2014年06月18日

どうしたらハグしてもらえるわけ? フレンズ8-14その6

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レイチェルはロスの子供を妊娠中なのですが、そのレイチェルは、ジョーイと同居(ルームシェア)しています。
初めての胎動を手で触れたのも、腹痛を訴えたレイチェルを病院に連れて行ったのも、ロスではなくジョーイの方だったので、ロスは自分がのけ者になったような気持ちでいます。
それを見かねたジョーイは、自分はまだレイチェルへの恋心を抱いているにもかかわらず、「レイチェルはロスと一緒に暮らした方がいいよ」とアドバイスし、二人は同居することに決めました。
その後のシーン。
[Scene: Joey and Rachel's, Joey is drinking a gallon of orange juice as Chandler enters.]
ジョーイとレイチェルの家。ジョーイは1ガロンのオレンジジュースを飲んでいる、そこにチャンドラーが入ってくる。
チャンドラー: Hey. (よお。)
ジョーイ: Hey. (よお。)
チャンドラー: So Rachel's all moved out, huh? How you taking it? (それで、レイチェルはすっかり引っ越したんだな? お前はどんな感じだ?)
ジョーイ: Well, uh, I wanted to have a few beers, but uh, I got rid of those because Rachel couldn't stand the smell of them. So.... I have thrown back a lot of orange juice with calcium though. And uh, it's a couple weeks past its expiration date, so it's got a bit of a kick. (うーん、ビールを2、3本飲みたかったんだけど、でも、全部、処分しちゃったんだよね、レイチェルがビールのにおいに耐えられないって言うから。それで… 俺は大量のオレンジジュースを一気飲みしたんだよ、カルシウム入りなんだけどね。で、賞味期限から2、3週間過ぎてたから、ちょっと、刺激がキツい。)
チャンドラー: Are you okay? (お前、大丈夫か?)
ジョーイ: You kidding me? Yeah, I'm great! Yeah, I'm uh; I'm better than great. I am good. And now that she's gone, I can uh, I can do all this stuff around here that I couldn't do before. Y'know? Like umm, I can walk around naked again. Y'know? I can uh, I can watch porn in the living room. Right? This is uh, this is good for me. Y'know? I like being on my own. I'm uh, better off this way. I'm uh, a lone wolf. Y'know? A loner. Alone. All alone. Forever. What's a wolf gotta do to get a hug around here?! (Chandler rushes over and hugs him.) (俺をからかってんのか?冗談だろ? あぁ、俺は最高だよ! あぁ、俺はグレートより上だよ。俺はグッドだ。それで今はレイチェルは行っちまって、俺は、前にはできなかったようなことが全部できるんだ。だろ? 例えば、俺はまた裸で歩き回れる。だろ? 俺はリビングでポルノを見られる。だろ? これは、これは俺にとっていいことなんだよ。だろ? 俺は、一人でいるのが好きだ。俺はこの方が幸せなんだよ。俺は一匹狼だ。だろ? 孤独好きなんだ。たった一人。完全に一人。永遠に。オオカミがここでハグをしてもらうためには、何をしたらいいって言うんだよ? [チャンドラーは慌ててジョーイの方に来て、彼をハグする])

「レイチェルはすっかり引っ越したんだな」と言った後の、How you taking it? について。
これは、How are you taking it? の are が省略されたものですね。
ジョーイのナンパの決め台詞、How you doin'? で、are が省略されているのと同じ感覚になります。
この take は「受け取る、受け入れる」という感覚。
Don't take it seriously. なら、「真面目に取らないで(真剣な話として受け取らないで)」、Don't take it personally. なら、「個人的なものとして受け取らないで(個人攻撃だと思わないで)」になりますね。
今回のセリフは、「お前は、どんな風に it (状況)を受け止めているんだ?」と尋ねていることになり、レイチェルが引っ越したことをお前はすんなり受け入れられたのか? それとも、なかなかそのことを受け入れられないでいるのか?など、言わば、「レイチェルが引っ越したことについて、今のお前はどんな感じだ? どんな気持ちだ?」と尋ねていることになるでしょう。

「(妊娠中の)レイチェルがビールのにおいが耐えられないって言うから処分した」と言った後、ジョーイは、I have thrown back... というセリフを言っています。
throw back は、「(飲み物を)さっと・一気に飲む」という感覚のようです。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
throw something back, throw back something [phrasal verb] (informal) :
to drink something very quickly
例) Ted quickly threw back three shots of whiskey.

つまり、「何かを非常に早く飲むこと」。例文は、「テッドはウイスキー3杯を一気に飲んだ」。

ジョーイは、「ビールがないから、カルシウム入りオレンジジュースを大量に一気飲みしたところだ」と言っていることになります。
ジョーイが手に持っているオレンジ色のプラスチックボトルがそれですね。
妊娠すると酸っぱいものが欲しくなる、とよく言われますが、あれは本当です。
私は普段、コーヒー牛乳が大好きなのですが、つわりの頃はその後味が苦く感じるようになってしまい、冷蔵庫に並んでいたコーヒー牛乳が全部、オレンジジュースに置き換わっていた時期がありました^^
ジョーイが飲んでいるのは「カルシウム入り」とのことで、妊婦さんのレイチェルのために置いてあったものだということがよくわかりますね。

it's a couple weeks past its expiration date は、「それ(そのオレンジジュース)は、賞味期限を2、3週間過ぎている」。
it's got a bit of a kick. は、it has a bit of kick. ということで、この場合の kick は「刺激、ぐっとくる感じ」ですね。

LAAD では、
kick [noun] [singular] (informal) : the strong effect of a drug or an alcoholic drink, or the strong spicy taste of food
つまり、「薬物やアルコール飲料の強い効果、または食べ物の強いスパイシー味」。

ただでさえ酸っぱいオレンジジュースが、大幅な期限切れでさらに酸っぱくなっていた、、、みたいな刺激だったんでしょうか?(笑)
レイチェルが残していった期限切れのオレンジジュースをガブ飲みしているジョーイを見て、チャンドラーは「大丈夫か?」と尋ねています。
それに対するジョーイの答えは、一人の長台詞になっていますね。

You kidding me? Yeah, I'm great! は、「冗談だろ(お前、俺をからかってんのか?) ああ、俺は最高だよ!」というところ。
「俺のことを心配してるなんて、冗談じゃない。俺は全然大丈夫だよ」みたいなニュアンスです。

次の、I'm better than great. I am good. がちょっと、ジョーイっぽくてズレた感じで面白いですね。
先に自分で I'm great. と言ったので、そこからの流れで考えると、「俺はグレイトだ。(いやむしろ)俺はグレイトよりもベターだ。俺はグッドだ」と言っていることになります。
better than great と言ったので、その後、「もう、俺、今、最高だよ、絶好調だよ」という感じで、I am the best. とか、I am the greatest. などの最上級が続いたなら自然だったのですが、I am good. という「(比較級ではない)原級」に「ランクが下がった」みたいになっているところが、このセリフのポイントになるでしょう。
good 「良い(という原級)」だったら、全然、better than great 「グレイトより良い」じゃないじゃん、ベター(より良い)からグッド(普通に良い)に下がってるじゃん、という面白さですね。

「今はもう、レイチェルが出て行っちゃったから、俺はこのあたり(この部屋で)前にできなかったこんなことが全部できるんだ」と言って、その後、all this stuff の内容を説明しています。
その内容はと言うと、「裸で歩き回れる」と「リビングでポルノが見られる」。いかにもジョーイっぽい内容ですね^^
その後、「このこと(レイチェルが引っ越したこと)は俺にとって良いことなんだよ」と続きますが、このジョーイの長台詞の中で、Y'know? (You know?) 「だろ?(わかるだろ?)」が、何度も繰り返されているところにも、ジョーイの気持ちがよく表れているように思います。
Y'know? は、軽い感じの挿入句ではありますが、これだけ何度も挿入されているのは、「今の俺はこんなこともあんなこともできる。だからこれは俺にとって良いことなんだよ」と自分に言い聞かせているようなセリフを、チャンドラーにも同意してもらいたい、そうだよ、お前の言う通りだよと言ってもらいたい、という気持ちが込められているように思うのですね。
この自分のセリフに対して、チャンドラーがうんうんと頷いてくれたら、それで俺も気が休まる、納得できるようになる、というような感じでしょう。

on my own は「自分の力で、自力で、独力で」という意味もありますが、この場合は「一人で」という意味ですね。
LAAD にも、
(all) on you own
a) alone, b) without help
という2つの意味が載っています。
ですから、I like being on my own. は、I like being alone. ということで、「一人でいるのが好き」と言っていることになります。
better off は「より良い状態になる、楽になる、幸せになる」。
「この方が(一人でいる方が)、俺はより幸せだ」ということですね。

lone wolf は文字通り、「一匹狼(オオカミ)」。loner は「一人で行動する人、一人でいたい人、孤独が好きな人」。
「俺は一匹狼だ。孤独が好きなんだ」と言ってみせていますが、その後は、「一人きり。完全に一人ぼっち。永遠に」とだんだん寂しいトーンになって行きます。
そしてついには、「オオカミがハグしてもらうにはどうしたらいいんだよ?」みたいに叫び、チャンドラーが慌ててジョーイをハグすることになるのですね。
What's a wolf gotta do to get a hug around here?! を直訳すると、「ここで(このあたりでは)、ある狼が、一つのハグをゲットするために、何をしなければならないか?」になりますね。
What's a wolf gotta do は、What has a wolf got to do ということで、has got to (has gotta) は、have to 「〜しなければならない」という意味になります。

このような表現は、過去記事、もらってないと言い張る フレンズ8-5その5 にも出てきました。
チャンドラー: What does a guy have to do to be taken seriously around here?! (この辺りで、真面目に受け止めてもらうためには、どうしたらいいのかな?)
自分は真面目に答えたつもりなのに、相手がジョークだと勘違いした後のセリフでした。

has gotta が have to になっているという些細な違いはありますが、「〜しなければならない」という意味は同じですし、around here という表現も含めて、「ここでは、〜するためには(主語)は何をしなければならないか?」という文の構造は全く同じですね。
「当然〜してもらえるはず」と思っていたことをしてもらえなかった場合、思ったような反応がなかった場合に、「ここでは、一体どうすれば、〜してもらえるわけ?」→「何で〜してくれないの?!」と言いたい場合に使えるフレーズだということですね。


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posted by Rach at 15:43| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月13日

きれい好きにもかかわらず フレンズ8-14その5

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[Scene: Monica and Chandler's, Chandler is pounding out the hinge pins on the closet door to get it open.]
モニカとチャンドラーの家。チャンドラーは(モニカが中身を教えてくれない、開かずの)クローゼットを開けるために、ちょうつがいの留め金を叩いているところ。
チャンドラー: Not too shabby. I got this all off myself... using my wife's tools. (He takes the door off the frame and we finally get to see what's behind the green door! It is stacked, floor to ceiling, with junk.) Oh, my God! (悪くない。これを全部一人で取り外せたぞ…妻の工具を使って。[チャンドラーはドアをフレームから外し、我々(視聴者)はその緑のドアの後ろにあるものをついに見ることになる! 床から天井まで、がらくたが積み上げられている] なんてこった!)
モニカ: (entering) (Gasps) How did you get in there?! ([入ってきて][息を呑んで] どうやってそこを開けたの?)
チャンドラー: (laughs) You're messy. ([(イヒヒと)笑って] 君って、グチャグチャだね[ちらかし放題だね]。)
モニカ: Oh, no! You weren't supposed to see this! (だめよ! あなたはこれを見ちゃいけないことになってたのに!)
チャンドラー: I married Fred Sanford! (俺は、フレッド・サンフォードと結婚したんだな。)
モニカ: No, Chandler, you don't understand! (Chandler starts singing the theme for Sanford and Son, an old TV show starring Redd Foxx.) Okay! Okay! Okay! Fine! Now you know. Okay? I'm, y'know... I'm sick. (いいえ、チャンドラー、あなたはわかってないのよ! [チャンドラーは、レッド・フォックス主演の古いテレビ番組「サンフォードと息子」のテーマ曲を歌い始める] わかった! わかった! わかった! いいわ! 今はもう、あなたに知られちゃった。でしょ? 私は、ほら…私は病気なのよ。)
チャンドラー: No, honey, you're not sick! Look, I don't love you because you're organized. I love you in spite of that. (違うよ、ハニー、君は病気なんかじゃない! ねぇ、俺は君がきっちりしてるから[整理整頓好きだから・きれい好きだから]愛してるんじゃない。俺はそれにもかかわらず君を愛してるんだ。)

Not too shabby の shabby は、「みすぼらしい」または「卑しい、ひどい、汚い」という意味があります。
直訳すると、「それほど shabby ってことじゃない」なので、「そんなにひどくない、悪くない」ということになりますが、この not too shabby はこれでひとまとまりの決まり文句になっています。
英辞郎では、
not too shabby
【1】〈米話〉素晴らしい、立派な、良い出来の◆shabby を強く発音
【2】〈米話〉全くお粗末な◆too を強く発音したとき皮肉として。◆【同】very shabby

と出ています。
【1】 の意味は、「そんなに悪くないよね」と表現することで、暗に「素晴らしいじゃん」と言っている感覚、【2】 の意味は、「悪くないけど」と言葉では言っているけれど、「やっぱりこりゃひどい」と言っている感覚になるでしょう。
今回は、開かずの扉を自分で開けた後のセリフなので、「俺ってなかなかやるじゃん!」という、自分に対する褒め言葉のニュアンスになりますね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) にも、単語 shabby の項目に、something is not (too) shabby がちゃんと載っています。
something is not (too) shabby : (informal) used to show that you think something is very good
例) Our profits were up by 35% last year. That's not too shabby.

つまり、「(インフォーマル) 何かが非常に良いと思っていることを示すために使われる」。
例文は、「我々の利益は、昨年、35% アップした。それは悪くない[上出来だ]」。

日本語でも、「ほぅ… 悪くない…」(by リヴァイ兵長)と言った場合は、「なかなか、いいこと言うじゃねぇか」的なニュアンスになるでしょうし、「良い」という肯定的な言葉を素直に使うことに対する照れ隠し的な意味で、「悪くない」と表現するのは、日英同じだと言える気がします。

I got this all off myself は、「俺は、一人で[自分自身で] これを全部、off の状態にした」という感じですね。
この get off は、日本語で言うと、「〜を取り外す」という訳になるでしょうが、英語のままイメージする際には、「this をすべて、off (分離)の状態にした」のように考えたほうが、わかりやすいように思います。
「悪くない。俺はこれを全部一人で取り外せたぞ」と言っているのですが、その後、付け足しのように、using my wife's tools. と言っているのが、自虐的で面白いですね。
「…と言っても、使っているのは、(俺のじゃなくて)妻の工具なんだけどね」ということで、日曜大工(DIY)的なことをする場合にも、妻の工具を借りちゃってる自分がちょっと情けない、と言っている感覚になるでしょう。

ドアが開けられたクローゼットの中身は、まさにト書きにあるように「床から天井まで、がらくたが積み上がっている」状態でした。
チャンドラーがドアを開けているのを見て、モニカは、息を呑み、叫んでいます。
How did you get in there?! を直訳すると、「あなたはどうやって、その中に入ったの?」となりそうなところですが、実際にはクローゼットはぎゅうぎゅうで、「チャンドラーが中に入る」スペースもないし、実際にチャンドラーは、そのクローゼットの前に立っているだけです。
get in there というのは、get in the closet という意味ですが、今回の場合は、「チャンドラーの体がその中に入る」ということではなく、チャンドラーがクローゼットの中という空間に到達する(開けて中を見る、中に触れられる状態になる)ことを言っていることになるでしょう。

チャンドラーは、イヒヒ、、という感じで、いやらしそうに、でもとても嬉しそうな顔で笑いながら、You're messy. と言っています。
messy は「散らかった、取り散らかした、乱雑な」「(人が)だらしない」という意味。
LAAD では、
messy : dirty, not organized, or not neatly arranged (OPP: neat)
つまり、「汚い、または整理されていない、またはきれいに並べられていない」。
Your closet is messy. のように場所が主語なら、「君のクローゼットは、ぐちゃぐちゃに散らかってるね」ということになり、You're messy. のように人が主語なら、「君はだらしないね」と訳すのが自然なのかな、とは思うのですが、今回の場合は、「君って、ぐちゃぐちゃだね(君って、ぐちゃぐちゃに散らかってるね)」みたいに表現した方が、チャンドラーのセリフのニュアンスに合っているような気はしました。
モニカは、「お掃除大好き、片付け大好き」なキャラで、散らかっているのが大嫌いなタイプであると、これまでのフレンズでは描かれてきました。
そのモニカの内緒にしていたクローゼットの中がぐちゃぐちゃなので、チャンドラーは「モニカが隠したかった秘密を発見」したことが嬉しくてたまらないのですね。

be supposed to はフレンズ頻出で、You weren't supposed to see this! は、「あなたはこれを見ないことになっていた、見ちゃいけないことになっていた、見ちゃいけなかったのに」というニュアンス。

その次のチャンドラーのセリフ、I married Fred Sanford! について。
DVDの日本語訳では、
(字幕)がらくた屋のサンフォードか?/(音声)君は、がらくた屋のサンフォードか?
となっていました。
その後、チャンドラーは何やらメロディーを歌い出すのですが、ありがたいことに、そこのト書きに、the theme for Sanford and Son, an old TV show starring Redd Foxx と説明してくれています。(ちなみに、ネットスクリプトのト書きでは、Fox という綴りになっていたのですが、主演の俳優さんの正式な綴りは、Redd Foxx が正しいようです)
Redd Foxx 主演の古いテレビ番組「Sanford and Son」のテーマ曲だということなので、番組タイトルにあるそのサンフォードが、チャンドラーの言っているフレッド・サンフォードだということが想像できますね。
とりあえずの理解としては、日本語訳に「がらくた屋のサンフォード」とあるように、「そういう、がらくた屋が主役のドラマがあるんだな」と分かればいい話なのですが、せっかくなので紹介しておきましょう。
Wikipedia 英語版: Sanford and Son
IMDb: Sanford and Son (1972–1977)
フレッド・サンフォードと、その息子ラモント・サンフォードが主役の70年代のシットコムで、英語版ウィキペディアの Summary に、フレッド・サンフォードは、a widower and junk dealer だという説明があります。
つまり、「男やもめで、ジャンク屋(がらくた屋)」だということですね。
日本語訳では、「がらくた屋のサンフォード」とわざわざ説明してありましたが、アメリカ人なら Fred Sanford という名前を聞いただけで、a junk dealer であることを思い出せるということです。

テーマ曲を嬉しそうに歌って、モニカをからかい続けるチャンドラーに、「私は病気なのよ」とモニカは言います。
きれい好き、整理整頓好きで通っていたはずの私の「片づけられない一面」を見せてしまったことを、「病気」だと表現しているわけですね。
それを聞いたチャンドラーは、「君は病気なんかじゃないよ」と言って、I don't love you because... 以下の文章を言っています。
I don't love you because you're organized. は、「君が整理整頓好きだから愛してるんじゃない」。
I love you in spite of that. は、「それにもかかわらず、俺は君を愛してる」
になります。
organized は「整理整頓された」ですね。上で紹介した、messy の語義にも、not organized とあったように、messy の対極の言葉です。
in spite of that は、in spite of the fact that you're organized 「君が整理整頓好きだという事実にもかかわらず」というニュアンスですね。
日本語の「〜にもかかわらず」という言葉からもわかるように、チャンドラーが「モニカの整理整頓好き」を短所のように言っていることが、このセリフのオチになっています。
LAAD に以下の例文が載っていました。
She loves him in spite of the fact that he drinks too much.
つまり、「彼は飲み過ぎるという事実にもかからわず、彼女は彼を愛している」。
この例文にも love が使われていて、まさにチャンドラーのセリフと同じニュアンスですね。
「お酒を飲み過ぎる」という欠点にもかかわらず愛してる、と言っているわけですが、チャンドラーはそれと同じように、「整理整頓好きという”欠点・短所”があるにもかかわらず君を愛してるんだ」と言っていることになるわけですね。
モニカの整理整頓好きは時に病的で、フレンズたちがげんなりしているシーンもよく出てきますが、「クローゼットがぐちゃぐちゃなのは病気なのよ」と言ったモニカに、「俺は散らかってるのなんか気にしない。俺はむしろ、君の例の整理整頓好きを短所だと思ってるんだから」みたいに言って、「君の普段の整理整頓好きのほうが、よっぽど病気だよ」とからかったオチになっている、ということですね。


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posted by Rach at 14:55| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月11日

落ち着け、カーク船長 フレンズ8-14その4

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チャンドラーは、もらい物の趣味の悪いパンチボウルをしまおうしている時に、鍵がかかっていて、中に何が入っているかわからないクローゼットを発見します。
モニカに尋ねても、中に何が入っているか教えてくれないので、モニカには内緒で、ジョーイと一緒に開けようとしているところ。
[Scene: Monica and Chandler's, Joey and Chandler are still working on the door.]
モニカとチャンドラーの家。ジョーイとチャンドラーはまだ(クローゼットの)ドアに取り組んでいる。
チャンドラー: There has got to be a way! (何か方法があるはずだ!)
ジョーイ: Easy there, Captain Kirk. Oh, do you have a bobby pin? (落ち着けよ、カーク船長。あぁ、お前、ヘアピン(ボビーピン)持ってる?)
チャンドラー: Yeah. (Checks his hair.) Oh, no, wait. I'm not an 9-year-old girl. (あぁ。[自分の髪の毛を調べる] あぁ、違う、待てよ。俺は9歳の女の子じゃないんだぞ。)
ジョーイ: Then why do you throw like one? (それじゃあ、どうしてお前は、9歳の女の子みたいに、さっと手を動かすんだよ[とっさにあんな行動をするんだよ]?)
チャンドラー: Maybe Monica has a bobby pin. (多分、モニカがヘアピンを持ってる。)
ジョーイ: Oh, sure, "Monica." (あぁ、そうだな、”モニカ”がね。)
チャンドラー: So, how's the hideously inappropriate crush on Rachel coming? (それで、忌まわしいほど不適切なレイチェルへの恋心はどんな風になってるの?)
ジョーイ: Uh, really good. Really good. Yeah, I should be ready to kill myself any day now. (あぁ、すごくいいよ。すごくいい。あぁ、俺は今すぐにでも自殺する準備をすべきだな。)

開かずのドアがなかなか開かないことにイライラしているチャンドラーは、「(何か)方法があるはずだ!」と叫んでいます。
それに対して、ジョーイが、Easy there, Captain Kirk. と言っていますが、Captain Kirk は、Star Trek (The Original Series、略称 TOS) (邦題:宇宙大作戦)の宇宙船エンタープライズ号(NCC-1701)の船長である、ジェームズ・T・カーク(James Tiberius Kirk)のこと。
私はスタートレックが好きなのですが、中でも特に好きなのは、新スタートレック(Star Trek: The Next Generation)という、ピカード艦長とデータ少佐が出てくるシリーズで、実はカーク船長の TOS は、残念ながらそれほど詳しくはないのです、、、。
ちなみに、日本語版では、Captain Kirk は「カーク船長」、Captain Picard は「ピカード艦長」(それ以降の時代の Captain もすべて艦長)と訳されたため、カークの場合だけ、「カーク船長」と訳すのが、トレッキーのお約束みたいになっています。

There has got to be a way! というチャンドラーのセリフを聞いて、ジョーイは「お前はカーク船長かよ」みたいに茶化したわけですが、実際にカーク船長がこれと似たセリフをどこかで言っていたら楽しいな、と思って調べてみたところ、似たようなセリフが、
テレビ版「宇宙大作戦」シーズン2第24話 「恐怖のコンピューターM-5」(原題:The Ultimate Computer)
映画「スタートレックV 新たなる未知へ」(原題:Star Trek V: The Final Frontier)
などに出てくるらしいことがわかりました。(トレッキーの方が、ネットスクリプトを公開して下さっていたおかげです。ありがとうございます)

その映画は見ていないのですが、宇宙大作戦のほうは、Hulu で見ることができる(音声は英語、字幕は英語と日本語)ので、早速確認してみました。
50分のエピソード中、37:25 あたりのシーン。
カーク: There's got to be a way of getting to the M-5. There's got to be a way! (日本語字幕:M5を停止できないのか)
M-5 というコンピューターを開発したデイストロム博士の腕をがしっと掴んで、熱い感じで語っているセリフでした。
論理的で冷静なスポックとは対照的に、カーク船長というのは「人間っぽくて熱い男」というイメージなので^^、その船長のイメージに合ったセリフだという気がしますね。
開かないドアにいらついているチャンドラーに対して、「落ち着けよ、熱くなるなよ」とジョーイも言っていますし、チャンドラーの "There has got to be a way!" は、2-24 のカーク船長のセリフのイメージに非常に近いと言える気がしました。

私の記憶にある限り、「フレンズにはスタートレックネタが5回出てきた」はずで、今回がその5回目になります。過去の4回は以下の記事で。
フレンズ1-2その2フレンズ2-8その11転送して、神様 フレンズ3-17その11スポックの産児制限 フレンズ4-3その5
5回全部説明できるまで、ブログを続けられて良かった、、、^^

その後、ジョーイは、「お前、a bobby pin 持ってる?」と尋ねています。
bobby pin は「ヘアピン」のことですね。アメリカでは bobby pin で、イギリスでは hairgrip と言うそうです。
こういうものは、bobby pin で 「Google画像検索」すると、写真がたくさん表示されて、ああこれね!とすぐわかりますよね。
そういうものを、英英辞典ではどう説明しているのかを見てみると、
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
bobby pin : a thin piece of metal bent into a narrow U shape that a woman uses to hold her hair in place
つまり、「女性が髪の毛の形を保つために使う、細いU字型に曲げられた金属の薄い部品」
Wikipedia 英語版: Bobby pin では、写真と共により詳しい説明が載っています。
bobby pin の bobby というのは、bob 「ショートヘア、ボブ(カット))」と関係あるようです。
上の英語版ウィキペディアにも、bobbed hair/hairstyles との関連性が書いてありますし、LAAD の Etymology (Word Origin) にも、1900-2000 Probably from BOB と書いてありました。

ヘアピン持ってる?と言われたチャンドラーは、「ああ」と言って自分の髪の毛を探るようにした後、「ちょっと待て。俺は9歳の女の子じゃないんだぞ」と言っています。
とりあえず自分の髪の毛を探してみるふりをするのは、「ひとまずボケてみて、その後、自分でツッコむ」という、一人ボケツッコミ(ノリツッコミ)みたいなものですね。
ちなみに、扉の鍵を開けるのにヘアピンを使おうとしているところは、日本の時代劇で、錠前を開ける時に、女性のかんざしを借りたりしている(そんなシーン、たまにありますよね?)のと似た雰囲気があるように思いました。

「俺は9歳の少女じゃないんだから、ボビーピンを頭にさしてるわけないだろ」と言いたげなチャンドラーに、ジョーイは、Then why do you throw like one? と言っています。
throw という動詞の基本的な意味は「投げる」ですね。
そこから、「さっと、すばやく〜する」のようなニュアンスで、文脈によっていろいろな意味で使われます。

その質問をしないことに全力を注いでる フレンズ8-2その4 では、throw our tuxes back on 「タキシードをまた、パッと羽織って(着込んで)」というフレーズも出てきました。
put on ではなく、throw on を使うことで、「さっと着る、すばやく着る」というニュアンスが出るわけですね。
ですから、今回のジョーイの場合、like one は、like an 9-year-old girl 「9歳の女の子のように」ということですから、「9歳の女の子じゃない、とか言いながら、9歳の女の子みたいに throw してるじゃないか」と言っている感覚になるでしょう。
「ヘアピン持ってる?」と言われて、うん、と躊躇なく髪の毛に手をやったその「素早い行動、とっさの行動」のことを、throw という動詞で表現しているのだろうと思います。

このように「さっと動く、動かす」というニュアンスは、英英辞典では以下のように出ています。
LAAD では、
throw: MOVE HANDS/HEAD ETC.
to suddenly and quickly move your body or a part of your body into a new position

つまり、「手や頭などを動かす。突然にまたは素早く、自分の体、または体の一部を新しい位置に動かすこと」。
今回はまさに、to quickly move your hands のニュアンスになるのでしょう。

そんな風にからかわれながらも、チャンドラーは、「モニカがボビーピンを持ってるかも」と言います。
それに対して、ジョーイは、Oh, sure, "Monica." と言いながら、Monica の部分で、手でカニバサミのようなしぐさをしていますね。
これは、これまでのフレンズにも何度も出てきたしぐさで、air quote などと言われますが、直訳の「エア引用」でイメージできるように、そのしぐさをしながら言った部分を、引用符でくくったイメージで話している、ということになります。
まさに、その引用符を文字化したような、「あぁ、そうだな、”モニカ”がね」というニュアンスになり、「モニカが持ってる、って言い張るんなら、まぁ、”モニカ”ってことにしといてやろう」的な感覚が出るわけですね。
「モニカが持ってるかも、とか言いながら、自分のを持ってくるつもりなんだろう?」という気持ちがその、"Monica" に出ていることになります。

そんな話をしながら、チャンドラーは、「ジョーイがレイチェルに恋心を抱いている」という件について、ジョーイ本人に尋ねています。
So, how's the hideously inappropriate crush on Rachel coming? について。
inappropriate は「不適切な」ですね。crush は「(一時的な)首ったけ、べたぼれ」。
hideously は「恐ろしいほど、ぞっとするほど、忌まわしいほど」。
ですから、「レイチェルへの忌まわしいほど不適切なべたぼれ(首ったけになっている恋心)は、どんな感じに進んでるの?」と尋ねている感覚になるでしょう。
恋心の状況を尋ねつつ、「友達であるレイチェルに恋心を抱くなんて、ぞっとするほど不適切だよね」みたいに言ってみせたわけで、言葉だけ見ていると、「悩んでいるであろうジョーイに対して、えらくひどい言いようだ」とも取れるのですが、ジョーイ自身が「こんな気持ちを抱いちゃいけないのに」と思っているのをよくわかっている親友だからこそ、言えた表現なのかな、とも思います。
ジョーイの辛い気持ちを知っているからこそ、ジョーイが自分の気持ちをどう表現したらいいかとためらう前に、先に言ってやった、みたいなところで、そんな風に話題を振られた方が逆に話しやすくなるだろ、というような。

「おぞましいほど不適切な恋心はどうなった?」などと、ちょっとキツい表現で聞かれたジョーイは、Uh, really good. Really good. と言っています。
これは文字だけ見ていると、「ほんとにいい、すごくいい」と肯定的な返事をしているように見えますが、その後のセリフを聞くと、自虐的に good と言っただけ、ということがわかります。

I should be ready to kill myself any day now. について。
any day now は「今すぐに(でも)」という感覚。
LAAD では、
any day/minute etc. now : very soon
と出ています。
つまり、「俺は今すぐにでも、自殺する準備をするべきだ」と言っていることになりますね。
その前に、really good と軽い感じで言っていたので、「もう彼女への恋心は落ち着いた、大丈夫だよ」という話が続くのかと思ったら、「いやもう最高なんだよ。そろそろ自殺の準備をしなきゃ」という話になっていて、自分の存在を消さない限り、この大変な状況から抜け出せない、というほど、気持ちがどんどん深くなっていっていることがわかるわけですね。


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posted by Rach at 16:02| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月09日

ポテイトゥ、ポタートゥ フレンズ8-14その3

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フィービーがプロのマッサージ師だとはいえ、やっぱり自分の友達にマッサージしてしまうのは恥ずかしいし意識してしまう、というモニカ。
モニカ: Hey, come on, Phoebe, you can understand why this would be weird for me.(ねぇ、お願いよ、フィービー。わかるでしょ、これが私にとってどうして変な感じなのかを。)
フィービー: But I'm a professional! And I'm really good! Look, if you're uncomfortable, we can stop. Just give me a chance, okay. Please? (でも私はプロフェッショナルよ! それに私はすごく上手なのよ! ねぇ、もしあなたが不快なら、やめることができるわ。ただチャンスをちょうだい、いいでしょ?)
モニカ: Okay, if it means that much to you.... (いいわ、もしそれがあなたにとって、そんなに意味があることなら…)
フィービー: It does! How would you feel if you couldn't share your cooking? Or-or imagine how Ross would feel if he couldn't teach us about dragons. (意味はあるわ! もしあなたの料理をみんなに分けられないとしたら、あなたはどう感じる? それか、想像してみて、ロスが私たちにドラゴンについて教えられないとしたら、彼がどう感じると思うかを。)
モニカ: Dinosaurs. ((ドラゴンじゃなくて)恐竜(ダイナソー)よ。)
フィービー: Potato, potahtoe. (ポテイトゥ、ポタートゥよ[大して変わらない。似たようなもんよ]。)

モニカは、「どうして変な感じがするか、あなたにもわかるでしょ」と言うのですが、フィービーはあきらめず、「私はプロよ。それに腕もいいんだから」と言って、「もし不快に感じたら、やめられるわ(やめたらいいわ)。だから1回だけチャンスをちょうだい」と言っています。
モニカが、「それがあなたにとって、そんなに(それほどまでに)意味があることなら…」と言うと、フィービーは、It does! 「意味は大いにあるわ!」と言って、How would you feel if you... という文章を言っています。
これは、「もしあなたが…だとしたら、どんな風に感じる?」という質問ですね。
あなた(モニカ)のことと、ロスの話とで、2文連続で、would, (if) couldn't という組み合わせが使われていますが、これは「仮定法過去」ですね。
「現在の事実とは反対の仮定」で、「現実の毎日では〜できているけれど、もしも〜できなかったとしたら、どんな風に感じるかしら?」というニュアンス。

まずはモニカの話の方を見てみると、share your cooking は「あなたの料理をシェアする、分ける」ということで、シェフであるモニカ、つまり料理上手なモニカが作った料理を、みんなにふるまえなかったら、みんなに食べさせてあげることができなかったら、どう感じる?という問いですね。
自慢の料理を友人に味わってもらえなかったらどんな気持ちがするかしら?と言って、マッサージの腕には自信のあるフィービーが、友達にマッサージを施せない気持ちを理解させようとしているわけです。
モニカの料理の例えは、なかなかいい点を突いていて、そこで終わりなら「うん、納得」で済むのですが、その後のロスの話の流れが、このシーンのオチになっています。

ロスの例えは、「想像してみて、もしロスがドラゴン(龍)について私たちに教えることができなかったとしたら、ロスがどう感じるかを」。
ロスは恐竜の研究をしている古生物学者なので、フィービーが dinosaur (恐竜)を間違えて、dragon (ドラゴン・龍)と言っていることは明白です。
それをモニカは指摘するのですが、フィービーは、悪びれた様子もなく、Potato, potahtoe. と言っています。(この部分、ネットスクリプトでは、Potato, potaato. DVD英語字幕では、Potato, potahtoe. という表記になっています)

これは、potato という単語を2種類の音で発音してみせて、「ちょっと言い方が違うだけで、どっちでも同じじゃん」と言っているニュアンスですね。
potato と似たような発音は、tomato という単語にもありますね。
トマトの場合だと、「トメイトゥ、トマートゥ」みたいになります(トメイトゥがアメリカ式発音で、トマートゥがイギリス式発音)。
1937年の映画「Shall We Dance」の中で、フレッド・アステアとジンジャー・ロジャースが歌う、Let's Call the Whole Thing Off という歌があるのですが、歌詞の中に、potato や tomato など、異なった発音の単語がたくさん挙げられる歌として有名です。

Wikpedia 英語版: Let's Call the Whole Thing Off にも、以下のように説明されています。(発音記号部分は、もしかしたら文字化けしているかもしれません。)
The song is most famous for its “You like to-may-toes /təˈmeɪtoʊz/ and I like to-mah-toes /təˈmɑːtoʊz/” and other verses comparing their different regional dialects.
つまり、「その歌は、”君はトメイトゥズが好き、そして僕はトマートゥズが好き”や、異なる地域の方言を比較する他の節で大変有名である」。

そのように、今回のフィービーの "Potato, potahtoe." は、フレッド・アステアの歌にもあるように、「発音・読み方が違う単語」の例として挙げられやすいものだと言えるのですが、このフィービーのセリフを聞いて私が思い出した別の単語があります。
それは、data 「データ」という単語。
data という単語も、「デイタ」または「ダータ」のように、複数の発音があるのですが、それを使ったジョークのようなやりとりが、(私の大好きなw)スタートレックに出てきたんですよね^^

新スタートレック(Star Trek: The Next Generation)の、シーズン2エピソード1 「光から生まれた生命」(原題:The Child)でのワンシーン。
シーズン2 から新しく登場した医療部長キャサリン・ポラスキー(Katherine Pulaski)と、アンドロイドのデータ少佐(Lt. Commander Data)との会話。
ポラスキー: Dah-ta, look at this. (ダータ、これを見て。)
データ少佐: "Day-ta." (データ。)
ポラスキー: What? (何?)
データ少佐: My name-- it is pronunced "day-ta." (私の名前です。発音は”デイ・タ”です。)
ポラスキー: Oh? (で?)
データ少佐: You called me "dah-ta." (あなたは私を”ダー・タ”を呼びました。)
ポラスキー: What's the difference? (何が違うの?)
データ少佐: One is my name. The other is not. (1つは私の名前です。もう一方は違います。)

data という単語に「デイタ、ダータ」という2種類の発音があることから、ポラスキーはデータ少佐に「ダータ(少佐)」と呼び掛け、それを聞いたデータ少佐が、「私の名前はダータではなく、データです」と訂正するというシーンになっています。
ポラスキー的には、data って単語にはいろんな発音があるんだから別にどっちでもいいじゃない、大した違いないじゃない、と思っていることが、What's the difference? というセリフによく表れていますね。
そして、データ少佐の方は、アンドロイド(機械)なので、「私の名前の発音としては、dah-ta は正しくありません」と四角四面に訂正する、ということになります。
アンドロイドの几帳面さがよく出たセリフだと言えそうですね^^

このように、「複数の発音がある単語」を使ったやりとりというのは、結構出てくるものですが、その音の違いを「英語の音」から聴き取れて笑えたりすると、ネイティブにぐっと近づけた気がして嬉しいなぁ、と思います。
ということで、「恐竜」を「ドラゴン」と言い間違えるなんて、古生物学者のロスが聞いたら間違いなく文句を言うところですが、言った方のフィービーはなんとも思っておらず、「ポテイトゥとポタートゥ程度の違いしかない」と言っているのが、フィービーっぽいオチになっているわけですね。


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posted by Rach at 15:38| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年06月06日

他人の存在が自分を意識させる フレンズ8-14その2

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フィービーはマッサージ師(masseuse)なのですが、モニカがフィービーに内緒で、他の女性(名前はアレキザンドラ)にマッサージをしてもらっていることを知り、フィービーは大激怒。
その少し後のシーン。
フィービー: (entering) Hello, Chandler. Lovely day, huh? (To Monica) You! ([チャンドラーとモニカの家に入ってきて] こんにちは、チャンドラー。素敵な日ね? [モニカに] あんた!)
チャンドラー: Phoebe, if it helps, Alexandra's only been massaging Monica for like three years. (Phoebe rolls her eyes and walks away and Monica glares at him.) If! I said, "If it helps!" (Goes to the bedroom.) (フィービー、もし何かの助けになるならだけど、アレキザンドラは、モニカを3年ほどマッサージしてきただけなんだよ。[フィービーは、あきれたように目をむき、歩き去る。モニカはチャンドラーをにらむ] もし!だよ。俺は、「もし何かの助けになるなら」って言ったぞ! [寝室に行く])
フィービー: Why won't you let me massage you? (どうしてあなたは、私にあなたをマッサージさせないの?)
モニカ: Well, it's... I mean I'd just-I'd be self-conscious. You're my friend. I'd be naked. (うーんと、それは…ほら、(そういう状況では)人前であることを気にしてしまうから。あなたは私の友達でしょ。私は(その時)裸なのよ。)
フィービー: Monica! We lived together for years! I've seen you naked! (モニカ! 私たちは何年も一緒に住んでたのよ! あなたが裸なのを見たことあるわ!)
モニカ: That's different. We were roommates! And when?! (それとは別よ。私たちはルームメイトだったんだから! で、(私の裸を見たって)いつよ?!)
フィービー: I'm curious about the human body. (私は人体に興味があるのよ。)

いつもは(なぜか)チャンドラーに厳しい(笑)フィービーですが、マッサージ師である友人の自分を差し置いて、別の女性にマッサージさせていたモニカへの怒りが最高潮なため、これみよがしに、チャンドラーに愛想よく挨拶しています。
その後、モニカをにらみながら、You! と強い口調で言っていますが、その憎々しい感じを出そうとすると、「あなた!」よりも「あんた!」の方がふさわしい感じですね。

怒っているフィービーに、チャンドラーは、if it helps と言って、モニカのマッサージをしていたアレキザンドラの情報を伝えています。
自動詞の help は「役立つ、助けになる、足しになる」なので、if it helps は、「これから俺の言うことが何かの役に立つのなら、何かの助けになるのなら、だけど」と前置きした感覚になります。
怒っているフィービーに対する言葉であることを考慮すると、「これで君の気が少しでも晴れれば、少しでもその怒りが収まれば」みたいな感じになるでしょう。
そんな前置きをした上で言った、アレクザンドラ情報は、「彼女はモニカを、3年間ぐらい、マッサージしてきただけ」。
チャンドラーは、only を使って「たった3年間」みたいに言っていますが、聞いたフィービーは、「つい最近からかと思ったら、3年もですって?」と思ったことは間違いなく、火に油を注ぐ形になってしまっています。
フィービーはあきれた顔をして、モニカは「何、余計なこと言ってくれちゃってるのよ!」のように夫チャンドラーをにらんでいます。
明らかに二人を敵に回したチャンドラーは、「”もしも”だよ。俺は”もしも助けになるなら”って言ったぞ」と言っているのも面白いですね。
「もしも、なんだから、助けになる場合もあれば、全く助けにならない場合だってあるさ」みたいな言い訳っぽいセリフになります。

フィービーは、Why won't you...? を使って、モニカに質問しています。
Why don't you...? という現在形の場合は、「〜したらどうですか?」という提案を表しますね。
今回の won't の場合は、相手の「意志」を尋ねているニュアンスになるでしょう。
「どうして〜しようとしないの? 〜しようと思わないの?」というところですね。
self-conscious は「自分自身を意識する」ということで、「自意識過剰」という言葉で訳されることもありますが、要は、「人前を気にする、人がいるということを気にする、他人の目・視線を気にする」みたいな感じになります。
自分一人の時には意識しないようなことを「他人がそばにいる」ことで意識してしまう、他人の存在が「自分、自我」を強く意識させる、ということですね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
self-conscious : worried and embarrassed about what you look like or what other people think of you
つまり、「自分がどのように見えるか、または他人が自分のことどう思うか、などを心配したり、恥ずかしく思ったりする」。
言葉としては、「自分自身を意識する」ということですが、そこには必ず「他人の目から見てどう思われるか」という意識が働いている、ということですね。

モニカのセリフは、
I'd be self-conscious. You're my friend. I'd be naked.
のように、1) would be 2) are 3) would be
と変化しています。
2) の You're my friend. というのは、「フィービーは私の友達である」という事実を述べている感覚で、その前後の would be は、「もしフィービーが私をマッサージするという状況になったら」という仮定のニュアンスが込められていると考えると良いでしょう。
「きっとその時は、あなたがいることを強く意識しちゃうわ。だってあなたは私の友達だもの。その時、私は裸なのよ」のようなニュアンスですね。
友達であることは、現在未来に関わらず、変わらぬ事実なので、「もしあなたが私をマッサージすることになったら」という仮定の話でも、2) の部分は、are という現在形でオッケー、ということになるでしょう。

「あなたの前で裸になるなんて、恥ずかしくて意識しちゃうわ」と言うモニカに、「私たちは何年も一緒に住んでたのよ! あなたが裸なのを私は見たことあるわ!」とフィービーは言っています。
日本語だと「あなたの裸(所有格+”裸”という名詞)を見る」のように表現するので、nudity 「裸」という名詞が先に頭に浮かんでしまいそうですが、英語では、see you naked 「あなたが”裸である状態”を見る」のような形(see you 補語(形容詞))になることにも注意しましょう。
see someone naked という形は、恋愛コメディとも言えるフレンズには頻出で、ごく初期のエピソード、フレンズ1-3 でも、
モニカ: Uh, no. Loosely translated, "We should do this again," means: "You will never see me naked." (あぁ、違うわ。ざっと訳すと、「もう一度、こういうことしようよ[こんな風にデートしようよ]」は、「君は(これから先)俺の裸を見ることはないよ」って意味よ。)
という形で登場していましたよね。

モニカは、「それは別よ(それはまた別の話よ)。だって私たちはルームメイトだったんだから」と言って、ルームシェアしていて裸を見るのと、マッサージをしてもらうこととは全くの別物だ、と言うのですが、その後、改めて気づいたように、And when?! と尋ねています。
「そりゃあ、ルームメイトだから裸を見ることもあるだろうけど、、」と言いかけて、「でもルームメイトでも、お互いの前を裸でウロウロしていないのに、見たって一体、いつ見たのよ?」と驚いて尋ねているわけです。
フィービーは、「私は人体に興味があるの、好奇心があるの」みたいに言っています。
「ヒューマン」というカタカナでもニュアンスはわかりますが、改めて英英辞典で調べてみると、LAAD では、
human : belonging to or relating to people, especially as opposed to animals or machines
つまり、「人に属する、または人に関係する、特に動物や機械に対立するものとして[とは対照的なものとして]」。
女性としての裸のようなエッチな興味の対象ではなく、人間の体・人体(human body)に興味があるだけよ、と、さも科学的な興味から来たものであるかのように言って、はぐらかしている感じですね。


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2014年06月04日

バルコニーから通りに返却 フレンズ8-14その1

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シーズン8 第14話
The One With the Secret Closet (見てはならないモニカの秘密)
原題は「秘密のクローゼットの話」


[Scene: Monica and Chandler's, Monica has opened another wedding present as Chandler enters.]
モニカとチャンドラーの家。モニカが別の結婚祝いを開けたところ、そこにチャンドラーが入ってくる。
チャンドラー: Hey, babe. (やぁ、ベイブ(ベイビー)。)
モニカ: Hi, honey. We just got a wedding gift from Bob and Faye Bing. They don't like us, do they? (They gave them a pok-a-dotted punch bowl.) (はーい、ハニー。ちょうど、ボブ&フェイ・ビング夫妻から結婚祝いのプレゼントをもらったところよ。あの人たちは私たちのこと、好きじゃないのね。[彼らは、チャンドラーとモニカにポルカドット(水玉模様)のパンチボウルを贈った])
チャンドラー: Who says you can't get a nice punch bowl for under six bucks? Maybe we can take it back? (6ドル未満で、ナイスなパンチボウルが手に入らないって誰が言った? 多分、俺たち、それを返品できるよね?)
モニカ: No, it doesn't say where it came from. Where would we return it? (いいえ、どこの店からかが、書いてないもの。それをどこに返品しようって言うの?)
チャンドラー: How about to the street, say, from the balcony? (通りに返すのはどう? ほら、そのバルコニーから。)
モニカ: Why don't we just find a place for it? (そのための[それをしまうための]場所を、ただ探しましょうよ?)
チャンドラー: Okay. How about in that cabinet? (オッケー。そのキャビネットの中はどう?)
モニカ: No! That's where we keep the canned goods! Have you completely forgotten everything you learned at orientation? (だめよ! そこは缶詰を置いておくところよ! オリエンテーションで習ったこと全てを、あなたは完璧に忘れちゃったの?)

モニカは、Bob and Faye Bing から、結婚祝いの贈り物をもらったわ、と言っています。
Bing という名字から、チャンドラー側の親戚(おじさんなど)であることがわかりますね。
They don't like us, do they? 「あの夫妻は、私たちのことが好きじゃないのね?」のように言っていることから、「こんな趣味の悪いものくれるなんて、私たちを嫌ってる?」のように、今、手にしているその贈り物が全く嬉しくない、ありがたくないと言っていることになります。

カラフルな水玉模様のガラス製パンチボウルのセットですが、ト書きには、a pok-a-dotted punch bowl とありますね。
辞書などには、pok-a-dotted という言葉は載っていないのですが、Google で検索してみると、よく似た言葉として、Polka dot という言葉が見つかりました。
検索結果の画像も、このボウルのデザインと似た感じの水玉なので、Polka dot のことを、pok-a-dot(ted) と表記しているようです。
Wikipedia 英語版: Polka dot

polka dot の方は、ロングマンにも載っていて、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
polka dot [noun, coutable] one of a number of round spots that form a pattern, especially on cloth
例) a green shirt with blue polka dots
polka-dot, polka-dotted [adjective]
例) a polka-dot dress

つまり、「特に(服の)生地で、模様を作る、たくさんの丸い点の1つ」。
例は、「青色の水玉模様の緑のシャツ」。
形容詞は、polka-dot または polka-dotted で、例は、「水玉模様のドレス」。

モニカが水玉のパンチボウルに文句を言っているのを聞いたチャンドラーは、Who says...? というセリフを言っています。
直訳すると、「6ドル未満で、ナイスなパンチボウルが手に入らない、と誰が言うんだ?」というところ。
「人が〜できないだなんて、誰がそんなこと言うんだよ」というニュアンスなので、「ほら、こんな風に〜できるじゃないか」と言っていることになります。
つまり、「6ドル未満の値段で、結構いい感じのボウルが買えちゃうもんだよな」と言っているわけですが、これは、チャンドラーっぽい皮肉ですね。
最後に、「6ドル未満(の値段)で」というフレーズが来ているので、「ナイスなボウルも買えるんじゃん、ほら、6ドル未満で」のようなオチになり、「このボウル、絶対6ドルもしないよな」と、趣味の悪い安物であることを、チャンドラーも言っていることになるでしょう。
日本語で同じようなオチにしようとすると、セリフの最後に「ほら、6ドル未満で」と「わざとらしく付け足した」感じが出てしまうのですが、英語の場合は、チャンドラーのセリフの語順で普通なので、自然なオチになるわけですね。
ちなみに、under は、厳密に言うと、「以下」ではなく「未満」になります。
「6ドルより下」であって、「6ドルは含まれない」ということです。

「多分、俺たち、それを返品できるよね?」と言ったチャンドラーに、モニカは、it doesn't say where it came from. と言っています。
it は the punch bowl のことで、このように主語が人ではなく物の場合、say は「〜と書いてある」という意味になりますね。
それがどこから来たかが書いてない、つまり、どのお店で買われたものか表示されていない、と言っていることになります。
これまでのフレンズにも何度か登場しましたが、贈り物などには「ギフト・レシート」というものが入っていて、もらった方の人間が、そのレシートと商品を持ってお店に行くと、同じ金額のものと交換できたりする、というシステムがあります。
(レイチェルは、もらったプレゼントをしょっちゅう交換するので有名ですね^^)
今回の場合は(そういうレシートが入っていないので)どこのお店で買ったものかがわからない、と言っていることになります。
買ったお店もわからないのに、どこに返品するって言うの?とモニカが尋ねると、チャンドラーは、How about to the street... と返します。
to というのは、return it to the street ということですね。
return 「返す、返却する」は、自動詞と他動詞の両方で使えますが、他動詞の場合は、return 物 to 人(元の持ち主)/場所(元々あった場所)という形を取ります。
ですから、「the street に返却する」という場所の話であれば、to が必要になってくるわけですね。
Where would we return it? というモニカの質問の方は、疑問副詞である where に、to などの意味「どこへ、どこに」が含まれているので、to は不要ということになります。

返品する場所として、「通り(the street)」を提案したチャンドラーですが、その後、付け足しのように、「ほら、そのバルコニーから」と言ったことで、「バルコニーから下の通りに、そのガラスボウルを落とす、ってのはどう?」と言っていることがわかる仕組みですね。
そんなもの、壊して捨てちゃおうよ、というところですが、それを「通りに返却する、バルコニーから」と表現しているのが、チャンドラーらしいジョークになっていると思います。

モニカは、チャンドラーのジョークを軽く受け流し(笑)、しまう(収納する)場所を探しましょ、と提案します。
チャンドラーは、「そのキャビネットはどう?」と、また How about...? を使って言っていますが、「〜はどう?」と提案する時の表現として、How about...? が便利であることが、よくわかると思います。
キャビネットを提案したチャンドラーに、モニカは強い口調で返しています。
That's where SV は、「そこは、S が V する場所である」ということ。
canned good は「缶詰(にされた製品)」ということで、そこは缶詰をキープする場所、缶詰置き場よ、と言っていることになります。
その後の、Have you completely... というセリフは、なんだか大仰(おおぎょう)しい言い回しですが、直訳すると、「あなたは完全に忘れてしまったの? オリエンテーションであなたが学んだすべてを」と言っている感覚になります。
オリエンテーションはもう日本語になっているので、ニュアンスはわかりますね。
せっかくなので、英英辞典で語義を確認しておくと、
LAAD では、
orientation : [uncountable] a short period of training and preparation for a new job or activity
つまり、「新しい仕事や活動に対しての、短期間のトレーニングや準備」。

このセリフのシーンでは、orientation と言った部分で、大きな笑い声が起こっています。
Have you completely forgotten what I said? 「私が言ったことを、すっかり忘れたの?」程度でも良いところを、「あなたがオリエンテーションで習ったすべてを」と表現したのが面白いですね。
同居にあたり、もしくは正式に結婚するにあたって、いろんなものの保管場所をモニカが懇切丁寧にチャンドラーにレクチャーしたであろうことが想像できるため、orientation という言葉に妙に納得しまうのが楽しいところです。


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2014年06月02日

ベーブ・ルースとベイビー・ルース フレンズ8-13その6

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生まれてくる赤ちゃんの名前を何にするかで、ロスとレイチェルは議論するのですが、お互いが挙げた候補を却下することばかりが続いています。
また、ロスは、レイチェルがファイルを覗き見た時に、赤ちゃんの性別を見たはずだ、という自論も曲げません。
ロスが挙げたルースという女性名をいったんは却下したレイチェルが、またそれを候補に戻したりしたことで、ロスは、「レイチェルは男の子だと知ってるから、”女の子ならルースでもいい”と受け入れた? ルースという女性名の案を受け入れることで、男の子なら自分が付ける、と言うつもり? それとも…?」といろいろ勘ぐり始め、あげく、"Well, I'm not falling for that! Okay? Ruth is off the table!" 「レイチェルの策略には引っかからないぞ!じゃあ、ルースは候補から外す」と言い出す始末。
そのやりとりからしばらく経った後のシーン。
[Scene: Central Perk, Rachel is on the couch as Ross enters.]
セントラル・パーク。レイチェルはカウチにいて、そこにロスが入ってくる。
ロス: So, I uh.... I called the doctor. And now we both know the sex of the baby. (それで、僕は…僕はドクターに電話したんだ。だから今、僕らは二人とも、赤ちゃんの性別を知ってる。)
レイチェル: What? (何ですって?)
ロス: That's right. The student has become the master. (そうだよ。生徒は先生(師匠)になったんだ。)
レイチェル: Ross, I swear. I don't know. (ロス、誓うわ。私は知らないのよ。)
ロス: Oh, come on, you know it's a girl! (あぁ、もう、やめてくれよ。君は赤ちゃんが女の子(ア・ガール)だって知ってるだろ!)
レイチェル: A what?! (ア・何、ですって?)
ロス: You really didn't know? (君はほんとに知らなかったの?)
レイチェル: We're having a girl? (私たちには女の子が生まれるの?)
ロス: No. (いいや。)
レイチェル: That's what you just said! (あなたはたった今、そう言ったじゃない!)
ロス: No. (いいや。)
レイチェル: You said girl! (女の子って言ったわ!)
ロス: Yes. I'm... I'm sorry. I'm so sorry. (うん(言った)。ごめん。ほんとにごめん。)
レイチェル: I'm not! We're having a girl! Sometimes I can't believe it's with you, but still! We're having a girl! (私は残念には思わないわ。私たちには女の子が生まれる! 時々信じられないんだけどね、あなたとだってこと[あなたとの子供だってこと]が。でも、それでも! 私たちには女の子が生まれるのよ!)
ロス: I know! I know. You know what? I'm putting Ruth back on the table! (そうだよ! そうだよ。ねぇ? 僕はルース(という女の子の名前)を候補に戻すよ!)
レイチェル: Oh, yes! We'll have ourselves a little baby Ruth.... (ええ、そうね! 私たちには、ちっちゃなベイビー・ルースちゃんが生まれるのね…)
ロス: Permission to veto. (却下[拒否]の許可を。)
レイチェル: Yes, please. (ええ、お願い。)

セントラル・パークに入ってきたロスは、「僕はドクターに電話した。だから今は(君と僕の)二人ともが、赤ちゃんの性別を知ってるんだ」と言っています。
レイチェルは「私は赤ちゃんの性別は知らない」と何度も主張してきたのですが、このロスのセリフから、ロスはレイチェルが性別を知っていると信じ込んでいることがわかります。

驚いて、What? と言ったレイチェルに、ロスは「そうだよ。the student は the master になったところだ(たった今、なった)」のように言っています。
master には「ご主人様」とか、いろいろな意味がありますが、今回は、student 「生徒、学生」と対比する形で使われていることから、「先生、師匠」のような意味で使われていると考えれば良いでしょう。
「修士(号)」のことも master と言うので、「学生(大学生)」と「修士」という対比だと考えることもできそうですが、今回のマスターはやはり、ジェダイ・マスター(Jedi Master)のマスターのようなイメージだろうと思います。
僕が性別を知ったことで、教えてもらう側の「学生」ではなく、自分がそれを教えることができる「先生、師匠」になったんだ、みたいな感じでしょう。

「僕はもう君に聞かなくてもいい立場になったんだよ」みたいに言うロスに、レイチェルは「私はほんとに知らないのよ」と言うのですが、ロスは、「もう、しらばっくれるのはやめてくれよ。君は赤ちゃんが a girl だって知ってるだろ!」と返します。
その後のレイチェルの、A what?! について。
音だけ聞くと、「あ、何?」「え、何?」みたいに聞こえなくもないですが、DVD英語字幕でも、A what? と表記されていたように、a は「不定冠詞の a」になります。
これは、ロスが、you know it's a girl! と言ったことに対して、「ロス、あなた、今、”a 何”って言った?」のように、a の後に続く girl という「単語」を驚いた様子で聞き返している感覚になります。
ロスはレイチェルが性別を知っていると思って、さらっと a girl と言った、、
でも、性別を本当に知らなかったレイチェルにとっては、その girl というたった1つの単語がものすごい情報をもたらす言葉だったわけですよね。
ですから、A what?! を大げさに訳すと、「ア、の後の言葉は何? ア、の後に、あなた、何て言った?」ぐらいのニュアンスが込められている感覚になります。

そのレイチェルの反応から、ロスもようやく「レイチェルはほんとに性別を知らなかった」ということに気づくことになるわけです。
We're having a girl を直訳すると、「私たちは、女の子を持つことになる」ということで、この場合は、「私たち二人の間に、女の子ができる、女の子が生まれる」と言っている感覚。
妊娠しているのがわかった時に、We're having a baby! 「赤ちゃんができたの! 赤ちゃんが生まれるの!」と言うのは、ある意味、決まり文句ですが、その性別がわかった場合には「女の子(or 男の子)が生まれるの!」と表現する、ということですね。
失言したことに気づき、「言ってない」と頑張っていたロスですが、レイチェルに何度も「女の子って言ったでしょ」と追及され、ついには、Yes (I said). と認め、I'm so sorry. と謝っています。
それに対する、I'm not! は、I'm not sorry! ということですね。
ロスのセリフは「ごめん」という謝罪の言葉ですが、レイチェルの I'm not sorry! は「私は残念には思わない、遺憾に思わない」と言っているニュアンスになります。

その次のレイチェルのセリフ、Sometimes I can't believe it's with you, but still! We're having a girl! も面白いですね。
直訳すると、「時々、あなたと、ということが信じられないけど、それでも! 私たちには女の子が生まれるのね!」ということ。
「あなたとの間に子供が生まれるってことが時々信じられないって思うけど、それでも、女の子が生まれるってことは(全然、残念じゃなくて)すごく嬉しい」と言っていることになるでしょう。
子供のパパがあなただってことが信じられないけど、「それでも、それはそれとして、それにもかかわらず」、女の子が生まれることは嬉しいわ!と言っているのが、but still! のニュアンスなのですね。

二人とも性別が女の子だとわかったことで、ロスは「前に候補から外すと言った、ルースをまた候補に戻すよ」と言っています。
put ... back on the table は「〜をテーブルの上に戻す」ということですから、その日本語からも「候補に戻す」という意味であることは想像できますね。
これで二人とも納得して、その女の子の名前はルースに決定ね!、、、となりそうな流れだったのですが、次のレイチェルのセリフ、We'll have ourselves a little baby Ruth.... が、baby Ruth と言った後、何だか尻すぼみになっています。
盛り上がりかけたところが、自分自身の発言で何かに気づいて、テンションが下がってしまった、、という感じです。
Permission to veto. の permission は「許可、許し」、permission to do で「〜する許可」。
veto は名詞で「拒否権」、動詞で「(提案などを)拒否する」。
ですから、Permission to veto. は、「ルースという名前を拒否する許可を(くれ)」と言っていることになり、レイチェルも、「ええ、お願い」みたいに言っていることから、二人とも「ルースという名前は拒否、却下」することで、最後に意見が一致したことがわかります。

Ruth では問題なかったのに、それを「赤ちゃんルース(baby Ruth)」と表現した途端、却下になったことから、baby Ruth というネーミングが何かを連想させたことが想像できますね。
この部分、DVD日本語字幕では「私たちの ベイブ・ルースちゃんね」となっていましたし、私自身もこのセリフを初めて聞いた時は、野球選手のベーブ・ルースを連想させる名前になってしまうから却下した、と思っていたのですが、、、。

baby = babe であることは日本人でも知っていることですし、baby Ruth から、babe Ruth を想像するのは簡単なことなのですが、本当に野球選手の「ベーブ・ルース」ネタであるならば、ここはダイレクトに、a little 'babe' Ruth と表現しても良かったんじゃない?ということが、チラっと私の頭をかすめ、試しに Google 検索で、baby Ruth と検索してみたら、面白いことがわかりました。
Nestlé (ネスレ)の商品に、Baby Ruth 「ベイビー・ルース」というチョコバーがあるんですね。
Baby Ruth | Nestlé 公式サイト
Wikipedia 英語版: Baby Ruth

baby ruth で検索すると、とにかくヒットするのは、そのネスレのチョコバーの方で、ただ「こちらを検索する」として、野球選手の「ベーブ・ルース」のリンクも表示はされます。
その検索結果から、レイチェルが言った、baby Ruth というのは「チョコバー」のことで、ただ、野球選手の「ベーブ・ルース」も無関係とは言えない、ということがわかる気がするのですね。

まずは、野球選手のほうから。
Wikipedia 日本語版: ベーブ・ルース
「ベーブ・ルース」(Babe Ruth)というのは通称・愛称で、彼の本名は「ジョージ・ハーマン・ルース・ジュニア(George Herman Ruth, Jr.)」。
「ベーブ」という名前の由来については、日本語版ウィキペディアに以下の説明があります。

外部から隔離された全寮制の矯正学校での生活が長かったためか、世間知らずで子供じみた所のあったルースは、早速チームメイト達から「ジャック(・ダン)の新しいベーブ(赤ちゃん)」と揶揄されるようになる。この時の「ベーブ」というあだ名は、生涯残る事になり、以後「ベーブ・ルース」として周りから呼ばれるようになった。

そして、ネスレのチョコバーのほうについて。
Wikipedia 英語版: Baby Ruth | Etymology で、以下のように語源の説明がされています。

Although the name of the candy bar sounds like the name of the famous baseball player Babe Ruth, the Curtiss Candy Company traditionally claimed that it was named after President Grover Cleveland's daughter, Ruth Cleveland.

つまり、「そのキャンディバー(チョコバー)の名前は有名な野球選手ベーブ・ルースの名前に音が似ているが、カーティス・キャンディ・カンパニー(最初にこのバーを作った会社)は、グローバー・クリーブランドの娘ルース・クリーブランドにちなんで、その名前がつけられた、と慣例的に主張していた」。

その後も詳しい説明が書いてあるのですが、簡単にまとめますと、
「元々はクリーブランド大統領の娘ルースにちなんでネーミングされた。その後、野球選手のベーブ・ルースの活躍に伴い、ベイビー・ルースというチョコバーの認知度がさらに高まった。今では、大リーグのオフィシャル・キャンディバー(チョコバー)としても使われている」
ということのようです。
つまり、チョコバーの名前を付ける時は、野球選手のベーブ・ルースは無関係だったが、名前が似ていることから、彼を連想させるお菓子名だと認識されてきた、みたいなことですね。

ですから、今回のレイチェルのセリフは、「私のちっちゃなベイビー・ルースちゃん」と言ったら、ネスレのあのチョコバーの名前と一緒になっちゃう、、と気づいて絶句したことになるでしょうし、そのチョコバーは野球選手のベーブ・ルースへの連想にも繋がるので、女の子の赤ちゃんが、(いくら人気選手だったとはいえ)男性野球選手をも思い出させる名前になってしまうことは避けたい、、と思ったことにもなるでしょう。

私は、このエピソードをDVDで初めて見たのが2005年で(ブログを始める少し前でした)、その時からずーっと、「野球選手と一緒の名前になるから却下!」ということだと思っていたのですが、実は、Baby Ruth という有名なチョコバーがあることを今さらながら知って、何だか嬉しい気持ちです。
英語版ウィキペディアによると、大リーグの試合では、このチョコバーを使ったキャンペーンがいろいろ行われていたようで、大リーグに詳しい人はこのお菓子の存在をよくご存知だったのかもしれませんね。
ブログの記事として、セリフを取り上げなかったら、私はずっと気づかないままだったかもしれません。
また、こうして調べたことを、皆さんとシェアできることも、とても幸せだと思いました(^^)


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posted by Rach at 16:02| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月30日

マザー・メイ・アイ フレンズ8-13その5

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ずっと友達だったレイチェルを女性として意識してしまったジョーイは、「友達から恋人の関係になった」経験のある、チャンドラーやモニカに相談しようとして、ルールだとか、人が違って見える、などと説明します。
それぞれが聞いた相談内容を話し合っているうちに、「昔の私たちみたいに、友達に恋愛感情を抱いた」ということに気づいたモニカたちは、「フィービーが入ってきたら、ジョーイは話をやめた」ことから、恋の相手をフィービーだと勘違いしてしまいます。
チャンドラーには「フィービーに言うなよ」と止められたのですが、モニカは言いたくてたまらない様子で、、、
(Monica starts smiling)
モニカは、ニコニコし始める。
フィービー: What? (何?)
モニカ: Nothing. (何でもないわ。)
フィービー: Okay. (ならいいわ。)
モニカ: I mean, I-I, I really shouldn't say. I mean, I'm really not supposed to. (つまり、私はほんとに言うべきじゃないの。ほら、ほんとに言っちゃいけないことになってるの。)
フィービー: Fine. (それならいいわ。)
モニカ: It's a humdinger! (素晴らしいことなのよ!)
フィービー: Then it's really too bad that you can't tell me. (それなら、あなたが私に話せないのは、ものすごく残念ね。)
モニカ: Somebody likes you! (誰かさんがあなたを好きなのよ!)
フィービー: (Groans) Is it Chandler? ([不満げな声で] (それって)チャンドラー?)
モニカ: No! (違うわ!)
フィービー: Well, then tell him to stop staring! (ふーん、じゃあ、彼に、じっと見るのはやめて、って言っといて。)
モニカ: It's Joey! (ジョーイなのよ!)
フィービー: Really?! Joey?! You don't say. (ほんとに? ジョーイが? まさか。)
モニカ: Is it something you'd be interested in? (それって、あなたが興味を持つようなことかしら?[あなたは興味があったりする?])
フィービー: I don't know, I don't know, I don't know. You know, I mean, on the one hand, "Mother may I?" But, y'know, on the other hand... No. No, I can't. We're friends. No, oh, no. I don't wanna risk what we have. (わからない、わからない、わからないわ。ほら、だって、一方では、「前に進んでもいい?」 だけど、ほら、もう一方では… だめよ、だめ。私たちは友達よ。だめ、だめ。私たちの持っているものを危険にさらしたくないわ。)
モニカ: I guess that makes sense. So, you think you're going to talk to him? (それは言えてると思うわ。それじゃあ、ジョーイに話すつもり?)
フィービー: Sure, yeah. I mean, it's Joey. I don't want him to get hurt. Well, I must say, I am on fire! First Chandler, now Joey! (もちろん、そうよ。だって、ジョーイだもん。彼に傷ついて欲しくない。こう言わないといけないわね。私は今、モテ期ね(モテモテね)! 最初はチャンドラーで、今はジョーイよ!)
モニカ: Not Chandler, just Joey. (チャンドラーは違う、ジョーイだけよ。)
フィービー: Sure. (そうよね。)

「ジョーイは、フィービーのことを女性として好きになった」と誤解したモニカは、フィービーの前で意味ありげな発言を繰り返しています。
I really shouldn't say. I'm really not supposed to. のように、really not の形が連続していますが、really は、not の前に位置しているので、「本当に、全く」言うべきではない、言ってはいけないことになっている、のように、not であることを強調していることになります。

「言っちゃいけないなら、言わなくていいんじゃない」みたいに Fine. と返したフィービーに、モニカは、It's a humdinger! と言っています。
humdinger は、俗語で「素晴らしい物・人」。
Macmillan Dictionary では、
humdinger [noun] [singular] (informal) : an exciting or excellent example of something

つまり、「あるものの、エキサイティングな、または素晴らしい例」。

「素晴らしいことなんだけど言えないの」とモニカが言うと、フィービーは、Then it's really too bad... と言っていますね。
直訳すると、「それなら、あなたが私に(そのことを)言えないということは、本当にとっても残念だわ」という感じになるでしょう。
「素敵なことなのに言えないなんて、モニカも残念ね」みたいなことですね。

言わずにはいられなくなったモニカは、Somebody likes you! と言っています。
とりあえず「誰かさん」と名前を伏せてみたものの、そこまで言ってしまったら、それが誰か?という話になるのは明白ですよね。
「あぁ、モニカったら、もう我慢しきれず、しゃべっちゃってるよ、、」という面白さがそこにはあるのですが、それに対して、フィービーが「それってチャンドラー?」と返すのがまた、さらに面白いところ。
モニカとチャンドラーが夫婦であることをわかっていて、「私を好きな人がいるって、それって(あなたの夫の)チャンドラーのこと?」と聞くのが、フィービーらしいですね。
あきれたように否定するモニカに、「それじゃあ、私をじっと見つめるのをやめて、って言っといて」とまで言っています。
「あなたの夫は私をいやらしい目でいつも見てるのよ」みたいに言ったことになるのですが、モニカはもうそんな話題はどうでもいいらしく(笑)、「その誰か、っていうのは、ジョーイなのよ!」とバラしてしまいます。

You don't say. というのは「まさか」のように驚きを表す言葉なのですが、「本当に”まさか!”と驚いた場合」にも使うし、「驚いたかのような言葉を発してみるけれども、実は全然驚いていない場合」にも使われます。

英英辞典にその2種の意味が載っているのでご紹介しますと、
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
you don't say!
a) (humorous) used to show that you are not surprised at all by what someone has just told you
b) (old-fashioned) used to say that you are surprised by what someone has just told you


a) は、「(ユーモラス) 誰かがった今言ったばかりのことに、全く驚いていないことを示すのに使われる」。
b) は、「(古い表現) 誰かがたった今言ったばかりのことに、驚いていると言うのに使われる」。

Macmillan Dictionary では、
you don't say (spoken)
1. used for saying that you are surprised by what someone has told you
例) 'He's just won the lottery.' 'You don't say!'
2. used for saying that you are not surprised by what someone has told you
例) 'He phoned in sick again this morning.' 'You don't say!'


1. は、「誰かが言ったことに驚いていると言うために使われる」。
例文は、「彼が宝くじに当たったよ」「まさか!」
2. は、「誰かが言ったことに驚いていないと言うために使われる」。
例文は、「彼は、今朝また、病気だって電話してきたよ(病欠の電話してきたよ)」「まさか」。
(この「まさか」の本音は、「またかよ」「やっぱりな」みたいな感じ。)

特に面白いのが、マクミランの語義で、1. の語義に not を加えて「正反対の意味」にしたものが、2 の語義になっていますよね。
誰かが言ったことに対して、驚いた時にも使うし、驚いていない時にも使う、、、って、一体どっちやねん!と、ツッコミたくなるところですが、ロングマンの説明にあるように、驚いた意味で使うのが元々の意味で、今ではそれを「全く驚いていない時に、驚いたかのような言葉を使ってみせる」のように、ユーモラスに、皮肉っぽく使うのが一般的だと言うことなのでしょうね。

今回のフィービーもセリフも、言葉としては「まさか」なのですが、フィービーの口調にはそれほど驚いた感じはなく、とりあえずそう言ってみた、という感じが出ている気がします。
心のどこかで、「まぁ、そんなこともあるかも、ありうるかも」と思っていたかのような感じが出ていると言いますか。
訳語としては「まさか」と訳すことになりますが、「えー、嘘でしょう? 絶対にそんなこと信じられないわ!」的な超びっくりした気持ちを表しているわけではない、ということです。

Is it something you'd be interested in? を直訳すると、「そのこと(ジョーイがあなたを好きということ)は、あなたが興味を持つようなことかしら?」になるでしょう。
そのことについてあなたはどう思う? 興味を引かれる話?と尋ねている感覚ですね。

フィービーは、「どうかな、わからないわ」と繰り返しながらも、on the one hand, on the other hand 「一方では〜、そしてもう一方では…」と、揺れ動く乙女心(笑)を語っています。

Mother may I? について。
これは、英語圏の「子供の遊び(ゲーム)」の名前です。
Google 検索をしたら、その遊びを説明するサイトや、実際に遊んでいる様子の画像などがたくさんヒットします。
Wikipedia 英語版: Mother May I? に説明がありますが、ざっとした流れを説明すると、
一人のプレーヤーが mother(母)に、そして他のプレーヤーが children(子供)になって、mother が一方の端に、children が反対の端に並び、子供が、"Mother, may I take five steps forward?" 「ママ、前に5歩進んでいい?」などと尋ねて、母が、"Yes, you may" 「ええ、いいわよ」、または、"No, you may not do that, but you may _____ instead" 「だめよ、それはしちゃだめ。でもその代わりに〜してもいい」と答え、母のところに最初にたどり着いた者が勝ち
というゲームのようです。

何となく、日本の遊び、「だるまさんがころんだ」(大阪では「坊さんが屁をこいた」と言います、、それも「ぼうさん」じゃなくて「ぼんさん」と言うのがお約束^^)に似た感じ(鬼に近づくところなど)がありますが、「だるまさんがころんだ」によく似た英語圏の遊びとしては、Red light, green light という名前のゲームの方がより近いようです。

How to Play "Mother May I" : 6 Steps (with Pictures) - wikiHow というサイトで、で、Mother May I の遊び方が詳しく説明されていますが、その解説の中の、
Whether the Mother replies yes or no is completely up to the Mother's whim. However, the Mother must be impartial, or the game isn't fun for everyone.
という部分が、なるほどな、という感じですね。
つまり、「母が、イエスと答えるかノーと答えるかどうかは、完全に母のきまぐれ次第である。しかしながら、母は公平でなければならない、さもないと、そのゲームはみんなにとって楽しいものではなくなる」。
母役の人が、ある人にはイエスばかり、そして別の人にはノーばかり、、とえこひいきをしたら、ゲームが成り立たなくなってしまう、つまらないものになってしまう、ということですよね。

ゲームの説明が長くなってしまいましたが、要は、Mother May I? というゲームは、"Mother, may I take five steps forward?" 「ママ、前に5歩進んでいい?」などと尋ねるゲームで、フィービーはその決まり文句の連想から、「ジョーイが私のことを好き? それじゃあ、私は前に進んでもいい?」のように、step forward 「前に進む、前進する」ということを考える気持ちも持っている、と言っていることになります。

そして、「もう一方では」の方では、「だめよ、そんなことできないわ。私たちは友達よ」と言って、「友達だから恋愛に進んじゃいけない」と自分を押しとどめる気持ちも語っています。
I don't wanna risk what we have. の動詞 risk は「〜を危うくする」なので、「私たちが持っているものを危うくしたくない」、つまり、私たちの間にある、素敵な友情関係を危険にさらしたくない、それを壊したくない、と言っていることになります。

make sense は「道理にかなっている、なるほどと思える」。
フィービーが、「前に進んでもいい?という気持ちもあるけど、やっぱり、二人の関係を壊したくない」と言ったのを受けて、モニカは、「じゃあ、ジョーイに話すつもり?」と尋ね、フィービーは、「そうね。だってジョーイだもん。彼に傷ついてほしくない(彼を傷つけたくないの)」と答えます。
そこまでなら、まぁ、普通の会話なのですが、その後、また、チャンドラーの話を出すのが、フレンズっぽくて面白いですね。

I must say, I am on fire! の on fire は「燃えて」(burning)という意味なので、言葉としては、「私、燃えてるぅ〜!」みたいなことですが、ここでは、ノリノリで、絶好調で、モテモテで、のような感覚で使っているようですね。
その後、First Chandler, now Joey! 「最初はチャンドラーで、今はジョーイよ!」と言っています。
自分の夫がフィービーに夢中、みたいな言い方をされたので、モニカは怒った様子で、Not Chandler, just Joey. と言うのですが、フィービーは、そっけない感じで Sure. と答えています。
言葉としては、「もちろん」という意味ですが、フィービーの口調と表情を見ていると、「ま、あなたがそう思いたいんなら、そういうことにしておきましょうか」的なニュアンスが感じられます。
先に説明した、You don't say. もそうですが、元々の基本的な意味というのが存在しても、言い方、イントネーション、口調、表情次第で、皮肉っぽく反対の意味で使う、ということは、英会話ではよく出てきます。
音と映像付きのドラマだと、そういうものはより学びやすいですよね。

また、"First Chandler, now Joey!" "Not Chandler, just Joey." のように、完全な文の形になっていないシンプルな言葉だけれども、意味やニュアンスはしっかりわかる、という表現がセリフにはたくさん登場しますよね。
書き言葉の場合には、「文という体裁」を気にしないといけないことも多いですが、英会話というのは、相手の言葉を受けて返すものなので、わかりきった部分は省略できるし、省略した方が、会話のテンポも良くなる、ということでもあります。
難しい単語、長くて複雑な構造の文章ばかりを気にするのではなく、そういう「文になっていないフレーズ」の感覚も意識することで、よりシンプルでナチュラルな表現を身につけることもできる、ということですね。


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posted by Rach at 16:19| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月28日

一瞬、魔が差しただけ フレンズ8-13その4

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妊娠検査に来ているレイチェルとロス。
赤ちゃんの性別は知りたくないと言っていた二人でしたが、ロスは、性別が書いてあるファイルを覗き見ようとしているレイチェルに気づき、非難します。
「ファイルに目は向けたけど、内容は見てないの(性別は知らないの)」と主張するレイチェルですが、ロスはその言葉を信じる様子もなく、
ロス: Shame on you! Ugly baby judges you! (恥を知れ! 不細工な赤ちゃんに非難されるぞ!)
レイチェル: Okay, but Ross, just listen to me, I didn't-- (わかった。でも、ロス、とにかく私の話を聞いて。私は見なかったの…)
ロス: No, no, no, no! Don't tell me! I don't wanna know! (だめだめだめだめ! 僕に言うな! 僕は(性別を)知りたくないんだ!)
レイチェル: But I couldn't even if I wanted to, because I don't know! I swear, I didn't see anything, and I don't want to know! It was just a momentary lapse. (でも、たとえ私があなたに言いたいとしても、私には言えないわ。だって知らないんだもの! 誓うわ、わたしは何も見なかった。そして私は知りたくない! 一瞬、魔が差しただけよ。)
ロス: Momentary lapse. Don't-don't you have any self-control? (魔が差した、だって。君には自制心というものがないのか?)
レイチェル: (holding stomach) Okay. A couple months late on the lecture, Ross. ([お腹を抱えて] そうね。お説教には、数か月遅いわよ、ロス。)

「目はファイルの方を向いてたけど、中身は読んでないわ!」と訴えるレイチェルですが、ロスは怒った様子で、Shame on you! と言っていますね。
shame は「恥」で、Shame on you! は「恥を知れ! みっともない!」というニュアンス。
「君は恥ずかしくないのか?」みたいに非難した後、Ugly baby judges you! と言っていますね。
こういう judge はフレンズにもよく登場するのですが、「人を審判・審査する」という意味から、「人を非難・批判する」というニュアンスになります。
前回の記事で、最初に ugly という言葉を使ったレイチェルに、「アグリーだなんてひどいよ。赤ちゃんはみんなかわいいのに」とロスが言ったシーンを紹介しましたが、そんな風に言っておきながら、激高してくると、自ら ugly baby とか言ってしまってるやん、、という面白さですね。

ロスに責められて、レイチェルは「私は見なかった」と必死に否定するのですが、ロスはレイチェルの言葉を信じる様子はなく、「言わないで。赤ちゃんの性別を、僕は知りたくない」と言います。
I couldn't even if I wanted to, because I don't know! の前半部分は、仮定法過去ですね。
直訳すると、「たとえ私が(赤ちゃんの性別をあなたに)言いたいと思っても、私は言うことができない」、だって赤ちゃんの性別を私は知らないから! と言っていることになります。
「言わないで。知りたくないんだ」って言われても、私だって言おうと思っても言えないわ。私だって知らないんだもの!と言っている感覚ですね。
自分としてはそもそも言う気もない、だから、「仮に言いたいと思ったとしても」のように「現実とは反対の仮定」である「仮定法過去」を使っていることになるでしょう。
その後もレイチェルは、「私は何も see しなかった。私は(私も)性別は知りたくない」と訴えています。

その次の、It was just a momentary lapse. について。
lapse は「フレンズ」では、ト書きで [Time lapse] 「時間経過」の形で出てくることが多いですね。
そのように、「時間の経過、推移」という意味もあるのですが、今回のセリフでの意味は、以下の語義が近いでしょうか。

研究社 新英和中辞典では、
lapse
1 〔自信などの〕喪失、〔習慣などの〕衰退、廃止 〔of, from〕
a lapse of conscience 良心の喪失
a momentary lapse from one's customary attentiveness いつもの注意深さを一時的に失うこと
2 〔正道から〕一時的にそれること、一時の誤ち 〔from〕
a lapse from faith 背信
3 〔罪悪などに〕陥ること、堕落 〔into〕
a lapse into crime 罪を犯すこと


と出ています。
a momentary lapse という言葉そのものは、「一時的に失うこと」の例文に出ていますが、ニュアンス的には「正道から一時的にそれること」の方が近い気がしますね。

Macmillan Dictionary では、
lapse : a gradual or temporary change to a worse or more unusual type of behavior or activity
つまり、「より悪い、またはより変わった(普通ではない)タイプのふるまいや行動への、徐々の(段階的な)または一時的な変化」。

Merriam-Webster Dictionary では、
lapse : an occurrence in which you fail to think or act in the usual or proper way for a brief time and make a mistake
つまり、「短い時間、通常のまたは正常な方法で、考えたり行動したりすることができなくて、過ちを犯す、という出来事」。

英英辞典の語義に出てきた、worse, unusual, mistake などの言葉からも、「いつもとは違う、悪くて不適切な過ちを犯してしまう」という感覚が感じられますね。

この部分、DVDの日本語訳では、
(字幕)魔が差しただけ/(音声)一瞬、誘惑にかられただけ
となっていましたが、「魔が差した」という「感覚」は結構近いな、と思いました。

「魔が差す」という日本語そのものは、国語辞典では以下のように出ています。

広辞苑では、
魔が差す=悪魔が心に入りこんだように、ふと悪念を起す。

三省堂 新明解国語辞典では、
【魔が差す】
〔魔心が生じる意〕
1 ふと悪い気を起こす。
2 日ごろの本人からは考えられない失敗や事故を招いた理由を、定かでない外在的なものに求める語。


なので、本来は「魔、悪魔、魔心」のせいで、普段しないようなことをしてしまう、という意味であって、厳密には momentary lapse と同義だとは言い難い気はするのですが、この時のレイチェルのセリフは、「一瞬、魔が差しただけよ」と表現すると、「おさまりがいい」感じが私にはするのですね。
「いつもの自分ならしないような、よくない行動を取ってしまった」という英語の感覚が、「魔が差した」という日本語に通じる部分があると思うわけです。

ちなみに、ピンク・フロイド(Pink Floyd)の1987年のアルバムに、A Momentary Lapse of Reason というタイトルのものがあるようです。
Wikipedia 日本語版: 鬱 (アルバム)
発売直後の邦題が「鬱」で、後に「モメンタリー・ラプス・オブ・リーズン」というカタカナ表記になったようですが、上のウィキペディアでは、
原題の意味は「一瞬の理性喪失」
と書いてあります。
今回のレイチェルのセリフの a momentary lapse も、後ろに何か言葉を補うとしたら、a momentary lapse of reason が近いでしょうね。
momentary lapse だと言ったレイチェルに、ロスはあきれた様子で、「君には、自制心(self-control)ってものが少しもないのか?」みたいに言っていますが、reason 「理性、分別」を一瞬喪失したかのような行動をとったレイチェルへの指摘として、適切だと言えるでしょう。

それを聞いたレイチェルは、自分のお腹に手をやって、「そのレクチャー(説教)には、2、3か月遅いわ」みたいに答えます。
お腹を押さえることで、「私は今、妊娠している」ということを示して、「自制心だとか何だとか、そういうことは、私が妊娠する原因となった数か月前の出来事の時に、お説教してほしかったわね」と言っていることになります。
数か月前の私たちに自制心ってものがあれば、こんなこと(ただいま妊娠中)にはなってないんだけど、のような感じで、ロスは自制心のことで人を説教できるような立場じゃないでしょ、と皮肉っているわけですね。


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posted by Rach at 15:34| Comment(0) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2014年05月26日

lookしたけどseeしてない フレンズ8-13その3

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妊娠検診で、レイチェルとロスは病院に来ています。
主治医の先生に「赤ちゃんの性別を知りたい?」と言われ、ロスは「いいえ」と言うのですが、レイチェルは「でもそのファイルに性別が書いてあるんですよね?」と言って、それが気になってしょうがない様子。
先生が立ち去った後、
レイチェル: (looking at the bulletin board with baby pictures) So, which of these babies do you think is the ugliest? ([赤ちゃんの写真が貼ってある掲示板を見ながら] それで、この赤ちゃんのうち、どの子が一番、不細工だと思う?)
ロス: What? Rach! Come on, that's terrible! They're... uh... they're babies. They're-they're all beautiful. (何だって? レイチェル! ちょっと、それはひどいよ! 彼らは…赤ちゃんだよ。彼らはみんな美しいよ。)
レイチェル: Third one from the left? (左から3番目の子?)
ロス: Yeah. Why is it staring at me? I think it knows I'm talking about it. (Rachel starts to peek at the file) Don't-don't you-Wh-Wha-Hey!! (ああ。どうしてその子は僕をじっと見てるの? 僕がその子のことを話してるって、その子はわかってるんだと思うな。[レイチェルはファイルを覗き見ようとし始める] だめ、だめだ。ちょっと!)
レイチェル: What?! (何?)
ロス: You're looking! (君は(ファイルを)見てる!)
レイチェル: I didn't! (私は見なかったわ!)
ロス: I saw you! (僕は君を目撃したぞ!)
レイチェル: Okay, fine, I did. But I didn't see anything, I swear. (わかった、いいわ。私は(確かに)目を向けた。でも何も(内容は)見なかったの。誓うわ。)

レイチェルは、壁の掲示板に貼ってあるたくさんの新生児の写真を見ながら、which of these babies do you think is the ugliest? とロスに質問しています。
do you think は挿入句で、「これらの赤ちゃんのうち、どの子が一番、不細工であると、あなたは思いますか?」という感覚ですね。
(2014.5.27 追記)
「do you think は挿入句」と書いた上の説明について、下のコメント欄でご意見をいただきました。
「挿入句」というのは間違いで、上の which of these babies do you think is the ugliest? は「間接疑問文」に当たります。
下のコメント欄に訂正と追加説明がありますので、詳しくはそちらをご覧下さい。
(追記はここまで)

ugly は「醜い(みにくい)、不細工な」というダイレクトな言葉。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
ugly : extremely unattractive, and not nice to look at
つまり、「きわめて、魅力的でない(美しくない)、見るのに良くない」。
unattractive というネガティブな形容詞を、さらに extremely 「極端に、きわめて」という副詞で強めているという、なんとも容赦のない語義ですね。
アメリカのドラマで「アグリー・ベティ」(Ugly Betty)というのがありますが(最初の数話を見ましたが、面白かったです^^)、これも、かなり強烈なタイトルですよね。
フレンズでは、ugly と言えば、Ugly Naked Guy 「裸のブ男」を思い出す方が多いでしょうか(フレンズ5-14 で引っ越してしまってからは、セリフに登場しなくなりましたが、、、)。

ugly という、ドギツイ言葉を聞いたロスが「それってひどいよ!」と言っているのもごく自然な流れです。
「彼らは赤ちゃんだ。赤ちゃんはみんな美しい」とロスは言うのですが、レイチェルは「そんなきれいごと言って」とでも言いたげに、具体的に、Third one from the left? 「左から3番目の子?」と聞き返しています。
具体的に赤ちゃんを示されたロスは、さっきの建前発言(笑)をすっかり忘れたように、「ああ。どうしてその子は僕をじっと見てるの?」と言っています。
Why is it の it は、the baby (左から3番目の赤ちゃん)のことですね。
新生児で、性別もまだよくわからないから、he/she ではなく、中性の it を使っている感覚になるでしょう。
その後の、I think it knows の it 、about it の it も、同じく、it = the baby ですね。
その赤ちゃんが男の子であれば、I think he knows I'm talking about him. 「僕が彼のことを話してる(彼をアグリーだと言っている)ことを、彼はわかってるんだと思うよ」と表現するところでしょうが、性別がわからないので it を使っているということです。

ロスがそんな話をしている隙に、ト書きにあるようにレイチェルは、ファイルを覗(のぞ)き見ようとしています。
それを見つけたロスは大声で叫んでいますね。

この後、look と see という「見る」を意味する2種類の動詞が出てきますが、その2つの動詞の違いを理解するのに恰好の会話になっていると思います。
動詞が省略されている部分を補うと、以下のようになりますね。
ロス: You're looking!
レイチェル: I didn't (look)!
ロス: I saw you!
レイチェル: Okay, fine, I did (look). But I didn't see anything, I swear.
ロスは、ファイルを覗き見ようとしているレイチェルに、「君は look してる」と指摘し、レイチェルは「look なんかしなかった」と否定、その後ロスが「僕は君が(そうしてるのを)目撃したんだ(saw)」と言ったことで、目撃されたとわかったレイチェルはしらを切るのはやめて、「わかった、確かに私は look した。でも、何も see しなかった、誓って言うわ」と答えることになります。

「look したけど、see しなかった」というレイチェルのセリフが成立しているように、look と see には同じ「見る」でも違いがあるわけですね。
日本語訳だと同じになってしまう単語の違いは、英英辞典で確認するのが効果的です。

LAAD では、
look : to deliverately turn your eyes so that you can see something
つまり、「何かを見ることができるように、意図的に目を向けること」。
see :
1. to be able to use your eyes to look at things and know what they are
2. to notice, examine, or recognize someone or something by looking

つまり、1. は、「何かを見て、それが何かわかるために、目を使うことができること」。
2. は、「見ることで、誰かや何かに気づく、吟味する、認識する(認める・わかる)こと」。

上の語義にあるように、look は「目を対象物に向ける」という感覚で、see は「見て、わかる(know, notice etc)」という部分にポイントがあります。
レイチェルのセリフだけではなく、ロスのセリフ I saw you! にもこの感覚は生きていますね。
ロスは、レイチェルが look しているのを、「見て、そうしているとわかった」と言っていることになります。
ロスの場合は、ただレイチェルに目を向けただけではなく、レイチェルが何をしているかを目撃した、見てわかった、と言っていることになるわけです。
そしてレイチェルの方は、ロスに目撃(see)されてしまったように、「確かに目はファイルに向いていた(did look)けれど、書いてある中身(性別がどっちか)などは見ていない、内容はわからない(didn't see)」と主張していることになります。

ちなみに、「見る」繋がりで、ロスのセリフ Why is it staring at me? に出てきた stare という動詞も見ておきましょう。
LAAD では、
stare : to look at something or someone for a long time without moving your eyes
つまり、「長い間、目を動かさずに、何かや誰かを見ること」。
「長い間」と「目を動かさずに」がポイントで、その様子をイメージすると日本語では「じっと見る、見つめる」になる、ということですね。

英英辞典を使うのに躊躇してしまう方も多いと思うのですが、今回の look, see のような「基本単語の違い」を探るのに、英英辞典は大変役立ちます。
私は今では、英英を引くのにためらいはありませんし、むしろ、英英の語義の方が説得力がある、と感じるくらいですが、ブログを始めた頃は、なかなか手を出せないでいました。
その後、「英和ではニュアンスがよくわからない」と思った時には、英英を使うようになり、英英で納得できる部分が増えてくると、どんどん英英の方にシフトするようになりました。
皆さんも、「ここぞ!という時だけ」でも良いので、ちょっとずつ英英を使う時間を増やして行って下さればいいな、と思っています(^^)


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posted by Rach at 15:41| Comment(2) | フレンズ シーズン8 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする