2013年10月09日

与えられた権限によって宣言する フレンズ7-24その6

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モニカとチャンドラーの結婚式での、それぞれの誓いの言葉が終わって、チャンドラーがモニカにキスした後、
ジョーイ: You may now kiss the bride. So, I guess by the powers vested in me by the state of New York and the Internet guys, I now pronounce you husband and wife. Oh, wait! Do you take each other? (それでは、花嫁にキスを。それで、ニューヨーク州とインターネットのやつらから私に与えられた権限によって、私は今、君たちを夫と妻だと宣言する。あぁ、待って! お互いを伴侶とすることを誓いますか?)
チャンドラー: I do. (誓います。)
モニカ: I do. (誓います。)
ジョーイ: Yeah, you do! (そうだよ、誓うよな!)
ロス: Rings? (指輪は?)
ジョーイ: Aw, crap! Okay-uh... uh, let's-let's do the rings. (あぁ、クソッ! よし、えーっと、指輪の交換をしよう。)
(Chandler and Monica both turn, take the rings from Ross and Rachel respectively, and place them on each other's fingers.)
チャンドラーとモニカは向きを変え、それぞれ、ロスとレイチェルから指輪を受け取る。そしてお互いの指にはめる。
ジョーイ: We good? Yeah? Good? Once again, I pronounce you husband and wife. (To Chandler) Now kiss her again. (これでいい? ね? いいよね? ではもう一度、君らを夫と妻であると宣言する。[チャンドラーに]さあもっかい、モニカにキスしろよ。)
(They kiss and everyone applauds.)
二人はキスをして、みんなが喝采する。
チャンドラー: (To Monica) I love you. And I know about the baby. ([モニカに] 愛してるよ。それに俺は赤ちゃんのことも知ってるよ。)
モニカ: What baby? (何の赤ちゃん?)
チャンドラー: Our baby. (俺たちの赤ちゃんだよ。)
モニカ: We have a baby? (私たちに赤ちゃんがいるの?)
チャンドラー: Phoebe found your pregnancy test in the trash. (フィービーがゴミの中に、君の妊娠検査薬を見つけたんだ。)
モニカ: I didn't take a pregnancy test. (私、妊娠検査なんてしなかったわよ。)
チャンドラー: Then... who did? (それじゃあ、誰が検査したの?)
[Cut to Phoebe and Rachel.]
フィービーとレイチェルに画面がカット。
フィービー: Look at them. Oh and they're gonna have a baby. (二人を見て。あぁ、そして二人には赤ちゃんができるのね。)
レイチェル: Uh-huh. (ええ。)
(The camera zooms in on Rachel who has a very worried and frightened look on her face and she slowly takes a deep breath.)
カメラはレイチェルにズームインする。レイチェルはとても心配そうな、そして怯えた表情を浮かべ、ゆっくりと深いため息をつく。
[Fade to black.]
画面が徐々に暗くなる。

ジョーイのセリフ、You may now kiss the bride. は、「今、君は花嫁にキスをしてよろしい」という感じの許可の言葉ですね。
ジョーイは今、司祭という立場なので、そんな物言いをしているわけですが、本来なら、司祭が「では花嫁にキスを」と言ってから、花婿が花嫁にキスをするところ、チャンドラーは自分の誓いの言葉を言った後に、その流れで勝手に(笑)キスしてしまったので、司祭の威厳を保とうと、すでにキスしてしまっている二人に、「ではキスしてよろしい」と後付けのようにものものしく言っている面白さになるでしょう。

by the powers vested in me by the state of New York and the Internet guys は、by が2回も出てきます。
このフレーズのメインは、by the powers 「権限によって」の部分で、「〜という権限によって、私は今、君らを夫と妻であると宣言する」という形になります。
その the power の説明が、vested... 以下になり、「the state of New York and the Internet guys によって、vest された権限」のように、the power を後置修飾している形です。

vest とは、「ベスト、チョッキ」のあのベストで、ラテン語で「衣服」を意味する言葉が語源になっています。
そこから、古語で「(人)に衣服を着せる、(特に)(司祭)に祭服を着用させる」という意味もあって、司祭が祭服を着ることで司祭としての権限が与えられることから、「(権限・権利・財産など)を人に与える・付与する」という意味にもなるのですね。
ここでは、「(人)に権利を与える」という意味で使われていて、「NY州と the Internet guys によって俺に与えられた権限によって、ここに君たちを夫婦であると宣言する」と言っていることになります。
NY州によって与えられた権限、という部分はいいとして、その後の、the Internet guys というのが、ジョーイらしくて面白いですね。
今回、司祭をするに当たり、「ネットで司祭の資格が取れるんだって」という話を聞いてきて、実際、インターネットでその資格をゲットしたジョーイでした。
ネットでやり取りした相手のことを、the Internet guys と呼んで、そいつらにも承認されて俺が与えられたこの権限によって宣言する、と言ってみせたわけです。

by the powers vested in me by... 「〜によって付与された権限によって」などと、司祭っぽいことを言った後に、急に思い出したような慌てた様子で、Do you take each other? と言うジョーイ。
過去記事、結婚式の誓いの言葉 フレンズ4-24その6 では、ロンドンで行われたロスとエミリーの結婚式での牧師の言葉が出てきます。
牧師さんが短いフレーズを先に言って、その後、新婦(または新郎)がそれを繰り返す、という形式でしたが、牧師さんが言うことになる切れ切れのフレーズをまとめると、以下のようになります。(新婦エミリーが言う言葉の場合)
I, Emily, take thee, Ross, as my lawfully wedded husband in sickness and in health till death parts us. (私、エミリーは、汝、ロスを、法に定めた夫とします。病める時も健やかなる時も、死が私たち(二人)を分かつまで。)

thee は you の古語なので、ポイントとなる単語だけで構成すると、I take you as my husband. 「私はあなたを夫とします」ということになりますね。
このように、take A as my husband/wife という言い方は、結婚式の決まり文句なので、Do you take each other? のように、as ... をつけなくても、take という動詞だけで、「お互いを配偶者としますか? 配偶者として受け入れますか?」のような意味だとわかるわけです。
本当は、ロンドンの結婚式での司祭のような言葉が用意されていたのかもしれませんが、初めてのことで段取りもわからないジョーイが、「あ、これ言うの忘れてたわ」みたいに慌てて言った感じが、Do you take each other? というシンプルな文章によく出ているように思います。

I do. は結婚式での決まり文句、
"Do you take this woman/man to be your lawful wedded wife/husband?" "I do."
「あなたは(汝は)この女性(男性)を妻(夫)とすることを誓いますか?」「誓います」
のことですね。

新郎新婦それぞれが、I do. と言うのはいいとして、司祭のジョーイまでもが、Yeah, you do! 「そうだよな、もちろんお前らは、お互いを伴侶として認めるよな、誓うよな!」と嬉しくてたまらないみたいな顔で言っているのが、フレンズっぽくて楽しいです。
自分が司祭であることを忘れて、友達に戻っている感じですね。

さらには、ベストマンであるロスに Rings? 「指輪は?」と聞かれて、指輪の交換をすることを思い出しています。
crap は「うんち」のことで、まさに、Crap! は、Shit! とかと同じく、「クソッ!」という汚い言葉なのですが、自分がトチった時に、ついそんな言葉が出てしまうところが、「にわか司祭」っぽいわけです。
Let's do the rings. は、「じゃあ、指輪をしよう」みたいな感じですが、司祭にしてはラフすぎる言葉になっているのが、ここも笑いのポイントになっているのでしょう。
ちなみに、フレンズ5-1 の、ロンドンでのロスとエミリーの結婚式の時には、指輪の交換のセリフは以下のようになっていました。(過去記事の解説では飛ばした部分なので、今回との比較として、以下にセリフをご紹介します)

司祭(Minister): Do you have the rings? (He is given the rings) Emily, place this ring on Ross' finger as a symbol of your bond everlasting. (She jams the ring onto his finger) Ross, place this ring in Emily's hand as a symbol of the love that encircles you forever. (指輪はありますか? [司祭は指輪を渡される] エミリー、あなたたちの絆が永遠に続く象徴として、この指輪をロスの指にはめなさい。[エミリーはロスの指に指輪を押し込む] ロス、あなたの周りを永遠に回る愛の象徴として、この指輪をエミリーの手にはめなさい。)

ト書き She jams the ring onto his finger の jam は、a traffic jam 「交通渋滞」の意味もある通り、「ぎゅうぎゅう詰め込む、無理に押し込む」という動詞にもなります。
この場合も、指輪を無理やり、ぎゅうーっと押し込んではめる、という感じですね。
エミリーの名前を呼ぶべきところ、間違ってレイチェルの名前を呼んでしまった後のシーンでしたので、とりあえず言われるままに指輪の交換はするものの、その怒りが指輪をはめる時に出てしまったことがわかるト書きになっているわけです。(フレンズ5-1 については以上)

We good? Yeah? Good? というのは、「ねぇ、俺たち(新郎新婦と司祭)、これでいいかな? いいよね? 問題ないよね、大丈夫だよね?」みたいな感じ。
グダグダになってしまった司祭の進行でしたが、これでやるべきことは全部やったよね?と周りに確認していることになります。
もうこれで全て済んだとわかったジョーイは、再度、夫婦であることを宣言し、「もっかいキスしろよ」みたいに促します。

みんなからの喝采を受けた後、チャンドラーは人には聞こえないような声で、「君を愛してる。そして俺は赤ちゃんのことも知ってるよ」とモニカに言います。
the baby のように定冠詞 the がついているので、「俺も君もわかってる、例の赤ちゃん」という感覚なわけですが、モニカは、the baby 「例の赤ちゃん、その赤ちゃん、って何?」とでも言うように、What baby? と尋ね返していますね。

何って俺たちの赤ちゃんのことに決まってるだろ、と言うように、Our baby だと言うチャンドラーに対して、モニカは驚いた顔をして、We have a baby? と返します。
「私たちには、赤ちゃんがいるわけ?」という感覚で、赤ちゃんと言われても、全く何のことかわからない、と思っている様子が、モニカの発言からわかります。

フィービーがゴミの中に、君の妊娠検査薬を見つけたんだ、と説明しても、私は妊娠検査なんかしなかったわよ、と言う始末。
Then... who did? つまり、Then, who took the pregnancy test? 「それじゃあ、あの妊娠検査薬で検査したのは誰なんだ?」とチャンドラーが言った後、画面はフィービーとレイチェルに切り替わります。
フィービーは嬉しそうな顔で、「ほら、あの二人(チャンドラーとモニカ)を見てよ。二人には赤ちゃんができるのね」と言っていますが、そのフィービーとは対照的に、レイチェルは何とも複雑な顔をしていて、その顔を映したまま、画面はフェードアウト、、続きはシーズン8で、、という流れになります。
妊娠したのはモニカだとみんなが思っていたのに、実はそれはレイチェルだった、ということが最後の最後にわかる仕組みですね。
こういうどんでん返しが、結婚式の誓いの言葉の前になってしまっていたら、せっかくの二人の感動的なセリフの印象も薄くなってしまったかもしれません。
二人が無事に夫婦となった後、実は妊娠していたのはモニカじゃなくてレイチェルだった、と判明することで、次のシーズンが待ち遠しくなる、というクリフハンガーになるわけですね。

、、、ということで、今日でシーズン7が終了しました。
次回から、シーズン8に突入します!

ブログを始めた頃は、まさかシーズン8までこのブログを続けているとは夢にも思っていませんでした。
とりあえずできるところまでやろう、読んで下さる方がいると感じられる間は続けよう、と思って書いてきました。
今でも、各ブログランキングで高順位でいさせていただけること、本当に嬉しいです。手間を惜しまずクリックして下さっている皆様、本当にありがとうございます。
ここまで続けて来られたのは、温かく見守り応援して下さった皆様のおかげです。

シーズン8も頑張ります! 今後ともどうかよろしくお願いいたします!(^^)


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posted by Rach at 13:54| Comment(2) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月07日

あなたが望まないなら話は別だけど フレンズ7-24その5

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一時は、夫婦になることに怯えて逃げ出したチャンドラーでしたが、やっと晴れて結婚式を挙げることになりました。
司祭を務める予定のジョーイが撮影のために遅れる、というハプニングもあったものの、今は二人の前に司祭として立っています。
ジョーイが「新郎がまた逃げ出す前に式を始めよう」みたいなことを言って、モニカにチャンドラーが逃亡していたことを知られてしまったりもするのですが、まずはモニカに誓いの言葉を言うように促します。
モニカ: Chandler, for so long I... I wondered if I would ever find my prince. My soul mate. Then three years ago, at another wedding I turned to a friend for comfort. And instead, I found everything that I'd ever been looking for my whole life. And now... here we are... with our future before us. And I only want to spend it with you. My prince. My soul mate. My friend. Unless you don't want to. You go! (チャンドラー、長年、私は思っていたの、私の王子様を見つけられるだろうか、って。私のソウルメイトを。その後、3年前、ある結婚式で、私は慰めを求めて、友達に救いを求めた。そして、その代わりに、私は私の人生でずっと探し求めていたすべてのものを見つけたの。そして、今、私たちはここにいる。目の前にある未来と共に。その未来をただあなたと過ごしたいの。私の王子様。私のソウルメイト。私の友達。もしあなたがそれを望んでないのなら、話は別だけどね。次はあなたがどうぞ!)
ジョーイ: Chandler? (チャンドラー?)
(Ross leans in to give Chandler his vows.)
ロスは誓いの言葉をチャンドラーに渡すために前かがみになる。
チャンドラー: (To Ross) No, that's okay. (Ross nods and retreats.) Monica, I thought this was going to be the most difficult thing I ever had to do. But when I saw you walking down that aisle, I realized how simple it was. I love you. Any surprises that come our way, it's okay, because I will always love you. You are the person I was meant to spend the rest of my life with. You wanna know if I'm sure? (He leans in and kisses her.) ([ロスに] いいや、それはいい。[ロスはうなずいて後ろに下がる] モニカ、これは、俺がしなければならなかったことで一番難しいことになるだろうと思ってたんだ。でも君があのバージンロードを歩いてくるのを見た時、(難しいんじゃなくて)どんなに単純なことなのかがわかったんだ。君を愛してる。俺たちにやってくるどんな予期せぬことも、大丈夫だ。だって、俺はずっと君を愛するから。君は、俺が残りの人生を一緒に過ごすと運命づけられた人なんだよ。俺が本当にそう思っているかどうか知りたい? [チャンドラーは前にかがんで、モニカにキスする])

今回はモニカとチャンドラーが、それぞれ、結婚式の誓いの言葉を言うシーン。
シンプルだけれど感動的なそのセリフの素晴らしさを、是非英語で味わっていただきたいです。

for so long は「長年にわたって、久しく」。
for long だけでも「久しく」という意味になり、for very long や for so long のように long をさらに強調することもできます。
ちなみに、So long. だけだと、「さようなら、じゃあね、じゃあまたね」という別れ際の挨拶ですね。
I wondered if I would ever find my prince. は、「私のプリンス・王子様を私が見つけられるのかどうか、ってずっと考えてた」という感覚。
soul mate は英和辞典では「気の合う人、愛人」などと訳されていたりしますが、mate は「配偶者(の一方)」のことですから、直訳で「魂の配偶者」のように理解した方がイメージが湧きやすいですね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
soul mate : someone you have a very close relationship with because you share the same emotions and interests
つまり、「同じ感情と興味を分け合っているという理由で、非常に近い・親しい関係を築いている誰か(相手)」。

Macmillan Dictionary では、
soulmate : someone who you have a special relationship with because you share the same feelings, attitudes, and beliefs
「同じ気持ち、考え方、信念を分け合っているという理由で、特別な関係を築いている誰か(相手)」。

ロングマンとマクミランの語義パターンが非常によく似ていますが、近くて親しくて特別な関係を持っている相手であること、その理由が、同じ感情、気持ちなどを分け合っていること、という部分がポイントだということがわかりますね。
romantic relationship 「恋愛関係」だとは限定されていないので、恋愛中の男女に限らず、非常に親しい特別な友人に対しても使える感じはします。

夫となる人チャンドラーに、my prince, my soul mate と呼び掛けた後、モニカは3年前の話をしています。
at another wedding I turned to a friend for comfort. について。
another wedding とは、今のこの自分の結婚式以外の別のある結婚式で、というような感覚ですね。
実際には、ロンドンで開かれた兄ロスとイギリス人女性エミリーとの結婚式を指します。
turn to は直訳すると、「〜の方を向く」ということですが、この場合は、「〜にを頼る、〜に救いを求める、〜の助力を仰ぐ」というニュアンス。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
turn to somebody/something [phrasal verb] :
1. to try to get help, advice, or sympathy from someone
turn to somebody/something for something
例) She turned to her mother for advice.

つまり、「人から、助け、アドバイス、共感を得ようとすること」。例文は、「彼女は母にアドバイスを求めた」。

特に、turn to somebody for something という形の場合には、「〜のために・〜を求めて、(人)の方を向く」ということから、「救いを求める、助力を仰ぐ」という意味になることがわかりやすいですよね。
名詞 comfort は「快適、安楽」という意味もありますが、この場合は「慰め」が近いでしょう。
ロンドンで行われた兄ロスの結婚式で、酔っ払いのおじさんに「新郎の母」と間違えられてショックを受けたモニカが、チャンドラーに慰めを求めたことを、モニカがそう表現していることになります。(エピソードとしては、フレンズ4-24 あたりの話)。

3年前、友達に慰めを求めた時、私は人生でずっと探し続けてきたすべてのものを見つけたの、と言っています。
そして今、私たちはここにいる、私たちの前にある未来と共に、とも言っていますね。
3年前にそういう出来事があって、人生でずっと探していた人だとわかって、こうして結婚式の日を迎えられた喜びが素直に語られているセリフだと言えるでしょう。

私たちの前にある未来、それをただあなたと一緒に過ごして行きたい、と言って、私の王子様、私のソウルメイト、私の友達、と呼びかけます。
誓いの言葉の最初は、my prince, my soul mate だけだったのですが、最後に繰り返す時に my friend を付け足したのが、この二人の関係をよく表していて感動的だと思います。
二人はずっと友達関係で、それこそフレンズで言うと、シーズン1からシーズン4までの間、親友だったわけですね。
お互いを長年知っていてずっと友達だった二人が、シーズン4の終わりに恋愛関係になって、シーズン7の終わりに幸せな結婚式を迎える、ということは、ファンとしても本当に感無量で、モニカがチャンドラーに、My friend. と呼びかけることが、その二人の素敵な関係を見事に表していると思えます。

とまぁ、そんな感動的な誓いの言葉を述べていたのですが、Unless... 以下は、ちょっとキツい感じのジョークですね。
この手の「付け足しの unless」は、フレンズでよく登場しますが、こういう場合は「もし…なら話は別だけど」と訳すと、一番しっくり来ます。
つまり、Unless you don't want to. は、Unless you don't want to spend it with me. ということで、「私は、今言ったように、あなたと未来を一緒に過ごしたいけれど、もしあなたが私と一緒に未来を過ごしたくないのなら、話は別だけどね」と言ったことになります。

私が受験英語で習った時には、unless は「もし…でなければ」(if... not)と訳すように教わった気がします。
そのセオリー通りに訳すと、「もしあなたがそれを望まないのでなければ、私は未来をあなたと一緒に過ごしたい」となるわけで、語っている内容の実態は、上の訳とほぼ同じことになるわけですが、実際にこのセリフを聞いた時の「ニュアンス」がこの「いかつい訳」では出ない気がするのです。

このセリフの面白さは、「私はあなたと未来を一緒に過ごしたいの、私の王子様、私のソウルメイト、私の友達」と感動的なセリフを言った直後に、「と言っても、あなたがそれを望まないなら、話は別なんだけどねっ!」と言ってみせたところにあります。
少し前のシーンで、司祭役のジョーイが、「新郎がまた逃げ出す前に式を始めよう」と失言してしまい、モニカはチャンドラーが一時期逃亡していた(笑)ことを知ることになるのですが、その件をここで、ちょっとイヤミっぽく持ち出しているわけです。
「私はこんな風に思っているけれど、誰かさんはほんとは今でも逃げ出したいと思ってるんじゃないのかなぁ〜?」みたいに、ちょっと意地悪っぽく言ってみせたわけですね。
You go! という言い方も、「次はあなたの番、(さっさと)やりなさいよ」という感じで、とてもロマンティックな結婚式の言葉とは思えないものですが、やはり花嫁としては、結婚式が怖くて逃げていた、という事実について怒りを隠しきれない部分もある、と言うところでしょう。

そんな風に、モニカっぽくキツい感じ(笑)で促されたチャンドラーは、誓いの言葉を書いた紙を渡そうとするロスに「その紙は要らないから」みたいに言って、自分の言葉で語ろうとしています。
いったんは逃げ出してしまった自分を反省し、俺は今、自分の言葉でちゃんと愛を誓ってみせる、みたいな決意がすでに見えますね。
I thought this was going to be the most difficult thing I ever had to do. は長いので、前から順番にかたまりごとにイメージして行きましょう。
「俺は(少し前には)こう思ってたんだ、これ(この結婚式、この結婚)が最も難しいことになるだろうって。俺が今までしなければならなかったものの中でね」のような感じ。
「人生でいろいろしなければならないことがあるとして、その中で一番難しいことだと思ってたんだよ、この結婚ってやつのことを」みたいなニュアンスです。
aisle は「通路、(教会堂の)側廊」という意味がありますが、結婚式で、walk down the aisle と言えば、「バージンロードを歩く」という意味になります。
結婚って人生で一番難しいことだと思ってたけど、バージンロードをこちらに歩いてくる君を見た時、それがどんなにシンプルか、簡単かってことがわかったんだ、ということですね。
その後、I love you. と言うのですが、それは、「結婚って、難しくない、簡単なことだったんだよ。それはつまり、I love you. ってことだ。それだけなんだ」ということ。
何も複雑に考えることなんかない、君を愛してる、だから俺たちは結婚するんだ、ということです。
surprise は「驚き、びっくり」と訳されることが多いですが、この場合は「予期せぬこと、意外なこと」というところでしょう。
「僕らの進む道にやってくる、どんな予期せぬことも、そんなの大丈夫、だって俺はいつも君を愛してるから」ということですね。

be meant to も、フレンズによく出てきますが、「…するように運命づけられている」という感覚。
君は、俺が残りの人生を共に過ごすと運命づけられた人だ、ということです。
spend the rest of my life with (someone) の someone の部分が、the person という単語になって前に出ているために、文の最後に with が残る構造になることにも注意しましょう。

You wanna know if I'm sure? は、「俺が本当に・確かにそう思っているかどうか君は知りたい?」という感じですね。
そう言ってかがんでモニカにキスするチャンドラー。
俺の言葉が嘘じゃないと、このキスでわからせてあげるよ、、みたいな(何か自分で書いてて、はじゅかしくなってきましたけれど、、)、とにかくそういうロマンティックな誓いの言葉を述べることで、チャンドラーは「怖くて逃げだしてしまった」ことを見事払拭した感がありますね。


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posted by Rach at 14:22| Comment(6) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年10月04日

大きな視点で考えて フレンズ7-24その4

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結婚式直前に逃げ出したチャンドラーを捜していたロスとフィービーは、廊下でチャンドラーを発見。ロスはチャンドラーを逃がすまいと彼にタックルし、取り押さえます。
モニカを捨てるなんて兄の僕が許さない!と怒るロスに、「そんなことはしない。俺はフィービーとレイチェルの会話を聞いたんだよ」と言います。
ロスはその「会話」が何のことかわからず聞き返すと、、
チャンドラー: Monica's pregnant. (モニカは妊娠してる。)
ロス: Oh, my God. Oh my God! And you're-you're... you're not freaking out? (なんてことだ。なんてことだ! それでチャンドラーは…チャンドラーはパニクってないのか?)
チャンドラー: Well I was! Then I went down to the gift shop because I was out of cigarettes... (ああ、俺はパニクってたよ! それで下のギフトショップに行ったんだ、タバコを切らしてたから…)
フィービーとロス: Cigarettes?!! (タバコ?!)
チャンドラー: Big picture, please! So I was in the gift shop, and that's when I uh, saw this. (He holds up a little, tiny baby jumper that reads I (heart) New York.) Yeah, y'know what? I thought anything that can fit into this, can't be scary. (全体を見てくれよ![大きな視点で考えてくれよ!] それで俺はギフトショップにいて、その時に俺はこれを見たんだよ。[チャンドラーは小さな小さな「I ♡ NEW YORK」と書いてあるベビージャンパーを掲げる] ねぇ、俺は思ったんだ。これにぴったり入るものは、どんなものでも怖いはずない、って。)
フィービー: Well you obviously didn't see Chuckie III. (明らかにあなたは、チャッキー3(チャイルド・プレイ3)を観てないわね。)
チャンドラー: But come on, look at how cute and small this is! So I got it to give Monica, so she'd know I was okay. (でも、ほら、これがどんなにキュートで小さいか見てくれよ! だから俺はモニカにあげるためにこれを買ったんだ。それでモニカは俺が大丈夫だってわかってくれるだろう。)
ロス: Dude. (Hugs him.) (こいつぅ。[チャンドラーをハグする])
(Mr. Geller turns the corner.)
ゲラー氏(ロスのパパ)が角を曲がってくる。
ゲラーパパ: Way to go, son! I knew you'd find him! (やったな、息子! お前なら彼を見つけるだろうと私にはわかってたよ!)

チャンドラーの口から、「モニカは妊娠してるんだ」と聞いて、その話を知らなかったロスは驚いています。
freak out は「パニックに陥る、パニクる」という感じですね。
モニカが妊娠してる、という話を冷静に話しているチャンドラーを見て、「普通なら、チャンドラーは大パニックになってるところだろうに、そうは見えない。お前、パニクってないのか?」と尋ねている感覚になるでしょう。
you're not で「今、お前はパニクってないのか?」と尋ねられたチャンドラーは、I was と答えます。
was と過去形を使うことで、I was freaking out! 「実際、俺は、少し前までパニクってたよ」と、過去にはそうであった事実を過去進行形で述べていることになります。
モニカ妊娠の話を聞いてパニクっていた時の話の続きをするチャンドラー。
went down to the gift shop の down は、ギフトショップが今いるこの階よりも下にある、ということを示します。
be out of... は「…がなくなって、…を切らしていて」という感覚。
「下にあるギフトショップに行ったんだ、なぜならタバコを切らしてたから…」と言ったチャンドラーの言葉を遮る(さえぎる)ように、フィービーとロスの二人が声を揃えて、Cigarettes?!! と叫びます。

それに対するチャンドラーの、Big picture, please! について。
big picture とは「全体像、大局」のような意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
picture : the situation in a place, an organization, a group etc.
例1) The picture is the same wherever you go in Africa.
例2) It's important not to lose sight of the big picture (= the situation as a whole, not just a small part of it).

つまり、「ある場所、組織、グループの状況」。例文1 は、「アフリカのどこに行っても、状況は同じだ」。例文2 は、「big picture (その小さな一部ではなく、全体としての状況)の視点を失わないことが重要だ」。

まさに LAAD の説明にあるように、「小さな一部ではなく、全体としての状況」が big picture で、チャンドラーが言う Big picture, please! というのも、「小さなことにいちいち反応しないで、大きな状況で物を見てよ」みたいに言いたいわけですね。
この場合は、「パニクった俺はギフトショップに行ったんだよ、タバコを切らしてたから…」と言った矢先に、「タバコですって? あなた、禁煙したはずなのに、またタバコを吸い始めたの?」のように「タバコ」という言葉にビビッドに反応したので、「モニカが妊娠したと聞いて俺がパニクって、それで…」という話をしている時に、君らが反応するのはそこか? 今の状況で、タバコは重要なポイントじゃないだろ、そんなところで話の腰を折ってる場合じゃないだろ、そんなささいなことでいちいち話を止めないで、もっと大きな視点でものを見てくれよ、という気持ちが、Big picture, please! なわけですね。
DVDの日本語訳は、
(字幕)細かいツッコミはあと/(音声)細かいツッコミは後回し!
になっていましたが、まさにそういうことで、そんなことにツッコミ入れてる場合か?というところです。

ギフトショップに行って、俺はこれを見たんだ、と言ってチャンドラーが掲げたのは、I ♡ NEWYORK と書かれた、小さなジャンパー。
それを嬉しそうに見せながら、「これにフィットするものはどんなものでも、怖いはずがないと思った」と言っています。
モニカとの間に赤ちゃんができると聞いて一時はパニクってしまったけれど、落ち着いて考えてみたら、こんな可愛い服にすっぽり収まっちゃうようなちっちゃくて可愛いものだ、ってことに気づいたんだ、みたいなことです。
あんなに結婚に怯えていたチャンドラーが、生まれてくる赤ちゃんの可愛さに気づいた、という瞬間だったわけですね。
そんな微笑ましいことを言った後で、フィービーがフレンズっぽいジョークを言っているのも楽しいです。

Chuckie III とは、1991年の映画「チャイルド・プレイ3」のことのようですね。
英語の原題は、Child's Play 3 のようですが、
Wikipedia 英語版: Child's Play (film series) に、
Child's Play (also known as Chucky) is a horror film franchise created by...
という記述があるように、Child's Play というタイトルは別名 Chucky とも呼ばれているようなので、Chucky III は、Child's Play 3 の別名、ということになるはずです。
(ちなみに、フレンズの英語字幕では、Chucky ではなく、Chuckie と表記されていましたが、発音は同じなので、表記はいろいろあるんだろう、、ということで)

チャッキーというのは、人形になった殺人鬼の名前のようですね。
私はとにかくこの手の映画が苦手なので^^ 映画は見ていないのですが、あのこわーい顔の人形の姿は知っています。
チャンドラーが「こんなに小さいサイズのものに、怖いものなんてあるわけないよ」と言ったので、「チャイルド・プレイに出てきたチャッキー人形も小さいサイズだけどものすごく怖かったわよ。あなた、さてはあの映画、見てないわね?」と言ったことになります。

なぜ、わざわざ、Chucky III のように「パート3」の名前を出しているのか?について私なりに考えてみたのですが、、、。
このフレンズのエピソードの放映日は、2001年5月17日で、その時点で、「チャイルド・プレイ3」(1991年公開)が、チャイルド・プレイ・シリーズの最新作だったからかな??、、、と思ったら、4作目の「チャイルド・プレイ / チャッキーの花嫁」(Bride of Chucky)の方が、1998年公開で、時期的には近いんですよねぇ。なんでだろう?
多分、Bride of Chucky だと長すぎる、Chucky だけだとただの人の名前みたいにも聞こえる、そこで、Chucky III にしたら、「ロッキー3」みたいに、映画の名前だとピンと分かる、、みたいなことで、Chucky III を選んだのかな、というのが私の推測なのですが、いかがでしょう??

結婚に怯えていたのが嘘のように、「これがどんなにキュートで小っちゃいか見てみろよ」と嬉しそうに話すチャンドラー。
あんまり可愛いからそれを買って、そしたら、モニカが俺は大丈夫だ、つまり、結婚に対する恐怖、子供を持つことに対する恐怖はもうないことをわかってくれるだろう、と言っています。

そうしてロスとチャンドラーはハグして仲直りするのですが、そこにロスのパパが通りかかって言う一言が面白いですね。
Way to go! は「よくやった、でかしたぞ」という褒め言葉。
I knew you'd find him! は、I knew you would find him! ということで、「私はお前(ロス)が彼(チャンドラー)を見つけるだろうと知っていた、わかっていた」。
これは、少し前の記事、人に尋ねたらズルになる フレンズ7-24その2 で、ロスがパパに、「チャンドラーを見かけなかった? 僕、今、チャンドラーとかくれんぼしててさ」と言い、パパが「私たちに尋ねちゃいけないな。それだとズルになる」と返事したことがあっての、続きのセリフです。
「人に尋ねるなよ。かくれんぼは自分で捜さなきゃ」とアドバイスしたパパは、今、ロスとチャンドラーが一緒にいるのを見て、「ロスはチャンドラーを見つけたんだな。だから私は言ったろ、人に聞くな、って。お前なら人の助けを借りずに一人でチャンドラーを見つけられるだろうと思ってたさ」と言ったわけです。
パパはまだ、かくれんぼの話を信じてるの?みたいなトンチンカンさ、忘れた頃にさっきの「かくれんぼ」ネタを出してくる、というそのタイミングが、いかにもフレンズっぽくて楽しいですね。


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posted by Rach at 15:20| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月30日

逃亡の恐れがある人とかくれんぼ フレンズ7-24その3

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(Monica enters.)
(ウェディングドレスを着た)モニカが部屋に入ってくる。
ロス: Oh, my God! Monica! (わぁ! モニカ!)
モニカ: I know! Hey, how's Chandler doin'? (そうでしょ![わかってる!] ねぇ、チャンドラーはどうしてるの?)
ロス: Great. He's doing great. Don't you worry about Chandler. (バッチリだ。彼はいい感じだよ。チャンドラーのことは心配しないで。)
モニカ: Are you okay? (ロス、大丈夫?)
ロス: Uh-huh. (ああ。)
モニカ: Well, you're-you're sweating. (ロスは汗をかいてるわ。)
ロス: These-these are beads of joy. (これは、これは喜びのしずくだよ。)
モニカ: Oh, that's sweet. Don't touch me. (まあ、それって素敵ね。(でも)私には触らないで。)
ロス: Uh, Phoebe, can I see you for a second? (あの、フィービー。ちょっといいかな?)
フィービー: Yeah! (ええ!)
(They both go out into the hall.)
二人は廊下に出る。
フィービー: What's going on? (どうしたの?)
ロス: Chandler's gone again! (チャンドラーがまた逃げ出したんだ!)
フィービー: Oh, my God! Why would you play hide-and-seek with someone you know is a flight risk?! (なんてこと! どうしてあなたはかくれんぼなんかしたの? 逃亡の危険性があるとわかってる人と!)
(Ross just glares at her.)
ロスはただ、フィービーを見つめる。

ウェディングドレスを着たモニカを見て、兄のロスは感動したように、Oh, my God! と言っています。
I know! というのはモニカの口癖で、「知ってる、わかってる、そうでしょ!」みたいな感覚。
ここでは、モニカの美しいドレス姿に感動し、言葉が出ないロスの様子に、「ロスが言いたいことはわかってるわ、声も出ないほど感動してくれてるのよね」みたいな感じで、I know! と言っていることになります。

how's Chandler doin'? のようにチャンドラーの様子を尋ねるモニカに、ロスは、He's doing great. だと答えます。
「いい感じだよ、元気にやってるよ」ということですね。
そう言った後、わざわざ、Don't you worry about Chandler. とも付け加えています。
Don't you worry... という形になっていて、学校で習った文法事項で解釈しようとすると、「…を心配しないんですか?」のような否定疑問文のように思われる方もおられるかもしれませんが、これは否定疑問文ではなく、否定の命令文になります。(そのため、文章も最後に疑問符 ? がついていませんよね。)

Don't worry about Chanlder. 「チャンドラーのことは心配しないで」のような通常の Don't で始まる否定の命令文に、強調のための主語 you を加えて、You don't worry about Chanlder. の形にし、それをさらに強調のために倒置にした形、が、Don't you worry about Chandler. になります。
モニカはただ、挨拶代わりに「チャンドラーはどうしてる?」と尋ねただけなのに、「いやもう、チャンドラーのことは全然心配しないでいいからね!」と必要以上に Don't worry を強調しているところに、ロスの本音が見えているわけですね。

ロスの様子が何だかおかしいのを見て、モニカは Are you okay? とロスの気分や具合を尋ねています。
You're sweating. は「あなた、汗をかいてるわ」ということですね。
sweat は名詞で「汗」ということですが、熱い時に出る汗だけではなく、「冷や汗、心配」という意味にもなります。
No sweat. だと「楽勝。簡単」や「平気だよ。心配ないよ」という意味で使われます。
前者は「苦労のための汗をかく必要がない」、後者は「心配して汗をかく必要がない」という感覚ですね。

妹の結婚式というめでたい席で、妙な汗をかいている、とモニカは感じたようで、兄のロスはモニカを心配させまいと、「この汗は、beads of joy だよ」と説明しています。
bead はいわゆる「ビーズ、ガラス玉」のことで、「ビーズ」というカタカナ英語は、英語の beads という複数形から来たのですね。
またそういう「(ガラス)玉」のイメージから、「(露、汗、血などの)しずく、玉」という意味にもなります。
beads of sweat なら「玉の汗」、beads of dew なら「露(つゆ)のしずく」ですね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
bead : a small drop of liquid such as water or blood
例) Beads of sweat appeard on his forehead.

つまり、「水や血などの液体の小さなしずく」。例文は、「玉の汗が彼の額に浮かんだ」。

「汗をかいてるわよ」と指摘されて、「うん、玉のような汗をかいてるんだ」という代わりに、「これは、玉のような喜びのしずくだよ」と表現し、「あんまり嬉しくて、それが汗になっちゃった」と言ってみせたわけですが、beads of... とくれば、その後を joy だと言ってみても、汗だくのロスを見たら、beads of sweat を連想してしまいますよね。
「モニカの結婚が嬉しくて、それが喜びのしずくとなってるんだ」という言葉そのものには、モニカも「それって素敵ね」と感謝するものの、その後、容赦のない感じで、「(でも)私には触らないでね」と言っているのが、モニカっぽくて面白いなと思います。
私の結婚で喜んでくれるのは嬉しい、でも、汗まみれの手でドレス姿の私に触れないでね、と釘を刺している感じですね。

ロスはフィービーを廊下に呼び出し、「チャンドラーがまた逃げ出した」ことを説明します。
それを聞いた後のフィービーのセリフが面白いですね。
Why would you play hide-and-seek with... は「なぜあなたは…とかくれんぼなんかしたりしたの?」という感覚。
そのかくれんぼの相手のことを、someone you know is a flight risk と表現しています。
someone (you know) is a flight risk と表現するとわかりやすいかと思いますが、「フライトリスクであるとあなたが知っている[わかっている]人」という感覚になります。
「フライト」というと、「飛行機のフライト」のように「飛ぶこと、飛行、空の旅」みたいな意味がまずは頭に浮かびますが、この場合は「逃亡、逃走」という意味。
つまり、flight risk とは「逃亡する危険性」という意味になります。

研究社 新英和中辞典では、「飛行」の flight と、「逃亡」の flight が別の項目として載っていますが、「飛行」の方は、fly 「飛ぶ」の名詞形で、「逃亡」の方は、flee 「逃げる、逃亡する」の名詞形だと説明されています。
このセリフの flight risk は flee 「逃亡する」から来た方の flight だということですね。
さきほどロスが自分のパパに、「チャンドラーとかくれんぼをしてて」という話をしていたことをここで持ち出して、「チャンドラーがまた逃げた、だなんて、チャンドラーとかくれんぼしてたら、知らないうちに逃げ出しちゃう可能性あったじゃない。どうして、逃げた前科のある彼とかくれんぼなんかしてたのよ!」とフィービーは怒っていることになります。
パパに「僕たちかくれんぼをしてるんだ」と言ったのは、パパにチャンドラーが逃亡したことを知らせまいとしてのことだったのに、パパだけでなく、フィービーまでその話を真に受けて、「逃亡体質の人とかくれんぼするなんて、あなた、何考えてたのよ!」みたいに一人で怒っているフィービーを、ロスもあきれた顔で見つめるしかない、というオチになっているわけですね。


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posted by Rach at 13:22| Comment(2) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月28日

人に尋ねたらズルになる フレンズ7-24その2

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オフィスに隠れていたのをロスたちに発見され、結婚式の会場に戻ってきたチャンドラーでしたが、「モニカは妊娠している」と話しているレイチェルとフィービーの会話を耳にした後、また行方不明になってしまいました。
[Scene: Monica's Hotel Room, Chandler and Monica's parents and Phoebe are there as Ross enters.]
モニカのホテルの部屋。チャンドラーとモニカの両親とフィービーがそこにいて、ロスが入ってくる。
ロス: Hi! (To Mrs. Bing) Hi! (Mr. Bing starts rubbing his arm.) Hi. Has umm, anyone seen Chandler? (どうも(こんにちは)! [ビング夫人(チャンドラーのママ)に] どうも! [ビング氏(チャンドラーのパパ)がロスの腕を撫で始める] どうも。あの、誰かチャンドラーを見た?)
ゲラーパパ: I thought he was with you. (チャンドラーはお前と一緒にいると思ってたんだが。)
ロス: He-he was with me umm, we're playing a little game, y'know? Hide-and-seek. (チャンドラーは確かに僕と一緒にいたんだよ。ちょっとしたゲームをしていてね。ほら、かくれんぼを。)
ゲラーパパ: You can't ask us, son. That's cheating. (私たちに尋ねちゃだめだぞ。それだとズルになる。)
ロス: (pause) You're right. Thanks for keeping me honest, Dad. ([間があって] そうだね。僕を正直でいさせてくれてありがとう、パパ。)
ゲラーパパ: Well, he better not come by here. He can't see the bride in the wedding dress. (チャンドラーはここに来ない方がいいよ。ウェディングドレスを着た花嫁を見ちゃいけないから。)
チャンドラーのママ: As I recall when we got married, I saw the groom in the wedding dress. (今思い出すと[そう言えば]、私たちが結婚した時、私はウェディングドレスを着た花婿を見たわ。)
チャンドラーのパパ: But that was after the wedding. It's not bad luck then. (でもそれは式の後だったわ。それなら不運じゃない。)
チャンドラーのママ: Honey, it isn't good luck. (ハニー、幸運でもないわよ。)

親族がいる部屋で、ロスは「誰かチャンドラーを見なかった?」と尋ねています。
I thought he was with you. は「チャンドラーはお前(ロス)と一緒にいるんだと、私は思っていたんだが」ということですね。
I thought と過去形にすることで、「そう思っていたんだが、実際は違う」というニュアンスが出ます。
ロスは、He WAS with me. のように、過去形の was を強調して話しています。
いや、確かにパパが言うように、実際、さっきまで一緒にいたんだけど、という感覚です。
ロスは、僕らはちょっとしたゲームをしてるんだよ、と言って、それは hide-and-seek だと言っています。
hide-and-seek は「かくれんぼ」のこと。「隠れる、そして、捜す」という言葉の通りの遊びですね。
新郎のチャンドラーが行方不明になったことを言えるはずもないので、「いや、ちょっとかくれんぼをしててさ、今、彼を捜してるところだから、どっかで見たかなぁ、と思って聞いてみたんだよ」というふりをしているわけです。
パパがその話を真に受けて返事しているセリフが面白いですね。
「お前は私たちに、彼の居場所を尋ねちゃだめだよ。それは cheating だ」と言っていますが、cheating は「不正行為」。
動詞 cheat が「だます」「ごまかしをする、不正をする、いかさまをする」という意味ですから、その動名詞が「不正行為(をすること)」になるわけですね。
フレンズでは、cheat は「浮気をする」という意味でよく登場しますね。
cheat on someone なら「(恋人・配偶者)に隠れて・内緒で浮気をする」という意味になります。
ちなみに、日本語の「(テストでの)カンニング」も、英語では cheating になります。
「カンニング」という和製英語は、形容詞で「ずるい」、名詞で「狡猾(こうかつ)、ずるさ、悪知恵」を意味する英単語 cunning から来たそうです。さらに、cunning の英語の発音は、「カンニング」というよりもむしろ「カニング」の方が近いですね。

cheat/cheating の英英辞典での語義を見てみます。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
cheat [verb] : to behave in a dishonest way in order to win or to get an advantage, especially in a competition, game, or test
例文1. He got caught cheating on the test.
例文2. You can't look - that's cheating.

つまり、「不正なやり方で行動すること、特に競技、試合(ゲーム)、テストで勝つ、または優勢になるために」。
例文1 は、「彼はテストで不正をしているのを[カンニングしているのを]見つかった」。例文2 は、「見ちゃだめだ。それはズルだよ」。

例文1 がテストで cheat をしているところを見つかった、という話で、まさにカンニングが見つかった話ですね。
例文2 は、今回のパパのセリフとよく似ていて、「〜しちゃだめだ。そんなことをしたらズルだぞ」というニュアンスになっているところも興味深いです。

「かくれんぼしている時に、相手がどこにいるかを尋ねちゃいけないぞ。そんなことしたらズルになる」と言ったパパに対して、ロスは、Thanks for keeping me honest. と言っています。
keep は「(〜の状態)を保つ、(〜の状態)にしておく」ということですが、意味を取る場合にはとりあえず「キープする」という言葉で解釈すると、雰囲気が掴みやすい気がします。
つまり、「僕を honest の状態にキープしてくれてありがとう」ということで、「僕がズルをしない、正直な人間であるように保ってくれてありがとう」と言っているわけですね。

パパは、he better not come by here. と言っています。
he better not は、he had better not の had が省略された形。
had better は「〜した方が良い」で、その否定形の had better not は「〜しない方が良い」という意味ですね。
had better do のように、had better の後には、原形不定詞(to do の形ではなく、do だけの to のない不定詞)が来ることになっているので、否定形にする場合には、had not better do ではなく、had better not do になることにも注意しましょう。
また、「〜した方が良い」という日本語訳で覚えている人が多いために、日本人が使い方を間違いやすい表現としても有名です。

研究社 新英和中辞典の用法の説明がわかりやすいので以下に引用させていただきます。

had better do
…するのがよい、…したほうがよい
用法
(1) 主語が1人称以外の時には忠告・命令、また時には威嚇の意味合いをもつので、特に2人称では目上の人には用いないほうがよい
(2) 《口語》 では had を略して I better go now. ともいい、さらに2人称では you を略して Better go now. ということもある


(1) の「忠告、命令、威嚇」のニュアンスがあることに注意したいですね。
今回の場合は、直接本人を目の前にして言っているセリフではなく、3人称(he)ではありますが、目上の人間であるロスのパパが、自分の娘の婿になる年下の人物の行動のことを言っているわけなので、had better で全く問題ないわけです。
(2) の説明にも、had better の had が省略されることが書かれていますね。

「チャンドラーはここに来ない方がいい」と言っている理由として、パパは「彼はドレス姿の花嫁を見ちゃいけないから」と言っています。
過去記事、花婿は花嫁のドレスを見てはいけない フレンズ4-20その6 で、
ロス: But I'm the groom, I'm not supposed to see the dress-- (でも、僕は花婿だろ。僕はそのドレスを見ちゃいけないことになってるから…)
というセリフがあったように、アメリカではそういう風習のようなものがあるのですね。

その話を聞いて、チャンドラーのママが、自分の結婚式を思い出す発言をしています。
日本語で「リコール」というと、「欠陥商品を回収する」「リコールで解任する」の方を思い浮かべる人が多いかもしれませんが(実際に、英語にもそういう意味がありますが)、ここでの recall は「〜を意識的に思い出す」という意味。
ですから、as I recall は「今思い出すと、そう言えば」というニュアンスになります。
ママは、隣に元夫がいるとわかっていてわざと、「そう言えば私たちが結婚した時、私は花嫁姿の花婿を見たわ」と言っています。
チャンドラーのパパはゲイなので、結婚式の時にも女装していたらしいことが、そのセリフでわかるわけですね。
皮肉を言われたとわかったパパは、「でもそれは結婚式の後だから、その場合は、bad luck じゃないわ」と返します。
「結婚式の前にドレス姿の花嫁を見てはいけない」と言われているのであって、後だから別に問題ないじゃない、と言いたいわけですね。
それに対するママの返しが面白いです。
二人の仲は険悪なものとなっているので、honey という呼び掛け語も心から愛しいと思ってのものではなく、イヤミっぽい感じです。
「結婚式前に見たんじゃないから、確かに bad luck じゃないかもしれない。でも、自分が結婚する相手が、ウェディングドレス姿で女装しているのを見るのが、good luck なはずもないでしょ」とママは言いたいわけですね。
「結婚式前にドレス姿を見てしまう」ことのジンクスうんぬんの話ではなく、「夫となる人が堂々と人前で女装している」という事実の運不運さの問題なんだけど、と、ママは言い返したことになるわけですね。


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posted by Rach at 08:52| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月25日

ゲームの駒として使う フレンズ7-24その1

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シーズン7 第24話
The One With Monica and Chanlder's Wedding (ベスト”フレンズ”ウェディング -Part 2)
原題は「モニカとチャンドラーの結婚式の話」


行方不明になったチャンドラーを探しまわっていたフレンズたちですが、チャンドラーは実は勤務先のオフィスの部屋(個室)にいたことがわかります。
[Cut to an office building.]
あるオフィスビルに画面がカットする。
ロス: So this is your office? (それで、これが君のオフィスなの?)
チャンドラー: How did you guys find me? I knew I should've hid at the gym! (どうやって君らは俺を見つけたんだ? わかってたんだ、ジムに隠れとくべきだった、って!)
フィービー: What the hell are you doing?! (あなたは一体何してるのよ?)
チャンドラー: Panicking! And using the Internet to try to prove that I'm related to Monica. How is she? (パニクってるんだよ! そしてインターネットを使ってるところだ、俺がモニカと親戚関係にあることを証明しようとしてね。モニカはどう?)
ロス: She's fine. She doesn't know you're gone. And she doesn't have to know, okay? Now come on, we're going home. (モニカは元気だよ。彼女はお前が消えたことを知らない。そして知る必要もないんだ、いいか? さぁ、来いよ。僕たちは家に帰るんだ。)
チャンドラー: No! No! No! I can't do that! (だめだ、だめだ、だめだ! そんなことできないよ!)
フィービー: Why not?! (どうしてできないの?)
チャンドラー: Because if I go home, we're gonna become the Bings! I can't be the Bings! (だって、もし俺が家に帰ったら、俺たち(俺とモニカ)はビング夫妻になることになる! 俺はビング夫妻にはなれないよ!)
ロス: What's wrong with being the Bings? (ビング夫妻になることの何が問題なんだよ?)
チャンドラー: The Bings have horrible marriages! They yell, they fight, and they use the pool boy as a pawn in their sexual games! (ビング夫妻はひどい結婚をするんだ! 怒鳴って、喧嘩して、プールボーイを性的ゲームの駒として使うんだ!)

How did you guys find me? の how を使ったセリフは、「どうやって? どのようにして?」という手段を尋ねる疑問文ですね。
日本語で言うと、「どうして俺の居場所がわかったんだ?」みたいな感覚です。
I knew I should've hid at the gym! の I knew I should've p.p. (過去分詞)は、「俺は…すべきだった、ってわかってたよ」というニュアンス。
やっぱり、職場は隠れ場所にはならなかった、やっぱり、職場みたいな見つかりやすい場所じゃなくて、せめてスポーツジムにでも隠れとけば良かったよな、みたいな自分に対する反省の言葉になります。

オフィスにいるチャンドラーを見て、フィービーは、What the hell are you doing?! と言っています。
the hell という強調語が入っていることで、「結婚式当日に行方不明になって、会社のオフィスにこもってるなんて、一体全体あなたは何やってんのよ!」という非難の気持ちがより強く出ますね。
「全く何してんのよ!」みたいに言われたチャンドラーは、Panicking! と答えます。
「何してる?って、俺は今、パニクってるんだよ!」という感じですね。
And using... と続けて、パニクってて、それから…をするためにインターネットを使っているところだ、とも言っています。
to try to prove that I'm related to Monica の be related to について。
relate は、relate A to B の形で、「A と B を関係させる、関連づける」、related だと「関係ある、関連した」という形容詞になり、また、「親族・親戚関係にある」という意味にもなります。
be related to someone なら、「人と親戚関係にある」ということですね。
ですから、チャンドラーは、「俺がモニカと親戚関係にあることを証明しようと、インターネットを使ってるところだ」と言っていることになります。
極端な話をすると、「実は二人は血の繋がった兄妹だった」みたいなことが証明されれば、俺たちは結婚することができなくなる、そんな理由が見つかればいいなと思って、ネット検索してたんだよ、みたいなことですね。
「モニカと血が繋がってるって情報がないか、ネットを調べてた」、つまり、外的要因で結婚が取りやめになってくれたらいいのに、と願っていることがわかる何ともキツいジョークですが、チャンドラーが結婚に踏み切ることに怯えている様子もよくわかるように思います。

モニカの様子を尋ねたチャンドラーに、ロスは、She doesn't know you're gone. And she doesn't have to know, okay? と答えます。
お前が去ったことをモニカは知らないし、また知る必要もないんだ、ということですね。
日本語でも、「〜しないし、また〜する必要もない」みたいな言い方をしますので、ニュアンスはわかりやすいと思います。
Now come on, we're going home. は、「さぁ、来いよ。僕たちは家に帰るぞ」みたいなニュアンスですね。
チャンドラーの意向を尋ねることなく、「さぁ、俺たちは帰るぞ」と言った、その有無を言わさない感じが、We're going home. というセリフに出ているように思います。

それでもチャンドラーはまだ抵抗しています。
ロスたちと一緒に家に帰ることなんて、俺にはできない、と必死に否定するチャンドラーに理由を尋ねるフィービー。
チャンドラーは、「俺が家に帰ったら、俺たち(モニカと俺)は the Bings になっちまう。俺は the Bings になれないんだよ、なっちゃいけないんだよ」みたいに言っていますね。
the Bings は、少し前の記事で説明したように、ここでは「ビング夫妻」というニュアンス。
the Bings のように「the+名字の複数形」で、その名字の人複数を指すことになるんでしたね。
What's wrong with...? は、「…の何がいけないのか?」という決まり文句ですから、What's wrong with being the Bings? は、「the Bings でいることの何がいけないんだ、ビング夫妻になることに何の問題があるんだ?」と問うていることになります。

The Bings have horrible marriages! を直訳すると、「ビング夫妻はひどい結婚を持つ」というところですが、marriages のように複数形になっていることからもわかるように、ビングという名前の夫婦になったものたちは、代々、どれもひどい結婚をすることになるんだ、ビング夫妻となった者たちの結婚生活はひどいものとなるんだ、みたいな感覚ですね。
「The Bings となった者たちはひどい結婚をする、ひどい結婚生活となる」という、The Bings の「習性」を表す現在形だと言えるでしょう。
チャンドラーは、ビング家代々の結婚生活を知っているわけではないでしょうから、もちろんここでイメージしているのは、自分の両親の結婚についてのことですが、ビング家の人間が夫婦になると、その結婚生活はこんな風になっちゃうんだ、と言うように、結婚したビング夫妻は、怒鳴って、喧嘩して、use the pool boy as a pawn in their sexual games するんだ、とも言います。
この pawn は「(チェスの駒(こま)の)ポーン」のこと。将棋で言うところの「歩」に当たる駒になります。
その「ゲームでの駒」という意味から、「人の手先、人に操られるもの」という意味としても使われます。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
pawn :
1. one of the eight smallest and least valuable pieces which each player has in the game of chess
2. someone who is used by a more powerful person or group and has no control of the situation
in
例) The children became pawns in their parents' divorce battle.

つまり、1. は「チェスのゲームで各プレーヤーが持つ、最も小さく、最も価値のない8つの駒の1つ」。2. は「より力を持つ人またはグループによって使われ、その状況をコントロールすることができない[その状況をどうすることもできない]人」。
例文は、「その子供たちは、両親の離婚の争いで駒になった」。
つまりは離婚における親権争いなどで、親に行き先とかを決められてしまって、子供たちは自分たちの意志でそれをどうにかすることはできなかった、親の言いなりになって翻弄されるしかなかった、みたいなことを言っていることになるでしょう。

今回のチャンドラーのセリフでは、離婚の話ではなく、夫婦間の性的ゲームだと表現されています。
pool boy は言葉の通り「プールボーイ」で、プールを掃除する少年、みたいなもののようですね。
過去のフレンズのエピソードからは、幼少期のチャンドラーはお金持ちで、家には使用人もいた様子がわかっています。
そういう使用人の一人として、裕福な家庭に付き物の「自宅プール」を掃除、手入れする人として、そういう pool boy も雇っていたようですね。
Urban Dctionary という、ネット上の俗語辞典には以下の語義が載っていました。
個人が語義を投稿して、その語義に対する評価が、up (サムアップ、いいね)、down (サムダウン、だめだ)で示されるというオンライン辞典ですが、以下の語義は、267 up, 55 down という評価だったので、多くの人に賛同されている語義だと判断できるでしょう。

Urban Dictionary : pool boy
pool boy
267 up, 55 down
A sexy man that cleans the pools of the rich and famous. They are notoriously known for doing the trophy wives of the rich and famous. But then again, they're usually very hot.

Wife: Well the Pool boy is doing great today.
(gay)Husband: Hah. I know he was doing great last night.


つまり、「お金持ちで有名人のプールを掃除するセクシーな男性。彼らは、その有名なお金持ちの箔付け妻と性的関係を持つことで悪名高い。しかしまた、彼らはたいてい、非常にホット(セクシー)である」。
例文
妻: ねぇ、あのプールボーイ、今日、いい仕事してるわね[よくやってるわね、頑張ってるわね]。
(ゲイの)夫: はは。昨日の夜もいい仕事をしてたって僕は知ってるよ。

まず、are notoriously known for doing は、「…することで悪名高い」という感覚。
the rich and famous は「お金持ちで有名な人々」。
このように形容詞に the をつけると「(形容詞)である人々」という意味になりますね。
the trophy wives of the rich and famous の the trophy wife という言葉がまた面白いのですが、これは英辞郎の語義が非常にわかりやすいので以下に引用させていただきます。

trophy wife
箔つけワイフ、トロフィ−妻◆金や権力のある男性が自分の社会的地位を誇示するため迎えた(と思われている)若くて美人の妻のこと。


勝利した時にもらえるトロフィーのニュアンスで、「こんなに若くて美人な妻を迎えたんだぞー」と自慢し誇示するような、そういう奥さんのことを trophy wife と言うわけですね。
また、上の訳では「妻と性的関係を持つ」のようにおとなしめに訳してみましたが、are notoriously known for doing the trophy wives の do というのは、実際のところ、もっとお下品な感じの「ヤる」というニュアンスに近いでしょう。
「お金持ちの家のプールを掃除するセクシーボーイで、そこの若くて美人な奥さんとヤることで悪名高いやつ」みたいに説明されていることになります。

そして、Urban Dictionary の例文が、まさにチャンドラーが恐れている the Bings の会話そのものみたいになっているところが興味深いですね。
妻は、「プールボーイは今日も仕事を頑張ってたわよ、よくやってたわよ」みたいなことを言っているわけですが、それに対して、ゲイの夫が、「今日だけじゃなくて、昨日の夜も彼は頑張ってたのを、俺は知ってるよ」みたいに言っていることになります。
わざわざ、(gay)Husband と書いてあることからも、また、last night のように「夜」を強調しているところからも、そのゲイの夫は、昨日の晩、そのプールボーイとそっち系の行為をしていたことが、その夫のセリフからわかる、という仕組みですね。
普通(?)は、Urban Dictionary の語義説明にもあるように、そのお金持ちの”奥さん”と関係を持つ、と言われているプールボーイですが、この例文はさらにその上を行っていて、ゲイの夫とも関係がある、それがまさに、チャンドラーが言わんとしている「プールボーイを性的ゲームの駒として使う」ことを指すわけでしょう。

フレンズのセリフに戻りますと、DVDの日本語訳では、
字幕:使用人の男を取り合って
音声:使用人の男を相手に、三角関係にまでなっちゃうんだから
と訳されていましたが、プールボーイ本人の意志を超越したところで、夫婦間の争いの材料、駆け引きの駒として使われている様子が、そのチャンドラーの言ったセリフの意味になるわけですね。

私がこれまで見た映画やドラマの中で、その「プールボーイ」そのものを見かけたことはないのですが、「デスパレートな妻たち」(Desperate Housewives)にそれと似た感じのキャラクターがいたなぁ、、と思い出しました(デス妻のネタバレは困る、という方は以下を飛ばして下さい)。

ガブリエル(エヴァ・ロンゴリア)の家の庭師のアルバイトとして、ジョンという高校生が登場するのですが、彼はガブリエルと不倫関係にありました。
プールの掃除ではなくて、庭の芝刈りが仕事でしたが、ガブリエルもまさに、夫カルロス自慢の trophy wife だったわけですから、こういう感じの役回りのキャラクターが、チャンドラーの言う pool boy だと考えると、イメージしやすいですよね。


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2013年09月20日

検査は陽性 フレンズ7-23その6

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結婚式当日。チャンドラーが行方不明になったとも知らず、「結婚式の準備をしなきゃ!」と大はりきりのモニカを見て、レイチェルは涙ぐみます。
モニカに気づかれまいと、フィービーはレイチェルをバスルームに連れ込みます。
フィービー: Yeah, but you've got to pull yourself together! Monica can't see you like this! Then she'll know something's wrong! (そうね、でも、あなたは落ち着かなきゃ! あなたがこんな風なのをモニカが見てはいけないのよ! そしたらモニカは何かがおかしいってわかっちゃうもの!)
レイチェル: I know. I know. Oh God. (Looking around) There's no tissue! Can you grab me some toilet paper? (わかってる、わかってるわ。なんてこと。[まわりを見回して] ティッシュがない! トイレットペーパーをくれる?)
フィービー: Yeah. (Looks.) Oh, that's gone too. This is Monica's bathroom, right?! (ええ。[見て] まぁ、トイレットペーパーもないわ。ここはモニカのバスルームよね?)
レイチェル: Oh! (ああ!)
フィービー: No-no! I-I... I found one. (いえいえ、見つけたわ。)
レイチェル: Okay. (オッケー。)
(Phoebe reaches into the trash can, pulls one out, and hands it to Rachel.)
フィービーはゴミ箱に手を伸ばし、紙を引っ張り出し、それをレイチェルに手渡す。
レイチェル: Oh, thank you! (Wiping her nose.) Oh, God! (She throws it out.) Can I have another one? (あぁ、ありがとう! [紙で鼻をふく] なんてこと! [レイチェルは使った紙を捨てる] もうひとつもらえる?)
フィービー: (looking into the trash can) Sure. (Reaching into the trash can.) Do you need some floss? (Grabs a piece of it.) ([ゴミ箱を覗き込んで] もちろん。[ゴミ箱に手を伸ばす] フロスはいる? [デンタルフロスを掴む])
レイチェル: Oh, God, I just can not imagine what is gonna happen if Chandler doesn't show up! (あぁ、なんてこと、もしチャンドラーが現れなかったら、何が起こるか想像もつかないわ!)
フィービー: Oh, here's a whole bunch. ((紙の)かたまりがあるわ。)
レイチェル: Oh, I mean she's gonna be at the wedding waiting for him and people will be whispering, "Oh, that poor girl." Y'know? Then she'll have to come back here and live all alone. (あぁ、モニカは結婚式にいることになるの、チャンドラーを待ちながらね。そして人々はこうささやいてるのよ、「あぁ、あのかわいそうな子」って。でしょ? それからモニカはここに戻ってきて、ずっと一人で暮らさないといけないのよ。)
フィービー: (finding something interesting in the trash can) Oh, my God! ([ゴミ箱に興味深いものを見つけて] まぁ、なんてこと!)
レイチェル: What? (何?)
フィービー: There was a pregnancy test in the garbage, and it's positive. Monica's pregnant. (Rachel covers her mouth.) So I guess she won't be totally alone. (ゴミの中に、妊娠検査薬があったの、そしてそれは陽性よ。モニカは妊娠してる。[レイチェルは口を覆う] じゃあ私が思うに、モニカは全くの一人にはならないわね。)

pull oneself together は「落ち着く、自制心を取り戻す」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
pull yourself together : to force yourself to stop behaving in a nervous, frightened, or disorganized way
例) Pull yourself together - you don't want him to see you crying like that.

つまり、「自分自身が、神経質な、おびえた、まとまりのない方法で行動するのをやめるようにすること」。
例文は、「落ち着け。そんな風に泣いているところを彼に見られたくないだろ」。

このロングマンの例文ですが、フィービーのセリフと似ているのが面白いですね。
フィービーのセリフは、Monica can't see you like this! で、ロングマンが、you don't want him to see you crying like that.
「あなたがこんな風にしているのを見る」と、「あなたがそんな風に泣いているのを見る」という微妙な違いはありますが、とにかくそんな風にパニクってるところを人に見られてもいいの? 見られちゃだめよ、だから早く落ち着きなさい、みたいな文脈になっているわけですね。
フィービーのセリフではさらに、「あなたがこんな風にしてるのを見たら、何かおかしいってモニカが気付くじゃない」みたいにも言っています。

パニクっている様子をモニカに気づかれないようにと、バスルームに入った二人。
「ティッシュがないから、トイレットペーパーをちょうだい」と言うレイチェルに、「(ティッシュだけじゃなくて)トイレットペーパーもないわ。ここはモニカのバスルームよね?」と言っています。
整理整頓好きのモニカの家だと言うのに、ティッシュもトイレットペーパーも切れてるなんておかしい、と言いたいわけです。

ちなみに、grab は「(ものを)ひっつかむ、捕らえる、わしづかみにする」という意味で、上のセリフでは、「grab+人+物」のように目的語を2つ取る形で、「人に物を取ってやる、つかんで渡してやる」のような感覚で使われていますが、手持ちの英和辞典、また、LAAD などの英英辞典にも、grab somebody something のような目的語を2つ取る形は載っていないんですよねぇ。
そういう意味では、「本来の正しい使い方」ではないのかもしれませんが、get somebody something 「人に物を取る、取ってやる」の get と同じニュアンスだと考えるとわかりやすいですね。
get の代わりに grab を使うことで、素早くそしてがしっと掴んで渡す感じが出るように思います。

その後、ゴミ箱を覗き込んだフィービーは、ゴミ箱に入っている使用後の(!)紙を拾い上げ、それをさも新品かのように渡したりしています。

「チャンドラーが現れなければ、何が起こるか想像もできないわ」と動揺しているレイチェルに、「ティッシュのかたまり、見っけ」みたいな呑気なことを言っているフィービー。
レイチェルは、チャンドラーが現れなかった場合を想定して、「モニカは結婚式にいてチャンドラーを待っていて、来客者の人々は口々に「あのかわいそうな子!」みたいに囁くのよ」と悲惨な状況を想像しています。
そうして新郎が式に現れず、モニカはここに戻って、一人で暮らすことになるのね、とも言います。

さきほどから、ゴミ箱漁り(あさり)を続けていたフィービーですが、ここで驚いた声を上げています。
見つけたものをフィービーが説明していますが、このフィービーのセリフを英語のままわかるかどうか、というのが大きなポイントになってきますね。
「英語で笑えるかどうか?」で理解力を測ることができるのが、シットコムで学ぶ意義の1つですが、このフィービーのセリフのような「衝撃の発言」を英語のまま理解できるかどうか、というのも、英語力のバロメーターになってくれると思います。
例えば、同時通訳がついている場合に、通訳の方が訳す前の本人の英語の発言で、「ええー?」と驚くことができる、みたいなことですね。

pregnancy は名詞で「妊娠」、pregnant なら形容詞で「妊娠した」ですね。
pregnancy test は「妊娠検査」、ここでは「妊娠検査薬」のことを言っています。
garbage は「ゴミ」、positive は「(検査の結果が)陽性の」。反意語は negative 「陰性の」ですね。
デジカメの時代にはあまり聞かなくなりましたが、写真のポジとネガというのも、positive 「陽画」、negative 「陰画」を指すんでしたね。
pregnancy/pregnant という「妊娠」を指す言葉、positive 「陽性」という言葉がしっかり聞き取れ理解できた方は、この衝撃発言を、ネイティブの観客と同時に理解できたことになるわけです。

そんな衝撃発言の後だと言うのに、フィービーのセリフのオチがいかにもフレンズぽいです。
セリフは、「そして私が思うに、モニカは全くの・完全な一人きりにはならないわ」ということ。
フィービーに言わせると、「レイチェルはさっき、”モニカはここに帰ってきて、一人で暮らすことになるのね”って言ってたけど、そうはならなくて済むみたいね。モニカには赤ちゃんができるので、少なくとも一人じゃないもの」みたいなことを言いたいわけです。
この状況で、感想がそれ?みたいなギャップの面白さですね。

ちなみに、改めて、positive という単語を LAAD で調べてみると、以下のような説明がされていました。
positive : MEDICAL/SCIENTIFIC TEST showing signs of what is being looked for (OPP: negative)
例) If he tests positive for steroids, he will be suspended for ten games.
come out/up positive
例) Phoebe's pregnancy test came out positive.

つまり、「医学的・科学的検査。予期・期待されていることの兆候を示している」。
例文は、「もし彼がステロイドの検査で陽性と出れば、彼は10試合、出場停止になるだろう」。
come out/up positive の例文は、「フィービーの妊娠検査は、陽性という結果が出た」。

、、、え? フィービー?! このロングマンの例文の主語、Phoebe になってる!!
まぁ、フィービーと言っても、フィービー・ケイツ(Phoebe Cates)という女優さんもいましたし、別にフレンズのフィービーをイメージしたとは限らないのですが、、、
フレンズ4-12その6 では、フィービーは、自分の弟フランクのために代理母になっていて、実際に妊娠検査薬でチェックするシーンが出て来ます。
その時には、positive という言葉は使われてはおらず、
フィービー: You guys! You guys! You're gonna have a baby. They're gonna have a baby! ([フランクとアリスに]あなたたち! あなたたち! あなたたちに赤ちゃんができるわ。[フレンズたちに]彼らに赤ちゃんができるのよ!)
というセリフで、妊娠検査薬が陽性と出たことがわかる仕組みになっていたのですが、この時の状況を文章で表現すると、まさにこのロングマンの例文の、
Phoebe's pregnancy test came out positive.
ということなので、フレンズファンには嬉しい例文だと思い、こちらで紹介させていただきました。
LAAD の編纂者の中に、フレンズファンがいたんですよ、きっと^^


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posted by Rach at 14:46| Comment(4) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月17日

何をそんなに大騒ぎしてるんだか フレンズ7-23その5

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明日は結婚式だというのに姿を消したチャンドラーを探しに、コーヒーハウスのセントラルパークに来たロス。
ガンターもチャンドラーを見ていないというのでがっくりしているロスですが、店内に自分の両親がいるのを見てびっくり。
こんなところで何してるの?と両親に尋ねると、
ゲラーパパ: Well, you kids talk about this place so much, we thought we'd see what the fuss is all about. (お前らがこの場所のことをよく話してて、何をそんなに大騒ぎしてるのかがわかるかな、と思ったんでね。)
ゲラーママ: I certainly see why the girls like coming here. (なぜ女子たちがここに来るのが好きか、私はよくわかるわ。)
ロス: Why?! (なぜ?)
ゲラーママ: The sexy blond behind the counter. (She waves at Gunther who waves back.) (カウンターの後ろのあのセクシーなブロンドでしょ。[ママはガンターに手を振る。ガンターは手を振り返す])
ロス: (shocked) Gunther?! ([ショックを受けた様子で] ガンター?!)
ゲラーパパ: Your mother just added him to her list. (母さんは彼を自分のリストに加えたところだよ。)
ロス: What? Your-your list? (何だって? ママのリスト?)
ゲラーママ: Yeah, the list that-of people we're allowed to sleep-- (そうよ、リストよ、寝てもいい人の…)
ロス: Yes! No-no! I know, I know what the list is! (ああ! わかってる、そのリストが何かはわかってるよ!)
パパ: Come on, sit down. Have a cup of joe. (こっちに来て、座りなさい。コーヒーを1杯どうだい。)
ロス: No, I-- Dad. I, I, I can't. I'm sorry. Look, if you see Chandler, could you just let him know I'm looking for him? (いや、僕は… パパ、僕は飲めないよ。ごめん。ねぇ、もしパパがチャンドラーを見たら、僕が彼を探してるって彼に知らせてくれるかな?)
ゲラーパパ: And if you see Rita Moreno, let her know I'm looking for her. (それで、もしロスがリタ・モレノを見たら、私が彼女を探してるって彼女に知らせてくれ。)
(Ross points at him and exits.)
ロスは(「それ、面白いね」というように)パパを指差して、店を出る。

you kids talk about this place so much の you kids は、パパにとって子供に当たるロスとその友人たち、というニュアンスの「お前ら子供たちが」という感覚ですね。
子世代のお前たちがこの場所・この店の話をよくしてるから、私たちはこう思ったんだよ、みたいに言葉を続けています。
どう思ったか、の内容が、we'd see what the fuss is all about で、we'd は we would 、つまり、もしここに来たら、…がわかるだろうと思って、と言っていることになります。

fuss は「大騒ぎ、から騒ぎ、無用な騒ぎ」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
fuss :
1. [singular, uncountable] attention or excitement that makes something seem more serious or important than it is

つまり、「何かが、本来の姿よりも、より深刻に、またはより重要に見えるようにする留意、または興奮」。
そして、今回のセリフとよく似たフレーズが、ロングマンに載っていました。
4. not see/understand etc. what all the fuss was about : used to say that you do not understand why people are so excited about or interested in something
例) Until I heard her sing live, I didn't see what all the fuss was about.

つまり、not see/understand etc. what all the fuss was about とは、「どうして人が何かにそんなに興奮する、またはそんなに興味を持っているかがわからないと言う時に使われる」。例文は、「彼女がライブで歌うのを聞くまでは、何をそんなに大騒ぎしているのか[興奮しているのか]が私にはわからなかった」。

これはいわゆる、not until の構文で、until が前に出ているパターンですね。
つまりは、「彼女が実際に生で・ライブで歌うのを聞いて初めて、私はどうしてみんなが(彼女の歌に)大騒ぎしているのかがわかった」という意味です。
この not see/understand etc. what all the fuss was about を直訳すると、「その大騒ぎ全ては何についてであったかがわからない」ということで、自然な日本語で言うと、「みんなは一体何をそんなに大騒ぎしてるの? 私には全然わからないんだけど」みたいなことを言っていることになります。

このように、ロングマンでは「みんなが何を大騒ぎしてるのか私にはわからない」という否定フレーズとして紹介されているわけですが、その肯定バージョンが今回のパパのセリフになるのですね。
「お前らがよくこの店の話をしてて、何でそんなに大騒ぎしてるのか、この店の何がそんなに魅力的なのかがわかるかな、と思って来てみたんだよ」ということです。

その後、ママも「女子たちがここに来るのが好きな理由がはっきりわかったわ」みたいに言っています。
あえて girls のように女性陣に絞ったのがポイントで、ロスも不思議に思い、理由を尋ねます。
The sexy blond behind the counter. は「カウンターの後ろにいるあのセクシーなブロンド(男性)」。
ト書きにあるようにそれはあのガンターのことなのですが、あの白髪または銀髪のように見えるあの髪の色も、blond って言うのかぁ〜と私はそこに感心してしまいました^^ あれは「プラチナ・ブロンド」に該当するのでしょうかね?

ガンターのことをセクシーなブロンド男性のように呼んだ上に、嬉しそうに手を振っている自分のママを見て、ロスは驚きの声を上げています。
パパは、「ママはたった今、彼をママのリストに加えたところだよ」と言います。
「何? ママのリストだって?」と聞き返したロスに、ママは「寝ることを許されている人々のリストのことよ」みたいに答えるのですが、ロスは「そのリストが何かってことはよーくわかってるよ!」と怒っています。
ロスは驚いて、Your list? と叫んだだけで、わざわざそんなにはっきり言ってもらわなくても、リストの意味はわかってるよ、と言いたいわけです。

このリストは、フレンズ3-5その5 に出てきた、"freebie" list のことですね。
チャンドラーが当時の恋人ジャニスと取り決めをしたもので、チャンドラー自身の説明では、以下のように語られていました。
チャンドラー: Well, we have a deal, where we each pick five celebrities that we could sleep with, and the other one can't get mad. (あぁ、僕らは取り決めをしてるんだ。その取り決めでは自分が寝ることのできる5人のセレブ[有名人]をそれぞれ選んで、相手はそれで腹を立ててはいけない、っていうことになってる。)
それを聞いて、チャンドラー以外のフレンズメンバーたちもそれぞれ5人のリストを作る、という話だったのですが、そのリストをロスの両親たちも作ってたんかい!という面白さもあるわけです。

ロスが怒っているのを見て、「まぁまぁ、せっかくだからロスもここに座ってコーヒーでも飲んで行きなさい」みたいに誘うパパ。
joe はアメリカの俗語で「コーヒー」という意味。

明日は結婚式だと言うのに行方不明になってしまったチャンドラーを探しているロスは、お茶なんかしてる時間はない、という感じで断るのですが、パパに「娘のモニカの結婚相手であるチャンドラーが逃げ出したんだ」とも言えず、ただ、「チャンドラーを見かけたら、僕が探しているって彼に伝えてくれる?」みたいに言います。
それを聞いたパパは、ロスが使ったのと同じフレーズを使って、「それじゃあ、お前がリタ・モレノを見かけたら、私が探してるって伝えてくれ」みたいなジョークで返しています。

リタ・モレノは、プエルトリコ出身の女優。
以下のウィキペディアの説明がわかりやすいので引用します。
Wikipedia 日本語版: リタ・モレノ
『ウエスト・サイド物語』でアカデミー助演女優賞及びゴールデングローブ賞 助演女優賞を受賞した。彼女はアカデミー賞、トニー賞、グラミー賞、エミー賞を受賞した女優としてギネスブックにも載っている。

結婚式の前日ですし、普通なら、「チャンドラーを探してるって、何かあったのか?」みたいに尋ねても良さそうなものですが、有名女優の名前を出したジョークで一人ご満悦の様子のパパを見ると、まさかそんな深刻な事態になっているとは夢にも思っていないことがよくわかりますね。


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posted by Rach at 15:07| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月12日

絶対に彼女に知られないように フレンズ7-23その4

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結婚式の前日のリハーサルディナーの席で、何度も「ビング夫妻」という言葉を聞いたチャンドラーは、以前の「コミットメント恐怖症、結婚恐怖症」が出てきてしまいます。
ジョーイの部屋にやってきたロスは、カウンターの上にチャンドラーの置き手紙を発見し、驚きの声を上げます。
ロスが、レイチェルとフィービーに、"Tell Monica I'm sorry." と書かれた手紙を見せた後のシーン。
[Scene: The Hallway, Ross, Phoebe, and Rachel are discussing the note.]
廊下。ロス、フィービー、レイチェルがその手紙について話し合っているところ。
フィービー: Oh, my God! Chandler just left, though? (なんてこと! でも、チャンドラーはただ去ったわけ?)
レイチェル: Yeah but, maybe it's not what we think. Maybe it's "Tell Monica I'm sorry I... drank the last of the milk." (えぇ、でも、多分、私たちが考えるのとは違うわ。多分、それは「モニカにごめんって言って。俺…最後の牛乳飲んじゃった」なのよ。)
フィービー: Or maybe he-he was writing to tell her that-that he's changed his name, y'know? "Tell Monica, I'm Sorry." (または、多分、彼はモニカにこう言うつもりで書いてたのよ。彼は自分の名前を変えた、って。でしょ? 「モニカに言って。僕はソーリーだよ」。)
ロス: I think it means he freaked out and left! (チャンドラーがパニクって去ったってことだと僕は思うよ!)
フィービー: Don't be so negative! Good God! Isn't it possible that "Sorry" is sitting in there (Joey and Rachel's apartment) right now?! (そんなにネガティブにならないでよ! なんてこと! 「ソーリー」がそこに[ジョーイとレイチェルの部屋に]まさに今、座ってるって可能性はないの?)
レイチェル: Okay. Phoebe, I-I think Ross is right. What are we gonna do? (いいわ、フィービー。私はロスが正しいと思う。私たちはどうすればいい?)
ロス: Look-Okay, I'm just gonna- I'm gonna have to go find him and bring him back! Okay? You-you make sure Monica does not find out, okay? (ねぇ、いいかい、僕はただ…僕は彼を見つけて連れて戻らないといけないことになる! いいか? 君らは、モニカが絶対にそのことに気づかないように[絶対にモニカに知られないように]してくれよ。いいね?)

チャンドラーが残した手紙 "Tell Monica I'm sorry." を見て、フレンズたちが話し合っています。
チャンドラーは理由も言わずに、こんなメモだけを残して、ただ去ったわけ?みたいに言うフィービーに対して、レイチェルは、「多分、私たちが思うのとは違う」みたいに答えます。
その後、チャンドラーが書いた、"Tell Monica I'm sorry." っていうのは、多分、こういうことよ、というように、it's ... で言い換えるように説明していますね。
it's 以下は、"Tell Monica I'm sorry I... drank the last of the milk." となっていて、「モニカに、ごめん、って言って」というごめんの内容が、みんなが想像するような、結婚するのが怖くなって俺は逃げ出すんだ、ごめん、ということではなく、「最後のミルクを俺が飲んじゃってごめん」とか、そういう深刻ではない何かを謝っているだけよ、と希望的観測を述べているのですね。

「残ってた最後のミルクを飲んじゃってごめん」とか、そういう軽い謝罪の話で、結婚をやめるとかの深刻な話じゃないわ、と言って、何とか最悪の事態は避けたい気持ちを出しているレイチェル。
その話に続いて、フィービーが、さらにありえない無理な話で、「それは実はこういう意味なんじゃないの?」と話を引っ張ろうとするところが、コメディーっぽいところと言えるでしょう。

he was writing to tell her that... は「チャンドラーはモニカに that 以下のことを言うためにそれを書いていたのよ」という感覚。
その内容は「彼は自分の名前を変えたのよ」で、その後、その説明として、「モニカに言って。俺はソーリーだ」って、と付け加えています。
英語字幕で Sorry のように大文字になっていたことからもわかるように、Sorry というのを人物の名前として扱っているわけですね。
I'm sorry. というのは「ごめんなさい」を表す言葉ですが、チャンドラーはモニカに謝ったわけじゃなくて、I am Sorry. すなわち、これまでは、I'm Chanlder. だったのが、ついさっき改名して、I'm Sorry. になったんだよ、みたいな、かなり無理のある(笑)説明を無理やりしていることになります。

コメディーにしても、あまりにもベタ過ぎるフィービーの解釈に、ロスは「僕はやっぱり、その言葉の意味は、チャンドラーがパニクって、立ち去ったんだと思う」と話を軌道修正しようとします。
それでもまだ食い下がるフィービーが、まぁ、フィービーっぽいと言えばぽい、ですね。

Don't be so negative! は直訳通り、「そんなにネガティブにならないで!」。
どうして何でもかんでも悪い方、悪い方に取るの? もっと前向きに、ポジティブに考えたらどうなのよ?という怒りの言葉になります。
「ネガティブにならないで」というのは日本語でも使う言い回しなので、英語で聞いてもピンと来た方は多かったかもしれませんね。
こういうポジティブな考え方はできないの?みたいに言いたいフィービーが次に言ったことは、「Sorry がそこの隣の部屋に、ちょうど今、座っているって可能性はないわけ?」。
フィービーはまだ、「チャンドラーがソーリーに改名した」説を譲る気がなく、そのネタでまだ頑張ろうとしているわけです。
「まだ、それを言うか?」というしつこさに対する面白さですね。

レイチェルまでもが、ロスに賛成し、「やっぱりロスの言う通りよ。チャンドラーは逃げ出したのよ」と認めます。
どうしたらいい?と言うレイチェルに、ロスは「僕は彼を見つけて連れ戻さないといけないことになるだろうね」と言い、その後、You make sure Monica does not find out, okay? と言います。

この make sure というフレーズは、人に何かを指示する、念押しする時によく使われる便利な表現なので、是非使いこなせるようになりたいところ。
私がこれまで見た他の作品の中では、「24 -TWENTY FOUR-」によく出てきたなぁ、というイメージがあります。
イメージしやすいセリフをいくつか挙げてみると、、、
Make sure he does not die. 「死なない程度に(痛めつけろ)」(いかにも 24 チックなセリフですね)
Make sure nothing can connect you to... 「〜に繋がる証拠はすべて抹消しなさい」
Make sure he has all the resources he needs. 「全面的に支援しろ」
などなど。

Make sure+文、の形で、「文の内容が sure (確か、確実)になるようにしろ」というニュアンスになるわけです。
自然な日本語にしようとすると、文の内容が肯定文の場合は「必ず A が B するようにしろ」、文の内容が否定文の場合は「絶対に A が B しないようにしろ」のようになるでしょうか。
A が B するように、もしくは、A が B しないように、ということを確実に実行しろ、のようなニュアンスなので、「24」のようなドラマのセリフに頻出することになるわけです。
会話をしている相手に対して「お前は〜しろ」「お前は〜するな」と言いたい場合は、命令文、または否定の命令文(Don't 〜)を使えばいいわけですが、「 A が 〜するように(or 〜しないように)」と命じたい場合には、この make sure を使えばいい、ということです。
ということで、上のセリフも、「チャンドラーが逃げ出したことを、絶対にモニカが find out 「気づく、知ってしまう」ことがないようにしてくれよ」と念押ししているニュアンスになるわけですね。


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posted by Rach at 17:13| Comment(6) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年09月09日

こんな日が来るとは思わなかった フレンズ7-23その3

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明日は結婚式、というリハーサルディナーの会場で。
ロス: (walks up) Wow, Monica! Hey, just so you know, I had my uh, older-brother talk with Chandler. ([歩いて近づいて来て] わぉ、モニカ! ねぇ、ほら、僕はチャンドラーに「兄としての話」をしたんだよ。)
モニカ: What is that? (それって何?)
ロス: Well I... I told him that if he ever hurt you I would hunt him down and kick his ass! (The girls all laugh.) What?! What?! What is the matter with everybody?! I am serious! I would kick his ass! (The laugh harder.) (えーっと、僕はチャンドラーに言ったんだよ。もしチャンドラーがモニカを傷つけたりしたら、僕は彼を追いかけて、彼の尻を蹴り上げる、って! [女性陣はみんな笑う] 何? 何? みんなどうしたんだよ? 僕は真剣なんだぞ! (もしそんなことになったら)僕はチャンドラーの尻を蹴り上げるんだ! [笑いはより激しくなる])
フィービー: Ross, please! My make-up! (He walks away angrily.) (ロス、お願いよ! 私のお化粧が! [ロスは怒って歩き去る])
Chanlder's Mom enters and Chandler meets her by the door.
チャンドラーのママ(Mrs. Bing、ノーラ・ビング)が入ってくる。チャンドラーはドアのそばで彼女と出会う。
チャンドラー: Hi. (はーい。)
ミセス・ビング: Chandler! (チャンドラー!)
チャンドラー: Mom. Thanks for wearing... something. (They hug.) (She's wearing a tight dress with a lot of cleavage showing.) (ママ。ありがとう…何かを着ててくれて。[二人はハグする] [ママは大きく胸の谷間を見せたタイトドレスを着ている])
ミセス・ビング: Oh, honey! This is so exciting! I thought we screwed you up so bad this day would never come. Oh and just think. Soon there'll be lots of little Bings. (He freaks out and loosens the tie again.) (あぁ、ハニー! これってすっごくエキサイティングよね! 私、思ってたのよ。私たちがあなたに対してひどいことをしちゃったから、この日は決して来ないだろう、って。あぁ、そしてちょっと考えてみてよ。もうすぐたくさんの小さなビングちゃんたちができるのよ。[チャンドラーはパニクって、またネクタイをゆるめる])

ロスは妹モニカを見つけて、「チャンドラーと older-brother talk をしてきた」と言っています。
英語では、兄、弟、のように年上か年下かをあまり明確にすることがなく、通常は、brother 「男の兄弟(兄または弟)」のように表現することが多いですが、特に「年上の兄」であることを言いたい場合は、このように、older brother と表現しますね。
「兄として、妹との夫となる彼と話をしてきた」みたいなことですが、それがちょっと漠然としているので、モニカは「それって何のこと?」みたいに問い返しています。

ロスは「チャンドラーがお前(モニカ)を傷つけるようなことがあれば、僕は彼の尻を蹴飛ばすよ、蹴り上げるぞ、って彼に言ったんだ」と得意気に説明するのですが、モニカを含め、そこにいたフレンズ女性陣たちはそれを聞いて大笑い。
「僕は大真面目で言ってるんだ!」と言った後、I would kick his ass! と言っていますが、この would は、さきほどの if he ever hurt you I would... と同じ感覚ですね。
もしそんなことが起きたら、僕はそうするよ、というニュアンスの would になります。

フィービーが涙を流さんばかりに大笑いしながら、"Ross, please! My make-up!" というのが面白いですね。
please! は「どうか、お願いだから」で、この場合は「頼むから、あんまり笑わせないで。笑って涙が出ちゃいそうなこと言わないで」と言っているニュアンス。
My make-up! は「私のお化粧が!」という感覚で、「そんなに笑わせたら、せっかくのお化粧が崩れちゃうじゃない」みたいに言っていることになります。

ロスが怒って立ち去った後、チャンドラーは自分のママとドアのところで顔を合わせます。
Thanks for wearing... something. というチャンドラーのセリフが楽しいです。
ト書きにあるように、ママ(ノーラ・ビング)は、胸の谷間を大きくみせたタイトなドレスを着ているのですが、その露出度の高過ぎるドレスを見た息子チャンドラーは、その服のことを何か言おうとして、「(とりあえず)何かを着ててくれてありがとう」みたいに言ったことになります。
露出度は高いけど、せめて裸じゃなくて助かったよ、みたいなことをそのセリフに込めているわけですね。
ト書きの cleavage は「女性の胸の谷間」のことで、動詞 cleave は「裂く、割る、分裂する」という意味になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
cleavage : the space between a woman's breasts
つまり、「女性の両胸の間の空間」。

チャンドラーのママは This is so exciting! と言って、今回のチャンドラーの結婚のことを嬉しそうに話しています。
screw up は「〜をダメにする、めちゃめちゃにする、台無しにする」というニュアンス。
we screwed you up so bad の we は、チャンドラーの母親である自分(ノーラ)と、父親であるチャールズ(ベガスのショーでの芸名はヘレナ・ハンドバスケット)のこと。
自分たち(元)夫婦が、チャンドラーの両親として親らしいことをしてあげられなかった、めちゃくちゃな親だったせいで、あなたにひどい思いをさせたことを、we screwed you up so bad と表現していることになります。
あなたには結婚のひどい部分を見せちゃったから、あなたが誰かと結婚するような、今日という日が来るとは思ってなかったわ、みたいなことですね。

結婚式を迎えることを言った後、"Soon there'll be lots of little Bings." とも言っています。
lots of little Bings は「小さなビングさんたちがたくさん」みたいな感覚で、つまりは、「あなたたちが結婚したら、今度は、ビング姓を持つ子供が何人も生まれることなるのね」と言っていることになります。
今回のエピソードでは、乾杯の掛け声として、"To the Bings!" というのも出てきましたが、この場合は「ビング夫妻に!」というニュアンスですね。
the Bings のように「the+名字の複数形」で、その名字の人複数を指すことになります。
状況によって、「ビング家」「ビング夫妻」「ビング兄弟」「ビング家の子供たち」のような日本語に訳し分けることになりますが、とりあえず「ビングという名字の人を複数指す」場合は、the Bings と表現しておけばそれでオッケーということです。

loosen the tie は文字通り「ネクタイをゆるめる」。
これまでのエピソードでは、「かつては、特定の人との真剣な恋愛関係が苦手、という commitment 恐怖症だったチャンドラーが、モニカとの結婚を決意した」という部分が描かれていましたが、今回のエピソードでは、明日結婚式だ、という今になって、急に「ビング夫妻」と呼ばれることに恐怖を抱くようになってしまったチャンドラーの姿が描写されています。
ここで「再びネクタイをゆるめる」のように again が使われているのも、それまでに何度か「ビング夫妻」と呼ばれパニクっていたチャンドラーが、今度は「小さなビングちゃんたち」という子供のことまで言われて「また」パニクってしまった、ということを表しているわけですね。


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posted by Rach at 14:34| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする