2011年09月20日

マンツーマンの2つの意味 フレンズ6-5その1

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シーズン6 第5話
The One With Joey's Porsche (炸裂! 3つ子ちゃんパワー)
原題は「ジョーイのポルシェの話」


フィービーは、弟夫婦(フランク&アリス)の三つ子の赤ちゃんを、代理母として出産したのですが、今回、その三つ子ちゃんの世話を頼まれることになります。
[Scene: Monica and Rachel's, the next day, Chandler, Monica, and Phoebe are baby-sitting the triplets. They each have one baby.]
モニカとレイチェルの部屋。次の日。チャンドラー、モニカ、フィービーは三つ子の子守中。3人はそれぞれ1人の赤ちゃんを持っている[担当している]。
モニカ: Pheebs, how's it going? (フィービー、調子はどう?)
フィービー: (rapidly) I'm doing okay. I think it's going well. Do you think they're having fun? Am I talking too fast? ([速く(早口で)] 順調にやってるわ。うまくいってると思うの。三つ子ちゃんたちは楽しんでると思う? 私、ものすごく早口でしゃべってる?)
モニカ: Nope, sound like me. Pheebs, it's going great. Look at Chandler with Little Baby Girl Chandler. (いいえ、私みたいに聞こえるわ。フィービー、うまくいってるわよ。リトル・ベイビー・ガール・チャンドラーちゃんと一緒にいるチャンドラーを見てよ。)
チャンドラー: Little Baby Girl Chandler. Where have I heard that before? Oh right, Coach Rubin. (Tries to get her to drink a little more from the bottle when he suddenly smells something.) You know what, Pheebs? When you're done over there, we've got a kind of situation over here too. (Phoebe is changing hers.) (リトル・ベイビー・ガール・チャンドラー。その名前を、前に聞いたのはどこかな? ああ、そうだ。コーチ・ルービンだ。[哺乳瓶からもう少し飲ませようとした時、チャンドラーは突然、何かのにおいに気付く] ねぇ、フィービー。そっちで君が終わったら、こっちでもある種の状況があるんだよ。[フィービーは(自分担当の)赤ちゃんのおしめを替えている])
フィービー: Na-uh, no, we are all responsible for our own babies. (だめよー、だめ。私たちは全員、自分たちの(担当の)赤ちゃんに対して責任があるのよ。)
チャンドラー: See, that's where I think you're wrong. We've been playing these babies man-to-man. We should really be playing a zone defense. (ほら、君が間違ってるって俺が思うのはそこだよ。俺たちはずっとこのベイビーたちに、マンツーマンで戦ってる。俺たちは本当はゾーン・ディフェンスで戦ってるべきなんだよ。)
モニカ: What do you mean? (どういう意味?)

三つ子ちゃんのお世話を一緒に手伝っているモニカ。
モニカは赤ちゃんの一人をだっこしながら、フィービーに「(子守の)調子はどう? どんな感じ?」と尋ねています。
ト書きに、rapidly とあるように、フィービーはその後のセリフを、いつもよりもずっと早口でしゃべっています。
質問にゆったり答える気持ちの余裕がない感じが出ていますね。
私はちゃんとやれてるし、ことは順調に進んでるし、ベイビーたちも楽しんでると思うの、と言った後、Am I talking too fast? と言っています。
あまりに早く(速く)話してる?、私、超早口になっちゃってる?みたいなことですね。

モニカはそれに対して、Nope, sound like me. と答えます。
「いいえ、むちゃくちゃ早口になってたりはしないわ」のように、Nope で否定しながらも、「私みたいに聞こえる」、つまり、「私のしゃべり方みたいに聞こえる」と言っていることになります。
フレンズファンの方にはおなじみのように、モニカはメンバーの中でも一番の早口ですよね。
「私みたいな話し方に聞こえる」ということはつまり、フィービーも私(モニカ)みたいに早口になっている、ということになり、早口じゃないといったんは否定したように見えて、やっぱり早口であることを認めていることになるでしょう。
このセリフ、文字通りに、「いいえ(早口じゃないわ)、私の話し方みたいに聞こえるもの」と解釈すると、モニカが自分の早口を全く自覚していない発言をしているようにも聞こえますが、モニカの表情を見ると、ちょっといたずらっぽい顔をしているようにも見えます。
多分、モニカは自分が早口であることをわかっていて、「いーえー、全然大丈夫よー。だって私の話し方みたいだもん」と言うことで、「やっぱりちょっと早口になってるけどね」と、焦るフィービーをからかってみた感じなのかな、とも思います。
言われたフィービーの方は「えへ、やっぱり?」みたいな顔をしていますが、「モニカの話し方みたいに聞こえる=早口になっている」ということに気づいて、アセアセしている自分がちょっぴり恥ずかしいわ、みたいな表情になっている、ということでしょう。

チャンドラーは、チャンドラーという名前がつけられた女の子(!)の赤ちゃんをだっこしています。
「Little Baby Girl Chandler と一緒にいるチャンドラーを見て。(ほら、あんなになじんでて、微笑ましい様子を見て)」のように、モニカがフィービーに言うのを聞いたチャンドラーは、Where have I heard that before? 「俺は前にどこでその名前(Little Baby Girl Chandler という名前)を聞いたんだろう?」と自問しています。
そして、何かを思い出したように、Oh right, Coach Rubin. と自答していますね。
coach は「コーチ」「監督」。
それは、少年時代に何かのスポーツをやっていた、スポーツチームに所属していた時のイメージでしょう。
チャンドラーは自分の少年時代を回想して、ルービンコーチ(ルービン監督)によく、Little Baby Girl Chandler って呼ばれてた、ということを、ここで自虐的に言っているのですね。
言わば、「ちっちゃな女の子のチャンドラーちゃん」というようなネーミングなので、スポーツの監督に女の子呼ばわりされる、女の子扱いされる、ということは、他の少年たちのようにはスポーツができなかったことを示唆しているのだと思います。

そんな自虐ネタをつぶやいた後、チャンドラーは何かのにおいに気付いた様子。
どうやら、ベイビー・チャンドラーちゃんは、うんちをしてしまったようですね。
そこで、別の赤ちゃんのおしめを替えているフィービーに、「そっちの方が終わったら、こっちの方もある状況があるから」みたいに声を掛けます。
a kind of situation のように漠然とした表現を使っていますが、つまりはこちらも、おしめを替えなきゃならない状況にあるから、そっちが済んだらこっちもお願い、と言っている感覚になるでしょう。

暗に俺の赤ちゃんのおしめも替えてくれと言われたことに気づいたフィービーは、「私たちは全員、それぞれの担当の赤ちゃんに対して責任があるのよ」と言って、チャンドラーの赤ちゃんのおしめ替えを拒絶します。

That's where I think you're wrong. の where は「先行詞を含む関係副詞」で、「…するところ」という感覚ですね。
いわば、That's the place/point/part where I think you're wrong. のような感じで、「それ(フィービーの今の発言)が、、君が間違ってると俺が思うところ(箇所)だ」という意味になるでしょう。
「今の発言、それが間違ってるんだって、僕は思う」みたいなことです。

そしてチャンドラーは、継続を表す現在完了進行形を使って、We've been playing these
babies man-to-man. と言います。
この場合の、man-to-man は、man-to-man defense 「マンツーマン・ディフェンス」のことですね。
「一対一で、特定の人が特定の人のディフェンスにつく」という意味です。
play は「スポーツの試合をする、競技をする」ニュアンスで、play ... man-to-man は、「…と(に対して)、マンツーマン・ディフェンスでプレーする、マンツーマン・ディフェンスで試合をする」という感覚になるでしょう。

ちなみに、man-to-man には、「率直な、腹を割った、腹蔵のない」という意味もあります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
man-to-man [adjective] [only before noun] (informal)
1. playing a game, especially basketball, in such a way that one peron on your team tries to stay near one person on the other team
2. it two men have a man-to-man talk or discussion, they discuss something in an honest direct way

つまり、1. は、「自分のチームの一人の人間が、もう一方のチームの一人の人間の近くにとどまろうと試みるというやり方で、ゲーム、特にバスケットボールなどのゲームをプレーすること」。
2. は、「2人の人間が man-to-man talk または、discussion をするというのは、その二人が正直で率直なやり方で何かを議論する、ということ」。

日本人は、man-to-man という言葉を見ると、「マンツーマン・ディフェンス」を思い出してしまいがちですが、ディフェンスの話ではなく、talk や discussion の場合だと、それは「1対1」(one person)の対話や議論を指すのではなくて、「率直で腹を割った」対話や議論という意味になることに注目したいと思います。

私が思うに、トークやディスカッションにおける man-to-man の意味は、「人対人、人間対人間」みたいな感覚で、ある人間が相手と対等な立場、目線で真摯に向き合って話し合う、というようなニュアンスが感じられるように思います。
face-to-face 「面と向かっての、正面切っての」の感覚と似ていますね。

ちなみに、ドラマ「ザ・ホワイトハウス」(The West Wing)で、
1-4 では、"Friend to friend." (忠告するわ。)
1-7 では、"Senior aide to senior aide." (側近同士のよしみで?)
というフレーズが登場していました。
これらのニュアンスも、man-to-man の感覚に似ている気がします。
同じ対等な立場の人間として向かい合い、言いにくいことを言う、頼みにくいことを頼む、みたいな感覚が感じられるといいましょうか。

チャンドラーは、マンツーマン・ディフェンスではなく、ゾーン・ディフェンスで戦うべきだ、と言っています。
どういう意味?と聞かれたチャンドラーは、その後、その内容をもう少し具体的に語ることになりますが、長くなるので、続きは次回にいたします。


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posted by Rach at 15:47| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月18日

アイルランドのステレオタイプな挨拶 フレンズ6-4その6

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前回の続きです。
イギリス英語風のアクセントで話すロスを真似て、R を強調してアイルランド英語(アイリッシュ)風に自己紹介したモニカ。
ロス: (in accent) Right. Will you excuse us for one moment? (Takes Monica aside.) (In his normal voice.) What are you doing? ([(ブリティッシュ)アクセントで] そうです。少し失礼してもよろしいですか? [モニカを脇に連れて行く] [(変なアクセントのない)ロスの普通の声で] 何やってるんだよ?)
モニカ: (normal voice) Oh, you can have an accent, but I can't? (To an exiting student in accent.) Top ‘O the morning to ya laddies! ([普通の声で] あぁ、あなたにはアクセント(訛り)があるのに、私にはない、って?(そんなのおかしいでしょ?) [退出する生徒に、アクセントで] おはよう、みんな!)
ロス: Would you just please stop? (お願いだからやめてくれる?)
(They turn back to Rachel and Professor Rathman.)
ロスとモニカはレイチェルとラスマン教授の方を向く。
Rachel: (in an Indian accent) Yes, yes, Bombay is bery, bery nice time of year. ([インド・アクセントで] そうです、そうです。ボンベイは、(今は)とてもとてもいい時節です。)

ロスはモニカを脇に連れて行って、「何でそんな話し方をしてるんだ?」と尋ねますが、モニカの返事は、You can have an accent, but I can't?
直訳すると、「あなたはアクセント・訛り(なまり)を持てるのに、私は持てないっての?」みたいなことで、あなたがブリティッシュ・アクセントなら、私がアイリッシュ・アクセントでもいいじゃん、と言いたいわけですね。
そして、さらに悪乗りした感じで、退出する学生に、Top ‘O the morning to ya laddies! と呼び掛けています。
ネットスクリプトでは音声に忠実にそう書かれていましたが、DVD字幕では、この部分は、Top of the morning to you, laddies! と表記されています。
この言葉は、「アイルランド英語の挨拶として認識されている、ステレオタイプなフレーズ」のようです。
オンラインの Macmillan Dictionary のサイトの中に、さまざまな言葉に関する記事を載せた blog が存在するのですが、その Macmillan Dictionary blog の中で、この Top of the morning to yourself というフレーズについての解説がありました。
Macmillan Dictionary blog : Top of the morning to yourself
簡単に言うと、「伝統的なアイルランドの挨拶としてよく知られているが、アイルランド人はもうあまり使わない」というフレーズだそうです。

さすがはオンライン辞書の中のブログ、説明が非常に分かりやすいので、もっと詳しく知りたい方は、是非、この Macmillan Dictionary blog をご覧になって下さい。
ちなみに、Macmillan Dictionary そのものには、この言葉は載っていないようです。
それが、このようにオンライン辞書の拡張機能のブログ内で説明されていることが、とてもありがたいなと思います。
オンライン辞書ならではの利点、と言える気もしました。

つまり、この挨拶は、アイルランド英語でイメージする言葉は?と言われてこれを挙げる人が多いけれど、実際にアイルランド人が使ってるのは聞いたことない、みたいな挨拶だということですね。
大阪人のふりをするために「まいど!」と「ベタな挨拶」をするような感じ、なのでしょう。

その挨拶の後、呼び掛け語のように laddie をつけていますが、(「呼び掛け語」であるため、厳密に言うと、Top ‘O the morning to ya, laddies! のようにカンマが必要になりますが)、その laddie という言葉は、スコットランド英語のようです。

研究社 新英和中辞典では、
laddie, laddy=【名】【C】 《スコ》 若い人 (⇔lassie)
(ちなみに、対義語で挙げられているのは、lassie=《スコ》 娘、少女、お嬢さん

Macmillan Dictionary でも、
laddie : (Scottish, informal) a boy, or a young man
のようにはっきり「スコティッシュ(スコットランド英語)」だと書いてあります。
つまり、アイルランド英語を真似ているはずのモニカが、スコットランド英語も使っていることになりますが、これは、アメリカ人のモニカにとって双方の区別は難しく、ごっちゃにしてしまった、という感じなのかもしれません。
その2つの言語の区別がつかなくて、ちゃんぽんにしてしまっているところに、「それらの国の英語に疎いアメリカ人」っぽさが出ている、という演出なのでしょう。
そのアイリッシュっぽい英語を言った後、モニカはダンスみたいなしぐさをしていますが、これも「アイリッシュ・ダンス」の真似なのでしょうね。

ロスとモニカがラスマン教授の方に向き直ると、レイチェルが教授と話をしているのですが、レイチェルまでもが、いつものアメリカ英語とは違う言葉を使っています。
ト書きにあるようにそれは「インド英語」なのですね。

前回の記事でも、参考書籍として挙げさせていただいた、4カ国の英語 リスニング強化ブック (ジャパンタイムズ刊) の p.66 に「インドの英語」というコラムがあり、そこには以下の特徴が挙げられていました。
「 v を w のように発音する傾向がある」

ネットスクリプトでは、very を bery と表記してあったので、最初は「 v が b になるような音変化がインド英語の特徴なのかな?」と思ったのですが、発音の本によると、b ではなく、w になるようですね。
その規則に則ると、wery みたいな表記にすべきなのかもしれませんが、いずれにしろ、v を v の音では発音しない、という点では、今回のレイチェルの英語も、インド英語の特徴を拾っていると言えるように思います。
ドラマ「HEROES(ヒーローズ)」のモヒンダー・スレシュさん(インド出身という設定)の話していた英語も、こんな感じのインド英語でした。

また、他の特徴として、
「感想を述べるときに very という語を頻繁に使う」
「文意を効果的に強調するために、同じ言葉を繰り返して使う」

という説明もありました。

レイチェルの話すインド英語の、very, very nice time of year. の「very の繰り返し」が、まさに「インド英語」の特徴を出していた、というわけですね。

ノンネイティブの英語学習者にとっては、各国、各地方のアクセントの違いを知るのはかなり難しいことだと思いますが、ドラマや映画でそういう「極端なアクセント」が出てきた時には、わかる範囲で調べてみたりするのも悪くない…と個人的には思っています。
今回のように、そのアクセントの違いがジョークのネタになっている場合はなおさらですね。
この フレンズ6-4 というエピソードは、発音、アクセントネタが多く出てきたので、今回はその解説にポイントを置きましたが、厳密に完璧にその違いがわからなくてもいい、何となくでいいからその違いが認識できていると、こういうアクセントネタも楽しめる、ということをわかっていただけたら嬉しく思います。


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posted by Rach at 07:28| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月16日

ブリティッシュとアイリッシュ フレンズ6-4その5

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ロスは論文が認められて、ニューヨーク大学(NYU)に特別講師として招かれ講義をすることになります。
その様子をこっそり見に来た、レイチェルとモニカは、ロスが妙なアクセントで講義しているのを見てびっくり。
見られたロスも気まずそうな顔をしています。
モニカ: What the hell are you doing? (全く、ロスは何やってるの?)
ロス: Look, I was nervous. You guys had me all worried I was gonna be boring. I got up there and they were all, like, staring at me. I opened my mouth and this British accent just came out. (ねぇ、僕は緊張してたんだよ。僕が生徒を退屈にさせるって、君たちが僕に心配させたから。僕はそこ(教壇)に立つと、生徒は全員、僕をじっと見つめたんだ。僕が口を開くと、このブリティッシュ・アクセントがただ口から出てきたんだよ。)
レイチェル: Yeah, and not a very good one. (そうね、それもあまり上手じゃないやつね。)
ロス: Will you, will you, please? (どうかお願いだから(このことは黙ってて)。)
(Another professor walks down from the back of the lecture hall.)
もう一人別の教授が大教室の後ろから歩いて下りてくる。
教授(The Professor): Dr. Geller. Kurt Rathman. I'm a professor in the paleontology department here. (ゲラー博士(ドクター・ゲラー)、(私は)カート・ラスマンです。古生物学科の教授です。)
ロス: Oh. (おぉ。)
教授: Do you have a moment to talk about your lecture? (あなたの講義について話す時間はありますか?)
ロス: (in his British accent) I'm sorry, I've got plans with my sister. ([ブリティッシュ・アクセントで] 申し訳ありません。私は妹と予定がありまして。)
モニカ: (in an Irish accent) Monica Gellerrr. (She rolls her ‘R’) ([アイリッシュ・アクセントで] モニカ・ゲラー(ラ)です。[モニカは R の音を巻く])

You guys had me all worried I was gonna be boring. について。
had me (all) worried (that) は、「君たちが僕を…だと心配させる」という、have+someone+p.p. (過去分詞)の形。
bore は「人を退屈させる、うんざりさせる」という他動詞なので、I was gonna be boring は「僕が人を退屈させることになる」。
そんな風に君らが脅すから僕はすっかり心配になっちゃったんだ、ということですね。
自分が退屈している場合は、「何かに退屈させられている」ので、be bored という過去分詞、何かが誰かを退屈させる場合は、be boring という現在分詞になります。
You're bored. なら「あなた、退屈してるわね」ですが、You're boring. なら「あなたは人を退屈にさせる人ね、退屈な人ね」と言っていることになってしまいます。
このように他動詞は過去分詞か現在分詞かが大きな違いになるので注意しましょう。

ロスは、「教壇に立つとみんなが僕を見つめるので、口を開いたらこのブリティッシュ・アクセントが出てきちゃった」と説明しています。
それに対してレイチェルは、「そうね、そしてそれはあまりグッドじゃないブリティッシュ・アクセントだしね」みたいに言っています。
ロスは明らかにいつものアメリカ英語とは違った話し方をしていますが、きれいで完璧なブリティッシュ・アクセントともいえない、インチキで奇妙なアクセントになってる、とレイチェルは言いたいわけです。
本格的なブリティッシュ・アクセントで話すならまだいいけど、そんな妙なアクセント、何とかしてよ、という感じでしょうね。

ここで、British Accent とは一般的にはどういうものを指すか、について、少しお話ししたいと思います。
フレンズ6-4その2 のコメント欄 で、オーストラリア英語とイギリス英語が話題になり、そこでも少し触れたのですが、私が所持している「各国のアクセントについて書かれた本」に、イギリス英語に関しての説明がありました。
その本は以下の2冊。(どちらも、ジャパンタイムズ刊)。
ナマった英語のリスニング English around the World
4カ国の英語 リスニング強化ブック

それぞれの本の「ブリティッシュ・アクセント」「イギリス英語」の項目を見てみると、
British English と言えば一般的に、イングランド南東部の(知識階級に使われる) Received Pronunciation (RP、容認発音)を指す
という説明が載っています。
また、「リスニング強化ブック」の p.16 には、
RP と Queen's English (QE) とは別物
という記述もあります。
イギリス英語と言えば、クイーンズ・イングリッシュを想像される方が多いと思いますが(私も真っ先にそれが浮かんだのですが)、実際は、RP と呼ばれているものが「イギリス英語、ブリティッシュ・イングリッシュ」とされている、ということだそうです。
どちらの本にも RP (容認発音)の特徴が挙げられているのですが、「4カ国の英語」に載っていた例としては、
「home は、アメリカでは「ホウム」と発音されるが、RP では「ハウム」に近い音(「ア」はあいまい母音)になる」
「母音の前の r のみ発音し、それ以外は無発音になる傾向がある」

というのがあります。
シーズン4の終わりに登場した、イギリス人女性エミリーの話し方がそんな感じでしたね。
また、ハリー・ポッターの話し方もこの発音に属するような気がします。
(イギリス英語の作品はあまり見たことないので、正直、イギリス英語に関する知識は乏しいです。また、その分野に詳しい方がおられましたら、ご教授下さいませ。)

講義が終わったロスに、NYUの教授が話しかけます。
ロスはその教授に対しても、まだブリティッシュ・アクセントを使っていますね。
横にいたモニカは、自己紹介をするのですが、モニカはト書きにあるように、アイリッシュ・アクセント、つまりアイルランド英語の発音で話しているようです。
ト書きの説明通り、R の音を舌を思いっきり巻いた感じで発音していて、ゲラーという苗字がゲラ〜ッラッ!みたいに聞こえます。

「4カ国の英語」の p.92 に「アイルランドの英語」というコラムがあるのですが、発音の特徴として、以下の説明がありました。

アイリッシュ英語は、アメリカ英語と同じく r を必ず発音する rhotic accent (ロウティック・アクセント/r 音方言)。
アメリカ英語と同じ r 音方言と言っても、アイリッシュ英語の r の発音はアメリカのものとまったく同じというわけではなく、短くそして強い、跳ねるような音になるところが特徴。


やはり、r を「短く、強く、跳ねる」のよう強調するのが、アイリッシュぽい、ということですね。

この後も、モニカ風「アイリッシュ英語」が続くのですが、説明が長くなりそうなので、それは次回にいたします。


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posted by Rach at 16:56| Comment(4) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月14日

ナイス・トライ フレンズ6-4その4

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今回のエピソードでは、燭台(ろうそく立て)をめぐってのレイチェルとモニカのやり取りがあります。
話がさかのぼることになりますが、まずはオープニング前に行われていた発端部分から。
[Cut to the living room where Monica is helping pack a box.]
モニカが箱詰めを手伝っているリビングに画面がカット。
モニカ: Hey Rach, aren't these candlesticks (holds up a pair) mine? (ねぇ、レイチェル、この燭台は私のものじゃない? [燭台を上に掲げる])
レイチェル: No, no, I bought those. (違う、違う。私がそれを買ったのよ。)
モニカ: Oh, right. I forgot. (あぁ、そうね。私、忘れてたわ。)
レイチェル: Yeah. (Rachel walks away.) (そうでしょ。[レイチェルは歩いて去る])
モニカ: (under her breath) That you're a liar! (Hides the candlesticks in a drawer.) ([声をひそめて] あなたが嘘つきだってこと(を忘れてたわ)。[燭台を引き出しに隠す])

「私が買ったのよ」と主張するレイチェルに、あっさり同意した様子のモニカでしたが、その後、レイチェルに聞こえないように、声をひそめて何かを言った後、レイチェルの箱ではなく、自分の引き出しに燭台をしまっています。

この部分は、I forgot. の後に、That you're a liar! と続いているのがミソとなっており、後半の文章の文頭 That にポイントがあります。
この文章はつまり、I forgot. と言った後に、I forgot that you're a liar! と言っているのと同じことになります。
言わば、I forgot... that you're a liar! と、間を空けてちょっと「タメた」感じですね。
I forgot. までの部分を聞く限りは、「それは私が買ったのよ」と言ったレイチェルに対して、「あぁ、そうよね、その燭台をお金を出して買ったのはあなただった、そのことを私は忘れてたわ」という意味になるでしょう。
つまり、その時点では、燭台はレイチェルの所有物であることを認めた発言になるわけです。

ところが、レイチェルが離れた後、、レイチェルに聞こえないように、That.. 以下を付け加えることで、「忘れてたわ…、あなたが嘘つきだってことを」という意味になる、ということです。

その後、モニカが自分の引き出しにすぐに隠したことからもわかるように、モニカはこの燭台は絶対に自分のものだと確信しているようです。
でもレイチェルが悪びれた風もなく、「それは私が買ったのよ」と言って持っていこうとしたことに腹を立て、「あぁ、そうだったわ。あなたはこんな風に、自分のものでもないのに自分のものだって簡単に嘘をつくような嘘つきだった。そのことをすっかり忘れてたわ。あなたに尋ねた私がバカだった。尋ねても嘘を言うに決まってたのに、聞くだけ無駄だったわ」みたいな意味で、そのセリフを言ったということになるでしょう。
ですから、それ以上、レイチェルを問い詰めることはせず、当たり前のように自分のものとして取り返したわけですね。

このように、後ろに that 節が続くような動詞が使われた場合、それに対する返答では、SVを省いた形でいきなりこのように That で文章が始まる場合があります。
あくまで私の印象ですが、ドラマ「24」で、よくこういう That を見かけるような気がします。

例えば、「24」の 2-11 (シーズン2第11話)で、
大統領: What are you saying, Mike? (何を言ってるんだ、マイク?)
マイク: That you do whatever it takes to find out... (ネタバレ厳禁なので(笑)以下略) (…を見つけるために必要なことは何でもやる、ということを私は言っているのです。)
のような形で出てきます。

つまり、I'm saying that you do... の最初の I'm saying の部分が、わかりきったことであるために省略されている感覚でしょう。
That で始めることで、say 以下で言おうとしている「内容」であることが明示されるわけですね。

その that を意識しないと、「(レイチェルが買ったってこと)忘れてたわ。(レイチェルに聞こえないところで) この嘘つき!」みたいに言っているように聞こえるでしょうか。
ですが、厳密に言うと、文頭に That があるために、いったんは「レイチェルが買ったってこと、私はうっかり忘れてたわ」と言ったように見せておいて、その実、「あー、忘れてた、レイチェルが(そういう)嘘つきだってことを」とレイチェルに隠れて言った、というオチになるわけですね。

冒頭にそういうやり取りがあって、また燭台にまつわるシーンが出てきます。それが以下。
(Phoebe goes and lies down as Rachel opens the drawer Monica hid the candlesticks in and as Monica walks out of her room.)
(前回のシーンの続きで)フィービーは横になりに行く。その時に、レイチェルはモニカが燭台(ろうそく立て)を隠した引き出しを開ける。その時、モニカが自分の部屋から(歩いて)出てくる。
レイチェル: Monica! (モニカ!)
モニカ: Hmm? (Rachel holds up the candlesticks.) (んー? [レイチェルは燭台を掲げている])
レイチェル: Did, did you take these back? ((これは私のものだって言ったのに)モニカはこの燭台を(自分のものとして)取り戻したの?)
モニカ: No, no, I, I just, I liked them so much that I went out and bought some for myself. (違う、違う。私はただ、その燭台がものすごく好きだったから、自分のためにそれを買いに行ったのよ。)
レイチェル: Oh yeah, they're really great, aren't they? (あぁ、そうね、その燭台はすごく素敵だもんね?)
モニカ: I love them. (大好きよ。)
レイチェル: Yeah. (Monica walks away) Nice try. (Rachel puts them in a box.) (そうね。[モニカが歩いて去る] そうはいかないわよ。[レイチェルはその燭台を箱に入れる])

フィービーが去った後、レイチェルはモニカが引き出しの中に燭台を隠しているのを見つけます。
私のものだって言ったのに、あなたはそれを取り返したわけ?みたいに問い詰めていますが、モニカは、「お気に入りの燭台だったから、同じものを買いに行ったのよ」と嘘を言います。
その嘘の話を信じたかのように相槌を打つレイチェルですが、モニカに聞こえないところで、Nice try. と言った後、自分の箱にその燭台をしまっています。
言葉ではモニカのものであると認めたふりをして、今度はレイチェルがモニカから燭台を取り返したわけですね。
(レイチェルとモニカの行動パターンが似ているのが面白いです。さすがは親友…笑)

この Nice try. という言葉、「ナイス・トライ」の「ナイス」という言葉のイメージから、Good job. や Well done. のような「うまくやった、成功した人への褒め言葉」の一種のように思う方もいるかもしれませんが、相手が成し遂げたことを完璧なものとして絶賛・称賛する言葉ではありません。

LAAD では、
nice try : used to say that what someone has done or guessed is very good, but not completely correct.
例) "I'd say you're about 35." "Nice try. I'm only 29."

つまり、「誰かがしたことや推測したことが、とても good だが、完全に正しい・正解・正確なわけではないことを言うために用いられる」。
例文は、「君は35歳くらいかな(って僕なら言うね[推測するね])」「惜しい。私はまだ29歳よ」

英辞郎にも、やはり、
Nice try.=惜しい。
と出ています。

「惜しい」、つまり、「パーフェクトではない」という感覚なのですね。

元々、try という言葉は、I tried, but.... 「やってみたのよ、でもだめだった」と続くパターンが多いですが、このような Nice try. も、「そのあなたのトライ(試し、試み)はなかなかナイスだったけど…(実際には失敗に終わった)」的なニュアンスで使われていることになるでしょう。
結果を称賛しているのではなく、「トライ、試み」「そういう試みをしたこと」を称賛しているわけですね。

try という言葉自体は、必ずしも失敗と結び付くわけでもなく、日本語でいうところの「(成功を目指して)努力する、一生懸命やる」というニュアンスがありますね。
ですから、「やってみたこと、試みたことを褒める」場合や、「頑張ったけれど、結果が惜しいものであった」時に「惜しかったけど、よく頑張ったね」的なニュアンスを伝えたい場合にも、Nice try. を使うことがありますが、今回の上のレイチェルのセリフは決して褒め言葉ではない、皮肉っぽい表現だということです。

この Nice try. というフレーズは、タナー家の子供たちが活躍するシットコム「フルハウス」でよく出てきました。
例えば、フルハウス1-22 (シーズン1第22話)の「D.J. のずる休み」(原題: D.J. Tanner's Day Off)では、登校日に大好きなスターのサイン会があるので、D.J. (タナー家の長女)がパパ(ダニー)に欠席届にサインさせようと試みるシーンがあります。

D.J.: Dad, before you go... you wouldn't mind if I got an autograph of my favorite singer, Stacey Q, would you? (パパ、(旅行に)行く前に(聞いておきたいんだけど)…私の大好きな歌手のステイシーQのサインをもらっても構わない?)
ダニー: No, not at all. (いや、全然構わないよ[オッケーだよ]。)
D.J.: Great. You're the best dad. Just sign this note excusing me from school tomorrow, and have a wonderful trip. (最高。パパは最高のパパよ。私が明日学校を欠席するっていうこの手紙にサインして、それから素敵な旅をしてきてね。)
ダニー: Nice try, D.J. (そうはいかないよ、D.J. )
D.J.: Oh, come on, Dad. You just said I could have the autograph. (あー、いいでしょ、パパ。たった今、私はサインをもらえるって言ったじゃん。)

このセリフの流れからわかるように、パパに欠席届にサインしてもらおうというD.J.の作戦はあえなく失敗に終わったわけです。
「なかなかうまく頑張ったけど、残念ながら成功しなかったようだね」のような感覚で、「フルハウス」でこのような Nice try. が登場する時には「そうはいくか」「その手に乗るか」のような字幕がよく付けられていました。

今回のレイチェルのセリフも、まさにそういうニュアンスですね。
「同じものを買ったの!と言って逃げおおせたように思ってるだろうけど、こちらはちゃんとお見通しなんですからね。うまくやったつもりだろうけど、残念ながらあなたの思い通りにはいかないわ」という感覚だということです。
カタカナにすると「ナイスなトライ」という言葉になるけれども、その実は、「ナイスなトライだったけど、でも、結果は完全・完璧ではなかった」みたいなニュアンスがある、そのため「惜しいけどはずれ」という意味にもなり、相手がこちらをひっかけようとしている場合だと、「頑張ったけど、残念だったわねぇ〜」と相手の魂胆がミエミエであることを皮肉っぽく、それも「私にはわかってるのよ」とちょっと上から目線な感じで指摘するニュアンスにもなるようですね。
英語で言うと、"You were trying to trick me, but you failed." のような感じでしょうか。
頑張ってトライしたことは認めるけど、そのトライは完全に成功とはいかなかったようね、という感覚になります。


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2011年09月12日

起こせるなら起こして フレンズ6-4その3

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行きつけの占い師に「あなたは今週中に死ぬ」と言われてしまったフィービー。
[Scene: Monica and Rachel's, Phoebe enters to find Rachel still packing.]
モニカとレイチェルの部屋。フィービーが入ってきて、レイチェルがまだに荷造り中なのを見る。
フィービー: Hey! (はーい!)
レイチェル: Hey, Pheebs, you're still alive! How are you feeling? (はーい、フィービー。まだ生きてたのね! 気分はどう?)
フィービー: Ugh, it's so exhausting, waiting for death. Ohh, by the way, do you think you-- (Groans, hacks, and then freezes with her eyes open and her tongue hanging out.) (あー、すごく疲れるわ、死を待つのって。あぁ、ところで、あなたは… [うめき声を上げ、空咳(からせき)をして、その後、目を開けたまま固まり、舌を外に出す]
レイチェル: Pheebs, what, what are you doing? (フィービー、何、何してるの?)
フィービー: I was preparing you for my dea-- Didn't you think I was dead? Did that not come off? (私はあなたに私の死への準備をさせていたのよ…。私が死んだと思わなかった? 今の、うまくいかなかった?)
レイチェル: Oh yeah, scared the hell out of me. I thought we'd lost you forever. Pheebs, you wanna lie down? (えぇ、死ぬほどびびったわ。私たちはあなたを永遠に失ったと思った。フィービー、横になりたい?)
フィービー: Yeah, thanks. And listen, can you do me a favor? Could you just umm, wake me up in a couple hours. Y'know, if you can. (うん、ありがと。それで、ねぇ、私のお願いを聞いてくれる? 私を2、3時間で起こしてくれるかしら? ほら、もしそうできたら、ね。[フィービーは指をクロスする])

占い師に今週中に死ぬと言われたフィービーですが、話を聞く限り、その予言はどうも胡散臭い。
でもフィービーはその予言を真に受けています。
そんなフィービーにレイチェルは、気分はどう?と尋ねています。
exhaust は「(人)をへとへとに疲れさせる」という他動詞。
人を主語にした場合は、I was/felt so exhausted by/from/with... 「私は…でひどく疲れた」のように過去分詞形(-ed)で使われます。
一方、フィービーのセリフは、exhausting のように現在分詞(-ing)になっていますね。
これは、「自分が今ひどく疲れている」という自分の状態を言っているのではなくて、この状況が「私をへとへとに疲れさせる」と言っているニュアンスです。
It's so exhausting, waiting for death. は、「どっと疲れるのよね(疲れさせるのよね)、死を待ってると[死を待ってるってことは]」みたいな感覚でしょう。

そう言いながらフィービーはうめき声を上げ、ぐえっ!みたいな顔をして、そのまま舌を出して固まっています。
何やってんの?と言われたフィービーは、死んだふりをしたと言っていますね。

I was preparing you for my dea-- と最後の部分が途中で切れていますが、これは for my death と続くはずだったでしょう。
prepare someone for... は「人に…の準備をさせる」。
研究社 新英和中辞典には、
prepare candidates for an examination 志願者たちに試験の準備をさせる
という例文も載っています。
「あなたに私の死への準備をさせる」、つまり、私が死ぬ時に備えて、事前に心の準備をさせようとしていたの、という感覚です。

Did that not come off? の come off は「成功する、計画がうまくいく」という意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
come off : SUCCEED to be successful or have the intended effect
例) The joke just didn't come off very well.

つまり、「成功する、もしくは意図された効果がある」。
例文は、「そのジョークはそんなにうまくいかなかった[あまり成功しなかった]」。

フィービーのセリフも、「あなたに私の死への心の準備をさせようとしたんだけど、私が死んだとは思わなかった?」の後ですから、私のその意図は成功しなかった? 失敗に終わっちゃった?と言っていることになるでしょう。

あまりに嘘くさいお芝居だったので(笑)本気にするはずもないのですが、レイチェルは言葉の上でだけ、すごく驚いたかのように言っています。
scare the hell out of someone は「人を死ぬほど怖がらせる」。
the hell という強意語が入っているので、あまり上品な言い方ではないようです。
他にも同じような意味で、scare the life out of や、scare the living daylights out of のような表現もあります。
英辞郎では、scare the hell out of には、〈卑〉、つまり「卑語」であると書かれていて、scare the living daylights out of の方には、〈卑〉とは書かれていません。
アカデミックな辞書である(それゆえ、卑語はあまり収録されていない)LAAD には、scare の項目に、
A siren went off and scared the living daylights out of me.
という例文が載っていました。
「サイレンが鳴って、私を死ぬほど驚かせた[私は死ぬほど驚いた]」というような意味ですが、LAAD に出ているので、これはそれほど下品な表現でもないということでしょう。
英辞郎でも、この表現には〈卑〉マークがついていないことと合致しますね。
LAAD で daylight の項目を見てみると、
scare/frighten the (living) daylights out of somebody : (informal) to frighten someone a lot
やはり、「誰かをものすごく驚かせること」という語義になります。

レイチェルは自分がものすごく驚いたということを言葉で表現するために、「もう、ぶったまげたわ」みたいにわざと言ってみせた感じでしょう。
その表情からは全く驚きが感じられないのに、そういう大げさな言葉を使っているギャップの面白さでしょうね。

ちょっと横になって一休みするつもりのフィービーは、レイチェルに頼みごとをしています。
2、3時間したら起こして、というよくあるお願いですが、その後に、if you can という言葉が付け加えられていますね。
そしてフィービーは、2本の指を重ねる仕草をしています。
これは指でクロス(十字架)の形を作って、「願いが叶いますように」という仕草です。
研究社 新英和中辞典では、
cross one's fingers=(災難よけなどのために)中指を曲げて人さし指に重ねる、幸先(さいさき)のよいことを祈る
と出ています。

LAAD では、
cross your fingers : used to say that you hope something will happen in the way you want
例) Keep your fingers crossed for me.

つまり、「自分が望む方法で何かが起こることを願う、と言うために用いられる」。
例文は、「(私のために、あなたの指をクロスしてて→)私の望みが叶うように願ってて」。

普通の会話だったら、「ちょっと眠るから、2、3時間経ったら起こして」というのはごく自然なセリフですよね。
ただ今回のフィービーは、自分が今週中に死ぬ(いつ死ぬかわからない)と思っているので、眠った後、そのまま死んでしまうかもしれない、だから、起こせるのなら起こして、もうその時に死んじゃってたら起こすことは不可能だけどね、みたいな意味で、if you can を最後に付け加えたわけです。
あなたに起こしてもらえるように願ってるわ、2、3時間後にまだ私が生きてることを祈ってるわ、という気持ちを込めて、指をクロスした、ということですね。


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2011年09月08日

所有格のme (possessive me) フレンズ6-4その2

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前回の続きです。
ロス: How weird is that? Y'know? You're moving in with me and have the one thing I don't have. It's like uh, in a way, you, you complete me. (Phoebe glares at him) Kitchen. (それってどれくらい不思議かなぁ。ほら、君は僕のところに引っ越してくる、そして僕が持っていない1つのものを持っている。それってまるで、ほら、ある意味では、君が、君が僕を完全なものにする[完成させる]んだよ。[フィービーがロスをにらむ] 台所をね。)
レイチェル: What? (何?)
ロス: (in an Australian accent) You complete me kitchen, matey! ([オーストラリア・アクセントで(訳注:私はイギリス・アクセントだと思いました。以下の解説でそれを説明しています)] 君が僕の台所を完全なものにするんだよ、メイティ[友よ]!)

前回の記事、フレンズ6-4その1 で解説したように、ロスはレイチェルに、You complete me. という言葉を使います。
それが愛する人に対して使うロマンティックなセリフだったので、フィービーはロスをにらんでいます。
そこでロスはとっさに、Kitchen. という言葉を付け加え、さらには、matey という言葉も付けた形の文章、You complete me kitchen, matey! というセリフを言います。

ネットスクリプトのト書きには「オーストラリア・アクセント」と書いてあるのですが、私はイギリス・アクセント(イギリス英語)だと思いました。
以下でその説明をさせていただきます。

まず、You complete me kitchen の me の用法について。
本来であれば、所有格の my が使われるところに、me が使われていますね。
私が過去に見てきた映画の中でも、そういう用法に何度か出会ったことがあります。

まず1つ目は、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー パート3」。
西部開拓時代にタイムトラベルしたマーティは、自分の祖先であるマクフライ家の人々に助けられるのですが、マギー・マフクライ(マーティのママ役のリー・トンプソンが一人二役を演じています)が自分の夫(これはマーティ役のマイケル・J・フォックスが演じています)を紹介する時に、
マギー: Me husband. (私の夫よ。)
と言っていました。
これは、My husband. を Me husband. と言っているわかりやすい例ですね。
実際、Wikipedia 日本語版: バック・トゥ・ザ・フューチャーシリーズの登場人物 の「1885年のマクフライ家」のマギー・マクフライの説明の中に、
アイルランド訛りで話す(既婚女性を指す「ミセス」を「ミサス」、「私の」を意味する「My」を「Me」と発音している)。
という記述も載っています。
アイルランド訛り(Irish accent)だと、British accent (British English) とはまた異なる部分もありますが、とりあえずはこのセリフから、アイルランドでも my を me と発音するらしい、ということがわかりますね。

次は映画「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド](原題: Pirates of the Caribbean: At World's End)(シリーズ3作目)。
この中でのセリフに、
ムルロイ(Mullroy): Shiver me timbers.
というものがあるのですが、これも本来なら、Shiver my timbers. となるはずが me になっている例になります。

Wikipedia 英語版: Shiver my timbers では以下のように説明されています。
Shiver my timbers (or shiver me timbers using the possessive me) is an exclamation in the form of a mock oath usually attributed to the speech of pirates in works of fiction.
つまり、「shiver my timbers (または、所有格の me を使っている shiver me timbers)は、小説における海賊の話し方を起源とする、にせのののしり語の形をとった感嘆の叫び声である。」

possessive me 「所有格の me」が、今回ポイントとなっている、my の代わりに使われている me のことですね。
そのウィキペディアのリンクをたどった先の、Wikiepedia 英語版: Possessive me では、
"That's me house" (That's my house)
のような例も載っていて、以下の説明もあります。
This is probably not a result of confusion between the possessive pronoun "my" and the object pronoun "me", as is often believed. In Middle English my before a consonant was pronounced [mi:], like modern English me... (以下省略)
つまり、「恐らくこれは、しばしば信じられているような、所有格代名詞の my と 目的格代名詞 me の混同の結果ではない。中世英語では、子音の前の my は、現代英語の me のように、「ミー」と発音されていた…」

ウィキペディアの情報が学術的に必ずしも正しいわけではありませんし、probably 「恐らく、たぶん」という言葉も使われているため、絶対とは言えませんが、所有格と目的格を混同したのではなく、かつて、my を「ミー」と発音していた時代があり、その名残で、地方によっては、my を me 「ミー」のように発音する、そのため、スペルも me で表記することがある、というのが真相なのかな、と私も思います。

このような me/my を話題にしているフォーラムもありました。
WordReference Forums : EN: me / my - possessive adjective

そのフォーラムでも、「イギリスにおける地域的発音である」というような説明がされていますので、やはり、格の混同というよりは、発音の「ミー」という音から、me と表記してある、と解釈できると思います。

ちなみに余談ですが、Shiver me timbers! と叫んでいたムルロイという人は、パート1にも出ていた、英国海軍のコミカルコンビの一人です。
(以下、少々、「ワールド・エンド」のネタバレになってしまいますが)
ムルロイたちは海賊側の船に潜入して、海賊の服を着ていたのですが、最後にはすっかり「海賊かぶれ」みたいになってしまって、海賊側が勝ったことを喜んでいるセリフ、それが、Shiver me timbers! でした。
このフレーズは海賊がよく使うものの1つなわけですが、海賊と敵対するイギリス海軍の海兵だった人がそのフレーズを使っているところに、「彼はすっかり海賊にハマってしまい、魅せられてしまった」ことがわかるということでしょう。
他の船員たちがあっけにとられたような顔でムルロイを見ているのも、そういう理由からだろうと思います。

次に、matey の説明に移ります。
研究社 新英和中辞典では、
matey=《英口語》【名】【C】 [通例呼び掛けに用いて] 仲間、相棒

ロングマン現代英英辞典 (LDOCE) では、
matey (2) : [noun] [British English] (informal) used by men as a very informal or disrespectful way of speaking to another man
つまり、「(イギリス英語、インフォーマル) 別の男性に、非常にインフォーマル、または無礼な感じで話しかける方法として、男性によって使われる」。
直訳したので回りくどいですが、要は、男性が他の男性にインフォーマルに話しかける時に、matey と呼び掛ける、ということですね。
辞書の説明にも「イギリス英語」だと明示されています。

この matey という言葉もまた、「パイレーツ・オブ・カリビアン/ワールド・エンド」に出てきます。
使っているのは、ヘクター・バルボッサ(船長)。
バルボッサ: It be too late to alter course now, mateys.
バルボッサ: Feast your eyes upon this, mateys.
のような形で出てきました。
主人公のジャック・スパロウは、シリーズ全編を通して、I couldn't resist, mate. (パート1)、Sea turtles, mate. (パート3)などのように、語尾によく mate という言葉を付けています。
バルボッサはその mate の代わりに、matey の方を良く使う、ということのようです。

ちなみに上の2つ目の、Feast your eyes... というセリフですが、IMDb の quotes には以下のように書いてありました。
IMDb : Quotes for Captain Hector Barbossa (Character)
Captain Barbossa: Relax, me mateys! Look at this!

この me mateys がまさに、my friends や my buddies みたいな感じの呼び掛け語ですね。
実際の彼のセリフがこの me mateys であったなら、このセリフだけで、今回のロスのセリフのニュアンスのかなりの部分を説明できたのですが、あいにく実際のセリフを DVD で確認してみると、英語字幕通りの Feast your eyes... という言葉をしゃべっていて、me mateys とは言っていません。
ただ、このように quotes でそう書かれているということは、me mateys が「バルボッサがいかにも言いそうなフレーズ」である、ということで、海賊のセリフによく使われる言い回しだと言えるでしょう。
実際、海賊関係のことを書いている個人サイトの見出しに、(Ahoy) me mateys のようなフレーズが使われているのもいくつか見ましたので、me possession や matey は、海賊のセリフによく登場すると言えると思います。

ここまで、「パイレーツ・オブ・カリビアン」で使われている「海賊の英語」に出てくる、という話をしてきましたが、この映画は、英国海軍や東インド会社が舞台となっている話ですし、時代を考えても、その海賊たちの英語はイギリス英語が元になっているはずです。
そういう意味からも、オーストラリア英語だと判定するよりは、イギリス英語だと解釈する方が自然なのでは?と思うのですね。(イギリスではなくオーストラリアだと決める根拠がない、と言いますか…)
発音という「音」から判断したのではなく、その「言い回し」からイギリス英語だろうと私は思った、ということです。

イギリス英語、とは言っても、ロスが話しているのは「インチキ・ブリティッシュ・アクセント」みたいな感じなので、「イギリス」という断言もできないのかもしれませんが、そういう違ったアクセントを使っていることで、違った国の言葉遣いも真似している、ということがわかればいいと思います。
実は今回のエピソードは、そういう「外国アクセント」がプロットの1つになっています。
導入部分で、アクセントにまつわるセリフを持ってきて、後の展開を示唆している、という効果もあるのでしょう。

me と matey の説明が長くなりましたが、どうしてロスは、me の後に kitchen という言葉を言い、さらには matey をも付け加えたかと言うと、complete me. だと目的格で文章が終わってしまうので、me kitchen とした上で、me が my の意味であるかのように思わせ、それをさらに確実にするために、(アメリカ人はあまり呼び掛け語に使わない) matey というイギリス英語を付け足して、「僕は me って言ったけど、元々、その後に kicthen って言葉を付け加えるつもりだったんだ、この me はイギリス人がよく使う、possession me なんだよ」とレイチェルに思わせようとした、ということです。
「君が僕を完全にする」というような愛のセリフを言ったわけじゃなくて、「君が栓抜きを持ってきてくれるおかげで、僕の台所は完全なものとなる、完璧になる」って言いたかっただけなんだ、と、とぼけてみせた感じでしょうね。


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posted by Rach at 14:29| Comment(3) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月06日

君が僕を完全にする フレンズ6-4その1

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シーズン6 第4話
The One Where Joey Loses His Insurance (ジョーイ、迫真の名演技!)
原題は「ジョーイが保険を失う話」


[Scene: Monica and Rachel's, Rachel is packing her belongings to move to Ross's. She's standing in the kitchen.]
モニカとレイチェルの部屋。レイチェルはロスの部屋に引っ越すために、自分の持ち物を荷造りしているところ。レイチェルは台所に立っている。
レイチェル: Monica, which of all of this kitchen stuff is mine? (モニカ、この台所用品全部のうちで、私のものはどれ?)
モニカ: This bottle opener. (She grabs it off of the freezer door.) (この栓抜きね。[モニカは冷凍室のドアから、栓抜きをはぎ取る])
レイチェル: And...? (それに…?)
モニカ: And it's a magnet! (それに、それは(その栓抜きは)マグネットなの!)
レイチェル: Look at that! ([ロスに]、見てよ(栓抜きだけなのよ)!)
ロス: How weird is that? Y'know? You're moving in with me and have the one thing I don't have. It's like uh, in a way, you, you complete me. (Phoebe glares at him) Kitchen. (それってどれくらい不思議かなぁ。ほら、君は僕のところに引っ越してくる、そして僕が持っていない1つのものを持っている。それってまるで、ほら、ある意味では、君が、君が僕を完全なものにする[完成させる]んだよ。[フィービーがロスをにらむ] 台所をね。)
レイチェル: What? (何?)
ロス: (in an Australian accent) You complete me kitchen, matey! ([オーストラリア・アクセントで(訳注:私はイギリス・アクセントだと思うのですが、それについては後に説明します)] 君が僕の台所を完全なものにするんだよ、メイティ[友よ]!)

レイチェルは、Which of all... is mine? 「全ての…の中でどれが私のもの?」と尋ねています。
これまで5年以上同居してきたので、共有して使っていた台所用品のうち、私が持って行ってもいいのはどれかしら?という質問です。
モニカは、「この栓抜き」と言ってそれをレイチェルに渡します。
その後、レイチェルは、And...? と言って、その後のセリフを促していますが、それは、栓抜き以外に他にも何かあるでしょ?と言いたいわけですね。
「栓抜きと、それから他には何があるの?」という意味で、and を使うレイチェルに、モニカは、And it's a magnet! と答えます。
「それに、今渡したその栓抜きはマグネットでもあるのよ」ということですね。
その前の、grabs it off of the freezer door というト書きは、「冷凍室にくっついていたのを、つかんで取り外した」感覚がありますが、その描写からも、その栓抜きには磁石が付いているだろう、ということは想像できます。
「他に何かあるの?」と「別の品物」を尋ねたレイチェルに対して、「それはマグネットも兼ねてるのよ」と「別の機能」があることを言うことで、暗に「それ以外にあなたに譲れるものはない」と断言していることになるでしょう。
モニカはうまく話をすり替えた、という感じですね。

How weird is that? について。
How weird that is! なら「それは何て不思議なんだ」という感嘆文になるでしょうが、この場合は、is that? という語順なので、やはり「疑問文」ということになるでしょう。
直訳すると、「それってどんなに不思議かなぁ?」になるでしょうが、ロスは「それってどんなに不思議だと思う? 実はすごく不思議なことなんだよ」と、これからその「不思議さ具合」を説明する前に、そのような疑問文で、そのことが weird であると先に予告している、という気がします。

You're moving in with me and have the one thing I don't have. について。
have the one thing I don't have は「僕が持っていない(たった)1つのものを君が持っている」という感覚。
これから越してくる予定の君が、僕がもっていない唯一のものを持ってきてくれるなんて、すごく不思議だって思うだろ?という感じです。
It's like... 「…のようである」、in a way 「ある意味(では)」と言いながら、ロスは、You complete me. と言っています。

complete は「完了する」という意味ですが、「…を完成させる、…を完全なものにする」という意味もあります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
complete : to make something whole or perfect by adding what is missing
つまり、「欠けているもの[足りないもの]を加えることで、何かを完全に(whole, perfect)にすること」。

嬉しそうな顔をして、You complete me. とレイチェルに言ったロスを、フィービーは冷たい目でにらんでいます。
それは、You complete me. というセリフが、かなりロマンティックなセリフだからですね。
complete は「欠けているものを補って完全にする」というニュアンスですから、「君がいてくれると僕は完全になれる、君がいないと僕は不完全なままだ」と言っていることになり、僕には君が必要なんだ、君は僕の大切な一部なんだ、君がいないと僕は僕ではいられないんだ、のような意味になるでしょう。

しゃれた素敵な表現だなと思い、ネットで検索してみたところ、トム・クルーズ主演の1996年の映画「ザ・エージェント」(原題:Jerry Maguire)のセリフに、You complete me. があるようです。
IMDb: Memorable quotes for Jerry Maguire

Wikipedia 英語版: Jerry Maguire の Legacy という項目に、
Jerry Maguire spawned several popular quotations, including ... (途中省略) ... "You complete me"...
という記載があります。
「人気のある・評判の良い引用文をいくつか生んだ」ということで、その有名なものの中に、You complete me. も入っているということです。

どういう場面で使われたのか気になったので、早速、DVD をレンタルしてセリフを確認してみました。
(私が借りた DVD には英語字幕がついていなくて、それは少々残念でしたが…)

以下は、「ザ・エージェント」のネタバレになってしまいます。(あらすじを知りたくない方は(フレンズのセリフに戻ります)まで、スキップして下さい。)

主人公のジェリー・マグワイア(トム・クルーズ)が退職する時に、同僚のドロシー(レニー・ゼルウィガー)も彼の信念に共感して一緒に会社を辞めるのですが、その時のエレベーターの中で、手話で会話するカップルがいました。
そのカップルが降りた後に、ドロシーがその手話の意味を説明します。
ドロシー: My favorite aunt is hearing impaired. He just said "You complete me." (私の大好きなおばあちゃんは耳が不自由なの。今の彼は「君が僕を完全にする」って言ったのよ。)
おばあちゃんは耳が聞こえにくいから、ドロシーも手話を使える、だから彼の手話の意味がわかった、ということですね。
その時は、ふーん、という感じでその言葉を聞いていたジェリーですが、ラストシーン近く、ドロシーの存在の大きさに気づいて彼女の元に帰ってきた時に言うセリフが、
ジェリー: I love you. You complete me. (愛してるよ。君が僕を完全にするんだ。)
でした。
最初の方に手話として登場したセリフが、最後に決め台詞として使われることになる、というのが洒落てるなぁ、と思います。

(フレンズのセリフに戻ります)
今回の フレンズ6-4 の放映は、1999年10月ですから、トム・クルーズのこの映画(1996年公開)のセリフを意識して、ロスはそのフレーズを使ってみた、ということでしょう。
レイチェルへの恋愛感情を再び持ち始めたロスが、婚姻無効手続きをせず、レイチェルとまだ結婚している状態を続けて、なおかつそれをレイチェルには黙っている、そういう状態で、こんな「ロマンティックな愛のセリフ」を嬉しそうに言ったため、フィービーは、ロスをにらんだわけですね。

ちなみに、余談になりますが、Keyshia Cole(キーシャ・コール)が歌う、You Complete Me というタイトルの曲もあるようです。
Wikipedia 英語版: You Complete Me
2008年12月リリースのアルバム「A Different Me」に入っていた曲で、2009年1月にシングルとしてリリースされたもの。
ですから、フレンズ6-4 の放映(1999年)よりはずっと後なので、この歌を念頭に置いてロスがそのセリフを言ったわけではない、ということも言えるでしょう。

フィービーに「何言ってるの?」みたいな顔をされたロスは、とっさに、Kitchen. という言葉を付け加えます。
レイチェルに何?と聞き返されたロスは、kitchen と、さらには、matey という言葉も付けた、You complete me kitchen, matey! という文章を言っていますね。

この文章を私は「僕の台所を完全(なもの)にする」と訳しましたが、英語のセリフを見てみると、my kitchen という所有格(my)ではなく、me kitchen という目的格(me)になっていますね。
このように、英語では、my が来るべきところに me が使われる、ということがあります。
調べてみると、イギリスのある地方では、my の代わりに me が使われること、matey という単語もイギリス英語であることがわかりました。
それで、ネットスクリプトのト書きには「オーストラリア・アクセント」とあるけれど、私はイギリス・アクセント(イギリス英語)だと思ったわけです。

my の代わりに me を使うという用法について、また、matey という単語については、私がこれまでに見た他の作品(映画)でのセリフをいくつか引用しながら、次回の記事でじっくり説明したいと思います。

「You complete me kitchen, matey! というロスのセリフは、どこのアクセントか?、語彙から判断してどこの国の英語だと思われるか?」ということは、イギリス英語のネイティブスピーカーの方などに聞けば、瞬時にわかってしまう話だろうと思います。
ですが、私はあえてそういうことはせず、自分が英語学習として見てきた作品のセリフと、ネット上でポピュラーな情報源として使われている Wikipedia などを検索することとで、どこまで答えに近づけるかを自分で確かめてみたい、という気持ちが常にあります。
「調べた過程はいいから、結果だけ簡潔に教えてくれ」という方も多くおられるとは思うのですが、過程を披露するのがこのブログの基本コンセプトなので、次回もかなり長い記事になりますが(笑)、どうかお付き合い下さいませ。


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2011年09月03日

「合流」の道路標識 フレンズ6-3その6

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モニカの部屋。レイチェルの部屋をどうするかでモメていたものの仲直りした、その後のシーン。
モニカ: Okay, Come here, I want to show you something! (ねぇ、こっちに来て。あなたに見せたいものがあるの!)
チャンドラー: Okay! (オッケー!)
(They run to the living room where Monica has moved the chair back (Towards the step), the coffee table forward (Towards the TV), and taped a square outline on the floor.)
二人はリビングルームに走っていく。そこは、モニカが椅子を後ろに(段の方向に)動かしてあり、コーヒーテーブルは前に(テレビの方向に)動かしてある。そして、床には、正方形の輪郭(縁取り)が、テープで貼られている。
チャンドラー: Oh, my God! Someone's killed Square Man! (なんてこった! 誰かが「四角男」を殺したぞ!)
モニカ: This is where I thought the Barcalounger could go. You see you could see the TV, and still it's walking distance to the kitchen. (私はここに、バーカラウンジャー(安楽椅子)を置いてもいいなと思ったのよ。ほら、テレビも見れて、それでもなお、キッチンまで歩ける距離だし。)
チャンドラー: Oh, that's so sweet. I want to show you something too. (あぁ、それってすっごくいいね。俺も君に見せたいものがあるんだ。)
モニカ: Okay! (オッケー!)
チャンドラー: Y'know those big-big uh, road signs that say, that say "merge"? (ねぇ、ああいう大きな、大きな、道路標識があるだろ、「マージ(合流)」って書いてあるやつ。)
モニカ: Uh-hmm. (ええ。)
チャンドラー: Y'know? So I was thinking that we could get one of those signs and hang it over our bed. Because that's you and I together! "Merge!" (だろ? それで俺は思ったんだよ、ああいう標識の1つを手に入れて、それを俺たちのベッドの上にかけることもできるかな、って。なぜなら、それは、君と俺とが一緒、ってことだから! 「マージ(融合)」だよ!)
モニカ: Oh, my God! I love that! (なんてこと! それ、気に入ったわ!)
チャンドラー: Really? (ほんとに?)
モニカ: Uh, "No!" (あー、「ノー(禁止)」よ!)

モニカは「あなたに見せたいものがあるの」と言って、チャンドラーをリビングに連れてきます。
ト書きの説明にあるように、椅子とテーブルの位置を動かして空いた空間の床に、正方形が白いテープで形作られています。
それを見て、チャンドラーが、Someone's killed Square Man! と言っているのが面白いですね。
square は「正方形」で、Square Man のように大文字で書かれているので、「正方形の男」というよりは、固有名詞的な「スクエア・マン、正方形男」という感覚になるでしょう。
よく殺人現場などで、白いロープやテープで、被害者の倒れていた位置が人型で示してあることがありますね。
そういうイメージで、人型じゃなくて正方形だから、ここでこの正方形の形をした男が倒れていたんだな、誰かがついさっき、ここで、正方形男を殺したんだな、と言ってみせているわけですね。
日本の刑事ドラマでも、そういう「白い人型」のシーンはよく見かけますので、日本人にもわかりやすいジョークだと言えるでしょう。

Barcalounger は、チャンドラーが自分の部屋で愛用しているあの革製の椅子のこと。
This is where I thought the Barcalounger could go. を前から直訳していくと、「ここが、その場所である、私が思っていた、その安楽椅子が来ることができると」みたいになるでしょうか。
つまり、「四角で囲ってあるこの場所が、あの安楽椅子を置くことができると私が思っていた、その場所なの」ということになります。
I thought が挿入されることで、「私はそう思っていたんだけど」という意味を込めることができます。
チャンドラーの椅子なのでそれをどこに置くかはチャンドラーが決めるべきことだろうけど、私はこう思ったのよね、と、控えめに意見を述べる形になるでしょう。
それぞれ、自分のしたいようにしようとして喧嘩した後ですから、あまり自己主張しすぎないように気を付けている感じが出ています。
ここに椅子を置くことで、テレビも見れるし、still 「それでもなお、やはり、それにもかかわらず」、キッチンまで歩ける距離なのよ、と説明しています。
ここなら、テレビも見れるし、キッチンにも近いわ、絶好のポジションだと思うの、ということですね。

チャンドラーはモニカの思いやりの気持ちを素直に受け取り、嬉しそうにチャンドラーからモニカにキスし、ハグします。
その後、「俺の方も見せたいものがあるんだよ」と言っていますね。
そして、Merge と書かれた road sign 「道路標識、交通標識」の話をしています。
こんな風に大きく横に書いてある文字、みたいな感じで、手を横に動かして標識のイメージを表してもいます。

merge とは、「(2つ以上のものを)併合する、合併する」という意味が基本。
日本人英語学習者には、その名詞形の merger の方がなじみがあるでしょうか。
merger は「(会社の)合併」で、M & A 「合併と買収」は、mergers and acquisitions の略ですよね。

ここでチャンドラーが言っているのは、道路標識の話なので、ここでは「合流する」という意味になります。
英辞郎には、
merge into the left lane 左車線に合流する
merge onto the expressway 高速道路に合流する

などのように「(道路・車線)に合流する」という意味の例がいくつも載っていました。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
merge : if traffic merges, the cars from two roads come together onto the same road
つまり、「交通が merge すると、2つの道路からの車が同じ道路の上で一緒になる」。

チャンドラーは「合流あり。この先、合流注意」みたいな標識の話をしているようですが、そういうよくある標識の1つをゲットして、ベッドの上にかけたらどうかなと思ってたんだと言っています。
それは、you and I together ってことだから、と理由を説明していますね。
together は「共に、一緒に」「合わせて、結合して、合体して」などの意味があります。

上に書いたように、merge の意味の基本は「合併する」ということでした。
チャンドラーは、ベッドで二人が一緒になる…つまり、エッチしている時の様子を指して、(はっきり書いてしまうと、まさに文字通りの)「合体する」というイメージで、その標識をベッドの上にかけておきたいんだ、と言っているわけですね。

研究社 英和中辞典には、merge の語義として、
merge=〈二つ(以上)のものが〉溶け合う 〈together〉
The sea and the sky merged (together). 「海と空(の色)が溶け合っていた」

というようなきれいな表現も載っていましたが、そんな風に「二人が溶け合う」というような日本語にしたら、小説っぽくて美しいかも、と思ったりもします。

とにかくチャンドラーは、「合流」という標識を寝室にかけて、そういうエッチなニュアンスを示したジョークを実行したがっているわけです。
誰かがそれを見たら、ウケてくれそうだろ、みたいなことでしょうね。
モニカはその「合流」標識の話を聞いて、一瞬茫然として固まっていますが、その後、I love that! と嬉しそうな顔をしています。
「ほんとに(気に入った)?」と聞き返すチャンドラーに、モニカは、No! に力を入れて、チャンドラーの時と同じように、手を横に動かしています。
それも、標識を手でイメージしている感じですね。
「ほんとに気に入った?」「いいえ!」と返しているわけですが、その「いいえ」も、道路標識の「ノー(禁止)」のイメージを使っているのだと思います。
No Parking なら「駐車禁止」、No Passing なら「追い越し禁止」のように、道路標識で、No は禁止の意味で頻繁に使われますので、「合流」って標識はどう?と掲げてみせたチャンドラーに、「禁止」の標識で対抗した、「標識には標識を」の精神で切り返した、みたいなやり取りになるでしょう。
DVD字幕では "No!" と引用符がついているのも、そういう「標識」であることを示すためだと思います。

一瞬、嬉しそうな顔を見せて、ほんとに?と確認すると、「もちろんだめよ」とあっさり却下するパターンは、このカップルの「お約束」ですが、その「だめよ」が、標識繋がりになっているところに、脚本のひねりを感じて、面白いなと思いました。


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posted by Rach at 08:49| Comment(2) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年09月01日

どうしてそういうことするかなぁ? フレンズ6-3その5

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チャンドラー: Well, we are fond of the silliness. But we also have a soft spot for the love. (そうだな、俺たちは、ばかなことは好きだよ。でも同時に、愛に対しても弱いんだよな[愛っていうのも好きなんだよね]。)
モニカ: Love is the best medicine. (愛は最良の薬、よね。)
チャンドラー: That's "laughter." (それは(「愛」じゃなくて)「笑い」だよ。)
モニカ: Why do you do it? (どうしてそういうことするの?)
チャンドラー: I don't know. (わかんない。)
ロス: Okay! All right! Now, Chandler, you, you wanna live with Monica, right? (オッケー! わかった! さあ、チャンドラー、君はモニカと一緒に住みたいよね?)
チャンドラー: Yeah, I do. (ああ、住みたいよ。)
ロス: And, Mon, you wanna live with Chandler, don't ya? (そして、モニカ、君はチャンドラーと一緒に住みたいよね?)
モニカ: Yes. (ええ。)
ロス: (jumping up) Good! A verbal contract is binding in the state of New York! (Storms out.) ([(椅子から)パッと立ち上がって] よし! ニューヨーク州では口約束[口頭契約]は拘束力を持つ! [部屋を飛び出す])

チャンドラーとモニカが同居を取りやめようとするのを必死に止めようと説得するロス。
二人が付き合い出してからは、これまでの100万倍幸せそうなのに、たった1つの部屋の使い道をめぐって同居をやめるなんてばかげてる、と、silly や silliness という単語をロスは何度も使います。
be fond of は「…を好む、…が好きである」。
soft spot は直訳すると、「弱い所、弱点」ということですから、have a soft spot for は「…に対して弱点を持っている、弱点がある、弱い部分がある」、つまり、「…が好きである、ぞっこんである」というような意味になります。
日本語でも、好みの話で「…に弱い」というと、その魅力に抵抗できない、みたいなニュアンスがあるでしょうか。そのあたり、日英、似た感覚なのかなと思います。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
have a soft spot for somebody/something : to like someone or something, even though other people might not
つまり、「誰かや何かを好きなこと、他の人は好きではないかもしれないけれど」。

Macmillan Dictionary では、
have a soft spot for someone : to like someone a lot, even if they do not deserve it
つまり、「誰かを大変好きなこと、例えその人がそれを受けるに値(あたい)しなくても」。

英英辞典の2つの語義を見てみると、どちらも最後に「他の人は好きではないかもしれない」「好きだと思われる価値がない」のようなネガティブな条件がついていますね。
手持ちの英和辞典には、あまりそういうネガティブなニュアンスは載っていないのですが、これらの英英辞典の語義を見る限り、「その人特有の、他の人には理解できないような、ちょっと変わった好み」について語る場合に使われる表現…ということになるのでしょうか??
元々は「…に対して弱点がある、…に弱い」という意味から来たとすると、本来の常識から言うとそういうものを好きになるべきではないのに、それを好きになることが一般的ではないのに、その魅力に逆らえずに好きになってしまう、という意味から、弱点という言葉が使われている、ということになるのかなぁ、と。
誰もが好きだと認めるようなものであれば、それを他の人と同じように好きであることを弱点とは言わないでしょうから、特にその人はそれに弱い、というニュアンスだということでしょうかねぇ??
(問いかけ口調ばかりですみません)

もしそういう「(世間一般の人とは異なる)その人独特の好み」というニュアンスがあるとすると、一般的にみんなが好きであろう「愛」という言葉に対して使ったということは、「ばかなことも好きだけど、愛も好き」と言うのに照れがあって、わざとそんな風に「愛ってやつにも俺たちは弱くてね」と言ってみせた、しゃくだけど愛も好きだと認めざるを得ない、みたいなニュアンスが出せるということになるのかな、と思ったりもしました。

愛という言葉を出したチャンドラーに対して、モニカも、「そうよ、愛は最良の薬よ」と言うのですが、それを言うなら、love じゃなくて、laughter だろ、みたいに訂正されてしまいます。
実際、研究社 新英和中辞典にも、
Laughter is the best medicine. 「笑いは最良の薬」
という言葉が載っています。
LAAD にも、medicine の項目に、
the best medicine : the best way of making you feel better when you are sad.
例) Laughter is the best medicine.

のように載っていますので、有名なフレーズのようですね。

正しい言い回しは確かに、love ではなく、laughter だったようですが、モニカはそれを訂正されて、Why do you do it? とムッとした顔で言い、チャンドラーは反射的に I don't know. と返しています。
Why do you do it? を直訳すると、「なぜ・どうしてあなたはそれをするの?」ですから、日本語で言うところの、「どうしてそういうことをするかなぁ?」「どうしてそういうことをするわけ?」に近いニュアンスを感じます。
「愛」という言葉が出たところで、せっかく二人が仲直りしようとしているこの時に、そういうささいな間違いをいちいち訂正するわけ?、仲直りの気持ちに水を差そうってつもり?みたいな気持ちがモニカにはあるのでしょう。
そう責められて、即座に I don't know. と返すのも、「なんでそんな言葉が口を突いて出ちゃったのか、俺自身にもわからない、何でそんなこと言っちゃったんだろう、俺」みたいな感じですね。
二人の、"Why do you do it?" "I don't know." のスピーディーさが絶妙で、思わず笑ってしまう、そういうシーンでもあります。

ちょっとしたモメごとはあるものの(笑)、お互いの愛を再認識して、ばかな喧嘩はよそうと決めた二人。
ロスは「相手と一緒に住みたいよね?」とそれぞれに尋ねています。
何だか、結婚式の牧師さんみたいな尋ね方で、それに対する二人の返事も、結婚式の誓いの言葉にイエスと答えている感じに似ているのもポイントでしょう。
やっぱり一緒に住みたいという二人の意志を確認すると、ロスはすくっと椅子から立ち上がって、A verbal contract is binding in the state of New York! と叫んだ後、部屋を飛び出して行きます。

verbal contract は「口頭契約、口約束」。
bind は他動詞で「…を縛る、くくる」「(契約・法律などで)束縛する、拘束する、義務づける」、自動詞で「(契約などが)拘束力を持つ」という意味があります。(発音は「バインド」)
このセリフでは、「契約などで拘束する」という動詞に -ing がついて、「拘束力のある」という意味の形容詞として使われています。

LAAD では、
binding [adjective] :
a binding contract/promise/agreement etc. : a promise, agreement etc. that legally forces someone to obey it

つまり、「a binding contract (など)とは、法的に人に強制してそれに従わせる約束など」。

まるで結婚式の誓いの言葉のように、それぞれの意思を確認したわけですが、「確かに今イエスと言ったよね。紙に書いた契約じゃなくても、今みたいな口頭契約でも、NY州では拘束力があるんだ」ということで、今、口頭で誓ったから、もう撤回はできないぞ、正式に契約として認められたんだからな、と念押ししたようなセリフになるでしょう。
また同居とりやめ話がぶり返すといけないから、今の言葉には法的拘束力があるんだぞ、と高らかに宣言して出て行った、ということですね。


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posted by Rach at 17:43| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月29日

100万分の1の幸せ フレンズ6-3その4

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モニカの部屋を出て、自分が住む部屋を探さないといけないレイチェルに、ロスは自分の同僚が部屋をまた貸し(sublet)したがっている話を伝えます。
レイチェルが電話でその部屋を借りる交渉をしに行った間に、フィービーはロスに、「あなたは、またレイチェルを愛してる。You re-love her! (レイチェルを再び愛してる・愛し直してる)」と指摘します。そういう心境の変化に自分自身でも気付いているロスですが、フィービーに対しては言葉でそれを否定します。
ロスの同僚と電話で話してきたレイチェルは、すでにその部屋は借り手が決まってしまっていた、私にはどこにも住む家がない、と嘆いています。
悲しむレイチェルに、思わず You can live with me. 「僕と一緒に住めばいい」と言ってしまうロス。
レイチェルはその提案に感謝し、ロスとの同居を決めるのですが、その後、レイチェルがロスの部屋に来て、「チャンドラーとモニカは部屋のことで喧嘩して、同居はなくなったみたい」というニュースを伝えます。
その直後のシーン。
[Scene: Monica and Rachel's, Ross is entering, dragging Chandler, to mediate the argument between Chandler and Monica.]
モニカとレイチェルの部屋。ロスは、チャンドラーを引っ張りながら入ってきて、チャンドラーとモニカ間の口論を仲裁しようとする。
ロス: What's all this about you guys fighting? Is this really over a room? I mean, that is so silly! (君らの喧嘩のことは一体どういうことなんだよ? これはほんとに1つの部屋をめぐっての喧嘩なのか? つまり、そんなのすっごくばかげてるよ!)
モニカ: Ross, we can handle this. (ロス、この件は私たち(二人)で対処できるわ。)
ロス: Well, apparently not. And I can't just stand by and watch two people I care about so much be hurt by something that is so silly. I mean, enough of the silliness! (うーん、どうやら無理みたいだね。そして、僕はただそれを傍観することはできないんだ、僕がとても大切に思っている2人の人間がそんなばかげた何かに傷つくのをね。つまり、ばかげたことはもうたくさんなんだよ。)
チャンドラー: Well, why don't you tell her to stop being silly! (Monica mocks him and he joins in.) (そうだな、ばかなことをするのはやめろって、モニカに言ったらどう? [モニカはチャンドラーをばかにしたように彼の真似をし、チャンドラーもそれに加わる])
ロス: (stopping them) Okay, okay! Two very good points. Look, I've known you both a long time. And I've never seen either of you one-millionth as happy as you've been since you got together. Do you really want to throw that all away over a room? That is so silly. Now wh-what is more important, love... or silliness? ([二人を止めて] わかった、わかった! 二人ともいい点をついてるよ。ねぇ、僕は君たち二人を長い間知ってる。そして、二人が付き合ってからこれまでの様子と比較すると、その 100万分の1の幸せも、それまでには見たことがなかったよ[付き合ってからの君たちは、これまでの 100万倍幸せに見えるよ]。君らは、1つの部屋のことで、それを全部捨ててしまいたいと本当に思ってるの? そんなのすごくばかげてるよ。今、大切なのはどっち? 愛?…それともばかげてること?)

レイチェルを愛している自分の気持ちに気付いてしまったロスは、レイチェルとの同居がとりやめになってしまうのは絶対に避けたいところ。
そこで、チャンドラーとモニカの喧嘩の仲裁を始めます。
Is this really over a room? の over は、fight over 「…のことで、…をめぐって争う」の over のニュアンスですね。
over a room、つまり、「たった1つの部屋のことをめぐって」、今回の喧嘩は争われてるの?という感覚です。
1つの部屋のことで、同居を取りやめるとかどうとかなんて、silly 「ばかげている、ばかばかしい」とも言っています。
モニカは、「こんな風にあなたに仲裁してもらわなくても、二人の問題だから私たち二人で対処できるわ」と言うのですが、ロスはまだ仲裁をやめようとはしません。
stand by and watch を直訳すると、「そばにいて、見る」ということですから、まさに日本語の「(直接関わらず)傍観する」のニュアンスですね。
このセリフの基本構造は、
I can't stand by and watch people be hurt by something. 「人が何かに傷つくのを傍観することはできない」
で、people には、I care about so much 「僕がとても大切に思っている、僕がとても気にかけている(人たち)」、something には、that is so silly 「とてもばかげた(何か)」という言葉が後ろについて、それぞれの言葉を補足説明する形になっています。
ただ、「人が傷つくのを傍観することはできない」と言っているだけではなくて、その人というのは、僕がとっても大切に思っている人たちだし、何に傷ついているかというと、すっごくばかげたことだし、そういうのを見てるのが僕には耐えられないんだよ、だから傍観できなくて、こうして介入せざるを得ないんだよ、という感じでしょう。

enough of the silliness の、enough of は、「…はもうたくさん」のニュアンス。
もうこれ以上は我慢できない、という感覚です。
Enough! や、Enough is enough! も「もうたくさんだ、もういい加減にして」という意味でよく使われますね。
ロスは仲裁を始めてから、この時点ですでに、silly を2回、そして silliness という名詞形も使っています。
今回の二人の喧嘩は「ばかげたものだ、ばかばかしいものだ」ということを何度も強調して、そんなくだらない喧嘩はさっさとやめてくれよ、と言いたい気持ちが出ています。
ロスの説得のキーワードみたいになっているわけですね。

silly って言うけど、じゃあ、その silly なのをやめるようにモニカに言ったら?みたいにチャンドラーは答えています。
つまり、バカげたことを言ってるのはモニカの方で、俺の意見はまっとうだ、まともだ、と言いたいようです。
それを聞いたモニカは、いやそうな顔をして、ミミミ…みたいな声で、チャンドラーのイントネーションを真似ています。
「何かこの人、意味不明のことゴチャゴチャ言ってるわ〜」みたいに相手をばかにする言い方です。
今度はチャンドラーも、そのモニカの真似をして、二人で、ミミミミ言い合っているのにも笑えます。

その二人の子供じみた言い合いを制して、ロスは、Two very good points. と言っています。
Good point. だと「いい点を突いてるね」と相手の意見や指摘を褒める表現ですね。
今回のセリフは、「2つのとても良い点(を突いてる)」みたいに言っていることになり、要はロスは、チャンドラーとモニカの二人の言い分は、どちらも良い点を突いてるよ、とそれぞれの意見を認めていることになります。
しかし、good points とは言っても、実際のチャンドラーとモニカは、ミミミミ…と意味不明の罵(ののし)り合いみたいなことを言い合っていただけですから、そういう「意味不明の言葉」に対して、「わかった、二人ともいい点を突いてるよ」と言っているところが面白い、ということでしょう。
この不毛な言い合いを止めるために、とりあえずそう言ってやめさせた、という感じです。

その後、ロスは、I've known you both a long time. And I've never seen either of you... 「僕は君ら二人を長年知っているけど、…なのは見たことがない」のように、現在完了形を使って説得を試みています。

I've never seen either of you one-millionth as happy as you've been since you got together. というセリフを、音で聞いただけで意味を瞬時に理解するのはかなり難しいなと思いました。
ですからここは、文法的に解析するなどのアプローチで、このセリフの構造をじっくり見てみたいと思います。

このセリフをもう少しシンプルな形にすると、I've never seen (someone) 分数 as happy as ... という形にできるでしょう。
one-millionth は、「100万分の1(の)」という分数ですね。
数字に -th が付いた形は、序数「(第)100万番目の」という意味にもなりますが、このように分数を表す場合にも使います。
序数(順序を表す数)と分数は同じ単語を用いるので、例えば、one third なら「3分の1」で、two thirds なら、「3分の1が2つ」、すなわち、「3分の2」になります。
as 〜 as ... は、「…と同じくらいに〜」ですが、それを倍数で表現する場合、「2倍」なら twice as 〜 as、「3倍」なら three times as 〜 as、半分なら half as 〜 as になりますので、one-millionth as happy as は「100万分の1幸せ、幸せの度合いが 100万分の1」だと言っていることになります。

ここでさらにやっかいなのは、この as 〜 as の倍数表現に、I've never seen 「見たことない」という現在完了形の経験の否定文が使われている点です。
get together は「一緒になる」で、男女間の話で言うと、「付き合う、結ばれる」ことを指すでしょう。

フレンズ2-16その17 で、
モニカ: You said you've never seen Richard happier. (パパも言ってたわよ、リチャードがこんなに幸せそうにしてるところは見たことがないって。)
というセリフがありましたが、これは「(今)より幸せなリチャードを今まで見たことがない」→「今のリチャードがこれまでで一番幸せに見える」という意味ですね。
比較級で「それより〜なのを見たことがない」と表現することで、「これまで見たことないほど最高に〜である」ことを示唆することになるわけです。
今回のセリフは比較級ではなく、as as を使った倍数表現ですが、これもこの比較級のパターンと同様に考えてみると、「二人が付き合ってからの幸せと比較して、その幸せの100万分の1の幸せな二人を(どちらも)今まで見たことがない」→「今の、付き合ってからの二人は、これまでの100万倍幸せに見える」と言っていることになるように思います。

セリフの流れを考えながら、どうしてそういう意味になるのかを考えてみると…
モニカは妹、チャンドラーは大学時代の友人なので、二人とは長い付き合いになる。これまでにそれぞれの幸せな様子を何度か見てきたけれど、二人が付き合ってからこれまでの happy の度合いと比較すると、そのたった 100万分の1 に当たるくらいの幸せな様子すら見たことがない、二人が一緒になってからの幸せと比較すると、それ以前の幸せなんて、その100万分の1にも値しない、と言っていることになり、つまりは、「付き合い出してからの二人は、それまでに各々が経験してきた幸せと比較すると、100万倍幸せそうに見える」と言っているセリフになるだろうと考えられる、ということです。

そもそも、million 「100万」という数字は、英語の誇張表現でよく使われますね。
これもそういう誇張表現の一種で、「君ら二人をよく知ってるけれど、二人が一緒になる前の幸せなんて、その 100万分の1にも満たないんだ、それくらい、付き合い出してからの二人はラブラブで超幸せなんだよ、今までの100万倍幸せなんだよ」と言いたいのだと思います。

その流れを受けて、Do you really want to throw that all away over a room? と言っているわけですが、that はそういう「これまでの人生とは比較にならないほどの 100万倍幸せな状態」を指し、それを throw (all) away 「(全部)捨てる」ことを君らは本当に望んでるわけ? (それも) over a room 「たった1つの部屋のことで?」と言っていることになります。
このセリフだけを見てみても、「たった1つの部屋をめぐって、それをほんとに全部捨てちゃいたいの?」と言っていることから、that が指している、1つ前のロスのセリフの内容が、「二人は今、最高に幸せである」と言っていることが想像できます。
ですからやはり、「その 100万分の1も見たことがない」→「今はこれまでの 100万倍、幸せである」という内容になるはずだと思うのです。

one-millionth as happy as you are のように、2つ目の as の後ろが you are 「今の、現在の君たち」であれば、もう少しわかりやすかったのでしょうが、「付き合い出してから今までの君たち」を意味する現在完了形になっているために、1つの文の中に2つの現在完了形が存在することになり、余計に構造が複雑に見えるところもまた、解釈がややこしくなる原因の一つでしょう。
そのため、since you got together がどちらの現在完了形とセットになっているのかがわかりにくいと言えるのかもしれません。
が、最初の I've never seen と結び付くにしては離れすぎていますし、逆に、as you've been だけでは期間が漠然としすぎていて、何と比較しているのかわかりにくいため、"as you've been since you got together" をひとまとまりと考えるのが自然でしょう。

付き合い出してから今までそういう超幸せな期間が存在した、そういう日々を、1つの部屋にまつわるたった1つの喧嘩であっさり捨てちゃうの?と言いたいがために、比較の対象として、(as) you've been since you got together という現在完了形を使った、ということだと思います。

正直、これを音だけで瞬時に意味を取ることは難しいので、わからなくてもちっとも気にすることはないですし、初めて見た時は「構造がよくわかんないな…」と「理解するのをとりあえずはあきらめる」ことも構わない表現だとも言えそうです。
が、もし時間が許せば、そして、何とかもう少し食らいついてみたいと思うのであれば、まずは前後の文脈から、「多分こういう意味になるはず」だと類推し、そういう意味に解釈可能かどうかを文法的なアプローチを使って解析する、という作業を進めていけばいいのでは、と思います。
それが、「英語を学ぶ」ということだろうと。
そのように「前後の文脈から意味を理解し、英文の構造を把握する力」を磨けば、読解力を高めることができます。

自分の経験から言わせていただくと、難しいと言われている英検1級のリーディングにも対応できる力がついたのは、ブログでセリフの解説を書くにあたり、こういう作業を繰り返してきた結果だと思っています。
いくら難しい単語をたくさん覚えているつもりでも、英単語を訳語の日本語に置き換えるだけでは、英語の文の持つ細かいニュアンスまではとても捉え切れません。
このフレーズは何を修飾していて、この副詞節はどこにかかっているのか…というような「構造」が理解できない限りは、その英文が理解できたとは言えない…私はそう思います。

ロスは、幸せを1つの部屋のことで捨てちゃうなんて…と言った後、また、silly や silliness という単語を使っていますね。
「まだ、その言葉を使いますかっ?!」みたいなくらい、しつこく使い続けていますが、とにかくロスは、「部屋1つのことで、同居をやめるなんて、まったくばかげてる!」というのを自分の説得の一番のポイントにおいている、彼の論拠・論点はそこにある、ということで、その執拗さがロスらしくて笑える、ということでしょうね。


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posted by Rach at 14:56| Comment(6) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月27日

ルームメイト募集広告 フレンズ6-3その3

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レイチェルが出て行った後の空き部屋を、ゲストルームにするかゲームルームにするかで、チャンドラーとモニカは喧嘩してしまいます。
プリプリ怒りながら、ジョーイのいる部屋に戻ってきたチャンドラー。
ジョーイ: Hey, what's up? (よお、どうした?)
チャンドラー: Nothing. Monica and I had a stupid fight. (何でもない。モニカと俺は、バカな喧嘩をしたんだよ。)
ジョーイ: But you're still moving in together, right? Because my ad came out today. (Shows him the paper.) (でも、お前はまだモニカと一緒に住む予定だよな? っていうのは、俺の広告が今日出たからさ。[チャンドラーにその新聞を見せる])
チャンドラー: (reading the ad) "Wanted: Female roommate, nonsmoker, nonugly." Nice! ([広告を読んで] ”求む: 女性ルームメイト、タバコを吸わない人、不細工(ブサイク)ではない(人)。” ナイス!)
(注:この後のシーンの解説を一部省略し、フィービーとレイチェルの会話シーンの解説に飛びます)
チャンドラーがモニカの部屋で同居することを決めたため、レイチェルは自分が住む部屋を探しています。
フィービーがいるセントラルパークに、レイチェルが入ってきます。
レイチェル: Pheebs, this whole apartment thing is a nightmare. Every place I can afford comes with a roommate who is a freak. I mean, look at this. (Points to one and starts to read it.) "Wanted: Female roommate, nonsmoker, nonugly." It's just, there's nothing! The city is full! (フィービー、このアパートメントの件は悪夢よ。私がお金を払える場所はどこも、変人のルームメートがついてくるの。ほら、これ見てよ、[一つ(の新聞広告)を指差して、それを読み始める] ”求む: 女性ルームメイト、タバコを吸わない人、不細工(ブサイク)ではない(人)。” ただもう、何もないのよ! この町は全部埋まってるのよ!)
フィービー: Wait! No, look at this! (Points to one.) (Reading) "Two bedroom, two bath. Must be nonsmoker. Satan worshipers okay." Oh, yeah, but it's on the ground floor. (待って! 違うわ、これを見て! [ある広告を指差す] [読む] 「寝室2つ、浴槽2つ。タバコを吸わない人に限る。悪魔教の信者はオッケー」。あぁ、でも、1階だわ。)

不機嫌に部屋に入ってきたチャンドラーは、「モニカとバカな喧嘩をしちゃって」と言っています。
それを聞いたジョーイは、「喧嘩したからって、引っ越しが取りやめとかにはならないよな?」みたいに言って、「(どうして俺がそういうことを言うかっていうと)俺の広告が今日(新聞に)出る・載るから」とも言っています。
その広告の内容が、下心ミエミエな感じで、いかにもジョーイっぽくて笑えます。
女性のルームメイトに限定しているのもそうですが、nonugly (non-ugly) の部分が特にヒドいですね。
ugly は「(容貌が)みにくい、不細工な」で、nonugly だと「ugly でない人」、つまり、「ブサイクじゃない人を求む」と言っているわけですが、ジョーイの本音としては、ホットな美人が来てくれることを期待しての広告と言えるでしょう。
他にもいろいろ言いようがあると思うのに、「ブサイクな人はムリ」と言っているようなものですから、あまりにも自分の気持ちを正直に吐露しすぎた(笑)募集広告…という感じですね。
いくら non- で否定していても、ugly というキツすぎる言葉を使ってしまってはダイレクト過ぎるだろ、というところ。
「いかにもジョーイらしい」募集記事に、チャンドラーもナイス!と言って喜んでいます。

その後、一部、シーンを省略して、今度は女性陣のやり取りを見てみます。
レイチェルのセリフの this whole apartment thing を直訳すると、「このアパートメントの件、全部(全体)は」という感じで、「この一連のアパートメントの件は」「私がアパートを探してるっていう今回の件は」みたいなニュアンスになります。
Every place I can afford は、「私がお金を出して借りることができる、あらゆる場所」で、自分の支払能力で借りることが可能なアパートを意味しています。
come with を直訳すると、「…と一緒に来る」ですから、つまりは、「…が(もれなく)付いてくる・付いている、…が付属している、搭載・装備している」というようなニュアンス。
freak は「変人」ですから、私が家賃を払えそうなアパートメントには、変人のルームメートがおまけでもれなくついてくるのよね、みたいにボヤいているセリフになります。
そして、具体的に新聞のルームメイト募集の広告を見せるレイチェル。
それを読み上げると、さっきのシーンで登場した、ジョーイの出した募集広告だった…というオチですね。
「ほら、こんなことを書くような、ヘンなやつばっかりなのよ」と言いたいレイチェルなのですが、実はこの広告は自分の友人ジョーイが出している広告だとも知らずに、あきれてボヤいている…という面白さです。
ジョーイの作った広告の文言そのものもジョークとして笑えるわけですが、それをしばらく時間が経ってから、また別の場面のジョークに使う、という、「コメディの王道」とも言えるものだと思います。

The city is full! の full は「満員で、満室で」のニュアンスでしょうね。
良い部屋は全部、すでに人が住んで埋まってしまっていて、空いている部屋と言えば、こんな変なルームメイトがいる部屋だけ…このNYは空き室がないのも同然よ!みたいな感じでしょう。

広告欄を見ていたフィービーは、「ちょっと待って」と言って、別の広告を読み上げます。
Must be nonsmoker. は「ノンスモーカーでなければならない」ですから、タバコを吸う人は絶対ダメ、ノンスモーカーに限る、ということ。
さっきのジョーイの広告もそうでしたが、「ノンスモーカー」という条件はよく使われるようですね。
Satan は「魔王、サタン」ですが、英語の発音は「セイトゥン」のような感じになることにも注意しましょう。
その後、フィービーは残念そうな声を出して、「でも、そのアパートは1階にあるわ」と言っています。
つまりフィービーは、「悪魔教信者はオッケー」という部分には特に何も感じずに、その次に書いてあるらしい、「部屋が1階にある」という部分にひっかかり、「いい部屋かと思ったけど、1階なんだったら、この部屋もダメね」と言っているセリフになります。
1階は泥棒に狙われやすいというようなデメリットもあるのかもしれませんが、たいていの場合はそっちよりも、「悪魔教の信者はオッケー」の部分で、「オッケーってことは、この人はそういう信者の一人なの?」と思ってビビるのが普通ですよね。
悪魔教の部分はスルーして、1階の部分に反応するのが、ちょっと感覚のズレたフィービーらしいオチだと思いました。
「食いつくのは、そこ?!」みたいな面白さですね。


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posted by Rach at 07:38| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月22日

…にあるような as in フレンズ6-3その2

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前回の続きです。
チャンドラー: Okay, so you mean "No" as in: "Gee Chandler, what an interesting idea. Let's discuss it before we reject it completely." (わかった。じゃあ、君の「ノー」は、こういう意味のノーだよね。「まぁ、チャンドラー、何て面白いアイディアなの。それについて話し合いましょ、その考えを完全に却下する前に」。)
モニカ: Oh, I'm sorry. Of course.... Yes, interesting idea, umm, talk about it. But no. (あぁ、ごめんなさい。もちろんよー…そうね、面白いアイディアだわ。うーん、それについて話して…でも、ノーよ。)
チャンドラー: So that's it? (それで終わり?)
モニカ: I just don't think, y'know, arcade games go in a beautiful guest room. The beautiful guest room is gonna be filled with antiques. (私はただ、ほら、アーケードゲームは美しいゲストルームには似合わないと思うだけよ。その美しいゲストルームはアンティークでいっぱいにするの。)
チャンドラー: Which is why Asteroids is perfect. It's the oldest game! (だったら、アステロイドはパーフェクトだよ。最古のゲームだもん!)

空いたレイチェルの部屋を、俺はゲームルームにしたいと言ったチャンドラーですが、そこをゲストルームにしたいモニカに、あっさり、No. と否定されてしまいます。
チャンドラーは、一言でバッサリ切り捨てることはないだろ、と言わんばかりに、「その今のモニカの No. っていうのは、こういう意味の No. だよねぇ〜?」のように言っています。

as in は、「(例えば)…にあるような、…において見られるような」という感覚。
ですから、You mean "No" as in: ... は、「…って言葉にあるような感じの、No. って意味だよね?」というニュアンスになるでしょう。

as in は、これまでにフレンズで何度も登場しました。
フレンズ2-22その12 では、スコッチの neat の意味がわからなかったロスに対して、
レイチェルパパ: ...no, neat, as in no rocks. (違う、ニートだよ、つまり氷はナシってこと。)
というセリフが登場しましたし、そこでも併せて説明しましたが、フレンズ1-2 でのセリフでは、
キャロル: Marlon-if it's a boy, Minnie if it's a girl. (もし男の子ならマーロン、女の子ならミニー。)
ロス: ...As in Mouse? (ミニーって、マウスの?)
キャロル: As in my grandmother. (ミニーって名前は私のおばあちゃんの名前よ。)
というやりとりもありました。

また、今回のセリフのように as in の後に文が続くパターンとしては、フレンズ2-11その1 で、
キャロル: We're getting married. (私たち、結婚するの。)
ロス: As in, "I now pronounce you wife and wife" married? (それって、牧師さんが「私は今ここにあなた方が、妻と妻であることを宣言する」っていう、あの結婚のこと?)
というセリフもありました。

このように、本来の as in の意味は、「…にあるような」ということですから、as in 以下に、No. と同じ内容を意味するような文章が続かないといけないはずですが、ここでは、No とは反対の意味に近いような文「素敵なアイディアね。完全に却下する前に話し合いましょう」が続いています。
つまり、「…にあるような」と言った中には、No の意味に該当するようなことが「存在していない」わけで、かろうじて、reject という言葉にその否定のニュアンスがあるだけですね。
「…にあるようなやつ?」と言いながら、チャンドラーは、モニカの No. という一言を、「それはつまり、こう言いたいわけだよね? こういう意味で No. って言ってるんだよね?」と「別の意味に言い換えて」いるわけです。
チャンドラーとしては、「No. って言う前に、せめてもう少し話し合いがあってもいいんじゃないか、ちょっとはその案について考えてくれてもいいんじゃないか?」という気持ちがあるのですが、それを例えば…
"No? You said just "No"? Why can't we just even discuss it for a while before you reject it completely like that?! You are the one who said, "Let's talk about it," aren't you?" (ノー? 今、ノーって言った? 君がそんな風にその案を完全に却下する前に、俺たちでそれを少しの間、議論することすら、どうしてできないんだよ?! 「一緒に話し合いましょう」って言ったのは君なんだぞ、そうだろ?)
みたいに喧嘩腰に言ってしまうと、本格的な喧嘩に突入してしまうので、角が立たないように、「その No. っていうのは、こういう意味だよね?」と、モニカの No. の一言ではひどすぎる、ということをやんわり伝えよう、相手に気づかせようとしているわけです。

チャンドラーは、before we reject it のように we を使っています。
チャンドラー自身はゲームルームの案に賛成なので、本来は「(その案を)却下する、拒絶する」のは、モニカだけ(you)になるはずですが、チャンドラーが言いたいのは、せめてそのゲームルームの案がダメならダメでもいいけれど、二人でちゃんと話し合って、俺も納得した上で「二人で」(we)その案を却下する、というのでないと、俺は納得いかないな、みたいな気持ちが入っているように思います。
君が一方的に却下するんじゃなくて、俺も納得した上でないと困るよ、という感じでしょう。

そこまで言われたモニカは、ごめんね、と謝った後で、Yes, interesting idea, umm, talk about it. But no. と言っています。
「面白いアイディアだと認めて、それについて話したけど…やっぱダメ!」みたいな、「とりあえずあなたの言う通りにしてみたわよ」的な、御座なり(おざなり)な感じになっています。
「議論するって、たったそれだけ?」みたいに言うチャンドラーに、I just don't think... と言って、却下の理由を説明しています。
I just don't think arcade games go in... を直訳すると、「アーケードゲームが go in するとは思えない」ですが、これは英語には「否定語をできるだけ前に持ってくる」性質があるからで、「アーケードゲームは go in しないと思う」とした方が、自然な日本語になるでしょうか。

go in を直訳すると、「(〜の)中に入る」で、「ぴったり入る、収まる、サイズがぴったり合う」という意味があります。
ただ、ここでは、go with 「…とよく合う、似合う、適合する、調和する、溶け込む」と似たニュアンスで使っているような気もします。
そのゲーム機がデカすぎて(笑)部屋に収まらないとかの問題ではなくて、日本語で言うところの「部屋にしっくりはまらない、しっくりこない」みたいな感じで「収まらない、合わない」と言っている感じがするのですね。
その後のセリフでも、「アンティークでいっぱいにする」と言っているので、やはり、サイズ、大きさの問題ではなく、趣味やテイストの問題としてモニカは捉えているのだと思います。

「アンティークでいっぱいにする」という言葉を聞いて、Which is why Asteroids is perfect. とチャンドラーは言っています。
which は、その前のモニカの発言を指し、is why は、is the reason why と解釈するとわかりやすいでしょう。
「そのモニカが今言ったことが、アステロイドがパーフェクトな理由だよ」ということで、その後、「アステロイドは最も古い・最古のゲームなんだ」と言っています。
アンティーク、つまり、「古くて価値のあるもの、骨董品」だと言うなら、アステロイドは一番古いゲーム機だから、まさにアンティークだよ、完璧じゃないか!ということですね。


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posted by Rach at 15:27| Comment(2) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月19日

本物のアーケードゲーム フレンズ6-3その1

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シーズン6 第3話
The One With Ross' Denial (ルームメイト獲得大作戦!)
原題は「ロスの否認の話」


モニカの部屋で同居することを決めたチャンドラーとモニカは、今後の計画について話し合っています。
モニカ: Okay listen, y'know when you move in, Rachel's room is gonna be empty. You wanna talk about what we want to do with it? (ねぇ、聞いて。ほら、あなたが引っ越してくると、レイチェルの部屋が空くことになるでしょ。その部屋をどうするかについて話したい(と思わない)?)
チャンドラー: Sure! (もちろん!)
モニカ: Okay, I was thinking we should have a beautiful guest room, right? With a mahogany sleigh bed and bedside tables with flowers on them all the time! And we could have a roll top desk with little comment cards so people could tell us how much they loved staying here! Okay, whatever, I really haven't thought about it that much. (オッケー。私は素敵な(美しい)ゲストルームにすべきだって思ってたのよ。マホガニーのスレイベッド(そり型ベッド)があって、いつも花を置いてあるベッドサイドのテーブルもあるの! そして、ロールトップデスク(上部が畳み込み式になっているふた付き机)を置くこともできるのよ、ちょっとしたコメントカードも載せておくの。(そこに泊まった)人がここでの滞在がどれほど気に入ったかを私たちに伝えることができるようにね! いいわ、とにかく、ほんとにそれについてはそんなには(まだ)考えてはいないのよ。)
チャンドラー: Well, I like that idea... obviously. I was thinking maybe, maybe, maybe it could be a game room, y'know? I mean you can buy old arcade games, like uh, like Space Invaders and Asteroids for $200. The real ones. The big, big, big ones! (そうだね、そのアイディアもいいと思うよ、もちろんね。俺が考えてたのは…多分、多分、多分…ゲームルーム(ゲーム部屋)にもなるかな、って、だろ? つまり、古いアーケードゲームの、例えば、スペース・インベーダーとかアステロイドとかを200ドルで買えるしね。本物のやつさ。あの、デカい、デカい、デカいやつをね!)
モニカ: No. ([一瞬、すごく嬉しそうな顔をするが、しばらくしてから首をすくめて、でも顔は笑顔のままで] ノーよ[ダメよ]。)

何かを一緒に決めましょう、と言いながら、すでにモニカが事細かに計画を立ててしまっている…というシーンはこれまでも何度も出てきましたが、今回もその「仕切り屋」の部分が前面に出てきています。
高級木材であるマホガニーでできた sleigh bed と言っていますが、sleigh とは「(雪や氷などの上を滑る)そり」のこと。
その「そり」に似ているベッドを、スレイベッドと呼ぶようです。

詳しくはウィキペディアで。
Wikipedia 英語版: Sleigh bed
ウィキペディアには写真も載っていますのでわかりやすいと思います。
その冒頭の説明を引用させていただくと、
A sleigh bed is a style of bed with curved or scrolled foot and headboards, thus resembling a sled or sleigh.
訳しますと、「スレイベッドは、カーブした、または渦巻状になった、フット(ボード)とヘッドボードを持つベッドのスタイルで、そのため、(形状が)そり(sled, sleigh)に似ている」。

また、roll top desk というのは、「上部が畳み込み式になっているふた付き机」。
これも、ウィキペディアに画像がありますので、それを見ていただけるとわかりやすいと思います。
Wikipedia 英語版: Rolltop desk

今回のような家具であれば、どちらも、Google 画像検索を使うと、いろんな角度の写真を一覧で見ることができて、イメージがつかみやすいと思います。
「それがどんなものかを知ることが、直接、英語力向上に結び付くわけではない」ですし、「モニカが好きそうな、そういう家具があるんだな」程度の理解でも十分と言えば十分ですが、時間が許すのであれば、そういうものも、ちょこちょこっと検索して、ふーん、こういうものかぁ、と知ることも、決して無駄ではないと私自身は思っています。
(記事の後半も、「モノの説明」が続くので、ここで予防線を張っておきました…笑)

モニカは、「その机の上には、そこに泊まった人が感謝の気持ちを綴れるようにコメントカードを置いておくの」とも言っています。
そこまでいろいろと案を述べておいて、I really haven't thought about it that much. 「そのことについてはそんなにたくさん考えてはいない」というのもまたモニカらしいですね。
「それだけ綿密にしっかり計画してたら、他にはもう考えることなんかないだろっ?」とツッコミたくなるところです。

その長く細かい具体案を聞かされたチャンドラーも、その後に自分の意見を述べています。
君のアイディアも好きだよ、と言っておいて、I was thinking maybe it could be... の後、自分のアイディアである a game room 「ゲームルーム、ゲーム部屋」を提案しています。
I was thinking we should と言ったモニカに対して、I was thinking maybe it could とチャンドラーが言っているのは、「俺は考えてたんだよね、多分、こういうのもアリかなって…」というような「より遠回しな言い方」になるでしょう。
maybe を3度も繰り返していますが、「多分、多分だよ、あくまで多分の話だけど(こういうのもあり得るんじゃないか)」みたいな感じに聞こえる気がします。

arcade は日本語の「アーケード」のように、「商店街のような屋根で覆われた通り」の意味がありますが、ここでの意味は「ゲームセンター」。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
arcade :
1. a special room or business where people go to play video games
2. a passage or side of a building that has small stores next to it and is covered with an arched roof


つまり、1. は、「人がビデオゲームをするために行く特別な部屋、または事業(営業・商業)」。
2. は、「隣に小さな店がある通路、または建物の側面、そしてそれはアーチ型の屋根で覆われている」。

1. がいわゆるゲームセンターのことで、2. が日本語の「商店街のアーケード、アーケード商店街」の意味ですね。

LAAD には、video arcade という言葉も載っています。
video arcade : a public place where there are a lot of video games that you play by putting money in the machines

つまり、「機械にお金を入れることでプレイするビデオゲームがたくさんある公共の場所」。

ですから、チャンドラーが言っている arcade games とは、家庭用ゲーム機のことではなく、そういうゲームセンターに置いてあるような機械のことを指すわけです。
そして、具体的な名前として、Space Invaders and Asteroids の名前を挙げています。

「スペース・インベーダー」は、日本でも大ブームとなりましたね。
その当時の世相を反映するニュース映像などでもよく登場する、時代を代表する現象とも言えるでしょう。

「アステロイド」というゲームは私はよく知らないのですが、Wikipedia 日本語版: アステロイド に、
1979年にアタリが作ったアーケードゲーム用テレビゲーム。ベクタースキャンを使っており、日本ではセガとタイトーからライセンス生産された。
とありますので、日本のゲームセンターにもあった…んですね??

以下の英語版では、詳しく説明されています。
Wikipedia 英語版: Asteroids (video game)

冒頭の説明を引用させていただくと、
Asteroids is a video arcade game released in 1979 by Atari Inc. It was one of the most popular and influential games of the Golden Age of Arcade Games.
つまり、「Asteroids は、アタリ社によって1979年に発売されたビデオ・アーケード・ゲーム(ゲームセンター用のゲーム)。ゲームセンター黄金期の最も人気があり影響力の大きいゲームの一つであった」。

チャンドラーはゲームセンターの代表的なゲームの名前を2つ挙げたということになります。
ちなみに、ゲーム名は日本語では、「スペース・インベーダー」「アステロイド」のように「単数形」になっていますが、オリジナルの英語での名前はどちらも、Space Invaders, Asteroids のように複数形になっていることにも注目したいところです。
あのポケモン、「ポケット・モンスター」も、英語表記は、Pocket Monsters と複数形になっています。日本での略称がそのまま英語化された、Pokémon という英語表記もありますが、そのように略さない場合はやはり、monsters と複数形でないと、ネイティブには違和感がある、ということでしょう。

You can buy old arcade games, like, ... for $200. は、「…のような古いゲームセンターのゲームを200ドルで買える」ですね。
この you は(これまで何度も説明してきましたが)、聞き手のモニカを指しているのではなくて、「(自分を含めた)一般の人々」を指しています。
「誰だって200ドルも出せば、そういうアーケードゲームが買える」という意味ですね。
それはもちろん、チャンドラー自身も買えることを示唆しています。

The real ones. The big, big, big ones! の ones は、同じ名詞の繰り返しを避けるための one です。
The real arcade games, the big arcade games! ということになります。
ゲームセンターに置いてあるような本物のゲーム、それもこーんなにでっかいヤツをね!という感じで、両手を使って、その背の高さを示しています。

モニカは嬉しそうな顔をしてその案を聞いていたのですが、しばらくした後、首をすくめて、No. と一言、言います。
顔は笑顔のままだけど、言葉では完全否定、という感じですね。


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posted by Rach at 16:59| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月17日

涙2、3粒の価値もないの? フレンズ6-2その6

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同居することを決めたチャンドラーとモニカは、レイチェルに「チャンドラーがモニカの部屋に引っ越してくる」ことを伝えますが、レイチェルは3人一緒に住むことになると思い、喜んでいます。
そこで思い切って、「チャンドラーが引っ越してくる=レイチェルはこの部屋から出て行くことになる」ことをモニカはレイチェルに伝えるのですが、レイチェルはあっさりその件を受け入れ、悲しむ様子もありません。
チャンドラーとジョーイの部屋に、モニカが入ってきて、
モニカ: So I, I told Rachel that it's just gonna be the two of us. (それでね、(一緒に住むというのは)私たち二人のことだって、レイチェルに言ったわ。)
チャンドラー: Oh, yeah? Well, how'd she take it? (ああ、そう。で、レイチェルはそのことをどんな風に受けとめた?)
モニカ: Really well. Yeah. Surprisingly well. Yeah, she didn't cry. She wasn't angry or sad. (Sits down, slightly disgusted.) (ほんとによくわかってくれたわ[納得してくれたわ]。そうよ、驚くほどよくわかってくれてね。そうなの、レイチェルは泣かなかった。彼女は怒りも悲しみもしなかった。[かすかにむかついた感じで座る])
チャンドラー: And you're upset because you didn't make your best friend cry? (それでモニカは怒ってるわけだね、親友を泣かさなかったから。)
モニカ: I mean, all I'm asking for is just a little emotion! Is that too much to ask after six years? I mean, what, are, are, are Rachel and I not as close as you guys? I mean, did we not have as much fun? Don't I deserve a few tears? I mean, when we told Joey, he cried his eyes out! (つまり、私が求めているのは、ほんのちょっとした感情だけよ! 6年も経つのにそれを求めるのは贅沢なの? だって、レイチェルと私はあなたたちと同じくらいに親しくはないの? ほら、同じくらい楽しんでこなかったの? 私には、涙の2、3粒の価値もないの? ジョーイに話した時は、ジョーイは大泣きしたのに! )

モニカは「一緒に住むというのは、3人じゃなくて、私たち2人だけ」だとレイチェルに伝えた話をチャンドラーたちに聞かせます。
How'd she take it? は、How did she take it? で、この take は、「理解する、受け取る、取る」というニュアンス。
それに対するモニカの返事、Really well. Yeah. Surprisingly well. は、She took it really well, surprisingly well. と言っていることになります。

研究社 新英和中辞典では、
take=[しばしば well, ill, seriously などの副詞を伴って] 〈言葉・行動などを〉(…と)受け取る、解する、理解する
You must not take it ill. そのことを悪意に取ってはいけない。
Don't take it seriously. まじめに取らないでください。


その例文にもあるように、take it seriously は「まじめに取る、真剣に受けとめる」となり、take it personally なら、「個人的な話と受けとめる、個人攻撃だととらえる」という意味になります。
そして、take it well は「よく・うまく受けとめる」ということなので、「よくわかってくれる、納得してくれる」みたいなニュアンスになります。

レイチェルにはショックであろう話を、彼女はどんな風に受けとめた?と聞いたところ、モニカは、「レイチェルは良く受けとめてくれたわ、もうびっくりするくらいに問題なくすんなり納得してくれたわ」みたいに言っているわけですね。
surprisingly という副詞からも、モニカが想像していたのとは違った反応、意外な反応だったことがわかります。

take it well というのは具体的にどういうことだったかをその後で説明しています。
レイチェルは泣かなかったし、怒らなかったし、悲しんだりもしなかった、と言って、モニカは革のソファーにどっかり座り、口をとがらせて、自分の太腿をパンパンと叩いています。
その表情と態度から、モニカがそのことをとても不満に思っていることがうかがえます。

そういうモニカの気持ちが手に取るようにわかるので、チャンドラーは、「で、モニカはそんな風に
怒ってるんだね、親友を泣かさなかったから?」のように言っています。
「泣いてくれてもいいんじゃない?と思っているモニカの気持ちはわかるけど、自分の親友が泣かなかったことがそんなに不満?、自分の親友を泣かせたいわけ?、泣かせたら嬉しいわけ?」みたいにちょっと皮肉っぽく言っているわけです。

それに対してモニカは、I mean という言葉を何度も使って、「私が言いたいのはこういうことよ」と、何とか自分のやりきれない気持ちを説明しようとします。
all I'm asking for is just... は「私が求めているもののすべてはただ…だけ」ということですから、「私はただ…を求めてるだけよ」という意味。
おいおい泣いて欲しいわけじゃないけど、just a little emotion 「ほんのちょっとした感情」を求めてるだけよ、ということですね。
あまりにもレイチェルが冷静にそしてあっさりと受けとめたので、ほんのちょっぴりでも、何かしらの感情を見せてくれてもいいんじゃない?ということです。

Is that too much to ask after six years? の that はその前のセリフの「少しの感情」(レイチェルに少しの感情を求めること)を指すでしょう。
そしてこの文は、too 〜 to... 構文にもなっていますね。
too much to ask だと、「求める・願うには多すぎる、多すぎて求めることはできない」ということです。
シンプルに直訳すると、「6年の後で、それは求め過ぎ?」みたいな感じですが、6年の後で、つまり、二人で6年という年月を一緒に過ごしてきた後で、「少しの感情」を願うのは多すぎるって言うの?、そんなことは求めちゃいけないの?、それを求めるのは贅沢だって言うの?みたいなニュアンスです。
ちなみに、細かい話ですが、今のエピソードは、6-2 で、シーズン6が始まったばかりなので、シーズン1から同居を始めたモニカとレイチェルは年月にすると「5年間」同居していることになるはずで、厳密に言えば、after five years となるのが正しいように思います。

A is not as close as B は、「A は B と同じほど close ではない(親しくない)」。
私とレイチェルは、あなたたち(チャンドラー&ジョーイ)と同じくらい親しいと思っていたのに、それは違うっていうの?みたいなことですね。
次の not have as much fun も、あなたたちと同じくらい私たちは楽しんできたんじゃないの?という、男性陣との比較になります。

deserve は「…の価値がある、…を受けるに足る、受けるに値する」。
ですから、Don't I deserve a few tears? は、「私は2、3粒の涙を受けるに値しないの? 2、3粒の涙を流してもらうほどの価値もないの?」ということ。

そして、ジョーイに話した時は、ジョーイは、cry his eyes out したと言っています。
cry one's eyes out は「大泣きする、激しく泣く。目を泣きはらす」。
cry out でも「泣き叫ぶ」という意味になりますが、このフレーズには目的語として one's eyes が入っていますので、直訳すると、「泣いて、目を外に出す」みたいなことなんだろうと思います。
目玉が飛び出ちゃうほど(!)泣きに泣く、というニュアンスなのでしょう。
gouge someone's eyes out なら「(人の)目玉をくりぬく」という意味になりますから、その out の感覚に近いように思います。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
cry your eyes/heart out (= to cry a lot and be very sad)
と出ています。
つまり、cry your eyes out または、cry your heart out は、「たくさん泣いて非常に悲しい」。

heart は「心臓」ですから、「心臓が飛び出そうなほど泣く」→「胸が張り裂けるほど泣く」という感覚になるでしょう。
レイチェルが冷静だったことを、「あなたたち男性陣ほど、私たち女性陣の仲は深くはなかったの?」と比較し、一粒の涙もこぼさなかったレイチェルに対して、ジョーイは目が飛び出そうなほど大泣きしてたのに、と言っているわけですね。

ちなみに、one's eyes という目的語のない、ただの cry out の場合は、out は「大声で、声を上げて、聞こえるように」というような意味ですね。
LAAD では、
read/shout etc. something out (loud) : to say something in a voice that is loud enough for others to hear

つまり、「他人に聞こえるほどの大きさの声で何かを言うこと」。

読む、叫ぶ、泣く、などのような「声を発する」動詞に、「(内から)外に向かって」というニュアンスの out がつくことで、発する声がさらにパワーアップした感覚の「大声で」という意味になるのだろうと思います。

このように、cry out と cry one's eyes out は一見よく似ていますが、前者は、「(out) loud に泣く」、後者は、「泣いて目を外に出す」→「目が外に出てしまうほど泣く」というニュアンスの違いがあって、特に後者は誇張表現だということですね。


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posted by Rach at 10:33| Comment(2) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月12日

何?の後、発言を繰り返す フレンズ6-2その5

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前回の続きです。
ロスのような離婚歴3回の男性とデートしたいかどうかを女性たちに尋ねているフィービー。
フィービー: Okay, what about you? (Points to Karin) Wouldn't you want a date? (オッケー、じゃああなたは? [カリンを指差す] あなたはデートしたいとは思わない?)
カリン: Actually, I'm not dating at all anymore. See, I figured out that I was only dating guys that were like bad for me. So I decided until I work that out-- (実際、私はもう誰ともデートしないわ。ほら、自分にとって悪い男とばかり付き合ってたことがわかったの。だから私は決めたのよ、その問題を解決するまでは…)
フィービー: (interrupting) Good. Good. Whatever! What about you, Meg? ([相手の発言をさえぎって] いい、いいわ。何でもいいわよ! あなたはどうなの、メグ?)
メグ: Well, I don't care about the divorces, either. But I wouldn't date him. It's just that he's obviously still in love with this Rachel girl. (そうねぇ、私も(複数の)離婚は気にしないわ。でも、私なら彼とはデートしない。それはただ、彼は明らかにまだこのレイチェルって子を愛してるからよ。)
ロス: What? (何だって?)
フィービー: (leaning to him) She said, "He's obviously still in love with this Rachel girl." (He glares at her.) ([ロスの方に体を傾けて] 彼女はこう言ったのよ、「彼は明らかにまだこのレイチェルって子を愛してる」って。)
ロス: This is crazy! I mean, yes, yes, Rachel is my good friend. And I, I have loved her in the past, but now, she is just my wife! Phoebe, will you, will you help me out here? (こんなのクレイジーだよ! だって、そうさ、そうだよ、レイチェルは確かに僕の良き友達だ。そして、僕は、僕はこれまで彼女を愛してた。でも今は、レイチェルはただ僕の妻であるだけなんだ! フィービー、この状況から僕を救ってくれる?[僕を助けてよ])

離婚歴3回の男性とデートする気があるかどうかを2番目に聞かれたカリンは、「私はもうデートしない、デートするつもり、予定はない」と言っています。
離婚歴がある男性うんぬんは関係なしに、とにかくデートそのものをしないんだ、という話です。
付き合ってきたのは自分にとって悪い男ばかりだったと気づいて、その問題が解決するまでは、デートしないと決めた…みたいなことを言おうとしていますが、フィービーはカリン自身の恋愛観話を聞かされてはたまらないとばかりに、早々に発言を遮(さえぎ)り、3番目のメグに質問を振ります。

I don't care about the divorces, either. 「私も(複数回の)離婚を気にしない」のように、not... either 「〜もまた…ない」が使われているのは、The divorces don't bother me. と答えた1番目のステファニーと同意見だからですね。
このように、同じような意見を述べる場合でも、違った単語、表現が使われていることは多いので、そういうバリエーションを積極的に吸収して、自分の表現を豊かにしていくことも大切かと思います。

メグは、「私も離婚は気にしない。けど、私ならデートしない」と答えたので、そこでロスの表情が曇ります。
メグは、It's just that... 「ただ…なだけ」を使って、デートしない理由を述べます。
this Rachel girl はまさに直訳通りの、「このレイチェルって(名前の)女の子」という感覚ですね。
彼は「明らかに」「まだ」このレイチェルって子に恋してる、愛してる、心を寄せている、と言われたので、ロスはその発言は信じられないというように、What? と叫びます。
その後、フィービーが、メグの発言をそっくりそのまま、ロスに小声で繰り返して教えているのが面白いですね。

ロスが What? 「今、何て言った?」みたいに叫んだのを、メグの発言が聞き取れなかったかのように捉え、ご丁寧にも一字一句同じ内容を伝えてあげているわけです。
これと同じようなやり取りは、フレンズ1-20 にもありました。
ブログの過去記事では取り上げていませんので、ここでそのやり取りにも触れてみます。

フレンズ1-20 で、別れたはずの元婚約者バリーのところに行った後、自分の部屋に戻ってきたレイチェル。
レイチェル: We ended up having sex in his chair. ([モニカだけに小さな声で] バリーと私は結局、彼の椅子でエッチすることになっちゃったの。)
モニカ: You had sex in his chair? I said that a little too loudly, didn't I? ([びっくりして大声で] 彼の椅子でエッチしたですって? 今のは私、ちょっと大きすぎる声で言っちゃったわよね?)
ロス: You-- you had what? (君は、君は何をしたって?)
フィービー: Sex in his chair. (彼の椅子でエッチよ。)

レイチェルはモニカだけにこっそり言うつもりだったのに、モニカが大声でその内容を反復してしまったので、周りのみんなにも内容が伝わってしまいます。
このエピソードの頃、ロスはレイチェルに片思いしていたので、ロスは自分の耳を疑うかのように、信じられないという面持ちで、「何をしたって?」と聞き返すのですが、もちろん sex という言葉がはっきり聞こえたので、驚いているわけですよね。
それなのに、フィービーがご丁寧にも、「今の聞こえなかった? sex in his chair って言ったのよ」と言い直すのが面白い、というやり取りです。
今回の 6-2 と、1-20 とを比較すると、ロスが What? と驚いた声で叫んだ後、フィービーがその内容を反復して教えてくれる、というパターンが全くと言っていいほど同じですが、そこがキャラ立ちしているシリーズ物の楽しみでもあり、醍醐味であるとも言えるでしょう。

「彼は彼女をまだ愛してる」と言われ、ロスは猛烈に反論します。
yes, yes, Rachel IS my good friend のように、IS が強調されていますが、これは「君が言うように”確かに”レイチェルは僕の良き友人だよ」というニュアンスですね。
別に嫌いなわけじゃないし、良き友人であるという事実は否定しない、という感覚です。

I have loved her in the past という文について。
past は「過去」という意味ですが、in the past というフレーズはこのように、現在完了形と組み合わせて使うことも可能です。
in the past ... years や、for the past ... years 「ここ…年間で、ここ…年の間に」のような形も現在完了形と共に使われますね。

英辞郎では、
in the past=(過去形とともに用いて)昔、以前は、(完了形とともに用いて)従来、これまで
と出ています。

Macmillan Dictionary にも、
past [noun] :
the past
the time before the present, and everything that happened then
例) He has made similar promises in the past.
The business has grown steadily in the recent past.


のように、「現在完了形+in the past」の組み合わせの例文が載っています。
I have loved her in the past, but now, she is... は、「僕はこれまで彼女を愛してた、でも今は彼女は…」という、「これまでと現在との対比」の文章になります。

でも今は…と言った後の、she is just my wife! という文に笑ってしまいますね。
just は「ただ…だけ」というニュアンスですから、「でも今は、レイチェルは、ただ僕の妻であるだけだ、僕の妻なだけだ、ただ僕の妻にすぎない」と言っていることになります。
「彼女はいい友達で、これまでは確かに彼女を愛してたけど…」とくれば、「今は恋愛感情もないし、恋愛関係でもない」と来るのが普通のところ、「妻にすぎない」と言っている面白さですね。
妻にすぎないと言われても、それ以上何があるの?とツッコミたくなるところです。
あくまで法律上、夫婦であるだけで、恋愛関係なんかないんだ、みたいなことをロスは言いたいわけですが、事情を知らない人が聞いたら、「はぁ???」と思うようなセリフになっているのがポイントと言えるでしょう。


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posted by Rach at 16:15| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月09日

酔った人間に結婚を許すな フレンズ6-2その4

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[Scene: Central Perk, Phoebe is hosting an impromptu roundtable discussion with Karin, Stephanie, and Meg about Ross's three divorces.]
セントラルパーク。フィービーは、ロスの3回の離婚について、(たまたまそこに居合わせた)カリン、ステファニー、メグとの即興の円卓会議の司会役を務めている。
ロス: See? Once you know the stories, it's not that bad. First marriage: Wife's hidden sexuality. Not my fault. Second marriage: Said the wrong name at the altar. A little my fault. Third marriage: Well, they really shouldn't allow you to get married when you're that drunk and have writing all over your face. Nevada's fault. (いいかい? いったん話を知れば、それほどひどくないんだよ。1番目の結婚:妻が隠していた性的指向[傾向](が原因)。僕のせいじゃない。2番目の結婚:(結婚式の)祭壇で間違った名前を言った。ちょっと僕のせい。3番目の結婚:そうだな、人があんなに酔っぱらっていて、顔じゅうに落書きがあるような状態の時には、絶対に結婚するのを許すべきじゃない。ネバダのせいだ。)
フィービー: Okay, so what do you think, ladies? Who wouldn't be interested? Who wouldn't want to date him? (いいわ、じゃあ、女性の皆さんはどう思う? 興味がないって人は(誰)? 彼とデートしたくないと思う人は(誰)?)
カリン: Well, the divorces don't bother me. I'd date him. But not while he's still married. (うーんと、その(複数回の)離婚は私は気にならないわ。私なら彼とデートするわ。でも、彼がまだ結婚している間[既婚者の間]はだめよ。)

フィービーはたまたま近くにいた3人組の女性に、ロスのような離婚歴がある男性とデートする気があるかどうか?について議論の場を設けます。
Once... は「いったん…すると、ひとたび…すれば」。
3回離婚歴がある、と聞くと、全て僕に非があるように聞こえるかもしれないけど、話を聞けばそんなにひどい話じゃないってわかるはずだ、すべて僕が悪いわけじゃないってわかるはずだ、とロスは訴えています。
そして、first から third marriage までの離婚の原因について説明していますね。

Wife's hidden sexuality を直訳すると、「妻の、隠された性的指向」。
sexuality とは「性別」などの意味もありますが、ここでは「性的指向、性的傾向、性的関心」という意味。
最初の妻キャロルは、ロスと結婚した後、レズビアンに目覚め、それが原因で離婚することになったので、キャロルが同性愛者であったことが離婚の原因である、と言っていることになります。
lesbian というダイレクトな単語ではなく、sexuality という抽象的な単語を使ったのは、相手にリアルなイメージを持たせたくなかったからでしょう。
こういう単語を使うことで、感情的ではなく、理性的に分析している感じも出るように思います。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
sexuality [Ac] [noun] [uncountable] :
2. sexual orientation


この sexuality の語義にある Ac というラベルは、この単語が Academic Word List に含まれていることを示しています。
Academic Word List に含まれる単語とは、LAAD の説明を直訳すると、「学生が英語を読む場合に理解できる必要がある、また、学術課題を書く場合に使うことができる必要がある重要な単語」を指します。
つまりは学生が、読んで理解し、書いて使えるようになっている必要がある単語、ということで、性がらみの単語ではありますが、アカデミックな単語である、ということです。
アカデミックな単語であることからも、私が上に述べた「抽象的、理性的」な感じが醸(かも)し出されるという説明も、それほど外れていない気がするのですね。

その sexual orientation をさらに見てみると、

sexual orientation : the fact that someone is sexually attracted to people of the same sex or the opposite sex
つまり、「ある人が、同性の人、または異性の人に性的魅力を感じる[性的に惹かれる]という事実」。

2番目の結婚については、Said the wrong name at the altar. と説明しています。
主語の I が省略されていて、祭壇で、つまり結婚式の誓いの場で、僕は間違った名前を言った、ということですね。
この「新婦の名前を言い間違える」シーンは、結婚式の誓いの言葉 フレンズ4-24その6 で解説しています。

この件に関しては、自分の言い間違いが原因だから、A little my fault. 「ちょっと自分のせい」だと言っていますね。
「ちょっと」かぁ〜?とツッコミたくなるところですが、ロスとしては、a little だと思っているわけですね。

3番目の結婚について。
they really shouldn't allow you to get married when you're that drunk... のように、they と you が使われていますね。
they は漠然とした人を指していて、この場合は、ネバダ州ラスベガスの教会で二人の結婚を許可し、結婚式を執(と)り行った人、関係者を指すでしょう。
またここでの you は、今ロスが話をしている聞き手の「あなた」を指すのではなく、「自分の体験を語る時に使われる you」ですね。
このような、you については、主語youで自分の体験を語る フレンズ1-5その7 で詳しく解説しています。
ロスは、「ベガスで結婚式を執り行った人は、僕たちがあんなに(ベロンベロンに)酔っぱらって、顔じゅうに落書きをしているような状態の時に、僕らが結婚するのを許す・許可するべきじゃないんだ」と言っているわけですが、us ではなく、you を使うことで、「聞き手の you をも含んだ、一般の人々」を指すことになり、そのロスが実際に経験した体験談を、より共感を持って聞いてもらえるという効果が生まれます。
僕たちに限らず誰でも、あんなに酔っぱらって顔に落書きしているような場合は、結婚を許可しちゃいけないよね、と自分の体験談を一般論化して語っている感覚になります。
have writing all over your face を直訳すると、「ライティングを顔一面に持っている、ライティングが顔一面にある状態」みたいな感じですから、「顔じゅうに落書きがある」というニュアンスになるのですね。
3番目の結婚に関しては、結婚を許可した方に非がある、ということで、ネバダ州のせいだとロスは言っているわけです。

ロスの言い分を聞いた後、気分はすっかり司会者(笑)のフィービーは、女性陣に質問し、議論を進行していきます。
I'd date him. は、I would date him. ということ。
これ以降のセリフでも、wouldn't や would が多用されることになりますが、これは「もしもこういう男性とデートするかどうかの状況になったら、どうするか」という仮定のニュアンスが込められています。
今、目の前にいるロスとデートする気があるかどうか、という質問ではなく、あくまでそういう離婚歴のある男性とデートするかどうかを決める立場になった場合に、デートする気があるかどうか?という話ですから、「私ならデートする、私ならデートしない」という「仮定」での回答になる、ということです。

最初に答えたカリンは、bother 「(人)を悩ませる、困惑させる」という他動詞を使って、「そのような離婚(複数形なので「複数回の離婚」)は私を悩ませない」、つまり、「離婚歴が何回かあっても、私には気にならない」と言い、I'd date him. 「私ならそういう男性とデートするわ」とも言っています。
ただ、しかし、と続けて、But not while he's still married. つまり、But I wouldn't date him while... 「彼がまだ結婚しているという既婚者の間は、デートしない」とも付け加えています。
今の状態ではまだ3番目の結婚が続いている状態なので、離婚が成立しない限りはデートしないけどね、と言っているわけですね。


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posted by Rach at 19:01| Comment(2) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月05日

僕は樽の底にいる フレンズ6-2その3

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3回結婚に失敗することになりそうなことを、きまり悪く、バツ悪く思うロスに、
フィービー: Ross, it's not that big a deal! So you'll have been divorced three times. You'll still have a life, you'll go on dates-- (ロス、そんなの大したことじゃないわよ! それであなたは3回離婚することになるわ。それでもあなたには人生があるし、デートにも行くし…)
ロス: (interrupting) No! No, I won't. I'll be at the bottom of the dating barrel now. The only guys below me will be Four Divorce Guy uh, Murderer Guy, and, and, geologists. ([フィービーが言うのをさえぎって] 違うよ! デートなんか行くことないよ! 僕は今、デートの樽(たる)の底にいるんだよ。僕の下にいる男はこいつらだけだ、4回離婚男と、殺人者と、それから、それから、地質学者だ。)
フィービー: Ross, you're being ridiculous, okay? You are cute and smart and sweet and that is much more important than three stupid divorces! (ロス、あなたは何てばかなことを言ってるの、いい? あなたはセクシーで賢くて優しいわ。そしてそのことが、3回のばかな離婚よりも、もっとずっと大切なことなのよ!)
ロス: Oh yeah? Have you ever dated anyone who's been divorced three times? (ああ、そう? (じゃあ)フィービーは、3回離婚経験のある人とこれまでデートしたことあるの?)
フィービー: That's not really fair. Y'know? Most guys who have been divorced three times are like 60. Ross, nobody cares about this except you! This, this embarrassment thing is all in your head! Here, I'll show you. Come here. (そんなのあんまりフェアじゃないわ、でしょ? 3回離婚経験のある人はたいてい、60歳くらいだもの。ロス、あなた以外には、このことを気にする人はいないわ! この、このきまり悪いってこと[きまり悪いって気持ち]は、全部あなたの頭の中だけにあるのよ! ほら、私が教えてあげる。こっちに来て。)

you'll have been divorced three times は、「will have+過去分詞」という「未来完了形」の形ですね。
現在完了形が、現在を基準時として、それまでの「完了、継続、経験」などを表しているのに対して、will を使った「未来完了形」の場合は、「未来のある時点」が基準時になっています。
過去完了形だと「過去のある時点」が基準時になっているわけですね。

婚姻無効申請をすると、「結婚したという事実」そのものがなくなるので、法的に言うと離婚には当たらないはずです。
そのため、「婚姻無効申請(annulment)」を、「離婚歴がつくのを回避する手段」として使う人が実際には多いわけですが、ロスにとっては、3回結婚に失敗した、という事実は変わらないため、「婚姻無効申請をする」=「離婚歴3回になる、バツ3になる」という論理で、このエピソードのお話は進んでいっています。
法的な観点でいうとバツ3にはならないはずだけど、今のフレンズの話ではそれをすべてバツ3扱いのように言っている、ということを、再度ここで確認しておきますね。
いちいち、「離婚2回と婚姻無効1回」などと表現するのも面倒だからでしょうし、「3回結婚に失敗したこと」を「離婚歴3回」と表現しているのだと解釈して下さい。

ロスはまだ婚姻無効申請をしていないので、今はバツ2状態ですが、今後、それを申請すると、バツ3(同然)になる、申請後の「未来のある時点」で、「離婚を3回した経験がある」ことになる、というのが、今回の「経験」を表す未来完了形になるでしょう。
申請後にそういう離婚歴3回の男になるわけだけど、「(それでも)まだ、あなたには人生があるし、デートだってできるんだし…」みたいなことをフィービーは言おうとします。
ロスはそれを遮(さえぎ)って、No, I won't. と言っていますが、これは、No, I won't go on dates... 「僕はデートに出かけることはない」ということですね。
それは、僕が the dating barrel の底にいるからだ、みたいな理由も言っています。

barrel は「樽(たる)」、または「銃身、砲身」など、筒型のものを指します。
「樽の底」というのは、「最後の最後に残ったもの、残り物、残りかす」というイメージのようですね。
実際、scrape (the bottom of) the barrel というイディオムがあり、直訳すると、「樽の底をこすり取る、すくい取る」ということから、「残り物[残りかす]をかき集める、残り物を使う、残り物で我慢する、仕方なく[他に打つ手がなく]最後の手段・方策を使う」という意味になります。
日本語でも、「底溜め(そこだめ)になった部分をかすり取る」と言うと、そういうイメージが湧きますよね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
scrape the bottom of the barrel : (informal) to have to use something even though it is not very good, because there is nothing better available.
つまり、「それより良いものが利用できないという理由で、あまりよくないものだけれども、それを使わなければならないこと」。

date の対象になるような男性がたくさんいるとして、僕はその樽の底の方にいるんだよと、自虐的なことを言っているわけです。

The only guys below me will be... 「僕より下の男は…だけだ」と言って、ロスは3種類の男性を挙げています。
まず1人目はバツ4の男。自分はバツ3になるので、数字的に言って、バツ4の男には勝ってると言いたい様子。
2人目は、Murderer Guy 「殺人者の男」。極端な者との比較ですが、自分と殺人者を比較したくなるほど、今、自分を卑下してるんだ、と言いたいわけでしょう。
そして、3人目は、geologists 「地質学者」。
3番目に「地質学者」を挙げた後、ロスは自分一人でくすっと笑っています。
そのオチが自分で気に入っちゃったようですね(笑)。
ロスは古生物学者(paleontologist)なので、別の分野の学者の名前を挙げたわけです。
ロスは恐竜の化石などを採掘することもあって、土や地層などに関わる仕事ですが、同じようなものに関わる学者の名前を挙げて、「ま、僕は古生物学者だから、地質学者には負けてないけど」と、専門分野外の人にとってはいまいちピンとこない、マニアックな分類で勝ち負けを競っているという面白さでしょう。
過去記事、フレンズ3-12その2 でも、アルバートという名前の植物学者の話題が出た時に、
ロス: Oh God. Y'know, botanists are such geeks. (なんてこった。植物学者って、すごいオタクだぞ。)
と言っているセリフがありました。
ロスが恐竜オタクなのは、皆が認めるところですが、古生物学者のロスはなぜか、植物学者や地質学者に対して優越感を持っている、自分の方が男としてイケてると思っている、ということが、今回、そして 3-12 のセリフからわかるということですね。

You're being ridiculous. が、be being と進行形の形になっていることについて。
You're ridiculous. という普通の現在形だと、「いつもそうである、あなたは(いつも) ridiculous である」と言っていることになり、今回のように、are being という現在進行形を使うと、「今、この瞬間(だけ)、あなたは ridiculous である状態になっている」と、特定の瞬間の行為を指して相手の ridiculous さ具合を指摘していることになります。
このような、being の形は、フレンズ2-19その1 でも、I don't think you're being fair! というセリフで出てきました。
この being のニュアンスについては、その過去記事でも触れさせていただいた、「ハートで感じる英文法」の大西泰斗先生の「躍動する進行形」のご説明が非常にわかりやすいです。

ridiculous は「ばかげた」という意味ですが、ここでのフィービーのセリフは、「あなたはばかげた人である」と相手の人格を否定するようなことを言っているのではなくて、「僕よりひどい男と言えるのは殺人者」などと自虐的なことを言うことに対して、「そんなばかなことを言うのはよして」と「その瞬間のロスの発言や行動」を非難しているセリフになっている、ということですね。

Oh yeah? と文尾が上げ調子になっているのは、日本語で皮肉っぽく「ああ、そうかい? へぇー、そうなんだぁ」と言う感じと似ていますね。
Have you ever dated anyone who... は「…した人と(誰かと)今までデートしたことある?」という、相手の経験を尋ねる現在完了形。
3回の離婚が、男性としての魅力を損ねるものではない、と主張するフィービーに、「じゃあ、フィービーはバツ3の男とデートしたことあるわけ? 恋愛対象にしたことあるわけ?」と彼女自身の経験を尋ねているわけです。

フィービーはそのロスの質問に対して、強い調子で、That's not really fair. と言っています。
not really は部分否定なので、「あんまりフェアーじゃない、フェアーとは言えない」という感覚でしょう。
「じゃあ、そんなことを言うフィービーは、バツ3男とデートの経験あるわけ? 経験もないのに口先だけできれいごと言ってるんじゃないの?」みたいに言うロスに対して、「そんな質問、フェアーじゃないわ、私の経験あるなしなんて関係ないじゃない」と抗議しているように聞こえるのですが、その後のフィービーのセリフを聞いてみると、フィービーがフェアじゃないと言っているのは、また別のことのようです。

フィービーが言うには、「離婚歴3回の男性はたいてい60歳くらい」とのこと。
…って、んなわけないだろう!と笑ってしまうわけですが、フィービーに言わせると「3回離婚している人は、普通はそれくらいの年齢の人でしょ」ということのようですね。
ロスがバツ3だからって男性としての魅力は薄れてない、と励ましていたはずなのに、ロスがこの若さで3回離婚しているのは異常だと言っているようなものですから、いつもながらのフィービーのズレた発言だと言えるでしょう。
離婚歴3回だと60歳くらい、私がこの年でそんな年齢の人とデートするはずないでしょ、それをわかっていて、「フィービーはそういう男性とデートしたことある?」なんて質問を吹っかけるのはフェアじゃないわ、という抗議だったということです。

この後、近くの席に座っている女性3人組のところにロスを連れて行って、3回目の離婚をしようとしている男性とデートする気はあるかしら?と質問することになります。
I'll show you. は何かを教える場合に、特に「見せて、示して」教えること。
今から女性に事情を話して、相手がどう対応するか見せてあげる、というつもりがあるために、show という動詞を使っているということですね。


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posted by Rach at 18:02| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月03日

口に出した後、怖じ気づいて フレンズ6-2その2

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フレンズ6-1 で、結婚するにはまだ早いけれど、まずは二人で一緒に住もう!と決心したチャンドラーとモニカ。
モニカの部屋にチャンドラーが引っ越す形を考えている二人ですが、そのことをフレンズたちにどう告げるかで悩んでいます。
モニカ: Hey, have you figured out a way to tell him you're moving out? (ねぇ、あなたが引っ越して部屋を出て行くことを、ジョーイにどうやって告げるか考えた?)
チャンドラー: No, no, I keep trying, y’know? And I can get out, "Joey, I have to--" but then I lose my nerve and I always finish with "--go to the bathroom." He may think I'm sick. (いやいや、ずっとトライし続けてるんだよ。で、こう口には出るんだ、「ジョーイ、俺はしなくちゃいけないんだよ…」、でもそれから、怖じ気(おじけ)づいちゃって、いつもこうやって言葉を終えてしまうんだ。「…トイレに行かなくちゃ」ってね。ジョーイは多分、俺を病気だと思ってるだろうな。)
モニカ: Y'know, I really have to tell Rachel, but I... We just gotta get it over with! Y'know what? The next time we see them, we're just gonna tell them. Okay? That's it. (ほら、私もほんとにレイチェルに言わないといけないの、でも…私たち、この件を片づけないとね! ねえいい? 次に二人に会う時に、二人に言うわよ。いいわね? それだけよ。)
チャンドラー: Oh, so that's how it is gonna work now? You're just gonna order me around all the time? (おぉ、じゃあ、そんな感じで、ことが運ぶんだな? 君がただ俺にいつも、あれこれ命令するってわけ?)
モニカ: Pretty much. (大体そうね。)
チャンドラー: All right. (わかったよ。)
ジョーイ: (entering) Hey, Monica! ([入ってきて] やあ、モニカ!)
モニカ: Hi! (はーい!)
ジョーイ: (To Chandler) Hey, man, you feeling any better? ([チャンドラーに] よお、お前、ちょっとは気分が良くなったか?)

figure out は、ここでは「考え出す、考え付く」というニュアンス。ですから、have you figured out a way to tell him you're moving out? は、「あなたが引っ越して出て行く予定だということを彼に言う方法を何か一つ(もう)考え付いた?」と言っていることになります。
チャンドラーは、keep trying トライしてる、努力してる、と言いながら、でも実際にはこんな風になっちゃうんだよな、という事情を以下で説明しています。

get out は「外に出る」で、この場合は、「言葉が外に出る」、つまり、「口に出す、述べる」ということ。
nerve は日本語の「度胸、勇気」のニュアンスで、It takes nerve to do... なら、「…するには勇気がいる」になります。
lose one's nerve は「度胸や勇気を失う」ということですから、「怖じ気(おじけ)づく、気後れする、うろたえる」。
I always finish with... は、「いつも…という言葉で終える」という感覚。
つまり、Joey, I have to-- までは口から出るんだけど、その後、怖じ気づいちゃって、結局、その後、go to the bathroom と言葉をつなげて、言葉を終えてしまうんだ、ということですね。
肝心の部分が言えなくて、普段よく使う、I have to go to the bathroom. とつい言ってしまう、ということです。
日本人の普段の生活でも、「途中まで言葉は出るんだけど、そこでくじけちゃって、つい別のことを言ってしまう」ってこと、ありますよね?
そういう場合は、今回のチャンドラーのセリフのように、I can get out A, but then I lose my nerve and I always finish with B. みたいに表現すると、そういう感覚が英語で出せるということです。
get out, lose one's nerve, finish with というフレーズはそれぞれ辞書に載っていますが、それをこんな感じで組み合わせて、話の流れをつけながら話す、ということは、なかなか辞書からは学びにくい気がします。
「言おうと思ったけど、勇気が出ずに違うことを言っちゃった」みたいなことは、まさにそういう状況にいるキャラクターのセリフから学ぶのが一番わかりやすいということですね。
そういう面白い表現に出会ったら、どこかに記録しておいて、自分の日記とかでちょっと使ってみたりすると楽しいし、自然な英語にもなる、ということです。

このセリフの最後の、He may think I'm sick. というオチも楽しいですね。
always とあるので、引っ越しすることを言おう言おうと思うたびに、結局いつも、「トイレに行ってくるわ」みたいに言ってしまうようです。
口を開くと、「トイレに行く」ばかり言っているため、「腹の調子でも悪いのか? 体がどっか悪いのか?」とジョーイは思ってるだろうなぁ、ということですね。

なかなか言えないんだ、と言うチャンドラーに、言わなきゃいけないのよ、と強い調子で言うモニカ。
get ... over with は、「(いやな仕事など)を片付ける、けりをつける、終えてしまう」。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
get something over with [phrasal verb] :
to finish doing something you do not like doing as quickly as possible
例) "The shot should only hurt a little." "OK. Just get it over with."

つまり、「したくないと思っていること[するのが好きではないこと]を、できるだけ早く終わらせること」。
例文は、「その注射はちょっと痛むだけですよ」「わかった。(さっさと)終わらせちゃって」

やはり、something you do not like doing 「するのが好きではないこと」→「いやなこと」がポイントになるようです。
自分もレイチェルに言わないといけないモニカは、それぞれがお互いのルームメートに次に会った時に絶対に同居の話をすること!と決めています。
チャンドラーの意見も聞かずに、「絶対にそうするのよ、いいわね!」と強い口調で言っているモニカを見て、チャンドラーは少々ご不満の様子。
that's how it is gonna work now? の work は「(物事が)機能する、動作する」という感覚でしょう。
それ、つまり、今モニカが言ったような感じで、ことは運ぶんだな、物事が動いていくんだな、というニュアンスだと思います。
その漠然とした言い方を、次の言葉で具体的に、order around を使って言い換えています。
order someone around は、「人をこき使う、人にあれこれ命令する、いちいち指図する」。

LAAD では、
order somebody around [phrasal verb] :
to continuously give someone orders in an annoying or threatening way
例) Stop ordering me around!

つまり、「うっとうしい、または脅迫的なやり方で、人に命令を連続して(絶え間なく)与えること」。
例文は、「あれこれ命令するのはやめて!」

around は「あちこちに、方々(ほうぼう)に」という意味がありますので、やれ、あれをしろ、今度はこれをしろ、と、命令で相手をあちこち振り回すような感覚が、order someone around には感じられる気がします。

pretty much は「大体、ほとんど」。
「モニカは今後も、こんな風に俺にあれこれ指図するつもりか?」と聞かれて、普通なら、「そんなことないわよ〜」と否定する女性も多いように思いますが、モニカはあっさりと、「うん、大体はそんな感じでしょうね」と否定しません。
それを聞いてチャンドラーも、そうだろうと思ってた、みたいにあっさり、All right. と答えるのも面白いです。
モニカがキャンキャン言うのを、チャンドラーがハイハイと聞いてあげる、みたいなのが、この二人ならではの関係だというところですね。

そこにジョーイが入ってきます。
モニカには普通にいつも通りの挨拶をしていますが、チャンドラーには、you feeling any better? と少し心配そうな顔で尋ねていますね。
「いくらか少しでも、気分はましになったか?」みたいな言い方ですが、このセリフから、ジョーイがチャンドラーの健康状態を気にしていることがわかります。
少し前のセリフで、「ジョーイは俺のことを病気だと思ってるかもしれない」とチャンドラーが予想していた通りの結果になっているということです。
He may think I'm sick. のオチで一度笑い、その後、しばらく経ってから、このジョーイのセリフで、「やっぱりジョーイはチャンドラーを病気だと思ってる」ことが確認できて笑える面白さですね。


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posted by Rach at 15:39| Comment(9) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年08月01日

墓碑に刻まれる言葉 フレンズ6-2その1

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シーズン6 第2話
The One Where Ross Hugs Rachel (愛に目覚めるとき!?)
原題は「ロスがレイチェルをハグする話」


フレンズ6-1 の終わりのシーンで、ロスはレイチェルに、「婚姻無効手続きは済ませてきた」と言います。
ですが、レイチェルが先にセントラルパークを出た後、ロスはこっそりとフィービーに、「実は婚姻無効の手続きはしてない。だから僕とレイチェルはまだ結婚したままなんだ」と衝撃的な告白をします。
フレンズ6-2 はその続きのシーンから始まります。
ロスとレイチェルがそのまま映画に行こうとするのを、フィービーが追いかけてきます。
レイチェルを無理やりタクシーに乗せて、映画館に向かわせた後、二人きりになったところで、フィービーはロスを問い詰めています。
フィービー: (To Ross) You didn’t get the annulment?! ([ロスに] 婚姻無効を申請しなかった、ですって?)
ロス: I know. (そうなんだよ。)
フィービー: Ross?! (ロス?!)
ロス: Well, I tried! But when I got to my lawyer's office, all I could hear was: "Three divorces! Three divorces!" Look, I just don't want my tombstone to read "Ross Gellar: Three Divorces." (僕もやってみたんだよ! でも、弁護士事務所に着いた時に、僕に聞こえたのはこの言葉だけだったんだ、「3回離婚! 3回離婚!」ってね。ねぇ、僕はただ、自分の墓碑にこう書いて欲しくないんだよ、「ロス・ゲラー:3回離婚」って。)
フィービー: Don't be worried about that! Your tombstone can say whatever you want it to say! It could say, "Ross Geller: Good at Marriage." Y'know what? Mine's gonna say, "Phoebe Buffay: Buried Alive." (そんなこと気にしないでよ! あなたの墓碑は、あなたの望むことを書けるのよ。こんな風にも書けるわ、「ロス・ゲラー:結婚が得意」とか。ねぇ、私の墓碑はこうよ、「フィービー・ブッフェ:生き埋め[生きたまま埋められる]」)
ロス: Look, all I know is, I-I can't have another failed marriage! (ねぇ、僕にわかってるのは、僕はもう1回結婚に失敗するわけにはいかない、ってことだけだ。)
フィービー: So, okay, what? You're gonna be married to a girl who doesn't even know about it? Op, woman! Sorry. (そう、じゃあ、何? 結婚してるってことを知りもしない女の子と、あなたは結婚してることになるの? あっ、(女の子じゃなくて)女性よ! ごめん。)

婚姻無効を申請していないと聞いて驚くフィービーに、ロスは申請しなかった理由を説明しています。
all I could hear was: は、「僕が(弁護士事務所に行った時に)聞こえたことの全ては〜だった」ということで、つまりは、そこに行った時に耳に聞こえてくるのは、この言葉だけだった、という感覚になるでしょう。
Three divorces! を、サイレンのような甲高い声で叫んでいますが、「3回離婚、バツ3」という言葉だけが頭の中を響き渡ったんだよ、と言いたいようです。

tombstone は「墓石、墓碑」。
tomb は「墓」ですね。tomb の最後の -b の音は発音されず、発音は、「トゥーム」のようになります。
櫛の comb の発音もそうですね。comb の場合は日本語でも「コーム」とカタカナ表記されますのでご存知の方も多いでしょう(厳密に言うと二重母音なので、カタカナで書くと「コウム」が近いですが)。

read は「(本などを)読む」ですが、ここでの意味は、「(何かが、何かの表示・掲示が)…と書いてある、…と読める」という感覚ですね。
ですから、I just don't want my tombstone to read "Ross Gellar: Three Divorces." は、僕の墓碑に "Ross Gellar: Three Divorces" と書いてあるのを僕は望まない、僕の墓碑に "Ross Gellar: Three Divorces" と書いて欲しくない、と言っていることになります。
3回離婚したら、僕のイメージはそれで固まってしまって、みんな僕と言えばそれを思い出す、ついには死んだ後の墓碑に、墓碑銘(墓碑に刻まれる言葉)としてそのことが記されることになっちゃうよ、そんなのはいやだ、と言いたいのですね。

それを聞いて、フィービーは、Your tombstone can say whatever you want it to say! と言っています。
今度は、さきほどの read の代わりに、say が使われていますが、これも同じニュアンスで、「(何かに)…と書いてある、出ている」という感覚ですね。
「墓碑がそう言っている」というように擬人的な感覚で捉えるとわかりやすいでしょう。
このフィービーのセリフを直訳すると、「あなたの墓碑は、あなた(ロス)が墓碑に言って欲しいと思うことを何でも言うことが可能である」ということで、つまりは「あなたが書いて欲しいように望むことを何でも墓碑には書けるのよ」ということですね。
自分の墓碑なんだもん、自分の好きなことを書いてもらえばいいじゃない、いやなことは書かなければいいじゃない、と言っていることになります。

そして、It could say と言って、こういうのを書くのも可能だわ、と言って挙げた例が、"Ross Geller: Good at Marriage"
(be) good at... は、「…が得意である」という意味なので、「ロス・ゲラーは結婚が得意である」と書いてあることになります。
離婚が3回になりそうなロスに対して、「離婚3回」というネガティブなニュアンスじゃなくて、「結婚を3回もしちゃうほど、結婚が得意」って書けばいいのよ、と言っているわけですね。
なかなかタバコをやめられない人が、「禁煙? 今年に入ってもう3回も禁煙したから、禁煙は得意だよ」と言っているのと同じような感覚の面白さです。
励ましているようで、さらにロスの離婚を茶化しているようになってしまっているわけですね。

さらには、「私の場合はこう書くわ」と言って、"Phoebe Buffay: Buried Alive" と言っています。
bury は、「…を葬る、埋葬する」「…を埋める」という他動詞。
発音が「ベリー」となることにも注意しましょう。
ここでは、buried という受け身の過去分詞で使われていて、alive は補語になっていて、「alive の状態で埋められる」、つまり、「生きたままの状態で埋められる、生き埋めにされる」という意味になります。
「私の墓碑にはこう書くの!」と嬉しそうに言っているのに、その刻まれた言葉が「生き埋め」って…というギャップの面白さですね。
墓碑を見た人は「えっ、この人、墓に生き埋めにされたの?!」とほぼ間違いなく驚くでしょうから、死んだ後も愉快犯のように誰かを驚かせたい、みたいなことかもしれません。

もう二度と、結婚に失敗できないんだ、と言うロスに、フィービーは、You're gonna be married to a girl who doesn't even know about it? と問うています。
前から意味を取っていくと、「あなたはある女の子と結婚する状態になる、その女の子というのは、そのこと(自分がロスと結婚しているということ)について知りもしない」という感じですね。
「結婚してるって知らない子と、結婚を続けるつもり?」という非難になります。
「(人)と結婚している」という場合、be married to (someone) のように、前置詞 to が使われることにも注意しましょう。
日本人の感覚だと、with を使ってしまいそうになりますが、be married with... のように with が使われるのは、I'm married with two children. 「私は結婚して2人の子供がいます」のような場合になります。

フィービーは自分でその言葉を言った後、自分の言葉にギギギと悔やんだような顔をして、慌てて、Woman! と言い直しています。
a girl と言ってしまったことを失礼だと思って、あわてて woman と言い換えているのですね。
レイチェルのような大人の女性に対して、girl だなんて言っちゃった、という感じですが、この場面でフィービーが気にしてるのはそこかい?!みたいな面白さがあるわけでしょう。

ちなみに、墓碑に刻まれる言葉(墓碑銘)の話で、別のドラマを思い出しました。
大統領とその側近を描いたドラマ「ザ・ホワイトハウス」(原題:The West Wing)のシーズン1第2話「非業の死」(原題: Post Hoc, Ergo Propter Hoc)に以下のやり取りがありました。

バートレット大統領: C.J., on your tombstone, it's gonna read, "Post hoc, ergo propter hoc." (CJ、君の墓碑には[君の墓碑銘は]こう書かれるだろうな、"Post hoc, ergo propter hoc" と。)
CJ: Okay, but none of my visitors are going to be able to understand my tombstone. (えぇ、ですが、私の墓参りに来た人は誰も私の墓碑銘(の意味)を理解できないでしょうね。)
バートレット大統領: Twenty-seven lawyers in the room, anybody know "post hoc, ergo propter hoc?" (この部屋には27人もの弁護士がいて、"post hoc, ergo propter hoc" を知ってる者は誰かいないのか?)

少々批判的なことを言った報道官のCJに、大統領は、君の墓碑にはこんな言葉が書かれるだろうな、と言ってみせているわけですが、こんな風に、「私の・君の墓碑には…と書かれる」というフレーズは、ちょくちょく使われる表現だということですね。
「その人はこういう人であった」のようなその人の特徴的な部分を示すのに、墓碑銘のことを持ち出すことがよくある、ということでしょう。
日本では「お墓」というと、戒名の書かれた仏教のお墓を連想する人が多くなってしまうでしょうから、こういうフレーズは会話には出てきませんよね。
墓碑銘を刻む文化がある国ならではの表現だと言えるでしょう。
ここでもフレンズと同じように、動詞には read が使われていることにも注目です。

また、「フレンズ」と「ザ・ホワイトハウス(TWW)」の墓碑銘を比較してみると、フレンズの方は、「3回離婚」と「生き埋め」(!)で、それに対して TWW は「ラテン語」(それも、その場に居合わせた弁護士資格を持つような側近たちにもパッとわからないような高尚なラテン語)が使われているのが興味深いです。
同じ墓碑銘に絡めたセリフであっても、それぞれの作品のカラーに合った内容になっているのが面白いなと思いました。


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posted by Rach at 17:19| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月30日

婚姻無効シャワーはないの? フレンズ6-1その6

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ロスに何とか婚姻無効申請を出させたいレイチェルは、「結婚したままの状態でいることはできないの」と言って、ロスを説得しようとするのですが、
ロス: Oh, okay. Y'know what this is? This is a difference of opinion. And when that happens in a marriage-- (あぁ、わかった。これって何だかわかる? これは意見の相違だよ。そして、結婚において、それが起こる時には…)
レイチェル: Oh Ross, come on! This is not, this is not a marriage! This is the world's worst hangover! Ross, listen, if you do not get this annulment, I will! (あぁ、ロス、よして! これは、こんなのは結婚じゃないわ! これは世界一最悪の二日酔いよ! ロス、聞いて、もしあなたがこの婚姻無効を申請しないなら、私がするわ!)
ロス: All right. All right, I'll do it. (わかった、わかった。僕がするよ。)
レイチェル: Thank you. (He goes to leave.) Hey, hey, umm, uh, is there, is there any such thing as an annulment shower? (ありがとう。[ロスは去ろうとする] ねぇ、ねぇ、あのー、婚姻無効シャワーみたいなものって、あるかしら?)
(Ross turns and leaves.)
ロスは背を向けて去る。

レイチェルが「結婚したままでいるなんてムリよ」と力説しても、ロスはまだあきらめていません。
レイチェルが自分とは異なる意見を持っていることを、「これは意見の相違だ、相違にすぎない」みたいに表現しています。
夫と妻の意見が異なることは、結婚生活ではよくあることだろ…と、また「二人はすでに夫婦である」ことを持ち出そうとするロスですが、レイチェルは、「いくら法律上は夫婦でも、こんなのは結婚でもなんでもない、これは世界最悪の hangover だ」と叫んでいます。

hangover は「二日酔い」、または「残存物、遺物、なごり、後遺症」。
LAAD では、
hangover :
1. the feeling of sickness you get the day after you have drunk too much alcohol
例) I have a really bad hangover.
2. a hangover from something
an action, feeling, or idea that has continued from the past into the present time:
例) The institution is a hangover from the Cold War era.

つまり、1. は、「あまりに多くのアルコールを飲んだ次の日に感じる気分の悪さ」。
例文は、「本当にひどい二日酔いだ」。
2. は、「過去から現在に続いている、行動、感情、考え」。
例文は、「その制度は冷戦時代から続いているものだ[冷戦時代の遺物だ]」。

今回の場合は、ベガスで二人がベロンベロンに酔っぱらって結婚してしまったことを指していますから、「最悪の二日酔い」という訳がふさわしいでしょう。
文脈によっては、例えば上の「冷戦時代」のような文章であれば、「冷戦時代の二日酔いだ」では文章の格が下がってしまう気がするので(笑)、文脈に合わせて、適切な言葉を選びたいところです。

「あなたが申請しないなら、私がするわ」とまで言われたので、ロスはついにレイチェルを説得するのをあきらめます。
立ち去ろうとするロスにレイチェルは、Is there any such thing as an annulment shower? と尋ねていますね。
「婚姻無効シャワーのような、そういうものって何かあるかしら?」みたいな意味になります。
この shower というのは、お祝いごとのある女性に贈り物をするパーティーのことですね。
bridal shower なら「花嫁になる人へ贈り物をするパーティー」のことですし、baby shower なら「出産前の母親にベビー用品を贈るパーティー」になります。
ブログでは解説を飛ばしてしまいましたが、フレンズ4-22 では、出産間近のフィービーのために開いた baby shower のシーンもありました。

LAAD では、
bridal shower also shower : a party for a woman who is going to be married, given by her friends and family
つまり、「結婚する予定の女性に対して、友達や家族によって催されるパーティー」。

annulment は「婚姻無効」という結婚にまつわる出来事なので、bridal shower みたいに、annulment shower っていうのがあったりしないのかしら?とレイチェルは言っているわけですね。
このシーンの初めの部分、つまり、フレンズ6-1その5 で取り上げた部分で、「結婚ギフト登録制度」を使って、レイチェルがお祝いの品を全部とってもいいよ、と言われた時、レイチェルの心が一瞬動いたシーンがありましたね。
そういうレイチェルのことですから、婚姻無効の時にも、そういうシャワーのようなパーティーってないものかしらねぇ?と言って、あわよくばプレゼントをもらおうと画策している、という面白さです。
プレゼントや贈り物が大好きなレイチェルらしいセリフですし、このシーンの最初に、gift registry system の話が出ていたのともうまく繋がる楽しいオチだなと思います。
今は日本でも、「結婚指輪をハンマーを使って二人で叩き割る」のを「二人の”最後の”共同作業にする」とかいう「離婚式」(!)…も行われることがあるそうですし、こういう「婚姻無効」という手段がメジャーになってくると、annulment shower ってのが登場してもおかしくない時代になったりする…のかなぁ…とか。でも、これから別れようとする人に、何をプレゼントしたらいいのか、わからない気もしますが(笑)。


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posted by Rach at 08:57| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月28日

お祝いギフトを登録する フレンズ6-1その5

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酔っぱらった勢いで、ベガスでレイチェルと結婚式を挙げてしまったロス。
最初は、婚姻無効の手続きをすると言っていたのですが、「婚姻無効は申請せず、法律上夫婦のままでいても別に問題ないんじゃない?」などとロスが言い出し、レイチェルと口論になります。
それからしばらく後のシーン。
[Scene: Monica and Rachel's, Ross is entering.]
モニカとレイチェルの部屋。ロスが入ってくる。
ロス: Listen. I know you wanted to talk to me, but I have an idea that may make you wanna stay married. (Rachel shakes her head.) We register, and you get to keep all the presents. (ねえ聞いて。君が僕に話をしたいのはわかってるけど、レイチェルに結婚したままでいたいと思わせるようなある考えがあるんだよ。[レイチェルは(そんなの無理だわというように)首を横に振る] 僕たちは結婚祝いの贈り物を登録して、レイチェルがそのプレゼントを全部キープすることができるんだ。)
レイチェル: (thinks about it for a second) No, Ross, come on. No, listen. Look, I've thought a lot about how to tell you this, and the bottom line, Ross, is, we cannot stay married. ([それを少しの間考えて] だめよ、ロス。よしてよ。無理よ。聞いて、ねぇ、あなたにこのことをどう言おうかとよく考えたんだけど、つまりはね、ロス、私たちは結婚したままではいられない、ってことよ。)
ロス: I don't know if that's true-- (それが本当かどうかわからないけど…)
レイチェル: Oh, b-b-but it is! (あぁ、でも、それは本当のことなのよ!)

婚姻無効手続きをしたくないというロスと、絶対に手続きしてもらわないと困るというレイチェル。
二人の意見が分かれた状態のまま、ロスはレイチェルの部屋に入ってきます。

レイチェルがとにかく手続きして欲しいと思っていることはロスにもわかるので、「僕に言いたいことがあるだろうけど、まずは僕の話を聞いてくれ」という感じで、I have an idea that may make you wanna stay married. と言っています。
make は使役動詞で、「君が結婚したままでいたいと思わせるような」、あるアイデア、考えが僕にはあるんだ、という感覚。

register は「登録する」ですが、その後の文でプレゼントの話が出ていることからわかるように、これは「祝いの品を登録する」ことを示しています。

フレンズ1-19その1 でも、元婚約者バリーと友人ミンディの婚約記事が載っているニュースレターの上に、お猿のマルセルがうんちをしてしまった時、以下のセリフを言っていました。

レイチェル: Sorry, Barry. A little engagement gift. (ごめんね、バリー。ちょっとした婚約プレゼントよ。)
I'm sure you didn't register for that. (そんなもの、ギフト登録してないと思うけど。)

その過去記事で詳しく説明してありますが、アメリカには、gift registry system (ギフト登録制度)というシステムがあるのですね。
結婚や出産などのお祝いをもらう立場にいる人が、あらかじめ大型店舗に自分の欲しい商品を登録しておいて、贈り物を贈る側の人が、そのリストの中から商品を選んでプレゼントする、というシステムです。
そうすることで、自分が欲しいと思っているものをもらえる、相手が喜ぶものをプレゼントできる、という双方に利点があるのですね。

過去の記事では、英英辞典の語義までは説明していなかったので、今回改めて、英英辞典の説明を紹介させていただきます。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、registy として、また、bridal registry としても載っています。

registry : a list of gifts that people would like to receive when they get married, usually kept at a store
例) the bridal registry at Robinson's Department Store

つまり、「結婚するときに受け取りたい(欲しい)と思う贈り物のリスト、たいていは店で管理されている」。
例文は、「ロビンソンズ百貨店での結婚ギフト登録リスト」。

bridal registry :
a) a list of things from a particular store that a couple who are getting married would like to receive as gifts
b) the service, provided by the store, of arranging this list

つまり、a) は、「結婚予定のカップルがギフトとして、ある店から受け取りたいと思う品物のリスト」。b) は、「店によって提供される、このリストを用意するサービス」。
すなわち、a) は、リストを指し、b) は、店が提供するサービスを指す、ということですね。

ロスのセリフは、「結婚するとしたら、ある店に結婚祝いのギフト登録をすることになる、その時、君が好きなものを登録して、君がそのプレゼントを全部キープすることになる、全部レイチェルのものにしちゃえるんだよ」と言っていることになります。

普通なら夫と妻が半々?みたいになるのでしょうが、そのギフトの権利を全部、君にあげるよ、と言っているわけで、一瞬それに心が動いたように、少しの間考えているレイチェルがいかにも彼女らしいです。
ですが、ちょっと考えた後、「いくらプレゼントを全部もらえるとしても、やっぱり結婚するわけにはいかないわ」とレイチェルは否定します。

I've thought a lot about how to tell you this という現在完了形は、「あなたにこのことをどう言おうかということについて[あなたにこのことを言う方法について](今までずっと)いっぱい考えたの」という感覚ですね。

the bottom line は「最終結果、結論」「肝心なこと、大事なこと、重要なこと、要点」。
The bottom line is that... の形で、「つまりは、要は、大事なことは…ということだ」のように使います。
フレンズ3-7その25 にも出てきました。

どう言おうかいろいろ悩んだんだけど、結局はこう言うしかないのよ、という感じで、「私たちは結婚したままの状態でいることはできない」と言います。
何がどうなろうと、とにかく結婚したままっていうのは絶対にムリなの、というニュアンスですね。


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posted by Rach at 16:41| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月26日

誤って思い込んでいた フレンズ6-1その4

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レイチェル: What-wh-what so what, we'll just stay married forever? (な、何、じゃあ、何、私たちはただ永遠に結婚した状態を続けるわけ?)
ロス: Okay, look, how is this gonna affect you, really? I mean, you fill some form out once in a while and instead of checking the box that says "Miss," you check the box that says "Mrs." It's right next to it! (よし、いいかい、このこと(結婚しているということ)が、君にどんな影響を与えるんだ? つまり、たまに、何かの書式に記入する時に、Miss の欄にチェックを入れる代わりに、Mrs. の欄にチェックを入れるだけだ。Mrs. は、Miss のちょうど隣にあるんだよ!)
レイチェル: Ohh, okay, I'm sorry. You're right. Y'know what? We absolutely can stay married, because I was under the impression that the boxes were far away from each other. All right. Look, just please take a moment here and think about what you're asking of me. Okay? (あぁ、わかったわ、ごめんなさい。あなたが正しいわね。ねぇ、私たちは間違いなく結婚した状態のままでいられるわ。だって私はその2つの欄はお互い遠く離れてると思い込んでいたから。いいわ、ねぇ、ただここで少し時間を取って、あなたが私にお願いしていることについて考えてちょうだい、いい?)
ロス: I'm asking you to do me a favor. (僕は君に1つお願いをしてるだけだ。)
レイチェル: You are asking me to be your wife. (あなたは私に、あなたの妻でいてくれとお願いしてるのよ。)
ロス: And, as my wife, I think you should grant me this favor. (そして、僕の妻として、君はこの願いを聞き入れるべき[承諾すべき]だと思うけど。)

婚姻無効の申請をしないことにした、というロス。
「婚姻無効」と認められると、「そもそも婚姻関係が成り立っていなかった」と宣言されることになるため、結婚歴、離婚歴としてカウントされないことになります。
が、それでもやはりロスにとっては、そのような婚姻無効申請をしてしまうと、have three failed marriages 「結婚に3度失敗する」ことになるため、それは避けたいという気持ちが出てきたようです。
法的には「バツ3」扱いにはならなくても、ロスにとってはやはり「バツ3」と同じような意識を持ってしまうということなのでしょうね。

無効申請をしないという話をキツい冗談だと思っていたレイチェルですが、ロスが冗談を言っているのではないと知って、レイチェルはただ驚くばかり。
私たちは、このまま永遠に、stay married 「結婚した状態を維持する」ことになるわけ?と問い返しています。
それに対してロスは、「こうして結婚を続けることで君にどんな影響があるっていうの?」みたいなことを言っています。
affect は「…に影響を及ぼす、影響を与える」ですね。
fill out は「(書類に必要事項を)書き入れる、記入する」。
書類に記入する際に、Miss の欄(ボックス)にチェックする代わりに、Mrs. の欄にチェックを入れるだけだ、ただそれだけの違いじゃないか、みたいなことをロスは言います。
ミセスの欄は、ミスの欄のちょうど隣(right next to)にあるんだし、ちょっとした違いだろ、と言いたいようです。
実際に「すぐ隣に並んでいる」という感じを、手のしぐさで示してもいます。

その話を聞いて、レイチェルは、「ごめんなさい、あなたは正しいわ」と言った後、私たちは結婚した状態のままでいることができるわね、と言いながら、その理由を以下で説明しています。
impression は「印象」ですが、be under the impression that は「…だと(誤って)思い込む」というようなニュアンスになります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
be under the impression that... : to believe that something is true when it is not true
例) Sorry, I was under the impression that you were the manager.


つまり、「何かを本当だと信じること、それが本当ではない時に」。
例文は、「ごめんなさい、あなたがマネージャーだと(誤って)思い込んでいました。」

誤って思い込んでいました、ということはつまり、「実際には(本当は)あなたはマネージャーではない」ということを指しますね。

上のレイチェルのセリフも、was under the impression that という過去形で述べられているので、「ミスとミセスというその2つの欄は、お互いにずっと遠く離れていると、私は誤って思い込んでいたわ」というニュアンスになり、「実際には、あなたが言うように、すぐ隣で、すごく近くにあるのよね」とロスの発言を認めたようなセリフになっています。

これはもちろんロスの発言に対する大いなる皮肉ですね。
「ミスとミセスなんて大した違いはないよ。記入用紙でもすぐ隣にあるだろ」と言ったロスに対して、「ああ、ほんとにあなたの言う通りね。私はミスとミセスはものすごーく離れたものだと思ってたけど、あなたの言い方だと、その二つの欄は記入用紙ではすぐ隣に位置している、すっごく近いものだったのよね」と皮肉を言って、ミスとミセスという大きな立場の違いを、記入欄の位置の近さの問題にすり替えてごまかそうとしているロスを非難しているわけです。
さきほど、ロスが「すぐ隣に並んでいる」ことを手のしぐさで示したのと対照的に、レイチェルは、away の部分を強調し、両手を山の形に離すことで、離れている感じをしぐさで示しています。

そうして、ロスの言い分が全く通らないことを皮肉っぽく非難した後、お願いだからどうか時間を取って、あなたが私に何を頼んでいるか、何をお願いしようとしているかを考えてみて、と言っています。

何を頼んでいるか?と言われたロスは、I'm asking you to do me a favor. と答えます。
favor は「親切な行為」。
LAAD では、
favor [noun] : HELP
something that you do for someone in order to help them or be kind to them

つまり、「誰かを助けるため、または誰かに親切にするために、その人に対してすること」。

Would you do me a favor? や、I have a favor to ask. は「お願いがあるのですが」という決まり文句ですね。
Would you do me a favor? を直訳すると、「私に(私を助けるための親切な)ある行為をあなたはしてくれますか?」、I have a favor to ask. は、I have a favor to ask you. または、I have a favor to ask of you. ということで、「あなたに(してもらうように)お願いすべき、ある行為があります」というニュアンスになるでしょう。
私に favor をしてくれますか? あなたにお願いする favor があります、ということから、どちらも「お願いがあるのですが」という意味になるのですね。

レイチェルに、「あなたは私に何をお願いしてるかわかってる? よーく考えてみて」と言われたロスは、僕は、a favor をお願いしているだけだ、みたいに答えたわけですが、これは、「ひとつ(ちょっとした)お願いをしているだけだ、ある一つのお願いをしているだけだ」みたいなニュアンスで使っているのでしょう。
a favor のように、「ちょっとした頼みごとを1つ」お願いしているかのように言うロスに対して、レイチェルは、「だってあなたが私にお願いしているのは、「私にあなたの妻でいてくれ」ということなのよ」と返します。
そんな重大なお願いを、a favor のように簡単な1つの願い事、頼みみたいに言うのはやめて、というところでしょう。

grant は「(願いなどを)かなえてやる、承諾する」なので、grant me this favor は「この頼みごとを僕のためにかなえる、僕の頼みごとを聞き入れる」のような感覚。
ロスは、レイチェルの発言の後、and で続ける形で、「僕は君に、僕の妻でいてくれと(確かに)お願いしているけれど、僕の妻として、君は僕の願いを聞き入れるべきだと僕は思うけど」と言っていることになります。

ロスは、「レイチェルと僕は今、結婚している状態で、法律上は君は僕の妻なんだから、「僕の妻でいてくれ」という願いを妻である君は聞き入れてしかるべきだと思う」と言っているわけですね。
法的に妻であることを逆手にとって、「妻なら僕の願いを聞いてくれて当然じゃないか」、あるいは、「すでに僕の妻なんだから、(そのことを受け入れて)僕の妻でいることを(そのまま)承諾してくれていいじゃないか」と言っていることになるでしょう。
屁理屈というか、論理のすり替えみたいになっているわけですが、そういう理屈をこねるところがいかにもロスらしい、という面白さなのでしょうね。


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posted by Rach at 15:24| Comment(0) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月22日

婚姻無効annulment フレンズ6-1その3

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シーズン5の終わりに、酔っぱらった勢いでベガスの教会で結婚式を挙げてしまったロスとレイチェル。
ベガスではお手軽に結婚できるといっても、それはやはり正式な結婚と認められるため、二人は今、夫婦の関係にあります。
弁護士を使って正式に離婚手続きをしたいと思うレイチェルですが、ロスはここで離婚すると、キャロル、エミリーとの離婚に続いて3回目の離婚となってしまうため、「バツ3の男」になってしまいます。
そこでロスは、"We don't need to get divorced, okay? We're just gonna get an annulment." と言って、離婚するのではなく、婚姻無効(annulment)の手続きをして、結婚そのものが無効であったことにすればいいと提案します。
マンハッタンに帰ってきた後、レイチェルのいるセントラルパークにロスが入ってきます。
ロス: Yeah. Yeah, actually um, I wanted to talk to you about that whole annulment thing? (やあ、やあ。実は、その、例の婚姻無効の件について、君に話したいことがあったんだよ。)
レイチェル: Uh-huh. (ええ。)
ロス: Yeah, I'm not gonna do that. (Rachel glares at him.) (そうなんだ、僕はそれを(婚姻無効手続きを)しないことにするよ。 [レイチェルはロスをにらみつける])
Commercial Break
[Scene: Central Perk, continued from earlier. Rachel starts laughing.]
セントラルパーク。前のシーンからの続き。レイチェルは笑いだす。
レイチェル: Okay! So we'll just stay married! (オッケー! それじゃあ、私たちはただ結婚した状態のままなのね!)
ロス: Yes, exactly. (そう、その通り。)
レイチェル: And I will make everyone call me Mrs. Geller. (そして、私はみんなに、ミセス・ゲラーって呼ばせるのね。)
ロス: Wow, this is so amazing. I uh, I really thought I'd have to talk you into this more. (わぁ、これってすっごく驚きだよ。僕は、ほら、君がこれを認めてくれるようにもっと説き伏せないといけないと本当に思ってたから。)
レイチェル: Okay, see now I'm scared because I don't actually think you're kidding. (あのね、今、私、怖いわ。だって、あなたが冗談を言ってるようには(実際)思えないから。)
ロス: I'm-I'm not kidding. Look, I-I, I can't have three failed marriages. I can't, okay? I-I am not gonna be that guy! (僕は、僕は冗談は言ってないよ。ほら、結婚を3度、失敗するわけにはいかないんだ。そんなことできないんだよ、だろ? 僕はそんな男になるつもりはない!)

まずは、annulment 「婚姻無効(の宣告、判決)」について。

Wikipedia 日本語版: 婚姻の無効 では、以下のようにわかりやすく説明してくれています。
婚姻の無効(こんいんのむこう、Annulment)とは結婚が無効であるということを宣言する法的手順のことである。婚姻の無効は、結婚関係が事後的な事情によって解消される離婚とは異なり、そもそも婚姻関係が成り立っていなかったことを示すものである。

婚姻無効が認められれば、結婚したという事実そのものがなくなり、結婚歴、離婚歴としても残らない、ということですね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
annul [verb, tranitive often passive] :
(technical) to officially end a marriage or legal agreement so that it is considered to have never existed
annulment noun [countable, uncountable]

つまり、「(専門用語) 婚姻や法的契約を公式に終えること、それが過去に全く存在していなかったとみなされるように」。

Macmillan Dictionary では、
annul [verb, transitive] :
to state officially that something such as a marriage, an agreement, or an election has no legal authority

つまり、「婚姻や契約や選挙などに法的権限がないことを公式に宣言すること」。

つまり、婚姻だけに限らず、他の契約、合意事項にも使われる言葉で、「それが存在していなかった」「法的権限がない」ということを、officially に言う、認めるというのがその語義になるでしょう。

ロスは、I wanted to talk... と言って、その一連の annulment の件でレイチェルに話したいことがあったんだ、と切り出しています。
I'm not gonna do that. は、I'm not gonna get an annulment. ということで、「僕は、婚姻無効の宣告をもらわない、ゲットしない」というような感じになるでしょうか。
法的にこの婚姻は無効であったと宣言してもらうことをしない、婚姻無効の正式な宣言をもらおうと思ってたけど、それはしないことにした、というところです。

ちなみに、上で紹介した Wikipedia 日本語版: 婚姻の無効 の、「ニューヨーク州における婚姻の無効」という項目に、以下の記述があります。

2004年にブリトニー・スピアーズが申請、2005年にはレニー・ゼルウィガーも申請したといわれる。

Wikipedia 日本語版: ブリトニー・スピアーズ の「私生活」という項目には、その婚姻無効の件が以下のようにより詳しく書かれています。

2004年1月、Hollywood News Wireによると1月4日にネバダ州ラスベガスで幼なじみのジェーソン・アレキサンダーと酔った勢いで結婚するも、すぐに思い直して55時間後には婚姻無効を申請し(以下略)

過去記事、ベガスでは簡単に結婚できちゃう フレンズ5-24その6 でも説明しましたが、ブリトニー・スピアーズは、ロスとレイチェルが結婚したのと同じ、A Little White Chapel で結婚式を挙げた有名人の一人でした。
結局、ロスはここで「婚姻無効申請はしないことにする」と言っているわけですが、結婚したチャペルが同じだけではなく、「酔った勢いで結婚するも…婚姻無効を申請し」という部分にも接点があるところが何だか興味深いです。
このフレンズ6-1 の放映は 1999年なので、ブリトニーの婚姻無効よりも、フレンズの婚姻無効うんぬん話の方が時期的には早かったことになります。
「酔った勢いで結婚するも、すぐに婚姻無効申請をした」というブリトニーのニュースを後からフレンズがエピソードに取り込んだわけではない、ということですね。
かと言って、フレンズのエピソードでやっていたのと似たようなことを、ブリトニーが参考にして真似た、ということでもないのでしょう。
経歴に離婚歴を残さないための手段として広く認識されている方法ということなんだろうと思います。

思いがけないことを言うロスをレイチェルがにらんで、コマーシャルブレイクになるのですが、その後、レイチェルは、ニヤニヤして笑い出します。
stay married は、married の状態で stay するわけですから、「結婚している状態が継続する、結婚したままでいる」ということ。
離婚もしないで、婚姻無効の手続きも取らないってことは、私たちはこのまま結婚した状態が続くのね、ということです。

I will make everyone call me Mrs. Geller. のように、使役動詞として make が使われていますが、これは「強制的に(人に)…させる」というニュアンスが感じられますね。
法的には二人は結婚していることになっているけれど、実際に同居して夫婦生活を送っているわけではなく、普段の生活は、前のレイチェル・グリーンのまま。
それなのに、誰かに名前を呼んでもらう場合は、私、実はミセス・ゲラーなんですよ、と説明して、「ゲラー夫人」って呼んでもらわないといけないのね、みたいな感じのことでしょう。
以前と変わらぬレイチェルに対しては、今まで通りのレイチェル・グリーンとみんなが呼ぶところを、あえて無理やり、ミセス・ゲラーと(半ば強制的に)呼ばせないといけないのね、みたいな感覚だと思います。

レイチェルのその話を聞いて、ロスは驚いたように、I really thought I'd have to talk you into this more. と言っています。
talk someone into... は、「人を説得して・説き伏せて…させる、人に…する気にさせる」。
talk someone out of... なら、「人を説得して・説き伏せて…をやめさせる、思いとどまらせる」という逆の意味になります。
into という「何かに入り込む」感じと、out of という「何かから抜け出る」感じから、そういうニュアンスが出るわけですね。

ロスのセリフは、「レイチェルがこうしてくれるようにもっと説得しないといけないだろうと本当に思ってたのに」みたいな感じになります。
こうしてくれること、とは、「婚姻無効申請をやめて、このまま夫婦でいることを受け入れること」を指すでしょう。
stay married ということをレイチェルに納得してもらうようにいろいろと説き伏せないといけないと思って覚悟していたのに、「じゃあ、私たちは stay married で、みんなに「ミセス・ゲラー」って呼ばせるのね」とあっさりそれを認めるような発言をレイチェルがしたので、説き伏せる必要がなかったなんてびっくりだよ、と驚いているわけです。

そのロスの発言を聞いてレイチェルは、see now I'm scared と言っています。
「今、怖い、怖いと思ってる」ということですが、その理由として、「あなたが冗談を言っているとは思えないから」と言っています。
つまり、それまで、「じゃあ、結婚したままで、私はミセス・ゲラーって呼ばれるんだー」と笑いながら言っていたのは、ロスの話をキツい冗談だと思っていたからだということになります。
「今は怖い、あなたが冗談と言っているとは思えないから」→「それまで平気で笑ってたのは、それが冗談だと思ってたから」ということです。
「君を説き伏せないといけないと思ってたのにびっくりだよ」「じゃあそれは冗談じゃなくて本気なわけ、私、今、すごく怖いんだけど」みたいなやり取りなのですね。

ロスは、僕は冗談を言ってるんじゃない、と言います。
I can't have three failed marriages. を直訳すると、「僕は3回の失敗した結婚を持つことはできない」ということで、つまりは、「結婚に3回も失敗するわけにはいかない、もう2回失敗してるんで、3回目の失敗を受け入れることはできない」というようなニュアンスですね。


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posted by Rach at 16:10| Comment(13) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月14日

メイキングでわかる舞台裏 フレンズ6-1その2

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前回の続きです。
ロスとレイチェルがベガスのチャペルで結婚式を挙げたのを知った後、
モニカ: This is insane! (こんなの、おかしいわ[正気じゃないわ]!)
フィービー: What's the big deal, y''know? It's not like it's a real marriage. (何がそんなに大ごとなの? 本当の結婚ってわけじゃないのに。)
チャンドラー: What? (何だって?)
フィービー: Yeah, if you get married in Vegas, you're only married in Vegas. (そうよ、ベガスで結婚したら、ベガスでだけ結婚してることになるのよ。)
モニカ: What are you talking about? If you get married in Vegas, you're married everywhere. (何言ってるの? ベガスで結婚したら、どこででも結婚してることになるわ。)
フィービー: (shocked) Really? ([ショックを受けて] ほんと?)
モニカ: Yeah! (そうよ!)
フィービー: Oh, my God! Oh, well. (なんてこと! ま、いっか。)

前回も説明しましたが、フィービーは、ものすごく驚いた顔で、Really? Oh, my God! と言った後、しばらく沈黙してから、急に気の抜けたような声で、Oh, well. と軽い調子で言っています。
「ベガスでの結婚が正式な結婚になるとは知らなかった」と驚いた後に、「ま、いっか」と軽く流した感じです。

フィービーのこの驚きようから判断するに、フィービーもお酒の勢いか何かで(笑)、ベガスで結婚式を挙げた経験があるようです。
ベガスでだけ通用する、お遊びの結婚式みたいに思っていたのに、それが正式な結婚と認められると知って驚愕の表情を浮かべている、つまり、自分は誰かと正式に結婚したことになっている、と驚いている様子ですが、それを深く悩むこともせず、軽く流しているのが、今回のセリフということになるでしょう。

このフィービーのセリフですが、フレンズ シーズン6のコレクターズセット Vol.1 に収録されている「メイキング・オブ・フレンズ」という映像特典で取り上げられていました。
その内容がなかなか興味深いものだったので、今日はその「メイキング」の中でのやり取りを見てみたいと思います。

「この、Oh, my God! のセリフの示す意味が観客にわかるかどうか?」について、キャストやスタッフが舞台上で相談しているシーンが、そのメイキングには出てきます。
その映像では、以下のようなやり取りが示されていました。
(観客に呼びかけ口々に質問しているのは、プロデューサーたち)

ナレーション: Marta and David run a very democratic show. There's a question as to whether or not the implications of a joke from Phoebe are understood. So what do they do? They put it to a vote. (マーサ(カウフマン)とデビッド(クレイン)(共にフレンズのプロデューサー)は、非常に民主主義的な番組を運営する。フィービーが言ったジョークの含み(言外の意味、暗示)が理解されたかどうかについての疑問がある。それで彼らはどうするか? それを投票(多数決)で決めるのだ。)
観客に問いかける。
Who did not get it? (わからなかった人は?)
Who did not get the fact... that Phoebe was married in Vegas? (わからなかった人…フィービーがベガスで結婚した(ことがある)という事実がわからなかった人は?)
From that joke. (今のジョークから。)
When she says, "Oh, my God!" (フィービーが「なんてこと!」と言う時に。)
That sometime in the past she was married in Las Vegas. (過去のある時に、フィービーがラスベガスで結婚した、ということが。)
You guys got it? Yes! (わかった? よし!)
You all got it? (みんなわかった?)
They got it? Great. Beautiful. (みんなわかったんだね。最高。素晴らしいよ。)

このメイキングのやり取りではっきり説明されている通り、フィービーが Oh, my God! とものすごく驚くこと=フィービーはベガスでの結婚歴があること、を示すジョークになっているのですね。

いつもこのブログでフレンズのジョークについての解釈を書くときには、「多分、こういう意味のジョークだと思います」のように、あくまでも「自分はそう思った、そう感じた」という私個人の見解を書くことになってしまいます。
また、読者の方から、別の解釈を頂戴した時にも、セリフの意図はそのセリフを書いた脚本家や製作スタッフに聞いてみなければわからないので、どれが正しいとは私には断言できない、みたいなことも言ったりします。
今回のこのフィービーのセリフに関しては、このメイキングのおかげで、脚本の意図の裏がしっかりとれた、という感じがして、とても嬉しいのですね。

このメイキングを見ていると、「観客の反応を確かめながらセリフを書き換えていっている」ということも示されていますが、「観客が意味やジョークを理解できたかどうか確認を取りながら撮影が進められている」というのも非常に面白いと思いました。

それはつまり、「ネイティブでもわかったかどうか微妙なジョークが存在する」ということでもあります。
私は英語ノンネイティブの日本人英語学習者として、フレンズのセリフを理解しようと努めているわけですが、こんな風に観客に「今のジョーク、わかった?」と問いかけている様子を見ると、何だか安心するのですね。
フレンズのジョークは、「もしかしたらわからなかった人がいるかもしれない」というレベルのものだとわかるからです。

the implications of a joke 「ジョークの含み」はあまりミエミエではレベルが低くなってしまいますし、かと言ってあまりにも遠回しだと笑えなくなってしまう、そういう実に微妙なものなのですね。
そういう微妙かつ絶妙なジョークなわけですから、あえて観客に想像の余地を残している場合もあるでしょう。
説明しすぎると却って興醒め(きょうざめ)ということもあるからです。

ですから、ノンネイティブがそのジョークを完璧に理解できなかったからと言って落ち込むことはないんだな、と、そのメイキングを初めて見た時に、私はしみじみ思いました。
このフィービーの驚きようからして、「自分もベガスで挙式したことがあったけど、それはベガスだけのもので正式な結婚じゃないと思ってた、じゃあ私は今でもその人と結婚したことになってるの?!」とフィービーが思っていることが想像されるわけですが、その時の観客の反応から「もしかしたら(ネイティブでも)それがわからなかった人がいるかもしれない」とプロデューサーたちが考え、それを観客に問うている…そのことで、「ジョークを理解するというのは、それほど難しくて微妙なことなんだな」とわかった、ということです。
私がいつも、「ジョークがわからない」と言って落ち込むのではなく、ネイティブをも唸(うな)らせるようなジョークが理解できたとしたら、それを大いに喜びましょう、ネイティブが普通に楽しんでいるエンターテイメント作品なのだから、それが少しずつでもわかるようになってくることを自信にしていきましょう、と言っているのは、このメイキングで観客とのやり取りという舞台裏を見たことが少なからず影響している気がします。
今回の場合も、ネイティブの観客に「今のジョークわかった?」と問うている、そのジョークをノンネイティブの自分も理解できていたとしたら、それは大いに自信を持っていい、ということになると思うわけです。

ガーン!という感じで、その衝撃の事実に驚くフィービーですが、それをいつまでも引きずらず、Oh, well. と軽く流してしまうところもまた、フィービーさ全開で楽しいなと思いました。
過去にベガスで結婚してそのままであれば、今でも「結婚している状態」、つまりフィービーは既婚者ということになるのですが、そんな重大なことを「ま、いっか」と流してしまうのが、コメディであり、メンバーの中でも特に人からズレた感じのフィービーだからこそ、納得できちゃう気がするのですね。

また、余談になりますが、この後、いつものオープニングシーンに続くのですが、今回のエピソードでは、クレジットに出ているメインキャストやスタッフの名前全ての後ろに、ARQUETTE (アークエット)の名前がついています。
これは、モニカ役のコートニー・コックスが、オフシーズン中に俳優のデヴィッド・アークエット(David Arquette)と結婚したことをお祝いしたものです。
エンド・クレジット前には、FOR COURTENEY AND DAVID WHO DID GET MARRIED という文字も出ます。

コートニーが彼の名字もつけた、Courteney Cox Arquette に改名したことから、他のみんなにもそのアークエットをつけてみた、という感じの「お遊び」のクレジットなんですね。
ちなみに、オープニングでフレンズのメインキャスト6人の名前が出る時、いつもはレイチェル役のジェニファー・アニストンが一番最初に登場しますが、今回は、モニカ役のコートニー・コックス・アークエットが一番最初に来ています。
それが最初に来ないと、この「全員アークエット状態」の意味がわかりにくいからでしょうし、また、結婚のお祝いということでコートニーをトップに持ってきた、ということもあるでしょう。

モニカのお相手のデヴィッド・アークエットは、フレンズ3-3 にゲスト出演していたことがあります。
アークエットさんの話 フレンズ3-3その9 で、デヴィッドのことについて、いくつか書いていますので、そちらもお読みいただけると幸いです。

二人は映画「スクリーム」シリーズで共演したことがきっかけとなったようです。
二人の間には、娘さんが一人いますが、最近(2010年頃)、別居報道も流れていました。

今日の記事は何だか「裏話」的なものばかりになってしまいましたね。すみません。
ですが、やはり思うのは、「ジョークの含み」を理解するのは難しいということ。
私もいつも、あーだこーだと持論をご披露していますが、それが必ずしも正解とは限らない、ということを理解していただいた上で、正解かどうか確認が取れなくても、ネイティブと同じようにドラマを楽しむことはできるんだ、ということもわかっていただけたらと思っています。


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posted by Rach at 16:01| Comment(3) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2011年07月12日

シーズン6に突入! フレンズ6-1その1

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今日からシーズン6に入ります!

シーズン6 第1話
The One After Vegas (ベガスの夜が明けて…)
原題は「ベガスの後の話」


シーズン5の最後となる前回のエピソードで、ベガスで結婚式を挙げようとしたチャンドラーとモニカはチャペルにやってきます。
そのチャペルには先客がいたのですが、それがロスとレイチェルだったので、二人はびっくり。
酔っぱらったまま結婚式を挙げたらしいロスとレイチェルが出て行った直後に、今後は、ジョーイとフィービーがチャペルに走りこんできます。
それを見てまたもやショックを受けたチャンドラーとモニカは、
チャンドラー: Oh, my God! Is everybody getting married? (なんてこった! みんな結婚するのか?)
(Phoebe and Joey run back out and head towards the street.)
フィービーとジョーイは(いったん入ったチャペルを)走り出てきて、通りに向かう。
受付係: (scolding them) N-No running in the chapel! ([二人を叱って] チャペルの中では走らないで!)
フィービー: (to her) Hey, don't you give me any of your-- Hey! (Sees Chandler and Monica standing there.) ([その受付係に] ちょっと、私にそんなこと言わないで… あら! [チャンドラーとモニカがそこに立っているのを見る])
チャンドラー: Hey! (やあ!)
ジョーイ: Hey! (やあ!)
モニカ: What are you guys doing here? (あなたたち、ここで何してるの?)
ジョーイ: Ross and Rachel left us a message saying they were getting married! Isn't that why you guys are here? (ロスとレイチェルが俺たちに、二人は結婚するってメッセージを残してたんだ。君らがここにいる理由もそれじゃないのか?)
チャンドラー: Yes! Well, that-yes. (そうだ! ほら、それ、そうだよ。)
モニカ: Why else would we be here? (他にどんな理由でここにいるっていうの?)
ジョーイ: Well! What happened?! Did we miss it? (で、何が起こったの? 俺たち見逃しちゃった?)
チャンドラー: We actually missed it. (実際、俺たちは見逃しちゃったよ。)
フィービー: Well, maybe you wouldn't have if you (turns to the attendant) could run in the chapel! (そうね、多分、見逃さなかったでしょうね、もし[受付係の方を向いて] チャペルの中で走ることができたなら!)
モニカ: This is insane! (こんなの、おかしいわ[正気じゃないわ]!)
フィービー: What's the big deal, y'know? It's not like it's a real marriage. (何がそんなに大ごとなの? 本当の結婚ってわけじゃないのに。)
チャンドラー: What? (何だって?)
フィービー: Yeah, if you get married in Vegas, you're only married in Vegas. (そうよ、ベガスで結婚したら、ベガスでだけ結婚してることになるのよ。)
モニカ: What are you talking about? If you get married in Vegas, you're married everywhere. (何言ってるの? ベガスで結婚したら、どこででも結婚してることになるわ。)
フィービー: (shocked) Really? ([ショックを受けて] ほんと?)
モニカ: Yeah! (そうよ!)
フィービー: Oh, my God! ...Oh, well. (なんてこと! …ま、いっか。)

ロスとレイチェルだけではなく、今度はジョーイとフィービーまでもがチャペルに入って行ったので、誰もかれもが結婚するのか?とチャンドラーは驚いています。

no running という no+動名詞は、「走ることは、なし」という感覚で、掲示物で、NO RUNNING 「走るな」という表示も見かけますね。
NO SMOKING なら「禁煙」という掲示です。
「チャペルの中では走るな」みたいな感じの強い口調で言われたので、フィービーは受付係に逆ギレしたように怒っています。
憎々しげな感じで、Don't YOU give me any of your-- と you を強く発音していますが、否定命令文に you をつけて倒置にして強調した形ですね。
your の後が省略されていますが、「そんな風に私に命令しないで」なら、any of your orders などになるでしょうか。
最後まで言い終わらないうちに、受付係の隣にチャンドラーとモニカがいるのを発見したフィービーは、それまで怒っていたのを忘れたかのように急に柔らかい口調になって、Hey! と二人に声を掛けています。

どうしてチャペルにいるのかを聞かれたジョーイたちは、「ロスとレイチェルがメッセージを残してたから」と説明しています。
leave someone a message は文字通り「人にメッセージを残す」で、その後に、saying という分詞を続ける形で、メッセージの内容を説明しています。
二人は俺たちにあるメッセージを残した、そのメッセージは…だと言っている、というような感覚ですね。
最初に、誰が(誰に)何をした、と説明しておいて、その後、詳しい説明を付け足しの形で補足する、という英語の構造がよくわかる文章だと思います。

Isn't that why you guys are here? は、「それ(ロスとレイチェルが結婚すること、もしくは結婚するという情報を聞いたこと)が、君らがここにいる理由じゃないのか?」ということ。
何してるの?って、君らも俺たちと同じ理由でここにいるんじゃないのか?、それがここにいる理由だろ?と逆に問い返しているわけです。
ジョーイたちは、二人も見物に来たんだろ?と言っているわけで、まさかチャンドラーとモニカが結婚しようとしていたとは夢にも思っていないことがこのセリフでわかります。

チャンドラーたちもこの状況で、「いや、俺たちも結婚しようとしてて…」とも言えず、「そうそう、俺たちもロスとレイチェルの結婚を見に来たんだ」と認めるしかありません。

Why else would we be here? は、「他にどんな理由があって、ここにいるというのだろう?」という感覚でしょう。
それ以外の理由でここにいる必要なんてないじゃない、というところです。

Did we miss it? の miss は「見逃す、見損ねる」。
テレビなどでよく聞く、Don't miss it! は、「お見逃しなく!」ですよね。

it は、「ロスとレイチェルの結婚式、二人が結婚するところ」ですね。
チャンドラーは、We actually missed it. と答えていますが、この we は、ここにいる4人全員を指すでしょう。
式はすでに終了してしまっていて、今入ってきた君らも、そして俺たちもその式を見逃してしまったんだ、という感覚です。

到着が遅くなって、見逃しちゃった、という話から、フィービーはさきほど「走るな」と注意していた受付係をにらみながら、仮定法過去完了を使ったセリフを叫んでいます。
この仮定法過去完了は、「もしチャペルの中を走ることができたら、多分、見逃すことはなかっただろうに(実際は見逃してしまったわ)」というニュアンスになります。
この仮定法過去完了で使われている you は、相手を含めた「一般の人」を指す you で、回り回って自分自身をも指す you の感覚でしょう。
フィービーは「私がもしチャペルの中を走ることができたら、見逃すことはなかった」と自分の経験を語って、走るなと言った受付係を非難しているわけですが、私(I)とは言わず 一般の人を表す you を使うことで、聞き手に共感を持たせる、という効果があるということでしょう。
私に限らず、ここにいる友達を含めた誰もが、走ることを許されれば間に合ったのに、と、自分一人に限定せずに一般論として語っている感覚だと思います。

チャペルに走り込んで来た時にはもう、ロスとレイチェルは出て行ってしまった後でしたし、「走るな」という注意も、ロスたちがいないのをフィービーたちが確認してチャペルから出てきた後でしたので、そこには何の因果関係もない(走れなかったから見られなかったわけではない)のですが、キツい調子で注意されたことと、結婚式を見逃してしまったこととで、その受付係に「あんたのせいよ!」と八つ当たりしている感覚でしょう。

モニカが「ロスとレイチェルがこんな風に式を挙げちゃったことは正気じゃないわ」みたいな発言をするのを聞いて、フィービーは、そんなの大ごとじゃない、大したことじゃない、みたいに言っています。
リアル・マリッジ、つまり、本当の結婚じゃないのに、みたいなことですね。

それを聞いた他のフレンズたちは、「フィービーは何を言ってるの?」みたいに驚いた顔をしています。
if you get married in Vegas, you're only married in Vegas. も、相手及び自分も含めた「一般の人」を指す you ですね。
「もしあなたがベガスで結婚したら」と聞き手である「あなた」に限定した話ではなくて、「(あなたも私も含めて)人がベガスで結婚したとすると」みたいな感覚になります。
フィービーの言っているのは、「ベガスで結婚したら、ベガスでだけ married の状態になる」、つまり、「ベガスにいる間だけ、結婚(している)状態になる、ベガスでのみ既婚者になる」みたいなことですね。
ベガスで結婚式を挙げたら、その結婚はベガスにいる間だけ有効である、と言っていることになります。
モニカは、「フィービー、何言ってるの?」と驚いて、同じように、If you get married in Vegas を使って、「ベガスで結婚したら、ベガスだけじゃなくて、どこでも(everywhere)結婚してることになる」と説明しています。
ベガスでのみ有効なんじゃなくて、ここで結婚したら、全国的に認められる形で正式に結婚したことになるのよ、と言っているわけですね。

それを聞いたフィービーは、ものすごく驚いた顔で、Really? Oh, my God! と言っていますが、その後、しばらく沈黙してから、急に気の抜けたような声で、Oh, well. と軽い調子で言っています。
これはつまり、「ベガスで結婚したら、ベガスでだけ有効だと思ってたけど、それはどの場所でも正式な結婚と認められちゃうわけ?」といったんは驚いた後、「ま、別にいっか」と軽く流した感じですね。

この最後のフィービーのセリフに関しては、フレンズ シーズン6のコレクターズセット Vol.1 に収録されている「メイキング・オブ・フレンズ」という映像特典で取り上げられています。
(廉価版のソフトシェル版には、残念ながら、この映像特典は収録されていないようですが…)

この映像特典はいわゆる「メイキング」で、番組制作の舞台裏を追ったドキュメンタリーのようなものです。
その中でのキャストやスタッフのやりとりに、この「フレンズ」という作品の本質が垣間見える気がしたので、次回の記事「その2」では、この「メイキング・オブ・フレンズ」について、もう少し語ってみたいと思います。


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posted by Rach at 15:43| Comment(4) | フレンズ シーズン6 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする