2018年08月10日

お前が気になってる部分はそこかよ フレンズ1-7改その3

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は11位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


2:16
[SCENE: Cuts back to Chandler in the ATM vestibule]
シーン:ATMコーナーのチャンドラーに画面がカット。
チャンドラー: (Voice over. Thinking to himself) Oh, my God! It's her. It's that Victoria's Secret model. Something, something Goodacre. ([ボイスオーバー:心の中でひそかに考えている] なんてことだ。彼女だ。あのヴィクトリアズ・シークレットのモデル。何とか、何とか・グッドエーカーだ。)
[Jill is on her mobile phone]
ジルは自分の携帯電話で話している。
ジル: Hi, Mom, it's Jill. (はーい、ママ。ジルよ。)
チャンドラー: (Voice over) She's right. It's Jill. Jill Goodacre. Oh, my God! I am trapped in an ATM vestibule with Jill Goodacre. Is it a vestibule? Maybe it’s an atrium? Oh, yeah, that is the part to focus on, you idiot. (彼女が正解。ジル、ジル・グッドエーカーだ。なんてこった! 俺はATMベスタビュールにジル・グッドエーカーと閉じ込められてる。(それって)ベスタビュールかな? もしかしてアトリウムかな? あぁ、そうかい、それが、お前が焦点を当てている[フォーカスする、気になる]部分なんだな、このおバカ。)
ジル: Yeah I'm fine. I'm just stuck at the bank in an ATM vestibule. (えぇ、私は大丈夫。銀行で ATMベスタビュールの中に足止めされてるの。)
チャンドラー: (Voice over) Jill says vestibule, I'm going with vestibule. (ジルがベスタビュールと言うのなら、俺は[俺も]ベスタビュールで行こう[行くぞ]。)
ジル: I'm fine. No, I'm not alone. I don't know, some guy. (私は大丈夫。いいえ、一人じゃないわ。わからないけど、ある男性[名前の知らない男の人]よ。)
チャンドラー: (Voice over) Oh, some guy. I am some guy. Hey Jill, I saw you with some guy last night. Yes, he was some guy. (As he is saying this to himself, he starts to walk towards Jill, smiling. Jill gives him a strange look, and he turns back and pretends to dance) (おぉ、ある男性。俺は”ある男性”なんだ。ねぇ、ジル、私、昨日の晩、あなたがある男性と一緒にいるのを見たわ。そうよ、彼はある男性なの。[独り言で(心の中で)こう言いながら、チャンドラーはジルに向かって歩き始める、微笑みながら。ジルはチャンドラーに怪訝そうな視線を送り、チャンドラーは向きを変え後戻りし、ダンスをしている真似をする])

過去記事のト書きに書いてあったので既に説明しましたが、ヴィクトリアズ・シークレットは下着(ランジェリー)のブランドでしたね。
正しくは Victoria's Secret ですが、DVD英語字幕では、Victoria Secret のように所有格の -'s がない表記になっていました(Netflix では -'s ありの表記)。

something Goodacre は「なんとか・グッドエーカー」というニュアンス。
名前の一部が思い出せない時には、わからない部分をこのように something で置き換えるのですね。
日本語でも「なんとか[なんちゃら]太郎」のように「なんとか」という言葉で置き換えるのと同じ感覚になるでしょう。

She's right. は「彼女は正しい」。
ジルはママとの電話で「私よ、ジルよ」と自分の名前を名乗っただけですが、彼女の名前何だったっけ〜、、と悩んでいるまさにその時に正解を言ってもらえたので、「そう、彼女が正解」みたいに言っているのが面白いということですね。

trap は名詞で「わな」。他動詞では「わなで捕らえる」「人を狭いところに閉じ込める」という意味なので、受身形では「〜の中に閉じ込められている」になります。
ATM vestibule / atrium は日本語で言うところの「ATMコーナー」ですが、それを ATM vestibule と呼ぶか、ATM atrium と呼ぶかでチャンドラーは悩んでいます。
vestibule は「玄関ホール、ロビー」で、atrium は「天井がガラスになった吹き抜けの空間」を指します。アトリウムは今では日本語になっていますが、発音は「エイトリアム」。
ATM は automated [automatic] teller machine 「現金自動預け払い機」のことですね。teller は「(銀行の)出納係、窓口係」という意味があります。

that is the part to focus on, you idiot は、有名モデルと二人きりで密室に閉じ込められているというこの時に、vestibule か atrium かで悩んでいる、そんなことが焦点になっている、自分自身のバカさ加減にあきれているセリフですね。
「こんな時に、何くだらないことで悩んでるんだ、お前はバカか!」と自分に対して怒っている感覚です。

stuck は「行き詰まって、動かない、動きが取れない」。
身体がつっかえる、のような物理的なものから、「(事情があって)ある場所から動けない、やっかいなものを押し付けられる」という意味もあります。

go with は「〜で行く」なので「〜の線で行く、〜を選ぶ」というニュアンス。
どっちにするか悩んでいたけど、ジルが vestibule と言うのなら、俺も vestibule で行こう、行くぞ、俺もそっちを選ぼう、という感じ。

some guy は「ある男性」。
あえて詳しい情報を言いたくない、もしくは言う必要がない、詳しい情報を知らないから詳しいことは説明できないような場合に、some 「ある、どこかの」という形容詞をつけてぼかす表現です。
また、some には「たいした、なかなかの」という褒め言葉の意味もあり、It / That was some party. なら「なかなかのパーティーだった、なかなかの盛会だった」という意味になります。
その褒め言葉の意味を皮肉っぽく逆の意味に使うこともあり、Some friend you are! なら「君はたいした友人だね!」と、ちっとも友人らしいことをしてくれない相手に対する皮肉になります。
今回のセリフの場合は、「たいした、なかなかの」という褒め言葉ではなくて、「ある、どこかの」というニュアンスでしょう。
ジルが「ある男性に会ったの」と人に語る様子を想像して、「ある見知らぬ男性」という言葉の響きにかっこいいものを感じた、「謎めいたある男性」っぽい響きを感じて喜んでいるのでしょうね。
それで嬉しくなってついジルの方に近寄ってしまうのですが、ジルが怪訝そうな表情を見せたので、「俺はただ踊ってるだけ」のようなふりをしてまた離れていくことになります。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 12:40| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月07日

結婚相手にふさわしい泥棒 フレンズ1-7改その2

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は13位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


1:36
[SCENE:Monica and Rachel's apartment, Ross, Monica, Rachel and Phoebe are there. Rachel is looking out of the window.]
シーン:モニカとレイチェルのアパートメント。ロス、モニカ、レイチェル、フィービーがそこにいる。レイチェルは窓から外を見ている。
レイチェル: Wow, this is so cool, you guys. The entire city's blacked out. (わぉ、これってすごくクールね、みんな。街全体が停電してるわ。)
[Monica is on the phone to her Mom]
モニカはママへの電話中。
モニカ: Mom says it's all of Manhattan, parts of Brooklyn and Queens and they have no idea when it's coming back on. (ママが言うには(この停電は)マンハッタンの全部と、ブルックリン・クイーンズの一部で、いつ電気が戻るかは全くわからないそうよ。)
レイチェル: Wow, you guys, this is big. (まぁ、みんな。これって大規模な停電ね。)
モニカ: Pants and a sweater. Why, Mom? Who am I going to meet in a blackout? Power-company guys? Eligible looters? Can we talk about this later? Okay. (パンツ(ズボン)とセーターだけど。どうして(そんなこと聞くの)ママ? 停電中に私が誰と会うことになるって言うの? 電力会社の人? 結婚相手にふさわしい(独身の)泥棒? この件は後で話していいかしら? じゃあ。)
[Monica puts the phone down]
モニカは電話を置く。
フィービー: Can I borrow the phone? I wanna call my apartment and check on my grandma. (電話を借りれる? 自分のアパートメントに電話して、おばあちゃんが無事かどうか確認したいのよ。)
モニカ: Sure. (いいわよ。)
フィービー: Wait, what's my number? Well, I never call me. (待って、私の番号って何番だっけ? ほら、自分に電話しないもの。)

black out は「(停電などで)真っ暗になる」。また「失神する」という意味もありますね。
ママと電話で話しているモニカは、ニューヨーク市のうち停電になっている地区の名前を言っています。
ニューヨーク市の行政区(borough)については、以下のウィキペディアにわかりやすく色分けされた地図が載っています。
Wikipedia 日本語版: ニューヨーク>行政区

モニカは電話で「パンツ(ズボン)とセーターよ。どうして(そんなこと聞くの)?」のように言っていることから、電話相手のママに今の服装を聞かれていることがわかります。
eligible は「適格で、適任で」「結婚相手としてふさわしい、望ましい」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
eligible : [only before noun] an eligible man or woman would be good to marry because they are rich, attractive etc. and not married
例)an eligible bachelor

つまり「(名詞の前のみ)eligible な男性または女性というのは、裕福、魅力的、未婚であるという理由で結婚するのに良い」。例は「結婚相手にふさわしい独身者」。

eligible は be eligible for 「〜をもらう資格がある」という形で、ビジネス英語やTOEICで登場することもある単語ですが、今回のセリフでは、結婚相手として有資格かどうかの話をしています。
「結婚相手としてふさわしい」という意味の形容詞の場合は、名詞の前に置かれます。これを「形容詞の限定用法」と呼びます。
英和辞典では【A】と表記されていることが多いですが、attributive 「限定的な、修飾的な」という意味です。
上のロングマンでも、only before noun (名詞の前のみ)と表記されていますね。
今回のセリフも、eligible looters と名詞の前に使われていることから、結婚に関する有資格の話であるとわかるわけです。

looter は「略奪者、泥棒」。loot は「略奪する、横領する」。
LAAD では、
loot : to steal things, especially from stores or homes that have been left empty because of a war, a natural disaster etc.
つまり「物を盗むこと、特に戦争や自然災害などのために無人になった店や家から盗むこと」。
何かの災難で空き家になった家に忍び込んで金品を略奪していくイメージなのですね。
今回の「停電」もそういう災難に該当すると言えるでしょう。

セーターとズボンみたいな普段着なの? とママに言われたらしいモニカはそれに反論して、こんな停電の時におしゃれしてもしょうがない。会う人は、電力会社の人か、暗闇に乗じて盗みを働く泥棒ぐらいよ、と言っているわけですね。
eligible looters は「結婚するのにふさわしい適齢の人であったとしても、こんな時に出くわすのは泥棒なわけだし」というところでしょう。

フィービーは Can I borrow the phone? と言っています。
ここはモニカの家なので、モニカの家の電話を借りてもいいかしら? ということですね。
一般的に borrow は「後で返せるもの」を借りる場合に使うと言われています。
LAAD では、
borrow : to use something that belongs to someone else and give it back to them later
つまり、「誰か他の人に属している物(所有物)を使って、それを後でその人に返すこと」。

「後で返せるもの」ということですから、例えば日本語で「トイレを借りていいですか?」という場合は、備え付けで動かせないものであることから May/Can I use the bathroom? のように use を使うことになります。
今回のフィービーのセリフも Can I use the phone? という言い方ができるわけですね。

そのような使い分けが存在するわけですが、セリフのような口語では今回のフィービーのように borrow を使うこともあります。
フレンズの今回のエピソードが放映された当時(1994年)は、携帯電話はそれほど普及していませんでしたが、家の電話はコードレス子機で持ち運び可能でしたし、そういう意味でも昔ほどは borrow という単語を使うことに抵抗がない時代になっていたと言えるのかもしれません。

フィービーは「家に電話しておばあちゃんの無事を確認したいの」と言っていますが、はたと気づいた様子で「私の電話番号って何番だっけ?」とモニカに尋ねています。
モニカがあきれた顔をすると I never call ME. 「私は私に電話しない」と返します。
me を強調していて「電話は他人にかけるもので、自分に電話かけたりしないでしょ。かけないから自分の電話番号覚えてない」とフィービーは言いたいわけですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 14:02| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年08月03日

人生ってそんなものだと気づく瞬間の歌 フレンズ1-7改その1

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は6位、「にほんブログ村」は9位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


シーズン1 第7話
The One With the Blackout
原題訳:停電の話
邦題:マンハッタンが真っ暗!


0:00
[Scene: Central Perk. Ross, Rachel, Monica, Joey and Phoebe are there. Phoebe is about to sing and Rachel is about to introduce her.]
セントラルパーク。ロス、レイチェル、モニカ、ジョーイ、フィービーがそこにいる。フィービーが歌おうとしていて、レイチェルがフィービーを紹介しようとしている。
レイチェル: Everybody! Shh, shhh. Err, Central Perk is proud to present the music of Miss Phoebe Buffay! (皆さん! 静かに、静かに。えーっと、セントラルパークが誇りを持ってご紹介します、ミス・フィービー・ブッフェの曲です!)
[All cheer and applaud]
みんなが拍手喝采する。
ロス: [Just off camera] Alright! ([カメラに映らないところで]よーし!)
フィービー: Thanks. Hi, erm, I wanna start with a song that's about that moment when you suddenly realize what life is really all about. OK, here we go. (ありがと。はい、えーっと、人生ってそんなものだと突然気づく瞬間についての歌で始めたいと思います。オッケー、それじゃあ行くわよ。)
[Phoebe is all ready to start to sing. She strums the guitar and then the power goes off.]
フィービーはすっかり歌い始める準備が整っている。フィービーがギターをかき鳴らすと、電源(電気)が落ちる。
フィービー: Okay. Thank you very much. (いいわ。どうもありがとう。)

be proud to present を直訳すると「〜を紹介することを誇りに思う」で、「紹介できることを嬉しく思う、紹介できて光栄だ、誇り・自信を持ってご紹介する」のようなニュアンス。
紹介されたフィービーは、これから歌う曲について、I wanna start with a song that's about... と説明しています。
you suddenly realize what life is really all about は「人生とはこういうものであると突然気づく」という感覚。
このような<what 主語 is all about>という形はセリフなどによく登場するもので、<主語 is all about 〜>の「〜」の部分が what になって前に出た形になります。
「主語とは〜に関することである」は、「主語とは何?」という質問に対する答えに当たり、主語の本質を説明していることになるのですね。
今回のセリフも、「人生とは全て〜に関することである」というその「〜」部分(人生とはこういうものだという本質)に突然気づく、と言っていることになります。

「人生ってこういうものなのよね」と突如気づく瞬間についての歌ということで、まさにそれを歌おうとした瞬間、ライトが消え真っ暗になり、歌い続けることができなくなったフィービーは「どうもありがとう」とライブを強制終了せざるを得なくなる、という流れです。

「歌う気満々だったのに、突然、歌うことができなくなる」というこの状態は、「人生って概してこういうものなのよね、こんな風にうまくいかなかったりするのよね、と突然気づく」という、今回の歌のテーマがそのまま形になったかのようなシーンとも言え、そこがまた面白さのポイントになっているように思います。


[Scene: Cuts to Chandler in an ATM vestibule. He starts to walk towards the door to leave, and the power goes off, the lights go out, then flicker back on.]
ATMコーナーにいるチャンドラーに画面が切り替わる。コーナーを出るためにドアに向かって歩き始めるが、電源が落ちて、照明が消え、点滅ライト(実際には非常用ライトのようなもの)がつく。)
チャンドラー: What? (何だ?)
[He grabs the door handle and shakes it, the doors are locked]
チャンドラーはドアの取っ手を掴んで揺らすが、ドアはロックされている。
チャンドラー: Oh, great! This is just-- (あぁ、最高だね! これってただ…)
[He turns and sees that he is locked in the ATM vestibule with a beautiful woman (the famed Victoria's Secret model Jill Goodacre). He turns back and makes a GREAT gesture with his arms and hands.]
チャンドラーが向きを変えると、自分が美しい女性と一緒にATMコーナーに閉じ込められていることを知る(その女性は有名なヴィクトリアズ・シークレットのモデル、ジル・グッドエーカーである)。彼は反対側を向き、自分の腕と手で「最高!」というジェスチャーをする。
チャンドラー: [mouths to himself quietly] ...great! ([声には出さずに静かに口の動きで表現する]…最高!)
OPENING TITLES
オープニングタイトル

チャンドラーは銀行のATMコーナーにいたところ、同じように停電になり、ドアがロックされ、コーナー内に閉じ込められてしまっています。
Oh, great! というのは直訳すると「あぁ、最高!」ということですが、「こんなの最低! 最悪!」という状況で逆に皮肉っぽく「グレイト」と表現することはよくあります。
日本語でも「あーあ、もう”最高”だよ」と皮肉っぽく強調して不機嫌そうに言うと同じようなニュアンスになりますよね。
「こんなとこに閉じ込められちゃってもう最悪」という顔をしていたチャンドラーですが、そこに美女がいることに気づき、彼女と二人閉じ込められているのが嬉しくなった様子で、声には出さず口の動きだけで Great! と言うことになります。
こちらのグレイトは文字通りの意味の「最高!」ということですね。

この女性については、これより後のシーンでチャンドラーの口から語られることになるのですが、既にこの時点でト書きで説明されていること、ネイティブもこのシーンを見た時に「その人」だと気づくことを考慮し、私もここで彼女の説明をしておきます。

ト書きで、the famed Victoria's Secret model Jill Goodacre と説明されていますが、まず Victoria's Secret 「ヴィクトリアズ・シークレット」というのは、女性用ランジェリー(女性下着)のブランドで、日本でも「ヴィクシー」「ビクシー」の略称で呼ばれて有名となっています。
セクシーでゴージャスなランジェリーを着たモデルがたくさん登場するファッションショーも有名です(「ヴィクシー」で画像検索すると、セクシーなモデルのおねいさんたちがたくさんヒットします^^)。
詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 日本語版: ヴィクトリアズ・シークレット

そして今回のゲストであるこの女性、ジル・グッドエーカーは、Victoria's Secret の本物のモデルだった人で、つまり「本人役」として登場していることになります。
ちょっと先走ってしまいますが、エンディング・クレジットでは、guest starring Jill Connick as Jill Goodacre とクレジットされていて、訳すと「ゲスト出演:ジル・コニック(ジル・グッドエーカー役として)」のような感じになります。
モデルではジル・グッドエーカーという名前で活躍していたのですが、このエピソード放送時(1994年11月3日)は、ちょうど結婚した後だったので、クレジットは結婚後の姓、ジル・コニックになっているということです。
1994年に結婚した夫は、歌手・俳優のハリー・コニック・ジュニア。
映画「インデペンデンス・デイ」でヒラー大尉(ウィル・スミス)の友人であるジミー・ワイルダー大尉を演じていたのが私としては印象に残っています。

上のウィキペディアにも記載がありますが、ファッションショーに登場するモデルの中でも特に人気のある人は「エンジェル」と呼ばれます。
サマンサタバサ、ボールド、黒烏龍茶などたくさんの日本のCMに出演していて、最近ではマルコメの糀甘酒のCMにマタニティ姿で出演していることも話題になっているミランダ・カーは、ヴィクシーの「エンジェル」だったことで有名で、特に彼女には「オーストラリア人初のエンジェル」という肩書もあります。
それくらい「ヴィクトリアズ・シークレット」は有名なブランドだということで、そこのモデルのジルと二人きりになって大喜びしているチャンドラーの気持ちもよくわかる気がしますよね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 15:34| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月31日

明日の朝早く戻せば話は別だけど フレンズ1-6改その28

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は5位、「にほんブログ村」は11位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


19:26
モニカ: I'm sorry, Joey. I'm gonna go to bed, guys. (ごめんね、ジョーイ。私はベッドに行くわね、みんな。)
みんな: Night. (おやすみ。)
レイチェル: Uh, Mon, you-you're gonna leave your shoes out here? (あー、モン(モニカ)、こんなところに靴を置いておくつもり?)
モニカ: (DETERMINED) Uh-huh! ([決意した様子で] ええ!)
レイチェル: Really? Just casually strewn about in that reckless, haphazard manner?(ほんとに? ただ何気なく(無頓着な感じで)散らばらせておくの? そんな向こう見ずで、でたらめな感じで?)
モニカ: Doesn't matter. I'll get them tomorrow. Or not! Whenever. (GOES TO HER ROOM) (気にしないわ。明日、それを片付けるわ。もしくは片づけないか! いつでもいいわ。)
ロス: She is a kook. (彼女は本当に変人だ。)

モニカは「もう寝るわ」と言って部屋を去ろうとします。
レイチェルは、モニカの靴が出しっぱなしであることに気づき、それを指摘していますね。

靴が置きっぱなし、出しっぱなしであることについて、大袈裟に表現している感じの単語がいくつも出てきますので、一つずつ意味を確認していきましょう。
casually は「何気なく、不用意に、ふと、無頓着に」。
これは「カジュアルに」と訳してもニュアンスはわかりますね。

strewn about について。
strew は「(砂・花などを)(〜に)まき散らす、ばらまく」という意味で、strewn はその過去分詞形なので「ばらまかれている、ごろごろしている、散らばっている」という感覚。
about は動詞と共に使うと「あちこちに、方々に」「そこいら中に、ぞんざいに」のような意味になります。

reckless は「向こう見ずな、無謀な、(危険などを)意に介さないで、気に掛けないで」。
haphazard は「でたらめの、偶然の」。
LAAD では、
haphazard : happening or done in a way that is not planned or organized
例)a haphazard way of doing business
つまり「計画されていない、または系統立っていないやり方で起こる、またはなされる」。例は「でたらめなビジネスのやり方」。

manner は、日本語になっている「マナー、礼儀」という意味ではなくて、「方法、様子」という意味で、つまりは manner = way ということ。
几帳面なモニカが言われたら気にするに違いないと思われる言葉を、レイチェルはわざとたくさん使うことで、「そんないい加減な状態でほったらかしておいていいの?、モニカならそんな状態許せないんじゃないの?」と挑発しているのですね。

本当は気になってしょうがないのに、みんなに「やっぱりモニカは几帳面だ」と言われたくないモニカは、明日それを片づけるから、と言った後、明日も片づけないかもね、別にいつでもいいわ、とまで言っています。
人に何か言われた場合に、Whatever. 「なんでもいい。どうでもいい」みたいに投げやりな返事をすることがありますが、Whenever. は Whatever の when バージョンと言えるでしょう。
譲歩節を導く「いつ〜しようとも」から、「いつ片づけても構わないわ」と、そのことを気にしていないニュアンスが出るのですね。

そう言って自分の部屋に行ったモニカを見て、兄のロスは kook という言葉を使っています。
過去記事、コースターがなく水滴が木のテーブルの表面に近づく フレンズ1-6改その15 で、ロスが「電話の請求書をすぐには払わない、だってお前は変人だから」と挑発され、「私だってそれくらいできるわ」と言っていましたが、今回、本当に無頓着を気にしない感じで去っていたので、これぞまさに a kook だね、と言ったわけですね。
She IS a kook. と be動詞の is を強く言うことで、「まさにそうである」ことを強調していることになります。


20:03
(CLOSING CREDITS)
クロージング・クレジット
CREDITS SCENE: MONICA IN BED (SHE IS WIDE AWAKE)
クレジット・シーン:モニカはベットにいる(モニカは完全に目を覚ましている(目がさえている))
モニカ: (HUMS FOR A WHILE, THEN GIVES UP.) (VOICEOVER) If it bothers you that much, just go out and get the shoes. No, don't do this! This is stupid! I don't have to prove anything. I'm gonna go get them. But then everyone will know. Unless I get them, and then wake up really early and put them back. I need help! (BURIES HER HEAD IN HER PILLOW) ([しばらくハミングしているが、それからそれをやめて][ボイス・オーバー(セリフではなく)語りで] そんなに気になるんなら、出て行って、靴を取って来なさいよ。いいえ、こんなことしちゃだめよ! こんなのバカだわ! 私は何も証明する必要なんかない。靴を取りに行こう。でもそしたら、みんなが知ることになるわ。もしくは、今靴を取って、それから朝すっごく早起きして、その靴を元の場所に戻せば話は別だけど。助けて! [枕に頭を埋める])

bother は「悩ませる、困らせる」。
「靴を出しっぱなしにしているという今の状況があなたをそんなに困らせるなら」ということですね。
このモニカの独り言は、自分自身に対しての語りかけで、「もしあなたがそんなに悩んでいるのなら、ただ出て行って靴を取ってきなさい」という命令形が使われています。
その後も、「気になるのなら靴を取りに行けばいい、でもそんなことしたらみんなにばれちゃう」とモニカの葛藤は続いています。

unless は「もし〜でなければ」(if...not)の意味で使われますが、このように後から付け足しのような形で登場した場合は、「もし〜なら話は別だけど」と訳すとしっくり来ます。
「もし unless 以下のことをしなければ、みんなは知ることになる」ということはつまり、「みんなは知ることになるけれど、今から言う unless 以下の方法なら話は別、unless 以下のことをすればみんなは知らなくて済む」という感覚になります。
後ろから訳し上げるのではなく、英語の語順のままで理解するためには、この unless を「情報を付け足す」感覚でイメージすべきですね。
全般的な話(靴を取りにいったらみんなに知られてしまう)を言っておいて、特殊な例としてこういう場合は話が別だけど、こういうやり方なら今言ったような結果にはならないけど、と言っていることになります。

ほったらかしているのが気になるから靴をしまいたい、でもみんなにバレたらまた几帳面だって言われるからみんなが見る前の朝早くに元に戻しておけばいったんしまったことはバレない、と考えたわけですが、自分でも、私一体何やってるんだろう、と思ったのでしょうね、「助けて」と言って枕に顔を埋めることになります。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 11:52| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月27日

ゲットしたチャンスをふいにする フレンズ1-6改その27

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は5位、「にほんブログ村」は12位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


18:37
ジョーイ: Y'know, I've done nothing but crappy plays for six years. And I finally get my shot, and I blow it! (ほら、俺は6年間、クソみたいなくだらない芝居しかしてこなかった。そして俺はついにチャンスをゲットして、そしてそれをふい(台無し)にするんだ![俺はついにチャンスをゲットしても、それをふいにしちゃうような人間なんだ!])
モニカ: Maybe this wasn't your shot. (多分、これはチャンスじゃなかったのよ。)
ロス: Yeah, I think when it's your shot, y'know, you-you know it's your shot. Did it feel like your shot? (そうだよ、それがチャンスである時は、それがチャンスだって自分でわかると思うよ。自分のチャンスだって感じがした?)
ジョーイ: Hard to tell. I was naked. (わからなかった。俺は裸だったから。)
フィービー: No, I don't think this was your shot. I don't even think you just get one shot. I really believe big things are gonna happen for you. I do. And you've gotta just keep thinking about the day that some kid is gonna run up to his friends and go, "I got the part! I got the part! I'm gonna be Joey Tribbiani's ass!" (いいえ、私はこれがジョーイのチャンスだったなんて思わないわ。ジョーイには1つのチャンスしかない、ということさえ思わない。これからあなたに大きなことが起こることになるって、私は本当に信じてるもの。本当に信じてるわ。そしてジョーイはただその日のことを考え続けなければいけないのよ。ある若者が自分の友達のところに走ってきて、こう言うの。「あの役をゲットした! あの役をゲットした! 俺はジョーイ・トリビアーニのケツになるんだ!」ってね。)
ジョーイ: You think? That's so nice. (THEY HUG) (そう思う? それってすっごく素敵(な言葉)だよ。[二人はハグする])
ロス: Oh, Come here. (ROSS AND CHANDLER LOOK AT EACH OTHER AND HUG AS WELL) (あぁ、来いよ。[ロスとチャンドラーはお互いを見て、同じようにハグする])

crappy は「くだらない、ひどい」。
crap は「うんち」を意味する卑語であり、not polite (上品でない、下品な)なので使用には気をつけましょう。
but は「〜を除いて」なので、nothing but は「〜を除いては何もない、〜の他は何もない」つまり「〜だけ」という意味になります。
have done という現在完了形は、期間を表す for ... years 「…年間」とセットになった形で「継続」を意味しています。
「6年間、ひどい芝居以外は何もしなかった」、つまり、「この6年間、ひどい芝居ばかりに出てきた」ということですね。

get my shot の shot は「何かをゲットするチャンス・試み」。
Macmillan Dictionary では、
shot : [COUNTABLE] INFORMAL a chance or attempt to do or get something
have/get a shot at something: We had a shot at bringing the ship round into the harbour.

つまり「(インフォーマル)何かをする、または何かを得るためのチャンスまたは試み」。
例文は「我々はその船を港の中に引き入れるチャンスを得た」。

blow は「風が吹く」「息を吹く」の意味で使われる動詞ですが、この場合は「(チャンスを)棒に振る、ふいにする、台無しにする」という意味。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
blow : RUIN/LOSE OPPORTUNITY (informal) to miss a good opportunity or ruin something, by making a mistake or by being careless
例)We've blown our chance of getting that contract.

つまり「機会を台無しにする/失う。過ちを犯したり注意を怠ったりしたことで、良い機会を逃すこと、または何かを台無しにすること」。例文は「我々はその契約を得るチャンスをふいにした」。

ロングマンの例文は blow one's chance という形になっていて、今回のジョーイのセリフの shot は a chance to get something 「何かを得るチャンス」という意味でしたから、blow it が「せっかくのチャンスをふいにする」という意味であることがわかりますね。

「何かを成し遂げる大きなチャンスを俺はダメにしてしまうんだ(俺はそういう人間なんだ)」と嘆くジョーイに、モニカは「今回のお尻役はあなたにとっての大チャンスではなかったかもしれないわ」と言って慰めます。
それを逃してしまったことで、今後の人生が大きく変わってしまうような重大事件ではなかった、と言いたいわけですね。
モニカの言葉を受けてロスも「チャンス(shot)なら、自分でチャンスだってわかるはずだ」と言うのですが、その後、「これは絶対に俺にとってのチャンスだった、俺にはそう感じた」と返されてしまうと「そんな大事なチャンスを俺は台無しにしちゃって、、」とさらにジョーイを落ち込ませる材料を与えることになってしまうので、「自分でチャンスだとは感じなかったよね? どうか感じなかったって言って」とでも言うように「お願い」という感じに手を組んでいます。

hard to tell は「わかるのは難しい」。
この tell は「お尻を見分けられる」と似たニュアンスで「わかる」。
自分のチャンスかそうでないかがわかる、という意味では「見分ける」と訳すことも可能でしょう。
その時、裸で演技していたから、冷静に分析することなどできなかった、というところで、「わからなかった」と言われて、ロスもホッとした表情を浮かべます。

今回のことがジョーイのチャンスだったかどうか、という話になっている時、フィービーは「これはチャンスじゃなかった」という話を続けています。
英語では最初に I don't think 「私は〜とは思わない」という否定が来て、その後に自分が否定している内容が続く構造になります。
この場合も「今回のがあなたのチャンスだったとか、ましてや人生にチャンスはたった1回しかないとか、そんなこと私は思わないわ」という意味ですね。

いつかあなたには大きなことが起こると私は信じてる、と言った後、「その日(こういう日)のことを思い続けないといけないわ」と続けます。
the day の内容が that 以下で語られており、その内容は「ある若者が自分の友達のところに走ってきて、”ジョーイ・トリビアーニのケツ役をゲットした!”と言う」になります。
つまり、ジョーイはこの先、有名な俳優になって、あなたのお尻の代役をもらったと喜ぶ若者が出てくることになるわ、と言ってみせたわけですね。
and go の go は、以下に続く引用符の内容を「言う」という意味で使われています。

ass は「お尻」というより「ケツ」というニュアンスの卑語。
ジョーイがアル・パチーノの尻役の話をする時には butt という単語を使っていましたので、それと比較すると ass というのは言葉は悪いですが、内容は「あなたのお尻役をもらって喜ぶ人が出てくるわ、それくらいあなたは大物俳優になるわ」というジョーイを大いに励ますものとなっているところが微笑ましいところですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 19:59| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月24日

俺のママなら見分けられる フレンズ1-6改その26

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は13位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


17:33
SCENE 7: RACHEL AND MONICA'S (ROSS IS TRYING TO COMFORT CHANDLER. JOEY IS ABSENT)
シーン7: レイチェルとモニカの家。(ロスはチャンドラーを慰めようとしている。ジョーイはいない。)
ロス: Look at it this way. You dumped her! Right? I mean, this woman was unbelievably sexy, and beautiful, intelligent, unattainable.... Tell me why you did this again? (それをこんな風に見てみよう。お前が彼女をふったんだ! だろ? つまり、この女性は信じられないほどセクシーで美しくて知的で、手に入れることができないような…。なぜこんなことをしたのか、もう一度話してくれる?)
(ENTER JOEY)
ジョーイ登場。
全員: Hey! (やあ!)
レイチェル: Movie star! (映画スター!)
モニカ: Hey, wait wait. Aren't you the guy that plays the butt in the new Al Pacino movie? (ちょっと、待って待って。あなたは新しいアル・パチーノの映画でお尻を演じてた人じゃない?)
ジョーイ: Nope. (違うよ。)
ロス: No? What happened, big guy? (違う? 何があったんだ、大物。)
チャンドラー: (TO ROSS) Big guy? ([ロスに] 大物?)
ロス: It felt like a "big guy" moment. (「大物」って瞬間(「大物」って呼び掛けるべき時)みたいな感じがしたから。)
ジョーイ: I got fired! (クビになったんだ。)
全員: Oh! (あぁ!)
ジョーイ: Yeah, they said I acted too much with it. I told everybody about this. Now everybody's gonna go to the theater expecting to see me, and.... (あぁ、彼らが言うには、俺は過剰に演技し過ぎた、って。このこと(アル・パチーノの映画に尻役として出ること)を俺はみんなに話しちゃったよ。もうみんなは俺を見られると期待して映画館に行くだろうから…)
レイチェル: Oh, Joey, you know what? No one is gonna be able to tell. (あぁ、ジョーイ、ねぇ。誰にも見分けられないわよ。)
ジョーイ: My mom will. (俺のママは見分けられるよ。)
チャンドラー: Something so sweet and... disturbing about that. (すごく素敵な話で…不安な気持ちにもなるな。)

オーロラがたくさんの男と付き合い続けることに耐えられなくなったチャンドラーから別れを告げた形なので、Look at it this way. You dumped her! は「見方によっては、お前(チャンドラー)が彼女(オーロラ)をふったってことになるよな」という感じですね。
このセリフを言う前に、チャンドラーが事の顛末をフレンズたちに話して聞かせたことがわかります。
ロスはオーロラに対する褒め言葉をたくさん挙げます。
unattainable は「手に入れることができない、高嶺の花の」。
attain は「獲得する」で、un-attain-able →「獲得することができない、手の届かない」という意味になるのですね。
どうしてこんな素敵な女性をお前から振ったのか、もう一回話してくれる? のように、ロスはちょっと意地悪な言い方をしています。

部屋にジョーイが入って来たのでレイチェルは「映画スター」と声を掛け、モニカは「もしかしてあなたはアル・パチーノの映画でお尻を演じた人?」みたいに尋ねます。
ジョーイがそれを否定すると、ロスは「何があったんだ、大物?」みたいに返します。
入って来た時からジョーイは浮かない顔をしていますし「お尻役の人でしょ?」みたいに言われてそれを否定したわけなので、何かトラブルがあったらしいことは容易に想像できるところですね。
ですからロスも「何があったんだ?」と言っているのですが、そこに呼び掛け語として「大物」という褒め言葉っぽい言葉を付けるのは、ジョーイが「お尻役ではなくなった」らしいことを考えるとふさわしくない、こんな状況でそんな言葉を使うか? という気持ちで、チャンドラーも「大物だって?」とツッコミを入れたことになるでしょう。
それでロスは、思わず「大物」って言葉を使ってしまったことを「なんか”大物”って言いたくなる瞬間に思えたんで、つい」のように言い訳したのだろうと思います。

fire という単語は名詞「火」をまずは連想しますが、他動詞で「人を解雇する、クビにする」という意味でもよく使われます。
今回の I got fired! は「クビになった」で、You're fired! なら「お前はクビだ!」となります。
You're fired! 「お前はクビだ!」は、今やアメリカ大統領となったドナルド・トランプ氏のテレビ番組「アプレンティス」(2004-2007)での決め台詞としても有名です。
トランプ氏のプロフィールが語られる際によくこのセリフが引き合いに出されていたのでご存じの方も多いでしょう。
ちなみにアプレンティス(apprentice)は「見習い」という意味。
過去記事 取り除く、脱ぐの意味のlose フレンズ1-6改その20 で、Hire the girl. というセリフがありましたが、hire と fire という対義語の両方が今回のエピソードには出てきたことになります。

They said I acted too much with it. の they は漠然と映画を撮影していたスタッフを指しています。
act too much with it は「お尻の役で過剰に演技し過ぎた」。
お尻の代役で過剰な演技って何? お尻を見せてるだけなのに過剰も何もないだろう、とみんなが思うところですね。

「みんなに今回の件を話しちゃったから、みんな、俺が出ると期待して映画館に行っちゃうよ…」と言うジョーイに、レイチェルは「誰も tell することはできないわ」と返します。
ジョーイのセリフの I told everybody は「俺はみんなに話した」という tell の一番基本的な意味「話す」ですが、レイチェルの be able to tell の方は「見分ける、違いがわかる」という意味で使われています。
会話の近い位置で、I told everybody と No one is gonna be able to tell のように2回 tell が使われたわけですが、それぞれ異なる意味であることに注意しましょう。
「見分ける」という意味は、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では以下のように出ています。
tell : RECOGNIZE DIFFERENCE to be able to see how one person or thing is different from another
例)Most experts can tell an expensive diamond from a cheap one.

つまり「(違いがわかる・違いを認識する)ある人またはある物が他とどのように違っているかがわかること」。
例文は「たいていの専門家は高価なダイアモンドと安いダイアモンドの違いがわかる」。

「誰もお尻なんて見分けつかないでしょ」とレイチェルが言ったところ、My mom will. と答えるのが面白いです。
My mom will be able to tell. ということで「俺のママは人の尻と俺の尻との見分けがつく」と言っていることになります。

disturbing は「心を乱すような、不安にするような」。
ママはジョーイのお尻が見分けられるという話は、親子として微笑ましい部分もありますが、この年になってもジョーイの裸をママが見ることがあるの? とその関係に若干の不安も抱いてしまう、ということです。
一体、どこまで親密な関係なんだよ、子供の頃ならまだしも、その年齢でそんなことを言われると気持ちが落ち着かないよ、というところですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 11:57| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月20日

走らせる、動かす、支配する フレンズ1-6改その25

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は5位、「にほんブログ村」は12位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


16:47
オーロラ: So which one of the two guys will you listen to? (それでその2人の男のうちどっちの人の話をあなたは聞くの?)
チャンドラー: I don't know. I-I have to listen to both of them. They don't exactly let each other finish. (わからない。俺は両方の話を聞かないといけないんだ。二人とも相手の話を最後まで言わせようとしないんだよ。)
オーロラ: Which one? (どっちなの?)
チャンドラー: The second guy. (2番目の男だ。)
オーロラ: I see. (GETS UP TO LEAVE) Well, call me if you change your mind. (わかったわ。[立ち上がり去ろうとする] ねぇ、気持ちが変わったら電話して。)
(SHE KISSES HIM. HE HOLDS HER AND KISSES HER PASSIONATELY)
オーロラはチャンドラーにキスする。チャンドラーはオーロラを抱き、情熱的にキスする。
チャンドラー: Sorry, the first guy runs the lips. (ごめん、1番目の男が唇を操ってるんだ。)
(SHE LEAVES. CHANDLER SIGHS AND FALLS BACK ON HIS BED)
オーロラは去る。チャンドラーはため息をつき、ベッドに後ろ向きに倒れる。

which one of the two guys は「その(心の中で葛藤している)二人の男性のうちのどちらを」。
finish は「言い終わる」で、let someone finish は「人に話を最後まで言わせる」。
"Let me finish." だと「最後まで言わせて。最後まで話をさせて。話を最後までちゃんと聞いて」という決まり文句になります。
口論になってしまって、お互いが、"Let me finish!" "Let ME finish!" と言い合っているシーンもよく見かけます。
「俺の話を聞けよ」「おまえこそ」という感じで、このようなやりとりでは、2文目の me を強く発音することで、「それはこっちが言いたいセリフだ。お前こそ“俺の話を”最後まで聞けよ」というニュアンスが出ます。
上のチャンドラーのセリフでは、心の中の二人のチャンドラーは言い争いをしていて、相手の発言が終わらないうちから、自分がしゃべってしまうんだ、と言っています。
どちらも自分の言いたいことを一方的に言うばかりで、相手の言うことを聞こうとしないから、話がまとまらないんだということですね。

「二人の人間のどっちの言い分も聞かなきゃいけない」というチャンドラーに「どちらか決めて」というようにオーロラは Which one? と選択を迫ります。
「2番目の男」、つまりハートが大きくなったグリンチのように「物質的なものよりも、心・気持ちの方が大切」だと思っている男の方だと答えたチャンドラー。
オーロラはそれ以上説得することはあきらめ、「気持ちが変わったら電話して」と言っています。
淡々とそう語る様子からは、過去にもそんな風に誰かと別れたことがあったのだろう、と思わせる部分がありますね。
オーロラはさよならの挨拶として軽いキスをするのですが、チャンドラーは彼女を抱いて情熱的なキスをしてしまいます。
自分から別れを選んでおいてそんなキスをしてしまったことを反省し、「ごめん」と謝った後、the first guy runs the lips. と続けます。

run は自動詞で「走る」、他動詞で「走らせる」ですが、「(機械や車)を動かす、運転する」「(店・会社などを)経営する、運営する」「〜を支配する」という意味があります。
「走らせる」という感覚が、目的語を「動かす」感覚につながる、ということですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
run : BE IN CHARGE OF [transitive] to control or be in charge of a company, an organization, or system
つまり「会社、組織、システムをコントロールすること、またはそれらを管理していること」。

2番目の男、つまり、オーロラとは別れるべきだと言う男の意見を聞くよ、と言ったチャンドラーですが、やはり別れがたくて思わず情熱的なキスをしてしまい、今のキスは1番目の男がやったことだ、という意味で、the first guy runs the lips. 「俺が君にキスした今の唇は、1番目の男が支配してるんだ」と説明しているのですね。

run を使った動作を表す表現に、run one's fingers/hand through one's/someone's hair というものがありますので、併せてご紹介しておきます。
直訳すると「自分の指/手を(自分の/誰かの)髪の毛に通すように走らせる」ということで、手櫛(てぐし)のように指を髪の毛に通すことを指します。
自分の髪であれば、手で髪をかき上げるようなしぐさで、相手の髪であれば、彼氏が彼女の髪を指で優しく撫でているようなロマンティックなイメージですね。

LAAD では、
run : MOVE SOMETHING OVER A SURFACE [transitive always + adv./prep.] to move or rub something lightly along a surface
run something down/through/along something
例)He ran his fingers through her hair.

つまり「表面上に何かを動かす(他動詞、常に副詞・前置詞を伴う)表面に沿って、何かを動かす、または軽くこする」。例文は「彼は彼女の髪の毛に自分の指を通した」。

今回のチャンドラーのセリフが仮に The first guy ran his lips over yours. のような形だったら、「1番目の男が君の唇の上に自分の唇を走らせた」と訳すことができますが、このような「対象物の上に〜を軽く走らせる」という意味の場合、上のロングマンの語義にもあるように副詞や前置詞で「走らせている場所」を示す必要があります。
今回のチャンドラーのセリフ the first guy runs the lips の場合はそのような場所を示す表現が入っていませんので、「走らせる」よりも「コントロールしている、操っている」という意味の方がふさわしいでしょう。

また、このセリフは ran という過去形ではなく run という現在形が使われているので、厳密に訳すと「今の唇は1番目の男が操っていた」というよりは「(その)唇を操っているのは1番目の男である」という方が近いです。
別れるべきと思っていて、それが正しいとわかってるんだけど、つい唇がおイタしちゃった。その唇だけが「このまま楽しめ!」と主張する1番目の男の支配下にあるんだよね、と言ってみせた感覚になるでしょう。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 11:55| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月13日

グリンチのハートが大きくなって フレンズ1-6改その24

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


16:13
オーロラ: Why can't we just have what we have now? Why can't we just talk and laugh and make love, without feeling obligated to one another? Up until tonight, I thought that's what you wanted too. (どうして今私たちが持っているものを持っているだけじゃダメなの? お互いに義務感を感じることなく、ただトークして笑ってメイクラブする(愛し合う)だけじゃダメなの? 今夜までは、それがあなたも望んでることだと思ってたのに。)
チャンドラー: Well, y'know, part of me wants that, but it's like I'm two guys, y'know? I mean, one guy's saying, "Shut up! This is great!" But there's this other guy. Actually it's the guy who wells up every time the Grinch's heart grows three sizes and breaks that measuring device. He's saying, y'know, "This is too hard. Get out, get out!" (ほら、俺の一部はそれを望んでるんだ、でもまるで俺が二人の男である[俺の中には二人の男がいる]状態なんだよ。つまり、一人目の男はこう言う、「黙れよ! これって最高だろ!」 でももう一人の男がいるんだ。実際、そいつはグリンチのハートが3サイズ大きくなって測定器を壊すたびに現れるやつなんだ。そいつが言うんだよ、「こんなのは辛(つら)すぎる。逃げ出せ、逃げ出せ!」って。)

オーロラは、Why can't we just (do)...? という文を2回続けています。
どうしてただ(〜する)だけじゃダメなの?(〜するだけでいいじゃない!)というニュアンス。
without feeling obligated to one another は「お互いに義務感を感じることなく」。obligate は他動詞で「(人に)〜すべき義務を負わせる」、obligated は「〜すべき義務があって」という意味になります。obligation だと名詞で「義務、拘束」。
up until は「〜まで」で、今夜あなたがそんなことを言い出すまで、「義務感なしで、話して笑って愛し合う」という関係でお互い了解していたと思ってたのに、ということになります。

part of me wants that は「俺の一部はそれを望んでる」。
it's like I'm two guys は「俺は二人の男、って感じ」ということですから、先に「俺の一部」と言っていたように「俺は二人の男に分かれてる、俺の中には二人の人間がいる」と言っているわけですね。
そうして、one guy と other guy 「一人の男ともう一人の男」がそれぞれ違うことを言っていると説明します。
最初の男は「黙れよ! これって最高だろ!」と言っていて、それは「オーロラとのこの関係をこのまま続けたい」と思っている自分ですね。
それと対照的に other guy のことを続けて語っていますが、the Grinch's heart 「グリンチのハート」という言葉で説明されている Actually から that measuring device までの文章は背景説明が必要となりますので、後ほど詳しく解説します。
もう一人の男は「こんなの辛すぎるよ。逃げ出せ、逃げ出せ!」と言っていて、今夜オーロラにぶちまけてしまったように、俺以外にたくさんの男と付き合ってるのが辛すぎる、苦しすぎる、こんな関係からは抜け出すべきだ、と思っていることがわかります。

そのもう一人の男のセリフを言う前に「その男ってのはこういうやつなんだけど」と前振りのように説明した英文 Actually it's the guy who wells up every time the Grinch's heart grows three sizes and breaks that measuring device. について。

Grinch 「グリンチ」は、ドクター・スース(Dr. Seuss)の有名な児童文学「いじわるグリンチのクリスマス」(グリンチはどうやってクリスマスを盗んだのか)(原題:How the Grinch Stole Christmas!)に出てくる、クリスマスを嫌っているキャラクターの名前。
この後、フレンズでも何度かドクター・スースの本のタイトルが登場します。それくらい、アメリカ人の子供たちには超有名な児童作家であり、グリンチも超有名なキャラクターだということですね。

2000年には、監督:ロン・ハワード、主演:ジム・キャリーで、『グリンチ』(原題:Dr. Seuss' How the Grinch Stole Christmas!)のタイトルで映画化もされましたので、日本でもこのキャラクターのことをご存じな方は結構おられるのではないかと思います。
さらには、この記事を書いている今から5か月後の2018年12月14日に、「ミニオンズ」などを手掛けたイルミネーションの最新作として、3DCGアニメーション映画の『グリンチ』が公開されます。
映画『グリンチ』公式サイト
日本語吹替版で大泉洋さんがグリンチの声を担当されることが今日の5:00頃に発表されたようです(今から9時間前!)。
オリジナルの英語版でグリンチの声を担当するのは、『シャーロック』でシャーロックを演じているベネディクト・カンバーバッチさんで、こちらも楽しみですね♪
そのように近年になってもまた映像化されるというところにも、グリンチというキャラクターの有名具合がよく表れていると思います。

★なお、ここから今回のチャンドラーのセリフを説明するに当たり、「グリンチ」の絵本や過去の映像作品のシーンの説明をすることになります。
12月公開の新作で初めてグリンチという作品に触れる方にとってはネタバレになってしまいますので、ご注意下さい★


well up は「(こんこんと)わき上がる」
過去記事、エンタープライズ号を攻撃しようとしてる フレンズ1-2改その34 で、ロスの子供の超音波映像を感動した様子で見ているモニカに言った、ロス: Are you welling up? (泣きそうになってるの?)というセリフで well up が出てきました。
ですから、it's the guy who wells up every time SV の形で「SがVするたびにわき上がる(出現してくる)男」だと言っていることになります。
measuring device は「測定するデバイス」ですから「測定器」。
grow three sizes は「3サイズ成長する、大きくなる」。

この「グリンチ」の原作の絵本のお話を簡潔にまとめると、、、

クリスマスの大嫌いなグリンチが、村人の家々からプレゼントやツリーを盗むことで「クリスマスを盗もうとする」けれども、それらが盗まれても村人たちは喜びの歌を歌っていた。
クリスマスの本質は店で買うような「もの」ではないことにグリンチが気づき、グリンチの小さかったハートのサイズが大きくなる。
グリンチは盗んだものを村人に返し、最後には自らごちそうの肉を切り分ける。

という内容になっています。

「グリンチのハートが3サイズ大きくなる」という部分、まずは原作の絵本で確認してみました。
有名な絵本なのでいろんなバージョンがありますが、私が数年前に買ったのはこのバージョン↓
Amazon.co.jp: How the Grinch Stole Christmas! (Classic Seuss)
How the Grinch Stole Christmas! (Classic Seuss)

その原作絵本では、グリンチのハートのサイズに関する記述が2箇所出てきます。
まずは絵本の冒頭で、
But I think that the most likely reason of all
May have been that his heart was two sizes too small.

そして絵本のラスト直前で、
Well... in Who-ville they say
That the Grinch's small heart
Grew three sizes that day!


「最初は2サイズ小さかったハートが、3サイズ大きくなった」ということで、チャンドラーのセリフ the Grinch's heart grows three sizes は、絵本での表現 the Grinch's small heart grew three sizes に倣ったものであることがよくわかります。

このように、絵本では the Grinch's small heart grew three sizes という表現は出てくるのですが、測定器(measuring device)という言葉は出てきません。
今回の フレンズ1-6 のアメリカでの放映は1994年10月なので、2000年公開のジム・キャリーの「グリンチ」はまだ公開されていませんでした。
チャンドラーが言っているのは、1966年にアメリカでテレビスペシャル番組として放映された『How the Grinch Stole Christmas!』の一場面のようです。
IMDb : How the Grinch Stole Christmas! (1966)

使命感に燃えて(笑)、以下の北米版(import版)を購入し、実際の映像を確認してみました。
Amazon.co.jp: How the Grinch Stole Christmas: 50th Anniversary [DVD] [Import]
How the Grinch Stole Christmas: 50th Anniversary [DVD] [Import]

26分の短い作品ですが、チャンドラーが言っていた測定器を壊すシーンは以下のようなものでした。

「クリスマスはお店から来るんじゃない」とグリンチが気づいた後、村から盗んだプレゼントやツリーが山ほど積まれたソリが、雪山から滑り落ちそうになり、グリンチはソリが落ちないようにとっさにそれを掴みます。
23:20 に絵本と同じ内容のナレーションが流れ、グリンチのハート(心臓)のあたりに、横から心臓の大きさが見えるモニターが出てきて、彼のハートが、一回り(ひとまわり)、二回り(ふたまわり)、三回り(みまわり?)大きくなって、ついにはモニターの枠がピヨ〜ンという金属の弾けるような音と共に壊れる、という映像になっていました。
原作の絵本では「フーヴィル(村)の人々の話では、その日、グリンチの小さなハートが3サイズ大きくなったとのこと」という語りのみになっていたのを、1966年のテレビスペシャルでは「ハートが大きくなってついにはモニターが壊れた(計測不能になった)」という映像で表現したことになります。

グリンチのハートが大きくなった時というのは「クリスマスは店で買う”もの”から来るんじゃない。クリスマスは人の心から生まれるものなんだ」→「物事の本質は物質ではなく、気持ち・心なんだ」と気づいた瞬間なわけですね。
ですからチャンドラーのセリフの「グリンチのハートが3サイズ大きくなる時に登場するやつ(男)」というのは「大事なのは気持ちだ、心だ」と主張する自分ということになります。
相手が何人の男と付き合ってても構わない、何の責任もなくただエッチを楽しむことができるんだから、というのが「物質的・物理的な行為を重視する」ことであり、「エッチできればそれでいいってわけじゃない、好きだと思う相手には自分だけを好きでいてもらいたい」というのが「気持ちや心を重視する」ことに当たるでしょう。
「大切なのはものじゃなく心なんだ」と気づいた自分を「クリスマスは”心”から来るものだと気づいたグリンチ」に例えたわけですね。
絵本では「3サイズ大きくなった」という言葉の表現のみにとどまっていましたが、「測定器を壊す」という1966年のテレビスペシャルのシーンの方がサイズが大きくなったことをよりわかりやすく視覚的に表現しているため、フレンズのセリフにもその表現を盛り込んだということでしょう。
フレンズたちは1970年前後の生まれという設定ですが、1966年のテレビスペシャルはきっと何度も再放送され、フレンズたちも子供の頃に見ていた、ということかなと思います。

ちなみに日本でも公開された2000年のジム・キャリー版の「グリンチ」では、20:53 に、ハートを測定する測定器(レントゲンのようなモニター)に彼のしぼんだ小さなハートが映り、Yes! Down a size and a half! (よーし! (ハートが)1.5サイズ縮まった!)と言うシーンがあるのですが、1:25:22 で「3サイズ大きくなった」というナレーションが入るシーンでは、グリンチが着ているサンタの服ごしに、心臓あたりの部分が大きく膨らんでいるのがわかる、という描写になっていました(つまり、3サイズの時には測定器は出てこない)。

「ハートが3サイズ大きくなる」というのは、原作の絵本にある表現で、グリンチの心の変化を示す、クライマックスシーンに欠かせない描写だと思うので、12月公開のイルミネーション版「グリンチ」でも、「ハートが3サイズ大きくなった」シーンがきっと出てくるだろうと思っています。
どのような描写でそれを表現するのか楽しみですね♪


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 14:26| Comment(4) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月10日

そのためだったら何だってする=ものすごく欲しい フレンズ1-6改その23

このたびの西日本豪雨により被害を受けられた皆様に、心よりお見舞い申し上げます。
皆様の安全と一日も早い復旧を心よりお祈り申し上げます。
皆様の穏やかな生活がどうか早く戻りますように。


皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は3位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


15:43
チャンドラー: Oh, so what you're saying is you're not completely fulfilled by Rick, Ethan and myself? (あぁ、それじゃあ君が言っているのは、君は完全には満たされてないってことだね、リックとイーサンと俺でも?)
オーロラ: No, that's not exactly what I was-- (いいえ、私が言おうとしてたのはそういうことじゃなくて…)
チャンドラー: Well, y'know, most women would kill for three guys like us. (ほら、たいていの女は俺たちみたいな男3人を(そのためなら何だってするってほど)ものすごく欲しいって思うものだぞ[俺たち3人を手に入れるためなら、何だってするぞ]。)
オーロラ: So what do you want? (じゃああなたは何が欲しいの?[あなたの望みは何?])
チャンドラー: You. (君だよ。)
オーロラ: You have me. (あなたは私を所有してるじゃない。)
チャンドラー: No no, just you. (いやいや、ただ君だけをだ。)
オーロラ: What do you mean? (どういう意味?)
チャンドラー: Lose the other guys. (他の男たちを切れよ。)
オーロラ: Like, all of them? (それって、男たち全員ってこと?)
チャンドラー: C'mon, we're great together. Why not? (ねぇ、俺たち二人は最高だろ。どうしてダメなんだよ?)

what you're saying is SV は「君が言っているのはSVということなんだね」という感覚。
つまり君はSVだと言いたいの? というところです。
be not completely fulfilled by は「〜によって完全には満たされていない」という部分否定。
ある程度は満たされているけれど完全に満足しているわけではない、というニュアンス。
リック、イーサン、そして俺、のように最後に myself を付けているのは「そんないい男3人もいて、まだ満足できないのか」のように、「いい男の一人」として自分も並べた感じになるでしょう。
普段は自虐的なチャンドラーですが、ここは少しジョークも込めて「いい男のふり」をしてみたわけですね。
本気でそう思っているわけではなくて、「俺も一応混ぜてみた」という風に付け足したところに、却って自虐的な雰囲気を醸し出す効果もあるように思います。

「私の言いたかったことはそういうことじゃなくて」と言いかけるオーロラに、チャンドラーはさらに「このいい男3人で満足できないなんて信じられない」という話を続けています。

most women would kill for three guys like us. という文について。
would kill for を直訳すると「〜のためなら殺す・人を殺(あや)める、殺すという犯罪をも行う」ということで、「〜のためなら何でも・どんなことでもする」さらには「〜がものすごく欲しい」を意味する表現になります。
「もしそれが必要であれば」そうするつもりがある、そうすることができる、という「仮定」のニュアンスが would / could に含まれています。

Longman Dictionary of Contemporary English (LDOCE) では、
would/could kill for something (also would kill to do something) :
to want something so much that you will do almost anything to get it or do it
例1)I could kill for a smoke right now.
例2)In those days, actors would kill to break into film.

つまり、「あるものがものすごく欲しいので、それを得るため、または、それをするために、ほとんどどんなことでもするつもりである」。
例文1は「今、ものすごくタバコを吸いたい(タバコで一服したい)」。例文2は「あの頃、俳優たちはものすごく映画の仕事にありつきたい(食い込みたい、参入したい)と思っていた」。

例文2の場合は「どんなことをしてでも映画(界)に参入したかった」のように解釈することも可能でしょう。
例文1のように「〜がものすごく欲しい、(飲食物を)食べたい、飲みたい」という表現で使われることも多く、(先のエピソードになりますが)フレンズ6-17 でも、魚介類の話が出た流れで、
レイチェル: Ohh! I would kill for a salmon skin roll right now. (あぁ! 今すっごく、サーモンスキンロールが食べたいわ!)
というセリフが出てきます。
kill for 「〜のために殺しをする」の「〜のため」という対象になっているのは「サーモンスキンロール」というアメリカの寿司店でよく見かけるメニューですから、本来の kill の意味である「殺してでも欲しい」と表現するようなレベルのものではないですよね。
何かが”ものすごく欲しい”ことを「人を殺してでも〜が欲しい」と表現する”誇張表現”であることがよくわかると思います

今回の 1-6 のセリフ、most women would kill for three guys like us. を訳すと、
「ほとんどの女は俺たち(みたいな)3人のため[3人を手に入れる・3人と付き合うため]なら何でもする」
「俺たちみたいな3人の男なら(人殺しをしてでも)ものすごく欲しいと思うものだぞ」
のどちらかになるでしょう。

俺たち3人の男なら喉から手が出るほど欲しい、俺たち3人と付き合えたら泣いて喜ぶのに、みたいなことで、(いい男の中に自分を含めつつ)これだけの男3人と付き合うなんて誰もが願う夢なのに、リック、イーサン、俺の3人でまだ満足できない、まだ他の男が必要だなんて、君は一体どんだけ贅沢なんだよ、と言いたいのだろうと思います。

オーロラに「あなたが欲しているものは何?」と聞かれたチャンドラーは「君だ」と答え、オーロラは「あなたは今こうして私と一緒にいて私を所有してるでしょ」というように You have me. と返します。
just you は「ただ君だけ」というところですが、オーロラは意味を測りかねたようで内容を尋ね、チャンドラーは Lose the other guys. と答えます。
「〜をルーズしろ」という形の lose を使った命令形は、今回のエピソードの過去記事、取り除く、脱ぐの意味のlose フレンズ1-6改その20 で、監督: Lose the robe. (ローブを脱げ。) というセリフで出てきました。
その記事でも、「失え」というよりは「なくせ、取れ、取り除け」という意味でイメージする方がわかりやすいと説明したのですが、今回も「他の男たちをなくせ」ということだと考えると、「俺以外に付き合ってる他の男たちを切ってくれ、そいつらと別れて、他の男と付き合ってない状態の”君だけ”になってくれ」と言っていることになるでしょう。

それを聞いたオーロラはちょっと不満そうな顔で Like, all of them? 「例えばそれって、他の男性全部ってこと?」みたいに返していますね。
「他って全部?」という返しからは、チャンドラーが知っている以外にもまだまだ他の男性がいそうな気配も感じますし、一人残らず全部切れってこと? 少しくらい残してもいいでしょ? みたいな気持ちが入っているのかもしれません。

We're great together. は「俺たち(一緒にいて)最高だろ、相性ぴったりだろ」。
Why not? は「もちろん」という意味で使われることもありますが、ここでは文字通りの「どうして他の男を切れないんだ?」という意味の「どうしてダメなんだ?」という意味になります。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 15:48| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月06日

質問したことを後悔するってわかってるけど フレンズ1-6改その22

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は3位、「にほんブログ村」は11位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


14:48
SCENE 6: CHANDLER AND JOEY'S (AURORA AND CHANDLER ARE IN BED IN CHANDLER'S ROOM)
シーン6: チャンドラーとジョーイの家(オーロラとチャンドラーがチャンドラーの部屋のベッドにいる)
チャンドラー: God, I love these fingers. (あぁ、この指、好きだな。)
オーロラ: Thank you. (ありがとう。)
チャンドラー: No, actually, I meant my fingers. Look at them. Look how happy they are. (いや、実は、俺の指のことを言ったんだよね。(俺の指を)見てよ。どんなに幸せそうに見えるか見て。)
オーロラ: (MOVES CHANDLER'S ARM AND LOOKS AT HIS WATCH) Oh, my God! I'm late! (STARTS TO GET UP) ([チャンドラーの腕を動かして彼の腕時計を見る] まぁ大変! 遅刻だわ! [起き上がろうとする])
チャンドラー: Oh, no, nonononononnononono, don't go, don't go. (KISSES HER AND PULLS HER BACK DOWN) (あぁ、だめ、だめだめだめ、行かないで、行かないで。[彼女にキスして、彼女を引き戻す])
オーロラ: Okay, okay. Oh no, I have to. (わかった、わかったわ。あぁだめ、行かなくちゃ。)
チャンドラー: (TO HIMSELF) Look at that-- She's leaving. ([独り言で]ほら見てよ、彼女が行っちゃう。)
オーロラ: (GETS UP AND DRESSES) I'm sorry. He'll be waiting for me. ([起き上がって服を着る] ごめんなさい。彼が私を待つことになるから。)
チャンドラー: Well, I thought- I thought you talked to Rick. (えっと、君はリックに話したんだと俺は思ってたんだけど。)
オーロラ: It's not Rick. (リックじゃないわ。)
チャンドラー: What, Ethan? He gets to spend the whole day with you! (何? イーサン? (そうだと)イーサンは君と丸一日過ごすことになるじゃないか!)
オーロラ: No, it's-it's Andrew. (いいえ、アンドリューよ。)
チャンドラー: I know there'll be many moments in the years to come when I'll regret asking the following question, but…. And Andrew is…? (これから言う質問を尋ねたことを後悔する時が、これから先の年月で何度もあるだろうってわかってるけど、でも…で、アンドリューっていうのは…?)
オーロラ: He's... new. (彼は新入りよ。)

オーロラと一緒にベッドにいるチャンドラーは、オーロラと指を絡ませながら、I love these fingers. と言っています。
「君の指って素敵だね」のような意味でそう言ったと思ったオーロラがお礼を言うと、チャンドラーは No, actually, I meant my fingers. と返します。
オーロラの指のことを言っていると思ったら、オーロラと手をつないでいる自分の指のことを言っている、とわかるジョークですね。
オーロラもその意味に気づいて、my fingers と言った後に笑っています。
君の隣で、こんな風に君と指をつないでいる、自分の指がすごく幸せそうに見えるから、この指好きだな、って思えるよ、と言っていることになります。
I love your fingers. ではなく(脚本上)these fingers と表現されていたのは、「your fingers じゃなくて my fingers だ」というジョークに繋げるためだったのですね。

オーロラはチャンドラーの腕時計を見て「遅れちゃうわ」と起き上がろうとするので、チャンドラーはそれを引き留めています。
いったんはベッドに横たわりかけたオーロラでしたが、結局また起き上がり、チャンドラーは寂しげな顔で視線をそらし、「あーあ、彼女は行っちゃうってさ」みたいに独り言を言います。

「彼が待ってるから」と He と表現したオーロラに対し、チャンドラーは「その彼ってリック? そうじゃなきゃイーサン?」と次々と男性の名前を挙げます。

問われたオーロラがアンドリューという名前を出した後の、チャンドラーのセリフについて。
but の前までが、I know there'll be many moments in the years to come when I'll regret asking the following question と長い文章になっていますが、構造をシンプルにすると、
I know there'll be many moments when I'll regret asking
つまり「尋ねたことを後悔することになる多くの瞬間があるだろうとわかる」になります。

in the years to come は「これから来るべき何年もの間に」というニュアンスですね。簡単に言うと「これから、今後、将来」ということ。
regret doing は「〜したことを後悔する」。
when は関係副詞で、many moments の内容を説明しています。
最初に moments と言った内容を when 以下で詳しく説明している構造で、これから多くの moments があるだろうと言っている、その moments とは、次の質問、これからしようと思っている質問を尋ねたことを後悔する、という時・瞬間があるだろう、ということです。

こんなこと聞いたらきっと俺にとって嬉しくない返事が返ってきて、きっとそれを後々後悔することになるだろうってわかってるけど、聞くしかない、聞かざるを得ない、という気持ちですね。
聞かないほうが良かったってきっと思うだろうけど、といやな予感がしながらも、聞かないわけにはいかないチャンドラーのつらさがよく出たセリフになっていると言えるでしょう。

アンドリューっていうのは…? と、is に続く言葉を促すような形でチャンドラーが尋ねるので、オーロラも、He's new. と be動詞+形容詞の形で説明することになります。
チャンドラーの知らない男の名前が出たわけですから、また別の新しい恋人が…? と思ったら、やはりその想像は当たってしまった、ということで、あれこれ言葉で説明しなくても、new の一言ですべてがわかってしまうところが、オーロラの奔放な男性関係をよく物語っていると思います。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 15:06| Comment(4) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年07月03日

くいしばってたのは怒ってたから フレンズ1-6改その21

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は3位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


13:55
監督: Okay, everybody, we'd like to get this in one take, please? Let's roll it. Water's working. (SHOWER STARTS) And action! (よし、みんな、これはワンテイクで撮りたいんだ、頼むぞ。撮影開始。(シャワーの)水を出して。[シャワーが開始する] そしてアクション!)
(JOEY STARTS TO SHOWER WITH A GRIM, DETERMINED LOOK ON HIS FACE)
ジョーイは顔に厳しく決意を秘めた表情を浮かべ、シャワーし始める。
監督: And cut! Hey, butt guy, what the hell are you doing? (そしてカット! おい、尻(役の)男、一体お前は何をしてるんだ?)
ジョーイ: I'm- I'm showering. (俺はシャワーを浴びてます。)
監督: No, that was clenching. (いや、それ(お前の尻)がくいしばってたぞ。)
ジョーイ: Oh. Well, the way I see it, the guy's upset here, y'know? I mean, his wife's dead, his brother's missing. I think his butt would be angry here. (あぁ、俺の考えでは、その男はここで怒っているんです。つまり、彼の妻は死に、彼の兄弟は行方不明。彼の尻はここで怒ってるだろうと思うんです。)
監督: I think his butt would like to get this shot before lunch. Once again, rolling. Water working. And action! And cut! What was that? (彼の尻は昼食前にこのショットを撮り終えたがってると思うがな。もう一度、撮影、水を出して。そしてアクション! そしてカット! 今のは何だったんだ?)
ジョーイ: I was going for quiet desperation. But if you have to ask.... (静かな絶望というのをやってみました。が、そんな風に尋ねないといけないっていうのは…(今のもダメってことですよね)。)

監督はカメラマンなどスタッフに "Okay, everybody, we'd like to get this in one take, please?" と声を掛けています。
直訳すると「俺たちはこれ(この撮影)をワンテイクでゲットしたい」ということですが、監督が「これからのシーンをワンテイクで撮りたい」という意志をスタッフと共有し「何テイクも撮らないで済むよう、よろしく頼むぞ」という気持ちで、we'd like to のように主語を we にしているのだろうと思います。

Let's roll it. は「撮影開始、撮影を始めよう」で、ここでの roll は「映画撮影のカメラを動かす・回す」という意味。
Macmillan Dictionary では、
roll : if a machine such as a camera rolls, it works
例)Although the interview had ended, the cameras were still rolling.

つまり「カメラなどの機械が roll するというのは、その機械が動くということ」。
例文は「そのインタビューはすでに終わったが、カメラはまだ動いて(回って)いた」。

日本語でも撮影が続いていることを「まだカメラが回っている」と言いますので、感覚はわかりやすいですね。

ジョーイがしかめ面の難しい顔でシャワーを浴びていると、監督が撮影を止めて、「一体お前は何をしてるんだ?」と尋ねます。
ジョーイは「シャワーを浴びてます」と答えるのですが、監督は that was clenching. と言っています。
that はジョーイのお尻を指していることになるでしょう。
ジョーイは「尻の代役」なので、監督はお尻にしか注目していないでしょうから、主語に that=尻 を使っているのでしょう。

clench は他動詞では「歯をくいしばる、こぶしを固める」、自動詞では「歯・口や手・こぶしが固くしまる」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
clench your fists/teeth/jaw etc. : to hold your hands, teeth etc. together tightly, especially because you feel angry or determined
つまり「拳、歯、あごをクレンチするというのは、手や歯を堅く一緒に合わせること。特に怒っている、または決意が固いという理由から」。

このセリフでは、ジョーイのお尻に力が入り過ぎて、固く締まっていることを言っているのでしょう。

the way I see it は「私の考えでは」という意味で、自分の意見を述べる前に使います。同義語は、to my way of thinking になります。

実際のところ、ジョーイは「アル・パチーノが出る大作映画での尻の代役」を与えられたため、緊張して演技が固くなり、お尻がこわばった感じになっているのだろうと思いますが、clench という動詞は、上のロングマンの語義にあるように、怒りや決心・覚悟のために、口や手が固く締まることもいうので、ジョーイは、固くなっているのは演技として怒りを表現しているためだと言い訳しているようです。

(2018.7.6 追記)
非公開コメントにて「モニカに保湿剤を借りに行くほど張り切っていたジョーイですから、「緊張して演技が固くなった」というより「このチャンスを物にするためには頑張っていい演技をしなくては」と張り切りすぎてお尻がこわばった感じになっていると思いました」というご意見を頂戴しました。
この後のエピソードの流れのことも合わせての上のご意見でしたが、確かに「ただ緊張していた」のではなく「張り切りすぎて」の方がふさわしい気がしますね。
張り切ってジョーイなりに精一杯頑張ろうとしていたからこそ、この演技は怒りを表現してるんです、のように自分の演技プランをすぐに説明できたのだと考えた方が自然な気がします。
貴重なご意見ありがとうございました。
(追記はここまで)

ここでジョーイは his butt と表現していますね。
実際には my butt であるわけですが、ジョーイは「アル・パチーノが演じる役の尻」を演じているので、その人物のお尻という意味で his butt と表現していることになるでしょう。

彼の尻はこういう気持ちのはずだ、と表現したジョーイに対して、監督は、I think his butt would like to do 「彼の尻は〜したいって気持ちだと思うよ」と返します。
このショットをランチ前にゲットしたい、つまりこのシーンの撮影をランチ前に終わらせてしまいたいと思ってるはずだ、ということですね。
監督やスタッフが「尻の代役のシーンなどさっさと撮影して、早く昼飯を食べに行きたい」と思っていることを「尻もそう思ってるはずだ」と言ってみせた感覚でしょう。

(2018.7.6 追記)
監督のセリフ Water working. について。
非公開コメントにて「監督の1回目の指示では Water's working. ですが2回目の指示では Water working. となっています。's があるのとないのとでニュアンスが変わってくるのでしょうか」というご質問がありました。
Water is working. が Water's working. と短縮形になるのは、元々 is working の is が小さく弱く発音されているからですが、それをもはや発音しなくなって、文字としての表記もなくした形が、Water working. になる、ということですね。
ニュアンスとしては後者の方がラフで、また一度指示した内容を再度言っていることから、よりラフな言い方になっている、という演出効果も多少はあるのかな、という気はします。
(追記はここまで)

go for は「〜をやってみる、試してみる」、quiet desperation は「静かな絶望」。
2テイク目の撮影を監督が止めたのは、またジョーイのお尻が妙にこわばった感じになっていたのでしょう。
それでジョーイは「あからさまに怒っているのではなく、今度はそこはかとなく漂う絶望感を表現してみました」のように言い訳したのかな、と思います。
過去記事、俳優になった理由が彼=彼に憧れて俳優に フレンズ1-6改その17 で、ジョーイは「ゴッドファーザー PART III」のマイケルのセリフを真似ていましたが、ジョーイの真似の方ではなく、実際の「ゴッドファーザー」の映画の方では「静かな口調で怒りを表現した」というようなトーンになっていたので、(私の個人的な印象に過ぎませんが)quiet desperation のイメージはその映画のマイケルから来たような気がしました。

But if you have to ask を直訳すると「でももしあなた(監督)が(今のは何だったんだ? と)尋ねないといけないなら」というところ。
自分としては静かな絶望を表現してみたけれど、「何だそれは?!」みたいに怒り口調で監督に問い返されたということは、自分のこの表現が監督に伝わっていない、監督がその演技に納得していない、ってことですよね? と自分から言ったことになるでしょう。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 14:53| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月27日

取り除く、脱ぐの意味のlose フレンズ1-6改その20

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


13:29
SCENE 5: FILM SET (JOEY IS ENTERING FOR HIS SCENE)
シーン5 : 映画セット。(ジョーイが自分のシーンのために入ってくる)
監督(DIRECTOR): (TO PHONE) Damn it! Hire the girl. (PUTS DOWN PHONE) Okay, everybody ready? ([電話に] くそっ! その子を雇え! [電話を切る]よし、みんな準備はいいか?)
ジョーイ: Uh, listen, I just wanna thank you for this great opportunity. (あのー、この素晴らしい機会についてただお礼を言わせて下さい。)
監督: Lose the robe. (ローブを脱げ。)
ジョーイ: Me? (俺ですか?)
監督: That would work. (それならうまく行くだろ[それなら納得だろ、つじつま合うだろ]。)
ジョーイ: Right. Okay. Losing the robe! (TAKES IT OFF) Okay, and the robe is lost. (確かに。わかりました。ローブを脱いでいるところです。[ローブを脱ぐ] よし、そしてそのローブは脱げました[ローブは脱がされました]。)

シャワーシーンの撮影のために、ジョーイがスタジオに来ている時、監督は電話で誰かと話しています。
Hire the girl. の hire は「人を雇う」。
逆に「人を解雇する、首にする」は他動詞 fire を使いますが、対義語である hire と fire は発音も似ていますし、紛らわしいので注意しましょう。

撮影に入る前、ジョーイは神妙な顔で「素晴らしい機会のお礼を言わせてください」と言うのですが、監督はそのような言葉には興味がない様子で、無表情なまま Lose the robe. と言います。
lose the robe は「(バス)ローブを脱ぐ」で、この場合の lose は「取り除く、取り外す」という意味で、get rid of と同じようなニュアンスになります。
lose の基本的な意味を LAAD (Longman Advanced American Dictionary) で見てみると、
lose : NOT HAVE ANYMORE if you lose something, you stop having it, especially because it has been taken from you or destroyed
つまり「もはや持っていない。人が何かを lose するというのは、それを持つのをやめること、特にそれが取られた時または壊された時に」。
主語が持っていたいと思うものであれば「失う」という感覚になるでしょうが、その何かが取られてもはや持っていないという状態を指すわけですから、今着ている衣服(ローブ)であれば「そのローブをなくせ」→「そのローブを取れ、脱げ」という感覚になるということですね。
lose=失う、というイメージが強いと、命令形を「失え」のように訳してしまいそうになりますが、「なくせ、取れ、取り除け」という意味でイメージすればわかりやすいかと思います。
今回のエピソードで後ほどまた、Lose (something). という命令形が出てきますので、先に詳し目に説明してみました。

That would work. の work は「うまくいく」というニュアンスで捉えれば良いでしょう。
ローブを脱げと言われて、Me? 「俺ですか?」と尋ねたジョーイに、「そうだったら、うまくいくだろうな」と答えている、つまり、ローブを脱ぐのが、他の誰でもなくお前だったら、ことが順調に上手く進むだろうな、と言っていることになるでしょう。
ジョーイの顔を見て、Lose the robe. と言っているのだから、ジョーイにローブを脱げと言っているのは明らかなのに、ジョーイが Me? と返してきたので、暗に「お前以外に誰がいるんだ、お前以外の誰かがローブを脱いでどうするんだ、お前に決まってるじゃないか」と言いたいわけですね。
ジョーイは今回役を与えてくれたことに対して一生懸命感謝の言葉を述べていたのに、それには全く反応せずに違うことを言われたため、思わず Me? と返してしまったのでしょうが、監督にしてみれば、尻の代役くらいでそんな礼をぐだぐだ言ってないでとっとと始めろ、という気持ちなのでしょう。

ジョーイの Losing the robe! Okay, and the robe is lost. について。
Losing the robe! は、I'm losing the robe! ということで、つまりは現在進行形ですね。
そして、the robe is lost は、lose the robe 「ローブを脱ぐ」という能動態を受動態にした形、つまりくどいくらいに受動態の感覚を出して訳すと「そのローブは脱がされた」になります。
最初は能動態の進行形を使い、次には受動態を使うというこの対比が面白いと思います。
能動態の進行形の方は、「脱げ」と命じられたことに対して、言われたことを今やっているところですよ〜とアピールしている感覚ですね。
その作業が終わったところで、今度はローブの方を主語にして「(あなたが脱ぐように言っていた)そのローブは(今、完全に)脱がれました[取り除かれました]」と説明しています。
監督としては演技が始められるように早くローブを脱いでほしいわけで、「ジョーイが脱いでいる」という「主語の行為」よりも「ローブが脱げた・外された状態である」という「ローブの状態」の方が重要なわけですから、まずは「脱いでいます」という行為を説明した後で、「(この通り)ローブはなくなりました」という監督が求めていた「結果」になったことを表現している感覚になるでしょう。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 13:48| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月22日

残りの人生でずっと覚えているような大切な瞬間 フレンズ1-6改その19

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は3位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


12:04
SCENE 4: MONICA AND RACHEL'S (MORNING) (MONICA IS GETTING THE DOOR)
シーン4: モニカとレイチェルの家。朝。(ノックがあったので)モニカがドアに出ようとしている。
モニカ: Alright, alright, alright... (はい、はい、はい…)
(ENTER JOEY WITH MONICA'S PAPER- HE GIVES IT TO HER)
モニカの新聞を持ってジョーイ登場。新聞をモニカに渡す。
ジョーイ: Here. I need to borrow some moisturizer. ([新聞を渡しながら]はいこれ。保湿剤借りたいんだけど。)
モニカ: For what? (何のために?)
ジョーイ: What do you think? Today's the big day! (何だと思う? 今日は重要な日なんだぞ!)
モニカ: Oh, my God! Okay, go into the bathroom. Use whatever you want. Just don't ever tell me what you did in there. (なんてこと。いいわ、バスルームに行って。何でも好きなものを使って。ただそこであなたが何をしたかは私に絶対に言わないで。)
ジョーイ: Thank you. (GOES OFF TO THE BATHROOM) (ありがとう。[バスルームへ向かう])
(ENTER CHANDLER WITH A PHONE)
電話を持ったチャンドラー登場。
チャンドラー: Where's Joey? His mom's on the phone. (ジョーイはどこ? ジョーイのママから電話なんだ。)
モニカ: He's in the bathroom. I don't think you wanna go in there! (ジョーイはバスルームよ。チャンドラーはそこには入らない方がいいと思うわ!)
チャンドラー: Oh, come on, we're roommates. (HE GOES INTO THE BATHROOM, SCREAMS AND RUNS OUT) My eyes! My eyes! (おいおい、俺たちはルームメイトだぞ。[チャンドラーはバスルームに入り、叫んで走り出てくる] 俺の目が! 俺の目が!)
モニカ: I warned you. (警告したのに。)
(ENTER RACHEL FROM HER ROOM)
レイチェルが自分の部屋から登場。
レイチェル: Who is being loud? (騒がしくしてるのは誰?)
チャンドラー: Oh, that would be Monica. Hey, listen, I wanna borrow a couple of things? Aurora spent the night, I really wanna make her breakfast. (あぁ、それってモニカだろ。なぁ、いくつか物を借りたいんだけど。オーロラがうちに泊まったんだ。彼女に朝食を作ってあげたいんだよ。)
モニカ: Oh, you got the whole night, huh? (まぁ、一晩中なの?)
チャンドラー: Yeah, well, I only have 20 minutes until Ethan, so, y'know.... (HE STARTS TO RAID THE FRIDGE) (あぁ、まあね、イーサンまでに20分しかないけど、だからほら… [チャンドラーは冷蔵庫をあさり始める])
レイチェル: Ooh, do I sense a little bit of resentment? (まぁ、ちょっと憤りを感じる気がするんだけど、どうかしら?)
チャンドラー: No, no, no, no. No resentment. Believe me, it's worth it, okay? Y'know in a relationship you have these key moments that you know you'll remember for the rest of your life? Well, every single second is like that with Aurora. And I've just wasted about 35 of them talking to you people. So, uh, Monica, can you help me with the door? (HE HAS ARMLOADS OF STUFF) (いやいやいやいや、憤りなんてないよ。ほんとだよ、それだけの価値があるんだよ、だろ? ほら、恋愛関係においては、残りの人生でずっと覚えてるだろうとわかるような大切な瞬間があるんだよ。ほら、オーロラとは1秒1秒がそんな感じなんだ。そして俺は君らと話すことでその35秒を無駄にしちまったな。で、モニカ、ドア開けるの手伝ってくれる? [チャンドラーは腕一杯の荷物を持っている])
モニカ: Sure. Oh, um, Chandler? Y'know, the-the old Monica would-would remind you to scrub that Teflon pan with a plastic brush. But I'm not gonna do that. (いいわ。あぁ、ねぇ、チャンドラー? ほら、昔のモニカなら、そのテフロン加工のフライパンをプラスチックのブラシでごしごし洗うことを思い出させようとするでしょうね。でも(今の)私はそんなことは言わないわ。)
(SHE OPENS THE DOOR AND HE LEAVES)
モニカはドアを開け、チャンドラーは去る。

新聞を渡す、モニカがガウンを着ている、などから、ジョーイが朝早くからモニカの部屋を訪ねてきたことがわかります。
保湿剤(化粧水)を借りたいというジョーイに、モニカが理由を尋ねると「今日は大事な日だ!」と言うので、「アル・パチーノのお尻の代役をする日だから、お尻を保湿剤でお手入れする」つもりだとわかる仕組みですね。
モニカはバスルームを案内して、何でも好きなものを使っていいわ、と言うのですが「バスルームで何をしたかは私に言わないで」と言っています。
自分の保湿剤をジョーイがお尻に念入りにペタペタと塗っている姿を想像したくないということですね。

ジョーイがバスルームに入った後、ジョーイのママから電話だと言って、チャンドラーはジョーイに子機を渡そうとしています。
バスルームだと言うと、チャンドラーはそのままバスルームに入ろうとするので、モニカは「そこに入らない方がいいと思うわ」と助言するのですが、「俺たちルームメイトだぞ」と言ってチャンドラーは気にせず入ります。
ジョーイの裸なんか見慣れてるから、今さら気を遣う必要なんかない、というところだったのですが、その直後、チャンドラーが目を押さえつつ叫びながら出てくるのが面白いですね。
モニカが「バスルームで何したかは言わないで」と言ったその光景をチャンドラーは目の当たりにしてしまったので、俺はどえらいものを見てしまった〜、目が腐るぅ〜! のように大騒ぎしていることになります。

My eyes! My eyes! について。
日本語ではこういう場合「目が! 目が!」と言い、わざわざ「俺の」とは言いませんが、英語ではこのように my という所有格が付くことに注意しましょう。

I warned you. は「(だから)警告したのに。言ったのに」。I told you. と同じ感覚。
Who is being loud? は「大声出しているのは・大声で騒いでいるのは誰?」。
今現在、be loud しているのは誰? というニュアンスで現在進行形が使われていることになります。

チャンドラーは「オーロラが泊ったんで、朝食を作ってあげたいんだ」と言って、モニカの冷蔵庫から借りるものを探し始めます。
「イーサンまで20分しかない」という表現から、一夜を共に過ごしたオーロラは、この後すぐイーサンという別の恋人のところに行く予定であることがわかります。

resentment は「怒り、憤り(いきどおり)」。
sense は「感じる」。
Do I sense...? を直訳すると「私は〜を感じるかしら?」になりますね。
これは恐らく「私は〜を感じるんだけど、それって正しいかしら?」「私の気のせいじゃなくて、本当にそうなのかしら?」のようなニュアンスになるのかなと思います。

worth it は「それだけの価値がある」。20分後に次の男という辛い状況であっても、それを受け入れるだけの十分な見返りがある、という感覚。
key moments は「大切な瞬間」。
人との恋愛関係の中では、残りの人生でずっと覚えているような大切な瞬間ってあるだろ、と言った後、every single second is like that with Aurora. と言っていますね。
every single は「一つひとつ」と every を強調するニュアンス。
「1秒1秒がそんな感じである、オーロラとは」というところで、「オーロラと一緒にいる時は、その1秒1秒が、今言ったような一生忘れられない大事な瞬間になるんだよ」ということですね。
「毎秒が忘れられない思い出」という話をした後で、「君らと話すことでその35秒を無駄にしちゃったけど」と付け足すところがチャンドラーらしいです。

Can you help me with the door? は「ドアのことで俺を手伝ってくれる?」ということから「ドアを開けるの、手伝ってくれる?」という意味になります。
チャンドラーは両手に荷物を抱えておりドアを開けることができません。ですから、モニカに開けてくれと頼んでいるのですね。

scrub は「ゴシゴシ洗う」。
モニカは、the old Monica と I を対比させて、「昔の私ならこうするだろうけど、今の私はそんなことはしない」と言っています。
remind someone to... は「人に…することを思い出させる」なので、「お願いだから…してね」と一言声をかける感覚ですね。
少し前、モニカが几帳面で神経質だという話でフレンズたちが盛り上がっていたので、口うるさいことを言ってまた「几帳面で神経質」と非難されないよう、このように言ったことになります。
「昔の私ならこう言ったでしょうけど」と言っている時点で、本当はそうして欲しいけど、と言っているのと同じですが、そう言った後に「でも(今の)私はそんなこと言わないからね」と付け足すことで「几帳面すぎたモニカは変わったのよ」ということを演出しているつもりなのでしょう。
昔の自分に例えてでも、一言注意せずにはいられないところがモニカらしいですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 12:31| Comment(9) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月19日

double=代役 フレンズ1-6改その18

このたびの大阪府北部を震源とする地震により被害を受けられた皆様に、心からお見舞い申し上げます。
私も大阪府在住で、棚から物が落ちてくるなど揺れはかなり激しかったのですが、ありがたいことに怪我などはなく、ライフラインも平常通りに機能しています。
昨日の朝の大きな揺れ以降も何度も余震を感じますので、これからも気を緩めずに用心したいと思います。
ライフラインが復旧されていない地域の方は、本当に大変な時間を過ごされていることと存じます。
その地域のライフラインが一刻も早く復旧しますように、そして、これ以降大きな地震がどうか起きませんようにと願っています。


皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


11:05
ロス: Come on. Seriously, Joey, what's the part? (なぁ、まじでさ、ジョーイ、何の役なの?)
ジョーイ: ...I'm his (MUMBLES) (俺は彼の、、(もごもご))
レイチェル: You're, you're.... What? (あなたは、あなたは… 何って?)
ジョーイ: I'm his butt double, okay? I play Al Pacino's butt. All right? He goes into the shower, and then… I'm his butt. (俺は彼の尻の代役だ、いいか? 俺はアル・パチーノの尻を演じるんだよ。いいかい? 彼がシャワーに入る…そしてそれから…俺は彼の尻だ。)
モニカ: (TRYING NOT TO LAUGH) Oh, my God! ([笑わないようにしようとしながら]なんてこと!)
ジョーイ: Come on, you guys. This is a real movie and Al Pacino's in it and that's big! (おいおい、おまえら。これは本当の映画なんだぞ。その映画にはアル・パチーノが出ていて、大作なんだ!)
チャンドラー: Oh, no, it's terrific. It's- it's- y'know, you deserve this, after all your years of struggling, you've finally been able to crack your way into show business. (あぁ、すごいよね。ほら、お前はこういう(すごい)ことを受けるに値するよ。この奮闘してきた年月の後[長年奮闘してきて]、お前はついに、ショービジネスに自分の道を、割って(割れ目を入れて)入り込ませることができたんだからな。)
ジョーイ: Okay, okay, fine. Make jokes, I don't care. This is a big break for me! (いいよ、いいよ、構わないさ。ジョークにしろよ、俺は気にしない。これは俺にとって、大ブレイクなんだよ!)
ロス: You're right, you're right, it is. So you gonna invite us all to the big opening? (その通り、その通り、確かにそうだよ。それじゃあ、僕たち全員を、ビッグ・オープニングに招待してくれるんだね。)
(AD BREAK)
CMブレイク

アル・パチーノの真似をするばかりで、何の役かちっとも教えてくれないジョーイに、今度は3回目、ロスまでもが、seriously 「真剣に、冗談抜きに、本当のところ」どうなんだよ、結局、役柄は何なんだよ? と尋ねています。

butt は「尻」。「しかし」を意味する接続詞 but と同じ発音になります。
「お尻」という意味では他に buttocks という表現もありますが、フレンズではもっぱら butt が使われています。
butt などのお尻を意味する単語については、最新刊「リアルな英語の9割は海外ドラマで学べる!」で詳しく説明していますので、併せてお読みいただければ幸いです。

double は「代役」。
double はいわゆる「2倍のダブル」ですが、名詞で「生き写しの人・もの」という意味があり、ドラマや映画では「替え玉、代役」という意味として使われます。
有名な俳優が裸のシーンだけ代役にすることなどが多く、そういう代役のことを body double 「ボディダブル」と言いますが、今回は、butt double なので「お尻の代役」ということで、これも大物がお尻を見せるのではなく、その部分だけ代役にやらせるという感覚になります。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
body double : someone whose body is used instead of an actor or actress's in a movie, especially in scenes in which they do not wear clothes
つまり「映画の中で、俳優女優の体の代わりに、その人の体が使われる人。特に服を着ていないシーンで」。

Macmillan Dictionary では、
body double : CINEMA someone whose body is used in a film instead of the body of the real actor, especially in a sex scene
つまり「(映画)本物の俳優の体の代わりに映画の中でその人の体が使われる人。特にエッチシーンで」。

「ボディダブル」と同じように「代役」を意味する「スタンドイン(stand-in)」という言葉もあるのですが、スタンドインはもっぱら「本番の撮影前に照明や立ち位置を決めるために、本物の俳優の代わりに演技する代役」を指します。
この2つの違いについては、以下の日本語版ウィキペディアの説明がわかりやすいです。
Wikipedia 日本語版: ボディダブル
Wikipedia 日本語版: スタンドイン

スタンドインがそのままボディダブルを兼ねる場合もあるようですが、大まかに言うと「スタンドインはカメラチェックの段階で俳優の代わりに演技をする(ので実際の映画には映らない)。ボディダブルはそのボディが映画の画面に実際に映る」ということになります。

余談になりますが、映画「ラブ・アクチュアリー」(Love Actually)ではジョンとジュディというスタンドインの男女が登場し、照明とカメラの確認のためにエッチシーンの代役を演じるシーンが出てきます。
(ちなみにこの映画でジョンを演じているのはイギリスドラマ「シャーロック」のジョン・ワトソン役、マーティン・フリーマンです)

「フレンズ」の解説に戻ります。
「何の役?」と何度も聞かれているのに、それになかなか答えなかった理由が、butt double という言葉でわかる、この部分がオチになる、ということですね。
今回のこのエピソードの英語の原題が、The One With the Butt となっており、DVDなどでタイトルを見て先に単語を調べていた人は、英語で butt double と聞いた時に、その意味とオチが理解できたかもしれませんね。

I play Al Pacino's butt. は「俺はアル・パチーノの尻を演じる」。
その次の He goes into the shower, and then… I'm his butt. というセリフがまた笑える表現になっていると思います。
直訳すると「アル・パチーノがシャワーに入る…そしてそれから…俺が彼の尻」というところですね。
シャワーシーンでは「俺=彼の尻」になっているということですが、その前に出てきた「(尻を)演じる)」という動詞 play を使った表現よりも、俺=彼の尻、という表現の方がダイレクトで面白い表現になっていると言えるでしょう。

せっかくジョーイが映画の役をもらったと喜んでいるんだから笑っちゃいけない、、と思いつつ、尻の代役と聞いて笑いそうになっているモニカ。
ジョーイは「本物の映画で、アル・パチーノも出てるんだ。大作なんだ」とそんな映画で役をもらえたことはすごいことだと主張しています。

deserve は「〜の価値がある、〜を受けるに値する」、struggle は「奮闘する」。

crack your way into show business について。
crack は名詞で「ひび、割れ目」、動詞で「〜にひびを入れる、〜を割って・破って入り込む」。
LAAD では、
crack [noun] : BREAK a thin line on the surface of something when it is broken but has not actually come apart
つまり「(ブレイク) 何かの表面の細い線、壊れているが実際にバラバラにはならない時に」。

「完全に割れてバラバラになる手前のひび」という感覚ですね。
crack は「割れ目」という意味であることから、スラングで「お尻の割れ目」という意味があります。
「尻の代役をすることで、ショービジネスの世界に割って入り込めた」ということを、crack を強調して言うことで、「お尻の割れ目」を使ったジョークになっているのですね。
butt の話で、crack という言葉を出すと、みんなが、butt crack 「お尻の割れ目」を連想する、ということになるわけです。

ジョーイが自分が大作映画の役をゲットしたことを主張した後、チャンドラーはそれに同意した感じで話し始め、You deserve this. と言ったあたりでは、ジョーイは嬉しそうな顔をしてそれを聞いています。
フレンズのようなコメディでは、確かにそうだよなぁと相手に共感し、真面目な顔をして話し始めた場合には、結局最後はジョークでからかってオチになる、というパターンが多いです。
妙に相手に理解ある風なことを話し始めると、それはオチでジョークが来るというサインでもあると言えるのですね。

make jokes は「ジョークを言う、ジョークを飛ばす」。そうやってジョークにしてればいいさ、何とでもバカにすればいいさ、という命令形で、ジョーイのこの発言からも、その直前のチャンドラーのセリフがジョークであることがわかりますね。
I don't care. は「俺は気にしない」。

This is a big break for me! について。
日本語でも「幸運、好機、チャンス」という意味で、「ブレイク」という言葉が使われますね。
ジョーイは今回のことは俺にとってはビッグなブレイクなんだ! と強調しているのですが、実は、ジョーイ自身が言っている、big break の break にも「割れ目、裂け目」という意味があります。
ですから、ジョーイ自身も、意図せずお尻がらみのジョークを言っていることになります。

それぞれの意味を LAAD で見てみると、
break [noun]
5. A CHANCE (informal) a sudden or unexpected chance to do something, especially to be successful in your job
a big/lucky break
例)The band's big break came when they sang on a local TV show.

つまり「(チャンス)(インフォーマル) 何かをするための突然のまたは予期しないチャンス。特に仕事で成功するような」。例文は「そのバンドのビッグブレイク(大成功のチャンス)は、彼らがローカルテレビ番組で歌った時に来た」。
8. A SPACE a space between two things or between two parts of something
例)Occasionally you could see the moon through a break in the clouds.

つまり「2つのものの間、または何かの2つの部分の間の空間」。例文は「時々、雲の切れ間から月が見える」。

opening は「オープニング、開始、開演、開会式、始まり、序幕」のような意味ですから、big opening は映画公開初日のセレモニーのイメージでしょうか。

ですがここでも、opening には「(開いている)穴」という意味があり、ロスまでもが、ジョーイのお尻ネタに関するジョークを言っていることになります。
LAAD では、
opening : a hole or space in something through which air, light, objects etc. can pass
例)a narrow opening in the fence

つまり「空気、光、物体などが通過できる何かの中の穴や空間」。例は「フェンスの狭い穴」。

一連のやり取りで登場した、crack, break, opening が全て「お尻の割れ目、穴」をイメージさせるという「お尻、割れ目、穴」繋がりのジョーク、ということになるわけですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 14:07| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月12日

俳優になった理由が彼=彼に憧れて俳優に フレンズ1-6改その17

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


10:25
(ENTER JOEY ON THE PHONE)
電話中のジョーイ登場。
ジョーイ: Uh huh.. uh huh.... Oh, my God! Okay! Okay, I'll be there. (TO ALL) That was my agent. (TOSSES AND CATCHES PHONE) My agent has just gotten me a job in the new Al Pacino movie! (ええ、ええ…なんてこった! オッケー! オッケー、そちらに行きます。[みんなに] 今のは俺のエージェント。[電話をぽいと投げてそれをキャッチして] 俺のエージェントがたった今、俺に仕事をゲットした(取ってきた)んだ、新しいアル・パチーノの映画の仕事をね。)
みんな: Oh my God! Whoah! (なんてこと! おぉー!)
チャンドラー: That's great. (それってすごいな。)
モニカ: What's the part? (何の役?)
ジョーイ: Can you believe this? Al Pacino! This guy's the reason I became an actor. "I'm out of order? Pfeeeh. You're out of order! This whole courtroom's out of order!" (こんなの信じられるか? アル・パチーノだぜ! この人は俺が俳優になった理由なんだ[俺はこの人に憧れて俳優になったんだ]。「俺がおかしい? お前がおかしいんだ! この法廷全体がおかしいんだ!」)
フィービー: Seriously, what-what's the part? (まじで、何の役なの?)
ジョーイ: "Just when I thought I was out, they pull me back in!" (「俺が抜けたと思ったちょうどその時、あいつらが俺を引き戻すんだ!」)

モニカとレイチェルの部屋に、電話で誰かと話しながらジョーイが入ってきます。
ジョーイの表情と口調から、何か嬉しい内容であることがわかりますね。
That was my agent. 「今の電話は俺のエージェントだったんだ」と言って、電話をトスしてキャッチする、という動作をしていますが、「エージェントから、とか、我ながらかっこいいな」と思っている様子が伺えます。
その後、My agent has just gotten me a job... というセリフを続けていますが、初めて伝える大切なニュースであることから、はっきりゆっくりしゃべっていることにも注目しましょう。

My agent has just gotten me a job in the new Al Pacino movie! を直訳すると「俺のエージェントがたった今、新しいアル・パチーノの映画での仕事を俺にゲットした」というところ。
「仕事をゲットした」というのは、事務所やマネージャーが俳優のために「仕事を取ってきた」という感覚ですね。
英語では「〜での仕事」の「〜」の部分が後に来るので、「仕事を取ってきたんだ、新しいアル・パチーノの映画のね」という配置になり、その部分でみんなもびっくりすることになります。
アル・パチーノは映画「ゴッドファーザー」などたくさんの作品に出演している名俳優ですね。
Wikipedia 日本語版: アル・パチーノ

part はドラマや映画での俳優の役ですから、What's the part? は「(その映画であなたの)役は何?」ということ。

This guy's the reason I became an actor. という表現について。
直訳すると「この男は俺が俳優になった理由である」。
「俺が俳優になった理由は彼」→「この男(彼)に憧れて、俺は俳優になった」ということですね。
このような、<人 is the reason I became a ...>という形は、例えば、He is the reason I became a teacher. 「私が教師になった理由は彼」「彼に憧れて教師になった」のようにいろいろと応用して使えると思います。
アル・パチーノはイタリア系アメリカ人で、ジョーイもそうですから、ジョーイが彼に憧れたというのは非常に納得できる話だと言えるでしょう。

その後、引用符付きで、"I'm out of order? ..." というセリフを言っていますが、これは「憧れの俳優」であるアル・パチーノのセリフの真似をしていることになります。
このセリフは1979年の映画「ジャスティス」(原題: ...And Justice for All)のアーサー・カークランド役でのセリフ。
映画での実際のセリフは以下のようになっていました。
アーサー: You're out of order! You're out of order! The whole trial is out of order. They are out of order! (お前らがおかしいんだ! お前らがおかしいんだ! この裁判全体がおかしいんだ! あいつらがおかしいんだ!)
ジョーイと本物のセリフとでは、courtroom「法廷」と trial「裁判」との違いなどがありますが、out of order を連呼しているところは同じですし、熱を帯び、興奮気味に叫ぶセリフをジョーイは真似ているということですね。

seriously は「真面目な話だけど、冗談はさておき」。
先にモニカが What's the part? と尋ねていましたが、ジョーイはそれに答えることなく、アル・パチーノの真似をしているので、「あなたがアル・パチーノの大ファンで、その物真似もよーくわかったから、”何の役なの?”って質問に答えて」と促す感じです。

そこまで言われてもジョーイはまだ何の役かは答えず、別のセリフを真似ています。
"Just when I thought..." のセリフは、1990年の映画「ゴッドファーザー PART III」(原題: The Godfather: Part III)のマイケル・コルレオーネ役のセリフ。
実際のセリフは以下のようになっています。
マイケル: Just when I thought I was out, they pull me back in.
こちらは本物とジョーイの真似とが全く同じセリフになっていますね。
この映画でのマイケル・コルレオーネは白髪交じりの老いを感じさせるキャラクターになっていることから、実際のマイケルのセリフは(上の若い頃の「ジャスティス」のセリフとは対照的に)静かな口調で怒りを表現した、というようなトーンのセリフになっています。

このセリフで、pull me back in! と言う時に、ジョーイは拳を握った腕を自分の方に引き寄せるようなしぐさをしています。
実際の映画「ゴッドファーザー PART III」の中でも、マイケルはこのセリフを言いながら、両手を引き寄せるようなしぐさをしていて、ジョーイはそれを真似ているのですね。
ジョーイの真似を聞いているモニカも、ジョーイと同じようなしぐさをしているのですが、このシーンを見ても、「あの映画のマイケルは、腕をこんな風に動かしながらそのセリフを言うよね〜」ということがフレンズたちの共通認識として存在することがよくわかると思います。

映画「ゴッドファーザー」シリーズは3部作で、1972年の Part I と、1974年の Part II はどちらもアカデミー作品賞を受賞しており、今でも名作として高い評価を受けています。
随分長い年月が経過してから撮影・公開された Part III は、全2作ほどの評価は得られていないのですが、やはり「ゴッドファーザー」シリーズということで誰もが知っている作品だからこそ、こんな風にセリフだけでなく、その時のしぐさまでみんなは覚えているということなのでしょうね。

これより前のシーンでも、映画「サイコ」に関するセリフが出てきていました。
今回はジョーイが「映画の役をゲットする」という話であることから、映画ネタがちょこちょこ使われているということかもしれませんね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 12:40| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月09日

You're Momと「サイコ」の繋がり フレンズ1-6改その16

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は3位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


前回の記事、コースターがなく水滴が木のテーブルの表面に近づく フレンズ1-6改その15 で解説したやりとり
モニカ: Who am I? (私は誰(何者)?)
ロス: Monica, you're Mom. (モニカ、お前はママだよ。)
フィービー: Ree! Ree! (リー! リー!)
について、非公開コメントにてご指摘がありました。

★これ以降、この記事の最後まで、映画『サイコ』の(かなり詳細な)ネタバレになってしまいますので、『サイコ』のネタバレになっても大丈夫という方のみ、続けてお読みください★

非公開コメントでいただいた内容は、以下の通り。

フィービーが2回目に「リーリー」と言っているのは、"Who am I?" "You're Mom." のやりとりによるものです。これは映画「サイコ」を見たことがある人には、すぐに分かります。

そのコメントを読んで、私もようやく気付きました。
この "Who am I?" "Monica, you're Mom." というやりとりは、映画『サイコ』のラストシーンで明かされる事実に基づいたセリフだったのです。

(以下、映画のあらすじとなります)
シャワー中のマリオンを殺害したのは、ベイツ・モーテルを経営する青年ノーマン・ベイツだったのですが、彼は過去に自分の母親を殺した罪の意識から、母親がまだ生きていると思い込もうとし、彼の中にはいつしか彼と母親の人格が同居するようになっていた、そして、マリオンを殺した人格は母親の人格だった、ということがラストシーンで明かされるのです。
Wikipedia 日本語版: サイコ (1960年の映画) に詳しいあらすじが載っていますので、興味のある方は併せてご覧下さい。

そのあらすじを見ていても「母親」という言葉が何度も(しかも、かぎかっこ付きで)出てきますので、あらすじを読めば気付きそうなものだったのですが、そもそも私はこの映画を、大学生時代に映画館のリバイバル上映(シネマアルゴ梅田の「ヒッチコック劇場」という週替わり6作品上映)で実際に見ているんですよね(物持ちの良い私は、当時のチラシを今でも持っていたりする、、)。
ですから、ノーマンが自分と母親との二重人格を持っているということは当然知っていたので、「モニカ=彼女の母親」から「ノーマン=彼の母親」という構図にどうして気付かなかったのかと、我ながら不思議で、、、(←言い訳がましくてすみません)

ネタバレついでにもう少し詳しく語らせていただきますと、映画『サイコ』のラストシーンへの流れは、

1:41:03 母親の後ろ姿が登場
1:41:16 ミイラ化した母親の姿が画面に映る
それを見つけた女性(ライラ)が叫ぶ。ここで「リーリー」の音楽が鳴り(←このシーンにぴったり)
1:41:25 女装した人物が刃物を持って現れる。サムがその人物を取り押さえ、カツラが取れてその人物がノーマンだとわかる。
1:42:12 ノーマンと話した分析医(psychiatrist)が、ノーマンと話した内容を皆に語り始める。

その分析医のセリフから、ノーマン=彼の母、であることがわかるセリフを引用させていただくと、

1:42:18
分析医: I got the whole story, but not from Norman. I got it from his "mother." Norman Bates no longer exists. He only half-existed to begin with. And now the other half has taken over... probably for all time.
(私は全ての話を聞いた。だがそれはノーマンから(聞いたの)ではない。彼の「母親」からそれを聞いた。ノーマン・ベイツはもはや存在していない。そもそも彼は半分だけの存在だった。そして今はもう半分の別の人格が支配してしまっているんだ…恐らく、永遠にね。)

ノーマンが過去に母親を殺してしまったことを、分析医が説明した後、

1:44:49
分析医: So he began to think and speak for her... give her half his life, so to speak. At times he could be both personalities, carry on conversations. At other times, the "mother" half took over completely. He was never all Norman, but he was often only "Mother".
(そしてノーマンは母親のために考え、話し始めた…言ってみれば、母親に自分の人生の半分を与え始めたんだ。ある時は、ノーマンは両方の人格となり、(二人の)会話を続けることができた。またある時には「母親」という半分の人格が完全に支配した。彼は決してノーマンだけになることはなかったが、しばしば「母親」だけにはなった。)

このように「ノーマンの人格が、母親の人格と半々になり、ついには母親の人格だけに支配されてしまった様子」が語られたことになります。

フレンズ1-6 での
モニカ: Stop it! Oh, my God! It's true. Who am I? (やめて! なんてこと! ほんとだわ。私は誰(何者)?)
ロス: Monica, you're Mom. (モニカ、お前はママだよ。)
フィービー: Ree! Ree! (リー! リー!)
というのは「ノーマンの人格は、彼の母親のものであった」という「サイコ」の「衝撃のラストシーン」の内容そのものが元ネタだったわけですね。

それを考えると、このエピソードでフィービーは「リーリー」を2回言っているわけですが、脚本家が一番言いたかったオチは You're Mom. +2回目のリーリー、の部分だったのだろうと思えます。
「同居してた時のモニカは『サイコ』みたいな恐怖だったわ」というのは、あくまで前振りだったと言えるでしょう。
(1回目のリーリーだけだと、絶対に『サイコ』でなければならない、という必然性がない、見事にハマった感がここではあまり感じられない、と言いますか)

ちょうど「モニカとママは神経質なところがそっくり」という設定で、フレンズ1-2 でその様子も描写されていたので、「モニカはママだ」というオチと、「病的な神経質さ」=「恐怖」とが一致することから、『サイコ』のBGMを使おうという流れに(脚本上)なったのだろうと思います。
「お前はママだよ」のところで唐突に「リーリー」を出すのではなく、その前にさらっと「リーリー」を出しておき、『サイコ』のイメージを観客や視聴者に植え付けておいてからの〜、「お前はママだ」+♪リーリー♪ →映画『サイコ』で完全に繋がる、という流れだったのですね。

今回、一連の解説を書きながら、自分の中でも「リーリーの音楽は、恐怖を表すわかりやすいサインではあるけれども、ここで『サイコ』の音楽を使わなければならない必然性が感じられない」という気持ちがずっとどこかにありました。
You're Mom. に持ってくるための伏線と流れであると考えれば、全てが納得いきます。
この脚本書いた人、すごいなぁ^^

これに気付くのと気付かないのとでは、You're Mom. というセリフの面白さと重要性が全く変わってくるので、この件を非公開コメントでご指摘いただけたこと、心より感謝申し上げます。ありがとうございました<(_ _)>


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 12:52| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月08日

コースターがなく水滴が木のテーブルの表面に近づく フレンズ1-6改その15

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


9:16
モニカ: Okay, so I'm responsible. I'm organized. But, hey, I can be a kook! (いいわ、私は責任感があるわ。私はきっちりしてるわ。でも、ねぇ、私は変人にもなれるわよ!)
ロス: All right, you madcap gal! Try to imagine this. The phone bill arrives, but you don't pay it right away. (よし、向こう見ずなギャル! これを想像してみて。電話代の請求書が届く。でもお前はそれをすぐには払わない。)
モニカ: Why not? (どうして払わないの?)
ロス: Because you're a kook! Instead, you wait until they send you a notice. (それはお前が変人だからだよ! 代わりに、相手が(催促の)お知らせを送ってくるまで待つんだ。)
モニカ: I could do that. (それくらいできるわよ。)
レイチェル: Okay, okay, then, uh, you let me go grocery shopping, and I buy laundry detergent. But it's not the one with the easy-pour spout. (オッケー、オッケー。それじゃあ、あなたが私を食料雑貨の買い物に行かせる、そして私は洗剤を買う。でも簡単に注げる注ぎ口のついてるやつじゃないの。)
モニカ: Why would someone do that? One might wonder. (どうしてそんなことするの? …って、人は不思議に思うかもしれない。)
チャンドラー: Someone's left a glass on the coffee table. There's no coaster. It's a cold drink. It's a hot day. Little beads of condensation are inching their way closer and closer to the surface of the wood.... (誰かがコーヒーテーブルにグラスを置き忘れた。コースターはない。冷たい飲み物。暑い日だ。水滴のしずくが徐々に近づいて近づいて、木の表面に…。)
モニカ: Stop it! Oh, my God! It's true. Who am I? (やめて! なんてこと! ほんとだわ。私は誰(何者)?)
ロス: Monica, you're Mom. (モニカ、お前は(僕らの)ママだよ。)
(MONICA GASPS)
モニカは息を呑む。
フィービー: Ree! Ree! Ree! Ree! Ree! Ree! Ree! Ree! (リー! リー! リー! リー! リー! リー! リー! リー!)

みんなに几帳面すぎる部分を責められたモニカは、ええ確かに私は几帳面よ、と認める発言をしています。
responsible は「責任感がある」。
organized は「整理された」ということから「きっちりしている」。
でも私は a kook になれるわ! と言っていますが、kook は「変人」。
発音は「クーク」という感じです。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
kook : (informal) someone who is silly or crazy
つまり「愚かでクレイジーな人」。

私は几帳面だけど、私だって「まともじゃない人間」にもなれるわよ、ということですね。

madcap は「向こう見ずな」。
LAAD では、
madcap : done or behaving in a wild or silly way that is often amusing or entertaining
例)a madcap adventure

つまり、「しばしば楽しい、または娯楽的な、ワイルドまたは愚かなやり方で行われた、または(そのように)行動している」。例は「向こう見ずな冒険」。
gal は「ギャル」ですね。
LAAD では、
gal : (informal) a girl or woman
と出ているように、ガールのインフォーマルな言い方となります。

phone bill は「電話代の請求書」、right away は「すぐに」。
Why not? は「なぜ not なの?」ということで、ここでは「なぜ払わないの?」という文字通りの意味。
モニカはきっちり屋なので、請求書が来たらすぐに払うタイプ。「それをすぐには払わないことを想像しろ」と言われたので、払わない理由はなぜかを尋ねている文章となります。
Why not? は「なぜしないの?」という意味であることから「もちろん」という意味の返答として使われることもよくあります。
instead は「その代わりに」、notice は「通知」で、請求書の代金が払われていませんので払って下さい、というお知らせがくるまで払わない、ということですね。

I could do that. は「やろうと思えばそれくらいできるわ」という感覚。
そう答えたモニカに、レイチェルは「例えばこういうことがあればどうする?」という話をしています。
go grocery shopping は「食料雑貨を買いに行く」。
laundry detergent は「洗濯洗剤」で、前回のエピソード 1-5 の英語の原題は、The One With the East German Laundry Detergent 「東ドイツの洗剤が出てくる話」でしたね。

pour は「(液体)を注ぐ、つぐ」なので、easy-pour spout は「簡単に注げる注ぎ口」。
液体洗剤に注ぎ口が付いていないと、使った後に容器の側面に液が垂れてしまいます。
几帳面なモニカはそういうのが許せなくて、液が垂れないように上手に注げる the easy-pour spout 付きのものを必ず買う、ということなのでしょう。
それで「もしそういう注ぎ口じゃないものを私が買ってきたらどうする?」と言ったわけですね。
ちなみに、the one with the easy-pour spout は「簡単に注げる注ぎ口がついてるやつ」という感覚で、さきほどご紹介したフレンズ1-5 の原題、The One With the East German Laundry Detergent と構造が同じです。
これも「東ドイツの洗剤が出てくるやつ・もの」のような感覚で、the one に with 以下のことが「伴っている」感覚となります。

Why would someone do that? は「どうして誰かがそんなことをしようと思ったりするの?」という感覚。
One might wonder の one は人を一般的に表すニュアンスで使っているのだと思われます。
「人はどうして〜なのかなぁ、と思うかも」というところですね。
「どうしてわざわざ、簡単注ぎ口じゃないものを買うの? そんなことするの信じられない」みたいに叫んだ後で、また几帳面すぎると言われそうだと気づいたモニカは、今のは非難の言葉じゃなくて、どうしてそういうの買うのかなぁ〜? って疑問に思う人がいるかも、って思ったのよね、のように言い直したことになるでしょう。
「どうして〜なの?!」と非難のニュアンスで言った後に「責めてるんじゃなくて、単なる疑問よ」とごまかした感覚でしょう。

今度はチャンドラーがまた新たな仮定を話しています。
bead は「露、汗などの玉、しずく」。アクセサリーに使うガラス玉のビーズもこの beads です。
condensation は「濃縮、凝結、(水蒸気の)水滴」。動詞は condense で「液体を濃縮する、気体を液体に凝縮させる」。
コンデンスミルク(英語では、condensed milk と過去分詞形になります)は「濃縮したミルク」という意味ですよね。
チャンドラーの言い方が小説のような語り口になっているのも面白いところでしょう。

グラスからしずくが垂れてくるのに、コースターがない、、という状況を想像させられたモニカは、木のテーブルにグラスの跡がついてしまうことを恐れたのでしょう、「そんなの我慢できないわ!」というように Stop it! とチャンドラーの発言を制止しています。

ちなみに、これよりずっと後のシーズン9 の記事「跡を付けたくないからコースターを フレンズ9-22その4」(ネタバレになるので、リンクははっていません)で、モニカの家にある男性がやってきて、以下のセリフを言っていました。
Do you have a coaster? I don't wanna make a ring. (コースターあるかな? 輪(の跡)をつけたくないんだ。)
このセリフを言うまではその男性のことをよく思っていなかったのですが、この一言でモニカは急にその男性のことを気に入るという流れになっていました。
今回の 1-6 のセリフが印象に残っていれば、その 9-22 のセリフもより楽しめるのだろうと思います。
また、「フレンズ2-22その13」でも、モニカの気をそらすための作戦で、
フィービー: Oh no, ooh, ooh! Did somebody forget to use a coaster? (あらまぁ! 誰かコースターを使うのを忘れた?)
と言うセリフもありましたので、「モニカは必ずコースターを使う」というのはモニカというキャラのお約束となっているわけですね。

(今回のエピソードに戻ります)
みんなが言うように、そういうことを言われたら耐えられないと思ってしまうことに気づいたモニカは「私は一体誰なの? 何者なの?」みたいに言います。
ロスが Mom と言っているのは、語頭が大文字で固有名詞のような扱いになっている通り、一般的な「母親」ではなく、ロス&モニカのママのこと。
ロス&モニカのママは、フレンズ1-2 に登場していましたが、ママがモニカの家に来ることになっていた時、モニカはクッションがぺちゃんこにならないように膨らませたりと神経質になっていました。
実際に来た後も、ママはあれこれ気になり、お小言的なことを言っていましたが、そういうママの神経質なところをモニカは受け継いでるんだ、とロスは言いたいようですね。
ここでまたフィービーが、前回の記事、映画「サイコ」の音楽で恐怖を表す フレンズ1-6改その14 で説明したのと同じく、ヒッチコックの映画「サイコ」のBGMを真似て、リー! リー! という高い音を出しています。
最初に「リーリー」と言った時の Netflix のト書きは ( imitates music from Psycho ) でしたが、今回の2回目のト書きは ( imitates Psycho music ) となっています。
表現が全く一緒ということではないですが、どちらも同じく「サイコの音楽の真似」であると言っていることになりますね。

ここでフィービーが「リーリー」と言っているのは、前回と同じく「モニカの神経質さが恐怖のレベル」ということを言っているのかもしれませんが、ちょっと以下のような「別の意味」も考えてみました。
「モニカはうちのママだよ」と言われて、モニカがショックを受けた様子で gasp つまり「はっと息を呑んだ」ので、その様子が、映画「サイコ」の中で恐怖を感じた被害者の様子(映画のDVDのジャケットなどで使われているような恐怖の表情)を彷彿とさせるので、ここでまた「サイコ」のBGMを使ったという可能性もあるのかなぁ、と。
「サイコ」のこのBGMは、とにかく「恐怖」を思い起こさせる象徴的な音楽なのですが、最初にフィービーが使った時は「モニカが恐怖を与える加害者」のイメージで、今回の2回目の方も同様の「加害者」のイメージと捉えることも可能だとは思うのですが、モニカが恐怖の顔を浮かべていることから、2回目の方は「モニカが恐怖を感じる被害者」のイメージであると考える方が面白いかな、という気がしました。

(2018.6.9 追記)
非公開コメントにて、"Who am I?" "Monica, you're Mom." というやりとりの意味について、貴重なご指摘がありました。
映画『サイコ』のネタバレになってしまうのですが、新たに別の記事、You're Momと「サイコ」の繋がり フレンズ1-6改その16 として投稿しましたので、『サイコ』のネタバレになっても大丈夫、という方は、併せてお読みいただけると幸いです。
(追記はここまで)

いずれにしてもこの「リーリー」音が、日本人にも有名な映画「サイコ」のイメージだとわかると、このフィービーのセリフ(というか音?)もより楽しめると思います。
余談ですが、今日の日経新聞のテレビ欄「BSはいらいと」に「ベイツ・モーテル〜サイコキラーの暴走(新番組)(WOWOWプライム)」が紹介されていました。
その紹介文では
「映画「サイコ」に登場した殺人犯〇〇(注:ここでは一応伏字にしておきます)の青春時代をテーマにしたサスペンスドラマの第4シーズン。」
と説明されています。
前回の記事と今回の記事で、フィービーがサイコの音楽の真似をするセリフが連続しましたが、ちょうどそのタイミングで「サイコ」をテーマにした新シリーズのドラマの紹介が載っていたことがタイムリーだと思ったので紹介してみました。
ヒッチコックのサイコが有名だからこそ、このような新作ドラマも作られるわけですよね。
先ほど Netflix の字幕をご紹介しましたが、動画配信サイトではト書きも文字化されていることが多いので、そういうものも大いに解釈のヒントとして使っていただければと思います。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 14:17| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月05日

映画「サイコ」の音楽で恐怖を表す フレンズ1-6改その14

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


8:28
モニカ: Yeah, it's interesting. But you know what? Just for fun, let's see what it looked like in the old spot. (MOVES IT) All right, just to compare. Let's see. Well, it looks good there too. Let's just leave it there for a while. (えぇ、面白いわね。でも、ほら。ちょっと面白半分に、元の場所ではどんな風に見えるかを見てみましょうよ。[足置きを動かす] よし、ただ比較するためにね。ほら。そこに置いてもいい感じに見えるわね。そこにしばらく置いておくことにしましょう。)
フィービー: (TO RACHEL) I can't believe you tried to move the green ottoman. ([レイチェルに] 緑の足置きを動かそうとするなんて信じられないわ。)
チャンドラー: Thank God you didn't try to fan out the magazines. I mean, she'll scratch your eyes right out. (君が雑誌を広げようとしなかったこと、良かったよ。ほら(そんなことしたら)モニカが君の目をくりぬくからね。)
モニカ: You guys, I am not that bad! (みんな、私はそんなにひどくないわ。)
フィービー: Yeah, you are, Monica. Remember when I lived with you? You were like, a little, y'know, (PSYCHO) Ree! Ree! Ree! Ree! Ree! Ree! Ree!(いいえ、あなたはひどいわよ、モニカ。私があなたと一緒に住んでいた時のこと覚えてる? あなたはほら、ちょっとこんな感じだった。(サイコ)リー! リー! リー! リー! リー! リー! リー!)
モニカ: That is so unfair! (そんなのすっごく不公平よ!)
ロス: Oh c'mon! When we were kids, yours was the only Raggedy Ann doll that wasn't raggedy. (あぁ、よしてくれよ! 僕たちが子供の頃、モニカの(人形)は、ラガディ(ぼろぼろ)じゃなかった唯一のラガディ・アンだったぞ。)

レイチェルが足置き(ottoman)を動かしたのを見たモニカは、Just for fun, let's see... と言いながら、足置きを元の場所に戻しています。
just for fun は「ただ楽しみのために、面白半分に」。
特に目的はないけれど、そうしてみたら面白いかと思ってやってみる、という感覚。
モニカは家具を動かされるのが嫌いなので元に戻したい、でも、それを露骨に言うのはまずいと思って、「ちょっとどうなるか見てみたいから、特に理由はないけど動かしてみるわね」という感じで、just for fun を使っているのですね。
in the old spot は「元の場所に、元あった場所に」。

足置きを移動させた時にレイチェルが I thought it looked better there と言っていましたが、それに対抗するようにここでモニカも、it looks good there too と言っています。
「あそこの方が良く見える[見た目がいい]ってレイチェルは言ったけど、”ここも・ここでも”よく見えるわよね」ということですね。

Let's just leave it there for a while. について。
言葉では、「その台を”しばらく”そこに置いておくことにしましょう」と言っていますが、レイチェルが勝手に場所を移動させたと知った時のモニカの反応、まわりのフレンズの反応からも、「しばらく」と言いながら実質的には元あった場所に完全に戻す、という意味だということがわかります。
レイチェルに勝手に場所を移動されたので、しばらくこっちに置いてみましょう、と言って、強引に元の場所に戻したことになります。

Thank God... は「…でよかった、…でありがたい」。
fan out は「扇形に広げる、並べる」。fan は「扇、扇子(せんす)」のことです。
scrach out は「えぐり取る」。
モニカがきれいに重ねて整頓した雑誌を、レイチェルが机の上にバラバラに広げないでよかった、さもないと、こういう恐ろしいことになってただろうからね、と she'll 以下でモニカがしたであろう結果として「レイチェルの目玉をえぐり出す」という表現を使っています。
雑誌を広げたくらいで、そんなことしないわ、という意味で、モニカは「私はそんなに・そこまでひどくない」と主張すると、フィービーは「私があなたと一緒に住んでた時のこと覚えてる?」と言います。
このセリフから、フィービーは以前、モニカとルームシェアをしていたことがわかるのですが、後の「フラッシュバックエピソード」では、その時の様子が語られることもあります。

You were like, a little, y'know, Ree! Ree! Ree! Ree! ... について。
Ree! 「リー!」という高い音をここでは7回繰り返していますが、この部分、ネットスクリプトのト書きでは (PSYCHO)、Netflix のト書きでは ( imitates music from Psycho ) と書かれています(ちなみに hulu のト書きは [SQUEAKING] となっていました。squeak は「キーキー音を立てる、キーキー声で言う」という意味)。
Psycho というのは、アルフレッド・ヒッチコック監督の1960年に公開されたサスペンス映画『サイコ』(原題:Psycho)のことで、その映画の有名なシャワーシーンに流れる音楽をフィービーは声で真似ていることになります。

★以下、映画『サイコ』のネタバレになりますので、『サイコ』を見たことない方はご注意下さい★
「サイコ」と言えば「シャワーシーン」というくらい、シャワー中に女性が殺害されるシーンが非常に有名で、その時に流れているBGM(タイトルは The Murder と言うそうです)も同じく有名です。
その音楽が流れる有名なシャワーシーンは、映画で 47:40 あたりのシーンになります。

ナイフで襲われた女性マリオン(ジャネット・リー)が叫んでいる姿が、DVD や Blu-ray などのジャケットでも使われていることからも、そのシーンがどれほど有名かがわかります。
「サイコ」でのシャワーシーンがショキングで強い印象を与えるため、「迫りくる恐怖」をイメージさせる音楽として、日本のバラエティ番組などでもよく耳にする有名なBGMです。

ちなみに、リーリー!と言っている時のフィービーは、リーリーの音に合わせて、拳にした手を上げ下げしています。
単にリズムに合わせて手を動かしているようにも思えるのですが、もしかすると、このシーンの殺人者が何度もナイフを上から振りかざしてマリオンをメッタ刺しにしているので、「その動きを少し感じさせる動作」になっているのかなぁ、と思ったりもしたのですが、、、
ただ、それを真似ているのだとすると、映画のシーンでは目の前にいる相手を刺しているので、もう少し前方に向かって振り下ろす形になりそうでもあるし、リーリーのリズムに合わせてだとちょっとテンポが速すぎる(実際にはもう少し間を置いて刺しています)、さらにはあの残酷なメッタ刺しの動作を真似るというのはちょっと悪趣味な気もしますので、考えすぎかなぁとは思うのですが、ちょっとフィービーのあの目立つ動作が気になったので、、、。
多分、「リーリーのリズムに合わせて腕を上下させてるだけ」なのでしょうね、、、(一人で悩んですみません)
★映画『サイコ』のネタバレはここまで★

フレンズの解説に戻ります。
「私はそんなにひどくないわ」と言ったモニカに対して、モニカの神経質さは恐怖の域に達している、ということを、言葉ではなく「恐怖」をイメージする音楽を使って、「同居してた時のあなたはこんな感じだったわ」とフィービーが説明したことになるでしょう。
「映画サイコばりの恐怖」と言われたのでモニカは「そんなの不公平よ」と反論するのですが、今度は兄のロスまでもが、子供の頃の話を持ち出します。

Raggedy Ann は「ラガディ・アン、ボロ人形のアン、アン人形」。
髪の毛が赤い毛糸で、古着・ぼろきれでできた女の子の人形。
raggedy = ragged で「服がぼろぼろの、ぼろを着た、髪の毛がもつれた」。rag は「ぼろきれ、ぞうきん」という意味です。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
raggedy : (old-fashioned)
1. torn and in bad condition
例)raggedy gloves
2. not straight or neat, but with rough uneven edges
例)raggedy hair

つまり、1. は「破れて、悪い状態である」、例は「ボロボロに破れたグローブ」。2. は「まっすぐできちんとしている、ということがなく、雑ででこぼこの端を持った」、例は「もつれた不ぞろいな髪」。

詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 日本語版: ラガディ・アン&アンディ

raggedy であることが特徴のラガディ・アン人形が、モニカの場合は raggady ではなかった、つまり、服や髪の毛などがきれいに整えられていたことを言っているようですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 13:42| Comment(4) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年06月01日

全ての部品を使った、ただし〜は除いて フレンズ1-6改その13

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


7:37
SCENE 3: MONICA AND RACHEL'S (RACHEL IS THERE; ENTER ALL BUT JOEY)
シーン3: モニカとレイチェルの部屋(レイチェルがそこにいて、ジョーイ以外のみんなが登場)
レイチェル: Ta-da! (じゃじゃーん!)
チャンドラー: Are we greeting each other this way now? Because I like that. (俺たち、今からお互いこんな風に挨拶する? だって俺、今の好きだから[気に入ったから]。)
レイチェル: Look! I cleaned! I did the windows, I did the floors. I even used all the attachments on the vacuum except that little round one with the bristles. I don't know what that's for. (見て! 私は掃除したのよ! 私は窓を掃除して、床も掃除した。私は掃除機の全部の付属部品を使いさえしたのよ。ただし、あのブラシのついた小さな丸いやつは除いてね[小さな丸いやつは使わなかったけどね]。あれは何のためにあるのかわからないわ。)
ロス: Oh yeah, nobody knows, and we're not supposed to ask. (あぁそうだね。誰も知らないんだ。そして(お互いにあれが何に使うものかを)尋ねないことになってる。)
レイチェル: What do you think? (どう思う?)
チャンドラー: Very clean. (すごくきれいだ。)
フィービー: It's great! (素敵!)
モニカ: Really, it looks great. (本当に、素敵ね。)
チャンドラー: Very clean. (すごくきれいだ。)
モニカ: ...Oh! I-I see you moved the green ottoman. (あぁ! あなた、緑の足置きを動かしたのね。)
みんな: Uh-oh... (おっとー。)
モニカ: How, how did that happen? (どうして[どのようにして]そんなことが起こったの?)
レイチェル: I don't know. I-I thought it looked better there. And I- and also, it's an extra seat around the coffee table. (わからないわ。そこだともっと良いように思ったの。そして、コーヒーテーブルの回りのエクストラシート(余分・追加の座席)にもなるし。)

ta-da は「ジャジャーン」のニュアンス。発音は「タダー」で、後ろのダーを強めに発音します。
日本語の「ジャジャーン!」と同じで、何かすごいものを披露する時に使う言葉です。
日本語の「ジャジャーン」も英語も「タダー」も、何となく似た音の言葉であるのが興味深いですね。

Macmillan Dictionary では、
ta-da : mock fanfare said to introduce something exciting
"Ta-da!" I screamed, showing off the new magic trick I learned.

つまり「何かエキサイティングなことを紹介するために言われる[発せられる]まねごとのファンファーレ[ファンファーレのまね]」。
例文は「”タダー![ジャジャーン!]”と私は叫んだ、覚えた新しいマジックのトリックを披露しながら」。

チャンドラーは Ta-da! が何かを自慢気に披露する言葉だとわかっていながら、「今の気に入ったから、これから俺たちお互いあんな風に挨拶しちゃう?」みたいに言っていますね。
今回のエピソードの過去記事、俺と契約したいんだな フレンズ1-6改その7 で、チャンドラーが "And she's Italian and she pronounces my name "Chand-lrr." "Chand-lrr." I think I like it better that way." 「それで彼女(オーロラ)はイタリア人で、俺の名前を「チャンドラ〜」「チャンドラ〜」って発音するんだ。そんな風に発音される方がいいなって思うよ」というセリフがありましたが、「そういう言い方気に入った」みたいなところにちょっと似たものを感じる気がします。

レイチェルが Look! I cleaned! と言っていることから、この部屋を掃除したことを自慢していたことがわかります。
attachment は「付属品、付属物」。ここでは掃除機のアタッチメントなので、掃除機のホースの先を付け替える別の部品のこと。また、attachment には「電子メールの添付ファイル」という意味もあります。
vacuum = vacuum cleaner で、「電気掃除機」。bristle は「剛毛、ブラシの毛」。
「毛のついた小さくて丸いアタッチメント以外の全ての掃除機のアタッチメントを使いさえしたわ」ということで、掃除するのに1つを除く全部のアタッチメントを使ったわ、ということ。
実際の英語のセリフは、前から順番に聞こえてきますので、その流れのままにイメージ化していくことが大切です。
「すべてのアタッチメントを掃除機につけて使ったわ」と言った後、直後に except がくることで、「ただし、これは使わなかったけどね」と、例外を述べている形ですね。
all ... except で「(except 以下のもの)を除いて全部」と、例外を追加で述べている感覚を掴んでいただけたらと思います。
日本語だと、〜以外は全部、と訳す方が自然な流れになりますが、英語では全体的な話を述べた後、「ただし〜は除く」というような追加条件がつく文の構成になることも多いです。
英語の流れのままに理解していくようにして、後からの情報はその前文を詳しく説明する追加情報であると理解するようにしましょう。

I don't know what that's for. は「そのアタッチメントは何のためにあるのかわからないわ」。
we're not supposed to ask の be not supposed to は「〜してはいけないことになっている、〜しないことになっている」。
あれはみんな使い方がわからない謎のアタッチメントなんだよ。みんな知らないから、お互いにあれについては「あれは何に使うもの?」って聞かないでおこう、ってことになってるんだ、みたいなことですね。

レイチェルが掃除した部屋を見て、みんなは口々に「きれいだ、素敵」と褒めるのですが、モニカは the green ottoman が移動していることに気づき、それを口に出します。
それを聞いたみんながそれぞれ「おっとー、あっちゃー」というニュアンスの Uh-oh. を言っていることから「動かしてはいけないものを動かしてしまった」ことが想像できますね。
ちなみに Netflix の字幕では、ロス、チャンドラー、フィービーそれぞれに重なる形で、UH-OH. UH-OH. UH-OH. と3つの字幕がついていました。
Netflix では時々そういう「イレギュラーな位置での字幕表示」があるのですが、みんなが同時に揃って同じ反応をすることがわかりやすい字幕表示になっていると言えるでしょう。

ottoman は「足置き、足乗せ台」。
世界史で習うオスマン帝国は英語では Ottoman Empire となるのですが、そのように ottoman は「オスマン帝国の」という意味があります。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
ottoman : a soft piece of furniture shaped like a box that you rest your feet on when you are sitting down
つまり「箱のような形をした柔らかい家具で、自分が座っている時にその上で自分の足を休める」。

How did that happen? 「どのようにしてそんなことが起こったの?」というセリフには「どういう経緯で足置きを動かすことになったのか私には理解できない」という気持ちが出ていますね。
レイチェルは足置きを動かした事情を説明しています。
そこ、つまり移動した先の方がより良く見えるから、そして、コーヒーテーブルの周りのおまけの椅子にもなるし、とも言っています。
足置きを本来の機能としての足置きではなく、単独の椅子として置いてみた、というところで、それでモニカは怒っているわけですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 13:59| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月29日

彼女より俺の方が多くの人間と付き合ってるなら フレンズ1-6改その12

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


7:04
モニカ: So you guys don't mind going out with someone else who's going out with someone else? (それじゃああなたたち(男性)は、誰か別の人と付き合っている人と付き合うのは気にならないの?)
ジョーイ: I couldn't do it. (俺ならそんなこと[そんな人間と付き合うこと]はできないな。)
モニカ: Good for you, Joey. (よく言ったわ、ジョーイ。)
ジョーイ: When I'm with a woman, I need to know that I'm going out with more people than she is. (俺が女と付き合う時には、彼女が付き合ってるよりも俺の方が多くの人間と付き合ってるとわかってる必要があるね。)
ロス: Well, y'know, monogamy can be a tricky concept. I mean, anthropologically speaking.... (ほら、一夫一婦制が扱いにくい概念なんだよ。ほら、人類学的に言うとね…)
(THEY ALL PRETEND TO FALL ASLEEP)
みんなは眠ったふりをする。
ロス: Fine, fine, all right. Now you'll never know. (いいさ、いいさ、構わないよ。もう君らはそれを知ることはないね。)
モニカ: We're kidding. Come on, tell us! (冗談よ。ねぇ。話して!)
みんな: Yeah! Come on! (そうだよ。さあ!)
ロス: All right. There's a theory put forth by Richard Leakey-- (よし。リチャード・リーキーが提案した、ある学説があるんだけどね…)
(THEY ALL FALL ASLEEP AGAIN)
みんなはまた眠りに落ちる。

mind doing は「〜を気にする、〜を嫌だと思う」ですから、you guys don't mind doing...? は、「あなたたち男性は〜するのを嫌だと思わないの?」ということ。
嫌だと思うかどうかの内容は「別の人と付き合っている人と付き合うこと」になります。
自分のデート相手が他の男と付き合ってても平気なの? ということですね。

ジョーイの I couldn't do it. は「もし俺がその立場なら、俺にはそんなことはできない(だろう)な」というニュアンス。
Good for you. は「でかした。よくやった。よく言った」と相手を褒める言葉。
モニカは「よく言ったわ、ジョーイ」と褒めたのですが、その後、ジョーイの理由を聞いてみると、「相手が付き合っている人数より、俺の方が多くの人間と付き合ってるとわかることが必要」と言っています。
つまり、「相手の女性が複数の人間と付き合っていてもいいけど、俺の付き合ってる人数の方が上回っていないとダメ」ということで、「俺がたくさんの女の子と付き合ってる状態なら、相手がそれより少ない人数の男と付き合ってるのは構わない」と言ったことになります。
モニカは「男女の付き合いって、1対1であるべきでしょ」という気持ちからその質問をしたのでしょうから、ジョーイの答えはモニカが褒めるような内容ではなかった、とわかるオチですね。

monogamy は「一夫一婦(制)」。
mono- は「単〜、単一の」を表す連結形で、-gamy は「〜結婚」を意味する連結形。
bigamy なら「重婚」、polygamy なら「複婚、一夫多妻(制)」になります。

tricky は「トリッキー」と日本語でも使いますが、ここでは「扱いにくい」というニュアンス。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
tricky : a tricky situation or job is difficult to deal with or do because it is very complicated and full of problems
つまり「トリッキーな状況や仕事とは、扱う、または行うことが難しい、非常に複雑で問題がたくさんあるという理由から」。
anthropology は「人類学」なので、anthropologically は「人類学的に」。
strictly speaking 「厳密に言うと」と同じ構成で、anthropologically speaking は「人類学的に言うと」という意味になります。
古生物学者であるロスが「人類学的に言うと…」などと小難しいことを言い始めた瞬間、フレンズたちはいっせいに、いびきをかくような音を出しながら眠ったふりをします。
日本でも「聞きたくない話には眠ったふりをする」というリアクションをすることがありますので、わかりやすいですね。

ロスの「もう君らはこの話を知ることはないね」は、「そんなリアクションをしたら、もう話してやらないぞ」ということですね。
There's a theory put forth by の put forth は「考えを出す、提案する」。
ここでの put は過去分詞形で、There's a theory (that is) put forth by... 「…によって提案・提出された学説がある」ということになります。
put forth は「前方に置く」という感覚ですから「提案する」という行動を連想しやすい動きですね。
LAAD では、
put something forth / put forth something : (formal) to suggest a plan, proposal etc. or support it in discussions
つまり「議論において、計画・提案などを出す、またはサポートする」。

Richard Leakey(リチャード・リーキー)は実在の人物で、「ヒトはいつから人間になったか」(原題:The Origin of Humankind)などの著作がある、ケニアの古人類学者(paleoanthropologist)。
詳しくは以下のウィキペディアで。
Wikipedia 英語版: Richard Leakey
古人類学者であるルイス・リーキー&メアリー・リーキー夫妻の2番目の子供だそうです。

ちなみに、「フレンズ」のロスは paleontologist 「古生物学者」という設定で、リチャード・リーキーの paleoanthropologist 「古人類学者」と綴りがよく似ていますね。
-ist という「人」を表す接尾辞を -y に変えると学問名になり、paleontology が「古生物学」、paleoanthropology が「古人類学」になります。
paleo- は「古、旧」を意味する接頭辞、anthropology が「人類学」なので、「古」+「人類学」となる paleo + anthropology が「古人類学」になるという仕組みです。
ロスは専門が恐竜なので「古生物学」、リチャード・リーキーは人類の進化について研究しているので「古人類学」になるわけですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 14:00| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月23日

あなたこそ今の話を聞いてなかったの? フレンズ1-6改その11

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は5位、「にほんブログ村」は12位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


6:27
モニカ: Oh. I'm sorry it didn't work out. (まぁ、うまくいかなかったなんて残念ね。)
チャンドラー: What not work out? I'm seeing her again on Thursday. Didn't you listen to the story? (うまくいかない、って何のこと? 俺は木曜日にまた彼女と会う予定だ。今の話を聞いてなかったの?)
モニカ: Didn't YOU listen to the story? I mean, this is twisted. How could you get involved with a woman like this? (あなたこそ、今の話を聞いてなかったの? こんなの、複雑でややこしいわよ。こんな感じの女性とどうやって関係を持てるって言うの?)
チャンドラー: Well, y'know, I had some trouble with it at first too. But the way I look at it is, I get all the good stuff: All the fun, all the talking, all the sex… and none of the responsibility. I mean, this is every guy's fantasy! (ほら、最初は俺もその件についてはちょっと困ったんだよね。でも見方によれば、俺は全ての良いことをゲットしてるんだよね。(あらゆる)楽しいこと、トーク、エッチ…そして、一切の責任はなし。つまり、これは全ての男の夢なんだよ!)
フィービー: Oh, yeah. That is not true. Ross, is this your fantasy? (ああ、そう。そんなの本当じゃないわ[間違ってるわ]。ロス、これってあなたの夢?)
ロス: No, of course not. (THINKS) Yeah. Yeah, it is. (いや、もちろん違うよ。[考えて] あぁ、あぁ、確かにそうだ[僕の夢だ]。)

work out は「うまくいく、良い結果となる」。
せっかく理想の女性に出会ったのに、既婚者だったなんて残念ね、二人の仲が進展することなくて残念ね、とモニカは言っていることになります。
それに対して、またオーロラと会う予定だよ、モニカは今の俺の話を聞いてなかったのか?とチャンドラーは言っていますね。

be seeing someone は恋愛関係において「(人)と付き合っている」という意味で使われますが、ここでの be seeing は「近い将来の予定、計画」を表す現在進行形です。
on Thursday 「木曜日に」という「近い将来」を表す言葉が出ていることからもそれはわかりますね。

Didn't you listen to the story? という同じフレーズを、チャンドラーとモニカがそれぞれ言っていますが、モニカの方は Didn't YOU listen to the story? と you の部分を強調してしゃべっています。
同じセリフをオウム返しに言っているのですが、そのように you を強調することで、それは私が言いたいセリフよ、「あなたの方こそ」ちゃんと聞いてた?、相手が既婚者だってこと忘れてるの? というニュアンスが出るのですね。
the story はチャンドラー本人が語った話ですから、それをチャンドラーに「聞いてた?」と言うのは、自分で話しておきながら、あなたは自分の状況を自分で理解してないんじゃないの? というモニカの気持ちが込められていることになります。

twisted は「ねじれた、よじれた」で、状況が普通・素直・シンプルではなく、複雑にゆがんでねじれている感じ。
get involved with は「〜と関係する、深くかかわる」という意味で、恋愛関係においては「(人)と付き合う、(人)と性的な関係を持つ」という意味で使われます。
How could you...? は「どのようにして〜ができたりするの?」ということで、「夫がいて恋人もいるのにさらに男性関係を増やそうとしている、こんな複雑な状況の女性と、関係を持つなんてことがどうして可能なのよ? というニュアンスですね。

have trouble with は「〜に問題がある」。
at first は「最初は」で、このセリフのように「過去形+at first」の形で「最初は〜だったけど(その後、こう変わった)」という形で使われることが多いです。
今はこう考えている、ということで、all the fun... 以下を挙げていますね。
楽しいこと、トーク、エッチと、いろいろな良いこと・楽しいことを挙げた後、しかも、none of the responsibility 「責任は全くない」と言っています。
関係を楽しむだけ楽しんで遊びのままでオッケー、相手は他の男とも付き合っているから、真剣な付き合いとか結婚とかを考える責任も発生しない、ということですね。

fantasy は「ファンタジー」で、「幻想、空想」と訳されることが多いですね。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
fantasy : an exciting and unusual experience or situation that you imagine happening, but that will probably never happen
つまり、「起こることを想像するが、恐らく決して起こらないであろう、エキサイティングでいつもと違う経験や状況」。

つまり「こういうことがあればいいな、と思うけれど、多分起こらないんだろうけどな、と心の中ではわかっている」ような経験や状況ということになります。
叶う夢とは違い、「叶わないだろうなと思っている夢」と理解すれば良いでしょう。

「男の夢」と断言したチャンドラーに、フィービーは「そんなの違うわ」と反論し、隣にいるロスに「ねぇ、これはあなたにとっても夢なの?」と尋ねます。
ロスはいったんは「いや、もちろん違うよ」と否定するのですが、隣にいる妹のモニカが「無理しないで正直に言いなさいよ」とでも言うようにロスの太ももを3回叩き、ロスは「(チャンドラーが言うように)これは男の夢だ」と認めることになります。
(2018.5.24 追記)
コメント欄でご指摘があったのですが、モニカがロスの太ももを3回叩いたのは「兄さん、偉いわ。よく言った」という気持ちから出たものでした。
その後、前言撤回して「これは男の夢だ」とロスが言った後、モニカがあきれたような顔をしていることからも、最初の方は「偉いわ」という気持ちであると判断できます。
(追記はここまで)


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 15:35| Comment(2) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月15日

ポケットの小銭を数えることができるほど フレンズ1-6改その10

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


5:47
チャンドラー: So, uh, tell me, how do, how do you think your husband feel about you sitting here with me... sliding your foot so far up my pant leg you can count the change in my pocket? (それじゃあ、教えて。君の旦那さんはどう感じると君は思うかな、君が俺と一緒にここに座っていることについて…君が俺のポケットに入っている小銭を数えることができるほど、俺のズボン(パンツ)の脚に届く(ほど遠く)まで(→訂正:俺のズボンの脚の上の方まで 訂正ここまで)君が自分の足をスライドさせている状態で座っていることについてね。)
オーロラ: Don't worry. I imagine he'd be okay with you because really, he's okay with Ethan. (心配しないで。夫はあなたのこと、オッケーだと思うわ。だって、ほんとに、夫はイーサンのこともオッケーなんだから。)
チャンドラー: Ethan? There's, there's an Ethan? (イーサン? いるの? イーサンっていうのがいるの?)
オーロラ: Mmmm... Ethan is my... boyfriend. (んーん… イーサンは私の…恋人なの。)
みんな: What?! (何だって?)
チャンドラー: So explain something to me here, uh, what kind of relationship do you imagine us having if you already have a husband and a boyfriend? (じゃあ、ここで俺に説明して。君は俺たちがどういう(種類の)関係を持つと想像してるの? もし君にすでに(一人の)夫と(一人の)恋人がいるのなら。)
オーロラ: I suppose, mainly sexual. (思うに、主に性的な関係かしら。)
チャンドラー: ...Hm. (ふーん。)

オーロラが既婚者だと知ったチャンドラーは「じゃあ君の旦那さんは〜についてどう感じると君は思うかな?」という質問をしています。
how do you think your husband feel about は、do you think が挿入句的に入っている形。
How does your husband feel about...? 「君の旦那さんはどう感じるか?」というのがメインの問いですが、その質問は当の本人に直接尋ねないとわからない類の質問になってしまうので「君の旦那さんは〜についてどう感じると、妻の君は思うか?」という形の質問になっているのですね。
about 以下で「〜について感じる」の対象が述べられていますが、非常に長い文章になっているので、とにかくこういうものはピリオドで終わるまで待つのではなく、音が聞こえるまとまりごとにイメージしていくようにしたいところ。
you sitting... sliding についてどう感じるか、ということで、you sitting は「君が座っていること」という動名詞で、you は sitting の意味上の主語。
sliding は sitting と同じような動名詞と考えることも可能かとは思いますが、you sitting and sliding のように and で結ばれていないので「slide しながら、slide している状態で」座っている(sit)のような、分詞構文のイメージで捉えた方が良いような気がします。

slide は「そっと動かす、滑らせる、忍び込ませる」というような感覚。
聞こえたままにイメージすると、

about you sitting here with me=君が俺と一緒にここに座っていることについて
sliding your foot so far up my pant leg=君の足を俺のズボンの脚に届くほど遠くまで滑らせながら
you can count the change in my pocket=俺のポケットの小銭を君が数えられる(ほど)

になるでしょう。
you can count の前に that が省略されていると考えて「俺のズボンのポケットの小銭が数えられるところまで君は俺のズボンの脚に君の足を滑らせてる」と考えると良いでしょう。
「ポケットの小銭が数えられるほど」と表現することで、so far がどれくらい遠くまでなのか、伸ばした足の先がどこに届いているかを表現しているわけですね。
(2018.5.21 追記)
コメント欄にてご指摘がありました。
上の記事で「ズボンの脚に届くほど遠くまで」と訳した部分は「ズボンの脚の上の方まで」が正しいです。
下のコメント欄に訂正と追加説明がありますので、詳しくはそちらをご覧下さい。
(追記はここまで)

ちなみに、このセリフの中で、leg と foot という「脚、足」を意味する単語が出てきましたので、同時にチェックしておきましょう。
ざっと言うと、leg は「太ももの付け根から足首まで」、foot は「足首から下の部分」になります。
arm 「腕」と hand 「手」と同じような関係で、長く伸びた部分が leg / arm で、その先端にあって、指がついていて、歩く、掴むなどの動作をする部分が foot / hand になります。
pant leg は「ズボンの脚部、脚部分」ということで、その脚部にあるポケットの小銭が数えられるほど、君は足先をそこまで伸ばしていると言っていることになります。

you sitting here with me までだと「君の旦那さんは、ここで君が俺と一緒に座ってることをどう感じるかな」ということになり、「夫がいる身で他の男と会ってる、しゃべってることをどう感じるかな」という質問のように聞こえるのですが、さらにセリフを聞いていくと、実はただ一緒に座っているだけではなく、「オーロラの足がチャンドラーのズボンのポケットのところまで届いている状態」であることがわかる、という仕組みですね。
この部分、DVDの日本語訳では、
(字幕)ズボンのポケット周辺に 君の足があるけど
(音声)君の足は現在、俺のズボンのポケットのあたりをまさぐってるわけだけど?
となっていたのですが、まさにそういうニュアンスだろうと私も思いました。
つまりは楽しくおしゃべりしながら、テーブルの下で、オーロラの足がチャンドラーのポケットあたりにちょっかいかけてるみたいな、ちょっとエッチっぽいことをしていた、ということなのでしょう。
確かに「君の旦那さん、どう感じるかな?」と言いたくなるような行為ですね^^

「どう感じると思う?」と言われたオーロラは「夫はあなたのことオッケーだと思うわ。だってイーサンのこともオッケーだから」と言っています。
また新たな男性名が出てきたことから、There's an Ethan? とチャンドラーは尋ね、彼は boyfriend「恋人、彼氏」だとオーロラは答えています。

ここで There's an Ethan? というセリフの an に注目してみましょう。
イーサンの名前が母音で始まっているので a ではなく an になっているのですが、Ethan は固有名詞なので、本来は冠詞などは付かない無冠詞で使われるはずですね。
ここでの an Ethan は、a man named Ethan 「イーサンという名前の(一人の)男」というニュアンスになります。

そういう意味については、ちゃんと英和辞典にも載っていて、研究社 新英和中辞典では以下のように出ています。

a=[固有名詞につけて] …という人
例)a Mr. Smith スミスさんという人


LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
a : used before someone's name when you do not know who they are
例)A Mrs. Barnett is waiting for you.

つまり「誰かの名前の前に使われる、その人が誰であるかを自分が知らない時に」。
例文は「ミセス・バーネットという方が、あなたをお待ちです」。

「その人が誰か知らない時に名前の前に a を付ける」というのが、この a のニュアンスをうまく説明してくれていると思います。
知っている人、その人だと認識している人であれば、無冠詞の固有名詞そのままで良いわけですが、その人を知らない場合には、日本語でも「〜という方、〜という人」のように少しワンクッション入れたくなりますよね。

今回のチャンドラーのセリフも「イーサンという名前の(新たな別の)男が存在するの?」ということですから、まさに「その人が誰か知らない」ということで a/an を付けているわけですね。

オーロラには、リックという夫がいて、イーサンという恋人がいると知ったチャンドラーは、「君は俺たちがどういう関係を持つと想像してるの?」と尋ねています。
夫も恋人もいるのに、他の男とどういう関係を持とうと思ってるわけ? ということですね。

us having は us が having の意味上の主語で、チャンドラーは US having のように特にアスを強く発音しています。
夫と恋人がいるのに、それ以外に「君と俺」はどういう関係を持てばいいわけ? という気持ちから us を強調していることになります。

その質問に、オーロラは「主にセクシャルな(関係)」とダイレクトな返事をしています。
チャンドラーが驚くでもなく、普通のトーンで、Hm. と言っているのも何だか面白いです。
まぁ、夫がいて彼氏もいるのに、今はチャンドラーのポケットあたりを足でまさぐっているらしい彼女ですから、想定内の返事とも言える気がしますね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 16:40| Comment(5) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月11日

旦那さんを亡くした=be widowed フレンズ1-6改その9

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は10位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


5:17
チャンドラー: We talked till, like, 2. It was this perfect evening. More or less. (俺たちは、そう(夜中の)2時くらいまで話したんだ。完璧な夜だった。だいたいはね。
オーロラ: All of a sudden, we realized we were in Yemen. (突然、私たちはイエメンにいるって気づいたの。)
チャンドラー: Oh, I'm sorry, so "we" is...? (あ、ごめん。で、「私たち」って言うのは…?)
オーロラ: "We" would be me and Rick. (私たちっていうのは、私とリックね。)
ジョーイ: Who's Rick? (リックって誰?)
チャンドラー: Who's Rick? (リックって誰?)
オーロラ: My husband. (私の夫よ。)
みんな: Ooooohhh. (うー。)
チャンドラー: Oh, so you're divorced? (あぁ、それじゃあ君は離婚してるの?)
オーロラ: No. (いいえ。)
チャンドラー: Oh, I'm sorry. So you're widowed? Hopefully? (あぁ、ごめん。じゃあ君は未亡人なの?[旦那さん亡くなってるの? 旦那さんに先立たれたの?] だといいんだけど。)
オーロラ: No, I'm still married. (いいえ、私はまだ結婚してるわ。)

more or less は「大体(だいたい)」。直訳すると「それより多いかそれより少ないか」というところですから、その前後、大体、というニュアンスになるのでしょう。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、almost 「ほとんど」または approximately 「約、およそ」という言葉で説明されています。

チャンドラーはオーロラの言った we という言葉に引っかかった様子で、"we" って? のように尋ねています。
実はこれより前のセリフでも、so we made it to the border というセリフがあったのですが、今回の we realized we were in Yemen というセリフで、改めて we という単語が気になったということなのでしょう。

ここでのチャンドラーの質問は、so "we" is...? となっていますね。
本来、「私たちは」を意味する we であれば、主語が複数形であるため、be動詞は are になるわけですが、ここでは「we という単語が指すものが何であるか」を尋ねるようなニュアンスなので、動詞が単数形の is になっているのかなと思います。
we として複数の人間が頭に浮かんでいる場合は、be動詞も自然と are になるのでしょうが、ここではそういう複数の人間がイメージされているわけではなく、言葉として I ではなく we を使った、その we の指すものを問うているのだろうと。

we というのは、私とリックのこと、とオーロラが答えた後、画面にはセントラルパークのジョーイが映り、Who's Rick? と尋ねます。
チャンドラーとオーロラの会話は回想シーンであって、実際には今、チャンドラーがその時の状況をセントラルパークでみんなに話して聞かせているところなので、チャンドラーが「その時、オーロラがこう言ったんだ。私とリックのことだ、って」と説明したことに対して、ジョーイが即座に「リックって誰?」と言ったことを、映像で描写しているわけですね。
その後、また回想シーンに戻り、今度はチャンドラーが Who's Rick? と全く同じセリフを返していますが、それは、この話の流れで唐突に Rick という名前の男性が出てくれば、誰もが「誰?」と尋ねたくなってしまうことを描写していることにもなるでしょう。
ジョーイの "Who's Rick?" がワンクッション入ることで、いいリズムを生んでいるとも思います。
オーロラが「私の夫よ」と答えたので、またもやセントラルパークでチャンドラーの話を聞いているフレンズみんなが「うー」と言っているのが映ります。

オーロラがリックは夫だと説明しても、チャンドラーにしてみたらデートをオッケーしてくれた相手なので、「じゃあ、それは当時の話で、今は離婚してるのかな?」と尋ねたくもなりますね。
オーロラが否定したので、じゃあ離婚じゃないとすると、旦那さんと死に別れた、つまり旦那さんが先に亡くなったということかと考えて、So you're widowed? と質問を変えることになります。

widow は名詞だと「未亡人」。他動詞では「人を未亡人にする」という意味になるので、be widowed は、「未亡人になった、夫を亡くした、夫が死んでいる」という意味になります。
ちなみに私は、widow と言えば、山口百恵さんの「ロックンロール・ウィドウ」を思い出します。
タイトルに未亡人(widow)が入っている通り、歌詞には「夫はとうに亡くなりました」というフレーズもあります。「かっこ かっこ かっこ かっこ」いい歌で、私もこの歌大好きです(^^)

hopefully は「願わくは、うまくいけば」。
LAAD では、
hopefully : [sentence adverb] : (spoken) a word used when you are saying what you hope will happen, which some people consider incorrect
例1)Hopefully, I'll be home by nine tonight.
例2)We're hopefully going to keep practicing once a month.

つまり、「自分が願っていることが起こるだろうと言っている時、そしてそれは正しくないと考える人もいる時に使われる言葉」。
例文1は「願わくば(そうなってるといいなと思うんだけど)今夜は9時までには家に着いてるよ」。例文2は「願わくば月いちで練習を続けるつもりだ」。

ですから、”So you're widowed? Hopefully?” は、「君の旦那さんは死んだ、ってことかな? だといいんだけど」みたいなニュアンスになります。
もしかしたら違ってるかもしれないけど、自分としてはそうあって欲しいという気持ちからの言葉ですね。

相手の夫が死んだという不幸を hopefully と言ってしまうのは良くないことくらいチャンドラーにもわかっているでしょうが、離婚していないとなると、死別した可能性がある、そして、もし死別でなければ夫がまだいることになってしまう、自分がこうしてデートしている相手に夫がいたりすると困る(不倫になってしまう)ので、hopefully という本音が出てしまったわけですね。
どうか夫は死んだって言ってくれよ、というチャンドラーの気持ちが、この付け足しのような hopefully に出ていると思います。
そんなチャンドラーの希望も空しく、オーロラの返事から、彼女は今も既婚者だということがわかることになるのですね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 12:11| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月08日

特に理由もなく面白半分に フレンズ1-6改その8

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は4位、「にほんブログ村」は11位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


4:21
SCENE 2: CENTRAL PERK (ENTER CHANDLER; EVERYONE ELSE IS ALREADY THERE)
シーン2: セントラルパーク。チャンドラー登場、他のみんなはすでにそこにいる。
チャンドラー: Hey, kids! (やあ、キッズ!)
みんな: Hey. (やあ。)
フィービー: (READING MONICA'S PALM) No, 'cause this line is passion, and this is just a line. ([モニカの手相を見ながら] いえ、だってこれは感情線だから。そしてこれはただの線よ。)
チャンドラー: Well, I can't believe I've been here almost seven seconds, and you haven't asked me how my date went. (えーっと、信じられないな、俺はここにほぼ7秒もいるのに、デートがどうだったかを君らが尋ねてこないなんて。)
モニカ: Oh, right, right. How was your date, 'Chand-lrr'? (えぇ、そうね、そうね。デートはどうだった? チャンドラ〜。)
チャンドラー: It was unbelievable! I-I've never met anyone like her. She's had the most amazing life! She was in the Israeli army. (信じられないほどだったよ! 彼女みたいな人、俺は今まで会ったことがない。彼女はものすごくびっくりするような人生を送ってきたんだ! 彼女はイスラエルの軍隊にいたんだよ。)
(FLASHBACK OF AURORA AND CHANDLER ON THEIR DATE IN CENTRAL PERK)
オーロラ: ...Luckily none of the bullets hit the engine block, so we made it to the border. But just barely and I... I... I've been talking about myself all night long. I'm sorry. What about you? Tell me one of your stories. (…幸運なことに、弾丸はどれもエンジンブロックには当たらなかったの。それで私たちは国境まで着いたのよ。でもぎりぎりかろうじてで、それで私は… 私、一晩中、自分のことについて話してるわね。ごめんなさい。あなたはどう? あなたのお話の一つを聞かせて。)
チャンドラー: All right. Once... once I got on the subway, right? And it was at night and I rode it all the way to Brooklyn... just for the hell of it. (よし、前に…前に俺は地下鉄に乗ったんだ。夜で、俺は(はるばる)ブルックリンまでずっと地下鉄に乗ってたんだよ…特にこれと言った理由もなく面白半分にね。)

ト書きに READING MONICA'S PALM とありますが、「モニカの手のひらを読んでいる」というのはつまり「手相を見ている」ということ。
フィービーのセリフでも「この線は passion だ」のように、手相の話によく出てくる「〇〇線」という意味の line という単語が出ていますね。

LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
read somebody's palm : to look carefully at someone's hand, in order to find out about their future
つまり「人の手を注意深く見ること、その人の未来に関する情報を知るために」。

ちなみに passion=情熱、と訳されることが多いですが、感情を表す単語のニュアンスについて、研究社 新英和中辞典の feeling の項目で、passion との違いが以下のように説明されていました。

feeling は主観的な感覚や感情を表わす最も一般的な語
passion は理性的判断を圧倒してしまうような強烈な感情


つまり、passion は理性と対比する形の感情のニュアンスであるということになります。
「この線は感情(これは感情線)」という説明は手相っぽいですが、その後の「これはただの線よ」というのが、「特に何線でもない」みたいな言い方で面白いですね。

店に入って来たチャンドラーは「もう7秒もここにいるのに、誰もデートのことを尋ねてこないなんて信じられない」と言っています。
フレンズたちのいつもの会話なら、デートから帰ってきた人に対しては、”How was your date?” などと聞くものなのに、今回は誰もそれを聞いてくれないのか? ということですね。
そう言われたので、モニカがそのお決まりのセリフ、”How was your date?” を使って尋ねていることになります。
最後の呼び掛けでは、'Chand-lrr' とオーロラの独特の発音も真似て、あの彼女とのおデイトはどうだったのかしらぁ? とちょっと茶化した感じで尋ねていることになるでしょう。

「彼女みたいな人に会ったことない。すごい人生を送ってて、イスラエルの軍隊にいたんだ」と言った後、二人のデートが回想シーン的に流れます。
make it to... は「…にたどり着く、到着する」。
barely は「かろうじて、わずかに」で、just barely はそれをさらに強調した感覚で「本当にかろうじてで、ギリギリで」というようなニュアンスになるでしょう。
その続きを言いかけた時、自分ばかりが話していたことに気づいたオーロラは、チャンドラーの話を聞かせて、と促しています。

チャンドラーは、ある日、地下鉄に乗った話をしています。
all the way to は「はるばる〜まで、〜までずっと」という意味。
途中で降りることなくブルックリンまでずっと乗っていた、ということですね。

just for the hell of it は「面白半分に、特にこれといった理由もなく」。
Macmillan Dictionary には、just のない for the hell of it として以下のように載っていました。
for the hell of it : (informal) just for fun, and not for any serious reason
例)I kissed him just for the hell of it.

つまり「(インフォーマル)ただ楽しみのために[面白半分に、面白がって]、そして何も深刻・重大な理由もなく」。
例文は「私はただ面白半分に彼にキスした」。
マクミランの見出しは、for the hell of it という just がない形でしたが、例文は、今回のセリフと同様、just がついた just for the hell of it の形になっていますね。

ずっとブルックリンまで乗ったんだ、の後、何か理由があってしたことかと思ったら、ただ、面白半分でやってみただけだった、特にこれといった理由もなしにそうしただけだったんだけど、と言っています。
期待させるような言い回しだったけれど、実は何も意味がなかった、というオチになるのでしょうね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 11:26| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする

2018年05月02日

俺と契約したいんだな フレンズ1-6改その7

皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は3位、「にほんブログ村」は11位です。
ブログを続ける原動力となります。どうか今日も応援クリックをよろしくお願いします。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ


3:51
チャンドラー: (RUNNING BACK) She said yes! She said yes! (TO JOEY) Awful play, man! Whoah. (TO ALL) Her name's Aurora. And she's Italian and she pronounces my name "Chand-lrr." "Chand-lrr." I think I like it better that way. (TO JOEY) Oh, listen, the usher gave me this to give to you. (FISHES A CARD OUT OF HIS POCKET) ([走って戻ってきて] 彼女がイエスって言った! 彼女がイエスって言った! [ジョーイに] ひどい芝居だったな、お前。もう! [みんなに] 彼女の名前はオーロラ(アローラ)。それで彼女はイタリア人で、俺の名前を「チャンドラ〜」「チャンドラ〜」(注:チャンドラーはオーロラの発音を真似ている)って発音するんだ。そんな風に発音される方がいいなって思うよ。[ジョーイに] あぁ、なぁ、お前に渡してくれって、案内係が俺にこれをくれたんだ。[ポケットを探り、1枚のカードを取り出す])
レイチェル: What is it? (それ何?)
ジョーイ: The Estelle Leonard Talent Agency. Wow, an agency left me its card. Maybe they wanna sign me! (エステル・レナード・タレント・エージェンシー。わぉ、エージェンシーが俺にカード(名刺)を置いてった。多分、俺と契約したいんだな!)
フィービー: Based on this play? ...Based on this play! (この芝居で判断したの? …この芝居で判断したのよね!)

美女に声を掛けていたチャンドラーは、フレンズたちのところに走って戻ってきて、She said yes! と繰り返しています。
デートに誘ったら、オッケーしてくれた、ということですね。
その後、ジョーイの方を向いて、Awful play, man! と言っています。
「ひどい芝居だったな、お前」というところですね。
チャンドラー以外のフレンズたちは、ジョーイを傷つけまいとダイレクトな言葉は使わないように気を遣っていたのに、ここに来てチャンドラーが、ズバリ一言で正直な感想を躊躇なく言ってしまった、という流れになります。
ルームメイトかつ親友なので、このメンバーの中で一番遠慮がないというのもあるでしょうが、自分一人が離れていてフレンズたちが言葉を濁していたことを知らなかったこと、デートをオッケーされて有頂天になり、ジョーイを傷つけないようにしようなどと言う気も回らなかった、、などの理由が考えられるように思います。
あまりにもダイレクトに言われてしまったジョーイは淋しそうな顔をしながらも、そう言われてもしょうがないなと思っている表情にも見えますね。

デートをオッケーしてくれたその美人の名前は Aurora だとチャンドラーは説明しています。
Aurora は南極で見えるオーロラ(aurora)と同じ綴りですが、実際の英語の発音は「オーロラ」よりも「アローラ」が近いです。
彼女はイタリア人だから、俺の名前をこんな風に発音するんだと言い、チャンドラーはその真似をしています。
この発音、ネットスクリプトでは、Chand-lrr と表現されていました。
「ラー」の部分の発音が独特で、それを文字化したらこうなる、というところでしょう。

usher は「(劇場などの)案内係」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
usher : someone who guides people to their seats at a theater, wedding etc.
つまり「劇場や結婚式で、人を席まで案内する人」。
案内係という意味から、「人を(〜へ)案内する、先導する」という動詞としても使われ、usher in の形だと「導き入れる」という意味から「(時代)が〜の到来を告げる」という意味にもなります。

「案内係が、これをジョーイに渡してくれって」と言ってチャンドラーがカードを渡すと、ジョーイはそこに書かれたタレント・エージェンシーの名前を読み上げています。
名前の書いているカード、つまり、名刺ですから、「エージェンシーが俺に名刺を置いていった」とジョーイは喜ぶことになります。

sign は日本語で「サイン」となっているように「(契約書に)サインする」などの「サインする、署名する」ですね。
sign a document なら「書類にサインする」ということですが、今回のセリフでは、sign me つまり sign someone のように、サインする書類ではなく、人が目的語になっています。
このように sign+人 の形を取った場合は「人を署名させて雇う、人と雇用契約を交わす」という意味になります。

LAAD では、
sign : if an organization such as a football team or music company signs someone, that person signs a contract agreeing to work for it
つまり「アメフトのチームや音楽会社のような組織がある人に sign する、というのは、その組織のために働くことに合意する契約にその人がサインするということ」。

Macmillan Dictionary では、
sign or sign up : to officially employ someone to work for a particular organization
つまり「ある特定の組織のために働くよう、人を正式に雇うこと」。

sign someone のように someone が目的語になってはいますが、主語が出した雇用契約書にサインするのは、目的語になっている someone の方だということになります。
「俺と契約したいって」ならイメージが湧きますが、「俺にサインしたいって」と直訳してしまうとピンと来にくい部分かと思ったので、詳しめに説明してみました。

base on は「〜に基づく」。
Based on this play? という疑問符「?」のついた文は、あの芝居を見て、その結果に基づいて、あなたと契約しようとしたの?(うそでしょ、信じられない)というニュアンスです。
出演していたジョーイにとっては失礼な発言で、フレンズたちも「そんなこと言う?」みたいな顔でフィービーを見ているので、自分の失言に気付いたフィービーは。「そうよね、あの芝居を見て、契約を決めたのよね!(契約しようと思うようないい演技だったものね!)」と慌てて言い直していることになります。
このフィービーのセリフを聞くと、全く同じ文章でも、表情やイントネーションによって正反対の意味になる、ということがよくわかりますね。


ランキングをクリックして、応援していただけると嬉しいです。
人気ブログランキングへ にほんブログ村 英語ブログへ
posted by Rach at 12:42| Comment(0) | フレンズ シーズン1改 | このブログの読者になる | 更新情報をチェックする