2013年07月17日

007とバットマンどっちがクール? フレンズ7-20その5

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[Scene: Monica and Chandler's, Monica is on the couch as Chandler disgustedly enters.]
モニカとチャンドラーの家。モニカはカウチに座っていて、チャンドラーは機嫌が悪そうに入ってくる。
チャンドラー: Ross is Batman! (ロスはバットマンなんだ!)
モニカ: Well, he did manage to keep his identity secret for a long time. (ふーん、ロスは長い間、まんまと自分の正体を秘密にし続けたのねぇ。)
チャンドラー: Rachel got Ross the tuxedo that Val Kilmer wore in Batman. Okay, Batman is so much cooler than James Bond! (レイチェルはロスに、ヴァル・キルマーが「バットマン」で着たタキシードを用意したんだ。いいか、バットマンはジェームズ・ボンドよりずっとかっこいいよ。)
モニカ: What are you talking about?! 007 has all those gadgets! (何言ってるの? 007 は、あんな小道具を持ってるじゃない!)
チャンドラー: Batman has a utility belt! (バットマンは多用途ベルトを持ってる。)
モニカ: 007 has a fancy car! (007 は、凝った・しゃれた・派手な車を持ってるわ。)
チャンドラー: Batman has the Batmobile! (バットマンは、バットモービルを持ってる!)
モニカ: 007 gets all the ladies. (007 には女性たちがいる。)
チャンドラー: Batman has Robin! (Pause) We get ESPN, right? (バットマンにはロビンがいる! [間があって] うちは、ESPN 入ってるよね?)
モニカ: How about you go put on your 007 tuxedo, and I'll make you a nice martini. (あなたは自分の 007 のタキシードを着たらどう? そしたら私はあなたに、素敵なマティーニを作ってあげるわ。)
チャンドラー: Actually, I don't like martinis. (実は、俺はマティーニが嫌いなんだよ。)
モニカ: How about a Yoo-Hoo with a funny straw? (おもしろストロー付きの Yoo-Hoo はどう?)
チャンドラー: Ooh, yum! (Runs into the bedroom.) (ああ、おいしそう! [寝室に走り込む])

チャンドラーは自分の結婚式で、ピアース・ブロスナン(007)のタキシードを着る予定。ですが、ロスが(映画でバットマンを演じた)ヴァル・キルマーのタキシードを着ると知って、プリプリ怒っています。
それで、家に帰るなり、「ロスはバットマンなんだよ!」とご機嫌斜めで言うのですが、それに対するモニカの返事に笑ってしまいますね。
その he did manage to keep his identity secret for a long time について。
manage to は「うまく〜する、どうにかして〜する、まんまと〜する」。
identity は「本人であること、身元、正体」で、keep his identity secret は「自分の正体・身元を秘密に保つ」、つまり、自分の正体を秘密にし続ける、という意味。
did は manage to を過去形で強調したニュアンスで、もし実はロスはバットマンその人だった、というのなら、今の今まで、ロスは長い間、自分がバットマンである、という正体を、友人や妹の私にもうまく隠し続けてたのねぇ、と言ってみせたことになります。

チャンドラーは、「バットマンはジェームズ・ボンドよりクールだ」と言うので、モニカは「そんなことないわ。007 の方がかっこいいわよ」と、チャンドラーをなだめようとします。
その後は、モニカが 007 の良いところを挙げる度に、チャンドラーが「でもバットマンの方がこんな風にかっこいい」とバットマンの長所を持ち出す、というやり取りが続くことになります。
こういう会話は、まさにサブカルネタのオンパレードになりますね。
007 もバットマンも、日本でも有名ですから、いちいち元ネタを紹介する必要もないかもしれませんが、参考資料として、以下にウィキペディアのリンクをいくつかはらせていただきます。
リンクや引用が多くなりうっとうしいかもしれませんが、なにとぞご了承下さい。

それぞれが挙げた長所は、小道具VS多用途ベルト、凝った車VSバットモービル、女性たちVSロビン。
まず、007 の all those gadgets というのは、腕時計、ベルト、ペンなどに特殊な装置が仕込まれているような、そういう小道具一式を指しています。
Q がボンドのために作ったものですね。
ガジェットという言葉は、もう日本語になっているので、分かった方も多いでしょうか。

バットマンのユーティリティベルトについては以下。
Wikipedia 日本語版: バットマン (架空の人物) ガジェット(装備)
以下に引用します。
ユーティリティベルト(万能ベルト)
バットマンが腰に巻いているガジェット携帯用ベルト。「フラッシュライト」「試験管」「呼吸フィルター」「レーザートーチ」など様々な道具が装備されている。シリーズによっては携行可能なのか疑わしいほどの量の装備が収納されており、「ブレイブアンドボールド」でミュージック・マイスターから皮肉られている。


Wikipedia 英語版: Batman's utility belt
英語版には、ベルトのイラストが載っています。
このユーティリティベルトも、いわゆるガジェットの一種なので、ガジェット部門で長所を主張し合っていることになります。

次に車の話。007 の a fancy car は、ミサイルを発射したりするあの「ボンドカー」のことですね。
Wikipedia 日本語版: ボンドカー

バットモービルについては以下。
Wikipedia 日本語版: Wikipedia 日本語版: バットマン (架空の人物) ヴィークル(乗り物)
引用させていただくと、
バットモービル(Batmobile)
すべてのシリーズに登場する、バットマン愛用の特殊車輌。登場作品によってデザインや機能はやや異なるが基本的につや消しの黒でカラーリングされた高性能な車であり、バットマンのヴィークルの代表格である。


ガジェット対決、車対決の後、モニカが「ボンドはいつも女性にモテモテじゃない」みたいに、gets all the ladies と言ったのに対して、チャンドラーが、「バットマンには(相棒の)ロビンがいるじゃないか!」とムキになって言うのには笑ってしまいました。
観客からは悲鳴にも似たような笑いが起き、モニカも目を丸くしてあきれている様子。
いつも、ゲイだと勘違いされて、同室だったジョーイとはゲイカップルに間違えられたりするようなチャンドラーですので、そのチャンドラーが、「大勢の女がなんだ。バットマンにはロビンっていう、最高の男がいるじゃないか」みたいに言ったのが、「大勢の女性に囲まれるよりも、ロビンがたった一人いてくれればそれでいい」と言っているよなゲイ的発言に聞こえてしまう、という面白さですね。

ゲイだと誤解されそうな発言をしてしまったことに気付いて、チャンドラーは、We get ESPN, right? と尋ねています。
ESPN は、過去記事、テレビをつけて音だけでも聞いといて フレンズ7-20その2 に出てきた、スポーツ専用チャンネルのこと。
芸能ネタにばかり反応していたことをレイチェルに指摘され、「もっと ESPN 見なさいよ」と言われたことをここで思い出して、「バットマンにはロビンがいる」という発言が、二人を同性愛っぽい視点で見ている感じがしてしまう、そんな俺はやっぱり芸能番組、見過ぎなのかな。スポーツ番組見なくちゃだめだよな、という意味で、「うちは ESPN を見られるよね、うちにそのチャンネル入ってるよね」という意味で、そう聞いたことになるでしょう。

そんなやりとりの後、モニカは、「(ロスがバットマンを着ようが、あなたは予定通り)007を着ればいいのよ。そしたら私はあなたにマティーニを作ってあげる」と言います。

マティーニと言えば、ボンドを思い出す人も多いでしょうか。
Wikipedia 日本語版: マティーニ
引用させていただくと、
007シリーズでジェームズ・ボンドが「Vodka Martini. Shaken, not stirred.(ウォッカマティーニを。ステアせずにシェィクで)」という台詞を決めるシーンがある。本来、ジンでつくるマティーニをウォッカで、おまけにシェイクして出せという意表を突いた台詞が受け流行となり、これは007シリーズの定番になった。

ボンドの "Vodka martini. Shaken, not stirred." というセリフは本当に有名で、私も過去記事、フレンズ2-5その2+007の話 で触れています。

ボンドのそのセリフにちなんで、モニカがせっかくそう言ったのに、チャンドラーは「俺、マティーニ嫌いなんだよね」みたいに返事します。
「それじゃあこれはどう?」みたいに次にモニカが言ったのは、a You-Hoo with a funny straw でした。

Wikipedia 英語版: Yoo-hoo
の説明にあるように、
Yoo-hoo is an American chocolate beverage.
つまり、「yoo-hoo は、アメリカのチョコレート飲料」ということです。

funny straw は「面白いストロー」ということですから、子供が好きそうな、ぐるぐるになった変な形のストローを指します。
Google の画像検索で、funny straws で調べると、そういう楽しいデザインのカラフルなストローの画像がたくさんヒットします。

チャンドラーはそれを聞いて、Yum! 「おいしそう!」と大喜び。
007 のようなマティーニよりも、楽しいストローがついたチョコ飲料の方に心惹かれるところに、チャンドラーのお子ちゃま具合が出ている、というオチになっているわけですね。

ちなみに、最後に余談となりますが、「バットマンはジェームズ・ボンドよりクールだ」というチャンドラー発言について、思い出したことがあります。
私はこれまでバットマンの映画を観たことがなかったのですが、今回、セリフでバットマンの話がいろいろ出てきたのが良い機会と思い、ヴァル・キルマーがバットマンを演じた映画「バットマン・フォーエバー」をDVDレンタルして観てみました。
その中で、今回のチャンドラーのセリフに通じるものを感じたセリフがあったのでご紹介します。

主人であるブルース・ウェイン(バットマン)の命令に逆らうことになるかもしれない、と思った、執事アルフレッドのセリフ。
アルフレッド: Oh, sir.... I could be fired for this. I'll go back to Buckingham Palace. (字幕:これで解雇されたら−− 英国王室に戻ります/音声:これでお暇を出されたら、イギリス王室に戻ります)

「私は今回のことで解雇される可能性がある。(解雇されたら)バッキンガム宮殿に戻ります」と言っているわけですが、go back to (戻る)と言っていることからも、元々そこで働いていたことがわかりますね。
「バットマンのところをクビになったら、英国王室に戻る」というのは、英国王室で働くよりもバットマンの下で働く方が名誉だと思っていることになり、今回のエピソードで、"Batman is so much cooler than James Bond!" 「バットマンは、ジェームズ・ボンドよりずーっとかっこいい!」と力説しているチャンドラーのイメージとも重なる気がしました。
王室のあるイギリスに対しての対抗心から出たアメリカン・ジョークとでも言ったら良いでしょうか。
アメリカ人が聞いたら、クスッと笑ってしまうセリフが楽しかったので、ここで併せてご紹介してみました。


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posted by Rach at 16:44| Comment(2) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月15日

俺の特別感が減っちゃう フレンズ7-20その4

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[Scene: Central Perk, Chandler is on the couch reading as Ross enters carrying a garment bag.]
セントラルパーク。チャンドラーはカウチで読書中、ロスがスーツ袋(衣装バッグ)を持って入ってくる。
ロス: Hey! Guess what I got for your wedding! (Holding up his garment bag.) (ねえ! チャンドラーの結婚式のために、僕が何をゲットしたと思う? [衣装バッグを掲げる]
チャンドラー: A freakishly thin date with a hanger for a head? (頭にハンガーがついた(頭がハンガーの)異常にやせたデート相手か?)
ロス: No. Rachel hooked me up with a tux! But not just any tux. Batman's tux! (いいや。レイチェルが僕にタキシートを見立ててくれたんだ! でもただのタキシードじゃないんだぜ。バットマンのタキシードだ!)
チャンドラー: What? (何だって?)
ロス: That's right! Made expressly for Val Kilmer, and worn by him in the hit film… that Batman film he was in. (その通り! 特別にヴァル・キルマーのために作られた、そして彼が着た[着用した]、あのヒット映画で…彼が出てたあのバットマンの映画でね。)
チャンドラー: You can't wear that! I'm wearing the famous tux! James Bond's tux! (ロスはそんなの着ちゃだめだ! 俺が有名なタキシードを着る予定なんだよ! ジェームズ・ボンドのタキシードを!)
ロス: So? (それで?)
チャンドラー: So-If you wear that, you'll make mine less special. (それで、もしお前がそれを着たら、お前のせいで、俺のタキシードの特別さが減ってしまうんだよ。)
ロス: Well, you need something to make this day special? Hello! You-you-you have the most special thing of all! You are marrying the woman you love. (お前はこの日を特別にする何かが必要なのか? もしもし? お前は全ての中で最も特別なものを持ってるじゃないか! お前が愛する女性とお前は結婚するんだぞ。)
(Chandler mimics him.)
チャンドラーはロスのセリフを(ドナルドダックみたいな声でバカにしたように)真似る。
チャンドラー: Please, don't take away my cool thing. Please?! Pretty please?! (お願いだから、どうか俺のかっこいいところを持ってかないでくれよ。頼むよ。一生のお願いだよ!)
ロス: "Pretty please?" Not very uh, 007. (「一生のお願い」だって? あんまり(or 全く)007らしくない。)
チャンドラー: Look, it's my wedding day, okay? If you were getting married I would never do anything to upset you. (なぁ、俺の結婚式なんだぞ。だろ? もしお前が結婚する予定だったら、俺はお前を困らせるようなことは絶対に何もしないぞ。)
ロス: When I got married, you slept with my sister. (僕が(ロンドンで)結婚した時、お前は俺の妹と寝たじゃないか。)
チャンドラー: That was pretty 007. (それって、かなり007(的)だよな。)

スーツの入った袋を持ってコーヒーハウスに入ってきたロスは、Guess what I got for your wedding! と尋ねています。
直訳すると、「僕が君の結婚式のためにゲットしたのは何か、推測してみて・当ててみて」という感じですね。
衣装バッグを掲げているので、「君の結婚式のためにこれをゲットしたんだけど、中身は何だと思う?」みたいなことを嬉しそうに聞いているわけです。

Guess what...? 「何だと思う?」みたいに聞かれたら、面白いことを言わずにはいられないチャンドラーは、ここでもジョークで返しています。
そのチャンドラーのセリフ、A freakishly thin date with a hanger for a head? について。
freakishly thin は「異常に・異常なほど、やせた」、with a hanger for a head は「頭の代わりにハンガーがついた」という感覚ですね。
date はいわゆる「(男女の)デート」という意味もありますが、ここでは、「やせた」という形容詞がついていることからも、「デート相手」という人間を指していることになります。
ですから、チャンドラーは、「頭の代わりにハンガーがついた、異常なほどやせたデート相手をゲットしたのか?」と返したことになります。
スーツが入っている典型的な袋を見て、「俺の結婚式に同伴するデート相手として、頭の部分がハンガーになった、超薄っぺらい人をゲットしたのか?」みたいに茶化したわけです。

ロスは、レイチェルが僕にタキシードを提供してくれた、見立ててくれた、と言って、「ただのタキシードじゃない、バットマンのタキシードなんだぞ」と自慢します。
驚くチャンドラーに、ロスは自分のタキシード自慢を続けています。
expressly は「特別に、わざわざ」なので、Made expressly for Val Kilmer は、「ヴァル・キルマーのために特別に作られた、あつらえた」。
いきなり Made で始まり、その後、and worn by him と続いているのは、This tux was made expressly.... and (was) worn by... ということで、この話の流れで明白な主語を省略している形となります。
worn by him in the hit film を直訳すると、「ヒット映画でヴァル・キルマーによって着られた」みたいになりますね。
そこまで受動態を出し過ぎると日本語では不自然になりますが、やはり英語では、「このスーツ」の説明をしたい場合だと、「特注で作られた」「彼によって着用された」と表現するのが自然なわけです。

the hit flim... と言った後、that Batman film he was in 「彼が出ていたあのバットマンの映画」と説明しているのが面白いです。
「あのヒット映画で着てた服なんだよ!」みたいに自慢しておきながら、その映画のタイトルを知らない、ということがこのセリフでわかるわけですね。
ちなみに、その「ヴァル・キルマーが出ていたバットマンの映画」のタイトルは、1995年の『バットマン フォーエヴァー』(原題:Batman Forever)になります。

ロスがバットマンのタキシードを着る、というのをチャンドラーは必死に止めようとしています。
俺は007のタキシードを着るのに、ロスがバットマンのタキシードを着たら、俺のが less special になっちまうじゃないか!みたいに抗議していますね。
結婚式の主役である新郎として特別でいたいのに、俺のタキシードのスペシャルさを減らさないでくれ、みたいなことになります。

ロスは「お前はすでに特別なものを持ってるじゃないか。愛する女性と結婚するんだから」みたいに、ロスはかっこいいことを言ってかわそうとするのですが、チャンドラーが小馬鹿にしたように、ロスの様子を口真似する様子から、「何きれいごと言って逃げようとしてんだよ」みたいに思っていることがわかりますね。

don't take away my cool thing は、「俺のクールな・かっこいいこと・ところを取り去らないでくれ」ということですね。
日本語で言うと、「俺のいいところ・おいしいところを持ってかないでくれよ」というところでしょう。
Please! 「どうか、お願いだから」という言葉を2回使った後、Pretty please?! とも言っていますね。
英辞郎では、以下のように出ています。
pretty please
〈話〉本当に[一生の]お願い◆子どもや女性が使うことが多い。◆pretty は considerable amount of の意味と考えられる。

英辞郎では、pretty please の他に、pretty please with sugar on it, pretty please with sugar on top などの表現が同じ意味の言葉として挙げられています。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
pretty please : (spoken, humorous) said to emphasize that you really want something when you are asking someone for it
つまり、「(話し言葉、ユーモラス) 誰かに何かを頼んでいる時に、それが本当に欲しいと強調するために使われる」。

「一生のお願い」みたいな必死にお願いするようなセリフは、クールな 007 には似つかわしくないなぁ、みたいにロスは言っています。
very 007 だと「まさに 007 (らしい、っぽい)」となりますね。
そして、その very を not で否定した形の not very は、通常なら、「とても〜というわけではない」→「あまり〜ではない」という感じの部分否定のニュアンスになりますが、実際の用例としては、not very で「全否定」(全然〜でない、全く〜でない)という意味でも使われるようです。

研究社 新英和中辞典では、
very=[否定文で]
1 あまり[そんなに](…ではない)
“Are you busy?”―“No, not very.” 「お忙しいですか」「いや, 別に」
2 [正反対の意味を婉曲に表わして] 全然[ちっとも](…でない)
I'm not feeling very well. 全然気分がすぐれない。


LAAD では、
not very
a) only slightly
例) I'm not very worried about it.
b) used before a quality to mean exactly the opposite of that quality
例) She's not very smart (= she's fairly stupid).

つまり、a) は「わずかに、少しだけ」。例文は「私はそれについてあまり心配していない」。b) は「その性質の正反対を意味するために、性質の前(の位置)で使われる」。例文は「彼女は全然賢くない(=彼女はかなり・きわめて愚かである)」。

今回のロスのセリフについては、「一生のお願いなんて言葉、”あんまり”007らしくないよな」と言いながら、「全然007っぽくないじゃん、007のイメージとは真逆の言葉じゃん」みたいにからかっているニュアンスなんだろうと思います。

チャンドラーは「もしお前が結婚する予定なら、俺はお前を困らせるようなことはしないのに」、つまり、「俺がお前の立場なら、そんな嫌がらせみたいなことはしないぞ」と言います。
それに対してロスは、「僕のロンドンでの結婚式の日に、お前は妹のモニカと寝たじゃないか。あれは十分、僕を upset させたぞ」みたいに返します。
それに対するチャンドラーの返事が面白いですね。
「妹と寝たってことが、かなり007っぽい、007らしい」ということで、モテ男の007は、映画の中でも、いろんな女性と寝たりしていることを持ち出して、「友人の妹と寝る、なんて、いかにも007っぽいじゃないか」と言っているわけですね。


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posted by Rach at 09:07| Comment(3) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月12日

むしろ断熱材が近い フレンズ2-7その12

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フレンズ2-7その10 のコメント欄 で、セリフに関するご質問がありました。
過去の記事では取り上げていなかったセリフで、改めて見直して見ると、実にフレンズっぽい面白いやりとりだなと思ったので、今日はそれを記事として投稿します。


1) more like insulation について
チャンドラーが「パーティーでモテなかった」みたいな話をしていて、フィービーが「少し体重が増えるたびに、あらゆることを疑問視し始めるのよね」みたいに言ったことから、
チャンドラー: Woah, woah, I've put on a little weight? (おいおい、俺がちょっと体重が増えた、って?)
ロスとジョーイはその話には関係ないからね、というように台所に向かう中、
フィービー: No, not weight. Y'know, more like insulation. (いいえ、体重じゃないわ。ほら、もっと insulation みたいなものよ[むしろ insulation が近いわよ]。)
モニカ: Chandler, I'm unemployed and in dire need of a project. Wanna work out? I can remake you. (チャンドラー、私は無職で、何かプロジェクトがものすごく必要なの。トレーニング(ワークアウト)したい? 私があなたを改造できるわよ。)

フィービーのセリフの insulation とは何か?というご質問です。
私も辞書で調べてみましたが、insulation は「隔離、孤立」「絶縁」「断熱」「断熱材、遮音材、防音材」みたいな意味になっています。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
insulation [noun, uncountable] : 1. material used to insulate something, especially a building
つまり、「何か、特に建物を、防音・断熱するために使われる素材」
となっていて、一番最初に出ている語義が、その「防音材・断熱材」となっています。

それを聞いたチャンドラーは「へ?」という顔をしています。
体重のことじゃないのよ、と言って、別の言葉で言い換えようとしたフィービーでしたが、さらに失礼な表現になってしまって、それでチャンドラーが驚いた顔をしたようにも見えます。
その直後のモニカのセリフが「チャンドラーはワークアウトしたい? あなたを改造してあげられるわよ」になっているので、「チャンドラーは太っている、太ってしまった」という流れの中で、話が続いているようです。

more like は「むしろ〜に近い」ですね。
ですから、フィービーは、「weight というよりはむしろ insulation に近い」と言ったことになります。
ここで、weight という単語の語義を改めて見てみると、「重さ、重量、体重」「分銅(ふんどう)、おもし、文鎮」「(重量挙げの)バーベル」など、そこには共通して「重さ」のイメージがあります。
一方の「断熱材」の方はと言うと、熱を遮断するためのフワフワの物体が連想されますよね。
weight のイメージと比べてみると、断熱材にはそういう「重さ」が感じられず、むしろ「軽い」イメージが浮かぶように思います。

ここで、直前のチャンドラーのセリフを見てみると、"I've put on a little weight?" となっています。
put on weight というのは「体重が増える、太る」というお決まりフレーズですが、直訳すると、「体重・重さを身につける」ということですね。
つまり、フィービーのセリフは、「体重・重さを身につけた、っていうよりはむしろ、断熱材を身につけた、が近いかな」と言っているような気がしました。
体重が何キロ・何ポンドになったとかっていう「重さ」の話というよりは、断熱材を身にまとったかのような、その体のふくらみ具合(かさが増えたこと)が問題っていうかね、みたいに言ってみせた、ということかなぁ、と。
この部分、DVDの日本語訳では、
違うわよ ていうか”肥大化”した/デブったとは言わない。ていうか、全身はれた。
と訳されていました。
weight がついて重くなった、ってことじゃなくて、断熱材をまとって膨らんだ、っていう方が正しいかな、みたいに言ったことから、「肥大化」「全身はれた」という訳になっているのでしょうね。

チャンドラーが「俺、体重増えて重くなった?」と聞いたので、相手を傷つけまいとすれば「私は、あなたの体重が増えたようには思わないけど…」と否定することになるでしょう。
フィービーの返事の最初の部分、"No, not weight." だけ聞いていると、「別に太ってないわよ」と言ってあげたように聞こえるのですが、その続きを聞いてみると、「重さというよりは、ふくらみね」と言ってしまっている、否定してあげたのかと思ったら、実はそのものズバリを言ってしまっている、というのが、フレンズっぽい、そしてフィービーっぽいセリフになっていると思いました。
日本語でも、前の人の言った言葉を受けたジョークみたいなのがありますが、今回も直前のセリフの put on を受けた上で、put on したのは「重さ」じゃなくて「断熱材」と表現してみせた面白さということですね。

ちなみに、何かを身にまとうことで、ふくれた感じに見えるものとしては、他にもいろいろあるのでしょうが(着ぐるみ、とか?w)、insulate する、つまり、「断熱・防音・遮断、または、隔離・孤立する」ものという意味の insulation を使うことで、「それを身につけたせいで、外部のものと遮断される、外部から隔離される、孤立する」→「女性にモテない」という意味ももたせているのかなぁ、とも思いました。
あなたは重さを身につけた、というより、「(自分の周囲にあるものを)遮断するような、少し厚みのあるフワフワの(ふくれた)断熱材」を身につけた、って表現する方が当たってるわね、ということかなぁ、と。


2) as much fun as that was などについて
コーヒーハウスのセントラルパークの窓の外で、ロスとその彼女のジュリーがイチャついているところ。
ロスに惹かれているレイチェルがそれを気にするかと思いきや、「私、デートするの」と言うので、ジョーイは驚いています。
ジョーイ: Woah, woah, woah, you have a date? (おいおい、レイチェルはデートするのか?)
レイチェル: Yeah, Monica's settin' me up. (ええ、モニカが私にセッティングしてくれたの。)
ジョーイ: But uh, uh, what about uh, Ross and uh...? (でも、あれはどうなるの? ロスと、ほら…?)
レイチェル: Oh what? My whole insane jealousy thing? Well, y'know, as much fun as that was, I've decided to opt for sanity. (あぁ、何? 私の一連の狂気じみたヤキモチのこと? ほら、<この部分、省略>、私は正気(健全さ)を選ぶことを決めたのよ。)
チャンドラー So you really OK about all this? (それじゃあ、この件すべてについて、レイチェルは本当にオッケーなの?)
レイチェル: Oh yeah, c'mon! I'm movin' on. He can press her up against that window as much as he wants. For all I care, he can throw her through the damn thing. (ええ、そうよ。いいわ! 私は前に進むの。彼は好きなだけ、彼女をあの窓に押し付ければいいわ。私の知ったことではないけれど(ちっとも構わないけど)…<以下略>)

その問題の、as much fun as that was の部分ですが、そこには逆接のニュアンスが入っているようです。
そのような (as) much as の逆接のニュアンスについては、辞書には以下のように出ています。

研究社 新英和中辞典では、
much as=大いに…はするが、…するのはやまやまなのだが
Much as I'd like to go, I cannot. 行きたいのはやまやまですが、行けません。


英辞郎では、
as much as
【2】〜ではあるが◆【同】much as
・As much as I hate to say this, sometimes you have to give in to their expectations and demands. これは言いたくないが、その人たちの期待や要求を受け入れなければいけないこともある。


例文は (as) much as になっているので、as much fun as that was と完全に一致しているわけではありませんが、as much as にそういう逆接のニュアンスがあることを考えると、as much fun as that was も、「それ(狂気じみたジェラシー)は大いに楽しいものだったけれど」のような逆接のニュアンスを持たせることも可能な気がするのです。

DVDの日本語訳は、
(字幕)ジャマするのは楽しいけど もう前向きに生きるわ
(音声)二人の邪魔するのは、楽しい、っちゃあ楽しいわ。でも、もういい加減、前向きに行くことにしたの。

となっていて、どちらもやはり「逆接」のニュアンスで訳されていますよね。

as much as の部分がよくわからないということで、仮にそれを排除してみると、
My whole insane jealousy thing? Well, y'know, ... fun ... that was, I've decided to opt for sanity.
になります。それを訳すと、「私の一連の狂気じみたヤキモチ? あれは楽しかった… 私は(今はもう)正気を選ぶことに決めた」となり、…の部分をスムーズにつなげようと思うと、「狂気じみたヤキモチは楽しかった”けれど”、今は正気を選ぶことに決めたの」とした方が、insane と sanity の対比がうまく生きてきますよね。

He can press her up against that window as much as he wants. For all I care, he can throw her through the damn thing. について。
これは、ロスが恋人のジュリーを、コーヒーハウスの窓に押し付けるようにしてキスしたりしていたのを見たことを受けてのセリフですね。
He can は「彼はできる」というより、「彼が〜したらいいわ」みたいな感覚。
直訳すると、「ロスは、ロスが望むだけ、ジュリーをあの窓に押し付ければいいわ。私の知ったことではないけれど(for all I care)、彼はあのいまいましいもの(窓)を通る[突き抜ける]ように、彼女を throw すればいいわ」。

the damn thing = the window のことで、ロスがジュリーをその窓に押し付けながらイチャついているので、その窓のことを憎々しげに、the damn thing と呼んでいることになるでしょう。
また、throw は「(ボールなどを)投げる」と訳すのが一般的ですが、ここでは「ブンと投げる」感じというよりは、「乱暴に強く押す」という感覚が近いようです。

LAAD では、
throw : 3. PUSH ROUGHLY to make someone or something move roughly and violently in a particular direction or into a particular position
throw a door/window open
例) James threw the door open and ran into the house.

つまり、「乱暴に押す。ある方向にまたはある場所に、誰かや何かが乱暴に動くようにすること」。
例文は、「ジェームズはドアを乱暴に開け、家に駆け込んだ」。

今はイチャつきながら、彼女を窓に押し付けているわけですが、それをもっと強く、窓を割らんばかりに手荒に乱暴に押し付けて・押し込んで、窓を突き破ってしまうくらいにしちゃえばいいのよ、と言っていることになるでしょう。

この部分、DVDの日本語字幕では、
ウインドーに 押しつけすぎて−−ガラスが割れたら 面白いわね
となっていました。
熱烈にイチャついて、もっと窓に彼女を押し付けちゃっても別にいいのよ…と言いながら、もっと思いっきり押して窓ガラスを割って押し出しちゃえばいいのに(そうしてジュリーがケガしても構わない)みたいに言ったところに、レイチェルがまだロスのことを好きで、ジュリーに猛烈に嫉妬しているのが見てとれる、ということになると思います。

he can throw her through the damn thing の部分を、throw her through the window のように表現してしまうと、「彼女があの窓を突き破っちゃえばいい」というダイレクトな表現になってしまって、いくらヤキモチを焼いているにしても、露骨過ぎてシャレにならないかもしれません。
the window を the damn thing 「いまいましいあれ」みたいに表現したことで、やきもちにもまだ可愛げが残ったかな、という気もします。


3) You just sort fo put away feelings or whatever the hell it was you felt for me? について
レイチェルが自分のことを好きだったと知って、動揺しているロス。
ロス: The point is, I... I don't need this right now! Okay? It's, it's too late, I'm with somebody else. I'm happy. This ship has sailed! (大事なことは…僕は今はこんなこと必要ない、ってことだ!いいかい? 遅すぎるんだよ。僕は他の人と付き合ってる。僕は幸せだ。この船はもう出航したんだよ! [と言って自分の胸を指で指し示す])
レイチェル: Yeah, what're you saying, you just sort of put away feelings or whatever the hell it was you felt for me? (そう、あなたはこう言っているわけね、<以下略>)
ロス: Hey, I've been doin' it since the ninth grade, I've gotten pretty damn good at it. (ああ、僕は9年生からずっとそうし続けてたんだ。そうすることはものすごく得意になったんだよ。)

レイチェルのセリフの、whatever... の部分が文法的にわかりにくい、というご質問でしたが、これは、それぞれのフレーズのどこが切れ目になっているか、がポイントになりますね。
この時のレイチェルは非常に早口でまくし立てているのですが、切れ目は、
You just sort of put away feelings / or whatever the hell it was / you felt for me?
になると思われます。
whatever the hell it was の the hell は強意語なので、whatever (the hell) it was ということになり、この whatever it was は「それがどんなものであっても、あったとしても」という譲歩節になります。
feelings or whatever だけなら、「感情・気持ちとか(その他の)何とか」くらいの意味になりますが、ここでは、「feelings と言っていいのか、またはそれが feelings とは呼べない違うものであったとしても」というニュアンスが入っていて、「あなたが私に対して感じた(という)、感情やもしくは他のどんなものであっても、それをただしまい込む(どこかにやってしまう)の?」と言っていることになるでしょう。

セリフ全体を見ると、what're you saying, you just sort of put away feelings... となっていますので、sort of 「〜みたいな」というニュアンスも入れて訳すと、「じゃあ、あなたはこう言ってるの? 気持ちとか…をただしまい込むみたいな、そんな感じのことを(言ってるわけ)?」ということになります。


ご質問に対する私の解釈・見解は以上です。
ここまで読んで下さった方、ありがとうございました。


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posted by Rach at 15:18| Comment(2) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月10日

殺しのライセンス フレンズ7-20その3

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結婚式に着るタキシードを探していたチャンドラーは、セレブが着たタキシードを見ているところ。
レイチェル: (Chandler nods and Rachel grabs another tux) Ooh, this one was Pierce Brosnan! [チャンドラーはうなずき、レイチェルは別のタキシードを掴む] あぁ、これはピアース・ブロスナンだわ!)
チャンドラー: Pierce Brosnan? (ピアース・ブロスナン?)
レイチェル: Uh-huh. (ええ。)
チャンドラー: Are you serious? (まじで?)
レイチェル: Yeah. (そうよ。)
チャンドラー: 007?! This is James Bond's tux?! (007? これはジェームズ・ボンドのタキシードなの?)
レイチェル: Yeah. (ええ。)
チャンドラー: Oh, I have to get married in James Bond's tux! (おぉ、俺はジェームズ・ボンドのタキシードで結婚しなくちゃな!)
レイチェル: It's a pretty cool tux. (すごくかっこいいタキシードよ。)
チャンドラー: Oh, it's not just that. I would be England's most powerful weapon. Jet-setting heartbreaker on Her Majesty's secret service. A man who fears no one, with a license to kill. (Worried.) Would Monica let me wear this? (あぁ、それだけじゃないよ。俺は英国のもっともパワフルな武器になるんだ。女王陛下のシークレットサービス(諜報部)の、飛行機で世界を飛び回り、女心を張り裂けさせる男。何ものをも恐れない、殺しのライセンスを持った男。[心配そうに] 俺がこれを着るのを、モニカは許してくれるかな?)

ピアース・ブロスナンが来たタキシードと聞いて、チャンドラーは興奮気味。
007 は日本でも有名ですから、英語のセリフで聞いていてもわかった方も多いでしょう。
007、ジェームズ・ボンドのタキシードと知って、「俺はこのボンドのタキシードを着て、結婚しなければならない、結婚しなきゃ」みたいに言っています。
「そうよね、すっごくクール(かっこいい)タキシードだもんね」と同意するレイチェルに、チャンドラーは、it's not just that. 「それだけじゃない」と言い、デザインのカッコよさだけじゃなく、他にもいろいろ理由があるんだ、ということを、その後、説明することになります。

I would be England's most powerful weapon. の I would be は、If I wore this, I would be... 「もし俺がこの007のタキシードを着たら、俺は(007として)英国のもっとも強力な武器になるだろう」という仮定のニュアンスが入っていると考えられます。

Jet-setting heartbreaker on Her Majesty's secret service. について。
まず、Her Majesty は「女王陛下」という意味ですね。
このチャンドラーの一連のセリフで出てくるフレーズは、どれも、007 というキャラクターの描写に関係ある言葉ですから、日本人にもイメージしやすくなっていると思います。
on Her Majesty's secret service は、be on ... service のような感覚で、「〜のサービスに就く」、ここでは、「女王陛下のシークレットサービスという仕事に就く」という感じでしょう。
そして、On Her Majesty's Secret Service というのは、ジョージ・レーゼンビーが演じた映画『女王陛下の007』の原題でもあります。

jet-setting は「ジェット機で(世界中を)飛び回っている」という感覚。
研究社 新英和中辞典では、
jet set 【名】[the 〜; 集合的に] ジェット族 《ジェット機などで豪快に遊び回る富裕な有閑階級》

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
the jet set : rich and fashionable people who travel a lot
つまり、「たくさん旅行する、裕福で上流社会の人々」。

heartbreaker は「ハートブレイクさせる人、胸が張り裂けるような思いをさせる人」という感じで、007 の場合ですと、「女心を虜にする色男」みたいな感じで使っていることになるでしょう。

A man who fears no one, with a license to kill. について。
「何ものをも恐れない男で、a license to kill を持っている」ということですが、a license to kill も「殺しのライセンス」として日本語になっていますよね。
日本語では「殺しのライセンス」と訳されていて、それを英訳しようとする場合に、日本人はどうしても、「〜の」の部分に、of などを使いたくなってしまうと思うのですが、この場合は、「〜する許可、免許、ライセンス」ということなので、(a) license to do という形を取ることになります。

少々脱線ですが、漫画及びアニメ「パタリロ!」に出てくる、イギリス情報局秘密情報部(MI6)所属のバンコラン少佐も「殺しのライセンス」を持っていて、アニメ版第23話の「殺しのライセンス」というエピソードでは、実際に殺人許可証を見せるというシーンも出てきました。

映画007の邦題では、「殺しのライセンス」というタイトルのものはないようですが、ティモシー・ダルトンがボンドを演じた『007 消されたライセンス』の原題が、License to Kill になります。
ボンドが辞職する、というストーリーらしいので、直訳の「殺しのライセンス」ではなく、わざと「消されたライセンス」という邦題に変えた、ということなのでしょうね。

そんな風に、ボンドのタキシードを着ることで、俺もボンドみたいにかっこよくなれちゃうぞ!と妄想中のチャンドラーでしたが、ふと我に返ったように、気弱そうな小さな声で、Would Monica let me wear this? というのが楽しいですね。
「もし俺がこれを着たいと言った場合、モニカは俺がこれを着るのを許してくれるだろうか?」という仮定のニュアンスが would に込められていることになります。
「何ものをも恐れない、人を殺すことさえ平然とできる男」みたいに言った直後なのに、婚約者モニカの顔色をついうかがってしまう…チャンドラーらしい微笑ましいオチですね。


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posted by Rach at 16:16| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月08日

テレビをつけて音だけでも聞いといて フレンズ7-20その2

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結婚式に着るタキシードを、レイチェルに見立ててもらっているチャンドラー。
ここにあるのは、セレブが着たタキシードよ、と説明されて、
チャンドラー: You mean these tuxes have been down the red carpet with people yelling, "Who are you wearing?! You look fabulous!" (つまり、これらのタキシードはレッドカーペットを歩いたんだね、「誰(がデザインした服)を着てるの? ステキに見えるよ!」と人が叫ぶ中を。)
レイチェル: Honey, might I suggest watching a little more ESPN and a little less E!? (ハニー、もう少し多く ESPN を見て、E! を見るのをもう少し減らすことをお勧めしてもよろしいかしら?)
チャンドラー: Okay. Who wore those? (Points to the tuxedos.) (わかったよ。それは誰が着てたの? [タキシードを指さす])
レイチェル: Umm, well let's see uh, this one is Tom Brokaw. (あー、えっと、これはトム・ブロコウだわ。)
チャンドラー: Not bad. (悪くないね。)
レイチェル: (reading a tag) This one is uh Paul O'Neill. ([タグを読みながら] これは、ポール・オニールね。)
チャンドラー: Who's that? (それ、誰?)
レイチェル: He plays for the Yankees. Seriously, ESPN! Just once in a while. Have it on in the background. (ヤンキースでプレイしているわ[ヤンキースの選手よ]。冗談抜きで、ESPN を見てね! ほんのたまにでいいから。(画面を見るんじゃなくて)BGMとしてつけときなさいよ。)

セレブのために特注で作ったものの、使用後返品されてきたタキシード、というのが棚にたくさん並んでいるので、レイチェルとチャンドラーはそれをいくつか見ていっています。
these tuxes have been down the red carpet with people yelling の部分について。
down は、walk down the red carpet 「レッドカーペットを歩いていく」の down だけが残った感覚で、人が〜と叫ぶ中を、このタキシードは動いて行った、(着ている人と共に)歩いて行った、みたいなことになるでしょう。
Who are you wearing?! を直訳すると、「君は誰を着ているの?」ということになりますが、それはつまり、「誰がデザインした服を着ているの?」と尋ねているようですね。
アカデミー賞などの授賞式では、俳優さんの服装に注目が集まるのが通例で、色やデザインがカブったとか、あまりにも奇抜すぎるとか、多くの話題をふりまいています。
服装に関しては、男女とも必ず、「デザイナーの誰それがデザインしたドレスまたはタキシード」みたいな説明がつくことから、このタキシードも、レッドカーペットで披露されている時に、観客から「ねぇ、それ、誰のデザイン?」みたいに質問が飛んできた、という様子を、チャンドラーは語って見せているわけですね。

服のデザイナーがどうのこうの…などという、芸能好きの女子か!とツッコミたくなるようなことを言うチャンドラーに、レイチェルは、might I suggest... 以下のセリフを言っています。
まず、Might I suggest ですが、これは、May I suggest...? 「提案・お勧めしてもよろしいですか?」の may をさらに過去形にして婉曲にした丁寧バージョンと言えるでしょう。
「スターウォーズ」の C-3PO が、マスター・ルーク(ルーク様)に、Might I...? のように使うこともあるような丁寧表現なわけですが、もちろん、今回のレイチェルの場合は、日本語で言うと、「そのようにお勧めさせていただいてもよろしかったかしら」のような感じで、わざと慇懃無礼っぽく、皮肉っぽく言ってみせていることになります。

次に、ESPN と E! について。
まず、ESPN とは「スポーツ番組を放送している局」のこと。セリフでは「イーエスピーエヌ」と発音されています。
英辞郎では、
ESPN=イーエスピーエヌ◆アメリカの民放テレビ局。スポーツ関連の番組のみ放映。◆
【略】=Entertainment and Sports Programming Network


LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
ESPN [noun, singular, not with "the"] : A CABLE TELEVISION station that broadcasts sports programs

そして、E! の方は、これまた、E! という放送局の名前です。感嘆符を含めた E! というのが正式名称になります。
公式サイトはこちら。
Entertainment News, Celebrity News, Celebrity Gossip | E! Online
ウィキペディアはこちら。
Wikipedia 日本語版: E!
ウィキペディア日本語版では、
E!(エンターテイメント・テレビジョン)は、アメリカ合衆国のエンターテイメント専門のテレビ局。
と説明されています。
公式サイトのタイトルにあるように、「セレブのゴシップ」なども扱っている、いかにも、な感じの芸能情報局、ということなのでしょう。
ですから、上の a little more ESPN & a little less E! というのは、「芸能ゴシップ番組ばっかり見るのを少し減らして、その分を、(男子らしく)スポーツ番組を見るのに回したらどう?」と言っていることになります。

英辞郎の説明にあるように、ESPN は Entertainment and Sports Programming Network の略なわけですが、どちらの語義でも、「スポーツ番組(のみ)放送」のように説明されていることから、局の名称に入っている、Entertainment の部分は皆無、のような状態になっているらしいことがわかります。
そして、もう一方の E! は、Entertainment にさらに感嘆符がついた名前になっていて、「エンターテインメントをこれでもか!とばかりに放送する」感じが出ている気がします。
仮に、スポーツ専用チャンネルということから、ESPN の名前が S! (Sports!)であったとしたら、「E! (娯楽)を減らして、S! (スポーツ)を見て」というセリフになり、意味としては同じことになりますが、「タイトルに名ばかりの E が入っている」 ESPN という名前(でも実際は、スポーツ専用)であることが余計に、この a little more ESPN & a little less E! というセリフを面白く聞こえさせている気がしました。

トム・ブロコウというのは、アメリカのニュースキャスター。
Wikipedia 日本語版: トム・ブロコウ
ポール・オニール(Paul O'Neill)は、レイチェルが言っているように、ヤンキースの選手のようです。
Wikipedia 日本語版:ポール・オニール (野球)

トム・ブロコウというキャスターは知っていても、ポール・オニールというヤンキースの選手を知らないと言ったチャンドラーに対しての、"Seriously, ESPN!" は、「さっきも言ったけど、ほんと、まじで、スポーツ番組見なきゃだめよ!」みたいなことですね。
有名なヤンキースの選手名も知らないなんて、ちょっとヤバいから、という感じです。
Just once in a while. は「ただちょっと、たまに、ときどき(でいいから)」。

次の Have it on in the background. というのが、英語ぽい表現ですね。こういうフレーズは、日本語からの発想ではなかなか出てこない気がします。
直訳すると、「それ(ESPN)をオンの状態で持つ、バックグラウンド・背景に」という感じになるでしょうか。
バックグラウンドで、というのは、BGM (バックグラウンド・ミュージックで)というイメージですね。
つまり、「テレビ画面を見なくてもいいから、せめてそのスポーツ専用番組をつけて(オンにして)、音だけでも聞くようにした方がいい」という忠告になります。
有名な選手の名前を聞いても誰だかわからないチャンドラーに、せめて名前くらいは覚えときなさいよ、そのために音だけでも聞いときなさいよ、と言っているわけですね。


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posted by Rach at 16:30| Comment(2) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月05日

お礼に俺のゲストとして出席してほしい フレンズ7-20その1

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シーズン7 第20話
The One With Rachel's Big Kiss (レイチェルとウィノナ・ライダーの秘密)
原題は「レイチェルの重大なキスの話」


[Scene: Ralph Lauren, Rachel is showing Chandler the selection of tuxedos.]
(レイチェルの職場である)ラルフ・ローレン。レイチェルはチャンドラーに、タキシードのセレクションを見せているところ。
レイチェル: (motioning to a rack) So now, these are all the tuxedos that we make and if there's anything that you like, we can make you a deal. Anything at all. (Grabs a few) But these are the three that Monica pre-approved. ([ラックを調べながら] それで、私たち(うちの会社)が作るすべてのタキシードがここにある。あなたが好きなものがなにかあれば、あなたと取引することが可能よ。とにかくどれでもいいの。[2、3個掴んで] でも、ここにあるのが、モニカが事前に承認した3つよ。)
チャンドラー: Well, thanks a lot for hookin' me up, Rach. I want you to know that I want you to attend our wedding as my guest. (俺に服を見立ててくれてほんとにありがとう、レイチェル。君に知っておいてほしいんだ、俺は、君に俺のゲストとして式に出席してほしいと思ってることを。)
レイチェル: I'm Monica's maid of honor. Okay? Don't try to blue-pin me. (私はモニカの花嫁付添役よ。いい? 私をブルーピンしようとしないで。)
チャンドラー: (sees another rack) Well, what's the deal with these? These-these look nice. ([別のラックを見て] これらはどうなの? 素敵に見えるよ。)
レイチェル: Oh, they are nice. We-we custom-make tuxedos for celebrities and then when they're done with them they just send ‘em back. (ええ、それらは素敵よね。うちは、セレブにカスタムメイドでタキシードを作るの。それで、彼らがそれを使い終えた時、ただそれを送り返してくるのよ。)

結婚式間近のチャンドラーは、ラルフ・ローレンで働いているレイチェルに、自分が着るタキシードを見立ててもらっているところ。
we make の we は、ラルフ・ローレン全体、会社を指すニュアンスですね。
「わが社、うちの会社が作るタキシードが全部ここにあるから、好きなものがあれば、どれでも貸せるわよ(取引・契約できるわよ)」と言っていることになります。
どれでもいいのよ、と言いながら、2、3着の服を掴んで、「でもこれがモニカが事前承認した3つよ」というのが面白いですね。

pre-approve 「事前に承認する」という単語は、過去記事、フレンズ2-18その22 にも出てきました。
ジョーイ: I got this credit card application and I was pre-approved! (クレジットカードを申請したら、俺は事前承認されたんだ!)
というセリフで、そんな風にクレジットカードがらみの話でも使われる単語ですね。

thanks a lot for hookin' me up について。
hook はいわゆる「フック、ホック、留め金」のことで、hook up は「ひっかける、つるす、ホックで留める」「つなぐ、接続する、結合する」のような意味になります。
そういう「つながる、結合する」という感覚から、人間同士の話だと「友達になる、仲間になる」、それが恋愛面の話になると「人と性的関係を持つ」という意味としても使われます。
「引っかける」という意味があることから、hooker だと「売春婦」という意味にもなりますね。

では、今回のセリフでの hook me up のニュアンスは何か?についてですが、恋愛系のことを言っているのではなく、「俺と、俺が着ることになるタキシードを結びつけてくれてありがとう」みたいなことを言いたいのかな?と私は思いました。
英辞郎には、
hook someone up with=〈俗〉(人)に〜を与える
のように出ていますが、そんな風に、「人に物を結びつける」→「人に物を与える」ということになるのだろうと。
俺に似合う服を探してくれていることに感謝、という意味で、上では「タキシードを見立ててくれてありがとう」と訳してみたということです。
唐突な感じのお礼の言葉ですが、感謝の気持ちで素直にお礼を言っただけ…でないところが、チャンドラーらしいですね。
ありがとう、と言った後で、「君に俺のゲストとして出席してほしいと思ってることを知っていてほしい」と言っています。
服選びを手伝ってくれたお礼に、是非俺のゲストとして式に出席して、みたいなことですね。

レイチェルはチャンドラーの意図を察し、「私はモニカの付添役よ。私を blue-pin しようとしないで」と言います。
blue-pin というのは、オープニング直後のシーンで、結婚式の座席表(the seating chart)を相談していた二人のやりとりと関係があります。
その表には、出席者の目印に、赤と青のピンが刺してあり、
モニカ: (To Chandler) Okay, the red ones are my guests, and the blue ones are yours. ([チャンドラーに] いいわ、赤いピンが私のゲストで、青いピンがあなたのよ。)
チャンドラー: This is so sad. I mean, I only have like 10 pins. (これってすっごく悲しい。だって、俺はほら、10個くらいしかピンがないんだぞ。)

「私を”ブルーピン”しようとしないで」というのは、「私をチャンドラーのゲストとして、青いピン扱い・青ピン化(笑)しないで」ということで、本来は名詞である、blue pin という言葉を、blue-pin と動詞化して使っているのがポイントとなります。
ありがとう、とか言いながら、どさくさに紛れて、あなたのゲスト側に入れようとしないでちょうだいね、私はモニカの付添人なんだから、とまさに「釘を刺している」感じになるでしょう。

what's the deal with these? は「こっちにあるこれらのタキシードは、どうしたの?どうなってるの?」という感覚。
こっちにもあるのに、こっちはだめなわけ?みたいなことですね。
素敵に見えるのに、何が問題なんだろう、どうして候補じゃないんだろう、みたいなことです。

レイチェルはその別の棚にあるタキシードのことを説明しています。
we custom-make tuxedos for celebrities は「うち(わが社)は、セレブのために、タキシードを注文に応じて作る、オーダーメイド・カスタムメイドで作る、特注であつらえて作る」という感覚。
custom-made clothes 「カスタムメイドの服」のように、カスタムメイドという言葉はほぼ日本語になってしまっていますが、「作られた」という意味の過去分詞形(受動態)の made を、本来の「作る」という能動形で使っているのが、custom-make になるわけです。

be done with は「〜を済ます、終える」という感覚なので、そのタキシードを使い終えた後、自分の服として保管しておくとかいうことをせずに、ただ送り返してきちゃうのよ、と言っていることになります。
わざわざ、オーダーメイドで作ったのに、1回、もしくは数回着た後で、返品してくる、だからこうしてここにある、と説明しているわけですね。


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posted by Rach at 13:17| Comment(5) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月03日

これを悪化させるような言葉なんてない フレンズ7-19その6

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ロスは自分の部屋で、いとこのキャシーと映画を観ています。デニス・リチャーズ演じるセクシーなキャシーを意識しまくりのロス。
ロス: (in his head) She's your cousin. She's your cousin! If she knew what was going on in your head, she'd think you were sick! (She grabs some popcorn.) Or would she? Let's back up a second. She was the one who suggested opening a bottle of wine. She was the one who turned down the lights. She was the one that wanted to rent Logan's Run, the sexiest movie ever. (She grabs the blanket from behind him and looks at him.) Oh, I know that look. Forget it. I want it. She wants it. I'm going in. ([頭の中で] 彼女は僕のいとこだ。彼女は僕のいとこなんだ! もしお前の頭の中で何が起こっているかを彼女が知ったら、彼女はお前を病気だと思うぞ! [キャシーはポップコーンを掴む] いや、彼女はそう思うか? 少し戻ってみよう。ワインのボトルを開けるのを勧めたのは彼女だ。明かりを落としたのは彼女だ。「ローガンズ・ラン」を借りたいと言ったのは彼女だ。これまでで最高にセクシーな映画を、だぞ。[キャシーはロスの後ろからブランケットを掴み、彼を見る] あぁ、あの表情、僕にはわかる。忘れろ。僕は求めてる。彼女は求めてる。行くぞ。)
(They exchange looks, smile, and shrug their shoulders before Ross suddenly lunges forward in an attempt to kiss her, but she expertly backs away.)
二人は、目つき、微笑みを交わし、肩をすくめる、その後に、ロスは突然、彼女にキスをしようと突進するが、彼女は巧妙に後ろに下がる。
キャシー: Hey! What the hell are you doing?! (They sit back up.) (ちょっと! 一体あなた何やってるのよ?! [二人は椅子に深く座る])
ロス: (in his head) Say something clever! (Pause.) Okay, doesn't have to be clever, it just has to be words. Say some words. (Pause) Any words will do. (Pause) Oh, my God! This is the longest that anyone has not talked ever! (Pause) There is nothing you can say to make this worse!! So just say something!! (Pause.) (To her) I-I, I uh haven't had sex in a very long time. (She leaves.) (In his head) Yeah, you really shouldn't have said anything. ([頭の中で] 何か気の利いたことを言え! [間があって] よし、気の利いたことでなくてもいい、ただ言葉であればいい。何か言葉を言え。[間] どんな言葉でもいい。[間] なんてこった! これは、これまで人が話さなかった最長だ! [間] これを悪化させるように言えることなんてない[これを悪化させるような言葉なんてない]! だからただ何か話せよ! [間] [キャシーに] 僕は、すっごく長い間、エッチしてないんだ。[キャシーは去る] [頭の中で] そうだよ、ほんとに何も言うべきじゃなかったのに。)

セクシーないとこのキャシーを自分の家に泊めることになったロスは、映画を観ながら、頭の中で独り言を言っています。
「キャシーは僕のいとこなんだ」と自分に言い聞かせて、If she knew what was going on in your head, she'd think you were sick! と言っています。
これは、典型的な仮定法過去ですね。
you が使われているのは、ロスが自分の頭の中で自分自身に呼び掛けているニュアンスで、what was going on in your head は、「お前の頭の中で進行中のこと」。
人の頭の中で起こっている出来事を他人が知ることはできませんが、もしそれを知ったら、という「現実では不可能な仮定」なので、仮定法過去の knew が使われているわけです。
もし、お前(ロス自身のこと)の頭の中で進行中の出来事を知ったら、キャシーはお前を病気だと思うだろう、というのが、そのセリフの意味になります。
つまり、「あなた、ビョーキ?」と言われてしまいそうなこと、この場合は頭の中でキャシーとエッチなことをしているのを連想していること、がロスの独り言のセリフからわかるのですね。
Or would she? というのは、前の文、she'd think you were sick! を受けてのもので、「彼女はお前を病気だと思うぞ! いや、ほんとにそう思うか?」と自問自答していることになります。
病気だと思われそう…と自分で思ってしまったけど、そう思われるとは限らない、別の可能性もあるんじゃないか?みたいなことですね。

Let's back up a second. は「1秒戻ってみよう」という感じで、ちょっと戻って、振り返って、改めて考えてみようじゃないか、というところ。
その後、She was the one who... という文章が3回続いていますね。
「ワインのボトルを開けようと勧めたのも、明かりを落としたのも、「ローガンズ・ラン」を借りたいと言ったのも彼女だ」というニュアンスになります。
彼女が A した、B した、C した、と表現するのではなく、「彼女が、A をした人、B をした人、C をした人(その人)じゃないか」みたいな強調のニュアンス。
今、ムーディな雰囲気になっているけど、その状況にしたのは、僕じゃなくて、彼女自身じゃないか、僕はエッチな想像を頭の中でしてるけど、そういう雰囲気に持ってきたのは彼女なんだぞ、というところです。

そのキャシーが見たいと言った映画は、1976年のアメリカ映画「Logan's Run」(邦題:2300年未来への旅)。
私はこの作品を見たことないのですが、以下のアマゾンのレビューを見ていると、ヒロイン役の女優ジェニー・アガターの美貌、セクシーさがかなり魅力的なようです(笑)。
Amazon.co.jp: 2300年未来への旅 [DVD]

SF作品なんだけど、女優さんのセクシーさに目が入ってしまう、という意味で、Logan's Run, the sexiest movie ever とロスは言ったわけですね。
そういう感じの映画だと知っていると、余計に笑えるセリフ、ということになるのでしょう。

ブランケットを取ったキャシーが自分を見るので、ロスは、I know that look. と言っています。
あの顔つき、目つきを僕は知ってるぞ、みたいなことで、ロスはその表情、目つきを見て、彼女も自分と同じ気持ちだ、と感じたようです。
Forget it. は、今まで自分があれこれ悩んでいたことを忘れろ、という感じ。
I want it. She wants it. は、僕はそれを欲してる。彼女もそれを欲してる、というところで、it というのは、ロスが頭に描いているエッチなことを指していることになります。
I'm going in. は「行くぞ」というところでしょう。

二人は顔を見合わせ、肩をすくめたりするのですが、その後、ロスは急に、キャシーにキスしようと突進します。
ト書きの、lunge というのは、「〜を突く」「〜に向かって突進する」。
過去記事、フレンズ3-2その28 では、ジョーイがチャンドラーの服を着れるだけ着込んで、
ジョーイ: Yeah. Whew, it's hot with all of this stuff on. I ah, I better not do any, I don't know, lunges. (starts doing lunges) (あぁ。ふぅ。こんなの全部着てたら暑いな。こんなことしない方がいいんだろうな、ほら、ランジ[突き出し運動]とか。)
というセリフを言いながら、足を突き出す運動をしていましたが、その「ランジ(突き出し運動)」という単語が、lunge でした。

彼女も僕と同じようにしたいと思ってるんだ、と思い、キスをしようとしたロスですが、キャシーに巧妙に(expertly)避けられた上、「一体何やってるの?」みたいに怒られてしまいます。
その後の、ロスの困った独り言が、実にロスっぽくて面白いですね。
clever は「利口な、賢い」ということで、今回だと「冴えた、気の利いた」ことを何か言え、と自分自身に言っている感覚。
何か気の利いたことを…と思っても思いつかないので、「気の利いたことである必要はない。言葉であればいい」みたいに思い直して、「何か言葉を言え」と自分を促します。
Any words will do. は、「どんな言葉でもいい、足りる、役に立つ、間に合う」。

This is the longest that anyone has not talked ever! は「これは、誰かがこれまで話さなかった、最長だ」という感覚。
今、僕は言葉が出て来なくて長い間沈黙してるけど、こんな沈黙は人類最長だ、みたいに言っていることになるでしょう。

There is nothing you can say to make this worse!! を直訳すると、「これ(この状況)をより悪くする(悪化する)ために言えることはない」みたいになるでしょうか。
つまり、今の状況は最悪で、何を言っても、この状況が悪化することないんだから、内容なんか気にせずとにかく沈黙を破って何か言えよ、と自分自身に言い聞かせているわけですね。

そしてやっとのことで出た言葉が、I haven't had sex in a very long time. つまり、「僕はすっごく長い間、エッチしてないんだ」。
キャシーはあきれた顔をして、部屋を立ち去ることになります。

you really shouldn't have said anything. は、「お前は本当に、何も言うべきじゃなかったのに・何も言わないべきだったのに(余計なことを言ってしまって)」という感じですね。
相手にその気がないのに、勝手に誤解して迫ってしまい、相手にあきれられた…そんなひどい状況は、何を言っても悪化しないんだからとにかく何か一言を…と思って口から出た言葉が、よりにもよって、「超長い間、エッチしてなくて」。
それでは「長らくエッチしてないから、誰でもいいからエッチしたくて」みたいに聞こえてしまうわけで、悪化できないと思っていたこの状況をさらに悪化してしまったことになります。

shouldn't have said は「言うべきじゃなかった(のに言ってしまった)」というニュアンス。
「とにかく何か言え」と自分を促してみたものの、何も言わない方がいいことだってある、今の言葉なら何も言わない方がましだった…という反省の言葉が、you really shouldn't have said anything. 「何も言うべきじゃなかったのに、余計なことを言ってしまった」になるわけですね。


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posted by Rach at 13:47| Comment(2) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年07月01日

ウエハース並みの薄氷 フレンズ7-19その5

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ロスとモニカのいとこである、キャシー(演じるは、ボンドガールのデニス・リチャーズ)を、いやらしい目で見ていたと、モニカに非難されたチャンドラーは、必死に弁解しているところ。
チャンドラー: I was not staring at her. Okay? I was just listening intently. It's called being a good conversationalist. Watch. (Stares at Monica's eyes.) Say something. (俺は彼女を見つめたりしてないよ。いいか? 俺はただ、熱心に聞いてただけだ。会話上手な人だってことだよ。見てて。[モニカの目を見つめる] 何か言ってよ。)
モニカ: You were staring about eight inches south of there. (あなたは(キャシーの時は)、今のより約8インチ南[下]くらいを見てたわよ。)
ロス: Fine, she can stay at my place. By the way, what-what does Cassie even look like now? (いいよ、キャシーは僕のところに泊まればいい。ところで、今のキャシーの見かけはどんな感じなの?)
モニカ: She looks exactly like Aunt Marilyn. (まさに、マリリンおばさんそっくりよ。)
チャンドラー: Umm, so this Aunt Marilyn, is-is-is-is she coming to the wedding? (うーん、それじゃあ、このマリリンおばさんって人、彼女は結婚式に来る予定なの?)
モニカ: Wafer-thin ice. (極薄の氷よ[あなたは今、ものすごく危険な状態よ]。)

「俺は、キャシーをじっと見てた、凝視してたんじゃない、ただ熱心に話を聞いてただけだ」とチャンドラーは言っています。
It's called being a good conversationalist. の conversationalist は、conversation 「会話」の関連語で、「話し好きな人、話し上手な人、座談家」という意味。
今回のセリフのように、a good conversationalist の形で使われることが多いです。
It's called は「〜と呼ばれている」という感覚ですね。
人の話を熱心に聞く、それが、会話上手な人であると言われていることだろ?みたいなニュアンスでしょう。

俺はただこんな風にしていただけだ、というように、モニカに、Watch. 「見てて」と言って、モニカの目を見つめるのですが、モニカが反応しないので、何か言ってよ、とチャンドラーは言います。

モニカの、You were staring about eight inches south of there. について。
You were staring のように「過去進行形」になっているのは、「今、あなたが私を見ているのとは違って、あなたがキャシーと話していたというあの過去の時点では、あなたは(こんな風に)見つめていた」と言っていることになります。
about eight inches south of there は「そこの約8インチ南」という感覚。
この「南」というのは「下(方向)」のことですね。
上が北の地図だと、南は下に当たることから、下のことを south と表現することが英語ではよくあります。
過去記事、フレンズ7-4その3 でも、「南」=「下」を意味する以下のやりとりがありました。
モニカ: Oh, my God. He threw up? (なんてこと。ロスは吐いたの?)
チャンドラー: No, he visited a town a little south of throw up. (いや、ロスは「吐く」の少し南の町を訪れたんだよ。)
このセリフも、「口からじゃなくて、下から出ちゃった」「吐く代わりに、大の方をおもらししちゃった」と言っているわけですね。

今回のモニカのセリフは、モニカの目をじっと見ているチャンドラーに対して、「キャシーの時は、目よりも8インチ下を見てたけど」と表現することで、「キャシーの胸に視線が釘付けになってたくせに」と、a good conversationalist だなんて聞いてあきれるわ、みたいに言ってみせたことになります。

ロスは、「キャシーは僕の家に泊まればいいよ」と快諾した後、what does Cassie even look like now? と尋ねています。
Cassie looks like ○○ now. 「キャシーは今、○○のように見える、○○のような見かけである、(見た目が)○○に似ている」の○○を what で尋ねた形の疑問文ですね。
ずっと昔に会ったきり、最近は会っていないので、「今の彼女の見た目はどんな感じなのかな?」と尋ねているわけです。
look exactly like は「〜と全く同じに見える」。exactly 「正確に、ぴったり」が使われているので、ただ似ているだけではなく、「非常にそっくり、瓜二つ」的なほどよく似ている感じを表します。
キャシーはいとこということなので、そのマリリンおばさんはキャシーのお母さんなのでしょう。
そのおばさんがキャシーに瓜二つと聞いて、チャンドラーは「そのおばさんも結婚式に来るのかな?」と言っています。

キャシーをいやらしい目で見たことを非難されたのに、さらに「キャシーにそっくりっていうそのおばさんも式に来るの?」とおばさんにまで興味津々のチャンドラーに、モニカはカチンと来たようで、親指と人差し指で、狭い幅を示しながら、Wafer-thin ice. と言います。
wafer は日本語で「ウエハース」と呼ばれている、薄い焼き菓子のこと。
カタカナではそんな風に「ウエハース」と書きますが、英語の発音は「ウェイファー」です。
ですから、wafer-thin は「ウエハースのように薄い」ということで「非常に薄い」という意味になります。
また、thin ice は文字通り、「薄い氷、薄氷(はくひょう)」ですね。
thin ice という言葉は、be skating on thin ice の形でよく使われます。
「薄い氷の上をスケートする」ということから、「薄氷を踏む、危険な状態にある」という意味になるのですね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
be (skating) on thin ice : to be in a situation in which you do something risky that is likely to upset someone or cause trouble
つまり、「誰かを怒らせたり、トラブルを起こしたりしそうな危険なことをする状況にあること」。

まさに日本語の「薄氷を踏む」と同じニュアンスですよね。
広辞苑では以下のように出ています。
薄氷を履(ふ)む[詩経]=極めて危険な場合にのぞむことのたとえ。「薄氷を履む思い」。
(ちなみに、三省堂の新明解国語辞典では、「薄氷を踏む」のように「踏む」という漢字が使われていて、私もそちらが標準だと思っていたのですが、広辞苑では「履む」の漢字が使われていて、おや?と思いました。また、出典は四書五経の1つである詩経だったんですね。)

ということで、thin ice は be (skating) on thin ice の形でよく使われ、「危険な状態である」ことを示す言葉になります。
今回はその thin が「ウエハース並みに薄い、超薄、極薄」のような wafer-thin と表現されていますので、モニカが指の幅で示したような非常に薄い幅、「そんな超薄い氷の上にあなたは今いる状態ね」という意味で、しぐさをまじえて、wafer-thin ice と言ったわけです。
キャシーに色目を使うだけではなく、似てるおばさんにも興味を示すって、婚約者である私をそんなに怒らせたいの? あなたはいつ落っこちてもおかしくない、極薄の氷の上にいるんだからね!と言ってみせたということですね。


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posted by Rach at 13:30| Comment(6) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月26日

ベイウォッチとバリー・ホワイト フレンズ7-19その4

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ロスとモニカのいとこにあたるキャシーという女性が、モニカとチャンドラーの家に数日泊まることになります。
キャシーを演じるのは、今回のゲスト、デニス・リチャーズ。
ピアース・ブロスナン主演の『007 ワールド・イズ・ノット・イナフ』(The World Is Not Enough)では、ソフィー・マルソーと共にボンドガールを演じました。
それで、今回のエピソードの邦題が、”いとこはボンド・ガール”になっているわけですね。
キャシー: I thought I heard voices. You must be Chandler. (声が聞こえたと思った。あなたがチャンドラーね[チャンドラーに違いないわね]。)
チャンドラー: (transfixed) Hi! Nice to meet you! ([立ちすくんで] はーい。こんにちは!)
キャシー: Nice to meet you too. (こんにちわ。)
モニカ: So, are you ready to go? (それじゃあ、行く準備はいい?)
キャシー: Yeah. (ええ。)
(She lets her hair down and whips her hair around in Baywatch-esque slow motion with a Barry White song in the background. Chandler needless to say can't help but stare along with the rest of the male and lesbian population of North America.)
キャシーは(アップにしていたピンを外して)髪の毛を下ろし、髪をさっと動かしてふりほどく。「ベイウォッチ」風のスローモーションで、バックにバリー・ホワイトの歌が流れている。言うまでもなくチャンドラーは、彼以外の北米の男性及びレズビアンの人々と共に、(彼女を)凝視しないではいられない。
モニカ: (catching him) Chandler! ([彼に気付いて] チャンドラー!)
チャンドラー: I'll be right with you. (すぐに行くよ。)
[Scene: Central Perk, Ross is there as Chandler and Monica enters.]
セントラルパーク。ロスがいて、チャンドラーとモニカが入ってくる。
モニカ: (To Ross) Cassie needs to stay at your place. ([ロスに] キャシーはあなたのところに泊まらないといけないの。)
ロス: What-why? (何、どうして?)
モニカ: Because "Pervie Perverson" over here can't stop staring at her. (なぜなら、ここにいる「パーヴィー・パーヴァーソン」が、彼女を見つめるのをやめることができないからよ。)
ロス: What?! Chandler, she's our cousin! (何だって? チャンドラー、彼女は僕らのいとこだぞ!)

初めに、ボンドガール経験者である、デニス・リチャーズ(Denise Richards)について簡単に説明しましたが、詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 日本語版: デニス・リチャーズ

ボンドガールとしての 007 への出演以外では、チャーリー・シーンとの結婚・離婚問題でも、いろいろと話題になりました。
チャーリー・シーンは、フレンズ2-23 に、フィービーの恋人ライアン役でゲスト出演していましたね。

今回取り上げた最初の部分、会話はありきたりなものですが、チャンドラーが、セクシーなキャシーに見とれてしまうシーンのネットスクリプトのト書きが面白いですね。
後半部分の説明は、北米の男性、そして、女性を愛するレズビアンの人たちも見とれずにはいられない、という感じで、キャシーのセクシーさにみんな目が釘付けになる様子が語られていますが、ポイントは前半の in Baywatch-esque slow motion with a Barry White song in the background の部分。

Baywatch-esque の -esque は「〜風の、〜的な、〜のような」。
picturesque (ピクチャレスク)は「絵のような」、arabesque (アラベスク)は「アラビア風の」という意味になります。
ですから、in Baywatch-esque slow motion は、ドラマ「ベイウォッチ」風のスローモーションで、ということ。
「ベイウォッチ」は、ジョーイとチャンドラーが大好きなドラマで、これまでに何度もフレンズ内で言及されてきました。
その番組の一番の見どころは、水難救助隊の女性隊員ヤスミン・ブリースらが、ビキニ姿で砂浜を走るシーン…それがいつもスローモーションになっていて、それがベイウォッチのお約束ともなっているわけです。
ボンドガールになったこともあるようなデニス・リチャーズの魅力を画面で表現するために、「ベイウォッチお約束のスローモーション」にすることで、そのセクシーさを存分に見せているわけです。
ちなみに、「フレンズ」と共に英語学習者の間で人気が高いドラマ「アリー my Love」(Ally McBeal)でも、「ベイウォッチ風のスローモーション」が使われたことがあります。
それについては、過去記事、フレンズ2-17その7 で説明しています。

さらに、ト書きには、with a Barry White song in the background とも書いてあります。
つまり、「バックに(BGMとして)バリー・ホワイトの歌を伴って」という感じですね。
バリー・ホワイト(Barry White)は、「愛の伝道師」とも呼ばれる歌手で、その名の通り、この場面では、その低音ボイスが、画面にセクシーさを加味しています。
今回のフレンズで使われているのは、「つのりゆく愛」(原題:I'm Gonna Love You Just A Little More Baby)という曲です。

ところで、バリー・ホワイトと言えば、先ほども言及した「アリー my Love」に登場したことでご存じの方も多いのではないでしょうか?
アリーの同僚のジョン・ケイジ(演じるのはピーター・マクニコル)は、自分をバリー・ホワイトだと思い込むことで、自分を奮い立たせる、という癖があり、バリーをイメージするためのテーマソングとして、「マイ・エヴリシング」(原題:You're The First, The Last, My Everything)が、アリーの劇中で何度もかかっていました。
ジョン・ケイジの英語版ウィキペディアにも、バリー・ホワイトに関する記述があります。
Wikipedia 英語版: John Cage (character) / John's eccentricities / Barry White
以下の説明がわかりやすいですね。
Barry White is John's idol and he cannot perform properly in court or in the bedroom if he cannot draw inspiration from the persona of White.
つまり、「バリー・ホワイトはジョン・ケイジのアイドル(偶像)で、バリー・ホワイトのペルソナ(仮面・人格)からインスピレーションを受けることができない場合には、裁判所や寝室で適切に活動することができない」。

アリー2-18 の「愛しくて虚しくて」(原題:Those Lips, That Hand)では、バリー・ホワイトご本人が登場して歌うシーンも出てきます。
また、アリー4-19 のタイトルは「バリーにおまかせ」(原題:In Search Of Barry White)というもので、ジョンが自信の源であるバリー・ホワイトの幻影を呼び出そうと頑張る話になっています。
ちなみに、さきほど、「アリーでも、ベイウォッチ風のスローモーションが使われたことがある」と書きましたが、それが使われた回がまさにこの、アリー4-19 「バリーにおまかせ」なのですね。

「フレンズ」と「アリー my Love」は、どちらも英語学習者に人気のある作品ですが(私はどちらも全シーズン見ました)、どちらの作品にも「ベイウォッチ風のスローモーション」「バリー・ホワイト」が使われたことになります。
フレンズ7-19 とアリー4-19 の共通点は?と聞かれたら、"Baywatch-esque slow motion & Barry White" が答えになるわけですね。

スローモーションとバリー・ホワイト(の曲)が、どちらも「セクシーさ」をイメージさせる材料となっているわけですが、そういうサブカル的なネタも、アメリカの複数の作品を見ることで、「あれに出てたのがここにも出てる!」という発見をすることができるのです。
もちろん、そんなことを覚えても、英語の資格試験には絶対に出ませんが(笑)、「そういうことがわかると、英語のドラマがもっと面白くなる」のは間違いないし、そういう気持ちが英語学習を続けて行く原動力になると私は思っています。

フレンズのセリフに戻ります。
モニカは兄のロスに、「キャシーは(うちじゃなくて)ロスの家に泊まらなくちゃいけないの」みたいに言っています。
理由を問うロスに、モニカは、ここにいる Pervie Perverson が、キャシーを見つめることを止めることができないの、と説明します。
Pervie Perverson は、モニカが皮肉を込めてチャンドラーにつけたあだ名ですね。

pervert は「性的倒錯者、変質者」のことで、perv と略されることもあります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
pervert : someone whose sexual behavior is considered unnatural and unacceptable
つまり、「その人の性行動が不自然(異常)で受け入れがたい、そういう人のこと」。

その perv を名前に入れて、Pervie Perverson という名前を創作したわけですね。
これと似たようなあだ名の、Smokey Smokerson というのが、過去記事、フレンズ5-18その3 に出てきたことがありました。
その時は、「タバコばかり吸っている女性」を「スモーキー・スモーカーソン」と呼んだのですね。
今回の「パーヴィー・パーヴァーソン」も音的に同じ感覚で、婚約者のいとこをいやらしい目つきで見ていたチャンドラーのことを、「エロ田エロ男くん」みたいなニックネームで呼んだ感覚になります。
Pervie Perverson と聞いて、Smokey Smokerson という名前を思い出した方もおられるかと思いますが、そういうネーミングの法則みたいなものに気づけると、いい感じ!ですね。


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posted by Rach at 18:08| Comment(4) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月24日

自腹なら両方なし フレンズ7-19その3

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レイチェルとフィービーが二人で話しているのを見て、「私のためのブライダル・シャワー(結婚する女性のために開かれるパーティー)を計画してくれてるのね!」と勘違いしたモニカ。
ブライダル・シャワーの予定を考えていなかった二人は、今、フィービーの部屋で慌てて計画を立てているところ。結婚前のモニカが多忙なため、2日後の金曜日しかできる日がないと分かった後で…。
レイチェル: Okay. Okay. (They sit down.) I think we can do this if we just get organized. All right? We have two days to plan this party. We just need to make fast decisions! Okay? All right, where are we gonna have it? (わかった、わかった。[二人は座る] 整理したらこのブライダル・シャワーを私たちでできると思うの。でしょ? このパーティーを計画するのに私たちには2日ある。ただ素早い決断をする必要があるわ! いい? よし、どこでそのシャワーをする?)
フィービー: Uh, here. What time? (あぁ、ここで。何時に?)
レイチェル: 4 o'clock. Food? (4時に。食べ物は?)
フィービー: Finger sandwiches and tea. (フィンガー・サンドイッチ[一口サイズのサンドイッチ]と紅茶。)
レイチェル: Ooh great! Very Monica. (あぁ、素敵ね! まさにモニカね。)
フィービー: And chili! (それに、チリ!)
レイチェル: Ah you went one too far. Uh, flowers or balloons? (あぁ、それは行きすぎ[やりすぎ]ね。花と風船は?)
フィービー: Both! (両方とも!)
レイチェル: We're paying for this y'know. (これは私たちがお金を払うのよ。)
フィービー: Neither. (両方とも、なし!)

「○○シャワー」という言葉は、これまで何度もフレンズに登場しましたが、ここで改めて説明すると、bridal shower は「花嫁になる人へ贈り物をするパーティー」のことです。
baby shower なら「出産前の母親にベビー用品を贈るパーティー」になります。

LAAD では、
bridal shower also shower : a party for a woman who is going to be married, given by her friends and family
つまり、「結婚する予定の女性に対して、友達や家族によって催されるパーティー」。

get organized は「準備する、整理する」。
この場合は、何をすべきか頭の中を整理すれば、という感覚でしょう。
このパーティーを計画するのに2日しかないから、make fast decisions する必要がある、と言っています。
いろんなことを素早く決めちゃいましょ、ということですね。
その後、make fast decisions と言った通り、レイチェルは「どこでこのシャワーをする?」と素早く質問しています。
スピーディーに質問されると、答える方も反射的に答えられるようになるもので、フィービーも瞬時に「(場所は)ここ」、つまり、フィービーの部屋だと答えます。
時間もすぐに4時と決まり、食べ物は?と質問されたフィービーは、Finger sandwiches and tea 、つまり、「指でつまめる一口サイズのサンドイッチと紅茶」と答えます。
Very Monica. は「まさにモニカ、まさしくモニカ」という感じで、「そのメニューなら、いかにもモニカって感じで、イメージぴったり、ばっちりよ」と褒めていることになります。

気をよくしたフィービーは、「それからチリ」と言うのですが、唐辛子系香辛料料理のチリは、ちょっとイメージと違うんじゃない?と言うように、レイチェルは、you went one too far. と言っています。
go too far は「度を超す、行き過ぎる、やり過ぎる」という感覚。
直訳すると、「あまりにも遠くに行き過ぎる」ということですね。
チリまでいっちゃうのは、ちょっと調子に乗ってのやり過ぎじゃない? そこまでいったら、ちょっと違っちゃうんじゃない?みたいに指摘していることになります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
go too far : to go beyond the limits of what is reasonable or acceptable
例) This time you've gone too far!

つまり、「道理にかなう、または受け入れられることの限界を越えて行くこと」、例文は「今回は、君はやり過ぎた!」

レイチェルは、パーティーの装飾として、花や風船はどうする?と聞いています。
フィービーは、「花も風船も両方使う!」という意味で、Both! と言うのですが、レイチェルが「この花とか風船とかは、私たちがお金を払うのよ、自腹を切ることになるのよ」ということに気付かせると、あっさり、Neither! と意見を翻すのが面白いですね。
上に書いた日本語訳だと、「両方(とも)なし」みたいになりますが、英語の場合は、「両方(とも)あり」が both で、「両方(とも)なし」が neither という、それぞれ1単語で表すことができます。
そのおかげで、この Both. Neither. という一言の返事が、余計に面白く聞こえるわけですね。
全肯定しておいて、自腹だと聞くと、途端に全否定に走る(笑)、という面白さを、both & neither という単語のペアから感じていただければと思います。


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posted by Rach at 15:23| Comment(8) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月20日

アメリカ女性全員とそういう契約をしてる フレンズ7-19その2

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フィービー: Hey, the wedding is so close! Are you getting nervous? (ねぇ、結婚式はもうすぐね! ナーバスになってきてる?)
モニカ: Yeah. But a part of me also can't wait ‘til it's over. Chandler and I have this pact not to have sex again until the wedding. (そうね。でも、私の一部は、結婚式が終わるまで待ちきれないでもいるの。チャンドラーと私は契約したのよ、結婚式までエッチは(二度と)しない、って。)
ロス: A "no sex" pact, huh? I actually have one of those going on with every woman in America. (”エッチなし”の契約かい? 実際、僕もそういう契約の1つを実行中なんだ、アメリカの全ての女性との間でね。)
モニカ: Hey Phoebe, will you give me a hand? (ねぇ、フィービー、手伝ってくれる?)
フィービー: Sure. (もちろん。)
モニカ: I gotta make up the guest bedroom. (To Ross) Hey, Cousin Cassie is coming to stay with us for a few days. (ゲストルームを準備しないといけないの。[ロスに] ねぇ、いとこのキャシーが、2、3日、うちに泊まりにくる予定なのよ。)
ロス: Cassie? (キャシーだって?)
モニカ: Uh-hmm. (ええ。)
ロス: Wow, I haven't seen her in, like, forever. I wonder if she still carries that Barbie everywhere she goes. (わぉ、僕は彼女をもう、ほら、全くと言っていいほど見てないよ。彼女はまだあのバービーをどこに行くにも持ってるのかな、って思っちゃうね。)
モニカ: Ross, she's 25 years old. (ロス、彼女は(もう)25歳よ。)
ロス: So what! I still have-- No, you're probably right. (それが何だよ? 僕はまだ持ってるんだぞ… いいや、多分、モニカが正しいね。)

close は「近い」。
研究社 新英和中辞典では、
close=(時間・空間・程度など)接近した、類似した
と出ていて、いろんな意味で「接近した」というニュアンスを表します。
ですから、時期的な話だと「もうすぐだ」という意味になりますし、人との関係においては「親しい、親密な」という意味になるわけですね。a close friend なら「親友」です。
「近い」ということから、「正解に近い、惜しい、いい線行っている」という意味にもなります。
get nervous 「ナーバスになる、神経質になる」を現在進行形にした疑問文なので、Are you getting nervous? は「(式が近づいてくるにつれて)だんだんナーバスになってきてる?」みたいなニュアンス。

モニカは、少しナーバスになってきているのを認めつつも、can't wait 「待ちきれない、待ち遠しい」とも言っています。
can't wait は直訳通り、「待つことができない」わけですが、これは物理的に可能かどうかの話ではなくて、「早くその時が来てほしくてうずうずしてる」という感覚ですね。
結婚式が終わるまで待つことができない、つまり、「早く結婚式が終わって欲しい」と言っていることになります。
a part of me also という表現が面白いですね。
「私の一部はこんな風にも思ってる、感じてる」といったところで、式が近づいてナーバスになっている私、式が近づいてくるのが怖いと思っている私がいる反面、別の部分の私は早く式が終わって欲しいと、式を待ちきれないでいる、という感じ。
日本語でも、「でも私の中には、〜する私もいるのよ」みたいな表現をすることがありますが、それがまさに、a part of me also (do) みたいに表現できるということです。
その後、「終わるのが待ちきれない」と言っている理由が説明されています。
チャンドラーと私はある契約をした、と言っていて、その内容とは、「結婚式まで再度エッチをしない」。
結婚式が終わるまで、エッチはお預けにしようね、という約束をしたわけですね。

その契約内容を聞いたロスは、横から一言、挟んできます。
「エッチなしの契約かい?」と言って、「実際僕も、そういう契約の一つを、every woman in America との間で実行中なんだ」みたいに言います。
つまり、「僕はアメリカにいる全ての女性と、”エッチなし”の契約を結んで、それを実行しているところだ」みたいなことですね。
「ロスは長らくエッチをしていない」というネタで、フレンズたちにロスはちょくちょくからかわれています。
最近のエピソード、フレンズ7-15その1 でも、
ジョーイ: Well, I think it's ridiculous that you haven't had sex in three and a half months. (ふーん、ロスが3ヶ月半もエッチしてないこと(の方)が、ばかげてると俺は思うけどね。)
みたいなご指摘(笑)があったりもしました。
そういうからかいのネタを自虐ネタとして使っているわけです。
チャンドラーはモニカとエッチなしの契約かぁ、僕はアメリカ中の女性とそういう契約してるんだよ…と言って、誰とも全くエッチができそうな気配がない(笑)ことを自らジョークにしているのですね。

その後、モニカはフィービーにちょっと手伝ってくれるかしら?と頼んでいます。
モニカが説明しているように、いとこのキャシーが泊まりにくるから、ゲストルームを準備・用意しないといけないの、ということですね。

I haven't seen her in, like, forever. の forever は「永遠に、永久に」ということですが、フォーエバーと表現してもいいくらい、長い間、彼女に会ってないなぁ〜、という感覚になります。
ロスは、I wonder if 「〜かどうかなと思ってる」という表現を使い、キャシーはあのバービー(人形)を、彼女の行くところどこでも、持ち歩いているかな?みたいに言っていますね。
「どこに行くにも持ち歩く、肌身離さず持っている」というような英語が、carries 〜 everywhere she goes になるわけです。
バービー人形って、キャシーはもう25歳の大人の女性よ、とモニカは言うのですが、ロスは一瞬それに反論したように、「それが何だよ? 僕はまだ…を持ってる」と言いかけた後、「いや、モニカが正しいね」と自分の意見を修正しています。
「僕だって大人だけど、まだ子供の時持ち歩いてた○○を、どこにでも持って行ってるよ」みたいに言いかけて、恥ずかしいから訂正した、ということが、英語のセリフで聞いた時にもわかれば、いい感じ!ですね。


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posted by Rach at 15:39| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月18日

フル・フロンタル フレンズ7-19その1

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シーズン7 第19話
The One With Ross and Monica's Cousin (いとこはボンド・ガール)
原題は「ロスとモニカのいとこの話」


映画のオーディションがいい感じだった、とご機嫌のジョーイは、エージェントのエステルからの電話に出ているところ。
エステル: Joey! It's Estelle! I just talked to the casting people. They loved you! (ジョーイ! エステルよ! ちょうどキャスティングの人たちと話したところなの。みんなあなたが気に入ったって!)
ジョーイ: (to Monica and Phoebe) They loved me! ([モニカとフィービーに] みんな俺を気に入ったって!)
エステル: Yeah, they wanna see you again tomorrow. (そうよ、また明日、もう一回会いたいって。)
ジョーイ: (on phone) Oh my God! ([電話で] なんてこった!)
エステル: There's just one thing. Do you have a problem with full-frontal nudity? (ただちょっと1つだけあるんだけど。正面まる見えのヌードに問題ある?)
ジョーイ: Are you kidding me? I never rent a movie without it! (Listens) Oh. (Listens) Uh, okay uh let me call you back. (Hangs up.) (冗談でしょ? 俺はヌードのない映画は絶対借りないよ! [聞く] あぁ。[聞く] わかった、後で電話をかけ直させて。[電話を切る])
フィービー: What's the matter? (どうしたの?)
ジョーイ: They want me to be totally naked in the movie! (映画で俺に素っ裸になってくれ、って。)
モニカ: Wow! (わお!)
ジョーイ: I know! My grandmother's gonna see this! (そうだよ! 俺のおばあちゃんがこれを見ることになる!)
フィービー: Grandma's gonna have to get in line. (おばあちゃんは列に並ばないといけないことになるわよ。)

エージェントのエステルは、キャスティング担当の人たちとちょうど話したところだ、と言って、その人たちがジョーイを気に入ったとも言っています。
もう1回会いたいと言われて大喜びのジョーイは、エステルからの電話を聞いて、驚きの声を上げます。
エステルのセリフで、その驚きの内容が伝えられていますね。
There's just one thing. は「ただ1つのことがある」という感覚。
ちょっと1つ問題があるんだけどね、というニュアンスですね。
Do you have a problem with...? は「あなたは…に問題ある?」
full-frontal は「フル・フロントの」というカタカナからも何となくイメージできますが、「真正面を向いた、正面まる見えの」という意味で、今回のような full-frontal nudity はまさに「正面まる見えの全裸(オールヌード)」という意味になります。
また、nudity のような単語なしの full-frontal だけでもそういう全裸のニュアンスで使われますし、ヌード以外の言葉と結びついた場合は「あけっぴろげの、隠すものがない」という意味でも使われます。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
full frontal nudity : the fact of showing the front of people's bodies with no clothes on, in movies, pictures etc.
つまり、「映画や写真などで、服を全く着ていない人の体の前面を見せているという事実」。

Macmillan Dictionary では、
full-frontal :
1. shown or seen from the front, wearing no clothes
例) a full-frontal view of a nude model
2. direct and violent
例) a full-frontal attack/assault

つまり、1. は「服を着ないで、前から見せられること、見られること」、例は「ヌードモデルの全裸の姿(光景)」、2. は「単刀直入(直接的)で暴力的な」、例は「直接的な攻撃」。

ちなみに少々脱線しますが、「フル・フロンタル」と言うと、福井晴敏さん原作の小説・及びアニメ「機動戦士ガンダムUC(ユニコーン)」に、まさにその「フル・フロンタル」という名前のキャラが出てきます。
「赤い彗星の再来」(the Second Coming of Char Aznable, the Red Comet)と呼ばれている人物なのですが(声も池田秀一さん^^)、ガンダムUCのウィキペディアの説明でも、
「丸裸」を意味するその名とは裏腹に、真意を窺い知れぬ謎めいた言動で
と書かれており、意図的にそのような名前がつけられているようです。
ガンダムお約束のw「仮面の男」に、そのような名前をつけているのが面白いわけですね。
顔に仮面をつけている、つまり、「identify するのに一番重要な前面を隠している」わけですから、その人の名前がフル・フロンタル(full-frontal、前面まる見え)だと知ったときは、さすがに笑ったよ(by キシリア)状態の私でした。
ちなみに私は、アニメ版(OVA)の episode5 「黒いユニコーン」まで見ました。ですから、まだフル・フロンタルの正体は知りません。小説を読んだ方は彼の正体を内緒にしてて下さいね!…ということで、脱線終わり!

「素っ裸で正面がまる見えになってる裸って大丈夫?」みたいなエステルの質問だったわけですが、それを聞いたジョーイの答えが面白いです。
「冗談だろ? 正面まる裸のない映画は俺は借りない」ということなので、オールヌードが出てくるような映画なら俺しょっちゅう借りてるから(笑)、問題なんかあるわけない、全然オッケーだよ、と言っていることになります。
ですが、少し後に、Oh. と何かに気付いたような声を出して、「また折り返し電話させて」と言って電話を切ることになります。
エステルが「オールヌードに問題ある?」と言ったのは、ジョーイの映画の嗜好の話(笑)ではなく、俳優のジョーイがオールヌードになることに抵抗はないか?という質問だったことに、改めて気づいたわけですね。
エステルが full-frontal nudity と表現したのを、ジョーイは be totally naked 「完全に裸、素っ裸」と表現しているのにも注目しましょう。

ジョーイが映画で素っ裸になるかも、という話の流れから、次のセリフはどちらも、be gonna (be going to) を使った文になっています。
その流れで行くと、こういうことになるわね、なりそうね、ということですね。
映画の中で俺がヌードになったら、おばあちゃんに見られることになっちゃうじゃん!と焦っているジョーイですが、フィービーは「おばあちゃんは get in line しないといけないことになる」と返しています。
get in line は「列に並ぶ」。
それを見るためにはおばあちゃんは行列しないといけないわ、ということで、おばあちゃんに見られるってジョーイは心配してるようだけど、見るのはおばあちゃんだけじゃない、もっとたくさんの人が列をなして、あなたの裸を見に来ることになるってわかってる?みたいな、からかいの混じったセリフになっているわけですね。


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posted by Rach at 12:20| Comment(2) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月12日

これを悪化させなかったら、評価Cをあげる フレンズ7-18その6

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ロスは、自分が教えているクラスの男子生徒に、「ロス先生に恋してるから、テストに集中できなかったんだ」と言われ、落第だった彼の点を上げてやることにします。
が、「その生徒はゲイではなく、彼女もいて、他の先生にも同じやり方を使って点数を上げてもらっていた」ことを他の生徒から聞いたロスは、その生徒に話しかけています。
[Scene: Ross's classroom, he has just finished his lecture and the students are filing out.]
ロスの教室。ちょうど講義を終えたところで、生徒がぞろぞろと出て行っているところ。
ロス: Uh Mr. Morse? Can I speak to you for a moment? (モース君? ちょっと話せるかな?)
モース: (walking up) That was a great lecture today. Did you get a little haircut? ([歩いて近づいてきて] 今日、さっきのは素晴らしい講義でした。ちょっと髪の毛切りました?)
ロス: Uh-hmm, yeah-yeah do you like it? Do-do you looove it? I just want you to know that I'm changing your grade back. (あぁ、そうだよ、君はそれが好きかな? だーい好きかな? 僕はただ君に知ってもらいたいんだよ、君の評価を元に戻そうとしてる、ってことをね。)
モース: What?! Why? (何? どうして?)
ロス: ‘Cause I know what you're trying to pull here. Okay? It's not gonna work. (それは、君が何をしでかそうとしてるかってことを僕が知ってるからだ、いいかい? そんなのうまく行かないよ。)
モース: I'm not trying to pull anything. Look, I love you, dude. (僕は何もしでかそうとしてませんよ。ねぇ、あなたを愛してるんだ。)
ロス: Y'know what? I-I'm not even gonna talk about this. Okay? This little "thing" is over. I know you have a girlfriend! Okay-(Ned looks shocked)-Yeah! And I know about the other professors! How do you think that makes me feel, Ned?! You used me! You don't love me and you never did! (Ross turns around to make a grand exit but runs into two colleagues.) Ah Professor Winston. Professor Fredrickson. I'll be right with you. (To Ned) Don't make this worse and I'll give you a "C." (To the professors) Shall we? (They leave.) (いいかい? このことについてはもう話すつもりさえない。いいか? このちょっとした関係は終わったんだ。君には彼女がいるって知ってるんだぞ! いいか [ネッドはショックを受けた様子] そうだよ! 他の教授のことも知ってるぞ! それが僕をどんな気持ちにしたと思う、ネッド? 君は僕を利用したんだ! 君は僕を愛していないし、今までも愛してなかった! [ロスが堂々と退場しようと振り向くが、二人の同僚にばったり出くわす] あぁ、ウィンストン教授、フレドリクソン教授。すぐにそちらに行きます。[ネッドに] これを今以上に悪くしないでくれ、そうしたら君には評価「C」をあげるよ。[教授たちに] 行きましょうか? [ロスと教授は去る])

自分が騙されていたことを知ったロスは、その学生(モース君)に話しかけています。
ロスが気付いているとは知らないモース君は、「今日のさっきの講義は素晴らしかった。ちょっと髪の毛切りました?」みたいに、相変わらず「僕は先生にぞっこんですよ」みたいなセリフを言ってみせています。
ロスは、like や love という単語、それも皮肉っぽく、love を looove みたいに伸ばして発音したりして、「この髪型、気に入ってるかな? 大好きかな?」みたいに言っています。
like や love のふりをしても、もうこっちはお見通しなんだよ、と言いたい感じがありありと出ています。
君が何て僕を褒めようと、僕はただ君に知っておいて欲しいんだよね、君の評価(grade)を元通りに戻したことを、とロスが言うので、生徒は驚いた様子。
ちなみに grade はいわゆる「グレード」のことで、これまでのフレンズでは「学年」の意味で使われることが多かったですね。
ロス: I've been in love with you since the ninth grade. (9年生の時から君のことがずっと好きだった。)
などが学年の意味の grade の使用例の典型でしょう。
今回は「成績の評価」のことで、以下の研究社 新英和中辞典の説明が大変わかりやすいと思います。

grade 【C】 《米》 (生徒の)成績(点), 評点, 評価 (解説 次の5段階評価が普通: A (Excellent 秀), B (Good 優), C (Fair, Average, Satisfactory 良), D (Passing 可), F (Failure 不可); D 以上が合格)

ロスは、君がここで何を pull しようとしているか僕は知ってるんだぞ、のように言っています。
pull の基本的な意味は「引っぱる」ですが、ここでの意味は、「何か悪いことを行う」というニュアンス。
研究社 新英和中辞典では、
pull 【動】【他】《口語》
1 〈犯罪などを〉やってのける
pull a bank robbery 銀行強盗をやってのける.
2 〔+目(+on+【(代)名】)〕〔人に〕〈詐欺などを〉行なう
pull a dirty trick (on a person) (人に対して)汚い手を使う.


などと出ています。上の例にあるような、a bank robbery や a dirty trick のような悪いことを目的語に取って、「そういう悪事を働く、やってのける」という意味で使われるわけですね。
what you're trying to pull のように動詞に pull を使うことで、その pull しようとしていること、が「悪いこと、悪事、悪だくみ」であることがわかるわけです。
こういう pull については、過去記事、悪いニュアンスのpull フレンズ3-9その13 で詳しく解説しています。

「何か悪いことたくらんでるだろ」的なことを言われたので、「僕は何も pull しようとしてないですよ」とモース君は言うのですが、ロスにはもう通じません。
その後、ロスは、騙された恨みを晴らすかのように、「君には彼女がいるって知ってるんだぞ。君が他の教授にも同じようなことをしたことも知ってるんだぞ」とまくし立てています。

How do you think that makes me feel, Ned?! You used me! You don't love me and you never did! を訳すと、「そのこと(君が僕にしたこと)が僕をどんな気持ちにしたと思う? 君は僕を利用したんだ! 君は僕を(今)愛してないし、過去にも僕を一度も愛したことはなかった」になるでしょう。
日本語訳からも想像できますが、何だか「悪いやつに騙されて、フラれようとしている人」(笑)的なセリフになっているのが面白さのポイントですね。
「あなたの仕打ちで、私がどんな気持ちになったと思ってるの? 私をいいように利用して! あなたは私を愛してないし、これまでだって一度も私を愛してくれたことなんてないのよ!」という感じの、「悪い男にだまされていたとわかって、怒り悲しんでいる女」みたいな雰囲気が出てしまっています。
落第しないために、先生が好きなふりをしていた学生に、「もう僕は騙されないぞ」と言いたいだけのはずなのに、ロスの方が未練がましく相手に怒っている、みたいな構図になっているのが面白いわけです。

そんな捨て台詞を残して、その場を去ろうとしたロスは、他の教授二人に今のセリフを聞かれていたと知って、愕然とします。
「ちょっと待ってて下さい、すぐにご一緒しますから」と同僚に言って、モース君の方を向き、Don't make this worse and I'll give you a "C." と言うのが面白いですね。
訳すと、「これをさらに悪くしないでくれ。そうすれば、君に「C」をあげるよ」ということ。
記事の前半で、grade の意味を紹介した時にも出てきましたが、
C (Fair, Average, Satisfactory 良)
ですね。
とりあえず不可ではない可(D)じゃなく、もう少し上の C をあげちゃうよ、と餌を見せて、「同僚の教授が見てる前で変なことを言って、さらに僕の立場を悪くしないでね、お願い」とこっそり頼んでいるわけですね。


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posted by Rach at 18:24| Comment(3) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月10日

わざわざ取りに来るほどには気にかけていない フレンズ7-18その5

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Days of Our Lives (愛の病院日誌)というソープオペラ(昼メロ)に出演中のジョーイは、ソーピー賞(Soapie)という賞にノミネートされ大喜び。
ですが、受賞を逃し、会場で不機嫌な顔をみんなに見せてしまいます。
同じドラマの共演者ジェシカが受賞した「最優秀助演女優賞」を彼女の代わりに受け取ったジョーイは、自分の用意してきたスピーチを話し始め、会場をドン引きにしてしまいました。
その後のシーン。
[Scene: Joey and Rachel's, Joey and Rachel are entering.]
ジョーイとレイチェルの家。ジョーイとレイチェルが入ってくる。
レイチェル: Joey! Why did we have to rush out of there so fast?! (ジョーイ! どうして私たちは、そんなに素早くあそこを急いで出てこないといけなかったの?)
ジョーイ: Rach, we had to get out of there because-- Look what I won! (He whips out the award for Best Supporting Actress that he accepted for Jessica.) (レイチェル、あそこから出ないといけなかったのは、それは…俺が勝ち取った[獲得した]ものを見ろよ! [ジョーイは、彼が(共演者の)ジェシカのために受け取った、最優秀助演女優賞(の盾)をサッと取り出す])
レイチェル: Oh, my God. You stole her award! (なんてこと! あなたは彼女の賞を盗んだの!)
ジョーイ: No-no! No, I'm accepting it on her behalf. (He puts it up above the TV to display it.) (違う、違うよ。俺は彼女の代わりにそれを受け取ってるんだよ。[ジョーイはその賞を飾るために、テレビの上に置く])
レイチェル: Joey, I don't think you know what "behalf" means. (ジョーイ、あなたが behalf の意味をわかってるとは思えないけど。)
ジョーイ: Sure I do! It's a verb! As in "I be half-in' it"! (もちろんわかってるさ! 動詞だよ! 「俺はそれを半分にしてる(半分こしてる)」みたいな。)
レイチェル: Joey, you have got to take this back! (ジョーイ、あなたはこれを返さないとだめよ!)
ジョーイ: But why?! I should've won one and I really want it and she didn't even care enough to come to the thing! It could also be a Grammy. (でも、どうして? 俺は賞を勝ち取るべきだったのに(ゲットできなかった)、それに俺は本当にそれが欲しいんだ。彼女はそれのために来るほどには賞のことを気にしてさえなかったんだよ! それにこれはグラミー賞にもなるかもしれないんだぜ。)
レイチェル: (looking at the award) No! Joey! ([その賞を見ながら] だめよ! ジョーイ!)

レイチェルは、授賞式の会場を慌てて出てきたジョーイに質問をぶつけています。
rush out は「急いで出る」という感覚ですね。
ジョーイは、「急いで出ないといけなかった理由はね…」と言った後、Look what I won! と言って、服の下に隠していたものをレイチェルに見せます。
ト書きにあるように、同じドラマの共演者ジェシカが受賞した「最優秀助演女優賞」の盾、ですね。
あなた、彼女の賞を盗んだの?と非難するレイチェルに、ジョーイは、I'm accepting it on her behalf. と言っています。
on someone's behalf は「〜に代わって、〜の代理として」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
behalf [noun] :
on somebody's behalf : instead of someone, or as their representative

つまり、「誰かの代わりに、または誰かの代理人として」。

代わりに受け取る、っていうのは、こんな風に自宅に持ち帰ることとは違うでしょ、ジョーイは「代わりに受け取る」って言う意味を勘違いしてるんじゃないの? 意味がわかってないんじゃないの?というように、レイチェルは、I don't think you know what "behalf" means. 「behalf という言葉が何を意味するかを、あなたがわかってるとは私には思えない。あなたはその意味をわかってないと思う」のように言っています。
それに対しての、Sure I do! は、Sure I know what "behalf" means. ということですね。「もちろん、意味はわかってるさ」という感じです。
その後、behalf は動詞(verb)で、as in 「〜にあるような」という表現を使って、"I be half-in' it"! みたいな意味で使ってるんだよ、と説明しています。

behalf は上のロングマンで紹介したように「名詞」ですが、ジョーイはそれを、be+
half-in' の形に分けることで、「動詞」だと言ってみせているようです。
DVDの英語字幕では、I be half-in' it と表記されていて、half-in' のように、in の後に、' (アポストロフィー)がついています。
これは、How you doin'? みたいに、ing の -g が省略される時につく「 ' 」 だと思われるので、強引に half を動詞化して、I'm halfing it. 「俺はそれを半分にしてる」のような意味で、I be half-in' it. と言ってみせたのかなぁ、と。
最初、I am half in it. 「俺もその中に半分入ってる」→「俺にもその賞をもらう権利が半分ある」という意味かな、とも思ったのですが、そうすると、-in' のように「ハイフンがついていること、省略を意味するアポストロフィーがついていること」の説明がつかないので、やはり、half-in' は、half を動詞として扱った -ing 形、ということなんだろうなぁ、と私は思いました。
もちろん、文法的に正しい言葉ではないですが、ジョーイが behalf という単語に half という言葉が含まれているのを利用して、「半分こ」的な意味に無理やりこじつけた、というジョークになっているのだと思います。

そんなジョーイの言い分を聞いても、レイチェルは、「これは彼女に返さないとだめよ」と説得します。
ジョーイは、「どうして返さないとだめなんだ?」と言って、その理由を説明していますね。
I should've won one の one は、an award 「賞、賞品」のことで、「俺は賞を勝ち取るべきだったのに(実際には勝ち取ることができなかった)」。
「俺が賞を取るべきだったのに取れなくて、俺はほんとにその賞が欲しかったんだ」と言った後、she didn't even care enough to come to the thing! と言っています。
the thing はこの賞の盾のことで、「この賞、この盾」のために来るほどには十分に、care してさえいなかった、と言っていることになります。
つまり、「わざわざこれをもらいに来るほど、この賞のことを気にかけていなかった、彼女にとってはわざわざ取りにくるほどのものでもなかった」ということですね。
盗んだみたいに言うけど、彼女がこの賞のことをどうでもいいと思ってるんだから、本当に欲しいと思ってる俺がもらっちゃってもいいじゃんか、みたいなことです。

It could also be a Grammy. は、「それ(この賞の盾)は、グラミー賞にもなりうる」という感覚。
これは、ジョーイがこっそりと受賞した時のスピーチの練習をしていたのをレイチェルが目撃した時に、「私だって、シャンプーのボトルでスピーチの練習してるわよ。グラミー賞の最優秀新人賞(Grammy. For Best New Artist.)の」と言ったことを踏まえてのものです。
「俺がこの盾を持ってたら、レイチェルも、グラミー賞の気分をもっとリアルに味わえるんだぜ」と言って、レイチェルを味方につけようとしているわけです。
そう言われて、一瞬、盾を見つめたレイチェルですが、やっぱり盗むのはいけないことよ、と我に返った様子で、No! Joey! と叫ぶことになります。
そんな風に、グラミー賞の話を持ち出され、一瞬、心が揺れ動いてしまうところが、レイチェルっぽくて面白いですね。


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posted by Rach at 16:07| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月07日

俺の指を引っ張って フレンズ7-18その4

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フィービーは、コーヒーハウスで知り合った男性ジェイクとラブラブ中。
ドアのところで二人はさよならを言っています。
フィービー: Bye! (Phoebe goes over and joins Monica on the couch.) We said goodbye at the door so as not to flaunt our new love. (バーイ! [フィービーはカウチに座っているモニカに合流する] 私たちはドアのところでさよならを言うのよ。私たちの新しい恋を見せびらかさないようにね。)
モニカ: Phoebe, it's okay. You don't have to tiptoe around me. I-I've been thinking about it and umm, y'know what? I'm okay about not having that new-relationship feeling.... (フィービー、いいのよ。私を避けて忍び足で歩かなくてもいいのよ。私はそのことについてずっと考えてたの。でね、新しい関係の気持ちを持たないことについて、構わないと思ってるの…)
ジェイク: (yelling through the window to Phoebe) I miss you already!! ([フィービーに向かって窓越しに] もう恋しくなっちゃった!)
フィービー: (yelling back) I miss you too!!!! (He walks away.) ([叫び返して] 私もあなたが恋しいわ! [ジェイクは歩いて去る])
モニカ: See? That's what I mean. I mean that, that's great! But I wouldn't trade in what I have for that. I mean I'm gonna be with Chandler for the rest of my life, and that's what makes me happy. (Chandler approaches.) Hey sweetie, come here! Come sit down. Hey, Phoebe and I were just talking about how our relationship's deep and meaningful. It really is, don't you think? (ね? それが私の言いたいことよ。つまり、今のは最高よ! でも、私が持っているものをそれとトレードしようとは思わないの。だって、私は残りの人生をチャンドラーと一緒にいるのよ、そしてそれは私を幸せにしてくれるの。[チャンドラーが近づいて来る] ねぇ、ハニー、こっちに来て! 来て座って。ねぇ、フィービーと私は話してたところなの、私たちの関係がどんなに深くてどんなに意味があるか、ってことを。本当にそうよね、思わない?)
チャンドラー: Oh, totally! (Holds up his finger.) Pull my finger. (あぁ、全くその通りだよ。[指を出して] 俺の指を引っ張って。)

知り合ったばかりの彼ジェイクとラブラブのフィービーは、ジェイクとさよならした後、モニカの横に来て、「私たちの新しい愛を flaunt しないように、ドアのところでさよならを言ったの」みたいに言っています。
flaunt は「見せびらかす、誇示する」。
モニカのそばでラブラブしてると、何か見せつけてるみたいになっちゃうから、わざと離れたところでさよならを言ってるのよ、ということです。
つまりは、モニカに遠慮してそうしてる、と言ったわけなので、モニカは、tiptoe around me する必要なんかないのよ、と言います。
tiptoe は「つま先」、動詞では「つま先で歩く」という意味になります。
英辞郎では、
tiptoe around=〜を避けてつま先で歩く
と出ていて、今回のセリフだと、me の周りを迂回するような形でつま先で・忍び足で歩く、というような感覚になるでしょう。
相手に気付かれないように、足音を忍ばせて歩く、ということですが、モニカはそんな風に私に気を遣ってこそこそしてくれなくてもいいわ、と言っているわけですね。
私はそのことについてずっと考えてたの、と言って、「新しい関係の気持ち」を持たないことはオッケーよ、みたいに言っています。
私はもう婚約してるから、フィービーとジェイクみたいに、新しい恋に落ちた時のときめきみたいな気持ちをもう持つことはないけれど、それでもオッケーなのよ、みたいなことですね。

「いいの、私は」と納得したような発言をしようとしているところに、ジェイクは窓越しに I miss you already! と叫んでいます。
I miss you. は「君がいなくて寂しく思う」という意味なので、今さっき、さよならを言ったばかりなのに、もう君が恋しくて寂しくなっちゃった、と窓の向こうで言っていることになります。
そうやって叫ぶジェイクに、フィービーも I miss you too! と叫び返していますね。
「恋に落ちたばかりの時のときめきを感じなくてももういいの」と言いかけた時に、まさにそういう超ラブラブの様子を見せつけられたみたいな形になってしまったわけです。

それでもモニカは、「やっぱり恋に落ちたばかりの頃っていいわよねぇ〜」みたいにうらやましがることなく、「今みたいな初期のラブラブは great よ。でも私はそれと引き替えに、私が今持っているものをトレードしたりはしないわ」と言います。
残りの人生をチャンドラーと一緒にいること、それが私を幸せにするの、とも言っていますね。
そして、隣にやってきたチャンドラーに、「私たちの関係がどれほど深くて意味があるかを、フィービーと話し合ってたところなの、本当に深くて意味がある、ってあなたも思うでしょ?」みたいに言って、チャンドラーも、Totally! 「全くその通りだよ」と完全同意します。

その後、チャンドラーは指を出して、Pull my finger. 「俺の指を引っ張って」と言い、観客の笑い声(ラフトラック)が起きています。
つまり、この Pull my finger. というセリフが、このシーンのオチになるわけですが…。
この部分、DVDの日本語字幕では「引くと屁(へ)が出る」と訳されていて、実際に、この英語のセリフはまさにそういう意味なのです。
意味が意味なので(笑)、手持ちの英英辞典には載っていなかったのですが、ウィキペディア英語版に載っていました。
Wikipedia 英語版: Pull my finger
その説明を以下に引用させていただきます。

Pull my finger is a joke or prank regarding flatulence in which a mark is asked to pull the finger of the joker, who simultaneously farts so as to suggest a causal relationship between the pulling of the finger and the subsequent expulsion of gas.

つまり、「”俺の指を引っ張って”は、flatulence (腹にガスがたまること)についてのジョークまたはいたずらで、そのジョークでは、ジョークを行う人の指を引っ張る合図が求められ、その人は(指を引っ張られると)同時に、おならをする。指を引っ張ることと、それに続いておならを放出することの間の、くだけた関係を示唆するために」。

何だか堅苦しい説明ですが(笑)、要は、指を引っ張られておならをする、ということで、その二人の関係が非常にくだけた関係である、そういうことをしても笑い合えるような非常に親しい間柄であることを示すことができる、というジョークのようですね。
おならをしても平気な仲なんだよ、ということがそのしぐさでわかるわけですが、このタイミングでこれを出してくるところが脚本的に絶妙ですね。
男性側からすると、「そういうみっともない部分も見せられる相手と一緒にいられる幸せ」というのがあって、それをこの Pull my finger. で示してみせたわけですが、今のモニカは、恋に落ちたばかりのラブラブのフィービーたちを見せつけられて、そういうときめきやドキドキはもう感じられないのかなぁ〜とちょっと残念に思ってる気持ちがあるわけですよね。
それでチャンドラーに、「私たちの愛も、深くて意味があるわよね」と言って、恋愛初期じゃなくても、ときめき度は負けてないわ、というところを見せたかったのに、チャンドラーが見せたものは「目の前でおならができちゃうような深い仲」という方向性だったので、余計にフィービーとの差が歴然としてしまい、口あんぐり、げんなりすることになってしまう…というオチになっているわけです。
男女の恋愛観の違いが出ている、実にフレンズらしい面白いオチだと思いました。


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posted by Rach at 16:14| Comment(3) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月05日

ゲットオーバー・ゲットアンダー フレンズ7-18その3

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ロスは、男子生徒に惚れられてるんだ、という話をジョーイに話してきかせます。
後から部屋に入ってきたレイチェルに、そのことを説明するジョーイ。
ジョーイ: Ross has a boyfriend! (ロスには彼氏がいるんだよ!)
ロス: I do-I do not have a boyfriend. There's a guy in one of my classes who-who has a crush on me. (僕には彼氏なんかいないよ。僕のクラスに僕に惚れてる男がいるんだ。)
レイチェル: Really? (ほんとに?)
ロス: Yeah! I don't know. I mean, last year, Elizabeth, now-now this kid. What-what-what-what is it?! Am I giving out some kind of... sexy-professor vibe? (Rachel and Joey both look at him.) (そうなんだよ! わからないな。だって、去年はエリザベスで、今はこの子だ。一体何なの? 僕は何かセクシーな教授の感じ[バイブ]を発散してるの? [レイチェルとジョーイは二人ともロスを見る])
レイチェル: Not right now. (今は発散してないわ。)
ロス: It-it- The point is, my natural charisma has made him fail his midterm. (要は、僕の持って生まれたカリスマ性のせいで、彼が中間試験を落とすことになってしまったんだよ。)
レイチェル: Oh, see, now I feel bad for the kid! I had a crush on a teacher once, and it was so hard! Y'know you- I couldn't concentrate and I blushed every time he looked at me. I mean come on, you remember what's it's like to be 19 and in love. (あぁ、わかるわ、今その子に同情するもの! 私も昔、先生にお熱で、それってすっごく辛かったわ! ほら、集中できなくて、彼が私を見るたびに私は顔を赤らめてたの。ほら、19歳で恋してるってどんな感じか覚えてるでしょ?)
ロス: Yeah. I guess I can cut him some slack. (そうだな。彼のことは大目に見てあげられると思うよ。)
レイチェル: Yeah. (そうね。)
ジョーイ: How'd you get over that teacher? (どうやってその先生のことを乗り越えたの?)
レイチェル: I didn't. I got under him. (乗り越えたんじゃないの。先生の下に入ったの。)
ジョーイ: (To Ross) Problem solved. ([ロスに] 問題解決。)

ロスが男子学生に惚れられてる、という話を聞いて、ジョーイはレイチェルに「ロスには彼氏がいるんだよ」と嬉しそうに話します。
ロスはそれを否定して、「ボーイフレンドじゃなくて、ただ、僕の受け持ってるクラスの1つに、僕にお熱の男子がいるんだよ」と説明していますね。
have a crush on は、フレンズ1-1 にも出てきた定番フレーズで、「〜に惚れている、〜に熱をあげている」。
ロスは「去年はエリザベスだし、今年はこの子だし、一体何? 僕は、some kind of sexy-professor vibe を give out してるの?」みたいに言います。
give out は「(用紙・ビラなど)を配る、配布する」という意味があり、また「(音・においなど)を発散する、放つ」という意味もあります。
vibe は vibration 「霊気、感じ、雰囲気」ですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
vibe : [noun] (informal) the feelings that a particular person, group, or situation seems to produceand that you react to
つまり、「ある人やグループや状況が生み出しているように見える、それに対して人が反応する感覚」。

「学生に何度も惚れられちゃってさぁ、僕ってセクシー教授ぽい何かを発散してるのかなぁ?」と自慢そうに言ったわけですが、ジョーイとレイチェルは怪訝な顔をして、いや、そんなことはないと思うけど、と言いたい様子。
Not right now. は、You're not giving out... right now. ということですね。
よくわからないけど、少なくとも今は、そんな雰囲気を発散してないわね、と言っているわけです。

ロスはまだ得意気な様子で、my natural charisma has made him fail his midterm. と言っていますね。
charisma は「カリスマ」。
もうすっかり日本語として定着してしまいましたが、英英辞典の語義を改めて見てみると、LAAD では、
charisma [noun, uncountable] : the natural ability to attract and interest other people and make them admire you
つまり、「他の人を惹きつけ、興味を引き、その人たちに自分が賛美されるようにする生まれつきの能力」。
ロスのセリフは、「僕の生まれつきのカリスマ性が、彼に中間試験を落とさせた」のように、使役動詞 make を使った構文になっています。
日本語らしくいうと、「僕のカリスマ性が原因となって、彼が試験を落とすことになった」ということですね。

レイチェルは「その子に同情するわ、私もかつて、先生にお熱だったことがあって、すっごく辛かったわ」と言っています。
blush は「顔が赤くなる、顔を赤らめる」。
you remember what's it's like to be 19 and in love. を直訳すると、「19歳で恋してるということがどんな感じかをあなたは覚えてる(でしょ)」という感じですね。
自分が19歳で誰かに恋してた時の気持ちを思い出してみてよ、ロスに恋してるその大学生の子の切ない気持ちがわかるでしょ、みたいなことになります。
それを聞いてロスも、「まぁ、点数が悪かったことは大目に見てやるかな」と言うのですが、ジョーイはレイチェルに「レイチェルはどうやってその(自分が惚れた)先生のことを乗り越えたの?」と尋ねます。
それに対するレイチェルの返事が、実にフレンズっぽいセリフになっています。

まず、ジョーイのセリフの get over は上に訳した通り、「乗り越える」という意味ですね。
get という基本動詞には「動き」のニュアンスがあり、さまざまな前置詞と結びつくことで、その前置詞のイメージを含んだ動きを表わす句動詞を作ります。
get over も over 「〜の上に、〜を越えて」と結びついているので、「〜の上を越えて動く」という感覚から、「乗り越える」という基本的な意味になるわけです。
日本語の「乗り越える」という意味と同様に、物理的に柵などを乗り越えるという意味でも使うし、「困難を乗り越える・乗り切る」「ショックから回復する、立ち直る」という意味にもなります。
ジョーイのセリフの、get over that teacher は精神的に乗り越える、という意味の方で、お熱を上げてて、目が合うたびに赤面してたっていう、その先生のことをどう乗り越えたの? その恋をどう克服したの?と言っていることになります。

レイチェルは、I didn't. つまり、I didn't get over him. 「彼を get over したんじゃない」と否定した後、I got under him. と答えています。
get over him したのではなく、get under him したのよ、ということで、got under him がその問題の解決策となった、と言っていることになります。
ジョーイが over 「〜の上に」という単語を使ったので、その反対語の under 「〜の下に」を使ったわけですが、この get under の基本的な意味は「〜の下に入る」。
レイチェルは、この get under him という言葉を物理的な意味で使っているのがポイントですね。
日本語で「彼の下に入る」と訳しても何となくピンときてしまいますが(笑)、要は、彼の下になる形で彼と寝た、のように、結構露骨な感じで、その先生と寝たことを言っていることになります。
over したんじゃなくて、under したのよ、のように反対語を使って、「精神的に乗り越えたんじゃなく、物理的に彼の下になった」と表現することで、「目が合っただけで赤面するの」とか言っていた先生とちゃっかり関係を持っていたことが、ここでわかるわけですね。

このように、over を使った相手に、対義語の under で返す、というパターンは、過去記事、フレンズ2-7その7 にも出てきました。
ロスが、自分の留守電に入っていた、レイチェルの "I am over you." (私は、あなたのことをすっぱり忘れたわ)という衝撃の告白を聞いてパニクっている時のセリフ。
ロス: You're over me? When were you under me? (君はオーバー・ミーなの? いつ、アンダー・ミーだったの?)
over me で「僕を忘れる」ですが、ここではover (上に)に対する反対語として、under (下に)を使っていて、一種の言葉遊びになっていました。
今回のセリフは、over じゃなくて、under よ、と言うことで、それがフレンズお得意のエッチなオチ(笑)になっているのが実に面白いなと思います。

レイチェルの話を聞いたジョーイは、Problem solved. と言っています。
これは「問題解決」という定型表現。
Problem solved. については、過去記事、問題解決!のbe動詞省略 フレンズ5-22その2 で詳しく説明しています。
このように be動詞が省略された受動態の形になっている決まり文句としては、
Apology accepted. もありますね。
ロスが「受け持ちの男子学生に惚れられちゃってさ」と相談してきたことに対して、「ロスもぐだぐだ悩んでないで、レイチェルみたいに相手と寝ちゃえば問題解決なんじゃないの?」と言ってみせたわけですね。


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posted by Rach at 16:04| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年06月03日

椅子の背に書いてあることとは異なり フレンズ7-18その2

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ニューヨーク大学で講義を終えたロスは、授業を受けていたモースという男子学生を呼んで、君はテストの点が足りないから落第だ、と告げます。
モース: Well, maybe you can cut me some slack. I'm sort of in love. (多分、大目に見てもらえますよね。僕は恋してるんです。)
ロス: Well, I'm sorry but, that-that's really not my problem. (申し訳ないけど、それは全く僕の問題じゃない。)
モース: I'm in love with you. (僕はあなたに恋してるんです。)
ロス: Well, that brings me in the loop a little. (それだと、ちょっと僕も関係者になるな。)
モース: You see, that's why I did so bad on this test. I'm having a hard time concentrating. When you're up there (Points to the podium) and you're teaching and your face gets all serious... you look so good. (In a sexy voice) When you wear that tight little turtleneck sweater-- (ほら、だから今回のテストがそんなに悪かったんですよ。集中するのが大変で。あなたがあそこに立っていて、[教壇を指さす] あなたが教えてて、あなたの顔がすっかり真剣になると…あなたはすっごく素敵に見えるんです。[セクシーな声で] あのタイトなタートルネックのセーターを着てる時には…)
ロス: Okay! (Walks away from him.) Umm, I uh, I'm your teacher. I'm sorry. You're, you're a student. And I-and I like women. In spite of what may be written on the backs of some of these chairs. (わかった! [彼から歩いて距離を取る] あのー、僕は君の先生だ。悪いけど、君は、君は生徒だ。そして、僕は女性が好きだ。ここらの椅子の後ろに書いてあるだろう内容にもかかわらずね。)

cut someone some slack は「人を勘弁してやる、人に理解を示す」という意味。
slack は「ゆるい、たるんだ、ゆるみ、たるみ」という意味で、「(人に)ゆるさを与える」、つまり、「厳しい(きつい)ことを言わずに、寛大になってやる」という意味になるようですね。
君は点数が足りないから落第だ、と先生のロスは言うのですが、「点数が悪いことは大目に見てもらえる、理解してもらえるはずです」みたいに生徒は言って、「僕は恋してるんです」と説明しています。

「君が恋してようが、それとテストの点数が悪いこととは関係ない」と言うように、ロスは「悪いけどそれは、全くもって僕の問題じゃないね。僕とは関係ないことだね」と切り捨てています。
それに対して、その男子学生は「僕はあなたに恋してるんです」と言い、それを聞いたロスは驚いた顔をして、that brings me in the loop a little. と返します。
このセリフを直訳すると、「そのこと(君が僕に恋してる、ということ)は、僕を少しループ(輪)の中に持ってくる・連れてくる」みたいになるでしょうか。
何となくその直訳でもイメージできる気がしますが、in the loop とは「(有力者の)仲間・グループに入って」という意味になります。まさに「輪の中に入って、輪の中にいて」というイメージですね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
in the loop : part of a group of people that makes decisions or gets information
例) Keep me in the loop as you make plans.

つまり、「意思決定をする、または情報を得る人のグループの一部」。
例文は、「計画を立てる時は、私をグループに入れて下さい」。

逆の意味は、be out of the loop になります。
「グループのメンバーになれないで」ということで、日本語っぽい表現だと「中枢から外れて、蚊帳(かや)の外に置かれて」ということになりますね。

映画「インデペンデンス・デイ」で、ホワイトハウス主席報道官であるコンスタンスが、情報を教えてくれと詰め寄る人々に、
Guys, would I keep you out of the loop? (字幕:私が何か隠してるとでも?)
と返すセリフがありましたが、これも、「私があなたたちを蚊帳の外に置いてるって?」と言っている感覚なわけです。

ということで、「君の恋の話について、僕は全くの部外者で関係ないと言ったけど、恋してる相手が僕ってことになると、僕も部外者とは言えなくなるね」と言っていることになります。

僕は先生に恋してる、だからテストの点が悪かったんですよ、とモースは言って、集中するのに大変だったとも言っています。
ロス先生が教壇に立って教えてて、すっかりシリアスな顔つきになったら、あなたはとっても素敵だ、と言った後、ト書きにあるようにセクシーな言い方になって、「あなたがあのぴっちりしたタートルネックのセーターを着てる時は…」と言い始めるので、ロスは「もういい!」という感じで発言を止め、ちょっと彼から距離をとって離れます。
ロス先生のこういうところが素敵…みたいな話を男子学生から延々聞かされたらたまらん、という感じですね。
悪いけど、僕は君の先生で君は生徒だ、と現状を説明したロスは、「それに僕は女性が好きなんだ」と言っています。
男子学生の君に恋されても困る、と言いたいわけですが、その後の、In spite of のセリフがフレンズっぽくて面白いですね。

in spite of は「〜にもかかわらず」。
ですから直訳すると、「これらの椅子のいくつかの背中に書かれているかもしれないこと、にもかかわらず」になります。
つまり、椅子の背に、あることが書いてあるかもしれないけど、それは事実とは異なり、僕は女性が好きなんだよ、と言っていることになりますね。
ということは、椅子の後ろに書いてあることは、「ロス先生は女性が好きである」とは反対のことが書いてある、ということになり、「ロス先生は男が好き、ゲイだ」みたいなことが書いてあるかもしれないけど、とロス自らが言っていることになるわけで、それがジョークのオチになっています。

僕は(多くの男性のように)女性が好きなんだけど、と説明したものの、もしかしたら、椅子の背には、「ロスは男が好き」という落書きが書いてあるかもしれないけどね、それは事実じゃないんだよ、と言ってみせることで、ゲイと思われてるかもしれないと薄々気づいてたけど、ゲイだと誤解する人がたまにいるようだけど、ということまで一緒に説明した、というオチになっているわけですね。


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2013年05月30日

これは推測の域を出ない フレンズ7-18その1

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シーズン7 第18話
The One With Joey's Award (ジョーイの授賞式)
原題は「ジョーイの賞の話」


[Scene: N.Y.U, Ross is giving a lecture.]
ニューヨーク大学。ロスは講義をしているところ。
ロス: ... and it was Ernst Muhlbrat who first hypothesized that the Velociraptor, when threatened, would expand its collar and emit a high-pitched noise to frighten off its predator. (A student raises his hand.) Yes, Mr. Lewis? (…そして、最初に以下の仮説を立てたのがアーネスト・モールブラットです。その仮説とは、ヴェラキラプトルは威嚇されると、えりを広げて、捕食者を脅して追い払うために甲高い音を発しただろう、という仮説です。 [ある学生が手を挙げる] はい、ルイスくん?)
ルイス: What kinda noise? (どんな種類の音?)
ロス: Just a high-pitched intimidating noise. (ただの甲高い、威嚇するような音だよ。)
ルイス: But like how? (でも、どんな風な?)
ロス: Well, we-we don't know for sure. But in my head, it-it sounded something like this. (He makes a high pitched noise and Alan doesn't know what to make of it.) Of course, this is just conjecture. Okay, that's uh, that's all for today. (えーっと、正確にはわからないんだけど。でも、僕の頭の中では、こんな感じに聞こえてたよ。[ロスは甲高い音を出す、そしてアランはそれをどう判断していいかわからない] もちろん、これはただの推測に過ぎない[推測の域を出ない]。よし、今日はこれでおしまい。)

ロスは講師として教えている大学で、講義をしているところ。
古生物学者であるロスは、恐竜の話をしているようで、Velociraptor は「ヴェロキラプトル」という恐竜の名前ですね。
Wikipedia 日本語版: ヴェロキラプトル には、
映画『ジュラシック・パーク』シリーズによって一般にも広く知られるようになったものの、
という記載もあります。

it was Ernst Muhlbrat who first hypothesized that... の文章は、it was 人 who did の形になっている強調構文で、「〜した人は(誰々)であった」という意味になります。
hypothesize は「仮説を立てる、仮定する」なので、that 以下で述べられる最初の仮説を立てたのは、その人物だったと言っているわけです。
when threatened は「そのヴェロキラプトルが脅かされた時、危機に瀕した時」。
expand its collar は「えりを広げる」。
ちなみに、このロスの話だと、ヴェロキラプトルには、えり(collar)があることになりますが、英語版ウィキペディアを調べてみても、この恐竜に collar がついている、という記述は見当たりませんでした。
ただ、外敵から身を守るために、えりを広げて自らの姿を大きく見せる、ということは自然界ではありそうな話なので、脚本的には、たまたま映画にも使われて有名な恐竜の名前を出してみた、というところ、でしょうか?

emit は「出す、放つ」。名詞形は emission 「放出、排気」で、「排出ゼロ」という意味の「ゼロ・エミッション」という言葉もありますね。
high-pitched は「甲高い、声の調子の高い」。
frighten off は「〜を脅かして追い払う」。frighten は「〜を脅かす」という意味で、off は「離れて」という分離のニュアンスがあることから、脅かして自分からの距離を離す、という感覚の「脅かして追い払う」という意味になるわけです。

その説明を聞いていた学生が、「音っていうけど、どんな種類の音?」と質問します。
ロスは「ただの甲高い、相手を怖がらせるような(intimidating な)音だよ」と説明するのですが、学生は、But like how? 「でも、どういう感じの?」としつこく食い下がってきます。

ロスは、「我々、古生物学者もはっきりとはわからないんだけど」と前振りした後、「でも僕の頭の中では、こんな感じのものが聞こえたね、こんな感じの音のイメージだったね」と言って、耳の横に手を置いて、えりを広げている様子も交えながら、ギャオスみたいな声(笑)を、たっぷり3回も聞かせてくれます。
「よくわからないんだけど」などと言いながらも、動きまでつけながら、大真面目な顔でいかにも恐竜っぽい声を出してみせるのが、恐竜オタク・ロスの真骨頂というところですね。

質問した学生の方は、周りをちょっと見たりして、「俺、どう反応したらいいんだろう?」みたいな困惑の表情を浮かべています。
教室が妙な空気になったのを察したロスは、Of course, this is just conjecture. と言っていますね。
conjecture は「推測, 憶測」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
conjecture : [noun] (formal)
the act of guessing about things when you do not have enough information

つまり、「十分な情報がない時に、物事について推測するという行為」。

なので、ロスのセリフは、「もちろん、これはただの推測・憶測に過ぎない」と言っていることになります。
もう少し日本語っぽく表現すると、「これは推測の域を出ない」という感じですね。
ドン引きしている学生に対して、「もちろん、ただの僕の推測に過ぎないけれど」と照れ隠しをしている感覚になるでしょう。
最後の That's all for today. は「今日はそれでおしまい」という、講義やレクチャーでの決まり文句であることもチェックしておきましょう。


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2013年05月28日

ジョーイって名前の友達がいたんだけど フレンズ7-17その6

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ロスとジョーイは二人とも、クリスティンという女性と別々にデートすることになっており、デートの後にどちらを選ぶか決めてもらおうじゃないか、と言っています。
ロスがクリスティンとデートしているビストロに、ジョーイが現れたので、クリスティンは驚いています。
クリスティン: Hi! What are you doing here? (はーい。あなたはここで何してるの?[どうしてあなたはここにいるの?])
ジョーイ: Oh, I like this place. And technically, technically I'm not breaking any rules, so.... (あぁ、俺はこの場所が好きなんだよ。そして、厳密には、厳密には、俺は何もルールを破ってない、だから…)
クリスティン: Well uh, Ross? This is Joey. Joey? Ross. (えーっと、ロス? こちらはジョーイ。ジョーイ? (こちらは)ロスよ。)
ジョーイ: Hi! (やあ!)
ロス: Hi. (They shake hands.) It's nice to meet you. I used to have a friend named Joey. I don't anymore. ([二人は握手をする] 会えて嬉しいよ。僕にはジョーイって名前の友達がいたんだ。今はもう(その友達は)いないんだけどね。)
クリスティン: Our table will be ready in a couple minutes. (私たちのテーブル(席)は、数分で用意できるって。)
ロス: Yeah. So.... (あぁ、それじゃあ…)
ジョーイ: Sure! I would love to wait with you guys! Thanks! (Sits down.) (もちろん! 君らと一緒に待ちたいよ。ありがと! [座る])
ロス: So, Joey, umm, you look familiar. Are uh, are you on TV or something? (それで、ジョーイ、その、君に見覚えがあるよ。君はテレビか何かに出てる?)
クリスティン: Well, Joey doesn't like to talk about it but, he's one of the stars of Days Of Our Lives. (えぇ、ジョーイはそのことを話したがらないんだけど、でも、彼は、「愛の病院日誌」のスターの一人なのよ。)
ロス: That's right! That's right. Don't you play a woman? (そうだよ! そうだ! 君は女性を演じてない?)
ジョーイ: A woman in a man's body. (男性の体をした女性だよ。)
ロス: Much better. (なおさらいいね。)

クリスティンはジョーイを見て、What are you doing here? と驚いています。
ジョーイは、事前にロスにデートの場所を聞いていたために、その場所に現れたわけですが、クリスティンはロスとジョーイの二人が知り合いであることを知らないので、驚いているのですね。
「どうしてここにいるの?」と聞かれたジョーイは、「俺はこの場所が好きなんでね」と、さもこのビストロがなじみの店であるかのように言っています。
ちなみに、「俺はここが好き」のようなニュアンスで、this place ではなく、here を使う場合には、I like it here. のように、目的語に it が必要になってきます。
過去記事、フレンズ5-19その2 でも解説したのですが、here は副詞なので、「〜が好き」という他動詞 like の目的語になることはできません。
そのため、here で表現する場合には、I like it here. のように目的語 it が必要になり、一方、this place は「この場所」という名詞なので、直接、like の目的語になることが可能である、ということです。

その後のセリフで、ジョーイが、"And technically, technically I'm not breaking any rules, so...." と言っているのに笑ってしまいますね。
これは、前回の記事、厳密に言うとルールは破ってない フレンズ7-17その5 で、「デートの前にクリスティンに花を送ったことは別にルール違反じゃない」と言っていたロスのセリフと全く同じです。
ジョーイはロスのデート場所を聞き出して、そこに乗り込んで来たわけですが、別に相手のデート現場に現れること自体はルール違反じゃないだろ、と言いたいわけですね。

二人が知り合いだと知らないクリスティンは、ジョーイとロスをそれぞれに紹介しています。
ロスは他人のふりをしてよそよそしくジョーイに挨拶した後、「そうか、君の名前はジョーイっていうのか…」という感じで、I used to have a friend named Joey. と言っています。
used to は、「以前は〜だった」という過去の状態を表すフレーズ。
かつて僕には、ジョーイという名前の友達がいたんだよ、という感覚ですね。
それを聞いたジョーイは、「うんうん、そうだよな」みたいにうなずいているのですが、その後にロスが、I don't anymore. と言ったのを聞いて、顔がこわばっています。
I don't anymore. というのは、I don't have a friend named Joey anymore. ということで、「ジョーイという名前の友達は(僕には)もういない」と言っていることになります。
それは、ジョーイ本人を目の前にして、「君はかつて僕の友達だったけど、こんな風にデートの邪魔をしに来るなんて、もう君なんか友達じゃないよ、絶交だよ」と言っていることになるでしょう。

テーブルがもうすぐ用意できるわ、とクリスティンが言った後、ロスは「それじゃあ…」と言って、ジョーイが去ってくれるのを期待したようですが、ジョーイはそれにわざと気付かない様子で、「もちろん、一緒に待たせてもらいたいな」と言って、強引に同じ待ちテーブルに座ります。
ジョーイに帰る気配がない様子を見て、ロスは何とかライバルの弱点を探そうとしている様子。
自ら、「君には見覚えがあるな。テレビか何かに出てる?」と、ジョーイが俳優であることをネタにし始めます。
familiar はこのように、look familiar 「知っている気がする、見覚えがある」という意味でよく使われます。
sound familiar なら「聞き覚えがある」ですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
familiar [adjective] : EASY TO RECOGNIZE well-known to you and easy to recognize
つまり、「自分にとってよく知られていて、認識するのが容易である」。

ロスの発言を聞いて、クリスティンは、「ジョーイはそのことについて話すのが好きじゃないけど、彼は愛の病院日誌のスターの一人なのよ」と言っています。
ジョーイは話したがらないけど、みたいに言っていることから、ジョーイはクリスティンにそれを話す時に、わざともったいぶって、「いやぁ、自慢みたいに聞こえるから、あんまり人には話さないんだけどさ、実は俺、テレビドラマに出演してるんだよね…」みたいに言っているであろうことが想像できますね。
クリスティンの話の持って行きようだと、このまま、ジョーイってテレビに出てる俳優さんなの、素敵よね、みたいになりそうな感じですが、ロスはそれを逆手に取って、「そう言えばそのドラマで、君は女性の役を演じてるよね?」という話を持ち出します。
ジョーイが女性役を演じている、というのは、過去記事、フレンズ7-15その2 で解説したように、(スーザン・サランドン演じる)ジェシカ・ロックハート(女性)の脳を移植されたドクター・ラモレー(男性)を演じていることを指しています。

「男の俺が女を演じてるみたいに言うなよ。体は男で、頭が女なだけなんだよ」みたいに、「女と言っても、男の体の中にいる女だよ」とジョーイは説明するのですが、ロスは意地悪そうな顔で、Much better. と言っています。
体が男で中身が女、つまり、(今の言葉で言うと)「オネエ」役を君は演じてるんだよね〜ということを、わざとデート相手の前で言ってみせているわけです。
ちなみに、better のような比較級を「はるかに、ずっと」と強調する時には、much を使うことにも改めて注意しておきたいところですね。


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posted by Rach at 16:46| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月24日

厳密に言うとルールは破ってない フレンズ7-17その5

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ロスのアパートメント。ロスはクリスティンという女性とのデートにでかけようとしているところ。そこにジョーイが訪ねてきます。
デート頑張れよ、って言いに来ただけだ、というジョーイは、置いてあるレシートに気付きます。
ジョーイ: Okay, dude! (Finds a receit.) Hey you uh, you sent Kristen flowers. (そうか。[レシートを見つけて] おい、ロスはクリスティンに花を送ったんだな。)
ロス: That's right. (その通り。)
ジョーイ: You spent a hundred dollars. That's the limit. You're screwed! (お前、100ドル使ったぞ。それが上限だ。お前はおしまいだ!)
ロス: Uh actually, I sent the flowers before the actual date. So techincally, technically I didn't break any rules. Thanks for stopping by though. (あぁ、本当のところ、実際のデートの前に僕は花を送ったんだ。だから、厳密に、厳密に言うと、僕は何もルールを破ってない。あぁ、でも立ち寄ってくれてありがとうね。)
ジョーイ: Oh-oh! So that's the way it's gonna be, huh? Yeah, I can break the rules too y'know! (ああー! じゃあ、そのやり方でこれからも行くんだな? そうか、俺もルールを破ることができるんだ!)
ロス: Oh yeah? What are you gonna do? (あぁ、そうかい? ジョーイは何をするつもり?)
ジョーイ: I don't know. (わかんない。)

デート前のロスの部屋を訪ねたジョーイは、ロスがクリスティンに花を送ったレシートを発見します。
そして、「お前は(もう)100ドルを使った。100ドルがデート代の上限だったから、お前はもうダメだな!」みたいに言っています。

ですがロスは余裕の表情で、それでも何も問題ない、ということを説明しています。
actually と actual という同じ系列の言葉が2回使われていますが、つまりは、「実際に・実際のところ、本当の・実際のデートの前に花を送った」ということですね。
花を送ったと言っても、実際のデートよりも前になるから、それはデート代には含まれない、とロスは言いたいようで、technically をしつこく2回も繰り返した後で、「僕はルールを何も破らなかった」と言っています。
technicallly は「技術的には、理論的には、厳密に言うと」というニュアンス。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
technically : according to the exact details of rules, laws etc.
つまり、「ルールや法のの正確な詳細によると・詳細に照らして」。

まさにこの英英辞典の語義通り、「デート代は100ドルまで」という決まりに則って考えると、「デートの前にお金を使ってはいけない」っていうルールがあるわけじゃないんだから、デート前に彼女に何をあげてもルール的には何も問題ないはずだろ、とロスは言いたいのです。
テクニカリーを連呼しているのは、「ルールに照らし合わせてみても、何ら問題はないはず」ということを強調しているわけですね。
一歩も二歩もリードした感じのロスは、「僕が花を送って、彼女に好印象を与えただろうことは事実だけど、それはそれとして、立ち寄ってくれてありがとね」みたいに、余裕の発言をしています。

stop by は「ちょっと訪ねる、途中で立ち寄る」で、フレンズではよく出てくる言葉ですね。
LAAD では、
stop by [phrasal verb] : to make a short visit to a place or person, especially while you are going somewhere else
つまり、「ある場所やある人を、短い時間、訪問すること、特に自分が別のある場所へ行こうとしている間に」。

厳密に言えばルールは破ってない、って言っても、やっぱりそれはズルいだろ!みたいに、ジョーイは怒っている様子。
So that's the way it's gonna be, huh? は「それじゃあ、それ(そんなロスのやり方)が、これからそうなるっていうやり方なんだな?」みたいな感覚。
ロスは今後も、そうやってルールの抜け穴を利用するつもりなんだな、みたいに言いたいわけです。
お前がそうするつもりなら、俺だって!とばかりに、「俺もルールを破ることができるな!」と言うジョーイですが、ロスは「ジョーイは金欠で、僕みたいに何かを贈ったりはできないだろ」と言いたげに、「ルールを破ると言ったって、ジョーイはどうするつもりなんだ?」と問うています。
ジョーイも勢いでそう言っただけで、今のところ特に案がないことが、I don't know. という返事からわかりますね。
優位に立っているロスがちょっと意地悪に見えてしまうわけですが、techincally をことさら強調しているところがいかにもロスらしい言い回しで、面白いシーンだと思いました。


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2013年05月22日

デート代の上限を設定しよう フレンズ7-17その4

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ロスとジョーイは向かいに引っ越してきたばかりのホットな女性とお近づきになり、それぞれがデートの約束を取り付けます。
同じ女性とデートすることを知った二人は、どっちが身を引くかで議論した後、
ロス: No, Joey! Look, why don't, why don't we just let her decide, okay? Hey-hey, we'll each go out with her one more time. And-and we'll see who she likes best. (違うよ、ジョーイ! ねぇ、ただ彼女に決めさせたらどうかな? ほら、僕たちそれぞれが彼女とあと1回デートして、そして彼女がどっちを好きか確かめるんだ。)
ジョーイ: (smiling) That sounds fair. ([微笑んで] それってフェアに思えるね。)
ロス: Maybe I'll take her to that new French restaurant down the street... (多分、僕は、通りを下ったところにある、あの新しいフランス料理店に彼女を連れて行くね。)
ジョーイ: Ah yeah, wait a second now! Look, we're gonna have to set a spending limit on the date. I don't have the money to take her to a fancy place like that. (ちょっと待ってよ! 俺たちはデートで使う金の上限を決めとかないといけないぞ。俺にはそんな高級なところに彼女を連れて行く金がないんだ。)
ロス: Well, sorry. That's what I do on dates. (そりゃ、残念だね。そういうことを僕はいつもデートでするんでね。)
ジョーイ: All right, well, I guess I'll just have to do what I do on dates. (わかったよ。じゃあ、俺がいつもデートですることを、俺もしないといけないな。)
ロス: So let's decide on the spending limit. (それじゃあ、使う金の上限を決めよう。)
ジョーイ: Yeah. Uh, (thinks)... a slice... (Thinks)... six dollars? (そうだな。うーんと [考える] 1枚の… [考える] …6ドル?)
ロス: I was thinking more like a hundred. (僕はもっと上、100ドルくらいを考えてたんだけど。)
ジョーイ: Okay. Can I borrow 94 dollars? (わかった。94ドル借りていい?)

男性二人が話していても埒が明かないと気づいて、ロスは「彼女に決めさせようよ」と言っています。
もう一度、彼女とデートして、彼女が一番好きなのは誰かを見てみることに、確かめてみることにしようよ、という提案ですね。
その話はフェアに聞こえるね、つまり、フェアに思えるね、と言って、ジョーイもその案に賛成します。

ロスが新しいフレンチレストランに彼女を連れて行くつもりだと言うと、ジョーイは慌てて、デートの a spending limit をセットしなくちゃいけないぞ、と言っています。
spending limit は文字通り、「支出するリミット」ということで、デートにどこまでお金をかけていいかの制限を決めとこう、と言っていることになります。
その理由として、ジョーイは、(ロスが言っているような)そんなファンシーな場所に彼女を連れて行くような金は俺にはないんだ、と説明しています。
fancy は、日本語のファンシーだと「ファンシーショップ」みたいな、可愛らしいイメージが何となく浮かんでしまいますが、このセリフでの fancy の意味は、「上等の、高級な」という意味。
その他にも、fancy の意味には「装飾的、意匠を凝らした」というものがありますが、どちらかと言うとそれが、日本語のファンシーのニュアンスに近いでしょう。
ロスとジョーイの話の流れからもわかる通り、そこに連れて行ったらお金がかかるかどうか、の話をしているので、やはりここは「高級な店」という意味で使っているのは明らかです。

「デートに金額の上限を設定しようよ」というジョーイに、ロスは意地悪な感じで、That's what I do on dates. と言っています。
直訳すると、「それ(高級なレストランに連れて行くこと)が、僕はデートでする[行なう]ことである」ということになるでしょう。
I do のように現在形が使われていることから、「普段から僕はデートではそういう風にするんだ、そういう習慣なんだ」のように、習慣・習性を表していると言えるでしょう。
dates のように複数形になっていることも、「毎回デートの時はそうするんだ」という感じが出ていますね。
「これが僕のフツーのデートのやり方なんでね」みたいに言われたジョーイは、「ロスがそう言うんなら俺だって」とばかりに、「じゃあ、俺も俺がいつものデートですることをしないといけないな。ロスがそうするなら、俺もそうせざるを得ないな」みたいな言い方で返しています。
それを聞いたロスは、眉をしかめていますが、「そんな風にされると、僕が不利になるかも」みたいな顔ですね。
ジョーイははっきりとは言っていませんが、プレイボーイのジョーイが女性の気を引くためにすること、と言えば、プレイボーイのテクニックを使って、女性を喜ばせるような行為をする、みたいなことになるでしょう。
まぁ、「そっちが金を使うなら、俺は体を使わせてもらおっかな」みたいに言った感じで、それでロスは焦って、「じゃあやっぱり、支出金額の上限を決めようか」と折れたわけですね。

そう言われたジョーイは、上を向きながら出費の金額をイメージしているようですが、その考え中のセリフの中で、a slice... と言っています。
これは、a slice of... のように「〜が1枚」と思い浮かべているわけですが、ジョーイがピザ好きなのはフレンズのお約束なので、この a slice... という言葉だけで、ジョーイが「デートでピザを1枚(たった1枚だけ?!)食べようとしている」ことが、観客にも連想されるわけです。
まぁ、a slice of で形容されるものは他にもあると言えばありますが、ピザにはうるさいジョーイのことですから、やはりピザだと考えるのが自然で妥当でしょう。
スライス、、と言った後、案の定というか、ジョーイの出した値段は「6ドル」。
6ドルという金額を聞いて、ロスはあきれた様子で、「僕はもっと上の金額、例えば 100ドルくらいを考えてたんだけど」と言っています。
ジョーイもその意見を受けて、Okay. と納得した様子ですが、その後、「94ドル借りられるかな?」みたいに言っているのが、何となく想定された返しでありながらも、やはり笑ってしまうところですね。
「6ドル」と言ったのは、ピザの値段だけのことではなく、元々、それくらいしか手元に自由になるお金がなかった、ということです。
100ドルにするなら、それでいいよ、みたいにいったんは Okay. と言っておいて、「あ、でも、良かったら、94ドル借りられるかな?」みたいに言っているのが、「どんだけ金欠やねん」的な、ジョーイらしいオチになっている、ということですね。

これとよく似たパターンが、フレンズ2-5 にもありました。
モニカが店をクビになってしまい、落ち込んでいる時に、ウェイトレスが、モニカの注文の品と請求書を運んできます。
ウエイトレス: Here's your check. That'll be $4.12. (これが請求書です。4ドル12セントになります。)
ジョーイ: Let me get that. You got 5 bucks? (俺に払わせて。[請求書を見て驚き、チャンドラーに]5ドル持ってる?)

落ち込んでるモニカを助けようと、男らしく払ってあげようとしたジョーイですが、自分がその金額を持ってないことに気付き、チャンドラーに頼むところが、何となく今回のやりとりを彷彿とさせますね。
請求書が4ドル12セントで、5ドル貸してと言っていることから、いったんは払うと言ったジョーイが、実はほとんど一文無し状態であることもわかるわけです。
「売れない俳優」であるジョーイの金欠ネタもまた、フレンズのお約束ですから、こういうセリフも、キャラ立ちしたシリーズ物ならではの楽しさと言えるでしょうね。


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posted by Rach at 18:02| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月20日

私がいなければ知ることすらなかった フレンズ7-17その3

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モニカ、レイチェル、フィービーの3人は、ブライダルショップで見つけたお気に入りのドレスを安値で買うために、ブルックリンにあるディスカウント・ストアのクライマンズという店に来ています。
たくさんの人が押し寄せてきている中、モニカも必死で自分のドレスを探しているところ。
モニカ: No. No. Not it. Not it. Not it. (Checks another rack and another woman tries to reach around her.) (To the woman) Don't crowd me! (Finds it) This is it! This is the dress! Oh my God, it's perfect! (She takes it off of the rack and someone has a hold of it on the other side of the rack and tugs on it.) I'm sorry, this one's taken! (The other woman tugs harder pulling Monica through the rack.) Whoa! (違う違う。これじゃない、これじゃない。[別のラックをチェックすると、別の女性がモニカの後ろに手を回そうとする] [その女性に]押さないでよ! [目的のドレスを見つける] これよ! これがその(探してた)ドレスだわ! なんてこと、完璧よ! [モニカがそれをラックから取ろうとすると、誰かがそれをラックのもう一方の側から掴んで、そのドレスをぐっと引っ張る] ごめんなさい、このドレスは取られてるの! [その別の女性はより強く引っ張り、モニカをラック越しに引っ張る] ワオ!)
モニカ: Megan! (メーガン!)
メーガン: Monica! (モニカ!)
モニカ: You came?! (あなた、来たの?)
メーガン: Yeah! (ええ!)
モニカ: This is my dress! (これは私のドレスよ!)
メーガン: No! (違うわ!)
モニカ: Yes it is! You saw me wearing it! (私のよ! あなたは私がそれを着ているのを見たでしょ?)
メーガン: And now you'll see me buying it. (そしてあなたは私がそれを買っているのを見ることになるわ。)
モニカ: What? You freak! You wouldn't even have known about this place if it wasn't for me! (何ですって? あなたおかしいわ!もし私がいなければ、あなたはこの場所について知ることすらなかったのに!)
メーガン: Look, you don't want to fight me. (ねぇ、あなたは私と争いたくはないでしょ。)
モニカ: Maybe I do! I'm pretty feisty! (She blows the signal.) (多分、私は争いたいと思ってるわ。私はとっても喧嘩好きだもの! [モニカは合図の笛を吹く])

ハンガーにたくさん掛けられているドレスを一つ一つチェックしながら、モニカは、Not it. Not it. と言っています。
これは、This is not it. という感覚でしょうね。
「今見てるこれ(このドレス)は、it ではない」というニュアンスで、it というのは、自分が探している目的のドレス、自分の頭の中にイメージされているドレス、を指していることになります。
探している、目的のドレスじゃない、という意味で、モニカは、Not it. Not it. と連呼しているわけですね。

目的のものが見つからずイライラしているモニカは、横から手を伸ばしてきた女性に、Don't crowd me! と怒っています。
crowd は名詞では「群衆、人ごみ」という意味ですから、動詞だと「群がる、殺到する、押し寄せる」という意味になります。
今回のセリフの、Don't crowd me. は「私に向かって押し寄せないで」みたいに言っている感覚になるでしょう。

そんな風に怒っていたモニカですが、あるドレスを見て、This is it! This is the dress! と言っていますね。
This is it. の it は、さきほども説明したように、「自分が探していた目的のドレス、自分の頭でイメージしているまさにそのドレス」という感覚なわけですが、This is it! This is the dress! と連続で表現されていることが、よりその it の感覚をうまく説明してくれている感じがしました。
まさに、it = the dress 「その(探していた目的の)ドレス」という等式が成り立つわけですね。

This is it. という表現については、過去記事、THIS IS IT フレンズ5-12その6 で、マイケル・ジャクソンの THIS IS IT に絡めて、私なりの感覚を詳しく説明しています。

お目当てのドレスを見つけたモニカは、完璧よ!と言ってそのドレスをラックから取ろうとするのですが、ト書きにあるように、誰かがラックの向こう側から、そのドレスを掴んで引っ張っています。
ト書きの tug on は「…を力をこめて、ぐっと・ぐいと引く」という意味。
「付け札、タグ」のタグは、tag という綴りなので別の単語です。
this one's taken! は、「このもの(このドレス)は取られている」という受動態ですね。
あなた引っ張ってるけど、もう私がこのドレスを取ったからそっちの手を離して、と言いたいわけです。
ですが、相手は離すことなく、tugs harder 「より強く引っ張って」、ラックの中を通る形で、向こう側にモニカを引っ張り出すことになります。

お互いの顔を見た二人は、それがブライダルショップで会ったあの時の人だとわかり、驚いていますね。
「これは私のドレスよ」と言っても、メーガンはそれを否定するので、「だってあなたもあの時、ブライダルショップで私がこれを試着してるのを見たじゃない」と言います。
それに対するメーガンの返事に彼女の負けん気の強さが出ていますね。
And now you'll see me buying it. は、「そして今は、私がそのドレスを買っているのを・買おうとするのを、あなたが見ることになるでしょう」。
「私が着てるの見たじゃない」「(あなたは着ただけで)あなたは私が買うのを見ることになる」、つまり、「あなたは確かに着てたけど、それを買うのはこの私よ」と言っていることになります。

freak は「奇人、変人」みたいな意味ですから、You freak! 「あなたヘンだわ。あなたおかしいんじゃないの?」みたいに、あまりに非常識な言葉に対してあきれている、信じられないと思っていることがわかります。

You wouldn't even have known about this place if it wasn't for me! は典型的な仮定法ですね。
if it wasn't for me は「もし私がいなければ」、You wouldn't even have known about は「…について知ることさえなかっただろうに」。
あのブライダルショップで、私がこの安売り店のことを教えてあげたからあなたはここにいるわけで、私がいなかったらこの店の存在を知ることすらなかったのよ、教えてあげたのは私なのにあなたは恩を仇で返すつもり?みたいな気持ちなのでしょう。

メーガンは「あなたは私と争いたくは・戦いたくは・喧嘩したくはないわよね」、つまり、「喧嘩するのはやめましょう」みたいに言うのですが、勝気なモニカが簡単に引き下がるはずもなく、Maybe I do! I'm pretty feisty! と言って、レイチェル、フィービーという仲間を呼び寄せるための合図の笛を吹くことになります。

Maybe I do! は、Maybe I want to fight you! ということですね。
「喧嘩したくないなんてとんでもない、多分、私は、あなたと戦いたいと思ってるわよ」というところ。
feisty は「ファイスティ」と発音し、意味は「攻撃的な、喧嘩好きな」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
feisty : (approving) having a strong, determined character and being willing to argue with people
つまり、「(良い意味) 強く断固とした性格で、人と議論するのをいとわない」。
approving 「賛成する、よいと認めている」とありますので、悪口として使われる言葉ではなく、前向きな意味のようです。
負けん気の強いモニカですから、自虐的に言っているのではなく、「私は戦いを挑まれたらそれを堂々と受けて立つタイプの人間よ」みたいに自分の強さを誇示しているセリフになっている、ということでしょうね。


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posted by Rach at 15:10| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月17日

カーカスというメタルバンド フレンズ7-17その2

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ブライダルショップでドレスを試着中、同じく結婚予定のメーガンという女性と知り合ったモニカは、彼女と結婚式についての話をしているところ。
メーガン: So uh, who's your photographer? (それで、あなたの(結婚式を撮影する)カメラマンは誰?)
モニカ: Jeffery. (ジェフリーよ。)
メーガン: We met with him. Did he show you the photos of the nude wedding he did? (私たちも彼に会ったわ。彼は、彼がやった[撮影した]あのヌード・ウェディングの写真をあなたに見せてくれた?)
モニカ: The Best Man? Wow! (あのベストマン? ワオ!(って感じよね))
メーガン: I know! I almost called off my wedding. Oh, who's your band?! (そうなの! 私はもう少しで自分の結婚式を取りやめにするところだったわ。あぁ、(結婚式で演奏する)バンドは誰?)
モニカ: Oh, my fiance wants The Swing Kings. (あぁ、私のフィアンセが、ザ・スイング・キングズがいいって言うの。)
メーガン: Oh, you're so lucky. My fiance wants the heavy metal band, Carcass. (まぁ、あなたはすっごくラッキーね。私のフィアンセは、ヘビメタバンドのカーカスがいい、って言うのよ。)
フィービー: Ooh, is that spelled with a "C" or a "K"? Oh, my God! It doesn't matter, they're both great! (わぁ、それって、C で始まるスペル? それとも K で始まるスペル? なんてこと。そんなのどうでもいいわ。両方とも最高だもの。)

結婚式に付き物のカメラマンについて、「あなたは誰にした?」みたいにメーガンは尋ねています。
モニカがジェフリーという名前を答えると、メーガンは、We met with him. と言っていますね。
「彼に会った」ということですが、meet という動詞は通常他動詞で使われることが多く(Nice to meet you. など)、その場合は with という前置詞は使いませんね。
ここでは、わざわざ、meet with のように with が使われているのですが、この meet with には、「約束して人に会う」というニュアンスがあるようです。

研究社 新英和中辞典では、
meet with=《米》 (約束して)〈人〉に会う、…と会見する、…と会談する
meet with union leaders 組合幹部と話し合う


LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
meet with somebody [phrasal verb] : to have a meeting with someone
つまり、「誰かと会合・打ち合わせをすること」。

ただ人と会う、というよりも、「事前に約束をした上で、正式に会う」という感じがする、ということなのでしょうね。
ですからメーガンのセリフの場合も、「あぁ、私も彼に会ったことある」という軽い感じではなくて、実際に結婚式のカメラマン候補として、事前にアポを取って、時間を割いて会っていろいろ相談した、というニュアンスがあるのでしょう。
その後で、「彼がやった(カメラマンとして仕事した) the nude wedding の写真をあなたも見せてもらった?」みたいに言っていることからも、「私のこれまでの仕事の具体的な内容を見てもらいましょう」みたいな感じの正式な打ち合わせだったことが想像できますね。
the nude wedding と聞いて、モニカは、「(あの)ベストマン? ワーオ!」と言っています。
モニカもその結婚式の写真を見せてもらったこと、その結婚式のベストマン(花婿付添人)のヌードが Wow! と言いたくなるほど素敵だった(笑)ということが、そのセリフからわかります。

メーガンは、モニカの口癖 I know! 「そうでしょ! そうなのよ!」と言って、もう少しで自分の結婚式を call off するところだったわ、と言います。
almost+過去形は、フレンズによく出てきますが、「もう少しで〜するところだった」。
実際にはそうしなかったけど、もうちょっとでそうしてしまうところだった、というニュアンス。
call off は「中止する、取りやめる」なので、メーガンは、「私もあのベストマンのセクシーなヌードを見て、この人と結婚したいから結婚やめる、みたいに思いそうになったわ」とジョークを言っているわけですね。

次にメーガンは「式で演奏するバンドは誰?」と尋ね、モニカは、チャンドラーが是非にと言っている、The Swing Kings の名前を答えます。
メーガンは、「スイングバンドだなんてあなたはラッキーね」と言いながら、「私のフィアンセは、ヘビメタバンドの Carcass がいいって言うの」と説明しています。
カーカスというバンド名を聞いたフィービーは、そのバンドの綴りって、Carcass? それとも Karcass? みたいに問うて、でも C でも K でもどっちでもいいわ、両方とも素敵だもん!みたいに、一人で盛り上がっています。

ネットで調べてみると、実際に、Carcass という名前のバンドは存在するようです。
また、K で始まる、Karcass というバンドは存在しないようです。

Carcass というバンドについては、以下のウィキペディアで。
Wikipedia 英語版: Carcass (band)
ウィキペディアでは以下のように説明されています。
Carcass are a British extreme metal band from Liverpool, who formed in 1985 and disbanded in 1995.
つまり、「カーカスはリバプール出身のイギリスのエクストリーム・メタル・バンド。1985年に結成され、1995年に解散」。

私はあまりヘビメタバンドには詳しくないので、このバンドの名前を知らなかったのですが、アメリカ、または日本では、どのくらいの知名度なのでしょう??
今回のエピソードの脚本を書いた人が、このバンドのことを意識して書いたのかどうかはわかりませんが、まさにそういう名前のメタル・バンドがいる、というのはなかなか興味深いです。
carcass というのは、「獣の死体」のように「死体」という意味の単語。
LAAD では、
carcass : the body of a dead animal, especially one that is ready to be cut up as meat
つまり、「死んだ動物の体、特に食肉として切断される用意ができたもの」。

ヘビメタなどでは死がキーワードになったりすることも多いので、「死体」というショッキングな名前をバンド名にするのはヘビメタっぽい、という発想なのでしょう。
ですから、Carcass というバンドの実在を仮に知らなかったとしても、ヘビメタバンドの名前っぽいネーミングにしてみた、ということはあり得るわけです。

実際の普通名詞の単語そのままをバンド名にすることもあるし、ちょっとスペルを変えて音は同じ、というバンド名にすることもある、という発想から、フィービーは、Carcass なの? それとも Karcass なの?と尋ねているようですね。
自分で C なの、K なの?と聞いておきながら、「でも C でも K でもどっちでもいいわ。どっちもかっこいいもの」みたいに一人で納得しているのも面白いです。
どっちの名前でも、これぞヘビメタバンドって感じがして、イケてるわよねー、みたいに言っているのですね。

ちなみに、carcass という単語が「死体」という意味であると知っていると、「いかにもヘビメタバンドっぽい名前」だということに気付き、余計にこのセリフが面白く聞こえますよね。
あまり普段は聞かなさそうな carcass という単語ですが、実は、過去のフレンズのセリフに登場したことがあります。
まずは、フレンズ1-7その2 で、停電になって、銀行のATMコーナーに有名モデルのジル・グッドエーカーと二人きりで閉じ込められたチャンドラーが、ジルが勧めてくれたガムを反射的に断ってしまった後、猛烈に後悔しているセリフ。
チャンドラー: Mental note: If Jill Goodacre offers you gum, you take it. If she offers you mangled animal carcass, you take it! (心のメモ: もしジル・グッドエーカーがガムを勧めてくれたら、それを受け取れ。もし彼女が切り刻まれた動物の死体を勧めてくれても、それを受け取れ!)

せっかく、有名モデルのジルが勧めてくれたのに断っちまうなんて俺って何てバカ、、、と後悔しているわけですが、何を勧められても絶対断るんじゃない、と自分に言い聞かせているその物体が「切り刻まれた動物の死体」、、というセリフです。
このセリフを聞いているだけで、mangled animal carcass のゾッとする感じが伝わってきますよね。
そんな風に、シーズン1で聞いた carcass という単語が印象に残っていれば、今回のエピソードで、ヘビメタバンド名として登場した時に、「あぁ、あの切り刻まれた動物の死体…のセリフで出てきた carcass か」と気付けることになるでしょう。

また、毛皮を火葬してもらう フレンズ5-6その3 では、動物愛護の精神が旺盛なフィービーが、ミンクの毛皮のことを、
cutting edge hairy carcass from, y'know, the steel traps of wintry Russia 「冬のロシアの鋼鉄製の罠からやって来た[取って来た]、流行の最先端の毛深い死骸」
と表現していました。
hairy carcass 「毛深い死骸」という、その身も蓋もない言い方がいかにもフィービーっぽくて、このセリフからも、carcass という言葉の残酷なイメージが想像されるように思います。
いろんなシーンのいろんなセリフの中で聞くことで、その単語のイメージがより明確になってくる気がしますよね。


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posted by Rach at 15:48| Comment(2) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月15日

欲しいものを決めて安売店で買う フレンズ7-17その1

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シーズン7 第17話
The One With the Cheap Wedding Dress (理想のウェディングドレス)
原題は「安いウェディングドレスの話」


モニカはウェディングドレスを試着中で、そこにはレイチェルとフィービーも一緒にいます。そこに別の女性(メーガン)がやってきて、きれい、と褒めたことから会話が始まります。
モニカ: Have you found your dress yet? (あなたはもう自分のドレスを見つけたの?)
メーガン: Oh no, these dresses are all so amazing but there is no way I could afford one. (あぁ、まだなの。ここのドレスは全部すっごく素敵なんだけど、でも、私には手が出ないの[私にはそれを買うお金の余裕がないの]。)
モニカ: Y'know, I can't afford this either. No. I-I-I'm, I'm just to figure out which one I want then I'm gonna get it at Kleinman's, this discount place in Brooklyn, day after tomorrow they are having a huge sale. (ねぇ、私もこれを買うお金の余裕はないのよ。ないの。私はただ自分がどれを欲しいかを決めようとしてて、それから、それをクラインマンズっていう、ブルックリンにあるディスカウント店でゲットするの。あさって、その店では大セールをする予定なのよ。)
メーガン: Oh, thanks for the tip. (まぁ、情報をありがとう。)
モニカ: Yeah! So-so when are you getting married? (ええ! それであなたはいつ結婚する予定なの?)
メーガン: Oh I'm not, I just like to try these on. (あぁ、私は結婚はしないの。ただドレスを試着するのが好きで。)
レイチェル: I do the same thing. (私も同じことするわ。)
メーガン: I'm just kidding. I'm getting married July 25th. (冗談を言っただけよ。私は7月25日に結婚するの。)
レイチェル: I'm just kidding too. (Laughs) I'm getting married in December. (Turns away not happy with herself.) (私も冗談を言っただけよ。[笑って] 私は12月に結婚するの。[不満そうに横を向く])
メーガン: (To Monica) So when are you getting married? ([モニカに] それであなたはいつ結婚する予定なの?)
モニカ: Oh May 15th. (5月15日に。)
メーガン: Oooh it's getting close! (まぁ、近づいてるわね[もうすぐね]。)
モニカ: Yeah! (ええ!)

同じようにブライダルショップに来ている女性に、モニカは「あなたはもう自分のドレスを見つけた?」と尋ねています。
these dresses are all so amazing but... 「これらのドレスは全部すっごく素敵なんだけど…」と言いながら、there is no way I could afford one. と言っています。
can afford というのは、「〜を買う(金銭的な)余裕がある」という意味ですね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
can afford : to have enough money to buy or pay for something
つまり、「何かを買う、または何かに支払うための十分なお金を持っている」。

There is no way は「…する方法がない」ということから、「…できない、…できる可能性・見込みがない」という意味になります。
ですから、メーガンのセリフは、「(ドレスはどれも素敵だけど)私にはそれを買うことができない」ということですね。
それを聞いてモニカも、「あら、私だってこれ(今、試着してるドレス)を買う金銭的余裕はないわよ」と言っています。
figure out は「わかる、理解する」。
自分がどんなドレスを欲しいか確認するためにここにいて、その後で、ブルックリンにあるディスカウント店のクラインマンズでそれ(これがいいと決めたドレス)をゲットするのよ、と言って、あさってにはその店で、大セールがあるの、とも言っています。
they are having a huge sale の they は店の人たちを漠然と指すニュアンスで、明後日(あさって)という言葉と結びついていることから、「ビッグセールを行なう予定」という近い将来の予定を表していることもわかりますね。

Thanks for the tip. の tip は「ヒント、情報」で、Thanks for the tip. 「情報を教えてくれてありがとう」というのは決まり文句。
LAAD では、
tip : ADVICE [countable] a helpful piece of advice
つまり、「役に立つアドバイス」。

モニカはメーガンに、いつ結婚する予定なの?と尋ねるのですが、彼女は、Oh I'm not, I just like to try these on. と答えています。
つまり、I'm not getting married. 「私は結婚しないの。結婚する予定じゃないの」ということですね。
try ... on は、「…を試しに on してみる」という感覚から、「…を試着する」になるので、I just like to try these on. は、「私はただ、これらのドレスを試着するのが好きなだけなの」と言っていることになります。
別に結婚する予定があるわけじゃないけど、ただドレスの試着を楽しんでるだけなのよね、みたいなことですね。

レイチェルは、I do the same thing. と言っていますが、この現在形は、「私も(普段からよく)そういうことをする」という感覚になるでしょう。
レイチェルは今、モニカと同じように試着しているわけではないので、「今、私も同じことをしてるところなのよ」と言っているのではなく、「あぁ、私もよくそういうことするのよねー、そういうことするタイプの人間なのよねー」と言っていることになります。
そんな風に、「結婚の予定がなくても、ドレスの試着したくなっちゃうのよねー」と共感を覚えた風なレイチェルでしたが、メーガンは「今のはほんの冗談よ、本当は、7月25日に結婚する予定なの」と言うので、レイチェルも「あーら、私も冗談よ。私も12月に結婚するわ」ととっさに嘘をつくことになってしまいます。
話に乗って、私も私も!と言った私がバカみたいじゃない、と不満そうなレイチェルが可愛いですね。

自分の日取りを聞かれたメーガンは、モニカにも同じことを質問しています。
モニカは、5月15日に結婚するの、と答え、メーガンは、it's getting close! と言っていますね。
get close は「近づく、接近する」ですから、「その 5月15日って、近づいてるわね、もうすぐね」と言っているニュアンスになるでしょう。
ちなみに、私がこの記事を投稿している今日はまさにその 5月15日で、何ともタイムリー!と思ったので、このセリフが入るところまでを解説してみました^^


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posted by Rach at 14:19| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2013年05月13日

どうして怒らないでいられる? フレンズ7-16その6

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チャンドラーとモニカがロンドンで結ばれた夜に、モニカが最初探していたのはジョーイの方だったと知って、大ショックのチャンドラー。
あの時、ジョーイがいたら、今ごろジョーイと婚約してるってことじゃないか、みたいに言って、チャンドラーは部屋を出て行ってしまいます。
その後、ジョーイはチャンドラーと話をしようと、コーヒーハウスにやってくるのですが…。
[Scene: Central Perk, Chandler is sulking on the couch as Joey enters to talk with him.]
セントラルパーク。チャンドラーはカウチで不機嫌である。そこに、チャンドラーと話すため、ジョーイが入ってくる。
ジョーイ: Hey. (やあ。)
チャンドラー: Hey. You want this scone? (Holds up his plate) It came for me but it would probably rather sleep with you! (やあ。このスコーン、欲しい? [皿を掲げて] 俺に来たものだけど、多分、このスコーンはお前の方と寝たがってるだろうよ!)
ジョーイ: Chandler, come on, nothing even happened! I just... I don't want you to be upset. (チャンドラー、なぁ、何も起こらなかったんだぞ。俺はただ、お前を怒らせたくないんだ。)
チャンドラー: How can I not be upset? Okay? I finally fall in love with this fantastic woman and it turns out that she wanted you first! (俺がどうして怒らないでいられるんだ? いいか? 俺はついに素晴らしい女性と恋に落ちたのに、その彼女は最初はお前を求めてたってことがわかったんだぞ。)
ジョーイ: Yeah, for like a half an hour one night! Chandler, she wants you for the rest of her life! We look at you and-and we see you together, and it just... it-it fits. Y'know? And you just know it's gonna last forever. (ああ、一晩の30分くらいの間はな! チャンドラー、彼女は、残りの人生ずっと、お前を求めてるんだ! 俺たちはお前たちを見てて、で、お前らが一緒にいるのを見て、そして、ただほら、ぴったりなんだよ。だろ? でお前もわかってるだろ、それが永遠に続くってことを。)
チャンドラー: That's what you should say. (今のを言うべきだよ。)
ジョーイ: What? (何だって?)
チャンドラー: When you're marrying us, that's what you should say. (お前が俺たちを(牧師として)結婚させる時に、今のをお前は言うべきだよ。)
ジョーイ: Really? I can do it? (ほんとに? 俺が(牧師として)結婚式を執り行えるの?)
チャンドラー: I'd love it if you would do it. (お前がそうしてくれたら、俺は嬉しいよ。)
ジョーイ: Hey! (They hug.) (ああ! [二人はハグする])
チャンドラー: But those are the words! Those exact words! (でもさっきのがその言葉だぞ! 今の全く同じ言葉だぞ!)
ジョーイ: Well, I don't remember exactly but, it's-it's pretty much about having and giving and sharing and receiving. (うーん、正確には覚えてないけど、でも、だいたい、所有すること、与えること、分け合うこと、受け取ること、だよな。)

ジョーイの顔を見たチャンドラーは、スコーンを示しながら、イヤミを言っています。
「このスコーン欲しい? このスコーンは(俺が注文して)俺のところに運ばれて来たものだけど、お前と寝たがってるみたいだよ」みたいなことですね。
「俺のところに来たけど、お前の方と寝たがってる」と表現することで、あのロンドンの夜、「モニカは俺の部屋に来たけど、本当はジョーイと寝たがってた」ことをまたここでブリ返そうとしているわけです。

皮肉っぽくいつまでもその話を持ち出すチャンドラーにジョーイは、「何も起こってさえいないのに!」みたいに怒っています。
「実際に寝たわけでもなく、最初寝たいと思ってやってきた、ってだけなのに、そんなに俺に怒らないでくれよ、俺はお前を怒らせたくはないんだよ」とジョーイは言います。
「怒らないで欲しい」と言われたチャンドラーは、How can I not be upset? と言っています。
直訳すると、「どのようにして俺は怒らないでいられることができる?」みたいなことですね。
これが怒らずにはいられようか、怒るに決まってるだろ、みたいなニュアンスです。
「とうとう、ついに、素晴らしい女性と恋に落ちたっていうのに、蓋を開けてみたら、その女性は最初は(俺じゃなくて)お前の方を求めてた、お前と寝たいと思ってたことがわかったんだぞ」みたいな怒りですね。

「最初はお前を求めてた」という発言を否定することなく、yeah 「そうだよな」と肯定したジョーイですが、その後、for like a half an hour one night と期間を述べています。
モニカが俺を求めた、って言っても、それはある一晩の、それも30分くらいの間の話だろ、という感覚ですね。
落ち込んで酔っ払ってたあの瞬間だけ、俺と寝たがってたかもしれないけど、モニカはお前を for the rest of her life 「彼女の残りの人生全部、一生」求めてるんだよ、お前と一緒にいたいと思ってるんだよ、と言っているわけです。

俺たちはお前ら二人を見て、一緒にいるのを見て、it fits. と言っています。
fit は文字通り「フィットする」ということで、「合う、似合う、ぴったりである」という感覚ですね。

「お前ら二人を見てると、ほんとにぴったり合っててお似合いで、それが永遠に続くってことをお前もわかってるだろ」とジョーイは言います。
「なかなかいいこと言うじゃん、ジョーイ」と言いたくなるような素敵なセリフですね。

その言葉を感動した様子で聞いていたチャンドラーは、That's what you should say. と言います。
直訳すると、「それ(今お前が言ったこと)は、お前が言うべきことだ」になるでしょう。
つまり、「今の言葉をお前は言うべきだ」ということですね。
その後、チャンドラーはもう少し具体的に説明しています。
「お前が俺たちを結婚させる時」、つまり、「お前が牧師として俺たちの結婚式を執り行う時に」、お前は今のその言葉を言うべきだ、と言っているわけです。
牧師として何を話したらいいかわからない、とジョーイは悩んでいて、「俺たちをよく知ってる友達として思うまま話せばいい」とチャンドラーはアドバイスしていたのですが、今、ジョーイが俺に言ってくれたこと、まさにそれが友達としての素敵な言葉じゃないか、どうかそれを結婚式で話してくれよ、と言っていることになります。

モニカが最初はジョーイと寝たいと思っていた、という話を聞いて、「お前が牧師として結婚式を挙げるって話はナシだ」と言っていたチャンドラーですが、この言葉でジョーイを牧師として認めたことがわかりますね。
ジョーイも「俺はそれをできるの? 俺が牧師をやってもいいの?」みたいに尋ねています。
「お前が牧師をやってくれたら、俺は嬉しい」と言って、二人は仲直りすることになります。
そう言いながらもチャンドラーは、「今言った、その通りの言葉だぞ。正確にその言葉だぞ」みたいに念押しをしていますね。
一字一句違えずに、今の言葉そのまんまを言うんだぞ、と釘を刺しているわけですが、ジョーイは「うーん、俺は(今言ったこと)正確には覚えてないんだけど」と言いながら、it's pretty much about -ing.. 「だいたい、…することについてだよな」みたいに言っていますね。
自分で言ったこと、はっきり覚えてないけど、having, giving, sharing, receiving の話だったよな、と言っていることになります。
この have, give, share, receive という単語は、与える受け取る所有する分け合う フレンズ7-16その3 でさんざん使われた言葉でしたね。
牧師さんっぽく抽象的な言葉で愛というものを語ろうとして、何を言ってるかわけわかんないスピーチになってしまった原因となった動詞たちでした。
せっかく、感動的なことを言ったのに、「俺、何言ったっけ?」と今言ったばかりのことをすっかり忘れ、「まぁ、あれだ、have, give, share, receive みたいな話だったよね」みたいなオチがついてしまうのが、フレンズっぽくて楽しいですね。


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posted by Rach at 18:38| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする