今日、「フレンズ」チャンドラー・ビング役のマシュー・ペリーさんが亡くなられたとのニュースがありました。
あまりの衝撃に言葉もありません。
マシューさんは54歳。私も1969年生まれの54歳なので同い年です。亡くなられたというニュースを見てもすぐには信じられませんでした。
このブログでも何度か言っていたことですが、チャンドラーのジョークの面白さを解説したくて始めたブログでした。
彼のジョークはピカイチでした。フレンズたちがチャンドラーが面白いことを言うのを待っていたように、ファンである私たちも彼の発言をワクワクしながら待っていた、、、
ブログの記事を書くために、同じシーンを何度も見ることがありますが、何度見ても、何年ぶりに見ても、また同じところで笑ってしまう。
本当にフレンズは面白い、そしてその面白いセリフの筆頭がチャンドラーのジョークでした。
2001年に「フレンズ」のDVDを使った英語学習を始め、
2005年に「フレンズ」のセリフを解説するこのブログ「シットコムで笑え!」を始め、
2008年にそのブログを元にした英語学習本を出版し、
2017年に「フレンズ」のセリフを例文として使った「リアルな英語の9割は海外ドラマで学べる!」を出版することができました。
帯に大きく「フレンズ」と書かせていただき、
帯に隠れている部分にも、「フレンズ」のシーンを描くイラストがありました。
「チャンドラーの仕事は何?」というお決まりジョーク(running gag/joke) が出てくる会話の解説(クリックすると拡大表示されます)。
このような本が出せたことは、フレンズファンの一人として、本当に本当に光栄で嬉しくて幸せなことでした。
チャンドラーが使う言い回しをお借りすると、
Could I BE any more honored?! (これ以上、光栄なことがあるだろうか?!)
というところですが、今は、
Could I BE any sadder? (これ以上、悲しいことがあるだろうか?)
としか言えません、、、
チャンドラーがいなければ、ブログを始めることもなかったし、
チャンドラーのジョークを理解したくて英語のセリフを深く掘り下げることをしなければ、英語力も上達しなかったし、
チャンドラーがいなければ、英語の本を出版することもなかった。
チャンドラーがいなければ、今の私はいませんでした。
英語の楽しさを教えてくれた恩人であり、見るたびに楽しい気持ちにさせてくれる「フレンズ」を作り上げてくれた、大好きなチャンドラー。
そのチャンドラーを生み出してくれた俳優マシュー・ペリーさん。
本当にありがとうございました。
このご恩は一生忘れません。
どうか安らかにお眠り下さい。
心よりご冥福をお祈りいたします。
南谷三世 aka Rach
(2023.11.5 追記)
Xで、チャンドラー役 水島裕さんから、いいねと返信をいただきました
マシュー・ペリーさんの訃報を聞いた日、X(旧Twitter)にも追悼文を投稿(ポスト)しました。
https://twitter.com/m_rach/status/1718474398414639570
すると、その投稿に、チャンドラー役の声優 水島裕さんが「いいね」をして下さいました!
水島裕さんご本人からいいねをいただけたことがとても光栄だったので、いいねを頂戴したことを投稿しました。
https://twitter.com/m_rach/status/1720756788298178777
すると今度は、水島裕さんから「ご返信」をいただきました!
https://twitter.com/goofyalice2013/status/1721010202911400152
中学の頃からアニメファンだった私は、六神合体ゴッドマーズの明神タケル(マーズ)や、魔法の天使クリィミーマミの大伴俊夫の声として、水島裕さんのお声をずっと聴いていたので、「フレンズ」を初めて見る際、チャンドラーの声が水島裕さんだと知ってとっても嬉しかった、、、
ジョークの達人チャンドラーをイメージぴったりに演じられた水島裕さんのお声を、私も長い間ずっと楽しませていただいてきました。
10年間チャンドラーの声を担当して下さった、その水島裕さんご本人からこのようなありがたい反応をいただけたこと、
ものすごく光栄で、心からありがたく嬉しかったです。
水島裕さん、本当に本当にありがとうございました!
2023年10月29日
2023年09月09日
よくもまあそんなことができたわね フレンズ1-12改その15
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17:51
[Scene: Paolo's clothes falling down to the street shift zoom to Rachel emptying Paolo's suitcase over the balcony]
シーン:パウロの服が通りに落ちて行き、レイチェルがバルコニー越しにパウロのスーツケースをカラにしているところにカメラが移動しズームする。
パウロ: Hold it! Ascolta! (待って! (イタリア語で)聞いて!)
[Scene: inside girls' apartment]
女子のアパートメントの中。
ロス: How's it going? (どんな感じ?)
モニカ: Don't stare. Now she just finished throwing his clothes off the balcony. Now there's just a lot of gesturing and arm-waving. [shows Rachel gesturing with hands in front of her chest] Okay, that is either, "How could you?" or "Enormous breasts!" Here he comes. (じろじろ見ちゃだめよ。今、彼女(レイチェル)は彼(パウロ)の服をバルコニーから投げ(落とし)終えたばかりなの。今はたくさんジェスチャーをして、腕を振ってるわ。[レイチェルが胸の前で手でジェスチャーしている様子が映る] そうね、あれは「よくもまあ(そんなことができたわね)」か、または「巨乳よ」かのどちらかね。あぁ、彼が来るわ。)
フィービー: Ooh! (うー!)
[Paolo enters. Ross, Phoebe, and Monica scatter]
パウロが入ってくる。ロス、フィービー、モニカは散り散りになる。
パウロ: Uh, I am, uh, to say goodbye. (あー、僕は…さよならを言うよ。)
フィービー: Oh, okay, bye-bye. (あぁ、わかったわ、バイバイ。)
モニカ: Paolo, I really hate you for what you did to Rachel. But I still have five of these, [hands him a lasagna] so heat it at 375 until the cheese bubbles. (パウロ、あなたがレイチェルにしたことで、私は本当にあなたを憎んでるわ。でも私にはまだこれが5つ(も)あるの。[彼にラザニアを一つ手渡す] だから、そのラザニアはチーズが泡立つまで(華氏)375度で加熱して。)
パウロ: Grazie. (グラッツィエ(ありがとう)。)
ロス: Paolo, I-I just wanna tell you and I, I think I’d speak for everyone when I say... [shuts door in his face and walks away] (パウロ、ただ君に言いたいんだ、僕はみんなのために話してるという気持ちなんだよね[みんなを代表して僕から言わせてもらうと]それは… [パウロの目の前でドアを閉めて(ドアから)歩き去る])
フィービー: Oh, just look at her. [girls move toward Rachel on the balcony] (あぁ、見て彼女(のあの姿)を。[女子たちはバルコニーのレイチェルの方に向かう])
ロス: Oh, you guys, I-I really think only one of us should go out there, so she's not overwhelmed. (ねぇ(君たち)、僕はまさにこう思うんだよね、僕たちのうちの一人だけが向こうに行くべきだ、って、そうすれば彼女は圧倒されない[参ってしまわない]だろ。)
モニカ: Oh, you're right. (あぁ、それはもっともね。)
ロス: [pulls Monica back] And I really think it should be me. ([(バルコニーに行こうとする]モニカを引き戻して] そして僕はまさにこう思うんだよ、それは僕であるべきだ、って。)
ascolta はイタリア語で「聞く」を意味する動詞のようですので、英語で言うと Listen! 「聞いて!」と言っていることになるのでしょう。
How's it going? を直訳すると「it はどのように進んでいるの?」ということで、it は状況を表し、「今の状況はどんな感じで進んでるの? 今はどんな感じ?」と尋ねていることになります。
stare は「じっと見る、じろじろ見る」なので、Don’t stare. は「じろじろ見ちゃだめ」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
stare: to look at something or someone for a long time without moving your eyes
つまり、「何かや誰かを長い間見ること、目を動かすことなしに」。
「見る」を意味する動詞は英語にたくさんありますが、英英辞典の語義を調べることで、細かいニュアンスの違いを知ることができます。
今回の場合は「長時間、目を動かさずに」というのがポイントで、二人が喧嘩しているところを、見ているのが相手にわかるほど「じーっと見る」のはやめた方がいいと言っていることになります。
that is either, "How could you?" or "Enormous breasts!" について。
外のバルコニーで身振り手振りでパウロと話しているレイチェルの姿を見て、声が聞こえないので何と言っているのかわからないということで、that is either A or B 「あれはAかB(と言ってるの)ね」とモニカは言っています。
How could you! を直訳すると「あなたはどのようにして(そんな・あんなことが)できたの?」ということで、信じられないようなことをした人を非難する言葉として「よくもまあ(そんなことができたわね)、そんなことするなんて信じられない」という意味で使われます。
LAAD では、
how can/could you...? :
used when you are very surprised by something or disapprove strongly of something
例1) How can you say that about your own parents?
例2) How could you be so rude?
つまり、「何かにとても驚いている時、または何かを強く非難する時に使われる」。例文1は「自分の親についてどうしてそんなことが言えるんだ?→そんなことが言えるなんて信じられない」。例文2 は「どうしてそんなに無礼になれるんだ?→そんなに無礼だなんて信じられない」。
このロングマンの例文のように How can/could you の後に動詞が続いて「どうして〜する/〜であることが可能なんだ?」という形で使われることも多いですが、信じられないことをしたその内容が明白な場合には、具体的な動詞を省略した How could you! だけでも意味が通じるということになります。
Enormous breasts は「巨大な胸」ですから、いわゆる「巨乳」。
「よくもまあ!」とパウロを非難する時の手振りが、胸の前でのジェスチャーになっているので、見方によっては「胸が大きい」ことを示すような手振りにも見える、「パウロを非難してるようだけど、巨乳よ、と言ってるようにも見える」というジョークになります。
so heat it at 375 until the cheese bubbles について。
375度、という日本人にはピンと来ないこの温度は、自分の殻から出る フレンズ1-11改その6 で説明した「華氏(F)」です。
華氏の F は、温度単位の考案者である学者の Fahrenheit(ファーレンハイト)の頭文字。
1-11 では The high today was 45. 「今日の最高気温は(華氏)45度だった。」という形で出てきました。
「レイチェルにしたこと(レイチェルへの仕打ち)で、パウロのことを憎んでる」と言いながらも、ラザニアが余ってしまっているので、パウロに手土産として持たせ、「チーズが泡立つまで375で加熱」というレシピのような表現を使っているのが面白いです。
speak for everyone は「みんなを代弁する、みんなを代表して話す」。
when I say の後、その「みんなを代表して言いたいこと」を言うのかと思ったら、何も言わずにドアをバタンと閉めてしまいます。
shut the door in someone's face は「人の顔の前(眼前)でドアを閉める」という相手を拒絶するニュアンスが感じられる表現。
何か言うそぶりを見せながらも、何も言わなかったという面白さも感じられますが、どちらかと言うと、彼の眼前で思いっきりドアを閉めたことが、彼に対する言葉の代わり(=「もう来るな、もう二度と顔を見せるな」)だったと考える方が自然かなと思います。
overwhelmed は「圧倒される、困惑する、参る」。
LAAD では、
overwhelm : if an emotion, experience, or problem overwhelms you, it affects you so strongly that you cannot think clearly
つまり、「感情や経験や問題が自分に overwhelm するということは、それが自分に非常に強く影響を与えるため、自分が明瞭に考えることができない、ということ」。
よって、be overwhelmed は「大きなプレッシャーがかかって、物事を明瞭に考えられないようになってしまう」というようなイメージで考えるとよいでしょう。
パウロと別れた直後で動揺・混乱している時に、大勢で押しかけたらレイチェルはより混乱してしまうだろう、僕らのうちの一人だけが行けば、それを避けられる、とロスは言っていることになります。
そのロスの発言を聞いた後、モニカが一人でバルコニーに向かおうとするので、兄のロスはモニカの腕を引っ張って引き留め、And I really think... と続けます。
I really think 「僕はまさに(本当に)こう思うんだよね」というのは、「僕らのうちの一人だけが行くべき」という提案の際にも使われていましたが、その言葉の意味をわかってないのか、と言わんばかりに、また同じ表現 (And) I really think を使ったことになるでしょう。
同じフレーズで文を始めることで、先ほどの内容の続きであることが示され、「僕らのうちの一人だけが行くべき。そしてその一人というのは僕であるべき」というところまでが、僕の考えであり提案だったと強調していることになるでしょう。
「僕らのうちの誰か一人が」という発言でわかってもらえると思っていたのに、モニカがわからなかったので、はっきり言葉にして付け加えた、ということです。
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[Scene: Paolo's clothes falling down to the street shift zoom to Rachel emptying Paolo's suitcase over the balcony]
シーン:パウロの服が通りに落ちて行き、レイチェルがバルコニー越しにパウロのスーツケースをカラにしているところにカメラが移動しズームする。
パウロ: Hold it! Ascolta! (待って! (イタリア語で)聞いて!)
[Scene: inside girls' apartment]
女子のアパートメントの中。
ロス: How's it going? (どんな感じ?)
モニカ: Don't stare. Now she just finished throwing his clothes off the balcony. Now there's just a lot of gesturing and arm-waving. [shows Rachel gesturing with hands in front of her chest] Okay, that is either, "How could you?" or "Enormous breasts!" Here he comes. (じろじろ見ちゃだめよ。今、彼女(レイチェル)は彼(パウロ)の服をバルコニーから投げ(落とし)終えたばかりなの。今はたくさんジェスチャーをして、腕を振ってるわ。[レイチェルが胸の前で手でジェスチャーしている様子が映る] そうね、あれは「よくもまあ(そんなことができたわね)」か、または「巨乳よ」かのどちらかね。あぁ、彼が来るわ。)
フィービー: Ooh! (うー!)
[Paolo enters. Ross, Phoebe, and Monica scatter]
パウロが入ってくる。ロス、フィービー、モニカは散り散りになる。
パウロ: Uh, I am, uh, to say goodbye. (あー、僕は…さよならを言うよ。)
フィービー: Oh, okay, bye-bye. (あぁ、わかったわ、バイバイ。)
モニカ: Paolo, I really hate you for what you did to Rachel. But I still have five of these, [hands him a lasagna] so heat it at 375 until the cheese bubbles. (パウロ、あなたがレイチェルにしたことで、私は本当にあなたを憎んでるわ。でも私にはまだこれが5つ(も)あるの。[彼にラザニアを一つ手渡す] だから、そのラザニアはチーズが泡立つまで(華氏)375度で加熱して。)
パウロ: Grazie. (グラッツィエ(ありがとう)。)
ロス: Paolo, I-I just wanna tell you and I, I think I’d speak for everyone when I say... [shuts door in his face and walks away] (パウロ、ただ君に言いたいんだ、僕はみんなのために話してるという気持ちなんだよね[みんなを代表して僕から言わせてもらうと]それは… [パウロの目の前でドアを閉めて(ドアから)歩き去る])
フィービー: Oh, just look at her. [girls move toward Rachel on the balcony] (あぁ、見て彼女(のあの姿)を。[女子たちはバルコニーのレイチェルの方に向かう])
ロス: Oh, you guys, I-I really think only one of us should go out there, so she's not overwhelmed. (ねぇ(君たち)、僕はまさにこう思うんだよね、僕たちのうちの一人だけが向こうに行くべきだ、って、そうすれば彼女は圧倒されない[参ってしまわない]だろ。)
モニカ: Oh, you're right. (あぁ、それはもっともね。)
ロス: [pulls Monica back] And I really think it should be me. ([(バルコニーに行こうとする]モニカを引き戻して] そして僕はまさにこう思うんだよ、それは僕であるべきだ、って。)
ascolta はイタリア語で「聞く」を意味する動詞のようですので、英語で言うと Listen! 「聞いて!」と言っていることになるのでしょう。
How's it going? を直訳すると「it はどのように進んでいるの?」ということで、it は状況を表し、「今の状況はどんな感じで進んでるの? 今はどんな感じ?」と尋ねていることになります。
stare は「じっと見る、じろじろ見る」なので、Don’t stare. は「じろじろ見ちゃだめ」。
LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では、
stare: to look at something or someone for a long time without moving your eyes
つまり、「何かや誰かを長い間見ること、目を動かすことなしに」。
「見る」を意味する動詞は英語にたくさんありますが、英英辞典の語義を調べることで、細かいニュアンスの違いを知ることができます。
今回の場合は「長時間、目を動かさずに」というのがポイントで、二人が喧嘩しているところを、見ているのが相手にわかるほど「じーっと見る」のはやめた方がいいと言っていることになります。
that is either, "How could you?" or "Enormous breasts!" について。
外のバルコニーで身振り手振りでパウロと話しているレイチェルの姿を見て、声が聞こえないので何と言っているのかわからないということで、that is either A or B 「あれはAかB(と言ってるの)ね」とモニカは言っています。
How could you! を直訳すると「あなたはどのようにして(そんな・あんなことが)できたの?」ということで、信じられないようなことをした人を非難する言葉として「よくもまあ(そんなことができたわね)、そんなことするなんて信じられない」という意味で使われます。
LAAD では、
how can/could you...? :
used when you are very surprised by something or disapprove strongly of something
例1) How can you say that about your own parents?
例2) How could you be so rude?
つまり、「何かにとても驚いている時、または何かを強く非難する時に使われる」。例文1は「自分の親についてどうしてそんなことが言えるんだ?→そんなことが言えるなんて信じられない」。例文2 は「どうしてそんなに無礼になれるんだ?→そんなに無礼だなんて信じられない」。
このロングマンの例文のように How can/could you の後に動詞が続いて「どうして〜する/〜であることが可能なんだ?」という形で使われることも多いですが、信じられないことをしたその内容が明白な場合には、具体的な動詞を省略した How could you! だけでも意味が通じるということになります。
Enormous breasts は「巨大な胸」ですから、いわゆる「巨乳」。
「よくもまあ!」とパウロを非難する時の手振りが、胸の前でのジェスチャーになっているので、見方によっては「胸が大きい」ことを示すような手振りにも見える、「パウロを非難してるようだけど、巨乳よ、と言ってるようにも見える」というジョークになります。
so heat it at 375 until the cheese bubbles について。
375度、という日本人にはピンと来ないこの温度は、自分の殻から出る フレンズ1-11改その6 で説明した「華氏(F)」です。
華氏の F は、温度単位の考案者である学者の Fahrenheit(ファーレンハイト)の頭文字。
1-11 では The high today was 45. 「今日の最高気温は(華氏)45度だった。」という形で出てきました。
「レイチェルにしたこと(レイチェルへの仕打ち)で、パウロのことを憎んでる」と言いながらも、ラザニアが余ってしまっているので、パウロに手土産として持たせ、「チーズが泡立つまで375で加熱」というレシピのような表現を使っているのが面白いです。
speak for everyone は「みんなを代弁する、みんなを代表して話す」。
when I say の後、その「みんなを代表して言いたいこと」を言うのかと思ったら、何も言わずにドアをバタンと閉めてしまいます。
shut the door in someone's face は「人の顔の前(眼前)でドアを閉める」という相手を拒絶するニュアンスが感じられる表現。
何か言うそぶりを見せながらも、何も言わなかったという面白さも感じられますが、どちらかと言うと、彼の眼前で思いっきりドアを閉めたことが、彼に対する言葉の代わり(=「もう来るな、もう二度と顔を見せるな」)だったと考える方が自然かなと思います。
overwhelmed は「圧倒される、困惑する、参る」。
LAAD では、
overwhelm : if an emotion, experience, or problem overwhelms you, it affects you so strongly that you cannot think clearly
つまり、「感情や経験や問題が自分に overwhelm するということは、それが自分に非常に強く影響を与えるため、自分が明瞭に考えることができない、ということ」。
よって、be overwhelmed は「大きなプレッシャーがかかって、物事を明瞭に考えられないようになってしまう」というようなイメージで考えるとよいでしょう。
パウロと別れた直後で動揺・混乱している時に、大勢で押しかけたらレイチェルはより混乱してしまうだろう、僕らのうちの一人だけが行けば、それを避けられる、とロスは言っていることになります。
そのロスの発言を聞いた後、モニカが一人でバルコニーに向かおうとするので、兄のロスはモニカの腕を引っ張って引き留め、And I really think... と続けます。
I really think 「僕はまさに(本当に)こう思うんだよね」というのは、「僕らのうちの一人だけが行くべき」という提案の際にも使われていましたが、その言葉の意味をわかってないのか、と言わんばかりに、また同じ表現 (And) I really think を使ったことになるでしょう。
同じフレーズで文を始めることで、先ほどの内容の続きであることが示され、「僕らのうちの一人だけが行くべき。そしてその一人というのは僕であるべき」というところまでが、僕の考えであり提案だったと強調していることになるでしょう。
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2023年07月28日
重版決定!「SHERLOCKで身につく英文法」
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2022年10月28日に発売となりました、私の11冊目の著書
『SHERLOCKで身につく英文法』(KADOKAWA)の重版が決定しました!
今回の重版は、
1. 昨日(7月27日の夜)にこの本のことを書いて下さったツイートが、大バズリとなった。
2. ツイートのバズに伴い、Amazonの順位が急上昇し、品切れになった。
3. 売れ行き好調につき、緊急重版が決定した。
という流れになっています。
拙著を高く評価して下さるツイートを書いて下さったことが本当に嬉しくありがたく、感謝の気持ちでいっぱいです。
この場を借りて謹んで御礼申し上げます。誠にありがとうございます<(_ _)>
そしてそのツイートを、RT・いいねして下さった、ものすごくたくさんの方々、さらには実際にAmazonなどで拙著をお買い上げ下さった方々にも、心より御礼申し上げます。ありがとうございます<(_ _)>
重版へ導いて下さったツイートはこちら(↓)。
https://twitter.com/famima1515/status/1684507591207194626
ツイート投稿から1日強 経過した、今日 7/28(金)22時過ぎには「いいね 3.6万件」となっています。
Twitter でバズっているとの話を私が聞いたのは今日のお昼頃で「バズっているとは何?」と思って、そのツイートを見てみたら、
想像を遥かに超える、ものすごい数のRTやいいねがついていたので、しばらく状況が呑み込めませんでした。
こんなにバズっているということは、もしかしてAmazonの順位も上がってる? と思い、確認してみたら、品切れになっていて、順位も見るたびに上がっていき、
今日の17時台には
本(総合)で71位、英文法・語法カテゴリーで2位
にまで上がっていました。
そして、本の売れ行きが良好ということで、緊急重版が決定した、ということです。
今日は私にとって驚きの連続の一日でした。
今回、ツイートして下さったことで、多くの『SHERLOCK』ファン、そして「シャーロック・ホームズ」ファン(シャーロキアン)の方々に、拙著を知っていただけたのだと実感しました。
そのような皆様に、私のこの本が気に入ってもらえたら本当に嬉しいな♪ と思っています。
重版になったことを励みに、これからもドラマや映画で英語を学ぶ楽しさを伝えられるよう頑張ります!
今回の重版への道筋を作って下さった皆様、本当にありがとうございました!
そして、きっかけとなってくれた素敵なツイートを書いて下さった方、本当に本当にありがとうございました!!
Rachからの嬉しいお知らせでした♪
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2022年10月28日に発売となりました、私の11冊目の著書
『SHERLOCKで身につく英文法』(KADOKAWA)の重版が決定しました!
今回の重版は、
1. 昨日(7月27日の夜)にこの本のことを書いて下さったツイートが、大バズリとなった。
2. ツイートのバズに伴い、Amazonの順位が急上昇し、品切れになった。
3. 売れ行き好調につき、緊急重版が決定した。
という流れになっています。
拙著を高く評価して下さるツイートを書いて下さったことが本当に嬉しくありがたく、感謝の気持ちでいっぱいです。
この場を借りて謹んで御礼申し上げます。誠にありがとうございます<(_ _)>
そしてそのツイートを、RT・いいねして下さった、ものすごくたくさんの方々、さらには実際にAmazonなどで拙著をお買い上げ下さった方々にも、心より御礼申し上げます。ありがとうございます<(_ _)>
重版へ導いて下さったツイートはこちら(↓)。
https://twitter.com/famima1515/status/1684507591207194626
ツイート投稿から1日強 経過した、今日 7/28(金)22時過ぎには「いいね 3.6万件」となっています。
Twitter でバズっているとの話を私が聞いたのは今日のお昼頃で「バズっているとは何?」と思って、そのツイートを見てみたら、
想像を遥かに超える、ものすごい数のRTやいいねがついていたので、しばらく状況が呑み込めませんでした。
こんなにバズっているということは、もしかしてAmazonの順位も上がってる? と思い、確認してみたら、品切れになっていて、順位も見るたびに上がっていき、
今日の17時台には
本(総合)で71位、英文法・語法カテゴリーで2位
にまで上がっていました。
そして、本の売れ行きが良好ということで、緊急重版が決定した、ということです。
今日は私にとって驚きの連続の一日でした。
今回、ツイートして下さったことで、多くの『SHERLOCK』ファン、そして「シャーロック・ホームズ」ファン(シャーロキアン)の方々に、拙著を知っていただけたのだと実感しました。
そのような皆様に、私のこの本が気に入ってもらえたら本当に嬉しいな♪ と思っています。
重版になったことを励みに、これからもドラマや映画で英語を学ぶ楽しさを伝えられるよう頑張ります!
今回の重版への道筋を作って下さった皆様、本当にありがとうございました!
そして、きっかけとなってくれた素敵なツイートを書いて下さった方、本当に本当にありがとうございました!!
Rachからの嬉しいお知らせでした♪
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2023年06月15日
ブログ18周年
皆様の応援のお陰で、現在、「人気ブログランキング」は5位、「にほんブログ村」は13位です。
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2005年6月15日に開始したこのブログ、今日で18周年を迎えることができました。
18年間、このブログを続けることができましたのは、このブログを読んで下さり、応援し続けて下さった読者の皆様方のお蔭と心より感謝しております。
本当にありがとうございます<(_ _)>
今もブログランキングの上位にいさせていただけていることも大変ありがたく思っております。
ランキングクリックで応援して下さっている皆様には感謝の気持ちでいっぱいです。
18周年までの1年間の出来事としましては、2022年10月28日に、KADOKAWA から『SHERLOCKで身につく英文法』を出版することができました。
これで通算11冊の本を出させていただいたことになります。
大好きなドラマ『SHERLOCK』のセリフを例文として使った英文法の本を出すことができたことは、本当に本当に嬉しかったです♪
ドラマや映画を動画配信サービスで見ることが当たり前となっている今、海外ドラマや洋画で英語を学ぶ方がもっともっと増えて下さるといいな、そして、その英語学習の参考にしていただけるようなものがもっともっと書けるといいな、と思っています。
ドラマや映画で生きた英語を学ぶ楽しさやその効果を一人でも多くの方に伝えることができるよう、これからも頑張ります!
ブログの読者の皆様、18年間本当にありがとうございました。
これからも引き続き、どうかよろしくお願いいたします。
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これで通算11冊の本を出させていただいたことになります。
大好きなドラマ『SHERLOCK』のセリフを例文として使った英文法の本を出すことができたことは、本当に本当に嬉しかったです♪
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2023年05月20日
破片を拾い集める→事態を収拾する フレンズ1-12改その14
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16:43
[Scene: foosball table]
シーン:フーズボールテーブル。
フィービー: I think she took it pretty well. You know, Paolo's over there right now, so.... (レイチェルはかなりよくわかってくれたと思うの。ほら、パウロはたった今、むこうにいるから…。)
モニカ: We should get over there and see if she's okay. [switching places with Ross] Just one...second. Score! [Monica scores, high-fives with Ross] (私たちはあっちに行って、レイチェルが大丈夫かどうかを確かめるべきね。[ロスと場所を交代して] あとちょっとだけ(待って)。点決まった! [モニカが点を決め、ロスとハイファイブ[ハイタッチ]をする])
ロス: Game! Nice! [or Us!] (ゲームに勝った! ナイス![or 僕らが!])
モニカ: Come on, Pheebs. [Monica and Phoebe leave] (行くわよ、フィーブス。[モニカとフィービーは去る])
ロス: [wiping his brow] Ah...ooh! Well, looks like, uh, we kicked your butts. ([額の汗をぬぐいながら] あぁ、オー! ほら、僕たちが君らを叩きのめした、って感じだね。)
ジョーイ: No, no, she kicked our butts. You could be on the Olympic "Standing There" team. (いやいや、(お前らじゃなくて)彼女(モニカ)が俺たちを叩きのめしたんだよ。お前はオリンピックの”そこに立ってるだけ”のチーム(の一員)になれるかもな。)
ロス: Come on. Two on one. (よし来い。2対1だ。)
チャンドラー: What are you still doing here? She just broke up with the guy. It's time for you to swoop in. (お前はいまだにここで何やってんだよ? 彼女(レイチェル)はたった今、あの男と別れたんだぞ。(今こそ)お前がさっと舞い降りる[颯爽と登場する]時だ。)
ロス: What, now? (何、今?)
ジョーイ: Yes, now is when you swoop. You gotta make sure that when Paolo walks out of there, the first guy Rachel sees is you. She's gotta know that you're everything he's not. You're like, like the anti-Paolo. (そうだ、お前が舞い降りるのは今だ。パウロが退場する時、レイチェルが最初に見る男がお前になるようにしなくちゃならないんだ。お前は、やつが持ってないものすべてだと[お前はやつとは全く違うってことを]彼女が知らなくちゃならないんだ。お前はまるで、まるで、アンチ(反)・パウロだよ。)
チャンドラー: My Catholic friend is right. She's distraught. You're there for her. You pick up the pieces, and then you usher in... "The Age of Ross." [Ross and Chandler look off into the distance. Joey, wondering what they are looking at, looks in the same direction] (我がカトリックの友人(の言うこと)は正しいな。彼女はひどく取り乱してる。お前は彼女のためにそこ(彼女のそば)にいるんだ。お前が事態を収拾し、それからお前が導くんだよ……「ロスの時代」に。[ロスとチャンドラーは離れたところを見る。ジョーイは、二人が何を見ているんだろうと思いながら、同じ方向を見る])
take it well は「それ・その状況を、よく受け入れる・受け止める」ということなので「よくわかる、納得する」という意味になります。
Score! は初めてフーズボール・テーブルが登場したシーンにも使われていましたが、文字通り「スコア・得点(を決めた)!」ということ。
兄妹チームが勝ち、二人は喜び合っていますが、その時のロスのセリフについて。
媒体によって英語字幕が異なっており、
DVD / Blu-ray では
Game! Us!
(以前配信されていた時の)Netflix では
Game! Nice!
と表記されていました。
音声的にはナイスに聞こえる気がするのと、「勝った、僕たちが」というようなことを言いたいのであれば、Game! Us! よりもシンプルに We won! と言いそうな気がするので、(断言はできませんが、どちらかというと)Netflix の表記の Game! Nice! が近いような気がしました。
kick someone's butt は 「人の尻を蹴る」ということから「叩きのめす、やっつける」。
そう表現したロスに対して、ジョーイは No, no, SHE kicked our butts. と she を強調して返しています。
ロスが主語を we にして、僕とモニカの二人で君らをやっつけてやった、のように表現したことに対して、「やっつけたのは she 「彼女、モニカ」であって、お前は何も勝利に貢献してないだろ」と言ったことになります。
You could be on the Olympic "Standing There" team. は「お前はオリンピックの”そこに立ってるだけ”のチーム(の一員)になれる」。
「その場に立ってるだけで何も貢献してない、って形ならオリンピックにも参加できそうだな」→「お前は勝った側のチームにいるけど、実際にはただ立ってただけだけどな」というようなことを言いたかったのだろうと思います。
Two on one. は「2対1、2人対1人(で)」。
バスケで3人対3人の「スリー・オン・スリー(3on3)」というものがあるように、「2on1」だと2人対1人になります。
モニカのおかげで勝てたみたいに言われたので、モニカが去った後、君ら二人と残った僕一人で再戦しようよということです。
What are you still doing here? は「お前はいまだにここで何やってんだよ?」。
言葉としては今やっていることを尋ねる形の疑問文ですが、今回のように非難っぽい口調で言うと、「お前は今ここでこんなことをしてる場合じゃないだろ」というニュアンスが出ます。
break up with someone は「(人)と別れる」という、恋愛における頻出表現。
It's time for you to swoop in. は「(今)お前が swoop in すべき時だ」ということですが、swoop は元々は「鳥が空から降りてきて獲物を襲う」という意味の動詞。
「急降下、急襲」のニュアンスで、パウロと別れて動揺しているレイチェルの元に、サーッと舞い降りて登場するんだよ、颯爽と現れるんだよ、と言っていることになるでしょう。
now is when you swoop は直訳通りの「今が、お前が swoop する時だ」。
少し前の It's time for you to swoop in. も含め、「今まさに〜すべき時だ」と言いたい場合には、It's time for you to do. / Now is when you do. という表現が使えるということです。
You gotta make sure that when Paolo walks out of there, the first guy Rachel sees is you. について。
make sure that SV は「間違いなく・確実にSがVする(形になる)ようにする」。
that 以下に when節が入っているので、文が長くなっていますが、「パウロがそこを出ていく時に、レイチェルが見る最初の男がお前である」という形に確実になるようにする、ということ。
She's gotta know that you're everything he's not. は everything he's not という表現を的確な日本語に訳すのが難しいと感じますが、「お前は、彼ではないすべてである」→「お前は、彼が持っていないものすべてである」、つまり「お前は(クズ男の)パウロとは全然違う男だ」ということを言っていると考えられるでしょう。
You're like, like the anti-Paolo. について。
anti- は日本語でも「アンチ」という通り、「反」という意味。
ジョーイが anti-Paolo という表現を使った後、チャンドラーは My Catholic friend is right. のように、カトリックという単語を使っています。
キリスト教に関しては、antichrist 「反キリスト」という単語があり、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では以下のように出ています。
antichrist [noun] the Antichrist also the antichrist :
the great enemy of Jesus Christ who represents the power of evil and is expected to appear just before the end of the world
つまり「悪の力を象徴し、世界の終わりの直前に現れると考えられている、イエス・キリストの大敵」。
anti- という言葉自体は、「反対、敵対」の意味で、様々な単語と結びつく接頭辞ですが、今回、チャンドラーがカトリックについて言及したのは、Paolo という名前も関係しているかもしれない、と思ったりしました。
今回のフレンズのエピソードが放映されたのは1995年ですが、その当時のローマ教皇(法王、Pope)はヨハネ・パウロ2世でした。
ローマ教皇はローマ・カトリック教会の首長であり、ヨハネ・パウロ2世は英語表記だと John Paul II となりますが、イタリア語表記だと Giovanni Paolo II となります。
ジョーイが Anti-Paolo と表現したことが、「Anti-Christ のキリストを、ローマ教皇の名前パウロで置き換えた」という連想が働いて、チャンドラーは「カトリック」という言葉を使ったのかな、と思ったということです。
distraught は「ひどく取り乱した、錯乱状態の」。
LAAD では、
distraught : so anxious or upset that you cannot think clearly
例)He was distraught over the breakup of his marriage.
つまり「非常に心配したり動揺したりして、明瞭に考えることができない」。例文は「彼は自分の結婚の破綻にひどく取り乱していた」。
ロングマンの例文も、人間関係の breakup について語られているように、人と別れた時の動揺を表現するのに適した言葉だということになるでしょう。
You're there for her. は「お前は彼女のためにそこにいてやるんだ」。
フレンズのおなじみのオープニングテーマ(テーマソング)は、ザ・レンブランツ(The Rembrandts)の I'll Be There for You ですが、それと同じ形です。
歌のタイトルの I’ll be there for you. は「君のためにそこにいてあげるよ」という意味。
pick up the pieces は直訳で「破片を拾い集める」ことから、「事態などを収拾する、後始末をする」という意味になります。
LAAD では、
pick up the pieces (of something) :
if you pick up the pieces of a business, relationship etc. that has had serious problems, you try to make it work again
つまり「深刻な問題が起こったビジネスや(人間)関係などの破片を拾い上げるというのは、それがもう一度うまく行くように頑張るということ」。
壊れてバラバラになった破片を拾い集める、という表現が、問題が起こってしまった事態を元通りに収拾する、という意味になるのは、イメージ湧きやすいなと思います。
usher in は「〜の到来を告げる」。
今回の usher は動詞ですが、名詞では「(劇場などの)案内係」という意味になります。
過去記事、俺と契約したいんだな フレンズ1-6改その7 では、
チャンドラー: the usher gave me this to give to you. (お前に渡してくれって、案内係が俺にこれをくれたんだ。)
というセリフで、名詞「案内係」として使われていました。
usher が人を招き入れるように「〜を案内して通す」という意味から「〜の到来を告げる」という意味になったわけです。
usher in a new era なら「新しい時代の到来を告げる」となります。
「ロスの時代」と言いながら、お芝居風に遠くを眺めるチャンドラーとロス。
二人の様子を見たジョーイが「一体何見てんの?」というように、同じ方向を見るのが、フレンズっぽくて面白いです。
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16:43
[Scene: foosball table]
シーン:フーズボールテーブル。
フィービー: I think she took it pretty well. You know, Paolo's over there right now, so.... (レイチェルはかなりよくわかってくれたと思うの。ほら、パウロはたった今、むこうにいるから…。)
モニカ: We should get over there and see if she's okay. [switching places with Ross] Just one...second. Score! [Monica scores, high-fives with Ross] (私たちはあっちに行って、レイチェルが大丈夫かどうかを確かめるべきね。[ロスと場所を交代して] あとちょっとだけ(待って)。点決まった! [モニカが点を決め、ロスとハイファイブ[ハイタッチ]をする])
ロス: Game! Nice! [or Us!] (ゲームに勝った! ナイス![or 僕らが!])
モニカ: Come on, Pheebs. [Monica and Phoebe leave] (行くわよ、フィーブス。[モニカとフィービーは去る])
ロス: [wiping his brow] Ah...ooh! Well, looks like, uh, we kicked your butts. ([額の汗をぬぐいながら] あぁ、オー! ほら、僕たちが君らを叩きのめした、って感じだね。)
ジョーイ: No, no, she kicked our butts. You could be on the Olympic "Standing There" team. (いやいや、(お前らじゃなくて)彼女(モニカ)が俺たちを叩きのめしたんだよ。お前はオリンピックの”そこに立ってるだけ”のチーム(の一員)になれるかもな。)
ロス: Come on. Two on one. (よし来い。2対1だ。)
チャンドラー: What are you still doing here? She just broke up with the guy. It's time for you to swoop in. (お前はいまだにここで何やってんだよ? 彼女(レイチェル)はたった今、あの男と別れたんだぞ。(今こそ)お前がさっと舞い降りる[颯爽と登場する]時だ。)
ロス: What, now? (何、今?)
ジョーイ: Yes, now is when you swoop. You gotta make sure that when Paolo walks out of there, the first guy Rachel sees is you. She's gotta know that you're everything he's not. You're like, like the anti-Paolo. (そうだ、お前が舞い降りるのは今だ。パウロが退場する時、レイチェルが最初に見る男がお前になるようにしなくちゃならないんだ。お前は、やつが持ってないものすべてだと[お前はやつとは全く違うってことを]彼女が知らなくちゃならないんだ。お前はまるで、まるで、アンチ(反)・パウロだよ。)
チャンドラー: My Catholic friend is right. She's distraught. You're there for her. You pick up the pieces, and then you usher in... "The Age of Ross." [Ross and Chandler look off into the distance. Joey, wondering what they are looking at, looks in the same direction] (我がカトリックの友人(の言うこと)は正しいな。彼女はひどく取り乱してる。お前は彼女のためにそこ(彼女のそば)にいるんだ。お前が事態を収拾し、それからお前が導くんだよ……「ロスの時代」に。[ロスとチャンドラーは離れたところを見る。ジョーイは、二人が何を見ているんだろうと思いながら、同じ方向を見る])
take it well は「それ・その状況を、よく受け入れる・受け止める」ということなので「よくわかる、納得する」という意味になります。
Score! は初めてフーズボール・テーブルが登場したシーンにも使われていましたが、文字通り「スコア・得点(を決めた)!」ということ。
兄妹チームが勝ち、二人は喜び合っていますが、その時のロスのセリフについて。
媒体によって英語字幕が異なっており、
DVD / Blu-ray では
Game! Us!
(以前配信されていた時の)Netflix では
Game! Nice!
と表記されていました。
音声的にはナイスに聞こえる気がするのと、「勝った、僕たちが」というようなことを言いたいのであれば、Game! Us! よりもシンプルに We won! と言いそうな気がするので、(断言はできませんが、どちらかというと)Netflix の表記の Game! Nice! が近いような気がしました。
kick someone's butt は 「人の尻を蹴る」ということから「叩きのめす、やっつける」。
そう表現したロスに対して、ジョーイは No, no, SHE kicked our butts. と she を強調して返しています。
ロスが主語を we にして、僕とモニカの二人で君らをやっつけてやった、のように表現したことに対して、「やっつけたのは she 「彼女、モニカ」であって、お前は何も勝利に貢献してないだろ」と言ったことになります。
You could be on the Olympic "Standing There" team. は「お前はオリンピックの”そこに立ってるだけ”のチーム(の一員)になれる」。
「その場に立ってるだけで何も貢献してない、って形ならオリンピックにも参加できそうだな」→「お前は勝った側のチームにいるけど、実際にはただ立ってただけだけどな」というようなことを言いたかったのだろうと思います。
Two on one. は「2対1、2人対1人(で)」。
バスケで3人対3人の「スリー・オン・スリー(3on3)」というものがあるように、「2on1」だと2人対1人になります。
モニカのおかげで勝てたみたいに言われたので、モニカが去った後、君ら二人と残った僕一人で再戦しようよということです。
What are you still doing here? は「お前はいまだにここで何やってんだよ?」。
言葉としては今やっていることを尋ねる形の疑問文ですが、今回のように非難っぽい口調で言うと、「お前は今ここでこんなことをしてる場合じゃないだろ」というニュアンスが出ます。
break up with someone は「(人)と別れる」という、恋愛における頻出表現。
It's time for you to swoop in. は「(今)お前が swoop in すべき時だ」ということですが、swoop は元々は「鳥が空から降りてきて獲物を襲う」という意味の動詞。
「急降下、急襲」のニュアンスで、パウロと別れて動揺しているレイチェルの元に、サーッと舞い降りて登場するんだよ、颯爽と現れるんだよ、と言っていることになるでしょう。
now is when you swoop は直訳通りの「今が、お前が swoop する時だ」。
少し前の It's time for you to swoop in. も含め、「今まさに〜すべき時だ」と言いたい場合には、It's time for you to do. / Now is when you do. という表現が使えるということです。
You gotta make sure that when Paolo walks out of there, the first guy Rachel sees is you. について。
make sure that SV は「間違いなく・確実にSがVする(形になる)ようにする」。
that 以下に when節が入っているので、文が長くなっていますが、「パウロがそこを出ていく時に、レイチェルが見る最初の男がお前である」という形に確実になるようにする、ということ。
She's gotta know that you're everything he's not. は everything he's not という表現を的確な日本語に訳すのが難しいと感じますが、「お前は、彼ではないすべてである」→「お前は、彼が持っていないものすべてである」、つまり「お前は(クズ男の)パウロとは全然違う男だ」ということを言っていると考えられるでしょう。
You're like, like the anti-Paolo. について。
anti- は日本語でも「アンチ」という通り、「反」という意味。
ジョーイが anti-Paolo という表現を使った後、チャンドラーは My Catholic friend is right. のように、カトリックという単語を使っています。
キリスト教に関しては、antichrist 「反キリスト」という単語があり、LAAD (Longman Advanced American Dictionary) では以下のように出ています。
antichrist [noun] the Antichrist also the antichrist :
the great enemy of Jesus Christ who represents the power of evil and is expected to appear just before the end of the world
つまり「悪の力を象徴し、世界の終わりの直前に現れると考えられている、イエス・キリストの大敵」。
anti- という言葉自体は、「反対、敵対」の意味で、様々な単語と結びつく接頭辞ですが、今回、チャンドラーがカトリックについて言及したのは、Paolo という名前も関係しているかもしれない、と思ったりしました。
今回のフレンズのエピソードが放映されたのは1995年ですが、その当時のローマ教皇(法王、Pope)はヨハネ・パウロ2世でした。
ローマ教皇はローマ・カトリック教会の首長であり、ヨハネ・パウロ2世は英語表記だと John Paul II となりますが、イタリア語表記だと Giovanni Paolo II となります。
ジョーイが Anti-Paolo と表現したことが、「Anti-Christ のキリストを、ローマ教皇の名前パウロで置き換えた」という連想が働いて、チャンドラーは「カトリック」という言葉を使ったのかな、と思ったということです。
distraught は「ひどく取り乱した、錯乱状態の」。
LAAD では、
distraught : so anxious or upset that you cannot think clearly
例)He was distraught over the breakup of his marriage.
つまり「非常に心配したり動揺したりして、明瞭に考えることができない」。例文は「彼は自分の結婚の破綻にひどく取り乱していた」。
ロングマンの例文も、人間関係の breakup について語られているように、人と別れた時の動揺を表現するのに適した言葉だということになるでしょう。
You're there for her. は「お前は彼女のためにそこにいてやるんだ」。
フレンズのおなじみのオープニングテーマ(テーマソング)は、ザ・レンブランツ(The Rembrandts)の I'll Be There for You ですが、それと同じ形です。
歌のタイトルの I’ll be there for you. は「君のためにそこにいてあげるよ」という意味。
pick up the pieces は直訳で「破片を拾い集める」ことから、「事態などを収拾する、後始末をする」という意味になります。
LAAD では、
pick up the pieces (of something) :
if you pick up the pieces of a business, relationship etc. that has had serious problems, you try to make it work again
つまり「深刻な問題が起こったビジネスや(人間)関係などの破片を拾い上げるというのは、それがもう一度うまく行くように頑張るということ」。
壊れてバラバラになった破片を拾い集める、という表現が、問題が起こってしまった事態を元通りに収拾する、という意味になるのは、イメージ湧きやすいなと思います。
usher in は「〜の到来を告げる」。
今回の usher は動詞ですが、名詞では「(劇場などの)案内係」という意味になります。
過去記事、俺と契約したいんだな フレンズ1-6改その7 では、
チャンドラー: the usher gave me this to give to you. (お前に渡してくれって、案内係が俺にこれをくれたんだ。)
というセリフで、名詞「案内係」として使われていました。
usher が人を招き入れるように「〜を案内して通す」という意味から「〜の到来を告げる」という意味になったわけです。
usher in a new era なら「新しい時代の到来を告げる」となります。
「ロスの時代」と言いながら、お芝居風に遠くを眺めるチャンドラーとロス。
二人の様子を見たジョーイが「一体何見てんの?」というように、同じ方向を見るのが、フレンズっぽくて面白いです。
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