2014年07月14日

愛してる。分かってる。 フレンズ8-16その4

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「モニカの運命の人」に出会った、と言っていたフィービーは、そのドンという名前の男性をセントラルパークに連れて来て、モニカとドンはすっかり意気投合してしまいます。
どちらも食品関係の仕事をしていて、チーズの話で盛り上がったりと楽しそうに話が弾んでいる二人を見た(モニカの夫の)チャンドラーは気が気でない様子で、変な言動を繰り返しています。
その後のシーン。
[Scene: Monica and Chandler's, Monica and Chandler are entering.]
モニカとチャンドラーの家。モニカとチャンドラーが入ってくる。
モニカ: I'd like to have Don and Phoebe over. Wouldn't that be nice? (ドンとフィービーを家に招きたいわ。それって素敵じゃない?)
チャンドラー: Sure, why don't you set it up. I'll just be over here, browsing through the personals. (そうだね、セッティングしたらどう? 俺はただこっちにいて、(新聞の)個人広告に目を通してるからさ。)
モニカ: Are you okay? You've been acting weird all afternoon. (大丈夫? あなた、午後はずっと、様子が変よ。)
チャンドラー: Yeah. Fine. Fine. Not perfect!! But good enough. (あぁ、大丈夫。大丈夫。完全じゃないけどね! でも十分に大丈夫だ。)
モニカ: Jeez! What is with you? (なんてこと! ほんとにあなた、どうしたの?)
チャンドラー: I'm sorry, did you say "cheese"? (えっと、今、チーズって言った?)
モニカ: All right, what's going on? (ねぇ、何が起こってるの?)
チャンドラー: Phoebe thinks you and Don are soul mates, and I don't believe in that kind of stuff. But then you two totally get along. So look, I won't stand in your way if you want to run off with Don and live in a house of cheese. (君とドンがソウルメイトだってフィービーは思ってて、俺はその手のこと(ソウルメイトの存在)は信じてない。でも、君ら二人はすっかり意気投合してる。だから、俺は邪魔したりしないよ。もしモニカがドンと駆け落ちして、チーズの家に住みたいと思ってるんならね。)
モニカ: Chandler, you don't believe in soul mates? (チャンドラー、あなた、ソウルメイトを信じてないの?)
チャンドラー: No. But I'm sure (mimics Don) "tomatoes" does. (信じてない。でも間違いなく、[ドンの真似をして] ”トマートゥズ”は(ソウルメイトを)信じてるって思うよ。)
モニカ: I don't believe in soul mates, either. (私もソウルメイトは信じてないわ。)
チャンドラー: You don't? (信じてないの?)
モニカ: Nope. I don't think that you and I were destined to end up together. I think that we fell in love and work hard at our relationship. Some days we work really hard. (信じてないわ。あなたと私は結ばれる運命だったって思ってないもの。私たちは恋に落ちた、そして、私たちの関係において、私たちは一生懸命努力してる。ものすごく努力する日もあるわ。)
チャンドラー: So you... you don't want to live with Don in a cheese house? (それじゃあ、君は…君はドンと一緒にチーズの家に住みたくはないの?)
モニカ: No, I've had second thoughts about that. Do you realize how hard that would be to clean? (いいえ(住みたくないわ)、(あの後)それについて考え直してみたの。掃除するのがどれほど大変かわかる?)
チャンドラー: I love you. (愛してる。)
モニカ: I know. (分かってる。)

I'd like to have Don and Phoebe over. の have someone over は、「人を家に呼ぶ」という意味。
over there という言葉もあるように、over には「あちらに、向こうに」という意味もありますが、「(話し手側の)こちらに」という意味でも使えます。
come over なら「こちらにやってくる」。
over の基本的な意味は、「〜を越えて」ということですから、ある程度の距離を越える感覚で、「むこうへ」でも「こっちに」でも両方使えるわけですね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
have somebody over [phrasal verb]
if you have someone over, they come to your house for a meal, a drink etc. because you have invited them

つまり、「あなたが誰かを have over するというのは、ある人が食事や飲み物などのためにあなたの家を訪れること、あなたがその人を招待した、という理由で」。
つまり、「誰かを食事などで家に招く」ことが、have someone over だということですね。

二人を家に招待したい、というモニカに、チャンドラーは、セットアップ、つまり、その招待をセッティングしたらどう?と言っています。
それだけ聞くと、招待を歓迎しているように聞こえますが、その後のセリフを聞くと、「モニカがその気なら招待してもいいけど、俺はそれに参加したくない」と言っていることがわかる仕組みになっています。
その後半のセリフ、I'll just be over here, browsing through the personals. について。
「俺はただこっちにいるよ」というのは、食事から離れた別の場所にいる、食事には同席しない、というニュアンスですね。
browse through は「ざっと目を通す、拾い読みする」という感覚。
Internet Explorer や Google Chrome などのインターネット閲覧ソフトを「ブラウザ(browser)」と言いますが、それはこの browse 「拾い読みする」という動詞から来た言葉ですよね。

personals はここでは「(新聞の)個人広告」という意味で、つまりは、personal ads のこと。
英辞郎にも、
personals=【名】パーソナルズ◆アメリカでは「出会い募集」のようなコーナーをこう呼ぶ。
と出ています。
フレンズ1-20その3 では、
ロス: Desperate? Needy? Pathetic? (死に物狂い? もの欲しそう? みじめ?)
チャンドラー: You obviously saw my personal ad. (ロスが俺の個人広告を見たのは明らかだな。)
という、チャンドラーお得意の自虐的なセリフもありました。

「パーソナル=個人の」という意味は日本人もよく知っているところですが、形容詞であるはずの personal に、複数形の -s がついているのを見て、あれ?と思った方もおられるかもしれません。
personals を persons (人々、people)のような意味に捉えてしまうと、俺以外の盛り上がっている3人をちらちら見る、みたいに解釈してしまう可能性もありますが、この personals は、personal (noun)s のように、パーソナルの後の複数形の名詞が省略されたものと考えると、わかりやすいかなと思います。
personals は、ちゃんと英英辞典にも載っていて、LAAD では、以下のように説明されています。
personals [noun]
the personals : a part of a newspaper in which people can have private or personal messages printed

つまり、「人がプライベートな、または個人的なメッセージを印刷する、新聞の欄」。

ですから、「君らが3人楽しく食事をしている間、俺は新聞の(出会い募集系の)個人広告欄を見てるから」と言ったことになるので、「モニカが彼らを招待しても、俺は席を外させてもらうからな」と宣言したことになるわけです。
ですからモニカも、「大丈夫? 午後はずっと様子が変よ」と尋ねることになります。
「ファインだけど、パーフェクトじゃない。でも十分にグッドだ」のように、「全く問題がないわけじゃないけど、まあ大丈夫だよ」みたいなどこか引っかかる言い方をチャンドラーがするので、モニカはまた、「あなた、どうしたの?」と尋ねています。
What is with you? を、1語ずつ、明瞭に発音していることからも、「ほんとにまじな話、あなた一体、どうしちゃったのよ?」というモニカの心境がよく伝わってきますね。

その前の Jeez! は、「ジーズ」という発音で、Oh, my God! と同じような、驚きやあきれを表す言葉。
Jesus! (発音はジーザス)という言葉に音が似ていることから、Jesus! の婉曲語として使われる言葉です。
Jesus というのは、イエス・キリスト(Jesus Christ)のことで、そのような驚きの言葉として、むやみに God や Jesus を使わない方が良い、ということから、God なら、gosh や goodness、Jesus なら jeez という、似た音の言葉で代用される、ということですね。

驚きのニュアンスで、jeez が使われることはこれまでのフレンズにもありましたが、フレンズの場合は圧倒的に、Oh, my God! の使用例が多いですね。
今回は「いつもの Oh, my God!」ではなかった理由が、次のチャンドラーのセリフでわかることになります。

I'm sorry, did you say "cheese"? の I'm sorry は、「ごめんなさい」と謝っているわけではなくて、「今、なんて言った?」と聞き返したい時の言葉ですね。
相手に問い返す時に、Excuse me? を使うこともありますが、それと同じニュアンスになります。
あえて訳すと、「(聞こえなかったので)すみませんがもう一度言って下さい」みたいなことになりますが、そこまで訳すと大げさになってしまうので、聞き返す時の反射的な言葉として理解しておくと良いでしょう。
仮に、「ごめん、今、〜って言った?」と訳す場合でも、「謝罪している、謝っているわけではない」ということを意識したいということです。

チャンドラーは、「今、チーズって言った?」と聞き返したことになりますが、そのセリフを言わせるために(脚本上)、「いつもの Oh, my God」ではなく、cheese に似た音の jeez を使った、ということになるわけです。
この後、チャンドラーは「チーズの家」という言葉を出していますが、モニカとドンが「チーズ大好き。チーズの家に住んでもいい!」と二人で超盛り上がっていたのを、チャンドラーが気に食わない顔で見ていた、というシーンがこれより前にあったため、観客は、「チャンドラーは、チーズの話で盛り上がったことを怒ってる、やきもち妬いてる」ということがわかって笑えてしまうわけですね。

「一体(今)何が起こってるの? どうなってるの?」と聞かれたチャンドラーは、今の自分の気持ちを話しています。
「フィービーはモニカとドンがソウルメイトだと思ってる。俺はソウルメイトは信じてない。そして、モニカとドンはすっかり意気投合している」ということを述べた後、I won't stand in your way if... のセリフを言っています。
stand in one's way は、「人の道に立ちはだかる」ということですから、「人の邪魔をする」。
run off with は「人と一緒に走り去る」ということですから、「駆け落ちする」というニュアンスですね。
「モニカはドンとすっかり意気投合してたから、モニカがドンと駆け落ちして、チーズの家に住みたけりゃそうすればいい、(夫である)俺は邪魔したりしないから」と言っていることになります。

その言葉に対して、モニカはまず、「ソウルメイトを信じてないの?」と尋ねています。
それに対するチャンドラーの返事について。
"tomatoes" は、”トマートゥズ”のように「イギリス式」で発音されていますが、それはト書きにあるように、イギリス人ドンの真似ですね。
モニカとドンが盛り上がっていた話の中で、ドンは、"What is with all the sun-dried tomatoes at that place?" 「あの店の、乾燥トマトは一体何?」と話していました。

1か月ほど前の過去記事、ポテイトゥ、ポタートゥ フレンズ8-14その3 で、tomato は「トメイトゥがアメリカ式発音で、トマートゥがイギリス式発音」と書きました。
そのように tomato は「米英の発音の違いが顕著な単語」で、かつ、「モニカとドンが盛り上がっていた(チャンドラー的には面白くない)話題」でもあったので、「彼(ドン)」と表現する代わりに、「あの、トマートゥズって発音するイギリス人(野郎)」的なニュアンスで使っているわけですね。

本当に「トマト(複数形)」が主語なら、I'm sure SV の SV に当たる部分は、"tomatoes" does ではなく、tomatoes do になるはずです。
he (Don) does のつもりで言っているから、"tomatoes" does になっているのですね。
does と簡略化されていますが、you don't believe in soul mates? に対するチャンドラーの返事ですから、
No. But I'm sure "tomatoes" does. は、
No, I don't believe in soul mates. But I'm sure Don believes in soul mates.
と答えていることになります。
「あなた、ソウルメイトを信じてないの?」という質問が、「私は信じてるのに、チャンドラーは信じてないんだ、、」的なニュアンスに聞こえたのでしょうね、「俺は信じてないけど、そんなことは別にどうでもいいんだろ? (モニカのソウルメイトらしい)ドンは、ソウルメイトを信じてるって、俺は確信してるからさ。ソウルメイトの存在を信じる二人が、お互いをソウルメイトだと認識したら完璧で、俺の入り込む隙はないよ」みたいなニュアンスが、彼のセリフから感じ取れる気がしました。

ですが、モニカの返事は、チャンドラーの予想に反して、「私もソウルメイトの存在は信じてない」。
チャンドラーをなだめるために、口先だけでそう言ったのではないらしいこと、モニカは本当にソウルメイトの存在を信じていないらしいことが、その後のセリフでわかるのですが、、。
何度も同じ話を持ち出して恐縮なのですが、よしとする、のsettle for フレンズ8-16その1 で触れたように、フレンズ7-24 のチャンドラーとモニカの結婚式のシーンで、モニカが自分の誓いの言葉の中で、soul mate という言葉を使っていたんですよねぇ。
"My prince. My soul mate. My friend." (私の王子様。私のソウルメイト。私の友達。)とチャンドラーに呼び掛けていたというのに、soul mate という言葉を自分で選んだはずのモニカが「存在を信じていない」とこうもはっきり断言されるとですね、記事の中で書かずにはいられないという気持ちにもなってしまうわけです。
「ツッコミどころトリビア」みたいなものとして覚えておくと、フレンズファンとしてはちょっと楽しいですね^^

ソウルメイトを信じてない、という話は、「あれ?」と思ってしまう部分ですが、その後に続く、モニカのセリフはなかなか感動的です。
I don't think that you and I were destined to end up together. について。
end up は「最後には〜になる、結局〜になる」なので、be destined to end up together は、「最後には一緒になる・結ばれる運命にある」。

I think that we fell in love and... について。
「私はこう思う」という I think that 以下の文章が、we fell... and work のように、最初は過去形、次が現在形になっていますね。
「私たちは恋に落ちた。そして、(今)、私たちは、私たちのこの関係において(日頃、日常的に)頑張っている・努力している」という感覚になるでしょう。
Some days we work really hard. は、「本当にものすごく頑張る日もある」みたいなこと。
ソウルメイトみたいな、運命で決まった相手だから今一緒にいる、ってことじゃなくて、恋に落ちた後、二人がこの関係において頑張っているからこうして今でも一緒にいられているんだ、ということで、おまけのように付け加えられた work really hard は、「時にはほんとに、ものすごく頑張らないといけないこともあるんだけどね」というところで、関係を続けていくってことは「運命」という言葉で片付けられるほど簡単なものじゃない、私もいろいろと大変な思いをしてるのよ、みたいに、ちょっといじわるっぽく言っている感覚になるでしょう。

それを聞いたチャンドラーは、再確認するように、「ドンとチーズの家に住みたくないの?」と聞いています。
モニカは「住みたくない。あれから考え直してみたんだけど」と言って、Do you realize... 以下の文章を言っています。
how hard that would be to clean? の that は、a cheese house を指すでしょう。
「〜するのが難しい」という文章は、It's hard to clean a cheese house. 「チーズの家を掃除するのは難しい」と書くことができますが、別の構文を使うと、A cheese house is hard to clean. 「チーズの家は掃除するのが難しい」という文章でも表現できますね。
モニカのセリフは、その hard が前に出て、「チーズの家を掃除するのがどんなに大変だろうかってことがわかる?」という疑問文になっていることになります。

「ほら、想像してみてよ。全部がチーズでできた家なんて、お掃除大変そうでしょ?」と言ってみせて、お掃除大好きモニカとしては、そんな家に住めっこない、チャンドラーは何も心配することなんかないのよ、と言ってあげた感覚になるでしょう。
そんな風に「お掃除ネタ」でチャンドラーの不安を一掃したモニカに、チャンドラーは嬉しそうな顔で、I love you. 「愛してる」と言い、モニカは、I know. 「分かってる。知ってる」と返しています。
人に褒められたりした時に、I know! 「そうでしょ! 知ってる!」と叫ぶ(笑)のは、モニカお決まりのセリフで、まわりの人はそれを聞いてカチンときたりするわけですが^^ 今回はそのキャッチフレーズである I know. がいつもとは違った雰囲気で使われているのが面白いなと思います。

"I love you." "I know." というやりとりは、スターウォーズで有名ですね。
まずは、「スター・ウォーズ エピソード5/帝国の逆襲」で、炭素冷凍(carbon freeze)される直前のハン・ソロに、レイアが "I love you." と言い、それを聞いたハン・ソロが、"I know." と返すシーンがありました。
次の「エピソード6/ジェダイの帰還」では、ハン・ソロ: I love you. レイア: I know. という逆パターンが出てくるのが、ファンとしては、くすっと笑えてしまうところ^^

"I love you." "I know." というのは、お互いの愛情を確信できている恋人同士のセリフとして自然なものなので、今回のチャンドラーとモニカのセリフが「スター・ウォーズへのオマージュである」と言い切ることはできないかもしれませんが、世代的に考えても、また、"The One With the Princess Leia Fantasy" 「レイア姫の幻想の話」という、スター・ウォーズネタ満載のエピソード(フレンズ3-1)があったことなどを考えても、ハン・ソロとレイア姫のやりとりを「意識した」ものと考えることは可能だろうと思います。
I know. というのが、モニカがよく使うフレーズであるということも含め、今回の I love you. I know. という二人のセリフは、何だかとっても微笑ましく可愛らしいな、と思いました(^^)


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posted by Rach at 15:42| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月11日

私ならこうするという助言 フレンズ8-16その3

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ジョーイがレイチェルのことを女性として好きだ、ということを知った(レイチェルの元彼の)ロスは、すっかりパニクってしまっています。
ジョーイは女性にモテるから、ジョーイが告白したら、レイチェルも拒まないかも、、と心配するロスに、
モニカ: Joey... he's not even thinking about going after Rachel! (ジョーイは…彼はレイチェルを追いかけようとすら考えてないわ。)
ロス: He's not? (考えてないの?)
モニカ: No! All he's thinking about is how you're taking this! I mean, listen, it's completely freaking him out. He's talking about moving to Vermont. (考えてないわ! 彼が考えているのは、ロスがこのことをどう受け止めているか、ってことだけよ。このことでジョーイは完全にパニクってるわ。彼はバーモントに引っ越すって話をしてるのよ。)
ロス: Why? (どうして?)
モニカ: He says he wants to leave the country. (Pause) He thinks you hate him. (ジョーイは、アメリカを出たいって言ってるの。[間] 彼はあなたが彼を嫌ってると思ってるのよ。)
ロス: Hate him? I... No, I don't hate him. (Pause) It's just, it's Rachel. Y'know? (彼を嫌ってる、だって? いや、僕はジョーイを嫌ってないよ。[間] ただ、レイチェルだっていうのが…わかるだろ?)
モニカ: Honey, I can't even imagine how hard this must be for you. But I don't want you to lose Joey over it. And right now, he just needs to know that you're still his friend. (ハニー、このことがあなたにとって、どれほどつらいに違いないか、ってことは想像すらできないわ。でもそのことで、あなたにジョーイを失ってほしくないの。そしてジョーイは、今まさに、ロスがまだジョーイの友達だっていうことをただ知る必要があるのよ。)
ロス: Okay. Okay, I'll talk to him. (わかった、わかった、僕は彼と話すよ。)
モニカ: Okay. I'd do it soon. He just asked me how to convert his dollars into Vermont money. (私ならすぐにそうするわ。ジョーイはさっき私に尋ねてたばかりだもの、ドルをバーモントのお金に換金する方法をね。)

あれこれ心配しているロスに、「ジョーイはレイチェルを追いかけることを考えてすらいない」と言っています。
驚いたようにロスが、He's not? 「彼は(そのことを)考えてないの?」と尋ね、モニカが、No! と返事していますが、これは、No, he's not (even) thinking about... という意味ですね。
日本語的に訳すと、「そうよ、彼はそんなこと、考えてもいないの」のように、No! に対して「そうよ」という言葉を当てはめた方がしっくりくるわけですが、No! と一言、言うことで、その後に否定文が続くことが連想される、さきほど言った否定文の内容を引き続き正しいと言っているという意味の No! である、という理解を忘れないようにしたいところです。

All he's thinking about is how you're taking this! を直訳すると、「彼が考えていることのすべては、あなたがこのことをどのように受け止めているか、ということ」。
「ジョーイがレイチェルに恋してる」という事実を、レイチェルの元彼のロスがどう感じているか、どう思っているか、それだけがジョーイは心配なのよ、ということですね。

it's completely freaking him out. は、「そのことが完全に彼をパニクらせている」→「そのことで彼は完全にパニクっている」。
その後、唐突な感じで、He's talking about moving to Vermont. 「ジョーイはバーモントに引っ越すことを話している」と言ったので、ロスが「何で(バーモントに)?」と聞き返していますね。
ちなみに、日本人が「バーモント」と言う場合には、バーの方にアクセントが置かれがち(♪ハウスバーモントカレーだよ〜♪ みたいにw)ですが、英語のアクセントは mont の方にあり、極端に書くと、「ヴァ・マント」のような発音になります。最初の部分は、「バー」よりも、あいまい母音で「ヴァ」と軽く発音する感じです。

なぜジョーイがバーモントに引っ越すことを考えているのかの理由が、その後のモニカのセリフからわかりますが、ジョーイらしくて面白いですね。
その He says he wants to leave the country. について。
country は「国」ですが、この場合は「本国、故国、祖国」のような、「ジョーイがずっと生きてきたこの国」というニュアンスですね。
leave は「去る、立ち去る」なので、「ジョーイは、この国を去りたいと言っているの」ということになるのですが、そのモニカの発言から、「バーモントに引っ越すこと=アメリカを去ること」だとジョーイが思っている、つまり、ジョーイは、「バーモントは外国だと思っている」ということがわかるわけですね。
バーモント州は、アメリカ北東部にあり、北側がカナダに接しているので、ジョーイはバーモントを(アメリカではなく)カナダだと思っているみたいだな、ということも想像できるわけです。(ちなみに、次のシーズンの、9-19 では、バーモントを舞台にした話も出てきます。)

「ロスがジョーイを嫌ってる、ってジョーイは思ってるのよ」とモニカが言うので、ロスは、「嫌ってなんかいないよ。でも、ただ、レイチェルだから(レイチェルのことだから)」と、モニカに理解を求めます。
I can't even imagine... を直訳すると、「このことがあなたにとって、どれほどつらいに違いないかということは、想像すらできない」。
つらいだろうって想像はつくけど、きっと私の想像以上に、ロスはものすごくつらいに違いないわよね、という感じですね。
I don't want you to lose Joey over it. の over は、「〜のことで」というニュアンス。
fight over 「〜のことで言い争う」などの over と同じ感覚で、このことで、ロスにジョーイという友達を失ってほしくない、と言っていることになります。
「ジョーイは今、ロスがまだ友達でいてくれるかを知りたいと思ってる」と言われて、ロスは「じゃあ、彼に話をするよ」と答えるのですが、その後のモニカのセリフが面白いですね。

まず、I'd do it soon. について。
この部分、ネットスクリプトでは、Now do it soon, と書かれていて、DVD英語字幕では、I'd do it soon. になっていました。
実際の音声を聞いてみたのですが、私には、I'd do it soon. と言っているように聞こえましたので、そちらが正しいセリフとして、以下の話を進めていきたいと思います。

ちなみに、、、
DVDの英語字幕は、はしょられていたり、実際のセリフとは単語が異なったものに言い換えられていることもありますが、細かい部分に目をつぶると、「意味はほぼ同じ」ものになっています。
つまり、実際に発音されたセリフがどうであったかにかかわらず、英語字幕の I'd do it soon. でも、必ず文脈は成立する、ということですね。
特に今回の、ネットスクリプトとDVD英語字幕とのずれは、一方は命令形で、一方は I'd と「主語が I になっている」という点で、見た目が全然違います。
ネットスクリプトを書き起こしたネイティブの方は、その音と前後の文脈から、Now do it soon. だと判断されたわけですが、DVD英語字幕の I'd do it soon. でも、同じように前後の文脈が成り立つのだ、ということを以下で語って行きたいと思います。

I'd do it soon. の do it は、talk to him (Joey) ということですが、ここで注目したいのは、I'd の部分です。
このモニカのセリフがもし、"(No,) I'll do it." のように will が使われていて、かつ、I 「私が」の部分が強めに発音されていたとしたら、「僕はジョーイと話すよ」と言ったロスに対して、「(いいえ)(ロスの代わりに)私が話すわ!」みたいな意味になるでしょう。
今回の I'd do it soon. というセリフが、主語が I になっているということで、上に書いたような I'll do it (soon). 的な意味(私がジョーイに話すわ)だと捉えてしまうと、話の流れがおかしくなってしまいますよね。
モニカは「ロスが直接ジョーイと話し合ってほしい」と思っているのに、「私が話すわ」というのは明らかに変だということは気づいていただけると思います。

この I'd (I would) は、I'll (I will) とは全くニュアンスが異なるもので、このモニカのセリフは、「もし私がロスの立場なら(If I were you)、私なら〜する(I would)」という仮定のニュアンスをこめた「私ならこうする」というアドバイスになっています。
ロスが、「じゃあ、僕からジョーイに話すね」と言ったのを受けて、「もし私なら、すぐにジョーイに話すわ」と表現して、「話すなら、早く話したほうがいい」と言っている感覚になるわけです。
I'd do it soon. のセリフのポイントは、soon 「すぐに」の部分にあって、実際の音声でも、はっきり聞こえるのは、do と soon の部分です。
ですから、弱く発音されている do より前の部分が、Now なのか、I'd なのか聞き分けしにくい、みたいなことにもなるのですね。
「私ならこうする」というアドバイスであるということから、ネットスクリプトに Now do it soon, 「じゃあ、すぐに彼に話して」と書かれてあったのとも、意味的にはさほど変わらないことになるわけです。

私なら今すぐ話すわ、と言った理由がその後に続いていますが、その文章を直訳すると、「ジョーイはさっき私に質問していた。彼のドルをバーモントのお金に交換する(換金する)方法を」になりますね。
さきほど出てきた、「ジョーイはバーモントを外国(おそらくカナダ)だと思っている」という話の続きが、シーンの最後でまたオチとして使われているということです。
バーモントで使われている通貨にどうやって交換したらいいのかな?って聞いてたぐらいだから、バーモントに行こうと思ってる話はかなりマジで、ぼやぼやしてるとバーモントに旅立っちゃいそうな勢いだった、だから、「私ならすぐに話すわ」と表現して、早くジョーイに話した方がいいわよ、とロスの背中を押していることになる、ということですね。

ちなみに、このように「私なら〜する」と表現してアドバイスするというセリフは、過去のフレンズにも何度も登場しています。
その中でも、過去記事、私なら彼女に近づかない フレンズ7-4その6 の以下のやりとりが、例としてわかりやすいと思ったので、併せてご紹介しておきますね。
ロス: Okay, (gets up) if you'll excuse me, I-I'm gonna go hang out with some people who don't know the Space Mountain story. (よし、[立ち上がる] 失礼させてもらえるなら、僕はこれから、スペース・マウンテンの話を知らない人たちと一緒に過ごしに行くよ。)
モニカ: Then I'd steer clear of Phoebe. (そういうことなら、私ならフィービーに近づかないわ。)
「スペース・マウンテンの話」というのは、ロスにとっては人に知られたくない恥ずかしい話で、さんざんその話でイジられたことに疲れたロスは、「その話を知らない人と遊んでくるね」みたいに言うのですが、モニカは「私ならフィービーに近づかない」、つまり、「ロスはフィービーに近づかない方がいい」と言ったことで、フィービーにもその話が伝わっていること、モニカがフィービーにそのことを話してしまったことがわかる、という仕組みです。

日本人にとって、would は本当にクセモノ(笑)ですね。
ネイティブの人はこの would を実にさらっと使うのですが、そういう would は辞書の定義を見ても、いまいちピンと来ないことも多いので、would の様々なニュアンスを学ぶのに、前後の文脈があるセリフで理解することは、非常に効果的だと思っています。
このエピソードを、DVDの英語字幕で鑑賞している時に、
ロス: I'll talk to him.
モニカ: I'd do it soon.
というやりとりを見て、どうして主語が「僕が」「私が」になっているんだろう、モニカは自分で言うつもりはないはずなのに、、と「引っ掛かる」ことが、そういう would を学ぶ糸口になっていると私は思っています。
DVDで学び始めた初期の頃には、気付かずスルーしてしまいがちな部分でもありますが、このシンプルな2文を並べて比較することで、will と would の違いを意識していただけたら嬉しいな、と思いました(^^)


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posted by Rach at 15:31| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月09日

何々みたいだけど、それより変 フレンズ8-16その2

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「その子のことを考えると夜も眠れない」とまで言っていたジョーイの好きな相手がレイチェルだとわかり、ロスは「レイチェル?! 僕の子供を妊娠してる(元カノの)レイチェル?」とジョーイに詰め寄ります。
ジョーイがいろいろ説明しようとしても、ロスはすっかりパニクってしまった様子で、セントラルパークを出て行ってしまいました。
その、しばらく後のシーン。
ロスの家に、妹モニカが訪ねてきて、、
モニカ: I just talked to Joey. I just-I want to see how you were. (今、ジョーイと話してきたの。私はただ、あなたがどうだったか(どんな様子だったか)知りたいなと思って(ここに来たの)。)
ロス: Oh y'know, I still-I can't believe it. Joey and Rachel? I mean it's... It's like you and me going out, only weirder! (あぁ、ねぇ、僕はまだ信じられないよ。ジョーイとレイチェルだって? それって(妹の)お前と僕がデートするみたいな感じで、でもそれよりさらに変だ。)
モニカ: All right, I know you're hurting, and-and I want to be supportive, but don't say that again. (いいわ、ロスが傷ついてるのはわかるし、私はあなたを支えてあげたいけど、でも、今の言葉は二度と言わないで。)
ロス: Oh my God! What if, what if they get married? Then he'd be the stepfather of my child. (なんてこった! もし、もし二人が結婚したらどうなるの? そしたら、ジョーイが僕の子供の義理の父親になることになる。)
モニカ: Honey, I don't think that's something we need to worry about! First of all, he's-he's never gonna tell her how he feels about her. And even if he did, you have no idea how she'd react. (ハニー、そんなことは、私たちが心配する必要なんてないことだと思うわ! まず第一に、ジョーイはレイチェルに対する自分の気持ちを彼女に言うつもりは全くないの。たとえ、ジョーイがそうしたとしても、レイチェルがどう反応するか(誰にも)わからないでしょう。)
ロス: Sure, because women never like Joey. Y'know, I think he's a virgin. (そうだね、だって女性はジョーイを好きにならないもん。ほら、彼って童貞だと思うしね。)

妹のモニカは兄ロスが心配で、家まで様子を見に来ました。
ロスはまだ、気持ちの整理がつかないようで、「まだ信じられないよ。ジョーイとレイチェルだって?」と言っています。
ジョーイとレイチェルの間に恋愛関係があるとかないとかって話は、まるでこんな感じだよ、と言って、It's like you and me going out, only weirder! と言っていますね。
前半は、「それってまるで、お前(妹のモニカ)と(兄である)僕がデートする(付き合う)ようなものだ」ということ。

その後に追加されている、only weirder という表現について。
weird は「変な、奇妙な」「気味が悪い」で、weirder はそれに -er がついた比較級ですね。
つまりこの文章は、like... only+比較級という形になっていて、そういうフレーズについては、まさにそのまんまのタイトルの過去記事、ライク何々オンリーベター フレンズ3-23その8 で解説しています。
その過去記事で書かせていただいたように、こういう only は、but のニュアンスになります。
フレンズ3-23 でのセリフは、
チャンドラー: Was it like a sneeze, only better?
というものでしたが、それも、「まるでくしゃみのようだったけど、でもそれよりも良い(気持ちいい)ものだったわけ?」みたいなことになります。
like... only better という組み合わせがよく使われるようですが、better 以外の比較級も使えるようで、今回の like... only weirder は better 以外のバリエーションだ、ということですね。
ですから、今回のロスのセリフは、「ジョーイとレイチェルという組み合わせは、僕が妹のモニカと付き合うようなもので、でもそれよりも、もっと変だよ、おかしいよ」と言っていることになります。
ジョーイとレイチェルがカップルだと考えることは、兄妹がデートするよりも変だ、とロスは言いたいのですね。
客観的に見て、その意見こそ weird だと思うのですが^^ ロスとしては「ずっと長年友達だった二人に恋愛感情が芽生えるなんて、兄妹が恋愛するより変な感じだ」と言いたい、ロスにとってはそれくらい意外で受け入れられないことだ、ということです。

「妹のお前と僕がデートするようなもんだ」と例えられたモニカは、「あなたが傷ついているのはわかるし、サポーティブでありたい(支えとなりたい、協力的でありたい)と思ってるけど、、」と前振りした上で、「その言葉を二度と言わないで」と言っているのも面白いです。
いくらなんでもその例えはひどすぎるんじゃない? そんなこと想像したくないから二度と言わないで、と言っていることになりますね。

ロスは、「もし二人が結婚したら? ジョーイが(レイチェルのお腹にいる)僕の子供の義父になることになる」とまで言っています。
モニカは、「私たちはそんなことを心配する必要はないわ」と言って、まず第一に、ジョーイは、how he feels about her 「ジョーイがレイチェルについてどう感じているか」、つまり、「レイチェルに対する自分の気持ち、(好きだという)感情」を、レイチェルに言うつもりは全くない、とモニカは説明しています。
even if he did は、「たとえ、彼が自分の気持ちをレイチェルに伝えたとしても」。
you have no idea how she'd react は、「レイチェルが(ジョーイの告白に対して)どう反応するかはわからないでしょ」というニュアンスになります。
この you は、ロスを指しているというよりも、ロスに限らず誰も、レイチェルがどう返事するかなんてわからないわよ、のように、一般的な人を表している感覚だろうと思います。
「ロスはわからないでしょ」というよりは、「誰にもわからないでしょ」というニュアンスだろうな、ということです。

それに対してのロスの返事について。
Sure という言葉そのものは、「もちろん、そうだよね」という意味で使われますが、その後の発言の内容を聞くと、「あーあ、もちろん、そうだよねぇ」とわざとらしい感じで大袈裟に言うことで、皮肉っぽく使っていることが感じられると思います。

because women never like Joey. Y'know, I think he's a virgin. を直訳すると、「(ジョーイの告白をレイチェルが受け入れるかどうかはわからないよねぇ) だって、女性はジョーイを好きじゃないから(決して好きにならないから)。ほら、僕が思うに、ジョーイは童貞だよね」になるでしょう。
ジョーイがプレイボーイで女性にモテる、ということはフレンズのお約束ですし、女性と寝た話もじゃんじゃん(笑)出てきますから、彼がバージンであるはずはないのですが、それをわざと、「あーあ、そうだったよねー、ジョーイは女性にモテないし、確か彼はバージンだと思うから、レイチェルがジョーイに対して良い返事をするわけないよねー」みたいに言ってみせているわけです。
つまりはそれを裏返すと、「レイチェルがジョーイに告白されて、心が動かないってどうして言える? だって彼はいつも女性にモテモテなプレイボーイなんだぞ。モニカはそれを忘れてるのか?」とロスは言いたい、ということになるのですね。


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posted by Rach at 15:58| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年07月04日

よしとする、のsettle for フレンズ8-16その1

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シーズン8 第16話
The One Where Joey Tells Rachel (レイチェル?レイチェル!?レイチェル!!)
原題は「ジョーイがレイチェルに言う話」


セントラルパークに入ってきたフィービーは、レイチェルとチャンドラーに「ソウルメイトって信じる?」と尋ねます。
レイチェルは信じると言い、チャンドラーは信じないと答えた後、
フィービー: Well, last night, I met Monica's. (うーんとね、昨日の夜、私、モニカのソウルメイトに会ったの。)
チャンドラー: What? (何だって?)
フィービー: Yeah, I had a date with this guy, and I swear to God, he is her other half. (そうなの、私、ある人とデートしたの。それで神に誓って言うわ、彼はモニカの運命の人よ。)
チャンドラー: Come on, don't be crazy. (To Rachel) You don't think there's someone out there better suited for Monica than me, do ya? (Rachel looks at him.) (ちょっと、バカなこと言わないでよ。[レイチェルに] レイチェルは思わないよね、俺よりモニカに合う誰かがどこかにいるなんてさ。[レイチェルはチャンドラーを見る])
レイチェル: (To Phoebe) Well, what's he like?! ([フィービーに] で、彼はどんな感じ?)
フィービー: Well, he's tall. (そうねぇ、彼は背が高いわ。)
レイチェル: Uh-huh. (うんうん。)
フィービー: He has brown hair. (髪の毛は茶色ね。)
レイチェル: Of course, of course. (もちろんよ、もちろん。)
チャンドラー: A tall guy with hair similar to mine? Oh, unknowable universe! (俺に似た髪の毛を持つ背の高い男? おぉ、知らない宇宙があるんだな!)
フィービー: He works with food! (食品関係で働いてるの。)
レイチェル: Oh, sure. Older? (えぇ、もちろん。年は上?)
フィービー: Obviously. And he's British. (どう見てもね・もちろん。そして彼はイギリス人なの。)
レイチェル: Oh, I was just gonna ask! (あぁ、ちょうど聞こうと思ってたところよ!)
フィービー: Yeah? And, he's-he's so centered, and mature and confident. (そうなの? それで、彼はとっても落ち着いてて、成熟してて、自信に満ちあふれてるの。)
レイチェル: Oh, it's so sad they never had a chance to meet. (まぁ、二人が出会うチャンスがなかったのはとっても残念ね。)
チャンドラー: Luckily, the guy she settled for can't hear what you're talking about. (ラッキーなことに、彼女が”これでよしとした”男性は君たちが話していることを聞くことができないね。)
フィービー: Oh, I'm so sorry. Um, and maybe I'm wrong! I but-y'know I'm gonna go out with him again, I'll find out more. (あら、ほんとにごめんね。それに、多分、私は間違ってるかも。でも、ほら、また彼とデートするつもりだから、もっといろいろなことがわかるわ。)
チャンドラー: You believe that this guy is destined for somebody else and you're still gonna date him? (この男が他の誰かと運命づけられてるって君は信じてるのに、まだ彼とデートするつもりなの?)
フィービー: Well, he may not be my soul mate, but a girl's gotta eat. (そうねぇ、彼は私のソウルメイトじゃないかもしれないけど、女子は食べないといけないの。)

フィービーは、「昨日の晩、モニカのソウルメイトに会ったの」と言っています。
soul mate を直訳すると「魂の配偶者」ということで、「運命の人」というところですね。
過去記事、あなたが望まないなら話は別だけど フレンズ7-24その5 の、チャンドラーとモニカの結婚式のシーンで、soul mate という言葉が登場していました。
モニカが誓いの言葉の中で、チャンドラーのことを、"My prince. My soul mate. My friend." (私の王子様。私のソウルメイト。私の友達。)と呼び掛けていて、その誓いの言葉はとても感動的なものだったのですが、それから半シーズン後くらいの、(今回のエピソード)フレンズ8-16 の中で、"... soul mates, I don't think they exist." 「ソウルメイト、俺にはソウルメイトが存在するとは思えないな」とか言っているのを聞いて、「どういうことやねーん!」と言いたくなったのは私だけではないはず(笑)。
「あの時、こう言うてたやん!」と突っ込みたくなるセリフがちょくちょく出てくるのは、長いシリーズの作品ではよくあることなので、「フレンズ」の視聴者としては、そこはさらっと流すべきところでもあるわけですが^^

セントラルパークに入ってくるなり、ソウルメイトの話をしていたので、I met Monica's. と表現しただけで、Monica's = Monica's soul mate だとわかる仕組みです。
I swear to God は、「神に誓うわ」ということですから、「誓って言うわ、間違いないわ、保証するわ」みたいなニュアンス。
フィービーは、「ある男性とデートしたんだけど、間違いない、彼はモニカの other half よ」と言っています。
other half を直訳すると「別の半分」みたいなことですから、元々1つであったものが2つに分かれた、その半分の片方、みたいなことですね。
そういう意味であることから、通常は、one's other half で「夫、妻、配偶者、伴侶」を指すわけですが、このフィービーのセリフは、「モニカの夫であるチャンドラー」を目の前にして、他の男性のことを her other half と呼んでいるので、元々の意味である「最初は1つであったものが分かれた、もう一つの半分」のような、まさに、soul mate の言い換えの言葉として使っていることになるでしょう。
other half とよく似た言葉に、better half というのもありますね。
これも「つれあい」という意味で使いますが、この言葉は「夫」として使われることはあまりなく、たいてい「妻」という意味で使われると、英和辞典には出ていました。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
your better/other half : (humorous) your husband, wife or partner in a relationship
つまり、「(ユーモラスな表現) 夫、妻、または(恋愛)関係においてのパートナー」。

Don't be crazy. は「おかしなことを言わないでよ」という感じですね。
その次のセリフは、「世の中で(世間で)、俺よりももっとモニカに似合う誰かがいるなんて、レイチェルは思わないよね」と、付加疑問文でレイチェルに同意を求めている感覚。
out there をむりやり直訳すると、「外の向こう、向こうの外」みたいなことですが、今自分がいる「ここ」以外を漠然と指すニュアンスですね。
LAAD では、
out there : in a place that could be anywhere except here
例) My real father is out there and one day I plan to find him.

つまり、「ここ以外のどこかになりうる場所で」。
例文は、「私の本当の父はどこかにいる。そしていつか私はその父を探すつもりだ」。
自分の本当の父親を探すエピソードもあったフィービーが言いそうなセリフですが、自分が今いるこの場所以外のどこか、世間、世の中、を表すのに、英語ではこの out there がよく使われますよね。
up there, up here, down there などもそうですが、こういう out there 系の言葉をさらっと英文に挿入できるとかっこいいですよね(^^)

「モニカにとって、夫の俺より似合いの男が他にいるなんて、レイチェルも思わないよねぇ?」と話を振ったチャンドラーですが、レイチェルはチャンドラーを見た後、それには答えず、フィービーに、What's he like?! 「彼ってどんな感じ?」と尋ねています。
ほんとのことを答えたらチャンドラーを傷つけることになるから、質問を聞かなかったことにした、、みたいな反応ですね。

「どんな人?」と聞かれたフィービーは、彼の説明になるような言葉をいろいろ挙げています。
背が高くて、茶色の髪と聞いた後の、チャンドラーのセリフが面白いです。
A tall guy with hair similar to mine? は「俺(の髪)に似た髪の(持ち主の)背の高い男?」。
unknowable universe は「知ることができない(不可知の)宇宙」というところでしょうか。
スタートレックなどによく出てくる parallel universe 「平行宇宙、並行宇宙」という概念と同じような「パラレルワールド」的なものでしょうね。

チャンドラーは、結構背が高くて、IMDb (Internet Movie Database)を見ると、Height 6' (1.83 m) と書いてあります。
アメリカ人の中では、「すっごく背が高い」ことにはならないでしょうが、「背が高い(tall)と言っていいレベル」の身長だろうと思います。
ちなみに、ちょっと先走った形になりますが、後に登場することになるその「モニカのソウルメイト」と言われている Don を演じているのは、Harry Van Gorkum という俳優さんで、これまた、IMDb で身長を調べてみると、Height 6' 2" (1.88 m) と書いてありました。
チャンドラーとは 5cm 違いということですから、どちらも tall 「背が高い」という認識で合っているのだろうと思います。
ですから、チャンドラーは、「モニカのソウルメイト」だと思われる男性の特徴を聞いて、「背が高くて、髪の毛茶色って、俺と同じじゃん」と言いたいのですね。
俺の知らない別の平行宇宙の時間軸の中で、もう一人の俺が存在した?みたいな SFチックなことを言っていることになるでしょう。

work with food は「食品を扱う仕事をする」ということで、「仕事は食品関係」というところ。
Older? 「モニカより年上?」と聞かれての返事、Obviously. は「明らかに、どう見てもそうだ」という感覚。
実際に年齢を確認したわけではないけれども、見た目からしてどう見ても彼の方が年上ね、と言っているニュアンスになるでしょう。

フィービーが「彼はイギリス人よ」と聞かれる前に言って、レイチェルが、I was just gonna ask! 「私もちょうどそれを聞こうとしていたところよ!」と盛り上がっているのも面白いですね。
「モニカのソウルメイトが存在したとしたら、こんな感じ」みたいなイメージがフィービーとレイチェルの中にあって、レイチェルも「もしかしたらイギリス人とか?」みたいなことを思っていたらしいことがそのセリフからわかるわけです。
そばで聞いているアメリカ人の夫チャンドラーにしてみたら、「モニカのソウルメイトなら、イギリス人だと思ってたぁ〜!」という会話は全然嬉しくないわけで、根拠もないのに勝手に女性陣が盛り上がっているところに面白さも感じられるわけですね。(ちなみに、チャンドラーを演じるマシュー・ペリーは、母親がカナダ人で、カナダに住んでいたこともあり、アメリカだけではなく、カナダの市民権も持っているそうです)。

その後、彼の性格を説明する言葉として、so centered, and mature and confident と表現されています。
mature は「成熟した」、confident は「自信に満ちた」ですね。
centered は、手持ちの英和辞典には、性格を表わすような意味が載っていなかったのですが、英英辞典には出ていました。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
centered : feeling calm and in control of yourself

つまり、「落ち着いた気持ちで、自分をコントロールしている」。

Macmillan Dictionary では、
centered : the American spelling of centred
つまり、centred のアメリカ綴りが、centered だということで、イギリス綴りの centred を参照してみると、
centred [adjective] (formal) : sensible, calm, and confident
つまり、「思慮・分別のある、落ち着いた、自信に満ちた」。

center というのは「センター、中心」ですから、centered は「中心に置かれた」ということになり、中心に位置していてブレない、ゆるぎない、みたいなイメージの言葉として使われるということだろうと思います。
ですから、centered, mature, confident というのは、「大人の男として、落ち着いていて、自信に満ちあふれている」ことを言っていることになるでしょう。
あまり「落ち着いた大人」という印象を人に与えないお子ちゃまっぽいチャンドラー(笑)としては、モニカのソウルメイトだと思われる男性がそんな「大人の男」だと聞いて、内心穏やかではないでしょうね。

レイチェルは、「その彼とモニカが、(これまでに)出会うチャンスがなかったのはとっても悲しいわね、残念ね」みたいに言っています。
モニカの夫を目の前にして、「そのイギリス人の彼と先に出会っていたら良かったのに」的なことを言っているのを聞いた後の、チャンドラーのセリフが彼らしくて面白いです。

Luckily, the guy she settled for can't hear what you're talking about. を直訳すると、「幸運なことに、モニカが settle for した男性は、君たちが話していること(内容)を聞くことができない」。
the guy she settled for は、モニカが結婚した相手(夫)であるチャンドラーを指していて、「モニカが(結婚前に)そのイギリス人男性と出会うチャンスがなくて残念だったわね」みたいな、「今の夫に対して超失礼な(君らの)会話」を、その夫である彼が聞くことができないのは、ラッキーだ、と言っていることになります。
実際には、夫であるチャンドラーは、聞きたくもない話の一部始終を聞かされているわけで、「夫が聞いてなくて良かったね」というのは、「夫の俺が今、目の前にいるんだけど。夫の目の前で、そんな話するかぁ?」という非難の気持ちが込められたセリフになります。

the guy she settled for は夫を指していると説明しましたが、その settle for という言葉の選び方に、チャンドラーっぽい自虐が込められているのもポイントです。

settle for は、研究社 新英和中辞典では、以下のように出ています。

settle (自動詞)
〔不満足なものに〕同意する、〔…で〕よいとする、手を打つ 〔for〕
I want $20,000 for my car and I won't settle for less. 「車は2万ドルで売りたいと思っている、それ以下ならご免だ」
Why should such a well-educated man settle for being a butler? 「あんな学のある人がどうして召し使い頭などに甘んじているのだろう」


LAAD では、
settle for something [phrasal verb] : to accept something even though it is not the best, or not what you really want
例) There wasn't any real coffee, so we had to settle for the instant kind.

つまり、「何かがベストではないけれども、または本当に欲しいものではないけれども、それを受け入れること」。
例文は、「本物のコーヒーが全然なかったので、インスタントでよしとしなければならなかった」。

英英にも、「ベスト、または欲しいものではないけれど」のような条件が書いてあるように、「しょうがなく受け入れる」感じが出ていますよね。
過去記事、まるで昨日のことのようだ フレンズ5-3その6 でも、フィービーが代理母になって、弟夫婦の三つ子を出産した後のセリフで、settle for が使われていました。
フィービー: I wish I could take you home and see you everyday. Okay, I'll settle for being your favorite aunt. (できることなら、あなたたちを家に連れ帰って、毎日あなたたちを見ていたいけど。いいわ、あなたたちのお気に入りのおばさんになることでよしとするわ。)
産んだばかりの赤ちゃんを手放したくないけど、私が連れて帰ることはできない。ママになれなくて残念だけど、あなたたちのお気に入りの「おばさん(伯母さん、父親の姉)」になることで”よしとするわ、我慢するわ”ということですね。
ベストな結果ではないけれど、それを受け入れる、ということが、このセリフからよく感じられると思います。

今回のセリフに戻りますと、チャンドラーが言った the guy she settled for は、「モニカがベストだと思ったわけではないけれど、それでよしとして受け入れた男性」という意味が込められているわけですね。
「モニカには最高の相手、ソウルメイトがいたのに、結婚しちゃってて残念」みたいに女性陣が言うので、「どうせ俺は最高の相手じゃないさ。モニカがしぶしぶ結婚を承諾しただけの男だよ」みたいに自虐的に言ってみせたことになるわけです。
the guy she settled for が、モニカの夫であるチャンドラーを指していることは、話の流れや文脈から想像できるとは思うのですが、そこで settle for という表現を辞書などで調べてみて、チャンドラーお得意の自虐表現であったことがわかることが、英語力を伸ばすことに繋がるんだろうと私は思っています。
単に、her husband (can't hear...) と言っただけでは出ない面白さがそこにあるということで、そのニュアンスを理解できてこそ、このジョークに笑える、ということなんだろうと。

チャンドラーが不満そうに自虐的なセリフを言ったので、フィービーはチャンドラーを見て、「ごめんね」と謝っています。
そして、「私は間違ってるかもしれない」と言って、「私はまた彼とデートするから、もっといろいろなことがわかるわ」とも言っています。
その次のチャンドラーのセリフの、is destined for は「〜に向かう運命にある、〜に運命づけられる」。
destiny 「運命」の動詞が destine ですね。
つまりチャンドラーは、「この男性が誰か他の人(モニカ)の運命の相手だって君は信じてるのに、それでもまだ彼とデートするつもりなの?」と言っていることになります。
それに対してフィービーは、「彼は私のソウルメイトじゃないかもしれないけど、でも、女の子は食べないといけないもん」と、ちょっと笑いながら言っていますね。
ここで「食べる」という言葉を使うのは、「肉食系女子」みたいな言い方に通じるところがあって、ちょっと面白いですね。
このセリフでは、a girl has gotta eat = a girl has to eat 「ある女の子は食べないといけない」のように、主語が単数形になっています。
「女子ってものはみんな、食べないといけないのよ、女の子って肉食系なのよ」みたいに「女子全般の習性」みたいなものを言いたいのであれば、girls (have) gotta eat のように主語が複数形になるでしょうが、フィービーは「女の子は誰でもそう」と言いたいわけではなくて、自分のことをあえて「ある一人の女子」と表現して、「自分のソウルメイトじゃないとわかってても、肉食をやめられない女の子がいるのよ」みたいに言ってみせたことになるでしょうね。


★ Rach からのお知らせとご挨拶 ★
神戸・住吉で開催される私の「追加セミナー第3弾」(セミナーとしては4回目)が、あさっての日曜日(7月6日)となりました。
「海外ドラマで英語を学ぶ楽しさ」を、私の言葉で直接お伝えできることを、とても嬉しく思います。
ご参加して下さる皆様、お気をつけてお越しくださいませ。
どうかお天気になりますように!
参加者の皆様とお会いできるのをとても楽しみにしています!(^^)


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2014年07月02日

自分のためにもそうすべきだ フレンズ8-15その6

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ロスがセントラルパークに入ってくると、そこにはジョーイがいて、ロスは自分がモナに振られたばかりだという話をします。
今日はバレンタインデーだというのに、プレイボーイのジョーイが一人でセントラルパークにいるのを見て、ロスは、からかうように、
ロス: What are you doing here? Joey Tribbiani without a date on Valentine's Day? What's going on, huh? Girl trouble? (こんなところで何してるの? バレンタインデーにデート相手と一緒にいないジョーイ・トリビアーニ? 何が起こってるんだよ? 女性問題?)
と言うのですが、ジョーイがそれを否定しなかったので、ロスはジョーイに事情を聞こうとしています。
ですが、今、ジョーイが好きな女性はレイチェルで、それを元彼のロスに話すわけにはいかないので、なんとかごまかそうとしているところ。
ジョーイ: Okay, uh... sit down. (they do) Um.... there's this woman that I like a lot. But, uh... it can't happen. (オッケー、あの…座って。[二人は座る] あの… 俺にはものすごく好きな女がいるんだよ。でも、その…どうにもならないんだ。)
ロス: She's not a Tribbiani? (トリビアーニ家の人(妹)じゃないよね?)
ジョーイ: No! (違うよ!)
ロス: I knew it. So, is she someone from work? (わかってたよ。それで、その人は職場の人?)
ジョーイ: Yes. (そうだ。)
ロス: Well, uh, does she like you? (ふーん、彼女は君を好きなの?)
ジョーイ: Sometimes I think maybe she could. But it doesn't matter, because I can't do anything about it. (多分、好きでいてくれるかな、って時々思うんだよ。でもそんなの関係ない。だって俺はそれについては何もできないんだから。)
ロス: Why not? (何でできないの?)
ジョーイ: Well, it's complicated. She's with this other guy for a long time. Someone from work too. And I could never do that to the guy, you know? Because we're really good friends. (うん、複雑なんだよ。彼女は長い間、別の男と一緒にいたんだ。そいつも職場の人間なんだ。それで、その男に対して俺はそんなことはできないよ、だろ? だってそいつと俺は本当にいい友達なんだから。)
ロス: Okay. So, uh, this, this guy, she used to go out with, is, uh... is he still in love with her? (わかった。それで、この男だけど、彼女が前に付き合ってたっていう、そいつはまだ彼女を愛してるの?)
ジョーイ: No. I don't think so. (いや、俺にはそうは思えないけど。)
ロス: Okay. Um... is he a good guy? (そっか。そいつはいいやつか?)
ジョーイ: Yeah, he's the best. (あぁ、彼は最高だよ。)
ロス: Then talk to him! He might be fine with it. (それなら彼に話せよ。彼はその件についてオッケーかもしれないぞ。)
ジョーイ: Oh, I, I don't know. (あぁ、それはどうかな。)
ロス: Joey, come on, it's worth finding out. I mean, if you really like her. (ジョーイ、ほら、確かめる(知る)価値はあるよ。だって、もしお前が彼女を本気で好きなら。)
ジョーイ: I do! So much! I can't stop thinking about her! I can't sleep, I-- (好きだよ! ものすごく! 彼女のことを考えずにはいられないんだ! 眠れないし、俺は…)
ロス: Okay, Joey, you know what? You have to go for it. How often does this happen to you, huh? You owe it to yourself. (わかったよ、ジョーイ。なぁ、ジョーイは頑張るべきだよ。こんなことが(自分の人生の中で)何回起こるって言うんだ? 自分のためにもやるべきだよ(自分のためにそうする義務があるよ)。)
ガンター: (placing a cup in front of Ross) Here's your warm milk. ([ロスの前にカップを置いて] 君が頼んだホットミルクだよ。)
ロス: I'm going to... uh... I'm going to, um, put the bourbon in it at home. (僕はこれから… これから、家でそれ(ホットミルク)にバーボンを入れるんだ。)
ジョーイ: Oh, yeah. (あぁ、そうか。)
ロス: Anyway... seriously, uh... just... just talk to the guy, okay? And let me know how it goes. (walks towards the door until...) (とにかく…マジな話、ただその男に話してみろよ、いいか? それでそれがどうなったか、(後で)僕に教えて。[ドアの方に歩いて行くが…])
ジョーイ: It's Rachel. (レイチェルなんだ。)
ドアを開けた状態で、ロスの後ろ姿が固まっている。

バレンタインデーに一人でいるジョーイを見てのロスのセリフ、"Joey Tribbiani without a date on Valentine's Day?" という表現が面白いなと思いました。
a date は「デート」または「デート相手」という意味があり、この場合はどちらでも可能だとは思いますが、「デート相手がいない、デート相手と一緒にいない」の方が、「女の子と一緒じゃなくて、一人なの?」という「見た印象を述べた」感じは出るように思います。
いずれにしても、バレンタインデーだというのにデートしていない、デート相手がいなくて一人でいるジョーイ・トリビアーニ、と表現していることになりますね。
「プレイボーイのジョーイ・トリビアーニともあろう者が、バレンタインデーにデートしてないの?」みたいな、からかいのニュアンスです。
Girl trouble は「女の子のトラブル、女の子問題」というところでしょう。
日頃はジョーイほどモテないロス(笑)が、「何か、女性のことで問題や悩みでもあるわけ?」と、ちょっと余裕を見せた風の冗談を言っただけなのに、ジョーイはそれを認めるような返事をしたため、ロスは驚いて、「話を聞かせてよ」と言います。

それでジョーイは、自分の状況を話し始めるのですが、ジョーイが好きな相手はレイチェルで、今目の前にいるのはそのレイチェルの元彼のロスですから、レイチェルであるとも言えず、いろんなことをごまかしながら話すことになります。
there's this woman that I like a lot の this は、不定冠詞 a のニュアンス。
「俺がものすごく好きな、ある女がいるんだよ」という感じですが、物語調に語る時に、こういう this がよく使われます。
アドバイスが口説き文句に フレンズ5-16その7 で、そのような this について、解説しています。

it can't happen. は、「それは起こることができない、起こり得ない」みたいなことですから、「どうにもならない、どうしようもない」という感覚。
それに対するロスの返し、She's not a Tribbiani? には笑ってしまいました。
a Tribbiani のように、名字に不定冠詞の a がつくと、「トリビアーニ家の一人、トリビアーニという名字の人(一人)」を指します。
「好きな女がいるけど、どうしようもないんだ」とジョーイが言ったので、「まさか、実の妹が好き、とかいう、禁断の恋じゃないだろうな」みたいに言ってみせたわけですね。
意味としては、She's not your sister? 「お前の妹じゃないよね?」ということですが、ダイレクトに妹という言葉を出すのではなく、「トリビアーニ家の人じゃないよね」とわずかに遠回しに言ったところが、このジョークのポイントになるでしょう。

someone from work は「職場の人、仕事の同僚」というニュアンス。
「(ジョーイがその子を好きなのはわかったとして)その子の方はジョーイのことを好きなの?」と聞かれたジョーイは、「時々は思う、彼女は俺を好きでいてくれるって」と答えます。
「でも、そんなの関係ない(そんなことは重要じゃない)、だって俺はその件については、何もすることができないから」と続けます。
「どうして・何で、できないの?」と聞かれ、ジョーイは「複雑なんだよ」と事情を説明します。
その男が目の前にいるロスだとも言えないので、Someone from work too. 「その男も、職場のやつなんだけどね」と付け足しのようにごまかし、そいつとはいい友達だから、そいつに対して俺はそんなことできないんだ、と言っていますね。

そいつはいいやつか?と聞かれたジョーイは、「そいつ」であるロスが目の前にいる状態で、「あぁ、彼は最高だよ」と答えます。
「いいやつなんだったら、じゃあ、彼に話しなよ」みたいにロスは言っていますね。
be fine with は、「〜について・〜の件で、オッケー・問題ない」みたいな感覚。
it's worth finding out の find out は「(真実を)知る、突き止める」というニュアンス。
「彼がオッケーかどうかわからない」と返事をしたジョーイに、そんなの実際に彼に確かめてみなきゃわからないじゃないか、彼にそのことを告げて、彼の気持ちや考えが実際にはどうであるかを知る価値はあるんじゃないか?とロスは言いたいのですね。

I mean, if you really like her. 「だって、もしお前が本気で彼女を好きなら」と言われたジョーイは、そんなの当然だろ、というように語気を強め、I do! 以下のセリフを言っています。
I do! So much! は、I like her! So much! ということですね。
「もちろん好きに決まってるさ。それも、すっごく!」みたいに強調した感じになるでしょう。
「彼女のことを考える・思うのを止めることができない」→「彼女のことを考えずには・思わずにはいられない」は、いつも彼女のことばかり考えている、彼女のことでいつも頭がいっぱいなんだ、という感覚。
プレイボーイのジョーイが、「彼女のことを考えて眠れない」とまで言っていますが、実際、人の進路とクロスする フレンズ8-12その5 で、レイチェルを女性として意識してしまった後に、「眠れなくて一晩中起きていた」というセリフもありましたよね。

ジョーイの強い気持ちを感じたロスは、You have to go for it. とアドバイスしています。
go for it は「(目的・目標)にむかって頑張る」という感覚。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
go for something : to try to get or win something
go for it! : (spoken) said when you want to encourage someone to do something

つまり、go for (something) は、「何かを得ようと、または勝ち取ろうとすること」。
go for it! は、「(話し言葉) 何かをするように人を励ましたいと思う時に使われる」。

go for it! は、古くはドリカム(笑)、最近では西野カナの歌のタイトルになっていますので、意味をご存知の方も多いですよね。(西野カナの GO FOR IT!! が、ある時期、私が車を運転する時のヘビロテになっていた、、歌詞がとっても可愛いので^^)

今回のロスのセリフは、「頑張るべきだよ、頑張らなきゃだめだよ」みたいな感じですね。
How often does this happen to you? を直訳すると、「どんな頻度で、こんなことが君に起こるんだ?」ということ。
「ジョーイがそんな気持ちになるほど誰かを猛烈に好きになるなんて、そうそう起こるもんじゃないだろ? めったにないことだろ?」ということですね。

You owe it to yourself. を直訳すると、「君は、自分自身に対して、そのことを(義務として)負っている・負うている」。
「自分自身に対して、それをしなくちゃいけないんだ」みたいなことで、「君は自分自身のためにも、そうしなきゃいけない義務がある」というアドバイスですね。
LAAD では、
owe it to somebody to do something : to feel you should do something for someone because it is what they deserve or it will be good for them
例1) We owe it to our children to clean up the environment.
例2) You owe it to yourself to take a vacation.

つまり、「誰かに対して何かをしなければならないと感じること、誰かはそれを受ける価値があるという理由で、または、それがその誰かに対して良いことであるという理由で」。
例文1は、「私たちは、子供たちに対して、環境をきれいにしなければならないという義務がある」。
例文2は、「君は、自分のためにも、休暇を取らないといけないよ」。

例文2では、まさに owe it to yourself が使われていますね。
休暇を取ることに対して遠慮がある様子の人に対して、「自分自身のためにも、休暇を取ってあげないといけないよ。休暇を取るのは君自身に対しての君の義務だよ」と表現して、促しているニュアンスになるでしょう。

そんな話をしているところに、ガンターがやってきて、ロスの前にホットミルク(温められたミルク)を置きます。
「君が注文したホットミルクだよ」と言われたロスは、「彼女に振られて落ち込んでいる時に(子供みたいな)ホットミルクを注文した」と思われるのがいやだったらしく、「これは家に持って帰って、バーボンを入れて飲むんだよ」みたいに言っています。
このまま飲むんじゃないからね、酒を入れて飲むつもりだったんだ、と先に言い訳している感じですね。

そのミルクを手に持って立ち去りながら、ロスは、「とにかく、真剣な話、(いろいろ悩まずに)ただその男に話してみろよ」とアドバイスしています。
And let me know how it goes. は、「それで(そいつに話した後)結果がどうなったか僕に教えて」ということ。
そうして、ロスが店を出ようとした時に、ジョーイが言ったセリフが、It's Rachel. 「レイチェルなんだ」。
そして、画面は暗転し、エンドクレジットになります。
その後のエンドクレジットのシーンでは、「モニカがチャンドラーのプレゼントとして用意したエッチビデオを、レイチェルが出産ビデオだと勘違いして見る」というオチで終わるのですが、この張りつめたロスとジョーイのシーンの後が、そういうフレンズっぽい終わり方であってくれて、私はとても救われた気がしました(^^)

ジョーイに「そんなにその子が好きなら、元彼に話してみろよ」とアドバイスした直後に、それがレイチェルだとわかったロスのショックはどれほどのものだったか、ということが、ドアを開けた後姿のまま、固まっているロスを見るとよくわかります。
ロスがドアに向かって歩く時のト書きには、walks towards the door until... と書いてありますが、それは「次のジョーイのセリフが聞こえるまで、ドアの方に歩いて行く」ということで、実際のシーンを見たらわかる通り、「次のジョーイのセリフを聞いて、ロスは立ち止まった」と言っていることになるわけですね。


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posted by Rach at 14:40| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月30日

見る前に警告。見るな フレンズ8-15その5

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他人が赤ちゃんを出産するビデオを見て茫然となってしまったチャンドラーとモニカ。
今日はバレンタインデーなので、二人はキスしようとするのですが、そのビデオの衝撃的な映像がどうしても頭から離れないらしく、ビクビクしてぎこちないキスしかできずにいます。
そこにノックの音がしたので、「助かった」と言ってホッとした様子を見せる二人。
ノックの主はレイチェルでした。
ロスはレイチェルと同居しているのですが、ロスはそのことを恋人モナに言いそびれて、それを言おうとした寸前にレイチェルの発言からそれがバレてしまう、、という修羅場になっていました。
レイチェル: (entering) Hi! I'm so sorry to barge in on your Valentine's, but I had to get away from all the yelling. Mona is dumping Ross. ([部屋に入ってきて] はーい! 二人のバレンタインデーを邪魔しちゃってごめんね。でもあの叫び声から逃げ出さないといけなかったの。モナがロスを振ってるとこなのよ。)
モニカ: Oh, my God. (なんてこと。)
チャンドラー: Poor Ross. (かわいそうなロス。)
(Monica and Chandler both look at each other and run over to the window to watch the action in Ross' apartment)
モニカとチャンドラーの二人は、お互いを見てから、窓に走って行く。ロスのアパートメントでの活動(振る舞い)を見るために。
チャンドラー: Oh, great. We have to watch him do yoga in his underwear, but for this he closes the drapes! (あぁ、最高だよ。俺たちはロスが下着姿でヨガをするのを見ないといけないってのに、こんな時にはロスはカーテンを閉めてるよ。)
モニカ: Rach, you know that birthing tape you wanted to see? It's here. (レイチェル、ほら、あなたが見たがってた出産ビデオなんだけど。ここにあるわ。)
チャンドラー: Oh, and we should warn you before you watch it. Don't watch it. (あぁ、で、レイチェルがそれを見る前に警告しとかなきゃな。それを見るな。)
レイチェル: Why? You saw it? Is it scary? (どうして? あなたちは見たの? 怖いの?)
チャンドラー: Well, let's just say it's ironic how footage of someone being born can make you want to kill yourself. (そうだな、誰かが生まれる映像がどんな風に人を自殺したい気持ちにさせるかってのは皮肉だな、と言っておこう。)

レイチェルは「バレンタインデーなのにごめんね」と言いながら、部屋に入ってきます。
barge in は「荒々しく入り込む、押し入る、乱入する」というニュアンス。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
barge in also barge into something [phrasal verb] : to enter or rush in rudely
つまり、「乱暴に入る、または突入する」。
その句動詞と並んで、以下の barge in on の形も載っていました。
barge in on somebody/something [phrasal verb]
to interrupt someone rudely, especially by coming in while they are doing something
例) She just barged in on Duncan and Jessica.

つまり、「誰かを乱暴に邪魔する、特に誰かが何かをしている最中に来ることで」。
例文は、「彼女はダンカンとジェシカの邪魔をした(ダンカンとジェシカがいるところに突然入ってきた)」。

今回のレイチェルのニュアンスは、barge in on の「突然入ってきて、邪魔をする」に近い気がしますね。
your Valentine's は、your Valentine's Day ということですから、on your Valentine's は、on Monday 「月曜日に」のような「曜日、日の前につく on 」だと捉えることも可能ですが、「あなたたちのバレンタインデーという日に、barge in 「乱入して」ごめんなさい」というよりも、「あなたたちがバレンタインデーを楽しんでいる真っ最中にお邪魔しちゃってごめんなさい」の方が近い気がするわけです。
部屋に入ってきて、バレンタインデーというイベントを台無しにしちゃってごめんなさい、みたいな感覚なんだろうなぁ、と。
この on は「不利益を表す on」のニュアンスだと思います。
それについては、過去記事、不利益を表すon フレンズ6-6その1 で解説したことがあるのですが、その記事で例に挙げた、move out on 「〜を残して引っ越す、引っ越して出て行く」、walk out on 「妻を置いて出て行く」、cheat on someone 「配偶者などに隠れて浮気する」などの on と同じ感覚の on になるだろうと思うわけですね。

ちなみに、barge という名詞には、「平底の荷船、はしけ」という意味もあり、ウィジャボードという霊感ボードゲーム フレンズ3-14その6 では、
You never run on a barge! (バージの上を走っちゃいけないのよ!)
などのセリフで登場していました。

I had to get away from all the yelling. を直訳すると、「あの叫び全てから逃げ出さなければならなかった」。
dump は「投げ捨てる」ですが、恋愛の話だと「(相手を)ふる」ですね。
モナが今、ロスをふっている最中、もしくはロスをふろうとしているところ、みたいな感覚になるでしょう。
それを考えると、all the yelling は、「元カノと同居して、それを私に黙ってたなんて信じられない」的なことを、怒りにまかせてたくさん叫んでいた、そういういろんなわめき声、叫び声ということで、それから逃げ出さなきゃいけなくて、悪いとは思ったけど、ここに来ちゃったのよ、ということですね。
チャンドラーは、Poor Ross. 「かわいそうなロス」と言って同情する様子を見せながらも、すぐにロスの部屋が見える窓に行って、中の様子をうかがっています。
友人の心配をしているのかと思いきや、ただのやじうまみたいになっている、という面白さです。
チャンドラーは、Oh, great. と言っていますが、その言い方や、その後の発言から、それは文字通りの、「あぁ、最高」という意味ではなく、「全くもう、最低、最悪だよ」的なニュアンスで皮肉っぽく使っていることがわかります。
We have to watch him do yoga in his underwear は、「ロスが下着(姿)で、ヨガをしているのを見なければならない」、but for this he closes the drapes! は、「でも、このために、ロスはドレープ(厚地のカーテン)を閉じている」になりますね。
つまり、「普段は、ロスの部屋に目をやると、”下着姿でヨガしてるロス”なんていう見たくもないものを見さされるはめになるのに、今回みたいに俺たちが見たいと思う時に限って、あんな風にドレープを閉じてやがるんだ」みたいに言っていることになります。

モニカは、「あなたが見たがってた出産ビデオがここにあるわ」と言うのですが、その後のチャンドラーのセリフが面白いですね。
we should warn you before you watch it. Don't watch it. は、「君がそれを見る前に俺たちは警告すべきだな(警告しないといけないな)。それを見るな」と言っていることになります。
「見る前に一言、言っとく。絶対に見るな」と言っているわけで、そのセリフを聞いている観客も、「見る前に警告しとく」と言うから、心構えしとけよ(Be prepared.)的なことを言うのかと思っていたら、もっとシンプルな「とにかく見ちゃだめだ」と続くところに笑ってしまうわけですね。

「見るな」という発言から、雰囲気を察したらしいレイチェルは、「見たの? 怖いの?」と尋ねています。
Well, let's just say it's ironic how footage of someone being born can make you want to kill yourself. について。
let's just say は、「〜だと言っておこう」という感覚。
ここでの footage は「(フィルム)映像、撮影場面」という意味。
LAAD では、
footage [noun, uncountable] : flim that shows a particular event
of
例) black-and-white footage of the 1936 Olympics

つまり、「あるイベントを示すフィルム」。例文は、「1936年のオリンピックの白黒映像」。

ちなみに、footage には「フィート数、長さ」という意味もあり、船頭多くして船山に上る フレンズ7-2その1 では、square footage 「平方フィート」「(平方フィート表示された)面積」という意味で出て来ていました。

it's ironic how... の文章の基本的な構造は、it's ironic how A can make you want to... ということですね。
「A がどんな風に(どのように)、人を…したい気持ちにさせることができるかっていうのは皮肉なことだよね」という感じ。
この how を that にして、it's ironic that A can make you want to... と表現することも可能ですが、that よりも how を使う方が、より口語チックな感じですね。
フレンズでも、You know that SV とほぼ同じ意味で、You know how SV が使われることがよくあります。
thatの代わりにhowを使うと フレンズ5-14その2 で、そのような how について解説しています。

「アナと雪の女王」(原題: Frozen)のテーマソング Let It Go (英語版)の歌詞に、
It's funny how some distance makes everything seem small
という部分がありますが、この how が、今回のチャンドラーのセリフと同じ how ですね。
チャンドラーのセリフ: It's ironic how A can make you want to...
レリゴー(笑)の歌詞: It's funny how A makes everything seem small
のように比較すると、使役動詞 make の使われ方も含めて、構造がよく似ていることがわかります。
(内容は全然違いますがw)
レリゴーの方は、「(いくらかの)距離が、どのように、全てを小さく見せるかということは面白いわね」→「距離が、物事全てを小さく見せるって、おかしいわね」→「離れたら、物事全てが小さく見えちゃうのね、笑っちゃうわ」みたいになるでしょう。
It's funny that A makes everything のように that を使って、「Sが〜するということは funny である」と表現しても、内容的にはあまり違いはないですが、that 「SがVすること」と表現するよりも、how 「Sがどんな風にVするか」と表現した方が、より口語チックだと言うことです。

footage of someone being born は、「誰か(人)が生まれる映像」、make you want to kill yourself は、「自殺したいという気にさせる」ですね。
チャンドラーは、あまりに映像が壮絶なものだったので、人生に絶望してしまいそうになる、と言いたいようです。
「人が生まれる映像を見て、死にたいって気持ちになるなんて皮肉だね」と言いたいわけですね。
「そこまで言うか」的な大げさな表現ですが、「出産ビデオ」が想像以上にショッキングだったことを、「生まれる」の反対の「死ぬ」という言葉を使って表現しているのが、チャンドラーのジョークっぽいな、という気がしました。

(Rach からのお知らせ)
前回の記事、スクリーンセーバーにできる フレンズ8-15その4 の、do tequila shots off という表現についての情報をいただきましたので、その記事に追記の形で、訂正と追加説明をさせていただいています。併せてお読みいただけると幸いです。


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posted by Rach at 15:24| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月27日

スクリーンセーバーにできる フレンズ8-15その4

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出産を控えたレイチェルに見せてあげようと、友人の出産ビデオを持ってきたフィービー。
そのビデオテープがたまたま自宅のテーブルに置いてあったのを見たチャンドラーは、その日がバレンタインデーであったこともあり、以下のような反応をしていました。
チャンドラー: (picking up a video from the table) "Candy and Cookie"? "Candy and Cookie"?! Monica got me porn?! Girl-on-girl porn?! She really must love me!! ([テーブルからビデオテープを取り上げて] 「キャンディとクッキー」? 「キャンディとクッキー」?! モニカは俺にポルノをくれたのか? (それも)女の子と女の子のポルノ?! モニカが俺を愛してるのは、ほんとに間違いない!!)
しかし、チャンドラーの期待に反して、赤ちゃんの出産を撮影したビデオだったので、そのあまりのリアルさに、チャンドラーは茫然。
色っぽい下着で誘うモニカにもそそられる様子はなく、今度は一緒に見たモニカまでもが、その映像の壮絶さにパニクることになります。
二人が出産ビデオを見て、しばらく経ってからのシーン。
[Scene: Monica and Chandler's. Monica and Chandler are sitting on the couch still staring at the screen.]
モニカとチャンドラーの家。モニカとチャンドラーはカウチに座って、まだスクリーンをじっと見つめている。
モニカ: How long has it been this time? (今回は、どれくらい時間が経った?)
チャンドラー: 90 seconds. (90秒。)
モニカ: That's better. 90 seconds is a long time not to think about it. Except all I did was think about it. (それは前よりましね。そのことについて考えない時間としては、90秒は(十分)長いわ。ただし、私が(その90秒間に)したことは、それについて考えることだけだったけど。)
チャンドラー: You know. It haunts me. Up ‘til now, the worst thing I ever saw, was my father doing tequila shots off the naked houseboy. After this, I would gladly make that my screen saver! (ねえ。そのことが頭から離れないよ。今まで、俺が見た中で最悪だったのは、俺の親父が裸の使用人(ハウスボーイ)の体でテキーラを飲んでたことだ(注:下の解説内に訂正と追記があります)。これを見た後は、俺は喜んで、それ(親父と使用人の光景)をスクリーンセーバーにするだろうね!)
モニカ: Okay, well, we have to get past this. Why don't we get rid of the tape and pretend it never existed? (いいわ、そうね、私たちはこれを乗り越えないといけないわ。そのテープを処分して、そのテープが存在しなかったようなふりをする[存在しなかったことにする]のはどう?)
チャンドラー: I could do that. (それならできるね。)
モニカ: Okay. (オッケー。)
(Chandler takes the tape and sticks it under the chair cushion)
チャンドラーはテープを取り、それを椅子のクッションの下に差し込む。
チャンドラー: Okay. Now all we've got to do is get rid of this chair. (よし。じゃあ、俺たちがしなくちゃいけないのは、この椅子を処分することだな。)

チャンドラーが、置いてあった「出産ビデオ」を「エッチビデオ」だと誤解したところが面白かったので、その部分だけを、先に少し紹介させていただきました。
過去記事で説明したように、「産んだ母親がキャンディで、生まれた娘がクッキー」という出産ビデオなのですが、チャンドラーもそれを見て、2人の女性名がタイトルだったことから、「レズもの」だと勘違いしたようですね。
Monica got me porn?! は、「モニカが俺にポルノをゲットしてくれた」ということですから、「バレンタインデーのプレゼントに、俺にエッチビデオを買ってくれた、用意してくれた」というニュアンス。
Girl-on-girl porn?! の girl-on-girl は文字通り、「女の子の上に女の子」みたいなイメージで、女の子同士が身体を重ねているようなレズものをイメージしての言葉だと思います。
「モニカが俺にエッチビデオをプレゼント? それもレズもの?!」みたいに喜んでいるチャンドラーは、She really must love me!! とも言っています。
「モニカは本当に俺を愛してるに違いない、俺を愛してるのは間違いない!」ということで、「バレンタインデーにこんなビデオをくれるなんて、俺のことほんとに愛してくれてるんだな」と言っていることになります(、、んなことで、愛の深さを測られても、、みたいな^^)。
チャンドラーが間違ってそれを見てしまったせいで、モニカも見るはめになってしまい、あまりの映像に二人は茫然とした表情になっています。

How long has it been this time? のように this time 「今回は」と言っているのは、見た後にいろいろとパニクってしまい、とりあえず落ち着こう、何も考えずしゃべらずに黙っていよう、と何度かトライしてきた上での「今回はどのくらい?」というニュアンスのようです。
90秒とチャンドラーが答えると、モニカは、「それは前より良いわね」と言っています。

90 seconds is a long time not to think about it. を直訳すると、「90秒は、それについて考えないのには、長い時間だ」みたいになるでしょうか。
この to は、研究社 新英和中辞典の以下の語義が当てはまるかなと思います。
to=[適応範囲を限定して] …するのに
Freshly caught fish are the best to eat. 捕りたての魚は食べていちばんうまい。

この例文も、「…するのに」という訳を当てはめて直訳してみると、「新鮮に捕まえられた魚は、食べるのにベストだ」になりますよね。
今回のセリフも、90秒という時間は、一般的に言って長い時間とは言えないながらも、「そのこと(出産ビデオのこと)を考えないということについては、(十分に)長い時間だ」と言っている感覚になるのだろうと思います。

その後、Except... とセリフを続けていますが、このように、「付け足しの Except」は、Except 以下を、「ただし、(except 以下の内容)を除いて」のように、除外条件を追加する感覚で理解するとわかりやすいですね。
この場合は、「(その90秒の間に)私がしたことは、それについて考えることだけだった、というのを除いて」という意味になり、つまり、「出産ビデオのことを考えないでいるのに、90秒は十分長い時間だわ。でも、その90秒の間、実は出産ビデオのことが頭を離れなかったんだけど」と言っていることになります。
90秒間、二人が沈黙していて、せめてその時間だけでも忘れられていたのなら良かったけれど、実は黙っている間も、出産の映像が二人の頭から離れることはなかった、ということですね。
「考えないのが90秒なら十分長い」(私たちよくやったわ) 「でもその90秒の間、(実際には)考えてたんだけど」(やっぱり無理ね、忘れることなんかできない)という感じで、「90秒考えずにいられた」かのような前文の発言を、Except で「ひっくり返した、全否定した」ような流れになっているということです。

ブラピが登場したエピソード、加入ではなく共同設立 フレンズ8-9その5 でも、ロスとウィル(ブラピ)の間で以下のようなやりとりがありました。
ロス: But if you think about it, the "I Hate Rachel Club" was really the "I Love Rachel" Club. (でも考えてみたら、「レイチェル大嫌いクラブ[レイチェルを憎んでるクラブ]」は本当は「レイチェル大好きクラブ[レイチェルを愛してるクラブ])だったんだよ。)
ウィル: Uh, except that it was really the "I Hate Rachel Club." (あー、それが本当に「レイチェル大嫌いクラブ」であったということを除いてはね。)
これも、後からウィルが Except で付け加えることで、ロスの発言を「完全否定」する形でひっくり返したセリフでしたね。

It haunts me. の haunt は、ここでは「(考えなどが)脳裏を去らない、付きまとう、絶えず思い浮かぶ、悩ませる」という感覚。
私は、haunt という単語を聞くと、ディズニーランドにある「ホーンテッドマンション(The Haunted Mansion)」を思い出すのですが、これは「お化け屋敷」という意味ですね。
haunt という動詞には「(幽霊が)がよく出る、取りつく」という意味があるので、「幽霊に取りつかれた大邸宅(屋敷)」→「お化け屋敷」になるわけです。
haunt という単語に、「幽霊が取りつく」という意味があるのを知っていると、「it が自分に haunt する」というのが、「それが取りついて脳裏を去らない」というイメージにもすぐに繋がるだろうと思います。

up ‘til now (up until now) は、「今まで」。
その後の、the worst thing I ever saw, was my father doing... について。
「俺が今まで見た中で最悪だったのは、俺の父親が〜していることだった」ということですが、その内容は、my father doing tequila shots off the naked houseboy になっています。
houseboy は「下働き、若い少年の使用人」ということ。

do tequila shots off という表現がちょっと漠然としてわかりにくいのですが、off the naked houseboy の off は「裸の若い使用人(の身体)から」というような「分離」のニュアンスが感じられます。
tequila shots の a shot は「(酒の)1杯」ということですね。
それらの意味を総合すると、do tequila shots off the naked houseboy は、「若い使用人の裸体で、テキーラを飲む」というイメージになりそうな気がします。
試しに、do tequila shots off で検索してみると、結構、その表現がヒットして、off の後に続く言葉は「体の部位」が多かったです。
となると、やはり「使用人の裸体でテキーラを飲んだ」という感覚が近いように思うのですね。
何だかちょっとハードな感じですが、エッチのプレイの種類として、「身体と食べ物を使ったプレイ」が、過去のフレンズにも何度も出てきました。
以下にそれをいくつか紹介させていただきますが、その流れで考えると、「今回のパパの話もそれらと同じようなプレイであり、フレンズ的にはよくあるパターン」だということがわかっていただけるかな、と思います。

フレンズ1-14 では、チャンドラーとジョーイがそれぞれ、ジャニス(!)とロレインという女性とダブルデートをしており、チャンドラーとジャニスを残して、ジョーイがロレインと帰りたがっているシーンがありました。
ジョーイ: She said she wants to slather my body with stuff and then lick it off. I'm not even sure what slathering is! But I definitely want to be a part of it! (ロレインが、俺の身体に何かを slather して(たっぷり塗って)、それからそれを舐め取りたい、って言ったんだ。slather するって何なのか俺にはわかんないんだけど! でも絶対にそれに参加したい!)
いったんは、チャンドラーに非難されて、残ろうとしたものの、
その後、ロレインが店の人に、
ロレイン: Uh, can we have three chocolate mousses to go, please? (あの、チョコレートムースを3つ、持ち帰りできるかしら?)
というのを聞いて、チャンドラーにクレジットカードを渡して、ジョーイはロレインとそそくさと帰って行った、、というシーンでした。
ジョーイは、slather という単語の意味がいまいちわからなかったようですが、「舐め取る」ものがチョコムースだとわかって、どんなプレイかわかった、みたいなことのようです。

フレンズ1-12 でも、テーブルを壊したのはジョーイだろ、とチャンドラーが言って、
チャンドラー: Well, I believe this piece of furniture was fine until your little breakfast adventure with Angela Delveccio. (そうだな、お前がアンジェラ・デルベキオとちょっとした朝食の冒険をするまでは、この家具は問題なかったはずだと思うからね。)
ジョーイ: You knew about that? (お前はそのことを知ってたのか?)
チャンドラー: Well, let's just say the impressions you made in the butter left little to the imagination. (そうだな、お前がバターに残した痕跡は、想像の余地がないほど一目瞭然だった、と言っておこう。)
というやりとりがありました。これも、lick it off 系のプレイだと思われます。

フレンズ3-21 では、肋骨が折れてるかもしれない、でも会社の大事なパーティーに行かなきゃいけないというレイチェルのために、元彼のロスが着替えを手伝うシーンで、
レイチェル: Umm, okay, just turn around. (うーん、じゃあ、ちょっとそっち向いてて。)
ロス: What? (何?)
レイチェル: I don't want you to see me naked. (あなたに私の裸を見られたくないの。)
ロス: Rachel, I've seen you naked a million times. I ate hot fudge off you naked. I-I sucked that mini-marshmallow out of your bellybutton. (レイチェル、僕は君の裸を、100万回くらい見てるよ。裸の君の身体から、ホットファッジ(注:アイスクリームにかけるチョコレートシロップ)を食べたし。君のおへそからあの小さなマシュマロを吸い込んだし。)

付き合っていた当時の二人は、こんなこともしてたのね ^^ 、、みたいな話ですが、実際にそういう行為をしているのを映像で見せるのではなく、特にこのように「今は付き合ってないけど、当時はこんなこともしてたろ? それで今さら恥らうわけ?」という例として挙げるところが、「セリフそのものは結構エッチなことを言っているけれど、映像でそれをダイレクトには見せない」という「フレンズ」っぽいところだなぁ、と思います。

上で挙げたようなそういうプレイと同じ流れが、今回のチャンドラーの言っている、do tequila shots off the naked houseboy だと思うのですね。
特に、フレンズ3-21 の、I ate hot fudge off you naked. とよく似ていると思うわけです。
tequila shots と聞くと、「テキーラ用の小さなショットグラス」で飲むイメージが浮かぶのですが、ここではそういう「ショットグラス」を使って飲むのではなく、ハウスボーイの身体そのものを使ってテキーラを味わっているというニュアンス(身体にテキーラをかけてそれを舐める的なプレイ)なんだろうなと思いました。
チャンドラーが「俺が今まで見た中で最悪の光景」みたいに言っているので、まぁ、それぐらいハードなものでないと、このセリフも成り立たないと思いますし。


(2014.6.28 追記)
「do tequila shots off とはどういうものか?」についての情報を教えていただきましたので、こちらで、訂正と追記をさせていただきます。
私は「身体に塗って舐める」みたいなものを想像していたのですが、「身体を使った、テキーラのセクシーな飲み方の定番」みたいなものがあるようです。
body shot と呼ばれる飲み方で、オンラインスラング辞典である、Urban Dictionary の語義の説明がわかりやすいので紹介させていただきますと、
Urban Dictionary : body shot
A body shot is a sexual way of doing shots of tequila. Your lime is held in your partner's mouth and the salt put on a body part (stomach, neck, breasts, etc) You lick the salt off of them, take your shot and then eat the lime out of their mouth.
つまり、「ボディ・ショットとは、テキーラを飲むセクシャルな方法。自分のライムを相手の口に持たせ(くわえさせ)、塩を身体の部分(腹、首、胸など)に付ける。相手から塩を舐め取って、テキーラを一口飲み、それから、相手の口からライムを食べる」。

「そうかぁ〜、テキーラには”ライムと塩”が付き物なのか!」と思って、Wikipedia 日本語版: テキーラ を見ると、
産地ではそのまま飲まれることが多く、食塩を舐めライムを口へ絞りながら楽しむのが正統な飲み方とされる。
とありました。
そういう「食塩とライムと一緒にテキーラを楽しむ」という飲み方を、相手のボディを使って行うところが、body shot という飲み方のポイントなわけですね。
私は最初、「テキーラを相手の身体に塗って舐める」みたいなことを想像していたわけですが、いくらキツいお酒だと言っても、舐めるぐらいでは量が知れているし、酔うほどには飲めないだろうとも思ったのです。
ですが、「テキーラにはライムと塩が付き物」だというイメージがあれば、この body shot の飲み方も納得できますよね。
相手の身体についた塩を舐め、テキーラをショットグラスでぐいと飲んで、相手が口にくわえたライムをかじる(または、ディープキスのようにして絞る)、、みたいなセクシーな飲み方のようです。

そういう「定番のエッチな飲み方」があると知ってから、今さらながら気づいたのですが、Wikipedia 英語版: Tequila | Ways to drink には、「テキーラの飲み方」の説明の中で、body shots という言葉も出ていたんですよね。
body shots のリンク先は、Food play に繋がっており、内容がさらにハードになってくるので、ここではそちらのリンクは貼りませんが(笑)、Wikipedia: Food play | Alcohol の中でも、lime と salt を使った body shot の方法が説明されています。

今思えば、do tequila shots off のように漠然とした動詞 do が使われていたことから考えても、具体的な動詞を使って動作や行為を説明する必要がないような「tequila shots の定番のやり方」みたいなものがあると察することもできたのかなぁ、と思ったりもします。

男女の恋人同士がそんな風な飲み方で楽しんだり、または、女の子二人にそういうセクシーな飲み方をさせて、男性が見て楽しむ、みたいなこともあるようです。
このセリフの前のシーンで、チャンドラーが「モニカが俺にレズもののエッチビデオをくれた?!」と喜んでいましたが、まさにそういう「レズもの」のビデオに出てきそうな感じのプレイですよね。
エッチビデオの中で女の子同士の body shot を見たのなら、チャンドラーも喜んでいたでしょうし、特にそういうものが大好きなジョーイなら泣いて喜びそう^^ なほどですが、「自分の父親と若い使用人」が、body shot をしている姿だったから、チャンドラーは「これまでの人生で最悪」だと言っていたことになるでしょう。
女の子同士ならいいけど、それが男同士で、しかも「自分の親父と、家にいる若い使用人の少年」とのそういうプレイを子供時代に見せられた、ということですから、トラウマになるのも無理はない、ということなんでしょうね。

そういうことを考えると、このチャンドラーの「テキーラショット」発言は、脚本的な流れを踏まえた上でのオチのような気もします。
「レズもののエッチビデオだと思った」→「実際に見てみたら、出産のビデオだった」→「レズもののエッチビデオによくあるような body shot を、親父と若い使用人がやっていた光景よりも最悪だった」みたいな流れで、「レズもののビデオだと勘違いした」ことと無関係ではないというか、それが body shot に繋げるための伏線みたいなものでもあったのかなぁ、と思ったということです。
(追記はここまで)


そんな「史上最悪の光景」を前振りとして述べた後、After this, I would gladly make that my screen saver! とチャンドラーは言っています。
「これの後」は、「この出産ビデオの映像を見た後」ということですね。
I would gladly make that my screen saver は、「俺は喜んで、それ(父親とハウスボーイの光景)を(自分のPCの)スクリーンセーバーにするだろう」。
しょっちゅう目にするスクリーンセーバーにしてもいいと思えるくらい、「父親がテキーラを飲んでいる光景」は最悪のものではなくなった、だってこの出産ビデオの映像が、それよりもっと衝撃的だったから、と言いたいわけです。

we have to get past this の get past は「通り過ぎる、乗り越える、克服する」という感覚ですね。
Why don't we get rid of the tape and pretend it never existed? は、「テープを処分して、そのテープが存在しなかったかのようなふりをするのはどう?」ということ。
pretend to do だと「〜するふりをする」で、pretend (that) と後ろに文が続くと、「…であるというふりをする、…だということにする」というニュアンスになります。
「何かを処分して、それをなかったことにする」みたいに日本語でも言いますので、その場合には、pretend を使えばいいということですね。
I could do that. は、I can do that. よりも「仮定」のニュアンスが込められている感覚で、「そういうことならできそうだ」と言っていることになるでしょう。
チャンドラーは、とりあえずテープを椅子のクッションの下に隠すのですが、隠した後、「俺たちがすべきなのは、この椅子を処分することだ」と言っているのが面白いですね。
テープをしまったこの椅子ごと処分しちゃおう、と言っているわけで、どれだけこのテープを恐れているかがよくわかるわけですね。


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posted by Rach at 15:02| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月25日

彼ったら笑わせてくれるわ フレンズ8-15その3

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ロスは、実家のアトランティックシティから帰ってきた恋人モナに、「僕の赤ちゃんがママ(レイチェル)のお腹を蹴った時、僕はそばにいなかった。それがとても悲しかった」という話をした後、
ロス: Yeah, I was missing out on all this other stuff, too. So, Joey suggested Rachel move in with me. (あぁ、こういう他の件も全部、僕は見逃したんだ。だから、ジョーイが提案したんだよ、レイチェルが僕の家に引っ越したら、って。)
モナ: (laughing) Yeah, right! ([笑いながら] えぇ、そうね!)
ロス: What? (何?)
モナ: Joey cracks me up! It's like, "Yeah, why don't you have your ex-wife move in with you? That wouldn't be awkward at all!" (she laughs again) (ジョーイったら笑わせてくれるわ! まるでこんな感じよ。「あぁ、どうして元妻と一緒に住まないんだ? そんなことしたって、全然、気まずくないよ!」 [モナはまた笑う])
ロス: (not amused) Huh... uh-huh. ([不快な様子で] はぁ、うんうん。)
モナ: Huh, could you imagine? I go away for a few days, and I come back, and my boyfriend is living with some woman he got pregnant! (Mona laughs... yes... again!) (はっ、想像できたりする? 私が2、3日出かけてて、それで帰ってきて、そしたら私の恋人が彼が妊娠させたどこかの女性と一緒に暮らしてるのよ! [モナは笑う…そう、また!])
(Ross fake laughs, obviously not finding this funny, and he's starting to panic, so he shoves the whole saltwater taffy he's eating in his mouth)
ロスは作り笑いをする、明らかにこのことが面白くない様子で。そしてロスはパニクり始め、今、食べていて口の中にあるソフトウォーター・タフィーを全部、グイと飲み込む。)
モナ: So, what'd you tell him? (それで、あなたはジョーイに何て言ったの?)
ロス: (with his mouth full) Just a second! (he fake laughs, but turns his head and starts to break down) ([口いっぱいにほおばって] ちょっと待って! [ロスは作り笑いをする、そして頭を(モナに見えない角度に)回して、泣き出しそうになる])

I was missing out on all this other stuff, too. について。
miss out on は、「〜の機会を失う、チャンスを逃す、〜しそこなう」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
miss out [phrasal verb] : to not have the chance to do something that you enjoy
例) I feel I'm missing out on having fun with my kids.

つまり、「自分が楽しむ何かをするチャンスを持たないこと」。例文は、「私は子供たちと楽しむ機会を逃している気がする」。

ですから、ロスのセリフは、「僕は(赤ちゃんの胎動以外にも)他のこういうことも全部、チャンスを逃したんだ[体験しそこねたんだ]」と言っていることになります。
Joey suggested Rachel move in with me. の move in with me は、ルームシェアの多いフレンズの頻出表現で、この場合は、「ロスと一緒に住む形で、レイチェルがロスの家に引っ越してくる」ということですね。
move in が「引っ越してくる」で、move out が「引っ越して、そこを出て行く」という感覚になります。

「赤ちゃんのことを見逃してばかりだから、ってことで、ジョーイが提案してくれたんだよね、レイチェルが僕と一緒に住めばいい、って」と表現することで、今、自分がレイチェルと同居中だということを、恋人モナに説明しようとしたロスですが、それを聞いたモナは、ト書きにあるように笑いながら、Yeah, right! と言っています。
これは、言葉では、「ええ、そうね!」と言いながらも、その実は、「そんなばかな」と皮肉っている表現ですね。
つい最近も、シーズン1に出てきた、こういう Yeah, right! についてコメント欄でご質問を受けたばかりなのですが、フレンズでは、シーズン1の初期のエピソードだけでも、フレンズ1-2, 1-3, 1-8 に出てきたくらいの頻出フレーズです。
yeah と right という基本単語の組み合わせですから、わざわざ辞書で調べようとも思わないようなフレーズなのですが、実はこういう "Yeah, right." は、ちゃんと英英辞典に載っていたりもするので、ここで改めて紹介させていただくと、

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
yeah, right : used to say you do not believe what someone has just told you
例) "She's just trying to help you." "Yeah, right."

つまり、「誰かがちょうど言ったばかりのことを信じられないと言うために使われる」。
例文は、「彼女はただ君を助けようとしているんだよ」「えーえ、そうよねぇ」
(本音は「そんなわけないじゃない」)

Macmillan Dictionary では、
yeah, right : (spoken) used for saying that you do not believe something that someone has just told you
例) 'I'll pay you tomorrow.' 'Yeah, right.'

つまり、「誰かがついさっき自分に言ったばかりの何かを、自分は信じることができないと言うために使われる」。
例文は、「明日、君に(金を)払うよ」「ああ、そうかい」。
(本音は「また嘘ばっかり。払う気なんかないくせに」)

ですが、「Yeah, right. は全て皮肉」ということでもなく、普通に、Yeah, right. と言った場合は、「ああ、そうだよ」という文字通りの意味になります。
俺はお笑い担当 フレンズ3-6その8 には、そういう「皮肉ではない、Yeah, right.」が出てきていました。

"Yeah, right." という文字だけを読んでいると、「ええ、そうね」と肯定しているように見えますが、モナのあきれたような笑い方と、その後、その反応に驚いたようなロスを見ていると、「レイチェルはロスと同居すべきだとジョーイが提案した」という話をモナが素直に受け止めていないことがよくわかります。

crack up は「人をゲラゲラ笑わせる、大笑いさせる」。
LAAD では、
crack up [phrasal verb] (informal)
crack somebody up : to laugh a lot at something, or to make someone laugh a lot
例) That joke still cracks me up.

つまり、「何かに大笑いする、または、誰かを大笑いさせる」。例文は、「そのジョークはまだ私を大笑いさせる(まだそのジョークに笑ってしまう)」。

You crack me up! なら「(君は)笑わせてくれるね! 笑わせてくれるじゃないか!」ということで、今回のセリフの場合は、「ジョーイったら笑わせてくれるわ! ジョーイのその発言には笑っちゃうわ!」と言っていることになります。
It's like 「だってこんな感じじゃない」と言葉を続けて、ジョーイがそう言ったってことは、つまりはこう言ったのと同じことよ、というように、別の表現で言い換えています。

why don't you have your ex-wife move in with you? について。
これは、使役動詞 have が使われており、your ex-wife を move in with you という状態にさせる、という感覚ですね。
使役動詞の使い分けとしては、目的語に対して強制的にそうさせるなら make を使い、目的語がそう望んでいることをさせる・許すというニュアンスなら let を使うことになりますが、今回の have は、強制でもなければ許可でもない、「そういう状態を持つ、そういう状態にさせる」という、中立のニュアンスの使役動詞になります。
くどいぐらいに直訳すると、「君の元妻を、君の家に引っ越してきて君と一緒に住む、という状態にさせたらどう? 君の元妻を君の家に引っ越させたらどう?」ということになりますね。

That wouldn't be awkward at all! の wouldn't (would) は、「もしそんな風に元妻が引っ越してきたとしたら、しても」のような「仮定」のニュアンスが込められています。
awkward は「気まずい、きまりが悪い、やっかいな」なので、「もしそうなったとしても、それって全然、気まずくなんかないよね」と言っていることになります。

「ジョーイったら笑わせてくれるわ、だってこんな風に言っているのと同じじゃない」というのは、「元妻を同居させたらどう? 全然、気まずくないじゃん」ってジョーイは言ってるのと同じよ、ということですね。
「こんなこと言うなんて、笑えるほどバカげてる」と言っているわけですから、「恋人がいるのに元妻が同居するなんて、誰がどう考えてもおかしいでしょ!」とモナは言っていることになります。

「そんなこと、ありえないわ、考えられないわよね」みたいに何度も笑うモナを見て、ロスは困った顔をしています。
モナは、また別の表現に言い換えて、「それがどんなに変なことか、妙なことか」を言い続けていますね。
「こんなこと、想像できたりするかしら?」みたいに言って、「私が2、3日、出かけてて、帰ってきたら、自分の彼氏が some woman he got pregnant と住んでいる、なんて」と表現しています。
some woman は「ある女性、どこかの女性」とあえて名前を言わずにボカす感覚になるでしょう。
(some) woman he got pregnant は、get someone pregnant 「(人を)妊娠させる」が使われている形ですね。
he (= my boyfriend) got a woman pregnant 「私の彼がある女性を妊娠させた」の a woman が some woman として前に出ている構造になっていて、「(私が数日家を空けて帰ってきたら)、私の彼氏は、彼が妊娠させたある女性と一緒に住んでいる」と表現していることになります。

最初の文では「元妻」、そして、次の文では「恋人の子供を妊娠している女性」と表現することで、「”恋人の子供を妊娠している元妻”と一緒に住むなんてありえない!」と、その非常識さを訴えているわけですね。
モナが興奮気味にそう語りながら、「信じられない、ありえない」というように何度も何度も笑うので、ロスはそれが真実であることを言い出せなくなっている様子が、ト書きからもよくわかりますね。
ト書きの fake laughs は「にせの笑い」という意味からわかるように、いわゆる「作り笑い」ですね。

「ジョーイがそんな信じられない提案をした時、ロスは何て返事したの?」みたいにモナに問われたロスは、口にタフィーをほおばりつつ、人差し指を立てて、「ちょっと待って」と言っています。
返事をしたいところだけど、今、タフィーが口の中にあって、話せないんだよね、みたいなポーズですね。
ト書きの break down は「がっくりする、泣き出す」みたいな意味で、実際のシーンでは、モナから見えない角度で、半泣きの顔になっています。
レイチェルが同居していることをさらっと言うつもりが、「ジョーイがそう提案してきた」と言っただけで、モナがものすごい拒絶反応を見せたため、ロスもどうしたらいいの?みたいな顔になっているわけですね。


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posted by Rach at 15:13| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月23日

初めての時そばにいなかった フレンズ8-15その2

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[Scene: Central Perk. Ross is sitting on the couch reading a magazine as Mona enters.]
セントラルパーク。ロスはカウチに座って雑誌を読んでいる。そこにモナが入ってくる。
モナ: Hi! (はーい!)
ロス: Hey! (they hug) So, how was Atlantic City? (やあ! [二人はハグする] それで、アトランティックシティはどうだった?)
モナ: Good. (良かったわ。)
ロス: Yeah? (そう?)
モナ: I brought you back a present. (あなたにお土産を買って帰ってきたの。)
ロス: Wha-? Oh, come on. You didn't have to-- Saltwater taffy?! (Mona laughs) Thanks! You know, it's interesting, most people think this is made with sea water, but it's actually made with, uh, salted fresh water. That's not interesting. (何? もう、ちょっとー。そんなことしてくれなくて良かったのに… ソルトウォーター・タフィー? [モナは笑う] ありがと! ねえ、面白いんだよ。たいていの人は、これが海水を使って作られていると思ってるけど、実はね、食塩水を使って作られてるんだよ。[モナの反応が薄かったので] そんな話、面白くないよね。)
モナ: I think it's interesting. (私は面白いと思うわ。)
ロス: I do too! I missed you! (僕もそう思うんだよ! 君が恋しかった!)
モナ: Oh, me too! So, how was your week? (あぁ、私もよ! それで、あなたは今週、どんな感じだった?)
ロス: Oh, it was good! It was good. Actually, the baby started kicking! (あぁ、良かったよ! 良かった。実はね、赤ちゃんが(お腹を)蹴り始めたんだよ!)
モナ: How exciting! (何て素敵なの!)
ロス: Yeah! I know! It was amazing. The only sad thing is I wasn't around when it happened for the first time. (ああ! そうだろ! 素晴らしかった。ただ一つ悲しかったのは、それが初めて起きた時に、僕はそばにいなかったことなんだ。)
モナ: Oh, no. (なんてこと。)

ロスの恋人モナが実家から帰ってきて、二人は再会を喜び合っています。
モナは「あなたにお土産を買ってきた」と言っていますね。
Oh, come on. You didn't have to-- は、「あぁ、もう。君はそんなことをする必要なかったのに…」ということで、日本語でもよく言うような、「わざわざ僕にお土産なんか買って来てくれなくても良かったのに、、、(そんなことまでしてくれて嬉しい、ありがたい。君って優しいね)」みたいな気持ちが込められた表現になります。

ロスがセリフで言っているように、そのお土産は、ソルトウォーター・タフィー(Saltwater taffy)でした。
ロスはそのタフィーについて、うんちくを語っていますね。
ロスは、it's interesting 「面白いんだよ、面白いことに」と言って、most people think... 以下のセリフを言っています。
ちょっと長い文章になっていますが、基本的な構造は、most people think A, but actually B 「たいていの人は A だと思っているけど、実は(本当は) B なんだよ」ということですね。
A の部分が、this is made with sea water (海水)で、B の部分が、it's made with salted fresh water (塩分が含まれた真水(まみず)→食塩水)ということですね。

ちなみに、今回のセリフでは、be made with が使われていますが、学校英語では、be made from と be made of の違いを習った気がします。
材料が原形をとどめていない場合は made from で、材料の形が残っている場合は made of だということでしたよね。
例1) Wine is made from grapes. 「ワイン(ぶどう酒)は、ぶどうから作られる(造られる)」。
例2) This table is made of wood. 「このテーブルは木でできている(木製である)」。

では、今回の be made with はどういうニュアンスかと言うと、with 「〜と一緒に、〜を伴って」ということですから、「(原料の一部として)〜を使って作られている」という感覚になるのでしょう。

saltwater をそのまま訳すと、「塩水」になりそうですが、「塩水」と共に、「海水」という意味もあります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
saltwater : water that contains salt, especially naturally in the ocean
つまり、「塩を含む水、特に海の中で自然に(ある塩水)」。
「ソルトウォーター・タフィー」という名前から、「海水タフィー」というイメージを持って、海水が含まれているんだ、と思ってる人が多いんだけど、実は自然の海水じゃなくて、人工的に作られた「塩分が含まれた freshwater(真水:まみず)」、すなわち「食塩水」が使われているんだよ、とロスは語っているわけです。

ちなみに、今回、モナがお土産にくれた、タフィーですが、過去記事 フレンズ2-23その2 に、saltwater taffy という言葉が登場していました。
そのエピソードに登場するフィービーの恋人ライアン(演じるのは、チャーリー・シーン)との出会いを、フィービー自身が語っているシーン。
フィービー: Yeah, I met him when I was playing guitar in Washington Square Park. Ryan threw in saltwater taffy 'cause he didn't have any change. (そう、ワシントン・スクエア・パークでギターを演奏している時に彼と出会ったわ。ライアンは、小銭を持ってなかったから、代わりにソルトウォーター・タフィーを投げ入れてくれたの。)
ジョーイ: Hey, is that when you wrote "Saltwater Taffy Man"? (じゃあ、その時に、「ソルトウォーター・タフィーの男」っていう歌を書いたんだな?)
フィービー: No. No, he is my submarine guy. (違う、違う。ライアンは「潜水艦の彼」よ。)

その時の解説でも説明したのですが、Wikipedia 英語版: Salt water taffy に、ソルトウォーター・タフィは元々、ニュージャージー州アトランティックシティで生産、販売されたもの、という記載があります。
ですから、「アトランティックシティのお土産にタフィー」というのは定番なんですね。

今回のエピソードの、もう少し先のシーンで、ロスとフィービーがタフィーについて話しているシーンがあります。
今回のエピソードのブログ解説では、そのシーンを飛ばしてしまうので、ここでタフィーのやりとりだけ先に見ておきますと、、、
ロス: Um, plus, she, uh, she got me taffy! (あ、それプラス、モナは僕にタフィーを(買ってきて)くれたんだよ!)
フィービー: Taffy, really? I've never had any. (タフィー? ほんとに? 私、今まで一つも食べたことないわ。)
ロス: Ever?! (一度もないの?)
フィービー: Well, I think my mother was too busy planning her suicide to provide saltwater treats. (そうね、思うに、私のママは、自殺の計画に忙しくて、塩水のごちそうをくれる暇がなかったのね。)

そのように、今回のエピソード、フレンズ8-15 で、フィービーは「タフィーを今まで食べたことがない」というセリフを言うわけですが、上で説明させていただいたように、フレンズ2-23 で、「ライアンが小銭の代わりに、ソルトウォーター・タフィーを投げ入れてくれたの」と言っているので、その時にフィービーはソルトウォーター・タフィーを食べた可能性が高いのではないか、と思うわけです^^
まぁ、よくある「長期シリーズに付き物の、設定の不一致」というヤツでしょうがw、ソルトウォーター・タフィー繋がりネタとして紹介してみました。

モナは実家に1週間帰っていたので、その自分がいなかった1週間のロスの様子を尋ねています。
「この1週間、あなたはどうしてた? どんな感じだった?」と尋ねたいわけですが、それは、How was your week? 「あなたの週(1週間)はどうだった?」とシンプルに尋ねればいいわけですね。
ちなみに、今回取り上げたシーンの最初でも、So, how was Atlantic City? のように、How was...? を使って、「アトランティックシティはどうだった?」と尋ねる質問もありました。
このように、How was...? は、会話を切り出す決まり文句でもありますし、いろんな形に応用できる便利な表現ですね。

How was your week? のように、how 「どうであったか」を聞かれたロスは、これまたシンプルに、It was good! と答えています。
そして、「実はね、赤ちゃんが蹴り始めたんだ」と嬉しそうに話しています。
モナに「素敵ね」と言われ、「そうなんだ、素晴らしかったんだよ」と言いながらも、ロスは、The only sad thing is I wasn't around when it happened for the first time. と言葉を続けています。
前から順番にイメージしていくと、「ただ一つの悲しいことは、それが初めて起こった時に僕がそばに(近くに)いなかったこと」。
赤ちゃんがママのお腹を蹴ったのは素敵なことだったけど、残念ながら最初にその出来事が起こった時に、僕はその場所にいなかったんだよね、それが悲しくってさ、、と言っている感覚になります。
何か良いこと、素晴らしいことが起きた時に、それを直接体験できなくて残念だった、自分がそこにいなかったのが残念だった、という状況はよくありますが、そういう時には、このフレーズを応用できるということですね。


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posted by Rach at 16:17| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月20日

こびへつらうのはやめて フレンズ8-15その1

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シーズン8 第15話
The One With The Birthing Video (バレンタインに心乱れて)
原題は「出産ビデオの話」


レイチェルはロスの子供を妊娠中で、ジョーイに勧められて、レイチェルと同居することを決めたロスですが、ロスには現在モナという恋人がいます。
[Scene: Monica and Chandler's. Phoebe and Ross are sitting in the living room talking.]
モニカとチャンドラーの家。フィービーとロスはリビングに座って話をしているところ。
フィービー: So, how does Mona feel about you and Rachel living together? (それで、あなたとレイチェルが一緒に住むことについて、モナはどんな風に感じてるわけ?)
ロス: Oh, I'm actually on my way to tell her right now. Yeah, she's been away all week visiting her parents, but she'll be cool. I mean, she's been so supportive. She-she even got the baby a tiny T-shirt that says, "Fossils are my friends." (あぁ、実際、これから彼女にそれを言おうとしているところなんだよ。そう、彼女は実家に行ってて、1週間ずっといなかったんだ。でも彼女は大丈夫だよ。だって、モナはずっと応援してくれてるから。彼女は、「化石は私の友達」って書いてある小さなTシャツを、赤ちゃんに買ってさえくれたんだよ。)
フィービー: Ugh. Come on, Mona. Don't kiss ass. (あー。よしてよ、モナ。こびへつらわないで。)
ロス: Uh, I'm gonna take off. (あー、僕は行く(立ち去る)ことにするよ。)
フィービー: All right. Oh! Shoot! Oh shoot! Uh, Rachel wanted to see this tape! (わかった。ああ、しまった、しまった。レイチェルがこのテープを見たがってたんだった!)
ロス: What is it? (それ何?)
フィービー: It's a video of my friend giving birth. Could you just bring it back to your apartment? (私の友達が出産しているビデオなの。それをあなたのアパートメントに持って帰ってくれる?)
ロス: All right. (reading the label) "Candy and Cookie?" (わかった。[レーベルを見て] 「キャンディーとクッキー」?)
フィービー: Yeah. Candy's the mother, Cookie's the daughter. The father's name is also Cookie. Why am I friends with these people? (ええ。キャンディが母親で、クッキーが娘なの。その父親の名前もクッキーなの。私はどうしてこんな人たちと友達なの?)

I'm actually on my way to の be on my way to はまさに、「〜に行く道の途中で」ということですから、「〜にむかって進んでいる状態である」と言っていることになります。
「実際、今まさに、そのことを彼女に言おうとしてるとこなんだよね」みたいなことですね。

she's been away all week visiting her parents を前から順番にイメージすると、「彼女はここを離れている状態だった、1週間ずっと、自分の両親を訪れて」みたいなことですから、「実家に帰っていて、この1週間ずっと、こっちにはいなかったんだ」ということ。

she'll be cool の cool は、「平気な、冷静な、落ち着いた」という感覚で、レイチェルと僕が同居する話を聞いても、彼女は全然問題ない、大丈夫だよ、と言っていることになります。
その根拠として、「彼女はずっと、ものすごく協力的でいてくれる」と言った後、「〜をゲットしさえしてくれた」と説明しています。
そのセリフ、She-she even got the baby a tiny T-shirt that says, "Fossils are my friends." について。
前半部分は、got the baby a tiny T-shirt という形になっていますが、これは、got someone something 「人にものをゲットしてやった、買ってやった、用意してやった」という目的語を2つ取る構造ですね。
the baby はロスの赤ちゃんということです。
get にはいろんな意味がありますが、とりあえずの瞬時の理解としては、got =ゲットした、とイメージすればいいでしょう。
この場合は、「赤ちゃんのために買ってあげた」ということですが、その後の説明には、a tiny T-shirt that says, "Fossils are my friends." とありますね。
このように、「もの+say」となる場合には、「ものに〜と書いてある」という意味になり、「化石は私の友達」と書いてある小さなTシャツ、だと言っていることになります。
そんな文字やロゴが書いてあるようなTシャツが普通に売っているとは思えないので(笑)、そういう文字入れをしたTシャツを、ロスの赤ちゃんのために注文して作らせた、というのがより正確かもしれませんね。

その話を聞いたフィービーは、「よしてよ、モナ」みたいにあきれた声で言って、Don't kiss ass. とも言っています。
kiss someone's ass は、ass は卑語であることを踏まえて、あえてお下品に「ケツ」と訳してみると、「(人の)ケツにキスする」ということになりますね。
いかにも卑屈な感じが出ていますが、意味も「人にこびへつらう、おべっかを使う、へいこらする」などの意味になります。
ですから、Don't kiss ass. は、「そんなTシャツまで作って、ミエミエのおべっかを使わないで、そこまでこびへつらわないで」と言っていることになるでしょう。

ちなみに、過去記事、フレンズ2-23その26+brown-noserの話 で、同じく「こびへつらう」という意味の、brown-nose が出てきた時に、kiss someone's ass と似た表現が使われたセリフをご紹介しました。
映画「インデペンデンス・デイ」のジミー(ヒラー大尉の友人)のセリフで、
You need to, like, kiss some serious booty to get ahead in this world. (この世界で出世するには誰かのケツにキスしないといけないんだ。)
というものでした。(booty も「尻」という意味)

ロスは「僕はもう行くよ」という感じで行きかけるのですが、フィービーはふと何かに気づいた様子で、Oh! Shoot! Oh shoot! と大きな声で言っています。
shoot にはいろいろな意味があって、例えば、誰かが「質問があるんだけど」とか「お願いがあるの」と言ってきた場合に、"Okay, shoot!" などと返すとそれは、「わかった、じゃあ話して[言って]」のように、相手の発言を促す感じの言葉になります。
ただ、今回の場合は、ロスの発言を受けてのものではないので、「話して」という意味ではないですね。
Shoot! と言った後、フィービーが自分のバッグの横に置いてあったビデオテープを見つけて、「レイチェルがこのテープを見たがってたんだった」と言ったことからもわかるように、この Shoot! は「しまった(忘れてた)」というニュアンスになります。
「くそっ!」という意味の shit の婉曲語ですね。(音が似ていることから)
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
shoot [interjection] (informal) : used to show that you are annoyed or disappointed about something
例) Oh, shoot! I forgot to go to the bank.

つまり、「(間投詞、インフォーマル) 何かについていらいらしている、または失望していることを示すのに使われる」。例文は、「あぁ、しまった! 銀行に行くのを忘れてた」。

まさにこのロングマンの例文が「しまった(忘れてた)」という、今回のフィービーと同じニュアンスですね。

「それ何?」と聞かれたので、フィービーは「私の友達が出産しているビデオなの」と説明します。
このように「出産する」という行為を示す言葉は、give birth になります。
bring it back to は、「それを〜に持ち帰る」という感覚で、「今はロスはレイチェルと同居してるんだから、レイチェルのためにこのテープをあなたの家に持って帰って」と頼んでいることになります。

ビデオのレーベル(ラベル)に書いてあるタイトルを見て、「キャンディとクッキー?」とロスは驚いていますね。
お菓子の詰め合わせみたいな名前だからですが、フィービーは「キャンディは母親の名前で、クッキーは娘の名前なの」と説明しています。
さらに、「父親の名前もクッキーだわ」と言ってしばらく思案した後、「どうして私はこういう人たち(こんな名前の人たち)と友達なのかしら?」と言っていますね。
よくよく考えてみると、変な名前の家族だったのね、、と今さらながら気づいた感じになるでしょう。

フレンズ3-11 に出てきたジョーイの妹の一人が、Cookie という名前でしたね。
フィービーの話によると、子供の父親の名前もクッキーということですから、男性名にも Cookie という名前は使える、、、ということなんでしょうね。
とりあえず、俳優さんとかの名前で、クッキーという男性を思いつかないのですが、IMDb (Internet Movie Database)の検索ボックスに Cookie と入れて、Names で検索してみると、Cookie という名前の actor は何人かおられるようでした(名字から来たニックネームの場合もありますが)。

完全な脱線話になりますが、漫画「キャンディ・キャンディ」で、キャンディがアメリカに帰るために密航した船で出会った少年の名前がクッキーでした。
「よかった…… 道づれができて キャンディとクッキーなんて つめあわせとしても最高!」というセリフが(私の持っている愛蔵版第1巻 p.453 に)あったので、今回のフィービーのセリフを聞くと、やたらとそればかりが思い出されてしまいました^^


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posted by Rach at 15:04| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする