2016年06月22日

みじめな気持ちで目覚めることはなかった フレンズ10-13その6

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入院しているパパのお見舞いの後、気が弱くなっているレイチェルは、ロスをベッドに誘おうとするのですが、「君の弱みに付け込んでる気がするから」と言って、ロスはその誘いを断ります。
翌日、パパが入院している病院で二人が顔を合わせると、レイチェルは明らかに不機嫌な様子。
レイチェル: In the future, when a girl asks for some ill-advised sympathy sex, just do it. (she smiles fakely at him) (これから先、女子が、無分別な同情のエッチを求めてきたら、(つべこべ言わず)しなさい。[レイチェルは嘘っぽい微笑みをする])
ロス: (half amused) Wait, wait. (looks around a little) You're mad at me about last night? I was just trying to do the right thing. ([半分、面白がった様子で] 待って、待ってよ。[ちょっと周りを見回して] レイチェルは昨日の晩のことで、僕に怒ってるの? 僕はただ、正しいことをしようとしただけだよ。)
レイチェル: (sarcastically) Really? Well, it seems to me if you'd done the right thing, I wouldn't have woken up today feeling stupid and embarrassed. I would've woken up feeling comforted and satisfied! ([皮肉っぽく] あらそう? そうねぇ、私にはこう思えるわ、もしあなたが正しいことをしたのなら、私は今日、愚かで恥ずかしい気持ちで目覚めることはなかっただろう、って。私は安心して、満足して目覚めただろう、って。)
ロス: (acknowledging the last part of her sentence) Well-- ([レイチェルが言った文章の最後の部分を認めて] そうだね…)
レイチェル: Oh, stop that! (あぁ、もうやめてよ!)
ロス: I can't believe this. I was just being a good guy. I treated you with respect and understanding. (こんなの信じられないよ。僕はただいい人間でいようとしていただけだよ。僕は尊敬と理解をもって君に接したんだよ。)
レイチェル: (sarcastic) Oh, that is so hot. (She walks around him to the other side) ([皮肉っぽく] あぁ、それってすっごくセクシーね。[レイチェルは彼を回って反対側に行く])
ロス: Hey, I was looking out for you. (ちょっと、僕は君に気を配ったんだよ。)
レイチェル: Oh, really? Well, Ross, you know what? I am a big girl. I don't need someone telling me what is best for me. (あら、そう? ねぇ、ロス、いい? 私は大人の女よ。私にとって何がベストかを誰かに言ってもらう必要はないわ。)
ロス: I gotta say, I've not had sex a lot of times before. This is the worst ever! (これだけは言わせてよ、これまでも、エッチしなかったことはたくさんあるけどね。今回のがこれまでで最悪だよ!)
レイチェル: Oh, really? Really? Well, it wasn't very good for me either. (She turns to leave and Ross over takes her and stands infront on her, his back to the row of doors leading to the hospital rooms) (あら、そう? そうなの? ふーん、私にとってもあまり良くなかったわ。[レイチェルは立ち去ろうとして向きを変えると、ロスはレイチェルに追いつき、病室に続くドアの列に自分の背中を付けて、その前に立ちはだかる])
ロス: Oh, okay, you know--? Hey, hey, you know what? You know what? To avoid this little thing in the future, let's just say, you and me? Never having sex again. (あぁ、いいさ。ねぇ? いいか、いいかい? 将来こんなつまらないことを避けるために、こうしよう、君と僕はね。二度とエッチはしない。)
レイチェル: What? (何ですって?)
ロス: That's right! Sex is off the table! (The door starts to open behind him and Dr. Green emerges) I am never having sex with you again. (Rachel stays quiet and after a few moments Ross realizes what has happened. He turns abruptly) Dr. Green, are you feeling better? (Rachel's dad glares at him with a deadly look) (その通りだ! エッチはナシだ! [ロスの後ろでドアが開き始めて、ドクター・グリーンが姿を現す] 僕は決して二度と君とエッチしないぞ。[レイチェルはしばらく黙っていて、少し後でロスは、何が起こったかに気づく。ロスは慌てて振り向く] ドクター・グリーン、ご気分はいかがですか? [レイチェルのパパは憎悪に満ちた顔でロスをにらむ])

ill-advised は「無分別な、賢明でない、軽率な」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
ill-advised : (formal) not sensible or not wise and likely to cause problems in the future
つまり、「(フォーマル) 分別・思慮がない、または賢明ではなく、将来、問題を引き起こしそうである」。
その反対の「分別のある、賢明な」は、well-advised になります。

ill-advised sympathy sex は、「昨日の夜、レイチェルがロスに求めたけれど、断られたエッチ」ですね。
昨日の晩、レイチェルからの誘いを断る時に、"I think one of us has to be thinking clearly."
とロスが言ったことを受けて、「ロスは思慮深く考えて断った」→「レイチェルの誘いは考えなしの無分別なものだった」とレイチェル自身が言っていることになります。
レイチェル自身、「後先のことを考えず、一時的な感情の赴くまま、ロスを誘ってしまった」ことはわかっているわけですが、それを冷静に諭されたことで、レイチェルは余計にショックだっただろうことがわかります。

それを聞いたロスは、「君は昨晩のことで僕に怒ってるわけ? 僕はただ、正しいことをしようとしただけなのに」と言います。
それに対するレイチェルの返事は、文章としては長いですが、レイチェルの気持ちがよく表れていて面白いですね。
文章をシンプルにすると、if you'd pp, I wouldn't have pp. I would've pp. という形になり、その前に、it seems to me がついています。
it seems to me は「私には〜だと思える」という主観を表す表現で、「あなたがどう思うか知らないけど、私にはこう思えるわ」のように、ある事柄に対しての、自分の見え方、捉え方を述べている感覚。
if you'd pp, I wouldn't have pp. I would've pp. は「仮定法過去完了」ですね。
直訳すると、「もしあの時、あなたが正しいことをしたのなら、私は今日、愚かで恥ずかしい気持ちで目覚めることはなかっただろうに。私は安心して満足して目覚めただろうに」。
仮定法過去完了は、「過去の事実とは異なる仮定」を表す表現なので、「もし〜してくれていれば、…することはなかっただろうに」→(実際には)「〜してくれなかったせいで、…することになってしまった」と言っていることになります。
そのように表現することで、「ロスは自分が正しいことをしたって主張しているけれど、昨日のあなたの行動は正しいものではなかった」→「だって、そのせいで私はこんな惨めな気持ちで目覚めることになってしまったんだから」と言っているわけです。

もし主語が私(自分)で、「もし私があの時〜していたら、こんなことにはならなかったのに」と仮定法過去完了で言った場合には、過去の自分の行動を後悔するセリフとなりますが、今回のように「もしあなたが〜してくれていたら、私はこんなことにはならなかったのに」と言った場合は、自分に起こった悪い結果は、過去のあなたの行動に原因がある、あなたのせいでこんなことになっちゃったのよ、と相手を責める表現になるわけですね。
私をこんな惨めな気持ちにさせたのに、それが正しい行動なわけないじゃない、と言いたいということです。

レイチェルが最後の単語、satisfied を特に強調するように言ったことを受け、ロスはちょっと考えるような顔をした後、少しニヤッと笑いながら、Well-- と何か言いかけるので、レイチェルは怒った様子で、Oh, stop that! と言います。
ロスが言わんとしていることがわかったので、「もう、そういうこと言うのやめてよ!」と止めた感じですね。
DVD日本語字幕では「僕のテクで…」と訳されていましたが、多分ロスが言いたいのもそういう方面(笑)のことで、昨日、実際に僕とエッチしていたら、君は満足していただろうねぇ、、みたいな発言をしかかっていたということになるでしょう。
レイチェルは気持ち的な話を言って怒っているのに、ロスがその satisfied の部分にだけ反応しようとしたので、「そっち系の話に持って行かないでよ」と怒ったわけでしょう。

レイチェルが自分を責めるのを聞いて、ロスは「僕はいい人でいようとしただけだ。尊敬と理解をもって君に接したんだ」と言うのですが、レイチェルは皮肉っぽく、「あぁ、それってすっごくセクシーね」と返します。
hot というのは恋愛においては「セクシー」という意味ですね。
レイチェルが誘ったのに、ロスは後々のことなどを考え、冷静に判断して断ったという事実、「君のためを思ってそうしたんだ」というロスの説明は、「情熱的・激情的なセクシーさ」とはほど遠いものなので、それを皮肉って、「まぁ、何てセクシーなのかしら」と言ってみせたわけです。

次のロスのセリフの、look out for は「〜を見張る、注意する」という意味で使われますが、この場合は「目配りをする、気を配る」という感覚が近いでしょう。
LAAD では、
look out for somebody/something : to try to protect someone or something from anything bad that might happen, or try to give them advantages
つまり、「起こるかもしれない何か悪いことから誰かや何かを守ろうとすること、またはそれらに有利な点を与えようとすること」。
今回のロスも、「君が不幸にならないように、僕は君を守ろうとした」ということを言おうとしていることになります。

そう言われたレイチェルは、「私は大人の女(a big girl)よ」と言って、「私にとって何がベストかを言ってくれる人は必要ない」と言っています。
「良かれと思ってそうした」的なことをロスが言うので、「私にとって何が良いことかは、私自身が判断するわ。あなたにそれを教えてもらう必要なんかない」と返したことになります。

前回の記事にあったように、ロスは「4ヶ月ごぶさただったのに、僕はレイチェルのためを思って我慢したんだ」という気持ちがあるため、そのことでそこまで責められるのは我慢ならないのでしょう。
それで、「これまでも、エッチしなかった、っていう経験は何度もあるけど、今回のが今までで最悪だ!」とロスが言うのですが、「これまでにもそういう経験はあるけど」みたいな自虐的な表現を盛り込むのが面白いです。

売り言葉に買い言葉で、どちらもヒートアップする中、ついにロスは、「将来こういうつまらないことを避けるために、こうしよう。君と僕は、二度とエッチはしない」と宣言します。
レイチェルが、What? と言うので、ロスはさらに大きな声で、Sex is off the table! と叫ぶことになるのですが、病院の廊下で、病室の真ん前でそんな言葉を叫んでいるため、中にいたドクター・グリーンが、ドアを開けて顔を見せることになります。

off the table については、Macmillan Dictionary では、
off the table : not discussed or considered
つまり、「議論されない、考慮されない」。
対義語の on the table は、同じく、マクミランでは、
on the table : if a proposal or offer is on the table, someone has suggested it officially and people are considering it
つまり、「ある提案や申し出が on the table であるというのは、誰かがそれを公式に提案し、人々がそれを考慮中である、ということ」。
on the table の方は、会議のテーブル上に、その提案が乗っている、というイメージですから、off the table の方は、「この議案はもう、議論や考慮の対象ではない」ということで、テーブルの上から外された感覚になるでしょう。
「この件については、もうナシ!」という感じです。

I am never having sex with you again. とさらに大声でレイチェルに向かって宣言していますが、レイチェルが黙っているのを見て、ロスは状況を察した様子。
振り返らずとも、後ろに立っているのがドクター・グリーンだとわかるため、ロスは後ろを振り返る前に、Dr. Green と先に呼び掛け、その後、後ろを向いて「ご気分はいかがですか?」と尋ねることになるわけですね。


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posted by Rach at 13:48| Comment(2) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月20日

君の弱みに付け込んでる気がする フレンズ10-13その5

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レイチェルのパパが心臓発作で入院し、レイチェルとロスはお見舞いに行きます。
その後、レイチェルの実家に戻ってきた二人ですが、レイチェルはロスに、"I just don't want to be alone tonight. 「今夜は一人でいたくないの」と言い、ロスもそれを受け入れ、ベッドに座ってレイチェルをハグしてあげています。
するとレイチェルが、ロスをじっと見つめた後、ロスにキスしようとするので、ロスはそれをかわします。
それでもまだキスしようとするレイチェルに対し、ロスが立ち上がったため、レイチェルはベッドの上で転んでしまうことになり、、
ロス: No, Rach! I'm sorry, I just don't think this, this, this is a good idea. (だめだよ、レイチェル! 悪いけど、こういうのはよくないと思うんだ。)
レイチェル: Wait, we won't know that until we do it, will we? (待って、やってみるまではそんなこと[いいか悪いかなんて]わからないでしょう?)
ロス: No, look-- uh. You are upset about your father and you're feeling vulnerable and I just don't feel it would be right. I feel like I'd be, you know, taking advantage of you. (違うんだ、ねぇ。君はパパのことで動揺してて、気持ちが弱くなってる。だから、よくないと思うんだよ。君の弱みに付け込んでるって気がするんだ。)
レイチェル: What--? Taking advantage? I am giving you the advantage. Enjoy! (何ですって? 弱みに付け込む? 私はあなたに弱みを差し出してるのよ。楽しんでよ!)
ロス: Look, I'm sure it would be great, but I-I think one of us has to be thinking clearly. So I'm gonna go! (ねぇ、それが最高なのは間違いないと思うけど、でも、僕たちの一人は[どちらかは]よく考えないといけないと思うんだ。だから、僕は行くよ[帰るよ]!)
レイチェル: Wow. Okay. (わぉ。わかったわ。)
ロス: I'll see you in the morning. (he leaves) (また明日。[ロスは立ち去る])
レイチェル: Mhm-mh! (んーん。)
ロス: (outside her room, talking by himself) Haven't had sex in four months. I should get a medal for that! ([レイチェルの部屋の外で、独り言を言いながら] (僕は)4か月もエッチしてないんだぞ。今のでメダルをもらうべきだよ[今のは表彰ものだよ]!)

ロスが「こういうのは良くないと思うんだ」と言うと、レイチェルは、Wait, we won't know that until we do it, will we? と返します。
ロスがいう this とは、「レイチェルとキスをして、そのままベッドインしてしまう(エッチしてしまう)こと」を指しています。
そしてレイチェルの方は、「私たちがそれをするまでは、そんなことはわからないでしょう?」と言っていることになりますね。
「これからしようとしている行為が良いことか悪いことかなんて、やってみないとわからない」→「実際にしてみたら、良かった! って結果になるかもしれないわよ」みたいなことですね。

それに対してロスは、「僕が言いたいのはそういうことじゃなくて」というようにレイチェルの発言を No. で否定してから、「君はパパのことで動揺してて、気持ちが不安になってる。だから、それが正しいことだとは思えないんだよ」と説明しています。
vulnerable は「傷つきやすい、(感情的に)弱い」という意味。
君が誘ってきたとしても、パパのことで君の心が弱くなってる時にそういうことをするのは良くないことだと思う、と言っていることになります。

その後、さらに「良くないと思う理由」について述べていますね。
take advantage of は「(好機)を利用する」という意味ですが、特に人間関係においては「相手をうまく(巧みに・好きなように)利用する」ということから、「人の弱みにつけこむ」という意味で使われます。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
take advantage of somebody/something : to treat someone unfairly to get what you want, especially someone who is generous or easily persuaded
つまり、「自分が欲しいものを得るために、人を不当に扱うこと、特に寛大で、簡単に説き伏せられる人を」。
要は、「自分の目的のために、騙されやすい人を、自分のいいように扱う」みたいなことですね。

「レイチェルはパパのことで動揺して、心が弱くなってるから、そんな時にエッチしたりするのは、君の弱みに付け込むみたいな気がして嫌なんだ」と言っていることになりますが、それに対してのレイチェルの返事に笑ってしまいますね。
まずは、「何? 弱みに付け込むですって?」とあきれたように言った後、「私はあなたに the advantage を与えてる[差し出してる]のよ。(だからそれを)エンジョイしてよ!」と言っています。
名詞 advantage は「有利(な点)、好都合」ですから、「あなたにとって有利なことを私はあなたに差し出してるのよ」と言っていることになるので、レイチェル側としては「私はあなたに(あなたが有利に利用できる)弱みを差し出してるのよ」と言っていることになります。
手を広げて、どうぞ、みたいなジェスチャーをしていますが、「私の方がいい、って言ってるんだから、あなたの方が気にするなんておかしいわ」という気持ちなわけですね。

I'm sure it would be great は、「(もしそういうことをすることになったら)それ(君とのエッチ)は最高だろうと確信する[最高なのは間違いないと思う]」。
その後、but を続けて、「でも、僕たちのうちの一人は、よく考える必要があると思う」と言います。
この場合の clear は「(頭脳・思考などが)明晰な・明瞭な」という感覚で、think clearly は「明晰に・明瞭に考える」ということ。
一時の感情ではなく、しっかり思考を働かせて正しい判断をする必要がある、ということですね。
So I'm gonna go! 「だから僕は帰るね!」というのは、「レイチェルは今、正しい判断ができる状態じゃない。だからもう一人の僕の方が冷静に考えて正しい判断をしなくちゃいけない。その僕が判断した結果、僕たちはエッチをすべきではないから、誘ってる君の前から僕は消えるね」と言っていることになります。
そこまで言われてしまうと、レイチェルもそれ以上は誘えなくなり、残念そうに「わかったわ」と言います。

「また明日の朝ね」と挨拶してロスが部屋を出て行った後、ロスは部屋の外で独り言を言っています。
Haven't had sex in four months. は、I haven't had... ということで、「4ヶ月、僕はエッチしてない」という「経験」(笑)を表す現在完了形ですね。
I should get a medal for that! は、「僕はそのことに対してメダルをゲットすべきだ」ということですから、「メダルをもらう、表彰される」べきだということ。
「僕は4ヶ月もエッチがごぶさただったのに、レイチェルの気持ちを考えて、感情的に行動していたレイチェルの誘いを冷静にきっぱり断ったんだから、表彰されてもいいくらいだよね」と言っていることになります。

ちなみに、同じく a medal を使った表現で、deserve a medal というフレーズもあります。
LAAD では、
somebody deserves a medal : (humorous) used to say that you admire the way someone has dealt with a difficult situation
例) His wife deserves a medal for her patience.

つまり、「(主語)がメダルに値する・メダルにふさわしい」という表現は、「(ユーモラスな表現) 誰かが困難な状況を処理した方法を称賛することを言うために使われる」。例文は、「彼の妻は、その忍耐・辛抱が称賛されるべきだ」。

(should) get a medal for 「〜のことでメダルをもらう(べき)」と、deserve a medal for 「〜のことでメダルに値する」のどちらもが、直訳しても意味がわかりやすいフレーズだと言えるでしょう。
ロスのセリフも「今の僕の行動は表彰ものだよ」と言っているわけですが、独り言とはいえ「4ヶ月ごぶさた」みたいな自虐的なことを盛り込んでいるところに、コメディの面白さが出ているわけですね。


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posted by Rach at 14:34| Comment(0) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月17日

ドクターも病気になるんだよ フレンズ10-13その4

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レイチェルのパパが心臓発作で入院し、レイチェルとロスがそのお見舞いに行ってきた日の夜。
グリーン家の実家でレイチェルの部屋にいることを、「レイチェル・グリーンの部屋にいるなんて信じられない」と感動した様子で話すロスを見て、
レイチェル: Okay, I gotta tell ya, it's really weird when you use my whole name. (いいわ、これだけは言わせてね、あなたが私のフルネームを使うのって、すっごく変な感じよ。)
ロス: Sorry. (Rachel sits on her bed) You okay? (ごめん。[レイチェルは自分のベッドの上に座る] 大丈夫?)
レイチェル: Yeah. (えぇ。)
ロス: Yeah, you had a rough day, huh? (あぁ、大変な一日だったよね?)
レイチェル: Yeah. Just so weird seeing him like that, you know? I mean, he is a doctor. You don't expect doctors to get sick! (えぇ。パパがあんな風になってるのを見るのは、すごく変な感じなのよ。だって、パパはお医者さんよ。医者が病気になるなんて思わないでしょ。)
ロス: But we do! (pause) He's gonna be okay, Rach! (でも、(ドクターの)僕たちも病気にはなるんだよね! [間があって] パパは大丈夫だよ、レイチェル!)

Rachel Green's room を連呼するので、レイチェルはあきれたように、「あなたが私のフルネームを使うのはほんとに変な感じ」と言っています。
恋人同士だったこともあり、今でも父親のお見舞いに付き添ってもらうほどの親友なのに、いちいち「レイチェル・グリーン」と大袈裟に呼ばれたら変な感じがしちゃうじゃない、と言っているわけですね。
ロスはもちろん恋人時代に、レイチェルの家にも部屋にも出入りしていましたが、こうして実家のレイチェルの部屋、自分が学生時代ずっと憧れていたその当時のレイチェルの部屋にこうして足を踏み入れたことに感動している様子が、Rachel Green's room という表現によく表れていると思います。
「”あの”レイチェル・グリーンの部屋に僕はいるんだ!」という感動ですね。

その後、疲れたようにベッドに座るレイチェルを見て、ロスは「大変な一日だったよね」と優しくねぎらいの言葉をかけています。
するとレイチェルは、「パパがあんな様子なのを見るのはただすごく変な感じなの」と言っています。
その後、I mean 「つまり、私が言いたいのは」と続けて、その内容をさらに具体的に言っていますね。
何が変かという内容を直訳すると、「パパは医者だ。(人は誰も)医者(たち)が病気になるとは予期・予想しない[思わない]」ということですね。
You don't の you は、一般的な人を指し、「誰も医者が病気するなんて思わないでしょ」と言っている感覚になります。
「パパが病気になっちゃうなんて、、 パパは(病気を治す側の)お医者さんなのに、、」ということをレイチェルは言いたいわけですね。

そんな風にレイチェルは、みんなが思うであろうことを口にしたわけですが、それに対してのロスの返事 But we do! は、注意を向けるのを怠ってしまいそうになるほどの短く簡単な文章ですが、ここが笑いのポイントになっています。
But we do! は、前文を受けて省略されていますが、省略せずに完全な文にすると、"But we, doctors, get sick." ということになるでしょう。
we と複数形になっているのは、その前の文章の複数形である doctors を言い換えているわけですが、その言い換えが容易に想像されるのは、ロスが「自分も博士号を持った博士(doctor)である」ということを、何かにつけて自慢げによく持ち出すからですね。

ブログの解説記事では飛ばしてしまったのですが、実際に今回のエピソードの中でも、医者であるドクター・グリーンに関連付けて、自分もドクターだとアピールするシーンがありました。
パパのお見舞いのため、病院にやってきた時のシーンで、
レイチェル: (stopping a nurse who's coming out of a room) Hi. uhm, excuse me, I'm here to see my father. My name is Rachel Green. ([ある部屋から出てきた看護師を止めて] こんにちは。あの、すみません、父に会いに来たんです。私の名前はレイチェル・グリーンです。)
ロス: And I'm Dr. Ross Geller. (そして、僕はドクター・ロス・ゲラー[ロス・ゲラー博士]です。)
レイチェル: Ross, please, this is a hospital, okay? That actually means something here. (ロス、お願いよ、ここは病院なのよ。今の(ドクター・ゲラーって名前)は、ここでは、あるものを意味するのよ。)

普通に「ロス・ゲラーです」と名乗ればいいものを、わざわざ「ドクター」って付けたりして、、 ここは病院なんだから、ドクターと言えば医者に聞こえちゃうでしょ、医者に間違われたくてそんなこと言ってるの? みたいなことを、レイチェルは言いたいわけですね。

そのように、今回のエピソードで既に「僕もドクター」ネタを使っていることもあって、ここで、「ドクターが病気するなんて誰も思わないわよね?」と言ったレイチェルに対して、「僕もドクターだけど、ドクターでも病気ってしちゃうものなんだよね。ドクターだから病気しない、ってことはないんだよね」と言ってみせたジョークになります。

DVDの日本語訳も、「だって、本人が医者なのに。ドクターが病気になるなんて、思わないでしょう?」「僕もドクターだけど」のように訳されていました。
「医者」という訳語を途中から「ドクター」に変えたのは、ドクターは医者も博士も意味する、というダブルミーニングのジョークをはっきりさせるためですね。

「いやぁ、僕たちは(ドクターだと言ってもやっぱり)病気にはなるんだよねぇ」と神妙な顔で言ってみせたことで、観客からも笑いが起きています。
こんな時に冗談を言うなんて、というように、レイチェルがムッとした顔をしたので、「パパは大丈夫だよ」と付け足すことになりますが、ロスお約束のドクターネタがうまくハマった瞬間だと言えるでしょうね。


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posted by Rach at 16:25| Comment(0) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月13日

まるで前に来たことあるみたいに フレンズ10-13その3

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[Scene: Green's mansion. Rachel's Room. Rachel's is combing her hair; Ross's coming into the room]
グリーン家の邸宅。レイチェルの部屋。レイチェルは髪の毛をとかしている。ロスがその部屋に入ってくる。
ロス: Hey! (やぁ!)
レイチェル: Hi! (はーい。)
ロス: I was gonna make us some dinner but all I found in your dad's fridge was bacon and heavy cream. (pause) I think we solved the mystery of the heart attack. (夕食を作ろうと思ったんだけど、君のパパの冷蔵庫で見つけたものは、ベーコンとヘビークリーム(ホイップクリームよりも脂肪分が多いもの)だったよ。[間があって] 心臓発作の謎が解けた気がするね。)
レイチェル: Uh. (pause) Did you call your parents? (えぇ。[間があって] ご両親に電話した?)
ロス: Oh, yeah. Emma's doing great. (あぁ。エマはいい子にしてる、って。)
レイチェル: Oh, good. (あぁ、良かった。)
ロス: Wow. (ワォ。)
レイチェル: What? (何?)
ロス: Just can't believe I'm in Rachel Green's room. (ただ信じられないんだよ、僕がレイチェル・グリーンの部屋にいるなんてね。)
レイチェル: What do you mean? You've been in my room before! (何言ってるの? あなた、前にも私の部屋に来たことあるでしょ?)
ロス: Yeah, sure, right! Like I'd ever been in Rachel Green's room. ([皮肉っぽく] あぁ、そうだよねぇ! まるで、前に僕がレイチェル・グリーンの部屋に来たことあったみたいに(言うんだね)。)

画面には、邸宅という感じのレイチェルの実家の外観が映り、その後、レイチェルの部屋が映ります。
ト書きに、Green's mansion とありますが、マンションというのは、日本語のマンションのイメージとは異なり、「(大)邸宅、館(やかた)」のことですね。(日本の「マンション」は、フレンズでよく登場するように、apartment になります)。

レイチェルが子供時代に使っていたままの状態で保存されている感じで、ドア近くに貼ってあるポスターのデザインも、その時代を思わせるものになっています。
このポスターには、Shaun Cassidy Under Wraps と書いてありますが、ショーン・キャシディという人のアルバム Under Wraps のジャケットと同じ絵柄のポスターです。
Amazon では、import 版で、このCDがありました。ポスターと同じ絵柄であることがわかるように、CDジャケットの画像も大きめに載せておきます^^

Amazon.co.jp: Under Wraps (Shaun Cassidy)
Under Wraps

ショーン・キャシディについて、詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 英語版: Shaun Cassidy
一番の当たり役は、ハーディー・ボーイズという作品の弟役で、ウィキペディアに載っている写真もその作品のものです。
過去記事、ハーディー・ボーイズ フレンズ3-5その9 で、レイチェルが「寝ても良い(と恋人が許可する)5人の有名人リスト」の中に、パーカー・スティーヴンソンの名前を挙げていました。
その人は、ハーディー・ボーイズに出ていた俳優さんで、その記事で、弟役はショーン・キャシディ だと説明したのですが、その弟役の俳優さんが、今回レイチェルの部屋のポスターで登場したわけですね。
レイチェルは、ハーディー・ボーイズの兄弟、両方のファンだったことがわかる、ということになるでしょう。

ロスは「僕たちに夕食を作ろうと思ったけど」と言っています。
パパのお見舞いで精神的に参っているレイチェルのために、僕ら二人が夕食として何か食べられるものを作ろうとした、ということですね。
その後、逆接で、「でも、君のパパの冷蔵庫で見つけたものは〜だけだった」という文章が続き、中に入っていたのはベーコンと heavy cream だったことがわかります。
heavy は「重い」ですが、ここでは「濃厚な」という意味。
研究社 新英和中辞典には、
heavy=〈クリームが〉濃厚な
heavy cream ヘビークリーム 《乳脂肪の多いクリーム》

と説明されています。

冷蔵庫の中身が、ベーコンとヘビークリームしかなくて、健康的な食事をしている様子がないので、心臓発作を起こしたのも無理ないね、という意味で、「(パパの)心臓発作の謎が解けた」と言っていることになります。

レイチェルが、「(ロスの)ご両親に電話した?」「エマはいい子にしてるって」という会話から、レイチェルのパパのお見舞いに二人が行っている間、二人の娘でまだ赤ちゃんのエマの面倒を、祖父母にあたるロスの両親がみていることがわかります。

一通りの会話があった後、ロスは感動したように、Wow. と言っています。
何? と言われたロスは、「(僕は)ただ信じられないんだよ、僕がレイチェル・グリーンの部屋にいるなんてね」と言っています。
それを聞いたレイチェルは、「どういう意味?[何言ってるの?]」と言って、You've been in my room before! と言います。
直訳すると、「あなたは以前に、私の部屋にいたことがある」ですから、「あなたは前に、(この)私の部屋に来たことあるでしょ」と言っていることになります。
「今回が初めてでもないのに、そんなに珍しそうに言わないでよ」とレイチェルは言いたいわけですが、その次のロスのセリフから、「ロスは前にこの私の部屋に来たことがある」というのはレイチェルの思い違いで、ロスが言うように、本当にレイチェルの部屋に入るのは今回が初めてであることがわかる、という仕組みです。

ロスのセリフを、前から順番に見て行くと、まず、Yeah, sure, right! というのは、文字通り訳すと、「あぁ、もちろん、そうだよね!」ということになりますが、この時のロスの表情と大袈裟な言い方から、「あぁ、全く君の言う通りだよねぇ〜」と言っている感覚になり、実際の意味は、「(君はそんな風に言うけど)そんなわけないじゃないか!」と言っていることになります。
Yeah, right. と言った場合には、本当に文字通りの、「あぁ、そうだよね」という同意の相槌になることももちろんありますが、「そんなわけあるかよ」という顔で、やたらと大袈裟に言っている場合はたいてい、こちらの皮肉っぽいニュアンスになります。
今回のロスも、「何をばかなことを」と言わんばかりに、プフッと息を吹き出す仕草も見せていますよね。

その次の、Like I'd ever been in Rachel Green's room. を直訳すると、「僕がこれまで、レイチェル・グリーンの部屋に来たことがあったみたいに」になるでしょう。
文頭にこのように、Like がつく場合は、「まるで(文)みたいに(君は言うんだね)」→「そんなことあるわけないじゃないか」という反語的なニュアンスになります。
「僕がこの部屋に過去に来たことがあるとでも(君は言うのかい)?」というような感覚です。
実際、DVDの日本語訳も、「前にも来たことあるでしょう?」「あるわけないじゃん」と訳されています。

このような、Like+文、については、拙著「読むだけ なるほど! 英文法」の p.339 に「Like+文/As if+文」として解説してありますので、参考にしていただければ幸いです。

ロスとレイチェルの関係については、「ロスは学生の頃からレイチェルにずっと片想いしていた」という事実があり、最終的にレイチェルがロスと付き合うことになったのも、「ロスが自分のことをどれほど想ってくれていたか」を知ったからでした。
ですから、特に過去のことについては、レイチェルの方は概して記憶があいまいで、ロスはレイチェルに関することは全て覚えている、みたいな状況だと言えるでしょう。
今回のやりとり、「レイチェルの部屋にいるなんて!」「前にも来たことあるでしょう?」「来たことなんてあるわけない」というのも、その二人の関係をよく表しているように思います。
この部屋にロスが来たことあったとしたら、そのことをロスが忘れているはずはない、「ロスが来てないと言ったら、それは絶対に来てないということ」なわけですね。


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posted by Rach at 19:12| Comment(0) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月10日

苦痛なのは発作か、君との会話か フレンズ10-13その2

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レイチェルのパパ(ドクター・グリーン)が心臓発作で入院しているので、レイチェルとロスの二人は病院にお見舞いに来ています。
レイチェルが席を外している時に、ドクター・グリーンが目を覚ましてしまい、レイチェルパパが苦手なロスは、パパと気まずい会話を続けています。
ドクター・グリーン: What are you doing here, Geller? (お前はここで何してるんだ[なぜお前がここにいるんだ]、ゲラー。)
ロス: Well, I came with Rachel, who should be back any second! (pause) So what's new? (えーっと、僕はレイチェルと一緒に来たんです、レイチェルはすぐに戻るはずです! [間があって] それで、最近どうですか?)
ドクター・グリーン: Ooh, I have a little heart attack. (あぁ、ちょっとした心臓発作があってね。)
ロス: Right. Is it painful? (そうですね。それって痛みます?[苦痛ですか?])
ドクター・グリーン: What, the heart attack or sitting here talking to you? (ん? (苦痛、っていうのは)その心臓発作がか? それともここに座ってお前と話してることがか?)
ロス: (he buzzes for the nurse) Let's see if we can get that Rachel back in here. ([ロスはナースコールのブザーを押す] (このブザーで)あのレイチェルがここに呼び戻せるかどうか試しましょう。)
ドクター・グリーン: So, what's new with you, uh? Knocked up any more of my daughters lately? (それで、君の方は最近どうなんだ? 最近、さらに(他の)私の娘を妊娠させたか?)
ロス: Nope. Just the one. RACH! (いいえ。一人だけです。[早く来てくれ、と助けを呼ぶように] レイチェル!)

What are you doing here を直訳すると、「お前はここで何をしてるんだ?」ですが、これは、病院で目が覚めたら、いきなり隣にロスだけがいるのを見てびっくりし、「何でお前がここにいるんだ?」と言っている感覚。
I came with Rachel, who should be back any second! は、「僕はレイチェルと一緒に来たんです。そのレイチェルはすぐに戻るはずです」ということで、with Rachel, and she should と言う代わりに、関係代名詞 who を使った表現になります。
ロスは何とか世間話で間を持たせようとしたのか、So what's new? と尋ねています。
What's new? = What is new? は「何が新しいですか? 新しいことは何ですか?」なので、挨拶として「最近、何か(私が知らないような、新しいこと)あった?」と近況を尋ねるフレーズですね。
それに対してパパが、Ooh, I have a little heart attack. と答えるのが面白いです。
「あぁ、そうだなぁ、ちょっとした心臓発作があるんだよ[起きてるんだよ]」みたいな感じで、パパにしてみたら、「重病人に向かって、最近何かありました? みたいな質問をしてどうする! 私は今、心臓発作で入院中なんだよ!」と言いたい気持ちなわけですね。

「最近の出来事と言えば、見ての通り、心臓発作だよ」と言われてしまったので、とりあえず Right. 「そうですよね」と肯定した後、その方面で話を続けようとして、Is it painful? 「それって痛いですか? それって痛みます?」のように尋ねています。
「痛くて苦しいに決まってるのに、そんな質問するか?」とでもパパは思って、ムッとしたのでしょうか、またパパっぽい皮肉な感じの返答をしています。
パパの答えは、What, the heart attack or sitting here talking to you? で、「お前が今、「それって painful ですか?」って尋ねたのは、この心臓発作のことかな? それとも、今ここでお前とこうして話をしていることかな?」と言っていることになります。
painful は物理的に「痛い、苦痛を与える」以外にも、精神的に「つらい、苦しい、骨の折れる」という意味もあるので、「どっちのことを言ってるのかな?」と言ってみせたことで、「お前とここでこうしてしゃべってることも、心臓発作と同じくらいの苦痛だよ」と言ったことになります。

嫌味や皮肉の連続で、ロスは早くレイチェルに戻ってきて欲しいと願い、ナースコールのボタンをカチカチと押しながら、Let's see if we can get that Rachel back in here. 「僕たちが(ナースコールを押すことで)ここにレイチェルを呼び戻せるかどうか、見て(試して)みましょう」と言います。

なかなかレイチェルが来ないのでロスは焦るばかりですが、今度はパパの方がさっきのロスと同じ質問 So, what's new with you, uh? 「それで、君の方は最近どうなんだ?」を返します。
そして、ロスが答える前に、「最近、こういうことをしたりしたか?」というように、Knocked up any more of my daughters lately? と言っていますね。

よく文法問題で問われますが、「最近」を意味する、lately と recently の違いとして、「recently は現在完了形と過去形で使えるが、lately は現在完了形でしか使えない(過去形では使用不可)」という事柄が挙げられますね。
この文章も、いきなり Knocked up という、見た目は「過去形か過去分詞形のどちらか」の形で始まっていますが、厳密に言うと、最後に lately がついていることから、これは You've knocked up...? の You have が省略された形(または、Have you knocked up...? の Have youが省略された形)の現在完了形ということになるでしょう。

knock up は過去のフレンズに何度か登場しましたが、「(女性を)妊娠させる、はらませる」という俗語。
はらませる対象となる目的語の部分は、any more of my daughters のように、daughters が複数形になっていますので、直訳すると、「私の娘たちのさらに多くの人を」「いっそう多くの私の娘たちを」になるでしょう。
レイチェルには下に二人の妹がいるので、レイチェルのパパであるドクター・グリーンには娘が3人いることになるわけですが、このセリフ全体では、「最近、お前はさらに多くの私の娘たちを妊娠させたか」→「最近、私の娘たちのうち、さらにまた誰かを妊娠させたか?」のように言っていることになるでしょう。
パパはロスのことをあまり気に入っていないので、ロスがレイチェルを妊娠させたことについてもよく思っていません。
「娘をはらませた男」という視点でロスを見た上で、「女に手の早いお前は、レイチェルだけではなく、また私の別の娘にも手を出して妊娠させた、とかそんなことはないだろうな?」みたいなイヤミを言っているわけですね。
ドクター・グリーンの娘であるレイチェルを、knock up してしまったことは事実なので、それを否定することはできませんから、「いいえ(他の娘さんにはそんなことしてません)」と否定した後、Just the one. 「あなたの娘さん(daughters)のうち、knock up したのは、ただ一人だけです」と答えたことになるわけですね。
DVDの日本語訳では、「この頃は、娘を妊娠させてないか?」「一度きりです」のように訳されていましたが、厳密に言うと、「一度きり」(only once)ではなく(つまり、「レイチェルを妊娠させたのはエマの時だけで、あれ以降妊娠させていません、あの一回だけです」という意味ではなく)、of your daughters 「あなたの娘さんのうちの」 just the one 「ただ一人(の娘さん)だけです」という意味の、Just the one. ということだと思います。

もし「エマを身ごもって出産した後、またレイチェルを妊娠させた、とかはないだろうな?」と言いたい場合なら、Have you knocked her up more/again lately? みたいになるでしょうか?
パパの「最近(また)娘を妊娠させてないか?」は、any more of my daughters という複数形が使われていることから、レイチェル一人だけのことを言っているのではなく、「レイチェル以外の他の二人も妊娠させた、とかはないだろうな?」→「他の娘にまで手を出してないだろうな」のように、「お前は女に対してだらしない男だ」的な意味を込めて言ったという皮肉、「レイチェルをまた妊娠させてないだろうな?」よりもさらに手厳しいセリフを言ったということになるわけですね。


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posted by Rach at 15:16| Comment(0) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月08日

金をどぶに捨てたようなものだった フレンズ10-13その1

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シーズン10 第13話
The One Where Joey Speaks French (ロスのセックス禁止令)
原題は「ジョーイがフランス語を話す話」


レイチェルのパパ(ドクター・グリーン)が心臓発作(heart attack)で倒れて病院に入院したので、レイチェルとロスはお見舞いに来ています。
レイチェル: Oh! (They enter. Rachel sees his father, lying on a bed, with tubes, drip and everything) Oh! Oh, my God! Ohhh, ohhh, wow. That ear and nose hair trimmer I got him was just money down the drain, huh? (あぁ! [ロスとレイチェルは中に入る。レイチェルは自分の父が、チューブや点滴を付けてベッドに横たわっているのを見る] あぁ、なんてこと! まぁ。私がパパに買ってあげたあの耳毛・鼻毛トリマーは、ただお金をどぶに捨てたようなものだったのね?)
看護師: Ms. Green? Your father's doctor's on the phone if you'd like to speak to him. (グリーンさんですか? あなたのお父さんの担当医と電話が繋がっていますよ、もし話したいと思われるなら。)
レイチェル: Oh, great, Are you gonna be okay? (あぁ、良かった、[ロスに] あなたは大丈夫?)
ロス: He's unconscious. I think we'll be just fine! (君のパパは意識がない。僕たち[君のパパと僕]は、全く問題ないと思うよ!)
レイチェル: (leaving): Okay. ([立ち去りながら] それじゃあ。)
(Ross goes into the room where Dr. Green is lying unconscious. He turns on the TV, puts his feet on the bed and starts watching a dinosaur movie where the dinosaur is caught by two cowboys. Dr. Green awakes.)
ロスはドクター・グリーンが意識なく横たわっている部屋に入る。ロスはテレビをつけ、自分の足をベッドの上に乗せ、恐竜が2人のカウボーイに捕まえられる映画を見始める。ドクター・グリーンが目を覚ます。
ロス: Did the TV wake you? (そのテレビ(の音)で起こしちゃいましたか?)
ドクター・グリーン: No. When you put your feet up on my bed, you tugged on my catheter. (いいや。君が私のベッドに足を置いた時、君が私のカテーテルを(急に・強く)引っ張ったんだ[君のせいでカテーテルが引っ張られたんだ]。)
ロス: Ouchy. (あいたたた。)

ベッドで寝ているパパを見て、レイチェルはショックを受けていますが、そんな深刻な中でも、レイチェルの、That ear and nose hair trimmer... は笑えるセリフになっています。
trimmer は「トリマー」で、ペットの毛をカットしたり整えたりする職業のことを日本語でもトリマーと言いますね。
また、「不要な部分をカットすること」をトリミングとも言いますが、そのような trimmer, trimming の元となっている動詞 trim には、「〜を刈り込んで手入れする・整える」という意味があります。
ですから、ear and nose hair trimmer は「耳毛や鼻毛を刈り込んで整える器具」→「耳毛・鼻毛トリマー(カッター)」ということですね。
日本語では今訳したように「〜毛カッター」と呼ぶことが多いように思いますが、「毛を刈り込んできれいに整える」という意味では、トリマーという言葉の方がふさわしいわけで、アメリカのアマゾンなどでも実際に、Ear and Nose Trimmer という名前で商品が販売されていました。

drain は「ドレーン、下水溝、排水溝」なので、money down the drain は「排水溝に流れ落ちる金」というようなイメージ。
その日本語から連想されるように、money down the drain はいわゆる「金をどぶに捨てるようなものである」という意味になります(ちなみに「どぶ」を漢字で書くと「溝」(排水溝の溝)になるので、日本語の表現そのまんま英語にした感じなんですね)。

ですから、That ear and nose hair trimmer I got him was just money down the drain, huh? という文全体は、「私が彼(パパ)に買ってあげた、あの耳毛・鼻毛トリマーは、ただお金をどぶに捨てたようなものだった」になります。
「せっかくトリマーを買ってあげたのに、役に立ってない」ということですから、耳毛も鼻毛も全然手入れされていなくて、伸び放題である、と言っていることになるわけですね。
倒れたパパが心配で動揺しているようなのに、気になったのはそこ?! という面白さになるでしょう。

看護師さんが「ご希望なら、あなたのお父さんの担当医と電話で話せますよ」と言うので、レイチェルはそれに従い、ロスを残して電話しに行くことにします。
レイチェルのパパ(ドクター・ゲラー)とロスとは仲が悪いので、「あなたをここで一人で残して大丈夫?」のようにレイチェルは言うのですが、ロスは「パパは今意識がないから、僕たち大丈夫だと思うよ」と返します。
顔を見るとイヤミや皮肉ばかり言われるけど、意識がなくて眠っているからトラブルにはならないよ、ということです。

レイチェルが去った後、ロスはト書きにあるように、テレビをつけて、足をどかっとパパのベッドの上に乗せて、映画を見ています。
この映画について、ト書きでは「2人のカウボーイに恐竜が捕まえられる、恐竜映画」と説明されていますが、IMDb (Internet Movie Database)の情報によると、この映画は、1969年のアメリカ映画「The Valley of Gwanji」で、「恐竜グワンジ」という邦題もついています。
Wikipedia 日本語版: 恐竜グワンジ
Amazon ではこちら↓
Amazon.co.jp: 恐竜グワンジ 特別版 [DVD]
アマゾンの「商品の説明」にあるように、「ストップモーション・アニメの魔術師レイ・ハリーハウゼン」が手がけた作品なんですね。
ハリーハウゼンさんは、俳優と人形を合成させる際の「ダイナメーション(dynamation)」という手法で有名な方。
ロスは1967年生まれなので、69年のこの映画なら、彼は小さい頃に何度も見たことでしょう。
テレビをつけた後、さらに音量を上げて、子供のような顔で目をキラキラさせて見ていますが、恐竜オタクのロスが見ている映画としては、うってつけなわけですね。

パパが目を覚ましてしまったので、ロスは Did the TV wake you? と言っています。
直訳すると、「そのテレビがあなたを起こし(てしまい)ましたか?」ということで、「テレビの音で目が覚めちゃいましたか?」と言っていることになります。
パパは「テレビじゃない」と否定した後、「君が私のベッドに君の足を置いた時に、君が私の catheter を tug したんだ」と説明します。
catheter は英語の発音では「キャサター」という感じですが、綴りを見ると何となく想像できる通り、これは医療用管状器具の「カテーテル」のことですね。
tug は「(力をこめて・急に)(ぐいと)引く」というニュアンスなので、「君がベッドに足を置いたせいで、カテーテルがぐっと引っ張られてしまって、それで起きた」と言っていることになります。
「お前のせいで目が覚めてしまった」ことと同時に、「病人である私のベッドに偉そうに足なんか置きやがって」的な非難の意味も込められているのがわかるので、立場が悪いロスは、Ouchy. と言っています。
Ouch! 「アウチ!」というのは、日本語の「痛い!」の意味の間投詞。
それに -y をつけて、「アウチぃ」と言った場合、日本語にすると「いてて。あいたたた」のような、ちょっとふざけた、とぼけた感じになるでしょうか。
この居心地悪い空気をなごます感じで、かわいこぶって言ってみせたことになるでしょうね。


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posted by Rach at 14:55| Comment(0) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月06日

君との毎日は冒険だ フレンズ10-12その6

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結婚式の指輪交換で、今度はマイクがフィービーに語りかけます。
マイク: Phoebe, you're so beautiful. You're so kind. You're so generous. You're so wonderfully weird. Every day with you is an adventure. And I can't believe how lucky I am. And I can't wait to share my life with you forever. (He puts the ring on Phoebe's finger.) (フィービー、君はすごくきれいだ。君はすごく優しい。君はすごく心が広い。君はすごく素晴らしく変だ。君との毎日は冒険だ。自分がどんなに幸運か、信じられないよ。そして僕の人生を永遠に君と分かち合うことが待ちきれないんだよ。[マイクはフィービーの指に指輪をはめる])
フィービー: Oh, wait, oh, I forgot... and uhm... I love you. And you have nice eyes. (あぁ、待って、忘れてた… あの… 愛してるわ。それからあなたの目も素敵よ。)
マイク: I love you too. (僕も君を愛してる。)
ロス: Uh, Joey? (あのー、ジョーイ?)
ジョーイ: Yeah? (ん?)
ロス: Chappy's heart rate has slowed way down. (チャピーの心拍がすごくゆっくりになってきたんだけど。)
ジョーイ: Oh, okay. Phoebe, do you take this man to be your husband? (あぁ、わかった。フィービー、汝はこの男性を汝の夫としますか?)
フィービー: I do. (はい(します)。)
(Joey has a "Yeah you do" smile on his face)
ジョーイは、「もちろん、そうだよね」という微笑みを浮かべる。)
ジョーイ: Mike, do you take this woman to be your wife? (マイク、この女性を汝の妻としますか?)
マイク: I do. (はい(します)。)
ジョーイ: I now pronounce you... husband and wife. (では君たち二人を、夫と妻であると宣言します。)
(Phoebe and Mike kiss)
フィービーとマイクがキスをする。
フィービー: I got married! (everyone applauds) Could someone get me a coat? I'm frigging freezing. (結婚したわ! [みんなが拍手する] 誰か私にコートを持って来てくれない? 超こごえそうなの。)
(Mike takes off his coat to give to Phoebe and the steel band plays "The Wedding Song")
マイクは自分のコートを脱いでフィービーにかけてあげる、そしてスチールギターのバンドは「結婚式の歌」を演奏する。

指輪の交換で、フィービーがマイクに気持ちを伝えて指輪をはめてあげた後、今度はマイクがフィービーに言葉を述べています。
you're so... という言葉を4回言っていますが、最後はやはりコメディっぽく、「オチ」的な言葉になっていますね。
「美しい、優しい、心が広い」と褒めた後の最後のセリフが、 You're so wonderfully weird. でした。
「君はとっても、ワンダフリーに変だ」というところで、「驚くほど、素晴らしく」と強調してから、weird 「変だ」という、通常は褒め言葉にならない言葉を使っている面白さですね。
ですが、この言葉はフィービーという人の魅力をうまく表していると思います。
他の女性陣のレイチェルやモニカと比較しても、フィービーはかなり変で、「変わってる人」とい印象が強いですよね。
その「ヘンなところ」を直して欲しいと思うような相手では到底彼女と結婚できないでしょうし、一風変わったそういうフィービーの性格をマイクが愛おしいと思っていることが、このセリフからわかる気がします。
Every day with you is an adventure. というのも、いいセリフですね。
「君と一緒の毎日は冒険だ」ということで、「君と一緒にいると毎日が驚きの連続で飽きることがない」と言っていることになるでしょう。
「(君みたいな人を妻にできて)僕は自分がどんなにラッキーか信じられない[僕は信じられないくらいラッキーな男だ]」、「永遠に、僕の人生を君と分け合えるのが待ちきれない」とも言っています。

そう言ってマイクが指輪をはめてくれた後、フィービーは「忘れてた」と言って、改めて I love you. と言い、その後、ちょっと付け足しのように、And you have nice eyes. と言っています。
「そしてあなたは素敵な目を持っている」→「それから(これも言い忘れてたけど)あなたの目も素敵よ」というところですね。
マイクが「君はきれいで優しい」と、たくさんの褒め言葉をくれたことに対して、さっきの自分の言葉では「家族ができる喜びと幸せ」ばかりを語ってしまっていたことに気づいたのでしょう、それで「あなたもこんな素敵なところがあるわ。あなたのこういうところが素敵よ」というのを慌てて付け足した感じになるでしょう。
「あなたもとっても優しいわ」のように相手の性格などの全体的なことを語った方が「君は美しく優しい」と褒めてくれたことに対するお返しっぽい感じがすると思うのですが、「ピンポイントで目についてだけ」語ったところに、フィービーの不思議ちゃんっぽいところが出ていて微笑ましい気がします。

マイクも、I love you too. と返し、二人が幸せいっぱいで見つめ合っている時、ロスはジョーイに静かに声をかけ、Chappy's heart rate has slowed way down. と告げます。
チャピーはロスが今抱っこしているマイクの犬のことで、heart rate は「心臓のレート」から想像できるように「心拍(数)」。
slow down は「スローダウン」で「速度が落ちる、鈍くなる、衰える」。
slow way down の way は副詞で、down を強調しており、down 単体よりも、way down とする方が、「もっと・ずいぶん、落ちて・下がって」というニュアンスが出ます。
実際にロスに抱っこされている犬のチャピーはぐったりしていて、このワンちゃんも役者ですね^^

チャピーの健康も心配だということで、ジョーイは式を急いで進めることになります。
決まり文句である、do you take this man/woman to be your husband/wife? 「汝はこの男/女を汝の夫/妻としますか?」に対して、お決まりの I do. 「します(誓います)」と答える二人。
フィービーが I do. と言うのを聞いてのジョーイのト書きが面白いです。
「もちろん、そうするよね(誓うよね)」という微笑みを浮かべる、という感じで、フィービーがそう答えたのを聞いて、友人の俺としては嬉しくてたまらない、というような表情を浮かべています。

I now pronounce you... husband and wife. の pronounce という単語は、英語学習においては「発音する、音読する」という意味でよく使われますが、このような式典においては「(厳粛に)宣言する」という意味になります。
このセリフも、「ここに汝らを、夫と妻(である)と宣言する」という司祭っぽい言い回しを使っていることになります。

I got married! 「私、結婚したわ!」と幸せいっぱいの顔で叫ぶフィービーに、みんなが立ちあがって拍手をしていますが、その後、Could someone get me a coat? 「誰か私にコートを持ってきてくれない?」と頼んでいます。
「寒さなんか平気よ。私が”サムシング・ブルー”になる!」と言っていたフィービーは、式の最中は幸せいっぱいで寒さも気にならない様子でしたが、式が終わって我に返った時に、急に寒さが襲ってきたのでしょう。
「コート持って来て」の後の、I'm frigging freezing. について。
freeze は「凍る」で、人が主語だと「身体が凍るように感じる」ですから、I'm freezing. は「私は寒くて凍えそう、凍えそうに寒い」ということですね。
I'm frigging freezing. という言い方から、frigging が freezing を強調している強意語であることが想像できますが、実際、この frigging (発音はフリギン(グ))は、研究社 新英和中辞典で以下のように出ています。
frigging=【形】【副】《卑》 [強意語に用いて] いまいましい[く]、ひどい[く]
「卑語」と説明されているように、この強調語は、f*cking と同じ類のもののようですね。
実際、その -ing 形の元となっている動詞 frig を調べると、f*ck と同じような意味で、こちらの動詞の方も卑語と書いてあります(そーゆー意味の卑語なので、アカデミックな辞書である LAAD には載っていませんでした)。

卑語なので、自分で使うために覚える必要はありませんが、ここでは、たった今結婚式を終えたばかりの花嫁さんが、急に寒かったことを思い出して「超寒くて凍えそう!」と言う際に、そのあまりの寒さを強調するのに、初々しくて清楚な花嫁さんからはほど遠い frigging という卑語を使っている、という面白さになるでしょう。

実はこれと似たような言い回しが、過去のフレンズにも出て来たことがあります。
過去記事、インフォマーシャル フレンズ3-4その1 で、
司会者: Folks, This ever happen to you? You go to the refrigerator to get a nice glass of milk, (Joey is in the background struggling to open a cartoon of milk) and these darn cartons are so flinging, flanging hard to open! (皆さん、今までこんな経験がありませんか? おいしいミルクを一杯飲もうと、冷蔵庫に行く。[ジョーイは後ろでミルクのカートンを開けようと奮闘中] そして、そのいまいましいカートンを開けるのが、めちゃくちゃ大変[難しい]!)

この flinging, flanging も強調語で、この言葉については、コメント欄でネイティブの方(それも二人の方!)から、「Flingingとflangingはfu**ingのダサい言い方です」と教えていただいたので、ものすごく記憶に残っているんですよね。

その次の記事、婉曲表現はダサい? フレンズ3-4その2 でも、そういう強調語のことについて触れているのですが、他の方(こちらは日本人の方)からのコメントで、f*cking の代わりに、freaking を使う人がいる、という話を教えていただいて、freaking を調べていた時に、関連語で frigging についても調べていました。
その記事で引用した、Urban Dictionary の語義(現在もその語義は掲載されていて、最新のいいねとよくないね比は 508:346)では、「f*cking や freaking よりも下品ではない言い方。母親などがいるところでは、f*cking の代用としてこれ(frigging)を使え」と説明されているのですが、、、
f*ck/f*cking はフレンズにも出てこないほどの卑語(放送禁止用語)ですし、今回フィービーのセリフで、frigging が堂々と(笑)使われていたことを考えると、確かに「f*cking よりは下品ではない」とは言えると思うのですが、上にも書いたように元々の動詞の意味がかなりの卑語なので、「母親の前で使っても全然オッケーだよん♪」的な表現でもないような気がするんですよねぇ〜。
f*ck ほどの放送禁止用語ではないけれど、やはり卑語だ認識して、使うのは避けた方が良いのではないかと私は思います。
そういうことを踏まえた上で、このフィービーのセリフを見てみると、「結婚式が終わった直後に、きれいな花嫁さんの口から出た言葉がそれ?」的な笑いを取るために、f*cking と似た感じの frigging を強調語として使ったというオチになる、ということでしょうね。


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2016年06月03日

寒いから短縮バージョンで フレンズ10-12その5

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新郎新婦が揃ったところで、結婚式が始まります。
(司祭役の)ジョーイ: Friends. Family. Dog. Thank you all for being here to witness this blessed event. The cold has now spread to my special place... so I'm gonna do the short version of this. Phoebe and Mike are perfect for each other. And I know I speak for every one here... when I wish them a lifetime of happiness. Who has the rings? (友人。家族。犬。この祝い事に立ち会うため、みんながここに集ってくれてありがとう。寒さが今、俺の特別な場所に及んできたので…短縮バージョンでさせてもらいます。フィービーとマイクはお互いにとって完璧な(お似合いの)存在です。ここにいるみんなを代表して言わせてもらいます、彼らが生涯幸せであらんことを。指輪を持ってるのは誰?)
(one of the groomsmen gives the rings to Joey)
グルームズマンの一人がジョーイに指輪を渡す。
ジョーイ: (whispering to Phoebe) Okay. ([フィービーにささやく] いいよ。)
フィービー: When I was growing up, I didn't have a normal mom and dad, or a regular family like everybody else. And I always knew that something was missing. But now I'm standing here today, knowing that I have everything I'm ever gonna need. You are my family. (She puts the ring on Mikes finger) (私が子供の頃、他のみんなのようには、普通のママやパパ、普通の家族が私にはいなかった。だから私はいつもわかってたの、何かが欠けてる、って。でも今、私は今日ここに立っている、私に必要になる全てを私は持っているってことを知りながら。あなたは私の家族よ。[フィービーはマイクの指に指輪をはめる])

ジョーイが司祭役として言葉を述べています。
集まっている人々に、「友人、家族」と語りかけるのは普通ですが、その後、マイクの犬チャピーを抱いているロスの方を向いて、Dog. と呼び掛けるのが面白いですね。
witness は事件、事故の話だと「目撃する、証言する」という意味で使われますが、結婚式の場合だと「証人として立ち会う」というニュアンスになります。
blessed event は「神に祝福されたイベント」ですから、「おめでた(い出来事)、祝い事」というところ。

spread は「広がる、延びる、及ぶ」ですから、The cold has now spread to my special place. は「寒さが今や、俺の特別な場所に及んできた」になるでしょう。
「俺の大事なところにまで寒さがしみ込んできた」みたいなことで、寒い中、長時間の式をするのは耐えられそうにないから、「これの短いバージョンをするよ」→「短縮バージョンで式を行うよ」と言うことになります。
Phoebe and Mike are perfect for each other. は「お互いにとって完璧である」→「ぴったりである、最高にお似合いである」。
そして、「ここにいるみんなを代表して、二人が生涯幸せであることを祈る」と司祭らしい挨拶をして、指輪の交換に進みます。

促されたフィービーは、マイクに指輪をはめる前に、今の自分の気持ちを述べていますね。
自分が子供の頃、他のみんなのように、私には a normal mom and dad, or a regular family はいなかった、と言っています。
a (normal) mom and dad のように、mom and dad に不定冠詞の a がついた形になっているので、「1人のママと1人のパパ」ではなく、「ママとパパ」を「組み合わせ、セット」として1つと数えている感覚になるでしょう。
「ノーマルな”ママとパパ”(っていう両親)」が私にはいなかった、ということですね。
その後、a regular family もいなかった、と続けていますが、これは複雑な家庭に育ったフィービーの境遇をよく表していますね。
親に関しては、パパは子供を捨てて家出、ママはフィービーが若い頃に自殺、養父は刑務所、また、フィービーを生んだ実母のフィービー・シニアという人もいました。
双子の姉アースラは邪悪な人なので疎遠、家出したパパの息子でありフィービーにとっては腹違いの弟であるフランク・ジュニアなど、家族に当たる人間は何人もいるのですが、一般的に想像されるようなごく普通の両親、家族というのが私にはいなかった、と言っていることになります。
normal も regular も「普通の、標準の」を意味する言葉ですが、同じ単語を使うのではなく、少し違った単語を用いているのが、英語っぽいところです。
(弟のフランクは結構最近のエピソード、フレンズ10-2 に登場していたので、彼くらいは結婚式に出席していても良さそうなのですが、、 ファイナルシーズンは話数が少なく、ちょっと駆け足気味なので、今回の結婚式でまた彼を登場させるのは難しかったのでしょうね)

I always knew that something was missing. は「(私には)何かが欠けてるってことを、私はいつも知っていた」。
But now I'm standing here today, knowing that... は、「でも今、私は今日ここに立っている、that 以下であることを知りながら」という分詞構文。
何を知っているかについては、「私が(これから)必要になる全てを私は(今)持っているということ」になります。
その「これからの私に必要なもので、私が今持っているもの」として、「あなたは私の家族よ」と言って、フィービーはマイクに指輪をはめることになります。
好きな者同士が結婚する、ということ以外に、フィービーにとっては初めて「普通に家族と呼べる存在ができた」ことが嬉しい、というのが、彼女の言葉から感じ取れるように思います。
フレンズは基本的にはコメディですが、プロポーズや結婚式などの大事な場面では、あまりおちゃらけることなく、相手に素直な気持ちを伝えるシーンも多く、そういうところがまた、フレンズという作品の魅力なのでしょうね。


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posted by Rach at 17:50| Comment(2) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年06月01日

サムシング・ブルーになる フレンズ10-12その4

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雪が積もった屋外で、フィービーとマイクの結婚式が始まります。
司祭を務めることになったジョーイの代わりに、チャンドラーが父親代わりとしてフィービーをエスコートすることになり、ロスはマイクの犬チャピー(Chappy)を抱っこする役となります。
ロスと、フィービーの付き添い役(bridesmaid)のレイチェルが、まずは通路を歩いて行きます。
レイチェル: Jeez, Ross. You could've showered. (もう、ロス。シャワー浴びたら良かったのに。)
ロス: It's the dog. ((臭いのは)犬だよ。)
(we cut to Monica)
画面がモニカにカットする。
モニカ: Groomsman, groomsman? Why are you just standing there? Where is your bridesmaid? (into microphone) We've got a broken arrow! Bridesmaid down! (realizes) Oh, that's me. (グルームズマン(花婿の付添人)、グルームズマン? どうしてあなたはそんなところで突っ立ってるの? あなたの(ペアになる)ブライズメイドはどこ? [(ヘッドセットの)マイクロフォンに向かって] ブロークン・アロー[核弾頭紛失]! ブライズメイド撃墜[行方不明]! [気づいて] あぁ、それって私か。)
(She walks down the aisle with the groomsman. We cut to inside Central Perk, where Phoebe and Chandler are waiting.)
モニカは(ヘッドセットを外して)そのグルームズマンと一緒に通路を歩いて行く。セントラルパークの中に画面がカット。そこではフィービーとチャンドラーが待っている。
チャンドラー: Ready? (準備はいい?)
フィービー: (nervously) Okay. ([緊張した様子で] いいわ。)
チャンドラー: Okay. (よし。)
フィービー: Oh, wait. Oh, no. Wait. (あぁ、待って。だめ、待って。)
フィービーは上着を脱ぎ、薄いスミレ色のウェディングドレス姿になる。
チャンドラー: Wow! Aren't you gonna be cold? (わぉ! 寒くならない?)
フィービー: I don't care. I'll be my "something blue." (気にしないわ。私が(私の)「サムシング・ブルー」になるわ。)
チャンドラー: You look beautiful. (きれいだよ。)
フィービー: Thank you. (ありがとう。)

You could've showered. は、could have p.p. (過去分詞)の形で、「〜しようと思えばできたのに(実際にはそうしなかった)」という意味。
ですから、「(この式に参加する前に)あなたはシャワーを浴びることだってできたでしょうに」→「シャワー浴びてきたら良かったのに」と言っていることになります。
ロスが犬の抱っこ役を買って出た後、その犬が臭いことに気づいてロスはものすごく嫌な顔をしていたのですが、その犬の臭いをロスが発していると思ったレイチェルが、「あなた、臭うわよ。シャワーくらい浴びてきなさいよ」と言ったのですね。
臭い犬を抱っこしている上に、その臭いを自分のだと誤解されたロスは、「(臭うのは)僕じゃなくて犬だよ」と怒って言うことになります。

式直前になっても、相変わらずヘッドセットを付けているモニカは、そこに一人で立っているgroomsman(花婿付添人、マイクの友人が担当している)を見て、「あなた、どうしてそこにただ(突っ)立ってるの? あなたの[あなたとペアを組んで一緒に入場するはずの] bridesmaid(花嫁付添人)はどこ?」と問い詰めた後、ヘッドセットのマイクロフォンに向かって、We've got a broken arrow! Bridesmaid down! と、また軍隊っぽい口調で叫んでいます。
arrow は「矢」で、broken arrow を直訳すると「壊れた矢、折れた矢」というところですが、英辞郎には以下の意味が載っていました。
broken arrow=【2】核弾頭紛失を意味する暗号

「ブロークン・アロー」と言えば、そういうタイトルの映画もありましたね。
「ブロークン・アロー」(原題: Broken Arrow)は、クリスチャン・スレーター、ジョン・トラボルタ主演の1996年のアメリカ映画。
(私はこの映画を見ていないのですが)ステルス機から核弾頭が盗まれる話とのことですから、そういう暗号がタイトルになっているようですね。

英語版ウィキペディアの United States military nuclear incident terminology(つまり、「米軍の核(に関する)事故の用語」の一覧の中に、Broken Arrow が載っています↓
Wikipedia 英語版: United States military nuclear incident terminology#Broken_Arrow

引用させていただきますと、
Broken Arrow refers to an accidental event that involves nuclear weapons, warheads or components, but which does not create the risk of nuclear war.
つまり、「ブロークン・アローとは、核兵器、核弾頭、核構成部品にかかわる偶発事故(の出来事)のことを言うが、それは核戦争のリスクを生まない(もの)」。
which 〜 war までが太字表記になっていて、ここが用語のポイントだということですね。
核が関係する事故であるが、核戦争の危険性まではない、というレベルを指すことになります。

モニカは次に、Bridesmaid down! と言っています。
通常、"人 is down." という場合は、「倒れて、横になって」「病気になって、床について」「(精神的に)落ち込んで、気がふさいで、気が滅入って」のような意味で解釈可能ですが、今回は「ここにいるべき人が、気分または体調が悪くてダウンしている」というような意味ではなく、ここでも軍隊用語のイメージで、down と表現していることになるでしょう。
軍隊での会話で down というと、戦争映画「ブラックホーク・ダウン」(原題: Black Hawk Down)などの down を連想すればいいのかなと思います。
この映画は(これまた見ていないのですが)米軍ヘリコプターのブラックホークが撃墜される話とのことなので、down は「撃ち落とされた、撃墜された」ニュアンスということになるでしょう。

ブライズメイドが見当たらないことを「核弾頭紛失」に例え、彼女がいないことを「彼女は撃墜された(だから行方不明で連絡が取れない)」と軍隊風に言ってみせた感覚になるでしょうね。

そんな風に軍人用語を使って騒いでいたモニカでしたが、モニカ自身がそのブライズメイド役だったことに自分で気づいて、「あぁ、それって私だわ」と言ってヘッドセットを取り、ペア役のグルームズマンと腕を組んで歩いて行くことになります。

セントラルパークの中に画面がカットし、そこにいる花嫁フィービーと、父親役のチャンドラーが映ります。
緊張した面持ちのフィービーは、チャンドラーに促されて、Okay. と言うのですが、出て行く前に待って、と言って、カラフルな上着を脱ぎ始めます。
中は薄いスミレ色のドレスで、肩以外の部分は、腕も胸も大きく見せる形になっています。
フィービーのスタイルの良さがよくわかる素敵なドレスで、観客からはため息のようなものも聞こえます。
「フィービー、すっごくきれい!」とみんなが思うと同時に、「外は雪が積もってるから、このドレスじゃ寒そう、、」とみんなが感じるのは間違いない、露出度の高いドレスなので、見ているチャンドラーもその美しさに感動しながらも、「外に出たら「寒い」ってことにならない?」と尋ねます。

それに対するフィービーの返事が絶妙ですね。
「(寒いことなんか)気にしないわ」と言った後のセリフ、I'll be my "something blue." を直訳すると、「私は私の”サムシング・ブルー”になるわ」ということですが、この something blue というのは、「結婚式で花嫁が身につけると幸せになれるというサムシング・フォー(something four)」の1つですね。
結婚式の話になるとよく登場するアイテムで、過去記事、サムシング・フォー フレンズ7-6その6 でも詳しく説明しています。
something four は、something old 「何か古いもの」、something new 「何か新しいもの」、something borrowed 「何か借りたもの」、something blue 「何か青いもの」。
一般的には、その過去記事でも触れたように「白いガーターに青いリボン飾りをつける」ことで something blue とすることが多いようですが、フィービーは「こんな露出度の高いドレスで、雪の積もった外に出たら、凍えて青ざめちゃうけど、自分が青くなることで、私が私自身の something blue になってやるわ!」みたいに言ってみせたという、「結婚式だからこそのジョーク」を言ったことになります。
脚本的には、フィービーにこのセリフを言わせるために、「寒い場所で、露出度の高いドレスで結婚式をすることになる」いう話の展開にしたのではないか、という気もしますね^^
結婚式の伝統とフィービーのキャラがうまい具合にマッチした、感動と笑いの素敵なセリフになっていると思います。


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posted by Rach at 16:39| Comment(2) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2016年05月30日

繰り返すこれは演習ではない フレンズ10-12その3

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フィービーの結婚式当日。ニューヨークはここ20年で一番の大雪に見舞われ、橋は封鎖、街のほとんどが停電となってしまいます。
「雪はほとんどやんでいるし、きれいな雪景色となっている外で結婚式をやったら?」というレイチェルの提案にみんなが賛成し、急遽、セントラルパークの外で路上結婚式をすることになります。
モニカ: Level one alert! I repeat, level one, this is not a drill! Okay, we've got a situation. The minister just called. He's snowed in, he can't make it. (レベル1非常警報発令! 繰り返す。レベル1。これは演習ではない! 大変な状況になった。司祭からたった今電話があった。彼は雪で足止めされて、こちらに来られない。)
マイク: Oh, no! (あぁ、なんてこった!)
ジョーイ: Oh, hey, don't worry. I'm still ordained from your wedding. (あぁ、ねぇ、心配いらないよ。俺は君ら[モニカたち]の結婚式から、まだ司祭に任命されたままの状態だよ。)
モニカ: Really? (ほんとに?)
ジョーイ: Yeah. You think I'd give up being a minister and start paying to ride the subway? Uhh-uh... (あぁ。俺が司祭でいることをやめて、地下鉄に乗るのに金を払い始めたりすると思うか?)
ロス: Uhm, ministers don't ride the subway for free. (えーっと、司祭は地下鉄をタダで乗らないよ。)
ジョーイ: I had to read the Bible pretty carefully, but... yeah, we do. (聖書をかなり注意深く読まないといけなかったんだけど、でも… そうだよ、司祭はみんなそうしてる。)

頭にヘッドセットをつけたモニカは、Level one alert! と叫んでいます。
口調からもわかるように、このセリフも軍隊っぽい言い方ですね。
直訳すると、「レベル1非常警報(発令)! 繰り返す、レベル1、これは演習ではない」。
drill にはまず、日本の小学生が学校で使う「計算ドリル、漢字ドリル」のような「反復練習」としてのドリルの意味があります。
ここでは軍隊用語としての「訓練、演習」を指しています。
日本語訳を聞くと、何となくイメージが湧きますが、「繰り返す、これは演習ではない」というのは、軍隊のような組織が出てくる作品での決まり文句ですよね。
私がこの言い回しを初めて意識したのは、私が中2の秋(笑)、超時空要塞マクロス第1話「ブービー・トラップ」での
早瀬未沙中尉:本艦は現在、異星人と交戦中である。これは演習ではない。繰り返す。これは演習ではない。
というセリフでした。
いかにも軍隊っぽい言い回しで、非常に印象に残っていたのですが、その後、大人になってから見たスタートレックでも、以下のような言い回しが出てきました。
新スタートレック(TNG)の 1-14 「盗まれたエンタープライズ」(原題: 11001001)で、エンタープライズ号から反物質が放出される危険が報告された後のアナウンスで、
データ少佐: This is Lieutenant Commander Data speaking for the Captain. Abandon ship. This is not a drill. All personnel. This is not a drill. I say again, abandon ship. All personnel, this is not a drill. (こちらは艦長代理のデータ少佐だ。艦を放棄せよ。これは訓練ではない。総員に告ぐ。これは訓練ではない。繰り返す、船を放棄せよ。総員に告ぐ、これは訓練ではない。)

データ少佐は、I repeat ではなく、I say again と言っていますが、This is not a drill. 「これは訓練(演習)ではない」を繰り返すのは同じですね。

I repeat. については、ジャック・バウアーの「24 -TWENTY FOUR-」では頻出で、
Suspect down. I repeat, suspect down. (1-18)
The bomb is onsite. I repeat: the bomb is onsite. (2-14)
The virus is out. I repeat, the virus is out. (3-3)
のような形で出てきます。

ネットでよく聞く言葉に、「大事なことなので二回(二度)言いました」というフレーズがありますが(ちなみに、このフレーズの元ネタは、タフデントのCMだそうですw)、聞き間違いがあっては困るような重要な報告の場合に、「文. I repeat. 文」のように同じ内容を繰り返すのは、どこの国でも同じ感覚なんだなぁ、と。(長い脱線すみません)

we've got a situation. は「ある状況を得た、ある状況になってしまった」というところですが、研究社 新英和中辞典に、
situation=(物語・劇などの)急場、きわどい場面、大詰め
という意味が載っていること、わざわざ、言葉にして何かしらの状況になった、と言っていることからも、単なる「ある状況」ではなく、何かしらの大変な状況になったことを言っていると考えることができるでしょう。
minister は、prime minister で「首相」という意味ですが、結婚式の話においての The minister は「(結婚式を執り行う)司祭」のことですね。
just called は「たった今、電話してきた」。
snow in は「雪+中に」という感覚からわかるように、「〜を雪で覆う、閉じ込める」という意味なので、He is snowed in は「雪で動けなくなっている、大雪で(交通機関が動かず)足止めされている」という意味になります。

間もなく結婚式だというのに大雪のため司祭が来られない、というニュースに、新郎のマイクはショックを受けますが、隣にいたジョーイは落ち着いた様子で、「心配しなくていいよ」と言った後、I'm still ordained from your wedding. と言います。
ordain は「(人)を(牧師・司祭に)任命する」という意味。
ですから、このセリフは、「君ら(チャンドラーとモニカ)の結婚式で司祭に任命されてから、ずっとそのまま、俺は司祭に任命された状態である」と言っていることになります。
司祭の資格を今でも持ったままでいる、ということですね。

ジョーイ自身が言っているように、チャンドラーとモニカの結婚式を執り行うために、ジョーイが司祭の資格を取る話が、過去記事、与える受け取る所有する分け合う フレンズ7-16その3 に出てきました。
そこでも、"You got ordained?!" (牧師に任命されたのね?)というセリフで、ordain という単語が登場しています。

その後、「ずっと司祭のままでいた理由」をジョーイは説明します。
ちょっと長めのセリフですが、シンプルな構造にすると、You think I'd give up ... and start 〜 ということですね。
「俺が…をあきらめて、〜し始めたりすると思うのか?」というところで、具体的な内容は「俺が司祭であることをやめて、地下鉄に乗るために金を払い始めたりすると思うか?」と言っていることになります。
このジョーイの話だと、「司祭をやめたら、地下鉄に乗る時に金を払わないといけなくなるから、だから司祭のままでいる」と言っていることになりますが、それを聞いたロスはあきれた顔で、「司祭は地下鉄を無料で(タダで)乗らない」→「司祭だからって地下鉄が無料で乗れるわけじゃなくて、みんな運賃を払って乗っている」と指摘します。
それを聞いたジョーイは、「俺は(司祭になるために)聖書をかなり注意深く読まないといけなかったんだけど、でも、そうだよ、俺たち(司祭)はみんなそうしてる(地下鉄にタダで乗ってる)」と言うことになります。
聖職者だから交通機関がタダ、みたいにジョーイは勝手に思い込んでいるようですが、その根拠として、「聖書をかなり注意深く読んだけど、確かにそう書いてあった」みたいに言っているところが、このセリフの面白さのポイントになっています。
地下鉄などの交通機関がない時代の聖書に、聖職者が地下鉄にタダで乗れるうんぬんの文言が書いてあるはずもありません。
聖書を例に出し、「マニュアル読み込んだけど、ちゃんと書いてあったし」みたいに言っている面白さだということですね。


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posted by Rach at 15:40| Comment(0) | フレンズ シーズン10 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする