2026年03月26日

tit for tat「仕返し」 フレンズ1-13改その6

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6:06
[Joey, Chandler, Ross, Rachel & Monica in Rachel and Monica's apartment]
ジョーイ、チャンドラー、ロス、レイチェル、モニカが、レイチェルとモニカのアパートメント(の部屋)にいる。
ジョーイ: It's like if you wake up one day and found out your dad was leading this double life. He's like actually some spy working for the CIA. That'd be cool! This blows! (まるで、ある日、朝起きたら、自分のパパがこんな二重生活を送ってるって気づいたような感じだよ。パパがまるで、実はCIAで働いている、あるスパイみたいな。(もし)そうならかっこいいよな! こんなの最低だよ!)
レイチェル: Now, I know. I mean, why can't parents just stay parents? You know? Why do they have to become people? (Chandler is staring at Rachel's breasts...) Why do they have-- Why... can't you stop staring at my breasts? (そうね、わかるわ。ほら、どうして親はただ親のままでいることができないのかしら[親のままでいてくれないのかしら]? ねえ? どうして親は(ただの)人間にならないといけないの? [チャンドラーはレイチェルの胸をじっと見つめている] どうして親たちは… どうして… あなたは私の胸を見つめるのをやめないの?)
チャンドラー: (Eyes fixed) What? (Looks up) What? ([視線が釘付けになった状態で] 何? [視線を上げて] 何?)
レイチェル: Did you not get a good enough look the other day? (あの日、十分には見れてなかったの?)
ロス: Alright. Alright. We're all adults here. There's only one way to resolve this. Since you saw her boobies, I think, you're gonna have to show her your pee-pee. (わかった、わかった。ここにいる僕たちはみんな大人だ。これを解決する唯一の方法がある。君が彼女の胸を見た以上[見たのだから]、僕が思うに、君は彼女に君のおちんちんを見せなきゃいけないよ。)
チャンドラー: You know, I don't see that happening. (ほら、そんなことにはならないと思うよ。)
レイチェル: Come on. He's right. Tit for tat. (ほら。彼(ロス)は正しいわ[ロスの言う通りよ]。仕返しよ[tat に対しての tit(「おっぱい」の意味あり)よ]。)
チャンドラー: Well, I'm not showing you my tat! (そうか、俺は君に俺の tat(安っぽくて下品なもの)は見せないぞ!)

lead this double life は「こんな二重生活を送る」。lead a life の形で「生活を送る」という意味で使われます。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
lead : LIFE [transitive]
if you lead particular kind of life, that is what your life is like
lead a normal/exciting/dull etc. life
例)You kids have led such an easy life.

つまり、「ある特定の生活(人生・生き方)を lead する、というのは、人生がそんな感じであるということ」。
普通の/刺激的な/退屈な生活(人生)を送る
例文は「君ら子供たちは実にイージーな人生を送ってきた」。

CIA は Central Intelligence Agency 「アメリカ中央情報局」の略。
work for は「…のために働く」ということから「…で働く」ということで、work for+会社名で「(会社名)に勤務する」という意味でもよく使われます。

That'd be cool! は That would be cool! ということで、この would には「もしそうなら…だろうに」という仮定のニュアンスが含まれています。
「もしそうなら(もし自分のパパがCIAで働いているなら)クールだな/かっこいいな!」ということ。

This blows! の blow は「(風が)吹く、爆発する」という意味。
そこから、他動詞で「(チャンスを)棒に振る・逃す、失敗する」、自動詞で「最低だ、最悪だ」という意味でも使われます。

ネット辞典の Wiktionary では、
Wiktionary : blow
blow
18. (transitive, informal, idiomatic) To fail at; to mess up; to make a mistake in.
例)I blew it and forgot to start the spaghetti, so I had plenty of sauce and no pasta.
例)Good luck, and don't blow it!
19. (intransitive, stative, slang, sometimes considered vulgar) To be very undesirable.
Synonym: suck
例)This blows!


つまり、
18. (他動詞、インフォーマル(口語)、慣用句)失敗する、台無しにする、過ちを犯す(ミスをする)
例文)失敗してスパゲッティを(茹で)始めるのを忘れてしまったので、大量のソースがあって、パスタがない状態になった。
例文)幸運を。ヘマしないでね!
19. (自動詞、状態を表す、スラング(俗語)、下品と見なされることもある)ひどく好ましくない・望ましくない状態である
類義語:suck
例文)こんなの最悪・最低だ!

レイチェルの、I mean, why can’t parents just stay parents? You know? Why do they have to become people? について。
両親なら親らしく、いつまでも子どもにとって模範的な存在でいて欲しいのに、どうして人間くさいところを見せてしまうのか、人間くさいどろどろした汚い部分を見せられたら子どもとしてはたまらない、という感覚です。
「親だって(いろいろな欠点や短所がある)人間だ、ひとだ」の「人間」のニュアンス。

Why can't S...? 「どうして(主語)は…できないの?」と親たちに対する文句を語っているレイチェルでしたが、隣にいるチャンドラーの視線が自分の胸に釘付けになっているのを見て、同じ Why can't S...? を使って「どうしてあなたは私の見つめるのをやめないの?」と言っているのが面白いです。
「見る」を意味する英単語はたくさんありますが、今回のチャンドラーのように「じっと見つめる」はこの stare になります。

Did you not get a good enough look the other day? の good enough は「十分に良い」ということで、直訳すると「あの日、十分に良い”見ること”をゲットしてなかったの?」というところ。
つまりは「あの日見ただけでは十分じゃなかったの? あの時のじゃ見足りなかった、ってこと?」と言いたいことになります。

胸を見られたことを今も怒っているレイチェルを見て、ロスは、We're all adults here. There's only one way to resolve this. 「ここにいる僕たちはみんな大人だ。これを解決する唯一の方法がある」と提案を始めます。

Since you saw her boobies, I think, you're gonna have to show her your pee-pee.について。
since は「〜以来」という意味で使われることが多いですが、ここでの since は「〜なので、〜だから」という理由を表す接続詞。
理由を表す接続詞には他に because などもありますが、この since は理由がすでにみんなにわかっている場合によく使われます。

ジーニアス英和辞典にも以下のように説明されています。
since(接続詞):…だから、…なので、…である以上
理由が前提とされていたり、すでに自明であったりする場合に好まれる。(米)では as の代わりに好んでよく用いられる。


理由が前提・自明という意味ではジーニアスの訳語の「…である以上」がよくニュアンスを表していると思います。

ですから、Since you saw her A, you're gonna have to show her your B. は「君が彼女のAを見た以上[見たからには]、君は君のBを彼女に見せなきゃならない」。
見せるものとして boobies, pee-pee が出ていますが、boobies はこのエピソードで何度も出てきているように幼児語で「おっぱい」。
pee-pee も幼児語で「おちんちん」。
pee は「おしっこをする」という意味なので、「おしっこをするところ」であることから、そういうネーミングになったのでしょう。
実際、ジーニアス英和辞典には
pee-pee:(名)(小児語)おしっこ
と出ています。

「僕ら大人には解決法がある」とわざわざ前振りで「大人」という言葉を出していることで、フレンズを見慣れた人には、この後、オチとして子供っぽい解決法が続きそうだと予想できたかもしれませんね。

レイチェルのを見たのだから、お前のも見せないと、と言われたチャンドラーは、I don't see that happening. と言っています。
see はまず「見る」という意味が思い浮かびますが、「(ある見方で)見る」ということから、「…とみなす・考える・想像する」という意味としても使われます。
直訳すると「それが起こるとは俺は考えない」ということで、つまりは「俺にはそんなことが起こるとは思えない、そんなことにはならないと思う」と言っていることになります。
ちなみに、誰かが意外なことを言った時、意外な返しをしてきた時に、「お、そう来たか」「そう来るとは思わなかった」のようなニュアンスで使う、I didn't see that coming. というフレーズがあるのですが、今回の I don't see that happning. はそれとよく似た形になっていると思います。

tit for tat は「仕返し、報復、しっぺ返し」。
と同時に、tit には「女性の胸、おっぱい(breast)」の意味もあります。

ジーニアス英和辞典には、どちらの意味も出ています。
tit:(次の成句で)tit for tat(名詞)(略式)しっぺ返し、売り言葉に買い言葉(blow for blow)(時に形容詞・副詞にも用いられる)
例)give him tit for tat 彼に仕返しをする
tit:(名詞)(性俗)[通例 〜s]乳房(breasts)(→ taboo word)、(女性の)乳首(teat)


同じくジーニアス英和辞典で、tat は以下のように出ています。
tat:(名詞)1.(英略式)安い粗悪品、2.(米略式)入れ墨(tattoo)

以下、参考までに、各単語の英英辞典での語義を見ておきましょう。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
tit for tat : [noun] [uncountable]
(informal) something bad that you do to someone because they have done something bad to you

つまり「相手が自分に悪いことをしたという理由から、その相手に行う悪いこと」。

LAAD では tat は「tattoo の略語」としか出ていませんでしたが、
Wiktionary では以下のように出ていました。

Wiktionary:tat
tat
[noun]
1. (uncountable, British) Cheap and vulgar tastelessness; sleaze.
2. (uncountable, British) Cheap, tasteless, useless goods; trinkets.

1. は「(不可算、イギリス英語)安っぽく下品な悪趣味(趣味の悪いこと)。sleaze(安っぽいこと、低俗。非道徳的なやつ)」
2. は「(不可算、イギリス英語)安っぽく悪趣味で役に立たないもの。trinkets(つまらないもの)」

フレーズ tit for tat と、単語 tit、単語 tat について、それぞれの意味を理解した上で、改めてレイチェルとチャンドラーの会話を直訳してみると以下のようになるでしょうか。

レイチェル:Tit for tat. (仕返しよ。/ tat に対しての tit(おっぱい)。)
チャンドラー: I'm not showing you my tat! (俺は君に俺の tat(安っぽくて下品なもの)は見せないぞ!)

tit for tat 「仕返し」というフレーズに、ちょうど胸を意味する下品なニュアンスの単語 tit が含まれており、「おっぱい for tat」とも解釈できるのを利用して、チャンドラーは tit に相対するものとして自分の pee-pee(おちんちん) のことを tat と呼んだことになるでしょう。

また、先ほど説明したように tat には「安っぽく下品で悪趣味なもの」という意味がありました。
この意味については、各辞書で「イギリス英語」とされているので、アメリカでその意味で広く認識されているのかはわからないのですが、もしその意味を意識しているのであれば、「俺の”安っぽいもの”は見せないぞ」のように、自分のモノをつまらないものだと自虐的に言ってみたセリフだと解釈できるかもしれません。

コメディの脚本の流れとしては、レイチェルは tit for tat を通常の「仕返し」という意味で言っただけで、レイチェル自身にダブルミーニングの意図はなかったように思います。
その「仕返し」を意味する決まり文句の tit に「おっぱい」の意味があり、A for B の形になっていることを受けて、チャンドラーが自分のモノのことを tat と表現して笑いを取った、と考える方が、ジョークの天才チャンドラーらしさが光る、フレンズっぽいオチの付け方になっていると思いました。


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posted by Rach at 15:10| Comment(4) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年12月28日

You're one to talk. フレンズ1-13改その5

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4:35
[Joey's apartment. Mr T is on the phone]
ジョーイのアパートメント。トリビアーニ氏(ジョーイパパ)は電話中。
ジョーイパパ: Gotta go. Miss you too. I love you, but it's getting real late now-- (そろそろ切らなきゃ。ハハハ、俺もお前が恋しいよ。愛してる、でももうかなり遅いから…)
(Joey enters)
ジョーイが(電話に)入ってくる[割り込む]。
ジョーイ: Let me say hi. (Grabs the phone) Hey, Ma! Listen, I made the appointment with Dr. Bassida and-- Excuse me? (Looks at Mr T...) Did you know this isn't Ma? (俺にも挨拶させてよ。[電話を掴む]やあ、ママ! 聞いてよ、俺、バジーダ先生の予約を入れてさ…もしもし? [ジョーイパパを見る] これがママじゃないって知ってた?)
[パパは無言で頷く。ジョーイはにらみつける]

Gotta go. は I gotta go. で「行かなければならない」ということですが、電話でこのフレーズを使う場合は「もう電話を切らなきゃ」ということ。
Miss you too. 「俺”も”お前が恋しいよ」と言っていることから、相手が先に I miss you. と言ったことが想像されますが、Gotta go. Miss you too. のように主語の I がない形であることが口語っぽくなっています。
仮に I を発音したところで軽く(かすかに)しか発音しないためにこのような形になっているわけです。

real tale は really late 「とても(夜が)遅い」ということ。
real は「本当の」という意味の形容詞として覚えている方が多いと思いますが、口語ではこのように really 「とても」という副詞の意味で real が使われることが多いです。

Let me say hi. は「俺に "Hi." (はーい、やあ)と挨拶させて」ということ。
Hey, Ma! 「やあ、ママ」と言っているように相手がママだと思って会話し始めたジョーイは様子がおかしいことに気づきますが、This isn't Ma. 「これ(この電話の相手)ママじゃない」ではなく、Did you know this isn't Ma? 「これがママじゃないって(パパは)知ってた?」と尋ねるのが面白いなと思います。


5:02
[Joey's apartment. Joey is chopping mushrooms. Mr T is trying to explain...]
ジョーイのアパートメント。ジョーイはマッシュルームを刻んでいる。ジョーイ父は説明しようとしている。
ジョーイパパ: Her name's Ronni. She's a pet mortician. (彼女の名前はロニー。彼女はペットの葬儀屋だ。)
ジョーイ: Sure. So how long you been... (Starts chopping again...) (そうかい。それで、パパはどのくらいの間… [また刻み始める])
ジョーイパパ: Remember when you were a little kid, I used to take you to the navy yard and show you the big ships? (覚えてるか? お前が小さな子供の頃、お前をよく海軍造船所に連れてって大きな船を見せてやってたことを。)
ジョーイ: Since then? (その時からなの?)
ジョーイパパ: No, it's only been six years. I just wanted to put a nice memory in your head so you'd know that I wasn't always such a terrible guy. Joe, you ever been in love? (いいや、6年だけだ。俺はお前の頭にいい記憶を思い出させたかっただけなんだ、そうすれば俺がいつもそんなにひどい男だったわけじゃないってわかるだろう、って。ジョー、お前今まで恋したことあるか?)
ジョーイ: I don't know. (さあね。)
ジョーイパパ: Then you haven't. You're burning your tomatoes. (それなら[そう言うんなら]まだだな。お前トマトを焦がしてるぞ。)
ジョーイ: Hah! You're one to talk. (ハッ(何を)! それはあんたの方だろ。)
ジョーイ: Joe. Your Dad's in love, bigtime. And the worst part of it is, it's with two different women. (ジョー。お前の父は恋してるんだ、ものすごくな。そしてその最悪の部分っていうのは、二人の違った女性と(の恋)だってことだ。)
ジョーイ: Oh, man! Please tell me one of them is Ma. (あぁ、もう! お願いだから二人のうちの一人はママだって言ってくれよ。)
ジョーイパパ: Of course one of them's Ma! What's the matter with you? (もちろん、二人のうちの一人はママだよ! 一体どうしたんだ?)
[トマトソースをパパに味見させるジョーイ]

mortician は「葬儀屋」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
mortician (old-fashioned) : a funeral director
つまり「(古風な表現)葬儀のディレクター」。

よって、a pet mortician は「ペットの葬儀屋」となります。

パパがママ以外の女性と付き合っていると知ったジョーイは、So how long you been... 「それで、パパはどれくらいの間…」と言った後、言葉に詰まっています。
「パパはあの女とどのくらい(の期間)付き合ってるの[関係があるの]?」と尋ねたいのだろうと察せられますが、それを言葉ではっきり表現するとすれば、
How long have you been dating her?
How long have you been in a romantic relationship with her?
のような表現が考えられるかと思います。
ジョーイは、パパが、ママ以外の女と付き合っているということが許せず、have you been 以下の具体的な表現を口に出したくないという気持ちから、been... で言葉を止めたのでしょう。

「どのくらい(その女と付き合ってるの?)」と聞こうとしたジョーイに、パパはジョーイが小さい頃の思い出を話します。
used to は「(昔は、以前は)…したものだった」という「過去の習慣的行動」を表す表現。

How long have you been「どのくらいの期間?」と継続期間を尋ねて、相手が Remember when「〜の時を覚えてるか?」と昔の話を持ち出せば、誰でも「その時から今までずっとなの?(Since then?)」と問い返したくなるでしょう。

パパとしては、ジョーイが子供の頃、自分が良きパパであったことを思い出させて、ずっとひどいやつじゃなかったと思って欲しかった、とのことですが、天然のジョーイのパパらしい、トンチンカンなやりとりのオチになっていると思います。
I wasn't always such a terrible guy の not always は「いつも〜というわけではない」という部分否定。

You ever been in love? は Have you ever been in love? ということで、これまでの経験を尋ねる現在完了形。
Yes か No かわからない、と答えるジョーイに、そういう返事をするってことは、未経験ってことだな、と結論づけるパパ。

ジョーイはパパと話をしながら、トマトを使ったミートソースのようなものを作っており、パパは、それがちょっと焦げてるみたいだと注意しています。
そのパパの You're burning your tomatoes. というセリフに対して、ジョーイは、You're one to talk. と返しています。
You're one to talk. のニュアンスは「あんたがそれを言うのかよ。そんなこと言える立場かよ。それはあんたの方だろ」という感じ。
「そういうセリフを言うあんただって、同じようなことしてるじゃないか。そのあんたがそういうこと言うなんて変じゃないか」ということです。

英辞郎では、
You're one to talk.=あなたにもそんなところがありますよ。(相手に反論して)

英英辞典 Merriam-Webster's Learner's Dictionary の talk の 8番目の項目にも、you're one to talk が出ています。

Merriam-Webster's Learner's Dictionary の説明は、
talk
8. [no obj] : to criticize someone
This sense of talk is often used in phrases like look who's talking, you're one to talk, and you should talk to say that someone should not criticize another person because he or she has the same faults as that other person.
例) "She's way too skinny." "You're one to talk. You need to gain some weight, too."

つまり、「talk には、誰かを批判する、という意味がある。talk のこの意味はしばしば、
Look who's talking.
You're one to talk.
You should talk.
のようなフレーズで使われる。
誰かが他の人と同じ欠点があるという理由から、その人がその別の人を批判すべきではない、と言うために使われる。」
例文は、「彼女はやせすぎよ。」「君がそんなことを言うの? 君も体重を増やす必要があるよ。」

語義の部分、「誰か」「他の人」というと不明瞭なので、Aさん、Bさんとしてみると、「AさんはBさんを批判すべきではない、なぜなら、AさんにはBさんと同じ欠点があるから」ということを言うために使うフレーズ、だということですね。
同じ欠点のある人間が、そのことで他人を非難するのはおかしい、というニュアンスです。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) にはなぜか You're one to talk. が出ていませんが、以下のものが近いと思われます。

look who's talking also somebody can talk, somebody's a fine one talk :
used to say that someone should not criticize someone else because they are just as bad
例)"You need to get more exercise." "Look who's talking!"

つまり、
look who's talking
somebody can talk
somebody's a fine one talk
の意味として、「自分自身が同じように悪いという理由から、誰か他の人を非難すべきではない、と人に言うために使われる。」
例文は、「あなたはもっと運動する必要があるわ」「それはあなたの方でしょ」

LAADとは少し種類の異なる「ロングマン現代英英辞典」にも You're one to talk. そのものは出ていませんが、LAAD とほぼ同じ説明が出ていますので、参考としてご照会しておきます。

look who's talking: also you're a fine one to talk, you can talk
(spoken) used to tell someone they should not criticize someone else's behaviour because their own behaviour is just as bad
例) 'Peggy shouldn't smoke so much.' 'Look who's talking!'

つまり、
Look who's talking.
You're a fine one to talk.
You can talk.
の意味として、「自分自身の行動・言動が同じように悪いという理由から、誰かを非難すべきではない、と人に言うために使われる。」
例文は、「ペギーはあんまりタバコを吸うべきじゃないよ。」「そんなこと言ってるのは誰よ。(あなたこそ、どうなのよ。)」

これらのロングマンの You're a fine one to talk. が、You're one to talk. と同じニュアンスだと考えてよいでしょう。

「お前、トマトを焦がしてるぞ」に対して「パパがそれを言うのかよ。パパが非難できる立場かよ」と返したことになりますが、「トマトを焦がす」が指していることについて、以下に考察してみます。

考察その1:「トマトを焦がしてるぞ」と「(偉そうに)人を非難」できる立場か?

トマトについては特に意味はなく、自分が非難されている立場でありながら、ジョーイに注意したパパに対して、「注意されるようなことをしてるのはパパの方だろ」というニュアンス。
ただ、ジョーイが You're one to talk. と言った後、観客から(大爆笑というほどではないけれど)笑い声が起こっているので、このジョーイの返しがジョーク的なものである可能性もありそうに思いました。

考察その2:tomato が「トマト」以外のものを示唆している

ここで tomato という単語に注目してみると、tomato には、いわゆる「トマト」以外に、「魅力的な女性」という意味もあるようです。

Wiktionary というネット上の辞書には以下のように出ていました。

Wiktionary : tomato
tomato [noun]
4.
(slang) A physically attractive woman.
例)Look at the legs on that hot tomato!

つまり「肉体的に魅力的な女性」。例文は「あのセクシーな女の脚を見ろよ!」

ジョーイは(まだ見ぬ)パパの浮気相手のことを、「パパを誘惑する魅力的な女」という意味で tomato と表現し、それを burn している、つまり、「焼いている、焦がしている」のように、相手を「燃えさせている」イメージで、You’re burning your tomato. (その場合は相手は一人なのでトマトは単数になる?)「パパだって相手の女を燃えさせてるじゃないか」と言っているのかもしれない、とも思いました。

脚本的に見てみると、父が浮気していると知って動揺している様子を示すのに、黙々とトマトソースを作っている(無意識に単純作業を繰り返してしまう)という描写を入れた、と考えることもできますが、「わざわざ」トマトを出してきたのは、You're one to talk. 「あんただってトマトを燃やしてるだろ」という意味にするためだったという気が私にはしました。

Your Dad's in love, bigtime. の bigtime は「とても」という意味。
ジーニアス英和辞典では big と time の間にスペースの入った big time という形になりますが、以下のように出ています。
big time(副詞)=(米略式)大いに、とても、ひどく

「最悪なのは二人の女性を愛してしまったことだ」のように言ったパパに「頼むから一人はママだと言ってくれよ」というジョーイ。
さすがにもう一人はママだったようですが、パパに対する不信感でいっぱいになっていることがよくわかるセリフになっていると思います。


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posted by Rach at 12:46| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年10月04日

be better off フレンズ1-13改その4

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3:55
(Joey enters with his dad...)
ジョーイが父親と一緒に入ってくる。
ジョーイ: Hey, you guys. You all know my dad, right? (やあ、みんな。みんなは俺の親父を知ってるよな?)
(all greet Joey’s dad...)
全員がジョーイの父に挨拶する。
モニカ: Hey, how long are you in the city? (あの、どのくらい街(ここ)にいるんですか?)
ジョーイパパ: Just for a couple of days. I got a job midtown. I figure, I'm better off staying with the kid than hauling my ass back and forth on a ferry. (Looks at Rog...) I don't know this one. (ちょっと2、3日だけ。ミッドタウンで仕事があるんだ。思うに、フェリーに乗って移動するより、子供と一緒に滞在する[子供のところに泊まる]方がいいだろう、って。[ロジャーを見る] この人は知らないな。)
フィービー: Oh. This is my friend Roger. (あぁ、こちらは私の友達のロジャーよ。)
ロジャー: Hi. (どうも。)
ジョーイパパ: Hey. Hey, good to meet you, Roger. (やあ。やあ、君に会えて嬉しいよ(こんにちは)、ロジャー。)
ロジャー: You too, sir. (僕もあなたにお会いできて嬉しいです。)
ジョーイパパ: What happened to the, er, puppet guy? (例の、ほら、パペット男はどうしたんだ?[パペット男はどうなった?])
ジョーイ: Dad! Er... (Gesturing...) (パパ! えーっと…[(その話題はダメという)ジェスチャーをしながら])
ジョーイパパ: Oh. Oh. excuse me. So, Ross, er, how’s the wife? (おぉ。あぁ、失礼。それで、ロス、えーっと、奥さんは元気か?)
ジョーイ: Uuuuhhh!! (Ross cringes, Joey gestures again...) (あーーー! [ロスは体をすくめ、ジョーイは再び(さっきの)ジェスチャーをする]
ジョーイパパ: 0 for 2, huh? Er, Chandler, quick, say something funny! (2戦0勝、だな? えーっと、チャンドラー、(すぐに)急げ、何か面白いことを言え!)
チャンドラー: (Stony faced, tight lipped. Says nothing) [(石のような)無表情で、口をつぐんで、何も言わない]

Just for a couple of days. I got a job midtown. は「ちょっと2、3日だけ。ミッドタウンで仕事があるんだ」。
got は have の意味。
midtown は uptown と downtown の間の「中間地区、ミッドタウン」ということですが、このセリフでは、副詞「ミッドタウンで」という意味で使われています。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) の midtown の説明にも、noun(名詞)と並んで、adjective(形容詞)、adverb(副詞)の品詞も出ています。

I figure の figure は動詞で、アメリカ口語では I think のような「(…だと)思う、考える」という意味で使われます。
LAAD では、
figure [verb] : [transitive] (informal) to form a particular opinion after thinking about a situation
つまり、「ある状況について考えた後、特定の意見を形成すること」。
語義を和訳すると何だかいかついですが、LAAD にも informal と書いてある通り、インフォーマル、口語表現、となります。

I figure SV で「(文)だと思う」ということですが、figure の後に続く文 I'm better off ... 以下が長いので、「…だと思う」を和訳の最後につけるよりも、セリフを発した順序通りに、「思うに」と訳しておいてから、その内容を続ける方が、実際の英語のニュアンスが感じられるように思いました。

be better off は「もっと良い状態になる、楽になる」。
LAAD では、
better off : happier, improved, more successful etc.
つまり、「より幸せな、より改良された、より成功した、など」。
今回のように be better off A-ing than B-ing だと「Bするより…Aする方がいい」という意味になります。

haul は「運ぶ、運搬する」。
hauling my ass back and forth on a ferry を直訳すると「フェリーに乗せて俺のケツを後ろに前に運ぶこと」みたいな感じでしょうか。
自分自身がフェリーに乗って行ったり来たりすることを、ass という卑語を使って、ちょっと下品に表現していることになるでしょう。
ミッドタウンで2、3日仕事があって、毎日往復するような面倒くさいことをするよりも、the kid、つまり、息子のジョーイのところに滞在した方が楽だから、2、3日はここにいるよ、と言っていることになります。

ジョーイのパパはフレンズたちのことは知っているようですが、見慣れない顔のロジャーがいるので、この人は知らないなと言っています。
フィービーから紹介されて、ジョーイのパパが Hey, good to meet you, Roger. と挨拶すると、ロジャーは You too, sir. と返します。
これは、good to meet you too, sir. 「僕もあなたにお会いできて嬉しいです」という意味で、初対面の目上の人であるジョーイのパパに対してきちんと sir を使っているのも、知的な職業である精神科医らしさが出ているような気がします。

What happened to ...? は「…に何があった? …はどうした?」
手をゆらゆらさせながら、「人形をこうやって動かすあのパペット使いの男」のように言っていることになりますが、「パペットを使う・操る男」の
「操る」という表現がすぐに出てこなくても、ジョーイパパのように the puppet guy と表現すれば(そしてこのように身振り手振りを加えれば、より)イメージが湧きやすいでしょう。

今の彼氏であるロジャーの前で、フィービーの元カレのパペット男の話をするのはまずい、とジョーイが必死に止めると、パパはそれに気づいたようで話題を変え、今度はロスに話しかけます。
how’s the wife? は「(ロスの)奥さんはどう? 元気?」ということ。
基本的な挨拶、How are you? は多くの方が使い慣れていると思いますが、目の前にいる you だけではなく、会話相手の家族などの様子(元気かどうか)を尋ねる場合にも、How is 人? のように使えるということです。
ロスは離婚しているため、離婚した元妻の話題は禁句ですから、ここでもジョーイは必死にその話題はダメだと訴えます。

0 for 2 を「オー・フォー・トゥー」のように発音していますが、これは、007を「ダブル・オー・セブン」と読むように、0(ゼロ)をよく似た文字のO(オー)に読み替えた感覚。
日本語でも、自衛隊の時刻の読み方で、12:00を「ひとふたまるまる」のように、0(ゼロ)を〇(まる)と読み替えることがありますが、それと同じに考えればよいでしょう。

for+数詞で「(数詞)に対して」となるので、0 for 2 は「2に対して0」ですから「2回やって成功0回、2戦0勝」ということ。
挨拶として楽しく会話しようとしたのに、2回ともしてはいけない話題をして地雷を踏んだような形になってしまったことを、このように表現したことになるでしょう。

困った時はチャンドラーのジョークに助けてもらおう、とばかりに、ジョーイパパは Chandler, quick, say something funny! 「チャンドラー、急いで、何か面白いことを言え!」と言います。
ここでの quick は「急げ、早く、さあさあ」というニュアンス。
LAAD では以下のように interjection 「間投詞」として分類されています。
quick [interjection] : used to tell someone to hurry or come quickly
例)Quick! We'll miss the bus!

つまり、「誰かに、急げ、または早く来いと言うために使われる」。例文は「急げ! 僕ら、バスに乗り遅れちゃう!」

ところが「ほら、何か面白いことを言え」と言われたチャンドラーは、ぶすっとした顔をしています。
ロック、ハードプレイス、俺 フレンズ1-13改その3 で解説した、これより少し前のシーンで、精神科医ロジャーから、チャンドラーは以下のようなことを言われていました。

ロジャー: Huh. Just seems as though that maybe you have intimacy issues. You know, that you use your humor as a way of keeping people at a distance. (うーん、ただ、まるで、多分君には、人との親密さについて問題があるかのように見えるね。ほら、人から距離を保つための手段として、ユーモアを使ってるんだ。)

「ほら、チャンドラー、この気まずい空気を打ち消すために、いつものように何か面白いこと言ってくれよ」と言われても、人との距離を保つために笑いを使っている、と精神的な部分を指摘された直後で、その指摘をした精神科医の目の前でジョークを言うわけにもいかず、むすっとした顔にならざるを得ないわけです。

フィービーの元カレ、ロスの元妻、チャンドラーのユーモア、と地雷を3つ踏んでしまったジョーイパパですが、笑いの定番の3段オチで、最後のオチに直前のネタをうまく使っている、という流れが、コメディとして実によくできた脚本だなと改めて思いました。


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posted by Rach at 12:39| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年05月12日

ロック、ハードプレイス、俺 フレンズ1-13改その3

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02:50
チャンドラー: You know, I don't know why you are so embarrassed. They were very nice boobies. (ねぇ、どうして君がそんなに恥ずかしがってるのか俺にはわからないよ。あれはとってもナイスなおっぱいだったよ。)
レイチェル: "Nice"? They were "nice"? I mean, tha... that's it? I mean, mittens are "nice." (「ナイス」? あれは「ナイス」だった? つまり… それだけ? ほら、ミトンは「ナイス」だ、みたいな。)
チャンドラー: Okay. Rock, hard place... me. (わかった、岩、硬い場所…(そこに挟まってる)俺[俺は今、困った立場にある]。)
ロジャー: (Laughs again) You're, you're, you're so funny! He's really funny! I wouldn't wanna be there when, when the laughter stops. ([また笑って] 君って、君って、君ってすっごく面白いね! 彼は本当に面白いよ! その笑いが止まった時に僕ならその場にいたくはないけどね。)
チャンドラー: Whoa. Whoa. Back up there, sparky. What did you mean by that? (おいおい。今の話に戻ってよ、才気(ひらめき)くん。今のはどういう意味だったんだ?)
ロジャー: Huh. Just seems as though that maybe you have intimacy issues. You know, that you use your humor as a way of keeping people at a distance. (うーん、ただ、まるで、多分君には、人との親密さについて問題があるかのように見えるね。ほら、人から距離を保つための手段として、ユーモアを使ってるんだ。)
チャンドラー: Huh. (ほう。)
ロジャー: I mean, hey, I just met you. I don't know you from Adam. Only child, right? Parents divorced before you hit puberty? (つまり、ほら、僕は君と会ったばかりだ。君のことはよく知らない(けどね)。一人っ子だろ? 思春期になる前に両親が離婚した?)
チャンドラー: Uh-huh. How did you know that? (ああ。どうやってそれがわかったんだ?)
ロジャー: It's textbook. ((教科書に出てくるような)典型(的な例)だよ。)

アクシデントでレイチェルの胸を見てしまったチャンドラーは、レイチェルの胸について very nice boobies 「とてもナイスなおっぱい」だったと語ります。
そこで nice という表現を使ったことについてレイチェルは、mittens are "nice." みたいだと言って不満を述べています。
nice は褒め言葉ではあるけれど、「そのミトン(手袋)、いいね」的なレベルの軽い褒め言葉のようにレイチェルには聞こえた、という感じでしょう。
私の大事なものを見ておいて、褒め言葉はその程度なの? ということでしょう。

boobies を nice と言われたことに対して、レイテェルは mittens を例に挙げたわけですが、They were nice. という複数形で表現できるものとして、胸と同じように2つで1セットとなる感じのアイテムをまずは挙げたことになるのでしょう。
対になるものと言えば、gloves (手袋)、shoes (靴)も複数形ですが、それらはゴージャスで上等なものも存在しますし、「概して庶民的」な感じがするミトンを使ったのかなと思います。

レイチェルのご機嫌を取ろうと「ナイス」だと言ったらその言葉に文句を付けられたチャンドラーは、Okay. Rock, hard place... me. と返します。
これは、between a rock and a hard place というイディオムがあるので、それをジェスチャーで表現しながら言ったセリフだと考えられます。

英辞郎では
between a rock and a hard place=苦境に陥って、望ましくない選択を迫られて
ジーニアス英和辞典では
between a rock and a hard place=(略式)困った立場で

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
be (stuck) between a rock and a hard place :
(informal) to have a choice between two things, both of which are bad or dangerous

つまり「どちらも悪い、または危険な2つのものの間で選択をすること」。

rock は「岩」で、hard は「硬い」ですから、チャンドラーのしぐさ通り、硬いものの間に挟まって、身動きが取れない、という感覚なのでしょう。
レイチェルの胸を見てしまうわ、フォローで褒めたつもりが却って怒らせてしまうわで、俺はにっちもさっちもいかない状態だ、ということでしょう。

その様子を見ていた、フィービーの彼氏である精神科医のロジャーは大笑いして、チャンドラーを funny だと言いますが、最後に I wouldn't wanna be there when, when the laughter stops. 「その笑いが止まった時に、僕ならその場にはいたくない」と付け加えます。
面白いと言いながらも、本当の姿は違うとでも言いたげなその言い方にチャンドラーも引っ掛かった様子。
Whoa. は「ちょっと待て」というニュアンス。
back up は「バックする、後退する」なので、Back up there は「今のその発言に戻れ(戻ってもらおうか)」という感じでしょう。
spark は「スパーク、火花、閃光」「ひらめき、才気」。
a spark of genius なら「天才のひらめき」。
それに -y をつけて形容詞的な呼び掛け語として使っているので、相手が精神科医としての意見を述べそうだと感じたチャンドラーが、「精神科医として何かひらめいたのかい」とでもいうように sparky と言ったのかなと思いました。

Just seems as though that は「ただ、まるで(that以下)であるかのように見える」。
intimacy は「親密な関係」という意味ですが、「男女の親密な関係、恋愛関係、肉体関係」を指すことが多く、you have intimacy issues. は「君は男女の親密な恋愛関係に問題を抱えている」。
you use your humor as a way of keeping people at a distance は「君は、人と距離を保つための手段・方法として、ユーモアを使う」。
そんな風に冗談ばっかり言っているのは、本心を知られまいと人から距離を取ろうとしてるんだ、と言われたことになります。

not know someone from Adam は「人を全く知らない、面識がない、誰だか全くわからない」という意味。
LAAD では、
not know someone from Adam : (informal) to have no idea who someone is
つまり「(インフォーマル)ある人が誰であるか全くわからない」。

not know A from B は「A と B の区別を知らない」ということで、tell A from B 「A と B を見分ける」の from と同じニュアンス。
直訳すると「人をアダムと区別することができない」になるでしょう。
Adam は旧約聖書に出てくる「最初の人類アダム」。
アダムは誰も見たことがない、だから、それと区別できないということは、アダムと同じようにその人のことも知らない、という意味になります。

only child は「一人っ子」。
hit puberty は「思春期に達する、年頃になる」。
hit の基本的な意味は「打つ、当たる」で、そこから「〜に達する、至る」という意味にもなります。hit の代わりに reach も使えます。

textbook は「教科書、テキストブック」で、そこから、形容詞の「教科書的な、教科書の例に出てくるような典型的な」という意味になります。
君のことはよく知らないけど…と言いながら、プロファイリングしてみせているのがいかにも精神科医という感じです。


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posted by Rach at 16:42| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2025年02月12日

シュリンクにしてはそんなにシュリンクっぽくない フレンズ1-13改その2

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01:54
フィービー: Isn't he great? (彼って素敵じゃない?)
レイチェル: He's so cute. And he seems to like you so much. (彼って素敵ね。それに彼はあなたのことがものすごく好きみたいね。)
フィービー: I know. I know. He's so sweet. And so complicated, you know? And for a shrink, he’s not too shrinky. You know? (そうなの、そうなのよ。彼はとっても素敵なの。そしてとっても複雑なのよ。それから精神科医にしてはそれほど精神科医っぽくないのよ。わかるでしょ?)
モニカ: So you think you'll do it on his couch? (それで、彼は自分のカウチでエッチすると思う?)
フィービー: Oh, I don't know. I don't know. I think that's a little weird, you know. It's vinyl... (あぁ、どうかしら。わからないわ。それってちょっと変だと思うの、ほら、ビニールだから…)

complicated は「複雑な、理解が難しい」。

shrink は「精神科医、精神分析医」。
精神科医には phychiatrist という単語もありますが、口語では shrink という単語がよく使われます。
shrink は「縮める」という動詞で、妄想で大きくなった頭を縮める人という意味の、head-shrinker からできた言葉です。
アメリカのドラマでは精神科医がよく登場するので、shrink はいろんなドラマで耳にする単語でしたが、少し前までの日本人英語学習者にとっては、あまり知らない単語だった気がします。
ただ日本でも近年では、『Shrink〜精神科医ヨワイ〜』という人気漫画があり、それを原作とする中村倫也さん主演のドラマもつい最近(2024年8〜9月)放送されていたので、shrink の意味を漫画やドラマで知った、という方も多いのではないでしょうか。

And for a shrink, he's not too shrinky. について。
shrinky は、shrink(=精神科医)の語尾に -y を付けることで、形容詞っぽくした感覚になるでしょう。
not too shrinky は「ものすごく(いかにも)精神科医って感じじゃない」ということ。
for a shrink の for は「〜にしては」ということで、一般的な人と比べてどうかの話ではなく、「精神科医にしてはそんなに精神科医っぽい感じはない」と言っていることになります。

you'll do it on his couch の do it は「エッチする」という意味。
「カウチに上でする・やる」と表現してもそのニュアンスは伝わるでしょう。

vinyl は日本語の「ビニール」の元になった単語ですが、発音は「ヴァイナル/ヴァイヌル」という感じ。
レジ袋のようなビニール(ビニル)袋を指す場合は、vinyl ではなく、plastic という単語を使って、a plastic bag といいます。
包装に使われるビニール袋にはリサイクルのための「プラ」マークが入っていますが、それは「プラスチック製容器包装」だからです。
英語の vinyl は plastic よりも頑丈で強い感じの素材を指すようです。
今回もカウチの素材を指していますので、日本人がイメージするいわゆるビニールよりはもっと丈夫なものを指していると考えられるでしょう。
近年、昔のアナログレコードの人気が再燃というニュースを耳にするようになりましたが、あの黒いプラスチックのレコードのことを「ヴァイナル」や「バイナル」と表記しているのもよく見かけるようになりました。

フィービーはカウチの上でするかどうかの質問に対して、weird 「変(だ)」と言っていましたが、ベッドではなくカウチでエッチするのが weird だという話ではなくて、その vinyl の素材の感触が weird だと返したことになります。


02:16
(They all move to join Chandler, Ross and Rog on the couch.)
フレンズたちはチャンドラーの方に移動し、ロスとロッジ(ロジャー)はカウチにいる。
レイチェル: Okay. Any of you guys want anything else? (さてと。あなたたちの誰か、他に何か欲しいものは?)
チャンドラー: Oh, yes. Could I have one of those... (あぁ、そうだね。例のあれを一つ貰えるかな…)
レイチェル: No, I'm sorry. We're all out of those. Anybody else? (いいえ、ごめんなさい。うちではそれを全部切らしてるの。他の人は?)
チャンドラー: Okay. (わかったよ。)
ロジャー: Did I, did I miss something? (僕は、僕は何か見逃したのかな?)
チャンドラー: Nah, She's still upset because I saw her boobies. (いいや、彼女はまだ怒ってるんだよ、俺が彼女のおっぱいを見たから。)
ロス: Whoa, what, what d... What were you doing seeing her boobies? (おい、何、何を…彼女のおっぱいを見るとか何やってんだよ?)
チャンドラー: It was an accident. It's not like I was across the street with a telescope and a box of doughnuts. ((偶然の)事故だったんだよ。俺が望遠鏡とドーナッツ1箱用意して、通りの向こうにいた、みたいなことじゃない。)
ロジャー: (Laughs loudly) [大声で笑う]
レイチェル: Okay. Okay. Can we change the subject, please? (よし、いいわ。その話題変えていいかしら?)
フィービー: Yeah, cos, hello, these are not her boobies. These are her breasts! (そうね、だって、ほら、それは彼女のおっぱいじゃないわ。それは彼女の胸よ!)
レイチェル: Okay, Pheebs, I was hoping for more of a change. (ねぇ、フィービー。私はそれ以上の変更を望んでたんだけど。)

ウェイトレスのレイチェルは、フレンズたちに注文を聞いています。
チャンドラーは、one of those を使って、「例の…の一つを貰おうか」と言いかけますが、those の後の具体的な名前を聞く前に、レイチェルは、No. と即答します。
out of は「…を切らして、…がなくなって」。
「あれ、あるかな」と言おうとしたら、「あぁ、“あれ”はもう、一つもないわ。全部ないわ」とその品物が何かを言おうとする前に却下しているということです。
つまり、あなたが何を注文しようが、「どれも切らしてるわ」と言ってそれを給仕するつもりはない、あなたのお願いは一切聞かないわ、という意思表示をしていることがわかります。
このセリフから、レイチェルがチャンドラーに対して何か怒っていることが見て取れます。

Did I miss something? の miss は「…を見逃す、聞き逃す」で、「僕は何かを見逃したかな? 聞き逃したかな?」。
上のやり取りを聞いて、レイチェルがチャンドラーに対して何か怒っていることには気づいた、でもその原因がわからないので、僕の知らない事件やもめごとが何かあったのかな? と尋ねていることになります。

boobies, boobs は女性の胸(breasts)を指す幼児語。
ですから、日本語ではやはり「おっぱい」という感覚が近いでしょう。

What were you doing seeing her boobies? について。
What were you doing seeing... と、-ing 形が2回続いていますが、これは、「…を見るなんて、一体お前は何をやってたんだ」という感覚。
この What were you doing には、あきれや驚きの気持ちが込められています。

telescope は「望遠鏡」、a binocular telescope だと「双眼鏡」です。
ドーナツは、アメリカでは「警察官に付き物」の食べ物のように言われがちで、「警察官が好きな食べ物と言えばドーナツ」というステレオタイプなイメージがあります。
そういう警察官のイメージからの連想だとすると、across the street with a telescope and a box of doughnuts というのは、向かいのビルから望遠鏡(双眼鏡)を持って、容疑者の張り込みをするみたいに、ずーっとレイチェルの一日を追っていたわけじゃない、四六時中見張っていたわけじゃない、という感覚になるでしょうか。
あるいは(ドーナツ→警官、という連想ではなく)、ストーカーが、手軽に食べられるドーナツを片手に持ちながら、もう片方の手で双眼鏡を持ち、ずーっとレイチェルの様子を観察していた、というニュアンスかもしれません。
It's not like を使い、「通りの向こうで、望遠鏡とドーナツ持って」みたいなことじゃない、と言っているので、たまたま、事故で見てしまっただけで、見ようという意図があったわけじゃない、と言いたいことがわかります。

change the subject は「話題を変える」。
それを聞いて、「そうよ、おっぱいだなんて。それは胸って言うべきよね」と言うフィービー。
hope for は「…を期待する」で、more of a は「(…より)いっそう、(…より)もっと」。
この場合も、比較級の後ろに、than that が省略されていると考えると良いでしょう。
つまり、I was hoping for more of a change than that. ということで、レイチェルは、change the subject 「話題、主題、テーマ」を変えましょ、と言ったのに、フィービーは「あれは、boobies じゃなくて、breasts って言わなきゃだめよ」と、話題となっている対象の言葉についてだけ言ったので、呼び方を変えるだけじゃなくて、私はそれよりもっと変化を求めていた、言葉の言い換え以上の変化を求めていた、つまり、話題そのものを変えてしまうことを求めていたのに…と言いたいことがわかります。


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posted by Rach at 16:14| Comment(3) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年11月13日

That's pretty much it. フレンズ1-13改その1

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シーズン1 第13話
The One With the Boobies
原題訳:おっぱいの話
邦題:目には目を歯には歯を


0:00
[Monica and Rachel’s apartment. Rachel is in the shower. Chandler walks in, and gets something from the fridge. Rachel comes out of the bathroom, naked waist up, to see Chandler standing there.]
モニカとレイチェルのアパートメント。レイチェルはシャワー中。チャンドラーが部屋の中に入ってきて、冷蔵庫から何かを取り出す。レイチェルは(タオルで髪の毛を拭きながら)上半身裸でバスルームから出てきて、チャンドラーがそこに立っているのを見る。
レイチェル: Daaargh! (Grabs a blanket to cover herself...) (ダァァァー! [(ソファにかけてある)ブランケット[ソファーカバー(?)]を掴んで自分の身を隠す])
チャンドラー: Aaarrgh! I’m sorry! I’m sorry! (あーーー! ごめん! ごめん!)
レイチェル: Oh, my God! That’s it! You just barge in here and you don’t knock? You have no respect for anybody’s privacy. (なんてこと! そこまでよ[いい加減にしてよ]! あなたはここに(ずかずかと)入り込んできて、ノックもしないわけ? 他人のプライバシーへのリスペクトがないの?)
チャンドラー: Rachel. Wait, wait! (レイチェル。待って、待って!)
レイチェル: No, you wait! This is ridiculous. (いいえ、待つのはあなたよ[あなたこそ待ちなさいよ]。こんなのばかげてるわ。)
チャンドラー: Can I just say one thing? (ただ一言言わせてもらってもいい?)
レイチェル: What?! What? (何? 何よ?)
チャンドラー: That’s a relatively open weave and I can still see your... nippular area. (それは比較的、(編み)目が粗いから、俺にはまだ見えてるんだよね、君の…乳首的なエリアが。)
レイチェル: Ugh! (あー!)
OPENING TITLES

シャワーを浴びた直後に無防備な恰好で出てきたレイチェルは、チャンドラーと出くわし、お互いが叫び声を上げています。
レイチェルは、Oh, my God! That’s it! You just barge in here ... とまくし立てます。
That's it. には「その通り」や「それでおしまい」など、様々な意味がありますが、今回のレイチェルのように怒っている時に使うと「そこまでだ」「そこまでにしろ」「我慢の限界だ」のような意味になります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
That's it. :
used when you are angry about a situation and you do not want it to continue.
例)That's it! I want both of you to be quiet!

つまり、「ある状況に怒っていて、それが続いてほしくないと思っている時に使われる」。
例文は「そこまでだ! 二人とも静かにしてくれ!」

barge in は「押し入る、無理やり入る」。今回のように「ノックしないで部屋に入る」というニュアンスでもよく使われます。

LAAD では、
barge in also barge into something [phrasal verb] :
to enter or rush in rudely
例)The woman barged into the office and demanded to see the boss.

つまり、「荒々しく(中に)入る、突入する」
例文は「その女性はオフィスに荒々しく入ってきて、ボスに会うことを要求した」。

a relatively open weave は「比較的、隙間がある・目の粗い編み方」。
weave には「〜を編む、織る」という動詞の意味がありますが、ここでは名詞で「編み(方)、織り(方)」。
open は「空いている」ですから、「隙間のある、(編み物・織物の)目が粗い」。

nipple が「乳首」なので、nippular area は「乳首的な「乳首あたりの]エリア」と言ったところでしょうか。
nipple と名詞で言ってしまうとダイレクトすぎるので popular 「人気の」のような形容詞の語尾を付けるイメージで、ちょっとボカす感じで nippular と表現したのだろうと思います。
レイチェルはとっさに胸を隠すために、ソファの背に掛けてあった編み物状のカバーのようなものを使ったのですが、その編み目が詰まっておらず粗かったため、編み目から向こう側(つまりレイチェルの裸体)が透けて見えてしまっていることを言ったことになります。


01:24
[Central Perk. Monica, Rachel & Phoebe are at the bar, with Phoebe’s new boyfriend, Rog (Roger).]
セントラルパーク。モニカ、レイチェル、フィービーがバーにいて、フィービーの新しい彼氏ロッジ(ロジャー)も一緒にいる。
フィービー: Oh, honey, honey, tell them the story about your patient who thinks things are, like, other things, you know? So, like, when the phone rings and she takes a shower.... (あぁ、ハニー、ハニー、みんなにあなたの患者の話をしてあげて。あるものを、ほら、別のものだと思う患者のこと。そうね、例えば、電話が鳴ったら、その女性はシャワーを浴びるの…)
ロジャー: That’s pretty much it. (ほとんどそのままだよ。)
フィービー: Oops. (おっと(しまった)。)
ロジャー: But you tell it really well, sweetie. (でも君はうまく話をするね、スウィーティ。)
フィービー: Ah, thanks. OK. Now go away so we can talk about you. (あぁ、ありがとう。よし。じゃあ(あなたは)あっち行って、私たちがあなたについて話せるように。)
ロジャー: OK, I’ll miss you. (leaves) (オッケー、寂しくなるけどね。[その場を離れる])

tell them the story about your patient who thinks ... は who という関係代名詞が使われています。
日本語の語順だと「AをBだと思う、あなたの患者の話をみんな(彼女たち)にしてあげて」になるところですが、英語では「あなたの患者の話をしてあげて」と先に言っておいてから、「その患者というのはAをBだと思う人」のように、詳しい説明を続ける形になります。
患者の話をしてあげて、と言った後、フィービーはその患者の説明を続け、「あるものを別のものだと思う人」と言った後、さらに詳しく、「電話が鳴ったら、シャワーを浴びる人」と説明します。

That’s pretty much it. について。
pretty much は「ほとんど、だいたい」。
LAAD では、
pretty much : (spoken) almost completely
つまり「(口語)ほとんど完全に」

この pretty は「プリティ、可愛い」という形容詞ではなく、「かなり、ずいぶん」という意味の副詞になります。
このような副詞の pretty は、他の形容詞や副詞を修飾する形で使われます。

pretty much が「ほとんど、だいたい」という意味で、That's pretty much it. から、その pretty much の部分を取り除くと、残るのは That's it. になります。
今回の記事の最初のシーンで、怒ったレイチェルが That's it! を使うセリフがあり、そこで That's it. には様々な意味があると説明しましたが、ここで改めて That's it. の意味を確認しておきましょう。

That's it. は、That is it. ということで、すなわち that = it だと言っていることになります。
That's it. の that は、直前に起こった出来事や発言を指し、it は「頭の中でイメージしていること、または話題の中心となっていること」を指します。

このシーンのフィービーとロジャーの会話については、that は直前にフィービーが言った内容を指し、it はこの会話でのテーマ、つまり「ロジャーに話してもらおうとしていた患者の話の内容」を指すわけです。
That's it. だと「フィービーが(今、さっき)言ったことが、僕に言わせようとしていた[僕が言おうとしていた]ことだよ」という感覚になります。
pretty much は「ほとんど、だいたい」なので、「今君が言ったことが、ほとんど僕が言おうとしていた内容だよ。言おうとしていたことのほとんど全部を君が言ってしまったよ」ということです。

ここで、一般的に使われる That's it. のニュアンスについても触れておくと、that が「直前の出来事や発言」、it が「頭の中でイメージしていること、話題の中心・テーマ」に当たりますので、
求めていたものがそれだ、ということだと「その通り」や「まさにそれだ」という意味になり、
それがイメージしていたものそのものだ(そのすべてだ)、ということだと「それで終わりだ・おしまいだ」という意味になります。
冒頭のシーンの怒ったレイチェルが使っていた That's it! も「今ので、そんなひどいことはおしまいにして」という感覚から「そこまでよ」や「もう我慢の限界よ」のような怒りのニュアンスで使われたと考えればよいかと思います。

フィービーとロジャーの会話の解説に戻ります。
「君がいま言ったことが、(僕が言おうとしていたことの)ほとんどそのままだ」と言われてしまったフィービー。
Oops. は「おっと。しまった」。小さな失敗やへまをした時に使います。
Now go away so we can talk about you. を聞こえたままにイメージすると「じゃあ、あっちへ行って、そうすれば私たちはあなたのことについて話せる(から)」ということ。
あなたについてみんなと話したいから、席を外してね、と言っていることになります。


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posted by Rach at 11:51| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年05月07日

あなたたちはいつも私の部屋で遊んでばかり フレンズ1-12改その18

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21:54
END CREDITS [Scene: foosball table]
エンドクレジット [シーン:フーズボール・テーブル]
モニカ: Yes! And that would be a shutdown! (よし! そしてそれでシャットダウンね!)
ジョーイ&チャンドラー: Shutout! ((それを言うなら)シャットアウトだ!)
モニカ: Where are you guys going? Come on, one more game! (あなたたちどこに行くの? ねぇ、もう1ゲームしましょうよ!)
ジョーイ: Uh, it's 2:30 in the morning. (あぁ、朝の2時半だぞ。)
チャンドラー: Yeah. Get out! (そうだ、出ていけ!)
モニカ: You guys are always hanging out in my apartment. Come on, I'll only use my left hand, huh? Come on, wussies! [Joey and Chandler pick her up] All right! Okay! I gotta go! I'm going. [they throw her out] And I'm gone. (あなたたちは、いっつも私のアパートメントで遊んで[たむろして]ばかりいるのに。ねぇ、左手だけを使うから、ね? ほら、弱虫くんたち! [ジョーイとチャンドラーはモニカを持ち上げる] いいわ! わかった! 出て行くわ[出て行かなくちゃね]。(ほら)出て行ってるとこ。[二人はモニカを放り出す] そして私は出て行った。)
チャンドラー: One more game? (もう1ゲーム(する)?)
ジョーイ: Oh, yeah! (あぁ、そうだな!)

モニカが shutdown と言った後、男子二人が shutout と返しています。
勝ち誇るモニカに対し、同じ shut という単語を使って「黙れ!」と言っているように聞こえなくもないですが、まず、「黙れ!」という意味であれば、Shut up!(日本語でも「シャラップ」として使われるもの)になるでしょう。
さらに、DVD英語字幕では、
And that would be a shutdown!
Shutout!
となっており、Shut out! という命令形ではなく、shutout という1語の名詞として表記されています。
また、(以前配信されていた)Netflix の字幕では、
And that would be a shut-down.
(together) Shut-out!
のようにどちらもハイフンの入った名詞として表記されていました。

DVD の a shutdown / shutout
Netflix の a shut-down / shut-out
という「二つの名詞が対比されたような表記」から判断するに、「黙れ!」という意味の命令形ではなく、モニカの使った間違った言葉を訂正した、ということなのかなと思いました。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) での shut-down と shut-out の意味を見ておくと、

shut-down [noun]
1. the act of stopping a factory, business etc. from operating
2. an occasion when a large machine, computer, or other piece of equipment stops operating

つまり「1. 工場やビジネスの操業を停止するという行為。2. 大きな機械、コンピューター、他の機器が操作を停止するという出来事」。

shut-out [noun]
a sports game in which one team prevents the other from getting any points

つまり「あるチームが、相手チームの得点を阻止する、スポーツの試合」。

シャットダウンとシャットアウトの違いについては、カタカナ英語のニュアンスがほぼ正しいようで、
シャットダウンは「工場などの閉鎖、機械やパソコンなどの電源を切ること」
シャットアウトは「(野球などの)完封」
という理解で良いかと思います。
英英辞典を見ても、shut out に「話をやめる、黙る」のような意味は載っていないので、意味から考えても、ここは「黙れ!」という意味ではないと思いました。

もしも、このやり取りが、
モニカ : And that would be a "shutout"!
ジョーイ&チャンドラー: Shut "up"!
になっていたとしたら、
「それでシャットアウトね!」
「黙れ!」
となり、同じ単語 shut を使って「言い返した」ということになったのかなと思います。

勝てて嬉しいモニカは、もう1ゲームやろうと言いますが、ジョーイの発言から朝(夜中)の2時半だということがわかります。
get out は「外に出る」なので、Get out! は「出ていけ!」というキツい命令形の言葉。

You guys are always hanging out in my apartment. について。
are always hanging out という「always+現在進行形」が使われていますが、この「always+現在進行形」は「いつも〜してばかりいる」という話者のいらだちを表現することができます。

hang out は「時を過ごす、ブラブラする」という意味。
フレンズたちのような大人が、友達と一緒に時間を過ごす、という意味でも hang out はよく使われます。
LAAD では、
hang out : (informal) to spend a lot of time in a particular place or with particular people.
つまり、「ある場所で、またはある人々と一緒に、多くの時間を過ごすこと」。
「(大人が)友達と遊ぶ」というようなニュアンスですね。
「遊ぶ」と聞くと、play という動詞が頭に浮かぶ方も多いと思いますが、英語の play だと子供たちがワーイと遊ぶニュアンスになりますので、「大人が友達と一緒に時間を過ごす」という意味の「遊ぶ」はこの hang out を使う、ということを覚えておきましょう。

モニカとしては「しょっちゅう私の部屋に来て、長い時間遊んでるくせに、私にはすぐに出ていけって言うの?」という気持ちがあって、このように言ったのでしょう。
I'll only use my left hand 「左手だけを使うわ」は、利き手の右手は封印するから、ということ。
wussies は wuss の複数形で、wuss は「弱虫、泣き虫、意気地なし、根性なし」という意味。

「いつも私の部屋で遊んでるくせに。利き手は封印してあげるわよ、弱虫さん」と言いたいことを言うモニカに対し、男子二人は黙ってモニカの両腕を抱え、部屋から連れ出します。

I gotta go! I'm going. And I'm gone. について。
go は「行く」で、この場合は「この部屋から外に出る」という感覚。

I gotta go! は、I have to go! ということで「部屋を出なきゃ」。
友達などと話していて「そろそろ行かなくちゃ」という時によく使われる言葉で、今回は「あなたたちが連れ出そうとするのなら、行くわ・帰るわ」という、意志を表す言葉として使っているのでしょう。

I'm going. という現在進行形は「今、部屋を出ているところよ、部屋を出つつあるわ」。

I'm gone. の gone は、go の過去分詞形が形容詞になったもので「去った、いなくなった」。
よって、I'm gone. は「私は去った、いなくなった、(部屋から)出てしまった」という感覚。
むりやり部屋から連れ出されたので、その様子を客観的に実況中継しているような表現になっているのが面白いと思います。

モニカを外に出した後、チャンドラーが One more game? と言っています。
モニカが Come on, one more game! と同じことを言った時は断り、「朝の2時半だ」とも言っていましたが、二人ともまだまだゲームはやりたい、ただモニカに一方的にやられるのが嫌だっただけ、ということがわかるエンディングも楽しいです。


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posted by Rach at 13:21| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2024年02月18日

みんなが〜みたいな男になるわけじゃない フレンズ1-12改その17

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20:27
[Scene: inside girls' apartment]
シーン:女子のアパートメントの中
モニカ: Ooh... hey, honey, are you all right? (あぁ…ねぇ、大丈夫?)
レイチェル: Oh... (あぁ…)
フィービー: You okay? (大丈夫?)
レイチェル: Medium. Hmm. Any cookies left? (ミディアム(中くらい)よ。クッキーは残ってる?)
フィービー: Yep! (ええ!)
ロス: See, Rach, uh, see, I don't think that swearing off guys altogether is the answer. I really don't. I think what you need is to develop a more sophisticated screening process. (ねぇ、レイチェル、ほら、完全に男を断つと誓うことが答えだとは僕は思わないな。本当にそうは思わない。君が必要なことはもっと精巧な選考過程を発展させることだと思うよ。)
レイチェル: No, no. I just need to be by myself for a while, you know? I just gotta figure out what I want. (いいえ、違うわ。私はただ、しばらくの間、一人きりになる必要があるだけなの。自分が望むものを見つけ出さないといけないのよ。)
ロス: Uh, no, no. See, because not... not all guys out there are gonna be a Paolo. (あぁ、いや、そうじゃないよ。ほら、だって、世間の男がみんな、パウロみたいな男になるわけじゃないんだから。)
レイチェル: No, I know. I know. And I'm sure your little boy's not gonna grow up to be one. (なるわけじゃないわね、(それは)わかってる、わかってるわ。それに、あなたのちっちゃな男の子が大きくなってあんな風にならないっていうことも確信してるし。)
ロス [astonished]: What? ([驚いて] 何だって?)
レイチェル: What? (何?)
ロス: I-I'm, I'm having a boy? (僕には男の子が生まれるの?)
レイチェル: Uh... no. No, no. In fact, you're not having a boy. (あー、違う違う違う。実際、あなたには男の子が生まれるわけじゃないわ。)
ロス: Oh, I'm having, I'm having a boy. [babbling] Huh, am I having a boy? (あぁ、僕には、僕には男の子が生まれるんだ。[不明瞭にぶつぶつ言う] あー、僕には男の子が生まれるの?)
女子たち: You're having a boy! [Monica runs over and hugs Ross] (あなたには男の子が生まれるわ! [モニカが走ってきてロスにハグする])
ロス: I'm having a boy! Oh, I'm having a boy! (僕には男の子が生まれるんだ! あぁ、僕には男の子が生まれるんだ!)
[Joey & Chandler run in]
ジョーイとチャンドラーが走って入ってくる。
ジョーイ&チャンドラー: What is it? (一体なんだ?[どうしたんだ?])
ロス: I'm having a boy! I-I'm having a boy! (僕には男の子が生まれるんだ! 僕には男の子が生まれるんだよ!)
ジョーイ&チャンドラー: We already knew that! [they hug] (そのことを俺たちはすでに知ってたけどな! [彼らはハグする])
ロス: I'm having a son. Um.... (僕には息子ができるんだ。あぁ…)
[Ross looks scared]
ロスは動揺した顔をする。

I don't think that swearing off guys altogether is the answer. について。
swear off は「〜をやめると誓う、誓って〜を断つ」。
swearは「誓う」、offは「分離」を表すので、「自分が〜から離れることを誓う」ということから、そのような意味になるわけです。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
swear something off, swear off something [phrasal verb]
to promise to stop doing something thatis bad for you
例)I'm swearing off alcohol after last night!

つまり、「(句動詞)自分にとって悪いことを行うことをやめると約束すること」。例文は「昨日の晩から、アルコール断ちをしてるんだ!」

altogether は副詞で「完全に、すっかり、全く」。
LAADでは、
altogether : a word meaning "completely" or "thoroughly," that is used to emphasize what you are saying
つまり「completely(完全に)や thoroughly(徹底的に)を意味する単語で、自分が言っていることを強調するために使われる」。

「もう男はこりごり、そばに寄るのも嫌」と言ったレイチェルに対して、「完全に男断ちをすることが答えだとは思えないよ」「男断ちをすることが答えじゃないと僕は思うよ」と言っていることになります。
男にうんざりしてるのはわかるけど、全ての男を拒否るっていうのはどうかと思う、と表現することで、自分が男として拒否られてしまう可能性を否定しようとしているのがわかります。

I really don't. について。
not という否定語の前に really が来ているので、not という否定を強調していますことになります。
つまり、I really don't think ... ということで、「本当に、そうは思わない」と、「思わない」ことを強調しているわけです。
I don't really think ... という語順なら、not really 「それほど〜ではない」とやんわり否定する形となり、否定の度合いを下げることになります。
そのような not の位置による意味の違いに注意しましょう。

develop a more sophisticated screening process は「もっと精巧な審査過程を開発する」。
sophisticated は「洗練された」と訳されることが多いですが、それ以外に、機械や技術に関して「精巧な、高機能・高性能の」という意味でも使われます。
screening process は「審査過程、選考過程」。
screen はいわゆる「スクリーン」ですが、その「遮蔽物(しゃへいぶつ)」という意味から、動詞では「〜を遮る(さえぎる)、遮断する」という意味になります。
また「(穀物など)をふるい分ける、ふるいにかける」という意味から、「(候補)をふるいにかける、審査・選抜する」という意味にもなるわけです。

LAADでは、
screen [verb, transitive]
to find out information about people in order to decide whether you can trust them or whether they are the right people to work for you

つまり、「人々に関する情報を見つけること、その人を信頼できるかどうか、またはこちらのために働くのに最適な人かどうかを決めるために」。

男が全部だめなんじゃなくて、今回はたまたま変な男を選んでしまっただけだ、もっときちんと見極める方法を見つければいいだけだ、男を見る目を養えばいいだけだ、と説得していることになります。
そういう内容を、お堅いイメージの単語を使って表現しているところがロスらしいと言える気がしました。

by oneself は「自分だけで、一人(ぼっち)で」。
figure out は「(答えなど)を見つけ出す」。
gotta = got to = have got to = have to で、「〜しなければならない」を意味する口語。

not all は部分否定で「すべての〜が…とは限らない」。
out there を直訳すると「外のあちらでは」という感覚ですが、これは「外の世界の、世間にいる、世の中の(全ての男たちが)」のような意味になります。
a Paolo のように人名であるパウロに不定冠詞の a が付いていますが、このような「a+固有名詞」で「〜のような人」という意味になります。
a Paolo だと「パウロのような男(somebody like Paolo、a guy like Paolo)」という意味になるわけです。

I'm sure your little boy's not gonna grow up to be one. について。
one はその前に出てきた「可算名詞」の代わりに使う代名詞。
この場合は a Paolo (= a guy like Paolo) の代わりに使っていることになります。

「男がみんなパウロみたいになるわけじゃない」と言われて、「そんなことわかってるわ、あなたの小さな boy だって、あんなパウロみたいなやつにはならない…」と、つい、ロスの赤ちゃんの性別(boy)を言ってしまった、という流れです。
モニカが目を丸くし、レイチェルもやばいという表情になって、観客からもオーというため息が聞こえます。

I'm having a boy? を直訳すると、「僕は男の子を持つことになるの?」。
「僕には息子が出来るの?」「息子が生まれるの?」「生まれてくる子は男の子なの?」というニュアンス。
確定している近い将来の予定を表す現在進行形です。
I'm having a baby in March. だと「3月に赤ちゃんが生まれるんだ」となります。

We already knew that! について。
赤ちゃんは男の子だー!と騒ぐロスたちと一緒に喜んだ後、「俺たちは、もうそのこと知ってたけどね!」と言っています。
わかってたけど、でもみんなが盛り上がっているから一緒に盛り上がってみたよ、というところでしょう。

ここまでずっと I'm having a boy. と表現していたロスですが、このシーンの最後だけ、I'm having a son. と言っています。
あえて違いを出すとすると「生まれてくるのは男の子」と「僕には息子ができる」のような違いになるでしょうか。
他のみんなは知っているのに、ロスだけが「生まれるまでは性別を知りたくない」と言って、知ることを拒否していましたが、性別が男子だとわかった後、 I'm having a boy. と言っていました。
男か女かという点においては男だとわかった、ということで、そう連呼していたわけですが、それまでの性別がどちらかということで頭がいっぱいだった時の「生まれてくる子は男の子」という段階を超えて、「僕には”息子”ができる」→「そして自分は父親になる」という事実に改めて気づいた、というのが、このラストシーンのロスの表情なんだろうなと思いました。


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posted by Rach at 13:59| Comment(3) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年12月03日

I've been better. フレンズ1-12改その16

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19:09
[Scene: balcony where Ross has climbed through the window]
シーン:バルコニー、そこにロスが窓を通り抜けて入ってくる。
ロス: Hey. (やあ。)
レイチェル: Hey. (はい。)
ロス: You all right? (大丈夫?)
レイチェル: Oh, I've been better. (あぁ、あまり気分[調子]はよくないわ[前の方が良かったわ]。)
ロス: Come here. [he hugs Rachel] Listen, you deserve so much better than him. You know, I mean, you, you, you should be with a guy who knows what he has when he has you. (おいで。[ロスはレイチェルをハグする] ねぇ、君は彼なんかよりもっといい男が似合うよ。ほら、つまり、君は、君を彼女にしている時に自分が持っているものが何かをわかっている男と一緒にいるべきなんだ。)
レイチェル: Oh, Ross. (あぁ、ロス。)
ロス: What? (何?)
レイチェル: I’m so sick of guys! I don't want to look at another guy. I don't' want to think about another guy, I don't even want to be near another guy. (私は男にはうんざりよ! もう(これ以上)他の男は見たくない。他の男のことは考えたくない、他の男のそばにすらいたくないわ。)
ロス: [Ross crosses arms] Huh. ([ロスは腕組みをする]そうか。)
レイチェル: Oh, Ross, you're so great. (あぁ、ロス、あなたは最高よ。)
ロス: Ohhhh. [hugs her & sighs] (あーあ。[レイチェルをハグしてため息をつく])

You all right? 「大丈夫?」と聞かれたレイチェルは、Oh, I've been better. と返しています。
better 「より良い」という単語が入っているので「気分・調子が良い」という意味に勘違いしてしまいそうですが、この I've been better. というのは「気分や調子が良くない時」に使う決まり文句です。
I've been better. は I have been better. という、これまでの「経験」を表す現在完了形となっており、直訳すると「これまでにもっと良い状態だったことがある」ということ。
つまり「前の方が気分・調子は良かった」と表現することで、今はあまり気分が良くないということを、bad などのダイレクトに「悪い」を意味する単語を使わずに婉曲に表現できるということです。
今回の場合も「大丈夫?」に対して「あまり良くない」と返事したことから、ロスは慰めようとして Come here. と言ってハグをする流れになります。

今回の I've been better. のような比較級が使われている表現は、反語的な意味で使われることも多く注意が必要ですので、ここでいくつか見ておきましょう。
今回と同じような気分を聞かれた時の表現 Couldn't be better. は「これ以上よくなることはない」ということから「最高だ、絶好調だ」という意味になります。
I've seen better. という表現だと、「私は(これまでに)もっといいものを見たことがある」→「今、見ているものは最高ってほどでもない、さほどでもない」という、軽い「けなし言葉」のニュアンスになります。

you deserve so much better than him. は 「君は彼よりももっとずっと素晴らしい男性がふさわしいよ」。
deserve は「〜の価値がある、〜がふさわしい」。
deserve は良い意味、悪い意味のどちらの場合も使われ、悪人が悲惨な状況になっている場合に、"You deserved it." 「お前には当然の報いだ。自業自得だよ」という風に使ったりもします。

You should be with a guy who knows what he has when he has you. について。
he has you を直訳すると「彼が君を持っている」となりますが、これは「彼が君を彼女(恋人)にしている、彼に君のような彼女がいる」というニュアンス。
それを踏まえてこの長い文を訳すと「君という彼女がいる時に、自分が持っているもの(君という彼女)が何であるかをわかっているような男と一緒に君はいるべきなんだ」となるでしょう。
who, what, when と続く文章ですが、前から順番に訳すと、
「君は、こういう男性と一緒にいるべきだ。(それはどういう男性かと言うと)自分が持っているものが何かを知っている男だ、その彼が君という恋人を持っている時に」となります。
つまり、レイチェルを彼女にしている時に、彼女であるレイチェルがどんなに素晴らしい女性かということをわかっている。自分はこんなに素敵な恋人を持っているんだということをしっかりわかっている男と一緒にいるべきだ、ということです。
パウロは、レイチェルという身に余る恋人を持ちながら、レイチェルの友人であるフィービーにちょっかいをかけた、そんな男は君とは釣り合わないよ、レイチェルの素晴らしさをわかっていなかった男だよ、と言ったことになります。

「レイチェルの素晴らしさや素敵さをわかっている男と一緒にいるべきだ」というのは、僕にはそれがよくわかっているという、ロス自身のアピールでもあったでしょう。
誰かとひどい別れ方をした後、いつもそばにいて自分のことを理解し想ってくれている男性に心が動く、というのはよくあるパターンで、レイチェルがこのロスの感動的なセリフを聞いて Oh, Ross. と言った時はそういう流れになると期待してロスも What? と続きを促したのでしょう。
、、が、その後に続く言葉が「男はもう嫌」の4連発で、いかにも「フレンズ」っぽいオチとなっています。

be sick of は「〜にうんざりしている」で、I’m so sick of guys! は「もう男にはうんざり!」という感覚。
ロマンティックな雰囲気になるどころか「男にはうんざり。見たくない、考えたくない、そばにもいたくない」とまくしたてられてしまい、ロスは「うーん、そうかぁ、、」という感じで腕を組んでいます。

「そばにすらいたくない」と男を毛嫌いするレイチェルが、その後、自分から手を伸ばして「ロス、あなたは最高よ」とハグをします。
男のそばにすらいたくないと言っているのにロスにはハグをするということは、ロスのことを「男」として全く見ていない表れですので、ロスとしてはため息をつくしかありません。


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posted by Rach at 13:18| Comment(6) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2023年09月09日

よくもまあそんなことができたわね フレンズ1-12改その15

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17:51
[Scene: Paolo's clothes falling down to the street shift zoom to Rachel emptying Paolo's suitcase over the balcony]
シーン:パウロの服が通りに落ちて行き、レイチェルがバルコニー越しにパウロのスーツケースをカラにしているところにカメラが移動しズームする。
パウロ: Hold it! Ascolta! (待って! (イタリア語で)聞いて!)
[Scene: inside girls' apartment]
女子のアパートメントの中。
ロス: How's it going? (どんな感じ?)
モニカ: Don't stare. Now she just finished throwing his clothes off the balcony. Now there's just a lot of gesturing and arm-waving. [shows Rachel gesturing with hands in front of her chest] Okay, that is either, "How could you?" or "Enormous breasts!" Here he comes. (じろじろ見ちゃだめよ。今、彼女(レイチェル)は彼(パウロ)の服をバルコニーから投げ(落とし)終えたばかりなの。今はたくさんジェスチャーをして、腕を振ってるわ。[レイチェルが胸の前で手でジェスチャーしている様子が映る] そうね、あれは「よくもまあ(そんなことができたわね)」か、または「巨乳よ」かのどちらかね。あぁ、彼が来るわ。)
フィービー: Ooh! (うー!)
[Paolo enters. Ross, Phoebe, and Monica scatter]
パウロが入ってくる。ロス、フィービー、モニカは散り散りになる。
パウロ: Uh, I am, uh, to say goodbye. (あー、僕は…さよならを言うよ。)
フィービー: Oh, okay, bye-bye. (あぁ、わかったわ、バイバイ。)
モニカ: Paolo, I really hate you for what you did to Rachel. But I still have five of these, [hands him a lasagna] so heat it at 375 until the cheese bubbles. (パウロ、あなたがレイチェルにしたことで、私は本当にあなたを憎んでるわ。でも私にはまだこれが5つ(も)あるの。[彼にラザニアを一つ手渡す] だから、そのラザニアはチーズが泡立つまで(華氏)375度で加熱して。)
パウロ: Grazie. (グラッツィエ(ありがとう)。)
ロス: Paolo, I-I just wanna tell you and I, I think I’d speak for everyone when I say... [shuts door in his face and walks away] (パウロ、ただ君に言いたいんだ、僕はみんなのために話してるという気持ちなんだよね[みんなを代表して僕から言わせてもらうと]それは… [パウロの目の前でドアを閉めて(ドアから)歩き去る])
フィービー: Oh, just look at her. [girls move toward Rachel on the balcony] (あぁ、見て彼女(のあの姿)を。[女子たちはバルコニーのレイチェルの方に向かう])
ロス: Oh, you guys, I-I really think only one of us should go out there, so she's not overwhelmed. (ねぇ(君たち)、僕はまさにこう思うんだよね、僕たちのうちの一人だけが向こうに行くべきだ、って、そうすれば彼女は圧倒されない[参ってしまわない]だろ。)
モニカ: Oh, you're right. (あぁ、それはもっともね。)
ロス: [pulls Monica back] And I really think it should be me. ([(バルコニーに行こうとする]モニカを引き戻して] そして僕はまさにこう思うんだよ、それは僕であるべきだ、って。)

ascolta はイタリア語で「聞く」を意味する動詞のようですので、英語で言うと Listen! 「聞いて!」と言っていることになるのでしょう。
How's it going? を直訳すると「it はどのように進んでいるの?」ということで、it は状況を表し、「今の状況はどんな感じで進んでるの? 今はどんな感じ?」と尋ねていることになります。

stare は「じっと見る、じろじろ見る」なので、Don’t stare. は「じろじろ見ちゃだめ」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
stare: to look at something or someone for a long time without moving your eyes
つまり、「何かや誰かを長い間見ること、目を動かすことなしに」。

「見る」を意味する動詞は英語にたくさんありますが、英英辞典の語義を調べることで、細かいニュアンスの違いを知ることができます。
今回の場合は「長時間、目を動かさずに」というのがポイントで、二人が喧嘩しているところを、見ているのが相手にわかるほど「じーっと見る」のはやめた方がいいと言っていることになります。

that is either, "How could you?" or "Enormous breasts!" について。
外のバルコニーで身振り手振りでパウロと話しているレイチェルの姿を見て、声が聞こえないので何と言っているのかわからないということで、that is either A or B 「あれはAかB(と言ってるの)ね」とモニカは言っています。
How could you! を直訳すると「あなたはどのようにして(そんな・あんなことが)できたの?」ということで、信じられないようなことをした人を非難する言葉として「よくもまあ(そんなことができたわね)、そんなことするなんて信じられない」という意味で使われます。
LAAD では、
how can/could you...? :
used when you are very surprised by something or disapprove strongly of something
例1) How can you say that about your own parents?
例2) How could you be so rude?

つまり、「何かにとても驚いている時、または何かを強く非難する時に使われる」。例文1は「自分の親についてどうしてそんなことが言えるんだ?→そんなことが言えるなんて信じられない」。例文2 は「どうしてそんなに無礼になれるんだ?→そんなに無礼だなんて信じられない」。
このロングマンの例文のように How can/could you の後に動詞が続いて「どうして〜する/〜であることが可能なんだ?」という形で使われることも多いですが、信じられないことをしたその内容が明白な場合には、具体的な動詞を省略した How could you! だけでも意味が通じるということになります。

Enormous breasts は「巨大な胸」ですから、いわゆる「巨乳」。
「よくもまあ!」とパウロを非難する時の手振りが、胸の前でのジェスチャーになっているので、見方によっては「胸が大きい」ことを示すような手振りにも見える、「パウロを非難してるようだけど、巨乳よ、と言ってるようにも見える」というジョークになります。

so heat it at 375 until the cheese bubbles について。
375度、という日本人にはピンと来ないこの温度は、自分の殻から出る フレンズ1-11改その6 で説明した「華氏(F)」です。
華氏の F は、温度単位の考案者である学者の Fahrenheit(ファーレンハイト)の頭文字。
1-11 では The high today was 45. 「今日の最高気温は(華氏)45度だった。」という形で出てきました。

「レイチェルにしたこと(レイチェルへの仕打ち)で、パウロのことを憎んでる」と言いながらも、ラザニアが余ってしまっているので、パウロに手土産として持たせ、「チーズが泡立つまで375で加熱」というレシピのような表現を使っているのが面白いです。

speak for everyone は「みんなを代弁する、みんなを代表して話す」。
when I say の後、その「みんなを代表して言いたいこと」を言うのかと思ったら、何も言わずにドアをバタンと閉めてしまいます。
shut the door in someone's face は「人の顔の前(眼前)でドアを閉める」という相手を拒絶するニュアンスが感じられる表現。
何か言うそぶりを見せながらも、何も言わなかったという面白さも感じられますが、どちらかと言うと、彼の眼前で思いっきりドアを閉めたことが、彼に対する言葉の代わり(=「もう来るな、もう二度と顔を見せるな」)だったと考える方が自然かなと思います。

overwhelmed は「圧倒される、困惑する、参る」。
LAAD では、
overwhelm : if an emotion, experience, or problem overwhelms you, it affects you so strongly that you cannot think clearly
つまり、「感情や経験や問題が自分に overwhelm するということは、それが自分に非常に強く影響を与えるため、自分が明瞭に考えることができない、ということ」。

よって、be overwhelmed は「大きなプレッシャーがかかって、物事を明瞭に考えられないようになってしまう」というようなイメージで考えるとよいでしょう。
パウロと別れた直後で動揺・混乱している時に、大勢で押しかけたらレイチェルはより混乱してしまうだろう、僕らのうちの一人だけが行けば、それを避けられる、とロスは言っていることになります。

そのロスの発言を聞いた後、モニカが一人でバルコニーに向かおうとするので、兄のロスはモニカの腕を引っ張って引き留め、And I really think... と続けます。
I really think 「僕はまさに(本当に)こう思うんだよね」というのは、「僕らのうちの一人だけが行くべき」という提案の際にも使われていましたが、その言葉の意味をわかってないのか、と言わんばかりに、また同じ表現 (And) I really think を使ったことになるでしょう。
同じフレーズで文を始めることで、先ほどの内容の続きであることが示され、「僕らのうちの一人だけが行くべき。そしてその一人というのは僕であるべき」というところまでが、僕の考えであり提案だったと強調していることになるでしょう。
「僕らのうちの誰か一人が」という発言でわかってもらえると思っていたのに、モニカがわからなかったので、はっきり言葉にして付け加えた、ということです。


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posted by Rach at 16:24| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする