2012年12月30日

アメリカの統一テストSAT フレンズ7-8その3

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アメリカ全州の名前を挙げるゲームをやっているロスは、自分が50州全部を挙げることができない、という事実にイライラしています。
ロス: How can I not get this? I'm a college professor. I got 1450 on my SATs. (どうしてこんなことができないんだよ? 僕は大学教授なんだぞ。僕は SAT で 1450点を取ったんだ。)
モニカ: 1250. (1250点よ。)
ロス: Damn, I forgot you were here. (ちぇっ、モニカがここにいるのを忘れてたよ。)
フィービー: All right. We're gonna take Klunkers to Ross's. We'll be back in a minute. (Gets up with Monica to do so.) (わかったわ。私たちはクランカーズ(犬の名前)をロスの家に連れて行くわね。少ししたら戻るわ。[そうするためにモニカと一緒に立ち上がる])
レイチェル: Oh, wait, before you guys go, can I just ask you a question? (あぁ、待って。あなたたちが行く前に、ちょっと質問してもいい?)
モニカ: Yeah. (ええ。)
レイチェル: When a guy breaks up with his girlfriend, what is an appropriate amount of time to wait before you make a move? (男性が彼女と別れる時、(その男性に)言い寄る前に待つべき、適切な(量の)時間ってどれくらい?)
フィービー: Oh, I'd say about a month. (あぁ、私なら、1か月くらい、って言うわね。)
モニカ: Really? I'd say 3 to 4. (ほんとに? 私なら、3か月から4か月って言うわ。)
ジョーイ: Half-hour. (Rachel turns to look at him and he nods yes.) (半時間だな。[レイチェルはジョーイの方を振り返って見る、ジョーイはイエスとうなづく])
レイチェル: Interesting. (興味深いわね。)
モニカ: When it's your assistant, I would say never. (アシスタントの場合は、一生だめ、って私なら言うわ。)

How can I not get this? は「どうして僕はこれをゲットすることができないのか?」という感覚ですね。
そして、ロスは「僕は大学教授で、SAT で 1450点を取ったのに」とボヤいています。
1450点という数字から、何となくイメージは沸くと思いますが、SAT というのは、アメリカの全国統一試験のこと。
日本の警察の特殊部隊にも SAT(サット、Special Assault Team の略)がありますが、今回のアメリカのテストは、セリフでは「サット」ではなく、「エス・エー・ティー(ズ)」と発音されています。
詳しくは以下のウィキペディアで。
ウィキペディア日本語版: SAT (大学進学適性試験)

ウィキペディアの説明によると、
SAT(エスエーティー、サット、Scholastic Assessment Test、大学入試)は、アメリカ合衆国内にある大学が世界中どこからの受験生にも大学に進学する際に受験させる共通テストである。
かつては「Scholastic Aptitude Test」あるいは「Scholastic Achievement Test」とも呼ばれていた。


テスト内容、の説明では、

SAT(SAT I)
一般にSATと言えばこちらを指す。Critical Reading、Writing、Math が、それぞれ200点から800点の表示、合計2,400点満点で評価される。


とありますので、現行の制度では、2,400点満点のようですが、ロスが受験した頃にもそれが満点だったのかどうかはわかりません。

余談ですが、SAT と聞いて、帰ってきたウルトラマン(ウルトラマンジャック)の MAT とか、タロウの ZAT とかを思い出したあなたは、きっと私と同世代(笑)。
MAT は、Monster Attack Team の略。ちなみに、レオの MAC は、Monster Attacking Crew で、A(エース)の TAC は、Terrible-monster Attacking Crew (「超獣」だから)。
…とここまではいいのですが、タロウの ZAT は、Zareba of All Territory の略だとのこと。
タロウのウィキペディアの ZAT の説明によると、
元は、『帰ってきたウルトラマン』のMAT以降の「防衛隊の名はアルファベット3文字」という慣例に従って単に語感のよさから命名されたもので、正式名や意味は後付け設定である。
だそうです。確かに ZAT だけ「いかにも後付け設定」感満載ですね^^
「ザット」という音の響きはかっこいいけれど、Attack Team の前に Z-で始まる形容詞をつけようと思っても、z- で始まる単語は少ないので、確かにそれらしいのは見当たらないです。
篠田三郎さんのために(笑)頑張って探してみたけど、やっぱりよさげな z- で始まる単語、なかった…くすん。
かといって、他のアルファベットで語感のいいのを探そうとしても、HAT …「それは帽子やろ!」、RAT … 「それはネズミやろ!」となってしまい、これが結構難しい。
中川家に「知らんがな!」と言われてしまいそうな、どうでもいい脱線ネタですが、今回 SAT が出てきた時に、「ZAT の正式名称だけ知らない自分」に気づいて、調べてみた結果、こんなことがわかりましたよ、という結果報告だったのでした。まる。

では、フレンズの話に戻ります。
上のウィキペディアの説明にあるように、SAT の A の部分の単語は、これまでいろいろと変化してきているようですね。
assessment だと「評価、査定」、aptitude なら「適性」、achievement だと「達成、到達、成果」になります。

ロスは、自分は博士号(Ph.D.)を持っているとか、今は大学教授であるとか、そういうことを人に自慢げに語ることが多いのですが、今回のように SAT の点数を自慢しているのはその典型ですね。
日本で言うと、センター試験とか共通一次の点数(私は共通一次世代です)を大人になってからも自慢しているようなものですが、私の周りには、あんまりそういう人は見かけないので、多分、アメリカでも周りの人がちょっとヒイてしまうような発言なのではないか、と思ったりします。

僕は 1450点取ったんだ、と自慢するロスですが、隣でボソっと妹のモニカが、1250点でしょ、みたいに訂正しています。
I forgot you were here. は文字通り、「お前(モニカ)がここにいるのを僕は忘れてた」。
みんな知らないだろうから、と、ちょっと点数を盛ってみたところ、本当の点数を知っているモニカに指摘されて、「あ、しまった、ここにはモニカがいたんだった」と言っているわけですね。

フィービーは、友達から預かったクランカーズという犬をロスの家に連れて行くと言い、フィービーとレイチェルは出掛けようとするのですが、それをレイチェルが引き留めています。

When a guy breaks up... について。
前半部分は、「ある一人の男性が、その男性の彼女と別れる時」、後半部分を直訳すると、「彼女と別れた男性に言い寄る前に、待つべき適切な時間の量は何?」になるでしょうか。
つまり、「彼女と別れた人にアプローチするには、どれくらい待つのが適切かしら?」と尋ねていることになります。
質問された二人はそれぞれ、I'd say を使って、待つべき期間を答えていますね。
I'd say は、I would say ということで、「もしも私なら(〜ヶ月)って言うわね」というような感覚。
助動詞 would に、「もし私があなたの立場なら、〜する」というニュアンスが込められているわけです。
1か月、3、4か月と答えた後に、そばに座っていたジョーイがあっさり、half-hour というのが面白いですね。
二人は month (月)単位の期間を言っているのに、ジョーイは day を通り越していきなり hour、さらには、one hour にも満たない「半時間、30分」なので、その「あまりの早さ」が余計に強調されることになります。

そもそも、レイチェルがこの質問をしたのは、レイチェルが、自分のイケメンアシスタントのタグに恋していて、そのタグが彼女と別れたばかりだから、なのですね。
どれくらい待てば彼にアプローチしてもいいのかしら?と尋ねていることがミエミエで、だから、レイチェルはジョーイの「半時間待てばアプローチオッケー」というアドバイスに、それはいいわね、という感じで同調しようとしているのですが、それがわかっているモニカは、また、I would を使ってアドバイスしていることにも注目です。

When it's your assistant は「アシスタントの場合は」という感覚になるでしょう。
I would say never. は、「私なら、never ”決してだめ”って言うわ」ということですね。
さっきの質問で私は、3、4か月待てばいいんじゃない、みたいに言ったけど、レイチェルがアシスタントのことを想定しているのなら、どんなに待ってもだめ、絶対にアプローチしちゃだめ、と言っていることになります。
上司が部下に手を出しちゃだめよ、と釘を刺しているわけですね。


(Rach から年末のご挨拶)
早いもので、もう年末なんですね。
ということで、今日が2012年最後の投稿記事となります。
今年も拙ブログの記事を読んでいただき、応援していただき、ありがとうございました!

今年の紅白は、ももクロを楽しみにしています。
「ももいろ紅白だZ!!」というスペシャルメドレーだそうで、「怪盗少女」での、かなこぉ↑↑ちゃんのえびぞりジャンプ! 期待してま〜す!(^^)
1組の持ち時間って限られてるでしょうから、「無限の愛」のマーティ・フリードマンさんのギターは聞けないんでしょうねぇ…共演してるとこ、見たかったのに…。
(ちょっと英語ネタも入れてみると、過去記事 イッツ・ユーのニュアンス フレンズ3-16その18 で引用させていただいた「ジュークボックス英会話」でのマーティさんの It's you. のニュアンスの説明はさすがでしたね。「It's の後は「答え」です」という説明はまさにその通り! 今年も「天城越え」ありますよ、マーティさんっ!)

「Z伝説」もメドレーには入らないんでしょうけれど、「Z伝説」のナレーション風に、立木文彦さん(碇ゲンドウ)に曲紹介して欲しいのになぁ。(あ、今年は、エヴァQ 観ました!)
でも、メドレーのタイトル「ももいろ紅白だZ!!」を雄叫ぶために、水木一郎さん(アニキ)の出演はありかもしんない?!
あ、そうそう、アニキと言えば、私は 2011年に大阪某所のイベントで、アニキのライブを生で見たんだゼーット! 「マジンガーZ」「バビル2世」「コン・バトラーV」(…多すぎて以下略)を生で聴けて感動〜!
さらになんと! その時のイベントには、ささきいさおさんも来られていたのだよ、ヤマトの諸君、、、。「999」「ゲッターロボ」「キャシャーン」「グレンダイザー」(…これまた省略)!

うーん、、、ピンと来ない方には、全く意味不明の投稿ですみません。
いつもはストイック過ぎるほど(自分で言うなぁ〜)英語の話限定にしているのですが、SAT からの〜、MAT, ZAT ネタがリミッターを外したみたいだ。
昔からの読者の方はよくご存じだと思いますが、まぁ、こちらが本当の私です。
何しろ、私のブログタイトル「シットコムで笑え!」は、(エヴァの)庵野秀明監督の名作OVA「トップをねらえ!」をイメージしてつけたぐらいですからね。
あー、いっぱい書いてすっきりした。でもきっと、読んでる皆さんがもやもやしてるでしょうねぇ、ごめんなさい。

えーっと、最後は真面目にご挨拶を。
2005年6月に始めたこのブログですが、もう7年半ほど続けていることになります。
現在は、フレンズ全10シーズンのうち、シーズン7第8話を解説中。
まだまだ先は長いですが、ファイナルが見えないこともない…かな?みたいな気分です。
これからも、読者の皆様とフレンズの面白さを共有しながら、1話1話の解説を積み重ねて行きたいと思っています。

皆様、どうかよいお年をお迎え下さいませ。
来年もどうかよろしくお願いいたします!


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posted by Rach at 08:06| Comment(2) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月27日

教養ある大人とジョーイ フレンズ7-8その2

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アメリカ50州の名前を6分以内に全部挙げる、というゲームに挑戦したロス。
ロス: Done! With time to spare. (完了! 時間を余らせてね。)
チャンドラー: Oooh, this may be a new world's record. (Looks at his watch and picks up Ross' pad) (おぉ、これは世界新記録になるかもしれないな。[自分の時計を見て、ロスのメモを手に取る])
ロス: You know, I hate to lecture you guys, but it's kinda disgraceful, that a group of well-educated adults and Joey... can't name all the states. You ever see a map or one of those round, colorful things called a globe? Hmm? (ほら、僕は君らに説教するのは嫌いなんだけどね、でも、ちょっとみっともないよ。教養ある大人のグループとジョーイが…すべての州の名前を言うことができないなんて。君らは地図とか、例の丸いカラフルなもの、地球儀と呼ばれるものをこれまで見たことがあるのか? あ?)
チャンドラー: Uh, Magellan? You got 46 states. (Smiles and hands Ross back his pad) (あー、マゼラン? 君が答えたのは46州だ。[微笑んでロスにメモ帳を返す])
ロス: What? That's impossible. (何だって? そんなのありえないよ。)
ジョーイ: 46. Wow! Who's well educated now, Mr. I-Forgot-Ten-States? (46州。わお! 今(この状況で)誰が教養あるって? 「僕は10州忘れた」さん?)

"Done!" というのは、「(何かが)済んだ! 完了! おしまい!」という感覚。
spare という動詞は、「(時間などを)惜しんで使わない、節約する」という意味なので、to spare で「余った、余分の」という意味になります。
ですから、With time to spare は、「余分な時間を持って」→「(6分という制限時間の)残り時間を余らせた状態で」と言っていることになりますね。

6分かからないうちにゲームを完了したロスを見て、チャンドラーは、a new world's record 「世界新記録」かもしれない、と言っています。
得意になったロスは、自慢げな発言をしていますね。
I hate to lecture you guys, but... は「君たちを説教するのは好きじゃないんだが」、つまり、「説教したいわけじゃないんだけど、ちょっと言わせてもらうとね」みたいに、この後、みんなに対して説教っぽい発言が続くことを示す前振りとなっているわけです。
disgraceful は「恥ずかしい、不名誉な、みっともない」。
その後、何が恥ずかしいのかを、that 以下で説明しています。
that 以下の文章の述部は、can't name all the states 「全部の州の名前を挙げることができない」ですね。
その主語が、a group of well-educated adults and Joey のように、and で続けられていることがこのセリフのポイントになっています。
well-educated は文字通り、「良く教育された」ということなので、「教養のある、立派な教育を受けた」という意味。
フレンズたちに対して、「教養ある大人のグループである君たちが…」とその部分だけが主語なら普通のセリフなのですが、and の後に、「そしてジョーイ」と付け加えることで、a group of well-educated adults と言った中にはジョーイが含まれていなかった!ことがわかる仕組みになっているのですね。
ジョーイだけ、教養ある大人、とは別枠、みたいな扱いになっているということです。
ジョーイも「自分は教養ある大人ではない」と言われたことはわかるので、ムッとしているようですが、それで大ゲンカにはならないところが、フレンズっぽいところとも言えます。
俺だけ教養がないみたいに言うな、と言いたいところでしょうが、実際にそれほど教養がないことはジョーイも自覚しているし、ジョーイはいつも人より何かに気づくのが遅れたりするというキャラ設定なので、ロスにこんな風に言われてしまうのも、ある意味、「フレンズのお約束」なわけですね。

ロスはさらに続けて、「君たちは地図とかを見たことないの?」とえらそうに言っています。
or 以下の部分は長いですが、「例のよくある、丸くて、カラフルなもの、地球儀って呼ばれてる(もの)」ということですね。

約1か月前の過去記事、鏡と呼ばれるものを覗き込んだ? フレンズ7-6その3 で、
チャンドラー: Well, is there any chance you were looking into a bright, shiny thing called a mirror? (ふーん、モニカが、明るく輝く、鏡と呼ばれるものを覗きこんだ、って可能性はある?)
というセリフがありましたが、その、a bright, shiny thing called a mirror というフレーズが、今回の one of those round, colorful things called a globe に形が大変よく似ていますね。
普通に、a map or a globe と言えばいいところを、「地図とか、それからほら、あの丸くてカラフルなやつだよ…そうそう地球儀って名前のやつ」みたいに、わざともったいぶって言っている感覚を出しているのですね。
その「すんなり言わない、もったいつけ具合」が、このセリフのポイントになっているわけです。

「大の大人が州の名前を全部言えないなんて。地図とか見たことないの?」みたいに偉そうに言っていたロスですが、チャンドラーは、ロスのことを、Magellan と呼んで、「お前がゲットした(名前を挙げられた)のは46州だ」と指摘しています。
Magellan は「マジェラン」みたいに発音されていますが、これは大航海時代に世界一周を成し遂げた「マゼラン」のことですね。
Wikipedia 日本語版: フェルディナンド・マゼラン
歴史で大航海時代を習う際には、コロンブス、ヴァスコ・ダ・ガマ、マゼランの3人を同時に覚えさせられたりしますので、日本人にもおなじみの名前です。
地球儀のことを、大げさに表現したロスに対して、「お前は世界一周を達成したマゼランにでもなったつもりみたいだけど、アメリカの州の名前、いくつか抜けてるぜ」と言ってみせているわけです。

「僕が46州しか名前を挙げられないなんて、そんなのありえないよ!」とロスは言うのですが、そばでそれを聞いていたジョーイは、勝ち誇ったように、Who's well educated now, Mr. I-Forgot-Ten-States? というセリフを言っていますね。
前半は、「今、誰が well educated かな?」という感覚。
少し前にロスが、「ジョーイは、well educated ではない」かのように言ったばかりだったので、「俺が教養ないみたいにロスは言ったけど、46州しか出てこない誰かさんも、教養ないんじゃないのかなぁ?」みたいな皮肉になります。
Mr. I-Forgot-Ten-States? は、「ミスター”僕は10州忘れました”さん」みたいな感じのネーミングになります。
ジョーイは、46州しか出てこないロスのことを「10州忘れたさん」だと言っているわけですが、それだと、本来は50州しかないはずのアメリカが、56州あることになってしまいますね。
これは(ブログの解説では飛ばしてしまったのですが)、オープニング前のシーンで、「ジョーイはいくつ挙げられた?」と聞かれた時に、「56州!」と答えたことに由来しています。
このセリフからわかるように、ジョーイはそもそも「アメリカの州は50州である」ことを知らないわけで(笑)、こういうセリフが先に出てきていたからこそ、「ジョーイは教養のある大人とは言えない」というロスのセリフもごもっとも、という流れになるわけですね。

ロスがジョーイの教養のなさをバカにするようなセリフを言った後、ロスもそれほどでもない、ということが発覚し、先ほどバカにされたジョーイが、冗談っぽく仕返しをしているわけですが、その仕返しの中でも、「自分の教養のなさ加減」を示してしまっているところが、ジョーイらしいオチになっていると言えるでしょう。


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posted by Rach at 15:56| Comment(2) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月25日

他の人と競ってないから負けてない フレンズ7-8その1

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シーズン7 第8話
The One Where Chandler Doesn't Like Dogs (感謝祭の1日)
原題は「チャンドラーが犬を好きじゃない話」


今日は感謝祭(Thanksgiving Day)。みんながいるところにロスがやってきます。
ロス: (entering) Hey, everybody! Happy Thanksgiving! ([入ってきて] やあ、みんな! 感謝祭おめでとう!)
チャンドラー: No, no, no. No-no-no. (だめだめだめ。)
ジョーイ、レイチェル&フィービー: Shhhh! (シー!)
ロス: What, are we keeping Thanksgiving a secret this year? (何だよ? 今年は感謝祭を秘密にしてるのか?)
チャンドラー: No, we're playing this game I learned at work. You have to name all the states in six minutes. (違うよ、俺たちは、俺が会社で習った[覚えた]ゲームをしてるところなんだ。6分で全部の州の名前を挙げなきゃいけないんだよ。)
ロス: What? That's like insanely easy! (何だって? そんなの、めちゃくちゃ簡単じゃないか。)
チャンドラー: Now, that's a lot harder than it sounds. You always forget at least one, or in some cases... fourteen (looks over to Monica). (それって、話に聞くよりもずっと難しいんだぞ。(人は)常に少なくとも1州は忘れちゃうんだ…または、ある場合では…14州ね。[モニカの方を見る])
モニカ: It's a stupid game and I wasn't playing against other people, so technically I didn't lose. (バカなゲームよ、それに私は他の人との対抗でプレーしたんじゃないから、厳密に言うと、私は負けてないわ。)
ロス: What? You forgot fourteen states? (何だって? モニカは14州も忘れたのか?)
モニカ: Nobody cares about the Dakotas. (ダコタのことを気にする人なんかいないわ。)

今日は感謝祭なので、部屋に入ったロスは「感謝祭おめでとう!」と挨拶するのですが、「シー、静かに!」と言われてしまい、戸惑っています。
keep 〜 a secret は「〜を秘密にする」ですね。
感謝祭の挨拶をした僕に「静かに」だなんて、誰かに内緒にしてるわけ? 今年の感謝祭は秘密にしてるの?と問い返していることになります。

チャンドラーは、「俺が会社で習った・学んだゲームをしている最中なんだ」と答えます。
アメリカの全ての州の名前を6分以内に挙げる、というゲームだとのこと。
アメリカの州は全部で50州ありますので(だから星条旗の星の数も50個なんですよね)、その50個の名前を全部思い出す、というゲームになります。
日本だと「47都道府県」の名前を全部挙げる、みたいな感覚で、数字的にも似ていますね。

形容詞 insane の元々の意味は「正気でない」なので、その副詞形の insanely は「正気とは思えないほど」という極端さを表す副詞となります。
ですから、insanely easy は「信じられないほど、常識では考えられないほど、イージー」と言っていることになるでしょう。

that's a lot harder than it sounds を直訳すると、「それ(全州の名前を6分で挙げるというゲーム)は、それが聞こえる・思われるよりも、よりずっとハードなんだ」というところ。
つまり、ゲームの内容を聞いたところは簡単そうに聞こえるけど、ところがどっこい、実際にやってみたら、想像したよりもこれがかなり難しいんだよ、と言っている感覚になるでしょう。

You always forget at least one の you は、チャンドラーの会話の相手ロスを指しているのではなくて、「一般の人」の感覚ですね。
こういうゲームをやると、人は誰でも、少なくとも1つくらいは名前を忘れちゃうんだ、ど忘れして名前が出てこないもんなんだ、と言っていることになります。
「人は常に少なくとも1つは忘れるもんだし、ある場合では…」と言いながら、14州も忘れる人がいたりするんだよ、と言って、モニカの方を見ています。
このしぐさで、「14州忘れた人」がモニカであることがわかりますね。

「14州も名前が出てこなかった人」だと言われたモニカは、いつもの負けず嫌いさを発揮して、反論しています。
「そんなのバカなゲームよ」と言った後、I wasn't playing against other people, so technically I didn't lose. と言っているのがモニカらしいです。
最初の部分は、「他の人々に対して・対抗してプレーしていたわけじゃない」、だから、「テクニカリーに言うと(技術的に、厳密に言うと)、私は(誰かに)負けたわけじゃなかった」ということですね。

「アメリカの州を全部挙げられるかどうか?」というゲームであって、誰かと競い合って数の多い方が勝ち、とかいう対抗戦じゃなかったんだから、私は誰にも負けてないわ!と言って、人に負けることを何より嫌う(笑)自分を納得させているような感覚になるでしょう。

モニカの兄ロスは、あきれたように「モニカは14州も忘れたのか、名前が出てこなかったのか」とあきれています。
次のモニカのセリフを直訳すると、「ダコタ州を気にする・気に掛ける人なんて誰もいない」ということになりますね。
アメリカ中部に、ダコタのつく州として、ノースダコタ(North Dakota)、サウスダコタ(South Dakota)という2州があるのですが、どうやらモニカはそのダコタのつく州が出てこなかったらしいことがそのセリフからわかる仕組みですね。
ノースかサウス、どちらかのダコタが出てくれば、もう片方も出てくるでしょうから、「ダコタの名前を度忘れしたせいで、2州も損しちゃったわ」的な恨み(?)で、そういうセリフを言っていることになるでしょう。
「ダコタを忘れて何が悪い」みたいに開き直っているセリフですから、ダコタの人には、何とも失礼なセリフになっているわけですね。

ちなみに私の場合、州の名前を挙げる際に、ダコタ州は間違いなく出てきます。というのは、「パタリロ!」に出てくるCIAのヒューイットの出身地がノースダコタなんですよね^^

ヒューイット=ノースダコタ出身、と紐付きで覚えている人は結構多いらしく(笑)、Wikipedia 日本語版 : パタリロ!の登場人物一覧 のアーサー・ヒューイットの説明で、以下の記述があります。

子供の頃、アメリカの千葉といわれるノースダコタ出身ということでいじめられていたらしく、履歴書の出身地の欄に不実記載をしていたことをパタリロに知られたことから「アメリカの千葉県民」と呼ばれ…(以下略)

…えーっと、「千葉県民の方ごめんなさい」と言いたくなるような説明になっているので誠に申し訳ないのですが(私が言っているのではなくて、作者の魔夜峰央さんが言ってることなんですぅ!)、とにかく「パタリロ!」では、ノースダコタ=千葉県、というイメージでずっと語られていたわけですね。(大阪にしか住んだことのない私としては、千葉県って都会のイメージなんですけれど…東京からも近いじゃん、っていう)
完全に脱線してしまいましたが、ノースダコタと聞いてヒューイットを思い出す人も結構いるかなぁ、と思って触れてみました。


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posted by Rach at 15:38| Comment(2) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月21日

ベッド&ブレクファスト フレンズ7-7その6

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ジョーイとエリンが楽しくデートしたと聞いて、大喜びのレイチェルとフィービーでしたが、エリンに気持ちを聞いてみると、エリンは「ジョーイとは将来を考えられない」と答えます。
盛り上がっているジョーイに、本当のことを伝えないといけないレイチェルたちは、すっかり困ってしまいます。
[Scene: Joey and Rachel's, Phoebe and Rachel are watching TV as Joey enters.]
ジョーイとレイチェルの家。フィービーとレイチェルがテレビを見ていると、ジョーイが入ってくる。
フィービー: So how was, how was your date? (それで、デートはどうだった?)
ジョーイ: Oh, it was great! I mean we walked all around the Village. We went to this ice cream place. Split a milk shake. Seventy-thirty, but still. And guess what, I'm thinking of taking her upstate to one of those bed and breakfasts. (あぁ、最高だったよ! 俺たちは(グリニッジ)ビレッジを歩き回ってたんだ。アイスクリーム屋にも行った。ミルク・シェイクを(二人で)分けた。70-30 (の比率)で分けたんだけど、それでもね(分けたことには変わりないだろ)。それからほら、俺は彼女を州北部に連れて行こうと考えてるんだ。例の(ああいう、よくある)朝食付きの宿にね。)
フィービー: Oh really? She said she wants to go away with you? (あぁ、ほんとに? エリンはジョーイと一緒に遠くに出かけたいって言ってたの?)
ジョーイ: No-no-no-no-no! It's a surprise. It's gonna be tricky though, because she said she was gonna be pretty busy at work for a while. (いやいや、違うよ。サプライズなんだ。難しくなりそうなんだけどね、だってエリンはしばらく仕事がかなり忙しくなりそうだって言ってたから。)
フィービーとレイチェル: Oh no, yeah. (あぁ、そうね。)
レイチェル: Jo-Joey, look honey, we-we need to talk, okay? Umm, I kinda got the feeling from her today that uh, she's not lookin' for a serious relationship. (ジョーイ、ねぇ、ハニー、私たち、話す必要があるわ、いい? あの、私、今日、彼女から、こういう印象を受けたのよ、彼女は真剣な関係を求めてない、って。)
ジョーイ: Where are you gettin' this? (どこでそう思ったの?)
レイチェル: Well, she told me. She said she's kinda a loner. (エリンが私に(そう)言ったの。エリンは一匹狼(ひとりでいたい人)みたいなものだって言ってた。)
ジョーイ: Oh. Oh. (ああ。あぁ…。)

エリンとのデートから帰ってきたジョーイは幸せそうです。
Village を歩き回った、と言っていますが、大文字表記されていることからもわかるように、これはただの「村」ではなく、地名を指しています。
過去にも解説したことがありますが、再度、説明させていただくと、その Village とは Greenwich Village (グリニッチビレッジ)のこと。
ワシントンスクエアを中心にした地域を指し、”ビレッジ”と総称されます。
他にもイーストビレッジという場所もあるのですが、ビレッジというと、グリニッチビレッジを指すことになります。

ジョーイは、アイスクリーム屋さんに行って、ミルク・シェイクをスプリットした、と言っていますね。
split は「分ける、分割する」ということで、デート的には「シェイクを半分こしたんだ」というところ。
Seventy-thirty, but still. は、「(半分わけ、と言っても実際は)70-30 (7−3分け)だったんだけど、それでもね」という感覚になるでしょう。
still は「それでもまだ、いぜんとして」というニュアンスなので、70-30 という不公平な分け方をしたけど、それでも「二人で分け分けした」ことには違いないだろ、という感じですね。
ジョーイは食いしん坊(笑)なので、基本的には、食べ物を誰かと分けるということはあまり気が乗らないタイプだと思います。
そういう自分が、7−3分けとはいえ、食べ物を分け合いっこしたってちょっとすごいじゃん、と自分でも思っているわけですね。

I'm thinking of taking her upstate to one of those bed and breakfasts. について。
upstate は「州の上部」、つまり、「州北部」を指します。
one of those は「よくあるそういう〜の一つ」という感覚。
bed and breakfast は「ベッドと朝食」という直訳から想像できる通り、「朝食付きの宿」を指します。
研究社 新英和中辞典では、以下のように説明されています。

bed and breakfast=《英》 朝食付き民宿 (解説 短期間の滞在に利用される英国・アイルランドの民宿で, 略してビーアンドビー (b and [&] b, B and [&] B) という; 一般にホテルやゲストハウス (guesthouse) よりも安い)

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
bed and breakfast (abbreviation B & B) : a private house or small hotel where you can sleep and have breakfast
つまり、「略: B & B 。人が寝て朝食をとることができる民家または小さなホテル」。

B & B と言うと、「もみじまんじゅう〜!」の島田洋七・洋八さんの漫才コンビを思い出すのは私だけ…ではないと思いますが(笑)、そのコンビ名については、Wikipedia 日本語版:B&B (お笑いコンビ) に、
コンビ名「B&B」は洋七が、昔アルバイトしていたディスコの店名を勝手に拝借したもので意味はない。
とありますので、bed and breakfast とは関係ないようですね^^

ジョーイは売れない俳優なので、収入も貯蓄もあまり多くはありません。
ですから、おしゃれなホテルに連れて行く、みたいなことはできないけど、あまり値段の高くない州北部の簡易宿に旅行に連れて行こうと思ってるんだ、みたいなことですね。

エリンはジョーイと真剣に付き合うつもりはない、ということを知っているフィービーは、「彼女が遠くに出かけたいって言ったの?」みたいに尋ねています。
ジョーイは、「彼女は知らないことで、サプライズなんだよ」と説明していますね。
さらには、「彼女はしばらく仕事で忙しいって言ってるから、サプライズをするのも、なかなか難しい(tricky)なんだけど」とも言っています。

旅行に連れて行くんだー、と盛り上がっているジョーイに、レイチェルは友人らしく、真実を告げることを決心します。
I kinda got the feeling from her today that... は「今日、彼女から、(that 以下の)感じを受けた」というニュアンスになるでしょう。
その内容が、「エリンは真剣な交際を求めていない」になります。

Where are you gettin' this? は、「このこと(エリンが真剣な交際を求めていない、ということ)を、どこでゲットしたの? どこでそう思ったの?」ということでしょうね。
それに対してレイチェルは、she told me. と、はっきり答えています。
彼女の口ぶりや態度から、何となくそうかなと思った程度の答えをジョーイは期待していたかもしれませんが、レイチェルはそこははっきりと、「実際に彼女が自分で、”私は真剣な交際を求めてないの”と言った」と説明したわけです。

loner は、「一人で行動する人」で、いわゆる「一匹狼」のこと。
この loner という単語は、このエピソードのオープニングシーンにも出てきていました。
シャワーを浴びているエリンを残して、出て行こうとしたジョーイは、「俺は真剣な交際をするつもりはない、ってエリンに言っといてくれ」とレイチェルに頼んでいたのですが、その時に、ジョーイ自身が、"I'm not looking for a serious relationship." や "Tell her uh, I'm a loner - No! An outlaw!" 「彼女に言っといて。俺は一匹狼だって。いや! アウトローだって」という言葉を使っていたのですね。

そんな風に言っていたジョーイなのに、実際に付き合ってみるとエリンにラブラブになって、結婚まで意識するようになった…ところが、逆にエリンの方は、ジョーイに対してそこまでの気持ちを持っていないことがわかるセリフがその後に出てくることになります。それは以下のようなやりとりでした。

エリン: Y'know, tell him I'm-I'm not interested in a serious relationship or something. (ねぇ、ジョーイに言っといて。私は真剣な関係とかには興味がない、って。)
フィービー: Yeah, you mean, like, that you're kind of a loner. (それってつまり、あなたは一匹狼みたいなものだ、ってこと?)
エリン: Yeah! That'd be great! (そうよ! それがいいわ!)

そのエリンの発言を聞いたレイチェルとフィービーは、友人として、今回、ジョーイに真実を伝えてあげたのですね。
自分が使っていた言葉だからこそ、lone という言葉の意味がよくわかるジョーイは、そのことを聞いてがっかりした顔をしています。
俺は一匹狼だから、って言っといて、と最初はジョーイの方が言っていたのに、逆に「私は一匹狼なの、ごめんね」みたいに言われて振られてしまった、という皮肉な結果になったわけですね。


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posted by Rach at 15:36| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月19日

僕の本を借りたのは君なの? フレンズ7-7その5

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大学の図書館の古生物学セクションに、自分の博士論文があると喜んでいたロスですが、その場所が、学生たちがエッチをする場所として認識されてしまっていることにロスは大憤慨。
ロスは自分で、その聖域(笑)を守ろうと、うろうろしています。
エッチをしようとやってきた学生カップルを追い返すと、今度は美女が一人でやってきました。
ロス: Uh, meeting someone? Or-or are you just here to brush up on Merriam's views on evolution? ([その美人の女性に] あー、誰かと会うのかな? または、進化論に対するメリアムの見解を復習するためにここにいるのかな?)
女性: Uh, actually, I find Merriam's views far too progressionist. (あー、実は、私はメリアムの見解は、あまりにも進歩主義的だと思うわ。)
ロス: I find Merriam's views far too progressionist. (僕もメリアムの見解は、あまりにも進歩主義的だと思ってる。)
女性: I'm sorry. Who are you? (ごめんなさい、あなたは誰?)
ロス: I'm a professor here uh, Ross... Geller. (僕はここの教授の、あー、ロス・ゲラーだ。)
女性: Ross Geller? Why do I know that name? It's uh-Wait! (Grabs his book off of the shelf.) Did you write this? (ロス・ゲラー? どうして私はその名前を知ってるの? 待って! [棚からロスの本を掴み取る] あなたがこの本を書いたの?)
ロス: Yes! You're the person who checked out my book?! (そうだよ! 僕の本を借りて[借り出して]くれたのは君なのか?!)
女性: Y'know, you look nothing like I would've thought. You're... you're so young. (私が思っただろうのと、(実際の)あなたの見かけが全然違う。あなたって…すっごく若いのね。)
ロス: Well I uh, I skipped forth grade. (そうだね、僕は4年生を飛び級したんだ。)
[Time Lapse, Ross and the woman are now in a state of partial undress and are standing in front of the head librarian with two security guards watching them.]
時間が経過。ロスとその女性は今、部分的に服を脱いだ状態で、司書長と、彼らを見ている2人の警備員の前に立っている。
ロス: I am very... very sorry. (非常に…非常に申し訳ない。)

meeting someone? は、Are you meeting someone? ということですね。
「君は今からここで誰かと会おうとしてるところ? 誰かとここで落ち合う予定?」みたいに尋ねていることになるでしょう。
それは、このセクションが、学生のエッチの場所となっているために、君もそういうことをするためにやってきたのかな?と聞いているわけですね。
その後、Or are you just here to...? 「または、君は…するためにここにいるのかな?」とも言っています。
もしかしたら、エッチが目的じゃなくて、古生物学に興味のある真面目な学生さんで、進化論に対するメリアムの見解を brush up on するために来たのかもしれないね、と言っているのですね。
brush up on は「…を復習する」。
後半部分は、ロスなりの皮肉ですね。
ロスは、この女性がかなりの美人なので、誰かとエッチをするためにここに来たと思っているわけですが、ここの古生物学セクションには、(君はそんなこと知らないと思うけど)そういう進化論に関する書物がたくさんあるんだよね、と言って、古生物学のことを知らないような人は、とっととどっかに消えてくれ、という気持ちで、このセリフを言ったのでしょう。

からかった感じでそう言ったロスでしたが、相手の女性は意外な言葉を返してきます。
I find Merriam's views far too progressionist. は、「私は Merriam 氏の見解はあまりにも progressionist だと思う」ということ。
progress は「進歩」で、progressive だと「進歩的な、進歩主義の、革新的な」という形容詞。
日本語でも「プログレッシブ」というようなカタカナ表記の言葉としても使われるので、そのニュアンスはわかりやすいでしょう。
上のセリフでは、progressive ではなくて、progressionist という単語が使われています。
pianist などと同じような、-ist 「…する人、…主義者」という接尾辞がついていますので、厳密に言うと、「進歩主義者、進歩論者」という「人、者」的な意味になるのでしょうが、大まかには、far too progressive 「あまりにも進歩的」と同じように解釈すれば良いのだろうと思います。

「私は…だと思う」と言いたい場合に、日本人の頭にまず浮かぶのは、I think that... の構文だと思いますが、英語では上のセリフのように、I find+目的語+補語、という形を取ることも多いですね。
I find you attractive. だと、「あなたを魅力的だと思う。あなたに惹かれてる」という意味になります。

古生物学には全く興味のなさそうな美女が、「ミリアムの見解は進歩主義的だと思うわ」という専門的な意見を返してきたので、ロスは驚いて、「僕もそう思ってるんだよ」と言うように、彼女と全く同じ言葉を繰り返しています。

驚いた顔をしているロスに、その女性は「失礼だけど、あなたはいったい誰?」と尋ねていますね。
ロスが名乗ると、女性はその名前に聞き覚えがあるかのように言って、棚にあるロスの書いた本(博士論文)を取り出しています。
「あなたがこの本を書いたの?」と尋ねてくれたことに対して、ロスはものすごく感激していますね。
自分の名前を知っていてくれて、書いた本もこれだと当ててくれた!という感動です。
check out は、ホテルのチェックアウトのイメージがまずは浮かびますが、このように図書館においては、「(本)を借りる、借り出す」という意味になります。
まさに、受付でチェックして、out する「外に持ち出す」感覚ですよね。

女性は、Did you write this? と言ったので、それと同じパターンの文章で返すとすると、Did you check out my book? か、You checked out my book?! 「君が僕の本を借りたの?」というシンプルな形になるでしょう。
ですがロスは、You're the person who checked out my book?! という、さらに強調した形の文章を使っています。
「君が借りたの?」というよりも、「僕の本を借りてくれた人は君なのか!」というニュアンスになりますね。
「僕の本を借りてくれたありがたい人がいて、その人が今、僕の目の前にいる、まさに君なのか?」という、驚きと感動が入り混じったセリフになっているわけです。

感動しているロスを前に、女性は女性で驚きの表情を浮かべたままで、「私が思っていたのと、あなたの見かけ・姿が全然違うわ。あなたって若いのね」みたいなことを言っています。
you look nothing like I would've thought. の look nothing like は「…みたいに見えない」。
I would've thought は、I would have thought ということで、「私が(その昔、その本を読んた当時)、思ったであろう」みたいな感覚になるでしょう。
ロスの論文を読んだ時に、「この著者って、こんな感じの人なんだろうなぁ」と「実際に」彼女が頭の中で思った、想像したのであれば、you look nothing like I thought/expected 「私が思ったのと全然違う」のようにシンプルな形で表現したようにも思います。
ですが、実際には、女性はあくまで「学術論文」として読んでいたに過ぎないので、「この著者はどんな人だろう?」とそのルックスを想像することもなかったのでしょう。
「どんな男性か?」と想像することもなかったけれど、多分、その時に想像するとしたらこんな感じだったかな、というイメージを今思い浮かべてみると…という感じで、I would've thought という表現を使ったのでは?という気が私はしました。

こういういかつい論文だから、そこから想像すると、いかめしいおじいちゃんを連想しちゃいそうだけど、目の前に立っているあなたはそれとは全然違う、すっごく若いのね、と言っているわけですね。

so young と言われたロスは、すっかり調子づいてしまって、「いやぁ、僕は4年をスキップしたんだ」みたいに得意げな顔で言っています。
skip は「とばす」ですから、学年の話だと「飛び級をする」ということですね。
ロスは実際には飛び級はしていないと思うのですが(笑)、若いと言われたのをいいことに、「僕は子供の頃、神童と呼ばれていて、学年も飛び級したくらいなんだよ」みたいに、この美女に対してアピールしているわけです。

「こんなセクシーな女性が僕の論文を借りてくれた!」「この論文の著者が、こんなに若い教授だったなんて!」という流れから、二人の気持ちが一気に近づいたことがわかるやり取りだったわけですが、その後、突然、画面がカットし、ロスとその女性が、服をはだけた状態で(あらまぁ…笑)、司書長や警備員に睨まれている状態を映し出す、というのが、コメディの王道的展開で、こうなるやろうな、とわかっていながらも、つい笑ってしまうシーンになっています。

古生物学セクションの前で、学生たちがエッチするなんてけしからん! 僕が自分でそのエリアを守ってみせる!と息巻いていたロス当人が、その美女と盛り上がってしまって、エッチしようとしてしまった、ということがその映像でわかる、という面白さですね。
まさに「ミイラ取りがミイラになる」結果となってしまったロスが、神妙な顔をして、「全く面目ない」みたいに謝るのも、フレンズっぽくて楽しいなと思いました。


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posted by Rach at 14:30| Comment(4) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月17日

今は大した問題じゃないんだけど フレンズ7-7その4

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ジョーイが家に連れてきたエリンという女性をすっかり気に入ったレイチェルとフィービー。
ジョーイは全く乗り気ではなかったのですが、レイチェルたちは無理やり、ジョーイとエリンとのデートをセッティングします。
そのデートから、ジョーイが帰ってきた時のシーン。
[Scene: Joey and Rachel's, Rachel and Phoebe are doing dishes as Joey enters.]
ジョーイとレイチェルの家。レイチェルとフィービーがお皿を洗っていると、ジョーイが入ってくる。
レイチェル: How did it go with Erin? (エリンとはどんな感じだったの?)
ジョーイ: Oh, unbelievable! We had the best time! (あぁ、信じられないよ! 俺たち、最高の時間を過ごしたんだ!)
フィービー: Yay!! Oh so, you're not, you're not mad at us anymore? (イェイ! あぁ、それじゃあ、ジョーイはもう私たちに怒ってないのね?)
ジョーイ: No! No! No! You guys were totally right! This is so much better than the first time we went out. Y'know? That was so awkward, we were both really nervous. (怒ってない怒ってない! 君らは全く正しかったよ! 今回は、俺たちが最初に出かけた時よりももっとずっといいんだ。あの時は俺たち、すっごくぎこちなかった[気まずかった]、二人ともすっごくナーバスになってて。)
フィービー: Didn't you sleep together? (二人は寝たんじゃなかったの?)
ジョーイ: Yeah, that really calms me down. And! We have so much in common! She loves sandwiches, sports. Although she is a Met fan. Not much of an issue now, but if we're ever to have kids, well that's a.... (あぁ寝たよ。それで俺はすごく落ち着くんだよ。それでさ! 俺たちって共通点がたくさんあるんだよ! エリンはサンドイッチとスポーツが大好きで。彼女はメッツファンなんだけどね。今はそんなに問題じゃないけど、でも、もし俺たちに子供ができたら、それって…)
レイチェル: (gasps) Oh my God! Listen to you talkin' about having kids. Oh, my Joey. (She goes over and hugs him.) Oh, please don't get married before I do. ([息を呑んで] なんてこと! あなたが子供を持つ話をしてるのを聞くなんて。あぁ、私のジョーイ。[レイチェルはジョーイのところに行ってハグする] あぁお願いだから、私より先に結婚しないでね。)
ジョーイ: Okay. (オッケー。)

デートから帰ってきたジョーイに、レイチェルは、How did it go with Erin? と尋ねています。
How did it go with Erin? の it は「状況」を表す感覚で、この文を直訳すると、「状況はエリンとどんな感じに進行した?」みたいな感じになるでしょうか。
つまり、「エリンとのことはどんな感じだった? どんな感じに進んだ?」というニュアンスですね。
フレンズでは、フレンズたちの部屋に誰かが帰ってきて、「〜はどうだった?」と尋ねることでそのシーンが始まる、というパターンが多いですね。
俳優であるジョーイがオーディションから帰ってきた場合には、How was your audition? とか、How did the audition go? のように尋ねることが多いです。
今回の How did it go with Erin? も、How did the audition go? と似た感覚で、「オーディションがどうだったか(どんな感じで進んだか)?」を問うのと同じく、「エリンとの状況」がどんな感じで進んだか?を尋ねていることになるわけですね。

感想を聞かれたジョーイは、「俺たち、最高の時間を過ごしたんだ」と嬉しそうに報告しています。
エリンを強力プッシュしていたフィービーもそれを聞いて大喜びで、「じゃあもう、(エリンと無理やりくっつけようとした)私たちのことを怒ってないのね?」と尋ねています。

ジョーイは、No! と何度も否定していますが、これは、No, I'm not mad at you anymore, of course! 「もちろん、俺はもう君たちのことを怒ってないよ」という意味の No. ですね。
フィービーの発言の not の部分を受けて、No, I'm not. 「ない、ない、俺は怒ってない」みたいに「…していない」という否定の部分を認めた発言になっているわけです。
この No! を「いや(それは)違う」のように訳してしまうと、「いや、(それはそれとして)俺はまだ君たちのことを怒ってる」のように勘違いしてしまう可能性がありますので、注意したいところですね。

ジョーイは「もう全然怒ってないよ、君たちは全く正しかった!」と言いながら、「最初のデートよりも今回の方がずっといい。あの時はすっごく awkward (ぎこちない、気まずい、ばつが悪い)で、二人ともすっごく緊張してナーバスになってたんだ」と説明しています。
それはつまり、今回は、全然 awkward じゃなくて、ナーバスにもならなかった、と言っていることにもなりますね。

「最初の時は、俺たちナーバスになってて」と言うので、フィービーは、「あなたたち、ベッドインしなかったの? 寝たんじゃなかったの?」みたいにストレートに(笑)尋ねています。

Didn't you...? 「あなたは…しなかったの?」に対する返答の Yeah. も、さきほどの No. と同じ原理で、Yeah (Yes), we slept together. 「ああ、俺たちは(一緒に)寝た」という意味ですね。
そのこと(that)が、俺を本当に calm down するとも言っています。
ナーバスだったから、自分を落ち着かせるために寝たんだよ、ということになりますが、プレイボーイのジョーイならではの発言ですね。

We have so much in common. は、「俺たちには共通点がたくさんある」という決まり文句。
have nothing in common なら「共通点がない」になります。
サンドイッチが好きで、スポーツ好きで、と言った後、「彼女はメッツファンなんだけどね」と付け加えていますね。
メッツとは、ニューヨーク・メッツのことですが、エリンがメッツファンであることをボヤいているのは、ジョーイはヤンキース・ファンなわけでしょう。
チーム名としては、Mets と複数形表示になりますが、ここでは、形容詞のような感覚で、a Met fan と表現している感覚になります。

issue は「問題」、not much of a... は「大した〜でない、重要な〜でない」なので、Not much of an issue now, but は「今は(それほど)大した問題じゃないんだけど」という意味になります。
その後、もし俺たちが子供を持つことになったら、それはちょっと…みたいに言いかけていますね。
have kids という言葉を聞いて、レイチェルは感動したように息を呑んでいます。

Listen to you talkin' about having kids. は、listen to someone doing 「人が〜するのを聞く」という形ですね。
ジョーイが、子供を持つ話をしているのを聞くなんて、びっくりだわ!という感じです。
そう言って、ジョーイをハグしたレイチェルですが、その後、「どうかお願いだから、私より先に結婚しないでね」と言っているのが面白いです。
ジョーイがラブラブ状態で、子供を持つことすら想像していることを祝福しているのかと思ったら(というか、それはそれで喜んでいるのでしょうが)、ジョーイが先に結婚するのはやっぱりシャクだと思っているのが、レイチェルっぽいところだと言えるでしょう。


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posted by Rach at 14:13| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月14日

その問題は我々も気づいています フレンズ7-7その3

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ロスは自分の勤務する大学の図書館に、自分の博士論文が置いてあるのを知り、それをチャンドラーに教えます。
論文が置いてある場所を案内していると、そのセクションの前で、学生がエッチをしているのを発見し、ロスは激怒しています。その後のシーン。
[Scene: The Library, Ross enters and heads to the desk to talk to the male librarian on duty.]
図書館。ロスは入ってきて、仕事中の男性司書に話しかけようとデスクに向かう。
ロス: Excuse me. Hi, I'm a professor here. Do you know the paleontology section, fifth floor, stack 437? (失礼、こんにちは。僕はここの教授だ。古生物学のセクション、5階の437列を知ってる?)
司書(The Librarian): Well, yes! Just give me five minutes, I just have to find someone to cover my shift. (ええ! 5分だけ下さい。自分のシフトをカバーしてくれる人を捜さないといけないんで。)
ロス: No! No!! No! Can I speak to someone in charge, please?! (The librarian brings his boss over.) (違う違う違う! 担当の誰かと話をさせてくれる? [司書は自分の上司を連れてくる])
司書長(The Head Librarian): How can I help you? (ご用件は何でしょうか?)
ロス: Hi, I was wondering, is it possible to increase security in the paleontology section? See I-I wrote a book that's up there and instead of reading it, people are-are-are well, they're rolling around in front of it. (こんにちは。ちょっと思ったんだけど、古生物学セクションのセキュリティを上げることは可能かな? ほら、そこに置いてある本を僕は書いたんだけど、それを読む代わりに、人は…ほら、その前で転げまわってるんだよ。)
司書長: We are aware of the problem you are referring to. (He turns to look at the previous librarian.) But as far as increasing security, I'm afraid the library is very understaffed. I, I can't help you. (あなたがおっしゃっている問題は、我々も気づいています。[長はさっきの司書を見る] しかし、セキュリティーを上げる件については、申し訳ありませんが、図書館は非常に人手が足りません。ご協力はできかねます。)
ロス: Well, fine. Fine! If-if I'm the only person with any appreciation of the sanctity of the written word, then I'll go up there and defend it myself! (Starts to do so, but stops and to the previous librarian) And don't you follow me! (そうか、いいさ、いいさ! 僕は、書き言葉の神聖さへの正しい認識を持っている唯一の人間なんだ、だから僕は上に行って、それを自分自身で守るよ! [そうしようとするが立ち止まって、さっきの司書に向かって] それから、お前は僕についてくるなよ!)

ロスは自己紹介した後、君は古生物学セクションを知ってるか?と尋ねます。
stack は「積み重ね」が基本的な意味ですが、図書館では「書架、書棚の列」を意味します。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
the stacks [plural] : the rows of shelves in the part of a library where most of the books are kept
つまり、「たいていの本が保存されている図書館の部分の棚の列」。

その前で多くの人がエッチしているという(笑)古生物学セクションのことを問われた司書の男性は、「はい、知っています」と答えた上で、「5分だけ時間を下さい。シフトを代わってくれる人を捜さないと」みたいに言っていますね。
ロスが慌ててキツい調子で否定していることからもわかるように、この司書の男性は、「ロスがその場所で自分とエッチなことをするように誘ってきた」と勘違いしたわけですね。
その司書の男性も、何となくゲイっぽい感じの人なので、余計にそのセリフが面白く聞こえるわけです。

in charge は「(仕事など)を担当して」。"in charge of 名詞"の形で、「〜担当の」という意味になりますね。
そんな勘違いしてもらっちゃ困る、とにかく誰か担当の人を呼んで来てくれ、とロスは言っているわけです。

How can I help you? は、店員さんがお客さんに対してよく使うフレーズですね。
直訳すると、「どのようにして私はあなたを助けることができますか?」ということですから、「何かご用件がおありでしたら、お力になりますが?」みたいな意味になります。

ロスは、I was wondering, is it possible to do 「〜することか可能かどうかなぁ、っと思ってたんだけど」みたいな言い回しを使っています。
ダイレクトに何かを依頼するのではなく、そういうことが可能だったらそうしてもらえるとありがたいんだけどなぁ、とか思ってたんですが、みたいな、婉曲で遠回しな言い方です。
このような形を取ることで、高圧的でない形で相手にものを頼むことができるわけですね。

increase security は文字通り、「セキュリティー(のレベル)を上げる」。
そのセクションに置いてある本を僕は書いたんだけど、人はその本を読まずに、その前で roll around してるんだ、とロスは説明しています。
roll around は「転げ回る」ということですが、本の前でエッチしていることをロスはそんな風に表現しているわけです。

We are aware of the problem you are referring to. は、ビジネス英語で使えそうな表現ですね。
refer to は「〜を言及する」ですので、直訳すると、「あなたが言及している問題を、我々は気づいています」となるでしょう。
古生物学セクションでエッチをしている人たちがいることは、こちらの耳に入っていて、すでに認識しています、ということですね。
その後、司書長は、the previous librarian、つまり、最初に受付でロスに応対した男性の方にちらっと目をやっています。
その長の仕草から、受付男性がその場所でそういう行為をしていたことを長が知っている、ということがわかりますね。
「ええ、もちろん知ってますよ、そいつもその中の一人ですから」みたいな感じで、視線をやった、ということです。

as far as は「〜に関する限りは」、understaffed は「人員不足の」。
staff は名詞では「スタッフ、職員、人員」で、動詞 staff は「(スタッフなどを)配置する」ですから、そこに「不十分に」を意味する、under- という接頭辞がついた understaffed は「不十分に人員が配置された」→「人員不足の」という意味になるわけですね。

I'm afraid を最初に付けることで、「申し訳ありませんが、残念ながら」というニュアンスを出すことができます。
逆に、I'm afraid で文章が始まっているのを聞いた方は、「良い返事がもらえないな」ということがあらかじめわかる、という利点もあります。
I'm afraid で始める、というのは、失礼にならないように申し出を断る時のテクニックだということですね。

Fine! 「(そっちがそう言うのならそれで)結構だ!」と言った後、ロスは、I'm the only person with... 「僕は…を持っている唯一の人間だ」と言っています。
the sanctity of the written word は、「書き言葉の神聖さ」、appreciation は「正しい評価・理解・認識」というニュアンスが近いでしょう。
ロスは、「書き言葉、書かれた言葉がどれほど神聖かということを正しく認識している人間は僕だけだ」と言いたいようですね。
神聖な書物の前でエッチするとはなにごとだ!とロスは怒っているわけです。
誰もわかってくれないのなら、僕自身でその神聖さを守ってみせる、という感じで、ロスはその場所へ向かおうとしますが、ふと足を止めて、さきほどの司書の方を見て、「僕についてくるなよ!」と注意しています。
その場所でエッチした経験のあるらしい彼に、「僕はそんなつもりで行くんじゃないから、期待してついてくるんじゃないぞ!」と釘を刺しているのですね。
Don't you follow me! は、Don't follow me! 「ついてくるな!」に主語の You をつけて強調した You don't follow me! 「お前は僕についてくるな!」を倒置にしてさらに強調した形。
こうすることで、通常の Don't follow me! よりも、もっと強いニュアンスが出せるわけですね。


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posted by Rach at 16:52| Comment(2) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月12日

この先があるとは思えない フレンズ7-7その2

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ジョーイがエリンという女性を自宅まで連れてくるのですが、ジョーイにはその人と真剣に付き合うつもりがありません。
ですが、エリンとすっかり意気投合してしまったレイチェルとフィービーは、何とか二人をくっつけようと頑張っています。
ちなみに、エリンを演じているのは、ドラマ「セックス・アンド・ザ・シティ」でシャーロットを演じていたクリスティン・デイヴィス。
なので、今回のエピソードの邦題が「SEX AND THE ジョーイ」になっているわけですね。

「俺は真剣に付き合うつもりがない、ってエリンに言っといて」とレイチェルに頼んだのに、女性陣がエリンとすっかり仲良くなってしまったことに、ジョーイは腹を立てています。
レイチェル: Oh Joey, I'm sorry. I just couldn't tell her all those things you wanted me to tell her. And y'know we got to talking, and I-- (あぁ、ジョーイ。ごめんなさい。私から彼女に言ってほしいとあなたが言ってたこと全部、彼女に言うことができなかったの。だから、私たちは話さないといけないわ、私は…)
フィービー: We want you to marry her! (私たち、あなたが彼女と結婚するのを望んでるの!)
ジョーイ: What?!! (何?)
フィービー: She is so amazing! You have no idea. (彼女って素晴らしいのよ! あなたにはわからないのよ。)
ジョーイ: No idea? Who do you think brought her here? (わからない、だって? 誰がここに彼女を連れてきたと思ってるんだよ?)
レイチェル: Cupid. (キューピッドね。)
フィービー: Joey, she's so cool. She speaks four languages. (ジョーイ、彼女はほんとにクール(かっこいい、素敵)なのよ。彼女は4か国語を話すの。)
ジョーイ: Man, do you know what guys want! (全く、男が何を求めてるか知ってるか?)
レイチェル: Look Joey, come on, she's so perfect for you! I mean she's sweet. She-she likes baseball, and she-she had two beers at lunch. (ねぇ、ジョーイ、彼女はあなたにとって完璧な人よ! 彼女は優しいし、野球が好きだし、それに彼女はランチにビール2杯を飲んだのよ。)
ジョーイ: My beers?! Look, you guys, she's a very nice girl, okay? We had a good time, but I just-I don't see it going anywhere. (俺のビールを? なぁ、彼女はすっごくいい子だよ、だろ? 俺たちは楽しい時を過ごした、けど、俺はただ…この先があるとは思えないんだ。)
フィービー: Yeah, but you always say that. (そうね、でもジョーイはいつもそう言ってるわ。)
レイチェル: Yeah, maybe if you gave this girl a chance, it would go somewhere. (そうよ、多分、もしあなたがこの子にチャンスを与えたら、この先もあるかも。)

レイチェルとフィービーは、ジョーイとエリンを引っ付けようと必死です。
「彼女はとっても素敵なのに、ジョーイにはそれがわからないのよ」みたいに言われてしまったジョーイは、「わからないだって? 誰がエリンをここに連れてきたと思ってるんだよ」と怒った様子で言います。
俺が気に入って、部屋に連れ込んだ(笑)んだから、彼女の魅力を俺はちゃんとわかってるよ、と言いたいのですね。

それに対してレイチェルが、「キューピッド(がエリンをここに連れてきた)」というのが面白いです。
恋のキューピッドが、二人を結び付けたのよ、と言って、二人はきっとうまくいく、運命の二人になるわ、と言いたいわけです。

フィービーは、エリンは so cool だと言って、「彼女は4か国語を話す」と言っています。
過去記事、英語を話せます、話します フレンズ5-19その2 で解説したように、日本語ではこういう場合、「4か国語を話せる」と表現するので、英語でも can などの「可能」動詞を使いたくなりそうな気がしますが、英語では「話せる」という意味であっても、上のセリフのように、普通に現在形を用いることが多いですね。

「彼女、すごいんだから、4か国語も話せるし」みたいに言ったフィービーに対して、ジョーイはあきれたように、「君は男たちが欲しいものが何か知ってるか?」みたいに返します。
「そんな語学の才能みたいなものを、男が女に求めるかよ」みたいなことですね。
エリンはランチにビールを飲むような人だし、とも言うのですが、それを聞いてジョーイは、「俺のビールを飲んだのか?」と怒る始末。全く歩み寄ろうという気配がありません。

俺たちは楽しい時を過ごしたけど、と言った後、ジョーイは、I don't see it going anywhere. と言っています。
it は現在の状況を指し、it がどこかに go しているようには見えない、思えない、ということになるでしょう。
つまり、この今の状況、彼女との関係が、「どこかに行く」、つまり、何らかの形で発展する、未来がある、先がある・先が見える、ようになるとは到底思えないんだ、ということですね。
つき合っても、どうにもならない、みたいなことです。

フィービーは、「ジョーイは今回に限らず、いっつもそんなことばっかり言ってるじゃない」みたいに非難しています。
レイチェルは、「もしこの子(エリン)にチャンスを与えたら、it が go somewhere するだろう」と言っています。
これもさきほどの don't see it going anywhere と同じニュアンスで、「どこにも行かないように見える」と言ったことに対して、「どこかに行く」→「何らかの形で発展する、未来がある、先がある」と言っていることになるわけですね。

get somewhere なら「進歩する」という意味になります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
get somewhere : to make progress
例) Now we're really getting somewhere!

つまり、「進歩・進行・進展すること」。例文は「今、私たちは本当に進歩・進展しているところだ」。

こういう場合の somewhere は、ただ漠然と「どこか」を指しているのではなくて、「何らかの意味のある、どこか」という感覚になるでしょう。
something 「何か」という単語が「重要なこと、もの」という意味として使われるのと同じニュアンスになるわけですね。


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posted by Rach at 16:02| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月10日

嘘をつくのがそんなに難しいか? フレンズ7-7その1

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シーズン7 第7話
The One With Ross's Library Book (SEX AND THE ジョーイ)
原題は「ロスの図書館の本の話」


モニカがシェフとして働いている時、チキン料理に文句をつけた客として、あのジャニスが登場します。
帰宅後、ジャニスに会ったことをチャンドラーに報告しているモニカ。
ジャニスが自分の今の彼氏を連れて、チャンドラーとモニカの結婚式に出席するつもりである、という話を聞いて、驚愕するチャンドラーですが…。
モニカ: Well, she cornered me! She asked me if the wedding was in town! I mean, what was I supposed to do?! (ジャニスが私を追いつめたのよ! 結婚式はタウンでするのかどうか、ジャニスが私に尋ねたのよ! 私はどうすれば良かったの?)
チャンドラー: Lie!!! How hard is that?! "Your check's in the mail!" "Oh, your baby's so cute!" "I can't wait to read your book, Ross!!" (嘘をつくんだよ! それがそんなに難しいか? 「君の小切手は郵送した!」 「わぁ、君の赤ちゃんはすっごく可愛いね!」 「君の本を読むのが待ちきれないよ、ロス!」)
モニカ: Come on! So she comes to the wedding! Maybe it won't be so bad. (やめてよ! それでジャニスは結婚式に来るわ! 多分、そんなにひどくないわよ。)
チャンドラー: What, do you think she's just gonna sit there quietly? You don't think she's gonna want to make a toast? You don't think she's gonna want to grab the microphone and sing "Part-time Lover"?! (ジャニスがそこで静かに座ってると思うか? ジャニスが乾杯の音頭を取りたがるとは思わないのか? ジャニスがマイクをひっつかんで「パートタイム・ラバー」を歌いたがるとは思わないのか?)
モニカ: Oh, my God. She's not gonna like the chicken that night either, is she?! (なんてこと。ジャニスはその(結婚式の)夜も、チキン(料理)にケチをつけるわよね?)
チャンドラー: Y'know what? It's gonna be okay. Y'know what? She's probably not gonna even want to come. (ねぇ、大丈夫だよ。ほら、ジャニスは多分、出席したいとすら思わないだろうね。)
モニカ: Really? (ほんと?)
チャンドラー: No! That was a lie! See how easy that was? (いいや! 今のが嘘だよ! 嘘をつくのがどんだけ簡単かわかるだろ?)

ジャニスに二人の結婚のことをしゃべってしまった、と聞いて、チャンドラーは唖然としています。
she cornered me! の corner は名詞ではいわゆる「コーナー、角、隅(すみ)」で、動詞では「(人・動物)を隅に追いつめる、窮地に陥らせる」という意味になります。

諺(ことわざ)の「窮鼠猫をかむ」(追いつめられた者は、強い者に対して攻撃する)を訳した英語として、A cornered mouse/rat will attack/bite the cat. というものがありますが、この英語を覚えておくと、「追いつめられたネズミ」という cornered のニュアンスがよくわかる気がしますね。

ジャニスが結婚式は町でするのか、と聞いてきたんだもん、私はどうすれば良かったの? どうすべきだったの?とモニカは訴えています。
それに対するチャンドラーの返事、Lie!!! が面白いですね。
「ラァァァァーイ」みたいに大袈裟な身振りも交えて言っています。
How hard is that?! は、「それ(今言った、嘘をつくこと)が、どれほど困難・難しいんだ?」ということですね。
「ただ、嘘をついときゃあいいのに、嘘をつくことの何がそんなに難しいっていうんだ」という気持ちです。
その後、3つセリフが続きますが、それは全部、「嘘をついてみた3例」ですね。
check は小切手なので、「まだ小切手が届かない」と先方に指摘されたら、「いや、もう郵送で送ったよ」とか言っておいて、急いで送る、みたいなことでしょう。
「君の赤ちゃん、とってもかわいいね」も、もしあんまり可愛くないなぁ、と思っても、とりあえずそう言っとくでしょ、みたいなことですね。
"I can't wait to read your book, Ross!!" は、最後の呼び掛け語の「ロス」がポイントです。
can't wait to は「〜するのを待つことができない」→「待ちきれない」という決まり文句ですが、「君の本を読むのが待ちきれないよ」と言った相手がロスであることが、Ross という文尾の呼び掛けでわかる、という仕組み。
本、というのは、この場合は論文みたいなイメージでしょうか。
ロスの学術論文は、専門外の人にはひどく退屈なものだけれど、それでも友人としては一応、「読むのが楽しみだ、待ちきれないよ」って言うだろ、それが「嘘」ってもんだ、とチャンドラーは説明しているわけです。

モニカは、ジャニスが式に出席すると言っても、そんなにひどいことにはならないんじゃない?と言っています。
それに対してチャンドラーは、「ジャニスが俺たちの結婚式で、黙っておとなしく座ってると思うか?」と尋ねています。
make a toast は「乾杯の音頭を取る」。

grab the microphone... 以下のセリフが面白いですね。
grab は「つかむ、ひっつかむ」という感じなので、grab the microphone はまさに「マイクをひっつかむ」感覚。
でマイクを握ったジャニスが何を歌いそうかと言うと、スティービー・ワンダーの Part-time Lover (笑)。
タイトルからして、「パートタイムの恋人」なわけですし、途中の歌詞も、

We are strangers by day, lovers by night
Knowing it's so wrong, but feeling so right

昼間は他人、夜は恋人
すごく悪いことだと分かってるけど、すごく正しいって気分だ

みたいなことですから、浮気や不倫をイメージさせる歌ですね。

式でジャニスが歌を歌うのも困るけど、何より困るのはそういう、結婚式なのに不倫の歌、のような「場にそぐわない曲」を歌いそうな気がするだろ、モニカはそんな気しないのか?とチャンドラーは言っているのですね。

ジャニスが出席しても、別に問題ないんじゃない?と言っていたモニカですが、チャンドラーがいろいろ言い出したので不安になり、「私のレストランでチキン料理にケチをつけたように、結婚式の料理も気に入らないって怒るんじゃないかしら」と心配しています。

そんな風に心配し始めたモニカに対して、チャンドラーは「きっと大丈夫だよ」みたいなことを言っています。
その言葉に安心したらしいモニカが「ほんと?」と言うと、チャンドラーは強い口調で、No! と言っていますね。
「きっと大丈夫だよ、多分ジャニスは来ないよ」って言った、まさにそれが「嘘」だよ。ほら見てみ、モニカがすぐに騙されたように、こんなにも嘘をつくのは簡単なんだよ、ジャニスに会った時も、こんな風に簡単に嘘をつけば良かったんだ、と言いたいわけですね。

このシーンの最初で「モニカはジャニスに嘘をつけば良かったんだ」というやり取りがあったので、最後の部分で「大丈夫だよ…っていうのが、まさにその嘘なんだよ」と見本を見せたのが、余計に面白く感じられるわけですね。


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posted by Rach at 15:26| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月07日

サムシング・フォー フレンズ7-6その6

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モニカの結婚式での付き添い役を決めるオーディションをした結果、フィービーが付き添い役をすることに決まりました。その後の、セントラルパークでのシーン。レイチェルは、オーディションで自分がムキになり過ぎたと詫びています。
レイチェル: Hi. I just want to apologize. I'm really sorry I was a baby. (はーい、私はただ謝りたいのよ。私は子供だったわ、本当にごめんなさい。)
フィービー: That's ridiculous. Rachel, we were all babies once. (Rachel looks at her.) Oh, you mean today. (そんなの、ばかげてるわ。レイチェル、私たちはみんな、かつて子供だったのよ。[レイチェルはフィービーを見る] あぁ、今日のことね。)
レイチェル: Yeah. Yeah, and y'know you-you deserve to win. And-and y'know I was thinking about it, if-if you're Monica's maid of honor, that means I get to be yours. (そう、そうよ。で、ほら、あなたは勝つに値するわ。それで私はそのことについて考えていたの、もしあなたがモニカの付き添い役なら、それって、私があなたの付き添い役になるってことよね。)
フィービー: Oh, yeah! (ええ、そうね!)
レイチェル: Yeah. Oh, umm when-when Monica and Chandler got engaged, I started putting some stuff together, y'know just in case.... (そうよ。あぁ、モニカとチャンドラーが婚約した時、私はいくつかのものを集め始めたのよ、ほら、念のために…)
フィービー: Oh, that's so sweet. Thanks. (まぁ、それってすっごく素敵ね。ありがと。)
レイチェル: Here is a book of poetry that I know Monica loves. And-and ohh God, this is funny, look, this is a picture from one Halloween when she dressed up as a bride. (Shows Phoebe the picture.) And look, she made me carry her train, which was weird because I was Wonder Woman. Oh, and here's a little purse that I found. (Hands her the purse) Y'know I just thought they could maybe hold the rings in there. (これは、モニカが好きだって知ってる、詩の本よ。それから、あぁ、これ面白いの、ほら、これはハロウィーンの時の写真、モニカが花嫁のかっこうをしたのよ。[フィービーに写真を見せる] そして、ほら、モニカは私に自分のドレスのすそを持たせてる、それってヘンなのよね、だって私はワンダーウーマンだったんだもの。あぁ、これは私が見つけた小さな小物入れなの。[フィービーにその小物入れを手渡す] ほら、二人がそこに指輪を入れておけるってちょっと思ったのよ。)
フィービー: Ohh. (あぁ。)
レイチェル: And umm, vintage handkerchiefs y'know ‘cause, people cry at weddings. (Starting to cry.) I'm just gonna grab a couple of these. (そして、ビンテージもののハンカチよ。だって、みんな、結婚式で泣くでしょ。[泣き始める] ちょっと、これ貸してね。)
フィービー: This stuff is great! (これって素敵ね!)
レイチェル: Oh, I forgot this was in here. Umm, this was the uh garter that I was saving for my wedding. And I wanted it to be Monica's "something borrowed." And it's blue. (Starts to cry again.) Yeah.... (あぁ、これがここにあったのを忘れてたわ。これは私が自分の結婚式のために取っておいたガーターなの。私はそのガーターをモニカの「借り物」にしたかったの。それにブルーだし。[また泣き始める] そうなのよ…。)

フィービーに会ったレイチェルは、「ごめんなさい、私は赤ちゃん・子どもだったわ」と言って、オーディションの時のことを詫びるのですが、それに対するフィービーの返しが面白いですね。
まず、That's ridiculous. 「そんなの、ばかげてるわ」は、普通の場合、「誰だって競い合う時はああなるものなんだから、そんなこと、わざわざ謝るようなことじゃないわ」という感じで聞こえるところですが、その後のセリフで、フィービーの意図は別のことであったことがわかります。

we were all babies once. は文字通り、「私たちはかつて、みんなベイビー・子供だった」。
レイチェルは、「子供じみた真似をしてごめんなさい」という意味で、「私は baby だったわ」と反省の弁を述べているのですが、フィービーは「子供じみた態度を取った」という意味ではなく、本来の意味の「ベイビー、赤ちゃん」だと捉えて、「子供だったことを謝るなんて、ばかげてるわ。誰だってみんな、昔はベイビーだったんだから」と返したわけですね。

レイチェルがあきれた顔でフィービーを見たので、フィービーも本当の意味に気づいたようで、Oh, you mean today. 「あぁ、あなたが言っているのは今日のことね」と言っています。
ただ過去形 was を使った場合だと、昨日でも、ずーっと前のことでも、どちらも指すことが可能なので、このようなちぐはぐなやり取りが成り立ってしまうわけですね。
was のカバーする範囲が広すぎるために起こりうる、行き違いと言えるでしょう。

deserve to do は「〜する価値がある、〜するべきだ、〜するにふさわしい」。
オーディションで競って、フィービーの方が審査員(ジョーイ&ロス)に評価されたんだから、あなたが勝つにふさわしい、と言っていることになります。

レイチェルは、二人が婚約した時に、some stuff を put together し始めた、と言っています。
put together は「まとめる、(寄せ)集める、ひとまとめにする」。
put の基本的な意味は「置く」で、together は「一緒に」ですから、put together が「何かをまとめて置く」という感覚になるのはわかりやすいですよね。
just in case は「念のため、万が一に備えて」。
これは、モニカにまつわるグッズを集めていた、と自分で説明したことに対して、「別にその時に、自分がモニカの付き添い役をするって、決めてたわけでも、絶対にできると確信してたわけでもないけど、もし万が一、モニカに頼まれた場合にすぐに対応できるように、準備しておいたの」という感じが出ています。
フィービーとは付き添い役を争ったライバルであり、今はもうフィービーがその役をすることに決まったので、その人の前で自分が付き添い役をするのが当然だったかのように言うのは気が引けて、それで「もしも私に付き添い役が回ってきた場合を考えて、あくまで、念のために集めてただけなんだけどね」と付け加えたことになります。

フィービーはそのレイチェルの気遣いに素直に感謝しつつ、「ありがとう」と言って、その集めたものを見せてもらっています。
Here is a book of poetry that I know Monica loves. は、that 以下の「情報付け足し」がいかにも英語っぽい構造になっていますね。
まず最初に、「これは詩の本なの」と言っておいて、その後ろを関係代名詞 that で繋いで、「私が知っている、モニカが(その本を)愛していることを」と続けています。
言葉が聞こえた順番をイメージしながら訳すと、「これは詩の本なの、モニカが大好きだって(私が)知ってる本なのよ」みたいな感じになるでしょう。
ただの「詩の本」じゃなくて、私はモニカがこの本を大好きだって知ってるから、それでグッズの中に入れてるのよ、ということですね。

それから、レイチェルはフィービーに1枚の写真を見せています。
「ハロウィーンの時にモニカが花嫁にドレスアップした写真」で、she made me carry her train とも説明していますね。
train というと、まずは「列車」を思い浮かべますが、「長い列、行列」という意味もあり、そこから「(長く引いた)すそ」という意味にもなります。

研究社 新英和中辞典では、以下のように出ています。

train=(長く後ろに引いた衣服の)(も)すそ
a wedding dress with a long train 長くすそを引いたウェディングドレス


この例文の train が、まさに今回の train のことですね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
train : DRESS a part of a long dress that spreads out over the ground behind the person who is wearing it
例) a wedding dress with a long train

つまり、「ドレスを着ている人の後ろに、地面に覆いかぶさるように広がる、長いドレスの部分」。

英和も英英も例文が全く同じ a wedding dress with a long train になっていますが、これがこの意味での train の用法の典型例だ、ということです。

ハロウィーンで花嫁のコスプレ(笑)をしているモニカのドレスのすそを、レイチェルに持たせているわけですが、「それがヘンなのよ、だって私はワンダー・ウーマンだったから(私の方は、ワンダー・ウーマンのコスプレをしてたから)」とレイチェルは説明しています。

Wikipedia 日本語版 : ワンダーウーマン (テレビドラマ) の説明にあるように、元々はアメコミのヒロインですね。
「ストーリー」の説明にあるように、まさに「星条旗のようなコスチューム姿」をご存じの方も多いでしょう。
花嫁の長いすそを持って、しずしず歩いているのがワンダーウーマン…って!みたいな奇妙さをレイチェルは語っているわけです。

次にレイチェルは、purse を見せています。
小さなピンクの巾着(きんちゃく)袋みたいなものですが、こういうのも purse と言うのですね。
結婚式では指輪の交換があるので、その指輪を大切に保管しておく入れ物が必要となりますが、その入れ物にちょうどいいと思って、とっておいたの、ということです。

ビンテージのハンカチを取り出した時は、‘cause, people cry at weddings. と理由を説明しています。
people cry という「現在形」は、習慣・習性を表すニュアンス。
「人というものは、結婚式で泣くものだ」という感覚になります。

this was the garter that I was saving for my wedding は、「これは、私が自分の結婚式のために取っておいたガーターだったの」ということ。
ここでもまた、最初に this was the garter 「これはガーターだった」と説明してから、関係代名詞 that で繋げて、「自分の結婚式のために取っておいたんだけどね」と追加で説明する形になります。

garter というのは「靴下留め」のこと。
欧米では、結婚式の後に、そのガーターを投げる、という「ガータートス」という習慣があったりします。
女性の参列者に対してはブーケトス、男性の参列者に対してはガータートス、という区分けのようですね。
ウエディング用語辞典:ガータートス

ちなみに、どうでもいい情報ですが、私は神前結婚(白無垢)だったので、ブーケトスもガータートスもしていませんが、西洋にそういう風習があるからでしょうね、私も挙式後の披露宴でウエディングドレスを着た時には、ガーターを付けていました(下着のセットに入ってた…笑)。

I wanted it to be Monica's "something borrowed." And it's blue. について。
レイチェルは、「そのガーターを、モニカの something borrowed にしたかったの。それにブルーだし」と言っています。
これも、欧米の結婚式の風習に関係する話で、「サムシング・フォー」と呼ばれるものです。
Wikipedia 日本語版: サムシング・フォー

ウィキペディアの説明にある通り、
サムシング・フォー (Something Four) は、結婚式における欧米の慣習。結婚式で花嫁が以下の4つのものを身につけると幸せになれるというもの
で、something old 「何か古いもの」、something new 「何か新しいもの」、something borrowed 「何か借りたもの」、something blue 「何か青いもの」を指します。

過去記事の解説では省略してしまったのですが、フレンズ5-24 で、この something four に言及したセリフがありました。
ベガスでサイコロゲームをしていたチャンドラーとモニカは、「ハード8(4が2つのぞろ目)」が出たら結婚しよう!と言っていたのですが、その通りの目が出たので、意を決してチャペルに向かおうとする前のシーン。
ホテルのギフトショップで、
モニカ: Okay, come on. I can't get married until I get something old, something new, something borrowed, and something blue. (ねぇ、私は結婚できないわ、「何か古いもの」「何か新しいもの」「何か借りたもの」「何か青いもの」をゲットするまでは。)
というセリフがありました。

ちなみに、この フレンズ5-24 では、ギフトショップに置いてある青いトレーナーで「青いもの、新しいもの」をクリアし、「古いもの」は、チャンドラーが12歳の頃から財布に入れていたというコンドーム(!)を利用することにして、最後に「借りたもの」が見当たらなかったチャンドラーは、「このトレーナーをこっそり借りて後で返したら借り物になる」と言って、モニカの服の下にトレーナーを忍ばせた、というオチになっていました。
さらには、そうするとお腹がふくれて妊婦さんみたいに見えるので、モニカは幸せそうにうっとりする、というオマケつき(笑)。
そんな風に、一連のジョークとして使われるほど、something four は、「花嫁といえば必ずこの4つのアイテムが必要」という必需品なのですね。

青色の入ったガーターをモニカに貸してあげたら、それで「借りもの」「青いもの」がクリアできちゃうでしょ、と言って、レイチェルは涙ぐんでいるのですが、上に紹介した 日本語版ウィキペディア:サムシング・フォーの Something Blue の説明でも、
このサムシング・ブルーは目立たない場所につけるのが良いとされており、白いガーターに青いリボン飾りをつけたものを用意するのが一般的である。
とあります。まさにレイチェルが用意しているのも、ガーターに青が入ったものなので、そういう慣習に則ったスタンダードなものをレイチェルは準備していた、ということですね。


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posted by Rach at 13:41| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月05日

膨らんでも縮んでも君を愛してる フレンズ7-6その5

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チャンドラーが、サマーキャンプで付き合っていた彼女ジュリーを「太ったから」という理由で振ったと知って、若い頃かなり太っていたモニカはショックを受けています。
チャンドラー: Look, I know it was a stupid reason to break up with somebody, but I was 15! (ねぇ、それが誰かを振るのにバカな理由だった、ってことはわかってる。でも俺は15歳だったんだ!)
モニカ: Yeah, well.... That's not the only time this was an issue. You remember when umm, you spent Thanksgiving with us? You called me fat. (えぇ、そうね…このことが問題だったのは、今回だけじゃないのよ。あなた、覚えてる? 私たち(の家族)と一緒に感謝祭を過ごした時のことを。あなたは私を「太ってる」って言ったのよ。)
チャンドラー: Okay. Okay, now wait a minute. That was totally different. (わかった、わかった。ちょっと待ってよ。あれは(ジュリーの件とは)全く別なんだ。)
モニカ: How? (どんな風に(違うの)?)
チャンドラー: You were not supposed to hear that! I said that behind your back! (君はあの(モニカは太ってる、という)発言を聞くはずじゃなかったんだ! 君のいないところでこっそりと言ったんだよ。)
モニカ: What if I have babies, okay? I mean I'm gonna look different. I'm okay with that, but I'm not sure that you are! (私が子供を産んだらどうなるの? つまり、私のルックスは変わっちゃうわ。私はそれでも構わないけど、でも、あなたがそれでも構わないかは私にはわからないもの!)
チャンドラー: Look, you have to realize I don't think of you as a thin, beautiful woman. (Monica glares at him.) See, this is one of things that I can apologize for later! Look, what I mean is, you're Monica! Okay? And I am in love with Monica. (ねぇ、モニカは自覚しないと[悟らないと]いけないよ、俺は君のことを、細くて美しい女性だと思ってるわけじゃないんだ。[モニカはチャンドラーをにらむ] このことは、後で謝罪しないといけないことの一つだな。ねぇ、俺が言いたいのは、君はモニカだ、ってことだ。いいかい? そして俺はモニカを愛してるんだ。)
モニカ: Keep going. (続けて。)
チャンドラー: So you can balloon up or you can shrink down and I will still love you. (だから君は膨らんでもいいし、縮んでもいい、それでも君を愛してる。)

it was a stupid reason to break up with somebody は、「誰かを振るのには、バカな理由だった」。
「彼女が太ったから振る、なんてバカな理由だってことはわかってるさ、でも俺はその時15歳(の子供)だったんだよ!」ということですね。
That's not the only time this was an issue. を直訳すると、「これが問題になるのは、そのことが一度きりではない」という感じですね。
「この件が問題になるのは、何もジュリーを振る話に限ったことじゃないのよ」というところです。
「ジュリーのことだけじゃないわ」と言って、モニカは「私たちと一緒に過ごした感謝祭のこと、覚えてる? あなたは私を fat と言った・呼んだのよ」とも言っています。

チャンドラーがモニカを fat と言った、というのは、フレンズ5-8その3 の以下のシーン。

1987年の感謝祭を回想するエピソードで、
ロス: All right, it's cool, you can stay here. My parents won't mind. (大丈夫だよ、問題ないさ。チャンドラーはここに泊まればいい。僕の両親もそれで構わないって思うさ。)
チャンドラー: No, it's not that. I just don't want to be stuck here all night with your fat sister. (いや、そういうことじゃないんだ。俺はただ、一晩中ずっとここにとどまっていたくない、ってだけなんだ、お前の太った妹と一緒にね。)
という会話が交わされたのですが、それをこっそりモニカが聞いていた、というシーンでした。

そういう過去の失敗(笑)を指摘されたチャンドラーは、「それとこれとは違うんだ」という感じで、弁解しようとしています。
その後のセリフが、あまりにもストレート過ぎて笑ってしまいますね。
You were not supposed to hear that! I said that behind your back! は、「君はそれ(モニカを fat と呼んだ発言)を聞くことにはなっていなかった。俺は君のいないところで(君に隠れて)それを言ったんだ」。
フレンズ5-8 のやり取りでもわかる通り、チャンドラーはモニカがそこにいるとは知らずに fat という言葉を使ったわけで、ジュリーに対して太ったから捨てた、というのとはわけが違う、別に君に面と向かってそう言ったわけじゃないんだ、ということです。

もちろん、そんな理由では言い訳にもなりませんが、自分が言ってしまった、モニカが聞いてしまった言葉を今更言わなかったことにもできないので、「あれは君に聞かせるつもりで言ったんじゃない。君のいないところでの”陰口”だったんだよ」と言って、ジョークで済まそうとしているわけですね。

そんなジョークを聞いても、モニカの不信感はなくならないようで、「もし私が子供を産んだらどうなるの?」と聞いています。
子供を産むと、look different つまり、見た目・ルックスが違っちゃうことになるわ、とも言っていますね。
I'm not sure that you are! は、I'm not sure that you are okay. ということで、その前の「私は産後に太っちゃうことについては構わない・しょうがないと思ってるけど」と対比する形で、「でも、あなたがそのことについて構わない・しょうがない、と思うかどうかは確信が持てない」と言っているわけですね。
私は母親になって自分のプロポーションが崩れるのは覚悟の上だけど、あなたはどうかしら? 私の体型がすっかり変わっちゃったら、心変わりしちゃうんじゃないかしら、と言っていることになります。

それを聞いたチャンドラーは、you have to realize I don't think of you as a thin, beautiful woman. と言っています。
you have to realize は「…を悟らないといけない、自覚しないといけない」。
「俺はモニカのことを、”痩せてて(細くて)美しい女性”だとは思ってない、って君は悟らないといけないよ」と言っていることになります。
その後、観客の笑い声(ラフトラック)があり、モニカは「一体それはどーゆー意味よっ!」みたいな顔をして、不満そうにチャンドラーをにらんでいます。
「太るかも、って気にしてるけど、俺は君のことを”痩せてて美しい人”だと思ってるわけじゃないから、太ることを心配しなくてもいい」みたいな意味で言ったわけですが、「君は”痩せててきれいな人”じゃない、なんて、それが恋人に対して言うセリフ?」みたいにモニカは怒っているわけですね。
自分の不用意な発言で、モニカの気分を害してしまったことを悟ったチャンドラーは、「これは後で謝らなきゃいけないことの一つだね」と言っています。
「まぁ、その件については後でゆっくり謝るけど、まずは俺の言いたかったことを先に言わせて」というニュアンスになります。

Look, what I mean is, you're Monica! Okay? And I am in love with Monica. というセリフには、きゅんとしてしまいますね。
「俺が言いたいことは、君はモニカだ、ってことだ。そして俺はモニカに恋してる・モニカを愛してるんだ」と言っていることになります。
昔は劇太りをしていたモニカですが、今は痩せているので、そういう意味では「モニカは痩せてる美人」と表現しても問題ないはずですが、チャンドラーが言いたいのは、「俺は別に、痩せてる美人だからモニカを好きなわけじゃない。痩せてるとか、美人とかには関係なく、モニカはモニカだから好きなんだ」と言っているわけですね。
痩せてるから、美人だから、という条件やスペックで君を好きになったんじゃない、俺はモニカという人を愛してるんだ、と言っていることになります。

さっきまで怒っていたモニカも、そんなロマンティックなことを言われたので、笑顔になって、「そのまま続けて」と言っています。
balloon up は、バルーンという言葉からもわかるように、「(風船のように)膨らむ」。
それの対義語として、shrink down は「縮む」。
「君が風船みたいに、ぷくぅ〜と膨らもうが、ちっちゃく縮もうが、俺はそれまでの君と変わらず、これからも君を愛するよ」と言っているのですね。
ラブラブの恋人らしい、素敵なセリフだと思いますので、みなさんも何かの折に(?)是非使ってみて下さい(^^)


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posted by Rach at 15:43| Comment(4) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年12月03日

辞書ではこのように定義している フレンズ7-6その4

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モニカの結婚式の付き添い役(maid of honor)を、どちらがするかでまだモメている、レイチェルとフィービーの二人。
ジョーイは、「付き添い役のオーディションをして決めよう」と提案し、今、そのオーディションをしているところ。
ロス: It is time for you to give your maid-of-honor speech. (付き添い役のスピーチをする時間だ。)
レイチェル: Ohh, wait a minute, we haven't prepared-- (あぁ、ちょっと待って。私たちはまだ準備が…)
ロス: Go! (始め!)
レイチェル: Okay! Okay! Umm, Webster's Dictionary defines marriage as.... (Ross and Joey start writing.) Okay!! Forget that! That sucks!! Okay, never mind! Forget it! Umm, umm, okay, uh.... I met, I-I met, I met Monica when we were just a couple of 6-year-olds and I became friends with Chandler when he was 25, although he seemed like a 6-year-old. (わかった、わかった! うーんと、ウェブスター辞典では、結婚をこのように定義しています… [ロスとジョーイは(評価を)書き始める] わかった! 今のは忘れて! 今のは最悪よ! いい、気にしないで! 忘れて! うーんと、うーんと、わかった、あの…私がモニカに会ったのは、私たちがお互い6歳の頃でした。私がチャンドラーと友達になったのは彼が25歳の頃でした。彼はその時、6歳児みたいに見えたけどね。)
ロス&ジョーイ: Oh! That's nice. (おぉ! 今のはいいねぇ。)
レイチェル: Thank you. Thank you very much. Umm, I've known them separately and I've known them together and-and to know them as a couple is to know that you are truly in the presence of love. So I would like to raise my glass (Grabs a glass and holds it up) to Monica and Chandler and the beautiful adventure they are about to embark upon together. I can think of no two people better prepared for the journey. (ありがとう。ほんとにありがとう。私は二人をそれぞれ知っているし、つき合ってる二人も知ってる。そして、カップルとしての二人を知ることは、愛の存在の中にいると知ることです。だから私はグラスを掲げたい [グラスを掴み、それを掲げる] モニカとチャンドラーに、そして、二人が一緒に乗り出そうとしている美しい冒険に。二人以上に、その旅路に向けた準備ができている人を私は知りません。)
ジョーイ: Wow. (To Ross) Good speech. (わーお。[ロスに] いいスピーチだ。)

It is time for you to do. は、「君が〜する時間だ」。
どちらがより良い付き添い役となるかを確かめるオーディションで、ロスはレイチェルに、「付き添い役としてのスピーチをする時間だよ、そのスピーチを早速始めて」みたいに言ったのですね。
まだ準備ができてない…と言うレイチェルですが、ロスは容赦なく、Go! と言うので、とにかく何かを話さなきゃ、と話し始めます。

いきなり振られたので、Webster's Dictionary defines marriage as... と言うのが面白いですね。
「結婚とは、ウェブスター辞典では、…として定義されている」という感じで、まずは結婚の概念を先に言ってみたわけですね。
ですが、おじさんのお堅い演説みたいに聞こえたのでしょうか(笑)、ロスとジョーイはそれを聞いた途端に下を向き、評価を書く紙に結果を書き込もうとします。
「こりゃダメダメだ。最後まで聞くまでもない。0点だな」みたいな感じが、その行動からわかるわけですね。
これで終わってしまいそうだとわかったレイチェルは、慌てて「今のは忘れて!」と叫んでいます。
Forget that/it. も、Never mind. も、自分が言ったことなどについて、「今のは・さっきのは忘れて」と言っている感覚。

I met Monica when we were just a couple of 6-year-olds. について。
「私たちが…だった時に、私はモニカに出会った」ということですから、自然な日本語にすると、「私がモニカに出会ったのは、私たちが6歳の頃だった」ということですね。
6-year-olds の olds の -s は複数形で、6-year-old 「6歳の子供」が複数いる、という感覚。
ですから、a couple of 6-year-olds は、「1組の6歳児」みたいなことですが、「その時、二人とも(同い年の)6歳児だった」と訳せば良いでしょう。

モニカとは6歳の頃からの知り合いで、チャンドラーとは彼が25歳の時に知り合って、と説明した後、「その時の(25歳の)彼は、6歳児(名詞なので a がついていますね)みたいに見えたけどね」と付け加えています。
「モニカと知り合った時、彼女は6歳だった。チャンドラーと知り合った時、彼は25歳だったが、6歳(のガキんちょ)みたいに見えた」と、ちょっとチャンドラーを落とすジョークを掴みとして入れたわけですね。

審査員二人に褒められたレイチェルは気を良くしたのか、その後は、順調にスピーチを続けています。
I've known them separately and I've known them together はどちらも現在完了形が使われていて、「知り合ってから今まで二人を知っている」と言っていることになります。
「別々に」と「一緒に」というのは、それぞれ単独で二人のことを知っているし、二人が付き合うようになってからのカップルとしての二人も知っているし、という感覚ですね。

to know them as a couple is to know that you are truly in the presence of love はちょっと長いですが、基本構造は、to know... is to know 〜 で、「…を知ることは(すなわち)〜を知ることである」という感覚。
presence は「存在(すること)」なので、「カップルとしての二人を知ることは、自分が本当に愛という存在の中にいると知ることである」という意味になるでしょう。
チャンドラーとモニカという、愛し合うカップルを見ていると、自分も今、真実の愛の中に存在していると思える、みたいなことですね。

グラスを掲げたい、と言って、グラスを持ち上げたレイチェルは、乾杯の対象として、モニカ&チャンドラー、そして、the beautiful adventure... という言葉を言っています。
モニカ&チャンドラーと、美しい冒険に乾杯!という乾杯の挨拶になるわけですが、そのアドベンチャーの説明がちょっと長めの文章になっていますね。

the beautiful adventure they are about to embark upon together は、「二人が一緒に embark upon しようとしている美しい冒険」。
embark は「(船・飛行機に)乗り込む、船出する」「(新しいことに)乗り出す」という意味なので、「二人が乗り出そうとしている美しい冒険に乾杯」と言っているわけですね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
embark on/upon something [phrasal verb] : to start something, especially something new, difficult, or exciting
例) Hal is embarking on a new career.

つまり、「何かを始めること、特に何か新しい、難しい、またはわくわくするようなこと」。
例文は、「ハルは新しいキャリアを始めようとしている」。

I can think of no two people better prepared for the journey. について。
no の位置が通常の場合とちょっと異なる感覚なので、瞬時にわかりにくいかもしれませんが、「(彼らより)もっと、その旅への準備ができている2人の人間を私は誰も思いつかない」みたいなことですね。
チャンドラー&モニカ以上に、その旅への準備ができている人間は他にはいない、ということですから、チャンドラーたちは、その旅への準備が最もできている、旅に出るにふさわしい二人である、という門出を祝う言葉になるわけです。

ジョーイが褒めているように、確かに良いスピーチですね。
日本語でもそうですが、式などでの挨拶の言葉は、普通の会話口語よりは、もう少しもったいつけた感じの、抽象的な言葉をちりばめた文になることが多いです。
うまい挨拶ができるようになるには、とにかく人の挨拶を数多く聞いてそれを真似ること、に尽きますから、今回の乾杯のセリフも、何かの参考にしていただけると嬉しいなと思います。


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posted by Rach at 15:41| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月30日

鏡と呼ばれるものを覗き込んだ? フレンズ7-6その3

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モニカは、レストランでブランチを取っている時に、レイチェルとフィービーに付き添い役の件の相談をしていました。
その時、話題に出てきたチャンドラーという名前に反応した女性が近づいて来て、"You're marrying Chandler Bing?" "Huh, good luck!" 「あなた、チャンドラー・ビングと結婚するの?」「まあ、頑張って」みたいに皮肉っぽく挨拶されたことが、ずっと気になっている様子。

[Scene: Monica, Chandler, and Phoebe's, Monica has just gotten back from brunch and is telling Chandler about it.]
モニカ、チャンドラー、フィービーの家。モニカはたった今、ブランチから帰宅したところで、チャンドラーにその話をしているところ。
モニカ: Yeah hey, a weird thing happened today whey I was at brunch. This woman overheard that I was marrying you and-and then she…she wished me good luck. (ねぇ、今日、ブランチの時、変なことが起こったのよ。ある女性が、私があなたと結婚する予定だ、ってことを耳にして、それで、その女性が…私に、頑張って[幸運を祈ってるわ]って。)
チャンドラー: That's sweet. (それって優しいね。)
モニカ: No, it's more like a (sarcastically) "good luck." (いいえ、むしろ[皮肉っぽく] 「まぁ、頑張って」みたいな感じ。)
チャンドラー: So uh, what did this woman look like? (で、その女性は見た目どんな感じ?)
モニカ: She was, like, 30, dark hair, attractive. (彼女は、そうねぇ、30歳くらいで、黒髪、きれい[魅力的]だったわ。)
チャンドラー: Well, is there any chance you were looking into a bright, shiny thing called a mirror? (ふーん、モニカが、明るく輝く、鏡と呼ばれるものを覗きこんだ、って可能性はある?)
モニカ: Come on, was it someone maybe you dated in college? (ちょっと(ふざけてないで)、多分、あなたが大学でデートした[付き合ってた]誰かじゃないの?)
チャンドラー: No, no, I only dated two girls in college, both blonde, both not attractive. (Thinks a little while.) Hold on one second. Let me check this out. (He gets up and grabs a photo album) (いやいや、俺は大学時代、デートしたのは2人だけだけど、両方とも金髪で、両方ともきれいじゃなかった。[少しの間、考えて] ちょっと待って。これをチェックさせて。[チャンドラーは立ち上がり、写真のアルバムを取ってくる])
モニカ: What are you doing? (何やってるの?)
チャンドラー: Well, let's see... (Finding the picture he wants.) Okay uh, is that her? (Pointing to the picture.) (えーっと… [自分の求める写真を見つけながら] よし、それが彼女? [その写真を指差す])
モニカ: Oh, my God, yes! Who is she? (なんてこと、そうよ! 彼女は誰?)
チャンドラー: Julie Graff, my camp girlfriend. (ジュリー・グラフ、(サマー)キャンプの時の俺のガールフレンド[彼女]。)
モニカ: Did you break up with her? (彼女とは別れたの?)
チャンドラー: (pause) No, we're still together. Yeah, we went out for two summers and then I broke up with her. ([間があって] いや、俺たちはまだ付き合ってるよ。[また、しばらく間があって]そう、ふた夏、付き合って、おれから俺が彼女をふった。)

モニカはブランチの時に、妙なことが起こった、と言っています。
this woman は「この女性」のように、目の前にいる女性を指すのではなくて、a woman 「ある女性」と同じような意味ですね。
フレンズ5-16その7 でも、"I met this woman." 「ある女性に会ったよ」というセリフが出てきて、その時に、この this についての説明をしています。
物語調で話している時に、このような this がよく使われます。

wish someone good luck は「(人)に幸運を祈る」。
フレンズでは、Wish me luck! 「私に(私の)幸運を祈ってて」というフレーズが出てきたこともあります。
今回のセリフでは、「彼女が私に幸運を祈ってくれた」ということですから、「幸運を」とか「頑張って」とか口で言ってくれた、ということになります。
That's sweet. 「それってスウィートだね、優しいね」と言うチャンドラーですが、sweet って風じゃなくて、もっと違う感じだったの、とモニカは説明を加えています。
it's more like... は、「(それは)より…って感じだった」というところでしょう。
普通の good luck じゃなくて、むしろ、皮肉っぽい感じの good luck だったのよ、ということです。

チャンドラーという名前に反応した女性なので、自分の知り合いだろうと思ったチャンドラーは、What did this woman look like? と尋ねています。
look like は「〜のように見える」、つまり、「その女性はどんな感じに見えるか? 見かけはどんな感じか?」と聞いていることになります。

モニカが、30, dark hair, attractive 「30歳、黒髪、魅力的(きれい)」と答えた後の、チャンドラーのセリフがちょっと洒落てますね。
is there any chance...? は「…の可能性がある?」、look into は「覗き込む」、a bright shiny thing は「明るく輝くもの」、called a mirror は「ミラー・鏡と呼ばれるもの」。
つまり、「明るく輝くものをモニカは覗きこんだんじゃないのか、ほら、鏡って呼ばれてるやつだよ」みたいに言ったことになります。
モニカも黒髪で、年齢的にも同じくらいで、そして attractive ならモニカもそうじゃん、という感じで、「モニカは自分のことを鏡で見たんじゃない?」と言っているわけですね。
ラブラブの恋人らしい返しだと言えますが、looking into a mirror とすんなり言わずに、最後の最後に「鏡と呼ばれるもの」と付け加えたのが、なかなかおしゃれだと思いました。

チャンドラーがモニカのことを attractive と言ったのと同じなので、喜びながらも、「そんな冗談言ってる場合じゃなくて」みたいに Come on と言った後、「大学時代にデートした誰かじゃないの?」と尋ねています。
チャンドラーは即座に否定して、「大学時代は2人の女性と付き合ったけど、両方ともブロンドで、両方とも attractive じゃなかった」と言っています。
両方とも(黒髪じゃなくて)ブロンドだった、だけでいいのに、「かわいくなかった」まで言っているのが、自虐的なチャンドラーっぽいですね。

その後、何か思いついたように立ち上がったチャンドラーは、写真のアルバムを持ってきます。
「それってこの子?」みたいに尋ねたチャンドラーに、モニカは「そうよ」と同意し、チャンドラーはジュリーっていう、サマーキャンプの時の彼女なんだ、と説明しています。
昔の彼女と聞いて、反射的に「彼女とは別れたの?」と尋ねるモニカに、チャンドラーは、しばらく間を置いてから、「いや、俺とジュリーはまだ一緒にいるよ、付き合ってるよ」と答えます。
この together のセリフの後、結構長いラフトラック(観客の笑い声)が入っているのですが、こういう「当たり前の質問に、あり得ない答えで返す」というのは、よくあるアメリカンジョークのパターンですね。
モニカが存在を知らないわけだから、ずーっと前に別れたに決まってるのに、「彼女ってことは、別れたの?」みたいに反射的に尋ねてしまったモニカに対して、「いや、別れずに、まだ付き合ってる」とあり得ない返事を「しれっと」返したところが、アメリカンジョークっぽいと言えるでしょう。

ジョークが一通りウケた後で(笑)、本当のこと、つまり、「ふた夏、付き合って、その後、俺が彼女をふった」と説明していますが、「とりあえず1回はボケてみる」ところが、チャンドラーらしいシーンだと思いました。


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posted by Rach at 16:24| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月28日

なぜ大事なの? 今だから フレンズ7-6その2

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結婚式で花嫁は、自分の女友達に「付き添い役」(maid of honor)を頼むのが通例となっています。
現在婚約中のモニカもそれを決めなければならないのですが、レイチェルとフィービーのどちらに頼むかでお悩み中。
そこでモニカは「3人が順番にお互いの付き添い役をやればいい」と提案した後、「今回の私(モニカ)の付き添い役が誰になるかは、レイチェルとフィービーの2人で相談して決めて」と、2人に決定を任せてしまいます。その後のシーン。
[Scene: Central Perk, Phoebe is bringing Rachel some coffee.]
セントラルパーク。フィービーはレイチェルにコーヒーを持ってくる。
フィービー: Hey, Rachel. (はーい、レイチェル。)
レイチェル: Yeah? (はい?)
フィービー: Umm, when I get married, will you be my maid of honor? (うーんと、私が結婚する時には、あなたが私の付き添い役をやってくれる?)
レイチェル: Really?! (ほんとに?)
フィービー: Uh-hmm. (ええ。)
レイチェル: Oh, my God, Phoebe! I mean I'm just-- Wait a minute. If I'm your maid of honor, that means you are Monica's. (なんてこと、フィービー! だって私はただ… ちょっと待って。もし私があなたの付き添い役になるのなら、それはつまり、あなたがモニカの(付き添い役)になるのね。)
フィービー: Oh! Well, if that's what you want... (まあ! そうねぇ、もしそれがあなたの望みなら…)
レイチェル: Ohh! No way, Phoebe! I want to be Monica's! (ああ! とんでもないわ、フィービー! 私はモニカの(付き添い役)をやりたいのよ!)
フィービー: But why does it even matter?! (でも、どうしてそれが大事なの?)
レイチェル: Why does it matter so much to you?! (どうしてあなたにとってそれがそんなに大事なの?)
フィービー: Because this one is now! And-and it's two of our best friends! Who knows what you're gonna marry! (だって今回のは今なんだもん! それに、それに、私たちの親友の2人なのよ(親友の2人が結婚するのよ)! あなたが誰と結婚するかなんて、誰にもわからないじゃない!)
レイチェル: What-what if I marry Ross? Or Joey? (もし私がロスと結婚したらどうする? もしくはジョーイと?)
フィービー: (gasps) You wouldn't! Okay, look, Rachel. I know you really want to do this, but I-I've never been maid of honor to anyone before! And I know you've done it at least twice! ([息を呑んで] あなたは(ジョーイと)結婚したりしないわ! いいわ、ねぇ、レイチェル。あなたが今回の付き添い役をものすごくしたいと思ってることはわかってる。でも、私はこれまでに誰の付き添い役もしたことないのよ! で、あなたは少なくともこれまでに2回したって私は知ってるし!)
レイチェル: Yeah, but Phoebe-- (そうね、でも、フィービー…)
フィービー: And no, oh please, oh please let me finish. (Rachel stops talking.) Oh, I guess that was it. (だめ、お願いだから、お願いだから、最後まで言わせて。[レイチェルは話すのをやめる] あぁ、さっきので終わりだったみたいね。)

レイチェルにコーヒーを持ってきながらフィービーは、「私が結婚する時、私の付き添い役をやってくれる?」と尋ねています。
Will you...? は相手の意志を尋ねる感覚ですね。
プロポーズの決まり文句、、Will you marry me? 「僕と結婚してくれる?」と同様、相手にそういうことをするつもりがあるか? そういう意志があるか?と聞いている感覚になるでしょう。

「私の付き添い役をやってくれる?」と言われて、レイチェルは胸に手を当てて、感動した様子で喜んでいるのですが、急に何かに気づいたように、「ちょっと待って」と言って表情が硬くなるのが面白いですね。
一瞬思わず喜んじゃったけど、フィービーの魂胆に気づいちゃったわよ私、というところです。

If I'm A, that means you are B. を直訳すると、「もし私がAなら、それは、あなたがBであることを意味する」。
つまり、「私がフィービーの付き添い役をするとなると、フィービーが(自動的に)モニカの付き添い役ってことになるわけね」みたいなことです。

それを聞いたフィービーは、大袈裟な感じで Ohh! と言っています。
当然、フィービーは、「レイチェルが自分の付き添い役になれば、自分はモニカの付き添い役になれる」とわかった上で提案したのですが、それをさも、「まぁ、それは気付かなかったわ」みたいに言っているように見せているという猿芝居(笑)ですね。
if that's what you want... は、「もしそれがあなたの望むことなら…」ということで、「私は別に自分がモニカの付き添い役をやりたいから、私のをレイチェルに頼んだわけじゃないけど、それがあなたの望みなら、私はモニカの付き添い役をやってあげてもいいわよ」みたいなニュアンス。

「レイチェルがそう言うんなら、モニカの付き添い役をやってあげてもいい」みたいな言い方をされたので、レイチェルは怒って、「あなたにやってほしいなんてとんでもない。私がモニカのをやりたいのよ!」と訴えています。

why does it even matter?! の matter は「重要である、大事である」という自動詞。
このことでどうしてそんなにムキになるの? どうしてモニカの付き添い役をすることが重要なの? 大事なの? という問いですね。
そう聞かれたレイチェルは、「フィービーの方こそ、どうしてそんなにこの件が大事なのよ?」と同じ質問をフィービーにぶつけています。

それに対するフィービーの返事がストレートすぎて笑えますね。
Because this one is now! は、「なぜなら、この件は今だから」みたいな感じ。
3人がお互いの付き添い役をするって話には納得だけど、どうして今ムキになってるかと言うと、「今の話だからよ」ということですね。
先のことをどうこう考えるより、今、付き添い役ができるかどうかの方が、問題としてはよりリアルでしょ、ということですね。
この答えで、「別に私はしたいわけじゃないけど、レイチェルがそう望むのならそうするわ」と言ったことが全くの嘘であったこと、自分がモニカのをゲットするために、自分の付き添い役をレイチェルに頼んだのだ、ということもバレてしまいますね。

フィービーは今回の件にこだわる理由として、「今の問題だから」ということに加え、it's two of our best friends! 「私たちの親友の2人だから」とも言っています。
モニカが親友であることに加え、新郎のチャンドラーも親友なんだから、親友同士の結婚式の付き添い役をするチャンスなんて、もうないかもしれないでしょ、ということです。

Who knows what you're gonna marry! の Who knows! は反語ですね。
「誰がわかるって言うの?」→「誰にもわからないわ」という流れです。
「あなたが誰と[どんな人と]結婚することになるか誰にもわからない」と言って、レイチェルの付き添い役をすることになった場合、新郎が「どこの馬の骨とも分からないような(笑)男」になるかもしれない、そんなのはいやよ、と言っていることになります。

What if...? は「もし…ならどうする?」。
レイチェルは、「もし私がロスと結婚するなら、親友同士になるわよ。ジョーイでもそうよ」と言って、レイチェルにも親友同士の結婚の可能性がまだ残っていることを示します。

Or Joey? と言った後に、フィービーが息を呑んで、You wouldn't! と強い調子で否定するのが面白いですね。
フィービーは常に、ジョーイに甘いというか、ジョーイを妙にえこ贔屓(ひいき)する傾向があり、逆にチャンドラーにはやたらと手厳しいところがあります。
それが、「フレンズのお約束」みたいになっているところがあるので、レイチェルが「もしくはジョーイって可能性もあるかも?」とわざともったいつけたように言ったことに対して、「私の目の前で何てこと言うの! レイチェルとジョーイが結婚するなんて、そんなことないわ!」みたいに強く否定してみせたわけですね。

フィービーはそうやって怒っていますが、レイチェルの顔を見ると、ちょっと口をとんがらかして、ふーんだ、みたいな顔をしています。
可能性としてはあり得る話だから、別にジョーイの名前を出してもいいじゃん、みたいに、わざとフィービーを挑発し、怒らせているという、いじわるな顔ですね。

その後、フィービーは、自分がどうしても今回の付き添い役をやりたい理由をきちんと説明しています。
「レイチェルは過去に付き添い役をやったことがあるけど、私は経験がないのよ」というのがその理由ですね。
必死に説明しているフィービーを遮(さえぎ)る形で、レイチェルが口を挟んだので、フィービーは、「お願いだから、私に最後まで言わせて」と言っています。
Let me finish. はこれまでに何回も出てきましたが、「私に話を終わらせて」ということから、「私の話(言いたいこと)を最後まで言わせて。途中で口を挟まないで」という意味になります。
1ヵ月ほど前の記事、フレンズ7-4その1 でも、
レイチェル: Joey! Kinda in the middle of a story here! (ジョーイ! 今ここである話をしてる途中だったりするんだけど。)
ジョーイ: Ooh, sorry. Sorry. You finish, go. (おお、ごめん、ごめん。先に言って、どうぞ。)
というやり取りがありましたが、その finish と同じニュアンスになります。

「最後まで言わせてよ」と抗議されたので、レイチェルは話をやめるのですが、フィービーは、ちょっとしばらく考えてから、Oh, I guess that was it. と言っています。
That's it. は「それで終わり。それでおしまい」という決まり文句ですから、I guess that was it. は「今ので終わりだったと思う」ということになります。
「話の途中で割り込まないでよ!」と怒っていたけれど、「私は付き添い役をしたことない。レイチェルは2回も経験あるじゃない」という以上に、何も付け加えることがなかったわ、と自分で気付いた、という拍子抜けのオチになるわけですね。


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posted by Rach at 14:29| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月26日

二本立てにするのはどう? フレンズ7-6その1

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シーズン7 第6話
The One With Nap Partners (ブライドメイドはゆずれない!)
原題は「昼寝パートナーの話」


[Scene: Ross's apartment, Chandler, Joey, and Ross are finishing watching Die Hard on video.]
ロスのアパートメント。チャンドラー、ジョーイ、ロスがビデオの「ダイ・ハード」を見終わろうとしているところ。
3人: Yeah! (イェー!)
チャンドラー: Die Hard, still great! (ダイ・ハード、やっぱりいいな!)
ジョーイ: Yep. Hey, what do you say we make it a double feature? (だな。なぁ、二本立てにする、ってのはどうかな?)
チャンドラー: What else you rent? (他には何を借りたんだ?)
ジョーイ: Die Hard 2. (「ダイ・ハード2」だよ。)
チャンドラー: (looking at the tape) Joey, this is Die Hard 1 again. ([その(ビデオ)テープを見ながら] ジョーイ、これはまた「ダイ・ハード1」だぞ。)
ジョーイ: Oh, well, we watch it a second time and it's Die Hard 2! (おー、じゃあ、それを2回見たら、それが「ダイ・ハード2」だよ。)
ロス: Joey, we just saw it! (ジョーイ、僕たち、それを見たばっかりだよ。)
ジョーイ: And? (それで?)
ロス: And it would be cool to see it again! Yeah! (だから、それをもう1回見たら、クールだよね! イェー!)
ジョーイ&ロス: Die Hard!!!!!! (ダイ・ハード!!)
ロス: Dude, you didn't say Die Hard. Is everything okay? (なぁ、チャンドラーは「ダイ・ハード」って言わないのか? 大丈夫か?)
チャンドラー: Yeah, I just got uh, got plans. (ああ、俺はただ、予定があるだけだよ。)
ロス: Well, John McClane had plans! (そうさ、ジョン・マクレーン(刑事)にも予定があったんだ!)
チャンドラー: No, see, the thing is I want to get out of here before Joey gets all worked up and starts calling everybody "bitch." (いや、ほら、実は、俺はここを出たいんだよ、ジョーイがすっかり興奮しちゃって[盛り上がっちゃって]、みんなを「ビッチ」って呼び出す前にね。)
ジョーイ: What are you talking about, bitch? (何言ってんだよ、ビッチ。)

フレンズの男性陣3人が満足そうに見終わったのは、映画「ダイ・ハード」。
フレンズ6-21その2 では、ロスが付き合っている学生エリザベスの父親役で、ブルース・ウィリスが登場していましたが、それから、それほど間もないシーズン7で、彼主演の映画を男性陣が喜んで見ている…という設定になっているのも、面白いですね。
とにかく「フレンズ」では、男子の好きな映画で必ず話題に上るのが「ダイ・ハード」になっています。

ジョーイは、what do you say we make it a double feature? と言っていますね。
double feature は、「(映画などの)2本立て」のこと。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
double feature : an occasion when two movies are shown one after the other at a theater
つまり、「映画館で、2つの映画が交互に上映されるという機会」。

make it double feature は、「それを2本立てにする」ですから、ダイ・ハードを見た後に、続いてもう1本見ることで、2本立てにしよう、という提案をしていることになります。

他に何を借りたんだ?と聞かれたジョーイは、「ダイ・ハード2」だと答えるのですが、実際には、「また、ダイ・ハード1」つまり、「ダイ・ハード(1)」という同じビデオを2本借りてきたことがわかります。
「同じビデオでも、2回目に見たやつは、ダイ・ハード2になるんだ」などと、わかったようなわからないような説明(笑)をするジョーイですが、「見たばっかりじゃん」と言いながらも、「もっかい見たら、クールだよね」とロスも一緒に大はしゃぎしています。

チャンドラーだけ一人テンションが低いのを見て、「大丈夫か?」と言うロスですが、チャンドラーは「ただ予定があるだけだ」と答えます。
それに対するロスの返事が面白いですね。
John McClane had plans! は、「(ブルース・ウィリス演じる)ジョン・マクレーン刑事には予定があった」。

Wikipedia 日本語版: ダイ・ハード の「あらすじ」には以下の説明があります。
クリスマス・イヴ、ニューヨーク市警察の刑事ジョン・マクレーンは別居中の妻ホリーに会うためにロサンゼルスに降り立つ。

マクレーン刑事は元々、妻ホリーに会うためにロスにやってきたのですが、そこで事件に遭遇し、巻き込まれてしまう、という設定なわけですね。
「俺は用事があるから、マクレーン刑事の映画は見てられない」みたいに言ったチャンドラーに対して、「マクレーンだって好きで事件に巻き込まれたわけじゃなく、彼にも別の用事があったんだ」みたいに言ってみせて、「マクレーン刑事の身にもなってみろ。例えお前に用事があったとしても見ろ」みたいに言っているのですね。

用事がある、では逃げられないと見たチャンドラーは、本当の理由を述べています。
get worked up は、英辞郎では以下のように出ています。
get worked up=興奮する、感情的になる

LAAD では、
work somebody ⇔ up : to make someone very angry, excited, or upset about something
つまり、「人を何かについて、ものすごく怒らせる、興奮させる、動揺させること」。

work somebody up が「人を興奮させる」なので、get worked up は「興奮させられる」→「興奮する」になるわけですね。

チャンドラーは、「ジョーイがすっかり興奮して、みんなを bitch と呼び始める前に、ここを出て行きたいんだ」と言っています。
このセリフから、「ダイ・ハードをずっと見ていると、人を bitch と呼びたくなる」→「マクレーン刑事などの登場人物が bitch という言葉をよく使う」ということがわかります。
実際、IMDb: Memorable quotes for Die Hard を見てみると、
John McClane: Son of a bitch! Fist with your toes.
のような感じで、bitch を使っていますね。

bitch という単語については、過去記事、son of a... フレンズ3-9その10 でも詳しく解説しています。
そんな風に、bitch みたいな卑語を連発する映画にすぐに感化されて、そういう言葉を使いまくるジョーイにうんざりする前に、俺は立ち去りたいんだよ、とチャンドラーは言っているわけですね。


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posted by Rach at 17:04| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月22日

謝りに謝ったのに、それ以上何を求める? フレンズ7-5その6

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前回の続きです。
フィービーがデートしているカイルという男性は emotionally unavailable (感情的に利用不可)だとロスが言うのでフィービーは怒っています。
フィービー: Well, maybe he wouldn't be if she didn't bring the office home every night! (そうね、多分、彼はそうならないと思うわ、もしホイットニーが毎晩、仕事を家に持ち帰らないなら。)
ロス: Well, excuse her for knowing what she wants to do with her life! (申し訳ないけど、彼女は自分の人生に関して、やりたいことが何か、わかってるんだよ。)
フィービー: Yeah well, she certainly knew what she was doing New Year's Eve 1997. (そうね。1997年の大みそかに自分がやっていたことを、ホイットニーはよーくわかっていたわよね。)
ロス: (angrily) I knew you were gonna throw that in my face!! That was three years ago! She apologized and apologized! What more do you want?!! ([怒って] そのことを僕の顔に投げつけるだろうってわかってたよ! あれは3年も前のことなんだ! 彼女は謝りに謝った! それ以上、何が欲しいんだよ!)
フィービー: (gets up and starts to leave) We want the last 6 years back!! ([立ち上がり、去ろうとして] 私たちは最後の6年を返して欲しいのよ!)
ロス: So do we!! So do we!! (Ross notices a couple has been staring at them.) I'm sorry you had to see that. (僕たちもだ! 僕たちもだ! [ロスは二人をずっと見ているカップルに気づいて] あんなものを見せちゃってごめんね。)

離婚協議中の夫婦、カイルとホイットニーのそれぞれとデートする仲になった、フィービーとロスは、お互いのデート相手を弁護し、配偶者を非難する、というやりとりを続けています。
ロスが、カイルのことを、emotionally unavailable 「感情的に利用不可」、つまり、「心がここにあらず、妻に対して全く気持ちが向いていない、感情がないも同然」みたいに表現したことに対して、フィービーは反論しています。
he wouldn't be if she didn't bring... は仮定法過去ですね。
be の後には、emotionally unavailable が省略されていて、「もしホイットニーが bring しないなら、カイルは感情的に利用不可にはならないだろう」という感覚になります。
bring the office home every night は、「毎晩、オフィスを家に持ち帰る」みたいなことなので、つまりは、会社の仕事を家に持って帰る、ということですね。

excuse her for knowing what she wants to do with her life! について。
excuse は、何と言っても、Excuse me. 「失礼(します)」のような形でよく使われる単語ですが、元々は「容赦する」「許す、勘弁する」という動詞です。

過去記事、私なら彼女に近づかない フレンズ7-4その6 でも、
ロス: if you'll excuse me, I-I'm gonna go hang out with some people who don't know the Space Mountain story. (失礼させてもらえるなら、僕はこれから、スペース・マウンテンの話を知らない人たちと一緒に過ごしに行くよ。)
というセリフがありましたが、「あなたが僕を許してくれるなら、僕はこれから〜に行く」ということから、「これから〜に行くために、僕は失礼するよ」というニュアンスになるわけですね。

knowing what she wants... は、「ホイットニーは自分の人生でやりたいことがわかっている」。
excuse her for knowing... を直訳すると、「彼女がそれを知っていることをお許し下さい」みたいなことですが、つまりは、「彼女が人生でやりたいことをわかっててごめんね」→「申し訳ないけど、彼女は自分の人生でやりたいことをよーくわかってるんだ」みたいに言っているわけです。
仕事を家に持ち帰る、と非難するけれど、彼女にはキャリアプランがあって、それに基づいてやっていることなんだ、自分の人生の目標に向かって頑張ってるんだ、それを認めず、非難する夫って、どういうやつだよ、みたいな感じですね。
このように、それぞれのデート相手の立場に立って、それぞれの意見を代弁するような形でしゃべっているのが、このシーンのやりとりのポイントとなります。

「彼女は知ってる、わかってる」と言ったことに対して、フィービーは、「ええそうね、彼女は何でもわかってるわよね、1997年の大みそかにしたこともしっかりわかってるんだもん」みたいに返しています。
それを聞いてロスは、「あれは3年も前のことだ。彼女は謝ったのに、それ以上、どうしろって言うんだよ」みたいに答えていますね。

具体的にその大晦日に何があったのか、ということはあえて詳しくは語っていません。
とにかく、「その日に何か後々までモメるような大事件があった」ことだけが観客にはわかるようになっています。
ロスとフィービーは他人の話なのに、その事情を深く知っていて、多くを語らずとも、「またそのこと? その件についてはもう何度も謝ったのに」みたいに即座に反応しているのがおかしいのですね。
他人のことなのに、何でそこまで詳しいねん!?みたいな面白さがあるわけです。

I knew you were gonna throw that in my face!! について。
throw 〜 in my face は「私の顔に〜を投げつける」という感覚。
「ほら、これについてはどうなんだよ!」みたいに、挑戦的な感じで、ある話題を持ち出す、眼前に突き付ける、みたいなことでしょう。
「僕は彼女の代弁者として、彼の代弁者である君がその話を持ち出すだろうと思っていたよ」という意味で言っているのですが、まるで一瞬、その彼女がロスに乗り移ったみたいに、「あなたはきっとその話を持ち出すだろうと思っていたわ!」と、自分のことのように怒りながら語っているように見えるのが、このセリフのポイント。
他人の喧嘩なのに、いつしか自分たちがその当事者であるかのような気持ちになって口論している、ということですね。

英語では、語尾などで男女の言葉の違いを出すのは難しいですが、このセリフが「いつしか自分たちが当事者になった気持ちでしゃべっている」ということを考慮すると、このロスのセリフも女言葉で訳した方が、本来のニュアンスが出るように思います。
実際、ロスの叫び方は、女性のそれをイメージしている気がしますしね。
上では一応、ロスがしゃべっているセリフとして、男言葉で訳しましたが、実際に頭の中で聞こえているイメージは、「あなたがそのことを私の顔に投げつけるだろうって思ってたわ!」という女言葉で捉えた方がしっくりくるように思います。

She apologized and apologized! はまさに日本語の「彼女は謝りに謝った」というニュアンスで、英語では、apologized and apologized のように同じ動詞を and でつなげて繰り返すことで、「重ねて何度も謝る」という感じを生み出せる、というのも興味深いです。
What more do you want?! も文字通り、「それ以上何が欲しい?」ですね。
あのことについては、何度も何度も謝ったのに、まだ私に詫びさせたいの? 一体私にどうしろって言うの?ということですね。

フィービーは立ち去りながら、「その最後の6年間を返して欲しい」と言っています。
ロスもそれに同意する形で、「僕たちもだ」と言っていますね。
ここではそれぞれが we という主語と使っていますが、これは恐らく、フィービーの言う we は、「カイル&フィービー」で、ロスの言う we は、「ホイットニー&ロス」を指していることになると思います。

あくまでも彼と彼女の話を代弁しているだけならば、
フィービー: He wants the last six years back!! (彼はこの6年間を返せ!って思ってるわ。)
ロス: So does she!! So does she!! (彼女だってそうさ、彼女だってそうさ。)
となるでしょう。
それがここでは、フィービーとロスがそれぞれ、自分の友人の肩を持っている、「彼はこの6年間を返せ!と思っているし、私も返せ!って言いたいわ」「彼女もこの6年間を返せ!と同じことを思ってるさ。僕だって返せ!って言いたいよ」みたいな感じで、ここでは、彼も彼女も、フィービーもロスもみんな、その「彼と彼女の6年間は無駄だった」みたいに思っているということですね。
フィービーとロスは、彼と彼女のそれぞれの立場から詳しい話を聞いていて、自分のことのように相手に腹を立てているから、We = He and I または She and I という言葉が出てきたのでしょう。
ロスにとってもフィービーにとっても、全く関係のない出来事なのに、まるでその6年間の修羅場を見てきたかのように怒っているのが面白いのでしょうね。

ロスもフィービーも、最初はデート相手の弁護をしていただけですが、それがだんだんエスカレートして、代理喧嘩がいつの間にか、本人が乗り移ったかのような本当の夫婦喧嘩みたいになってしまっている、という「他人の喧嘩に感情移入しすぎ」の面白さが、このシーンの見どころです。
フィービーは怒って出て行くし、ロスはギャーギャー叫んでいるし、とても代理の喧嘩とは思えない、他人の喧嘩でどうしてそこまで盛り上がれるの?という面白さですね。

フィービーが出て行って一人残ったロスは、自分の方を不審そうに見ているカップルに気づきます。
I'm sorry you had to see that. は文字通り、「君たちがそんなものを見なければいけなかったことを、申し訳なく思う」という感覚。
見たくはなかったろうに、あんな醜態を見せちゃってごめんね、ということで、ここでもまた、「自分のことでもないのに、醜態をさらすほどの大喧嘩」をしてしまったことの面白さが強調されているわけですね。


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posted by Rach at 16:51| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月21日

感情面で手があいていない フレンズ7-5その5

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離婚協議中のカイルとホイットニーという夫婦がいるのですが、現在、カイルはフィービーと、ホイットニーはロスとデートする仲になっています。
カイルとホイットニーが、お互い、離婚しようとしている相手のことを悪く言っているので、そのデート相手であるフィービーとロスも、険悪なムードになっています。
フィービー: So, how are things going with Crazy? Has she cooked your rabbit yet? (それで、クレイジー女とはどうなってるの? 彼女はもうあなたのウサギを料理したかしら?)
ロス: Listen, you are hearing one side of the story, okay? And FYI, she must've shown Kyle over 30 paint samples before she painted that room! And his response to each one was, "I don't give a tiny rat's ass." (ねぇ、フィービーは話の一面を聞いてるんだよ、いい? それにね、参考までに言っておくと、あの部屋をペイントする前に、ホイットニーはカイルに、30以上のペイントサンプルを見せたはずだよ。そしてそれぞれ(の色)に対する彼の返事は、「どうでもいい」だったんだ。)
フィービー: Yeah well, maybe she should've spent a little less time decorating and a little more time in the bedroom. (そうね、多分、ホイットニーは部屋の装飾の時間をもう少し減らして、寝室での時間をもう少し増やすべきだったのよ。)
ロス: Well, I don't think we are gonna have that problem, but maybe that's just because I am not emotionally unavailable! (そうだな、僕たちの場合はそんなことは問題にならないと思うけどね。多分、僕は感情的に利用不可じゃないから[感情面で手があいていない、ってことはないから]。)
フィービー: You think he's emotionally unavailable? (カイルは感情的に利用不可だって思ってるの?)
ロス: I think he can be. (彼ならありうると思うよ。)

Crazy と大文字表記になっているのは、固有名詞、ニックネームの感覚ですね。
「例のクレイジーさんは、あのクレイジー女は」みたいな感じでしょう。
自分のデート相手であるカイルが、元妻(正確には離婚協議中の妻)であるホイットニーの悪口を言うので、フィービーはホイットニーに対して悪いイメージしか持っていないことがこのセリフからもわかります。

Has she cooked your rabbit yet? 「彼女はもう、あなたのウサギを料理したの?」というのは、マイケル・ダグラス、グレン・クローズ主演の映画「危険な情事」(原題: Fatal Attraction)のシーンが元ネタですね。
私はこの映画を見たことないのですが、「ウサギを煮る」シーンがあるという話を何度か耳にしたことがあったので、わかりました。

Wikipedia 英語版: Fatal Attraction の Plot に、以下の説明が載っています。
At one point, while the Gallaghers are not home, Alex kills Ellen's pet rabbit, and puts it on their stove to boil.
「ある時、ギャラガー家の人が家にいない間に、(グレン・クローズ演じる)アレックスが、エレン(マイケル・ダグラス演じるダン・ギャラガーの娘)のペットであるウサギを殺して、それをコンロに置いて煮る」。

その英語版ウィキペディアには、以下のようなさらに興味深い記述がありました。

Bunny boiler
The slang term "bunny boiler" has passed into popular parlance as a term for a jealous mistress, based on the infamous rabbit boiling scene from the movie. The phrase's first use in print was on December 6, 1990 in the Dallas Morning News, in which Glenn Close described her character in that film using the term.


つまり、「”バニー・ボイラー”という俗語は、嫉妬深い(不倫の)愛人に対する言葉として、よく知られる用語となった。この映画の悪名高い、ウサギを煮るシーンをベースにしている。このフレーズの印刷物での初使用は、1990年12月6日のダラス・モーニング・ニュースで、その中でグレン・クローズは、その言葉を使いながら、その映画での自分のキャラクターを描写した」。

英辞郎にも、bunny boiler という単語が出ており、語源もこの映画だと書いてありますので、有名なフレーズのようですね。

you are hearing one side of the story はまさに直訳通りの「君は話の一面(片方のサイド)を聞いている」ということ。
夫カイルの言い分だけを聞いているから、それが真実とは言えない、という感覚ですね。
FYI は、フレンズにちょくちょく登場しますが、for your information で「参考までに」。
she must've shown 「彼女は見せたに違いない」と言って、その部屋を塗る前に30以上の色サンプルをカイルに見せたはずだ、と弁護しています。
少し前に、「ホイットニーは、夫に相談もなく、部屋を派手な色に塗り替えたのよ」というフィービーの話があったのですが、それがカイルから聞いた一方的な見方だとして、ほんとのところはこうだったんだよ、ちゃんとホイットニーはカイルに相談してたんだよ、と言っているわけですね。

ホイットニーはちゃんと夫に相談したのに、夫の返事はこうだったんだ、という感じで、ロスは、"I don't give a tiny rat's ass." と言っています。
rat's ass を直訳すると、「ネズミの尻」ですが、ass は卑語なので、どちらかと言うと、「ネズミのケツ」とお下品な言葉で表現した方がさらにニュアンスが出るでしょう。

Merriam-Webster Online Dictionary には、以下のように出ています。
rat's ass : (vulgar) a minimum amount or degree of care or interest : hoot, damn −usu. used in the phrase don't give a rat's ass
つまり、「(卑俗な言葉) 気にかけること、または興味の最小の量、または度合。hoot や damn と同義。たいていは、"don't give a rat's ass" のフレーズで使われる」。

つまり、「ネズミのケツ」は小さいので、I don't give a rat's ass. は、それくらいのちっぽけな興味すらない、全く気にかけない、俺にとっちゃどーでもいい、みたいな「俺の知ったことか」的なニュアンスになるようですね。
英辞郎にも、
give a rat's ass about=〈卑〉(人)のことを気に掛ける
と出ています。

ロスがこの言葉を言ったのは、サンプルをちゃんと見せたホイットニーに対して、I don't know. 「わからないなぁ」くらいの返事ならともかく、"I don't give a tiny rat's ass." 「けっ、んなこと知るかよ。どーでもいいわ」みたいに下品なセリフで返事した、カイルの方が悪いんじゃないのか?という気持ちがあるのでしょう。

カイルを非難されたフィービーは、カイルを擁護しようとします。
should've spent a little less time decorating は、「部屋を装飾すること(部屋の色塗り)にもう少し少ない時間を費やすべきだったのに」。
a little more time in the bedroom の前には、should've spent が省略されていて、「ベッドルームでもう少し多くの時間を費やすべき、過ごすべきだったのに」。
つまり、「部屋の塗り替えなんかしてる時間があったら、それをベッドルームの時間に回すべきだったのよ」と言っているわけですね。
妻として、夜のお勤め(笑)にもっと時間を割くべきだったんじゃないの?ということです。

I don't think we are gonna have that problem の we は、ロスとホイットニーのこと。
そんなことは、僕とホイットニーの間なら、問題にならないと思うな、ということです。
その理由は、that's just because I am not emotionally unavailable 「それはただ、僕は emotionally unavailable じゃないから」。
available は「利用できる」という意味で、「手があいている」「(時間があって)会える」みたいな意味でも使いますね。
「手があいている」という意味で、TOEIC でも頻出の単語です。
ロスの言い回しは、小難しいと言うか、回りくどいと言うか、あまりダイレクトな言い方ではありませんが、要は「感情的に”(手が)あいていない、会えない”」みたいな言い方は、「感情面、気持ち的にはいないのも同じ、接触できないのも同じ」みたいな感覚と言えるでしょう。

「”僕は”感情的に利用不可じゃないから」みたいに、アイ(I)を強調したロスの発言を聞いて、「じゃあ、カイルは emotionally unavailable だとあなたは言いたいわけ?」とフィービーは返します。
あの彼なら、そういうこともあるんじゃない、みたいに、ロスはそれを認めていますね。

寝室での時間を増やせと言われても、夫のカイルは心ここにあらず、という感じで、全く妻ホイットニーに気持ちを向けようとしないんだから、しょうがないじゃないか。僕が相手なら、ちゃんと気持ちをホイットニーに向けてあげられるから、そんなことにはならないよ、ホイットニーも寝室の時間を過ごす気になれるよ、みたいなことで、それを emotionally unavailable みたいな、いかつい表現で言うところが、ロスらしいところだと言えるでしょう。


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posted by Rach at 14:17| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月19日

俺はまだここにいるんだけど フレンズ7-5その4

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レイチェルは、自分の秘書として雇った若いイケメンのタグにすっかりお熱。
他の部署の女性が彼をデートに誘うのを避けるため、タグを遊びに連れて行ってくれるようジョーイに頼みます。
翌日、「ジョーイとバーでナンパしまくっちゃいました」とタグから聞いたレイチェルは、ジョーイに文句を言っています。
レイチェル: Yeah, and you had fun teaching him how to be all "Joey." (そうね(昨日は楽しんだらしいわね)、あなたはタグに、すっかり「ジョーイ」になる方法を教えるのを楽しんだのね。)
ジョーイ: What? (何だって?)
レイチェル: Y'know, all the women. (ほら、全ての女性に対してよ。)
ジョーイ: Hey well, you can't teach someone to be good with women. Y'know, that's why I never had any luck with Chandler. (ねぇ、女扱いが得意になる方法を人に教えることなんてできないよ。ほら、だからチャンドラーでは、うまくいったことが一度もなかっただろ?)
チャンドラー: (Pause) I'm right here! ([間があって] 俺はここにいるんだぞ!)
レイチェル: All right, would-would you mind just not going out with him again? Okay, just the idea of you and he and all these women, it's just-And I know he's my assistant and I can't date him-but it just bothers me, all right?! (いいわ。彼ともう二度と出かけないでくれるかしら? あなたと彼とこういう女性全部を想像するだけで、ただ、もう…。彼は私のアシスタントだから、私は彼とデートできないってわかってる。でも、そういうことが私をいらいらさせるってだけなのよ、わかる?)
ジョーイ: Hey! No-no-no-no, you can't take him away from me! I got a great partner to pick up girls with! Finally!! (おい! だめだだめだ。俺からタグを連れ去ることはできないぞ! 女の子をナンパする、最高のパートナーをゲットしたんだ! ついにな!)
チャンドラー: I'm still right here! (俺はまだここにいるんだけど!)

昨晩、ジョーイとタグがナンパしまくった、という話を聞いたレイチェルは、how to be all "Joey" を彼に教えて楽しんだみたいね、と言っています。
how to be all "Joey" は、「すっかり”ジョーイ”になる方法」みたいなことですね。
タグを、ジョーイみたいなプレイボーイ野郎に変えてくれちゃって…みたいな非難の気持ちが込められています。
「タグをあんな風にして…」と言われたジョーイは、you can't teach someone to be good with women と反論します。
you は「一般の人」を表す you で、be good with women は、「女性が得意」みたいなことですから、「女の子の扱いがうまい、女あしらいがうまい、女の子とうまく付き合うすべを心得ている」みたいなことですね。
ですから、この文は「人は誰かに、女の子とうまく付き合うように教えることはできない」と言っていることになります。
俺が一緒にいたからって、誰でも彼でも女あしらいが上手くなるってわけじゃない、そんなこと、教えられるもんじゃないからね、みたいなことです。
過去記事、人に教えられるもんじゃない フレンズ6-21その5 でも、以下のようなやりとりがありました。
ウェイン: Listen, I-I guarantee you keep your job if you can teach me how to talk to women like you do. (ねぇ、僕は君が仕事をキープできるように保証する、もし君みたいに女性に話しかける方法を君が僕に教えてくれたら。)
ジョーイ: Oh wow Wayne, it's not really something you can teach, y'know? It's pretty much something you're born with if you-- (あぁ、ウェイン。そういうのは、あんまり、人が教えられるようなことじゃないんだよな、だろ? そういうのは、だいたい、生まれつき持ってるもので、もし…)

その 6-21 のやりとりも、「ジョーイみたいに女性に話しかける方法を教えて欲しい」「そういうのは生まれつき持ってるもので、人に教えられるようなことじゃない」という流れになっていますが、今回のジョーイのセリフもそれと同じ、ということですね。
ジョーイ的には、「俺がナンパが得意なのは、生まれついての才能だ」と思っていることがわかります(笑)。

「女性とうまく付き合う方法なんて人に教えられるもんじゃない」というのはジョーイの持論なのでいいとして、その後に付け足したセリフには笑ってしまいますね。
have luck with... を直訳すると、「…で幸運を持つ」、つまり、「…でうまくいく、…が成功する」という意味になります。
Y'know, that's why I never had any luck with Chandler. は、「ほら、だから(そういうわけで)チャンドラーでは、成功したことが一度もなかった」。
一度もうまくいった試しがない、みたいなことですね。
ですから、ジョーイは、「人に女性扱いのコツを教えられるわけじゃないんだ。その証拠にほら、チャンドラーは俺のコツをつかむこともなく、相変わらず女性にモテないだろ」みたいに言いたいわけですね。
そんな風に言われてしまったチャンドラーは、しばし沈黙の後、I'm right here! 「俺は今まさにここにいるんだけど!」と自分の存在を猛アピールしています。
本人の目の前でそんなこと言うかぁ?という感じですね。

would you mind just not going out with him again? について。
Would you mind doing...? は依頼表現ですね。
mind は元々、「…を嫌だと思う、気にする」という動詞なので、Would you mind doing...? は、「…するのを嫌だと思いますか?」ということから、「…してもらってもいいですか?」と婉曲にお願いする依頼文になります。
今回の場合は、just not going のように、-ing に not の否定が付いていますので、「ただ…しないことを嫌だと思いますか?」であることから、「…しないでおいてくれる?」というニュアンスの依頼文になります。
つまり、「彼ともう一度、出かけたりするのは、やめにしてくれる?」ということですね。

just the idea of you and he and all these women, it's just... は、「ただ、you と he と al these women のことを考えるだけで、ただ、もう…」みたいな感覚。
ジョーイとタグが、たくさんの女性をナンパしながら話をしてるって想像するだけで、もう耐えられないの、どうにかなっちゃいそうなのよ…みたいな女心ですね。

彼は私のアシスタントだから、彼とデートできない、という自分の立場はわかってるけど、ただ、そのこと(タグがジョーイと一緒にナンパしまくってること)が私をいらいらさせるの、とも言っています。

you can't take him away from me! は「彼を俺から連れ去ることはできない、彼を俺から引き離すことはできない」。
I got a great partner to pick up girls with! の got はまさに「ゲットした」のニュアンスで、すごいパートナーを手に入れた、ということ。
pick up girls with a great partner 「すごいパートナーと一緒に、女の子をナンパする」ということですから、a great partner を前に出して、後ろから to で修飾する場合にも、語尾に with が残ることに注意しましょう。

タグのことを、「ナンパの最高のパートナーをゲットした」と表現するのはいいのですが、またその後に一言余計な Finally 「ついに、やっと」という副詞を付け加えています。
この一言で、「今回タグと知り合ったことで、”やっと”そういうパートナーに巡り合えた」→「ジョーイ&チャンドラーとして、いつもコンビみたいに言われているけど、チャンドラーはナンパのパートナーにはなり得なかった」と言っていることがわかるわけですね。
そばで聞いていたチャンドラーはまた「俺はここにいる!」と叫んでいます。
それも、still 「俺は”まだ”ここにいるんだけど」と言っているのがさらに面白いです。
さきほどの発言に続いて、またもや「チャンドラーは女にモテない」発言を繰り返すジョーイに、「俺はまだここにいるぞー! 俺に対してすっごく失礼な発言を何度も繰り返してるってわかってるか?」と訴えているわけですね。


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posted by Rach at 16:03| Comment(7) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月16日

話の出所を考えろ フレンズ7-5その3

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フィービーは、セントラルパークで知り合ったカイルという男性とデートします。
カイルは妻と離婚しようとしているところで、その妻ホイットニーがセントラルパークに現れたため、フィービーはロスに、「自分たちが逃げられるように、ホイットニーの気をそらして」と頼みます。
その翌日、フィービーがロスの家にいる時にホイットニーが訪ねてきて、ロスはホイットニーとデートしたことを認めています。
フィービー: Well look-look, okay Ross, Kyle just told me some really bad stuff about her. (ねぇ、いいわ、ロス。ホイットニーに関する本当にひどいことを、カイルが私に話してくれたばかりなのよ。)
ロス: Like what? (例えば、どんなこと?)
フィービー: Like she's really mean, and she's overly critical, and-and-No! She will paint a room a really bright color without even checking with you! (例えば、彼女はものすごく意地悪だとか、過剰に批判的だとか、それからそれから…彼女は人に相談することなしに、部屋をすっごく明るい色に塗ろうとしてるわ。)
ロス: Okay. (そうか。)
フィービー: And! She uses sex as a weapon! (それに! 彼女はエッチを武器として使うのよ!)
ロス: Fine! Thank you for warning me. At breakfast, I'll be on full alert for room painting and sex weapons. (結構だ![上等じゃないか!] 僕に警告してくれてありがとう。朝食で、部屋のペイントと、エッチの武器に対して完全警戒体制でいるよ。)
フィービー: You're still gonna go out with her?! (それでもまた、彼女とデートするつもり?)
ロス: Yeah! (ああ!)
フィービー: Well, didn't you hear what I just said?! (私がたった今言ったこと、聞いてなかったの?)
ロス: Pheebs, come on! I mean, consider the source! Of course her ex-husband's gonna say that stuff. Now, if you'll excuse me.... (フィービー、いい加減にしてよ! だって、話の出所(でどころ)を考えてよ! もちろん、彼女の元夫はそんなことを言うだろうさ。で、僕が失礼させてもらえるなら…)
フィービー: (interrupting him) No, listen to me! She is crazy! ([彼を遮って] だめよ、私の話を聞いて! 彼女はクレイジーなのよ!)
ホイットニー: (outside the door) Uh, your door isn't soundproof. ([ドアの外で] あのー、あなたの部屋のドア、防音じゃないんだけど。)
フィービー: You see? Nothing is good enough for her. (ほらね? 彼女にとっては、十分に納得できる良いものなんてないのよ[何にでもケチをつけるのよ]。)

カイルの元妻ホイットニーとデートしたロスに、フィービーは警告しています。
元夫のカイルから、彼女に関するひどい話をいろいろ聞いてるわ、というところですね。
意地悪で、過剰に批判的で、と言った後、部屋の塗り替えの話をしています。
check with は「(人)に相談する」。
with you の you は、フィービーからみた「あなた」であるロスではなくて、一般の人のニュアンスですね。
you と表現することで、ロスをも含めた一般の人を指すことになり、「あなたに相談もなく、部屋を明るい色に塗り替えたりするのよ」と表現することで、実際にそんなことされたら、あなたもムッとするでしょう?というような連想を引き出す効果があると言えるでしょう。
実際のところは、夫カイルに相談もなく、ということですから、without even checking with her husband 「自分の夫に相談することさえしないで」になるわけですが、夫と限定せずに一般の人 you を使うことで、「例えば、あなたとか、他のどんな人にも相談することなく、勝手に一人でそういうことを決めちゃう人」という印象を与えられるわけですね。

use sex as a weapon は文字通り、「sex を武器として使う」ですね。
weapon のこのような意味は、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、以下のように出ています。
weapon : a type of behavior, knowledge of a particular subject etc. that you can use against someone or something when you are in a difficult situation
例) She was afraid the information would be used as a weapon against her.

つまり、「自分が難しい状況にいる時に、誰かや何かに対して使うことのできる、ある行動、またはある題材に関する知識」。
例文は、「その情報が彼女に対する武器として使われることを彼女は恐れた」。

ロスは「僕に警告してくれてありがとう」と言って、「朝食の席で room painting と sex weapons について、full alert の状態でいるようにするよ」と皮肉っぽく言っています。
朝食の席では、実際にはそんな心配、関係ないけどね、というところでしょう。

そんな警告をしても、ロスの気持ちが変わる様子はありません。
「私の話、聞いてたの?」と怒るフィービーに、ロスは consider the source! と言っています。
ソースを考慮しろ、ということで、このソースは日本語にもなっていますが、「情報源、話の出所」という意味ですね。
「どこが出所となった話か、よく考えてみてよ。離婚協議中の夫が、そういう妻に関する悪いことを言うのは当然だろ」ということですね。

話が平行線なので、ロスは廊下の外で待たせているホイットニーと一緒にでかけるためにドアに向かうのですが、フィービーは「彼女はクレイジーなのよ!」と大声で叫んでいます。
その後、ドアの向こうから、「あなたのこのドア、防音じゃないんだけど」というセリフが聞こえるのが面白いですね。
今までのやり取り、ホイットニーに関する悪口の数々が、全て本人に筒抜け、丸聞こえだったということです。
「丸聞こえなんだけど」をオチにしてCMブレイク…でも良かったのでしょうが、ここではさらにフィービーのセリフで、もう一つのオチを付けています。
フィービーのセリフは、「ほらね。彼女にとって good enough なものは何もない」。
「これは良いわね、これだけあれば十分よ」というように、何かに対して満足することがない、どんなものも、彼女にとっては good enough 「十分に良い」とは言えない、ということをフィービーは言っていることになります。
これは、部屋の色を勝手に塗り替えたり、何かと批判的だったり、という彼女の性格の話の続きで、「あなたの家のドアは防音じゃないのね」と言ったことに対して、「ほらね、ホイットニーは、他人の家のドアにまでケチをつけてるじゃない。何にでも文句を言いたい人なのよ、ちょっとやそっとじゃ満足しない傲慢な人なのよ」みたいに言っているわけです。
さんざん悪口を言った後、「ドアが防音じゃないわよ」と言われたら、「しまった、今の悪口、全部聞かれちゃった!」と焦るのが普通ですよね。
ですが、悪口を言ってしまったことに対する反省は全く見せずに、「ほら、ドアにケチをつけてるでしょ」と彼女の欠点を勝ち誇ったように言っているのが、いかにもフィービーっぽいと言えるでしょうね。


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posted by Rach at 16:44| Comment(2) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月14日

話の脈絡を追う フレンズ7-5その2

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モニカは、地元の新聞にチャンドラーとの婚約報告の写真を載せるため、二人のいいスナップ写真を探すのですが、チャンドラーは写真が苦手らしく、変な顔のものばかりしかありません。
プロのカメラマンにちゃんとした写真を撮ってもらえば?とアドバイスされ、何枚も撮ってもらったのですが…。
[Scene: Central Perk, Chandler, Monica, and Ross are going over the picture proofs.]
セントラルパーク。チャンドラー、モニカ、ロスは写真の試し焼きを入念に見ているところ。
ロス: I like this one. (Points to it.) It seems to say, "I love you and that's why I have to kill you." (僕はこれが好きだな。[それを指差して] こう言ってる感じだよ、「君を愛してる。だから君を殺さなきゃ」)
モニカ: Can't all be bad. (To Chandler) Find the one where you make your bedroom eyes. Ohh, there it is. (すべてがダメってことはあり得ないわ。[チャンドラーに] あなたが寝室に誘う目つきをしている写真を探してよ。ああ、あったわ。)
チャンドラー: Oh, my God! Those are my bedroom eyes?! Why did you ever sleep with me? (なんてこった! それが俺の、寝室に誘う目つきなのか? 一体どうしてモニカは俺と寝たんだよ?)
モニカ: Do you really want to pull at that thread? (あなたはほんとに、その糸を引っ張りたい?[話の脈絡を追いたい?])

ト書きの picture proof は「写真の試し焼き」のこと。
proof にはそのような「試し焼き、試し刷り」の他に、「校正刷り、ゲラ」という意味もあります。
read proofs は「校正する」で、proofread は「校正する」という動詞、proofreading は「校正」という名詞ですね。
その試し焼きを見ながらロスは、「僕はこれが好きだな」と言って、その写真はこう言ってるように見える、と続けています。
"I love you and that's why I have to kill you." は「君を愛してる。だから君を殺さないといけない」。
that's why は、that's the reason why ということで、直訳すると、「I love you (ということ)が、僕が君を殺さなければいけない理由だ」ということになります。
「殺したいほど愛してる」みたいな激しい愛のセリフのように聞こえますが、チャンドラーの写真の人相が悪いので、モニカの隣で人殺しみたいな怖い顔をしてるね、と茶化しているわけですね。

写真が全部ダメってことはないわ、と言って、モニカはある写真を探すように言っています。
Find the one where you make... は「あなたが…する写真を見つけて」。
where は関係副詞で、その写真の中で you make... している、という「場所」の感覚ですね。
フレンズの英語タイトルでは、The One Where Ross Dates A Student 「ロスが生徒とデートする話」のように、The One Where SV... の形が良く使われますが、その where と同じ感覚になります。
the one の中では、S が V するということが起こる、というニュアンスですね。

bedroom eyes は「寝室の目」、つまり、「ベッドに誘う目つき、誘惑する目つき、色目」。
女性を誘う時のセクシーな目つきをしてる写真はどれ?という感じです。
モニカが見つけたその写真を見て、チャンドラーは、「それが俺のベッドに誘う目つきなの?」と驚きの声を挙げています。
eyes と複数なので、主語と動詞も Those are と複数形になっていることにも注意しましょう。
チャンドラーは「こんな目で誘った俺と、よくも寝たもんだ」とばかりに、「モニカは一体どうして俺なんかと寝たんだよ」と言ってます。

モニカの返答、Do you really want to pull at that thread? について。
pull at は「〜を引っ張る」。pull at a rope なら「ロープを引っ張る」になります。
thread は「糸」で、また「(話の)脈略、筋道」という意味にもなります。

その「脈絡」の意味は、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、以下のように説明されています。
thread : CONNECTION an idea or feature that is found in all the different parts of an explanation, story, group of people etc. and connects them with each other
follow/lose the thread (of something)
例) I found it difficult to follow the thread of his argument.

つまり、「関連(connection)。説明、話、人のグループなどの別の部分で見つかり、それをお互いに結び付ける、考えや特徴」。
例文は、「彼の議論の脈絡を追うのは難しいと感じた」。

モニカのセリフの、「あなた、ほんとに、その糸を引っ張りたいと思ってる?」みたいな質問は、脈絡・筋道という意味で訳すと、「あなたのその目つきから、実際に寝ることになった、筋道・関連性・脈絡みたいなものを、あなたはほんとに知りたいと思ってるの?」という感じですね。
DVDの日本語訳も、「追及は勧めない/追及しない方がいいと思う」となっていましたが、まさにそういうことで、理由を深追いしない方がいいわよ、と言っていることになります。

それを聞いてチャンドラーは、ぞっとした顔をしていますが、モニカの言い方が、「そういう目つきをしているあなたと寝たことについては、深く追求しない方が身のためよ、あなたは知らない方がいいんじゃない?」という感じに聞こえたからでしょう。
本当にそういうチャンドラーの目つきに誘惑されて寝たのなら、「あなたはそう言うけど、私はセクシーだと思ったわ」みたいに答えることもできたわけですが、そうは言わずに「どうして寝ることになったか、本当に本当に知りたい?」みたいに言うことで、「別にあなたの目にそそられたわけじゃなくて、ただ(あの時は誰でも良かった)」などのような、チャンドラーが聞いても嬉しくないような話が続きそうなことを、示唆しているわけでしょう。
今は婚約中のラブラブのカップルなので、本当はモニカもその目つきをセクシーだと思っているかもしれませんが(笑)、「どうしてこんな目つきの俺なんかと寝たの?」に対して、「理由は知らない方がいいんじゃない?」と真顔で返すことで、相手をひるませて楽しんでいる、というところでしょうね。


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posted by Rach at 15:10| Comment(2) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月12日

ナプキンに標語が書いてある フレンズ7-5その1

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シーズン7 第5話
The One With The Engagement Picture (素敵な婚約写真?)
原題は「婚約写真の話」


レイチェル: Hey, look-look. Phoebe's talking to uh, Cute Coffeehouse Guy. (ねぇ、見て見て。フィービーが話してるわ、ほら、セクシーなコーヒーハウス・ガイと。)
ロス: Oh, you guys call him "Cute Coffeehouse Guy"? We call him "Hums While He Pees." (あぁ、君らは彼を「セクシーなコーヒーハウス・ガイ」と呼んでるの? 僕らは彼を「おしっこしながら鼻歌(ハミング)くん」と呼んでる。)
チャンドラー: Yes, and we call Ross "Lingers in the Bathroom." (そう。で、俺らはロスを「トイレで長居くん」と呼んでる。)
フィービー: (returning) Hey, you guys, "Hums While He Pees" just asked me out! ([戻ってきて] ねえ、みんな。「おしっこしながら鼻歌くん」がたった今、私をデートに誘ったの!)
レイチェル: Hey, I thought that guy was married. (ねぇ、彼は結婚してると[既婚者だと]思ったけど。)
フィービー: He is. But he's getting divorced. Ross! Maybe you know him. (結婚してるわ。でも離婚しようとしてるの。ロス! 多分、あなたは彼を知ってるわね。)
ロス: It's not a club. (クラブじゃない。)
レイチェル: Phoebe, if this guy's going through a divorce, is it such a good idea to start going out with him? (フィービー、もしこの男性が離婚しようとしてるところなら、彼とデートし始めることはそんなに良い考えかしら?)
ロス: Hey, divorced men are not bad men! (おい、離婚した男は悪い男じゃないぞ!)
チャンドラー: They have that on the napkins at the club. (彼らは今の言葉を、そのクラブのナプキンに書いてる[彼らのクラブのナプキンには、その言葉が書いてある]。)

レイチェルはフィービーがある男性としゃべっているのを見て、「フィービーが、Cute Coffeehouse Guy としゃべってるわ」と言っています。
大文字表記は固有名詞というか、ニックネーム、あだ名のニュアンスですね。
cute は日本語の「キュート」のような「かわいい」という意味よりは、「異性として魅力がある」という感覚。

レイチェルがその男性をそう呼んだことに対して、「君らは彼をそんな名前で呼んでるの? 僕らは彼を Hums While He Pees と呼んでるけど」と言っています。
hum はハミング(humming)のハムで、「ハミングする、鼻歌を歌う」。
pee は「おしっこをする」ですね。
「トイレに行く」というような言い回しよりも、まさに「おしっこをする」というダイレクトなニュアンスで、本来は幼児語ですが、フレンズたちはよく I have to pee. 「おしっこしてくる」みたいに言います。
親しい間柄なので、そんな直接的な単語を使っているだけ、ということに留意しておきましょう。

チャンドラーはその話の後に続いて、「ロスのことは Lingers in the Bathroom と呼んでる」と言っています。
linger は「居残る、長居する」なので、トイレに長居するやつ、トイレに長くこもってるやつ、みたいなあだ名ですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
linger : also linger on
to stay somewhere a little longer, especially because you do not want to leave

つまり、「どこかにもう少し長くとどまること、特に立ち去りたくないという理由で」。

もちろん、フレンズたちはロスのことは普通に「ロス」と呼んでいるわけですが、「トイレにちなんだ名前をつけるとすると、ロスの場合はこんな感じだな」とジョークっぽい名前を付けてみたわけですね。

そんな話をしているところに、当のフィービーがやってきて、「おしっこしながら鼻歌くん」が私をデートに誘ったの!、と報告しています。
ロスがチャンドラーに、ニッと笑ってみせて、「ほらね、フィービーもそう呼んでるだろ」みたいな顔をしています。
デートに誘われて喜んでいる当人が、誘ってくれた彼のことを、そんな身も蓋もないあだ名で呼んでいる、という面白さになるでしょう。

彼がフィービーをデートに誘ったと聞いて、レイチェルは「彼は既婚者だと思ってたけど」と言っています。
I thought という過去形は「そう思っていた(けど実際は違うみたいね)」というニュアンス。
それに対してフィービーは、He is. つまり、He is married. 「彼は既婚者よ、彼は結婚してる」と答えるのですが、その後、he's getting divorced. と言っています。
get divorced が「離婚する」なので、それを現在進行形にしたこの形は、その「離婚する」という行為が進行中である(離婚協議中である、離婚しようしている)、か、ほぼ確定した未来の「離婚する予定である、離婚することになっている」かのどちらかととらえれば良いでしょう。
いずれにしても、「離婚する」ということに対して今動いている状態、進行している状態だという感覚ですね。

「彼は離婚しようとしてるの」と言ったフィービーは、ロス!と呼び掛けて、「多分、あなたは彼を知ってるわね」みたいに言っています。
ロスは固まった表情でしばらくそのまま止まっていますが、その後、微笑みながら、「クラブじゃない」と言っています。
離婚しようとしてる人は、きっとロスの友達ね、みたいに言ったフィービーに、「離婚する人がみんな僕の友達、知り合いじゃないよ。離婚クラブみたいなものがあるわけじゃないんだし」と返したわけですね。

ここでの go through は「経験する」あるいは「切り抜ける」というニュアンス。
この男性が、これから離婚を経験しようとしているところなら、離婚ということを乗り越え、切り抜けないといけないところなら、彼とデートを始めることって、そんなに良い考えって言えるかしら?みたいなことですね。
これから離婚でいろいろ大変だ、っていう男性とデートしたら、ややこしいことになるんじゃない? そんなのよろしくないんじゃない?ということです。

「これから離婚しようとしている男性とデートするなんて、良くないわ」みたいに言われたので、バツ3のロスは、「離婚した男が悪い男ってわけじゃない」と弁護しています。
離婚経験者のロスは、離婚した男を悪者みたいに言うな、と言ったわけですが、横から口を挟んできたチャンドラーは、They have that on the napkins at the club. と言っています。
they = divorced men で、the club は「離婚クラブ」みたいなものですね。
that は直前にロスが言った言葉、divorced men are not bad men を指します。
have that on the napkins at the club を直訳すると、「そのクラブでは、ナプキンの上にそれを持ってる」みたいなことですから、ナプキンの上にそういう言葉が書いてある、ということになります。

ロスは「離婚クラブがあるわけじゃない(から彼のことなんて知らない)」と言ったのですが、チャンドラーはそのクラブネタを使って、「その「離婚クラブ」で使ってるナプキンの上に、(今ロスが言った)「離婚した男は悪い男じゃない(離婚した男が悪い男ってわけじゃない)」という言葉が、キャッチコピーか標語のように書いてある」と言って、茶化したわけですね。


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posted by Rach at 11:18| Comment(9) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月09日

私なら彼女に近づかない フレンズ7-4その6

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お互いの過去の秘密の暴露合戦を続けていた、ロス、チャンドラー、モニカたちですが、そんな不毛な暴露合戦にも疲れてきたようで…。
チャンドラー: Y'know when I said that because we're getting married that we should share everything and not have any secrets? (俺たちは結婚するんだから、何でもシェアして、秘密を少しも持たないようにすべきだと俺が言った時のこと、覚えてる?)
モニカ: Yeah? (ええ。)
チャンドラー: Yeah, that was stupid. Let's not do that. (ああ、あんなのはばかげてる。そんなことはしないようにしよう。)
モニカ: Ohh, absolutely. (ええ、もちろん。)
ロス: And! We should keep all the stuff we told each other secret from everybody else. (じゃあ! 僕たちは、僕らがお互いに言ったすべてのことを他のみんなからは秘密にしておくべきだね。)
モニカ: Yeah, definitely! (ええ、もちろん!)
ロス: Okay, (gets up) if you'll excuse me, I-I'm gonna go hang out with some people who don't know the Space Mountain story. (よし、[立ち上がる] 失礼させてもらえるなら、僕はこれから、スペース・マウンテンの話を知らない人たちと一緒に過ごしに行くよ。)
モニカ: Then I'd steer clear of Phoebe. (そういうことなら、私ならフィービーに近づかないわ。)
ロス: Man! (Monica mouths, "I'm sorry.") (なんてこった! [モニカは声には出さずに口で「ごめん」と言う])
チャンドラー: Yeah, and not that you would, but I wouldn't hang out with... all the guys in my office. (ああ、そして、ロスがそうするだろう、ってわけじゃないけど、俺ならあいつらと一緒にいないな…俺の会社の全ての男とはね。)
(Ross storms out.)
ロスは怒って飛び出す。

チャンドラーはモニカに、「俺たち結婚するんだから秘密は持たないようにしよう、って言ったこと、覚えてる?」と言った後、「やっぱりそんなことはやめよう」と言い、モニカもそれに賛成します。
We should keep all the stuff... の文章は少し長いですが、keep all the stuff secret from 「すべてのことを(人)から秘密にしておく」が基本的な構造ですね。
all the stuff we told each other は「俺たちがお互いに話したすべてのこと」ということで、we told each other が、前の all the stuff に係っていることになります。

今まで言ったことは、他の人には内緒にしとこう!と話がまとまったところで、ロスは立ち上がり、「スペース・マウンテンの話(タコスを食べ過ぎておもらしした話)を知らない人と一緒に過ごすために出かけるね」と言って、出て行こうとします。

その後の、モニカのセリフは、I'd、つまり、I would という形がポイントです。
まず、steer clear of は「〜を避ける、に近づかない」という意味。
steer は車のステアリングのステアで、「舵(かじ)を操る、操舵する」という動詞。
そこから、「進路を〜に向ける」という意味にもなります。
音的にも、文字的にも似ていますが、steer の代わりに stay を使った、stay clear of でも同じ意味になります。
フレンズ2-22その12 では、
Stay clear of the salmon mousse. (サーモンムースに手を出さない方がいいですよ。)
という形で使われていました。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
steer/stay/keep clear (of something) : to avoid someone or something because of possible danger or trouble
つまり、「あり得る危険やトラブルのために、誰かや何かを避けること」。

つまり、steer clear of Phoebe とは「フィービーを避ける、フィービーに近づかない」という意味ですが、I'd を使うことで、「(もしそういうことなら)私ならフィービーに近づかない」と言っていることになります。
「スペース・マウンテンの話を知らない人と遊ぶんだ」と言ったロスに、「私ならフィービーに近づかないようにするわ」と言ったということはつまり、フィービーがその話を知っている、と言いたいのですね。
「フィービーに会ったら、その話を知ってる人と会うことになっちゃうわよ」と言っているわけです。
意味としては、「その話を知らない人と会いたいなら、フィービーには会うな」ということですが、「会うな」と命令するのではなく、「私ならフィービーには会わないようにするけどな」みたいに遠回しに言っているのがポイント、ということです。

「フィービーにその話をしゃべっちゃったのか!」というように、ロスは Man! 「なんてこった!」みたいに叫んでいますが、チャンドラーがさらに追い打ちをかけます。
Yeah, and not that you would は「そうだね、そして、ロスがそうするだろうってことじゃないけど」みたいな感覚。
It's not that... 「…というわけではないけれど」というニュアンスですね。
まさかロスがそうするとは思わないけどさ、俺なら〜しないだろうな、と言って、all the guys in my office、つまり、「俺の会社の男性全員」とは遊ばない、みたいに言っています。

ロスが俺の会社のやつに会うとは思えないけどさ、一応言っとくと、俺なら「俺の会社の男性全員に会わないようにするね」と言ってみせて、ここでもまた、「俺の会社の男性全員に、お前のスペース・マウンテン話をしゃべっちゃった」と言っているわけですね。

このような、I'd 「私なら〜する」、I wouldn't 「俺なら〜しない」という表現は、ドラマのセリフでよく登場します。
こういう would や could などの助動詞は、細かいニュアンスを込めることができるので、こういう助動詞に慣れることが、英語上達の秘訣ですね。
とりあえず文の大意が分かるレベルから、微妙なニュアンスまで理解できるかどうかの違いは、こういう助動詞がわかるか否か、にかかっていると言っても過言ではありません。
日本語でも、語尾をいろいろと使い分けることで微妙なニュアンスを出すのと同じで、ネイティブレベルの英語を使いこなせているかどうかの判断は、こういう助動詞を使いこなせているかどうかで判断できるとも言えます。

上のセリフも、would のニュアンスに気付かずにいると、
ロス 「その話を知らない人に会ってくる」
モニカ 「私はフィービーを避ける」
チャンドラー 「俺は会社の男に会わない」
となって、どうしてロスの話をしているのに、モニカやチャンドラーがそれぞれ自分の行動を語っているんだろう??ということになってしまいますね。
「その話を知らない人に会いたいんだったら、フィービーやチャンドラーの同僚は避けた方がいい」という「アドバイス」として、「もし私がロスの立場だったらこうする」という I'd で表現しているのが、非常に生きた英語っぽい気がしますし、また、ノンネイティブではなかなかこういう表現がパッと出てこないよね、と思う部分でもあります。
文法から英語を学ぼうとすると、こういう would のニュアンスはなかなかつかめません。
生きたセリフを題材にして学ぶ利点は、ここにあるのかな、と思っています。


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posted by Rach at 14:09| Comment(2) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月07日

4位に入賞する フレンズ7-4その5

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「大学生の頃、ロスがタコスを食べ過ぎて、その後、ディズニーランドのスペース・マウンテンでおもらししてしまった」という秘密を、チャンドラーがモニカに話したと知って、ロスは怒っています。
僕の秘密を話すなら、君らの秘密も話してやる、となって、お互い、秘密の暴露合戦になっています。
[Scene: Monica, Chandler, and Phoebe's, Chandler, Monica, and Ross are still giving away all of their secrets.]
モニカ、チャンドラー、フィービーの家。チャンドラー、モニカ、ロスはまだお互いの秘密を暴露し合っている。
チャンドラー: You wanna tell secrets?! Okay! Okay! In college, Ross used to wear leg warmers! (秘密をしゃべりたい? わかった! わかった! 大学でロスはレッグ・ウォーマーをはいてたもんだ!)
ロス: All right! All right! Chandler entered a Vanilla Ice look-alike contest and won! (よし! よし! チャンドラーはヴァニラ・アイスそっくりさんコンテストに応募して、優勝したんだ!)
チャンドラー: Ross came in fourth and cried! (ロスは4位になって、泣いてた!)
モニカ: Oh, my God! (Laughing) (なんてこと! [笑っている])
ロス: Oh, is that funny?! Oh, you-you find that funny?! Well, maybe Chandler should know some of your secrets too! (おぉ、それが面白いか? あぁ、モニカはそれが面白いと思うのか? えーっと、多分、チャンドラーはお前のいくつかの秘密も知るべきだろうね。)
モニカ: I-I already told him everything! (Threateningly) You shush!! (私はすでにチャンドラーにすべてを話したわ! [脅すように] あんた、黙りなさいよ!)
ロス: Once, Monica was sent to her room without dinner, so she ate the macaroni off a jewelry box she'd made. (かつて、モニカは夕食なしで部屋に送られたんだ。そしたらモニカは、自分が作った宝石箱から、マカロニを取って食べたんだよ。)
モニカ: Ross used to stay home every Saturday night to watch Golden Girls! (ロスは毎週土曜日の晩は家にいて、「ゴールデン・ガールズ」を見てたものよ。)

チャンドラーは、「秘密をしゃべりたいか?」と言って、ロスが大学時代にレッグウォーマーを愛用していたことを言います。
それに対してロスは、あるコンテストの話をしていますね。
Vanilla Ice については、以下のウィキペディアで。
Wikipedia 日本語版: ヴァニラ・アイス

ウィキペディアの説明にあるように、「Ice Ice Baby」のヒット曲で知られる、アメリカのミュージシャン、ラッパーですね。
look alike は「そっくりである」という意味なので、a Vanilla Ice look-alike contest は、「ヴァニラ・アイスのそっくりさんコンテスト」ということになります。
enter は「(場所に)入る」という意味でよく使われますが、この場合は「(コンテストに)参加する、応募する」という意味ですね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
enter : COMPETITION/EXAM [intransitive, transitive] to arrange to take part in something such as a competition, or to arrange for someone else to take part
例) She entered the drawing competition and won.

つまり、「試合(コンテスト)のような何かに参加するように手配すること、または誰か他の人が参加するように手配すること」。
例文は、「彼女は絵画コンテストに応募して優勝した」。

その当時人気だった、ラッパーのそっくりさんコンテストに出たんだよ、とからかうように言っているわけですが、チャンドラーも負けずに、ロスのことを言っています。
come in は「入ってくる、到着する」という感覚であることから、「come in+序数」で、「(競技で)〜着・〜位になる、〜着で入賞する」という意味になります。
ですから、came in fourth は「4位になった」ということ。
「そんなコンテストに出た、ってバカにしたように言うけど、ロスなんか4位になって泣いてたじゃないか」ということですね。

モニカが大笑いしているのを見て、ロスは怒って、「今のが面白いか?」と言った後、「チャンドラーは、モニカの秘密も知るべきだ」と言っています。
恋人同士は何でも話すべきだと言ったチャンドラーのポリシーに私も従っていると言うように、モニカは「私はチャンドラーにすでに何もかも話したわ」と言うのですが、そう言いながらも、脅すように、You shush! と言っています。

shush は間投詞では「シーッ! 静かに」、動詞では「シーと言って(人)を黙らせる」という意味になります。
日本語でも英語でも、「シー」という音はそういう意味になるのが興味深いですね。

LAAD では、
shush [verb] [transitive] : to tell someone to be very quiet, especially by putting your fingers against your lips or by saying "shush".
例) He stood up and shushed the class.

誰かに、非常に静かにするように言うこと、特に唇に指を当てたり、"shush" と口に出して言うことで。
例文は、「彼は立ち上がり、クラスに黙るように言った[クラスを黙らせた]」。

何もかも話した、と言いながらも、何かしゃべったら承知しないわよ、みたいに脅しているので、やはりモニカはまだ、いくつかの秘密を婚約者チャンドラーに隠していることがわかりますね。
そして、ロスはモニカの秘密を語り始めます。
Monica was sent to her room without dinner は、「モニカは夕食なしで自分の部屋に送られた」ということですね。
当時のモニカは太っていたので食事制限をされたか、もしくは何か悪いことでもして叱られて、夕食抜きよ!と言われたかの、どちらかでしょう。
その空腹のモニカがしたことを、ロスは語っていますね。
she ate the macaroni off a jewelry box she'd made. について。
eat A off B は、「BからAを取って食べる」という感覚。off は分離のニュアンスになります。
she'd made は、she had made という過去完了形ですね。
食べた時制(過去)よりも、宝石箱を作ったのはさらに前になるので、ate よりも過去であることを示すために、過去完了形が使われているわけです。

Google検索ボックスに、macaroni jewe... と途中まで打つと、macaroni jewelry や、macaroni jewelry box、macaroni jewelry crafts などが候補として出てきます。
macaroni jewelry の画像の検索結果では、カラフルなマカロニを繋いでネックレスにしたものなどもあります。
凝った形のものも多いので、それを宝石箱の装飾として使う、というのはなるほどという感じですね。
そうやって、マカロニでデコレーションした宝石箱があって、空腹のモニカは、そのマカロニに手をつけた、と言っていることになります。

ロスが観ていた、という Golden Girls については、以下で。
Wikipedia 英語版: The Golden Girls
IMDb: The Golden Girls (1985–1992)

Wikipedia の Premise (設定)には以下の説明があります。
The series revolves around four older, single women (three widows and one divorcée) sharing a house in Miami, Florida.
つまり、「そのシリーズは、フロリダ・マイアミでハウス・シェアをしている4人の年配の独身女性(未亡人3人と、離婚経験者1人)を中心に話が展開する」。

そんなドラマを観るなんてオバサンみたい、と言いたいのか、熟女好きだと言いたいのかは知りませんが(笑)、そういう年配女性4人組のドラマを、ロスは毎週楽しみに観てたのよ、と、モニカはチクっているのですね。


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posted by Rach at 14:54| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月05日

輪をくぐり抜けてジャンプする フレンズ7-4その4

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ジョーイは以前、ソープオペラ(昼メロ)の「愛の病院日誌」(Days of Our Lives)にドクター・ドレイク・ラモレーとして出演していたのですが、スタッフとトラブルがあって、降板させられてしまいました。
ですが、今度は、ラモレーの双子の弟ストライカー役のオファーがあった、と喜んでいます。
そして、Days of Our Lives のスタッフの事務所を訪れるジョーイ。
ジョーイ: Been a while, huh? Wow, it's funny, these halls look smaller than they used to. (久しぶりだよな? わぁ、面白いよね。この廊下が前より小さく見えるよ。)
テリー: It's a different building. (違うビルだよ。)
ジョーイ: So! Stryker Remoray, huh? When do you want me to start? (それで、と! ストライカー・ラモレーね? 俺にいつ始めてほしい?)
テリー: Why don't we start right now! (今すぐ始めようじゃないか!)
ジョーイ: Okay. (オッケー。)
テリー: Here are the audition scenes. (Holds out the script.) (これがオーディションのシーンだ。[脚本を差し出す])
ジョーイ: (looking between the pages and him) Audition? I thought you were gonna offer me the part. ([そのページと彼を交互に見て] オーディション? 君は俺にその役をオファーするつもりだと思ってたのに。)
テリー: Why would you think that? (どうしてそんな風に思ったりするんだよ?)
ジョーイ: Well, I was Dr. Drake Remoray, Stryker's twin brother. Who looks more like me than me, right? (うーん、俺はドクター・ドレイク・ラモレーだった。ストライカーの双子の兄のね。俺より俺に似ているのって誰だよ? だろ?)
テリー: Everybody has to audition. (誰でもオーディションを受けないといけないんだよ。)
ジョーイ: Y'know, Terry, I-I don't really need to do this. I got my own cable TV series, (Pause) with a robot. (ほら、テリー、俺はこれをするのを(この役を演じるのを)そんなに必要とはしてないんだ。自分自身のケーブルテレビのシリーズを持ってるから。[間があって] ロボットとね。)
テリー: I'm sorry, Joey. That's... that's the way it is. (ごめんよ、ジョーイ。そういうもんなんだよ。)
ジョーイ: Well, I guess you think you're pretty special, huh? Sittin' up here in your fancy, small-halled building, makin' stars jump through hoops for ya, huh? Well, y'know what? (Throws the script away) This is one star whose hoop-- This is the star that the hoop-- this hoop-- I was Dr. Drake Remoray! (うーん、君は自分をかなり特別だと思ってるみたいだね、だろ? この豪華な、狭い廊下のビルのここに座りながら、自分のために、スターに輪をくぐらせて、ね? ねぇ、[脚本を投げ捨てて] これは一人のスターなんだ、そのスターの輪が… これはスターなんだ、輪が… この輪が…俺はドクター・ドレイク・ラモレーだったんだ!)

Been a while. は「久しぶりだね」という感覚。
文の形にすると、It's been a while since... 「…してから随分長い時が経った」ということですね。
It's been a while since we saw each other. なら「前に会ってから随分経つ」という意味になります。

it's funny, these halls look smaller... は、「この廊下が小さく見えるなんて面白いねぇ」というニュアンス。
smaller than they used to は「かつてそうであったよりも小さい」ということ。
ジョーイとしては、「すごく久しぶりに訪れたから、何だか廊下が前より小さく見えちゃうよ、それって面白いよね」と言っているわけですが、それに対してテリーが、「違うビルなんだけど」みたいに言うのに笑ってしまいますね。
違って見えて当然じゃん、別のビルなんだから、ということで、事務所が移転して、別のビルに移ったことにも気付かないジョーイのオトボケぶりがここでわかるわけですね。
普通は、来る途中で、前の住所と違うな、と気づくやろっ!とツッコミたいところです。

ジョーイは、So! Stryker Remoray, huh? と言っていますが、この So! というのは、「ビルが違うんだけど、気付かなかったのか?」みたいに言われてしまった気まずい空気を変えるために、「さて!」「それで…と!」みたいに、話題を変えようとしている感覚になります。

「いつ始めて欲しい?」「今すぐ始めようじゃないか」となるのですが、テリーは「これがオーディションのシーンだ」と言って、1冊の脚本を差し出します。
ジョーイは「え?」という感じの驚いた顔で、脚本とテリーの顔を交互に見ています。
I thought you were gonna... は「君は…するつもりだと思ってたのに」。
「思ってた」という過去形が使われていることで、実際にはそうじゃなかったのか、役をオファーしてくれたわけじゃなかったのか、と言っていることになります。
「どうしてそんな風に思ったりするんだ?」と聞かれたジョーイは、自分はストライカーの兄ドレイクを演じていた。俺より似てるやつって誰だよ、俺しかいないだろ?みたいに答えます。
今回の役はジョーイが前に演じていたドレイクの双子の弟なので、ドレイクとそっくりなはず、俺より俺にそっくりな人間なんかいないだろ、俺で決まりだろ、と言いたいのですね。

Everybody has to audition. は「誰もがオーディションを受けなければならない」。
「オーディション」という日本語にもなっていますし、-tion という語尾から名詞のイメージが強いですが、audition はこのように自動詞「オーディションを受ける」という意味でも使えます。「オーディションを行なう」という意味にもなります。

俺以外にいるはずないのに、わざわざオーディションをするなんて…と気分を害したジョーイは、「俺は別にこんなことしなくてもいいんだ。自分自身のケーブルテレビの番組を持ってるんだ、それもロボットとのね」と自慢するように言っています。

That's the way it is. は「そういうもんなんだ。それが現実なんだ」というニュアンス。
そう言われて、ジョーイはカチンときてしまい、怒ったようにまくしたてています。
君は自分を何か特別な人間だとでも思ってる? みたいに言って、sittin' up... making... と続けています。
この -ing 形は、分詞構文のニュアンスですね。
豪華なビルの中にあるこの部屋に座りながら、スターを jump through hoops for ya させてちゃってさ…みたいな感覚になります。
fancy は「派手な、しゃれた」「高級な、豪華な」というニュアンスになるでしょう。
fancy と言いながらも、small-halled 「廊下の小さな」みたいな言葉を入れているのが、ジョーイなりの小さな抵抗ですね(笑)。
make stars jump through hoops for ya を直訳すると、「自分のためにスターに輪をくぐってジャンプさせる、ジャンプして輪をくぐり抜けさせる」。
その情景を眼に浮かべるとわかるように、これはサーカスで、猛獣使いが動物に命じて、輪をくぐらせるイメージですね。
猛獣使いがムチなどを使って動物に命令するように、テリーも俳優を動物みたいに自分の思うままに動かしてる、と言いたいわけですね。

英辞郎では、
jump through a hoop
【1】(サーカスなどで動物が)ジャンプして輪をくぐり抜ける
【2】どんな命令にも従う、試練を経る、苦労する、たとえ火の中水の中どんなことでもする


LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
jump through hoops : to do a series of things that are difficult or annoying in order to achieve something
例) They'll have to jump through a lot of hoops to prove we can trust them.

つまり、「何かを成し遂げるために、難しかったり、うっとうしかったりする一連のことをすること」。
例文は、「私たちが彼らを信用できると証明するために、彼らはたくさんの試練を経なければならないだろう」。

こんなビルでふんぞりかえって、スターにあれこれ命じて威張ってる、みたいなことを言った後、ジョーイは脚本を投げ捨てて、hoop がどうのこうのと言っています。
hoop のところで言葉に詰まっては、何度も言い換えていますが、これは、hoop という単語を使って、「俺はそんな風に人に命じられて輪をくぐるようなスターじゃないんだ」みたいなことを言い返したいけれど、うまく言葉が作れない、みたいな感じですね。
言葉が出てこなくて結局は、「俺はドクター・ドレイク・ラモレーだったんだ!」と言うしかないところに、hoop を使った上手い言い回しを使って反論できない、ジョーイらしさが出ているなと思いました。


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posted by Rach at 14:27| Comment(0) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2012年11月02日

それと引き換えに話を提供する フレンズ7-4その3

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チャンドラーは、大学3年の時の話をモニカに話して聞かせています。
タコスを10個食べて、ディズニーランドのスペース・マウンテンに乗ったら、ロスが少し危うい(iffy)状態になり始めたんだ、と言ったので、
モニカ: Oh, my God. He threw up? (なんてこと。ロスは吐いたの?)
チャンドラー: No, he visited a town a little south of throw up. (Monica laughs hysterically.) So what was Phoebe's secret? (いや、ロスは「吐く」の少し南の町を訪れたんだよ。[モニカはヒステリックに(ひどく興奮して)笑う] それで、フィービーの秘密って何?)
モニカ: Oh, Nancy Thompson, from Phoebe's old massage place, is getting fired. (ああ、ナンシー・トンプソン、フィービーの前のマッサージ店の人がね、クビになるんだって。)
チャンドラー: That's it?! I gave up my Disneyland story for that? (それだけ? 俺はその話のために、ディズニーランド話を提供したのか?)
モニカ: That's right! You lose, sucker!! (Pause) Please still marry me. (その通り! お前の負けだ、バーカ! [間があって] お願い、まだ結婚してくれる?)

タコスを食べて、コースターに乗ったら、怪しい様子になってきて、ということなので、モニカは「ロスは吐いたの?」とダイレクトに尋ねています。
それに対するチャンドラーの返事が何とも回りくどいですね。
He visited a town a little south of throw up. を直訳すると、「ロスは throw up の少し南の町を訪れた」になるでしょう。
南、というのは、上が北の地図だと下の方を指しますから、(ちょっとお下品な話になりますが)口からじゃなくて、下から出ちゃった、みたいなことを言っていることになるでしょう。
DVDの日本語訳も、
字幕:口より下の方面に問題が
音声:いや、口じゃなくて、下の方に問題が起こったんだ

となっていましたが、つまりは、吐く代わりに、大の方をおもらししちゃったんだ、と言っていることになります。

ロスの妹モニカは、兄ロスがおもらしした話を聞いて、大ウケしています。
「こっちの秘密は話したぞ」とばかりに、チャンドラーは、「で、フィービーの持ってる秘密って何?」と聞くのですが、モニカの答えは、「フィービーが前に勤めてた店の同僚がクビになる」という話を伝えます。
名前を聞いたこともない赤の他人の解雇の話を聞かされたチャンドラーは、「それだけ?」と言った後、I gave up my Disneyland story for that? とも言っていますね。

give up は「あきらめる」と訳されることが多いですが、この場合は、「献上する、無償で提供する、引き渡す、明け渡す、犠牲にする」という感覚が近いでしょう。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
give up : LET SOMEBODY HAVE give somebody/something ⇔ up
to let someone else have something that is yours

つまり、「誰か他の人に自分のものである何かを持たせること」。

そんなつまらない秘密と引き換えに、俺はずっと隠していた秘密をモニカにしゃべっちまったのか?という、後悔のセリフですね。
モニカは勝ち誇ったように、That's right! You lose, sucker!! と言っています。
この言い方からもわかる通り、わざとフィービーと内緒話をして興味を引かせ、それを教えると条件を出して、先にチャンドラーから秘密を聞き出そうとしたのですね。
モニカたちの作戦勝ち、ということになります。

sucker は suck 「吸う」人、ということで、「乳飲み子」という意味もありますが、ここでは「だまされやすい人」というニュアンス。
英辞郎には、
sucker=【名-5】エサのように見えるものは何でも飲み込んでしまう魚、よく考えずにエサに飛び付く人、だまされやすい人、お人好し、ばか、カモ、考えが甘い人、世間知らず、乳児
と出ていますが、その説明からすると、エサに吸い付く(suck)人、みたいな意味で、sucker という言葉が使われるようですね。
仮に日本語で「吸い付くやつ」と表現した場合、「何にでもホイホイついていくやつ」みたいなニュアンスが感じられる気がしますから、イメージはわかりやすい気がします。

LAAD では、
sucker : (informal) someone who is easily deceived, tricked, or persuaded to do something, especially something that does not give them any advantage
例) You sent them money? Sucker!

つまり、「簡単に騙される、引っかけられる、何か、特にその人に何の利益ももたらさないようなことをするように説得される人」。
例文は、「彼らに金を送ったって? このカモが!」

憎たらしい感じ(笑)でチャンドラーを指差しながら勝利宣言したモニカですが、その後、しばらく間があってから、Please still marry me. とちょっと弱気な感じで言っています。
Please marry me. だと「お願いだから私と結婚して」ですね。
still は「まだ、これまで通り」「今でもなお」のようなニュアンスで、「前にプロポーズしてくれたわよね。こんな風にひどいことを言っちゃったけど、”今でも前と変わらず”私と結婚してね」みたいなことを言っていることになるでしょう。
負けず嫌いな一面が出た後で、「お願いだから、嫌わないで。結婚やめる、とか言わないでね」と付け加えるところが、モニカらしいですね。


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posted by Rach at 13:17| Comment(2) | フレンズ シーズン7 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする