2019年10月31日

最低なクリスマスに乾杯 フレンズ1-9改その23

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21:11
チャンドラー: All right. I'd like to propose a toast. A little toast here. Ding, ding! I know this isn't exactly the kind of Thanksgiving all of you planned, but for me, this has been really great, you know? I think because it didn't involve divorce or projectile vomiting. Anyway, I was just thinking, I mean, if you'd gone to Vail, and if you guys'd been with your family, if you didn't have... syphilis and stuff, we wouldn't be all together, you know? So I guess what I'm trying to say is that I'm very thankful that all of your Thanksgivings sucked.(よし、乾杯したいと思う。ここでちょっと乾杯だ。チリンチリン![グラスをスプーンで叩いて音を鳴らす] これは、君らみんなが予定していた感謝祭とは違うってわかってるけど、俺にとっては、これは本当に最高だった、だろ? 思うに、離婚や、勢いよく吐いちゃうようなことがなかったからだ。とにかく、俺はただこう思ってた、つまり、もしベイルに行ってしまっていたり、家族と過ごしていたり、梅毒や何かになってないのなら、俺たち全員は一緒にいることはなかった、そうだろ? だから俺が言おうとしているのは、君らの感謝祭全部が最低だったことに、俺はとても感謝してるんだ、ってこと。)
みんな: That's so sweet! Thank you. (それってとっても素敵ね! ありがとう。)
ロス: And hey, here's to a lousy Christmas! (それから、ほら、最低なクリスマスに乾杯!)
レイチェル: And a crappy New Year! (それから、最低な新年にも(乾杯)!)

propose a toast について。
propose は「提案する、結婚を申し込む(プロポースする)」という意味もありますが、propose a toast で、「乾杯の音頭を取る」という意味になります。
ですから、「乾杯!」という発声で、”Toast!” ということもあります。
また「乾杯!」は “Cheers!” もよく使われます。
乾杯の飲み物にトースト(焼いたパン)を入れていたことから、toast という言葉が使われるようになったとのこと。
チャンドラーは、みんな聞いてくれよ、こっちに注目してくれよ、という感じで、グラスを叩いて音を出していますが、パーティーなどで乾杯の音頭を取る際、このようにスプーンでグラスを叩くシーンをよく見かけます。

involve は「〜を含む、伴う」。
projectile vomiting は「(発射するように)強い勢いで食べ物を吐くこと」。
projectile は「(弾丸などの)発射体」。
a projectile weapon だと「発射する武器」ということから「飛び道具」を意味します。
vomit は動詞で「(食べたものを)吐く」。
projectile vomiting はこの形で一般的に使われる表現のようで、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) にも、見出しとして以下のように出ています。
projectile vomiting [noun, uncountable] : the action of vomiting with a lot of force
つまり「非常に強い力で吐くという行為」。
チャンドラーは子供の頃、感謝祭のパンプキンパイをほおばっている時に両親の離婚話を切り出され、そのパイを吐いてしまったことで感謝祭にトラウマがあるのですが、その時に勢いよく吐いてしまった様子を projectile vomiting と表現しているわけです。

syphilis は「梅毒」で性病の一つ。ジョーイが性病のポスターのモデルとなり、家族から性病かと疑われたことから、その名前を挙げたことになります。
suck は「最低である、ひどい」を意味する単語。

lousy と crappy はどちらも、「ひどい、最低の、くだらない」という悪い意味の形容詞。lousy は「シラミの」で、louse 名詞「シラミ」(複数形は lice)から来た言葉。
crappy は、crap は「うんち、くず」から来た形容詞。
今回、全てのプランが台無しになったお陰で、みんな仲良くこうして一緒に過ごすことができた、この調子で、クリスマスも新年も、最低なものになりますように! と乾杯していることになります。
Here's to... は乾杯の時に言う「〜のために、〜を祝して(乾杯)」と意味する表現。


22:05
ending credit
エンドクレジット
地下鉄の駅。ジョーイが性病のモデルとなったポスターを見ている。
ジョーイがポスターの下部にあるキャプション(表題)部分を次々剥がしていくと、下に貼られていた別のポスターのキャプションが出てくる。
(captions on Joey's poster)
ジョーイのポスターの表題
Bladder Control Problem? (膀胱コントロールに問題がありますか?)
STOP WIFE BEATING (妻を叩くのはやめて)
HEMORRHOIDS? (痔(ぢ)ですか?)
WINNER OF 3 TONY AWARDS (トニー賞3部門[3回]受賞者)
END

bladder は「膀胱(ぼうこう)」。Bladder Control Problem は「膀胱の制御の問題」ということで、自分の意思に反する尿漏れなどの問題でお悩みではないですか? というポスター。
STOP WIFE BEATING は「妻を叩くのはやめて」。DV(domestic violence)禁止のポスター。
hemorrhoid は「痔(ぢ)」。HEMORRHOIDS? は「あなたは痔ではありませんか? 痔でお悩みではないですか?」
ポスターを剥がすたびに、性病のポスターとあまり変わらないイメージの悪い言葉ばかり出てきて、まるでジョーイが「膀胱で悩んでいる人」「妻にDVを働く夫」「痔を持っている人」としてモデルになっているようなポスターに見えてしまいます。

さらにポスターの下をはがすと、今度出てきたのは WINNER OF 3 TONY AWARDS で「トニー賞3部門[3回]受賞者」。
Tony Award(トニー賞)は、アメリカ演劇界で権威ある賞であり、お芝居をやっている俳優のジョーイにとっては憧れの賞。
最後に素晴らしいキャプションが出てきて、満足そうに去っていくジョーイに笑えます。
エンドクレジットの部分は一切セリフがなく、日本のピン芸人がよくやるフリップ芸のようでもあります。
ポスターの文字だけで最後のオチに繋げるというユニークな展開で、今回散々な目にあったジョーイが最後に嬉しそうな顔で去って行くというのも「救われた」感じがして、いいエンディグだと思いました。


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posted by Rach at 19:31| Comment(4) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月18日

ウィッシュボーンを真似て願い事をする フレンズ1-9改その22

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19:42
外の夜の風景が映り、時間が経過したことがわかる。喧嘩した後、疲れ切って沈んだ表情のフレンズたち。
19:53
フィービー: Ew! (うぇ〜!)
レイチェル: What? (何?)
フィービー: Ugly Naked Guy's taking his turkey out of the oven. Oh, my god! He's not alone. Ugly Naked Guy is having Thanksgiving dinner with Ugly Naked Gal. (裸のブ男がオーブンからターキーを取り出してるわ。なんてこと! 彼は一人じゃない。裸のブ男(ブサイクな裸の男)は感謝祭のディナーを食べてる、裸のブ女(ブサイクな裸のギャル)と。)
ジョーイ: I gotta see this! All right, Ugly Naked Guy! (これは見なくちゃな! いいぞ、裸のブ男!)
モニカ: Ooh, Ugly naked dancing! (うー、ブサイクな裸のダンシング!)
フィービー: It's nice that he has someone. (彼(裸のブ男)にも(一緒に感謝祭を過ごしてくれる)誰かさんがいる、ってことは素敵ね。)
フレンズたちはそれぞれ隣にいる人と向き合い、穏やかな表情になる。

Ew! というのは「嫌だ! 気持ち悪い!」という時に使われる言葉。
窓の外から向かいの裸のブ男の部屋を見ていたフィービーは「オーブンからターキーを取り出してる」と言いますが、それを聞いてもフレンズたちは大喧嘩した後で疲れているのでしょう、「そんなことどうでもいい」みたいな顔をしています。
その後、フィービーがずいぶん驚いた様子で「彼は一人じゃない」と言い、「感謝祭ディナーを食べてる、Ugly Naked Gal と」と言った途端、他のフレンズたちも一斉に立ち上がり、窓の近くに集まってきます。

gal は girl のこと。日本でも随分前に「ギャル」という言葉が流行り、その後もコギャルとか、最近ではギャル男とかいう表現もあります。
It's nice that he has someone. というフィービーの言葉で、自分たちも友達と一緒にいるありがたさに改めて気づいた様子のフレンズたち。
フィービーはちょっと変わったキャラですが、みんなが我を忘れている時などに、ヒューマンなコメントをしてみんなの目を覚まさせる、ということも多いです。


20:35
テーブルについているみんな。チャンドラーはナイフを手に持っている。
チャンドラー: Shall I carve? (切り分けましょうか?)
レイチェル: By all means. (ぜひ(よろしく)。)
チャンドラー: Okay, who wants light cheese, and who wants dark cheese? (よし、白いチーズが欲しいのは誰で、黒いチーズが欲しいのは誰?)
ロス: I don't even wanna know about the dark cheese. (黒いチーズについては知りたくないね。)
モニカ: Does anybody wanna split this with me? (誰かこれを私と分けっこしたい人はいる?)
ジョーイ: Oh, I will. (あぁ、俺、したい。)
フィービー: Ooh, you guys have to make a wish. (うー、あなたたち、願い事しないとね。)
モニカ: Make a wish? (願い事?)
フィービー: Come on, you know, Thanksgiving. Ooh, you got the bigger half! What did you wish for? (ねぇ、ほら、感謝祭だもん(こうやって願い事しなくちゃ)。うー、ジョーイが大きい半分を取ったわ! 何をお願いしたの?)
ジョーイ: The bigger half. (大きい方(が欲しい)って。)

Shall I carve? の shall I...? は「…しましょうか? …いたしましょうか?」という相手の意向を尋ねる言い方。ここでは、ちょっと気取った感じが出ています。
carve は「(食卓で)(肉を)切る、切り分ける」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
carve : to cut a large piece of cooked meat into smaller pieces using a big knife
例)What's the best way to carve a turkey?
例)Carve the roast into thin slices.

つまり「調理された大きな肉片をより小さなピースに、大きなナイフを使いながらカットすること」。例文は「ターキーを切るベストなやり方は何?」「ローストを薄いスライスに切り分けて」。

by all means は「どうぞ、ぜひ、もちろん」。許諾・同意の気持ちを丁寧に表現したもの。of course と同じような意味になります。
LAAD では、
by all means : (spoken) used to mean "of course" when politely allowing someone to do something or agreeing with a suggestion
つまり「(口語)人に丁寧に何かをすることを許す、または提案に同意する時に「もちろん」の意味で使われる」。

レイチェルが By all means. と言ったあと、カメラはチャンドラーの手元の方を映します。
皿には感謝祭お決まりのターキーではなく、トーストらしきものが重ねてあります。
先ほど喧嘩していたように、オーブンで焼いていたターキーは焦げてしまっており、食べるべきターキーがないことから、トーストをターキーのように見立てているということです。
ちなみにパーティーで肉を切り分けるのは、その家の主人の仕事と言われていて、大きな肉を客人に切り分けたりするシーンもよく出てきます。

light cheese と dark cheese の light と dark は色の濃淡。
light は「色が薄い、淡い、白っぽい」、dark は「色が濃い、黒ずんだ、黒っぽい」ということ。
先ほど、「トーストをターキーのように見立てて」と書きましたが、ここで light/dark という言葉が出ているのも、ターキーを意識した表現になっています。
light meat というと「白っぽい肉」で、dark meat だと「黒味がかった赤肉」という意味になります。
「白っぽい肉」という意味ではもっぱら white meat という表現が多いようです。

LAAD では、
dark meat : the darker-colored meat from the legs, thighs etc. of a chicken, turkey, or other bird
つまり「チキンやターキーや他の鳥の、脚や腿(もも)から取れる、より黒っぽい色の肉」。

white meat : the pale-colored meat from the breast, wings etc. of a cooked chicken, turkey, or other bird
つまり「チキンやターキーやほかの鳥の、胸や手羽から取れる、白っぽい(薄い色の)肉」。

日本のスーパーで見かける鶏肉も、もも肉と胸肉では確かに胸肉の方が色が薄いです。
「ターキーのライトミート(ホワイトミート)の部分にする? それともダークミートの部分にする?」のような感じで「白っぽいチーズがいい人? 黒っぽいチーズがいい人?」と聞いているわけですが、ロスは「黒いチーズについては知りたくないね」と言っています。
いろいろなものを焦がしてしまった後なので、この dark cheese も焦げたチーズの一部である、だから「焦げて黒くなった」とかそんな理由は知りたくないよ、と言ったのかなと思います。

「私とトースト分けっこしたい人は?」との問いにジョーイが名乗りを上げると、フィービーは「願い事をしなくちゃ」と言っています。
「何で願い事を?」という二人の反応に、フィービーは「サンクスギビング」と言いながら、何かを二つに分けるしぐさをします。

ここで make a wish をする流れになるのも、ターキーと関係があります。
鳥の丸焼きを食べた後に残る骨の中で、V字型の骨があり、それは wishbone 「ウィッシュボーン」と呼ばれています。
V字になっている端と端を二人の人間が引っ張りあって、曲がった部分が付いた長いほうをゲットした方の願いが叶う、という占いのようなもので、do the wishbone with someone 「誰かとウィッシュボーンをする」のように表現します。
拙著「リアルな英語の9割は海外ドラマで学べる!」の p143 の wish の項目でも、この「ウィッシュボーン」について説明しました。

今回の場合は、ターキーがないからウィッシュボーンという骨もないので、その代わりにトーストを使って、ウィッシュボーンと同じようなことをしてみた、という「ターキーがあるつもりごっこ」のようなものでしょう。
トーストを分ける? とモニカが言ったので、「分けるというしぐさがウィッシュボーンをする時のしぐさに似てるから、ターキーの骨でやる時みたいにお願いしなさいよ」ということだろうと。

二人がパンを引っ張り合って、ジョーイの方が大きかったので、フィービーは嬉しそうに「何をお願いしたの?」と尋ねるのですが、ジョーイはぼそっと「大きい方(が欲しいって願った)」と答えています。
食いしん坊のジョーイっぽいオチが微笑ましいです。


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posted by Rach at 20:26| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月10日

ターキーは焦げて、ポテトもダメに フレンズ1-9改その21

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18:07
モニカ: Why? Because everything's my responsibility? Isn't it enough that I'm making Thanksgiving dinner for everyone? You know, everyone wants a different kind of potatoes, so I'm making different kinds of potatoes. Does anybody care what kind of potatoes I want? Nooooo, no, no! Just as long as Phoebe gets her peas and onions, and Mario gets his Tots. It's my first Thanksgiving, and i-- it's all burnt, and I can't.... (どうして? それはすべてのことが私の責任だから? みんなそれぞれのために感謝祭のディナーを作っているだけじゃ十分じゃないの? ほら、みんなそれぞれが違う種類のポテトが欲しいと言って、だから私は違う種類のポテトを作ってるの。私がどんな種類のポテトが好きかを誰か一人でも気にしてくれたかしら? いいえ〜! いいえ、いいえ!(誰も気にしてくれてないわ) フィービーには(彼女の好物である)豆とオニオン入りポテトがあって、マリオには(彼の好物である)トッツがある限りはね。私の最初の感謝祭なの、それで全部焼けちゃって[焦げちゃって]、私は…できない…)
チャンドラー: Okay, Monica, only dogs can hear you now. Look, the door's open! Here we go. (あぁ、モニカ、今、君の声が聞こえるのは犬だけだよ。なぁ、ドアが開いたよ! さあ行くぞ。)
モニカ: Well, the turkey's burnt! Potatoes are ruined! Potatoes are ruined! Potatoes are ruined! (あぁ、七面鳥は焦げちゃった! ポテトはダメになった! ポテトはダメになった! ポテトはダメになった!)
ロス: Here we come Walking down the-- This doesn't smell like Mom's. (♪僕らがやってきたよ 通りを歩いて♪ …これはママの料理みたいな匂いじゃないぞ。)
モニカ: No, it doesn't, does it? But you wanted lumps, Ross? Well, here you go, buddy. You got one! (いいえ、ママのに匂いとは違うでしょ? でもあなたは塊が欲しかったのよね、ロス? さあ、どうぞ、塊あるわよ!)
レイチェル: Oh, God, this is great! The plane is gone, so I guess I'm stuck here with you guys. (まぁ、これって最高よね! 飛行機は行っちゃった、だから私はここであなたたちとここに取り残されることになったみたいね。)
ジョーイ: Hey, we all had better plans, okay? This was nobody's first choice! (おい、俺たちみんな、もっといい計画があったんだぞ、いいか? これは誰の第一希望でもないんだ!)
モニカ: Oh, really? So why was I busting my ass to make this delicious Thanksgiving dinner? (あら、そうなの? じゃあどうして私はおいしい感謝祭のディナーを作るために、必死に頑張ってたわけ?)
ジョーイ: You call that delicious? (あの料理がおいしいって言うのか?)
(all shouting)
みんなが叫んでいる。
モニカ: Stop it! Stop it! Stop it! (やめて! やめて! やめて!)
チャンドラー: Now, this feels like Thanksgiving. (今、これが感謝祭って感じだよな。)

Isn't it enough that I'm making Thanksgiving dinner for everyone? の everyone は「すべての人、みんな」とも訳されますが、意味としては「一人ひとりそれぞれみんな」というニュアンス。
for all なら「みんなのために」ですが、for everyone とすることで、「それぞれの希望に合わせて、異なるメニューを作った」というモニカの気持ちが表れていると言えるでしょう。
それをさらに強調するように、everyone 「みんなそれぞれが」違う種類のポテト(のメニュー)を欲しいと言って、私は違う種類のポテトを作っている、と「みんなの希望に合わせて違うメニューを作っている」ことを言っています。
care は「気にする、気にかける」なので、「私はみんなのために違うポテトを頑張って作ってるっていうのに、モニカが好きなポテトは何かなんて、誰か一人でも気にしてくれたかしら?」ということ。
そのように「そんな人いた?」と疑問文で言っておいてから、「いいえ〜!」と自ら大きな声で否定します。

as long as は「〜する限りは、〜であるならば」。
「フィービーとマリオのそれぞれの好きなポテトがある限りは」というのは、自分の好物があればそれでもう納得で、作ってる私のポテトの好みなんてどうでもいいのよね、と言っていることになるでしょう。
マリオというのは、ジョーイが性病のポスターに出ている時の役名で、怒りながらどさくさ紛れにジョーイのことをマリオと呼んでいるのが笑いのポイントになります。
自分が料理を作る最初の感謝祭だというのに、、、と言いながら、泣いて言葉にならない様子のモニカ。

only dogs can hear you now. は「今、モニカの声を聞けるのは犬だけ」。
これは「モニカのしゃべっている言葉が犬の鳴き声のようで、人間には到底解読不能」という意味か、「人間が聞き取れる周波数ではない」という意味かのどちらかだろうと思います。
モニカの声が犬の鳴き声のようにも聞こえるのでそれだと前者になりそうなのですが「解読不能、理解不能」なら hear ではなく understand 「わかる、理解する」を使うかもしれないな、と。
「音が聞き取れる」ということならやはり周波数の話である可能性が高いように思います。
参考までに「犬は人間には聞こえない周波数を聞き取れる」件を少し説明しておきます。
犬の訓練に使うホイッスルを犬笛と呼びますが、
Wikipedia 日本語版: 犬笛 に「犬笛が発することのできる音の周波数の範囲は、人の可聴範囲を大きく上回っている。」という記述があるように、人間が聞こえないような音を犬は聞くことができるということです。

やっとドアの鍵が開き、中に入ると、部屋中に煙が充満しています。
The turkey's done. なら「程よい加減で、絶妙な加減で焼けた、できた」ということですが、burnt は「燃やす、焼く、焦がす」の過去分詞形で、過去分詞形 burnt は「焼けた、焦げた」という形容詞としても使われます。
食べ物について burn という動詞を使う場合は「焦がす、焦がしてだめにする」というニュアンスになります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
burn : FOOD to spoil food by cooking until it is black and does not taste good, or to become spoiled in this way
例)Oh, no, I burnt the toast!

つまり「食べ物が黒くなるまで、またはおいしくなくなるまで調理することで食べ物をだめにすること、またはこのようにだめになってしまうこと」。
例文は「オーノー、トースト焦がしちゃった!」

Macmillan Dictionary では、
burn : if food burns, or if you burn it, it gets spoiled by being cooked for too long or at too high a temperature
例)Have you burned the toast again?

つまり「食べ物が burn する、または食べ物を burn するというのは、長すぎる時間または高すぎる温度で調理されることにより食べ物がだめになること」。
例文は「またトースト焦がしちゃったの?」

どちらの語義にも spoil 「だめにする」という単語が使われています。
spoil と(この後に出てくる)ruin はどちらも同じような意味となります。
ロングマン、マクミランの両方の例文で「トースト焦がしちゃった」というフレーズが使われているのが面白く、「黒くなるまで、まずくなるまで、長時間、高温で」という説明もわかりやすいです。

ruin は「〜をだめにする、台無しにする」。
複数の鍋の蓋を開けながら、Potatoes are ruined! という同じ言葉を繰り返すことで、ポテトをわざわざ3種類作ったのに、3種類ともだめになったことを強調しています。「これも、これも、これも!」という感覚ですね。

そんな状況の時、ロスがお腹の中の赤ちゃんに歌って聞かせてあげた歌を、楽しそうに歌いながら入ってきます。
「ママの感謝祭の料理の匂いはこんなんじゃないけどな」のように言ったロスに、ブチギレ状態のモニカは「ええ、違うでしょ?」と言った後、「ロスは塊が欲しいと言ってたわよね、ほらこれがあなたのお望みの塊よ!」と、鍋の中の焦げた塊を見せることになります。

レイチェルの This is great! は皮肉。
あまりにも最低最悪の状況の時に、言葉では great「最高」だと言ってみせることはよくあります。
I guess I'm stuck here with you guys. について。
stuck は「行き詰まって、動けなくて」「(やっかいなものを)押し付けられて」という感覚。
「楽しくスキー旅行に行くはずが、ここであなたたちと一緒に身動き取れない状態になるみたい。あなたたちとここに取り残されることになったみたいね」と言っていることになります。

first choice は「第一志望・希望」。みんなそれぞれ、予定があったけれど、諸事情でそれができなくなった。こんな風にモニカの部屋に集まることは、そもそも、みんな予定外でやむを得ずそうしただけだった。最初から、モニカの感謝祭に参加する予定だったやつなんていないんだ、ということ。
「あなたたちとここに残ることになるなんてね」と不満そうなレイチェルに対し、「俺だってここにいたかったわけじゃない。家族に拒絶されてやむを得ずここにいただけなのに、そんな言い方しないでくれ」と言いたいわけです。

「誰もここにいたかったわけじゃない」と言われて、モニカはさらにキレます。
bust one's ass は「必死に頑張る」。
ass は「尻」を意味する卑語なので、むやみに使わないように注意しましょう。
bust は「打つ、強打する」。
ここでの感謝祭ディナーを食べたかったわけじゃない、ということになりますから、「じゃあ私がみんなのためにおいしい料理を必死に作ってたのはどうしてかしら?」と怒っているわけです。

自分の発言にモニカがキレたことにムッとしたらしいジョーイは、モニカがおいしい(delicious)ディナーと表現したことについて、「あれが”おいしい”って?」のように失敗した料理を示します。
全員がいらいらしていて、人に当たりまくっている状態で、みんなも口々に叫んでいます。

チャンドラーの Now, this feels like Thanksgiving. について。
Thanksgiving は感謝祭のことですが、元々、thanksgiving は「感謝、感謝の気持ち」という意味です。
料理を作ってもらったり、スキーに行くためにカンパしてもらったりしたことに対しての感謝の気持ちを忘れて、みんなが罵り合っているので、「これぞ感謝祭って感じだよね」と皮肉を言っているわけです。
元々感謝祭にトラウマがあって、感謝祭に楽しいことを期待していなかったチャンドラーは、「自分にとって大切な感謝祭が台無しになった」という感覚はありませんので、こんな風に客観的、冷静なコメントをポツリとつぶやくことができるということです。


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posted by Rach at 19:24| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年10月04日

鍵の話はもうたくさん フレンズ1-9改その20

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17:45
モニカ: I swear you said you had the keys! (誓って言うわ、あなたが鍵を持ったって、あなたは言ったわ!)
レイチェル: No, I didn't. I wouldn't say I had the keys unless I had the keys! I obviously did not have the keys! (いいえ、私は(そんなこと)言わなかった。私は鍵を持ってるなんて言わないわ、もし(本当に)持っていれば話は別だけど! 私は間違いなく鍵を持っていなかったのよ!)
フィービー: Ooh, okay, that's it! Enough with the keys. No one say “keys.” (あぁ、いいわ、それまでよ! もう鍵の件はたくさんよ。誰も「鍵」って言わないで。)
モニカ: Why would I have the keys! (どうして私が鍵を持ってたりするのよ?)
レイチェル: Aside from the fact that you said you had them? (あなたが鍵を持ってるって言ったという事実は別にして?)
モニカ: But I didn't! (でも私は鍵を持ってなかったの!)
レイチェル: Well, you should have. (あなたは鍵を持つべきだったのに。)
モニカ: Why? (どうして?)
レイチェル: Because! (だって!)
モニカ: Why? (どうして?)
レイチェル: Because! (だって!)

I swear は「私は誓って〜と言う」。
I wouldn't say I had the keys unless I had the keys! は仮定法過去。
unless = if not として後ろから訳すとすると、「もし私が鍵を持っていないなら、私が鍵を持っていると私は言わない(でしょう)」。
英語の語順の通り、unless 以下を付け足しの形で訳すと、「私が鍵を持っていると私は言わない。もし私が(実際に)鍵を持っているなら話は別だけどね」。
いずれにしてもレイチェルが言いたいことは「持っていないなら持っているとは言わない」。
その後の I obviously did not have the keys! は「私は確かに(明らかに)鍵は持っていなかったの!」ということで、モニカが「確かにレイチェルは持ったって言ったわ」と言ったことに対し「持ってないのに持ってるって言うわけない。私は絶対に鍵を持っていなかった。だから持ってるなんて言ったはずはないのよ」と強く主張していることになります。

Enough with... は「…はいい加減にして。…の件はそのくらいにして。…の話はやめて。」。
Enough with the keys. は、モニカとレイチェルが、keys のことで口論しているので、「もうキーのことはたくさんよ」というニュアンス。
No one say “keys.” は、Don't say "keys." と同じような意味。
もし「誰も鍵と言わない」という現在形だと考えると、no one は単数扱いなので、No one says "keys." となるでしょう。
命令形の変形としては、まず、Don't say "keys." を強調するために、本来は省略されている主語 You をつけた形 You don't say "keys." という形が可能です(前回の記事のセリフにも、Do the math. に主語 You をつけた You do the math. の形が出てきました)。
その「あなたたちは鍵と言わないで」を「誰も(誰一人として)鍵と言わないで」と表現したのが、No one say "keys." になると理解すればよいでしょう。

aside from the fact that は「(that 以下)という事実は別にして」。
「どうして私が鍵を持ってるわけ?」のようにモニカが尋ねるので、「だってあなたは持ったって言ったじゃない。そう言ったという事実があるのにそれを差し置いて、しらばっくれるつもり?」というニュアンスになるだろうと思います。
You should have. は「あなたは〜すべきだったのに(実際には〜しなかった)」。
モニカが「持ったなんて言ってないし、実際私は持ってなかったし」と言ったことに対して、「モニカが鍵を持つべきだったのにそうしなかった」とモニカを責めていることになるでしょう。
それで「どうして私が持たなきゃいけなかったの?」「だってそれは」と二人が Why? と Because! を繰り返すことになります。


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posted by Rach at 19:40| Comment(4) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月27日

You and your stupid... フレンズ1-9改その19

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17:16
モニカとレイチェルの部屋のドアを開けるために、たくさんある鍵を1つずつ試しているジョーイ。
ジョーイ: Nope, not that one. (だめだ、それじゃない。)
モニカ: Can you go any faster with that? (それ、少しは早くならないの?)
ジョーイ: Hey, I got one keyhole and about a zillion keys! You do the math. (おい、1つの鍵穴に無数の鍵があるんだぞ! 計算しろよ。)
モニカ: Why do you guys have so many keys in there anyway? (とにかく、どうしてあなたたちはそんなにたくさんの鍵を持ってるの?)
チャンドラー: For an emergency just like this. (ちょうどこんな感じの緊急事態のためにだよ。)
レイチェル: All right. Listen, smirky! If it wasn't for you and your stupid balloon, I would be on a plane watching a woman do this right now. But I'm not! (いいわ。ねぇ、このニヤニヤ男! もしあなたとあなたのおバカなバルーンがなければ、私は今頃、飛行機に乗っていて、女性がこうしているところを見ているところだったのよ。でも、私は今、そうじゃない!)

Can you go any faster with that? の any faster のように、比較級と共に用いた any は「少しでも、いくらか(でも)」。
I got one keyhole の got は have の意味。
ここでは、one keyhole と a zillion keys が対比されています。
zillion は、million(100万)、billion(10億)から派生した口語で、「無数の、すごい数の」を大袈裟に強調する表現。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
zillion [noun] (informal) : an extremely large number of something

math = mathematics(数学)ですから、do the mathで「数学をする、計算をする」という意味。
You do the math. は、Do the math. という命令形を強調するために、普通は明らかであるために省略される主語の You をあえて付けた形になります。
鍵穴は1つなのに、鍵はこんなにものすごくたくさんあるんだ、そんなにすぐに見つからないよ、時間がかかることくらい計算すりゃあわかるだろ? と言いたいわけです。

鍵がたくさんありすぎて、合う鍵を見つけるのが大変な状態について、モニカが「どうしてそんなにたくさんの鍵を持ってるのよ?」と尋ねます。
合鍵をたくさん持ってるのはこういう緊急事態のためかな、とニヤニヤしながら言ったチャンドラーに、レイチェルがキレます。

smirk は動詞で「にやにや笑う」。
LAAD では、
smirk : to smile in a way that is not nice, and that shows that you are pleased by someone else's bad luck
つまり、「ナイスでない風に、そして他の誰かの不運を喜んでいると示すような風に、微笑む」。
ただ笑うのではなく、人の不運・不幸を喜んでいるかのようにいやらしい感じで笑う、というネガティブなニュアンスです。
そして smirky は smirk の形容詞で、ここでは、呼び掛け語として、「このニヤニヤ男!」みたいな意味で使っているようです。

If it wasn’t for..., I would 〜 は「もし…がなければ、〜なのに」という仮定法過去。If it wasn’t for... は、Without... と言い換えることができます。
仮定法を使うことで、「実際にはあなたがいるせいで、違う結果になっている」ことがわかるのですが、上のセリフでは、それを強調するためか、I’m not (on a plane watching...) という結果になっていることをわざわざ付け加えています。
I would be on a plane watching a woman do this right now. は「(もし…がなければ)私は今頃、ある女性がこうするのを見ながら、飛行機に乗っているでしょう」。
a woman do this 「ある女性がこうする」の時には、客室乗務員が乗客に(恐らく非常口の場所を)説明する時の仕草をしています。

そしてその後の you and your stupid balloon という表現について。
you and your... という言い回しは、ドラマの会話でよく出てくるのですが、「あなたと、あなたのその〇〇」ということで、you and your stupid... だと「あなたと、あなたのそのおバカな○○」という感覚。
研究社 新英和中辞典では、
You and your…!=…は君の口癖だね 《また始まったなど》
You and your sob stories! また例のお涙ちょうだいか!

と出ています。
今回の場合は「いつもの」ということではないですが、悪いのはあなたと、あなたが見に行こうぜって言った、あの最低なバルーンよ、という感じで、あなた自身(you)とあなたが持ち出したそれ(your ...)とが両方まとめてむかつくのよ、という苛立ちが表れていると言えるでしょう。
stupid をつけてこき下ろすことで、バルーンに対する憎しみ、怒りを表現していることになります。


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posted by Rach at 20:27| Comment(3) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月20日

エラが取れたばかりの胎児 フレンズ1-9改その18

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16:06
キャロルの家。ロスが赤ちゃんに独り言のように語りかけている。
ロス: And everyone's telling me, "You gotta pick a major! You gotta pick a major!" So on a dare, I picked paleontology. And you have no idea what I'm saying, because, let's face it, you're a fetus. You're just happy you don't have gills anymore. (それでみんなが僕に言うんだよ、「専攻(科目)を選ばなきゃ! 専攻を選ばなきゃ!」ってね。それで思い切って、僕は古生物学を選んだんだ。君には僕が何を言っているか全然わからないだろうね、だって、ほら現実を直視してみようよ、君は胎児なんだから。君はもうエラがないことがただ幸せなんだよね。)
キャロル: Look, you don't have to talk to it. You can sing to it if you want to. (ねぇ、その子に話しかけなくてもいいのよ。もしそうしたいのならその子に歌ってもいいのよ。)
ロス: Oh, please. I am not singing to your stomach, okay? (あぁ、よしてよ。僕は君のお腹に向かって歌を歌ったりしないよ、いい?)
スーザンが帰宅する。
スーザン: How's it going? (どんな感じ?)
ロス: Shh! Here we come, walkin' down the street Get the funniest looks from Everyone we meet Hey, hey! Hey, uh, did you just feel that? (シーッ! [ロスは歌い出す] ♪ さあ行くよ 通りを歩いて行く 出会う人みんなが面白い顔をするよ ヘイヘイ!♪ ねぇ、今の感じた?)
キャロル: I did. (感じたわ。)
ロス: Does it always--? (それっていつも…?)
キャロル: No, no. That was the first! (いいえ、いいえ。今のが初めてよ!)
スーザン: Keep singing! Keep singing! (歌い続けて! 歌い続けて!)
ロス: And I can't wait to meet you When you come out I'll buy you a bagel And then we'll go to the zoo (♪そして僕は君に会うのが待ちきれない 君が出てきたら僕は君にベーグルを買ってあげる そしてそれから君と僕は動物園に行くんだ♪)
スーザン: I felt it that time! (今の感じたわ!)
ロス: Hey, hey, I'm your daddy I'm the one without any breasts (♪ヘイヘイ 僕はパパだよ 胸がない方(のパパ)だ♪)

major は「(大学の)専攻科目」。What's your major? なら「専攻(科目)は何ですか?」という質問。
動詞として使うと major in で「(大学で)〜を専攻する」という意味になります。

dare はジーニアス英和辞典で以下のように出ています。
dare=(名詞)(通例 a 〜)挑戦、あえてすること
on a dare(米)=(英)as [for] a dare 挑戦されたので、度胸試しとして


Macmillan Dictonary では、
dare : an attempt to persuade someone to do something dangerous in order to prove that they are brave
on a dare: When he was 14, he had stayed out all night on a dare.

つまり「自分が勇敢であることを証明するために、その人に危険なことをするように促す試み」。on a dare の例文は「彼が14歳の時、度胸試しとして一晩中ずっと外出していた」。

マクミランの語義では「誰かにそれをするように促されて」とありますが、マクミランの例文は、他人に促されたというよりは自ら強さを証明したいという「度胸試し」のニュアンスが感じられますので、ジーニアスの訳語にある「度胸試しとして」がここではふさわしいように思います。
今回のロスのセリフの場合も「誰かにそれをしろ」と言われたというよりは「できるかどうかわからないけど思い切ってやってみる」という「度胸試し」の方が近いような気がしました。

paleontology は「古生物学」。ロスの専攻であり、今の博物館での仕事にも密接に関わる学問なので、フレンズには何度も登場する単語です。
paleontologist だと「古生物学者」で、ロスの職業を専門的に表現するとこの単語になります。

let's face it は「それに直面しよう」ということから「現実を直視しよう、事実をあるがままに受け入れよう」。
fetus は「胎児」。受精後8週間経ったものが fetus と呼ばれ、それ以前の受精卵は、embryo 「胚、胎芽」と呼ばれます。
gill は「(魚などの)エラ」。胎芽の時には魚のようなエラがあるのですが、胎児になるとそれがなくなる、ということ。
今の君は胚から胎児になって、エラが取れたぞ、ばんざーい、ってなってる頃、つまり人間としてはごくごく初期の段階だから、僕の古生物学専攻の話なんて、わけわかんないよね、と言ったことになるでしょう。

talk/sing to it の it は「お腹の中にいる(まだ性別のわからない)赤ちゃん」のこと。
普通は人間に対して it 「それ」のように表現すると「もの」扱いしたようになり失礼になるのですが、今回のように性別がわからない場合は it と表現することになります。

Oh, please. は「あぁ、どうかお願いだから」ということですが、ここでは「どうかそんなことは言わないで、勘弁して、やめてよ」というニュアンス。
stomach は「胃」ですが、内臓としての胃以外に「おなか、腹」の意味でも使います。
「そんな難しい話をしてもしょうがないから、ただ歌ってあげれば?」とキャロルは言うのですが、ロスはそんなことをしても君のお腹に歌ってるみたいだから嫌だ、と拒んでいることになります。

ロスが歌いだした歌は、テレビ番組「ザ・モンキーズ・ショー」のテーマ曲で、タイトルは、(Theme From) The Monkees (邦題は、「モンキーズのテーマ」)です。
ザ・モンキーズ(The Monkees)は、デイドリーム・ビリーバー(Daydream Believer)などのヒット曲で有名なアメリカのバンドです。
Hey! Hey! の後、We're the Monkees! ... と歌詞が続くことになるのですが、ここではお腹が動いたのを感じて、いったん歌うのをやめています。
「いつも?」「いいえ、初めて」というやりとりから、これが初めて赤ちゃんの胎動を感じた瞬間ということになり、3人は大喜びします。
胎動を感じた後、再び歌い始めますが、メロディーはそのままで、歌詞は「モンキーズのテーマ」とは全く違うものになっています。
歌詞を見てもわかる通り、ここからはロスが自分の気持ちをこのメロディーに乗せて歌います。
それまでは「お腹の赤ちゃんに話しかけるなんて、、」と否定的なロスでしたが、自分の歌に反応してくれたお陰で、自分の赤ちゃんにパパとして歌を聞かせるつもりになったことが伺えます。

I'm your daddy. I'm the one without any breasts. は「僕は君のパパだよ。僕は胸がない方だよ」。
キャロルがママだとすると、そのレズビアン・パートナーのスーザンの役割は、さしずめ赤ちゃんのパパというところでしょう。
そばにスーザンもいたので、嬉しいながらもちょっとイヤミも言ってみようということで、「僕は胸がない方のパパだけどね」→「もう一人のパパであるスーザンは、パパなんだけど胸があるんだよ」と言ってみせているわけです。
ロスとスーザンの口喧嘩は、愛する女性(キャロル)を巡る男同士の喧嘩のような感じですし、ロスにとってスーザンは、女性というより、愛する女性を奪ったライバルでしかない、ということでしょう。


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posted by Rach at 18:32| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年09月12日

外はカリカリ、中はジューシー フレンズ1-9改その17

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15:11
廊下。屋上でアンダードッグのバルーンを見て帰ってきた後。
レイチェル: ...the moment we first saw the giant dog shadow fall over the park! (…大きな犬の影が公園全部を覆っている[公園に大きな犬の影が落ちている]のを初めて見てすぐに!)
フィービー: Yeah, but did they have to shoot him down? I mean, that was just mean. (そうね、でも彼らは彼(アンダードッグ)を撃ち落とす必要があったのかしら? つまり、それってただ意地悪よ[ひどいわ]。)
モニカ: Okay, right about now the turkey should be crispy on the outside, juicy on the inside. Why are we standing here? (よし、ちょうど今頃は、あのターキーが外はカリカリで、中はジューシーになっているに違いないわね。[誰もドアを開けようとしないのを見て] どうしてここで私たちは立ってるの?)
レイチェル: We're waiting for you to open the door. You've got the keys. (私たちはモニカがドアを開けるのを待ってるのよ。モニカがカギを持ったでしょ。)
モニカ: No, I don't. (いいえ、私は持ってない。)
レイチェル: Yes, you do. When we left, you said, "Got the keys." (いいえ、あなたが持ってるわ。私たちが出て行く時、あなたは言ったもの。「カギを持った」って。)
モニカ: No, I didn't. I asked, "Got the keys?” (いいえ、そんなこと言ってない。私は質問したのよ、「カギを持った?」って。)
レイチェル: No, no, no. You said, "Got the keys!" (いいえ、いいえ、いいえ。あなたは言ったわ、「カギを持った!」って。)
チャンドラー: Either of you have the keys? (君たちのうちのどちらかが、カギを持ってるの?)
モニカ: The oven is on! (オーブンがついたままよ!)
レイチェル: Oh, I’ve gotta get my ticket! (あぁ、私は自分のチケットを取らないといけないのに!)
ジョーイ: Wait, wait! We have a copy of your key. (待って待って。君らのキーのコピーを俺たちは持ってる。)
モニカ: Well, then get it! Get it! (それなら、キーを取ってきて! 取ってきて!)
ジョーイ: That tone won’t make me go any faster. (そんなトーン(口調)は俺を少しも早くしないぞ。)
モニカ: Joey! (ジョーイ!)
ジョーイ: That one will. (そのトーンなら俺を早くする。)

shoot down は「撃ち落とす」。
紐がちぎれて飛んでいってしまったバルーンを止めるため、空気を抜く形で撃ち落としたことになります。

I mean, that was just mean. は mean が2個使われていますが、それぞれ別の品詞と意味になっています。
最初の mean は動詞で「〜を意味する、意図する」。
何か言った後で、I mean と言った場合は「つまり、私が言いたいのは」と言い換えるニュアンス。
just mean の mean は「ひきょうな、卑劣な、意地悪な、不親切な、人につらく当たる」という意味の形容詞。
You're so mean to me! なら「あなたって私にすっごく意地悪ね!」という意味になります。
I mean, that was just mean. は2つの mean を使った言葉遊びみたいなものでしょう。

廊下にいるモニカは、オーブンに入っているターキーについて crispy on the outside, juicy on the inside と言っています。
「外側はクリスピーで、内側はジューシー」ということで、crispy は「カリカリ・パリパリ・サクサクした」という意味。
KFC(ケンタッキーフライドチキン)にも「カーネルクリスピー」というメニューがあるので、イメージしやすいですね。

Macmillan Dictionary では、
crispy [adjective] : food that is crispy is firm in a pleasant way, and makes a noise when you bite it
つまり「クリスピーな食べ物は、好ましい(心地よい)感じで硬く、それを噛んだ時に音がする」。

噛めば「カリッ、サクッ」のように音がするという説明がとてもわかりやすいです。
食品の宣伝文句かグルメリポートのように「外はカリカリ、中はジューシー」と言いたい場合は crispy on the outside, juicy on the inside と表現すればいいということで、こういう表現は、積極的にアウトプットに活用して使っていきたいところです。

今頃ターキーはおいしくなってるわよー、と嬉しそうなモニカですが、誰もドアを開けようとせず廊下に突っ立ったままなので、「どうして私たちはここ(廊下)で立ってるの?」と言っています。

We're waiting for you to open the door. は、<wait for 人 to do>「人が〜するのを待つ」の形が使われています。
You've got the keys. と言われたモニカは、No, I don't. 「いいえ、私は鍵を持ってない」と答えます。
When we left, you said, "Got the keys." は、みんなで屋上にバルーンを見に行く時に、モニカが "Got the keys." と言ったことを指しており、過去記事、どのくらいの頻度で起こる? めったにない フレンズ1-9改その15 にその会話が登場していました。

モニカは「鍵を持った」って言ったでしょ、と言われたモニカは、No, I didn't. I asked, "Got the keys?" と返します。
私は「持った」と言ったんじゃなくて「持った?」と尋ねたのよ、ということですね。
尋ねたことがよりはっきりするように、今回は特に、モニカは語尾の発音を「キーーーズ?」とより強調ぎみに上げています。

屋上に行く前の "Got the keys(?)" というセリフには主語がなかったこと、語尾の上がり下がりがあまり明確でなかったことから、お互いが意味を勘違いしていたことがここで判明することになります。

Got the keys? と最後に?がついて語尾が上がる場合は、You got the keys? 「あなたはカギ持ったわね?」という質問だと想像され、Got the keys. と最後がピリオドで語尾が下がる場合には、I got the keys. 「私はカギ持ったわ。」という意味になります。

誤解の一番の原因は、口語でよくあるように「わかりきった主語を省略した」ということですが、これは日本語でも「鍵持った?」「鍵持った!」と表現することで、全く同じ現象が起こり得ます。
英語の口語で、Got it. という言葉がありますが、Got it? と語尾を上げたら、You got it? 「(あなたは)わかった?」という意味になりますし、Got it. と語尾を下げれば、I got it. 「(私は)わかった。了解」という意味になります。それと同じ感覚ですね。

レイチェルとモニカが "Got the keys" の語尾の上げ下げを強調しながら、こう言ったああ言ったとモメているのを見ていたチャンドラーは、それに乗っかる形で「それで君たちのどちらかが鍵を持ってるの?」と尋ねる際、語尾の keys をことさら強調して、上げ調子で言っているのが面白いです。

結局二人とも持っていないとわかり、モニカはオーブン、レイチェルは旅行のチケットのことでパニクっています。
The oven is on! は「オーブンがついている! 火がついたままよ!」。オーブンが「オン」の状態である、というニュアンスで、こんな風にシンプルに表現できるわけですね。

ジョーイが「その鍵のコピー(すなわち合鍵)がある」と言うので、モニカはせかすように Get it! 「それを取ってきて!」と叫びます。
That tone won't make me go any faster. を直訳すると「それ(そんな言い方)は俺をより速く行かせないだろう」。
そんなにキャンキャン言われたら、取りに行く気をなくす、急ごうという気持ちにならない、ということですね。
モニカは Joey! とキツい調子で言い、人差し指を立て、そんなこと言ってると承知しないわよ、というようなしぐさをしています。
こんな緊急事態にそんなくだらないこと言ってる場合? というところ。
That one will. は That tone will make me go faster. ということで、そんな風に指まで指されて「ジョーイ、承知しないわよ」と怖い顔で言われると、急がざるを得ないけどね、と言っていることになります。


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posted by Rach at 19:12| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月28日

音響学的な利点のある方法 フレンズ1-9改その16

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14:14
キャロルの家。
キャロル: Anytime you're ready! (準備ができたらいつでも(いいわよ)!)
ロス: Okay, okay, here we go. Okay, where am I talking to here? I mean, uh, well, there is one way that seems to offer a certain acoustical advantage, but.... (オッケー、オッケー、さあ行くぞ。よし、ここで僕はどこに話しかけてるの? ほら、その、1つの方法があるだろ、ある音響学的な利点を提供すると思われる方法がさ、でも…)
キャロルL: Just aim for the bump. (ただ、その出っ張り[膨らんでいるところ]を狙えばいいのよ。)
ロス: Okay, okay, okay, okay, here goes. You know, you know, I can't do this. Uh, this is, it’s too weird. I feel stupid. (わかった、わかった、行くよ。[ここで長い沈黙] ほら、僕はこんなことできないよ。あー、こんなの変すぎる。ばかみたいな気がするよ。)
キャロル: So don't do it, it's fine. You don't have to do it just because Susan does it. (それじゃあ、やめて[そうしなくていいわ]、いいのよ。あなたはそれをする必要はないわ、だってスーザンがする[してくれる]から。)
ロス: Hello, baby! Hello, hello. (ハロー、ベイビー! ハロー、ハロー。)

お腹の中の赤ちゃんに話しかけることになっているものの、どうしたらいいか困っている様子のロス。
where am I talking to here? は「ここ(この状況)で、僕はどこに向かって話しかけてるの?」というところ。

there is one way that seems to offer a certain acoustical advantage について。
この文の構造は、「ある acoustical advantage を提供するらしい1つの方法がある」。
acoustical advantage は「音響学的な利点」。
acoustical の -al を取った acoustic は「アコースティックギター(エレキギターではない、生の楽器のギター)」の「アコースティック」ですが、英語の発音は、「アクースティック」になります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
acoustic : relating to sound and the way people hear things
つまり「音と、人がものを聞く方法に関係している」。

音響学的に良いと考えられる方法、というのは、子宮によく響くような方法ということですから、子宮の入り口から声を聞かせることを指していることになるでしょう。
ママであるキャロルのお腹の上から、お腹の皮膚を通して、という形ではなく、赤ちゃんが出てくる場所から呼びかけたら、声がよく通るんじゃないかなぁ、とロスは言いたいのですね。
そのようなエッチなエリアから呼びかけることを、「音響的に有利な方法」のように言葉としてはエッチなことを言っていない感じに見せている面白さになるでしょう。

aim for は「〜を目指して・狙って・目標にして」。
aim は名詞で「ねらい、照準」「目的、意図」、動詞で「狙う、狙いをつける」という意味がありますが、他動詞の場合だと、aim a gun at ... 「銃を…に向ける、銃の狙い・照準を…に合わせる」という形になります。
そして、自動詞の場合だと、aim at a target (with a gun) 「(銃で)標的を狙う」のように at や for の前置詞を使って表現します。
つまり、他動詞の目的語となるのは「銃」であって、「的(まと)、標的」は直接、目的語には取らないということですね。
今回のセリフもロスが「どこをめがけて話しかければいいのかわからない」と言っているので、その目指す場所の指示として「ただ、the bump を目指しなさい」と言っていることになります。

bump は「隆起」。ここでは、お腹の大きく盛り上がっている部分を指しています。そこに赤ちゃんがいるので、そこをめがけて話しかければいいのよ、ということですね。
LAAD では、
bump : a small raised area on a surface
例)a bump in the road

つまり「表面の小さな盛り上がったエリア」。例は「道の隆起」。
goosebumps だと「鳥肌」を意味します。
goose は「ガチョウ」で、人間の肌が、鳥の肌の盛り上がり(ブツブツ)のようになることから、そのように呼ぶのですね。

キャロルに促されて、話しかけようとするのですが、やはりロスは「こんなの変すぎる」と言ってやめようとします。
するとキャロルが「やめたいのなら、やめても構わないわ。だってあなたがしなくてもスーザンがしてくれるから」のように言うので、ロスは間髪入れずに「ハロー、ベイビー!」と話しかけることになります。
スーザンは当然のようにやってるわよ、と言われて、急に対抗意識を燃やしたわけで、さすがは元妻、ロスのそういう性格がよくわかっている、ということですね。


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posted by Rach at 13:40| Comment(4) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2019年08月09日

どのくらいの頻度で起こる? めったにない フレンズ1-9改その15

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13:43
レイチェルがスキーに出かけようとしていた時、チャンドラーがモニカの家に入ってくる。
チャンドラー: The most unbelievable thing has happened! Underdog has gotten away! (最も信じられないことが起こったぞ! アンダードッグが逃げ出したんだ!)
ジョーイ: The balloon? ((あの)バルーン?)
チャンドラー: No, no, the actual cartoon character. Of course the balloon! It's all over the news. Right before he reached Macy's, he broke free and was spotted flying over Washington Square Park. I'm going to the roof. Who's with me? (いいや違う。本当のカルトゥーン[アニメ]のキャラクターだ。[しばらくの沈黙] もちろん、バルーンに決まってるだろ! それがあらゆるニュースになってる。メイシーズ百貨店に到着する直前に、彼は解き放たれて[自由になって]、ワシントン・スクエア・パークの上を飛んでいるのが発見されたんだ。俺は屋上に行く。俺と一緒に来るのは誰だ?)
レイチェル: I can't. I gotta go! (私は(屋上には)行けないわ。(旅行に)行かなくちゃ。)
チャンドラー: Come on. An 80-foot inflatable dog loose over the city? How often does that happen? (町の上に解き放たれている80フィートの空気で膨らんだ(風船の)犬だぞ。そんなこと、どのくらいの頻度で起こる?)
フィービー: Almost never. (ほとんどめったにないわ。)
みんなが次々と部屋から出て行く。
モニカ: Got the keys? (カギ、持った?)
レイチェル: Okay. (オッケー。)

チャンドラーは興奮した様子で、アンダードッグが逃げたことをみんなに知らせています。
現在完了形の has happened, has gotten away はどちらも「ちょうど〜したところ」という「完了」の意味。

Underdog は、1964年から1973年までアメリカで放送されていた Underdog という cartoon(アニメ、カルトゥーン)の主人公です。
IMDb : Underdog (TV Series 1964-1973)
上にリンクした IMDb (Internet Movie Database) では、Videos / Photos で、動画や画像を見ることができます。
ちなみに、IMDb というサイトは、日本からアクセスすると、タイトルが「日本語タイトルのローマ字表記」になるという仕様になっていて、この Underdog も Urutora wan-chan という表示になっています。
その表示の通り、日本では「ウルトラわんちゃん」のタイトルで放映されていました。
Wikipedia 日本語版: ウルトラわんちゃん

2007年には、Underdog というタイトルでアメリカで実写映画化されました。
日本では劇場未公開でしたが、「鉄ワン・アンダードッグ」のタイトルでDVDが発売されています。
この実写版がどんな感じなのか確かめようと、以前レンタルして見てみたのですが、マッドサイエンティストのバーシニスター博士役でピーター・ディンクレイジが出演していました(「ゲーム・オブ・スローンズ」のティリオン・ラニスターを演じている俳優さんです)。

underdog とは元々、「負け犬、敗北者」という意味。日本語も英語もどちらも「犬(dog)」なのが興味深いですね。
このテレビアニメは、Shoeshine Boy という名前のダメ犬が、スーパーマンのようなヒーロー Underdog に変身して大活躍するというストーリーです。
赤い服と青いマントがトレードマーク。赤い服の胸に白抜きでUの文字が入っていますが、これは、スーパーマンのSの文字をイメージしたものなのでしょう。
Underdog が現れた時の決めゼリフは、”There's no need to fear, Underdog is here!” 「恐れる必要はない、アンダードッグここに参上!」。
fear と here (フィアーとヒアー)が韻を踏んでいるのもポイントですね。
IMDb で見られる 2:21 の長さの動画の 1:24 に、この決めゼリフが出てきます。

「フレンズ」の今回のエピソードの少し前のシーン(11:24くらい)に、感謝祭のパレードの様子が3シーン挿入されていましたが、最後に出てきたウルトラマンが飛んでるようなポーズの赤い服を着た犬が Underdog です。
チャンドラーは、この感謝祭のパレードのバルーンが飛んでいったという話をしているのですね。
今回のエピソードの原題が The One Where the Underdog Gets Away(訳:アンダードッグが逃げる話)となっているのも、このバルーンのことを言っていることになります。

今日は感謝祭なので、アンダードッグが逃げた、と言えば誰しもあのバルーンを思い浮かべるわけですが、ジョーイはそんな当たり前のことをわざわざ「あのバルーンのアンダードッグ?」みたいに尋ねています。
あまりにも当たり前すぎることを聞かれた時、いわゆる「アメリカン・ジョーク」ではあり得ない返事を返すことが多いのですが、チャンドラーも「いや、それがカルトゥーンのキャラクターが画面から逃げ出したんだよ」みたいにトボケたことを言っています。
その後、「当然、バルーンだよ!」と自分のボケにツッコミを入れていますが、このように「バルーンに決まってるじゃないか」とツッコミを入れるのは、アメリカンジョークとしては逆にちょっと珍しいパターンに思えました。
エピソードが進むにつれて、こういうチャンドラーのオトボケはエスカレートして行きますが、だいたいはあり得ないことをしれっと言って、みんなが笑うか、「はぁ?」みたいな顔をしてそのジョークはおしまい、というパターンが多いです。
日本の漫才のように「んなわけないだろ、バルーンだよっ!」みたいにツッコむ方が珍しい気がする、ということですね。

Right before he reached Macy's, he broke free and was spotted flying over Washington Square Park. について。
Right before he reached Macy's は「メイシーズに到着する直前に」。
パレードがメイシーズの前を通ることがわかります。
今回のエピソードの少し前のシーン、ゲットアウト=まさか! フレンズ1-9改その10 で、地下鉄で会った女性に「俺たち一緒に働いてたよね」と言った後、
ジョーイ: Yeah. At Macy's. You're the Obsession girl, right? I was the Aramis guy. (そうさ。メイシーズでね。君はオブセッションの担当だろ? 俺はアラミスの担当だった。)
のように、百貨店メイシーズの名前が出ていました。
後でまたメイシーズの名前が出てくることのへ伏線だったのでしょうね。

break free は「自由になる、(支配されている状況から)逃げ出す」。
クイーンの曲にも I Want to Break Free (邦題:ブレイク・フリー(自由への旅立ち)」という歌がありますよね。
歌詞でも I want to break free 「自由になりたい」というフレーズが繰り返し出てきます。

spotted flying over Washington Square Park は「ワシントン・スクエア・パークの上を飛んでいるのを発見された」。spot は 「発見する」。

今、アンダードッグのバルーンがふわふわ飛んでるから、屋上にそれを見に行く、とチャンドラーは言っています。
いろいろなバルーンがある中でも、特に「飛ぶ」キャラクターであるために余計に見ごたえがあるのでしょうね(今だと、インスタ映えしそうな感じでw)。
日本だと、仮面ライダーよりはウルトラマン、ゴジラよりはガメラの方が、「バルーンが飛んでる」状況がより面白く見える、というのと同じようなことでしょう。

スキー旅行に出かけようとしていたレイチェルは「私はスキーに行かないといけないから」と拒否するのですが、チャンドラーはそれを引き留めようとしています。

An 80-foot inflatable dog loose over the city? について。
長さの単位フィートは、英語では foot と feet という単語を使いますね。
単数形が foot で、複数形が feet ですから、80フィートは 80 feet になるのですが、上のセリフでは、数字との複合語の形で形容詞的に使われているので、80 feet ではなく、80-foot という形になっています。
「徒歩10分」は、ten-minute walk で、ten minutes という複数形にならないのと同じ原理です(名詞ではなく形容詞だから、複数形にはならない、という理屈)。
ちなみに、80フィートは 24.4メートル。
loose は「解き放たれた、自由な」という形容詞で、loose over the city が inflatable dog を後ろから修飾(後置修飾)しています。
inflatable は「膨らませることのできる、膨脹式の、空気を入れて使う」。

How often does that happen? を直訳すると「それ[そんなこと]はどのくらいしばしば[どのくらいの頻度で]起こる?」。
almost never は「ほとんど〜ない」。絶対ないとは言わないけど、限りなく起こり得ない出来事、という感じです。
今、実際に起こったことなので、また再び起こらないとも限らないから、never とは言い切れない、でも、限りなくあり得ない、起こり得ないことだ、ということですね。
「どんな頻度でこんなことが起こる?」に対して、「ほとんど起こらない」と答えるフィービーですが、How often...? という疑問文は「どのくらいの頻度かを尋ねている、質問している」わけではなく、この文自体が「どれくらいの頻度で起こるだろうか、いや、めったに起こらないよな」という反語的表現になっています。

モニカの Got the keys? について。
got は「ゲットした」、つまり「持った」。このセリフをそのまま文字通り訳すと、「カギ、持った(?)」というところ。
英語の会話表現では、この Got the keys? のように主語を言わない場合も多いですが、日本語でも「カギ持った」と主語を言わないことも多いので「わかりきったことを省略する」というのは日英同じですね。
モニカとレイチェルはこの部屋をルームシェアして同居しており、今回の場合だと、部屋を出る時にどちらか一人がカギを持っていればいい、と考えていることがわかります。
この Got the key? については、また後のシーンで解説することになりますので、とりあえず今回の説明はここまでにとどめます。


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2019年08月02日

一つ質問。テイタートッツがないよ フレンズ1-9改その14

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12:22
ジョーイ: Hey, Monica, I got a question. I don't see any Tater Tots. (なぁ、モニカ、質問があるんだ。テイタートッツが(見え)ないんだけど。)
モニカ: That's not a question. (それは質問じゃないわ。)
ジョーイ: But my mom always makes them. It's like a tradition. You get a little piece of turkey on your fork, a little cranberry sauce and a Tot! I mean it's bad enough I can't be with my family, because of my disease. (でも俺のママはいつもそれを作るんだ。伝統みたいなもんだよ。フォークに一口のターキーを刺して、ちょっぴりのクランベリーソースとトット(をつけるん)だよ! 俺は自分の家族といられないほど(十分に)ひどい状態なんだ、ほら、俺の病気のせいで。)
モニカ: All right. Fine. Tonight's potatoes will be both mashed with lumps and in the form of Tots. (いいわ。わかった。今夜のポテトは塊のあるマッシュトポテトとトッツの形状のものと両方になるわね。)
ロス: All right. I'm off to talk to my unborn child. (よし。僕は、まだ生まれていない子供に話しかけに行くよ。)
モニカが作っているものをロスはつまみ食いしようとして、モニカに手をパシッと叩かれる。
モニカ: Ah! (あー!)
ロス: Okay, Mom never hit. (あぁ、ママは絶対に叩かなかった。)
台所でハンドミキサーを使っていたフィービー。
フィービー: Okay, all done. (よーし、すべて完了。)
モニカ: What, Phoebe, did you whip the pota-- Ah, Ross needs lumps! (何? フィービー、あなた、ポテトをホイップしたの…? あぁ、ロスには塊が要るのに!)
フィービー: Oh, I'm sorry! Oh, I just, I thought we could have them whipped and then add some peas and onions. (あぁ、ごめんなさい! あぁ、私はただ、ポテトをホイップの状態にして、それから豆とタマネギを加えられると思ったの。)
モニカ: Why would we do that? (どうしてそんなことをするわけ?)
フィービー: Well, 'cause then they'd be like my mom used to make it, you know, before she died. (だって、そうしたら、ポテトがママが昔作ってくれたみたいになるからよ。ほら、ママが死ぬ前に(作ってくれたように)ね。)
モニカ: Okay, three kinds of potatoes coming up. (よし、3種類のポテトが出てくるわよ。)
レイチェルがスキー板の入ったバッグを持って寝室から出てくる。
レイチェル: Okay. Goodbye, you guys! Thanks for everything! Oh, God, look at-- Sorry! I’m so sorry. (よし、さよなら、みんな! いろいろありがとう! あぁ、見て… [バッグや板をあちこち当てまくり]ごめん! ほんとにごめん)

料理をしているモニカを見て、ジョーイは「質問がある」と言いながら、疑問文ではなく、否定文で「テイタートッツがない(見えない)」と言い、それに対して、モニカは「それは質問じゃないわ」と返しています。
一つには「質問があるといいながら、疑問文ではなく否定文であること」について「それは質問じゃない」と言っている、そしてもう一つは、ないから文句を言っている、ケチをつけていることがわかるので、それは暗に「ないから作れ」と言っているのね? という気持ちを込めて、そのように返したことになるでしょう。
何か不満を述べる場合に「ちょっと質問があるんだけど、どうして〜はないのかなぁ?」のように述べる場合もあり、その場合は形式としては一応疑問文になるわけですが、ジョーイの場合はそもそも疑問文にもなっておらず、そこがまた、ジョーイのおとぼけ具合を表しているとも言えるでしょう。

Tater Tots は、「テイタートッツ。ハッシュトポテトを小さな円筒形にして揚げたもの」。DVDの日本語では「ひとくちポテト」となっていますが、まさにそういう感じのものです。
詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 日本語版: テイタートッツ
画像検索すると、その食べ物の写真もたくさんヒットします。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) には、Tater Tots に加え、tater と tot の意味も載っています。

Tater Tots / tater tots [noun, plural] trademark :
potatoes that are cut into small pieces, made into balls, frozen, and then fried or baked

つまり「(複数形で。商標)小さなピースにカットし、ボール状にし、冷凍した後、揚げる、または焼いたポテト」。

tater [noun, countable] : (spoken) a potato
つまり「(口語)ポテト」。

tot [noun, countable] : (informal) a very small child
つまり「(インフォーマル)非常に小さな子供」。

作り方はロングマンの説明の通りで、tater がポテト、tot は小児を表すわけですね。
ウィキペディアにも「「トッツ」はその小ささや、子供のための食べ物であるからとしてつけられたと考えられている。」と書かれていますが、「子供のように小さい」または「子供の食べ物」かのどちらかの意味として「子供」という単語が使われているということのようです。

ジョーイはテイタートッツについて語ります。
ママがいつも作ってくれる、我が家の伝統みたいなものだと言った後、フォークに一口のターキーを刺して、それをクランベリーソースとトット(テイタートッツ)に付けるのがおいしいんだ! みたいに力説しています。
そんな風に「テイタートッツは感謝祭での家庭の味なんだよ」と言った後、it's bad enough I can't be with my family, because of my disease. と続けています。
because of my disease は「“病気”のせいで」。実際に病気にかかっているわけではないですが、あのポスターのモデルになったせいで性病にかかっていると思われてしまったことを言っていることになります。

「感謝祭を家族と過ごせないだけでも十分にひどい・悲惨なのに、モニカの家で家庭の味を味わうことすらさせてもらえないのか?」みたいに言われてしまうと、モニカもジョーイ専用を作らざるを得なくなり、今夜のポテトは「塊入りのマッシュトポテト」と「(テイター)トッツの形状のポテト」(の2種類)になると宣言します。

I'm off は「出かける」。
キャロルとスーザンがお腹の中の赤ちゃんに話し掛けているので、父親である自分もそれをしに行ってくるよ、ということ。
出かけるロスは、モニカの料理をつまみ食いしようとして、手をパシッと叩かれます。
Mom never hit. について。
hit の活用は hit-hit-hit で、現在形と過去形が同じ形です。
もし現在形であれば、Mom never hits. のように「3単現」の -s が付くことになるので、今回の hit は過去形であると判断できるでしょう。
怒る口調はそっくりだけど、手を叩いたりなんかしなかった、と、ママとモニカの違いを語っていることになります。

キッチンでモニカの料理を手伝っていたフィービー。
ポテトをハンドミキサーですりつぶしてしまったのを見て、モニカは「ロスは塊が必要なのに。ロスのために、塊入りのポテトを作らないといけないのに」と叫びます。
ごめん、と言ったフィービーは「ポテトをホイップさせて、豆とタマネギを加えるかと思って」のように返します。
whip は「ホイップクリーム」などのように「泡立てる」という意味。フレンズ1-7 では「勢いよく動かす」という意味で出てきました。
塊を残しておかないといけないのに、全部クリーム状につぶしてしまった、と言っていることになるでしょう。
Why would we do that? は「どうして(私たちは)そんなことをするわけ?」というところで、モニカにはその料理、その調理法になじみがないことが想像されます。
「ママが昔作ってくれたポテトなの、作ってくれたというのは、ママが死ぬ前ってことなんだけどね」のように表現することで、「ママは死んでしまってもう作ってくれないから、今日はそれを食べてみたかったの」と言っていることになり、さきほどのジョーイが家族の話を持ち出したのに続き、今度もまた家族の話(しかも亡くなったママの話で、話がよりヘビー)を聞き、「フィービーのリクエストも加えて、合計3種類のポテトが今夜は出てくるわよ」とモニカは言うことになります。
その後、スキーバッグを持ってご機嫌なレイチェルが出てきますが、バッグやスキー板をあちこちに当てて謝っていますね。


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posted by Rach at 12:10| Comment(4) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする