2020年08月08日

誇りで幸せそうに微笑む フレンズ1-11改その4

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3:31
[Rachel opens the door to Paolo]
レイチェルがパウロのためにドアを開ける。
パウロ: Bona sera. (ボナセーラ。)
レイチェル: Oh, hi, sweetie! [They kiss] (あぁ、はーい、スウィーティ! [二人はキスする])
ロス: When did "Rigatoni" get back from Rome? (リガトーニはいつローマから帰ってきたの?)
モニカ: Last night. (昨日の夜よ。)
ロス: Really? So then his plane didn't explode in a big ball of fire? Just a dream I had. But... phew. (ほんとに? それじゃあ、彼の乗った飛行機が大きな火の玉になって爆発しなかったの? 僕が見たただの夢か。でも……フュー(ほっとしたよ)。)
フィービー: Hey hey hey! She's on! (ねえねえねえ! 彼女が出るわ!)
パウロ: Ah! Nora Bing! (あー! ノーラ・ビング!)
ジェイ・レノ(テレビ): ...Now what is this about you-you being arrested in London? What is that all about? (…ロンドンであなたが逮捕されたということについてのこの件はどうですか? それはどういうことなんですか?)
フィービー: Your mom was arrested? (あなたのママ、逮捕されたの?)
チャンドラー: Shhh, busy beaming with pride. (シー、誇らしくて微笑むのに忙しいんだから(黙ってて)。)
ミセス・ビング(テレビ): This is kind of embarrassing, but occasionally after I've been intimate with a man.... (これはちょっと恥ずかしいんだけど、男性と親密な関係になった後に時々…)
チャンドラー: Now why would she say that's embarrassing? (あの人はどうしてそんなことが恥ずかしいって言うんだ?)
みんな: Shhh. (シー。)
ミセス・ビング: ...I just get this craving for Kung Pao chicken. (ただ、クンパオチキンがものすごく食べたくなるの。)
チャンドラー: That's too much information! (それは余計な情報だ!)

パウロがやってきて、レイチェルと長いキスをしています。
rigatoni は「リガトーニ」という名前の、表面に溝のついた、太くて短い筒型のパスタ。
レイチェルのことが好きなロスは、レイチェルの恋人のパウロを「あのイタリア野郎」と呼ぶ代わりに、「パスタ野郎」というニュアンスで「あのリガトーニ」と呼んでいることになります。

explode in a big ball of fire は「大きな火の玉になって爆発する」。
「パウロの飛行機は爆発しなかったのか。ただ僕が夢で見ただけか」のように言った後、But... phew. と言っています。
phew は「ヒュー」という音の通り、ホッとした時になどに出る声。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
phew [interjection] said when you feel tired, hot, or relieved
例)Phew! I am so glad it's Friday.

つまり「(間投詞)疲れた時、熱い時、ほっとした時に言われる」。例文は「フュー! 今日が金曜日で嬉しい」。

今回のロスの phew も「フュー、ほっとした」という意味で使っていると思います。
いくら恋敵のパウロでも「飛行機が爆発したら(そして死んだら)良かったのに」と口に出しては言えないでしょうから、「彼の乗った飛行機が爆発する夢を見たんだけど、ただの夢だったみたいでホッとしたよ」と言葉では言ってみせた、ということでしょう。

ノーラ・ビングがテレビに出てきた時、パウロはそれを指して、彼女の名前を叫んでいます。
フレンズ1-7 でパウロが初登場した時、ボードゲームのモノポリーを見て、”Monopoly!” と叫んでいたのと同じノリです。
エッチな小説家だからパウロも知っていた、プレイボーイのパウロが知っているぐらいだから官能小説家として彼女はかなり有名なんだな、ということがここからもわかります。

arrest は「(人)を逮捕する」なので、be arrested は「逮捕される」。
beam with pride は「誇りで幸せそうに微笑む、誇らしくて微笑む」。
beam は日本語にもなっている「ビーム、光線」ですが、そこから「(顔・表情の)輝き」という意味にもなり、動詞 beam は「(喜びで)微笑む」という意味にもなります。
LAAD では、
beam [intransitive] to smile very happily
例)He looked at his son and beamed proudly.
例)Meg beamed with pleasure.

つまり「(自動詞)とても幸せそうに微笑むこと」。例文は「彼は自分の息子を見て、誇らしげに微笑んだ」「メグは喜びで微笑んだ」。

ママがロンドンで逮捕されたなんて「恥ずかしい、みっともない」となるところを、「誇らしくて微笑んじゃうのに忙しい」と正反対のことを言っています。
実際のチャンドラーの顔にも全く笑顔はなく、難しい顔をしているので、実際とは全く逆のことを言っていることがわかります。
Shh, (I'm) busy beaming with pride. 「シー、俺は今〜するのに忙しいんだから」と表現することで「俺にそんなことで話しかけないでくれ、いちいちそんなこと言わないでくれ」と言っていることになるでしょう。

embarrassing は「恥ずかしい、気恥ずかしい、きまりが悪い、ばつの悪い」。
intimate は「親密な」という意味ですが、たいていは男女関係の親密さ、深い関係があること、肉体関係を示唆する言葉です。
この場合も「ある男性と親密になる」というのは「深い関係になる」「エッチする」という意味。

息子としてはそんな話をフレンズのみんなに聞かせたくないのでしょう、それで「何でそんなことが恥ずかしいとか言ってるんだ?」と口を挟むのですが、ノーラの話に興味津々のフレンズたちに今後はチャンドラーの方がシーと言われてしまいます。

crave for は「〜を渇望する、切望する、しきりに欲しがる」。
Kung Pao chicken は「クン・パオ・チキン(宮保鶏丁)」。鶏肉とピーナッツ(またはカシューナッツ)他を唐辛子で炒めた四川料理。
Wikipedia 日本語版: 宮保鶏丁

ウィキペディアの説明に以下の記述があります。
「丁」は中国語で「さいの目に切った」と言う意味である。さいの目に切った鶏肉、キュウリにピーナッツ、鷹の爪を加え炒める。

その「クンパオチキン」の話を聞いた後のチャンドラーの反応、That's too much information! について。
「それは多すぎる情報だ!」というところで「そんなことまで言わなくていい」ということでしょう。

この部分については、過去記事でもいろいろ意見交換させていただいたのですが、「これだ!」と一つに決まる解釈はまだ見つけられていません。
以下に、今の私の見解をいくつか書かせていただきます。

レノの質問は「ノーラがロンドンで逮捕された件」についてだったので、ノーラの答えは「ロンドンで逮捕された理由」を語っていると考えるのが自然かなとまずは考えました。
官能小説作家ですから、性的な事柄である可能性が高いので「クンパオチキン」が何か性的なもの(体の一部など)を指しているのかな、とも思ったのですが、先ほど説明したように「さいの目に切った鶏肉」で、あまり「部位」っぽい形でもありません。
また、ノーラの発言 occasionally after I've been intimate with a man... I just get this craving for Kung Pao chicken. を言葉通り解釈すると、「男性とエッチした後には時々、クンパオチキンがものすごく食べたくなる」ということ。
相手と intimate な関係になった「後」なので、やはりそれは「エッチの後に私はこういうものが食べたくなっちゃうの」という「食べ物」の話をしていると考えるべきなんだろうと思います。
ただ「クンパオチキン」と言う時のノーラの発音がセクシーな物・ことを言うようなトーンであることと、(too much information の後ではなく)「クンパオチキン」と言った直後に観客がどっと笑っているようであることを考えると、「クンパオチキン」という言葉そのものに何らかの意味があるという可能性も残っている気はします。
(ただ、これ以降は、あくまで「食べ物、料理の名前」という観点で話を進めます。)

このクンパオチキンの話が直接「逮捕された話」と結びつくとすると、「中華料理店で(人目もはばからず公然わいせつと判断されるような状況で)エッチしていた」ということを示唆しているのかなぁ、と。
この番組では「ロンドンで逮捕されたこと」と尋ねていますが、ここで質問されているということは「どこで何をしていて逮捕されたか」ということがニュースとしてある程度、人々に伝わっていると考えられるのではないかと。
その部分の状況説明を省略して、「なぜ中華料理店にいたか」ということだけを説明したのが、このノーラのセリフなのかなぁ、と。
「男性と親密になるとクンパオチキンが食べたくなる。それで中華料理店に行ったけれど、またその場所でエッチの続きをしてしまって、、、」みたいなこととか。

お店でエッチするのは大胆すぎる感じもしますが、今回のエピソードのもう少し後のシーンでも、店で男性といいムードになるとそのまま行為に進んでしまいそうな感じの人だとわかる場面がありますので、(考えすぎかもしれませんが)それの伏線だったのかも、とか。

息子であるチャンドラーの That's too much information! については「それは余計な情報だ! そんなことまで言わなくていい!」的なものだと思われます。
テレビで「男性とエッチした」という話をするのもやめてほしいのに、「そういう時にはこんなものが食べたくなるの」と具体的な料理名まで出されては、人にそれを知られるのも嫌だし、自分もそれ以降、その料理を見た時にそんなことを思い出してしまうし。
またはノーラがクンパオチキンを食べているのを見たら、その前にエッチしたばかりだと自分を含めみんなにわかってしまう、等々で「そんな具体的なことまでペラペラしゃべるな!」という気持ちの発言だったのかな、と思います。


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posted by Rach at 20:24| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月25日

飛行機に乗る時には必ず彼女の本を フレンズ1-11改その3

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02:32
[Scene 2: Mon+Rach's]
シーン2: モン(モニカ)とレイチ(レイチェル)の家。
チャンドラー: Are there no conscious men in the city for you two? (君らには、この街に意識のある男は存在しないのか?)
モニカ: He doesn't have anyone. (彼には誰もいないのよ。)
フィービー: Yeah, we, we feel kinda responsible. (そうなの、私たち、ちょっと責任を感じるしね。)
ジョーイ: I can't believe you said, "Woo-hoo!" I don't even say, "Woo-hoo!" (モニカが「ウーフー!」って言ったなんて信じられないな。俺は「ウーフー!」なんて言わないぞ。)
レイチェル: Oh, she's coming up! She's coming up! [Turns on the TV] (あぁ、彼女が出る! 彼女が出るわ! [テレビをつける])
ジェイ:レノ(TV): Folks, when we come back, we'll be talking about her new book Euphoria Unbound. The always-interesting Nora Tyler Bing. You might wanna put the kids to bed for this one. (皆さん、CMの後には、彼女の新刊「解放された絶頂」について語ります。常に興味深い、あの、ノーラ・タイラー・ビングです。このコーナーのために、お子さんを寝かしておいた方がいいですよ。)
[Everyone has settled down to watch, except Chandler]
みんなはテレビを見るために既に座っている、チャンドラーを除いて。
チャンドラー: Y'know, we don't have to watch this. Weekend at Bernie's is on Showtime, HBL and Cinemax. (ほら、こんなの見なくていいよ。「ウィークエンド・アット・バーニーズ」が、ショータイムとHBOとシネマックスでやってるぞ。)
レイチェル: No way! (だめよ!)
ジョーイ: Come on! She's your mom! (おいおい! 彼女はお前のママだろ!)
チャンドラー: Exactly. Weekend at Bernie's. Dead guy getting hit in the groin 20, 30 times. (確かに(そうだけどさ)。ウィークエンド・アット・バーニーズだよ。股間を2、30回蹴られる、死んだ男(が出てくるん)だぞ。)
レイチェル: Chandler, I gotta tell you, I love your mom's books! I love her books! I cannot get on a plane without one. I mean, this is so cool! (チャンドラー、これは言わせて、私、あなたのママの本が大好きなの! 彼女の本が大好きなのよ! 彼女の本なしに飛行機には乗れないわ[飛行機に乗る時には必ず彼女の本を持ってくの]。ほら、これってすっごく素敵なんだもん!)
チャンドラー: Yeah, well, you wouldn't think it was cool if you were 11 years old and all your friends are passing around page 79 of Mistress Bitch. (もしレイチェルが11歳で、自分の友達全員が「ミストレス・ビッチ(淫乱な愛人)」の79ページを回覧しているとしたら、素敵だなんて思わないだろうね。)
ロス: C'mon, Chandler, I love your mom! I think she's a blast! (おいおい、チャンドラー、僕は君のママが大好きだよ! 僕は彼女を実に楽しい人だと思うよ。)
チャンドラー: You can say that because she's not your mom. (あの人はお前のママじゃないから、お前にはそんなことが言えるんだよ。)
ロス: Oh, please! She's the-- (あぁ、頼むから(そんなこと言うなよ)。彼女は…)

Are there no conscious men in the city for you two? は「君らには、この街に意識のある男は存在しないのか?」。
昏睡状態の彼に付き添っていたモニカとフィービーの話を聞いて、この街には意識のある男性がたくさんいるのに、そいつらには目もくれず、どうしてわざわざ意識のない男性に二人はべったりくっついてるの? と言いたいようです。

She's coming up! と言いながらレイチェルがテレビをつけるので、これからある女性がその番組に登場することがわかります。
この番組は、NBCの The Tonight Show With Jay Leno というトーク番組。
番組名に名前があるように、ジェイ・レノ(Jay Leno)が番組のホスト、司会者です。
ちなみに、フレンズを放映しているのもNBCです。
いろいろなゲストが登場する人気番組でしたが、2014年2月6日がこの番組の最終回となりました。

Folks は呼び掛け語で「みなさん」。folk, folks は「人々」という意味。
when we come back は「我々が戻ってきた時」ですが、これは、CM の後で、また番組の続きが始まった時、を言っているのだと思います。

本のタイトル Euphoria Unbound について。
euphoria は「多幸感、幸福感、高揚感、絶頂感」。
unbound は「(束縛から)解放された」。
動詞 bind が「〜を縛る・くくる」という意味で、反対の動作を示す接頭辞 un- をつけた unbind は「(縄など)を解く・ほどく、(人)を釈放・解放する」という意味になります。

The always-interesting Nora Tyler Bing は always-interesting が ノーラという人物を形容しています。
「いつも興味深い、いつも面白い話題を提供してくれる」というようなニュアンスでしょう。

You might wanna put the kids to bed for this one. は「これ(これから始まるノーラのコーナー・トーク)のために、お子さんを寝かした方がいいですよ」。
might wanna は「〜した方がいいですよ、いいかもしれませんよ」と軽く忠告するニュアンス。
今回のトークは大人のエッチな話になりそうなので、お子様は寝かせておいてくださいね、というところ。
先ほど出た本のタイトルと、ノーラを紹介するこの言葉で、大人向けの小説を書いている作家であることが想像できます。

みんなはその番組を見ようと興味津々ですが、チャンドラー一人だけが見るのを反対しています。
ノーラの名字がビングだと紹介されていたので、そこでチャンドラーの関係者だと気付く人もいるでしょうし、少し後にジョーイが「彼女はお前のママだろ」と言うことで、ノーラがチャンドラーの母親であることがはっきりします。

Weekend at Bernie's は映画のタイトルで、邦題は「バーニーズ/あぶない!?ウィークエンド」。
保険会社の社員が、殺されていた社長を生きているように見せかけるブラックコメディの映画。
週末に社長であるバーニーの別荘で事件が起こったので、英語のタイトルは、「バーニーの別荘(Bernie’s place のような意味の所有格)での週末」というタイトルになっています。

Showtime, HBO, Cinemax はすべてアメリカの有料チャンネル(ペイTVチャンネル)の名前。
HBO は Home Box Office の略で「セックス・アンド・ザ・シティ」や「ゲーム・オブ・スローンズ」などを放送しているチャンネル。

No way! は「だめよ! いやよ!」。
自分のママのトークを見たくないチャンドラーは、Weekend at Bernie's を見ようと言いますが、レイチェルに却下されています。
実は、これよりずっと後のエピソード、フレンズ4-12 で「レイチェルが好きな映画は Weekend at Bernie's だ」というセリフが出てきます。
フレンズ4-12 から、今回のエピソード フレンズ1-11 を振り返って見ると、「レイチェルが好きなはずのその映画よりも、チャンドラーのママの番組を見たい」と言っている面白さにもなるでしょう。

Dead guy getting hit in the groin 20, 30 times. の groin は「股間、(婉曲的に)男性性器」。
自分のママを見るくらいなら、そういう場面を見る方が楽しいよ、と言わんばかりに、映画の悪趣味な部分を強調していることになるのでしょう。

I cannot get on a plane without one. は「チャンドラーのママの本(one = her book)なしでは飛行機に乗れない」→「飛行機に乗るときは必ず手にしている、持っている」。
cannot 〜 without ... は「…なしでは〜できない」。
I cannot live without you. なら「あなたがいないと生きていけない」となり、恋人に言うセリフの定番。

pass around は「順番に回す」。そのページを回覧して、みんなで見る、回し読みしているというニュアンス。
mistress は「愛人、情婦」
bitch は元々は「メス犬」という意味で、それが人間の女性に対して使われると、「淫乱女、尻軽女、アマ」のような蔑称になります。

79ページには、エッチな挿絵が書いてあったか、もしくはその部分の描写が激しかった、ということが想像されます(多分、挿絵の方が可能性が高そう)。

you wouldn't think it was cool if you were 11 years old and all your friends are passing around page 79 of Mistress Bitch. の you woudln't think ... if you were 〜 は「もし〜なら、…とは思わないだろう」という仮定法過去。
このセリフの内容は、11歳の時のチャンドラーの実体験であることがわかります。
もし君が俺の立場で、11歳の悲惨な状況を体験したら、クールだなんて言ってられないよ、ということです。

She's a blast. の blast は「とても楽しいこと」という名詞で、「彼女は最高に楽しい、エキサイティングだ」というようなニュアンス。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
blast [noun] : FUN
a blast (informal) an enjoyable and exciting experience
例)The concert was a blast.

つまり「楽しめて、ワクワクするような体験」。例文は「そのコンサートはワクワクして楽しめるものだった」。

You can say that because she's not your mom. は「あの人がお前のママじゃないから、お前はそんなことが言える」。
他人事だからそんな風に言えるんであって、自分のママだったらそんなこと言ってられないぞ、ということです。


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posted by Rach at 15:28| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年07月11日

弁護士で、副業で彫刻を教えてる フレンズ1-11改その2

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01:27
[Scene 1: Hospital. The guy is in a coma and Mon and Pheebs are visiting]
シーン1: 病院。その男性は昏睡状態で、モン(モニカ)とフィーブズ(フィービー)が訪れている。
モニカ: Why did I woo-hoo? What was I hoping would happen? That-that he'd turn around and say, "Ohh, I love that sound. I must have you now"? (私ったらどうして「ウーフー」って声出しちゃったんだろう? 私は何が起こるのを願ってたわけ? 彼が振り向いて、「あぁ、その声好きだな。今、僕は君と付き合わなくちゃね」って言うことを(私は期待してたの)?)
フィービー: I just wish there was something we could do. [Bends down and talks to him] Hello. Hello, coma guy. Get up, you Girl Scout! Up, up up! (私たちにできることが何かあればいいのに、ってただ思うわ。[かがんで、彼に話しかける] ハロー、ハロー、昏睡男さん。起きろ、ガールスカウト! 起きろ、起きろ、起きろ!)
モニカ: Phoebe, what are you doing? (フィービー、何やってるの?)
フィービー: Maybe nobody's tried this. (多分、こういうのは(今まで)誰も試したことなかっただろうから。)
モニカ: I wish we at least knew his name. Look at that face. I mean, even sleeping, he looks smart. I bet he's a lawyer. (少なくとも彼の名前を知っていればいいのにって思うわ。ほら、眠っていても、彼は賢そうに見える。きっと彼は弁護士よ。)
フィービー: Yeah, but did you see the dents in his knuckles? That means he's artistic. (そうね、でも彼の指関節にあるくぼみを見た? それは彼が芸術的な人[芸術家肌の人]ってことだわ。)
モニカ: Okay. He's a lawyer who teaches sculpting on the side. And he can dance! (わかった。彼は弁護士で、副業で彫刻(を彫ること)を教えてるの。それに彼はダンスもできる!)
フィービー: Oh! And he's the kinda guy who, when you're talking, he's listening, y'know, and not saying, “Yeah, I understand” but really wondering what you look like naked. (あぁ! それから彼はこういう感じの人ね、相手が話している時、彼は聞いているの。そして「そうだね、わかるよ」とも言わずに、本当は相手の裸がどんな風なのかな、って考えてる。)
モニカ: I wish all guys could be like him. (全ての男性が彼みたいだったらいいのに。)
フィービー: I know. (そうね。)

What was I hoping would happen? は I was hoping (something) would happen. 「私は〜が起こるだろうと願っていた」の something 部分を疑問詞(=何)にして前に出した形の疑問文。
ですから「私は何が起こるだろうと願っていたわけ?」というところ。
次の文が、That he's turn で始まっていますが、これは Was I hoping that he would...? 「彼が…するだろうってことを私は願ってたわけ?」ということで、I was hoping の内容が that SV 「SVすること」で表現されていることになります。
I must have you now. を直訳すると「今、僕は君を所有しなければならない」という感じですが、つまりは「君を僕のものにする」→「君と付き合う」というようなことでしょう。

I just wish there was something we could do. は「私たちにできることがあればいいのに、とただ思う」。
<I wish we+過去形>は、「現実では不可能なことを仮定する」仮定法過去。
実際には私たちには彼にしてあげられることが何もないことを表現しています。

フィービーは(後にも語られますが)彼の名前を知らないので、coma guy 「コーマ・ガイ、昏睡男さん」と呼びかけています。
coma は「昏睡(こんすい)、昏睡状態」。フレンズ1-4 の病院での会話にも出てきました。in a coma で「昏睡状態に陥って」。

Get up, you Girl Scout! Up, up up! はガールスカウトと言っていますが、ガールスカウトというよりは軍隊チックな言い方になっています。
軍隊において、「お前らはガールスカウトか(女の子か)」「もたもたすんなよ、お嬢ちゃん」のように女の子扱いすることで、テキパキやれ、さっさと動けと尻を叩いているような感覚なのでしょう。
Maybe nobody's tried this. は Maybe nobody has tried this. 「こんなことにトライした(やってみた)人は多分今まで誰もいなかった」という、経験を表す現在完了形。
昏睡状態に人に「ねぇ、起きて」と優しく声を掛けることは誰でもやってるだろうから、その逆で軍隊のように脅してみたの、というところでしょう。

I wish we at least knew his name. は「少なくとも彼の名前を知っているのなら良かったのに、せめて彼の名前だけでもわかっていればいいのに」。
先ほどの I just wish there was something we could do. と同じ「現実では不可能なことを仮定する」仮定法過去。

I bet he's a lawyer. は「彼はきっと弁護士よ、弁護士に違いないわ」。
bet の元々の意味は、「(〜であると)金などを賭ける」という意味なので、「(金を賭けてもいいほど)断言する、主張する、きっと〜だと確信する」。
この smart(賢そうな・頭が良さそうな)顔を見たらそうだと断言できる、という感覚。

dent は「くぼみ、へこみ」。knuckle は「指関節」。artistic は「芸術的な、芸術家の、芸術家肌の」。
That means he's artistic. は「それ(指関節にくぼみがあること)は彼が芸術的な人であることを意味する」。

モニカが「弁護士だ」と言った後、フィービーが「でも芸術家っぽいところがある」と言ったので、モニカは「じゃあ、その両方ね」と言うように、「弁護士かつ芸術家」だという意見を述べています。
on the side の直訳は「サイドで、傍らで」なので、「副業として」という意味で使われます。
名詞の「副業」は side job と表現できます。
サイドの仕事というカタカナでも「メインではない別の」というニュアンスはわかる気がします。

sculpting は「彫刻を彫ること」。sculpt は動詞で「彫刻する」、sculptor なら「彫刻家」。
モニカはさらに「彼はダンスもできるの!」と特に根拠もない話まで付け足しており、勝手に妄想だけがどんどん膨らんでいっている様子がよくわかります。

he's the kinda guy who... は「彼は…するようなタイプの人なのよ」。
先にまずは「こういう感じの人」(the kinda guy = the kind of guy)と言っておいてから、どういうことをするタイプの人かを 関係代名詞 who 以下で詳しく述べるという、英語っぽい構造になっています。

「彼は話を聞きながら、「わかるよ」などと相槌も入れずに、こんなエッチなことを考えてるのよ」とモニカ以上に妙な想像を膨らませているフィービー。
not saying, but wondering という not A but B 「AではなくB」の構文が使われています。
wondering what you look like naked は、相手が裸の状態で(naked)、どんな風に見えるか(what you look like = you look like something の something が what で前に出た形)かを wonder what 「どうなのかと思う、どうなのだろうかと考える」。

I wish all guys could be like him. とここでもまた仮定法過去が出てきています。
I wish+S+V(過去形)は、「SがVならいいのに」という願望を表す表現ですが、二人がこの男性のことを素敵な人だと思っていて「ああならいいのに、こうならいいのに」と助けてあげたい気持ち、してあげたいこと、願望などばかりを言っていることが、頻出する I wish+S+V(過去形)によく表れていると言えるでしょう。
お互いの勝手な妄想にツッコミを入れるどころか、二人はその妄想にどっぷり浸かって「全ての男性が彼みたいだったらいいのに」と言っています。
現実の彼を知らない二人が、勝手に彼を理想的な男性に仕立て上げたあげくに、「彼はこんなに素敵なのに、どうして現実にいる男は彼みたいに素敵じゃないの?」とまで言っている面白さになるでしょう。


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posted by Rach at 13:52| Comment(5) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月26日

心を引き裂いて憂鬱の底に陥れる フレンズ1-11改その1

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シーズン1 第11話
The One With Mrs. Bing
原題訳:ミセス・ビングの話
邦題:チャンドラーのママ登場!


[Pre-intro scene: Monica and Phoebe are walking to a newsstand]
イントロ前のシーン。モニカとフィービーは新聞販売店に歩いていく。
フィービー: Do you think they have yesterday's Daily News? (昨日のデイリーニューズあると思う?)
モニカ: Why? (どうして?)
フィービー: I just wanna check my horoscope to see if it was right. (私の星占いが当たってたかどうか、チェックしたくて。)
モニカ: Oh my God. [Grabs Phoebe and turns her away] Phoebe. Don't look now. Behind you is a guy who has the potential to break our hearts and plunge us into a pit of depression. (まぁなんてこと。[フィービーを掴んで、彼女の向きを変える] フィービー、今は見ちゃだめ。あなたの後ろに男性がいるのよ、私たちの心を引き裂いて、私たちを憂鬱の底に陥れる可能性を持った男性がね。)
フィービー: Where? [Turns to face him] Ooh. Come to Mama! (どこに? [振り返って彼の方を見る] うー、ママのところにいらっしゃい!)
モニカ: He's coming. Be cool! Be cool! Be cool! (彼が来るわ。落ち着いて! 落ち着いて! 落ち着いて!)
[The guy walks past them]
その男性が二人の横を通り過ぎる。
男性: Nice hat. (素敵な帽子だね。)
モニカとフィービー: [unison] Thanks. ([声をそろえて] ありがと。)
[The guy walks on]
その男性は歩いていく。
フィービー: We should do something. Whistle. (私たち、何かしなくちゃ。フューって音、出して]。)
モニカ: We are not going to whistle. (フューなんて音、出さないわよ。)
フィービー: Come on, do it! (ねえ、やって!)
モニカ: No! (いやよ!)
フィービー: Do it! Do it! Do it! (やって! やって! やって!)
モニカ: [Shouts to the guy] Whoo-hoo! ([その男性に向かって叫ぶ] ウーフー!)
[The guy turns round, startled. Monica points to Phoebe. The guy gets hit by a truck]
その男性は驚いて振り返る。モニカはフィービーを指さす。その男性はトラックにぶつかられる。
フィービー: I can't believe you did that! (あなたがあんなことするなんて信じられないわ!)

Daily News 「デイリーニューズ」はニューヨークのタブロイド紙。horoscope は「星占い、占星術」。
昨日の新聞に載ってた占いが本当に当たったかどうか確かめたいと言っているのがフィービーらしくて面白いです。

Behind you is a guy who... は、A guy who... is behind you. が倒置になった形。
a guy who... 「…する人」の who 以下の説明が長くなっているので、それを主語にすると主語が重たくなってしまうため、「あなたの後ろにいるのは…する人なのよ」のように、先に Behind you を持ってきたことになります。
「あなたの後ろにある男性がいるのよ」と先に言っておいてから、関係代名詞 who を使って、その男性の説明を詳しく語っているという、英語っぽい構造になっています。

have the potential to は「〜する可能性がある、する可能性を持つ」。
plunge us into a pit of depression は「私たちを憂鬱の底に陥れる」。
plunge は自動詞だと「急に下がる、急落する」、他動詞だと「…を〜の状態に陥れる、落ち込ませる」。
pit は「穴、くぼみ、落とし穴」。
the pit of darkness, the pit of hell または the pit で「地獄、奈落(ならく)」の意味があるので、the pit of depression は「憂鬱地獄、落ち込み・憂鬱の底」のようなニュアンス。

Come to Mama! について。
直訳すると「ママのところに来なさい、おいで!」ということで、母親が歩き始めたばかりの子供に言う言葉。
そこから、こちらに向かってくるものについて、それが欲しい、自分のところに来て欲しいと思った時に「(坊や、)私[ママ]のところにおいで」というニュアンスで使います。

レディー・ガガのアルバム「ジョアン」(Joanne)にも Come To Mama という曲がありますが、これは文字通りの「ママのところにおいで・いらっしゃい」という意味のようです。

Be cool! は「冷静に、落ち着いて!」。
彼のことをかっこいい!と騒いでいるのを気取られないように、平静を装え、ということ。

Nice hat と褒めてくれたものの、そのまま歩き去ってしまいそうなので、何とか彼を引き留めなきゃという意味で「何かしなくちゃ」とフィービーは言っています。
whistle は「口笛を吹く、口笛で呼ぶ、口笛で合図をする」。
メロディを奏でる「口笛」だけではなく、口でピー、ヒューという高い音を出すことも含みます。

Macmillan Dictionary では、音楽を奏でる口笛以外の意味で、以下の意味も出ています。
whistle : to make a high sound by forcing air through your mouth in order to get someone's attention, or to show that you like or dislike something
つまり「口を通して空気を押し出すことで高い音を出すこと、誰かの注意を引くために、または、自分がそれが好き、または嫌いであることを示すために」。
少し後のシーンでわかるように、今回のモニカの whistle はまさに「相手の注意を引くために出す高い音」を指しているということです。

なお口笛は日本語で「ホイッスル」と表記されますが、英語の発音は「ウィソー」という感じ。
串田アキラさんの「キン肉マン Go Fight!」で、Go! Go! Muscle! が(マッスルではなく)マソー! になるのと同じ原理ですね^^

文字で whistle と書かれてあるのを見れば「ホイッスル…あぁ、口笛か」とわかるでしょうが、実際の英語が日本でのカタカナ語からかけ離れた音であった場合には気づきにくいことも多いです。
英語学習に使う作品に「英語字幕があるもの」をお勧めしているのも「日本語化していて知っているはずの単語でも、英語では音が全く異なる」場合が多々あるからで、意味がわからない音を何度も聞いてわかろうとすることに時間を割くよりは、1回テストで聞いてみて、わからないと思った単語は、すぐに綴りや意味を確認した方がいいと私は考えています。

「ヒュー!ってやって!」「やらない!」という問答が続きますが、フィービーの圧に負けたモニカがサイレンのような声を出します。
去っていこうとした男性は驚いて振り向き、モニカは「この人(フィービー)がやれって言うもんだから」のようにフィービーを指さし、女子二人は微笑むのですが、モニカの声に気を取られ道路の中央に立ち止まってしまった男性は、走ってきた救急車にぶつかってしまうことになります。
走ってきた救急車の前方の文字が *AMBULANCE* を鏡文字(かがみもじ)にしたものが書かれていますが、これは前の車が後ろを走る救急車をバックミラーで見た時に、AMBULANCE(救急車)と読めるようにしたもの。

彼に何か合図を送れ、とさんざんけしかけたのはフィービーなのに、とんでもない結果になると、「あんなことするなんて信じられない」と自分勝手なことを言うフィービー。
吉本新喜劇でも、秘密をポロッとしゃべってしまった本人が「誰が言うたんや?」と言って、一斉に「お前や!」とツッコまれるパターンがありますが、このような笑いのパターンは日英共通するところがあり、楽しいです。


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posted by Rach at 17:34| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月12日

おざなりの反応を返すだけ フレンズ1-10改その20

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21:32
チャンドラー: Y'know, I uh.. just thought I'd throw this out here. I'm no math whiz, but I do believe there are three girls and three guys right here. [Makes kiss noise] (ほら、ここでこの件をそれとなく言おうと思ってたんだけどさ。俺は数学の達人じゃないけど、今ここには3人の女子と3人の男がいるな、って俺は(確かに)思うんだよ。[ん、ん、とキスの音を出す])
フィービー: Oh, I don't feel like kissing anyone tonight. (あぁ、私は今夜は誰ともキスしたくない気分よ。)
レイチェル: I can't kiss anyone. (私は(唇が腫れているから)誰ともキスできないわ。)
モニカ: So I'm kissing everyone? (それじゃあ、私が全員にキスする(ことになる)の?)
ジョーイ: No, no, no, you can't kiss Ross. That's your brother. (いやいやいや、モニカはロスにキスしちゃだめだ。あいつはお前の兄貴だぞ。)
ロス: Perfect. Perfect. So now everybody's getting kissed but me. (完璧。完璧だよ。それじゃあ、今から僕以外のみんなはキスされるんだな。)
チャンドラー: All right, somebody kiss me. Somebody kiss me! It's midnight! Somebody kiss me! It’s midnight. (よし、誰か俺にキスして。誰か俺にキスして! 真夜中だ! 誰か俺にキスして! 真夜中だぞ。)
ジョーイ: All right, all right, all right. [Kisses him. Ross takes a photo] There. (わかった、わかった、わかった。[ジョーイはチャンドラーにキスする。ロスが写真を撮る]ほらな。)

真夜中となり、パーティーに参加しているカップルたちがキスする中、キスの相手がおらず取り残された状態のフレンズ6人。
throw out は「外へ投げ出す」ということから、「〜を投げ捨てる、放り出す」という意味で使われますが、ここでは「(考えなどを)さりげなく・それとなく言う、ほのめかす」という意味で使われています。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
throw out an idea : to suggest an idea
つまり「考えを提案する」と出ています。

whiz は「名人、達人」を意味する口語。
ウィズという音からウィザード(wizard=魔法使い)を連想してしまうかもしれませんが、h が入っていないことからもわかるように whiz は wizard の略語ではなく、whiz は元々、動詞「風を切ってピューと飛ぶ」、名詞「ピュー(という風を切る音)」のように擬音語から来た単語。
ピューと素早く物事をこなす感覚から「名人、達人」という意味になった、ということだろうと。
魔法使いの wizard の語源は wise 「賢い、賢明な、博学の」であるとのこと。

俺は数学の達人じゃないけど、3人ずつ男女がいるってことは、ぴったり数が合うんじゃないかな? それぞれがペアになったらちょうど誰もあぶれないでキスできるよ、と言っていることになります。

デビッドと切ない別れをしたばかりのフィービーは今夜は誰ともキスしようって気分にはならない、と言います。
レイチェルも「私もキスできない」と言っていますが、これはタクシーに乗る時に女性と喧嘩になって、現在、唇が腫れているため。
レイチェルが人と喧嘩してボロボロになって帰ってきたのは、脚本上、キスできない理由を作るためだったということです。
女性3人のうち、2人がダメだと言うので、残ったモニカは「私が男全員にキスするの?」と言っています。
ジョーイは「ロスとモニカは兄妹だからキスしちゃだめだ」と指摘し、ロスは「じゃあ、僕だけキスされないってことか」と怒ります。
Perfect. は言葉としては「完璧な」ですが、ここでは皮肉。最悪な状況の時に Oh, great. 「あぁ、もう最高だよ」と言ったりするのと同じです。
getting kissed but me の get kissed は「キスされる、キスしてもらう」という感覚。
but me の but は「〜を除いて、〜以外に」という意味の前置詞。

Somebody kiss me. は Kiss me. 「俺にキスして」に主語の somebody 「誰か」を付けた形。
「誰かが俺にキスする」という文なら、Somebody kisses me. のように 3単現の -s がつくことになりますから、その違いに注意しましょう。
「誰かキスして!」と、子供みたいにピョンピョン飛び跳ねているチャンドラーに、ジョーイがキスをして、その瞬間、ロスが写真を撮る、という流れでシーンは終わります。


22:09
[Credits scene: Still the party. Time lapse]
クレジットシーン。まだパーティ―中。時間が経過。
ロス: [Watching Marcel and talking to Rachel] I wanted this to work so much. I'm still in there, you know? Changing his diapers. Picking his fleas. But he's just phoning it in. It's just so hard to accept the fact that something you love so much doesn't love you back, you know? ([マルセルを見ながら、レイチェルと話している] このことがとてもうまく行ってほしかったんだ。僕はまだ頑張ってるんだよ、だろ? 彼のおしめを取り替えて。彼のノミを取って。でも彼は適当におざなりな対応を返してくるだけなんだ。とても愛している相手が、愛し返してくれないという事実を認めるのは、ただすっごくつらいよね。)
レイチェル: I think that bitch cracked my tooth. (あの女、私の歯を折ったみたいだわ。)

I wanted this to work so much. の work は自動詞で「うまくいく」。
マルセルを見ながらそう言っているので、マルセルと僕(ロス)との関係について語っていることがわかります。
change his diapers は「彼のおしめを取り替える」。
pick his fleas は「彼のノミを取る」。
フリーマーケットの看板に、free market と書いてあるのを時々見かけますが、本来、フリーマーケットとは「のみの市」のことなのでで、英語の綴りは flea market になります。

he's just phoning it in について。
phone in は一般的には「電話を入れる、電話で報告する、電話で参加する」という意味。

今回のセリフでの意味については、以下のネットスラング辞典である Urban Dictionary の語義が参考になると思います。
Urban Dictionary : phone it in
phone it in
672 up, 76 down
Perform an act in a perfunctory, uncommitted fashion, as if it didn't matter.
例)She sang the National Anthem, but she was just phoning it in as far as I could tell.

つまり、「おざなりで、全力を傾けることのないやり方で行動すること、まるで重要なことではないかのように」。
例文は、「彼女は国歌を歌ったが、私のわかる限りでは、ただおざなりでそうしていただけだった」。

また、ネット辞書 Wictionary にも以下のように出ています。
Wictionary : phone in
Verb
phone in
3. (idiomatic) To fulfill a responsibility with a minimum effort rather than the appropriate level of effort.

つまり、「(慣用的表現) 適切なレベルの努力というよりもむしろ最小の努力で責任を果たすこと」。

言い換えると、「責任を果たすのに必要な最小レベルの努力しかしない」ということですから、上の Urban Dictionary の perfunctory, uncommitted 「おざなりで、全力を傾けることのない」に通じるものがあります。
ロスに言わせると、「僕はこんなに尽くしてるっていうのに、マルセルの方はおざなりの、必要最小限の反応を返してくるだけなんだ」ということなのでしょう。
無反応や無視ってことはないけど、「ん、ありがと」程度にチラッと視線を向けるだけで、適当にあしらわれている感じがする、ということだろうと。

ここからは私の推測ですが、どうして元々は「電話で報告する」という意味の phone it in がそういう「おざなりな対応」みたいな意味になるかについて少し考えてみると、、、
実際に本人が出向いて行って、直接報告したり意見を言ったりするのと比較すると、「電話という機械越しに、顔も合わせずに報告する」という行為が、心がこもっていないように受け取られる、熱意がないように取られる、という感覚から来たのかも…と思ったりします。
現代社会においては、電話やメールでは失礼、という感覚もずいぶん減ったとは思いますが、直接会う(in person)の方が、電話で話す(on/over the phone)よりも、熱心さが感じられる、ということは今でもあるのかな、という気はします。

先のエピソードになりますが、フレンズ3-6その13 で、
エリック: But, he told me over the phone... (でも、チャンドラーは電話で僕に言ったんですよ…)
ヘッケルさん: He told me in person. (チャンドラーは私に直接言ったぞ。)
というやり取りがあり、この会話からも、over the phone よりは in person の方が信頼できる、心がこもっているという感覚が感じられると思います。

bitch は元々「メス犬」という意味ですが、嫌な女のことを「あの女」と軽蔑的に表現する時の言葉としてよく使われます。
crack は「〜にひびを入れる、〜を割る」。口をもごもごして、口の中で歯が欠けているのがわかったような様子ですから、「歯を折った」という感覚が近いでしょう。
ロスがマルセルとの関係について一生懸命語っていたのに、レイチェルは自分の歯のことを言っていて、レイチェルがロスの話をあまり真剣に聞いていなかったことが見てとれます。
マルセルだけではなく、レイチェルにも「おざなりの対応(phone it in)」をされた、という面白さかな、と思いました。


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posted by Rach at 16:12| Comment(4) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年06月05日

どう言えばいいかわかんないけど(と言いつつ)言えちゃったな フレンズ1-10改その19

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20:26
テレビの中継画面が写る。画面の名前には、Dick Clark の文字。
ディック・クラーク(TV): Hi, this is Dick Clark live in Times Square. We're in a virtual snowstorm of confetti here in Times Square. It gets bigger and better every year. (こんにちは、こちらは、タイムズスクエアから実況中のディック・クラークです。ここタイムズスクエアで、紙吹雪の中にいます。毎年、より大きく、より素敵になっています。)
[Joey puts a blanket over Sandy's kids]
ジョーイはサンディーの子供に毛布を掛ける。
ジョーイ: Here you go, kids. (おやすみ、子供たち。)
チャンドラー: [To a woman who he has clearly just met] And then the peacock bit me. [Laughs] Please kiss me at midnight! [She leaves] ([明らかに会ったばかりの女性に] で、その時、そのクジャクが俺を噛んだんだよ。[チャンドラーは笑う] どうか、今夜、俺にキスして! [その女性は立ち去る])
ジョーイ: You seen Sandy? (サンディーを見た?)
チャンドラー: Ooh. Uh, I don't know how to tell you this, but she's in Monica's bedroom, getting it on with Max, that scientist geek. Cool, look at that. I did know how to tell you. (あぁ、このことをどうやってお前に言えばいいかわからないんだけど、でも、サンディーはモニカの寝室にいて、あの科学者オタクのマックスとヤってる。すごい、今の見たか、俺はお前にどうやって言えばいいか(わからないと思ってたけど)わかってたな。)
レイチェル: Hey, everybody, the ball is going. (ねえ、みんな。ボールが落ちるわよ。)
みんな: What? (何て?)
レイチェル: The ball is dropping! (ボールが落ちるんだってば。)
ディック・クラーク(TV): In 20 seconds, it'll be midnight. (20秒後に[あと20秒で]、真夜中になります。)
チャンドラー: And the moment of joy is upon us. (そして、喜びの瞬間が我々に訪れる。)
ジョーイ: Looks like that "No-Date Pact" thing worked out. (例の「デート(デート相手)なしの協定」ってやつは、うまく行ったみたいだな。)
フィービー: Everybody looks so happy. I hate that! (みんなすっごく幸せそう。そういうの嫌だわ!)
モニカ: Not everybody is happy. Hey, Bobby! (みんなが幸せなわけじゃないわよ。ねえ、ボビー!)
[Bobby waves and then bursts into tears.]
ボビーは(僕はもうダメだよという感じで)手を振り、それから泣き出す。
(フレンズを除く)全員: ...One! Happy new year!
[Midnight comes and everyone at the party except for the gang cheers and kisses]
真夜中が来て、パーティーにいる、フレンズ以外のみんなは喝采し、キスする。

テレビで喋っている男性に、Dick Clark というテロップが出ています。
この人が、大晦日のボール・ドロップを中継するABCの番組の司会者、ディック・クラークです。
その番組のタイトルは、「Dick Clark's New Year's Rockin Eve」で、2009年からは、共同司会者である Ryan Seacrest の名前も番組名に入った、「Dick Clark's New Year's Rockin' Eve with Ryan Seacrest」というタイトルに変更になりました。
New Year's Rockin Eve は略称では NYRE と表記されます。

司会のディック・クラークさんは2012年に亡くなられましたが、亡くなられた後も番組名は、Dick Clark's 「ディック・クラークの」とついた、 Dick Clark's New Year's Rockin' Eve with Ryan Seacrest のままで現在に至ります。
今年の Dick Clark's New Year's Rockin Eve with Ryan Seacrest 2020 には、韓国の人気グループBTSが出演したことでも話題となりました。

virtual snowstorm of confetti は「紙吹雪」のこと。
virtual は「仮想の」、snowstorm は「雪の嵐」すなわち「吹雪」。
confetti は「紙吹雪、紙テープ」。ticker tape とも言います。
ticker tape は情報などが印字された紙で、それを小さく刻んで紙吹雪として使います。
「紙テープの仮想の吹雪」ですから、「本物の吹雪のように見せた紙吹雪」ということです。
実際にカウントダウンの時には、大量の紙吹雪が舞います。メジャーリーグの優勝パレードなどでも使われるので、ご存じの方も多いでしょう。

何とか真夜中にキスする相手を見つけようと、必死に女性に話しかけているチャンドラー。
チャンドラーは「クジャクが俺を噛んだ」という話をしていますが、チャンドラーがクジャクに噛まれた話は、フレンズ1-7 にも出てきました。
私は最後から2番目だったみたいね フレンズ1-7改その16 で、「何かを知る最後の人間はいつも私」と怒るフィービーのセリフで、
フィービー: I was the last one to know when Chandler got bit by the peacock at the zoo. (チャンドラーがあの動物園でクジャクに噛まれた時、それを最後に知ったのは私だった。)

このように「チャンドラーがクジャクに噛まれた」という話は、2つのエピソードで語られていますが、結局、「チャンドラーがクジャクに噛まれた」という部分だけで、どうしてそんなことになったのか、そしてその後どうなったのか? という前後の話が結局わからずじまいなのが面白いところ。

三谷幸喜さん脚本の刑事ドラマ「古畑任三郎」でも、何度か話に登場するも結局結末は語られないという「赤い洗面器の男の話(赤い洗面器を頭の上に乗せた男の話)」というのがあります。
チャンドラーのクジャクの話も、何度も出てきたらこの「赤い洗面器の男の話」みたいな「お約束」話になったかもしれませんが、残念ながら、これ以降のエピソードで、「チャンドラーがクジャクに噛まれた話」が出てくることはありません、、、。

get it on with は「〜とエッチする、いちゃいちゃする」を意味するスラング。「〜とヤる」というニュアンスが近いです。
Cambridge Dictionary でも、
get it on : (slang) to have sex
とダイレクトな意味が出ています。
どう言えばいいかわかんない、言いにくいんだけど…と切り出したチャンドラーでしたが、実際には特に躊躇することもなく、あっさりそのものズバリを言ってしまい、「どう言えばいいかわからないと思ってたけど、俺、ちゃんとわかってたな(言えないと思ってたけど、言えちゃったな)」と言っているわけです。

今回解説しているシーンの始めに、ディック・クラークが紙吹雪のことを言っていた時、テレビの向かって左側に、すでにサンディーとマックスが仲良さそうに向き合っている姿が見えていました。
その後、レイチェルが The ball is dropping! と言う時には、レイチェルの背後に、寝室から出てくるサンディーが映っており、その後、またテレビの左側で二人は楽しそうに会話しています。
チャンドラーが説明した状況が、きちんと映像化されていることになります。

In 20 seconds, it'll be midnight. は「(20秒後に[あと20秒で]、真夜中になります」。
in は「〜後には、〜たてば」。within 「〜以内に」と混同しないように注意。
新年へのカウントダウンですから、20秒以内(つまり、2秒後かも、10秒後かも、20秒後かもしれない)にみたいなあやふやなことではおかしいですし、ちょうど20秒後、だと言っていることがわかります。

Looks like that "No-Date Pact" thing worked out. の work out は「うまく行く」。
みんなが頑張ってそういう結果になったわけではないけれど、いろんな事情が重なって、みんな独り身で新年を迎えることになり、結局、最初の協定が守られることになったな、ということ。
カメラが右から移動して、チャンドラー、ジョーイ、レイチェル、フィービー、モニカ、(かすかに肩だけの)ロスを映し、「デートなしの協定を守った、ぼっちの6人」の姿を見せています。

Not everybody is happy. の not everyone は部分否定で「みんなが〜というわけじゃない」。
フレンズ以外の全員が幸せってことじゃなくて、私たち以外にも幸せじゃない人がいるわよ、と言って、ボビーに声を掛け、おじいちゃんが亡くなったことで悲しんでいるボビーの姿を見せています。

フレンズ以外のみんなはカウントダウンで盛り上がり、真夜中になった瞬間、喜びハグしキスしていますが、サンディーとマックスもちゃっかりキスしています。


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posted by Rach at 17:02| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年05月13日

直接話法から間接話法に変わる フレンズ1-10改その18

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19:25
「僕は君と別れることなんかできない」というデビッドに。
フィービー: Oh, yes, yes, yes, you can. Just say, um, "Phoebe, I love you, but my work is my life and that's what I have to do right now." And I say, "Your work? Your work? How can you say that?" And then you say, um, "It's tearing me apart, but I have no choice. Can't you understand that?" And I say, [Hits him] "No! No! I can't understand that!" (あぁ、いいえいいえ、あなたにはできるわ。ただこう言って。ほら、「フィービー、君を愛してる。でも仕事は僕の人生なんだ、それが今、僕がしなければいけないことなんだ」。そして私がこう言う、「あなたの仕事ですって? 仕事? どうしてそんなことが言えるわけ?」 それからあなたがこう言うの、「僕の心は引き裂かれそうだ、でも僕には選択肢がない。そのことをわかってくれないの?」 そして私が言うの、[デビッドを叩いて] 「いやよ、いやよ! そんなのわからないわ!」)
デビッド: Uh, ow. (あ、痛い。)
フィービー: Ooh, sorry. Um, and, and then you put your arms around me. You put your arms around me. [He does so] And, um, and then you tell me that you love me and you'll never forget me. (あ、ごめん。それからあなたは私の体に腕を回すの。あなたは私の体に腕を回すんだってば。[デビッドはそうする] それからあなたは私にこう言うの、私を愛してるって、あなたは私のことを絶対に忘れない、って。)
デビッド: I'll never forget you. (君のことは絶対忘れないよ。)
フィービー: And then you say that it's almost midnight and you have to go because you don't wanna start the new year with me if you can't finish it. [They kiss] I'm gonna miss you... you scientist guy. (それからあなたは言うの、もう少しで真夜中だからあなたは行かなきゃならない、って。なぜなら、私と一緒に新年を始めたくない、もし私と一緒に年を終えることができないのなら、って。[二人はキスする] きっとあなたを恋しく思うわ、科学者さん。)

デビッドが I can't break up with you. と言ったことに対して、フィービーは Oh, yes, yes, yes, you can. と言っています。
「できない」に対して、Yes, you can. ですから、日本語としては「いいえ(そんなことはない)、できるわ」という訳の方が自然になるでしょう。
フィービーがえらく軽い感じで「できるできる」というので、観客からはラフトラック(笑い声)も起きています。
Just say ... 「ただこう言って」と、フィービーはその後に続くべき会話を一人二役で語り始めます。
my work is my life は「僕の仕事は僕の人生なんだ」。
デビッドの気持ちを自分で言ってみせて、「あなたのその気持ちはわかるわ」というのかと思いきや、「仕事ですって? どうしてそんなことが言えるの?」と怒り出すセリフが続くのには、つい笑ってしまいます。
一瞬笑ってしまうものの、このパターンがしばらく続くのを聞いていると、「こう言えば別れるのは簡単よ」と言っておいて、フィービーがそれに対してリアルな感じで怒っている部分が彼女の本当の気持ちである、とわかってきて、だんだんこの一人芝居の切なさを感じられるようになってきます。
あなたの仕事が大切なのは私もわかってる、それを理解してあげたいけれど、こんな風に駄々をこねたい私もいるのよ、という感じでしょう。

tear apart は「引き裂く、バラバラにする」ですが、tear someone apart の形で「人の心を引き裂く、苦しめる」という意味で使われます。
物理的に引き裂く、バラバラにするだけではなく、心のような精神面にも使えるということです。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
tear somebody apart : to make someone feel extremely unhappy or upset
例)Seeing him in that hospital bed tore me apart.

つまり「人を極度に不幸にしたり、動揺させたりすること」。例文は「あの病院のベッドにいる彼を見て、心が引き裂かれた」。
また LAAD には、War tore the family apart. 「戦争がその家族を引き裂いた・バラバラにした」という例文も載っており、親しい間柄だった仲を離れ離れに引き裂いてしまう、という意味でも使われます。
日本語でも「心が・家族が引き裂かれる」のように表現しますので、日英でまさに同じ表現が使われるということです。

you put your arms around me は「私の体に腕を回す」。
フィービーは and then を多用して「それからこう言う、こうする」と説明していますが、そう言ったのにその行動をしないデビッドに対して、「私が言った通りに、そうして」とささやき声で言ったのが、2回目の You put your arms around me. になります。

You tell me that you love me and you'll never forget me. は tell を使った間接話法。
引用符を使って直接話法で表現すると、
You say to me, "I love you and I'll never forget you." となります。
「言う」を意味する動詞の中でも tell は「情報を伝える」というニュアンスで、that 以下は、デビッドが言う「内容」を示しています。

このセリフの直前まで、フィービーは、デビッドと自分(フィービー)のセリフを臨場感あふれる言い方で一人芝居のように言っていました。
字幕もそれを反映して、それぞれのセリフの部分が引用符でくくられていましたが、ここにきて、「引用符を使って、フィービーが彼のセリフを実演している感じ」がぐっと薄れて「間接話法」になっているのが一つのポイントなのかな、と思います。

間接話法で言われている内容は、セリフにすると、"I love you and I'll never forget you." という言葉ですが、この言葉はフィービーがデビッドの気持ちを代弁して言うのではなく、直接デビッドの口から聞きたい、だから「こういう内容のことを言う」と「内容」にとどめて、「セリフそのもの」を言うのを避けたということだろうと。

日本語の場合でも、「私を愛してるって言って」と言うのと、「(彼の口調を真似して)”君を愛してる”って言って」と言うのとでは、後者の場合、決めゼリフを言われる側が先回りして言ってしまったような感じになり、嬉しさや感動が薄れてしまうような気がするのです。
「私を愛してるって言って」→「君を愛してる」
「”君を愛してる”って言って」→「君を愛してる」
だと、後者は、ただ言われた通りにオウム返しのように同じ言葉を返しただけ、という感じがしてしまう、と言えばいいでしょうか。
この言葉はデビッドの口からきちんと言ってほしい、という気持ちが、フィービーに「間接話法」を使わせたのではないかな、と思ったということです。

結局、デビッドは I love you の部分は言わずに、I'll never forget you. とだけ言っています。
これについては、フィービーが自分のために二役を演じている姿が切なくて、後のセリフを言うのが精一杯だったのか、もしくはフィービーではなく仕事を選んでしまった自分には I love you と言う資格はないと思ったかの、どちらかかな、と思いました。

you say that it's almost midnight and... について。
こちらも間接話法となっています。
通常、間接話法では tell を使いますが、say that の形もあるようです。
研究社 新英和中辞典では、
say=〔+(that)〕〈…と〉言う
用法:say to ... that の形はあまり一般的でなく tell ... that を用いる

と出ていますので、tell that のような間接話法として say that の形もあるものの、tell の方が一般的、ということになるでしょう。
(2020.5.15 追記)
コメント欄で「この辞典の say の用法は、「誰々に言う」という場合の使い分けの話である」というご指摘をいただきました。
おっしゃる通りで、「人に〜と言う」という場合は、say to someone (that) よりも tell someone that の方が一般的という話で、「人に」がない形の「〜と言う」という間接話法では、say (that) も一般的に使われます。
コメント欄にも追記しておりますので、併せてご覧いただけると幸いです。
(追記はここまで)

フィービーの you say that を引用符を使った直接話法にすると、
you say, "It's almost midnight and I have to go because I don't wanna start the new year with you if I can't finish it." となります。
almost は「ほとんど」と訳されることが多いですが、時間などを表す場合には「もう少しで・もうすぐ(〜時)」と訳すとしっくりくるでしょう。
前半は「もうすぐ真夜中だから僕はもう行かないと」ということで、この場所で真夜中を越したくない、年越ししたくないと言っていることになります。

I don't wanna start the new year with you if I can't finish it の it は the new year 「新年(の年)」で、「その年を君と終えることができないのなら、君と一緒にその新年を始めたくない」ということでしょう。
これから来る新年を君と一緒に終えることができないとわかっているから、新年を迎える前に僕はここを去るよ、ということ。
デビッドに言ってほしいセリフをフィービーが代わりに言っていることになりますが、さよならするとわかっているから新年を一緒に迎えても余計に寂しくなるだけ、だから新年になる前にあなたは行って、というフィービーの気持ちが表れているということです。

ここで二人はキスしますが、ちょうど、キスする二人の向こう側の壁に、キスする男女のポスターが貼ってあります。
二人のキスはそのポスターとちょうど重なるようなアングルになっており、切ない二人の別れにふさわしい、しゃれた演出だと思いました。

you scientist guy の you は scientist guy と同格 になります。
scientist guy は「科学者の人」という感覚ですが、DVDの和訳のように「科学者さん」という和訳がしっくりくると思います。

このような同格の you は、LAAD では以下のように説明されています。
you [pronoun] : used before nouns or phrases when you are talking to or calling someone
例1)You boys had better be home by 11:00.
例2)You jerk!

つまり「誰かに話しかける時、または誰かを呼ぶ時に名詞、またはフレーズの前に使われる」。例文1は「君たちは11時までには帰宅すべきだ」。例文2は「この最低男!」。

嘘をついた相手に対して、You liar! 「この嘘つき!」と言ったりするのも、これと同じ「同格」になります。


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posted by Rach at 22:24| Comment(4) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月26日

belong in は「そこにいるのがふさわしい」という居場所 フレンズ1-10改その17

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18:35
[David is feeding Phoebe popcorn. Max walks up]
デビッドはフィービーにポップコーンを食べさせている。マックスが歩いて近づく。
フィービー: Hi, Max. (はーい、マックス。)
マックス: Yoko. [To David] I've decided to go to Minsk without you. (オノ・ヨーコ。[デビッドに] ミンスクに行くことを決めたよ、君なしでね。)
デビッド: Wow. (わぉ。[ト書き日本語補足:フィービーに食べさせていたデビッドの手が止まる])
マックス: It won't be the same- but it'll still be Minsk. Happy New Year. [Walks off] (同じとはいかないけど、でもそれでも(ミンスクは)ミンスクだからね。新年おめでとう。[歩いて去る])
フィービー: Are you all right? (大丈夫?)
デビッド: Yeah, I'm fine. I'm fine. (あぁ、大丈夫、大丈夫。[ト書き日本語補足:と言いながら、フィービーに食べさせようとしたものを自分で食べてしまう。様子がおかしいことに気付いたフィービーは、デビッドが持っていた器を机に置いて、こっちに来るようにと別の場所に誘う])

デビッドの同僚のマックスが近づいてきたので、「はーい、マックス」と呼びかけるフィービーですが、それに対してマックスは憎々し気な表情と口調で Yoko. と返します。
これは、世界的に有名なヨーコさん、である、オノ・ヨーコ(Yoko Ono)さんのこと。
ザ・ビートルズのジョン・レノンの奥さんとして有名で、前衛芸術家、社会活動家の彼女に影響されて、他のビートルズのメンバーと意見の相違が生じ、それが解散に繋がったというような噂が解散当時よく聞かれていたようです。
なお、ビートルズのメンバーであるポール・マッカートニーは、後に、解散は彼女のせいではなかった、というコメントを発表しているとのこと。
たとえメンバーがそのような発言をしていても、解散当時は上に書いたような噂が流れていたので、彼女にはそういうイメージがついてしまった、ということでしょう。
今回のマックスのセリフも「仕事上の共同体であるデビッドとマックス(自分)を引き裂く存在」のような意味で、フィービーをヨーコと呼んだことになります。

I've decided to go to Minsk without you. は「僕はミンスクに行くことを決めてしまった、君なしで」。
意味としては「君なしで(一人で)ミンスクに行くと決めた」ということですが、「君なしで、君がいない状態で」を意味する without you が副詞として最後につくため、日本語にすると「行くと決めたんだ、君なしでね」という倒置のようなニュアンスが感じられます。

It won't be the same- but it'll still be Minsk. を直訳すると、「同じとはならないだろうけど、それでもまだミンスクだろう」。
一緒に行くデビッドがいないことで全く同じとはならないまでも、ミンスクはやっぱりミンスクだからね、と自分を納得させるような発言をしたことになります。

マックスが一人で行くと聞いて以降、デビッドは固まったような状態になり、あげく、フィービーに食べさせようとしていたものを自分の口に運ぶ始末。
明らかに動揺して混乱している様子のデビッドを見て、フィービーは騒がしいパーティー会場を離れるように、寝室に彼を連れて行きます。


19:09
[Phoebe leads David into a bedroom]
フィービーはデビッドを寝室に連れて行く。
フィービー: You're going to Minsk. (あなたはミンスクに行くのよ。)
デビッド: No, I'm not going to Minsk. (いや、僕はミンスクには行かないよ。)
フィービー: Oh, you are so going to Minsk. You belong in Minsk. You can't stay here just 'cause of me. (あぁ、あなたは絶対にミンスクに行くのよ。ミンスクがあなたの居場所なの。ただ私だけのためにあなたはここにいるわけにはいかないわ。)
デビッド: Yes, I can. Because if I go, it means I have to break up with you. And I can't break up with you. (いや、僕はここにとどまれる。だって、もし僕が(ミンスクに)行けば、それは君と別れなければならない、ってことだ。そして僕は君と別れることなんかできない。)

You're going to Minsk. I'm not going to Minsk. You are so going to Minsk. のように be going to が3回連続で使われています。
「あなたはミンスクに行くわ」「僕は行かない」「あなたは絶対に行くわ」のように、最後の so は be going to を強調しています。

You belong in Minsk. は「あなたはミンスクにいるべき人だわ。あなたの居場所はミンスクよ」。
belong は belong to で「〜に属する」という日本語で覚えていることが多いですが、belong in は「(人・ものが)(あるべきところに)ある、いる、ふさわしい」というニュアンスです。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
belong
1. to be in the right place or situation
2. to feel happy and comfortable in a place or situation, because you have the same interests and ideas as other people
in
例) I taught in high schools, but I really belonged in the elementary schools.


1. は「正しい場所または正しい状況にいること」。
2. は「ある場所や状況で幸せまたは心地よいと感じること、他の人と同じ興味や考えを持っているという理由から」。
例文は「私は高校で教えていたが、本当は小学校の方がふさわしかった」。

「あるべき場所にいる・ある」というのが基本的な意味ですが、「同じような考えの人たちがいてそこにいると幸せで心地よい」という説明もわかりやすいと思います。
「そこにいるのがふさわしいと思える、自分の居場所」という感覚です。

映画「インデペンデンス・デイ(Independence Day)」で、ビル・プルマン扮する大統領が自ら戦闘機に乗り込み戦おうとした時のセリフが、"I belong in the air." (空が俺の居場所なんだ。)でした。
元々、湾岸戦争で活躍したパイロットで、その人気から大統領にまで上り詰めたという設定だったので、「俺がいるべきところは空なんだよ。俺は戦闘機乗りだからね」とセリフがかっこ良く聞こえるわけです。

You can't stay here just 'cause of me. は「ただ私のためだけのために、あなたはここにいることはできない(いてはいけない)」。
このように主節が否定文(You can't stay)の場合は「否定文 A because of B」を「Aではない、なぜならBのために・のせいで」と訳すのではなく、「BのためだからといってAではない」のように訳すことになります。

「私という理由だけのためにあなたはここにいてはいけないわ」とフィービーが言うと、デビッドは Yes, I can. つまり、Yes, I can stay here. と返します。
その理由として、「僕が(ミンスクに)行くと、それは僕が君と別れなければならないことを意味する、そして僕は君と別れることはできない」→「だから僕はミンスクに行くことはできない。ここに残ることができる・残らないといけない」という流れです。
デビッドのセリフを直訳すると、「もし僕が〜すれば、僕が…しなければならないことを意味する」というのは「僕が〜すれば、必然的に…することになる」という感覚。
何かを仮定して、「そんなことしたら、こんなことになってしまう」と言いたい場合に、このように表現すれば良いということです。


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posted by Rach at 15:12| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年04月12日

いつも明るい彼が暗い顔をしているのを見て言った言葉 フレンズ1-10改その16

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17:19
[Someone else knocks on the door. Monica looks through the spyhole]
他の誰かがドアをノックする。モニカはのぞき穴を通して見る。
モニカ: Everybody, it's Fun Bobby! (みんな、ファン・ボビーよ!)
[Everyone cheers. Monica opens the door. Bobby is obviously very depressed]
みんなは喝采する。モニカはドアを開ける。ボビーは明らかにとても落ち込んでいる。
ファン・ボビー: Hey, sorry I'm late. But my, uh, grandfather, he- died about two hours ago. But I-I-I couldn't get a flight out till tomorrow, so... here I am. (やあ、遅くなってごめん。でも、俺のおじいちゃんが2時間前くらいに死んだんだ。でも、ここを経つ便が明日までなかったから、だから…ここに来た。)
ジョーイ: [Approaching] Hey, Fun Bobby! How's it going, man? Whoa! Who died? ([近づいてきて] やあ、ファン・ボビー! 調子はどう? おや! 誰が死んだんだ?)
[Monica gestures wildly behind Fun Bobby's back]
ファン・ボビーの後ろで、モニカは大きなジェスチャーをする。

以前のシーンでモニカは「ファン・ボビーを誘う」と言っていましたが、そのファン・ボビーがパーティーにやってきます。
Fun Bobby は「楽しい・愉快なボビー」というあだ名で、DVDの日本語訳では「ネアカのボビー」と訳されています。
そのニックネームの通り、明るい人であることが想像できるのですが、やって来たボビーは、その名前のイメージとは大きく違って、悲しそうな表情をしています。
モニカが理由を尋ねる前に、ボビーは自ら理由を話し始めます。
get a flight out は「ここを発つ(ここから出る)フライトを取る」という感覚。
ここからおじいちゃんのところに行くフライトは明日までないから、ということ。
すぐに会いに行けないから、ここに来るしかなかったというところです。

その二人の会話が聞こえなかったらしいジョーイは、少し離れたところから笑顔でボビーの方に近づいてきて、ボビーに声を掛けます。
Hey, Fun Bobby! How's it going, man? 「やあ、ファン・ボビー! 調子はどうだ?」と軽い挨拶をしたのですが、ボビーが暗い顔をしているのに気づき、驚いたような口調で Whoa! (発音は「ウォウ」)と言います。
Whoa! は元々、馬を止める時の「どうどう」という掛け声で、そこから「ちょっと待って。落ち着いて」のように相手を止める表現として使われます。
それ以外にも、日本語の「うわ」のような驚きを表すのにも使われます。
今回の場合は「明るいはずのボビーがすごく暗い顔をしていた」ことに対しての「驚き」表現となります。
ちなみに、映画「バック・トゥ・ザ・フューチャー」の主人公マーティのセリフで Whoa! がよく登場します。
拙著最新刊「リアルな英語の9割はアカデミー賞映画で学べる!」の p213 では、「待って」と「驚き」の両方の意味で Whoa! が連続して使われているやりとりをご紹介しています。

Who died? は「誰が死んだんだ?」。
日本語でも暗い雰囲気を漂わせている人に対して、「お通夜みたいだな、葬式みたいだな、誰か死んだのか?」などと冗談ぽく尋ねることがありますが、今回のジョーイの発言はそれと似たニュアンスになるでしょう。
「誰か死んだみたいな暗い顔しちゃって〜」と冗談のつもりで言ったところ、それがビンゴだったので、不謹慎なジョークを言ってしまったジジョーイに対して、モニカはボビーから見えない位置で必死に「そんなこと言っちゃダメダメ!」と手をブンブンしていることになります。


17:45
[Time lapse. Bobby is talking about his grandfather. Everyone else is virtually in tears]
時間が経過。ボビーは自分の祖父について話している。他のみんなはほとんど涙ぐんでいる。
ファン・ボビー: It's gonna be an open casket, y'know? So at least I'll- I get to see him again. (顔が見える棺になる予定なんだ。だから少なくともおじいちゃんをもう一度見る[おじいちゃんにもう一度会う]ことができるんだよ。)
ジャニス: [Ross is still taking their photo] Oh, I'm gonna blow this one up and I'm gonna write "Reunited" in glitter. ([ロスはまだ二人の写真を撮っている] あぁ、この写真を引き伸ばして、(ラメ入りの)グリッターペンで「再会(再結合)」って書くわ。)
チャンドラー: Alright, Janice, that's it! Janice... Janice... Hey, Janice. When I invited you to this party, I didn't necessarily think that it meant that we-- (よし、ジャニス。ジャニス、それまでだ。ジャニス…ねぇジャニス。このパーティーに君を呼んだ時には、必ずしも僕たちが(復活する)つもりだと思ってたわけじゃないんだ…。)
ジャニス: Oh, no! Oh, no! (なんてこと! なんてこと!)
チャンドラー: I'm sorry you misunderstood. (君が誤解したことは残念だと思ってるよ。)
ジャニス: Oh my God. You listen to me, Chandler. You listen to me! One of these times, it's just gonna be your last chance with me! [She runs off] (なんてこと。聞きなさい、チャンドラー、よく聞きなさい! そのうちそれが私と一緒にいる最後のチャンスになるんだからね! [ジャニスは走り去る])
[Ross is still taking photos]
ロスはまだ写真を撮っている。
チャンドラー: Oh, will you give me the thing? [Snatches the camera] (あぁ、そいつを俺によこせ! [カメラをひったくる])

open casket は「顔が見えるように蓋が開いた棺」。
"open casket" で画像検索すると、蓋の上半身部分のみが開くようになっているタイプの棺など、遺体の顔が見える棺の写真が出てきます。
そういうタイプの棺だからお葬式の時にもう一度おじいちゃんに会えるんだよ、という発言に、周囲でその話を聞いているレイチェル始め複数の人々がティッシュで涙を拭いています。

ロスは引き続きジャニスのカメラで、ジャニスとチャンドラーを撮影中。
blow up は「(風船などを)膨らます」という意味でよく使いますが、今回は写真の話なので「写真を引き伸ばす」。「拡大コピーする」という意味にもなります。

unite は「結合する、一体にする、合体させる」なので、reunite は「再結合させる、再会させる」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
reunite : to bring people together again after a period when they have been seperated and have not seen each other, or to come together in this way
例)The band will reunite for a U.S. tour.

つまり、「人が離れていた、または会っていなかった時期の後で再び人を一緒に引き合わせること(他動詞の意味)、またはこのように一緒に集まること(自動詞の意味)」。例文は「アメリカ・ツアーのためにそのバンドは再結成するだろう」。

ジャニスは、We are reunited. 「私たちは(久しぶりに)再結合した」というニュアンスで、写真に Reunited と書きたいと言っているわけです。

glitter は動詞で「ぴかぴか光る」、名詞で「きらめき、輝き」。
LAAD では以下のような意味も出ています。
glitter [noun] : very small pieces of shiny plastic or metal that you glue onto paper, cards etc. for decoration
つまり、「デコレーションのために、紙やカードに糊づけする、輝くプラスチックや金属の非常に小さな破片」。
write something in glitter は「ラメ入りのペンで〜という文字を書く」というニュアンスだろうと思います。
日本でも「グリッターペン」「グリッターグルー」という商品があるようですので、それらのように女子が好きそうな感じのキラキラのラメで文字を書く、ということだろうと。

チャンドラーとのツーショット写真について楽しそうに語るジャニスですが、ずっと隣で嫌そうな顔をしていたチャンドラーはついに、ジャニスに話を切り出します。
That's it! にはいろいろな意味がありますが、ここでは「それまでだ、そこまでだ」というニュアンス。
not necessarily は「必ずしも〜ない」。
君を誘ったけど、その時は、あくまで一つのパーティーに誘っただけで、君とよりを戻すつもりだと、必ずしも思っていたわけではなかった、ということ。

「私と一緒にいる最後のチャンスになるんだから」と言ってジャニスが走り去った後、ロスはまだ面白がってチャンドラーの写真を撮り続けています。
Will you give me the thing? の the thing は「そのもの、そいつ」という感覚になります。


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posted by Rach at 16:25| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2020年03月31日

undressは動詞dressの逆の動作 フレンズ1-10改その15

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16:28
[Time lapse. Monica and Rachel, fixed up somewhat, emerge from a bedroom]
時間経過。モニカと、どうにか身なりを整えたレイチェルが、寝室から現れる。
サンディー: Y'know, when I saw you at the store last week, it was probably the first time I ever mentally undressed an elf. (ねぇ、先週、あなたをお店で見た時が多分初めてだわ、心の中でエルフの服を脱がせたのは。)
ジョーイ: Wow, that's, uh, dirty! (ワォ、それって、エッチだね!)
サンディー: Yeah. (そうね。)
[They almost kiss and then Joey realizes her kids are staring at them]
二人はほとんどキスしかけたが、その時、彼女の子供たちが二人を見つめているのに気づく。
ジョーイ: Hey, kids. (やあ、子供たち。)
ロス: [Watching Marcel play with Phoebe. To Chandler] Look at him. I'm not saying he has to spend the whole evening with me, but at least check in. ([マルセルがフィービーと遊ぶのを見ながら、チャンドラーに] 彼を見てよ。マルセルが僕と夜ずっと一緒に過ごさないといけないとは言ってないけど、でも少なくとも(僕と一緒に)(ここに来たよという)挨拶はしてもらわないとね。)
ジャニス: [Startles them] There you are! Haaah, you got away from me. ([みんなを驚かして] そこにいるのね! ハハハハ、あなたは私から逃げたわね。)
チャンドラー: [Imitating] But you found me. ([(ジャニスの音程を)真似しながら] でも君は俺を見つけたね。)
ジャニス: Here, Ross, take our picture. [Hands him a camera and he starts snapping] Smile. You're on Janice Camera. (はい、ロス、私たちの写真を撮って。[ロスにカメラを渡すと、ロスは写真を撮り始める] 笑って。ジャニスのカメラに写ってるのよ。)
チャンドラー: Kill me. Kill me now. (俺を殺して。今すぐ殺して。)

ジョーイはエルフのバイトをしていて知り合った女性(サンディー)と話をしています。
when I saw you... it was the first time... で、「あなたを見た時、それが…した最初だった」。
心の中でエルフの姿のあなたの服を脱がせちゃったわ、というセクシーなセリフです。
あなたを裸にしたくなっちゃった、と言いながら、その相手が来ていた服がエルフの服だった、というところが笑えます。

undress は他動詞で「(人の)服を脱がせる」、自動詞で「服を脱ぐ」という意味。
dress は名詞で「ドレス、服、衣服」、それを動詞にすると「(人に)服を着せる」という意味になります。
その動詞 dress に「逆、反対」の動作を表す接頭辞 un- をつけたものが、undress になります。
私の著書最新刊「リアルな英語の9割はアカデミ―賞映画で学べる!」で取り上げた、「ローマの休日」のアンのセリフにも、
アン: Will you help me get undressed, please? (私が服を脱ぐのを手伝っていただけます?)
のように undress という動詞が出てきました。
untie なら「(結び目を)ほどく」、unpack なら「(パッキングした)荷物をほどく」となります。

dirty は「汚れた、汚い」ですが、「エッチな、わいせつな」という意味もあります。
恋愛話の多いフレンズでは、「エッチな」の意味で登場することも多いです。
dirty talk なら「猥談(わいだん)」。
アカデミックな辞書である LAAD (Longman Advanced American Dictionary) にも、そのような性的な意味で以下のように説明されていました。
dirty : SEX relating to sex, in a way that is considered bad or immoral
例1)dirty magazines
例2)a dirty joke

つまり、「性に関係している、悪い、または不道徳(ふしだら)であるとみなされるような様子で」。例1は「みだらな雑誌、ポルノ雑誌」、例2は「みだらな・エッチなジョーク」。

フィービーと遊んでいるマルセルを見て、ロスはチャンドラーにボヤいています。
check in はいわゆる「ホテルのチェックイン」の意味で使われる言葉ですが、そこから「到着する、到着を報告する」という意味にもなるので、この場合も「パーティー会場に来て、ロスとマルセルが到着したよと知らせる意味で挨拶する」という意味で使っているように思いました。
「一晩中ずっと一緒に行動しろとまでは言わないけど」 at least he has to check in with me. というニュアンスだろうと。

ロスがチャンドラーにそんな話をしていると、背後からジャニスが There you are! と大声を出すので、二人とも驚きます。
ジャニスは歌のような節(ふし)をつけて、♪You got away from me.♪ と言い、チャンドラーもジャニスの音程に合わせるように、♪But you found me.♪ と返します(実際、Netflix の英語字幕には、今書いたような「音符マーク(♪)」がついていました)。

ロスに自分のカメラを渡し、写真を撮って、と言うジャニス。
Smile. の後に You're on Janice Camera. と言っていますが、直訳すると「あなたはジャニスのカメラ上にある」というところで、「あなたは今、ジャニスのカメラに写ってるのよ。ジャニスのカメラに写真を撮られてるのよ」というニュアンスになるでしょう。
テレビカメラに写ってるんだから、のようなノリで、「ジャニスカメラに写ってるんだから、さあ笑って笑って」という感じでしょう。
チャンドラーは笑った後、ロスに対しては真顔になって Kill me. Kill me now. と言っています。
大晦日に一人でいるのが嫌でつい元カノのジャニスを誘ってしまったけれど、ジャニスの笑い声と強引な態度にうんざりし、後悔している様子が見て取れます。


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posted by Rach at 15:22| Comment(4) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする