. Oh, I wish we could just not be married for a little bit! Y'know, I just wish we could be, like, on a break! (そうね。あぁ、私と夫とが、ほんのしばらくの間、結婚してないってことが可能ならいいのに! ほら、私たちが、ほら、ブレイク中だったらいいのに、って。)

レイチェルは「ジョーイにアパートに誘われた」ことをモニカに告げて、Now does he do this with a lot of girls? と尋ねています。
does he do...? という「現在形」は、これまで何度も出てきた「習慣・習性」を表す現在形ですね。
「彼は日常的に・習慣的に、たくさんの女の子とこういうことをする?[自分のアパートに誘うことをする?]」というニュアンスになります。
彼ってたくさんの女性を、自分のアパートに誘ったりするタイプの人?みたいな感じですね。

モニカは「そうよー、ジョーイはプレイボーイだから、たっくさんの女の子とそういうことをしてるわよー」という感じで、a lot を繰り返しています。
あなただけを誘ってるんじゃなくて、ありとあらゆる女の子を誘ってるんだから、気を付けた方がいいわ、という友人としての警告ですね。

そのモニカの答えを聞いて、レイチェルは、Ohh! と驚いた声を出していますが、それを聞くと「まぁ、私だけじゃなく、他にも女の子をいっぱい誘ってるなんてショック…」とでも続くのかと思いきや、And I'm one of them! 「そして、私はその(アパートに誘われた)女の子たちの一人なのね!」と喜んでいる様子。
意外な反応にモニカが驚いた顔をしているのも面白いですね。

Oh, I just cannot believe this! I mean, Joey Tribbiani! は、「まぁ、こんなこと信じられないわ。だって、あの(有名なソープオペラ俳優の)ジョーイ・トリビアーニなのよ!」という感覚。
私はあの有名な彼に誘われた女の子のうちの一人なんだわ!と感激しているセリフです。

あのジョーイに誘われちゃった!と大喜びしている主婦のレイチェルに、モニカは友人として苦言を呈しています。
none of one's business は「…の知ったことではない」ですね。
business は「関係・干渉する権利・筋合い」で、(That's) none of your business! は「それは君の知ったことではない、君には関係ない!」という決まり文句ですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
your/somebody's business : (spoken) private information that concerns only a particular person and no one else
例) My personal life is none of your business.


つまり、「ある特定の人にのみ関係し、他の人には何も関係がない個人的な情報」。
例文は、「私の私生活は、あなたには関係ないことだ」。

今回のセリフでは my が使われていますので、「私が干渉すべき権利・筋合いはないけれど、私には関係ないことだけど」という意味になります。
「他人の私がごちゃごちゃ言うことじゃないってわかってるけど」という前振りで、ちょっと個人的な問題に首を突っ込むようで悪いけど、ちょっとプライベイトに立ち入るようで悪いけど、みたいな気持ちが込められています。
そのような前置きを付けることで、None of your business! 「あなたには関係ないでしょ!」と言われるのを予防しておこうという気持ちが見えます。

Are you married? なら「あなたは結婚していますか?」という感覚ですが、Aren't you married? は「あなたは結婚しているんじゃなかったっけ?」みたいなニュアンスの否定疑問文。
ジョーイにアパートに誘われたって大喜びしてるけど、あなたは既婚者じゃなかった? 既婚者だわよねぇ?みたいな感覚です。

そんなことを言われて多少は良心の呵責があるのかと思いきや、全く罪悪感のかけらも見せず、「ええ、確かに結婚はしてるけど」みたいに、Yeah. と答えるレイチェルもすごいですね。
その後、I wish we could... という「事実とは異なる願望を述べる仮定法」を使って、we すなわち、私と夫(レイチェルとバリー)が…じゃなかったら or 〜だったらいいのに、と願望を述べています。
最初の文は、「ほんの少しの間だけ結婚してない状態ならいいのに」。
ジョーイに誘われたその時だけ、自分が既婚者じゃなかったらいいのに、みたいなことですね。
その後、「少しの間だけ結婚してない状態」を別の言葉で言い表していますが、それが「私たち夫婦が、ほら、on a break 状態ならいいのに」。

on a break は「ブレイク中」みたいなことですが、この on a break は、フレンズにおけるキーワードですね。
レイチェルがファッション業界で働き始めるようになってから、ロスとレイチェルの二人はすれ違い状態になり、ブレイクをとる フレンズ3-15その14 で、レイチェルは、"maybe we should just take a break!" 「多分、私たちはただ、ブレイク(break)をとるべきだと思うの」という言葉を口にします。
その break という言葉にショックを受けたロスは動揺し、その後、自分に好意を持っていたコピー屋のクロエと寝てしまうのですが、後のそのことで口論になった時に、お互いの break の認識が異なっていたことが判明するのですね。
レイチェルの方は(自分の中でもはっきりしないながらも)「一時的に離れる」という感覚で break という言葉を出した、それに対してロスは break を「決定的な別れ」だと捉えていたことが、breakupとon a break フレンズ3-16その16 のセリフを見るとわかります。
その後も何かにつけて皮肉っぽく、「他の女と寝た」ことをレイチェルが持ち出すたびに、"We were on a break!" 「僕たちはブレイク中だったんだ!」と叫ぶのが、フレンズのお約束みたいになっているので、その on a break というキーワードを「もしもの世界」のレイチェルが使ったことで、ファンは大喜び、みたいな感じになっているわけです。
「もしも」エピソードならではのお遊びみたいなものですね。

現実世界でのレイチェルは、on a break 中に他の女と寝るなんてありえない、裏切り行為だ、と思っているわけですが、「もしもの世界」のレイチェルは、夫バリーと何らかの形でブレイク中、例えば、大ゲンカで家庭内離婚状態だとか、一時的に別居中だとか、そういう be on a break であれば、ジョーイのアパートに誘われて、その流れで寝てしまうことになっても、許されるのに…と思っているらしいことがこのセリフからわかるわけです。

フレンズファンにとってのキーワード、on a break を使って、もしもの世界のレイチェルは、ロスと同じ意見を言っているのを見せることで、ファンを楽しませる仕組みになっているのですね。
観客も、このレイチェルの on a break 発言を聞いて歓声を挙げていますが、「レイチェルがそれを言うかぁ?」みたいな驚きが「もしもの世界」のお話をより面白くしているという感じで、シリーズものならではのファンサービスだと言えるでしょう。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 16:35| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年04月03日

日照り続き フレンズ6-15その5

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は5位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


心臓発作を起こしたフィービーに、不適切なジョークを言ってしまったチャンドラー。
気まずそうなチャンドラーをモニカは病室の外に連れ出し、部屋の中はフィービーとロスだけになります。
フィービー: (To Ross) So what's going on with you? ([ロスに] それで、あなたはどんな感じなの?)
ロス: Well, umm, I've been doing a lot more of my kara-tay. (えーっと、カラーテ(空手)に前よりもっと励んでる。)
フィービー: Still going through that dry spell with Carol? (キャロルとの例の日照り(続き)状態はまだ続いてるの?)
ロス: Yeah. (ああ。)
フィービー: How long has it been since you had sex? (あなたがエッチしてからどのくらいになるの?)
ロス: Well, last weekend... (うーんと、先週末…)
フィービー: Oh, that's not so bad. (まぁ、それならそんなに悪くないじゃない。)
ロス: ... will be two months.... (…で2ヵ月になるかな…)
フィービー: Oh.... (あぁ…。)
ロス: ... since I stopped trying. (…トライするのをやめてから…。)

What's going on? は「何が起こってるの?」というニュアンスで、 So what's going on with you? は「あなたに何が起こってるの?」→「あなたはどんな感じ? (最近)どうしてる?」と、相手の近況や様子を尋ねる挨拶になります。

I've been doing は現在完了進行形で「ずっと…をしている」。
kara-tay とは、karate 「空手」のことですが、ロスはなぜかそれを「カラーテイ」と発音するので、ネットスクリプトではわざと kara-tay という綴りで書かれています(DVDの英語字幕は、karate と表記)。
本来の英単語としての発音は、「カラーティ」のように語尾の te は軽く「ティ」と発音するようですが、それを「テイ」と大げさに発音するのがロスの特徴のようで、このエピソードの冒頭シーンでも、その発音をチャンドラーにからかわれたりもしていました。
go through は「体験する、経験する」「耐える、切り抜ける」。

dry spell は「日照り続き、乾期」。
研究社 新英和中辞典にも、
dry=<天候など>雨の降らない, 日照り続きの
a long dry spell 長期の日照り続き

という用例が出ています。

spell という名詞には、「綴り、スペル」「呪文、まじない」という意味もありますが、この場合の spell は「ひと続き」という意味で、同じく、研究社 新英和中辞典では、
spell=(天候などの)一時, ひと続き
a spell of fine [hot] weather 晴天[暑気]続き

と説明されています。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
spell [noun] : a period of a particular type of activity, weather etc., usually a short period
a cold/wet/dry spell
例) We had another cold spell last month.


つまり、「特定のタイプの活動、天気などの期間、たいていは短い期間」。
例文は、「先月、また日照り(乾期)があった」。

使用例にあるように、a cold spell なら「寒さ続き、寒い時期」、a wet spell なら「雨期、雨の多い時期」ですね。

フィービーのセリフを直訳すると、「キャロルとのあの・例の乾期(日照り状態)をまだ経験しているところ? 乾期にまだ耐えてるところ?」みたいになるでしょうか。
直接的には言っていませんが、「夫婦間の営みがない状態」を a dry spell と表現しているのは、日本人にもわかる感覚かなと思います。

How long has it been since...? は期間を尋ねる現在完了形。
「…して以来、どのくらいの期間になりますか?」ということですね。
ここでは、a dry spell などという遠回しな表現ではなく、since you had sex とダイレクトに尋ねています。
その質問に対して、ロスが、「先週末」と答えたので、フィービーは「先週末からエッチしてない、つまり、先週末にエッチしたのなら、別に日照り続きでもないじゃん」と思ったのでしょう、that's not so bad 「それって・それなら、そんなに悪くない」と返します。
ですが、ロスの話には続きがあって、last weekend will be two months 「先週末で2ヵ月になるだろう」と言っています。
「先週末でもう2ヵ月エッチなし、って話か…」とわかって、フィービーは残念そうな声を出すのですが、ロスの話にはさらに続きがあって(笑)、since I stopped trying 「トライするのをやめてから」だと説明を付け加えています。

try という動詞は「試しにやってみる」ということですが、I tried, but... 「僕はやってみたんだ、だけど…」のように、「頑張ってやってみたけど、だめだった」という文脈が続くことが多いですよね。
ですから、ロスのセリフの try も、「キャロルとエッチしようと頑張ってトライしてみた」という感覚で、「トライしたけどダメだった」というニュアンスが感じられるわけです。
その時に実際にエッチが行われたなら、since I had sex with her と表現するはずで、そこをあえて、since I stopped trying と言うことで、「2ヵ月ほど前にキャロルとエッチしようとしてみたけれどダメだった、そのトライから先週末で2ヵ月になる」と言っていることになるわけですね。

「どのくらいエッチしてないの?」
「先週末」(→なーんだ、そんなに悪くないじゃん)
「(先週末)で2ヵ月になる」(→そうかぁ、2ヵ月かぁ…)
「トライするのをやめてから」(→2ヵ月前はトライしただけで、その時も実際にはしてないの?)
のように、オチが2回来る仕掛けになっているのですね。
2ヵ月前にキャロルとエッチしようとして失敗したことがこのセリフからわかるので、実際にキャロルと最後にエッチしたのは、もっとずっと前になるだろうこともわかります。
先週末、という単語で答えは始まっていましたが、実はかなりの間ごぶさたなんだということが、セリフを聞けば聞くほどわかってくる、という仕組みです。
英語のセリフを聞いて、その2段オチに気付けるようになると、「いい感じ」かなと思います。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 17:55| Comment(2) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月30日

nature's way of doing フレンズ6-15その4

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は8位、「にほんブログ村」は8位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


「もしもあの時…だったら、こうなっていた可能性もある」という「もしもの世界」で話が進行しています。
その世界では、フィービーはメリルリンチで働くバリキャリになっているのですが、株取引で大損を出したショックで、心臓発作を起こしてしまい入院中。
[Scene: A hospital, Phoebe is recovering from her heart attack as Ross, Monica, and Chandler are there to comfort and support her.]
病院、フィービーが心臓発作から回復しているところ、フィービーを慰め、サポートするために、ロス、モニカ、チャンドラーがそこにいる。
ロス: Come on, Pheebs, it's not that bad! Y'know most people would be excited if they didn't have to work for a couple of weeks. (ねぇ、フィービー、そんなに悪いことじゃないよ! ほら、たいていの人なら、2、3週間働かないで済むとしたら、大喜びだよ。)
フィービー: Most people don't like their jobs. I love my job! I've been not working for three hours, and I'm already going crazy. I miss Joan. (たいていの人は自分の仕事が嫌いなのよ。私は自分の仕事が大好きなの! 私は(もう)3時間も働いてない状態で、すでに頭がおかしくなりそう。ジョアンに会いたいわ。)
モニカ: Honey, having a heart attack is nature's way of telling you to slow it down. (ハニー、心臓発作が起きるのは、自然が、あなたにのんびりするようにって言って[告げて]くれてるのよ。)
チャンドラー: I always thought having a heart attack was nature's way of telling you to die! (Phoebe glares at him.) But you're not gonna die. I mean, you are going to die, but you're not gonna die today. I wish I was dead. (心臓発作が起きるのは、自然がその人に死ぬって言ってるんだって、俺はいつも思ってたけど。 [フィービーはチャンドラーをにらむ] でも君は死なないよ。ほら、君は(いつかは)死ぬけど、今日は死なない。[いたたまれなくなって] 俺、死んじゃいたい。)

most people would be excited if they didn't... の文は、仮定法過去。
たいていの人、多くの人は、もし2、3週間働かないで済むとしたら、わくわくするだろう、大喜びするだろう、ということですね。
2、3週間も仕事を休める、ということは(よほどの理由がない限り)現実的にはあり得ないので、仮定法を使っているわけです。
普通は、たいていは、大手を振って仕事を休めるなら大喜びするもんだ、だから、今の状態ってそんなに悪くないだろ、とロスは励ましているのですね。

それに反発したフィービーは、Most people... I... という対比を使って、「たいていの人は…だけど、私は〜なの!」と、自分はそういう大勢の人たちとは考え・感覚が違うと主張しています。
みんなは自分の仕事が嫌いだから、休めると嬉しいけれど、私は自分の仕事が大好きだから、ちっとも嬉しくなんかないのよ!ということですね。

I've been not working for three hours は、継続を表す現在完了進行形。3時間、not work の状態がずっと続いている、という感覚。
3時間働いていないだけで、すでにクレイジーになりかけてる、と言っています。

I miss Joan. の Joan は、メリルリンチでのフィービーの部下の名前ですが、この人物に関しては、エピソードの前半で以下のセリフがありました。

携帯が鳴るのですが、フィービーは、まずはタバコに火をつけてから電話に出ます。
フィービー: Hang on! Hang on! Hang on! (Answering the phone.) Go!! Who's this? (Listens) Oh okay, you're gonna like working for me. What's your name? (Listens) What kind of name is Brendy? I... Whatever... Stop talking! All right, from now on your name is Joan. You can pick your own last name. (ちょっと待って! ちょっと待って! [電話に出る] ゴー! これは誰? [電話を聞いて] あぁ、わかった、あなたは私の下で働きたいのね。あなたの名前は何? [電話を聞いて] ブレンディってどんな名前よ? 私は…何でもいいわ。話すのをやめて! いいわ、今からあなたの名前はジョアンよ。名字はあなたが選んでいいわ。)

つまり、この人の本当の名前は Brendy なのですが、フィービーはその名前が気に入らなかったらしく(笑)、勝手にその人の名前を Joan にしてしまったのですね。
そういうセリフが先に出ていたために、ここで「あぁ、Joan がいなくて寂しい、Joan に会いたい」と言われても、「それは、フィービーが勝手につけた名前だろっ」とツッコミを入れたくなってしまう、という仕組みです。
忘れた頃にその話題が再登場する、というお笑いの王道ですね。
もしもの世界のフィービーは、忙しいビジネスパーソンになっているので、携帯がよく鳴るのですが、そのたびに、なぜかまずはタバコに火をつけて、さぁ、話せるわよ、という時には必ず、Go!! と言うのには笑ってしまいます。

モニカは友人らしく、フィービーをなだめるようなことを言っています。
having a heart attack is nature's way of telling you to slow it down を直訳すると、「心臓発作になるのは、あなたにのんびりするようにと nature が言う方法だ」みたいになるでしょうか。
「心臓発作が起こるのは、nature があなたに slow it donw しなさい、って言ってるのよ」みたいなことですね。

この nature's way of doing というのは決まり文句のようで、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) にも出ています。
LAAD では、
something is nature's way of doing something : used to say that something is a natural process that achieves a particular result
例) Disease is nature's way of keeping the population down.

つまり、「何かが特定の結果を達成する自然な過程・成り行きである、と言うために用いられる」。例文は、「病気は人口を低く抑えるための自然の方法・過程である」

主語が自然にそのような結果を引き起こす、という感覚でしょう。

また、nature つながりの表現として、the call of nature という言葉もあります。これは「生理的要求、尿意」のことですね。
LAAD では、
the call of nature : (informal) a need to urinate (= pass liquid from your body)
つまり、「(インフォーマル) 小便をしたいという(生理的)要求」

どうして、the call of nature も同時に説明したかと言うと、nature's way of telling you to... には、「(尿意などと同じような)肉体的・生理的要求があなたにそう言っている」という感覚も感じられる気がしたからです。

心臓発作を起こしたのは、心臓が赤信号を出している、心臓がちょっと休ませてと言っている証拠よ、みたいな感覚で、身体の機能という nature が、あなたにそう教えてくれているの、と言っているニュアンスを感じられるように思うのです。
自然、というのは、緑がいっぱいの自然、というよりも、「自然の摂理」とか「人が生物として生きている仕組み」みたいな感覚に近いのでしょうね。
今回は特に、nature's way of telling you to という形なので、「自然の摂理がそうしろと言っている」、つまり、「自然のお告げ」みたいなニュアンスなんだろうと思います。

nature's way of doing something というお決まりフレーズを使って、モニカはフィービーのワーカホリック状態をいさめるのですが、チャンドラーは同じフレーズで、別のことを言っています。
「モニカはそう言うけど、俺はずっと、心臓発作は、nature が、お前は死ぬよと言っているんだと思ってた」みたいな感覚ですね。
nature が教えてくれる兆候、サインだと言うならば、心臓発作は心臓がもうすぐ止まるってサインじゃないのか?みたいな、ブラックなジョークですね。
今は元気にしゃべっているとは言え、心臓発作を起こした直後の人間に言う言葉ではありませんから、フィービーはチャンドラーをにらんでいます。
それにビビったチャンドラーは、何とかフォローしようとしますが、どんどん深みにハマっていく様子がチャンドラーらしくて面白いです。
「心臓発作は、もうすぐ死ぬっていう自然のお告げだろ」みたいに言ってしまったので、「いや、別に俺はフィービーが死ぬって言ってるわけじゃないぞ、フィービーは死なないよ」と慌ててフォローしたのですが、「死なないって言っても、不死身の身体じゃないから、やっぱりいつかは死ぬんだけどね」と言い直し、「いつかは死ぬけど、今日は死なない、って言ってるんだ」と付け加えます。
いろいろ表現を言い変えてみたところで、die という言葉を連発するのは、心臓発作後の患者には不適切な発言ですから、どんどん泥沼にはまっていく感じです。
die という単語を何度も言って、もうこれ以上フォローできないとわかった後に、I wish I was dead. と言うのがチャンドラーらしいです。
これも仮定法で、「現在の事実に反する願望」ですね。
今自分はピンピンしているけれど、不適切発言をしちゃって窮地に立たされてる、俺、死にたい、死んじゃいたい…みたいな感覚です。

フレンズ1-2その1 でも、I wish I wad dead. というフレーズが出ていました。
紙を丸めてその辺に捨てたことを冗談交じりに説明していたら、親が来るのでピリピリしているモニカが激怒したので、最後には、I wish I was dead. と言うしかなかった、みたいなセリフでした。

どちらの場合も、みんなの視線が冷たくて居心地が悪いので、「もう、俺、消えちゃいたい」みたいな感じですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 18:39| Comment(2) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月27日

もしもの世界を押韻で語る フレンズ6-15その3

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は7位、「にほんブログ村」は8位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


前回の続きです。
自分の顧客に「株の才覚がある」と言われたのに、そういう仕事に就かなかった理由を問われたフィービーは、その理由を説明します。
フィービー: Because at that time, you see, I thought everything that rhymed was true. So I thought y'know that if I'd work with stocks, I'd have to live in a box, and only eat lox and have a pet fox. (だってその時は、ほら、韻を踏むもの全てが真実だと思っていたから。だから私は思ったの、もし私が株(ストックス)の仕事をしたら、箱(ボックス)に住んで、スモークサーモン(ロックス)だけを食べて、ペットのキツネ(フォックス)を買わないといけないだろう、って。)
ロス: Hey, do you guys think if all those things happened, we'd still hang out? (ねぇ、今言ったこと全部がもし起こったら、僕たちはまだ(こうやって)一緒に過ごしてるかな?)

理由を問われたフィービーは、Because を使ってその理由を説明しています。
長いセリフが続きますが、それを聞いた後のチャンドラーが、「は? なんじゃそりゃ?」と言いたそうに、眉をひそめて怪訝な顔でフィービーを見ていますので、いつもの「フィービーっぽい、よくわからない理由」だと言うこともわかります。
フィービー自身が言っているように、フィービーの語る言葉が韻を踏んでいます。
「あの当時は、韻を踏む(rhyme)もの全てが真実だと思っていた」と言って、その後、stocks, box, lox, fox という、最後が、-ks 「クス」の発音で終わる言葉を4つ使っていますね。
脚本的には、株(ストックス)繋がりで、クスのつく言葉を探して文章を作ってみた、という感じですが、その単語で「住むところ、食べるもの、飼っているペット」を言い表したのはお見事と言えるでしょう。
「衣食住」と完全に一致しているとは言い切れませんが、ほぼそれに当たるような事柄を全部、押韻させたところが、なかなかやるじゃん!という感じで、観客にとっては、大爆笑というよりは、ほぉ〜、なるほどぉ〜、うまくまとめたね、みたいに感心させるタイプのセリフになるように思います。

ちなみにこの中で日本人に知名度が低い(?)単語は、lox でしょうね。
lox は「鮭の燻製、スモーク・サーモン」。
LAAD では、
lox [noun] [uncountable] : salmon that has been treated with smoke in order to preserve it
つまり、「保存するために、煙で処理された鮭(サーモン)」。

辞書にあるように不可算名詞なので、eat lox のように不定冠詞 a をつけずに使われているわけですね。
a box, a pet fox がそれぞれ a がついているのと比べてみると、よりそれがはっきりするように思います。
鮭・サーモンを表す salmon という単語は、可算名詞 a salmon だと「鮭(という魚1匹)」を指し、無冠詞 salmon で使うと、「(食用としての)鮭(の肉)」という意味になります。
lox は「食用として燻製したサーモン」なので、食用の salmon としての意味しかない(魚という生物としての個体を表す意味がない)ので、常に不可算名詞扱い、ということなのでしょう。
フレンズ2-23その14 でも、lox という単語が出てきたのですが、その時も、pox という単語との押韻で使われていました。

ロスは「もし…なら、僕たちは〜だと思う?」とみんなに尋ねています。
if all those things happened の all those things は、フレンズのメンバーそれぞれが「もし自分があの時…したなら」と仮定した事柄のこと。
hang out はフレンズ頻出フレーズで、「(…と一緒に)時間を過ごす」。
大人の彼らが友人たちと一緒に遊んで時間を過ごす、という感覚です。
そういう仮定がすべて現実に起こったとして、僕たちは今でもこんな風に hang out してると思う?という問いかけですね。
どうなってるだろう?と顔を見合わせるフレンズを映して、オープニングシーンに突入します。

今回のオープニングクレジットは非常に珍しいパターンで、いつもの噴水の前にいるフレンズのメンバーは今回のテーマとなる「もしも…だったら」の世界の姿をしています。
劇太りのモニカを筆頭に、それぞれの違った姿が見られるのが楽しいですし、噴水以外のシーンも、「もしも」の姿の映像が次々と映ります。
今回のエピソードのタイトルは、The One That Could Have Been ですが、この、could have been も、「もしも(あの時)…だったら、〜だったこともありえただろう、〜だったという可能性もあっただろう」というニュアンスですね。
SFで言うと、枝分かれしたパラレルワールドでの、もう一つの現実、みたいな感じになるでしょう。
オープニング後は「もう1つのありえた世界」の話が始まります。
このエピソードは2話連続になっていますが、ドラえもんの「もしもボックス」を連想させるような、こういう「もしも」ネタはやはりファンには人気が高いようですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 18:02| Comment(1) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月23日

もしも〜だったらどうなってただろう フレンズ6-15その2

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は7位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


元婚約者のバリーが離婚するというニュースを持ってきたレイチェルは、「もし私がバリーと結婚していたら、私の人生はどれくらい違っていたかしら?」と言います。
それに応えるように、フレンズのメンバーそれぞれが、「もし自分が…していたら」という話を始めます。
チャンドラー: What if I had had the guts to quit my job? I'd probably be writing for the New Yorker, being paid to be funny. But my job's fun too. I mean, tomorrow, I-I don't have to wear a tie. (もしも俺に自分の仕事を辞めるガッツがあったならどうなってたかな? 俺は多分、ニューヨーカーに(記事を)書いているところだろうね、面白いということで給料をもらいながら。でも、俺の(今の)仕事も楽しいよ。ほら、明日、俺はネクタイを締めなくていいんだ。)
フィービー: What if I'd taken that job at Merrill Lynch? (もしも私がメリルリンチのあの仕事に就いていたらどうなっていたかしら?)
ロス: What?! (何だって?)
レイチェル: Merrill Lynch? (メリルリンチ?)
フィービー: Yeah, I had a massage client who worked there and-and he said I had a knack for stocks. (ええ、私のマッサージのお客さんにそこで働いている人がいて、彼は言ったのよ、私には株の才覚があるって。)
レイチェル: Well, why didn't you take the job? (じゃあ、どうしてあなたはその仕事に就かなかったの?)

have the guts to は「…する勇気・根性・ガッツがある」。これは日本語でも「ガッツ」と言うのでわかりやすいですね。
New Yorker は雑誌の名前。
Wikipedia 日本語版: ザ・ニューヨーカー
Wikipedia 英語版: The New Yorker

write for the New Yorker は、その雑誌のために記事を書くライターの仕事をする、という感覚になります。
後半の being paid to be funny は分詞構文で、直訳すると、「funny であることにお金を支払われながら」という感じでしょう。
つまり、面白いことで給料がもらえる、金儲けができちゃう、みたいなことですね。
ジョークや面白いことが好きなチャンドラーとしては、雑誌に記事を書くという職業は、面白いということでお金が稼げちゃう、最高に楽しい仕事のように感じるということです。

その後、「まぁ、俺の今の仕事も楽しいんだけどね」と言って、その仕事の内容を説明するのですが、それが「明日、俺はネクタイをつける必要がない」。
明日はオフィスがノーネクタイデーで、ネクタイをしなくていい日なんだ、ということですが、楽しいことってそれ?みたいに聞いている方は思いますよね。
ノーネクタイデーが楽しいと思えるくらいに、実に面白くない職場であり仕事であると言っていることになるでしょう。

ちなみに、チャンドラーのセリフの時制に注目してみましょう。
What if は「もし…だとしたらどうなるだろうか?」という頻出フレーズで、ここでは、What if I had had the guts のように、「had+過去分詞形」が使われています。
これは「過去の事実に反対の仮定」を示す、「仮定法過去完了」ですね。
「もしも(過去に実際に起こった事実に反して)あの時、…だった/…していたなら」という仮定になります。
仮定法過去完了の典型的な形としては、
条件節 If I had+過去分詞 「もしあの時…だったなら」
帰結節 I would have+過去分詞 「…しただろうに」
の形が挙げられます。
その場合は、「(過去に)…だったなら、(その過去では)…しただろう」と言っていることになりますが、今回のチャンドラーのセリフは、「過去に仕事を辞めるガッツがあったなら、今頃俺は…しているだろうね」というように、「"過去が"今とは違っていたら、"現在は・今は"こういうことをしているだろう」という、条件節と帰結節の間に時制のずれがあります。
そのため、条件節は、If I had+過去分詞の「仮定法過去完了」、帰結節は、I would (be writing) の「仮定法過去」が使われている、という仕組みです。
その後のフィービーのセリフの、What if I'd taken that job も、'd は、had の略、つまり、if I had taken という「仮定法過去完了」だということですね。

チャンドラーの「もしも…だったなら」の言葉を受けて、フィービーも自分の話をしています。
take a job は「仕事を(引き)受ける、仕事に就く、就職する」。
フィービーが「メリルリンチのあの仕事に就いてたら…」と言うので、みんなはびっくりして、「メリルリンチですって?」みたいに聞き返しています。
今はマッサージ師をしているフィービーと、そういう金融業界との接点が見当たらない、金融業に携わっているフィービーがイメージできないからでしょうね。

knack は「こつ、技巧、要領、才覚」。
have a knack for で、「…のこつ・要領を心得ている」という意味になります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
knack [noun] [singular] (informal) : a natural skill or ability that you have to do something well
a knack for (doing) something
例) a knack for languages
例) Keller has a knack for explaining technical concepts simply.

つまり、「何かをうまく行なうために持っている生まれながらの技能または能力」。
例は、「言語の才覚」。「ケラーは専門的概念をシンプルに説明するこつを心得ている」。

自分のマッサージの顧客にメリルリンチの社員がいて、その彼が「フィービーは株のこつを心得ている、株に才覚がある」と言ってくれたとフィービーは説明します。
ちなみに、Why didn't you take the job? は「どうしてその仕事に就職しなかったの?」と理由を尋ねる文章ですが、これが現在形の Why don't you take the job? だと「その仕事に就職したらどう?」と「提案」する文章になる、ということも思い出しておきたいところです。
その後、フィービーが理由を説明するのですが、続きは次回にいたします。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 10:06| Comment(5) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月20日

もう少しで結婚するところだった人 フレンズ6-15その1

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は8位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


シーズン6 第15話
The One That Could Have Been Part 1 (空想世界でつかまえて Part 1)
原題は「こうだったこともありえた話 パート1」


[Scene: Central Perk, everyone is there as Rachel enters.]
セントラルパーク。フレンズたちがそこにいると、レイチェルが入ってくる。
レイチェル: Hey, you guys. Guess what? Barry and Mindy are getting a divorce. (ねぇ、みんな。何だと思う? バリーとミンディーが離婚するのよ。)
モニカ: Oh, my God! (まあ、なんてこと。)
フィービー: Wow! (わぉ。)
ジョーイ: (To Ross) What is the matter with you?! ([ロスに] お前は一体どうしたんだよ?)
フィービー: No! Barry and Mindy. (違うわ! バリーとミンディーよ。)
ジョーイ: Oh, sorry. I hear "divorce," I immediately go to Ross. (To Rachel) Who-who's Barry and Mindy? (あぁ、ごめん。「離婚」って聞くと、すぐにロスに行っちゃうんだ[意識が向かっちゃうんだ]。 [レイチェルに]バリーとミンディーって誰?)
レイチェル: Barry was the guy that I almost married and Mindy was my best friend. (バリーは私がもう少しで結婚するところだった人で、ミンディーは私の親友だった人よ。)
ジョーイ: Ohh-oh, wasn't he cheating on you with her? (あぁ、彼は君を裏切って彼女と浮気してたんじゃなかったっけ?)
レイチェル: Yeah, but that just means that he was falling asleep on top of her instead of me. (ええ、でもそれはただ、私の代わりに彼女の上で眠り込んでいたってだけのことよ。)

レイチェルがニュースを持って、セントラルパークに入ってきます。
Barry and Mindy are getting a divorce. の「現在進行形」は、「すでに決定していて確実な予定」を表すニュアンスですね。
「バリーとミンディーが離婚する」と聞いた途端、ジョーイはロスに、What is the matter with you? と怒った顔で言っています。
フィービーに指摘され、謝るジョーイですが、「離婚と聞くと、またロスのことかと思っちゃって」という理由がフレンズっぽくて面白いですね。
I hear "divorce," I immediately go to Ross. を直訳すると、「俺が「離婚」(という言葉)を聞く、俺は即座にロスに行く・向かう」みたいな感じになるでしょうか。
「離婚」という言葉を聞いた途端、ロスに意識が向く、ロスのことだと考えてしまう、みたいな感覚でしょう。

バリーとミンディーって誰?と尋ねるジョーイに、レイチェルは説明をします。
the guy that I almost married は「私がもう少しで結婚するところだった人」。
これまでのフレンズでも何度か出てきましたが、almost+過去形で、「もう少しで…するところだった」(実際には…しなかったけれど、その直前までいっていた)という意味になるんでしたね。

Wasn't he cheating on you with her? について。
cheat on A with B は「A を裏切って、B と浮気する」。
A が妻や正式な(?)彼女で、B が浮気相手になります。
つまり、「彼は、あなたを裏切って、彼女と浮気していた人?」と尋ねていることになるのですね。
ジョーイは、バリーとミンディーって誰だっけ?と名前をすっかり忘れているわりには、過去の人間関係はしっかり覚えていたようで(笑)、「結婚寸前まで行った人と、親友」と聞いて、「あぁ、元婚約者が親友と浮気して結婚したっていうあのカップルか」とピンと来たようです。
レイチェルは、「親友と浮気された」ということをあまり言いたくなかったので、わざと「浮気」の部分は言わずにただ「彼女は親友」と表現したのでしょうが、その「浮気」の部分をダイレクトに聞き返されてしまった、ということですね。

かと言って、そういうことを言われたから、ショックを受けたり悲しんだりしている様子もなく、レイチェルはさばさばした感じで、「私を裏切って彼女と浮気した、っていうのは確かにそうだけど、それはただこういうことを意味しているだけよ」みたいに言っています。
それが何を意味するかは、その後、語られていますが、「彼(バリー)が私の代わりに彼女の上で fall asleep していた」ってことを意味するだけ、みたいな発言をしていますね。
fall asleep は「眠り込む、寝入る、寝てしまう」で、asleep 「眠っている」+fall 「状態になる、陥る(おちいる)」という感覚。
ちなみに、sleep 「寝る、眠る」という動詞は、sleep with someone = have sex with someone のように、「エッチする」という意味で使われますよね。
ですから、ここでレイチェルが、He was sleeping with her./He slept with her. と表現したのなら、まさに「彼は彼女とエッチしていた/エッチした」と言ったことになるのですが、レイチェルはそこをわざと、he was falling asleep と表現することで、「彼ってエッチの後、すぐに女の子の身体の上で、グーグー眠り込んじゃうのよね」と言いたかったのかな、と思います。
親友とエッチされていやだった、とかの意識は今のレイチェルにはあまりなく、「私の上でグーグー寝るか、彼女の上でグーグー寝るかの違いだけよ」みたいに、エッチの後の余韻やその後の雰囲気を楽しむこともなく、あっという間に(それも自分の身体の上で)疲れて寝てしまうバリーのことを、「ことが済むやいなやとっとと寝てしまう、ロマンティックのかけらもない人だったのよね」みたいに、ちょっとバカにしたような発言をしているように感じました。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 08:55| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月14日

絶対に起こらないと知るのはいやだ フレンズ6-14その6

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は6位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


レイチェルの妹ジルは、ロスとデートするのですが、やはり元カノのレイチェルはそのことに耐えられず、ロスに「妹ジルとはもうデートしないで」と頼みます。
そのことを知ったジルは、「私はレイチェルの指図は受けないわ」と言って、レイチェルへの当てつけにロスを誘惑しようとします。
「私への仕返しに、ジルはあなたを利用してるのよ」とレイチェルは電話でロスに警告するのですが、その直後、ジルがロスにキスしてきて…。
そこで起こったことを、ロスはレイチェルに語っています。
ロス: Look, I uh, I tried not to kiss her, okay? (ねぇ、僕はジルにキスしないように(努力)したんだよ、いいかい?)
レイチェル: Well, it doesn't sound like it! I mean, it's pretty easy not to kiss someone. You just don't kiss them! See, look at us right now, not kissing! (まぁ、そんな風には思えないわ! だって、誰かにキスしないってことはすっごく簡単なんだもの。ただその人にキスしなければいいだけよ! ほら、今の私たちを見て、キスしてないわ!)
ロス: Let me finish, okay? She started kissing me and-and I didn't stop it. I guess I-I just wasn't thinking. (最後まで言わせてよ、いい? ジルが僕にキスし始めて、それで僕はそれを止めなかった。多分、僕はただ何も考えてなかったんだ。)
レイチェル: Yeah, that's right, you weren't thinking! Y'know what? Let me give you something to think about! (She pulls up her sleeves and steps towards him.) (ええ、その通りよ、あなたは何も考えてなかったのよ! いい? 何か考えるべきことを私があなたに与えてあげるわ! [レイチェルは袖をまくり上げ、ロスに一歩、歩み寄る])
ロス: Oh wait, hold on! But then I started thinking and I stopped the kissing. (あー、待って、待ってよ! でもそれから僕は考え始めて、キスするのをやめたんだ。)
レイチェル: Oh, well, thank you for taking your tongue out of my sister's mouth long enough to tell me that. (あら、そう。私の妹の口から舌を取り出してくれてありがとう。今のことを私に話せるほど長い時間をかけて。)
ロス: Look I-I realized if anything were to happen with me and Jill then nothing could ever happen with us! (ねぇ、僕は気づいたんだ、もし僕とジルとの間に何かが起これば、そしたら、僕たちにはこれから何も起こらないだろうってことに!)
レイチェル: What? (何ですって?)
ロス: No, I mean, look, I don't know if anything is ever going to happen with us, again, ever. But I don't want to know that it-it never could. So I stopped it and she got mad and broke my projector. (違うよ、僕が言いたいのは、これから僕たちにまた、何かが起こるかどうかはわからないけど、それが絶対に起こらないということを知りたくないんだ[絶対にそれが起こらないと知るのはいやだ]。だから、僕はキスをやめたんだ。で、ジルは怒って、僕のプロジェクターを壊した。)
レイチェル: Wow. I, I don't even know what to say. Thank you. (Gently kicks him.) (まぁ。何て言ったらいいかわからないわ。ありがとう。[優しくロスを蹴る])
ロス: You're welcome. (Gently kicks her back.) (どういたしまして。 [優しくレイチェルを蹴り返す])

ジルが自分にキスしてきた…とその時の様子を語るロスですが、驚くレイチェルに対して、I tried not to kiss her. 「僕は彼女にキスしないようにした、キスしないように努力した」と言っています。
彼女がキスしてきたのを、そのまますっと受け入れたわけじゃなくて、本格的なキス状態にならないように努めた、みたいな感じでしょう。

sound like は「…のように聞こえる」なので、「その話を聞いていると…であるように思える」という感じ。
ですから、It doesn't sound like it! は、「あなたの話を聞いていると、あなたが説明したように、「キスしないようにトライした」ようには聞こえないけど?」と言っていることになります。
「人がキスしないってことはすっごく簡単なことよ、ほら、私たちも今、キスしてないわけだし!」みたいに怒るレイチェル。
実際にキスすることになったのは、あなたの方もその気があるからそうなったに決まってる、キスに至る前に止めることもできたはず、と言いたげな感じですね。

そのように抗議されたので、ロスは「僕の説明を最後まで言わせて」と、Let me finish. と言った後、「その時の僕は彼女がしてきたキスを止めようとしなかった。多分、何も考えてなかったんだと思う」と説明します。
「何も考えてなかったから、拒む行動を起こさなかった」みたいな話を聞いて、レイチェルはロスを殴ろうかというように、両腕をまくってロスに迫り、「何も考えてなかったのなら、今から考えるべきことをあげましょうか?」みたいに言います。
痛い思いをさせて、そのボーッとしている頭を覚ましてあげましょうか?みたいなことでしょうかねぇ?

ロスは、「キスされた時は何も考えていなかった、考えられなかったけれど、その後、考え始めて、キスをやめた」と言います。
それに対して、レイチェルは、「まぁ、私の妹の口からあなたの舌を取り出してくれてありがとう」みたいに皮肉を言っていますが、このセリフにある long のニュアンスを和訳に出すのがちょっと難しいなと感じました。
long enough to tell me that を直訳すると、「そのこと(今ロスが語った話)を私に言うのに十分なほど長く、そのことを私に言えるほど長く」みたいになるでしょうか。
そして、その long は、take your tongue out of my sister's mouth long のように、take という動作を修飾する副詞になるわけですね。
long には、「長さが長い」と「時間が長い」の意味が考えられますが、「そのことを私に話すことができるほど長く」ということだとやはり「時間」の方だと考えるのが妥当でしょう。
take A out of B 「B から A を取り出す」という動詞と、long 「長く」という副詞とが、なんとなく「合わない」気もするのですが、長い時間をかけてその動作をする、というような意味で使っているのかなぁ、と。

「まぁ、キスするのをやめてくれてありがとう」というのも結構な皮肉だと思うのですが、その後に、long enough to tell me that を付け加えることで、「キスされてから、キスをやめるまでの話が結構長かったけど、それだけの時間をかけて、やっとキスをやめてくれて、ありがとう」→「私に語るそういう経過を経て、やっとキスをやめたってわけ? キスをやめるまでに時間がかかりすぎじゃないの!」と非難している気持ちを込めているのかなと思います。

レイチェルは恐らく、You took a long time to stop the kissing. 「そのキスをやめるのに、ずいぶん時間がかかったわね」みたいなことを言いたかったのかなぁ、と。
それを、stop the kissing と言う代わりに、わざと「”私の妹の”口から、あなたの舌を取り出す」みたいにリアルで生々しい(笑)表現を使って、舌を入れたディープキス(French kiss)をやっとそこでやめてくれたわけね、みたいに言っているわけでしょう。
こんな風に、ジルとキスしたことをネチネチしつこく責めているのは、まさに「カノジョのヤキモチ」みたいな感じで、レイチェルのロスに対する気持ちがよく出ているなぁ、と思います。

その後、ロスは、あることに気付いた、と言っています。
「もし何かが僕とジルの間に起これば、僕たち(僕と君の間)には何も起こらないだろう」みたいな仮定ですね。
妹と恋愛関係になってしまったら、もうレイチェルと元の関係に戻ることはない、ということです。
ロスはさらに説明を付け加えて、「これから僕たちに何が起こるかはわからないけど、そういうことが絶対に起こらないって思いたくないんだ」みたいに言っています。
レイチェルと今すぐ復縁したい、とかそういうんじゃないし、いつかきっとよりが戻ると思ってるわけでもないけど、その可能性を残しておきたい、その可能性をゼロにするようなことはしたくない、と言っていることになります。

ロスに対しては複雑な気持ちを抱いているレイチェルも、その言葉にはホロリとしたようですね。
I don't (even) know what to say. 「何を言うべきかわからない、何と言ったらいいかわからない」は、まさに、自分の気持ちをどう表現したらいいかわからない、という感覚。
感動して言葉もない、という場合に使うことも多いですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 17:14| Comment(8) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月12日

今のは本気で言ってなかったの? フレンズ6-14その5

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は8位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


前回の続きです。
泣けないことを気にするチャンドラーに、モニカは「私たちに子供ができた時、子供が巣立って行った時、そんな時にたとえあなたが泣かなかったとしても、私は気にしないわ」と言います。
それを聞いて安心したらしいチャンドラー。
チャンドラー: Okay. Well, I won't uh, worry about this anymore then. (よーし、それじゃあ、俺はこの件についてはもうこれ以上悩まないことにするぞ。)
モニカ: And then, you know, if I die... from a long illness... and you're writing out my eulogy and you open a desk drawer and you find a note from me that says: "I will always be with you" and you still can't shed one tiny tear? I know you'll be crying a river inside. (そして、それから、ほら、もし私が死んだら…長い間わずらっていた病気で死んで…あなたは私への賛辞の言葉(弔辞)を書いていて、机の引き出しを開けると私からの手紙を発見するの。そこにはこう書いてあるわ。「私はずっとあなたのそばにいる」。そして、それでもあなたはわずかな一粒の涙も流すことができないのね? あなたが心の中で川のような涙を流しているってことはわかってるわ。)
チャンドラー: Aww, I love you so.... (あー、君をすごく愛してるよ…)
モニカ: What is wrong with you?! (あなた、どこかおかしいんじゃないの?)
チャンドラー: What?! (何?)
モニカ: What?! You can't shed a tear for your dead wife? Now, I left you a note from the beyond! (何、ですって? あなたは死んだ妻のために一粒の涙も流せないの? ほら、私はあの世からの手紙をあなたに残したのに!)
チャンドラー: So you didn't mean any of that? (それじゃあ、今までのはどれも、本気で言ってなかったの?)
モニカ: No, you robot! (本気じゃないわ、このロボットめ!)

「あなたが泣かなくても構わない」と言い切ったモニカの発言を聞いて、チャンドラーはやっと安心したようで、「モニカがそこまで言ってくれるなら、俺はもう安心した。今後は”泣けない俺”のことは気にしないことにするぞ」と言って、これで一件落着かと思いきや、モニカはさらに、別の例を挙げています。
こういうところが、「いかにもモニカらしい」ところで、笑ってしまいますね。
if I die と言う時に、モニカは真剣な目つきでチャンドラーを見ています、「じゃあ、これならどうかしら? あなたはこれでも泣かないって言うつもり?!」みたいな挑戦的な様子が感じられる顔つきです。
「あなたが泣かなくても、私は平気よ、だって愛してるもん」などと、しおらしいことを言っていたのは、やはりただのポーズだった、ということが、ここで観客にはわかったようですね。
「あなたはあなたのままでいいのよ、ハニー」みたいに言いながら、これでもか、これでもか、と泣ける未来図をあれこれ挙げて、「やっぱり、そういうのを想像すると泣けちゃうね」と言わそうとしているわけです。

die from a long illness は、「長い病気がもとで死ぬ」ということですから、長い闘病生活が続いた後に、看病もむなしく亡くなってしまった、という感覚。
eulogy は「賛辞」。この場合は、お葬式の弔辞のニュアンスでしょうね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
eulogy : a speech or piece of writing in which you praise someone or something very much, especially at a funeral
つまり、「誰かや何かを非常に賞賛するスピーチや文書、特に葬式での」。

和英で「弔辞」を調べると、a message of condolence, a memorial address, a funeral address などが出ていて、eulogy は載っていなかったのですが、上のロングマンの「特に葬式においての」という説明からも、「弔辞」と訳して問題ないと思います。

チャンドラーがモニカへの想い、モニカとの日々を綴っている時に、ふと引き出しを開けると、そこにはモニカからの手紙が入っている…という状況ですね。
shed は -ed で終わっているので過去形みたいに見えますが、このセリフの場合は、can't の後に続いていることからもわかるように、shed は原形で、動詞の活用は、shed - shed - shed と全部同じ形になります。
shed は「(涙・血など)を流す、こぼす」という意味で、shed tears で「涙を流す」。

I will always be with you. 「私はこれからもいつもあなたと一緒にいるわ」というメッセージが書いてあるのを見た時、still 「それでもなお」 あなたは、小さな1粒の涙さえ流さない…のね? と問いかけています。
cry a river はイメージが湧きやすいですが、「川ができるほど泣く」という感覚。
顔を見ていると、涙はこぼれてないけれど、inside つまり、あなたの心の中では、涙が川のようになってるって、私にはわかってるわ、みたいなことを言っているわけです。

そこまで「泣かせよう、泣かせよう」としているのに、まだ涙を見せず、「愛してるよ」と言おうとしたチャンドラーに、ついにモニカがブチギレて、「あなた、どっかおかしいんじゃないの?」みたいなことまで言っています。
驚いたチャンドラーに、「あなたは死んだ妻のためにも涙を流せないの?」と言って、I left you a note from the beyond! とも言っていますね。
beyond は「…を越えて、…の向こうに」という前置詞としてよく使われますが、今回は the がついているように名詞として使われています。
「向こう」という感覚からもわかるように、the beyond は「あの世、来世」ですね。

LAAD では、
beyond
the beyond : (literary) whatever comes after this life

つまり、「この世の後に来るもの」。

ちなみに、beyond と言うと、映画「トイ・ストーリー」で、バズ・ライトイヤーの決め台詞が、"To infinity and beyond!" 「無限のかなたへ!」だったのを思い出したりもします…。

死んだ妻が、あの世からあなたに手紙を残したというのに、それでもあなたは涙一つもこぼせないってわけ?みたいにモニカは怒っているのですね。
もちろん、モニカが実際に死んだわけではないので、そんなことでブチギレられているチャンドラーに同情したくなりますが(笑)、モニカはそういう状況をリアルに想像させて、それでも涙を流さないチャンドラーにいらだっているわけです。
少し前までは、「こんな時、あんな時に、あなたが泣けなくても私は全然気にしない」と言っていたのですが、ここでやっとチャンドラーは、それがモニカの本心ではないと悟ったようで(遅い!…笑)、「それじゃあ、今までの言葉はどれも、本気で言ってたんじゃなかったの?」と驚いた顔で尋ねています。
mean は「意味する」で、この場合は「本気で言っている、心からそう思って言っている」という感覚ですね。
何かを言った後に、I mean it! 「ただ、言葉だけ、口先だけでそう言ってるんじゃなくて、本気で、心底そう思って言ってるんだよ」と、自分の言ったことを強調するフレーズもよく使われますよね。

モニカの、No, は、No, I didn't mean any of that, of course! みたいな感じで、「もちろん、どれも本気で言ってなかったわよ」みたいな意味になります。
そして、チャンドラーのことを、ロボットとまで言っていますね。
前回、チャンドラーが自分のことを、「オズの魔法使」のブリキ男(Tin Man)に例えて自虐的なセリフを言った時にはチャンドラーを慰めていたモニカが、最後には「そうよ、あなたはほんとにブリキ男みたいな、心のないロボットだわ!」と捨て台詞を吐くのが、このカップルらしくて面白いなと思いました。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 16:11| Comment(2) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月09日

俺の空っぽのブリキの胸 フレンズ6-14その4

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は8位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


映画の悲しいシーンを見ても泣くことができないチャンドラーを見て、ジョーイは、"You're dead inside!!" 「お前は心が死んでいる」と言います。
そこまで言われたチャンドラーは、泣ける本を読んでみたりもしています。
それで泣けたら、心が死んでるとか思われないで済むし、と言うチャンドラーに、
モニカ: Oh, that's so sweet! Look, Chandler, I don't care if you can't cry. I love you. (まぁ、かわいいこと言うのね! ねぇ、チャンドラー、あなたが泣けなくても私は気にしないわ。愛してる。)
チャンドラー: Oh, that makes me feel so warm in my hollow tin chest. (おぉ、その言葉は俺の空っぽのブリキの胸をすごく温かくしてくれるね。)
モニカ: Stop it! (やめてよ。)
チャンドラー: No, I mean, come on, seriously think about it. We get married, I'm up at the altar and I'm like this: (Makes a bored face.) (いや、だってさ、ほら、真剣に考えてみてくれよ。俺たちが結婚する。俺は(結婚式の)祭壇にいる、そして俺はこんな感じなんだよ。[退屈そうな顔をする])
モニカ: I won't care. Because I know that you will be feeling it all in here. (Points to her heart.) (私は気にしないわ。だって私にはわかってるもの、あなたがここでそのことを感じてるってことが。 [自分の胸を指す])
チャンドラー: Yeah? (そう?)
モニカ: Yeah! And if, and if we have a baby one day, and the doctor hands it to you in the delivery room and you don't cry, so what? And-and-and, and if we take him to college and come home and see his empty room for the first time, and you got nothing? It won't matter to me. (そうよ! そしてもし、もし、いつか私たちに子供ができて、分娩室でお医者さんがその子をあなたに手渡して、あなたが泣かないとしたら、それが何だっていうの? そして、そして、もしその子を大学に送って行って、家に帰って、初めて彼の空っぽの部屋を見て、あなたが何も感じなかったら? そんなの私にとっては大したことじゃないわ。)

心が死んでると言われたらいやだから、何とか泣こうと頑張ってみてるんだ、と言うチャンドラーに、モニカは、「たとえあなたが泣けなくても私は気にしない。愛してるわ」と彼女らしい優しい言葉をかけています。
ですが、チャンドラーはその言葉を喜んで素直には受け取らず、少々皮肉交じりの表現で返します。
that makes me feel so warm in my hollow tin chest は、「その今の(優しい)モニカの言葉は、俺の hollow tin chest の中をすごく温かく感じさせてくれる」という感覚。
hollow は「空洞の、中空の」、つまり、「中身が空っぽ」のニュアンス。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
hollow : having an empty space inside
つまり、「内部に空っぽの空間・スペースがあること」。

また、tin は「スズ」「ブリキ」、chest は「胸」ですね。
tin can だと「缶詰の缶、空き缶」という意味になります。

このような hollow tin chest というフレーズのイメージは、映画「オズの魔法使」(原題:The Wizard of Oz)に登場する「ブリキ男」(Tin Man)から来ています。
ドロシーがブリキ男に出会った時の彼のセリフは以下のようなものでした。

ブリキ男: Perfect? Bang on my chest if you think I'm perfect. Go ahead, bang on it. Beautiful. What an echo. (完璧? もし君が僕を完璧だと思うのなら、僕の胸を叩いてくれよ。さあ、叩いて。 [空洞の音がして] 美しい。何て素敵なエコー(こだま)なんだ。)
It's empty. The tinsmith forgot to give me a heart. No heart. All hollow. (空っぽなんだ。ブリキ職人が僕に心をくれるのを忘れた[心を入れ忘れた]んだよ。心(ハート)がない。全くの空っぽ。)
If only had a heart, I'd be tender, I'd be gentle. (もし僕に心がありさえすれば、僕は優しくなれるのに。)

胸(chest)が all hollow (全くの空っぽ)な Tin Man (ブリキ男)であることが、彼自身のセリフからわかるので、それを踏まえてチャンドラーは、自分も彼と同じような心がない人間なんだよ、と自虐的に言っているわけですね。
君の優しい言葉が、俺のこの「ブリキ男みたいに心がない胸」を温かくしてくれるよ、と言ってみせて、「どうせ俺の心は空っぽだから、そんな言葉すら響かないんだ、俺に優しい言葉をかけるだけ無駄だよ」みたいに言ってみせている感覚でしょう。
どうせ俺は心がない人間ですよーだ!みたいに、ひねくれている感じです。

そんな風に皮肉っぽく返してきたので、「そんな自虐的なことばっかり言わないでよ」と Stop it! と言うモニカですが、チャンドラーは「別にジョークで茶化そうとしてるわけじゃなくて、モニカもちょっと真剣に考えてみてよ」みたいなことを言います。

結婚して、祭壇に立っている俺はこんな感じなんだ、と説明した後、感情が何ら表情に出ていない、という全くの無表情を作ってみせるチャンドラー。
そういう感動の日に、こんな顔をしているかもしれない人間なんだよ、それでもモニカは構わない、って言うつもり?ということですね。
そういう例を出されても、モニカは「もしそんなことになっても、私は気にしないわ」と答えます。
表情には出なくても、ここで気持ちを感じてるもの、と言って、胸を指すモニカ。
さらにモニカは、今後の人生に起こるであろう、別のイベントも次々と例に挙げていきます。
まずは、赤ちゃんが生まれる時の話。
「赤ちゃんが生まれて、分娩室でお医者さんがあなたにその赤ちゃんを手渡して、それでもあなたは泣かない、でも、それがどうしたって言うの?」みたいなことをモニカは語っています。
次は、ずいぶんと時が経ってからの話ですが、子供が大学に行く頃の様子をイメージして話していますね。

ちなみに、ここで、赤ちゃん時と大学時の代名詞の違いについて見てみましょう。
生まれた時の赤ちゃんの代名詞には、it が使われています。
このように、性別がわからない場合の赤ちゃんは、it という代名詞で表されるのが普通ですね。そういう場合は、it と呼んでも、別に失礼ではない、決して「モノ」扱いしているわけではない、という感覚です。
ただ、大学生になった時のイメージでは、その it と表現されていた子供は、him や his などの代名詞で表現されています。
モニカの頭の中には、大学生となり、りりしくなった「息子」のイメージが浮かんでいた、ということでしょう。
大学生となった子供のことを語る場合には、まだ今は生まれていない子供で、実際にはどちらの性別になるかわからないとしても、そこで it という代名詞を使うことはあり得ない、ということでしょう。
あくまでイメージであり、仮定の話ですから、そういう場合はとっさに、男か女かどちらかの人称代名詞を使えばいい、ということですし、そういうモニカのセリフから、「第一子は男の子になると想像している」というモニカの潜在意識が垣間見られる、とも言える気がします。

we take him to college は「彼(子供)を大学に連れて行く」という感覚でしょうが、これは、その息子が、親元を離れて、大学の寮、もしくは大学のそばに住むことになるというイメージから来ているのかなと思います。
大学が始まる時に、彼をそこに送り届けて(大学まで見送って)、そして家に帰った後、彼の部屋が空っぽなのを初めて見た時に…という仮定ですね。
いつも息子がいたその部屋がガランとなっているのを見たらどんなに寂しいかしら…ということをイメージしているわけですが、そこでも you got nothing つまり、チャンドラーは何も感じることがない、それに対して何の反応もない状態だったら…?と仮定して、それでも私にとってはそんなことは重要ではない、大したことじゃない、と言い切ります。

これ以降、もう少し二人の会話が続くのですが、それは次回といたします。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 17:09| Comment(4) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月07日

バフィー恋する十字架のパロディータイトル フレンズ6-14その3

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は6位、「にほんブログ村」は9位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


ジョーイは、フィービーの大ファンだという男性と少し話をするのですが、その彼が、「フィービーは the porn star (ポルノ女優)だ」と言うのでびっくり。
そのことをガンターに話すと、ガンターもフィービーが出演した作品を見たことあるとのこと(笑)。
そんなやり取りがあった後、モニカとチャンドラーの部屋に、気まずい顔をしたジョーイとロスが入ってきます。
モニカ: Guys, what's going on? (二人とも、一体どうしたの?)
ジョーイ: (holds up the movie) Phoebe's a porn star! ([映画(のビデオ)を上に掲げて] フィービーはポルノ女優なんだ!)
みんな: What?!! (何だって?!)
レイチェル: What are you talking about? (何言ってるの?)
(They all run over to Joey and Ross, Chandler grabs the movie and reads the title.)
みんながジョーイとロスのところに走ってくる。チャンドラーはビデオをひっつかみ、タイトルを読む。
チャンドラー: "Phoebe Buffay in Buffay The Vampire Layer." (「フィービー・ブッフェのブッフェ〜恋する十字架〜 [or 吸血キラー 聖少女ブッフェ]」。)
レイチェル: Oh, my God! (まあ、なんてこと!)
モニカ: That's Phoebe! Where did you get that? (それはフィービーだわ! あなたたち、どこでそれを手に入れたの?)
ジョーイ: Well, down at the adult video place down on Bleecker. (えーっと、ブリーカー通りにあるアダルトビデオ店で。)
ロス: And-and I, and I saw Joey was about to go in, so I ran in ahead of him to-to surprise him and, and then I pretended that I didn't know he was in there. (They all kinda look at him.) (それで僕は、ジョーイがその店に入ろうとしているのを見たんだ。だから、彼より先に走って店に入ったんだよ、彼を驚かすためにね。それから、僕はジョーイがそこにいるのを知らないふりをしたんだよ。 [みんながロスを見る])

ジョーイとロスが持っていたのは、フィービーが出演しているというAVでした。
"Phoebe's a porn star!" と言いながら、そのジャケットをみんなに見せたので、フレンズたちは驚いて駆け寄ってきます。
チャンドラーが読み上げたその作品のタイトル、"Phoebe Buffay in Buffay The Vampire Layer" は、ある作品名をもじった題名になっています。
タイトルの元になった作品は、サラ・ミシェル・ゲラー主演のアメリカドラマ「バフィー 〜恋する十字架〜」(原題:Buffy the Vampire Slayer)。
また、そのドラマの元になった映画「バッフィ・ザ・バンパイアキラー」の原題も、Buffy the Vampire Slayer といいます。
詳しくは、以下のウィキペディアで。
Wikipedia 日本語版: バフィー 〜恋する十字架〜

ウィキペディアの説明にもあるように、日本で放映された際には、ケーブルテレビでは「バフィー 〜恋する十字架〜」、地上波では「吸血キラー 聖少女バフィー」という邦題がつけられたようですね。
そのように邦題でもバフィーという名前(主人公の名前:バフィー・アン・サマーズ)が出ていることから、その作品を知っている人ならピンと来たかもしれませんが、Phoebe Buffay (フィービー・ブッフェ)の苗字 Buffay と、バフィー(Buffy)の綴りが似ているので( a があるかないかだけの違いなので)、こんなパロディータイトルが生まれたということです。

そのように、固有名詞 Buffy を Buffay に置き換えた面白さの他にも、AVのタイトルっぽいもじりも存在します。それが、layer という単語。
上にも書いたように、元々の原題は、the Vampire Slayer で、slay とは「…を殺害する」という動詞。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
slay : a word meaning "to kill someone violently," used especially in newspapers or old stories (SYN: murder)
つまり、「『誰かを乱暴に殺す』という意味の単語で、特に新聞や古い物語で用いられる。同義語 murder」。

ですから、the Vampire Slayer は、「吸血鬼を殺す者」なので、邦題で「バンパイアキラー」とか「吸血キラー」のように「キラー」(Killer)とつけられているのですね。(日本人には、スレイヤー=殺す者、のイメージがわきにくい、などの理由があったのでしょう。)
今回のフィービーのAVでは、その slayer が、layer に置き換わっています。
layer は名詞だと「層」という意味がありますが、この場合は、他動詞 lay に人を表す接尾辞 -er がついたものだと理解すべきでしょう。
他動詞 lay は「…を横たえる」という意味で、俗語の get laid は、have sex の意味になります。
「横たえられる、寝かされる」ことから、エッチする、という意味になるのですね。
the Vampire Slayer が「吸血鬼を殺す者」だとすると、the Vampire Layer は「吸血鬼を横たえる・寝かせる人」、すなわち、バンパイアとエッチする人、という意味になるでしょう。
ここでもまた、さきほどの、Buffy & Buffay と同じく、slayer の s- を取るだけの違いです。
それだけで急にポルノっぽいタイトルになってしまう面白さがあるわけです。
このタイトルをチャンドラーが読み上げた後、観客は大喜びし歓声を上げていますが、元のタイトルをちょこっと変えただけで、「いかにもそれっぽい」タイトルになってしまう見事さに観客も大ウケしている、ということでしょうね。

ちなみに、Wikipedia 英語版 : Buffy the Vampire Slayer in popular culture の Series television の項目の一番最初に、今回のフレンズでタイトルがパロディーとして使われたことも記載されています。

ブリーカー通り(Bleecker Street)のAVショップで見つけたんだ、とジョーイが言った後、ロスは何やら事情を長々と説明しています。
わざとらしく笑いながら、ジョーイとその店で出会った顛末を話していますが、その様子から、ロスはそんな店にいたことをジョーイに発見されてバツが悪かったようですね。
ロスもたまたまそのAVショップにいたから、二人はこうして一緒に帰ってきたわけですが、ロスは必死に、「僕はジョーイが店に入ろうとするのを見て、驚かそうと先回りしたんだ」みたいな言い訳をしています。
「先に店に入って、ジョーイがそこにいることは知らなかった、ってふりをしたんだよ」と言っていますが、その説明から、その店でジョーイがロスを発見して声を掛けた時、ロスはものすごくびっくりした様子を見せたんだろうな、ということが想像できます。
「あの時、僕はジョーイに発見されてすごく驚いたふりをしたけど、あれは演技なんだよ、だって僕はジョーイが店に入るのを知ってて先回りして待ってたわけだからね」みたいに、どう聞いても無理のある説明を懸命にしているのがロスっぽいと言えそうですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 16:14| Comment(4) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年03月05日

大ファンだからそう言ってるだけよ フレンズ6-14その2

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は7位、「にほんブログ村」は9位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


セントラル・パーク。フィービーが自分のギターを片づけていると、ある男性が近づいてきます。
男性: Are you Phoebe Buffay? (あなたは、フィービー・ブッフェさんですか?)
フィービー: Yeah. (ええ。)
男性: Can-can I get your autograph? I'm your biggest fan. (Holds out a napkin and a pen.) (あなたのサインをもらえますか? 僕、あなたの大大大ファンなんです。 [ナプキンとペンを差し出す])
フィービー: Oh, you're my biggest fan? I've always wanted to meet you! Hi! (Shakes his hand.) Sure! Yeah! (Signs the autograph) (まぁ、あなたは私の大ファンなの? いつもあなたに会いたいと思ってたわ! はーい! [彼と握手する] もちろん! いいわ! [サインを書く])
ファンの男性: Wow! Wow, thanks a lot! I just wanna say I think you're really talented. (わぉ、わぉ! ほんとにありがとう! これだけは言わせて、君はほんとに才能があると僕は思ってるんだ。)
フィービー: You're just saying that because you're my biggest fan. (The fan leaves and Joey approaches.) (To Joey) Joey, listen, take good care of that guy, okay? (Points) He's a fan. (To the fan as she's leaving) Bye! (Exits) (あなたは私の大ファンだから、そう言ってるだけだわ。[そのファンは去り、(ウェイターをしている)ジョーイが近づいてくる] [ジョーイに] ジョーイ、聞いて、今の男性によくしてあげて[良いサービスをしてあげて]ね、いい? [指差して] 彼はファンなのよ。[フィービーが立ち去る時にそのファンに向かって] じゃあね! [フィービーは出て行く])
ジョーイ: (to the fan) So, you saw me on Days Of Our Lives, huh? Want me to, want me to do a little Dr. Drake Remoray for ya? ([そのファンに向かって] それじゃあ、君は「デイズ・オブ・アワ・ライブズ」に出ている俺を見たんだな? 君のために、ちょっぴり、ドクター・ドレイク・ラモレーをやって欲しい?)
ファンの男性: I have no idea what you're talking about. But I, but I just got Phoebe Buffay's autograph! (君が何を言ってるのかわからないけど。でも、僕は、さっきフィービー・ブッフェのサインをもらったんだ!)
ジョーイ: Oh. You're Phoebe's fan! (あぁ、君はフィービーのファンなのか!)

フィービーのそばに近づいてきた男性は、「サインをもらえますか? 僕はあなたの大ファンなんです」と言います。
このように、「ファンなので、サインを下さい」の場合のサインは、autograph という単語を使いますね。
荷物の受け取りや、書類の署名の場合のサインは、名詞では signature 、動詞では、sign になります。
フレンズ2-18その9 では、配達された台本の受け取りのサインをしなければならない時に、
配達係: Could you sign? (受け取りのサインをして下さい。)
ジョーイ: No! No way! I'm not signing that! (いやだ! 絶対にいやだ! そんなのにサインしないぞ!)
というやり取りもありました。

「私はあなたの大ファンです」と言う場合は、通常、I'm a big fan of yours. のように、a big fan of+独立所有格、の形(a friend of mine と同じような形)で表現されることが一般的だと思うのですが、I'm your biggest fan. みたいな表現も「アリ」なんですねぇ。

英英辞典の用例を見てみると、
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
He's a big fan of Elvis Presley. 「彼はエルヴィス・プレスリーの大ファンだ」
Macmillan Dictionary では、
I'm big fan of Madonna. 「私はマドンナの大ファンだ」
という例文が出ていて、やはり、「私は〜の大ファンだ」という場合は、a big fan of の形を使うのが一般的、という印象を受けます。
(ちなみに、 a big fan of yours の流れで言うと、固有名詞の場合でも、a big fan of Elvis Presley's のような形にするのが文法的には正しいことになるでしょうが、特に固有名詞の場合は、わざわざ -'s までつけなくても問題ない、ということでしょう。)

そもそも、a big fan of yours の形になっているのは、a という不定冠詞と、your という所有格の併用が不可だから、ですね(例えば、a your fan のように、a と your を同時に前に付けることはできない、という意味)。
今回のセリフの場合は、a big fan of yours ではなく、最上級の the biggest fan of yours という意味で言っているために、the biggest fan of yours を、your biggest fan と表現することが可能だった、ということになるのかな、と思います。
過去のフレンズでも、"Joey's your best friend." のようなセリフがあったように、 所有格と最上級の組み合わせは「アリ」なので、biggest の場合だと、your biggest fan とシンプルに表現することが可能だったということでしょう。

biggest fan という最上級を使って、「あなたの最大のファン、あなたのファンの中でも一番のファン」みたいに言われたので、フィービーはゴキゲンです。
I've always wanted to meet you! と言って握手するのが面白いですね。
I've always wanted to... という現在完了形で、「いつもずっと…したかった、望んでいた」感が出ています。
「自分の最大のファン、っていう人にいつか会えるのをずっと楽しみにしてたのよ、やっと、私の最高のファンって人に会えて嬉しいっ!」みたいな感じですね。

I just wanna say I think you're really talented. を前から順番にイメージしていくと、「僕はただこう言いたいんだ、僕は思う、君はほんとうに才能がある、って」みたいな感じになるでしょう。
You're just saying that because... は、「…だから(…という理由で)あなたはただそう言ってるだけ」というニュアンス。
あなたは私のファンだから、そんな風に良いように思ってくれてるだけよ…という感じの謙遜ですが、フィービーの顔には、やはりそんな風に言ってもらえて嬉しい様子がありありと出ていますね。

take care of は「…の世話をする、面倒を見る」で、それをさらに「大切に、大事に、より良く」世話する感覚が、take good care of ですね。
ウェイターのジョーイが、お客さんを通常世話する以上に、もっと大事に、彼によくしてあげてね、という感じでしょう。
フィービーは、"He's a fan." 「彼はファンなの」と説明した後、店を出て行きます。
ジョーイはそのファンの男性に近づいて、「それじゃあ、君は、デイズ・オブ・アワ・ライブズに出ている俺を見たんだな?」と言った後、君のために、俺がちょこっと、ドクター・ラモレーをやる、演じるのを見たいかい?みたいに尋ねています。
その後、気まずい沈黙が流れ、彼は「君が言っていることがよくわからないけど、僕は今、フィービー・ブッフェのサインをもらったところなんだ!」と自慢します。
それを聞いてジョーイはやっと、a fan が、a fan of Joey ではなく、a fan of Phoebe であることに気付いたわけですね。

振り返ってみると、この男性がフィービーに声を掛けてきた時から、your/my biggest fan というフレーズが3回も繰り返されているのに、フィービーはジョーイに言う時にだけ、あっさり、He's a fan. と言っています。
ここでも同じように、He's my biggest fan. と説明していれば、ジョーイが「そうか、彼は俺のファンなのか」と誤解することもなかったわけですが、今回はわざとフィービーに、He's a fan. というセリフを(台本上)「言わせる」ことで、ジョーイが誤解するシーンを作り出すことができた、ということになるでしょう。
また、さすがのフィービーも、ジョーイに対して、He's my biggest fan. と自慢するのはもしかしたら恥ずかしくて、「彼、ファンなのよ」みたいにさらっと言ったという風に考えることも可能かな、とは思います。
フィービーとしては、a fan と言えば当然、a fan of mine だとわかってもらえると思って、of mine を省略したわけでしょう。
ですが、ドクター・ラモレーとしての過去の栄光(笑)をいつまでもひきずっているジョーイは、「彼によくしてあげてね、彼はファンだから」と言われれば、自分のファンだと思い込んでしまうのも無理のないことかもしれません。
そういう「ズレ」がフレンズらしくて面白いなと思いました。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 16:44| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月29日

何考えてたのか自分でもわからない フレンズ6-14その1

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


シーズン6 第14話
The One Where Chandler Can't Cry (泣けないチャンドラー)
原題は「チャンドラーが泣くことができない話」


[Scene: Monica and Chandler's, Chandler, Monica, Phoebe, and Joey are watching ET.]
モニカとチャンドラーの部屋。チャンドラー、モニカ、フィービー、ジョーイは、(映画の)「E.T.」を見ている。
モニカ: (crying) This is my favorite part. ([泣きながら] ここ、私の好きなところよ。)
フィービー: (crying) Yeah, me too. ([泣きながら] そうね、私もよ。)
(We see the TV and it's the last scene where ET is saying goodbye.)
テレビが映る。E.T. がさよならを言おうとしているラストシーンである。
フィービー: Oh, y'know what's sadder than this? Bambi. I cried for three days with that movie. No, wait, two! Because on the third day my mother killed herself, so I was partly crying for that. (あぁ、これよりももっと悲しいのって何かわかる? バンビよ。あの映画で私は3日間泣いたわ。違うわ、待って、2日間よ! だって、3日目にママが自殺して、だから私は、ある程度は、そのことで泣いていたから。)
チャンドラー: (totally not crying) Well, see now that I can see crying over, but Bambi is a cartoon! ([全く泣いていない状態で] そうだなぁ、嘆き悲しむのはわかるけど、でも、バンビはアニメだぞ!)
ジョーイ: (crying) You didn't cry when Bambi's mother died? ([泣きながら] バンビのママが死んだ時に、お前は泣かなかったのか?)
チャンドラー: Yes, it was very sad when the guy stopped drawing the deer! (ああ、すごく悲しいことだったよね、アニメーターがその鹿の絵を描くのをやめた時は!)
モニカ: Chandler, there's nothing wrong with crying! You don't have to be so macho all the time. (チャンドラー、泣くのは何も悪いことじゃないわ! いつもそんなにマッチョでいる必要なんかないのよ。)
チャンドラー: I'm not macho. (俺はマッチョじゃないよ。)
モニカ: Yeah, you're right. I don't know what I was thinking. (そうね、あなたは正しいわ。私、何を考えてたのか自分でもわからない。)

フレンズたちはみんなで映画「E.T.」を見ています。
This is my favorite part. は、「これが私のお気に入りの部分だ」なので、「私はこのシーンが好き」という感覚ですね。

Y'know what's sadder than this? Bambi. は、「これ(この E.T. のラストシーンよりももっと悲しいものは何か知ってる? (それは)バンビよ」というニュアンス。
そして、バンビの映画で3日間泣いた、と言った後、「違うわ、待って、2日間だったわ!」と日数を訂正し、その理由を付け加えています。
バンビを見て泣いていた3日目に、ママが自殺したので、部分的にはそのため(ママの自殺のせいで)私は泣いていたわけだから、という、何ともヘビーな理由。
アニメのバンビで泣く話と、自分の母親が自殺した話を同じ次元で語っていて、聞いているフレンズたちはぎょっとした顔をしていますが、そういう話をさらっと普通の会話に混ぜてくるところが、フィービーらしいとも言えますね。

cry over は「(不幸などを)嘆き悲しむ」。
It's no use crying over spilt milk. だと、「こぼれたミルクを嘆き悲しむことは無駄だ」という意味になり、これは日本語の「覆水盆に返らず」に当たることわざですね。
チャンドラーは、「バンビを見て、嘆き悲しむのはわかる、理解できるけど、アニメなのに(実際に涙を流して)泣くのか?」と言いたいようです。

ジョーイが、バンビのママが死ぬシーンを見て、お前は泣かなかったのか?と尋ねると、チャンドラーは、「いやぁ、すごく悲しかったよ、…の時は」と答えます。
「ママが死んだ時は、(泣きはしなかったけれど)そりゃあ悲しかったさ、あれは悲しいシーンだったよね」と言うのかと思いきや、「男が鹿を描くのをやめた時」は悲しかった、と言っています。
「そりゃあ悲しかったさ、アニメーターが鹿(バンビのママ)の絵を描くのをやめた時にはね」と表現することで、「実際に何かが”死んだ”わけじゃなくて、アニメからその絵が消えただけのことだろ?」と、アニメを見て心底悲しむフレンズたちに皮肉を言っているわけですね。

モニカはそのセリフを聞いて、「チャンドラーは泣くことを拒否している、もしくは恥ずかしいと思っている」のかと思ったようです。
泣くことは何も悪いことじゃない、恥ずかしいことじゃない、と言って、「いつも、そんなにマッチョでいる必要はないのよ」と言います。
チャンドラーは、マッチョと言われたことが意外だったようで、「俺はマッチョじゃないよ」と言うのですが、その後のモニカのセリフが面白いですね。
モニカもそう言われて、自分の発言のおかしさに気付いたようで、「あなたの言う通りね。(あなたをマッチョだと言った時に)私が何を考えていたのか、自分でもわからないわ」と答えます。

マッチョは日本語になってしまっていますが、改めて英英辞典を見てみると、
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
macho [adjective] : (informal) macho behavior emphasizes a man's physical strength, lack of sensitive feelings, and other qualities considered to be typical of men
つまり、「マッチョな行動は、男の体力、繊細な感情の欠如、男性に特有なものと見なされる他の性質を強調する」。

「アニメで泣くかぁ?」みたいなチャンドラーの発言が、「男は泣かない」という男らしさを必要以上に強調している気がして、「マッチョぶる必要なんかないのに」とモニカは言ったわけですが、「別に俺はマッチョじゃないけど」とあっさり言われてしまったので、「そうね、確かにチャンドラーは全然マッチョじゃないのに、どうして私はあんなこと言っちゃったのかしら?」と、自分自身にあきれている感じが出ています。
「俺はマッチョじゃないし」「あなたの言う通り、あなたは確かにマッチョじゃない」と、お互いあっさり「マッチョじゃない」ことを認めてしまうあたりが、このカップルらしいところだなと思いました。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 17:59| Comment(2) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月27日

ゲットする、を、取り除く、に変える フレンズ6-13その6

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


最初はロスのことを「デートの相手としては考えられない」と言っていたジルでしたが、それに反論したい元カノのレイチェルが、ロスの長所を挙げていくうち、「それじゃあ、ロスをデートに誘ってみる」と言い出してしまいました。
二人の様子が気になってしょうがないレイチェルは、モニカたちの部屋から、向かいのロスのアパートを覗いています。
(We see that Ross is returning to his apartment with Jill.)
ロスがジルと一緒にアパートに帰ってくるのが見える。
レイチェル: (gasps) Oh, he brought her back to his apartment. ([息を呑んで] まぁ、ロスは彼女を自分のアパートに連れて帰ったわ[連れ込んだわ]。)
モニカ: (entering with Chandler) Who? (She looks out the window at Ross's apartment) Is that your sister? ([チャンドラーと一緒に(リビングに)入ってきて] 誰? [モニカは窓からロスの部屋を見る] あれはあなたの妹?)
レイチェル: Ugh, she is a slut! (あー、あの子はほんとにふしだらね!)
モニカ: God, Ross is on a date with your sister. How weird is that? (まぁ、ロスはあなたの妹とデートしてるのね。それってすごく変な感じよね?)
レイチェル: Oh, my God, look-look, he's taking off her clothes! (あぁなんてこと。見て見て、ロスは彼女の服を脱がしてる!)
チャンドラー: He's taking off her coat. (ロスは、ジルのコートを脱がしてるだけだよ。)
(We see that Ross is taking off Jill's coat.)
ロスがジルのコートを脱がしているのが見える。
レイチェル: Oh, this is just terrible. (あぁ、これって、ただただ最悪だわ。)
モニカ: Oh, no, it's not, no it's not. It's a first date. I'm sure that nothing is gonna.... (as she is talking we see Ross close his drapes.) (あぁ、そんなことないわ。最悪じゃないわよ。最初のデートよ。私は確信してる、何も起こらないって…。 [モニカが話している時に、ロスがカーテンを閉めるのが見える])
レイチェル: Oh. (Squeaks again.) (あ! [キーキー声を出す])
チャンドラー: Ho-oh, he's gonna get some! (Rachel looks at him.) Of the glare... from the streetlight out of his apartment. Y'know so umm, he's closed the drapes there so he can have a nice, pleasant conversation with your little sister. (Pause) Well, I'm off to bed! (Goes to bed.) (ほほぉー、ロスは何かをゲットしようとしてるぞ! [レイチェルがチャンドラーを見る] 街路灯(街の明かり)のまぶしい光を、部屋に入らないようにしてるんだ。ほら、それで、うーんと、ロスは自分の部屋のカーテンを閉めたんだ、君の妹と、ナイスで快適な会話ができるようにね。[沈黙] えーっと、俺はベッドに行くよ。 [ベッドに行く])

brought her back to his apartment は、「彼女を彼のアパートメントに連れ帰る」ということですが、レイチェル的には、「女を自分の家に連れ込んだ」という感覚で言っているようです。
外でデートした後、家にまで連れてきたのね、という感じでしょう。
slut は「ふしだらな女、尻軽女」。
アカデミックな辞書である、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) には、この単語、載っていませんでした。(英和辞典には普通に載っているのに、さすがと言うか何と言うか…笑)
Macmillan Dictionary では、
slut [noun] (offensive) : an insulting word for a woman whose sexual behaviour is considered immoral
つまり、「(侮辱的な言葉) その人の性的な行動が、不道徳・ふしだらだと見なされる女性への侮辱的な言葉」。

レイチェルは、二人の様子を見ながら、「ロスがジルの服を脱がしてる!」と大騒ぎしています。
でも、その後のチャンドラーのセリフから、服と言っても、コート・上着を脱ぐのを手伝ってあげているだけなのがわかるのが面白いですね。

焦るレイチェルに、「最初のデートだから何も起こらないって…」と慰めようとするモニカですが、そう言っている間に、ロスがカーテンを閉めるのが見え、レイチェルは、あ!と叫んでいます。

元カレと妹がこの後どうなるか気が気でないレイチェルの気持ちに気付かないように、チャンドラーは、He's gonna get some! と嬉しそうな声で言っています。
get some は「何かを得る、ゲットする」という感覚ですが、これはチャンドラーのにやにや具合からもわかるように、ロスはこれから「何かいいこと」するんだな、と言いたいわけですね。
some! だけで文を終えることで、「言わなくてもわかる、あれ」のようにわざと言ってみせているのでしょう。

そういうことをニヤニヤしながら言った後、レイチェルが自分を見たので、元カノを前にして、言ってはいけないことを言ってしまった、と気づいたのでしょう、チャンドラーは慌てて、その後に文章を続けることで、自分の言おうとしていたことはこういう内容のことなんだ、と必死に言い直そうとしています。

次のセリフが、Of で始まっているのは、その前の文章の続きを言っている感覚ですね。
つまり、チャンドラーは、He's gonna get some of the glare from the streetlight out of his apartment. と言おうとしていた、というふりをしているわけです。
長い文章ですが、この文章の基本構造は、He's gonna get A out of B. になります。
つまり、「B から A を取り出す、取り除く」という感覚ですね。

glare は、フレンズのト書きでは、Rachel glares at him. 「レイチェルは彼をにらむ」のように、「にらむ、にらみつける」という動詞で使われることが多いですが、「ギラギラ光る、輝く」という意味もあり、ここでは the がついていることからもわかるように、名詞「まぶしい光、ギラギラする光」の意味で使われています。

「B から」の部分は、「ロスのアパートから」、「A を(取り除く)」は、「街路灯・街の明かりから来るまぶしい光を(取り除く)」になります。
つまり、街のギラギラしたまぶしい光が自分のアパートに入らないようにする、という感じですね。
そうすることで、部屋がまぶしくなくなって、まぶしい明かりを気にせず、ジルと落ち着いて会話ができるからね、みたいに、チャンドラーは理由も付け加えています。
どう聞いても無理のある説明だと自分でもわかるチャンドラーは、気まずい空気に耐えられず、「もう俺、ベッドに行くね」と言って、去って行ったわけですね。

get は非常によく使われる基本動詞で、他の単語と結びつくことで様々なニュアンスを出すことができる単語です。
チャンドラーのこのセリフは、get some 「何か(いいこと・いいもの)をゲットする、手に入れる」という意味の get を、後に、out of を付け加えることで、「…から〜を取り出す、取り除く」という「別の意味の動詞」であるように思わせたところに面白さがあると言えるでしょう。
後に別の言葉を続けることで、強引にそういう意味に持っていこうとした「無理やり感」が感じられるセリフということになるでしょうね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 18:09| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月24日

タイプじゃない、ってことにしときましょ フレンズ6-13その5

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は5位、「にほんブログ村」は11位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


レイチェルの妹ジルは勘当されたにもかからわず、パパが支払うことになるカードで買い物をしました。
怒った姉のレイチェルは、買った品物を没収するのですが、ロスがこっそり1つの紙袋をレイチェルから隠しておいたのをきっかけに、ロスとジルは仲良くなってしまいます。
その様子を見ていたフィービーは、レイチェルにそれを話し、レイチェルは真相を確かめるため、ジルに「ロスと付き合うの?」と尋ねます。
ジル: Me go out with Ross? No! God, no! What would make you think that? (私がロスと付き合う[デートする]? いいえ! とんでもない! どうしてそんなこと考えたりするの?)
レイチェル: I just, Phoebe said y'know thought she saw something between you guys. (私はただ…フィービーが言ったの、あなたたち2人の間に何か(があるの)を見た気がするって。)
ジル: No! I mean, he's nice. (いいえ! まぁ、彼はいい人だけど。)
レイチェル: Yeah. (そうね。)
ジル: He's the kind of guy you're friends with, y'know? But he's not the kind of guy you date. I mean, he's the kind of guy you'd date because you did. But me? Not so much. (彼は友達になるってタイプの人だわ、でしょ? でも、彼はデートするタイプの人じゃないの。彼はあなた(レイチェル)がデートするタイプの人ではあるけれど。だってあなたは(実際に)デートしたんだから。でも、私? それほどでもない。)
レイチェル: Oh, not-not so much. Umm, what-what do you, what do you mean? Is there something wrong with Ross? (まぁ、それほどでもないのね。んー、それってどういう意味? ロスには何か悪いところでもあるの?)
ジル: Oh no-no-no-no. He's just, I don't know. You know, he's just a little bookish. (ああ、違う違う違う違う。彼はただ、よくわからないわ。ほら、彼はただ、ちょっぴり堅苦しいのよ。)
レイチェル: Are-are you saying he's a geek? (あなたは、彼がオタクだって言ってるの?)
ジル: You think so too? (あなたもそう思う?)
レイチェル: No! No I, no Ross is not a geek! (いいえ! いいえ、ロスはオタクじゃないわ!)
ジル: Fine. Then let's just say he's not my type. (いいわ。それじゃあ、彼はタイプじゃない、ってことにしときましょ。)

go out with... は、これまでのフレンズで何度も出てきているように、「人と付き合う、交際する、デートする」。
「ロスとデートする気?」みたいに問われたジルは、「どうしてそんな風に思ったりするの?」と問い返しています。
フィービーが、something between you guys 「あなたたち二人の間に何か」があるのを見た、と言ったことを説明すると、ジルは「そんなことない!」と否定する感じで、まずは No! と言い、その後、I mean, he's nice. と言っています。
「二人の間には、何かあるんじゃない?」と言われたことに対してははっきり否定したわけですが、だからってロスが嫌いとか、ひどい人だとか思ってるわけじゃなくて、彼はいい人よ、と付け足したニュアンスです。
No! だけで言葉をやめてしまうと、ロスが大嫌いと言っていると取られかねないので、I mean 「つまり、私が言いたいことはこういうことよ」と言葉を繋いで、誤解のないように言い直す、言葉を付け足しているわけですね。

その後、ジルが、He's (not) the kind of guy you... というパターンの文を3つ続けて言っています。
3つの文章を、前から順番に見ていくと、最初の文、He's the kind of guy you're friends with. は、「ロスは、人が友達になるようなタイプの人である」と言っていることになります。
ここでの you は、目の前にいる「あなた」、つまり、レイチェルを指しているのではなく、「一般の人」を指すニュアンス。
「一般の人」を指しつつ、それは自分自身をも含まれる、という感覚で、ここはあえて you という主語を訳さない方が、「自分自身を含む一般の人」のニュアンスが出る気がします。

2つめの文、But he's not the kind of guy you date. は、逆接の but で繋がっていることからもわかるように、前の文を受けて、「彼は…ってタイプの人であって、〜ってタイプの人じゃない」と対比の形で言っていることになります。
この文は、「(人が、もちろん私も含めて)デートするようなタイプの人じゃない」ということになります。

その後、さきほども「言葉が足りないせいで誤解を招きそうな場合に付け足す」ニュアンスだと説明した、I mean で文を続けて、he's the kind of guy you'd date because you did. と言います。
この3文目の you は、「一般の人を表す you」ではなく、ジルが話している相手の「あなた」=レイチェル、になります。

「デートするようなタイプの男性じゃない」って言っちゃったけど、でも、「あなた(レイチェル)なら、デートするようなタイプの男性ね、だって実際にレイチェルはロスと(過去に)デートしてたんだしね」と、前の発言を少し訂正しているような形になります。
「友達にはなれるけど、デートの相手として見ることはできない」タイプだ、と言ってしまったので、それでは元カノのレイチェルに悪いと思ったのでしょう、「もちろん、レイチェルの場合は、デート対象になるけどね、過去にデートしたことが実際あったわけだから」と言ったわけです。
そんな風に、「まぁ、レイチェルにとってはデートするタイプの人だったんでしょうけど」と言って、「でも、(妹の)私はどうかって? そんなにタイプじゃないわね」と、姉と自分の好みが違うことを告げます。

Not so much. 「それほどでもない」と言われたことにカチンと来たらしいレイチェルは、「それってどういう意味よ? ロスに何が悪いところでもあるの?」とジルにつっかかります。

それに対してジルは、He's just a little bookish. と言います。
bookish は「読書の、書物の」という形容詞で、「本好きの」「堅苦しい」などの意味があります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
bookish [adjective] :
1. someone who is bookish is more interested in reading and studying than in sports or other activities
2. seeming to come from books rather than from real experience
例) bookish language

つまり、1. は、「bookish な人とは、スポーツや他の活動よりも、読書や勉強に興味がある(人のこと)」。2. は、「実体験よりもむしろ本から来たと思われる」、例は、「堅苦しい言語」。

ジルは、ロスのことを、「学問のことばかり話したがる、学者っぽくて堅苦しい人」みたいなニュアンスで、bookish と表現したのでしょう。

それを聞いたレイチェルは、「ジルは、ロスが a geek だと言ってるの?」と聞き返します。
geek は、フレンズ1-1 にも出てきた単語なので、フレンズファンにはおなじみですが、「おたく」「がり勉」みたいなニュアンスですね。

LAAD では、
geek [noun] : (slang) someone who is not popular, wears unfashinable clothes, behaves awkwardly in social situations, and is interested in things that most people think are strange
つまり、「(スラング) 人気がなく、ダサい服を着て、人との付き合いの場でぎこちなくふるまい、多くの人が奇妙だと思うことに興味を持っている」。

Macmillan Dictionary では、
geek [noun] : (informal) someone who is boring, especially because they seem to be interested only in computers
つまり、「(インフォーマル) 退屈な人、特にコンピューターにだけ興味があるように見えるために(退屈な人)」。

マクミランの語義にあるように、元々は、「パソコンおたく」みたいな人を指したようですが、今は他のジャンルにも使います。
上の英英辞典の語義からは、「何か一つのことにオタク的なこだわりを持っていて、他の興味ないことには全く注意を払わない、頓着(とんちゃく)しない(=無頓着である)」というようなニュアンスが感じられる気がします。

「あなた、(私の元カレ)ロスのことを、a geek だと言ってるの?」というセリフは、元カノとして怒っているセリフなのは誰の目にも明らかだと思うのに、「あなたもそう思う?」と聞き返すジルに笑ってしまいます。
「一応、私的には言葉を選んで、bookish と表現してみたけれど、ロスって geek よね、レイチェルもやっぱりそう思うでしょ?」みたいな、何とも失礼な返しと言えるでしょう。
「ロスが a geek ですって?!」と抗議したつもりなのに、「あら、レイチェルもやっぱりそう思ってる?」と返されたので、レイチェルはむきになって「ロスは a geek じゃない!」と反論します。

Then let's just say he's not my type. を直訳すると、「それじゃあ、”ロスは私のタイプじゃない”って、ただ言いましょう」という感じ。
「ロスが a geek じゃない、って言うんなら、それで結構よ。ただ、ロスは私のタイプじゃない、って言っときましょ、そういうことにして、この話は終わりにしときましょ」というニュアンス。
ジルは正直、ロスが a geek であろうがなかろうがどうでもいい、もうそんなことで問答したくない、という気持ちなのでしょう、そういうセリフで、この話題を切り上げようとしている感じがよく出ていますね。


(「フレンズ」関係の嬉しいニュース!)
「フレンズ」のレイチェル役のジェニファー・アニストンが、「ハリウッド殿堂入り」を果たしたそうです。
シネマトゥデイ:ジェニファー・アニストン、ハリウッドの星を獲得
ジェニファー・ファン、フレンズ・ファンには、嬉しいニュースですよね。
ジェン、おめでとうっ!! :-):-):-)


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 17:39| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年02月22日

それって抵抗しがたいだろうな フレンズ6-13その4

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は6位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


[Scene: Monica and Chandler's, Monica is still very sick and is entering the living room from the bathroom wearing a robe. Chandler is reading a magazine.]
モニカとチャンドラーの部屋。モニカはまだ、ひどい風邪で、ローブを着てバスルームからリビングルームに入ってくる。チャンドラーは雑誌を読んでいる。
モニカ: Okay, so what do you, what do you want to do? Let's do something crazy! (オッケー、それで、あなたは何をする? 何をしたい? クレイジーなことしましょうよ!)
チャンドラー: I know, let's rest and drink lots of fluids. (Holds up a glass of orange juice.) (そうだな、休んで、たくさんの水分を取ろうよ。 [オレンジジュースのグラスを掲げる])
モニカ: Okay, I'll rest. But y'know if I'm going to bed, then you're coming with me. (わかったわ、私は休むわ。でも、ほら、私がベッドに行く時には、その時はあなたも私と一緒に来て。)
チャンドラー: See, that would be impossible to resist if you weren't all... drippy here. (Points to his nose.) (ほら、それって、たまらないんだろうな、もし君が…このあたりが垂れてなかったらね。 [自分の鼻を指差す])

ひどい風邪を引いているので、真っ赤な分厚いガウンを着ているモニカ。
バスルームから出てきたモニカは、Let's do something crazy! と言っています。
何かクレイジーなことをしましょう!というのは、「これから二人でイイコトしましょ」みたいに恋人チャンドラーを誘っているわけですね。
ですが、負けず嫌いのモニカが自分は健康であると誇示したいためにそう言っているのがわかるチャンドラーは、「休んで、たくさんの水分を取ろう」と言います。
病気の時は、ゆっくり寝て、水分補給をして…とアドバイスするのは、どこの国でも同じようですね。

rest することを勧められたので、モニカはとりあえず、I'll rest. と答えます。
その後、But y'know if I'm going to bed, then you're coming with me. と言っていますね。
休むから、これからベッドに行くけれど、その時はあなたも私と一緒に来てね、というニュアンスです。
「ベッドで寝てた方がいいよ」とアドバイスされたことを利用して、「じゃあ、あなたも私と一緒にベッドに入って」と、チャンドラーをまだエッチに誘おうとしているわけです。

その後のチャンドラーのセリフが面白いですね。
that would be... if you weren't... は、典型的な「仮定法過去」の文章。
that というのは、モニカが今言った、チャンドラーをベッドに誘うセリフですね。
resist は、「抵抗する、我慢する」なので、impossible to resist は「抵抗することができない、我慢できない」。
この場合は、「(魅力的なもの・こと)を我慢することができない」というニュアンスになります。

drippy は、drip 「したたる、ポタポタ落ちる」を形容詞にした形で、「したたっている、ポタポタ落ちている、垂れている」というニュアンス。

drip の語義を英英辞典で見てみると、
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
drip [verb] : to fall in the shape of a small drop
つまり、「小さなしずく(滴)の形で落ちること」。

if you weren't all... drippy here. は仮定法で、現実・事実とは異なることを仮定しています。
「もし君がすっかり、このへん・この辺りが、drippy じゃなかったら」と言いながら、鼻を指差しているので、「今の君は、鼻(のあたり)が drippy (垂れている)状態である」と言っていることになります。

前半部分で、「今のモニカの誘うセリフ、たまんないんだろうなぁ」と言っているわけですが、後半部分で、「そんな風に、鼻が垂れてなかったらね」と条件付けしているわけですね。
鼻水のせいで、せっかくのセクシーなお誘いのセリフもセクシーに聞こえないよ、と言っていることになります。

ちなみに、drippy には、「涙がしたたり落ちる」という意味から、「お涙頂戴の、感傷的な」という意味があります。
LAAD では、
drippy [adjective] : very emotional in a silly way
例) The movie is nothing but a drippy melodrama.

つまり、「くだらない・ばかばかしい様子で、非常に感情的なこと」。
例文は、「その映画は、お涙頂戴のメロドラマに過ぎなかった」。

また、「(人が)めそめそする」という意味もあります。
Macmillan Dictionary では、
drippy [adjective] : (very informal) someone who is drippy is very weak or boring
つまり、「drippy な人とは、非常に弱い、またはうんざりさせる(人)」。

そのように、通常は、「めそめそする」「お涙頂戴の」という意味で使われる drippy ですが、drip という動詞を形容詞化したものなので、今回の「鼻が垂れている」のように、drip という動詞の意味から想像される、さまざまな使い方が可能だということです。
単語を覚える場合に、日本語訳を丸暗記していると、そういう「意味の広がり」に気付かずに、一義的な訳を当てはめてしまう可能性があります。

一般的に「鼻が垂れる、鼻水が出る」という場合は、I have a runny nose. と表現することが多いように思います。
今回のチャンドラーは、直接的に、if you didn't have a runny nose 「もし、君の鼻水が垂れてなかったら(今の誘い、たまんないのに)」とは表現せず、「ここのあたりが、drip している状態」みたいに「あえて遠回しに表現した」ということになるでしょう。
ですから、drippy は通常、「鼻が垂れる」という意味で使われるわけではないけれど、話の流れとチャンドラーのしぐさ、そして、言葉のイメージするものを考えると、鼻水のことを言っているのだとわかる、ということで、チャンドラーが drippy と表現したことにこのセリフの面白味がある、ということになるでしょうね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 17:31| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする